JPH11511022A - アセチル補酵素aカルボキシラーゼビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質をコードしている植物遺伝子 - Google Patents

アセチル補酵素aカルボキシラーゼビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質をコードしている植物遺伝子

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JPH11511022A JP9509008A JP50900897A JPH11511022A JP H11511022 A JPH11511022 A JP H11511022A JP 9509008 A JP9509008 A JP 9509008A JP 50900897 A JP50900897 A JP 50900897A JP H11511022 A JPH11511022 A JP H11511022A
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Abstract

(57)【要約】 脂肪酸を生産する植物の能力を、アセチルCoAカルボキシラーゼビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質を規定する遺伝子の発現を制御することによって調節する。調節は、該遺伝子の発現を追加のコピーのゲノム中への挿入によって増加させることまたは内因性遺伝子に対して向けられたアンチセンスまたはコサプレッションベクターの挿入によって発現を阻害することを含むことができる。

Description

【発明の詳細な説明】 アセチル補酵素Aカルボキシラーゼビオチンカルボキシル キャリヤータンパク質をコードしている植物遺伝子 本発明は、アセチル補酵素Aカルボキシラーゼ(ACCアーゼ)のサブユニッ トであるビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質(BCCP)を規定する植 物遺伝子および該遺伝子で遺伝的に形質転換された植物ゲノムに関する。特に、 制限するわけではないが、本発明は、アブラナ属(Brassica)種、特に、セイヨ ウアブラナ(Brassica napus)(脂肪種子アブラナ)の植物からのACCアーゼ BCCP遺伝子および該遺伝子、部分遺伝子またはそのアンチセンス立体配置で 遺伝的に形質転換されるアブラナ属植物における該遺伝子の発現の制御に関する 。 発現の制御には、二つの主な方法が知られている。これらは、当該技術分野に おいて、「アンチセンスダウンレギュレーション」および「センスダウンレギュ レーション」または「コサプレッション」と称される。これらの方法は両方とも 、標的遺伝子の発現の阻害をもたらす。過発現は、選択された遺伝子の1個また は2個以上の余分のコピーの挿入によって達成される。他のあまり用いられない 方法は、遺伝子制御要素、プロモーターおよび制御配列の修飾を必要として、挿 入された遺伝子のより大きいまたはより少ない発現を達成する。 アンチセンスダウンレギュレーションでは、標的遺伝子の全部または一部分に 対して相補的であるDNAを、ゲノム中に逆方向におよびその翻訳開始シグナル を含むことなく挿入する。最も単純な理論は、転写可能であるが翻訳可能でない このようなアンチセンス遺伝子が、内因性遺伝子から転写されたmRNA生成物 に対して配列が相補的であるmRNAを生じた後、そのアンチセンスmRNAが 、天然に生じた「センス」mRNAと結合して二重らせんを形成し、それが、天 然mRNAのタンパク質への翻訳を阻害することである。挿入されたアンチセン ス遺伝子は、内因性遺伝子配列に対して長さが等しい必要はなく、フラグメント で充分である。フラグメントの寸法は、特に重要であるとは考えられない。40 ヌクレオチドまたはその程度の小さいフラグメントが有効であると報告されてい る。 概して、50ヌクレオチドの範囲ぐらいが、阻害作用を得るのに充分であると認 められる。しかしながら、更に少ないヌクレオチドが極めてよく作用することが ありうるといわれているし、完全長さと同等までの更に多数は、確実に作用する であろう。通常は、約50ヌクレオチドの下流に好都合な制限酵素切断部位が存 在するフラグメント長さを用いるのが簡単である。遺伝子のフラグメントのみが 必要とされるということは、遺伝子の全てを配列決定する必要はないということ を意味する。更に、一般的にはcDNAで充分であり、完全なゲノム配列を単離 する必要がないことを意味する。 アンチセンスフラグメントは、標的遺伝子の内因性相補鎖と正確に同じである 必要はない。