JPH11507335A - 造影剤の製造方法および使用方法 - Google Patents

造影剤の製造方法および使用方法

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JPH11507335A
JPH11507335A JP9500212A JP50021297A JPH11507335A JP H11507335 A JPH11507335 A JP H11507335A JP 9500212 A JP9500212 A JP 9500212A JP 50021297 A JP50021297 A JP 50021297A JP H11507335 A JPH11507335 A JP H11507335A
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JP9500212A
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フラノリック、ジョン
ロング、ジェフリー
ホルム、リチャード
ドロージェ、マイケル
ドーネイ、シャナン
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ナイコムド サルター、インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 金属カルボニルをヨウ素と反応させることにより多核クラスター化合物を製造する方法、およびこのクラスターおよびこのクラスターから派生する誘導体の画像診断法における使用である。新規な多核クラスター化合物もまた開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 造影剤の製造方法および使用方法 本発明は、多核部位を含む造影剤による画像診断法に関し、特にX線画像に関 するものであり、さらにそのような部位を含む造影媒体に関するものである。 すべての画像診断法は、体内の異なった構造から異なった信号レベルが得られ ることに基づいている。従って、例えばX線画像においては、所定の体内構造が 画像として見えるようにするために、その構造によるX線の減衰が、その周囲の 組織の減衰とは異なっていなければならない。体内構造とその周囲の信号の相違 はしばしばコントラストと呼ばれ、画像診断法においては、ある体内構造とその 周囲のコントラストが大きいほど、画像の質が向上し、診断の質も高くなるため 、コントラストを高める手段に大きな努力が払われてきた。さらに、コントラス トが大きくなるほど画像処理上観察できる体内構造も小さくなる、すなわちコン トラストの向上は、空間的な分解能の向上をもたらすことにもなる。 画像診断の特性は、画像処理における固有のノイズレベルに大きく依存する。 従って、ノイズレベルに対するコントラストレベルの比は、画像診断法について の有効な診断特性因子を示し得るように思われる。 このような診断特性因子を改良することは、長い間の重要な目標となっており 、また未だに目標に止まっている。X線や超音波のような技術においては、特性 因子を改良するための一つのアプローチは、コントラスト強調物質である造影剤 を、撮像する体内領域に導入することである。 X線についてのこのような造影剤は、初期には例えば不溶の無機バリウム塩で あって、分散した体内域におけるX線の減衰を強めるものであった。近年になっ てX線造影剤の分野では、ナイコムド エーエスによって、オムニペイク(Omni paque)やアムニペイク(Amnipaque)という商品名で市販されているような溶解 性のヨウ素含有化合物が普及してきている。 X線造影剤についての多くの研究が、最近では、重金属イオンのアミノポリカ ルボン酸(APCA)キレートに集中しており、多くの体内部位の有効な撮像のため には、その体内部位への局在化が必要となって金属イオン濃度を相対的に高くす ることが懸案となっている。1以上の分離したキレート化部位を有するポリキレ ート剤(polychelant)が上記の点を達成できるかもしれないということが示唆 されている。 さらに最近になって、複合部分自体が2またはそれ以上のコントラスト強調原 子を含むか、あるいはX線のための2またはそれ以上の重金属原子を含む多核( multinuclear)複合体を用いることにより、特に効果的にコントラストが強調で きることが見出だされた(WO91/14460およびWO92/17215参照)。 明確のために、「原子」という文言は、単に結合していない孤立した原子をい うのではなく、イオンおよび共有結合した形態についても用いている。さらに、 上記複合体は、多核であるが、粒子それ自体となると考えられるほどには大きく はないと解されるものである。このように、それは一般には80オングストロー ムまたはそれ以下、特に40オングストロームまたはそれ以下の最大寸法を有す るものである。 