【発明の詳細な説明】
発明の名称
インテグリン受容体拮抗剤としてのイソオキサゾリン
およびイソオキサゾール誘導体
本発明はαvβ3および関連インテグリン受容体の拮抗剤として有用な新しいヘ
テロ環化合物、このような化合物を含有する薬学的組成物、このような化合物の
調製方法、これらの化合物を単独または他の薬剤と組合わせて細胞付着抑制剤お
よび血管形成性疾患、炎症、骨変性、腫瘍、転移、血栓症および他の細胞凝集関
連症状の治療のために使用する方法に関する。
発明の背景
血管形成または血管新生は胚の発生および創傷の修復のような正常な生理学的
過程にとって重要である(FolkmanとShing,J.Biol.Chem.1992,267: 10931-
10934; D'AmoreとThompson,Ann.Res.Physiol.1987,49: 453-464)。しかし
ながら血管形成は、例えば眼血管新生(糖尿病性網膜症、血管新生緑内障、網膜
静脈閉塞および盲目をもたらす)、関節リューマチ、および固定腫瘍においては
病理学的過程として起こる(FolkmanとShing,J.Biol.Chem.,1992,267: 1093
1-10934; BloodとZetter,Biochim.Biophys.Acta.,1990,1032: 118-128)。
腫瘍の播種または転移には、基底膜を通る腫瘍細胞の貫通と横断および種々の
臓器系における自己保持性腫瘍の確立を含むいくつかの異なるが相補的な要素が
関与している。この最終点に至るには腫瘍細胞が生存し続けるために新しい血管
の発生と増殖、即ち血管形成が必須である。血管新生が起こらない場合は、腫瘍
の細胞分裂のための栄養を取ることができず、原発腫瘍部位から離れることがで
きない(FolkmanとShing,
J.Biol.Chem.,1992,267: 10934-10934)。
ガンの動物モデルにおける血管形成の抑制は腫瘍の生育の抑制と転移性の生育
の防止をもたらすことが解っている(Herblin等,Exp.Opin.Ther.Patents.19
94,1-14)。多くの血管形成抑制剤は、新しい血管の生育の初期のサイトカイン
依存性誘導をブロックすることを目的としており、その例としては、内皮細胞生
育因子に対する抗体が挙げられる。しかしながらこのような方法は、腫瘍および
炎症細胞が複数の血管形成活性化物質を分泌できるため問題がある(Brooks等,C
ell,1994,79:1157-1164)。従って、種々の刺激源による血管形成の抑制を可能
にするより一般的な方法が有利であると考えられる。
インテグリンαvβ3はニワトリとヒトの血管形成性血管上に優先的に発現され
る(Brooks等,Science,1994,264: 569-571; EnensteinとKramer,J.Invest
.Dermatol.,1994,103: 381-386)。インテグリンαvβ3はインテグリン族で
最も有望であり、内皮細胞が広範な種類の細胞外マトリックス成分に対して相互
作用を示すことを可能にする(Hynes,Cell,1992,69: 11-25)。これらの付着性
相互作用が血管形成のために重要であると考えられている理由は、血管細胞は最
終的には本質的に全ての組織に侵入出来なければならないからである。
インテグリンαvβ3は血管形成のために重要な付着現象を促進するが、この受
容体はまた細胞外環境から細胞内コンパートメントにシグナルを伝達する(Leave
sley等,J.Cell Biol.,1993,121: 163-170,1993)。例えば、αvβ3インテグ
リンと細胞外マトリックス成分との間の相互作用は、細胞の運動性に必要なカル
シウムシグナルを誘導する。
内皮の傷害の間、血管の基底膜領域はvon Willebrand因子、フィブロネクチン
およびフィブリンを含むいくつかの付着性蛋白を発現する。更
に、付着性受容体のインテグリン族の幾つかは内皮、平滑筋および他の循環細胞
の表面上に発現される。これらのインテグリンに含まれるものとしては、von Wi
llebrand因子、フィブリノーゲン(フィブリン)・ビトロネクチン、トロンボス
ポンジンおよびオステオポンチンを含む付着性蛋白に対するαv/β3、内皮細胞
、腺維芽細胞および平滑筋細胞の受容体が挙げられる。これらのインテグリンは
内皮細胞、平滑筋の移行をもたらすことのできるカルシウム依存性シグナリング
系を開始させるため、これは血管細胞の生物学において基本的な役割を果たすと
考えられる。
最近、ビトロネクチンのようなアゴニストとのインテグリンの相互作用を抑制
するようなαvβ3インテグリンに対する抗体が開発された(Brooks等,Science,
1994,264: 569-571)。この抗体を適用することにより、ニワトリ奨尿膜(CAM)
上で進行中の血管形成を妨害し、CAMに移植された組織学的に異なるヒト腫瘍の
急速な退行がもたらされたことが報告されている(Brooks等,Cell,1994,79: 1
157-1164)。このモデルではαvβ3インテグリンの拮抗剤は増殖中の血管形成性
血管細胞のアポプトーシスを誘発し、既存の非活動性の血管細胞は影響を受けな
いままであった。即ち、αvβ3インテグリン拮抗剤は血管形成を抑制することが
解っている。この性質に基づいて、このような薬剤の治療上の利用性が、ガン、
関節リューマチおよび眼血管病のようなヒトの疾患において期待されている(Fol
kmanとShing,J.Biol.Chem.,1992,267: 10931-10934)。
細胞外マトリックスリガンドまたは他の細胞付着リガンドに結合して細胞−細
胞および細胞−マトリックスの付着過程を媒介するような他の細胞表面受容体も
多数同程されてきている。これらの受容体はインテグ
リンと呼ばれる遺伝子スーパーファミリーに属しており、αおよびβサブユニッ
トを含むヘテロ二量体膜透過糖蛋白よりなる。インテグリンサブファミリーは異
なるαサブユニットと組合わせられて固有の特異性を有する付着性受容体を形成
するような共通のβサブユニットを含んでいる。8種類の異なるβサブユニット
の遺伝子が今日までクローニングされ配列決定されている。
β1サブファミリーに属する2種、α4/β1およびα5/β1は種々の淡症過程
に関与している考えられている。α4に対する抗体は関節リューマチで重要な過
程であるin vitroの滑膜内皮細胞へのリンパ球の付着を防止する(VanDinther-Ja
nssen等,J.Immunol.,1991,147: 4207)。モノクローナル抗α4抗体を用いた
別の研究によれば、α4/β1は更にアレルギー、喘息および自己免疫疾患にも関
与している(Walsh等,J.Immunol.,1991,146: 3419; Bochner等,J.Exp.Me
d.,1991,173: 1553; Yednock等,Nature,1992,356: 63)。抗α4抗体はまた
炎症部位への白血球の移行をブロックする(Issedutz等,J.Immunol.,1991,14
7: 4178)。
αv/β3ヘテロ二量体はβ3インテグリンサブファミリーの一員であり、血小
板、内皮細胞、黒色腫、平滑筋および破骨細胞に関連して報告されている(Horto
nとDavies,J.Bone Min.Res.1989,4: 803-808; Davies等,J.Cell.Biol.
1989,109: 1817-1826; Horton,Int.J.Exp.Pathol.,1990,71: 741-759)。
GP IIb/IIIaと同様、ビトロネクチン受容体は種々のRGD含有付着性蛋白、例
えばビトロネクチン、フィブロネクチン、VWF、フィブリノーゲン、オステオポ
ンチン、骨液(bone sialo)蛋白IIおよびトロンボスポンデンとRGD配列媒介様式
で結合する。骨再吸収における重要な現象は骨マトリックスへの破骨細胞の
付着である。モノクローナル抗体を用いた研究によれば、この過程へのαv/β3
受容体の関与が示されており、選択的αv/β3拮抗剤が骨再吸収のブロックにお
いて有用である可能性が示唆されている(Horton等,J.Bone Miner.Res.,199
3,8: 239-247; Helfrich等,J.Bone Miner.Res.,1992,7: 335-343)。
欧州特許出願525629号(カナダ国特許出願2,074,685号)は下記式:
の化合物を開示している。
同時係属中の米国特許出願80/337,920(94年11月10日出願)は下記式:
のインテグリン抑制剤を開示している。
PCT出願WO 94/08577号(94年4月28日公開)は下記式:
のイソオキサゾール含有化合物を含むフィブリノーゲン拮抗剤を開示している。
上記した参考文献のいずれも以下に詳述するような本発明の化合物を論じたり
、示唆したりしていない。
本発明の要旨
本発明はインテグリン受容体に結合することにより、細胞−マトリックスおよ
び細胞−細胞の付着過程を変えるような新しい非ペプチド化合物を提供する。本
発明の化合物は、哺乳類における血管形成性疾患、炎症、骨変性、腫瘍、転移、
血栓症、および他の細胞凝集関連症状の治療のために有用である。
本発明の一つの特徴は、αv/β3またはビトロネクチン受容体の拮抗剤として
有用な式I(後に記載)の新しい化合物を提供する。本発明の化合物はαv/β3
へのビトロネクチンの結合を抑制し、細胞付着を抑制する。本発明はまた式Iの
化合物を含有する薬学的組成物、および血管形成の抑制のため、および/または
血管形成性疾患の治療のためのこのような化合物の使用方法も包含する。
本発明は更に、細胞付着過程の関与する疾患、例えば、関節リューマチ、喘息
、アレルギー、成人呼吸障害群、移植片vs宿主疾患、臓器移植、敗血症ショック
、乾癬、湿疹、接触性皮膚炎、骨粗鬆症、骨関節炎、アテローム性動脈硬化症、
転移、創傷治癒、糖尿病性網膜症、眼血管病、血栓症、炎症性腸疾患および他の
自己免疫疾患の治療または予防に使用してよい。新しい化合物、薬学的組成物お
よび方法を提供する。
更にまた、本発明は細胞付着関連疾患、例えば、血管形成性疾患の治療のため
の、式Iの化合物を含有する薬学的投与単位の入った容器一つ以上を有する薬学
的キットも包含する。
本発明の詳細な説明
本発明はインテグリン受容体に結合し、これにより細胞−マトリックスおよび
細胞−細胞の付着過程を変化させるような式I(後に記載)の新しい非ペプチド
化合物を提供する。本発明の化合物は、哺乳類における血管形成性疾患、炎症、
骨変性、腫瘍、転移、血栓症、および他の細
胞凝集関連症状の治療のために有用である。
本発明の一つの特徴は、αv/β3またはビトロネクチン受容体の拮抗剤として
有用な式I(後に記載)の新しい化合物を提供する。本発明の化合物はαv/β3
へのビトロネクチンの結合を抑制し、細胞付着を抑制する。本発明はまた式Iの
化合物を含有する薬学的組成物、および血管形成の抑制のため、および/または
、血管形成性疾患の治療のためのこのような化合物の使用方法も包含する。
〔1〕本発明は下記式I:
〔式中、
bは番号4および番号5の炭素原子の間の結合であり、炭素−炭素一重または
二重結合であり;
R1は
から選択され;
AおよびBは独立して-CH2-、-O-、-N(R12)-または-C(=O)-であり;
A1およびB1は独立して-CH2-または-N(R10)-であり;
Dは-N(R2a)-、-O-、-S-、-C(=O)-または-SO2-であり;
E−Fは-C(R2)=C(R3)-、-N=C(R2)-、-C(R2)=N-、-N=N-または-C(R2)2C(R3)2-
であり;
J、K、LおよびMは独立して-C(R2)-または-N-から選択されるが、ただし、
J、K、LおよびMの少なくとも一つは-C(R2)-であり;
R2およびR3は独立して、H、C1-C4アルコキシ、NR11R12、=NR12、ハロゲン、N
O2、CN、CF3、C1-C6アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C7シクロアルキル、C4-C11
シクロアルキルアルキル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキル、C2-C7ア
ルキルカルボニル、C6-C10カルボニルまたはC7-C11アリールカルボニルから選択
され;
あるいは、R2およびR3が隣接原子上の置換基である場合は、それらが連結してい
る炭素原子と一緒になって、5〜7員の炭素環または5〜7員のヘテロ環の芳香
族または非芳香族の環系を形成し、その炭素環またはヘテロ環は場合によりR7
0〜2個で置換されており;
R2aは存在しないか、またはR12であり;
Uは
-(CH2)n-、
-(CH2)nO(CH2)m-、
-(CH2)nN(R12)(CH2)m-、
-(CH2)nC(=O)(CH2)m-、
-(CH2)nS(O)p(CH2)m-、
-(CH2)nNHNH(CH2)m-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-;
-N(R10)S(O)p-
から選択され;
Vは、-(CH2)n-、
-(C1-C6アルキレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換さ
れたもの、
-(C2-C7アルケニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(C2-C7アルキニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(フェニル)-Q-、ただしフェニルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、
-(ピリジル)-Q-、ただしピリジルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、または、
-(ピリダジニル)-Q-、ただしピリダジニルがR13から個々に選択される基0〜
2個で置換されたもの
から選択され;
Qは-(CH2)n-、-(CH2)nO(CH2)m-、-(CH2)nN(R12)(CH2)m-、-(CH2)nC(=O)(CH2)m
