JPH11508472A - 口腔内装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第一のシェルがそれぞれ口腔の上部弓を覆い、第二のシェルが下部弓を覆う、熱成形されたプラスチック製の二つのシェル（2,3）から成る口腔内装置。この装置は、側面方向の移動を可能にしながら、上顎の正面への下顎の変位を維持するために、前記シェル（2,3）に作用して、下顎推進方向と前後方向に向けられた下顎推進力を発生することのできる手段（4a、4b、13a、13b）を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】 口腔内装置 技術の分野 本発明は、とくにいびきを治療するための口腔補装具分野および睡眠中の上気 道の強度増加に関するものである。 先行技術 周知のごとく、いびきは睡眠中に発生する筋肉の緊張減退の結果である。これ は、顎の筋肉が弛緩したときに下顎は自然な傾向として後方に移動し、移動する につれて舌を口腔の後部に運ぶからである。これによって口腔呼吸道はその大き さを減じ、呼吸の流れに渦流を生じ、それが軟口蓋と隣接柔組織の振動の原因と なる。この振動が周知のいびきという音響現象を引き起こす。 場合によっては、とくに舌の寸法が大きい場合、この閉塞が完全になって、そ のために呼吸の中断、すなわち無呼吸に至ることがある。これらの現象が睡眠の 質と植物性神経系の反応を妨げ、動脈、全身および肺の過緊張を引き起こす。こ のような無呼吸が繰り返されると患者は覚醒時に疲労し、日中眠気を催すように なる。したがって、これは本当の病気であると見ることができる。 場合によっては、患者が眠ったときに、鼻マスクを用いて、連続的正圧による 自発的換気の下に患者を置く方法が採られる。効果的ではあるが、この解決策に は大きな制約となるような特殊機器を必要とするという主たる欠点がある。 睡眠中のこのような無呼吸現象に対処するために提案された別の方法としては 、軟口蓋の切除手術の実施がある。この解決法は痛い手術であるだけでなく、必 ずしも有効ではない。さらに口腔内の形状が変化し、嚥下を妨げることがある。 下顎骨を推進することによって下顎の前進を可能にする、複雑な器具も、いび きの解消のために提案された。しかしながら、これらのシステムは一体型で、前 進位置に下顎を完全に固定することによって動作する。しかしながら、下顎は嚥 下のたびに移動する、すなわち一晩におよそ200回移動する。完全固定システム では明らかにこの移動は不可能であり、この器具を装着された患者の不快を引き 起こし、側頭骨下顎骨間関節の疼痛・機能障害症候群を引き起こすことがある。 発明の簡単な説明 本発明の目的は、下顎の上顎に対する運動を許容しながら、下顎を推進位置に 保つための装置を提供することである。 本発明は、したがって、第一のものがそれぞれ患者の口腔の上部弓を覆い、第 二のものが下部弓を覆う、熱成形されたプラスチック製の二つのシェルを含む口 腔内装置に関するものである。この装置は、前記シェルに作用して、下顎推進方 向と前後方向に向けられた下顎推進力を発生することのできる手段を備えている ことを特徴とする。 言い換えれば、本発明は、生理的な制約をはじめとする、他の制約がなければ 、下顎を上顎に対して前方に移動させる、機械的手段を備えた前記シェルを提供 することをもって成る。 本発明の第一の実施態様によれば、これらの手段は： ・二つのシェルの一方に、小臼歯の上に、咬合面を越えて突出しているリング と； ・他のシェルに、咬合面を越えて突出し、それに対して平行な自由アームとか ら成り、これら二つのアームはシェルの舌面前部で固定され、ほぼ咬合線の方向 に向けられ、これらのアームが噛み合って前記リング内に摺動して、側面方向の 運動を可能にしながら、下顎の上顎前部への変位を維持する： ことから成る。 