JPH11509911A - 自動車の独立ヒータにおける、特に燃焼空気を供給するための側方管路ブロワ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は側方管路ブロワであって、軸方向で羽根車に接続するブロワ本体を備えており、この場合ブロワ本体は、流入管路および流出管路を有しており、羽根車の軸方向接続側で、流入管路を流出管路に接続する湾曲した側方管路および遮断装置を有しており、これらの部材が全体で軸方向接続側の３６０°の円弧を形成している形式のものにおいて、少なくとも側方管路（８）を流入管路（５）および流出管路（６）に接続する開口部のうち一方が軸方向接続側（７）の領域でカバー（１０）を備えていて、該カバー１０は羽根車（４）の軸方向接続側（７）もしくは軸方向接続面に関連して深めに配置されていて、有利には０．３ｍｍの深さ（ｄ）でセットバックされており、これによって軸方向接続側でカバーを後加工することなく、しかしながら運転時にブロワの雑音最適化および流れの最適化が調整され得る。

Description

【発明の詳細な説明】 自動車の独立ヒータにおける、特に燃焼空気を供給するための側方管路ブロワ 本発明は、自動車の独立ヒータ（Ｓｔａｎｄｈｅｉｚｇｅｒａｅｔ）もしくは 補助ヒータ（Ｚｕｈｅｉｚｅｒ）における、特に燃焼空気を供給するための側方 管路ブロワであって、軸方向で羽根車に接続するブロワ本体を備えており、この 場合ブロワ本体は、流入管路および流出管路を有しており、羽根車の軸方向接続 側で、流入管路を流出管路に接続する湾曲した側方管路および遮断装置を有して おり、これらの部材が全体で軸方向接続側の３６０°の円弧を形成している形式 のものに関する。 このような形式の側方管路ブロワは、ドイツ連邦共和国特許第４２３００１４ 号明細書により公知である。遮断装置は、材料を切欠いた形状の、例えば溝形の 雑音妨害装置を有していて、この雑音妨害装置はブロワ運転時の雑音発生を減少 させる。 この公知のブロワは、困難でコストがかかるという欠点を有している。複雑で 、空間的に入り組んだ貫流管路および雑音妨害装置は、鋳造もしくは機械的な表 面加工によって限定的にのみ実現され得る。したがって流れの最適化および雑音 の最適化つまり最小化は、 採算のとれる費用で限定的にのみ可能である。 本発明の課題は、冒頭で述べたような形式の側方管路ブロワで、簡単な手段に よって雑音の最適化および流れの最適化が得られるようなものを提供することで ある。 この課題は請求項１記載の特徴によって解決された。 本発明の有利な変化実施例が従属請求項２〜１６の特徴部に記載されている。 本発明の本質は、側方管路を流入管路および流出管路に接続する開口部の少な くとも一方の領域でカバーにセットバックが形成されているという点にあり、。 このカバーは、遮断装置と直接接続された羽根車の軸方向接続側にあり、遮断装 置に関連してセットバックつまり一段低くされている。このセットバックの寸法 は特に０．３ｍｍである。 このカバーは、有利な形式で別個の構成部材であり、この構成部材は遮断装置 および／または側方管路の縁部に固定部材を介して固定されている。この固定部 材は有利にはピンであり、このピンはブロワ本体の予め鋳造時に形成された孔に 係合する。一般的に、取り外し可能なもしくは取り外し不可能な固定部材が設け られていてもよい。 カバーがプレート状であれば、特に組立が簡単な装置が得られる。 有利にはカバーは、少なくとも１つの一体成形されたもしくは固定された湾曲 する空気案内区分を有しており、この空気案内区分はカバーの、流入管路もしく は流出管路の開口部に面した側に設けられている。 流れの最適化に応じて、側方管路に面する、カバーの縁部が先細りする空気流 縁部を有していてもよい。 このような縁部は、雑音を最小化するために有利には、平面図で見て羽根車の 軸方向で少なくとも１つの非直線的な成形突出部および／または相応の凹状の切 欠部を有している。 