-、-(CH2)nS(O)p(CH2)m-、-(CH2)nNHNH(CH2)m-、-N(R10)C(=O)-、または-C(=O)
N(R10)-
から選択され;
Wは-(C(R4)2)qC(=O)N(R10)-、-C(=O)-N(R10)-(C(R4)2)q-から選択され;
Xは単結合(即ちXは存在しない)、-(C(R4)2)q-〔C(R4)(R8)〕s-
C(R4)(R9)-から選択され;あるいはWは、
であり、そしてXが存在しないか、または-CH2-であり;
Yは-COR20、-SO3H、-PO3H、-CONHNHSO2CF3、-CONHSO2R18a、-CONHSO2NHR18b
、-NHCOCF3、-NHCONHSO2R18a、-NHSO2R18a、-OPO3H2、-OSO3H、-PO3H2、-SO3H、
-SO2NHCOR18a、-SO2NHCO2R18a、または
から選択され;
Zは-CH(R9)-または-N(R16)-から選択され;
R4はH、C1-C10アルキル、C1-C10アルキルカルボニル、アリール、アリールア
ルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルから選択され;
あるいは、隣接炭素原子上の2個のR4基は一緒になって結合を形成し、これによ
り、隣接炭素原子間の炭素−炭素二重または三重結合を形成し;
R5はH、C1-C6アルキル、C2-C6アルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C7シクロア
ルキル、C7-C14ビシクロアルキル、ヒドロキシ、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキ
ルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、ニトロ、C1-C6
アルキルカルボニル、C6-C10アリール、-N(R11)R12、ハロ、CF3、NC、C1-C6ア
ルコキシカルボニル、カルボキシ、ピペリジニル、モルホリニルまたはピリジニ
ルから選択され;
R6は、H、C1-C10アルキル、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、C1-C10
アルキルカルボニル、-N(R11)R12、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18b、C(=O)R1 8b
、CONR17R18b、OC(=O)R10、OC(=O)OR21、OR10、OC(=O)NR10R11、OCH2CO2R10、
CO2CH2CO2R10、NO2、NR10C(=O)R10、NR10C(=O)OR21、NR10C(=O)NR10R11、NR10SO2
NR10R11、NR10SO2R21、S(O)pR11、SO2NR10R11、SiMe3、C2-C6アルケニル、C3-C11
シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、
場合によりハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、CF3、S(O)mMeまたは-N
Me2から選択される基1〜3個で置換されたC6-C10アリール;
C7-C11アリールアルキル、ただしアリールが場合によりハロゲン、C1-C6アル
コキシ、C1-C6アルキル、CF3、S(O)pMeまたは-NMe2から選択される基1〜3個で
置換されたもの、メチレンジオキシただしR6がアリール上の置換基である場合、
または、
N、OまたはSヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員のヘテロ環、ただしヘテ
ロ環は飽和、部分飽和または完全不飽和であってよく、ヘテロ環がR7 0〜2個
で置換されているもの;
から選択され;
R7はH、C1-C10アルキル、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、C1-C10ア
ルキルカルボニル、-N(R11)R12、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R10、C(=O)R10、
CONR10R11、OC(=O)R10、OC(=O)OR21、OR10、OC(=O)NR10R11、OCH2CO2R10、CO2CH2
CO2R10、NO2、NR10C(=O)R10、NR10C(=O)OR21、NR10C(=O)NR10R11、NR10SO2NR10
R11、NR10SO2R21、S(O)pR11、SO2NR10R11、SiMe3、C2-C6アルケニル、C3-C11シ
クロアルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、C6-C10アリールまたはC7-C11アリ
ールアルキルから選択され;
R8はH、R6、R6 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル、R6 0〜3個で置換さ
れたC2-C10アルケニル、R6 0〜3個で置換されたC2-C10アルキニル、R6 0〜3
個で置換されたC3-C8シクロアルキル、R6 0〜3個で置換されたC5-C6シクロア
ルケニル、R6 0〜3個で置換されたアリール、または、
N、OまたはSヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員のヘテロ環、ただしヘテ
ロ環は飽和、部分飽和または完全不飽和であってよく、ヘテロ環がR7 0〜2個
で置換されているもの;
から選択され;
R9はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、N(R10)R11、-N(R16)R17、O
R22、R7 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリ
ール、R7 0〜3個で置換されたヘテロアリール、C1-C10アルキルカルボニル;
アリール(C0-C6アルキル)カルボニルニル、C1-C10アルケニル、C1-C10アルキニ
ル、C3-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルアルキル、アリール(C1-C6ア
ルキル)-、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)-、CO2R18a、C(=O)R18a、CONR18aR20
、SO2R18aまたはSO2NR18aR20から選択されるが、ただし、上記したアルキル、シ
クロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基は未置換であるか、R7 0〜2
個で独立して置換されてよく;
R10はH、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11
シクロアルキルメチル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキルまたはR4 0
〜2個で置換されたC1-C10アルキルから選択され;
R11は水素、ヒドロキシ、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロア
ルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、C1-C6アルコキシ、ベンジルオキシ、C6-
C10アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアル
キル、C7-C11アリールアルキル、アダマンチルメチル、またはR4 0〜2個で置
換されたC1-C10アルキルから選択され;
あるいは、R10およびR11は両方とも同じ窒素原子上の置換基である場合(-NR1 0
R11の場合等)は、それらが連結している窒素原子と一緒になって、3−アザビ
シクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒド
ロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジ
ニル、チアモルホリニル、チアゾリジニルまたは1−ピペラジニルから選択され
るヘテロ環を形成し;そのヘテロ環は場合により、C1-C6アルキル、C6-C10アリ
ール、ヘテロアリール、C7-C11アリールアルキル、C1-C6アルキルカルボニル、C3
-C7シクロアルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニル、C7-C11アリール
アルコキシカルボニル、C1-C6アルキルスルホニルまたはC6-C10アリールスルホ
ニルから選択される基0〜3個で置換されており;
R12はH、C1-C10アルキル、トリフェニルメチル、メトキシフェニルジフェニ
ルメチル、トリメチルシリルエトキシメトキシ(SEM)、C1-C10アルコキシカルボ
ニル、C1-C10アルキルカルボニル、C1-C10アルキルスルホニル、アリール(C1-C10
アルキル)スルホニル、アリールスルホニル、アリール(C2-C10アルケニル)
スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アリール、C2-C6アルケニル、C3-C11
シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルアルキル、C7-C11アリールアルキル、C7
-C11アリールカルボニル、C4-C11シクロアルコキシカルボニル、C7-C11ビシクロ
アルコキシカルボニル、C7-C11アリールオキシカルボニル、ヘテロアリールカル
ボニル、ヘテロアリールアルキルカルボニルまたはアリール(C1-C10アルコキシ
)カルボニルから選択され;ここで上記アリール基は場合により、C1-C4アルキ
ル、C1-C4アルコキシ、ハロ、CF3およびNO2よりなる群
から選択される置換基0〜3個で置換されており;
R13はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、N(R10)R11、-N(R16)R17、
R7 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリール、
R7 0〜3個で置換されたヘテロアリールまたはC1-C10アルキルカルボニルから
選択され;
R14はH、C1-C10アルキル、C2-C10アルケニル、C2-C10アルキニル、C1-C10ア
ルコキシ、アリール、ヘテロアリールまたはC1-C10アルコキシカルボニル、CO2R10
または-C(=O)N(R10)R11から選択され;
R15は、
H、R6、-CO2R10、-C(=O)N(R10)R11;
R6 0〜2個で置換されたC1-C10アルコキシカルボニル;
R6 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル;
R6 0〜3個で置換されたC2-C10アルケニル;
R6 0〜3個で置換されたC1-C10アルコキシ;
R6 0〜3個で置換されたアリール;または、
N、OまたはSヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員のヘテロ環、ただしヘテ
ロ環は飽和、部分飽和、また完全不飽和であってよく、そのヘテロ環がR7 0〜
2個で置換されているもの;
から選択され;
R16は、
-C(=O)-O-R18a、
-C(=O)-R18b、
-C(=O)N(R18b)2、
-C(=O)NHSO2R18a、
-C(=O)NHC(=O)R18b、
-C(=O)NHC(=O)OR18a、
-C(=O)NHSO2NHR18b、
-C(=S)-NH-R18b、
-NH-C(=O)-O-R18a、
-NH-C(=O)-R18b、
-NH-C(=O)-NH-R18b、
-SO2-O-R18a、
-SO2-R18a、
-SO2-N(R18b)2、
-SO2-NHC(=O)OR18b
から選択され;
R17はH、C1-C10アルキル、C2-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C15
シクロアルキルアルキル、アリール、アリール(C1-C10アルキル)−から選択され
;
R18aは、
R19 0〜2個で置換されたC1-C8アルキル;
R19 0〜2個で置換されたC2-C8アルケニル;
R19 0〜2個で置換されたC2-C8アルキニル;
R19 0〜2個で置換されたC3-C8シクロアルキル;
R19 0〜4個で置換されたアリール;
R19 0〜4個で置換されたアリール(C1-C6アルキル)-;
O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員
のヘテロ環、ただしヘテロ環はR19 0〜4個で置換されたもの;
O、SおよびNから独立して選択されるヘテロ原子1〜3個を有する
5〜10員のヘテロ環で置換されたC1-C6アルキル、ただしヘテロ環がR19 0〜4
個で置換されたもの;
から選択され;
R18bはR18aまたはHから選択され;
R19はH、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、NR11R12、C1-C8アルキル、C2-C6ア
ルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルア
ルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、C1-C6アルコキシ、OCF3またはC1-C4アル
コキシカルボニル、アリール、-O−アリール、-SO2−アリール、ヘテロアリール
または-SO2−ヘテロアリールから選択され;ここで上記アリールおよびヘテロア
リール基は水素、ハロゲン、CF3、C1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシから選
