JPH11512052A - 鉄道車両用の台車 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 鉄道車両用の台車が、台車枠（１）と２つの輪軸（２）と線路カーブ部で輪軸（２）の半径方向調節を達成するためのガイドリンク機構（３）とを備え、台車枠（１）と輪軸（２）の軸箱（４）との間にばね（５）が配置されている。ガイドリンク機構（３）が軸箱（４）へその水平中央平面（Ｍ）の下方で接続されている。線路カーブ部において輪軸（２）の半径方向調節を許す、輪軸（２）と台車枠（１）との間のきわめて摩耗のない結合を簡単な手段によって与えるためには、軸箱（４）がそれぞれ水平中央平面（Ｍ）の上方に作用するリーフガイド（６）によって台車枠（１）において縦横方向に案内されている。各リーフガイド（６）はばね弾性に形成され、かつばね（５）に平行に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】 鉄道車両用の台車 本発明は、鉄道車両用の台車であって、台車枠と２つの輪軸と線路カーブ部で 輪軸の半径方向調節を達成するためのガイドリンク機構(Lenkgestaenge)とを備 え、台車枠と輪軸の軸箱との間にばねが配置され、かつガイドリンク機構が軸箱 へその水平中央平面の下方で接続されている形式のものに関する。 上記の特徴を持つ台車はドイツ国特許公開第３４２４５３１号明細書から公知 である（図４および図５参照）。この台車では吊り振り子形式で台車枠に保持さ れた軸箱がいわゆるワットリンク機構（Watt-Gestaenge）（特に図２参照）によ って曲率半径調節可能に連結されている。輪軸の安定化のために、付加的に互い に対角に延びたガイド（図１３）が設けられる。ガイドは高い構造スペースが欠 点である。 本発明の課題は、線路カーブ部内での輪軸の半径方向調節を可能にする、台車 枠への輪軸の十分に摩耗のない結合を達成することである。 この課題は、本発明によれば軸箱がそれぞれ水平の中央平面の上方に作用する リーフガイドを介して台車枠に縦横方向で案内されており、各リーフガイドがば ね弾性に構成され、かつばねに平行に有効であること によって解決される。 ばね弾性に形成されて、台車の一次ばね内に組み込まれたリーフガイドによっ て輪軸と台車枠との間のすべての横力が伝達される、すなわちリーフガイドは輪 軸の横ガイドも引き受ける。直線路内ではリーフガイドはガイドリンク機構と協 働して縦方向で輪軸の剛性の枠側接続を与え、この接続は軸平行性にとって重要 である。線路カーブ部の走行については、軸箱のリーフガイド接続部が回転中心 として働き、回転中心は線路カーブ部に対する車輪とレールとの間のバランス力 （Kraeftegleichgewicht）により輪軸の半径方向調節を可能にする。 ガイドリンク機構の関節内の遊びの、輪軸の半径方向調節に対する影響をでき る限り僅かに保持するためには、本発明の構成によれば、リーフガイドおよびガ イドリンク機構が、水平の中央平面に対してリーフガイド側のレバーアームがリ ンク機構側のレバーアームよりも小さくなるように非対称的に各軸箱と結合され ている。 リーフガイドに存在する回転中心を中心にした、軸箱の摩耗のない旋回運動に ついては、本発明の別の実施例において、リーフガイドがゴム−金属−ブシュを 介して軸箱へ接続されている。 本発明の次の構成によれば、リーフガイドが縦方向で調節可能に台車枠へ、有 利には対応する歯付き板を 介して結合されていることによって、組立に好都合な、正確な寸法比が達成され る。 さらに本発明を図面に略示された実施例を基に詳説する。図１は台車の斜視図 、かつ図２は台車の部分領域の側面図である。 台車は２つの輪軸２を有し、輪軸には軸箱４が配設され、これらの軸箱４と台 車枠１との間には一次ばねとして作用するばね５が配置されている。各軸箱４に は水平方向の中央平面Ｍの上方でゴム−金属−ブシュ７の介在下にリーフガイド （Blattlenker）６が張設されている。