言い換えれば、それぞれ上下の顎に固定されたリングとアームの相互作用によ って下顎は上顎に対して推進位置に保持される。さらに、リング内に摺動するア ームの可能性に対応する自由度は、二つの上顎骨がある程度移動することを可 能にする。 リングと相互作用することで、アームは側面方向の移動、嚥下、および口呼吸 を可能にしながら上顎に対する下顎の前方変位を保つことを可能にする。くわえ て、とくに嚥下の間、これによって下顎が都合よく咬合面に後退することができ る。最後にこのシステムは側頭骨下顎骨関節の障害のおそれも減少させる。 係合の問題、そしてなによりも、不意に外れる問題を解決するために、アーム の自由端は前庭空間に向かって曲げられている。 言い換えれば、二つのシェルは独立したユニットを構成し、リングにアームを 通すことによって合体されている。アームの端は曲がっているので、アームをリ ングの中に入れるためには少し変形させる必要があり、それによって患者の口の 中で不意に外れるのが防止される。 側頭骨下顎骨間関節の運動学的複雑性から、リングのそれぞれが楕円形を有し 、ほぼ第一と第二の小臼歯の間に配置されたときにより大きな運動の自由度が得 られることがわかった。 同様に、それぞれのリングが咬合線に対して、したがってアームの方向に対し て直交したときに運動の幅が増加する。 すでに見たごとく、推進保持は自由アームのバネ効果によって得られる。この ため、弾性効果をさらに増加することを目的として、組立品の強度を向上させな がら、アームは単一のＶ字形部品の分岐を形成し、分岐は口の後部に向けられ、 その自由端はほぼ第一臼歯の上に配置される。 歯科矯正分野で従来行われているとおり、リングと自由アームはステンレスス チール製である。 本発明の別の実施態様によれば、二つのシェルは鉤を受け、一方鉤は下顎を前 方に推進しようとする弾性要素を受けるためのものである。もっと正確に言えば 、下部シェルの鉤はその端に、さらに有利には、第二小臼歯に隣接して固定され 、他方上部シェルの鉤は、有利には、中央と側面の門歯の継ぎ目領域のそれぞれ の上に固定される。 本発明の別の実施態様によれば、発生した推進力は磁力源によるもので、反発 力を生じるためにシェルに永久磁石が埋め込まれている。 この器具の個別的な装着の問題を解決するために、それぞれのシェルは半硬質 熱成形性材料製の上側と、もっと柔軟性の高い熱成形性材料製の底側を有する。 このようにしてそれぞれの患者は、煮沸水中などで、加熱し、ついでそれを口腔 弓のそれぞれに装着することによって患者独自のインプリントにシェルを密着さ せることができる。 明らかなごとく、本発明は舌が後方に滑るのを防止するために下顎を推進させ ることをもって成る。本発明の利点は、その二つの後端において、上部シェルが 、後方に延長し、軟口蓋の側面部分の支えとなることを意図した二つの突出部を 有するときさらに向上する。このようにして、上部シェルは軟口蓋が舌と接触し にくるのを防止するために移動して軟口蓋を遠くに押す傾向を有する。 補足的に、装置の効率は下部シェルが、シェルの自由端の近傍に位置づけられ 、互いに内側に向けられたブラケットを有し、これらのブラケットが、舌が持ち 上がるのを防止するために舌の側面部分を押さえる場合に向上する。言い換えれ ば、これによって筋肉緊張減退に固有の舌の持ち上がりが防止される。もちろん 、これらの措置は大舌症の患者の場合にもとくに有利である。 図面の簡単な説明 本発明の実施方法、ならびにそこから生じる利点は、単に説明のためだけに上 げられ、いっさい限定するものではない、以下の実例となる実施態様の説明を付 属の図面と合わせて参照することによっていっそう明らかになるだろう。 図1は、取り外し位置での、本発明による第一の実施態様の二つの構成要素で あるシェルの概略斜視図である。 図2は結合位置にある装置の側面図である。 