JPH11513465A - 断熱性強化パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 断熱性強化真空パネル（10）が提供されている。断熱性強化真空パネル（10）は、一部が外周部（12ａ）を備えた囲い（14）によって形成されている断熱真空パネル（12）と、該パネルの外周部の少なくとも一部に固定されたフレーム構造（30）とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】 断熱性強化パネル 関連出願の説明 本願は、ラルフ・マクグレース氏等によって１９９５年９月２５日付けで同時 出願された米国特許出願第０８／５３３，０２５号（発明の名称：電気器具用ド ア；代理人事件番号：２３８５８／２３８５７）に関し、さらに、ラルフ・マク グレース氏等によって１９９５年９月２５日付けで同時出願された米国特許出願 第０８／５３３，０２４号（発明の名称：モジュール式断熱パネル及び断熱構造 ；代理人事件番号：２３８５５）に関する。なお、かかる２つの米国特許出願の 開示内容を本明細書の一部を形成するものとして引用する。 技術分野 本発明は一般に、外周部の周りに定位置で固定されていて、好ましくは発泡材 料で作られた枠又はフレームを有する断熱パネルに関する。 従来技術 当該技術分野において断熱真空パネルが知られている。かかるパネルの一つが 米国特許第２，７６８，０４６号に開示されている。このパネルは、パン又は皿 形状の金属板及び全体的に平らな金属板で作られた金属シェル又は囲いから成る 。金属板は、衝合するそれぞれの外縁部のところで互いに溶接される。外縁部は 、パネルの外周部の周りに延びるフランジを構成している。２枚の金属板相互間 の空間にガラス繊維断熱材を詰め込み、包囲されている空間を非常に低い圧力ま で排気する。 当該特許権者は、複数枚のパネルを結合して電気冷蔵庫用キャビネットを構成 することを教示している。米国特許第２，７６８，０４６号の第１欄第４５〜４ ９行目には、金属板の衝合縁部のところでパネル壁又は金属板の一方から他方へ 熱伝達が起こる場合のあることが記載されている。かかる縁部のところでの漏れ を最小限に抑えようとして、当該特許権者は、パネル縁部に隣接した領域相互間 にガラス繊維断熱材を設けることを教示している。 一定の又は一様な縁寸法を有する真空断熱パネルを製造することは困難な場合 がある。次の製造工程、即ち、金属囲いの第１及び第２の部分を切断又は形成す る工程、２つの金属囲い部分を互いに位置決めしてこれらの衝合した縁部を溶接 する工程、及び金属囲いを排気する工程のうち一又は二以上についての実施中、 寸法誤差が生じる場合がある。 これらのパネルは、薄い周囲フランジを有しているので、取扱い及び輸送も困 難であることが判明している。最後に、かかるパネルは一部が金属囲いによって 形成されているので、最終使用者が利用できる多種のパネルサイズを揃えること はコストがかかる。 したがって、当該技術分野において、熱的性能が向上していて、一様な縁寸法 を有するよう製造できると共に多種類のパネルサイズで容易に製造でき、しかも 取扱い及び輸送が容易且つ安全な断熱真空パネルが要望されている。 発明の開示 これらの要望は本発明によって満たされ、即ち、好ましくは発泡材料で作られ た外周フレームを備える断熱真空パネルから成る断熱性強化真空パネルが提供さ れる。発泡材料から成るフレームは、真空パネルの熱的性能を高め、金属囲いの サイズを変える必要なくパネルの外寸を容易に変える手段となり、パネルの総合 強度を向上させ、パネルの取扱い及び輸送を一層容易且つ安全に行わせることが でき、しかもパネル毎の一様な外寸を維持する手段となる。 本発明の一特徴によれば、断熱性強化真空パネルは、断熱真空パネルと、該パ ネルの外周部の少なくとも一部に固定されたフレーム構造とから成る。 好ましくは、フレーム構造は、断熱真空パネルの外周部の実質的に全範囲の周 りに延びている。しかしながら、フレーム構造を真空パネルの外周部の一又は二 以上の部分に固定してもよいことも意図されている。例えば、フレーム構造は、 一又は二以上のポリマーコーナー部分を有するのがよく、これらポリマーコーナ ー部分は、これと同数の真空パネルのコーナー部分に固定される。 一実施形態では、フレーム構造は、ポリウレタン発泡材料、ポリスチレン発泡 材料、フェノール発泡材料から成る群から選択された材料で形成されている。し かしながら、非発泡材料、例えば木材又はこれと同等な特性を有する他の材料を 使用してもよい。 フレーム構造を予備成形し、その後、接着剤又は摩擦の作用で真空パネルに固 定するのがよい。変形例として、フレーム構造を断熱真空パネルの外周部の周り に発泡形成し、又は成形してもよい。 