本発明は、このような多核部位(mutlinuclear moieties)の改善に関し、そ のある側面は、下記式Iの化合物 Mnuv (I) (ここで、Mnuvは多核体であり、MはそれぞれW,Mo,Ta,Nbお よびHfから選ばれる重金属であり、それぞれのMは少なくとも1つの、好まし くは2〜6の原子と共有結合しており、Bはそれぞれ少なくとも2つの、好まし くは2または3の金属原子Mと共有結合している架橋原子であり、Aはそれぞれ 同一または相違する原子であって、金属原子Mに共有結合している非架橋原子で あり、nおよびuは2またはそれ以上の正の整数であり、vは0または正の整数 である。)、またはその塩、特に生理的に許容され得る塩の製造方法であって、 W(CO)6とI2との金属/ヨウ素クラスターが形成されるに十分な時間および 温度での反応を含み、場合によっては前記クラスターにおける1またはそれ以上 の非架橋または架橋ヨウ素原子を、改質クラスターおよび/または前記クラ スターもしくは改質クラスターの塩を生成させるために、1またはそれ以上の原 子またはラジカルでさらに置換する方法である。 式Iにおけるn,uおよびvは、2〜30、特に2〜10、とりわけ2〜8が 好ましく、nについてはさらに2〜6がより好ましい。 前記方法により生成し得る一定のクラスターは新規であって、それ自体本発明 の一つの側面を為すものである。このように、本発明は、式IIの化合物を提供す る。 Mnuv (II) ここで、nは3、4、または5であり、好ましくは4または5であり、M、A 、n、uおよびvは前記のとおりであり、Bはヨウ素およびその塩、特に生理的 に許容され得るその塩である。nが6である複合体は公知である。 式Iおよび式IIにおけるMは、好ましくはモリブデン原子であり、特に好まし くはタングステン原子である。AおよびBは、好ましくはヨウ素原子であるが、 他のフッ素、塩素もしくは臭素のような他のハロゲン原子であってもよく、例え ば水分子、アルコール分子(例えばエタノール)、トリフルオロメタンスルホン 酸塩もしくはアセテートの一部としての酸素原子であってもよく、例えばイソチ オシアン酸塩の一部としての硫黄原子であってもよく、例えばアミンラジカルも しくはアミノ酸の一部としての窒素原子であってもよく、または例えばリン含有 ラジカルの一部としてのリン原子であってもよい。 AおよびBが、酸素、硫黄、窒素またはリンであるときには、例えば詳しくは 下記において論じられるようなキレート配位子であるより大きな配位子の一部で あってもよい。Bが炭素、酸素、硫黄、窒素またはリンであるときには、より大 きな配位子の一部を為す必要はなく、その場合には単に架橋構造が形成されるで あろう。 本発明のさらなる側面は、1またはそれ以上の配位分子と複合化した上記方法 に従って製造される式Iの化合物、または式IIの化合物を含む画像診断造影媒体 である。 本発明のさらに別の側面は、画像診断造影剤として用いるための、上記方法に 従って製造される式Iの化合物、または式IIの化合物である。 本発明のさらに別の側面は、1またはそれ以上の配位分子と複合化し、少なく とも一つの無菌薬剤キャリアーまたは付形剤を伴う、上記方法に従って製造され る式Iの化合物、または式IIの化合物を含む画像診断造影媒体である。 本発明のさらに別の側面は、人間または好ましくは哺乳類である人間以外の動 物の体について画像を生成する方法であって、生理的に許容し得る量の、1また はそれ以上の分子と複合化した、前記方法に従って製造する式Iの化合物、また は式IIの化合物を、前記体に投与し、好ましくはX線画像である画像を前記体の 少なくとも一部に生成する方法である。 式Iおよび式IIの金属/ヨウ素化合物は、2つの優れたX線減衰体である重金 属とヨウ素とを含んでいるため、造影剤として特に利点がある。これらの複合体 により、放射線技師は、放射線工程を最適化するために用い得るX線エネルギー の選択枝を得ることができるという点でユニークである。 本発明による化合物を製造するためのW(CO)6とI2との固相反応は、反応 物を、例えば140℃に加熱し、COガスを放出させ、次いでそのアモルファス 混合体をさらに加熱して2相クラスターを製造することにより為し遂げられる。 温度を低くすると(140〜220℃)、クラスターあたり3ないし4の金属原 子を含む固相が生成する傾向があり、温度を上げていくと(250〜550℃) 、5核ないし6核クラスター相が生成される。これらのクラスター相の次元還元 (dimensinal reduction)および/または直接可溶化により、分離した分子クラ スターを得ることができる。 改質クラスターを得るための非架橋原子の他の原子/基による置換は、それ自 体公知の技術により行ない得る。 以前には、例えばW(CO)6とI2とを反応させて、タングステン/ヨウ素混 合化合物を製造することが提案されている。しかしながら、生成する化合物はす べて固相であり、分離したクラスターではなかった(J.Less Commmon Metals 2 2 ,136(1970);Z.Anorg.Allg.Chem.516,196(1984);Virmani et al.in J .Chem.Soc.Dalton Trans.,399(1974);Djordjevic et al.in J.Chem.Soc .