図3と4は下部シェルの、それぞれ、後面図と平面図である。 図5と6は上部シェルの、それぞれ、後面図と平面図である。 図7は本発明の別の実施態様の展開した概略斜視図であり、図8はその結合位置 における図である。 発明の実施態様 先に述べたごとく、本発明の目的は、患者の睡眠中に下顎をある程度前方に推 進し続けることである。この前方変位によって舌の後部を軟口蓋から離して移動 させ、またそれによって、睡眠無呼吸に至ることがあるいびきのおそれを防止す ることが可能になる。 本発明の別の組み合わされた目的は、側頭骨下顎骨間関節の問題を引き起こす ことなしに夜間の嚥下と口呼吸を可能にするために、下顎にある程度運動の自由 を残すことである。 この目的のために、本発明の第一の実施態様によれば、装置1は、互いに連接 され、かつ分離自在であり、両者の間にある程度の運動の可能性と弾性を有する 二つのシェル2、3から成る。 第一に、上部シェル2は第二小臼歯まで上部弓を受容するために溝形の形状を 取る。それぞれの側の、第一と第二の小臼歯の間の空間に、この上部シェルは下 向きに咬合面間空間内に向けられたリング4a、4bを有する。リング4a、4bは水平 長軸5を有するやや楕円形である。リングの平面6は、歯の植え込み方向に対応す る、咬合線7にほぼ垂直に向けられている。 対称的に、下部シェル3は、ここでもほぼ第二小臼歯まで、下部弓を覆うため の溝を形成する。下部シェル3は装置の矢状面10に対して対称な波線の形を取る 突出金属部品8を有する。この金属部品は門歯の後部で下部シェル3に固定された 基礎足11を有する。この基礎足11はシェル3から突出し、それ自体アーム13a、13 b内に延長している短い直線部分12a、12b内に側面方向に延長し、アーム13a、13 bも直線であるが、より長く、第一臼歯と同一面で終わっている。この延長され たアームは、前庭空間に向かって曲がっている短い部分14a、14bで終わっている 。アームの配置は咬合線7にほぼ沿っている。 アーム13a、13bがリング4a、4b内に導入されたとき（図2参照）、二つのシェ ル2,3は、前方ならびに側面に移動するある程度の能力を有する連接されたユニ ットを形成する。二つのシェル2,3が、その矢状面9,10が一致するように配置さ れたとき、リング4a、4bは連接点の役割を果たす。二つのシェル2,3の相対的運 動は、上顎と下顎の間に存在する自然な傾斜運動にほぼ対応する。 リング4a、4bの寸法、および下部シェル3に対するアーム13a、13bのサイズは 、推進と咬合において、下顎の位置がそれぞれ約5ミリメートルに成るように計 算される。 番号9は上下の唇の小帯での位置基準を形成するための丸いくぼみを示す。 先に述べたごとく、本発明の目的は咽頭口部の空間を増すことである。この目 的のために、シェルは二つの追加装置を備えることができる。 舌の肥大に悩む患者にとくに有利な、第一の代替案において、下部シェル3は 第一臼歯で、舌の方向でかつ舌領域に装着されたブラケット15a、15bを有する（ 図3と4参照）。ほぼ頸の高さに位置づけられた、これらのブラケット15a、15bは 舌を圧迫して、それを押さえ込み、舌が軟口蓋と接触するのを防止する。もちろ ん、これらのブラケットに特定の解剖学的形状を付与したり、これら二つのブラ ケットに下部シェルの二つの舌領域を結合する単一部品だけを形成させることに よって、本発明の範囲を逸脱することはできない。代案として、これらのブラケ ット15a、15bは密着するために寸法を調節自在とすることもできる。 図5と6に図示した、別の代案において、上部シェルは、前記シェルの後部舌端 から出発している、例えば、耳朶の形、または耳の形の二つの延長部16a、16bを 有する。これら二つの延長部16a、16bは後方に延長し、少し上方に向けられてい る。