JP2000515850A - 造影剤 - Google Patents

造影剤

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アーレー、ウイリアム
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Abstract

(57)【要約】 画像コントラスト増強する、生理学的に許容し得る錯体を含む画像診断用造影剤であって、前記錯体は、一対の内部結合した多核錯体、例えば、式(I)またはその塩:(M3)23を、少なくとも1つの製薬の担体または添加剤とともに含む。式中、M3は、3つの金属原子を含む多核錯体を表し、Lはリガンドを表す。(M323 (I)

Description

【発明の詳細な説明】 造影剤 本発明は、画像診断法、特に、X線、超音波及びシンチグラフィーにおける、 多核部分の錯体を含む造影剤の使用、及びそのような錯体を含む造影剤に関する 。 全ての画像診断法は、体内の異なる構造からの異なる信号レベルの到達に基づ いている。従って、例えば、X線画像法においては、所定の体の構造が画像に見 えるようにするには、構造によるX線の減衰が周りの組識のそれと異ならなけれ ばならない。体の構造と、その周りとの信号の相違は、よくコントラストと呼ば れる。そして、画像診断法におけるコントラスト増強手段に多大な努力が注がれ てきた。なぜなら、体の構造と周りとのコントラストが大きいほど、画像の質が よくなり、診断を行う医師にとって価値が高くなるからである。さらに、コント ラストが大きいほど、より小さな体の構造が画像処理で見えるようになる。即ち 、コントラストの増加により、空間的解像度が上昇し得る。 画像診断の質は、画像処理における固有のノイズレベルに強く依存しており、 従って、コントラストレベルとノイズレベルの比が、画像診断のための有効な診 断の質的ファクターを表していることがわかる。 そのような診断の質的ファクターは、長い間改良されてきているが、依然とし て重要な目標のままである。例えば、X線や超音波等の技術においては、診断の 質的ファクター改良へのアプローチの1つとして、画像化される体の部位へコン トラスト増強物質、造影剤が導入されてきた。 従って、例えば、X線における早い時期の造影剤の例は、それらが分配される 体のゾーンでX線減衰を増強させる不溶性無機バリウム塩であった。もっと最近 では、X線造影剤の分野は、例えば、ナイコムドAS(Nycomed AS)から、オム ニペーク アンド アミペーク(Omnipaque and Amipaque)の商標名で市販されて いる物質を含有する可溶性ヨードが支配的であった。 X線造影剤に関する最近の研究の多くは、重金属イオンのアミノポリカルボン 酸(APCA)キレートに集中してきた。そして、多くの体の部位の効果的な画像 化が、金属イオンの濃度が比較的高い体の部位の局所化を必要とすることがわか り、ポリキラント(polychelant)、即ち複数の分離したキラント(chelant)部分 を持つ物質が、これを達成するために使用できるかもしれないと提案された。 もっと最近では、コントラスト増強が、複合化した部分自体が2以上のコント ラスト増強原子を含む錯体である多核錯体を使用することによって、特に効果的 に達成し得ることがわかった。従って、X線または超音波では、その錯体は、2 以上の重金属原子を含み、MRIでは、その錯体は、2以上の常磁性金属原子を 含む。 しかし、今、我々は、2つのリガンド結合多核クラスターを含む多核錯体が、 画像診断コントラスト増強、特にX線画像法に、特に効果的であることを発見し た。 従って、1つの態様によれば、本発明は、生理学的に許容し得る画像コントラ スト増強錯体を含む画像診断用造影剤であって、前記錯体は、内部結合した一対 の多核クラスター、または、生理学的に許容し得るそれらの塩を、少なくとも1 つの製薬の担体または添加剤とともに含む画像診断用造影剤を提供する。 “多核クラスター”とは、少なくとも2つ、好ましくは、3,4,5または6 、特に3または4の金属原子、特に、重金属または常磁性金属または放射線放射 同位体を有する金属を含む共有結合した分子またはイオンを意味する。重金属( 即ち、周期表5列以上)、特にWまたはMo、とりわけ、Wを含有するクラスタ ーが特に好ましい。特に、W3及びW4クラスターが好ましい。 そのような多核クラスターにおいては、通常は金属原子であるコントラスト増 強原子の他に、クラスター骨格は、例えば、コントラスト増強原子間の架橋機能 を果たし得る他の原子を通常含むだろう。さらに別のそのような原子は、例えば 、酸素及び硫黄を含む。このため、多くの多核クラスターは、ポリオキソカチオ ン類及び全体として及び部分的に硫黄類縁体の形態をとるであろう。 二量体クラスター錯体、例えば、個別のクラスターが3つのコントラスト増強 原子、Mを含む錯体、即ち、(M32錯体は、造影剤として特にポテンシャルを 有している、なぜなら、単一の単量体多核錯体に比べて、造影剤錯体によって占 有される体積の増加が少なく、分子のコントラスト増強原子の増加を達成する からである。従って、そのような錯体の使用によって、錯体体積全体に対するコ ントラスト増強原子の比率を高めることが可能となる。このようにして、コント ラスト増強原子の相対量を増加させることによって、同じ造影効果を達成するた めの造影剤の総量を減らすことができる。そして、造影剤の溶解性または毒性に 関わる問題、または、造影剤の粘度に関わる問題も減らし得る。 別の態様によれば、本発明は、生理学的に許容し得る錯体の使用であって、前 記錯体が一対の内部結合した多核クラスターまたは生理学的に許容し得るそれら の塩を含む、ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像診断に使用するための造影 剤組成物を製造するための使用を提供する。 さらに別の態様によれば、本発明は、ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像 を生成する方法であって、生理学的に許容し得る錯体のコントラスト増強量の前 記体への投与と、前記錯体は、一対の内部結合多核クラスターまたは生理学的に 許容し得るそれらの塩を含み、少なくとも前記剤が分配された前記体の部分の画 像の生成とを含む方法を提供する。 本発明で使用される好ましい多核錯体は、2つのM3クラスターを有し(もちろ ん、3つのコントラスト増強原子Mの他に、他の原子を含んでもよい)、そのそ れぞれが両方のクラスターに配位している3つのキラント基Lと結合した錯体を 含む。これは、一般式(I)で表される。 (M323 (I) 本発明の造影剤に使用される特に好ましい錯体は、MがVIb基の金属から選 ばれる錯体である。特に、Mが、Mo及び/またはW、特に好ましくは、それぞ れのMがWである錯体である。 上記のように、多核クラスターは、コントラスト増強効果をあまり持たないか 、もしくは全く持たないが、例えば、それぞれのM3クラスターのコントラスト 増強原子と結合する架橋原子の役割を果たし得る、さらに別の原子を含んでもよ い。そのような架橋原子の特に好適な例としては、VIa基及びVIIa基の原 子、例えば、酸素、硫黄、セレニウム、テルリウム及びハロゲン原子が挙げられ る。 従って、各M3クラスターが、例えば、式M3abで表される基として存在 し得る。この式において、aは1、2、3または4を表し、bは0、1、2また は3を表し、a+bは4を表す。 特に好ましくは、M3クラスターが、W34[即ち、W3(μ3S)(μ2S)3] またはW3SO3として存在する。 ここで、シンボル「μ3S」及び「μ2S」は、硫黄原子が、クラスター中、そ れぞれ3及び2の金属原子と結合していることを示す。 多核クラスターと内部結合するリガンドの他に、もちろんその錯体は、単一ク ラスターのみに配位するさらに別のリガンドを含んでもよい。 内部結合しているリガンド、または、単一のクラスターに配位しているリガン ドは、広範な構造から選択することができる。金属配位リガンド及びクラスター 配位リガンドは非常に広範であり、重金属解毒化及び重金属封鎖に関する、及び キレート系磁気共鳴造影剤に関する科学文献及び特許文献に、たくさん記載され ている。後者に関しては、多くの特許明細書、シェーリング(Schering)、ナイコ ムド イメージング(Nycomed Imaging)、ナイコムド サルター(Nycomed Salutar) 、スキッブ(Squibb)、マリンクロット(Mallinckrodt)、ブラッコ(Bracco)、ギル バート(Guerbet)が参照される。 内部結合クラスターとして、リガンドLは、直線、分岐または環式のポリアミ ノ酸、ポリアミノカルボン酸またはポリカルボン酸が好例である。より具体的に は、Lは、式11で表される。 (R22N[(CHR4)mNR1n(CHR4mN(R22 (II) 前記式において、同一でも異なってもよい各R1は、R2基またはC1-4アルキル 基、phen−C1-4アルキル基、C1-4ヒドロキシアルキル基またはアミノ−C1-4 アルキル基を表し、または2つのR1基が一緒になって、CH2CH2NR3CH2 CH2基を表し、この式において、R3は、R2基、またはヒドロキシル基、カル ボキシル基、アリル基またはアミノ基によって任意に置換されるC1-4アルキル 基を表し;nは、0,1または2を表し;各mは、2,3または4を表し;各R4 は、R1基またはカルボキシル基、ヒドロキシル基またはC1-4アルコキシ基を 表し;そして、各R2は、個別に水素原子または、任意にアミド化またはエステ ル化したカルボキシ−(C1-4アルキル)基を表し、ここで、アミド窒素 は、水素原子及び任意に水酸化されたC1-4アルキル基から選ばれた基によって 置換される。 