(A),16(1996); および Inorg.Chem.12,2356(1973)参照)。 式IおよびIIの化合物は、下記の好ましい構造を有する。 ここで、各Bは同一または相違する架橋ヨウ素原子であり、各Mは金属イオン である。ここでは、金属原子Mに共有結合している他の非架橋原子は明確のため に省略している。 これらの式の架橋構造の場合は、構造式を簡単にそれぞれ、M22B)2、M32B)6、M43B)42B)4、M43B)4およびM63B)8と書くことが できる(例えばμ3Bは、Bが3つの金属と結合している架橋原子であることを 示す。)。上記で述べたように、化合物はキレート複合体を形成することが特に 好ましく、また、少なくとも2つ好ましくは配位中心の全てに配位結合する、単 一の多座キレートが用いられることが好ましい。 本発明の方法によれば、W(CO)6を用いたときには、[W36]2+、[W47 ]3+、[W58]3+4+、[W5(C)I8]4+および[W68]4+といったコアユニット を有する2相および/または分子クラスターを生成することができる。これらの 多くの化合物は、ここで相Aおよび相Bと定義する、2相の反応または可溶化か ら直接に得ることができるものである。これらの物質は、上記のようにその前駆 体であるW(CO)6とI2との反応が異なった条件下で探査されてきたのだけれ ども、以前には調査されていなかった。相Aは、W(CO)6と7当量のヨウ素 とを140℃で加熱し、COを解放することにより生成し、この固体を例えばエ ーテルにより洗浄して未反応のヨウ素を除去すれば、洗浄された相Aが得られる 。残存するCOは赤外分光法により少しも検出されないほどに希釈されている。 X線粉末回折法による突き止められるように、洗浄された相Aは、典型的には、 その主要部分はアモルファスであるが、少量のW413結晶を含む。相Bは、密 封した管の中で相Aを、例えば50時間200℃で、加熱することにより直接得 ることができる。暗灰色の生成物は洗浄され(ここでもエーテルが好ましい)未 反応ヨウ素が除去される。再びX線粉末回折法により、相Bの唯一の結晶成分は 場合によっては微量のW413結晶であるが、その主要な成分はアモルファスで あることが明らかになる。 [W39]1-分子は、洗浄された相AをTHFの中で24時間かき混ぜ、(Bu4 N)Iを濾液に加えることにより直接相Aから得ることができる。この結果生じ る固体はエタノールで洗浄して3ヨウ素塩を除去してもよいが、クラスタ ー自体がエタノールにやや可溶であるので、この工程は素早く行なうことが最善 である。最終生成物ほ、ジクロロメタンから再結晶化させることができる。TH F中の洗浄された相AのFAB質量分析法によれば、[W618]1-、[W617]1- および[W316]1-に対応する主要ピークが現われ、[W39]1-の固体前駆体は 、二量体の状態のクラスターであることが示唆される。 140〜200℃の温度でW(CO)6とヨウ素とを反応させれば種々の量の W413が認められる。この温度での他の生成物は、エーテルとTHFとにより 繰り返し洗浄することによって確実に除去される。黒色の残存物は、W413結 晶であり、この結晶が共通の溶媒および酸に不溶であることがわかる。この化合 物は2つの[W4Ii7Ia2]1+単位が2つの3ヨウ化物イオンにより結びついた 分子結晶を形成している。このような2重クラスターの2つの半量体は非対称に 発生するが、それぞれの2重クラスターの半量体は、対称心により関係づけられ る。 相Bが18時間にわたる過程でエタノールに完全に溶解させられ、新しいクラ スターである[W513]1-が、例えばその(Pr4N)+塩として31%の精製収率 (W(CO)6に基づく)で単離され得る。相Bを生成する場合よりもやや高い温 度(250〜300℃)に相Aを加熱すると、2相のW516が認められる。よ り高温でこの相が出現することにより、より低い温度で生成するアモルファスの 中にもそれが存在することが示唆される。我々は、W516(またはおそらくは W514×I2)が[W513]1-の論理的な前駆体であって、いずれの種もタング ステンを平均2.4+の酸化状態で含んでいると考えている。実際のところ、相 Bと同時にエタノールおよびヨウ素で処理すると、相Bと同時にW5I16もまた生 成する。 (Pr4N)[W513]化合物は、THF、ジクロロメタンおよびアセトンに溶解 する。ジクロロメタンの深緑の溶液を亜鉛金属で24時間にわたって処理すると 、溶液は茶赤に変化する。過剰のカチオンを添加すると、(Pr4N)[W513]化 合物が単離される。この化合物は、固体で空気安定性であり、THF、ジクロロ メタン、アセトンおよびアセトニトリルに溶解するが、空気中で徐々に[W513 ]1-へと酸化する。 相Aを過剰のCsIと300℃で50時間反応させると、[W614]2-、ヨウ 化セシウムおよびCsW5CI16を含む茶黒の固体混合物が生成する。