JPH11508147A - 強制空気対流式オーブンによるフレンチフライの仕上げ方法 - Google Patents

強制空気対流式オーブンによるフレンチフライの仕上げ方法

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JPH11508147A JP9538954A JP53895497A JPH11508147A JP H11508147 A JPH11508147 A JP H11508147A JP 9538954 A JP9538954 A JP 9538954A JP 53895497 A JP53895497 A JP 53895497A JP H11508147 A JPH11508147 A JP H11508147A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、プリベーク半フライを華氏325度(162.8℃)から華氏約600度(315.6℃)の強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブンで、1分当たり約500(152メートル)から約10000フィート(3048メートル)の空気速度の下、約0.5から約10分間ベークすることによって、優れた質のオーブン仕上げによるフレンチフライ、すなわちフレンチフライドポテト片を作る方法に関する。ベーク後、フライを任意選択的に油で被覆する。本発明のオーブン仕上げされたフレンチフライは、従来技術のオーブン仕上げされたフレンチフライに較べてその質に優れ、ディープファットフライにされたフレンチフライに類似する。本発明の方法によって作られたオーブン仕上げによるフレンチフライ(シューストリングカット)は、約32%から約46%のバルク水分と、約12%から約25%の総脂肪含有量と、少なくともフレンチフライテクスチャ値200を有する。フライは、表面水分活量(Aw)が約0.55未満、内部水分含有量が約55%から約80%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 強制空気対流式オーブンによるフレンチフライの仕上げ方法 技術分野 本発明は、フレンチフライのオーブン仕上げ方法に関する。 発明の背景 フレンチフライは、生の、または「半フライド」ポテト片をディープファット フライすること(たっぷりの熱い油で揚げること:deep fat frying)によって 調理される。ディープファットフライに関連する主な欠点は、熱い揚げ油を取り 扱うことである。この熱い揚げ油の問題は、半フライをオーブンでベークするこ とにより回避される。しかしながら、オーブン仕上げされたフレンチフライの技 術に関連する、主要な問題がいくつか存在する。その主要な問題の1つは、オー ブンでは、ディープフライされた味がする高品質のフレンチフライを一貫して再 現するのが難しいということである。換言すれば、ディープファットフライのよ うな高品質の、オーブン仕上げによるフレンチフライを作る信頼性のある方法は これまで知られていない。現行のオーブン仕上げされたフレンチフライは一般に 、ぐにゃぐにゃしすぎて生焼けか、または乾燥しすぎて固い。高品質のディープ ファットフライされたフレンチフライは、カリカリしているが柔らかい外表面ま たは皮で取り巻かれた、しっとりした内部を有している。 驚くべきことに、オーブンでプリベークフライ(prebake fries)をベーキン グすることを含む特定の方法によって、高品質のフレンチフライを迅速かつ確実 に調理することが可能であることが、ここに発見された。 本発明の一目的は、高品質のディープファットフライされたようなフレンチフ ライをオーブンで作製する方法を提供することである。本発明の他の目的は、冷 凍半フライをオーブンで速く仕上げるための、ファーストフードプロセスを提供 することである。本発明の他の目的は、味が改良された高品質の、ディープファ ットフライのようなオーブン仕上げによるフレンチフライを提供することである 。本発明のその他の目的は、以下の説明の概要から明らかになるであろう。 発明の概要 すぐ食べられる状態のオーブン仕上げされたフレンチフライの調理方法であっ て、前記方法は、プリベーク半フライを、華氏約325度(162℃)から華氏 約600度(316℃)の温度の強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブン 内で約0.5分から約10分間ベークする段階を含み、前記強制空気は1分間当 たり約500フィートから約10000フィート(152から約3048メート ル)の速度であって、前記オーブン仕上げされたシューストリングカットのフレ ンチフライは、a)約32%から46%のバルク水分と、b)約12%から約2 5%の総脂肪と、c)少なくとも約200のテクスチャ値とを有する。フライは 、約0.55未満の表面水分活量(surface water activity)(Aw)と、約5 5%から約80%の内部水分含有量を有することが好ましい。 発明の詳細な説明 ここに用いられるように、「半フライ」または「半フライド」または「半フラ イズ」という用語は、例えばディープファットフライなど、少なくとも1回のフ ライ工程にかけられたポテト片を示す。半フライは、生のポテト片よりも低い水 分含有量を有し、部分的なフライ操作のために数種類の脂肪または油を含有する 。 「プリベーク半フライ」または「プリベークフライ」という用語は、少なくと も1回のフライ工程にかけられ、本発明によるオーブン仕上げの準備ができたポ テト片を示す。 「オーブン仕上げされた」または「オーブンベークされた」という用語は、ベ ーク工程にかけられてすぐ食べられる状態にある製品を示す。 「脂肪」または「油」という用語は、他の方法で明記されない限り、例えば1 00%天然または100%合成の脂肪および油など、通常の意味での食用脂肪物 質のいずれかを示す。好ましい油は、本質的にトリグリセリドからなり、例えば 大豆油、トウモロコシ油、綿実油、ヒマワリ油、パーム油、ココナツ油、魚油、 および獣脂などの食用動物性油などがある。これらの油を、水素化またはエステ ル交換反応(interesterification)によって部分的または完全に改質すること が可能である。「脂肪」または「油」という用語は、トリグリセリドに類似した 特性を 有する100%毒性のない脂肪物質も示す。一般に「脂肪」または「油」という 用語は、脂肪代替物を含み、この物質は部分的にまたは全体が非消化性であって もよい。 「脂肪」または「油」という用語は、他に特定されない限り互換的に使用され る。 「脂肪代替物」という用語は、例えばオレストラなどのポリオール脂肪酸ポリ エステルなど、部分的にまたは全体的に非消化性であるこれらの食用脂肪物質を 示す。 「調整油」という用語は、揚げ風味が顕出するまでの時間、予めフライに使用 された油を示す。 他に述べられない限り、本明細書中に示されるパーセンテージ、比、割合のす べては重量によるものである。 驚くべきことに、プリベーク半フライを、華氏約325度(162.8℃)か ら華氏約600度(315.6℃)の温度の強制空気対流式オーブンまたは衝突 式オーブン内で約0.5分から約10分間ベークすることによって、より高品質 のオーブン仕上げされたフレンチフライをはやく調理できることが、ここに発見 された。オーブンチャンバ内の熱風速度は、1分間当たり約500から約100 00フィート(1分間当たり152〜3048メートル)である。 ベーキング後、ベークされたフライをその約1重量%から約10重量%の油で 任意選択で被覆またはエンローブ(enrobe)する。 本発明のオーブン仕上げされたフレンチフライは、まるでディープファットフ ライにされたようなフライの味がし、約32%から約46%のバルク水分と、約 12%から約25%の総脂肪含有量と、少なくとも約200を示すテクスチャ値 によって特徴付けられる(シューストリングカット)。フライは、約0.55未 満の表面水分活量(Aw)と、約55%から約80%の内部水分含有量を有する ことが好ましい。 テクスチャの良いフレンチフライの外表面は、程よくカリカリとして過度に油 っぽくない。