特に好ましいLは、式III、IVまたはVで表される。 前記式において、R1、R2及びR4は上に記載した通りである。 例えば、Lは、下記から選択することができる。 前記式において、各R5は、水素またはカルボキシメチルを表し、R3はヒドロキ シアルキルまたはN−カルボキシメチル化アミノアルキルを表す。 特に好ましくは、Lは、 (HOOCCH2)2NCH2CH2N(CH(CH2OH)2)CH2CH2N(CH2COOH)2及び (HOOCCH2)2NCH2CH2N(C(CH2OH)3)CH2CH2N(CH2COOH)2から選ぶことができる。 さらに好適なリガンドを表1に示す。 式IIの化合物の他に、本発明に使用し得る最も有用なリガンドの多くは、よ り一般的な式VIになる。 Z(X(CHR6abXZ (VI) 前記式において、aは、2から12の整数、好ましくは、2から10の整数、例 えば、2,3または4を表し;bは、1から8の整数、好ましくは、2,3また は4を表し;各R6は、個別に、水素、親水基または荷電基(例えば、ヒドロキシ アルキル基、または第4アミノアルキル基)、または、2つのR6基、または1つ のR6と1つのZ基が一緒になって、好ましくは5〜7の還原子を有する飽和ま たは不飽和の複素環式の環または炭素環を表し;各Xは、個別に、O,S,NZ またはPZを表し;各Zは、個別に、水素、ヒドロキシアルキル、メルカプトア ルキル、カルボキシアルキル(またはそれらのアミドまたはエステル誘導体、例 えば、−CH2CONHCH3)、または任意にヒドロキシまたはメルカプト置換 アシル、または、側鎖((CHR6a*c*を表す。この式において、cは 、1から4を表し、X*およびZ*は、X及びZにより定義されるが、X*もしく はZ*基を含む基を表さない、または2つのZ基が一緒になって架橋基((CH R6a*c(CHR6a)を形成するか、またはそれらの塩を表す。 ポリアミン類及びポリエーテル類、特に直線または環式ポリアミン類及びポリ エーテル類、例えば、エチレンジアミン、1,4,7−トリアザシクロノナン及び シクレンが、リガンドとして使用され得るので、一般に、ペンダント荷電基また は親水基をもつよう置換された直線アミノポリ−カルボン酸類(APCA類)、特 に、WO−A−89/00557に示されている、DTPA、EDTA及びそれ らのTTHA誘導体及び類縁体、及びその他の環式及び非環式APCA類が好ま しい。 上記式II〜IVのリガンドにおいては、特に記載のない限り、アルキル部分 は、好ましくは、炭素原子を最高8までもち、大環状リガンドの大環状骨格以外 の環式基は、好ましくは、3〜8の構成された環であり、カルボキシ誘導体は、 好ましくはアミド基である。 本発明に使用される錯体は、イオン、または、より好ましくは、実効電荷を持 たない。最も好ましくは、それらは、非イオンである。さらに、それらは、水 溶性であってもよいし、または、あまり好ましくはないが、水不溶性であっても よい。必要な対イオンは、もちろん最も好ましくは、生理学的に許容し得るもの であるべきでもある。 治療効果のある物質としての生理学的に許容し得る対イオンの範囲は、もちろ ん薬理学者には公知である。 好適な対カチオンとしては、例えば、プロトン、アルカリ及びアルカリ土類金 属イオン、例えば、ナトリウム、カルシウム及びマグネシウム及び亜鉛、アンモ ニア及び有機カチオン類(例えば、有機アミンカチオン類、第4級アンモニウム 、ピリジニウム、メグルミン、アルキルアンモニウム、ポリヒドロキシ−アルキ ルアンモニウム、塩基性プロトン化アミノ酸類等)、遷移金属錯体カチオン類、 有機金属カチオン類等が挙げられる。好適な対アニオンとしては、例えば、ハラ イド(例えば、クロリド、ブロミド、ヨーデイド、I3−等)、硫酸塩、メシレー ト、フォスフェイト等が挙げられる。 2:3錯体、即ち、3つのリガンドと内部結合した2つのクラスター、例えば 、上記式Iの錯体は、新規である。そしてこれら及びそれらの塩、特に生理学的 に許容し得る塩は、本発明のさらに別の態様を形成する。この意味において、( W3ab2[(R22N[(CHR4mNR1n(CHR4mN(R2)]3錯体 及びその塩を特に引用する。 本発明に使用される錯体においては、もし、M3クラスターが持つ電荷と完全 に均衡していないならば、リガンドLが持つ電荷が十分であることが好ましい。 従って、例えば、W3SO3の2:3錯体の場合、そのような錯体に固有の全体の 負電荷を減少させ、同時に、クラスター錯体の水溶性/親水性を増加させること が好ましい。 われわれは、正電荷を有する、いわゆる「電荷補償」キレートリガンドを、好 ましくは、架橋リガンドの骨格鎖、または、より好ましくは、リガンドの置換基 の骨格鎖に位置する第4級アンモニウム基の形態で使用することによって、これ を達成し得ることを発見した。例えば、2つのW3SO3クラスターでの錯体形成 では、そのような「電荷補償」リガンドは、低い全体イオン電荷(−4〜−1ま で減少)を有する2:3両性イオン錯体を形成することができる。 さらに、そのような「電荷補償」リガンドのポジティブセンター(positive cent er)は、得られた錯体の溶解性/親水性を高める役割をする基、例えばヒドロキ シル基のような基を用いて機能化することができる。 電荷補償を導入するために、2つの主なアプローチが使用できる:(i)正電 荷を帯びたリガンド(例えば、第4級アンモニア含有)を調製し、それからW3 SO3クラスターを有する2:3錯体を作製するアプローチ、及び、(ii)前 もって作製された2:3クラスター/リガンド錯体で開始し、非タングステン配 位感応基(アミン、カルボキシレート等)での化学反応を利用して正電荷を導入 する(例えば、第4級アンモニウム)。 キレートリガンド上のポジティブセンターの正確な位置は、錯形成反応の経路 に影響を及ぼすことがわかっている。また、望ましい2:3錯体から望ましくな い重合物質の形成へ経路をシフトさせる場合もある。 また、正電荷を前もって形成された2:3錯体に導入することも可能である。 このアプローチは、タングステンへの配位に関与しない2:3錯体中のリガンド 部分を誘導するために、前もって形成された2:3錯体の錯体形成後の機能化を 使用する。電荷補償は、ポジティブセンター(例えば、タングステンとの結合に 関与しないリガンドのアミンに、第4級アンモニウムセンターを形成するための アルキル化)を誘発することによって、または、カチオン感応基(例えば、第4 級アンモニウム基)を、タングステンに付着しないリガンドの感応基に付着させ ることによって、達成することができる。これは、魅力的なアプローチである。 なぜなら、それは、正電荷リガンドを用いた錯体形成の考えられ得る全ての困難 を克服し、また、異なるタイプの親水基及び荷電基を、既に形成され、精製され ているW3SO3の2:3錯体へ付着するために、簡単な有機化学を使用すること ができるからである。 例えば、DTPA及び/またはカルボキシメチル−PDTAの2:3W3SO3 錯体と、第4窒素原子を持つ基との反応は、特に有望なルートのようである。特 に、DTPAのカルボキシル基本またはカルボキシメチル−PDTAとの反応し 得るアミノ基を持つ、コラミンまたはそのビス(ヒドロキシエチル化)類縁N− メチル−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)エチレンジアミンと第4窒素原子 との、錯体、例えば、(M323錯体上の負電荷との均衡を保つための反応が 有望である。 図1は、単一の全体的負電荷を持つ錯体を形成するための(W3SO3)(DT PA)3とコラミンとの反応を示す。 本発明に使用される錯体の全体電荷を減らすためのさらに別のアプローチは、 M3クラスターの不完全な立方体の面の間の適切な電荷をもつ好適な金属イオン の配位によるものである。そのような金属原子は、存在するリガンドとの配位に よって、M3クラスター間の位置にあるクリプタート種(cryptated species)と して都合よく存在することもある。 従って、例えば、2W3SO3クラスターの場合、それぞれのクラスター上の3 つの酸素原子は、好適に電荷を帯びた金属イオンの結合のための正八面体配位環 境を形成することもある。 特に興味深い金属イオンには、IVa、IVb、Ce(IV)基の金属イオン がある。そのような金属イオンは、+4酸化状態で存在するかもしれない。その 結果、全体の電荷量がゼロの錯体となる。しかし、電荷+3、+2及び+1の低 電荷金属イオンも、部分的電荷補償を達成するために使用することができる。 上に概説したように、金属イオンは、M3クラスターへの配位によるのではな く、クラスター錯体に、M3クラスター間にあるクリプタート金属イオンとして 組込まれることもある。 好適な金属イオンとしては、Ia,IIa、IIIa基の金属イオン、遷移金属イオン 及びランタニド元素が挙げられる。予想されるだろうが、上記2:3錯体の場合 、金属イオン電荷が+1から+4に変化すると、錯体の全体の電荷は、−3から 0に変化するであろう。 本発明に使用される錯体は、多核クラスター化合物と、ダイマー形成反応中で 保護された基から任意に選ばれる適切なリガンドとの反応、及び、多核クラスタ ー化合物とその後に作用を受ける脱保護基との反応によって調製される。そのよ うな反応は、本発明のさらに別の態様を形成する。 その使用されるリガンドは、文献から公知のリガンドでもよいし、または、そ の文献に記載されている方法と類似の方法によって調製することもできる。 そのクラスター化合物は、文献から公知のリガンドを使用することもできるし 、または、文献、例えば、WO−91/14460及びWO−92/17215や、そこに示され た引例に記載されている方法と類似の方法によって調製することもできる。