この相の 結晶構造は、それが独立の[W5(C)I13]1-クラスターを含む分子であり、非対 称ユニットは一つのクラスターと一つのCs+と一つと半分のヨウ素分子を含ん でいることを示す。 この固体混合体を、アセトニトリルで抽出し、その抽出物を(Bu4N)Iで 処理すると、[W614]2-と[W5(C)I13]1-の(Bu4N)+塩が共沈する。この 物質をTHFで抽出し、次いで残留物をTHF/ヘキサンから再結晶化させると 、純粋な(Bu4N)[W5(C)I13]が得られる。明らかに、いくらか残存してい たCOは、[W5(C)I13]1-の生成過程で還元開裂している。COを高圧にすれ ば、反応管において[W5(CO)I13]2-が中間体として生成し得る。その化合物 は、THF、ジクロロメタンおよびアセトンに可溶である。 相Bを550℃で50時間維持すると、W612が反応管の一端にオレンジ色 の固体として25%の収率(W(CO)6に基づく)で沈殿する。W612の構造は 、その2次元構造と[W6Ii8]Ia2Ia−a4/2の結合性を示す。その[W68]4+ コアは、M=Mo,Wである[M68]2+単位に見られ、よく知られている面キ ャップ(face-capped)八面体構造を有している。 未洗浄の相Bを550℃で50時間加熱し、その結果生ずる固体をエーテルで 洗浄すると、赤茶のW616が得られる。この相の構造は、W612と同じように 2次元の結合性を有するが、層間においてクラスターごとに2つのヨウ素分子を 有する。この相のヨウ素に富んだ性質により、未洗浄の相Bにおいては自由ヨウ 素が存在している。 未洗浄の相Bを400〜500℃で加熱すると、W612、W616および新し い相である黒色のW618(WI3)を含む混合物が管のホットエンドに生成する。 後者の結晶相は、タングステン金属とヨウ素とを600〜800℃で加熱すると 時折認められるものである。両方の条件において、W618の産出は、最初の結 晶構造決定の後の晶癖によって特定できるものの、X線粉末回折法により検出さ れないほど低いものであった。先行報告(Z.Anorg.Allg.Chemie 516,196(19 84))には、WI3.0として分析された「銀針(silver needles)」の合成法 として以下の2つの異なる密封管製造方法が述べられている。(1)温度勾配5 00〜350℃でのタングステン金属とヨウ素との反応。(2)温度勾配450 〜350℃での「WI3.3」の化学輸送。後者は、相Bの温度約350〜450 ℃での密封管反応によりその管の冷却端に丁度WI3として分析された銀針が生 成したという我々の観察結果と一致している。 過去の報告では、溶解性[W68]4+コア含有種の生成は、一般には、溶液中に [W614]2-を生成した、エタノール/HIとのW612反応混合物からの摘出を 経て進められてきた。このような方法によれば類似の相であるMo612(X= Cl、Br、I)やW612(X=Cl、Br)を確実に検出できるが、その技 術はW612に適用すると効果が大きく低下することがわかった。以前の観察結 果より、W612はエタノール/HIにはごく乏しい溶解性を有し、その結果、 満足できない低い収率の[W614]2-となることがわかる。実際のところ、[W6 14]2-の合成についての過去の報告のいずれもが、この生成物の収率を量的に 述べていない。このクラスターへのさらに改善された経路は、W612への次元 還元(dimensional reduction)により達成される。この形式に従って、KIの 混合によりW612の2次元枠を壊し、おそらくは式K2614で示される分子 性固体(K2Mo6Cl14の類似体)を製造する。この固体は、エタノールに完全 に溶解し、溶液中において目的種である[W614]2-が得られる。本研究では、 これは、KIが存在しない状態でW612が得られる条件における、相BとKI との加熱によって達成される。 相BとKIとの完全な混合物を550℃で65時間加熱すると、[W614]2- クラスターアニオンを含むオレンジがかった黒色の固体が生成する(おそらくは K2614)。その固体をエタノールに溶解させ、次いで(Bu4N)Iを添加す ると、(Bu4N)2[W614]が得られる。 本発明の化合物において、ある配位子を他の配位子に置換することに関しては 、クラスターは、促進条件下、コアハロゲン化物の置換反応にも耐えるが、比較 的容易に終端配位子の置換反応も生ずる。ここでは、高い置換不安定性を有する クラスターを得て後の試験に使用するために、ヨウ化物をトリフラートで置換す ることを選択した。Shriverおよびその共同研究者の方法に従って ([Mo6Cl8(CF3SO3)6]2-についてのInorg.Chem.31.1869(1992))、( Pr4N)2[W58(CF3SO3)5]を、(Pr4N)2[W513]と過剰のAg(CF3 SO3)とのジクロロメタン中での反応により得た。同様の反応により、(Bu4N )2[W68(CF3SO3)6]を単離した。 