この張設箇所の領域内に形成された対応 する歯付き板１ａと６ａとが簡単な仕方で輪軸２の寸法に正確な調節を可能にす る。リーフガイド６によって軸箱４は台車枠１において縦横方向に案内される。 リーフガイド６はばね弾性に形成され、かつゴム−金属−ブシュ７と協働してば ね５に対して平行にすべての方向で有効である；したがってリーフガイドは一次 ばねの構成部分である。 軸箱４の水平の中央平面Ｍの下方でガイドリンク機構３が接続され、これはリ ンクロッド３ａと、台車枠１に支承された変向レバー３ｂと、変向レバー３ｂを 結合する横ロッド３ｃとから成る。ガイドリンク機構３の横ロッド３ｃと台車枠 １との間には横ダンパー８が配置されている。ガイドリンク機構３全体は水平に 位置し、そのため台車内の組み付け高さがきわめて小 さい。ガイドリンク機構３は、半径方向の調節のために線路カーブ部内で両輪軸 ２のこれらの中央鉛直軸Ｈを中心にした対向回転（das gegenlaeufige Verdrehe n）を可能にする。軸箱４はリーフガイド６のゴム−金属−ブシュ７によって形 成された回転中心を中心にして旋回する。図２から判るように、リーフガイド６ とガイドリンク機構３のリンクロッド３ａとは水平の中央平面Ｍに対して非対称 的に軸箱４と結合されており、その場合リーフガイド側のレバーアームａはロッ ド側のレバーアームｂよりも小さい。このため輪軸４の半径方向調節への、ガイ ドリンク機構３内の関節内の遊びの影響は小さく保持される。 図１による構成の台車は自動調節式である、すなわち輪軸２の半径方向調節は 線路カーブ部に対する車輪とレールとの間のバランス力から得られる。この自動 調節性は、フランジに向かって漸増する踏み面直径を持つ中空または適合プロフ ィールの形状の車輪踏み面のプロフィールをレールに対して調整することによっ て著しく助成される。 図１に示された配置の僅かな変更によって直接台車と車両構造との旋回角度(A usdrehwinkel)に依存する輪軸２の調節を達成し得る。それには、例えばガイド リンク機構３の横ロッド３ｃをレバーを用いて車両側の回転ピンへ結合すれば十 分である。 上記の台車は少なくとも１つの走行モータおよびこ れに配設される伝動装置手段を備える駆動台車として、または駆動されない走行 台車として構成することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年９月９日 【補正内容】 明細書 鉄道車両用の台車 本発明は、鉄道車両用の台車であって、台車枠と２つの輪軸と線路カーブ部で 輪軸の半径方向調節を達成するためのガイドリンク機構(Lenkgestaenge)とを備 え、台車枠と輪軸の軸箱との間にばねが配置され、軸箱がそれぞれその水平中央 平面の上方に配置された回転軸を中心にして台車の縦方向に揺動保持され、かつ ガイドリンク機構が軸箱へその水平中央平面の下方で接続されている形式のもの に関する。 上記の特徴を持つ台車はドイツ国特許公開第３４２４５３１号明細書から公知 である（図４および図５参照）。この台車では吊り振り子形式で台車枠に保持さ れた軸箱がいわゆるワットリンク機構（Watt-Gestaenge）（特に図２参照）によ って曲率半径調節可能に連結されている。輪軸の安定化のために、付加的に互い に対角に延びたガイド（図１３）が設けられる。ガイドは高い構造スペースが欠 点である。 さらにヨーロッパ特許公開第０３８２５６６号明細書により、輪軸がそれぞれ 中心の軸受箱の鉛直の軸を中心にしたガイド運動を実施し得る、鉄道車両用の台 車が公知技術に含まれる（図１参照）。軸受箱はＶ形に配置されたリンクの端部 に保持され、リンクは他方 で台車枠の横支持体と結合されている。輪軸の、その中心の鉛直の軸を中心にし たガイド運動時に軸箱の縦方向並びに横方向におけるずれを回避するためには、 台車枠に固定された板ばねが付加的に滑動可能な接触ストリップを備えていて、 軸箱の上面の滑り面と協働する（図６参照）。