それらの主たる機能は、軟口蓋をその側面領域に支持するためにそれを圧迫 することであり、さらに咽頭口部の穴の直径を増すことも目的とする。 使用した代案を問わず、リングと相互作用する、Ｖ字形の二つの金属アームか ら成るこの実施態様は所期の目的にあった、すなわち下顎を前方に推進するため の、一定力の発生を実現する。 図7と8との関連において示された、本発明の別の実施態様において、金属アー ムとリングは弾性環と鉤に置換されている。 したがって、その二つの端に隣接して、またもっと正確には第二小臼歯のそれ ぞれにおいて、下部シェル3は後方に向けられた鉤17を備えている。 さらに、その中心部分に隣接して、またもっと正確には中央と側面の門歯の間 の結合領域のそれぞれの上で、上部シェル2はほぼ前方に向けられた鉤18を備え ている。 下部シェル3の鉤17は歯科矯正学ではそれ自体周知であるタイプの、弾性環19 によって上部シェル2の鉤18に接続されている。それらの力はそれらの断面とそ れらの直径に応じて適応させることができる。鉤を位置づけるために、環19は力 を発生し、力の作用点は上顎であり、それが下部シェルによって、下顎を前方に 推進させる。 別の代案（図示されていない）によれば、弾性環と鉤とから成るユニットは永 久磁石に置換される。もっと正確には、シェルのそれぞれ、上部シェル2と下部 シェル3はそれぞれ、鉤の代わりに磁性小球または円柱を受納し、向かい合って 下部シェルと上部シェルに装着された磁性要素の極は反対の極性であり、すなわ ちＮ極・Ｓ極またはＳ極・Ｎ極であり、それによって下顎の前方への推進を引き 起こす磁気引力を発生する。 本発明の基本的な目的の一つは、どんな口腔形状にもこの装置の容易な個別的 な装着を可能にすることである。二つのシェルは、ポリ塩化ビニルなどの、生物 適合性プラスチック、または解剖学的接触に同じ能力を有する任意の種類の材料 で製造される。この装置の個別的な位置づけと装着を容易にするために、それぞ れのシェルは硬度が異なる二つの部分によって形成される。溝の上側21,または 外側領域はショアーD硬度がおよそ80の材料で製造され、弓（または底側）と接 触する、溝の内側部分20はショアーD硬度が40程度の材料で製造される。したが って、シェルのそれぞれの成形は、インプリントを取るための既知の装置などの 、専用機器を必要としない簡単な作業になる。事実、上側21を十分硬く保ったま ま、底 側20を軟化させるために煮沸水に漬けるだけでよい。従って、軟化した底側20を 弓に押しつけるだけで、底側は患者の弓の形状にあう形になる。 よい結果が得られるのは、上側部分21の厚みが1ミリメートル、底側20の厚み が2ミリメートルのときである。これによって、歯科補綴を着用している患者に とってとくに不快な隙間にものが詰まる現象が防止される。 リング4a、4bとアーム13a、13bに関しては、歯科矯正に広く用いられている18 /8鋼鉄の、それぞれ10分の8ミリメートル,および10分の14ミリメートルの鋼鉄線 が使用される。 別の個別的な実施態様において、本発明の装置は従来の手段によって製造する ことができる。周知のごとく、上顎と下顎のインプリントが、上顎のインプリン トを取るときに軟口蓋を押さえ込むように注意しながら、なによりも最初に取ら れる。つぎに適切なシステムを使用して、咬合間隙間を5ミリメートルとして、 下顎を一般的に5ミリメートルの、側頭骨下顎骨間関節の痛みを引き起こさない 、推進位置に置いて咬合を記録する。このようにして得られた鋳型は真空中で超 硬質石膏内に据え付けられ、ついで前述の記録によって規定された位置で咬合器 に取り付けられる。 つぎに上顎および下顎部品は前庭側の全ての歯の半歯冠高さで、あるいは舌側 の歯の全高で外形に沿って、とくに熱成形によって、成形される。二つの突出部 が、吐き気を催すことのない範囲でできる限り広く軟口蓋を支えている。 