単に、標的遺伝子の阻害を達成するのに充分な配列類似性が存在す る必要があるだけである。これは、一つの植物種に由来した配列の使用を別の種 でも有効にさせるし且つ目的の個々の種それぞれにアンチセンスベクターを構築 する必要をなくするので、アンチセンス技術の重要な特徴である。一つの種から 単離された配列は別の種でも有効でありうるが、一つの種と他の種との間の配列 類似性の度合いが、得ようとする作用に不充分である例外は、しばしば見られる 。このような場合、種特異的同族体を単離することが不可欠でありうる。 アンチセンスダウンレギュレーション技術は、当該技術分野において充分に確 立されている。それは、いくつかの教本および何百もの定期刊行物の論題である 。主な特許参考文献は、カルジーン・インコーポレーテッド(Calgene Inc.)の 名義の欧州特許第240,208号である。アンチセンス技術の使用可能性を疑う理由 は何もない。その技術は充分に確立され、世界中の実験室で日常的に用いられ、 そしてそれが用いられている製品が市販されている。 過発現およびダウンレギュレーションは、両方とも「センス」技術で行われる 。標的遺伝子の完全長さコピーをゲノム中に挿入した場合、ある範囲の表現型が 得られ、いくつかは標的遺伝子を過発現し、いくつかは不足発現する(underexp ressing)。次に、この方法によって生じる植物集団をスクリーニングし、そし て個々の表現型を単離することができる。アンチセンスの場合と同様、挿入され た配列は翻訳開始シグナルが欠けている。アンチセンスとのもう一つの類似性は 、挿入された配列が完全長さコピーである必要がないことである。実際に、過お よび 不足発現性表現型の分布は、不足発現に有利に傾いていて、そしてこれは、遺伝 子阻害が所望の作用である場合に好都合であるということが判っている。過発現 に対しては、挿入されたコピー遺伝子がその翻訳開始コドンを保持していること が好ましい。コサプレッションについての主な特許参考文献は、DNAプラント ・テクノロジー・インコーポレーテッド(Plant Technology Inc.)の名義の欧 州特許第465,572号である。センス/コサプレッション技術の使用可能性を疑う 理由は何もない。それは充分に確立され、世界中の実験室で日常的に用いられ、 そしてそれが用いられている製品が市販されている。 センスおよびアンチセンス遺伝子調節は、バード(Bird)およびレイ(Ray) によって Biotechnology and Genetic Engineering Reviews 9:207-227(1991)で 論評されている。トマトにおいて選択された遺伝子を制御するこれら技術の使用 は、グレイ(Gray)ら,Plant Molecular Biology,19:69-87(1992)で記載された 。 記載された方法のいずれによる遺伝子制御も、センスまたはアンチセンス配列 を、適当なプロモーターおよびポリアデニル化シグナルを含有する終結配列と一 緒に形質転換によって標的植物種のゲノム中に挿入した後、その形質転換細胞を 植物全体で再生することを必要とする。形質転換法は大部分の植物種に存在する しまたは利用可能な方法の適応によって得ることができるということは言っても よいと思われる。 双子葉植物に最も広く用いられる方法は、アグロバクテリア菌(Agrobacteriu m)媒介形質転換である。これは、全ての形質転換法の内で最もよく知られ、最 も広く研究され、したがって、最もよく理解された方法である。根粒細菌アグロ バクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)または近縁の アグロバクテリウム・リゾジェネス(Agrobacterium rhizogenes)は、それらの 細菌に感染している植物において、現実に、疾患症状、クラウンゴールまたは毛 根腫瘍の形成を引き起こす若干のプラスミドを有する。アグロバクテリア菌によ って発病において用いられる機序の一部分は、左右境界部分によって結合してい るプラスミドDNAの部分が、感染した植物のゲノム中に安定して転移すること である。したがって、異種DNAを、いわゆる「転移」部分(T−部分)中に、 通常そこに存在している遺伝子の置換で挿入する場合、その異種遺伝子は、植物 ゲノ ム中に転移するであろう。定期刊行物、教本および特許には何百もの参考文献が あり、その方法は充分に確立されている。 アグロバクテリア菌の有効性は、微生物の宿主範囲に制限され、したがって、 双子葉植物種に多少なりとも制限される。概して、重要な穀物を含む単子葉植物 種は、アグロバクテリア菌法による形質転換に従わない。単子葉植物細胞の核中 へのDNAの直接挿入には様々な方法が知られている。 