内部は柔らかく粉を含み、生焼けではない。これらの特質を、本明 細書に定義されるフレンチフライのテクスチャ値によって測定することが可能で ある。約200を超えるテクスチャ値では、しっとりした内部を持つカリカリと したフライが表される。あるバルク水分および油レベルを有する選択されたプリ ベーク半フライが、本明細書に記載される方法を経てオーブン仕上げされると、 従来のオーブン仕上げによるフレンチフライよりも優れたフレンチフライになる 。 本発明の方法によって作られた、より厚切りのオーブン仕上げされたフレンチ フライは(例えばレギュラーカット、クリンクルカット、およびステーキフライ )、約35%から53%のバルク水分と約8%から22%の総脂肪を有する。 1.プリベーク半フライ 本発明のプリベーク半フライによれば、生のポテトから直接フレンチフライを 調理する場合に比べ、食事の準備がより柔軟になり、貯蔵や在庫管理が簡単にな り、品質がより均一となる。 本発明の方法に使用されるプリベーク半フライは、生のポテトか、あるいは予 め半フライにされまたは半フライにして冷凍したポテト片かのいずれかから調理 することが可能である。生のポテト(例えばRusset Burbanks)を洗浄し、皮を 剥き、形を整え、フレンチフライとして習慣的に用いられる所望のサイズおよび 形状のポテト片に切る。切った後、ポテト片を洗浄して表面の澱粉を除去しても よい。 好ましいポテト片は、「シューストリング」カットとして当業者に知られてい る。シューストリングポテト片は、断面が約3/16(0.18)から約5/1 6(0.3)インチ(4.7〜8mm)角、長さが約2.5から約5インチ(6 .3〜12.7cm)である。 「クリンクルカット」として当業者に知られる他のポテト片は、通常、平均し て断面が約0.3から約0.5インチ(8〜13mm)角、長さが約2から約4 インチ(5〜10.2cm)である。 縦切りの厚いポテト片(レギュラーカットとも呼ばれる)は、断面が約0.3 から約0.5インチ(8mm〜13mm)角、長さが約2.5から約5インチ( 6.3〜12.7cm)である。「ステーキフライ」と呼ばれる種類のより大き なポテト片は、断面が約0.5インチから約0.88インチ(13〜22mm) の方 形であり、長さが約2.5から約5.5インチ(6.3〜14cm)である。 ポテト片は、当業者に知られる従来の手順に従ってブランチングされる。この ブランチングによって酵素を不活性化し、カット片の表面から過剰な遊離の糖を 除去する。ブランチングは、ポテト片を華氏約140度(60℃)から華氏約2 00度(93℃)の温水に約3から約20分間浸漬することによって行われる。 あるいは、大気圧の水蒸気で約2から約10分間ブランチングを行う。 ブランチング段階の後、当業者に知られる従来の方法に従ってポテト片を処理 することが可能である。例えば、ポテト片をさらに水に浸漬する段階にかけ、過 剰な糖をさらに浸出させることも可能であり、または、ポテト片の変色防止に使 用されるキレート化剤のピロリン酸ナトリウム(SAPP)で、ポテト片を処理 してもよい。続いて行われる処理の間に所望レベルの茶色の顕色をもたらすため 、ポテト片の表面にデキストロース(コーンシュガー)を付着させることも可能 である。当業者に知られる他の処理方法を用いることも可能である。 ブランチングおよび上述の任意選択の処理の後、ポテト片の水気を切り、任意 選択で脱水し、その水分含有量を減少させる。ポテト片の脱水中、水分含有量は 一般に、ポテト片の初期重量の約10%から約30%が失われる点まで減少し、 好ましいのはポテト片の初期重量の約15%から約20%が失われる程度である 。例えば、ポテト片を華氏約150度(65℃)から華氏約350度(176℃ )の温度の加熱空気に約5から約20分間さらすなどの、半フライドポテト片の 製造に使用される従来の乾燥手順のいずれかを使用してもよい。マイクロ波また は高周波による乾燥方法も使用することができる。 一般にブランチングされたポテト片は、例えば華氏約270度(132℃)か ら華氏約385度(196℃)の温度で、ディープフライにされるかまたは油に 浸漬される。フライ時間は、特定の油温度、ポテト片の寸法、バッチサイズ、フ ライ鍋の容積、およびポテト片の初期水分含有量によって変化する。これは、当 業者によって決定することが可能である。ポテト片を熱い油で取り巻くように加 熱油を噴霧したり、油の泡でフライにするなど、他の技術を使用することが可能 である。ブランチングされたポテト片は、約38%から約58%の水分を有する プリベーク半フライの製造に充分な時間、食用油に浸漬される。(表1は、本発 明の方法に使用される好ましいシューストリングカットに対する、水分および脂 肪含有量の範囲を包含する。)シューストリングタイプのプリベーク半フライは 、好ましくは約40%から約56%のバルク水分を有する。これらの半フライは 、約42%から約54%の水分を有することが好ましく、より好ましくは約44 %から約50%である。これらのプリベーク半フライは、約6%から約25%の 脂肪を有し、好ましくは約8%から約22%、より好ましくは約10%から約2 0%、最も好ましくは約12%から18%である。 厚切りポテト片(例えば縦切り、レギュラーカット、またはクリンクルカット 、「ステーキ」フライ)は、わずかに高い水分含有量になるようフライにしても よい。表2および3によれば、これらの厚切りポテト片に対する範囲が示される 。 プリベーク半フライは、複数の加工段階によって大量に調理することが可能で ある(すなわち、1回の半フライ工程と1回の冷凍工程、または複数回の半フラ イ工程と複数回の冷凍工程)。 半フライにした後、プリベーク半フライを直ちに冷却または冷凍し、包装して 次の使用のために保存する。半フライの冷蔵または冷凍を、当該技術で知られて いる方法によって達成することが可能である。例えば、半フライを華氏約−20 度(−29℃)を下回る温度の冷気突風にさらすことが可能であり、または、半 フライを液体窒素などの液体冷媒に浸漬したり、この液体冷媒で噴霧することが 可能である。従来のいずれの冷凍工程も使用することが可能である。半フライを 急いで冷凍、すなわち20分未満で冷凍することが好ましく、半フライ終了後5 分未満であることが好ましい。 本願の方法によるオーブン仕上げ向け冷凍プリベーク半フライを調理する好ま しい方法には、生のポテトの皮を剥き、形を整え、ポテト片に切り、ブランチン グし、オーブン乾燥または半フライのいずれかを経て、ポテト片の水分が約60 %未満に下らないよう減少させる段階が含まれる。次に、ポテト片を華氏約27 0度(132℃)から華氏約335度(196℃)の温度の油に充分な時間浸漬 し、ポテト片の最終的な水分含有量が約38%から約58%になるまでさらに減 少させる。その後、プリベーク半フライを急いで冷凍し、華氏約0度(−18℃ )で保存する。冷凍プリベークフライは、華氏約0度(−18℃)で少なくとも 3 カ月安定である。本発明の方法によってオーブンで調理すると、仕上げされたフ レンチフライは従来のオーブン調理されたフライに比べ、改良された風味を有し ている。 表1は本発明により調理された、好ましいシューストリングカットのプリベー ク半フライとオーブン仕上げされたフレンチフライとに関する、水分および脂肪 含有量の範囲を包含する。 表2は、レギュラーおよびクリンクルカットのプリベーク半フライとオーブン 仕上げされたフレンチフライとに関する、水分および脂肪含有量の範囲を包含す る。 表3は、ステーキフライに関する水分および脂肪含有量の範囲を包含する。 食用脂肪および油 フライにするため、およびベーク後にそのフライを自由選択的に被覆するため にここで使用される脂肪は、トリグリセリド、非消化性脂肪または低カロリー脂 肪、およびこれらの混合物からなる群から選択される。好ましいトリグリセリド には、大豆油、トウモロコシ油、綿実油、ヒマワリ油、パーム油、ココナツ油、 キャノーラ油、魚油、獣脂、落花生油、中鎖トリグリセリド、短鎖または中鎖脂 肪酸と長鎖脂肪酸との組合せ(例えばCaprenin様)を含有する構造トリグリセ リドなどであって、部分的または完全に水素化されるかまたは他の方法で改質さ れているものが含まれる。