上述の記載は、本発明による装置が数多くの利点を備えていることを示してい る。とくに、側面方向の運動可能性と組み合わされた下顎推進可能性の組み合わ せを挙げることができる。さらに関節を提供する全ての要素の設置は側頭骨下顎 骨間関節の形態にとくに適している。最後に、装置は単純なので、専門的介入な しに、個別に装着することができる。 睡眠無呼吸を伴うか否かを問わず、いびきの治療への用途を参照して本発明を 説明したが、装置はまた整形外科および歯科矯正治療にもとくに利益があると思 われる。とくに、下顎後退に悩まされる患者のための超推進器（hyper propulseur）として使用する可能性を挙げることができる。さらに本発明は、と くに上顎前突症の治療のために、上部シェルが自然に前方に押されるように、ア ームが上部シェルに装着され、リングが下部シェルに装着された代案も対象とす るものである。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年１０月１日 【補正内容】 睡眠中のこのような無呼吸現象に対処するために提案された別の方法としては 、軟口蓋の切除手術の実施がある。この解決法は痛い手術であるだけでなく、必 ずしも有効ではない。さらに口腔内の形状が変化し、嚥下を妨げることがある。 下顎骨を推進することによって下顎の前進を可能にする、複雑な器具も、いび きの解消のために提案された。しかしながら、これらのシステムは一体型で、前 進位置に下顎を完全に固定することによって動作する。 WO-A-94／23 673は熱成形したプラスチック製の二つのシェルを含む口腔内装 置を開示していることが知られている。これらのシェルの第一のものが口腔の上 部弓を覆う。これらのシェルの第二のものが下部弓を覆う。この装置は前記シェ ルに作用して、下顎推進方向と前後方向に向けられた推進力を下顎上に発生する 手段を備えている。さらに、これらの手段は、下顎の下部弓を覆っているシェル が上顎の上部弓を覆っているシェルに対して限定された程度で移動することを許 容する。 下顎は嚥下のたびに前後方向に移動し、これが一晩に約200回起きることが観 察された。この移動は提案された固定化システムと提案された装置では不可能で あり、それらを装着された患者の不快を引き起こし、また側頭骨下顎骨間関節の 疼痛・機能障害症候群を引き起こすことがある。 発明の簡単な説明 本発明の目的は、上顎に対する下顎の運動を許容しながら、下顎を推進位置に 保つことを可能にする装置を提供することである。 本発明は、第一のものがそれぞれ患者の口腔の上部弓を覆い、第二のものが下 部弓を覆う、熱成形されたプラスチック製の二つのシェルを含み、前記シェルに 作用して、下顎推進方向と前後方向に向けられた下顎推進力を発生することので きる手段を備えている口腔内装置に関するものである。 この装置は、下顎の逆推進を可能にすることを特徴とする。 請求の範囲 １．第一のシェルがそれぞれ患者の口腔の上部弓を覆い、第二のシェルが下部弓 を覆う、熱成形されたプラスチック製の二つのシェル（2,3）を含み、前記シェ ルに作用して、下顎推進方向と前後方向に向けられた下顎推進力を発生すること のできる手段を備えている、口腔内装置において、下顎の逆推進を許容すること を特徴とする口腔内装置。 ２．請求項1に記載の口腔内装置において、前記手段が、シェル（2,3）が互いに 連接され、かつ分離可能であることを特徴とする口腔内装置。 ３．請求項1と2のいずれか一方に記載の口腔内装置において、シェル（2,3）が 両者の間で移動する能力と弾性を有することを特徴とする口腔内装置。 ４．請求項2と3のいずれか一方に記載の口腔内装置において、シェル（2,3）が 前方と、側面への運動と、上顎と下顎の間の自然な傾斜の能力を有する連接され たユニットを形成することを特徴とする口腔内装置。 ５．