[W3 SO3(H2O)9]Cl4の調製に特に有用な方法には、WO−92/17215に記載の 種々の方法がある。そこでは、W(CO6)とNa2Sの反応生成物が、イオン交 換クロマトグラフィーの前に、少なくとも6N HCl、好ましくは、約12N HClによって処理されている。 ヒト及びヒト以外の動物の被験者へ適用するためには、その錯体は、都合よく 、無菌形態で、製薬の、または、獣医学の担体とともに製剤されるであろう。本 発明の造影剤は、都合よく、製薬のもしくは獣医学の担体の援助、例えば、安定 剤、抗酸化物質、浸透圧調整物質、緩衝剤、pH調整物質、着色剤、フレイバー 、粘度調整剤などを含む。それらは、非経口投与、経腸投与に好適な形態、例え ば、注射または注入、または、例えば、胃腸管、膀胱、子宮といった外部放出管 をもつ体腔への直接投与の形態を取り得る。そのため、本発明の造影剤は、従来 の製薬の投与形態、例えば、錠剤、溶錠、カプセル、散薬、液剤、懸濁剤、散剤 、シロップ、坐薬、乳剤、リポソーム等の形態であってもよい。通常は、例えば 、注射液といった、生理学的に許容し得る担体剤中の液剤、懸濁剤及び散剤の形 態が好ましい。その造影剤が、非経口投与用に製剤される場合、多核錯体に組み 込まれる担体剤は、等張または高張であることが好ましい。さらに、非経口投 与用造影剤は、少量の、例えば、多核錯体に対して0.01−10モル%の、フ リーなキラントまたは、生理学的に許容し得るキレート化された種(例えば、C a2+)をもつキレート錯体を含むことが好ましい。少量のナトリウム塩またはカ ルシウム塩を添加することも有利である。 X線造影剤として使用する場合、本発明の造影剤は、通常、1ミリモル/1〜 5モル/1、好ましくは、0.1〜2モル/1の重い原子量を持つ。通常、0.0 5〜2.0mmoles/Kg、例えば、0.5〜1.5mmoles/Kgの用量で十分であるが 、通常、0.8〜1.2mmoles/Kgが好ましい。 シンチグラフィーでは、通常、放射性種の線量は、より低い。 ここで述べたすべての文献引例は、引例として取り入れた。 下記の非限定的な実施例によって、本発明を説明する。ここでは、特に記載の ない限り、パーセンテージ及び比率は、すべて重量パーセンテージ及び重量比率 であり、温度は、すべて摂氏温度である。実施例1 オキシビス(エチルイミノ二酢酸)(OBETA)の調製 クロロ酢酸(13.3g,141mmol)を、15mlの30%NaOH中 に溶解した。これに、2,2'−オキシビス(エチルアミン)−ジヒドロクロリ ド(5.0g,28.2mmol)を、撹拌しながら添加した。反応中pHを1 0〜11.5に保つために、30%NaOH溶液をさらに添加した。2.5時間 後、その反応を40℃に加熱し、さらに3時間後、90℃に加熱した。その反応 を、室温で一晩放置し、次に90℃で12時間加熱した。その間、それは少量の NaOHが消費しただけであった。1H−NMRは、この段階で完成する反応を 示した。次に、その生成物を、AG1−X8アセテート型のイオン交換樹脂カラ ムに載せ、4−5H HOAcで溶出させた。その生成物の非結合部分を、過剰 なナトリウムアセテートと混合し、AG50W H+カラム上に載せ、NH4OH で溶出させた。双方のカラムからの純粋な物質を含む分画を化合し、塩基化し、 AGI−X8アセテート型イオン交換樹脂で、再びクロマトグラフィーを行 い、減圧乾燥したところ、6g(63%)の白色の泡状の生成物を得た。 計算値:OBETA+0.1H2O:42.63% C,6.02% H,8.29% N 実測値: 42.54% C,5.94% H,8.34% N実施例2 セリノール(serinol)DTTAの調製 2−ブロモエチル−イミノ二酢酸−t−ブチルエステル(36.4g、103 mmol)、セリノール(4.28g、47mmol)及びリン酸三ナトリウム (77g、470mmol)を、200mlのアセトニトリル中で化合し、加熱 し、攪拌しながら、一晩還流させた。翌日、その溶液のTLCは、1つの大きな スポットと、3つの非常に小さなスポットを示した。その混合物をろ過し、フィ ルターケーキを、さらにCH3CNで洗浄し、そして捨てた。ろ液を、蒸発させ 、乾燥させ、36gの濃い黄色のオイルを得た。次に、それをメタノールで希釈 し、6N HCl(200ml)で処理した。1時間攪拌した後、これを蒸発させ 、乾燥させ、さらに6N HClで1時間処理した。この溶液を、蒸発させ、乾 燥させた。これを水を用いて再度行い、34gの固形物を得た(1H−NMRは、 〜98%の完全な脱保護を示した)。これを、水に溶解し、NaOHを用いてp Hを11まで上げた。その生成物を、800cm3のAG1−X8 OH型イオ ン交換樹脂に載せ、水で洗浄し、酢酸で溶出させた。純粋な、望ましい生成物を 3N酢酸で溶出させ、さらに、不純物をさらに別の3N及び4N酢酸で溶出させ た。純粋な生成物を含む分画を化合し、H2Oで繰り返し、減圧乾燥させたとこ ろ、9.2gの白色の泡を得た。その不純物を、同じ条件のもとで再びクロマト グラフィーを行い、さらに3g、合計12.2g(64%)の生成物を得た。 計算値:41.5% C,6.9% H,9.7% N 実測値:41.5% C,6.8 %H,9.6% N TGAによれば、1.2H2O/molで、5.1wt.%の消失(周囲の温度は、15 0℃まで)であることがわかった。実施例3 DTTA−トリスの調製 オーバーヘッドスターラー、還流凝縮器、オイルバス及びホットプレートを備 えた、1.0L丸底三口フラスコに、200mlの10%MeOH/CH3CN を用いて溶解した8.278g(0.0683モル)の(HOCH23CNH2 を満たした。123.20g(0.752モル)のNa3PO4、52.97g( 0.150モル)のブロモエチル−IDA、t−ブチル−エステル及び約650 mlの10%MeOH/CH3CNを添加し、その混合物を、N2パージのもとで 、約20時間還流させた(85〜90℃)、次に、TLCによる反応を行った。 40時間後、ブロモエチル−IDAは、最早観察されなかった。その反応を止め 、冷却し、細かいフリット上でろ過して、Na3PO4を除去し、CH3CNです すぎ、減圧乾燥し、54.13gの黄色のオイルを採取した。100mlの高濃 度のHCl及び100mlの蒸留水を添加することによって、t−ブチル 基除去した。1時間以上攪拌した後、その溶液を、回転蒸発によって、オイルに 変え、蒸留水を用いて、3回同じことを行った。1H NMRから、全てのt−ブ チル基が除去されていることを確認した。 その黄色のオイルを、約100−200mlの蒸留水中で希釈し、2.0Nの NaOHを用いて、pHが10.5になるまで塩基化し、体積を減らし、pHを 10.5に再調整し、細かいフリット上でろ過し、AG1−X8 OH型カラム に載せた。そのカラムを、2.0Lの蒸留水で洗浄した。溶出剤を蒸発させて、 乾燥させた。そして、1H NMRにより、その水洗浄には、不純物と水酸化ナト リウムが含まれていることを確認した。そのカラムを、3−4Lの1.0N、2 .0N、3.0Nの各HOAc溶液を用いて洗浄した。そして1H NMRおよび13 C NMRによって、これらの洗浄剤には、望ましい表題の生成物が含まれて いないことを確認した。そのカラムを、さらに10.0Lの4.0N HOAc 及び5Lの5.0N HOAc溶液で洗浄し、真空で蒸発させたことろ、>28 gのさくさくした白色の固形物(収率93%)を得た。1H NMR(integration fit 8:6:8)、及び13CNMR(ppm;172.9,70.8,63.0,58.6,56.0 ,49.5)及び質量分光法(M−H+440amu.)によって、4.0N/5.0N H OAc洗浄が、望ましい生成物、DTTA−トリスを含有していることを確認し た。 C629311・2H2O: 計算値:C:40.42 H:7.00 N:8.84 実測値:C:40.29 H:6.72 N:8.77実施例4 N'−(ポリヒドロキシアルキル)−N'−メチル−ジエチレントリアミンテトラ 酢酸の調製 N−メチルグルカミン(9.76g、0.05M)、2−ブロモメチルイミノ− 二酢酸ジ−t−ブチルエステル(38.75g、0.11M)、無水リン酸三ナト リウム(20g、0.12M)及びアセトニトリル(600ml)を攪拌し、窒 素の存在下で18時間還流させた。その反応混合物をろ過し、溶媒を蒸発させた 。得られた蒼白い黄色の残留物を、6N HCl(100ml)で処理し、約1 時間攪拌し、そのエステル基を加水分解し、その後、再び蒸発させ、未精製のリ ガンド(40.0g)を蒼白い黄色の固形物として得た。 この固形物の一部(5g)を、AG1−X8(アセテート型)イオン交換樹脂 上でクロマトグラフィーを行った。0.75N酢酸で溶出後、精製されたリガン ド(2.57g、80%の反応収率を示した)を、1N酢酸で溶出させた。それ は、水に溶解し、メタノールで析出させることによって、さらに精製することが できた。 FAB−MS:MH+:514、計算値=514 このリガンドを、上記(a)に記載の方法で、N−メチルプロパン−2,3 −ジオール(5.25g、0.05M)、2−ブロモエチルイミノ二酢酸ジ−t− ブチルエステル(38.75g、0.11M)、無水Na3PO4(20g、0.1 2M)及びCH3CN(600ml)を用いて調製した。その未精製の加水分解 物は、32.8gであった。一部(5g)をAG−1 X8(アセテート)でク ロマトグラフィーを行った。0.75N酢酸で溶出後、1N酢酸で溶出させ て、精製されたリガンドを得た(2.98g、92%の反応収率を示した)。それ は、水に溶解し、イソプロパノールで析出することによって、さらに精製するこ とができた。 FAB−MS:MH+:424、計算値=424 実施例5 カルボキシエチレンジアミンテトラ酢酸(EDPA)の調製 クロロ酢酸(5当量)を30% NaOHに溶解した。