択される基0〜4個で置換されていてよく;
R20はヒドロキシ、C1-C10アルキルオキシ、C3-C11シクロアルキルオキシ、C6-
C10アリールオキシ、C7-C11アリールアルキルオキシ、C3-C10アルキルカルボニ
ルオキシアルキルオキシ、C3-C10アルコキシカルボニルオキシアルキルオキシ、
C2-C10アルコキシカルボニルアルキルオキシ、C5-C10シクロアルキルカルボニル
オキシアルキルオキシ、C5-C10シクロアルコキシカルボニルオキシアルキルオキ
シ、C5-C10シクロアルコキシカルボニルアルキルオキシ、C7-C11アリールオキシ
カルボニルアルキルオキシ、C8-C12アリールオキシカルボニルオキシアルキルオ
キシ、C8-C12アリールカルボニルオキシアルキルオキシ、C5-C10アルコキシアル
キルカルボニルオキシアルキルオキシ、C5-C10(5−アルキル−1,3−ジオキサシ
クロペンテン−2−オンイル)メチルオキシ、C10-C14(5−アリール1,3−ジオキ
サシクロペンテン−2−オンイル)メチルオキシ、(R11)(R12)N−(C1-C10アルコ
キシ)−から選択され;
R21はC1-C8アルキル、C2-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シク
ロアルキルメチル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキルまたはR5 0〜2
個で置換されたC1-C10アルキルから選択され;
R22は
-C(=O)-R18b、
-C(=O)N(R18b)2、
-C(=O)NHSO2R18a、
-C(=O)NHC(=O)R18b、
-C(=O)NHC(=O)OR18a、
-C(=O)NHSO2NHR18b、
-C(=S)-NH-R18b、
-SO2-R18a、
-SO2-N(R18b)、
-SO2-NHC(=O)OR18b
から選択され;
mは0〜2であり;
nは0〜4であり;
pは0〜2であり;
qは0〜4であり;
rは0〜2であり;
sは0〜1であるが、
ただし、
(1)bが二重結合である場合はR14またはR15の一方のみが存在し、そしてQお
よびUは-(CH2)-ではなく;そして、
(2)n、mおよびqはR1とYを連結する原子の数が8〜14の範囲にあるように
選択され;そして、
(3)Vが−(フェニル)−Q−である場合は、Uが直接の結合ではない(即ちU
はn=0であるような-(CH2)n-ではない)か、またはQが直接の結合ではない(
即ちQはn=0であるような-(CH2)n-ではない)かの何れかであるような化合物
およびその立体異性体、立体異性体の混合物、薬学的に許容される塩およびプロ
ドラッグを包含する。
〔2〕本発明の好ましい化合物は、下記式I:
〔式中、
bは番号4および番号5の炭素原子の間の結合であり、炭素−炭素一重または
二重結合であり;
R1は
から選択され;
Aは-CH2-または-N(R12)-から選択され;
A1およびBは独立して-CH2-または-N(R10)-であり;
Dは-N(R12)-または-S-であり;
E−Fは-C(R2)=C(R3)-または-C(R2)2C(R3)2-であり;
Jは-C(R2)-または-N-であり、K、LおよびMは独立して、-C(R2)-または-C(
R3)-から選択され;
R2およびR3は独立して、H、C1-C4アルコキシ、NR11R12、=NR12、ハロゲン、N
O2、CN、CF3、C1-C6アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C7シクロアルキル、C4-C11
シクロアルキルアルキル、R7 0〜4個で置換されたC6-C10アリール、C7-C11ア
リールアルキル、C2-C7アルキルカルボニル、C1-C4アルコキシカルボニルまたは
C7-C11アリールカルボニルから選択され;
あるいは、R2およびR3が隣接原子上の置換基である場合は、それらが連結してい
る炭素原子と一緒になって、5〜7員の炭素環または5〜7員のヘテロ環の芳香
族または非芳香族の環系を形成し、その炭素環またはヘテロ環は場合によりC1-C4
アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロ、シアノ、アミノ、CF3またはNO2から選択さ
れる基0〜2個で置換されており;
R2aは存在しないか、またはR12であり;
Uは-(CH2)n-、
-(CH2)nO(CH2)m-、
-(CH2)nN(R12)(CH2)m-、
-(CH2)nC(=O)(CH2)m-、
-(CH2)nS(O)p(CH2)m-、
-(CH2)nNHNH(CH2)m-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-;
-N(R10)S(O)p-
から選択され;
Vは、-(CH2)n-、
-(C1-C6アルキレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換さ
れたもの、
-(C2-C7アルケニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(C2-C7アルキニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(フェニル)-Q-、ただしフェニルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、
-(ピリジル)-Q-、ただしピリジルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、または、
-(ピリダジニル)-Q-、ただしピリダジニルがR13から個々に選択される基0〜
2個で置換されたもの
から選択され;
Qは
-(CH2)n-、
-(CH2)nO(CH2)m-、
-(CH2)nN(R12)(CH2)m-、
-(CH2)nC(=O)(CH2)m-、
-(CH2)nS(O)p(CH2)m-、
-(CH2)nNHNH(CH2)m-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-
から選択され;
Wは
-(C(R4)2)qC(=O)N(R10)-、または
-C(=O)-N(R10)-(C(R4)2)q-;
から選択され;
Xは単結合(即ちXは存在しない)または-(C(R4)2)q-〔C(R4)(R8)〕s-C(R4)(
R9)-から選択され;
あるいはWは、
であり、そしてXが存在しないか、または-CH2-であり;
Yは-COR20、-SO3H、-PO3H、-CONHNHSO2CF3、-CONHSO2R18a、-CONHSO2NHR18b
、-NHCOCF3、-NHCONHSO2R18a、-NHSO2R18a、-OPO3H2、-OSO3H、-PO3H2、-SO3H、
-SO2NHCOR18a、-SO2NHCO2R18a、または
から選択され;
Zは-CH(R9)-または-N(R16)-から選択され;
R4はH、C1-C10アルキル、C1-C10アルキルカルボニル、アリール、アリールア
ルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルから選択され;
あるいは、隣接炭素原子上の2個のR4基は一緒になって結合を形成し、これによ
り、隣接炭素原子間の炭素−炭素二重または三重結合を形成し;
R6は、H、C1-C10アルキル、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、C1-C10
アルキルカルボニル、-N(R11)R12、シアノ、ハロ、CF3、CHO、CO2R18b、C(=O)R1 8b
、CONR17R18b、OC(=O)R10、OR10、OC(=O)NR10R11、NR10C(=O)R10、NR10C(=O)O
R21、NR10C(=O)NR10R11、NR10SO2NR10R11、NR10SO2R21、S(O)pR11、SO2NR10R11
場合によりハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、CF3、S(O)mMeまたは-N
Me2から選択される基0〜3個で置換されたC6-C10アリール;
C7-C11アリールアルキル、ただしアリールが場合によりハロゲン、C1-C6アル
コキシ、C1-C6アルキル、CF3、S(O)pMeまたは-NMe2から選択される基1〜3個で
置換されたもの、
N、OまたはSヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員のヘテロ環、ただしヘテ
ロ環は飽和、部分飽和または完全不飽和であってよく、ヘテロ環がR7 0〜2個
で置換されているもの;
から選択され;
R7はH、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C6-C10アリール、C7
-C11アリールアルキル、(C1-C4アルキル)カルボニル、CO2R18a、SO2R11、SO2NR1 0
R11、OR10またはN(R11)R12から選択され;
R8はH、CO2R18a、C(=O)R18aまたはCONR17R18a、R6 0〜1個で置換されたC1-
C10アルキル、R6 0〜1個で置換されたC2-C10アルケニル、R6 0〜3個で置換
されたC2-C10アルキニル、R6 0〜1個で置換されたC3-C8シクロアルキル、R6
0〜1個で置換されたC5-C6シクロアルケニル、R6 0〜3個で置換されたアリー
ル、または
N、OまたはSヘテロ原子1〜3個を有する5〜10員のヘテロ環、ただしヘテ
ロ環は飽和、部分飽和または完全不飽和であってよく、ヘテロ環がR7 0〜2個
で置換されているもの;
から選択され;
R9はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、N(R10)R11、-N(R16)R17、O
R22、R7 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリ
ール、R7 0〜3個で置換されたヘテロアリール、C1-C10アルキルカルボニル;
アリール(C0-C6アルキル)カルボニル、C1-C10アルケニル、C1-C10アルキニル、C3
-C10シクロアルキル、C3-C10シクロアルキルアルキル、アリール(C1-C6アルキ
ル)−、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)−、CO2R18a、C(=O)R18a、CONR18aR20、
SO2R18aまたはSO2NR18aR20から選択されるが、ただし、上記したアルキル、シク
ロアルキル、アリールまたはヘテロアリール基は未置換であるか、R7 0〜2個
で独立して置換されてよく;
R10はH、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11
シクロアルキルメチル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキルまたはR4 0
〜2個で置換されたC1-C10アルキルから選択され;
R11は水素、ヒドロキシ、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロア
ルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、C1-C6アルコキシ、ベンジルオキシ、C6-
C10アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C7-C11アリールアル
キル、アダマンチルメチル、またはR4 0〜2個で置換されたC1-C10アルキルか
ら選択され;
あるいは、R10およびR11は両方とも同じ窒素原子上の置換基である場合(-NR1 0
R11の場合等)は、それらが連結している窒素原子と一緒になって、3−アザビ
シクロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリ
ニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−
モルホリニル、1−ピロリジニル、チアモルホリニル、チアゾリジニルまたは1
−ピペラジニルから選択されるヘテロ環を形成し;そのヘテロ環は場合により、
C1-C6アルキル、C6-C10アリール、ヘテロアリール、C7-C11アリールアルキル、C1
-C6アルキルカルボニル、C3-C7シクロアルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカ
ルボニル、C7-C11アリールアルコキシカルボニル、C1-C6アルキルスルホニルま
たはC6-C10アリールスルホニルから選択される基0〜3個で置換されており;
R12はH、C1-C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシフェニルジフェニル
メチル、トリメチルシリルエトキシメトキシ(SEM)、(C1-C6アルキル)カルボニ
ル、(C1-C6アルコキシ)カルボニル;(C1-C6アルキル)アミノカルボニル、C3
-C6アルケニル、C3-C7シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルアルキル、アリー
ル、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)カルボニル、ヘテロアリールカルボニル
、アリールC1-C6アルキル、(C1-C6アルキル)カルボニル、またはアリールカルボ
ニル、C1-C6アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アリール(C1-C6アルキ
ル)スルホニル、ヘテロアリールスルホニル、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)ス
ルホニル、アリールオキシカルボニル、またはアリール(C1-C6アルコキシ)カル