これらの板ばねは軸箱の鉛直のば ね運動に参加する。 本発明の課題は、線路カーブ部内での輪軸の半径方向調節を可能にする、台車 枠への輪軸の十分に摩耗のない結合を達成することである。 この課題は、本発明によれば軸箱がそれぞれ水平の中央平面の上方に位置する 回転軸を持つリーフガイドを介して台車枠に縦横方向で案内されており、各リー フガイドが公知の形式でばね弾性に構成され、かつばねに平行に有効であること によって解決される。 ばね弾性に形成されて、台車の一次ばね内に組み込まれた回転軸を持つリーフ ガイドによって輪軸と台車枠との間のすべての横力が伝達される、すなわちリー フガイドは輪軸の横ガイドも引き受ける。直線路内ではリーフガイドはガイドリ ンク機構と協働して縦方向で輪軸の剛性の枠側接続を与え、この接続は軸平行性 にとって重要である。線路カーブ部の走行については、軸箱のリーフガイド接続 部が回転中心として働き、回転中心は線路カーブ部に対する車輪とレールとの間 のバランス力（Kraeftegleichgewicht）により輪軸の 半径方向調節を可能にする。 ガイドリンク機構の関節内の遊びの、輪軸の半径方向調節に対する影響をでき る限り僅かに保持するためには、本発明の構成によれば、リーフガイドおよびガ イドリンク機構が、水平の中央平面に対してリーフガイド側のレバーアームがリ ンク機構側のレバーアームよりも小さくなるように非対称的に各軸箱と結合され ている。 リーフガイドに存在する回転点を中心にした、軸箱の摩耗のない旋回運動につ いては、本発明の別の実施例において、リーフガイドが回転軸を形成するゴム− 金属−ブシュを介して軸箱へ接続されている。 本発明の次の構成によれば、リーフガイドが縦方向で調節可能に台車枠へ、有 利には対応する歯付き板を介して結合されていることによって、組立に好都合な 、正確な寸法比が達成される。 さらに本発明を図面に略示された実施例を基に詳説する。図１は台車の斜視図 、かつ図２は台車の部分領域の側面図である。 台車は２つの輪軸２を有し、輪軸には軸箱４が配設され、これらの軸箱４と台 車枠１との間には一次ばねとして作用するばね５が配置されている。各軸箱４に は水平方向の中央平面Ｍの上方で回転軸７を成すゴム−金属−ブシュの介在下に リーフガイド（Blattlenker）６が張設されている。この張設箇所の領域内に形 成 された対応する歯付き板１ａと６ａとが簡単な仕方で輪軸２の寸法に正確な調節 を可能にする。リーフガイド６によって軸箱４は台車枠１において縦横方向に案 内される。リーフガイド６はばね弾性に形成され、かつ回転軸７としてのゴム− 金属−ブシュと協働してばね５に対して平行にすべての方向で有効である；した がってリーフガイドは一次ばねの構成部分である。 軸箱４の水平の中央平面Ｍの下方でガイドリンク機構３が接続され、これはリ ンクロッド３ａと、台車枠１に支承された変向レバー３ｂと、変向レバー３ｂを 結合する横ロッド３ｃとから成る。ガイドリンク機構３の横ロッド３ｃと台車枠 １との間には横ダンパー８が配置されている。ガイドリンク機構３全体は水平に 位置し、そのため台車内の組み付け高さがきわめて小さい。ガイドリンク機構３ は、半径方向の調節のために線路カーブ部内で両輪軸２のこれらの中央鉛直軸Ｈ を中心にした対向回転（das gegenlaeufige Verdrehen）を可能にする。軸箱４ はリーフガイド６のゴム−金属−ブシュによって形成された回転軸７を中心にし て旋回する。図２から判るように、リーフガイド６とガイドリンク機構３のリン クロッド３ａとは水平の中央平面Ｍに対して非対称的に軸箱４と結合されており 、その場合リーフガイド側のレバーアームａはロッド側のレバーアームｂよりも 小さい。このため輪軸４の半径方向調節への、ガイドリンク機構３内の関節内の 遊 びの影響は小さく保持される。 