JPH11512963A - 換気回路に適用可能な閉回路型の気管支吸引装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、換気回路に適用可能な閉回路型の気管支吸引装置に関するものであり、継手を備え、この継手は換気回路と協働すると共に、継手に結合された気管の管内に挿入可能な管をスクレーパ手段を介して支持する。挿入可能な管は管状要素内に配置され、この管状要素は前記継手と挿入可能な管と協働する吸引遮断弁との間に接続される。挿入可能な管と管状要素の間に形成される空間を外部と接続する開口を制御するフィルタ手段を備えることに特徴がある。

Description

【発明の詳細な説明】 換気回路に適用可能な閉回路型の気管支吸引装置 本発明は、換気（呼吸）回路に適用可能な閉回路型の気管支吸引装置に関する ものである。 通常の閉回路型の気管支吸引システムは、患者に挿入可能な管の使用を基礎と するものであり、この管は、換気回路と気管の管とに接続可能な継手に接続され る。前記挿入可能な管は、ポリエチレン又はポリウレタンからなる管状要素の内 側に保護される。この管状要素は前記挿入可能な管を覆っており、前記継手と前 記挿入可能な管を吸引側から遮断するための弁との間に支持される。 従って、前記管状要素の内側は、実際には実質的に閉鎖空間であるが、挿入可 能な管が気管支吸引を実行するために気管の管に挿入されたときに、実際にはア コーディオン状の形状に折り畳まれる管状要素内に包含された空気が放出され、 管状要素がアコーディオンのようにして圧縮されなければならないため、この閉 鎖空間は外部に接続していなければならない。 同様に、挿入可能な管が気管の管から除去されて、管状要素が再度延伸すると きには、外部から空気が流入する必要がある。 前記管状要素は換気圧で破裂し、換気回路から空気を吸い込むことはできない ため、前記挿入可能な管が前記継手に挿入されている位置に、スクレーパガスケ ットが設けられている。 従って、管状要素内に存在する空気を排出して、それに続いて吸入をするため に、挿入可能な管と管状要素の間に形成された空間を外部環境に接続する孔又は 溝を設ける必要がある。 この解決方法では、汚染された周囲の空気に前記挿入可能な気管支吸引管が常 時さらされることになる。 気管支吸引後の挿入可能な管の湿り状態からすると、汚染された周囲の空気に さらされることにより、患者の体外の微生物により挿入可能な管に細菌の集落群 生が形成されることが容易に想像され、後続する気管支吸引では、これらの細菌 が挿入可能な管により患者の空気通路に直接運搬され、患者に対して真に深刻な 感染の危険をもたらす。 本発明の主たる目的は、挿入可能な管と管状要素との間の空間における収容さ れる空気の汚染を完全に避けることができる閉回路型の気管支吸引装置を提供す ることにより、前記した欠点を解消することにある。 この主たる目的の範囲で、本発明は、特に、非常に簡易な手段で衛生の観点か ら完全に安全な気管支吸引装置を提供することを目的としている。 本発明の他の目的は、特別な構造上の特徴により得られる長所により、使用時 の信頼性と安全性とを最大限に保証することができる気管支吸引装置を提供する ことにある。 本発明の他の目的は、一般に商業的に入手可能な要素及び材料から得られ、さ らに、単なる経済的観点からも競争力のある閉回路型の気管支吸引装置を提供す ることにある。 前記主たる目的、他の目的及び以下の記載から明らかとなる他の目的は、本発 明による換気回路に適用可能な閉回路型の気管支吸引装置により達成され、本発 明の気管支吸引装置は、継手を備え、この継手は換気回路と協働すると共に、継 手に結合された気管の管内に挿入可能な管をスクレーパ手段を介して支持し、前 記挿入可能な管は管状要素内に配置され、この管状要素は前記継手と挿入可能な 管と協働する吸入遮断弁との間に接続され、前記挿入可能な管と前記管状要素の 間に形成される空間を外部と接続する開口を制御するフィルタ手段を備えること を特徴としている。 本発明の他の特徴及び利点は、詳細ではあるが排他的ではない換気回路に適用 可能な閉回路型の気管支吸引装置の実施例により明らかとなる。