これに、2,3−ジア ミノプロピオニン酸(1当量)を攪拌しながら添加した。さらに、反応中、pH を10〜11.5に保つために、30% NaOH溶液を添加した。2.5時間 後、その反応を40℃まで加熱し、さらに3時間後90℃まで加熱した。その反 応を、室温で一晩放置し、続いて90℃で1日加熱した。その間、それは、少量 のNaOHを消費しただけであった。1H−NMRによれば、この後、その反応 は完了したようであった。その生成物を、AG1−X8アセテート型のイオン交 換樹脂カラム上に載せた。そのリガンドは、イオン交換クロマトグラフィーによ って、完全には精製されなかった。そのため、水からの再結晶によってさらに精 製した。 FAB MS:MH+実測値=337、計算値=337 11H16210.2.3H2Oの計算値:34.98% C,5.50% H,7.42% N 実測値:35.06% C,5.76% H,7.25% N実施例6 2−メトキシプロピレンジアミンテトラ酢酸(MeO−PDTA)の調製 2−ヒドロキシ−1,3−ジアミノプロパンのアミノ基を、(BOC)2Oを 用いて保護した(定量的収量)。その生成物を無水テトラヒドロフラン中で、Na H(1.1当量)で1時間処理し、その後、MeI(2当量)を用いて、0℃で 処理し、その混合物を一晩室温まで暖めた。その生成物を、シリカゲル上でクロ マトグラフィーを行い、必要とする生成物を、10−20%エチルアセテートを 用いて、ヘキサン中に、収率43%で溶出させた。それを、一晩室温で攪拌する ことによって、6N HClで加水分解し、続いて、45%、pH9−10のブ ロモ酢酸を用いて一晩アルキル化を行った。その未精製のリガンドを、AG−1 X8樹脂上(OH−型)でクロマトグラフィーにより精製し、10−15N酢 酸で溶出させた(収率90%)。 FAB−MS;MH+実測値=337、計算値=337 実施例7 2−カルボキシメチルプロピレンジアミンーテトラ酢酸(CMPDTA)の調製 マロノニトリル(30g、0.45M)にテトラヒドロフラン(3000mL )中で、NaH(14.4g、60%、0.36M)を添加した。その混合物を 15分間攪拌した。ベンジルブロモアセテート(57mL,0.36M)を、テ トラヒドロフラン(500mL)中、0℃でゆっくり滴状で添加し、その混合物 を一晩攪拌させた。その溶液をろ過し、溶媒を蒸発させて、橙色のゴムを得た。 これをエタノールで処理して、白色の固形物(12.5g)を得た。その固形物 の1H NMRスペクトラムによれば、それは93%のモノアルキル化マロノニト リル及び7%のジアルキル化物を含んでいることがわかった。エタノールを用い て2回目の処理を行って、精度を97%まで高めた。 この生成物を酢酸溶液中で、一晩パルル水素化装置(Parr hydrogenator)で 、パールマンの触媒(Pearlman's catalyst)を用いて還元し、2−カルボキシ メチル−1,3−プロピレンジアミンを蒼白い黄色のゴムとして得た。 FAB MS:MH+ 実測値=133、計算値=133 この生成物を、実施例2の方法によってアルキル化し(その反応条件では、カ ルボキシル基もアルキル化しているので、5当量のt−ブチルブロモ酢酸を用い る)、リガンドペンタエステルを得た。これをシリカゲル上でクロマトグラフィ ーを行い、必要とする生成物を、2−3%MeOHを用いて、CH2Cl2中に色 褪せた粘性のオイルとして溶出させた。これを6N HCl中で一晩攪拌するこ とによって、リガンドに加水分解した。それを、AG−1 X8上でクロマトグ ラフィーを行い、精製し、そのリガンドを6N HClで溶出させ、乾燥した、 色褪せた泡として、回転式蒸発器上に単離した。 FAB MS:MH+実測値=365、計算値=365 実施例8 ブチレンジアミンテトラ酢酸(BDTA)の調製 6.0gの1.4−ジアミノブタンと56.4g(4.25当量)のt−ブチ ルブロモアセテートとリン酸三ナトリウム(77g、470mmole)を200ml のアセトニトリル中で化合し、加熱し、機械的に攪拌しながら一晩還流した。翌 日、その溶液のTLCは、1つの大きなスポットと、3つの非常に小さなスポッ トを示した。その混合物をろ過し、ソルト・ケーキを、さらなるCH3CNで洗 浄し、捨てた。そのろ液を、蒸発させ、乾燥させ、濃い黄色のオイルを得た。次 に、それをメタノールで希釈し、6N HCl(200ml)で処理した。 1時間攪拌した後、これを蒸発させ、乾燥させ、さらに6N HClで1時間処 理した。その溶液を、蒸発させ、乾燥させた。水でもう一回繰り返し、34gの 固形物を得た。1H−NMRは、〜98%の完全脱保護を示した。その未精製の t−ブチルエステル生成物を、シリカゲル上でクロマトグラフィーを行い、必要 とする生成物を3−4%MeOHを用いてCH2Cl2中に溶出させた。 FAB MS:MH+実測値=545、計算値=545 そのエステルを、トリフル酸(triflic acid)を用いて加水分解し、必要とす るリガンドを得た。 FAB MS:MH+実測値=321、計算値=321 この生成物を、2N NH4OH中に溶解することによって精製し、続いて12 N HClによって析出させた。 計算値:37.23% C,6.12% H,7.24% N 実測値:37.22% C,6.06% H,7.17% N実施例9 N'−メチル−DTTA(Me−DTTA)の調製 この化合物を、ジエチレントリアミンから、エチルトリフルオロアセテート( 2当量)を用いた処理によって、CHCl3中で、0℃で調製した。そして、そ の溶液を一晩攪拌した。次に、その溶液を蒸発させ、乾燥させ、ビス(トリフル オロアミド)を白色の固体の泡として得た。これを、乾燥したCH3CNに溶 解し、MeI(1.1当量)と過剰な固体の無水K2CO3で処理し、室温で3時 間攪拌した。この混合物をろ過し、溶媒を蒸発させ、残留物を水に溶解し、その 溶液をCHCl3で3回抽出した。その化合した有機溶液を塩水で1回洗浄し、 乾燥させ、蒸発させ、蒼白い黄色のオイルを得た(収率74%)。それを継続して 結晶化した。この生成物を、室温で、4N NaOH中で、一晩攪拌することに よって脱保護し、少量のMeOHを添加して、その溶液を精製した。その溶媒を 蒸発させ、生成物アミンを真空蒸発によって精製し、沸点のより高い分画を除去 した、収率37%。そのアミンを、実施例1の方法でアルキル化した。その生成 物を、AG−1 X8上でクロマトグラフィーを行って精製し、望ましい生成物 を2N酢酸で溶出させた。 実施例10 N−2,3−プロパンジオールDTTA(2,3−ジオール−PDTA)の調製 3−アミノ−2,3−プロペンジオールを、DMF中で、2−ブロモエチル イミノ二酢酸ジ(t−ブチル)エステル(2,2当量)とテトラメチルグアニジ ン(2,2当量)を用いて処理し、75℃で、24時間加熱した。その溶媒を蒸 発させ、残留物をCHCl3中に溶解し、水で3回抽出した。そのCHCl3を蒸 発させ、残留物を一晩攪拌することによって、6N HCl中で加水分解した。 その未精製のリガンドを、AG−1 X8上でクロマトグラフィーにかけて精製 し、4N酢酸で溶出させた。 実施例11 ヒドロキシエチルDTTA(HO−Et−DTTA)の調製 エタノールアミンを、2−ブロモエチル−イミノ二酢酸塩−t−ブチルエステ ル(2.2当量)及び無水Na3PO4(10当量)を用いて、CH3CN中で、 攪拌し、一晩還流させた。その混合物をろ過し、残留物をシリカゲル上でクロマ トグラフィーにかけ、必要とする生成物を、4−5%MeOHを用いて、CHC l3中で溶出させた。そのエステルを、一晩6N HCl中で攪拌することによっ て加水分解した。そのリガンドを、AG−1X8上でクロマトグラフィーによっ て単離し、必要とする生成物を、4N酢酸を用いて溶出させ、蒼白い黄色のゴム として単離した。 FABMS:MH+実測値380、計算値=380 実施例12 ベンジル−DTTA(Bz−DTTA)の調製 ベンジルアミンを、2−ブロモエチル−IDA−t−ブチルエステル(2.2 当量)及び無水Na3PO4(10当量)を用いて、CH3CN中で攪拌し、一晩 還流させた。その混合物をろ過し、残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィー を行い、必要とする生成物を、3%MeOHを用いて、CHCl3中で溶出させ た。そのエステルを、一晩6N HCl中で攪拌することによって加水分解した 。そのリガンドを、AG−1X8上でクロマトグラフィーによって単離し、必要 とする生成物を、4−5N酢酸を用いて溶出させた。 実施例13 N'、N'−ジメチル−N,N"−ジエチレントリアミンtra酢酸(DTTAO−M e)の調製 N−メチルジエチレントリアミンテトラ酢酸(実施例9で調製)をMeOH中 に溶解し、6当量のSOCl2滴状を用いて処理し、一晩攪拌させた。その溶液 を蒸発させ、残留物を少量のMeOH中に溶解し、少量の過剰のトリエチルアミ ンを添加した。次に混合物を、エーテルを用いて十分蒸留した。そして析出した アミンヒドロクロリドをろ過した。エーテルの蒸発によって、純粋なテトラメチ ルエステルを蒼白い黄色のオイルとして、収率96%で得た。 テトラエステルをメタノール中に溶解し、MeI(1当量)を添加した、そ して、その溶液を室温で1時間攪拌した。MeI(1当量)の2回目の添加を行 い、その溶液を3日間攪拌した。蒸発により、必要とする4分割の生成物を得た 。これを、1N HClを用いて90℃で2時間加水分解した。その未精製のリ ガンドを蒸発によって溶出し、AG−1 X8(アセテート型)上で精製した。 その精製リガンドを、0.75N酢酸で溶出させ、1N HClで、数回蒸発さ せ、それを、白色の粉末であるヒドロクロリド(2HCl)塩に変換した。 