変形実施形態では、強化プラスチック製構造部材が、フレーム構造の外縁部分 の少なくとも一部に固定されている。強化プラスチック製構造部材は、例えば冷 蔵庫のエンクロージャの内側ライナーと外層の両方又はいずれか一方が接着剤又 は強化プラスチック製構造部材を貫通する固定ネジのいずれかで固定される取付 け面を備えるのがよい。 フレーム構造は、隣接の断熱性強化パネルと嵌まり合うことができるよう横断 面がＬ字形の輪郭を有するのがよい。 本発明の第２の特徴によれば、断熱性強化真空パネルが提供される。断熱性強 化真空パネルは、一部が外周部を備えた囲いによって形成されている断熱真空パ ネルと、該パネルの囲いの外周部の少なくとも一部に固定されたポリマーフレー ム構造とから成る。 したがって、本発明の目的は、断熱性強化真空パネルを提供することにある。 本発明のもう一つの目的は、外周フレームを備えた断熱真空パネルを有する断熱 性強化真空パネルを提供することにある。本発明のもう一つの目的は、外周ポリ マーフレームを備えた断熱真空パネルを有する断熱性強化真空パネルを提供する ことにある。 本発明の上記目的及び他の目的は、以下の説明、添付の図面及び請求の範囲か ら明らかになろう。 図面の簡単な説明 図１は、本発明の第１の実施形態に従って構成された断熱性強化真空パネルの 部分横断面斜視図である。 図２は、本発明の第２の実施形態に従って構成された断熱性強化真空パネルの 横断面図である。 図３は、本発明の第３の実施形態に従って構成され、互いに結合された２枚の 断熱性強化真空パネルの詳細横断面図である。 発明の実施の形態 今、図１を参照すると、本発明に従って構成された断熱性強化真空パネルが全 体を符号１０で示されている。断熱性強化パネル１０は、断熱型電気器具、例え ばオーブン、皿洗い機、冷蔵庫及び冷凍庫、立入り形クーラ、レクリエーション 用車両（ＲＶ車）、断熱型バン又はトラック、及び冷凍輸送コンテナに使用され るようになっている。また、断熱性強化パネル１０は、仮設又は常設構造物の断 熱壁と断熱天井の双方又はいずれか一方の建造に使用できることが意図されてい る。 断熱性強化パネル１０は、高ｒ（ランクフォード）値の断熱真空パネル１２か ら成り、この断熱真空パネル１２は、１９９４年７月６日出願の米国特許出願第 ０８／２７１，１６３号(発明の名称：真空断熱パネル及び製造方法)、１９９５ 年３月１６日出願の米国特許出願第０８／４０５，１２９号（発明の名称：配合 グラスウール充填材を有する真空断熱パネル及び製造方法）、１９９５年３月１ ６日出願の米国特許出願第０８／４０５，１１４号（発明の名称：表面領域発泡 型ウール充填材を有する真空断熱パネル及び製造方法）、米国特許第５，３３０ ，８１６号、同第５，２８６，３２０号、同第５，０９４，８９９号及び同第５ ，０９０，９８１号のうちいずれにも開示されているように構成できる。なお、 上記米国特許出願及び米国特許の開示内容を本明細書の一部を形成するものとし て引用する。 真空パネル１２は、上側金属パネル１６及び下側金属パネル１８で形成された 全体として矩形の金属シェル又は囲い１４を有している。パネル１６，１８はそ れらの互いに衝合した外縁部分のところで互いに溶接されている。衝合した外縁 部分は、パネル１２の外周部１２ａを構成するフランジ２０を形成している。２ 枚のパネル１６，１８間の空間２２には断熱材２４が詰め込まれており、この密 閉空間は非常に低い圧力状態になるまで排気されている。 枠又はフレーム構造３０が、真空パネル１２の外周部１２ａの周りに固定され ている。図１に示す実施形態では、フレーム構造３０は、接着剤、摩擦の作用又 は他の手法で互いに且つ真空パネル１２の外周部１２ａに締結又は結合される別 々のフレーム部材３０ａから成るのがよい。好ましくは、フレーム部材３０ａは 、 発泡材料、例えばポリウレタン発泡材料又はポリスチレン発泡材料から予備成形 され、真空パネル１２に接着されている。図示の実施形態には示していないが、 強化材料、例えばガラス繊維を発泡材料中に入れるのがよい。また、ポリマー材 料を、予備成形しないで真空パネル１２の外周部１２ａの周りに発泡させてもよ く、或いは非発泡ポリマー材料を真空パネル１２の外周部１２ａの周りに成形し てもよいことが意図されている。発泡材料又は成形材料は、図１に示すようにフ レーム部材３０ａがパネル１２の外周部１２ａを包み込むのと同一の方法でパネ ル１２の外周部１２ａだけを包み込むのがよい。変形例として、発泡又は成形材 料は、本質的にパネル１２の外面全体を覆ってもよく、或いは断熱性強化パネル １０の片側又は両側から素材をスカラップ加工し又は他の方法で除去して断熱性 強化パネル１０の中央部の厚さを減じてもよい。 