本明細書中では脂肪代替物と呼ばれる、トリグリセリ ドに類似した特性を有する毒性のない脂肪物質は、部分的にまたは全体が非消化 性であることが可能である。低カロリー脂肪および食用非消化性脂肪、油、また は脂肪代替物も使用することが可能である。 ポテト片をフライにするため、様々な食用脂肪および油を使用することが可能 である。使用に適する食用脂肪および油には上述の列挙されたものが含まれるが 、これらに限定されるものではない。所望ならば油を調整または風味を付けるこ とが可能であり、「たっぷりの油で揚げる方法における牛脂の代替物としての調 味植物性油(Flavored Vegetable Oils as a Substitute for Beef Tallo w in Deep Frying Applications)」、食品技術(Food Technology)、90〜 94頁(1989年)、および米国特許第5104678号(Yang他)を参照された い。 ポテト片のフライに使用される食用の脂肪または油は、約0.8%以下の遊離 脂肪酸レベルを有することが好ましい。 ポテト片のフライに、またはベーク後のベークドフライの被覆に使用される食 用油は、100%天然油または100%合成油であることが可能である。油は、 部分的または完全に水素化されるか、または他の方法で改質されてもよい。好ま しい脂肪代替物は、スクロース脂肪酸ポリエステルなどのトリグリセリドに類似 した特性を有する脂肪物質である。OLEAN(登録商標)は、Procter and Ga mble Company社製の好ましい脂肪代替物である。低カロリー脂肪、ポリオール 脂肪酸ポリエステルおよび多様にエステル化されたポリオールポリエステル、ま たはレギュラー脂肪と脂肪代替物との組合せもここに使用することが可能である 。これ らの好ましい非消化性の脂肪または油の代替組成物は、例えば1992年2月4 日に発行されたYoungの米国特許第5085884号、および1995年6月6 日に発行されたElsen他の米国特許第5422131号などの文献に記載されて いる。 有用であるとして見いだされたある低カロリー脂肪は、かなり高いレベル(例 えば少なくとも約85%)の結合MMLおよびMLMトリグリセリドであり、た だしMは一般にC8からC10の飽和脂肪酸の混合物であり、Lは主にベヘン酸で あるが、C20からC24であることもできる。これら低カロリー脂肪酸の合成およ びさらに詳細な説明については、1989年12月9日に発行されたEhrman他 の米国特許第4888196号、1994年2月22日に発行されたSeidenの 米国特許第5288512号を参照されたい。 「ポリオール」は、少なくとも4個、好ましくは4から11個のヒドロキシル 基を含有する多価アルコールを意味する。ポリオールは、糖類(すなわち単糖類 、二糖類、および三糖類)、糖アルコール、他の糖誘導体(すなわちアルキルグ ルコシド)、ジグリセロールやトリグリセロールなどのポリグリセロール、ペン タエリスリトール、およびポリビニルアルコールを含む。適切な糖類、糖アルコ ール、および糖誘導体の特定の例には、キシロース、アラビノース、リボース、 キシリトール、エリスリトール、グルコース、メチルグルコース、マンノース、 ガラクトース、フルクトース、ソルビトール、マルトース、ラクトース、スクロ ース、ラフィノース、およびマルトトリオースが含まれる。 「ポリオール脂肪酸ポリエステル」は、少なくとも4個の脂肪酸エステル基を 有するポリオールを意味する。3個以下の脂肪酸エステル基を含有するポリオー ル脂肪酸エステルは、通常のトリグリセリド脂肪または油のように、一般には腸 管で消化され、また消化による生成物は腸管から吸収される。その一方で、4個 以上の脂肪酸エステル基を含有するポリオール脂肪酸エステルは、実質上非消化 性であり、その結果人体に吸収されない。ポリオールのすべてのヒドロキシル基 がエステル化される必要はないが、非消化性であることを目的として、二糖分子 が3個以下の非エステル化ヒドロキシル基を含有することが好ましい。一般に、 ポリオールの実質上すべての、例えば少なくとも約85%のヒドロキシル基はエ ステル化される。スクロースポリエステルの場合、通常はポリオールの約7から 8個のヒドロキシル基がエステル化される。 ポリオール脂肪酸エステルは一般に、少なくとも4個の炭素原子かつ26個ま での炭素原子を有する脂肪酸残基を含有する。これらの脂肪酸残基は、自然に生 じた脂肪酸かまたは合成された脂肪酸から由来することができる。脂肪酸残基は 、位置異性体または幾何異性体、例えばシス−またはトランス−異性体を含み、 飽和または不飽和であることが可能であり、そして、すべてのエステル基で同じ であるかまたは異なる脂肪酸の混合物であることが可能である。 液体非消化性油は約37℃を下回る完全融点を有し、液体ポリオール脂肪酸ポ リエステル(1977年1月25日に発行されたJandacekの米国特許第4005 195号参照)、トリカルバリル酸の液体エステル(1985年4月2日に発行 されたHammの米国特許第4508746号参照)、マロン酸やコハク酸の誘導 体などジカルボン酸の液体ジエステル(1986年4月15日に発行されたFul cherの米国特許第4582927号参照)、アルファ−分枝鎖カルボン酸の液体 トリグリセリド(1971年5月18日に発行されたWhyteの米国特許第357 9548号参照)、ネオペンチル部分を含有する液体エーテルおよびエーテルエ ステル(1960年11月29日に発行されたMinichの米国特許第296241 9号参照)、ポリグリセロールの液体脂肪ポリエーテル(1976年1月13日 に発行されたHunter他の米国特許第3932532号参照)、液体アルキルグ リコシド脂肪酸ポリエステル(1989年6月20日に発行されたMeyer他の米 国特許第4840815号参照)、2つのエーテル結合ヒドロキシポリカルボン 酸(例えばクエン酸またはイソクエン酸)の液体ポリエステル(1988年12 月19日に発行されたHuhn他の米国特許第4888195号参照)、エポキシ ド−伸長ポリオールの液体エステル(1989年8月29日に発行されたWhite 他の米国特許第4861613号参照)が含まれ、これらすべてを本明細書中に 参考文献として援用し、液体ポリジメチルシロキサン(例えばダウコーニング社 から入手可能な液体シリコーン)も同様である。 液体および固体のポリオール脂肪酸エステルの組合せを使用することが可能で あり、例えば本明細書中に参考文献として援用されている、1992年2月4日 に発行されたYoungの米国特許第5085884号、および1995年6月6日 に発行されたElsen他の米国特許第5422131号を参照されたい。その他の成分 塩、胡椒、バター、タマネギ、またはニンニクなどの調味料を揚げ油および/ または被覆油に添加し、風味を強めたり、所望のどのような味にも変化させても よい。当業者なら、前述の列挙された調味料が決して網羅的なものではなく、本 発明の実施に際し、使用に適した広範囲にわたる添加剤の単なる実例にすぎない ことを直ちに理解するであろう。 TBHQなどの酸化防止剤、クエン酸などのキレート化剤、そしてジメチルポ リシロキサンなどの消泡剤を含んだ、当業者に知られる他の成分を、半フライド ポテト片のフライに使用する食用脂肪および油に添加してもよい。オーブン仕上げ プリベーク半フライを、強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブンでベー クする。表4は、プリベークフライをオーブン仕上げするための、本発明の方法 に用いられる適切なベーク時間、温度、および空気速度を包含する。好ましいベ ーク時間は0.75分から5分であり、より好ましくは1分から4分、さらによ り好ましくは1.5分から3分である。好ましい温度範囲は華氏350度から華 氏500度(176℃から260℃)、より好ましくは華氏375度から華氏4 75度(190℃から246℃)、さらにより好ましくは華氏400度から華氏 450度(204℃から232℃)である。