FABMS:MH+実測値=364、計算値=364 142838Cl3、4.5H2Oの計算値:30.36% C,6.73% H,7.59% N 実測値:30.40% C,6.66% H,7.58% N実施例14 NONON−MeOの調製 2(2−アミノエトキシ)エタノールを、(BOC)2Oを用いた定量収率で BOC誘導体に変換した。CH2Cl2中で、0℃でのトリフェニルホスフィン( 1.25当量)及びN−ブロモ−スクシンイミド(1.25当量)を用いた処理 によって、ヒドロキシ基をブロモ基に変えた。そのブロモ化合物を、シリカゲル カラムから、収率63%で、1:1エーテルヘキサンで溶出させることによって 、色褪せたオイルとして溶出した。混合物を4日間還流させた以外は、実施例4 と同様にして、ジメチルアミン上のアルキル化4分割反応においてこれを使用し た。その生成物をシリカゲル上で精製し、10%MeOH−CHCl3で溶出さ せ、収率67%で得た。 FAB−MS:MH+実測値=420、計算値=421 6N HClを用いて、室温で15時間処理することによって、BOC保護基 の除去を量的に達成した。水から再凝縮を繰り返すことによって、HClの除去 を行った後、実施例1の条件で、ジアミンをブロモ酢酸でアルキル化した。その 生成物を、AG−1 X8上で、クロマトグラフィーによって精製し、0.05 N酢酸を用いて、色褪せたゴムとして、収率64%で、溶出させた。 実施例15 DTPA−コラミンの調製 これを、実施例2の方法によって、3−ブロモプロピルイミノ二酢酸−t− ブチルエステル(8.05g、22mM)、コラミンヒドロクロリド(1.75g 、10mM)及び無水Na3PO4(10g、61mM)を用いて、200mLの アセトニトリル中に、4日間還流させた。その混合物をろ過して、生成物を回転 蒸発器上で単離した。 FABMS:MH+ 実測値=674、計算値=674 その反応混合物をシリカゲル上でクロマトグラフィーを行い、必要とする生 成物を7.5%MeOHによって、CH2Cl2中に、黄色のオイルとして溶出さ せた(収率64%)。そのエステルを、6N HCl中を用いて、室温で1時間加 水分解した。得られた生成物を、AG−1 X8上でクロマトグラフィーによっ て精製し、その生成物を0.5M酢酸(収率56%、コラミンをベースとする) で溶出させた。 FABMS:MH+ 実測値=449、計算値=449 実施例18 WO92/17215に記載のように調製した3.66gの[W3(μ3−S)( μ2 −S)3(H2O)9]Cl4を、500mLのDMF中に溶解し、暗緑色の溶液を 作製した。2.065gのEGTAを、その緑色の溶液に添加した。この混合物 を、青い懸濁液になるまで4時間還流させた。その懸濁液を冷却後、その青い固 形物をろ過により採取し、イソプロパノール及びアセトンを用いて洗浄した。未 精製の生成物の産出量は、3.73gであった。 実施例19 表題の化合物を、コットン、F.A.他著「ポリヘドロン」(Cotton,F.A., et.al.in Polyhedron 5,907(1986))に記載の方法に基づいて修正した方法によ って調製した。24.0gの無水Na2Sの入った3口フラスコヘ、1.6mL のH2Oを滴状で添加し、続いて40.0gのW(CO)6及び2.0Lの無水酢 酸を添加した。その混合物を、N2存在下で、6時間還流した。その後、さらに 20gのW(CO)6を添加し、その混合物を16時間還流した。混合物を完全 に冷却した後、黄褐色の固形物を2.0M HClに溶解した。赤色の溶液をろ 過して、ろ液をさらに5当量の水を添加することによって希釈した。その溶液を 、AG50W−X8カチオン交換カラム上に載せた。0.5M HCl及び0. 75M HClを用いて不必要の副産物を洗い流した。4M HClで溶出させ、 赤色の溶液を得た。この溶出剤を回転蒸発させ、乾燥させた。得られた固形物を 、2M HCl中に再び溶解し、セファデックス(Sephadex)G−15カラム上 に載せた。2M HClで溶出させ、赤橙色のバンド(第一のバンド)を得、高 い真空度で、蒸発させ、乾燥させ、[W3SO3(H2O)9]Cl4(15g)を得 た。第2のバンド、紫-赤も採取し、真空で回転蒸発させ、乾燥させ、赤-紫の固 形物[W33O(H2O)9]Cl4(約2g)を得た。 元素分析によって、第1のバンドは、[W3SO3(H2O)9]Cl4であること が判明した。 計算値 W(58.95%) S(3.43%) 実測値 W(59.40%) S(3.63%) UV−Vis:460nm(ε=360M-1cm-1) そのUV−visスペクトラムから、第2のバンドは、[W33O(H2O)9] Cl4であることが判明した。 UV−Vis:535nm(ε=410M-1cm-1 W(CO6)(90g)及びNa2S(36g)に対して、N2のブランケットの 下で、無水酢酸(31)を添加した。その後、N2の流れを止め、その混合物を 機械的スターラーを用いて攪拌した。その混合物を加熱し、約72時間還流した 。得られた黒い溶液を室温まで冷却し、ろ過した。その固形物(黒褐色の粉末と 透明針状)を半分に分けた。分画A(107g、湿潤)を真空下におき、後に使 用できるように冷凍庫で保存した。残りの分画B(107g、湿潤)を12N HCl(1000ml)中にとり、短時間攪拌した。その混合物を、2.5時間放置 し、それからH2O(11)中に注いだ。得られた溶液を真空下で50℃未満で 、100mlになるまで濃縮した。その溶液を、セファデックス(G−25,5 00g)カラム上に載せ、2N HClで溶出させた。3つの別個の分画を得た 。第一が、蒼白い橙のバンド、第二が、深紅色/褐色のバンド、そして第三が、 紫のバンドであった。その深紅色/褐色のバンドを採取し、真空で濃度を高め、 乾燥させ、15.6gのW3SO3化合物を得た。さらに、W3SO3化合物と蒼白 な橙色の固形物の50:50混合物3g及び、W3SO3化合物と紫の固形物の7 5:25混合物7gを得た。実施例20 GTA=エチレングリコールビス(2-アミノ エチル エーテル)−N,N,N' N−テトラ酢酸)の調製 1.Na4[W3SO3(EGTA)3] 5.0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4を、700mLのDMF中で溶解した 。その後、3.0gのEGTAを添加した。その混合物を3時間還流させ、赤色 の固形物を分離した。その赤色の固形物をろ過により採取し、H2Oに再び溶解 した。それを、AG50X8カラム(Na+型)に通し、得られた溶液を回転蒸 発によって乾燥させた。その赤色の固形物を、微量の水に溶解し、セファデック スG−25カラム上に載せた。水で溶出させ、3つのバンドを得た。最後のバン ドを採取し、回転蒸発によって、乾燥させ、セファデックスG−25カラムに再 び通した。第三のバンドを採取し、乾燥させ、1.0gの赤色の固形物を得た。 それは、10H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm(ε=1250M-1cm-1MS−FAB+:M+Na 2507 元素分析: 計算値:W(41.1%) S(2.41) C(18.93) H(3.03) N(3.15) Na(3.45) 実測値:W(39.8%) S(2.43) C(18.74) H(2.88) N(3.08) Na(3.44) Na4[(W3SO32(EGTA)3]10H2Oを、pH6.65、浸透圧68 5mmoles/kgの168mM溶液として作製した。マウスにおける最高耐量(M TD)は、〜7.75mmoles錯体/kgであった。 2.Na4[(W33O)2(EGTA)3] この化合物を、Na4[(W33O)2(EGTA)3]の方法と同様に、5.0g の[W33O(H2O)9]Cl4、800mLのDMF及び2.95gのEGTA を用いて調製した。その未精製の生成物を、セファデックスG−25カラムの2 回の処理によって精製した。第三のバンドを採取し、回転蒸発して、乾燥させた 。0.7gの赤紫の固形物を得た。それは、6H2Oを含んでいた。 UV−Vis:558nm MS‐FAB+:[M+Na]+ 2571 元素分析: 計算値:W(41.53%) S(7.20) C(18.99) H(2.73) N(3.16) Na(3.46) 実測値:W(43.12%) S(6.60) C(19.02) H(2.81) N(3.09) Na(3.84) Na4[(W33O)2(EGTA)3]6H2Oを、pH6.95、浸透圧517m moles/kgの121mM溶液として作製した。マウスにおける最高耐量(MTD) は、〜3.95mmoles錯体/kgであった。実施例21 ン)−N,N,N’N’−テトラ酢酸の調製 3.8gの[W3SO3(H2O)9]Cl4の溶液に、400mLのDMFの中で 、1.83gのOBETAを添加した。その混合物を3時間還流し、赤-橙色の 固形物を分離した。その固形物を採取し、過剰なイソプロパノールをろ液に添加 したところ、さらなる固形物の分離が起こった。それを採取し、2組の固形 物を化合した。それらをH2O中に溶解し、AG50X8カラム(Na+型)に通 した。その溶出液を回転蒸発して乾燥させた。その赤色の溶液を、微量の水に溶 解し、セファデックスG−25カラム上においた。水で溶出させ、3つのバンド を得た。最後のバンドを採取し、回転蒸発によって、乾燥させ、セファデックス G−25カラム上に再び通した。第3のバンドを採取し、回転蒸発させて乾燥さ せた。1.8gの赤色の固形物を得た。