本発明の化合物の複合化およびその後の造影剤としての処方に関しては、式I および式IIの化合物が、EDTA、DTPA、または他のAPCAを含む、その キレート複合体として存在することが特に好ましい。このようなキレート複合体 は、重金属イオンまたはクラスターの放出に関して、驚くほど安定している。 複合部分によりもたらされる電荷は、完全ではないにしても、複合体によりも たらされる電荷と実質的には釣り合っていることが好ましい。APCAについて は、例えば1またはそれ以上のカルボキシル部分の省略、置換または非活性化( 例えばエステルあるいはアミドの生成)により、この点は容易に為し得る。 適している多くのキレートは、広く知られており、文献、特に重金属解毒剤、 量機能性キレート剤およびキレートベース造影剤に関するものに記載されており 、例えばWO-A-89/00557(Berg)、そこに述べられている文献、およびこれに対す るサーチレポート、US-A-4647447(Gries),US-A-4826673(Dean),EP-A-230893(F elder),EP-A-217577(Frincke),US-A-4652519(Warshawsky),US-A-4687659(Qua y)、および種々の他の最近の Nycomed AS,Salter Inc,Schering AG,Squibb, Bracco,Mallinckrodt,Dow および Guerbet による特許出願に記載されている 。 ポリアミン、特にエチレンジアミン、1,4,7−トリアザシクロノナンおよ びシクレンのような線形または環状ポリアミンは、DTPA、EDTAおよびそ の誘導体のようなAPCA、ならびにWO-A-89/00557で述べられているような他 の環状または非環状APCAと同様に、キレートとして用いることができる。ホ ルムらによる三座配位子トリス−チオールもまた使用し得る(JACS 112: 8015-8 023(1990)および JACS 110: 2484-2494(1988)参照)。 人間または動物への投与については、式Iおよび式IIのキレート化合物は薬剤 または獣薬剤のキャリアーや補形剤とともに処方すると便利であろう。本発明の 造影剤は、例えば安定化剤、耐酸化剤、浸透調整剤、バッファー、pH調整剤、 着色剤、香料、粘度調整剤などの、薬剤または獣薬剤の処方補助剤を簡便に含み 得るものであって、非経口または経腸投与、例えば外部に排出管を有する体内腔 、例えば胃腸管、膀胱および子宮への射出、注入もしくは直接投与に適した形態 にされ得る。このように、本発明の媒体は、錠剤、被覆錠剤、カプセル、粉末、 溶液、懸濁液、分散液、シロップ剤、座薬等の従来の薬剤投与形態とすることが できるが、一般には生理的に受容され得るキャリアー媒体(例えば注入のための 水)との溶液、懸濁液、分散液とすることが好ましいであろう。この媒体が非経 口投与用に処方されている場合には、多核複合体を組み込んだキャリアー媒体は 、等浸透圧、または幾分高浸透圧であることが好ましい。さらに、非経口投与の ための媒体は、例えばフリーのキレートまたは生理的に許容され得るキレート種 (例えばCa2+)との弱いキレート複合体であるか多核複合体に対して0.01 〜10モル%であることが好ましく、少量のナトリウムまたはカルシウム塩の添 加も有利である。 X線造影剤として用いるためには、本発明の媒体は、一般には1ミリモル/リ ットル〜5モル/リットルを含み、好ましくは0.1〜2モル/リットルの重原 子を含む。0.8〜1.2ミリモル/kgの投与が通常は好ましいが0.5〜1 .5ミリモル/kgの投与で一般には十分であろう。 シンチグラフィのための放射性種の投与は一般にはより低いであろう。 従って要約すると、本発明は、特に有効な手段を提供し、その手段により、コ ントラストを強調する重金属原子が占める分子体積の相対的な比率が向上するこ ととなって、造影媒体の効果が強調され得ることとなる。 本発明をさらに以下の非限定的実施例により説明する(特に記述のない限り、 すべての比率とパーセントは重量により温度はセルシウス温度による。)。各化 合物、W(CO)6(Strem)、ヨウ素(Strem)、(R4N)I(R=Pr,Bu;Aldrich ),(Ph4P)I(Aldrich)およびAg(CF3SO3)(Aldrich)はさらに精製す ることなく用いた。W(CO)6およびヨウ素は乳鉢と乳棒によってすりつぶした 。溶媒は適当な乾燥剤から蒸留し使用前に脱気した。固相反応はi.d×o.d×1= 13×19×260mmのパイレックスチューブにおいて実施した。(Pr4N)2 [W513].THF,(Bu4N)2[W5(C)I13]および (Bu4N)2[W614]を除いては、溶液中の反応は標準的なシュレンク法を用い て純粋な窒素雰囲気下で実施した。 実施例1−相Aの合成 2.0g(5.7ミリモル)のW(CO)6と、10gの(39ミリモル)のI2 とをパイレックスチューブに加え、脱気し、オイルバブラーに接続した。