オーブンチャンバ内の好ましい熱風 速度は1分間当たり1000から8000フィートであり、より好ましくは1分 間当たり2000から6000フィート、さらにより好ましくは1分間当たり3 000から5000フィートである。 適切ないかなる高速強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブンも、単独で または他の種類のオーブンとの組合せで使用することが可能である。ベーク中、 プリベーク半フライを単層状に置いてもよく、または回転ドラム内でころがして もよい。特定のベーク時間は、オーブンの種類、ベーク温度、空気速度によって 多少変化する。 適切なオーブンのいくつかの例としては、強制空気対流式オーブン、結合型赤 外線/強制空気対流式オーブン、高速空気衝突式オーブン、および結合型マイク ロ波/強制空気オーブンがあげられる。従来型マイクロ波オーブンを、冷凍プリ ベーク半フライを温めるために使用することも可能であり、その後、仕上げのた め他の適切なオーブンに入れる。適切なオーブンのいく種類かについて、その供 給者名および型式を以下に示す。 1.強制空気対流式オーブン A.Wells Manufacturing Co.,Verdi,NV,型式No.M42003S(対流式 オーブン) B.U.S.Range,Gardena,CA,型式No.BG-100(対流式オーブン) C.Blodgett Oven Co.,Burlington,VT,型式No.DFG-100対流式オ ーブン 2.熱風衝突式オーブン A.Lincoln Foodservice Products,Fort Wayne,IN(インピンジャ Iオーブン) B.Middleby Marshall,Elgin,IL;型式No.PS200,(二重衝突式オー ブン) C.Blodgett Oven Co.,Burlington,VT;型式No.MT2136;(マスタ サームコンベアオーブン) D.Wolverine Corporation,Merrimac,MA,型式2.0X 051 Jetzone(登 録商標)二重衝突式オーブン 好ましい一実施形態では、プリベーク半フライは、開放メッシュ金属オーブン トレイまたはバスケット上に、単層状としてベークされる。加工を連続して行う ため、金属製コンベアベルトを使用することが可能である。フライを本質的に単 層とすることにより、少なくとも大多数のフライがオーブントレイと直接接触す るようになる。冷凍プリベーク半フライは、最初に金属ワイヤメッシュオーブン ラックまたはトレイ上で、約0.5から約2分間ベークされることが好ましい。 次に、これら半フライを純金属オーブントレイに移し、できあがるまでベークす る。この第2回目のベークは、約1から3分であることが好ましい。一般に、従 来技術の冷凍ポテト片は約10から20分間ベークされる。よりはやいオーブン 仕上げ時間は、本発明の主な利益の1つである。 オーブン仕上げされたフレンチフライの調理に用いられる、特定のオーブン工 程条件は、ベークされるプリベークフライの量、初期温度、オーブンの型、およ びプリベーク半フライの熱的性質によって変化する。特に重要なことは、低水分 である皮領域の熱伝導率、高水分である内部澱粉母体芯の熱伝導率、およびプリ ベーク半フライの表面伝熱係数である。一般に、熱伝導率と表面伝熱係数がより 高くなると、オーブンからの熱がよりはやくフライに移動してよりはやくフライ を通り、その結果調理時間が短縮される。本発明の目的は、冷凍半フライをオー ブンですばやく完成させるためのファーストフードプロセスを提供することであ るため、これらの特性は特に重要なものである。プリベークフライにおける低水 分皮領域のオーブン温度での望ましい熱伝導率は約0.1から約0.3ワット/ m・℃である。プリベークフライにおける高水分芯領域のオーブン温度での望ま しい熱伝導率は約0.4から約0.7ワット/m・℃である。皮の水分レベルお よび脂肪レベルを調節することによって、皮領域の熱伝導率を所望の範囲に調整 することが可能である。 プリベーク半フライの表面伝熱係数は、強制空気速度、空気温度、およびフラ イ表面に付着した膜の性質の関数である。表面伝熱係数はより高いことが望まし く、これにより一般に、調理時間がよりはやくなり、オーブン仕上げされたフレ ンチフライの低水分皮領域がよりはっきりとカリカリした状態に形成されるから である。オーブン中のプリベーク半フライの、オーブン温度での望ましい表面伝 熱係数は約50から約400ワット/m2・℃である。プリベーク半フライの表 面を、表面伝熱係数が増大するように変化させることが可能である。これは、空 気からフライ表面への熱の伝導を増加させる物質でフライをエンローブするなど 、いくつかの手段によって達成することが可能である。この伝導を増加させるこ との可能な物質には、食用脂肪および油、外部から適用された水分または水分ベ ースのねり粉(batter)、ガム、および親水コロイドが含まれる。オーブンから の放射熱の吸収を改良するために、プリベーク半フライの表面を改質してもよい 。これを達成する代表的な方法は、表面の色、気孔率、およびまたは反射率を変 えることである。半フライ表面でのオーブン空気の速度を増加させても、表面伝 熱係数は増加する。 ベーク後、ベークドフライの約1重量%から約10重量%の油で任意選択的に ベークドフライを被覆する。オーブンでのベーク後に、オーブン仕上げされたフ レンチフライを油の薄膜で被覆すると、仕上されたフレンチフライの脂肪含有量 は望ましいものとなり、また、味もより望ましいものとすることが可能になる( 例えば風味や食感など)。ベーク後、フライの表面を被覆する油は約2%から約 8%が好ましく、より好ましくは約4%から約6%である。フライの被覆に使用 される油は調整され、または他の方法で風味付けられてもよく、これによって肯 定的な風味が強められる。オーブン仕上げされたフライの表面に油を付着させる ため、従来のどのような被覆技術も用いることが可能である。例えば、ベークド フライに油を噴霧したり霧状にしてかけたりすることも可能であり、またはベー クドフライを油にすばやく漬けたり、浸漬したりすることも可能である。ベーク ドフライの表面に油を付着させる他の方法には、パンコーティング、タンブルコ ーティング、カーテンコーティング、および流下薄膜法が含まれる。被覆油は温 かいかまたは熱いものとする。 高品質のフレンチフライは金褐色で、カリカリした皮としっとりした内部を有 する。本明細書に記載の方法によって作られたオーブン仕上げのフレンチフライ は、例えばマクドナルド(Mc Donald's(登録商標))のフライのような、高品 質のディープファットフライにされたフレンチフライの色、テクスチャ、食感、 および味を有している。高品質のオーブン仕上げによるフライ 本発明の方法によれば、優れたオーブン仕上げのフレンチフライが提供される 。表5は、本発明の方法によって作られたシューストリングカットの高品質なオ ーブン仕上げによるフレンチフライについて、その詳細な説明を包含する。これ らの優れたオーブン仕上げによるシューストリングカットのフレンチフライは、 約32%から約46%のバルク水分を有し、好ましくは33%から44%、より 好ましくは34%から40%のバルク水分を有する。このフレンチフライはまた 、約12%から約25%の総脂肪含有量を有し、好ましくは13%から23%、 より好ましくは約14%から20%の総脂肪含有量を有する。好ましいオーブン 仕上げによるシューストリングフレンチフライは、約55%から80%の内部水 分含有量を有し、好ましくは約60%から77%、より好ましくは約63%から 約75%の水分を有する。これらは約0.55以下の表面水分活量(surface wa ter activity)(表面Aw)を有し、好ましくは約0.10から約0.52、よ り好ましくは0.15から約0.5、さらにより好ましくは0.2から0.45 である。フライおよびベークされた食品ののテクスチャは、製品の水分活量(A w)に一部関係することが知られている。カリカリとしたテクスチャは、一般に 約0.55未満のAw値に関係する。好ましいオーブン仕上げによるシュースト リングフレンチフライは、約200以上の値のテクスチャ値を有し、好ましくは 約210から1000、より好ましくは220から600、そしてさらにより好 ましくは240から500である。