それは、10H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS-FAB+:M+Na 2374 元素分析: 計算値:W(43.56%) S(2.53) C(17.08) H(2.71) N(3.32) Na(3.60) 実測値:W(43.77%) S(2.70) C(16.98) H(2.49) N(3.34) Na(3.18) 製剤及びマウスにおける毒性 Na4[(W3SO32(OBETA)3]10H2Oを、pH7.03、浸透圧4 98mmoles/kgの107mM溶液として製剤した。マウスにおける最高耐量(M TD)は、〜4.35mmoles錯体/kgであった。実施例22 −N,N,N’N−テトラ酢酸の調製 2.0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4の溶液に、160mLのDMFの中で 、0.91gのPDTAを添加した。その混合物を4時間還流し、赤色の固形物 を分離した。その固形物をろ過により採取した。それをH2O中に溶解し、A G50X8カラム(Na+型)に通した。溶出液を回転蒸発させて乾燥させた。 その赤色の溶液を微量の水に溶解し、セファデックスG−25カラム上においた 。水を用いて溶出させ、3つのバンドを得た。最後のバンドを採取し、回転蒸発 して、乾燥させ、セファデックスG−25カラムに再び通した。第3のバンドを 採取し、回転蒸発させ、乾燥させた、1.2gの赤色の固形物を得た。それは、 11H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+H]+2262 元素分析: 計算値:W(44.84%) S(2.61) C(16.30) H(2.61) N(3.42) Na(3.74) W(44.46%) S(2.69) C(16.65) H(2.30) N(3.46) Na(3.81) 作製及びマウスにおける毒性 Na4[(W3SO32(PDTA)3]11H2Oを、pH6.6、浸透圧311 mmoles/kgの79mM溶液として作製した。マウスにおける最高耐量(MTD) は、>6.5mmoles錯体/kgであった。実施例23 N,N,N’N’−テトラ酢酸)の調製 この化合物を、Na4[(W3SO32(PDTA)3]と同様の方法で、4.0g の[W3SO3(H2O)9]Cl4、400mLのDMF及び2.54gのB DTAを用いて調製した。セファデックスG−25カラムの2回の処理によって 、その未精製の生成物を精製した。第3のバンドを採取し、回転蒸発させ、乾燥 させた。1.1gの赤色の固形物を得た。それは、12H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+Na]+2327 元素分析: 計算値:W(43.77%) S(2.54%) C(17.16) H(2.88) N(3.33) Na(3.65) 実測値:W(44.29%) S(2.51%) C(16.93) H(2.96) N(3.15) Na(3.50) 作製及びマウスにおける毒性 Na4[(W3SO32(BDTA)3]12H2Oを、pH7.4、浸透圧459m moles/kgの120mM溶液として作製した。マウスにおける最高耐量(MTD) は、〜2.55mmoles錯体/kgであった。実施例24 −1,3−プロピレンジアミン−N,N,N’N'−テトラ酢酸)の調製 2.0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4溶液に、100mLのDMFの中で、 1.10gのHO−PDTAを添加した。その混合物を3時間還流し、赤色の固 形物を分離した。そのDMF溶媒を回転蒸発によって得、赤色の残留物を得た。 それをH2O中に溶解し、NaOHを用いて溶液のpHを2〜9に調整した。そ の溶液を回転蒸発させ、乾燥させた。残留物を水に溶解し、0.22ミクロンフ ィルターでろ過した。HClを添加することによって、その溶液のpHをpH 2に調整した。続いて、1.7gの[(Ph3P)2N]Cl(PPNCl)を暖水 中で添加し、細かい赤色の固形物を分離した。その固形物をろ過により採取し、 MeOH/H2Oからの複数回の再結晶化工程によって精製した。その結晶化処 理は、(PPN)4[(W3SO32(HO−PDTA)3]のMeOH溶液を蒸留 水を用いて希釈する工程と、触媒をゆっくり成長させる工程を含む。その触媒を 採取し、熱い蒸留水で洗浄した。錯体のNa+塩を、AG50X8樹脂(Na+形 態)を用いたカチオン交換によって得た。0.76gの赤色の固形物を得た。そ れは、6H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+H]+2308 元素分析: 計算値:W(45.62%) S(2.65%) C(16.39) H(2.25) N(3.48) Na(3.80) 実測値:W(46.05%) S(2.68%) C(16.02) H(2.66) N(3.40) Na(3.54) 作製及びマウスにおける毒性 AG50X8樹脂(H+型)を用いたカチオン交換によって得たH4[(W3SO3 )2(HO−PDTA)3]溶液を、N−メチル−d−グルカミン(NMG)で中和 することによって、(NMG)4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]塩を得た。 それを、pH6.98、浸透圧499mmoles/kgの153mM溶液として作製し た。マウスにおける最高耐量(MTD)は、〜2.17mmoles錯体/kgであった 。実施例25 シル−1,3−プロピレンジアミン−N,N,N’N’−テトラ酢酸)の調製 30mL DMF中2.0g[W3SO3(H2O)9]Cl4の溶液に、150℃で 、30mL DMF中1.08gMeO−PDTAの溶液を、滴下した。滴下は 30分かけて行い、続いて、その混合物を3時間還流し、赤色の固形物を分離し た。その固形物をろ過により採取した。それをH2O中に溶解し、そしてその溶 液をAG50X8カラム(Na+型)に通した。その溶出液を回転蒸発によって 乾燥させた。その赤色の溶液を微量の水に溶解し、セファデックスG−25カラ ム上に載せた。水で溶出させ、3つバンドを得た。最後のバンドを採取し、回転 蒸発(rotovapped)して、乾燥させ、再び、セファデックスG−25カラムに通 した。第三のバンドを採取し、回転蒸発により、乾燥させた。1.4gの赤色の 固形物を得た。それは、7H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+H]+2349 元素分析: 計算値:W(44.51%) S(2.59%) C(17.45) H(2.52) N(3.39) Na(3.71) 実測値:W(45.13%) S(2.35%) C(16.77) H(2.91) N(3.17) Na(3.89) 作製とマウスにおける毒性 Na4[(W3SO3)2(MeO−PDTA)3]7H2Oを、pH6.5、浸透圧5 63mmoles/kgの140mM溶液として作製した。マウスにおける最高耐用量( MTD)は、〜5.25mmoles錯体/kgであった。実施例26 シメチル−1,3−プロピレンジアミン−N,N,N’N’−テトラ酢酸)の調 この化合物を、Na4[(W3SO32(HO−PDTA)3]と同様の方法で、2 .0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.21gのC M−PDTAを用いて調製した。しかし、Na4[(W3SO32(HO−PDT A)3]の調製とは異なり、反応中、赤色の固形物は分離しなかった。そのNa4[ (W3SO32(CM−PDTA)3]を、Na4[(W3SO32(HO−PDTA )3]と同様の方法で、PPN+塩の複数回の再結晶工程によって精製した。0. 50gの赤色の固形物を得た。それは、7H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+Na]+2504 元素分析: 計算値:W(41.97%) S(2.44%) C(17.82) H(2.26) N(3.20) Na(6.12) 実測値:W(41.70%) S(2.62%) C(18.22) H(2.79) N(3.20) Na(6.09)実施例27 酢酸)の調製 この化合物を、Na4[W3SO3(HO−PDTA)3]と同様の方法で、2.0 gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.37gのDTP Aを用いて調製した。反応中、赤色の固形物を分離した。それを、未精製の生成 物としてろ過により採取した。Na4[(W3SO3)2(DTPA)3]をNa4[(W3 SO32(HO−PDTA)3]と同様の方法で、PPN+塩の複数回の再結晶工 程によって精製した。0.40gの赤色の固形物を得た。それは、5. 5H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm(ε=1300M-1cm-1MS−FAB+:[M+Na]+2612 元素分析: 計算値:W(41.04%) S(2.39%) C(18.77) H(2.44) N(4.69) Na(5.99) 実測値:W(41.36%) S(2.49%) C(18.71) H(2.97) N(4.28) Na(6.13)実施例28 ヒドロキシエチル−N,N,N"N"−ジエチレントリアミンテトラ酢酸)の調製 この化合物を、Na4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]と同様の方法で、2 .0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.31gのH O−Et−DTTAを用いて調製した。反応中、赤色の固形物を分離した。それ を、未精製の生成物として、ろ過により採取した。そのNa4[(W3SO3)2(H O−Et−DTPA)3]を、Na4[(W3SO32(HO−PDTA)3]と同様の 方法で、PPN+塩の複数回の再結晶工程によって精製した。