前記請求項のいずれか一つに記載の口腔内装置において、前記手段が ・二つのシェル（2,3）の一方に、小臼歯の上に、咬合面を越えて突出してい るリング（4a、4b）と、 ・他のシェル（3,2）上に、咬合面を越えて突出し、それに対して平行な自由 アーム（13a、13b）とから成り、これら二つのアーム（13a、13b）がシェルの前 部舌面で固定され、ほぼ咬合線（7）の方向に向けられ、これらのアーム（13a、 13b）が噛み合って前記リング（4a、4b）内に摺動して、側面方向の運動を可能 にしながら、下顎の上顎前部への変位を維持する、 ことを特徴とする口腔内装置。 ６．請求項5に記載の口腔内装置において、アーム（13a、13b）が下顎の推進を 維持することを可能にするバネ効果を有することを特徴とする口腔内装置。 ７．請求項5と6のいずれか一つに記載の口腔内装置において、アームの自由端（ 14a、14b）が前庭空間に向かって曲げられていることを特徴とする口腔内装置。 ８．請求項5から7のいずれか一つに記載の口腔内装置において、リング（4a、4b ）のそれぞれが楕円形を有し、第一と第二の小臼歯の間に配置されていることを 特徴とする口腔内装置。 ９．請求項5から8のいずれか一つに記載の口腔内装置において、それぞれのリン グが咬合線（7）に対して直交していることを特徴とする口腔内装置。 １０．請求項5から9のいずれか一つに記載の口腔内装置において、アーム（13a 、13b）が単一のＶ字形部品の分岐（8）を形成し、分岐が口の後部に向けられ、 その自由端（14a、14b）が第一臼歯の上に配置されることを特徴とする口腔内装 置。 １１．請求項5から10のいずれか一つに記載の口腔内装置において、リング（4a 、4b）と自由アーム（8）がステンレススチール製であることを特徴とする口腔 内装置。 １２．請求項1から4のいずれか一つに記載の口腔内装置において、前記手段が、 一方では、前記シェル（2,3）上に固定され、下顎を前方に推進しようとする弾 性環（19）を受納するための鉤（17,18）を有することを特徴とする口腔内装置 。 １３．請求項12に記載の口腔内装置において、下部シェル（3）の鉤（17）はそ の端に隣接して、とくに第二小臼歯で、固定され、他方上部シェル（2）の鉤（1 8）はその中央部分に隣接して、またとくに中央と側面門歯の継ぎ目領域のそれ ぞれの上に固定されることを特徴とする口腔内装置。 １４．請求項1から4のいずれか一つに記載の口腔内装置において、前記手段が、 前記シェル（2,3）上に固定され、下顎の前方への推進を引き起こすことのでき る磁気引力を発生するように向けられた磁性要素から成ることを特徴とする口腔 内装置。 １５．請求項1から14のいずれか一つに記載の口腔内装置において、それぞれの シェル（2,3）が半硬質熱成形性材料製の上側（21）と、もっと柔軟性の高い熱 成形性材料製の底側（20）を有することを特徴とする口腔内装置。 １６．請求項1から15のいずれか一つに記載の口腔内装置において、その二つの 後端において、上部シェル（2）が、後方に延長し、軟口蓋の側面部分の支えと なる ための二つの突出部（16a、16b）を有することを特徴とする口腔内装置。 １７．請求項1から16のいずれか一つに記載の口腔内装置において、下部シェル （3）が、シェルの後端の近傍に位置づけられ、互いに内側に向けられたブラケ ット（15a,15b）を有し、これらの突出部が、舌が持ち上がるのを防止するため に舌の側面部分を圧迫することを特徴とする口腔内装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ダヴィッド，ミッシェル フランス共和国，エフ−69004 リヨン, リュ ボニー，23 (72)発明者 ロベール，ドミニック フランス共和国，エフ−69300 カリュイ ール，アンパッス ドゥ レクリューズ, 11 (72)発明者 プティジャン，ティエリー フランス共和国，エフ−69110 サント− フォア−レ−リヨン，アヴニュー ドゥ ランブール，12