(表5参照)。 フレンチフライのテクスチャ値は、分析試験方法に関する以下の章で詳細に説 明される、圧縮試験によって測定される。フレンチフライのテクスチャ値試験に よって、フレンチフライのテクスチャ特性を特徴付ける2種類の測定値、すなわ ち平均最大力(グラム)と平均領域(area)(グラム×秒)が得られる。これら のテクスチャ測定値の双方は、フレンチフライのカリカリした状態と相互に関係 し、どちらか一方をテクスチャ値に指定することができる。 上記および表5から7に記載されるように、高品質のオーブン仕上げによるフ レンチフライは、約200以上の値のテクスチャ値によって特徴付けられ、これ は、少なくともテクスチャのパラメータの一つ(最大力または領域)が約200 以上の値を有することを意味する。本明細書に記載される方法によって調理され た、最も好ましいオーブン仕上げのフレンチフライは、領域(グラム×秒)と最 大力(グラム)の比が少なくとも1.0、好ましくは1.04以上、より好まし くは1.08以上、さらにより好ましくは1.12以上、そして最も好ましくは 1.16以上の比であることによってさらに特徴付けられる。本明細書に記載さ れる方法によって作られた、高品質のオーブン仕上げによるフレンチフライは、 ディープファットフライにされたフレンチフライ(例えばマクドナルド(Mc D onald's(登録商標)のフライ)と同様に、約200以上のテクスチャ値と、少な くとも1.0である領域と最大力との比によって特徴付けられる。実例として、 マクドナルド(Mc Donald's(登録商標))のディープフライドフレンチフライ に関し、複数のバッチについて生成されたテクスチャデータを以下に示す。 * 高品質のディープファットフライにされたフレンチフライおよび本方法発明 のオーブン仕上げされたフレンチフライは、これらすべての特性を有する。従来 技術のオーブン仕上げされたフレンチフライは有していない。** フレンチフライのテクスチャ値(テクスチャ値) ‡ 好ましい オーブン仕上げされた厚切りのフレンチフライ(例えばレギュラーカット、ク リンクルカット、およびステーキフライ)は、異なる水分および脂肪範囲を有す る。概略は表6から7参照。 表6は、本発明の方法によって作られた、高品質のオーブン仕上げによるレギ ュラーカットまたは縦切り、およびクリンクルカットのフレンチフライに関する 詳細な説明を包含する。 表7は、本発明の方法によって作られた、高品質なオーブン仕上げによるステ ーキフライに関する詳細な説明を包含する。 本明細書に記載される方法によって作られたオーブン仕上げのフレンチフライ を、核磁気共鳴(NMR)画像により特徴付けることも可能であり、これによっ て、フライ内の水分および脂肪分布を描いた断面像が得られる。本明細書に記載 される方法によって作られた、高品質のオーブン仕上げによるフレンチフライは 、ディープファットフライによるフレンチフライ(例えばマクドナルド(Mc D onald's(登録商標)のフライ)と同様に、脂肪を含有する低水分の皮領域によっ て取り巻かれた高水分の内部芯が明らかにされる、NMR画像によって特徴付け られる。 本発明の理解を容易にするために特定の好ましい加工段階を開示してきたが、 本発明の精神または本質的な特徴から逸脱することなく、機能的に同等なものに 置き換えることが可能であり、または他の成分を添加してもよい。従って、開示 された実施形態はすべての点について実施例とみなされ、これに限定されるもの ではない。 分析試験方法 本発明のプリベーク半フライおよびオーブン仕上げされたフレンチフライの要 素を特徴付けるため、いく種類かのパラメータが使用される。これらは特定の実 験的分析手順によって定量される。これら各手順を以下に詳細に記載する。 バルク水分含有量試験 プリベーク半フライおよび仕上げされたフレンチフライの水分含有量は、以下 の強制空気オーブン法によって定量される。 1. ポテト片またはフレンチフライの代表試料を、ブレンダまたは従来のフー ドプロセッサで均一にすり砕く。 2. すり砕いた試料(重量「A」)およそ5グラムを、予め自重が計量された 金属製パンまたは皿に、正確に計り採る。 3. 試料を載せた金属製皿を、105℃の強制空気対流式オーブン内に2時間 置く。 4. 2時間後、乾燥した試料を載せた金属製皿を取り出し、無水硫酸カルシウ ムなどの乾燥剤上に置かれたデシケータ内で、室温にまで冷却させる。 5. 乾燥試料を載せた皿を再度計量し、皿の自重を差し引くことによって、乾 燥試料の重量(重量「B」)を算出する。 6. 試料のパーセント水分を、以下のように算出する。 %水分=[(A−B)/(A)]×100 フレンチフライのテクスチャ値試験 フライのカリカリとした状態と相互に関係する、仕上げされたフレンチフライ のテクスチャ値を、TA−XT2テクスチャアナライザ(25−1ロードセルが 備えられたバージョン05.16、Texture Technologies Corp.社,Scarsda le,NY)で測定する。テクスチャアナライザを標準的なパーソナルコンピュー タ(例えばIBM 433DX)に接続し、XT.RAデイメンションと呼ばれ るソフトウェアプログラム(バージョン3.7H、Texture Technologies Co rp.,Scarsdale,NY)を介してデータを記録する。 テクスチャアナライザは、主アームに垂直に固定される方形の鈍い板金プロー ブ(厚さ2.5〜3.0mm、幅70mm、長さ90mm)と共に配置される。 1個のフレンチフライに関する「圧縮試験」を実施して力(グラム)対時間(秒 )のプロットを生成し、これからテクスチャ値が得られる。 テクスチャアナライザのセットアップおよび較正手順 1.テクスチャアナライザを以下のようにセットアップする。 モード: 圧縮中の力の測定 オプション: スタートに戻る 力の単位: グラム 時間の単位: 秒 距離フォーマット: ひずみ 前試験速度: 2.0mm/秒 プローブ試験速度: 1.0mm/秒 後試験速度: 10mm/秒 ひずみ: 85.0% トリガタイプ: オート10 2.テクスチャ法を以下のように設定する。 グラフの種類: 力対時間 自動スケーリング: オフ 力のスケーリング最大値: 5000グラム 力のスケーリング最小値: 0グラム ピークの確認: オン 力のしきい値: 20グラム ファイルの種類: ロータス1−2−3 ディスプレイおよびエクスポート: プロットされた点 捕捉速度: 200pps 力の単位: グラム 接触面積: 1.00mm2 接触力: 5.0グラム 3.較正用プラットホーム上に5kgの分銅を載せて力を較正し、テクスチャア ナライザのキーパッド上の「較正」ボタンを押す。 4.シューストリングカットフライの場合のプレートからのプローブ開始距離を 10mmとし、ベースプレートからのプローブ距離を較正する(厚切りまたはス テーキフライの場合はプローブ開始距離を15mmに増加させる)。プローブの 底面がベースプレートの表面と平行であることを確認する。試料測定手順 1.フライ鍋(ディープフライ)またはオーブン(オーブンベーク)から調理し 終えたフレンチフライを取り出した後すぐに、そのバッチ分のフライを加熱ラン プの下に1分間置き、それからテクスチャ試験を開始する。加熱ランプ下の空気 温度は華氏約130度と華氏約180度(約54.3℃から約82.2℃)の間 である。 2.1分の待機時間経過後、テクスチャアナライザのベースプレート上に1個の フレンチフライを平らに置く(プローブの幅に対し垂直に向ける)。フレンチフ ライの両端がベースプレートに対し面一になるよう手で保持しつつ、圧縮試験を 開始する(プローブ速度1.0mm/秒)。 3.得られた力(グラム)対時間(秒)のデータを、後の分析のために保存する 。同一バッチからのさらに9個のフライ試料について、同一の手法により試験を 行う。各バッチからの10個のフライをランダムに選択する。10個のフライ試 料のテクスチャ分析は、3から4分以内で終了するものとする。(ステップ1の 後3から4分)。 4.フレンチフライの新しいバッチ毎に、ステップ#1から#3を繰り返す。一 般に、各種類のフレンチフライの5から10バッチについて、この手法に従い評 価する。