しかしながらカバーの、側方管路に面した縁部は平面図で見て波形もしくはそ の他の形状であってもよく、これは特に実験によって決められる。 カバーが平面図で見てほぼ扇形に形成されていることで、コンパクトな配置お よび簡単な固定が得られる。 このカバーは有利には、プラスチック部もしくは金属部、特にアルミニウムよ り成る金属部である。 有利には一体的な鋳造部として形成されたカバーは羽根車側で平らな凹部およ び／または縦長の溝を有しており、これらは特に羽根車の半径方向に延びている 。 ブロワ本体に一体的な鋳造部分としてもしくは別個の構成部材として設けられ ていてもよいカバーが羽根車に関連してセットバックされていることによって、 羽根車に面しているカバー面の機械的な加工が必要でなくなる。このセットバッ クは羽根車を取り付ける際に空洞もしくはギャップを構成する。この空洞もしく はギャップは、ドイツ連邦共和国特許第４２３００１４号明細書によって公知の 開口縁部の切欠の構成と類似しており、より簡単な手段でもって、主として運転 時にブロワの雑音最小化に貢献する。カバーの後加工が省略されたことによって 、製造の簡略化が得られる。カバーが別個の構成部材、特に側方管路に面した上 流縁部もしくは下流縁部で特殊な形状を備えたプレートであれば、同一の基礎ブ ロワ本体と、それぞれ別の上流縁部もしくは下流縁部を備えた異なるカバープレ ートとから成る、異なったブロワの組み合わせ構造が考えられ得る。これによっ て例えば同じブロワによってカバーを変えるだけで、異なる回転数のために、雑 音を最適にするように設計することが可能である。 このカバーは、ドイツ連邦共和国特許第４２３０１０１４号明細書によって公 知の雑音妨害装置一切欠（もしくはノッチ）と共に使用されてもよいのは当然で ある。 特に軸方向接続側領域で側方管路を流入管路と流出管路とに接続している２つ の開口部の一方はカバーを備えており、他方の開口部は少なくとも１つの切欠を 備えていてもよい。 この場合特に有利には、カバーが流出管路にもしく はブロワの圧力側に対応配置されていて、少なくとも１つの切欠が流入管路にも しくはブロワの吸入側に対応配置されている。 この切欠は有利にはＶ字形の横断面を有している。 以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく説明する。 第１図は、燃焼空気を、熱交換機を備えたバーナに供給するための側方管路ブ ロワを有する、自動車の補助ヒータを示した概略的な斜視図、 第２図は、中央のブロワ本体を有する、第１図で示した側方管路ブロワの概略 的な展開図、 第３図は、第２図で示したブロワ本体を拡大した斜視図、 第４図は、第３図で示したブロワ本体におけるカバー領域を鉛直方向で示した 概略的な断面図、 第５図は、第３図で示したブロワ本体におけるカバーの概略的な斜視図、 第６図は、第５図で示したカバーの線ＡーＡ線に沿った部分断面図、 第７図は、第３図によるブロワ本体の側方管路の下流側に別の構成のカバーを 備えた概略的な平面図、 第８図は、第３図に類似の、ブロワ本体の別の実施例の概略図である。 第１図によれば、自動車の補助ヒータ２もしくは加熱器において側方管路ブロ ワ１が設けられていて、こ の側方管路ブロワ１は熱交換機を有するバーナ２０に接続されていて、運転中に バーナ２０へ燃焼空気を供給する。 特に第２図の展開図に示されているように、側方管路ブロワ１は、上部および 下部のケーシング２２，２３の他に、羽根車４および軸方向で羽根車４と接続す るブロワ本体３を有している。 本発明で重要な部材であるブロワ本体３の詳細は第３図に拡大して示されてい る。 ブロワ本体３は、３部分から構成されている。このブロワ本体３は、鋳造構造 による１つの基礎ブロワ本体と、アルミニウムから成る２つのカバー１０とを有 している。これらについては後述する。 基礎ブロワ本体は、雰囲気から燃焼空気を取り入れるための流入管路５と、加 速された燃焼空気をバーナ２０の燃焼室へガイドするための流出管路６とを有し ている。 