反応物 は、COの放出がなくなるまで140℃の油浴中で加熱した(約3時間)。その 結果生じた黒灰色の固体(相A)をチューブからとり除き粉砕した。その固体を 、濾液の無色になるまで繰り返しエーテルで洗浄(約300ml)したところ、 1.8gの黒色固体(洗浄された相A)が残った。 実施例2−(Bu4N)[W39]の合成 洗浄された相A(1.8g)を200ミリリットルのTHFに加え、一晩撹拌 した。その溶液をシーライト(Celite)を通して濾過し、(Bu4N)I固体( 0.50g、1.4ミリモル)を深赤の濾液に添加した。その溶液をさらに8時 間撹拌し、減圧下、約5ミリリットルにまで濃縮した。その溶液を25ミリリッ トルのエーテルにより層状にして−15℃で一晩維持した。その結果生じた赤茶 の固体を濾過して10ミリリットルのエタノールで素早く洗浄した。次いで固体 をエーテル(3×10ミリリットル)で洗浄し、真空乾燥させ、ジクロロメタン 溶液を徐々に蒸発させて再結晶させて、0.38g(W(CO)6に基づいて11 %)の赤黒の結晶生成物を得た。吸収スペクトル(THF):λMAX(εm):2 78(30,400),308(15,000),337(sh,12,300 ),428(sh,8130),455(sh,8860),510(4730 ),604(sh,1060),721(468)nm。C16369NW3につ いての分析計算値:C,9.93;H,1.87;I,58.99;N,0.7 2;W,28.49。実測値:C,10.03;H,1.93;I,58.92 ;N,0.75;W,28.32。 実施例3−W413の合成 相Aを含むパイレックスチューブを真空下で密封し、チューブ炉において16 5℃で50時間加熱し、その後室温まで0.2℃/分の速度で冷却した。チュー ブを開封し(注1参照)、内容物をとりだして分取したエーテルで洗浄して未反 応ヨウ素を除去した。次いで黒色の固体をTHF(5×50ミリリットル)さら にはエーテル(3×5ミリリットル)で洗浄して、0.30g(W(CO)6に基 づいて8.8%)の黒色のミクロ結晶体を得た。I134についての分析計算値 :I,69.17;W,30.83。実測値:I,69.51;W,30.41 。 注1:COの大部分は相Aの合成において排出されているが、反応チューブに は、炉から離したときにはCOが高圧となっている。吹き出しを最小限とするた めに、チューブは注意深く金属で切れ目を入れ、発泡ゴムチューブの内側に包み 込む。それからよく換気したフード内でハンマーで注意深くたたいてチューブを 開ける。 実施例4−相Bの合成 相Aを含むパイレックスチューブを真空下で密封し、チューブ炉において20 0℃で50時間加熱し、その後室温まで0.2℃/分の速度で冷却した。チュー ブを開封し(注1参照)、内容物をとりだして粉砕した。この暗灰色固体(未洗 浄の相B)を200ミリリットルの分取したエーテルで洗浄して未反応ヨウ素を 除去した。濾液が無色になった段階で、2.1gの暗い青黒固体(相B)が得ら れた。 実施例5−(Pr4N)2[W513]THFの合成 相B(1.75g)を30分間かけて200ミリリットルのエタノールに加え た。深緑の懸濁液を室温で18時間撹拌し、その間にすべての固形物を溶解させ た。その溶液に、過剰の(Pr4N)I(0.50g,1.6ミリモル)を固体と して加えると、直ちに青色の固体が析出した。その溶液を30分間撹拌し、濾過 して固体を収集し、エタノール(15ミリリットル)とエーテル(2×10ミリ リットル)とで洗浄した。その固体を吸引真空下で乾燥させ、−15℃でTHF /ヘキサンから再結晶化させ、0.98g(W(CO)6に基づいて31%)の青 色のミクロ結晶固体を得た。吸収スペクトル(THF)::λMAX(εm):29 8(33,700),347(sh,13,900),370(sh,11,8 00),423(sh,7720),478(5880),524(4990) ,588(4190),623(4080),722(2900),844(2 050)nm。C163613NOW5についての分析計算値:C,6.79;H ,1.28;I,58.34;N,0.50;W,32.53。実測値:C,6 .48;H,1.24;I,58.84;N,0.52;W,32.79。 実施例6−(Pr4N)2[W513]の合成 100ミリリットルのシュレンクフラスコに、1.0g(0.35ミリモル) の(Pr4N)2[W513]THF、0.056g(0.86ミリモル)の亜鉛粉末 および0.22g(0.70ミリモル)の(Pr4N)Iを満たした。フラスコの 内部を完全に脱気し、30ミリリットルのジクロロメタンを加えた。反応混合物 を24時間撹拌すると、その間に、深緑から茶赤への色の変化が観察された。そ の混合物をシーライト(Celite)を通して濾過し、真空下、約3ミリリットルに まで濃縮した。その溶液を10ミリリットルのエーテルとの層状とし、−15℃ で一晩維持した。濾過により赤らんだ茶色の固体を収集し、エタノール(10ミ リリットル)とエーテル(2×10ミリリットル)とで洗浄し、真空乾燥させた 。