ボニルから選択され;ここで上記アリール基は、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキ
シ、ハロ、CF3およびニトロよりなる群から選択される置換基0〜2個で置換さ
れており;
R13はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、ニトロ、N(R10)R11、-N(R16)R17、
R7 0〜3個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリール、
R7 0〜3個で置換されたヘテロアリールまたはC1-C10アルキルカルボニルから
選択され;
R14はH、C1-C10アルキル、C2-C10アルケニル、C2-C10アルキニル、C1-C10ア
ルコキシ、アリール、ヘテロアリールまたはC1-C10アルコキシカルボニル、CO2R10
または-C(=O)N(R10)R11から選択され;
R15は、H、CO2R18a、C(=O)R18a、CONR18aR17、-SO2R18a、-SO2NR18aR17、R9
0〜1個で置換されたC1-C6アルキル、R9 0〜1個で置換されたC3-C6アルケニ
ル、R9 0〜1個で置換されたC3-C7シクロアルキル、R9 0〜1個で置換されたC4
-C11シクロアルキルアルキル、R9 0〜1個またはR7 0〜2個で置換されたア
リールまたはR9 0〜1個またはR7 0〜2個で置換されたアリール(C1-C6アルキ
ル)−から選択され;
R16は、
-C(=O)-O-R18a、
-C(=O)-R18b、
-C(=O)N(R18b)2、
-C(=O)NHSO2R18a、
-C(=O)NHC(=O)R18b、
-C(=O)NHC(=O)OR18a、
-C(=O)NHSO2NHR18b、
-SO2-R18a、
-SO2-N(R18b)2、または
-SO2-NHC(=O)OR18b
から選択され;
R17はH、C1-C6アルキル、C3-C7シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルアル
キル、アリール、アリール(C1-C6アルキル)−またはヘテロアリール(C1-C6アル
キル)から選択され;
R18aはC1-C8アルキル、C3-C11シクロアルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、
(C1-C6アルキル)アリール、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)−、(C1-C6アルキル
)ヘテロアリール、ビアリール(C1-C6アルキル)、ヘテロアリールまたはアリール
から選択され、ここで上記アリールまたはヘテロアリール基は、場合によりR19
0〜4個で置換されており;
R18bはR18aまたはHから選択され;
R19はH、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、NR11R12、C1-C8アルキル、C2-C6ア
ルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルア
ルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、C1-C6アルコキシ、OCF3またはC1-C4アル
コキシカルボニル、アリール、-O−アリール、-SO2−アリール、ヘテロアリール
または-SO2−ヘテロアリールから選択され;ここで上記アリールおよびヘテロア
リール基は水素、ハロゲン、CF3、C1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシから選
択される基0〜4個で置換されていてよく;
R20はヒドロキシ、C1-C10アルキルオキシ、C3-C11シクロアルキルオキシ、C6-
C10アリールオキシ、C7-C11アラルキルオキシ、C3-C10アルキルカルボニルオキ
シアルキルオキシ、C3-C10アルコキシカルボニルオキシアルキルオキシ、C2-C10
アルコキシカルボニルアルキルオキシ、C5-C10シクロアルキルカルボニルオキシ
アルキルオキシ、C5-C10シクロアルコキシカルボニルオキシアルキルオキシ、C5
-C10シクロアルコキシカルボニルアルキルオキシ、C7-C11アリールオキシカルボ
ニルアルキルオキシ、C8-C12アリールオキシカルボニルオキシアルキルオキシ、
C8-C12アリールカルボニルオキシアルキルオキシ、C5-C10アルコキシアルキルカ
ルボニルオキシアルキルオキシ、C5-C10(5−アルキル−1,3−ジオキサシクロペ
ンテン−2−オンイル)メチルオキシ、C10-C14(5−アリー
ル−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オンイル)メチルオキシまたは(R11)(R1 2
)N−(C1-C10アルコキシ)−から選択され;
R21はC1-C8アルキル、C2-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シク
ロアルキルメチル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキルまたはR7 0〜2
個で置換されたC1-C10アルキルから選択され;
R22は
-C(=O)-R18b、
-C(=O)N(R18b)2、
-C(=O)NHSO2R18a、
-C(=O)NHC(=O)R18b、
-C(=O)NHC(=O)OR18a、または
-C(=O)NHSO2NHR18b、
から選択され;
mは0〜2であり;
nは0〜4であり;
pは0〜2であり;
qは0〜4であり;
rは0〜2であり;
sは0〜1であるが、
ただし、
(1)bが二重結合である場合はR14またはR15の一方のみが存在し、そしてQお
よびUは-(CH2)-ではなく;そして、
(2)n、mおよびqはR1とYを連結する原子の数が8〜14の範囲にあるように
選択され;そして、
(3)Vが−(フェニル)−Q−である場合は、Uが直接の結合ではない
(即ちUはn=0であるような-(CH2)n-ではない)か、またはQが直接の結合で
はない(即ち、Qはn=0であるような-(CH2)n-ではない)かの何れかであるよ
うな化合物およびその立体異性体、立体異性体の混合物、薬学的に許容される塩
およびプロドラッグである。
〔3〕本発明の更に好ましい化合物は、下記式II:
〔式中、
bは番号4および番号5の炭素原子の間の結合であり、炭素−炭素一重または
二重結合であり;
R1は
から選択され;
R2およびR3は独立して、H、C1-C4アルコキシ、NR11R12、ハロゲン、NO2、CN
、CF3、C1-C6アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C7シクロアルキル、C4-C11シクロ
アルキルアルキル、R7 0〜2個で置換されたC6-C10アリール、C7-C11アリール
アルキル、C2-C7アルキルカルボニルまたはC7-C11アリールカルボニルから選択
され;
あるいは、R2とびR3はそれらが連結している炭素原子と一緒になって5〜7員の
炭素環または5〜7員のヘテロ環の芳香族または非芳香族の環系を形成すること
ができ、その炭素環またはヘテロ環は場合によりR70〜2個で置換されており;
Uは
-(CH2)n-、
-N(R12)(CH2)m-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-;
-N(R10)S(O)q-、
から選択され;
Vは、-(CH2)n-、
-(C1-C6アルキレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個
で置換されたもの、
-(C2-C7アルケニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(C2-C7アルキニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜3個で置換
されたもの、
-(フェニル)-Q-、ただしフェニルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、
-(ピリジル)-Q-、ただしピリジルがR13から個々に選択される基0〜2個で置
換されたもの、または、
-(ピリダジニル)-Q-、ただしピリダジニルがR13から個々に選択される基0〜
2個で置換されたもの
から選択され;
Qは
-(CH2)n-、
-(CH2)nO(CH2)m-、
-(CH2)nN(R12)(CH2)m-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-
から選択され;
Wは
-(CH2)qC(=O)N(R10)-、または
-C(=O)-N(R10)-(CH2)q-
から選択され;
Xは-(CH2)q-CH(R8)-CH(R9)-であり;
Yは-COR20であり;
R6は、
H、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、ニトロ、C1-C6アルキル
カルボニル、-N(R11)R12、シアノ、ハロ、CF3、-S(O)pR10、CO2R18a、CONR17R18 a
、-COR18a、OR10、場合によりハロゲン、C1-C6アルコキシ、C1-C6アルキル、CF3
、S(O)mMeまたは-NMe2から選択される基0〜3個で置換されたC6-C10アリール
;
ピリジニル、フラニル、チアゾリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、トリ
アゾリル、イミダゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、インドリニル、キノリ
ニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、テトラヒドロフラ
ニル、ピラニル、3H−インドリル、カルバゾリル、ピロリジニル、ピペリジニル
、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリルまたはモルホリニルから選択されるヘ
テロ環系;
から選択され;
R7はH、C1-C4アルキル、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、ニトロ、C1-C4アル
キルカルボニル、-N(R11)R12、CO2R18a、SO2R11、SO2NR10R11またはOR10から選
択され;
R8はH、CONR17R18a、-CO2R18a、COR18a、
R6 0〜1個で置換されたC1-C10アルキル、
R6 0〜1個で置換されたC2-C10アルケニル、
R6 0〜1個で置換されたC2-C10アルキニル、
R6 0〜1個で置換されたC3-C8シクロアルキル、
R6 0〜1個で置換されたアリール、または、
ピリジニル、フラニル、チアゾリル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、トリ
アゾリル、イミダゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、インドリニル、キノリ
ニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリ
ジニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、3H−インドリル、カルバゾリル、ピ
ロリジニル、ピペリジニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリルまたはモル
ホリニルから選択されるヘテロ環、ただし上記ヘテロ環は場合によりR7 0〜2
個で置換されたもの;
から選択され;
R9はHまたは-N(R16)R17から選択され;
R10はHまたはC1-C10アルキルまたはC7-C10アリールアルキルから選択され;
R11は水素、ヒドロキシ、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロア
ルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、C1-C6アルコキシ、ベンジルオキシ、C6-
C10アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C7-C11アリールアル
キル、アダマンチルメチル、またはR4 0〜2個で置換されたC1-C10アルキルか
ら選択され;
あるいは、R10およびR11は両方とも同じ窒素原子上の置換基である場合(-NR10R11
の場合等)は、それらが連結している窒素原子と一緒になって、3−アザビシ
クロノニル、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−キノリニル、1,2,3,4−テトラヒドロ
−2−イソキノリニル、1−ピペリジニル、1−モルホリニル、1−ピロリジニ
ル、チアモルホリニル、チアゾリジニルまたは1−ピペラジニルから選択される
ヘテロ環を形成し;そのヘテロ環は場合により、C1-C6アルキル、C6-C10アリー
ル、ヘテロアリール、C7-C11アリールアルキル、C1-C6アルキルカルボニル、C3-
C7シクロアルキルカルボニル、C1-C6アルコキシカルボニル、C7-C11アリールア
ルコキシカルボニル、C1-C6アルキルスルホニルまたはC6-C10アリールスルホニ
ルから選択される基1〜3個で置換されており;
R12はH、C1-C6アルキル、トリフェニルメチル、メトキシフェニルジ
フェニルメチル、トリメチルシリルエトキシメトキシ(SEM)、C1-C4アルコキシ
カルボニル、C1-C6アルキルカルボニル、C1-C6アルキルスルホニル、アリール(C1
-C4アルキル)スルホニル、アリールスルホニル、アリール、ヘテロアリールカ
ルボニルまたはヘテロアリールアルキルカルボニルから選択され、ここで上記ア