射出法(ballistic method)では、稠密材料、通常、金またはタングステンの 微粒子を標的細胞のところで高速で燃焼させ、そこでそれらがその細胞を貫通し 、細胞壁に口を開け、それを通ってDNAが入ることができる。そのDNAは、 微粒子に対してコーティングされていてよいしまたは培地に対して加えられてい てよい。 マイクロインジェクションの場合、DNAを注射によって個々の細胞中に超微 細中空針を介して挿入する。 単子葉植物および双子葉植物両方に適応しうるもう一つの方法は、標的細胞の 液体中懸濁液を生成し、炭化ケイ素または窒化ケイ素などの微視的針状材料「ホ イスカー」を加え、そして細胞およびホイスカーが衝突し且つ液体中に存在する DNAが細胞に入るように撹拌することを行う。 次に、要約すると、センスおよびアンチセンス技術両方の必要条件は知られて いるし、そして必要な配列を導入しうる方法は知られている。次に、残っている ことは、その調節が所望の作用を有すると考えられる遺伝子を識別し、それらを 単離しまたは充分に有効な長さのフラグメントを単離し、有効なフラグメントが プロモーターと終結シグナルとの間に挿入されているキメラ遺伝子を構築し、そ して該構築物を標的植物種の細胞中に形質転換によって挿入することである。次 に、植物全体を形質転換細胞から再生することができる。 本発明の目的は、植物中においてACCアーゼBCCPサブユニットの発現を 調節する方法および材料を提供することである。 本発明により、植物の脂肪酸生産能力を調節する方法であって、アセチル補酵 素Aカルボキシラーゼビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質をコードして いる遺伝子の発現を調節することを含む上記方法を提供する。 調節は、前記タンパク質をコードする発現可能な遺伝子構築物の1個または2 個以上のコピーの植物のゲノム中への安定した挿入によって達成されうる前記遺 伝子の過発現を含むことができる。 もう一方において、調節は、前記遺伝子の内因性DNA配列の全部または一部 分に対して相補的なDNAを含む転写可能なDNA配列を含有するアンチセンス 遺伝子構築物の植物のゲノム中への安定した挿入によって達成されうる前記遺伝 子の発現のダウンレギュレーションを含むことができる。或いは、過発現は、前 記遺伝子をコードしている内因性DNA配列のフラグメントを含む転写可能なD NAを含有するセンス遺伝子構築物の植物のゲノム中への安定した挿入によって 達成されうる。 本発明は、更に、ID−1、ID−2、ID−3、ID−4、ID−5または ID−6および遺伝コードの縮重によって可能になるその変異型から選択される ヌクレオチド配列を有するDNAを提供する。 更に、本発明は、植物中で操作可能な遺伝子プロモーター、請求項7に記載の DNAを含む転写可能な部分およびポリアデニル化シグナルを含むベクターを提 供する。 本発明は、更に、前記DNAを1個またはそれ以上含む組換え植物ゲノムを提 供する。 アセチル補酵素Aカルボキシラーゼは、脂肪種子アブラナなどの油脂製造用作 物の油脂成分である脂肪酸の合成の経路における鍵酵素である。その経路を開始 して、前駆物質アセチルCoAをカルボキシル化反応によってマロニルCoAに 変換することによりそれを脂肪酸合成経路に引き渡すのがこの酵素である。 大腸菌(E.coli)からのアセチル補酵素Aカルボキシラーゼ(ACCアーゼ) は、ビオチンカルボキシラーゼおよびビオチンカルボキシルキャリヤータンパク 質(BCCP)サブユニット並びにカルボキシルトランスフェラーゼαおよびβ サブユニットから成る解離性マルチサブユニット酵素である。しかしながら、哺 乳動物でのACCアーゼ酵素は、3種類の機能性ドメイン全部を含有するたった 一つのポリペプチドから成る。 植物では、両方の形のACCアーゼが存在する。3種類の機能性ドメイン全部 を含有する220kDaのACCアーゼポリペプチドは植物組織から精製されて おり、そして対応する遺伝子は、アブラナ、コムギおよびシロイヌナズナ(Arab idopsis)などの源からクローン化されている。更に、大腸菌トランスカルボキ シラーゼのβサブユニットに対して有意の配列相同性を有する遺伝子は、エンド ウからクローン化されている(ササキ(Sasaki)ら,1993)。この遺伝子は、葉 緑体DNAから単離された。したがって、解離性マルチサブユニットACCアー ゼは、植物色素体中に存在する。トランスカルボキシラーゼβサブユニット遺伝 子は葉緑体でコードされているが、トランスカルボキシラーゼαサブユニット、 ビオチンカルボキシラーゼサブユニットおよびBCCPサブユニットは、全て核 でコードされている。したがって、後者の遺伝子からの転写物は細胞質ゾル中で 翻訳され、そして色素体に集中した一過性(transit)ペプチド配列の存在のた めに、ポリペプチドは色素体中に吸収される。