さらに、フレーム構造３０を、ガラス繊維強化プラスチック、例えばポリエス テル系ＳＭＣ、剛性の非強化ポリマー材料、例えば高密度ポリエチレン、被覆金 属、木材等から予備成形された別々のフレーム構造から形成してもよいことが意 図されている。ポリマー材料から別々のフレーム部材を形成する方法としては、 成形法、押出加工法、引抜加工法が挙げられる。さらに、フレーム構造３０は、 真空パネル１２のコーナー部分にだけ固定された一又は二以上のポリマーコーナ ー部分（図示せず）を有するのがよいことが意図されている。 フレーム構造３０の幅Ｗ、奥行Ｄ及び長さを、例えば切断又は研削により、或 いは異なる形状又はサイズの成形装置を用いることによって容易に変えることが できる。したがって、異なる外寸の断熱性強化真空パネル１０の製造にあたり、 ほぼ同一外寸の金属囲い１４を使用できる。これにより、異なる外寸のパネル１ ０の製造費が実質的に減少する。というのは、２つの互いに異なるサイズの金属 囲いを製作するのに別々のセットをなす工具及び他の装置が不要になるからであ る。 一様な縁寸法の金属囲いを有する真空断熱パネルは、本願明細書の「従来技術 」部分において説明したように製造が困難な場合がある。これは、一様外寸を有 する状態で容易に形成できるフレーム構造３０とは対照的である。したがって、 本発明では、たとえ金属囲い１４が不定の寸法を有している場合であっても、一 様 な外寸を有する断熱性強化真空パネル１０を経済的に製造することができる。 図２に示すように、フレーム構造３０は、同一構成のパネル１０の隣り合うフ レーム構造３０が互いに嵌合して隣り合うパネル１０の相互連結を容易にするこ とができるよう横断面がＬ字形又は段付きの輪郭部又は断面部３２ｂを有してい る。断熱性強化パネル１０のフレーム構造３０の利点のうちの一つは、取引先用 途に合わせて縁部輪郭を形成できることにある。本願において具体的には開示し ていない他の輪郭形状も使用できる。他の輪郭形状には、互いに嵌まり合う形状 輪郭だけでなく、格子組みが含まれる。 次に、図３を参照して、本発明の第２の実施形態に従って構成された断熱性強 化真空パネル４０を説明する。なお、図中、同一の部材には同一の符号が付けら れている。この実施形態では、強化プラスチック製構造部材５０が、フレーム構 造３０の外縁部の周りに固定されている。図３に示す実施形態では、各パネル４ ０の外周部は、Ｌ字形又は段付きの輪郭部を有し、これら外周部のそれぞれの一 部が互いにオーバーラップした状態で示されている。一又は二本以上の固定ネジ ６０が、隣り合うパネル４０のそれぞれのフレーム構造３０及び強化プラスチッ ク製構造部材５０を貫通して２枚のパネルを互いに連結している。この実施形態 では、強化プラスチック製構造部材５０は、ネジ６０が挿通する強固な層を提供 し、それ故に発泡体だけの上における締結具保持能力を向上させている。変形例 として、強化プラスチック製構造部材５０は、例えば内側及び外側の壁又は表面 材（図示せず）が固定される取付け面を備えてもよい。 さらに、断熱性強化パネル１０のフレーム構造３０を高密度発泡材料、例えば １０ポンド／立方フィート（１６０kg／ｍ³）発泡材料から作ってその強度及び 締結具保持能力を向上させるようにすることが意図されている。 したがって、本発明は、好ましくは発泡材料で作られた外周フレームを備える 断熱真空パネルから成る断熱性強化真空パネルを提供している。発泡材料から成 るフレームは、真空パネルの熱的性能を高め、金属囲いのサイズを変える必要な くパネルの外寸を容易に変える手段となり、パネルの総合強度を向上させ、パネ ルの取扱い及び輸送を一層容易且つ安全に行わせることができ、しかもパネル毎 の一様な外寸を維持する手段となる。 本発明を詳細に且つその実施形態を参照して説明したが、特許請求の範囲に記 載されている本発明の範囲から逸脱しないで他の設計変更例及び改造例を想到で きることは明らかであろう。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＵ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ ，ＢＲ，ＣＡ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＥＥ，ＧＥ，ＨＵ， ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，Ｌ Ｔ，ＬＶ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＲＯ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＺ， ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．