リール基は、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、ハロ、CF3およびNO2よりなる群
から選択される置換基0〜3個で置換されており;
R13はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、N(R10)R11、-N(R16)R17、R7 0〜
3個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリール、R7 0〜
3個で置換されたヘテロアリールまたはC1-C10アルキルカルボニルから選択され
;
R14はH、C1-C10アルキル、C2-C10アルケニル、C2-C10アルキニル、C1-C10ア
ルコキシ、アリール、ヘテロアリールまたはC1-C10アルコキシカルボニル、CO2R10
または-C(=O)N(R10)R11から選択され;
R16は
-C(=O)-O-R18a、
-C(=O)-R18b、
-SO2-R18a、または
-SO2-N(R18b)2
から選択され;
R17はHまたはC1-C4アルキルから選択され;
R18aはC1-C8アルキル、C3-C11シクロアルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、
(C1-C6アルキル)アリール、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)−、(C1-C6アルキル
)ヘテロアリール、ビアリール(C1-C6アルキル)、ヘテロアリールまたはアリール
から選択され、ここで上記アリールまたは
ヘテロアリール基は場合により、R19 0〜2個で置換されており;
R18bはR18aまたはHから選択され;
R19はH、ハロゲン、CF3、CO2H、CN、NO2、NR11R12、C1-C8アルキル、C2-C6ア
ルケニル、C2-C6アルキニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シクロアルキルア
ルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、C1-C6アルコキシ、OCF3またはC1-C4アル
コキシカルボニル、アリール、-O−アリール、-SO2−アリール、ヘテロアリール
または-SO2−ヘテロアリールから選択され;ここで上記アリールおよびヘテロア
リール基は水素、ハロゲン、CF3、C1-C3アルキルまたはC1-C3アルコキシから選
択される基0〜4個で置換されていてよく;
R20は、
ヒドロキシ;
C1-C10アルコキシ;
メチルカルボニルオキシメトキシ−;
エチルカルボニルオキシメトキシ−;
t−ブチルカルボニルオキシメトキシ−;
シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシ−;
1−(メチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(エチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(t−ブチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エトキシ−;
i−プロピルオキシカルボニルオキシメトキシ−;
t−ブチルオキシカルボニルオキシメトキシ−;
1−(i−プロピルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(t−ブチルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
ジメチルアミノエトキシ−;
ジエチルアミノエトキシ−;
(5−メチル−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル)メトキ
シ−;
(5−(t−ブチル)−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル
)メトキシ−;
(1,3−ジオキサ−5−フェニルシクロペンテン−2−オン−4−イル)メト
キシ−または;
(1−(2−(2−メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エトキシから選択
され;
R21はC1-C8アルキル、C2-C6アルケニル、C3-C11シクロアルキル、C4-C11シク
ロアルキルメチル、C6-C10アリール、C7-C11アリールアルキルまたはR4 0〜2
個で置換されたC1-C10アルキルから選択され;
mは0〜2であり;
nは0〜4であり;
pは0〜2であり;
qは0〜1であり;そして、
rは0〜2であるが、
ただし、
(1)bが二重結合である場合はQおよびUは-(CH2)-ではなく;そして、
(2)n、mおよびqはR1とYを連結する原子の数が8〜14の範囲にあるように
選択され;そして、
(3)Vが−(フェニル)−Q−である場合は、Uが直接の結合ではない
(即ち、Uはn=0であるような-(CH2)n-ではない)か、またはQが直接の結合
ではない(即ち、Qはn=0であるような-(CH2)n-ではない)かの何れかである
ような化合物およびそのエナンチオマーまたはジアステレオマー型、およびエナ
ンチオマーまたはジアステレオマー型の混合物、薬学的に許容される塩またはプ
ロドラッグ形態である。
〔4〕本発明の更に好ましい化合物は下記式IIIa、IIIbまたはIIIc:
〔式中、
R1-Uは一緒になって
から選択され;
R2およびR3は独立して、H、C1-C4アルコキシ、ハロゲン、C1-C6アルキルまた
はC3-C6アルケニル選択され;
Vは、
-(CH2)n-、
-(C1-C6アルキレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜1個で置換さ
れたもの、
-(C2-C7アルケニレン)-Q-、ただしR13から個々に選択される基0〜1個で置換
されたもの、
-(フェニル)-Q-、ただしフェニルがR13から個々に選択される基0〜1個で置
換されたもの、
から選択され;
Qは
-(CH2)n-、
-O-、
-N(R12)-、
-N(R10)C(=O)-、または
-C(=O)N(R10)-
から選択され;
R7はH、ヒドロキシ、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルキルカルボニル、-N(R10)R11
、CO2R18a、SO2N(R10)R11またはOR10から選択され;
R8はH、CONR17R18a、C1-C10アルキル、C2-C10アルケニル、C2-C10アルキニル
、C3-C8シクロアルキル、ピリジニル、またはアリールから選択され、上記アリ
ールまたはピリジニル基は場合によりC1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、アリー
ル、ハロ、シアノ、CF3およびNO2よりなる群から選択される置換基0〜3個で置
換されており;
R9はHまたは-NHR16から選択され;
R10はHまたはC1-C10アルキルから選択され;
R11は水素、ヒドロキシ、C1-C8アルキル、C3-C6アルケニル、C3-C11シクロア
ルキル、C4-C11シクロアルキルメチル、C1-C6アルコキシ、ベンジルオキシ、C6-
C10アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、C7-C11アリールアル
キルまたはアダマンチルメチルから選択され;
R13はH、ヒドロキシ、C1-C10アルコキシ、N(R10)R11、-N(R16)R17、R7 0〜
2個で置換されたC1-C10アルキル、R7 0〜3個で置換されたアリール、R7 0〜
2個で置換されたヘテロアリールまたはC1-C6アルキルカルボニルから選択され
;
R16は、
-C(=O)-O-R18a、
-SO2-R18a、または
-SO2-NHR18a
から選択され;
R18aはC1-C8アルキル、C3-C11シクロアルキル、アリール(C1-C6アルキル)−、
(C1-C6アルキル)アリール、ヘテロアリール(C1-C6アルキル)−、(C1-C6アルキル
)ヘテロアリール、ビアリール(C1-C6アルキル)、ヘテロアリールまたはアリール
から選択され、ここで上記アリールまたはヘテロアリール基は場合により、R19
0〜2個で置換されており;
R19はH、Br、F、Cl、CF3、CN、NHR11、C1-C4アルキル、アリール、アリール(
C1-C4アルキル)−、C1-C4アルコキシ、C1-C4アルコキシカルボニルまたは-O−ア
リールから選択され、ここで上記アリール基は場合によりハロゲン、CF3、C1-C3
アルキルまたはC1-C3アルコキシから選択される置換基0〜3個で置換されてい
てよく;
R20は
ヒドロキシ、
C1-C10アルコキシ;
メチルカルボニルオキシメトキシ−;
エチルカルボニルオキシメトキシ−;
t−ブチルカルボニルオキシメトキシ−;
シクロヘキシルカルボニルオキシメトキシ−;
1−(メチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(エチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(t−ブチルカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)エトキシ−;
i−プロピルオキシカルボニルオキシメトキシ−;
t−ブチルオキシカルボニルオキシメトキシ−;
1−(i−プロピルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(シクロヘキシルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
1−(t−ブチルオキシカルボニルオキシ)エトキシ−;
ジメチルアミノエトキシ−;
ジエチルアミノエトキシ−;
(5−メチル−1,3−ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル)メトキ
シ−;
(5−(t−ブチル)−1,3-ジオキサシクロペンテン−2−オン−4−イル)
メトキシ−;
(1,3−ジオキサ−5−フェニル−シクロペンテン−2−オン−4−イル)メ
トキシ−;または
1−(2−(2−メトキシプロピル)カルボニルオキシ)エトキシ−から選択
され;
nは0〜4であり;
qは0〜1であるが、
ただし、nおよびqはR1とCOR20を連結する原子の数が8〜14の範囲にあるよ
うに選択されるような化合物およびそのエナンチオマーまたはジアステレオマー
型、およびエナンチオマーまたはジアステレオマー型の混合物、薬学的に許容さ
れる塩またはプロドラッグ形態である。
〔5〕本発明の特に好ましい化合物は、下記化合物群:
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピ
オン酸、
3−〔3−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピ
オン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジル
オキシカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(2−アミノチアゾール−4−イル)プロピル〕イソオキサ
ゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔3−〔3−(2−アミノチアゾール−4−イル)プロピル〕イソオキサ
ゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6-トリメチルフェニル)
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,6−ジクロロフェニル)ス
ルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル
)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((4−ビフェニル)スルホニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,6−ジクロロフェニル)スルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((4−ビフェニル)スルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノカルボニル)プロピル〕イ
ソオキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェ
ニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリ
メチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(2−アミノイミダゾール−4−イル)エチル〕イソオキサ
ゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6-トリメチルフェニ
ル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオ
キサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフ
ェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノカルボニル)プロピ
ル〕イソオキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチ
ルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニ
ル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イ
ソオキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチ
ルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕
イソオキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフ
ェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)プロピル
〕イソオキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリ
メチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノカルボニル)
プロピル〕イソオキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−ト
リメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−ト
リメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)プロピル〕イソオキサゾリン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((
2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾリン
−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)ス
ルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(2−ピリジン−6−イル)プロピル〕イソオキサゾリン−
5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(2−アミノピリジン−6−イル)エチル〕イソオキサゾリ
ン−5−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニル)
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(7−アザベンズイミダゾール−2−イル)プロピル〕イソ
オキサゾリン−5−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6-トリメチルフェニ
ル)スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルス
ルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロ
ピル〕イソオキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−
トリメチルフェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾリン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)プロピ
オン酸、
3−〔5−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニル
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−プロピルオキシカルボニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピ
オン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−プロピルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルメチルカルボニルアミノ〕−2−(n−プロピルオキシ
カルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−プロピルスルホニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾリン−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸
、
3−〔5−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルスルホニルアミノ)プロピ
オン酸、
3−〔5−〔4−(ピリジン−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノピリジン−6−イル)プロピル〕イソオキサゾ
リン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオ
キサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルスル
ホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニ
ルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(2−アミノイミダゾール−4−イル)プロピル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−((2,4,6−トリメチルフェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔2−(イミダゾール−2−イルアミノ)エチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔5−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノカルボニル)プロピル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6-トリメチルフェニ
ルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノカルボニル)プロピ
ル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチ
ルフェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニルスル
ホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキ
サゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルスル
ホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニル
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチ
ル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルス
ルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,6−ジクロロフェニルス
ルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6-トリメチルフェニ
ルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフチルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニル
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕
−2−(2,6−ジクロロフェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−ト
リメチルフェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(4−ビフ
ェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(1−ナフ
チルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔3−(7−アザベンズイミダゾール−2−イル)プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−(2,4,6−トリメチルフェニル
スルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジメチル−4−フェニル)フェ
ニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジメチル−4−フェ
ニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕
イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジメチル−4−
フェニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕
−2−〔(2,6−ジメチル−4−フェニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジクロロ−4−フェニル)フェ
ニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソ
オキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジクロロ−4−フェ
ニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジクロロ−4−フ
ェニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−イルカルボニルアミノ〕−2−〔(2,6−ジ
クロロ−4−フェニル)フェニルスルホニルアミノ〕プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−3−(フェニルスルホニルメチル)プロピオ
ン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−3−(1−アダマンチルメチルアミノカルボ
ニル)プロピオン酸、
3−〔5−〔4−(イミダゾール−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−イルカルボニルアミノ〕−3−(3−ピリジニル)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソオ
キサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソオ
キサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソオ
キサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ
)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピルオキシ
〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカル
ボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピルオキシ
〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカ
ルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピルオキシ
〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)プロピルオキシ
〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔2−(イミダゾリン−2−イルアミノ)エチルオキシ〕イソオキ
サゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキ
シカルボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)エチルオキシ〕イソオキ
サゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカルボニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)エチルオキシ〕イソオキ
サゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プ
ロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)エチルオキシ〕イソオキ
サゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)エチルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(ベンジルオキシカルボ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)エチルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルオキシカル
ボニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)エチルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(テトラヒドロピリミド−2−イルアミノ)エチルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(n−ブチルスルホニル
アミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソオ
キサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)
プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(ベンズイミダゾール−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕
イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルア
ミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4−メチルイミダゾール−2−イルアミノ)プロピルオキ
シ〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニ
ルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4,5−ジメチルイミダゾール−2−イルアミノ)プロピルオ
キシ〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホ
ニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(4,5,6,7−テトラヒドロベンズイミダゾール−2−イルアミ
ノ)プロピルオキシ〕イソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(
フェニルスルホニルアミノ)プロピオン酸、
3−〔3−〔3−(ピリジン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソオキサ
ゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミノ)プロ
ピオン酸、
3−〔3−〔3−(イミダゾール−2−イルアミノカルボニル)エトキシ〕イ
ソオキサゾール−5−イルカルボニルアミノ〕−2−(フェニルスルホニルアミ
ノ)プロピオン酸
から選択される式Iの化合物、そのエナンチオマーまたはジアステレオマー型、
エナンチオマーまたはジアステレオマー型の混合物、薬学的に許容される塩また
はプロドラッグ形態である。
本発明においては、上記式Iの化合物は細胞−マトリックスおよび細胞−細胞
の付着過程の抑制剤として有用であることが解った。本発明は、式Iの新しい化
合物、細胞外マトリックスへの異常な細胞の付着から生じる疾患の治療の必要な
宿主に式Iの化合物有効量を投与することを包
含する上記疾患の予防または治療のためにこのような化合物の使用方法を包含す
る。
本発明では上記式Iの化合物がαvβ3の抑制剤として有用であることも解った
。本発明の化合物はビトロネクチンのαvβ3への結合を抑制し、細胞付着を抑制
する。
本発明はまた式Iの化合物および薬学的に許容される担体を含有する薬学的組
成物を提供する。
本発明の式Iの化合物は血管形成性疾患の治療(予防を含む)のために有用で
ある。本明細書では「血管形成性疾患」とは腫瘍の転移や眼血管新生のような異
常な血管新生の関与する疾患、例えば、糖尿病性網膜症、新血管緑内障、加齢性
班紋変性および網膜静脈閉塞を包含し、これらは上記式Iの化合物有効量を治療
を要する哺乳類に投与する際の治療対象とされる。
本発明の式Iの化合物は、細胞の付着過程が関与する他の疾患、例えば、炎症
、骨変性、血栓塞栓性疾患、再狭窄、関節リューマチ、喘息、アレルギー、成人
呼吸障害症候群、移植片vs宿主病、臓器移植拒絶反応、敗血症ショック、乾癬、
湿疹、接触性皮膚炎、骨粗鬆症、骨関節炎、アテローム性動脈硬化症、炎症性腸
疾患および他の自己免疫疾患の治療または予防のためにも有用である。本発明の
式Iの化合物はまた創傷治癒のためにも有用である。
本明細書で用いる「血栓塞栓性疾患」とは動脈または静脈の心臓血管または脳
血管の血栓塞栓性疾患のような血小板の活性化および凝集の関与する症状、例え
ば、血栓症、不安定アンジナ、初回または再発性の心筋梗塞、虚血性突然死、一
過性虚血発作、卒中、アテローム性動脈硬化症、静脈血栓、深静脈血栓、血栓静
脈炎、動脈塞栓、冠動脈および脳動
脈の血栓、心筋梗塞、脳塞栓、腎塞栓、肺塞栓または糖尿病に関る疾患を包含し
、これらは上記式Iの化合物有効量を治療を要する哺乳類に投与する際の治療対
象とされる。
本発明の化合物は生物学的試料中の細胞付着を防止するために他のexvivoの用
途に使用してよい。
本発明の化合物はまた、ヘパリンまたはワーファリンのような抗凝固剤または
凝固抑制剤;アスピリン、ピロキシカムまたはチクロピジンのような抗血小板剤
または血小板抑制剤;ボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバンのようなト
ロンビン抑制剤;プラスミノーゲン活性化剤、アニストレプラーゼ、ウロキナー
ゼまたはストレプトキナーゼのような血栓溶解剤または腺維溶解剤から選択され
る他の治療薬一つまたはそれ以上と組合わせて投与できる。
本発明の式Iの化合物は、上記した別の治療薬一つ以上と組合わせて投与する
ことにより所望の治療効果を達成するために必要とされる各薬剤の用量を低減す
ることができる。即ち、本発明の複合療法は各成分の使用用量を低減し、各成分
の毒性副作用を低下させることができる。用量が低減されることにより化合物の
副作用の危険性が最小限にされ、これにより単独使用時の各成分の安全圏と比較
してより広範な安全圏が得られる。このような複合療法は血栓塞栓性疾患の治療
のための相乗的または相加的な治療効果を達成するために使用してよい。
「治療有効量」とは細胞または哺乳類に単独または他の治療薬と組合わせて投
与した場合に、血栓塞栓性疾患の症状または疾患の進行を防止または軽減するた
めに有効な式Iの化合物の量を指す。
「組合わせて投与」または「複合療法」とは、式Iの化合物および他の治療薬
一つ以上を同時に治療対象の哺乳類に投与することを指す。組
合わせて投与する場合は各成分は同時に、または逐次的に順不同で異なる時点に
投与してよい。即ち、各成分は別の時点ではあるが所望の治療作用を得るために
十分近接した時点に投与してよい。
抗凝固剤(または凝固抑制剤)という用語は、本明細書では血液の凝固を抑制
する薬剤を指す。このような薬剤にはワーファリン(COUMADINTMとして市販)お
よびヘパリンが包含される。
抗血小板剤(または血小板抑制剤)という用語は、本明細書では血小板の凝集
、付着または顆粒の分泌を抑制するなどにより血小板の機能を抑制する薬剤を指
す。このような薬剤には種々の知られた非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)、例
えば、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセン、スリンダック、インドメタ
シン、メフェナメート、ドロキシカム、ジクロフェナック、スルフィンピラゾン
およびピロキシカム並びに薬学的に許容されるその塩、またはプロドラッグが包
含される。NSAIDのうち、アスピリン(アセチルサリチル酸、ASA)およびピロキシ
カムが適している。ピロキシカムはFELDANETMとしてPfizer Inc.(New York,NY)
から市販されている。その他の適当な抗血小板剤には、チクロピジン並びに薬学
的に許容されるその塩またはプロドラッグが包含される。チクロピジンはまた使
用時胃腸管に対して穏やかであることからも好ましい化合物である。他の適当な
血小板抑制剤には、トロンボキサンA2受容体拮抗剤およびトロンボキサンA2合成
酵素抑制剤、並びに、薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグが包含され
る。
トロンビン阻害剤(抗トロンビン剤)という用語は、本明細書では、セリンプ
ロテアーゼトロンビンの阻害剤を指す。トロンビンを阻害することにより、種々
のトロンビン媒介過程、例えば、トロンビン媒介血小板活性化(即ち、例えば、
血小板の凝集、および/またはプラスミノー
ゲン活性化抑制剤−1および/またはセロトニンの顆粒分泌)および/またはフ
ィブリン形成が障害を受ける。このような阻害剤には、ボロアルギニン誘導体お
よびボロペプチド、ヒルジンおよびアルガトロバン並びに薬学的に許容されるそ
の塩およびプロドラッグが包含される。ボロアルギニン誘導体およびボロペプチ
ドには、ボロニック酸のN−アセチルおよびペプチド誘導体、例えばリジン、オ
ルニチン、アルギニン、ホモアルギニンのC末端αアミノボロニック酸誘導体お
よび相当するそのイソチオウロニウム類縁体が包含される。ヒルジンという用語
は、本明細書では、ジスルファトヒルジンのような本明細書ではヒルログと称す
るヒルジンの適当な誘導体または類縁体を包含するものとする。ボロペプチドト
ロンビン阻害剤は、Kettner等の米国特許5,187,157号および欧州特許出願293 88
1 A2に記載の化合物も包含し、これらの開示内容は参考のために本明細書に組み
込まれる。その他の適当なボロアルギニン誘導体およびボロペプチドトロンビン
阻害剤には、PCT出願92/07869号および欧州特許出願471 651 A2に記載のものが
包含され、これらの開示内容は参考のために本明細書に組み込まれる。
血栓溶解(または腺維溶解)剤(または血栓溶解剤または腺維溶解剤)という
用語は、本明細書では、血餅(血栓)を溶解する薬剤を指す。このような薬剤に
は組織プラスミノーゲン活性化剤、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはス
トレプトキナーゼ並びに薬学的に許容されるその塩またはプロドラッグが包含さ
れる。組織プラスミノーゲン活性化剤(tPA)はGenentech Inc(South San Fran
cisco,Calfornia)から販売されている。アニストレプラーゼという用語は本明
細書では、例えば欧州特許出願028,489号に記載されているもののようなアニソ
イル化プラスミノーゲンストレプトキナーゼ活性化剤を指し、その開示内容は参
考
のために本明細書に組み込まれる。アニストレプラーゼはEMINASETMとして販売
されている。ウロキナーゼという用語は本明細書では、二重鎖および一重鎖のウ
ロキナーゼの両方を指すものとするが、後者は本明細書ではウロキナーゼとも称
する。
このような別の治療薬と組合わせた本発明の式Iの化合物の投与は、化合物お
よび薬剤の単独投与時を超える薬効上の利益をもたらし、一方で各々を低用量と
することを可能にするのである。低用量とすることにより副作用の危険性が低減
され、安全圏が拡大する。
本発明の化合物はまたαvβ3へのビトロネクチンまたはフィブリノーゲンの結
合に関る試験または検定において、標準用または対照用の化合物として、例えば
、高品質の標準物質または対照物質として、使用される。このような化合物は例
えばαvβ3の関る薬学的研究において使用するための市販のキットにおいて提供
されてもよい。本発明の化合物はまたαvβ3の関る診断においても使用してよい
。
本発明明細書に記載する化合物は、不斉中心を有しうる。特段の記載がない限
り、全てのキラル、ジアステレオマーおよびラセミ体を本発明に含めるものとす
る。オレフィン、C=N結合等の多くの幾何異性体もまた本明細書に記載した化
合物に存在しうるが、これらの安定な異性体は全て本発明に包含されるものとす
る。不斉置換された炭素原子を有する本発明の化合物は光学活性体またはラセミ
体として単離してよい。ラセミ体の光学分割、または光学活性原料から合成する
など、光学活性体の調製方法は当該分野でよく知られている。特定の立体化学ま
たは異性体を特記しない限り、ある構造の全てのキラル、ジアステレオマー、ラ
セミ体および全ての幾何異性体を意図するものとする。
ある変数(例えば、R2、R4、R6、R7、R8、R12およびR14、n等)がある構成成
分またはある式において複数存在する場合は、各存在につきその定義は別の存在
の定義とは独立するものとする。即ち、例えば、基R4 0〜2個で置換されてい
るように示されている場合は、その基は場合によりR4 2個までで置換されてい
てよく、そしてR4は各々の存在において独立して考えられるR4の定義一覧から選
択される。また例えば基-N(R5a)2の場合、N上のR5a置換基2個の各々が独立し
て考えられるR5aの定義一覧から選択される。同様に、例えば基-C(R7)2-の場合
、C上のR7置換基2個の各々が独立して考えられるR7の定義一覧から選択される
。
置換基へのびる結合が環内の原子2個を連結する結合を横断するように示され
ている場合は、その置換基は環上のいずれの原子と結合していてもよいものとす
る。置換基を別の基に連結させている結合が特に示されていないか、または結合
が連結しているそのような他の基内の原子が特に示されていない場合は、その置
換基はそのような他の基上のいずれの原子と結合を形成していてもよいものとす
る。
置換基が式Iの化合物の残りの部分に連結する際に介在する原子を示すことな
く置換基を列挙する場合は、その置換基はその置換基内のいずれの原子を介して
結合してもよいものとする。例えば、置換基がピペラジニル、ピペリジニルまた
はテトラゾリルである場合は、そのピペラジニル、ピペリジニル、チアゾリル基
はピペラジニル、ピペリジニル、チアゾリル基内の何れの原子を介して式Iの化
合物の残りの部分に結合していてもよいものとする。
置換基および/または変数の組合わせは、その組合わせが安定な化合物を与え
る場合のみ許されるものとする。安定な化合物または安定な構
造とは、本明細書では、反応混合物から有用な程度の純度にまで単離し、有効な
治療薬に製剤する操作に耐えうる程度に十分な安定性を有する化合物を指す。
「置換された」という用語は本明細書では示された原子上の何れかの一つかそ
れ以上の水素が示された群から選択されるもので置き変えられていることを指す
が、その示された原子の通常の原子価を超えないものとし、その置換により安定
な化合物が得られるものとする。置換基がケト(即ち=O)である場合は、原子