データ分析 1.個々のフレンチフライ試料毎に対する「力対時間」のプロットを、以下のよ うに評価する。 ・試験の最初の1/3内での最大力(グラム)。 ・試験の最初の1/3内での曲線の下の領域(グラム秒)。 (例えば圧縮試験終了までに6秒要する場合、最大力および領域は、0〜2秒 間で得られる。) 2.所定のバッチから選択された10個すべてのフレンチフライの試料に対する 「力対時間」データの分析後、10個の最大力の値を平均し、10個の領域の値 を平均する。エクセルで書き込まれたコンピュータプログラムによって、各フラ イ試料に対する力対時間データの分析と、各バッチのフライに対する最大力およ び領域の値の平均化に関するタスクが自動化される。 3.残されたバッチの特定のフレンチフライを、同様の手法で分析する(5から 10バッチが試験され、1バッチ当たり10個のフライが分析にかけられる)。 次に、各バッチに対する最大力および領域を平均し、その特定のフライの種類に 対する全体的な平均の最大力(グラム)および領域(グラム秒)が得られる。 4.本発明の目的のため、全体的な平均の最大力かまたは領域のいずれかを、フ レンチフライのテクスチャ値に指定してもよい。両方のテクスチャ測定値は、仕 上げされたフレンチフライのカリカリとした状態と相互に関係する。 フレンチフライの内部水分含有量の測定 仕上げされたフレンチフライの内部水分含有量、すなわち内部澱粉母体の水分 含有量を、以下のように測定する。 1. フライ鍋(ディープフライ)またはオーブン(オーブンベーク)から、調 理し終えたフレンチフライを取り出した後すぐに、そのフライを液体N2に20 秒間浸漬して完全に製品を冷凍し、内部水分の分布を安定させる。 2. 冷凍したフレンチフライを、華氏約−112度(−80℃)で、分析にか けるまで保存する。 3. 冷凍装置から数個のフライを取り出し、ステンレス鋼のトレイ上に置く。 フライを数分間わずかに温めて室温にし、皮の除去を容易にする。 4. 各フレンチフライの片側の皮を、カミソリの刃で注意深く切り離す。フラ イを回転させてこの手順を繰り返し、4側面のすべてから皮を除去する。 5. 冷凍された内部澱粉母体(白色に凝固した物質)を採取し、直ちに、ふた がされたガラスバイアルの中に入れる。内部澱粉母体だけを採取することに注意 すること。いかなる皮の切り屑も含まないこと。 6. 冷凍された内部澱粉母体のおよそ5グラムを採取するまで、ステップ#3 から#5を繰り返す。これには約15から20個のフライを要する。 7. およそ5グラムの内部澱粉母体(重量「A」)を、予め自重が計量された 金属製パンまたは皿に、正確に計り採る。 8. 内部澱粉母体を載せた金属製皿を、105℃の強制空気オーブン内に2時 間置く。 9. 2時間経過後、乾燥した試料を載せた金属製皿を取り出し、無水硫酸カル シウムなどの乾燥剤上のデシケータ内で、室温になるまで冷却させる。 10. 乾燥試料を載せた皿を再度計量し、皿の自重を差し引くことによって、 乾燥試料の重量(重量「B」)を算出する。 11. 内部澱粉母体のパーセント水分を、以下のように算出する。 %内部水分=[(A−B)/(A)]×100フレンチフライの表面水分活量(Aw)の測定 仕上げされたフレンチフライの表面Awを、以下のように測定する。 1. フライ鍋(ディープフライド)またはオーブン(オーブンベークド)から 、調理し終えたフレンチフライを取り出した後すぐに、そのフライを液体N2に 20秒間浸漬して完全に製品を冷凍し、内部水分の分布を安定させる。 2. 冷凍したフレンチフライを、華氏約−112度(−80℃)で、分析にか けるまで保存する。 3. 1袋のフレンチフライ(約0.5〜1ポンド)(約227〜454グラム )を、華氏−112度(−80℃)の冷凍装置からドライアイスの入った冷却器 に移す。フライが低温で冷凍状態を維持するように、袋がドライアイス中ですっ かりパックされていることを確認する。 4. 試料袋から1個のフレンチフライを同時に取り出し、フライの表面を片刃 のカミソリの刃ですばやく削る。表面の削り片をステンレス鋼のトレイ上に採取 し、その削り片を直ちに、ふたのされたガラスバイアルの中に移す。 フレンチフライの外皮領域から表面削り片だけを採取することに注意する こと。皮領域を貫通し、内部澱粉母体芯が露出するほどに強く削らないこと。 5. 表面の削り片およそ0.3〜0.7グラムを採取するまで、ステップ#4 を繰り返す。これには、約10〜20個の冷凍フライを削ることが必要である。 6. Rotronic Hygroskop Model DT 相対湿度計(Rotronic Instrument Corp.社,Huntington,NY)を使用して、表面削り片の水分活量(Aw)を以下 のように測定する。 a. 表面削り片を、プラスチック製のAw皿(Rotronic Instrument Cor p.)に移す。 b. 表面削り片を載せたAw皿を、直ちにHygroskop Model DT 相対湿 度計の湿度セルの1つに入れ、セルカバーを固く閉じる。 c. 示度および温度を記録する前に、計器の示度を安定させる(1時間以上 待機する)。 d. 以下の相対湿度(RH)基準を用いて予め準備した較正グラフ(計器の 示度対%RH)を使用し、安定した計器の示度を、%相対湿度(RH)に換算す る。 11%RH 塩化リチウム飽和溶液(Greenspan,L.,1977年,J.Res. Natl.Bur.Stand.,Section A,81A:89参照) 35%RH Rotronic Instrument Corp.社の標準溶液 50%RH Rotronic Instrument Corp.社の標準溶液 65%RH Rotronic Instrument Corp.社の標準溶液 e. 表面削り片の%RHを、以下のようにして表面Awに換算する。 表面Aw=[%RH/100]総脂肪含有量試験 半フライドポテト片、プリベーク半フライ、および仕上げされたフレンチフラ イの総脂肪含有量を、溶媒抽出法によって以下のように測定する。装置 1.Soxtec HT6 抽出システム;ユニットは、加熱ブロックおよび冷却凝 縮器を含む。 2.冷却凝縮器用再循環水浴 3.加熱ブロック用再循環油浴 4.抽出ビーカ 5.抽出円筒濾紙、26mm(Fisher TC1522-0018) 6.窒素パージガス 7.真空乾燥オーブン 8.化学天秤(4位置) 9.分注ピペット(50ml)材料 1.塩化メチレン(Baker9315-33) 2.沸石(Chemware PTFE Fisher 09-191-20) 3.シリコーン油(Fisher TC1000-2779) 4.グラスウール(Fisher 11-390)手順 1. ポテト片またはフレンチフライの代表試料を、ブレンダまたは従来のフー ドプロセッサで均一にすり砕く。 2. 1片のグラスウール(円筒濾紙内に試料片を含有するために充分な大きさ )および抽出円筒濾紙の重量を正確に計り(4位置)、円筒濾紙+グラスウール の重量(重量「A」)を記録する。 3. 円筒濾紙にすり砕いた試料を詰め、予め計量されたグラスウール片で、そ の円筒濾紙にふたをする。 4. すり砕いた試料、円筒濾紙、+グラスウールの重量(重量「B」)を正確 に(4位置に)計って記録する。 5. 抽出ビーカ内に2個以上の沸石を置いて(4位置に)重量を計り、抽出ビ ーカ+沸石の重量(重量「C」)を記録する。 6. 抽出ユニット上に、試料を詰めた円筒濾紙を置き、その円筒濾紙を洗浄位 置に上げる。 7. 塩化メチレン50mlを、予め計量した沸石入り抽出ビーカにピペットで 計り採る。 8. 加熱用油浴を110℃に、冷却用水浴を28.3℃に設定し、温度を平衡 に保つ。 9. 溶媒の入った抽出ビーカ内に、試料が詰められた円筒濾紙を下ろし、冷却 凝縮器のペットコックを開位置にした状態で、その溶媒中で60分間沸騰させる 。 10. 円筒濾紙を洗浄位置に上げ、60分間洗浄する。 11. 冷却凝縮器のペットコックを閉位置に戻し、溶媒を60分間蒸発させる 。窒素パージガスを流して蒸発を促進させる。 12. ビーカを予め120℃に温めておいた真空オーブンに移し、30分間、 完全に真空にする(約30mmHg以下) 13. ビーカを室温に冷却して(4位置に)計量し、ビーカ+沸石+抽出脂肪 の重量(重量「D」)を記録する。 