図１による構成の台車は自動調節式である、すなわち輪軸２の半径方向調節は 線路カーブ部に対する車輪とレールとの間のバランス力から得られる。この自動 調節性は、フランジに向かって漸増する踏み面直径を持つ中空または適合プロフ ィールの形状の車輪踏み面のプロフィールをレールに対して調整することによっ て著しく助成される。 図１に示された配置の僅かな変更によって直接台車と車両構造との旋回角度(A usdrehwinkel)に依存する輪軸２の調節を達成し得る。それには、例えばガイド リンク機構３の横ロッド３ｃをレバーを用いて車両側の回転ピンへ結合すれば十 分である。 上記の台車は少なくとも１つの走行モータおよびこれに配設される伝動装置手 段を備える駆動台車として、または駆動されない走行台車として構成することが できる。 請求の範囲 １．鉄道車両用の台車であって、台車枠（１）と２つの輪軸（２）と線路カーブ 部で輪軸（２）の半径方向の調節を達成するためのガイドリンク機構（３）とを 備え、台車枠（１）と輪軸（２）の軸箱（４）との間にばね（５）が配置され、 軸箱（４９がそれぞれその水平中央平面（Ｍ）の上方に位置した回転軸（７）を 中心にして台車の縦方向に揺動保持され、かつガイドリンク機構（３）が軸箱（ ４）へその水平中央平面（Ｍ）の下方で接続されている形式のものにおいて、軸 箱（４）がそれぞれ水平中央平面（Ｍ）の上方に位置する回転軸（７）を持つリ ーフガイド（６）によって台車枠（１）において縦横方向に案内されており、各 リーフガイド（６）が公知の形式でばね弾性に形成され、かつばね（５）に平行 に有効であることを特徴とする、鉄道車両用の台車。 ２．リーフガイド（６）およびガイドリンク機構（３）が、リーフガイド側のレ バーアーム（ａ）がリンク機構側のレバーアーム（ｂ）よりも小さくなるように 、非対称的に水平中央平面（Ｍ）と結合されている、請求項１記載の台車。 ３．リーフガイド（６）が回転軸（７）を形成するゴム−金属−ブシュによって 軸箱（４）に接続されて いる、請求項１または２記載の台車。 ４．リーフガイド（６）が縦方向で調節可能に台車枠（１）と、有利には対応す る歯付き板（６ａ，１ａ）を介して結合されている、請求項１から３までのいず れか１項記載の台車。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レオ ゲーアス ドイツ連邦共和国 カールスト エーデル ヴァイスシュトラーセ 60 (72)発明者 ヴォルフガング ハンネフォルト ドイツ連邦共和国 ドレスデン ローベル ト−ディーツ−シュトラーセ 13

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．鉄道車両用の台車であって、台車枠（１）と２つの輪軸（２）と線路カーブ 部で輪軸（２）の半径方向の調節を達成するためのガイドリンク機構（３）とを 備え、台車枠（１）と輪軸（２）の軸箱（４）との間にばね（５）が配置され、 かつガイドリンク機構（３）が軸箱（４）へその水平中央平面（Ｍ）の下方で接 続されている形式のものにおいて、軸箱（４）がそれぞれ水平中央平面（Ｍ）の 上方に作用するリーフガイド（６）によって台車枠（１）において縦横方向に案 内されており、各リーフガイド（６）がばね弾性に形成され、かつばね（５）に 平行に有効であることを特徴とする、鉄道車両用の台車。 ２．リーフガイド（６）およびガイドリンク機構（３）が、リーフガイド側のレ バーアーム（ａ）がリンク機構側のレバーアーム（ｂ）よりも小さくなるように 、非対称的に水平中央平面（Ｍ）と結合されている、請求項１記載の台車。 ３．リーフガイド（６）がゴム−金属−ブシュ（７）によって軸箱（４）に接続 されている、請求項１または２記載の台車。 ４．リーフガイド（６）が縦方向で調節可能に台車枠（１）と、有利には対応す る歯付き板（６ａ，１ａ ）を介して結合されている、請求項１から３までのいずれか１項記載の台車。