この材料をジクロロメタン/エーテルから再結晶化させ、0.76g(74% )の黒色のミクロ結晶固体を得た。吸収スペクトル(THF):λMAXm):3 48(12、500),408(sh,7630),535(3760)nm。 EPR(CH2Cl2,120K):軸,g=1.97,ピーク幅(260G)。 C24561325についての分析計算値:C,9.79;H,1.92;I, 56.08;N,0.95;W,31.26。実測値:C,9.62;H,1. 85;I,56.21;N,0.59;W,31.36。 実施例7−(Pr4N)2[W58(CF3SO3)5]の合成 0.41g(0.14ミリモル)の(Pr4N)2[W513]および0.21g( 0.78ミリモル)のAg(CF3SO3)を35ミリリットルのジクロロメタン中 で18時間、遮光しながら撹拌した。茶赤から紫への色の変化が生じ、AgIが 析出した。反応生成物をシーライト(Celite)を通して濾過し、濾液を減圧下で 5ミリリットルにまで濃縮した。エーテル(25ミリリットル)を注意深く溶液 の上で層状としたところ、24時間後には黒色の結晶が生成した。その結晶生成 物を収集し、2×10ミリリットルのエーテルで洗浄し、0.22g(51%) の純粋生成物を得た。吸収スペクトル(THF):λMAX(εm):291(sh ,11、600),358(sh,6770),439(3960),598( 1850)nm。 化合物はX線単結晶構造解析により特定された。 実施例8−(Bu4N)[W5(C)I13]THFの合成 ヨウ化セシウム(1.25g,4.81ミリモル)を相Aを含むパイレックス チューブに加えた。そのチューブを真空下で密閉し、板金裏打ちチューブ炉によ り300℃で50時間加熱し(注2参照)、次いで、室温まで冷却した(0.2 ℃/分)。そのチューブを開封し(注1参照)、200ミリリットルのエーテル で未反応ヨウ素を除去した。濾液が無色になったところで、1.2gの茶黒の部 分的に結晶化した固体が得られた。この固体のジクロロメタン可溶部分について のFAB−MS分析によると、Cs[W5(C)I13],Cs2[W614]およびヨウ 化セシウムの存在が示されたが、十分には同定できなかった。その黒色の固体を 150ミリリットルのアセトニトリルにおいて一晩撹拌し、深いオレンジの溶液 を得た。その溶液を濾過し、0.75g(2.0ミリモル)の固体(Bu4N)I を濾液に加えた。直ちにより分離した赤色の析出物を濾過により収集し、エーテ ル(2×10ミリリットル)により洗浄した。濾液を蒸発させて乾燥させると赤 がかったオレンジの固体残留物が得られた。その化合した固体を部分的に50ミ リリットルのTHFに溶解させ、溶液を濾過した。未溶解の赤色固体はエタノー ル(5×10ミリリットル)により洗浄し、THF/ヘキサンから再結晶化させ て0.18g(W(CO)6に基づいて5.5%)の赤色ミクロ結晶固体を得た。 吸収スペクトル(THF):λMAXm):329(sh,33、900),40 3(sh,11,200),442(9830)nm。C214413NOW5に ついての分析計算値:C,8.71;H,1.53;I,56.97;N,0. 48;W,31.75。実測値:C,8.54;H,1.46;I,57.06 ;N,0.49;W,31.68。 注2:密閉したパイレックスチューブ中の相Aを300℃で加熱するときには 、爆発の危険を伴う。従って、チューブ炉をよく換気された耐爆発フード内に設 置することを勧める。板金裏打ちチューブもまた爆発した場合の炉の損傷を最小 限にするべく推奨される。300℃を超える温度での加熱は、パイレックスチュ ーブの寸法変化をきたし、あるいは反応が拡大して爆発に至るかもしれないので 、注意を要する。 実施例9−W612の合成 真空下で相B(0.62g)をパイレックスチューブに密閉し、チューブ炉に より550℃で50時間加熱し、次いで、0.2℃/分の速度で室温まで冷却し 、開封した。チューブの一方には0.23g(W(CO)6に基づいて25%)の オレンジ色の固体が沈殿し、他方にはいくらかの自由ヨウ素が見られた。その化 合物をX線単結晶構造解析、X線粉末回折パターンにより同定した。 実施例10−W616の合成 真空下で未洗浄の相B(8.0g)をパイレックスチューブに密閉し、チュー ブ炉により550℃で50時間加熱し、次いで、0.2℃/分の速度で室温まで 冷却した。チューブを開封し、反応生成物を100ミリリットルのエーテルで洗 浄し、赤茶の固体である1.3g(W(CO)6に基づいて44%)の固体を得た 。その化合物をX線単結晶構造解析、X線粉末回折パターンにより同定した。 実施例11−(Bu4N)2[W614]の合成 相B(1.6g)およびヨウ化カリウム(1.0g,6.0ミリモル)をパイ レックスチューブに真空下で密閉し、550℃で65時間加熱し、室温まで冷却 し(0.2℃/分)、開封した。その黒がかったオレンジの固体を125ミリリ ットルのエタノールに完全に溶解させ、得られた深いオレンジ色の溶液を濾過し た。