実施例は、添付 図面に非限定的な例として図示されており、 図１は、延伸形状の気管支吸引装置の概略図、 図２は、挿入可能な管を挿入中の気管支吸引装置の部分断面図、 図３は、フィルタ手段の第１実施例を示す図、 図４は、遮断弁に接続された図３のフィルタ手段を示す図、 図５は、フィルタ手段の他の実施例の部分分解概略斜視図、 図６は、図５のフィルタ手段の断面図である。 これらの図面において、符号１で概略的に示された本発明による換気回路に適 用可能な閉回路型の気管支吸引装置は、換気回路と、符号３により概略的に示さ れる気管内の管とに接続可能な継手２を備えている。 挿入可能な管１０は、スクレーパガスケット４からなるスクレーパ手段を介し て継手２に連結されている。この挿入可能な管１０は、気管内の管に挿入可能で あり、他端側が、気管支吸引を実行するときに、挿入可能な管１０の内部を吸引 ポンプに接続可能である符号１１で概略的に示された吸引遮断弁に接続されてい る。 前記継手２と遮断弁１１の間に可撓性タイプの管状要素２０が設けられている 。この管状要素２０の内部には、挿入可能な管１０が収容されており、空間２１ が形成されている。 本発明の特徴は、前記空間２１と外部を接続する開口を制御するフィルタ手段 が設けられている点にある。 図１から図４に示すように、前記フィルタ手段は、円形フィルタ３１を備える と共に、吸引遮断弁１１に形成されており、空間２１に接続された分岐を遮断す る導管３２に圧入された円筒状フィルタ本体３０により構成されている。 同様に、図５及び図６に示すように、吸引遮断弁１１又はこの吸引遮断弁１１ への接続のための継手に直接形成され、実質的に三日月形のフィルタを有する符 号４０で示すフィルタ手段を設けてもよい。このフィルタ手段４０は、径方向に 配置されたタブ４１により挿入されて、空間２１に接続するための符号３２で示 される導管を制御する。 前記の配置としたため、一般にポリエチレン又はポリウレタンからなり、いか なる場合も特に可撓性を有するアコーディオン状の管状要素内に配置された挿入 可能な管１０が気管の管３に挿入されたとき、空気は何の問題もなく導管３２を 通って流出する。 挿入可能な管１０が気管内の管３から引き抜かれると、フィルタ面を通過して 空気が再流入するため、空間２１内の環境は外部からの細菌により汚染されない 。 このことは、前記したように、挿入可能な管１０を使用した後の空間２１に生 成される湿った環境下に、細菌の集落群生が形成されるのを完全に避けることが できる非常に単純な解決手段によるものであるため、特に重要である。 前記の大きな利点が、患者の内部環境と外部との間の真の分離を実現するが、 患者の内部と外部の間に不可避的に生じる空気交換を許可するフィルタ手段とい う非常に簡単な手段により提供されることは、特に重要である。 本発明では、本発明の概念の範囲内に入る多数の変形及び変更が可能である。 全ての細部は、技術的に等価な要素と置換することができる。 実際には、使用される材料は、特定の用途が一致し、可能な形状及び大きさで ある限り、要求に応じたものでよい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．継手を備え、この継手は換気回路と協働すると共に、継手に結合された気 管の管内に挿入可能な管をスクレーパ手段を介して支持し、前記挿入可能な管は 管状要素内に配置され、この管状要素は前記継手と挿入可能な管と協働する吸引 遮断弁との間に接続され、 前記挿入可能な管と前記管状要素の間に形成される空間を外部と接続する開口 を制御するフィルタ手段を備えることを特徴とする換気回路に適用可能な閉回路 型の気管支吸引装置。 ２．前記フィルタ手段は、前記開口に取り外し可能に協働する請求項１に記載 の気管支吸引装置。 ３．前記フィルタ手段は、前記空間に接続される導管の管腔に圧入可能な円形 フィルタ面を有する円筒状フィルタにより構成されていることを特徴とする前記 請求項の一又は二以上に記載の気管支吸引装置。 ４．前記フィルタ手段は、前記吸引遮断弁の入口により形成されるタブに設け られたフィルタ面により構成され、前記タブは前記空間に連通する導管に接続さ れる領域を構成することを特徴とする前記請求項の一又は二以上に記載の気管支 吸引装置。 ５．一又は二以上の説明及び／又は図示された特徴を有する換気回路に適用可 能な閉回路型の気管支吸引装置。