葉緑体でコードされたトランスカ ルボキシラーゼ遺伝子の発現のダウンレギュレーションの技術はまだ利用できな いが、核でコードされたサブユニットの発現を下記のアンチセンスまたは部分セ ンス技術によってダウンレギュレートすることは可能である。 本発明は、主として、解離性植物ACCアーゼのビオチンカルボキシルキャリ ヤータンパク質(BCCP)サブユニットをコードしている遺伝子に関する。本 発明の目的は、植物中のACCアーゼBCCPサブユニットを規定する遺伝子を 提供することである。アンチセンスまたは部分センス技術によるこの遺伝子の発 現のダウンレギュレーションは、植物色素体中に存在する全ACCアーゼ酵素活 性のダウンレギュレーションを引き起こすであろう。 本発明は、更に、本発明のDNAまたはそのフラグメントをセンス配向で、ま たはその完全若しくは部分センスまたはアンチセンス変異型を含有する遺伝的に 形質転換された植物、植物細胞および植物部分を提供する。 その植物は、デンプブンよりもむしろ実質的な量の油脂を生産する種であるの が好ましい。このような植物種は周知であり、単純に「脂肪種子」作物と称され 、そして特に、脂肪種子アブラナ、カノーラ(canola)、ダイズ、ヒマワリ、ト ウモロコシおよびヤシがある(油脂は種子および果実両方の組織中に貯蔵されて いる)。多数の油脂作物の遺伝的形質転換の方法が知られており、例えば、アグ ロ バクテリウム・ツメファシエンス法による形質転換は大部分のものに適している 。このような方法は、参考文献で充分に記載され且つ周知であり、そして当該技 術分野において広範に実施されている。 本発明者は、1992年11月12日公開の国際特許出願第WO92/19747号に おいて、基質アセチルCoAからのポリヒドロキシブチレートの生合成を記載し ている。この活性は、3種類の酵素触媒段階を必要とする。関与する3種類の酵 素は、β−ケトチオラーゼ、NADP結合アセトアセチルCoAレダクターゼお よびポリヒドロキシ酪酸シンターゼであり、これらの遺伝子は、アルカリゲネス ・ユートロフス(Alcaligenes eutrophus)からクローン化されている(シュー ベルト(Schubert)ら,1988,J.Bacteriol,170)。本発明者は、国際出願にお いて、これら3種類の遺伝子の油脂合成植物中へのクローニングを記載している 。 しかしながら、植物油脂のビルディングブロックである脂肪酸の合成は、ポリ ヒドロキシアルカノエート遺伝子によって必要とされる同様の基質である基質ア セチル補酵素Aを用いる。本発明によって、本発明者は、ACCアーゼの発現を 減少させることによってポリヒドロキシアルカノエートへの変換に利用可能なア セチルCoAを残すことにより、脂肪酸合成のダウンレギュレーションの手段を 提供する。 遺伝子発現の調節の方法は、当該技術分野において周知である。二つの主要な 方法が一般的に用いられ、これらは大まかに、「センス」および「アンチセンス 」調節と称される。アンチセンス調節では、遺伝子構築物を組立てるが、これは 、植物細胞中に挿入された場合に、標的遺伝子によって生じるメッセンジャーR NAに対して相補的配列を有するメッセンジャーRNAの発現を引き起こす。そ の理論は、相補的RNA配列が、二重鎖を形成することによってタンパク質への 翻訳を阻害することである。その相補的配列は、標的遺伝子の配列全体と長さが 等しくてよいが、通常は、フラグメントで充分であり、しかも取扱いにより好都 合である。センス調節では、標的遺伝子のコピーを植物ゲノム中に挿入する。こ れもまた、完全長さであってよいしまたは部分配列であってよい。ある範囲の表 現型が得られ、それから、標的遺伝子によってコードされたタンパク質の発現が 阻害されている個体を、遺伝子産物の発現が増加している個体でできるようにに 識 別し且つ単離することができる。部分配列を用いるセンス調節は、阻害に有利な 傾向がある。その機序は、充分に理解されていない。共にアンチセンス調節に関 する欧州特許出願第140,308号および米国特許第5,107,065号並びにセンス調節に 関する国際特許出願第WO90/12084号を参照する。本発明は、次の遺伝子修飾を 行うことを可能にする。 1. 本発明のクローンを用いて植物DNA(ゲノムまたはcDNAライブラ リー)をプローブして、相同配列を得ることができる。これらは、例えば、コム ギまたはアブラナ、カノーラ、ダイズ、ヒマワリ、トウモロコシ、アブラヤシお よびココナツなどの油脂作物からのACCアーゼBCCPサブユニット遺伝子の 切断された若しくは完全長さのcDNAまたはゲノムDNAであってよい。 