濾液に0.50g(1.4ミリモル)の(Bu4N)Iを加えると、直ちに黄 色がかったオレンジ色の固体が析出した。この材料を濾過して収集し、冷やした エタノール(2×10ミリリットル)とエーテル(10ミリリットル)で洗浄し た。この材料は、0.95gの黄色がかったオレンジ色の固体として得られた。 収率は、相Aを用いた際に使用したW(CO)6に基づいて30%であった。 FAB−MS:m/z 3122([(Bu4N)(W614)]1-),m/z 288 1([HW614]1-)。単結晶から得られた単位格子係数はこの化合物について 以前報告された係数と一致した。 実施例12−(Bu4N)2[W68(CF3SO3)6]の合成 250mg(74ミリモル)の(Bu4N)2[W614]および135mg(52 5ミリモル)のAg(CF3SO3)を30ミリリットルのジクロロメタン中で18 時間、遮光しながら撹拌し、シーライト(Celite)を通して濾過し、AgIを分 離した。その明黄色の濾液を減圧下で約3ミリリットルにまで濃縮した。20ミ リリットルのエーテルを注意深く溶液の上で層状としたところ、数時間以内に明 黄色の結晶が分離した。これを濾過してエーテル(3×10ミリリットル)で洗 浄し、0.21g(81%)の純粋生成物を得た。吸収スペクトル(CH2Cl2 ):λMAX(εm):289(12、000),343(sh,4830)nm。 C387218821866についての分析計算値:C,13.04;H,2 .07;F,9.78;I,29.03;N,0.84;S,5.49;W,3 1.56。実測値:C,13.08;H,2.05;I,28.91;N,0. 86;W,31.42。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ホルム、リチャード アメリカ合衆国、マサチューセッツ 02138、ケンブリッジ、ハーバード大学 (72)発明者 ドロージェ、マイケル アメリカ合衆国、カリフォルニア 94550、 リバーモアー、977 ビーナスウェイ (72)発明者 ドーネイ、シャナン アメリカ合衆国、ペンシルバニア 19087 −8630、ウェイン、466 デボンパークド ライブ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.下記式Iの化合物またはその塩の製造方法であって、W(CO)6とI2との 金属/ヨウ素クラスターが形成されるに十分な時間および温度での反応を含み、 場合によっては改質クラスターおよび/または前記クラスターもしくは改質クラ スターの塩を生成させるために、前記クラスターにおける1またはそれ以上の非 架橋または架橋ヨウ素原子の1またはそれ以上の原子またはラジカルによる置換 を含む製造方法。 Mnuv (I) ここで、Mnuvは多核体であり、MはそれぞれW,Mo,Ta,Nbおよ びHfから選ばれる重金属であり、それぞれの金属原子Mは少なくとも1つの他 の原子と共有結合しており、Bはそれぞれ少なくとも2つの金属原子Mと共有結 合している架橋原子であり、Aはそれぞれ同一または相違する原子であって金属 原子Mに共有結合している非架橋原子であり、nおよびuは2またはそれ以上の 正の整数であり、vは0または正の整数である。 2.式Iの化合物におけるnが2〜6である請求項1に記載の製造方法。 3.MがWである請求項1に記載の製造方法。 4.Aがヨウ素である請求項1に記載の製造方法。 5.前記温度が140℃〜220℃である請求項1に記載の製造方法。 6.前記温度が220℃〜550℃である請求項1に記載の製造方法。 7.請求項1に記載の製造方法に従って製造され、1またはそれ以上の配位分子 と複合化している式Iの化合物を含む画像診断造影媒体。 8.人間または好ましくは哺乳類である非人間動物の体の画像を生成する方法で あって、請求項1に記載の製造方法に従って製造され、1またはそれ以上の配位 分子と複合化している式Iの化合物の、生理的に許容し得る造影量を前記体に投 与し、少なくとも前記体の一部の画像を生成する方法。 9.X線画像が生成される請求項8に記載の方法。 10.式IIにより示される化合物またはその塩。 Mnuv (II) ここで、nは3、4または5であり、M、A、n、uおよびvは請求項1に記 載したとおりであり、Bはヨウ素である。 11.Aがヨウ素である請求項10に記載の化合物。 12.1またはそれ以上の配位分子と複合化した、請求項10に記載された式II により示される化合物を含む画像診断造影媒体。 13.人間または好ましくは哺乳類である非人間の体の画像を生成する方法であ って、1またはそれ以上の配位分子と複合化した、請求項10に記載された式II の化合物の、生理的に許容し得る造影量を前記体に投与し、少なくとも前記体の 一部の画像を生成する方法。 14.X線画像が生成される請求項13に記載の方法。
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