0.10gの赤色 の固形物を得た。それは、15H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm(ε=1300M-1cm-1 MS−FAB+:[M+Na]+2503 元素分析: 計算値:W(40.09%) S(2.33%) C(18.33) H(3.41) N(4.58) Na(3.34) 実測値:W(39.68%) S(2.89%) C(18.64) H(3.01) N(4.59) Na(3.89)実施例29 N,N,N"N"−ジエチレントリアミンテトラ酢酸)の調製 この化合物を、Na4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]と同様の方法で、2 .0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.46gのB z−DTTAを用いて調製した。しかし、反応中、僅量の固形物を分離しただけ であった、それを未精製の生成物として、ろ過して取り除いた。イソプロパノー ルをろ液に添加することによって、未精製の生成物を得た。Na4[(W3SO3)2 (Bz−DTPA)3]を、Na4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]と同様の方 法によって、PPN+塩の複数回の再結晶工程によって精製した。0.10gの 赤色の固形物を得た。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+Na]+2643実施例30 N,N"N"−ジエチレントリアミンテトラ酢酸)の調製 この化合物を、Na4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]と同様の方法で、 2.0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.21gの Me−DTTAを用いて調製した。反応中、赤色の固形物を分離した。それを、 未精製の生成物として、ろ過により採取した。Na4[(W3SO3)2(DTTA)3 ]を、Na4[(W3SO32(HO−PDTA)3]と同様の方法で、PPN+塩の 複数回の再結晶工程によって精製した。0.24gの赤色の固形物を得た。それ は、10H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+Na]+2413 元素分析: 計算値:W(42.90%) S(2.49%) C(18.22) H(3.02) N(4.90) Na(3.58) 実測値:W(42.86%) S(2.52%) C(18.39) H(2.94) N(4.92) Na(3.71)実施例31 −セリノール−N,N,N"N"−ジエチレントリアミンテトラ酢酸)の調製 この化合物を、Na4[(W3SO3)2(HO−PDTA)3]と同様の方法で、2 .0gの[W3SO3(H2O)9]Cl4、100mLのDMF及び1.21gのセ リノール−DTTAを用いて調製した。反応中、赤色の固形物を分離した。それ を未精製の生成物として、ろ過により採取した。そのNa4[(W3SO3)2(セリ ノール−DTTA)3]を、Na4[(W3SO32(HO−PDTA)3]と同様の 方法で、PPN+塩の複数回の再結晶工程によって精製した。0.15gの赤色 の固形物を得た。それは、14H2Oを含んでいた。 UV−Vis:475nm MS−FAB+:[M+Na]+2595 元素分析: 計算値:W(39.07%) S(2.27%) C(19.14) H(3.46) N(4.46) Na(3.86) 実測値:W(38.52%) S(2.62%) C(19.81) H(3.36) N(4.51) Na(4.35)実施例32 3SO3DTPA錯体(実施例27、2.0g、0.77mM)、(2−アミノ エチル)トリメチルアンモニウムクロリド ヒドロクロリド(コラミン、15.0 g、85.7mM)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボ ジイミド ヒドロクロリド(EDAC,14.8g,77mM)及び1−ヒドロ キシベンゾトリアゾール ヒドレート(HOBT,11.9g,88mM)を水 (400mL)中で攪拌し、50%NaOH水溶液を用いて、pHを4.4〜6 .85に調整した。その混合物を18時間攪拌した後、pHは6.95になった 。濃縮後、この溶液を2回セファデックスG−10ゲルろ過物質に通し(有機反 応物を除去し)、各回赤色の溶出液を採取した。次に、この溶液をイオン交換樹 脂(バイオラッド社、AG 50W−X8,Na+型、僅量のコラミンを除去)に 通した。この溶液(pH7.1)を蒸発させると暗赤色の固形物(2.03g) が残った。NMRスペクトラム 元素分析 その化合物は、下記の式で表される。 C5796153362Na.xH2(xは、熱重量分析により測定した)浸透圧 浸透圧を水中で測定し、EGTA錯体(実施例20)と比較した。 錯体(荷電) 濃度 浸透圧 EGTA(4‐) 41mM 199mmole/kg コラミド 40mM 79mmole/kg EGTA錯体の浸透圧は、この濃度において、5粒子システムに期待されてい るものであった。コラミド錯体の浸透圧は、この濃度において2粒子システムで あると期待されているものである。実施例33 この錯体の調製には、実施例32と同様の方法を用いた。しかし、W3SO3− DTPA錯体の代わりに、W3SO3−CMPDTA錯体を用いた。 そのコラミド−W3SO3−CMPDTA錯体は、下記のNMR特性を有してい た。 実施例34 実施例32と同様の方法を用いた。しかし、コラミドのかわりに、ビス(ヒド ロキシエチル)類縁体である、[NH2CH2CH2+(CH3)(CH2CH2OH)2 ][Cl-]を用いた。 この誘導体は、下記のNMR特性を有していた。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年1月31日(1998.1.31) 【補正内容】 特許法第184条の5第1項の規定による書面に添付した明細書翻訳文の3頁10 行目の『さらに別の…』〜4頁6行目『示す。』を以下のように補正する。 さらに別の態様によれば、本発明は、ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像 を生成する方法であって、生理学的に許容し得る錯体のコントラスト増強量の前 記体への投与と、前記錯体は、一対の内部結合多核クラスターまたは生理学的に 許容し得るそれらの塩を含み、少なくとも前記剤が分配された前記体の部分の画 像の生成とを含む方法を提供する。 本発明で使用される好ましい多核錯体は、2つのM3クラスターを有し(もちろ ん、3つのコントラスト増強原子Mの他に、他の原子を含んでもよい)、そのそ れぞれが両方のクラスターに配位している3つのキラント基Lと結合した錯体を 含む。これは、一般式(I)で表される。 (M323 (I) 本発明の造影剤に使用される特に好ましい錯体は、MがVIb基の金属から選 ばれる錯体である。特に、Mが、Mo及び/またはW、特に好ましくは、それぞ れのMがWである錯体である。 上記のように、多核クラスターは、コントラスト増強効果をあまり持たないか 、もしくは全く持たないが、例えば、それぞれのM3クラスターのコントラスト 増強原子と結合する架橋原子の役割を果たし得る、さらに別の原子を含んでもよ い。そのような架橋原子の特に好適な例としては、VIa基及びVIIa基の原 子、例えば、酸素、硫黄、セレニウム、テルリウム及びハロゲン原子が挙げられ る。 従って、各M3クラスターが、例えば、式X3abで表される基として存在し 得る。この式において、aは1、2、3または4を表し、bは0、1、2または 3を表し、a+bは4を表し、Xは、金属原子を表す。 特に好ましくは、M3クラスターが、W34[即ち、W3(μ3S)(μ2S)3]ま たはW3SO3として存在する。 ここで、シンボル「μ3S」及び「μ2S」は、硫黄原子が、クラスター中、そ れぞれ3及び2の金属原子と結合していることを示す。 特許法第184条の5第1項の規定による書面に添付した明細書翻訳文の4頁7行 目の『多核クラスターと…』〜5頁2行目『置換される。』を以下のように補正 する。 多核クラスターと内部結合するリガンドの他に、もちろんその錯体は、単一ク ラスターのみに配位するさらに別のリガンドを含んでもよい。 内部結合しているリガンド、または、単一のクラスターに配位しているリガン ドは、広範な構造から選択することができる。金属配位リガンド及びクラスター 配位リガンドは非常に広範であり、重金属解毒化及び重金属封鎖に関する、及び キレート系磁気共鳴造影剤に関する科学文献及び特許文献に、たくさん記載され ている。後者に関しては、多くの特許明細書、シェーリング(Schering)、ナイコ ムドイメージング(Nycomed Imaging)、ナイコムドサルター(Nycomed Salutar)、 スキッブ(Squibb)、マリンクロット(Mallinckrodt)、ブラッコ(Bracco)、ギルバ ート(Guerbet)が参照される。 内部結合クラスターとして、リガンドLは、直線、分岐または環式のポリアミ ノ酸、ポリアミノカルボン酸またはポリカルボン酸が好例である。より具体的に は、Lは、式IIで表される。 (R22N[(CHR4)mNR1n(CHR4mN(R22 (II) 前記式において、同一でも異なってもよい各R1は、R2基またはC1-4アルキル 基、フェニル−C1-4アルキル基、C1-4ヒドロキシアルキル基またはアミノ−C1-4 アルキル基を表し、または2つのR1基が一緒になって、CH2CH2NR3C H2CH2基を表し、この式において、R3は、R2基、またはヒドロキシル基、カ ルボキシル基、アリル基またはアミノ基によって任意に置換されるC1-4アルキ ル基を表し;nは、0,1または2を表し;各mは、2,3または4を表し;各 R4は、R1基またはカルボキシル基、ヒドロキシル基またはC1-4アルコキシ基 を表し;そして、各R2は、個別に水素原子または、任意にアミド化またはエス テル化したカルボキシ−(C1-4アルキル)基を表し、ここで、アミド窒素は、 水素原子及び任意に水酸化されたC1-4アルキル基から選ばれた基によって置換 される。 請求の範囲 1.生理学的に許容し得る画像コントラスト増強錯体を含む画像診断用造影剤 であって、前記錯体は、内部結合した一対の多核クラスター、または、生理学的 に許容し得るそれらの塩を、少なくとも1つの製薬の担体または添加剤とともに 含む画像診断用造影剤。 2.多核クラスターが、3,4,5または6の金属原予を含む請求項1に記載 の造影剤。 3.多核クラスターが、3または4の金属原子を含む請求項2に記載の造影剤 。 4.多核クラスターが、WまたはMoを含む前記いずれかの請求項に記載の造 影剤。 5.多核クラスターが、W3クラスターまたはW4クラスターである請求項4に 記載の造影剤。 6.錯体が、一般式Iで表される前記いずれかの請求項に記載の造影剤。 (M323 (I) 前記式において、M3は3つの金属原子を含むクラスターを表し、Lはリガンド を表す。 7.M3が、式X3abのクラスターである請求項6に記載の造影剤。 前記式において、aは1、2、3または4を表し、bは0、1、2または3を表 し、a+bは4を表し、Xは金属原子を表す。 8.M3が、W3SO3である請求項7に記載の造影剤。 9.Lが、式IIで表される請求項6に記載の造影剤。 (R22N[(CHR4)mNR1n(CHR4mN(R22 (II) 前記式において、同一でも異なってもよい各R1は、R2基またはC1-4アルキル 基、フェニル−C1-4アルキル基、C1-4ヒドロキシアルキル基またはアミノ−C1-4 アルキル基を表し、または2つのR1基が一緒になって、CH2CH2NR3C H2CH2基を表し、この式において、R3は、R2基、またはヒドロキシル基、カ ルボキシル基、アリル基またはアミノ基によって任意に置換されるC1-4アルキ ル基を表し;nは、0,1または2を表し;各mは、2,3または4を表し;各 R4は、R1基またはカルボキシル基、ヒドロキシル基またはC1-4アルコキシ基 を表し;そして、各R2は、個別に水素原子または、任意にアミド化またはエス テル化したカルボキシ−(C1-4アルキル)基を表し、ここで、アミド窒素は、 水素原子及び任意に水酸化されたC1-4アルキル基から選ばれた基によって置換 される。 10.錯体が、全体でゼロ電荷を持つ前記いずれかの請求項に記載の造影剤。 11.錯体が、多核クラスターと電荷補償リガンドとの反応によって調製され る請求項10に記載の造影剤。 12.錯体が、電荷を帯びた多核クラスターリガンド錯体の錯形成反応後の機 能化によって調製される請求項10に記載の造影剤。 13.DTPA及び/またはカルボキシメチル−PDTAの2:3W3SO3錯 体と、コラミンまたはN−メチル−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)エチレン ジアミンとの反応生成物である請求項12に記載の造影剤。 14.生理学的に許容し得る錯体の使用であって、前記錯体が一対の内部結合 した多核クラスターまたは生理学的に許容し得るそれらの塩を含む、ヒトもしく はヒト以外の動物の体の画像診断に使用するための造影剤組成物を製造するため の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN, CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR ,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV, MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK ,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ, VN (72)発明者 サンダーソン、ウイリアム アメリカ合衆国、19087 ペンシルバニア 州、ウェイン、ウッドフォード ドライブ 1448 (72)発明者 ベーコン、エドワード アメリカ合衆国、19403 ペンシルバニア 州、オードボン、スカイライン サークル 1006 (72)発明者 デレッキ、ダニエル アメリカ合衆国、19087 ペンシルバニア 州、ラドナー、アッパー ガルフ ロード 141 (72)発明者 アーレー、ウイリアム アメリカ合衆国、19475 ペンシルバニア 州、スプリング シティー、コックス グ レン ロード 8 (72)発明者 イー、ナイドン アメリカ合衆国、19403 ペンシルバニア 州、ノリスタウン、ミル グローブ ドラ イブ 431

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.生理学的に許容し得る画像コントラスト増強錯体を含む画像診断用造影剤 であって、前記錯体は、内部結合した一対の多核クラスター、または、生理学的 に許容し得るそれらの塩を、少なくとも1つの製薬の担体または添加剤とともに 含む画像診断用造影剤。 2.多核クラスターが、3,4,5または6の金属原子を含む請求項1に記載 の造影剤。 3.多核クラスターが、3または4の金属原子を含む請求項2に記載の造影剤 。 4.多核クラスターが、WまたはMoを含む前記いずれかの請求項に記載の造影 剤。 5.多核クラスターが、W3クラスターまたはW4クラスターである請求項4に 記載の造影剤。 6.錯体が、一般式Iで表される前記いずれかの請求項に記載の造影剤。 (M323 (I) 前記式において、M3は3つの金属原子を含むクラスターを表し、Lはリガンド を表す。 7.M3が、式M3abのクラスターである請求項6に記載の造影剤。 前記式において、aは1、2、3または4を表し、bは0、1、2または3を表 し、a+bは4を表す。 8.M3が、W3SO3である請求項7に記載の造影剤。 9.Lが、式11で表される請求項6に記載の造影剤。 (R22N[(CHR4)mNR1n(CHR4mN(R22 (II) 前記式において、同一でも異なってもよい各R1は、R2基またはC1-4アルキル 基、phen−C1-4アルキル基、C1-4ヒドロキシアルキル基またはアミノ−C1-4 アルキル基を表し、または2つのR1基が一緒になって、CH2CH2NR3CH2 CH2基を表し、この式において、R3は、R2基、またはヒドロキシル基、カル ボキシル基、アリル基またはアミノ基によって任意に置換されるC1-4アルキル 基を表し;nは、0,1または2を表し;各mは、2,3または4を表し;各R4 は、R1基またはカルボキシル基、ヒドロキシル基またはC1-4アルコキシ基を 表し;そして、各R2は、個別に水素原子または、任意にアミド化またはエステ ル化したカルボキシ−(C1-4アルキル)基を表し、ここで、アミド窒素は、水 素原子及び任意に水酸化されたC1-4アルキル基から選ばれた基によって置換さ れる。 10.錯体が、全体でゼロ電荷を持つ前記いずれかの請求項に記載の造影剤。 11.錯体が、多核クラスターと電荷補償リガンドとの反応によって調製され る請求項10に記載の造影剤。 12.錯体が、電荷を帯びた多核クラスターリガンド錯体の錯形成反応後の機 能化によって調製される請求項10に記載の造影剤。 13.DTPA及び/またはカルボキシメチル−PDTAの2:3W3SO3錯 体と、コラミンまたはN−メチル−N,N−ビス(ヒドロキシエチル)エチレン ジアミンとの反応生成物である請求項12に記載の造影剤。 14.生理学的に許容し得る錯体の使用であって、前記錯体が一対の内部結合 した多核クラスターまたは生理学的に許容し得るそれらの塩を含む、ヒトもしく はヒト以外の動物の体の画像診断に使用するための造影剤組成物を製造するため の使用。 15.ヒトもしくはヒト以外の動物の体の画像を生成する方法であって、生理 学的に許容し得る錯体のコントラスト増強量の前記体への投与と、前記錯体は、 一対の内部結合多核クラスターまたは生理学的に許容し得るそれらの塩を含み、 少なくとも前記剤が分配された前記体の部分の画像の生成とを含む方法。 16.式Iで表される化合物もしくはそれらの塩。 (M323 (I) 前記式において、M3は、3つの金属原子を含む多核クラスターを表し、Lは、 リガンドを表す。 17.セリノール(serinol)‐DTTA,DTTA−トリス、N‘−(ポリ ヒドロキシアルキル)−N’−メチル−ジエチレントリアミンテトラ酢酸から選 ばれる化合物であって、“ポリヒドロキシアルキル”が、CH2CHOHCH2O HまたはCH2(CHOH)4CH2OH,2−メトキシ−プロピレンジアミンテ トラ酢酸、2−カルボキシメチル−プロピレンジアミンテトラ酢酸、N’−メチ ル−DTTA、N−2,3−プロパンジオールDTTA、ヒドロキシエチルDT TA,ベンジル−DTTA、N',N'−ジメチル−N,N"−ジエチレントリア ミンtra酢酸、NONON−MeO及びDTPA−クロルアミンを表す化合物。 18.[W3SO3(H2O)9]Cl4の調製のための方法であって、W(CO6) とNa2Sの反応、HClによる反応生成物の酸処理及び、そこからの[W3SO3 (H2O)9]Cl4の精製を含み、その反応生成物が少なくとも6N HClによ って酸処理されることを特徴とする方法。
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