2. アブラナ種子ACCアーゼBCCPサブユニットのcDNAを植物で認 識されたプロモーターと一緒に用いて、該ACCアーゼBCCPサブユニットの 生産をダウンレギュレートするようにアブラナ植物を形質転換する場合に用いる ための発現カセット(部分センスまたはアンチセンス)を生成することができる 。これは、より低いACCアーゼ活性を植物に与えるであろう。このような植物 は、より少ない油脂含有量または変更された品質の油脂を有するであろう。同様 のカセットを用いて、アブラナ属種の他の植物でのACCアーゼBCCPサブユ ニットの生産をダウンレギュレートすることができる。他の作物から単離された BCCPcDNAは、油脂含有量を改善するためのこれら作物の形質転換で用い るための発現カセット(部分、センスまたはアンチセンス)を生成するのに用い ることができる。 油脂合成(アブラナまたは他の油脂作物での)のダウンレギュレーションを用 いて、その基質アセチル補酵素Aを、デンプン、タンパク質または遺伝子修飾に よって導入される新規ポリマー、例えば、ポリヒドロキシアルカノエートなどの 別の貯蔵物質の合成に向けることができる。 3. アブラナACCアーゼBCCPサブユニットの完全長さcDNA若しく はゲノムDNAまたは他の油脂作物からのACCアーゼBCCP遺伝子の完全長 さcDNA若しくはゲノムDNAを、それらの内因性プロモーターと一緒にまた は別の植物で認識されたプロモーターと一緒に用いて、新規発現カセットを生成 することができる。アブラナ植物または他の油脂作物の植物中に形質転換された 場合、これらカセットは、BCCPの全発現レベルを増加させるかまたは発育し た種子(または果実)中でのBCCPの発現期間を延長させると考えられる。こ のような計画は、前記種子または果実によって貯蔵される油脂の量を増加させる と考えられる。 4. アブラナACCアーゼBCCPサブユニットのゲノムDNAを用いて、 そのACCアーゼBCCP遺伝子のプロモーターを回復させることができる。こ のプロモーターは、組織特異的なおよび開発によって調節された様式でRNAを 生成するのに用いることができる。そのように生成されたプロモーターは、AC Cアーゼの発現を促進しうるし、またはその後に配置された遺伝子構築物(例え ば、別の酵素の構造遺伝子)の発現を制御しうるので、発育した種子中でそれを 特異的に発現させるであろう。 5. アブラナACCアーゼBCCPサブユニットの完全長さcDNAおよび ゲノムDNAは、「一過性ペプチド」配列として知られる、成熟タンパク質の翻 訳開始部位とN末端配列との間の配列を有する。これは、遺伝子産物を色素体へ 向かわせ且つタンパク質の色素体中への移入の際に切断除去される。この一過性 ペプチド配列を遺伝子融合において用いて、種々の遺伝子産物を色素体へ向かわ せることができる。 本発明者は、発育したアブラナ胚からのポリA+尾部mRNAに由来するポリ dT開始cDNAライブラリーを製造した。ジェンバンク(GenBank)データベ ースの走査は、大腸菌からのaccB遺伝子(BCCPサブユニット)との相同 性を示したシロイヌナズナcDNAを示した。そのcDNAを入手し、そして6 00bpインサートを単離した。これを用いて、アブラナ胚cDNAライブラリ ーをプローブした。それによって、アブラナ種子ACCアーゼBCCPサブユニ ットを規定する不完全長さcDNAクローンpBP1、pBP2、pBP3およ びpBP7を選択した。完全長さBCCPcDNAクローンpBP4およびpB P6もまた識別した。それらクローンが確かにACCアーゼサブユニットである ということは、それらヌクレオチド配列および誘導アミノ酸配列が、大腸菌およ びアナベナ属(Anabaena)accB(BCCPサブユニット)遺伝子との実質的 な 相同性を示したということによって確認された。 クローンpBP1、pBP2、pBP3およびpBP7は、1995年2月1 日にナショナル・コレクション・オブ・インダストリアル・アンド・マリン・バ クテリア(the National Collection of Industrial and Marine Bacteria), マカー・ドライブ(Machar Drive)23地区,アバディーン,AB2 1RYで 寄託されており、寄託番号はそれぞれ、NCIMB 40707、40708、40706 およ び40705 である。 本発明をここで、次の配列に関して記載する。 配列番号1は、cDNAインサートpBP1のDNA配列を示す。この配列は 、塩基478〜493の推定上のビオチン結合部位を有する。 配列番号2は、pBP2のcDNAインサートのDNA配列である。この配列 は、塩基91〜106の推定上のビオチン結合部位を有する。 配列番号3は、pBP3のcDNAインサートのDNA配列である。 