断熱性強化真空パネル（10）であって、外周部（12ａ）を備えた断熱真空パ ネル（12）と、該パネルの外周部の少なくとも一部に固定されたフレーム構造（ 30）とから成ることを特徴とする断熱性強化真空パネル（10）。 ２．フレーム構造（30）は、前記断熱真空パネル（12）の外周部（12ａ）の実質 的に全範囲の周りに延びていることを特徴とする請求項１記載の断熱性強化真空 パネル（10）。 ３．フレーム構造（30）は、前記真空パネルの第１のコーナー部分及び第２のコ ーナー部分に固定された少なくとも第１のコーナー部分及び第２のコーナー部分 を有することを特徴とする請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 ４．フレーム構造（30）は、ポリウレタン発泡材料、ポリスチレン発泡材料、フ ェノール発泡材料から成る群から選択された材料で形成されていることを特徴と する請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 ５．フレーム構造（30）の外縁部分の少なくとも一部に固定された強化プラスチ ック製構造部材（50）を更に有することを特徴とする請求項１記載の断熱性強化 真空パネル（10）。 ６．フレーム構造（30）を前記断熱真空パネルの前記一部に固定するための接着 剤を更に有することを特徴とする請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 ７．フレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの外周部（12ａ）の周りに成形 されていることを特徴とする請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 ８．フレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの外周部（12ａ）の周りに発泡 形成されていることを特徴とする請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 ９．フレーム構造（30）は、横断面がＬ字形の輪郭を有していることを特徴とす る請求項１記載の断熱性強化真空パネル（10）。 10．断熱性強化真空パネル（10）であって、一部が外周部（12ａ）を備えた囲い （14）によって形成されている断熱真空パネル（12）と、該パネルの囲いの外周 部の少なくとも一部に固定されたポリマーフレーム構造（30）とから成ることを 特徴とする断熱性強化真空パネル（10）。 11．ポリマーフレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの囲い（14）の外周部 （12ａ）の実質的に全範囲の周りに延びていることを特徴とする請求項１０記載 の断熱性強化真空パネル（10）。 12．ポリマーフレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの囲い（14）の第１の コーナー部分及び第２のコーナー部分に固定された少なくとも第１のポリマーコ ーナー部分及び第２のポリマーコーナー部分を有することを特徴とする請求項１ ０記載の断熱性強化真空パネル（10）。 13．ポリマーフレーム構造（30）は、ポリウレタン発泡材料、ポリスチレン発泡 材料、フェノール発泡材料から成る群から選択された材料で形成されていること を特徴とする請求項１０記載の断熱性強化真空パネル（10）。 14．ポリマーフレーム構造（30）の外縁部分の少なくとも一部に固定された強化 プラスチック製構造部材（50）を更に有することを特徴とする請求項１０記載の 断熱性強化真空パネル（10）。 15．ポリマーフレーム構造（30）を前記断熱真空パネルの囲い（14）の前記一部 に固定するための接着剤を更に有することを特徴とする請求項１０記載の断熱性 強化真空パネル（10）。 16．ポリマーフレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの囲い（14）の外周部 （12ａ）の周りに成形されていることを特徴とする請求項１０記載の断熱性強化 真空パネル（10）。 17．ポリマーフレーム構造（30）は、前記断熱真空パネルの囲い（14）の外周部 （12ａ）の周りに発泡形成されていることを特徴とする請求項１０記載の断熱性 強化真空パネル（10）。 18．ポリマーフレーム構造（30）は、横断面がＬ字形の輪郭を有していることを 特徴とする請求項１０記載の断熱性強化真空パネル（10）。