羽根車４の軸方向接続側７でブロワ本体３は、流入管路を流出管路に接続する 湾曲した半円形の側方管路８を有している。この側方管路８で、運転中に電気モ ータ２１によって駆動される羽根車４によって燃焼空気が加速される。 側方管路８は、軸方向接続側７で約２７０°の円弧にわたって延びている。軸 方向接続側７の残りの部分は、主として遮断装置９であり、この遮断装置は鋳造 成形された基礎ブロワ本体に一体的な構成部材である。 第３図に示した２つのカバー１０は、その詳細が第４図，第５図および第６図 で拡大され拡大されて示されており、主にブロワ本体３の軸方向接続側７に設け られている。特にカバー１０は、側方管路８を流入管路５と流出管路６とに接続 する両方の開口部を軸方向で羽根車に向かって覆う。 カバー１０は、羽根車４の軸方向接続側７もしくは軸方向接続面に関連して深 めに配置される。この深さｄは約０．３ｍｍである。 別個の構成部分として構成されるカバー１０は、遮断装置９の縁部における２ 箇所と、側方管路８の湾曲された縁部外側における１箇所でピン１１，１２とし て形成された固定部材を介して固定されている。 カバー１０は、羽根車側にそれぞれ２つの平らな凹部２４を有しており、特に 第５および６図に示されているように、この凹部２４は羽根車４に関連してほぼ 半径方向に延びている。 カバー１０は、プレート状に形成されていて、一体成形された湾曲した空気案 内区分１３を有している。この空気案内区分１３はカバー１０の、流入管路５お よび流出管路６の開口部に面した側に置かれている。 各カバー１０の、側方管路８に面した縁部１６は、先細りした空気流縁部１７ を有しており、この空気流 縁部１７は平面図で見て不規則的な波形をしている。 全体的に各カバー１０は、平面図で見て、凸状に湾曲した外側縁部１８と凹状 に湾曲した内側縁部１９と、遮断装置側でほぼ直線的に延びる半径方向の縁部２ ５とを備えたほぼ扇形であって、これに対して、その他の縁部１６もしくは上流 側／下流側縁部は前述の波形を有している。 第７図に示した別の構成では、縁部１６もしくはカバー１０の上流側／下流側 縁部がやや凸状に湾曲している。これらは多くの変化実施例のあくまでも例とし て示されているものである。 最後に第８図において第３図に似たブロワ本体３が示されており、このブロワ 本体３において、側方管路８を流入管路５および流出管路６に接続する開口部の うち一方が軸方向接続側７の領域でカバー１０を備えていて、他方の開口部が切 欠２６を備えている。この場合、特にカバー１０は、流出管路６もしくはブロワ の圧力側に対応配置されていて、切欠１６が流入管路５もしくはブロワの吸入側 に対応配置されている。切り欠きはＶ時形の断面を有している。 従属請求項に含まれる独自の保護されるべき特徴は、形式的に主請求項に帰属 して記載されてはいるが独自に保護されるべきである。また明細書中に記載され た全ての発明性のある特徴は、本発明の保護範囲内にある。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９８年７月１日 【補正内容】 請求の範囲 １． 自動車の独立ヒータ（２）における、特に燃焼空気を供給するための側 方管路ブロワ（１）であって、軸方向で羽根車（４）に接続するブロワ本体（３ ）を備えており、この場合ブロワ本体（３）は、流入管路（５）および流出管路 （６）を有しており、羽根車の軸方向接続側（７）で、流入管路を流出管路に接 続する湾曲した側方管路（８）および遮断装置（９）を有しており、これらの部 材が全体で軸方向接続側（７）の３６０°の円弧を形成していて、少なくとも側 方管路（８）を流入管路（５）および流出管路（６）に接続する開口部のうち一 方が軸方向接続側（７）の領域でカバー（１０）を備えている形式のものにおい て、 カバー（１０）における羽根車（４）の軸方向接続側（７）もしくは軸方向接 続面に相対している全ての面が軸方向接続面に関連して深めに、すなわち深さ（ ｄ）で配置されていることを特徴とする、自動車の独立ヒータにおける、特に燃 焼空気を供給するための側方管路ブロワ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 自動車の独立ヒータ（２）における、特に燃焼空気を供給するための側 方管路ブロワ（１）であって、軸方向で羽根車（４）に接続するブロワ本体（３ ）を備えており、この場合ブロワ本体（３）は、流入管路（５）および流出管路 （６）を有しており、羽根車の軸方向接続側（７）で、流入管路を流出管路に接 続する湾曲した側方管路（８）および遮断装置（９）を有しており、これらの部 材が全体で軸方向接続側（７）の３６０°の円弧を形成している形式のものにお いて、 少なくとも側方管路（８）を流入管路（５）および流出管路（６）に接続する 開口部のうち一方が軸方向接続側（７）の領域でカバー（１０）を備えていて、 該カバー（１０）は羽根車（４）の軸方向接続側（７）もしくは軸方向接続面に 関連して深めに、すなわち深さ（ｄ）で配置されていることを特徴とする、自動 車の独立ヒータにおける、特に燃焼空気を供給するための側方管路ブロワ。 ２． 前記深さ（ｄ）が約０．３ｍｍである、請求項１記載の側方管路ブロワ 。 ３． 前記カバー（１０）が別個の構成部材であり、該構成部材は遮断装置（ ９）の縁部でおよび／または側方管路の縁部（８）で固定手段を介して固定され ている、請求項１または２記載の側方管路ブロワ。 ４． 前記固定手段がピン（１１，１２）であって、これらのピン（１１，１ ２）がブロワ本体（３）の予め鋳造時に形成された孔に係合する、請求項３記載 の側方管路ブロワ。 ５． 前記カバー（１０）がプレートである、請求項３または４記載の側方管 路ブロワ。 ６． 前記カバー（１０）が少なくとも１つの一体成形されたもしくは固定さ れた湾曲する空気案内区分（１３）を有しており、該空気案内区分（１３）はカ バーの、流入管路もしくは流出管路の開口部に面した側に設けられている、請求 項１から５までのいずれか１項記載の側方管路ブロワ。 ７． 側方管路（８）に面する、カバー（１０）の縁部（１６）が先細りする 空気流縁部（１７）を有している、請求項１から６までのいずれか１項記載の側 方管路ブロワ。 ８． 側方管路（８）に面する、カバー（１０）の縁部（１６）が、平面図で 見て少なくとも１つの非直線的な成形突出部および／または非直線的な切欠部を 有している、請求項１から７までのいずれか１項記載の側方管路ブロワ。 ９． 側方管路（８）に面する、カバー（１０）の縁部（１６）が、平面図で 見て波形である、請求項１から８までのいずれか１項記載の側方管路ブロワ。 １０． 前記カバー（１０）が平面図で見てほぼ扇形である、請求項３から９ までのいずれか１項記載の側方管路ブロワ。 １１． 前記カバー（１０）がプラスチック部もしくは金属部、特にアルミニ ウムより成る金属部である、請求項３から１０までのいずれか１項記載の側方管 路ブロワ。 １２． 前記カバー（１０）が羽根車（４）に面する側で少なくとも１つの平 らな凹部（２４）および／または縦長の溝を有している、請求項１から１１まで のいずれか１項記載の側方管路ブロワ。 １３． 前記凹部（２４）および／または溝が羽根車（４）の半径方向に延び ている、請求項１２記載の側方管路ブロワ。 １４． 軸方向接続側（７）領域で側方管路（８）を流入管路（５）と流出管 路（６）とに接続している２つの開口部の一方はカバー（１０）を備えており、 他方の開口部は少なくとも１つの切欠（２６）を備えている、請求項１から１３ までのいずれか１項記載の側方管路ブロワ（第８図）。 １５． 前記カバー（１０）が流出管路（６）にもしくはブロワの圧力側に対 応配置されていて、少なくとも１つの切欠（２６）が流入管路（５）にもしくは ブロワの吸入側に対応配置されている、請求項１４記載の側方管路ブロワ。 １６． 前記切欠（２６）がＶ字形の横断面を有している、請求項１４または １５記載の側方管路ブロワ。