配列番号4は、pBP4のcDNAインサートのDNA配列である。 配列番号5は、pBP6のcDNAインサートのDNA配列である。 配列番号6は、pBP7のcDNAインサートのDNA配列である。 結果ノーザンブロット分析 アブラナBCCPサブユニットをコードしているcDNAをマルチサブユニッ トの形のACCアーゼから単離するために、本発明者はハイブリッド形成性プロ ーブを必要とした。データベースは、アラビドプシス(Arabidopsis)ESTc DNAからの配列を含むものが利用可能であった。ジェンバンクデータベースを 走査した後、大腸菌からのaccB遺伝子(BCCPサブユニット)に対して相 同性を示した配列を識別した。オハイオ州立大学のアラビドプシス・バイオロジ カル・リソース・センター(Arabidopsis Biological Resource Center)から入 手したcDNAクローン VCVDE11 3'(ジェンバンクID Z25714)を用いて、 本発明者は600bpインサートを単離した。遺伝子がアブラナ中に実際に存在 していたかどうかを検査し且つ完全長さ転写物寸法を測定するために、プローブ を用いて、アブラナポリA+尾部mRNAのノーザンブロットに対してハイブリ ッ ド形成させた。優勢なハイブリッド形成バンドは、寸法が1.3kbであること が示された。胚形成中に、転写物の量は、最初は高く、中期で更にピークまで増 加した後、後期に発現が大きく中断した。はるかに高い量の転写物が、葉よりも 胚および根に存在した(約20:1)。 de novo 貯蔵脂質合成に関与すると考えられるBCCP遺伝子のmRNA発現 を研究するために、展開したノーザンブロットをスクリーニングした。ブロット 上の各列は、セイヨウアブラナ胚形成の種々の段階からの等量の根、葉または胚 ポリ(A)+尾部mRNAを有した。結果は、胚形成中にBCCPmRNA発現 が急上昇し、胚形成の中間部の間にピークに達したことを示した。根には顕著な 量のBCCPmRNAが存在したが、葉には比較的低量が存在した。cDNAクローニング ノーザンブロットデータは、アブラナポリA+尾部mRNAに由来するアブラ ナ胚cDNAライブラリーが、BCCPクローンをスクリーニングするのに最も 適していることを示唆した。約150,000の組換え体プラークをスクリーニ ングした。ハイブリッド形成性プラークは3回のスクリーニングによって得られ 、その時点でそれらは純粋なプラークであった。抗ビオチン分析 約20クローンが3回のスクリーニングによって得られたので、クローン同一 性の初期指標が必要とされた。スクリーニングに用いられたライブラリーは、発 現ベクターλZAPIIを用いて構築された。コードされたタンパク質を発現する ように誘導されたλZAPIIクローンは、発現されたタンパク質中にビオチニル 化部位が存在するという条件ならば、大腸菌宿主によってビオチニル化されうる ということが以前に示されていた。少なくとも一つのインサートがインフレーム であり且つ正しい配向であるならば、そのクローンは、優先的配列順序について このビオチニル化法によって識別されるであろう。ライブラリースクリーニング からの正のクローンは、IPTG処置によってそれらのタンパク質を発現するよ うに誘導され、そしてペルオキシダーゼ結合ストレプトアビジン/ECL検出シ ステムを用いてスクリーニングされた。タンパク質ブロットデータ ノーザン分析からの転写物寸法は、BCCPタンパク質をコードしている完全 長さmRNAが1.3kbであることを示した。これは、約25kDaのポリペ プチドをコードすると考えられる。更に、胚での発現は、葉の場合の約20倍で あることが示された。アブラナ種子および葉からの新鮮な全タンパク質抽出物を 用い、ビオチン含有タンパク質を識別するのにヨウ素125(I125)標識スト レプトアビジンを用いてウェスタンブロットを行った。約35kDaのビオチン 含有タンパク質はアブラナ胚に存在したが、葉抽出物には存在しなかったことが 判った。このデータはノーザン分析データと一致するので、そのタンパク質はア ブラナBCCP遺伝子の生産物でありうる。配列分析 ライブラリースクリーニングからの正のクローンを配列決定した。6クローン を識別し、そしてpBP1、pBP2、pBP3、pBP4、pBP6およびp BP7と表示した。 pBP1の配列は、配列番号1として示される。その配列は、塩基478〜4 93の推定上のビオチン結合部位を有する。pBP1は、アナベナ属および大腸 菌のBCCP遺伝子とかなりのアミノ酸配列相同性を示す。pBP2の配列は、 配列番号2として示される。推定上のビオチン結合部位は塩基91〜106であ る。pBP2は、pBP1とかなりのアミノ酸相同性を示す。pBP3の配列は 、配列番号3として示される。