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第一のシェルがそれぞれ患者の口腔の上部弓を覆い第二のシェルが下部弓を 覆う熱成形されたプラスチック製の二つのシェル（2,3）から成る口腔内装置に おいて、前記シェルに作用して、下顎推進方向と前後方向に向けられた下顎推進 力を発生することのできる手段を備えていることを特徴とする口腔内装置。 ２．請求項1に記載の口腔内装置において、前記手段が、 ・二つのシェル（2,3）の一方に、小臼歯の上に、咬合面を越えて突出してい るリング（4a、4b）と、 ・他のシェル（3,2）上に、咬合面を越えて突出し、それに対して平行な自由 アーム（13a、13b）とから成り、これら二つのアーム（13a、13b）がシェルの前 部舌面で固定され、ほぼ咬合線（7）の方向に向けられ、これらのアーム（13a， 13b）が噛み合って前記リング（4a、4b）内に摺動して、側面方向の運動を可能 にしながら、下顎の上顎前部への変位を維持する、 ことを特徴とする口腔内装置。 ３．請求項2に記載の口腔内装置において、アームの自由端（14a、14b）が前庭 空間に向かって曲げられていることを特徴とする口腔内装置。 ４．請求項2と3のいずれか一つに記載の口腔内装置において、リング（4a、4b） のそれぞれが楕円形を有し、第一と第二の小臼歯の間に配置されていることを特 徴とする口腔内装置。 ５．請求項2から4のいずれか一つに記載の口腔内装置において、それぞれのリン グが咬合線（7）に対して直交していることを特徴とする口腔内装置。 ６．請求項2から5のいずれか一つに記載の口腔内装置において、アーム（13a、1 3b）が単一のＶ字形部品の分岐（8）を形成し、分岐が口の後部に向けられ、そ の自由端（14a、14b）が第一臼歯の上に配置されることを特徴とする口腔内装置 。 ７．請求項2から6のいずれか一つに記載の口腔内装置において、リング（4a、4b ）と自由アーム（8）がステンレススチール製であることを特徴とする口腔内装 置。 ８．請求項1に記載の口腔内装置において、前記手段が、一方では、前記シェル （2,3）上に固定され、下顎を前方に推進しようとする弾性環（19）を受納する ための鉤（17,18）を有することを特徴とする口腔内装置。 ９．請求項8に記載の口腔内装置において、下部シェル（3）の鉤（17）はその端 に隣接して、とくに第二小臼歯で、固定され、他方上部シェル（2）の鉤（18） はその中央部分に隣接して、またとくに中央と側面門歯の継ぎ目領域のそれぞれ の上に固定されることを特徴とする口腔内装置。 １０．請求項1に記載の口腔内装置において、前記手段が、前記シェル（2,3）上 に固定され、下顎の前方への推進を引き起こすことのできる磁気引力を発生する ように向けられた磁性要素から成ることを特徴とする口腔内装置。 １１．請求項1から10のいずれか一つに記載の口腔内装置において、それぞれの シェル（2,3）が半硬質熱成形性材料製の上側（21）と、もっと柔軟性の高い熱 成形性材料製の底側（20）を有することを特徴とする口腔内装置。 １２．請求項1から11のいずれか一つに記載の口腔内装置において、その二つの 後端において、上部シェル（2）が、後方に延長し、軟口蓋の側面部分の支えと なるための二つの突出部（16a、16b）を有することを特徴とする口腔内装置。 １３．請求項1から12のいずれか一つに記載の口腔内装置において、下部シェル （3）が、シェルの後端の近傍に位置づけられ、互いに内側に向けられたブラケ ット（15a,15b）を有し、これらの突出部が、舌が持ち上がるのを防止するため に舌の側面部分を圧迫することを特徴とする口腔内装置。