14. パーセント総脂肪を以下のように算出する。 %脂肪=[(D−C)/(B−A)]×100 実施例 以下は、本発明を限定することのない実施例である。実施例1 市販されている高品質の冷凍シューストリングカット半フライ(例えば、Sim plot Par Fries,J.R.Simplot Co.社,Caldwell,ID)は、条件を満たす 出発製品である。半フライは、約64%の水分含有量を有する。半フライ約1ポ ンド(453.6g)を、Primex 108植物油(Procter & Gamble Co.社から 入手可能な、部分的に水素化した大豆油およびトウモロコシ油のブレンド)の入 った油容量45ポンド(20.4kg)のフライ鍋で約3分間、華氏約290度( 144℃)の温度で揚げ、 プリベーク半フライを製造する。次に、プリベーク半フライを液体窒素に約20 秒間浸漬して直ちに冷凍する。プリベーク半フライの水分含有量は約48%であ り、脂肪含有量は約16%である。冷凍プリベークフライを密封パッケージにぴ ったりと包装し、華氏約0度(−18℃)から華氏約−20度(−29℃)の通 常の冷凍装置の温度で保存する。 上記の冷凍プリベーク半フライ約128グラムを、単層状に開放ワイヤメッシ ュオーブントレイ上に置き、その後、華氏約400度(204℃)の強制空気対 流式オーブン(Wells Manufacturing Co.社,型式No.M42003S)で 約1分間ベークする。次に、フライを単層の純ステンレス鋼オーブントレイに移 し、さらに1.5分ベークする。オーブンチャンバ内には熱風の乱流が存在する 。オーブンチャンバの中央(製品床の直上)での空気速度は、ピトー管とマノメ ータ(Dwyer Mark II 2T650型)で測定した場合、1分間あたり約900フィ ート(1分間当たり274メートル)である。得られたオーブン仕上げのフレン チフライは、約36%のバルク水分、約18%の脂肪含有量、約70%の内部水 分含有量、約0.5の表面Aw、および約240のフレンチフライテクスチャ値 を有する。オーブン仕上げされたフレンチフライは、風味とテクスチャに関し、 ゴールドスタンダードであるディープフライドフレンチフライと事実上同一であ る。実施例2 市販されているシューストリングカットの冷凍半フライドポテト片(例えば、 Simplot Par Fries,J.R.Simplot Co.社,Caldwell,ID)を、追加工程 用に入手する。半フライは、約64%のバルク水分含有量を有する。 上述の半フライドポテト片をさらに加工する。まず、冷凍ポテト片約1ポンド (453.6g)を、Primex 108植物油(Procter & Gamble Co.社から入 手可能な、部分的に水素化した大豆油およびトウモロコシ油のブレンド)の入っ た油容量45ポンド(20.4kg)のフライ鍋で約3分間、華氏約290度( 約144℃)の温度で揚げ、プリベーク半フライを製造する。次に、プリベーク 半フライを液体窒素に約20秒間浸漬して冷凍し、華氏−20度(−29℃)で 保存する。プリベーク半フライは、約47%の水分含有量と約15%の脂肪含有 量を有する。 冷凍プリベーク半フライ約128グラムを、単層状に開放ワイヤメッシュバス ケット内に置く。このバスケットを、高速衝突式オーブン(Industrial Combu stion Services,Inc.社製、Tyrone,GA)の処理ゾーン内に置く。華氏37 5度(190.6℃)の熱風を、上部からプリベーク半フライの層上に向ける。 半フライの層の直上で測定される空気速度は、1分間当たり約5000フィート (1分間当たり1524メートル)である。全ベーク時間は2.5分であり、こ の間、1分経過後に製品床を振り動かして調理の均一性を増す。ベーク後すぐに 、フライをステンレス鋼トレイ上に置き、温めた(約華氏140度;60℃)調 整Primex 108植物油を軽く噴霧する。このとき、約3%の油がベークドフライ に噴霧される。得られたフレンチフライは、約39%のバルク水分、約16%の 総脂肪含有量、約73%の内部水分含有量、約0.3の表面Aw、および約55 0のフレンチフライテクスチャ値(最大力=500g;領域=657g×秒;領 域と最大力の比=1.19)を有する。オーブン仕上げされたフレンチフライは 、味とテクスチャに関し、ゴールドスタンダードであるディープフライドフレン チフライと事実上同一である。実施例3 市販されているシューストリングカットの冷凍半フライドポテト片(例えば、 Payette Farms Shoestring Frozen Potatoes,J.R.Simplot Co.社,Cal dwell,ID)は約70%のバルク水分含有量を有しており、出発材料として使用 される。 上述の半フライドポテト片をさらに加工する。まず、冷凍ポテト片約1ポンド (453.6g)を、華氏約335度(約168℃)のPrimex 108植物油(Th e Procter & Gamble Co.社から入手可能な、部分的に水素化した大豆油およ びトウモロコシ油のブレンド)に3分間浸漬して揚げ、プリベーク半フライを製 造する。次に、プリベーク半フライを液体窒素に20秒間浸漬して冷凍し、華氏 0度(−18℃)で保存する。冷凍されたプリベーク半フライは、約44%の水 分含有量と約15%の脂肪含有量を有する。 上記の冷凍プリベーク半フライ約128グラムを、単層状に開放ワイヤメッシ ュオーブントレイ上に置き、その後、華氏約400度(204℃)の強制空気対 流式オーブン(Wells Manufacturing Co.社,型式No.M42003S)で 約2分間ベークする。オーブンチャンバ内には熱風の乱流が存在する。オーブン チャンバの中央部(製品床の直上)で測定された熱風速度は、1分間当たり約9 00フィート(1分間当たり274メートル)である。得られたオーブン仕上げ のフレンチフライは、約36%のバルク水分と約17%の脂肪含有量を有する。 このフライは、ゴールドスタンダードであるディープフライドフレンチフライと 類似したテクスチャおよび風味を有する。実施例4 実施例1および2の、市販されているシューストリングカットの冷凍半フライ は、約64%のバルク水分含有量を有し、出発材料として使用される。 上述の半フライドポテト片をさらに加工する。まず、冷凍ポテト片を華氏約2 90度(144℃)のPrimex 108植物油(The Procter & Gamble Co.社か ら入手可能)に約3分間浸漬して揚げ、プリベーク半フライを製造する。次にプ リベーク半フライを冷凍し、包装し、華氏0度(−18℃)で保存する。プリベ ーク半フライの水分含有量は約47%であり、脂肪含有量は約14%である。 冷凍プリベーク半フライを、連続コンベアを備えた二重衝突式オーブン(Wol verine Corporation,Merrimac,MA;モデル2.0×051 パイロットプラ ントJetzone(登録商標)オーブン)でベークする。プリベーク半フライを、オー ブンのコンベアベルト上に置かれた開放ワイヤメッシュトレイ上に、単層となる よう配置する。コンベアベルトの上方および下方に位置する2列の管から供給さ れる熱風が、製品の上部と底部の双方から製品に衝突する。製品床で測定される 空気速度は、1分間当たり約5500フィート(1分間当たり1676メートル )である。オーブンチャンバ内の空気温度は華氏450度(232℃)であり、 コンベア速度は、オーブン内での滞留時間が1.25分となるように調整される 。オーブンから出た後すぐに、温めた(約華氏150度;65.5℃)調整Pri mex 108植物油をフライに軽く噴霧する。このとき、フライの約2重量%の油が 表面に噴霧される。 得られたオーブン仕上げのフレンチフライは優れたテクスチャおよび風味を有 し、ゴールドスタンダードであるディープフライドフレンチフライに非常に類似 している。このフレンチフライは、約42%のバルク水分、約15%の総脂肪、 約71%の内部水分含有量、約0.3の表面Aw、およびテクスチャ値324( 最大力=276g;領域=324g×秒;領域と最大力の比=1.17)を有す る。