配列pBP4および6は、それぞれ配列番号4お よび配列番号5として示される。pBP7の配列は、配列番号6として示される 。pBP7は、大腸菌のBCCP遺伝子とかなりのアミノ酸配列相同性を示す。 材料および方法cDNAライブラリー構築 (i)用いられるcDNAライブラリーを、ロジマン(Logemann)らの方法に したがって中期発育 Jet neuf アブラナ胚(開花後約35日目に採取された)か ら単離されたポリ(A)+mRNAを用いて作成した。最初の鎖合成は、ポリd Tオリゴプライマーを用いて製造者の指示(アマーシャム・インターナショナル (Amersham International))にしたがって行われた。作成され得られたcDN Aを、λ−ZAPIIのEcoRI/XhoI部位中に製造者(ストラタジーン (Stratagene))によって指示された通りの方向にクローン化した。用いられた 宿主細菌は、XL-1 Blue(ストラタジーン)であった。プローブ製造および標識付け アブラナライブラリーをスクリーニングするためのcDNAプローブは、プラ スミドDNAの適当な制限エンドヌクレアーゼ消化によって作成された。必要な DNAフラグメントを、TAEアガロース電気泳動によってベクターDNAから 分離し、そしてジェネクリーン(GeneClean)II キット(Bio 101)を用いてま たは凍結および限外濾過によって単離した。 プローブ(200〜300ng)を、メガプライム(Megaprime)キットを用 いて製造者(アマーシャム・インターナショナル)によって指示された通りに[ α32P]dCTPで5x109cmp/μgのレベルまで放射性標識した。取り 込まれなかった標識は、バイオスピン(Biospin)クロマトグラフィーカラム( バイオラド(Biorad))を用いて除去された。ライブラリースクリーニング 150,000プラーク形成単位を、前に記載のようにスクリーニングした。 フィルターを65℃でハイブリッド形成させた。cDNAクローンのプラスミド 保護は、「λ−ZAPIIからのpSKの in vivo 切断」に関するストラタジー ンプロトコールで記載の通り行われた。DNAクローンの配列決定 配列決定は、アプライド・バイオシステムズ・インコーポレーテッド(Applie d Biosystems Inc.)373A DNAシークエンサー(ダーラム大学配列決定 サービス、Ms J バートリー(Bartley))を用いて行われた。前進および逆プラ イマー(−21m13およびM13RPI)両方を全てのクローンに最初に用い た。重なり(nested)欠失は、ファーマシア(d.s.Nested Deletion Kit)によ って指示された通りに作成され、そして前進および逆プライマー並びに合成オリ ゴヌクレオチドプライマーの組合せを用いて配列決定された。プライマーは、3 81A DNA合成機(アプライド・バイオシステムズ・インコーポレーテッド )を用いて製造された。DNA配列の計算機分析は、ダレスバリーのSERC装 置からのSEQNETパッケージおよびDNAストライダー(Strider)を用い て行われ るであろう。ノーザンブロット分析 ポリA+mRNAは、開花後15日、22日、29日、36日、42日および 49日目に採取された若い葉5gかまたは胚5gから、指示された手順(ファー マシアmRNA精製キット)を用いて製造された。1〜5μgを、電気泳動用の 1%ホルムアミド/ホルムアルデヒドアガロースゲル上に充填した。ノーザンブ ロット法は、前に記載のように行われた。λクローンの発現およびビオチニル化検出 約2x105p.f.u.を、42℃で「針穴」寸法プラークが現れるまで(約3〜 4時間)増殖後、宿主菌株として大腸菌KW251を用いて3個の大型NZYM プレートそれぞれにプレーティングし、そしてそれらプレートの上に、10mM IPTG中に予め浸漬されたニトロセルロースフィルター(20x20cm) を載せ且つ乾燥させた。次に、プラークの増殖を37℃で一晩中続けた。 一晩中インキュベーション後、フィルターを取り除き且つTBS(50mMト リスpH7.5、0.2M NaCl、0.5mM CaCl2、50mM M gCl2)中で簡単に洗浄した。それら膜を、TBS/1%(w/v)ヘモグロ ビン中において30℃で2時間、続いてブロック緩衝液/ペルオキシダーゼ結合 ストレプトアビジン(シロテク(Sirotech))中で更に2時間ブロッキングした 。次に、膜をTBS/0.05%トゥイーン(Tween)20中において室温で充 分に洗浄した。 ECL可視化システムを用いて、製造者(アマーシャム)によって記載の通り 正のクローンを識別した。粗抽出物の製造 新鮮な植物材料を液体窒素中で凍結させ、そして乳鉢および乳棒によって凍結 粉砕した。得られた微粉をエッペンドルフ中に入れ、そして4容量のXI試料充 填緩衝液を加えた。そのスラリーを直ちに5分間沸騰させ、そして卓上ミクロ遠 心機中で10分間遠心分離した。上澄みを取出し、そして−80℃で分別して貯 蔵した。タンパク質試料は、製造後2か月までに用いられた。ウェスタンブロッティング SDS PAGE後、タンパク質をプロブロット(ProBlot)(ABI)上に 半乾燥ブロッティングによってブロッティングした。マーカータンパク質を、ポ ンソー(Ponceau)染色によって製造者の指示にしたがって配置した。膜を、1 %ヘモグロビン、20mMトリスpH7.2、170mM NaClで絶えず混 合しながら1時間ブロッキングした。125結合ストレプトアビジンを1:20 0の比率で加え、そして室温で一晩中インキュベートした。ブロットを、0.2 %ノニデト(Nonidet)P40ブロッキング溶液を用いて1時間の間に洗浄液を 数回交換して充分に洗浄した。ブロットをX線フィルムに1〜7日間暴露した。 ウェスタンブロットは、BCCPレベルを示す結果を与えた。特異的BCCP 抗体の不存在下において、およびBCCPが in vivo でビオチニル化されてい るために、ビオチン特異的抗血清を用いてビオチン特異的抗体を生じさせた。ス カシガイのヘモシアニンをビオチンで被覆し、そしてウサギにおいて抗原として 用いた。ウェスタンブロットでの偽バックグラウンドシグナルを最小限にするた めに、生じた抗体全部をアフィニティー精製した。これは、ビオチン−アガロー スマトリックス上のカラムクロマトグラフィーによって行われた。BCCPタン パク質バンドの理論上の寸法は、配列番号4および配列番号5である二つの最長 クローンからの22.7kDaおよび21.9kDaで予測された。しかしなが ら、原核性BCCP実験を記載した以前の研究は、大腸菌BCCPのプロリン/ アラニンが多い部分が例外的にSDSゲルを与えることを示した。タンパク質は 、その配列から推定されるよりも35%少ない移動度で流れる。セイヨウアブラ ナBCCP配列も、同様のプロリン/アラニンが多い部分を有するので、正確な 分子質量をSDSゲル移動度から予測することはできないであろう。抗体を用い る実験は、エントウ葉緑素中の1つのビオチニル化タンパク質がACCアーゼの 35kDaBCCPサブユニットであることを示した。同様に、セイヨウアブラ ナ葉緑体タンパク質のウェスタンブロットは、一つのビオチニル化タンパク質だ けが葉緑体中に存在することを示した。したがって、セイヨウアブラナの根、葉 および胚抽出物のウェスタンブロットで示された35kDaバンドはBCCPで ある可能性が高い。アブラナ種子胚からの色素体の精製もまた、ビオチニル化ポ リペプチドが色素体中に局在していることを示した。更に、同レベルのタンパク 質を ゲル上に最初に充填したが、BCCPレベルは、胚におけるそれと比較して、根 および葉において低かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 植物の脂肪酸生産能力を調節する方法であって、アセチル補酵素Aカル ボキシラーゼビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質をコードしている遺伝 子の発現を調節することを含む上記方法。 2. 調節が、前記遺伝子の過発現を含む請求項1に記載の方法。 3. 前記遺伝子の過発現が、前記タンパク質をコードする発現可能な遺伝子 構築物の1個または2個以上のコピーの植物のゲノム中への安定した挿入によっ て達成される請求項2に記載の方法。 4. 調節が、前記遺伝子の発現のダウンレギュレーションを含む請求項1に 記載の方法。 5. 前記遺伝子のダウンレギュレーションが、前記遺伝子の内因性DNA配 列の全部または一部分に対して相補的なDNAを含む転写可能なDNA配列を含 有するアンチセンス遺伝子構築物の植物のゲノム中への安定した挿入によって達 成される請求項4に記載の方法。 6. 前記遺伝子のダウンレギュレーションが、前記遺伝子をコードしている 内因性DNA配列のフラグメントを含む転写可能なDNAを含有するセンス遺伝 子構築物の植物のゲノム中への安定した挿入によって達成される請求項4に記載 の方法。 7. ID−1、ID−2、ID−3、ID−4、ID−5またはID−6お よび遺伝コードの縮重によって可能になるその変異型から選択されるヌクレオチ ド配列を有するDNA。 8. 植物中で操作可能な遺伝子プロモーター、請求項7に記載のDNAを含 む転写可能な部分およびポリアデニル化シグナルを含むベクター。 9. 請求項7に記載のDNAを含む組換え植物ゲノム。
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