実施例5 非消化性脂肪をプリベーク半フライの調理に使用する。非消化性脂肪はOlean (登録商標)ブランドのオレストラであり、Procter & Gamble社製である。 約20%のポテト固形含有量を持つRusset Burbankポテトの皮を剥き、洗浄 し、シューストリング形のフレンチフライドポテトを作るために0.25インチ 角(0.63cm角)×3.5インチ(8.89cm)の長さのポテト片に切る。 ポテト片をブランチングし、部分的に乾燥させて約15%重量を減らし、華氏約 375度(190.6℃)の大豆オレストラで約60秒間、半フライに揚げる。 半フライにした後、この半フライドポテト片を冷凍する。半フライは、約64% の水分含有量と約8%の脂肪含有量を有する。 上述の半フライドポテト片をさらに加工する。まず、冷凍半フライを華氏約3 00度(149℃)の大豆オレストラに約3分間浸漬して揚げ、プリベーク半フ ライを製造する。次にプリベーク半フライを液体N2に浸漬して冷凍し、包装し 、華氏0度(−18℃)で保存する。プリベーク半フライの水分含有量は約46 %であり、脂肪含有量は約19%である。 冷凍プリベーク半フライ約128グラムを、開放ワイヤメッシュオーブントレ イ上に単層となるように置き、その後、華氏約400度(204℃)の強制空気 対流式オーブン(Wells Manufacturing Co.社,型式No.M42003S) で約2.5分間ベークする。オーブンチャンバ内には熱風の乱気流が存在し、製 品床の直上であるオーブンチャンバの中央部での空気速度は、1分間当たり約9 00フィート(1分間当たり274メートル)である。次に、フライを開放ワイ ヤメッシュバスケットに単層となるように移し、そのバスケットを高速衝突式オ ーブン(Industrial Combusion Services,Inc.社製,Tyrone,GA)の処理ゾ ーン内に置く。華氏375度(190.6℃)の熱風を、1分間当たり約500 0フィート(1分 間当たり1524メートル)の速度でフライ表面に当てる。フライを、衝突式オ ーブン内に15秒間保持する。 得られたオーブン仕上げによる低カロリーフレンチフライは、ゴールドスタン ダードであるディープフライドフレンチフライと非常に類似したテクスチャと風 味を有する。仕上げされたフレンチフライは、約35%のバルク水分含有量、約 15%の総脂肪含有量、約72%の内部水分含有量、約0.4の表面Aw、およ びテクスチャ値約250を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG ,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT, LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,N O,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG ,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG, UZ,VN,YU (72)発明者 エルセン,ジョーゼフ,ジェイムズ. アメリカ合衆国 45211 オハイオ州 シ ンシナティー モンタナ アヴェニュ 2807 (72)発明者 ヤング,ハーバート,トーマス. アメリカ合衆国 45231 オハイオ州 シ ンシナティー ミルブルック ドライブ 9523 (72)発明者 コリガン,パトリック,ジョーゼフ. アメリカ合衆国 45241 オハイオ州 シ ンシナティー デクスター パーク ブー ルバード 33 (72)発明者 ビーダーマン,デイヴィッド,トーマス. アメリカ合衆国 45208 オハイオ州 シ ンシナティー スプリンガー アヴェニュ 3006 (72)発明者 パパ,アリス,ジョンソン. アメリカ合衆国 45215 オハイオ州 シ ンシナティー ブロックドルフ ドライブ 224

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.華氏325度(162.8℃)から華氏600度(315.6℃)の、好ま しくは華氏350度(176.8℃)から華氏500度(260℃)の温度のオ ーブン内で、0.5から10分間、好ましくは1から5分間フレンチフライを調 理する方法であって、38%から62%の、好ましくは約40%から約56%の 水分と、6%から25%の、好ましくは8%から22%の脂肪とを有するプリベ ーク半フライを、1分間当たり500フィート(152メートル)から1000 0フィート(3048メートル)の、好ましくは1分間当たり1000フィート (305メートル)から8000フィート(2438メートル)の空気速度を有 する強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブンでベークし、32%から53 %の、好ましくは33%から44%のバルク水分と、8%から25%の、好まし くは13%から23%の総脂肪と、少なくとも200グラムの平均最大力または 少なくとも200グラム秒の平均領域とを有するオーブン仕上げされたフレンチ フライを形成することを特徴とするフレンチフライを調理する方法。 2.前記プリベーク半フライが46%から54%の水分と10%から18%の脂 肪とを有し、前記プリベーク半フライを、華氏約350度(176.7℃)から 華氏500度(260℃)の温度と1分間当たり1000フィート(305メー トル)から8000フィート(2438メートル)の空気速度とを有する強制空 気対流式オーブンまたは衝突式オーブンで、1から5分間ベークし、前記オーブ ン仕上げされたフレンチフライが40%から46%のバルク水分と12%から1 8%の総脂肪とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 3.前記プリベーク半フライが48%から56%の水分と8%から16%の脂肪 とを有し、前記プリベーク半フライを、華氏約350度(176.7℃)から華 氏500度(260℃)の温度と1分間当たり1000フィート(305メート ル)から8000フィート(2438メートル)の空気速度とを有する強制空気 対流式オーブンまたは衝突式オーブンで、1から5分間ベークし、前記オーブン 仕上げされたフレンチフライが42%から48%のバルク水分と10%から16 %の全脂肪とを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 4.前記総脂肪が、調整または風味付けられた油であることを特徴とする請求項 1、2、または3に記載の方法。 5.前記オーブン仕上げされたフレンチフライが、ベーク後に油で被覆されるこ とを特徴とする請求項1、2、または3に記載の方法。 6.前記強制空気対流式オーブンまたは衝突式オーブンの空気速度が1分間当た り3000フィート(914メートル)から6000フィート(1829メート ル)であり、前記プリベーク半フライを華氏375度(190.6℃)から華氏 450度(232.2℃)の温度で3分間未満ベークすることを特徴とする請求 項1、2、または3に記載の方法。 7.前記オーブン仕上げされたフレンチフライが、水分活量0.1から0.45 と、63%から75%の内部水分含有量とを有することを特徴とする請求項1、 2、または3に記載の方法。 8.前記総脂肪が0.8未満の遊離脂肪酸レベルを有することを特徴とする請求 項1、2、または3に記載の方法。 9.前記総脂肪が、トリグリセリド、非消化性脂肪、一部非消化性脂肪、低カロ リー脂肪、およびこれらの混合物から選択された1種または複数種の脂肪であり 、前記低カロリー脂肪がポリオール脂肪酸ポリエステルを含有することを特徴と する請求項1、2、または3に記載の方法。 10.前記プリベーク半フライが、0.1から0.3ワット/m℃の熱伝導率を 有する皮領域と、0.4から0.7ワット/m℃の熱伝導率を有する内部澱粉母 体芯と、50から400ワット/m2℃の表面伝熱係数とによって特徴付けられ る請求項1、2、または3に記載の方法。
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