上の水素2個が置き換えられる。
本明細書では、「アルキル」とは、炭素原子所定数を有する分枝鎖および直鎖
の両方の飽和脂肪族炭化水素基を含み(例えば「C1-C10」とは炭素原子1〜10個
を有するアルキルを意味する);「ハロアルキル」とは、ハロゲン一つかそれ以
上で置換された炭素原子所定数を有する分枝鎖および直鎖の両方の飽和脂肪族炭
化水素基を含み(例えばCvFw、ただしv=1〜3、w=1〜(2v+1));「アル
コキシ」とは酸素架橋を介して連結した炭素原子所定数のアルキル基を指し;「シ
クロアルキル」とは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびアダマンチルのような単環、
二環または多環の環系を含む飽和環基を指すものとし;そして、「ビシクロアル
キル」とは〔3.3.0〕ビシクロオクタン、「4.3.0」ビシクロノナン、〔4.4.0〕
ビシクロデカン(デカリン)、〔2.2.2〕ビシクロオクタン等のような飽和二環
基を指すものとする。「アルケニル」とは、エテニル、プロペニル等のような直
鎖または分枝鎖のいずれかの形状で鎖のいずれかの安定な位置に存在する炭素−
炭素不飽和結合一つかそれ以上を有する炭化水素鎖を指すものとし;そして、「
アルキニル」とはエチニル、プロピニル等のような直鎖または分枝鎖のいずれか
の形状で鎖の
いずれかの安定な位置に存在する炭素−炭素三重結合一つかそれ以上を有する炭
化水素鎖を指すものとする。
「アルキレン」、「アルケニレン」、「フェニレン」等の用語は、それぞれ、
式Iの構造の残りの部分に2結合部位で連結しているようなアルキル、アルケニ
ルおよびフェニルを指す。このような「アルキレン」、「アルケニレン」、「フ
ェニルレン」等は、本明細書ではそれぞれ「−(アルキル)−」、「−(アルケニ
ル)−」および「−(フェニル)−」とも記載する。
「ハロ」または「ハロゲン」とは、本明細書ではフルオロ、クロロ、ブロモお
よびヨードを指すものとし;「対イオン」とはクロリド、ブロミド、ヒドロキシ
ド、アセテート、スルフェート等のような小形の負荷電荷種を指すものとする。
本明細書では、「アリール」または「芳香族残基」とはフェニルまたはナフチ
ルを指し、「アリールアルキル」とはアルキル架橋を介して連結したアリール基
を指すものとする。
本明細書では「炭素環」または「炭素環残基」とは、いずれかの安定な3〜7
員の炭環または二環、または、7〜14員の二環または三環の、または26員までの
多環の炭素環を指すものとし、これらは全て、飽和、部分不飽和、または芳香族
であってよい。このような炭素環の例には、シクロプロピル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、フェニル、ビフェニル、ナフチル、インダニル、アダマンチル
またはテトラヒドロナフチル(テトラリン)が包含される。
本明細書では「ヘテロ環」または「ヘテロ環残基」とは、飽和、部分不飽和、
または芳香族であってよく、炭素原子およびN、OおよびSよりなる群から独立
して選択されるヘテロ原子1〜4個よりなり、ここで
窒素およびイオウのヘテロ原子は場合により酸化されていてよく、そして窒素は
場合により第4窒素であってよく、上記ヘテロ環がベンゼン環と縮合した二環の
基も含むような、いずれかの安定な5〜7員の単環または二環、または、7〜10
員の二環のヘテロ環を指すものとする。ヘテロ環は安定な構造を与えるようない
ずれかのヘテロ原子または炭素原子においてその懸垂基に連結していてよい。本
明細書に記載するヘテロ環は得られる化合物が安定である限り炭素または窒素原
子上で置換されていてよい。このようなヘテロ環の例には、ピリジル(ピリジニ
ル)、ピリミジニル、フラニル(フリル)、チアゾリル、チエニル、ピロリル、
ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニ
ル、インドリル、インドレニル、イソオキサゾリニル、イソオキサゾリル、キノ
リニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ピペリジニル、4−ピペリドニ
ル、ピロリジニル、2−ピロリドニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テ
トラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、
またはオクタヒドロイソキノリニル、アゾシニル、トリアジニル、6H−1,2,5−
チアジアジニル、2H、6H−1,5,2−ジチアジニル、チアントレニル、ピラニル、
イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、フェノキサチイニル、2H−ピ
ロリル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾ
リニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジ
ニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H−インドリル、イン
ドリル、1H−インダゾリル、プリニル、4H−キノリジニル、イソキノリニル、キ
ノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シ
ンノリニル、プテリジニル、4aH−カルバゾール、カルバゾール、β−カルボリ
ニル、フェナントリ
ジニル、アクリジニル、ペリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フ
ェナルサジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロ
マニル、クロマニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾ
リニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、インド
リニル、イソインドリニル、キヌクリジニル、モルホリニルまたはオキサゾリジ
ニルが包含される。また、上記ヘテロ環を有する縮合環およびスピロ化合物も包
含される。
本明細書では、「ヘテロアリール」という用語は芳香族ヘテロ環基を指す。こ
のようなヘテロアリール基は好ましくは5〜6員の単環基または8〜10員の縮合
二環基である。このようなヘテロアリール基の例には、ピリジル(ピリジニル)
、ピリミジニル、フラニル(フリル)、チアゾリル、チエニル、ピロリル、ピラ
ゾリル、イミダゾリル、インドリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、ピラジ
ニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンズ
イミダゾリル、キノリニルまたはイソキノリニルが包含される。
本明細書では「薬学的に許容される塩」とは式Iの親化合物が式Iの化合物の
酸または塩基の塩を形成する事により修飾されているような開示化合物の誘導体
を指すものとする。薬学的に許容される塩の例には、アミンのような塩基性の残
基の無機酸または有機酸の塩;カルボン酸のような酸性の残基のアルカリ塩また
は有機塩などが包含される。
「プロドラッグ」とは哺乳類対象に投与した場合にin vivoで式Iの活性親薬
剤放出するようないずれかの共有結合担体と考える。式Iの化合物のプロドラッ
グは、通常の操作またはin vivoで、修飾により脱離して親化合物となるような
方法で化合物内に存在する官能基を修飾することにより調製する。プロドラッグ
には、ヒドロキシル、アミノ、スルフ
ィドリルまたはカルボキシル基が、哺乳類対象に投与されると分解して遊離のヒ
ドロキシル、アミノ、スルフィドリルまたはカルボキシル基をそれぞれ生じるよ
うないずれかの基に連結されているような式Iの化合物を包含する。プロドラッ
グの例には、式Iの化合物中のアルコールおよびアミンの官能基がアセテート、
ホルメートおよびベンゾエートとされているような誘導体が包含される。代表的
なカルボキシルおよびアミノプロドラッグの例はR2、R3およびYの定義の下に含
まれている。
式Iの化合物の薬学的に許容される塩には、例えば非毒性の無機または有機の
酸から形成された、式Iの化合物の従来の非毒性の塩、または第4アンモニウム
塩が包含される。例えば、このような従来の非毒性の塩には、塩酸、臭化水素酸
、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等のような無機酸から誘導したもの;お
よび酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リン
ゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、酸パモイック酸、マレイン酸、ヒド
ロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スル
ファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタン
スルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸等のような有機酸か
ら調製した塩が包含される。
本発明の薬学的に許容される塩は、従来の化学的方法で塩基性または酸性の部
分を含む式Iの化合物から合成することができる。一般的には、塩は遊離の塩基
または酸を化学量論的な量または過剰量の所望の塩形成性の無機または有機の酸
または塩基と適当な溶媒中、または種々の溶媒の混合物中で反応させることによ
り調製する。
式Iの酸の薬学的に許容される塩を形成するには、適切な量の塩基、例えば、
アルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物、例えば、ナトリ
ウム、カリウム、リチウム、カルシウムまたはマグネシウム、または有機の塩基
、例えば、アミン、例えばジベンジルエチレンジアミン、トリメチルアミン、ピ
ペリジン、ピロリジン、ベンジルアミン等、またはテトラメチルアンモニウム水
酸化物のような第4アンモニウム水酸化物を用いる。
上記したとおり、本発明の化合物の薬学的に許容される塩は、これらの化合物
の遊離の酸または塩基の形態をそれぞれ適切な塩基または酸の化学量論的な量と
、水または有機溶媒、または二者の混合物中で反応させることにより調製できる
が、一般的にはエーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはア
セトニトリルのような非水性の媒体が好ましい。適当な塩の例は「Remington's
Pharmaceutical Science」の17版(Mack Publishing Company,Easton,PA,1985
)の1418ページに記載されており、その内容は参考のために本明細書に組み込ま
れる。
本明細書中で引用する参考文献全ての開示内容は、参考のために本明細書に組
み込まれる。
合 成
本発明の化合物は有機合成分野の当該技術者のよく知る多くの方法で調製でき
る。本発明の化合物は合成有機化学分野で知られた合成方法とともに、または当
業者のよく知るその変法とともに、以下に記載する方法を用いて合成できる。好
ましい方法を以下に記載するがこれらに限定されない。明細書中引用する全ての
資料は参考のために本明細書に組み込まれる。
中心となるヘテロ環が3,5−ジ置換イソオキサゾリン環であるような式Iの化
合物は、適切な両極親和性物質を用いたニトリルオキシドの両極性環付加により
好都合に調製できる(1,3−両極性環付加反応について
は1,3-Dipolar Cycloaddition Chemistry(Padwa版)、Wiley,New York,1984; K
anemasaとTsuge,Heterocycles 1990,30,719参照)。必要となるニトリルオキ
シドは中間体オキシムを経て相当するアルデヒドから調製する。
スキームIは本発明の3,5−イソオキサゾリンを得るための合成経路の一例を
示したものである。適切に置換されたヒドロキシルアミンをLiu等(J.Org.Che
m.1980,45,3916)の方法に従ってDMF中NCSで処理する。次に得られたヒドロ
キシミノイルクロリドをTEAを用いて容器内で脱水素ハロゲン化してニトリルオ
キシドとし、これに適切に置換されたアルケンへの1,3−両極性環付加を起こさ
せてイソオキサゾリンとする。あるいは、Leeの方法(Synthesis 1982,508)に
従って、オキシムを酸化的に塩素化し、脱水素塩素化し、得られたニトリルオキ
シドを相加変換条件下適切なアルケンにより捕獲させる。
その後有機合成分野で知られた従来の方法を用いてエステルの加水分解を行う
ことにより所望の酸を得る。得られた酸を適切に置換されたαまたはβアミノエ
ステルにカップリングさせることにより得られた中間体を脱保護して式Iの化合
物を得る。カップリングは有機合成分野で知られた多くのアミド結合形成法の一
つを用いて行う。これらの方法の例には、酸から相当する酸クロリドへの変換、
または標準的なカップリング方法、例えば、アジド法、混合無水カルボン酸(イ
ソブチルクロロホルメート)法、カルボジイミド(ジシクロヘキシルカルボジイ
ミド、ジイソプロピルカルボジイミド、または水溶性カルボジイミド)法、活性
エステル(p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシスクシンイミドエステ
ル)法、カルボニルイミダゾール法、BOP-Cl等のリン試薬を用いる方法などが包
含される。これらの方法の一部(特にカルボジイミド
法)は1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを添加することにより促進できる。
あるいは、スキームIaに示すとおり、上記反応経路は標的分子の右側を合成
した後R1に変換できる適切に保護基された官能基を有するアルデヒドに対して行
うこともできる。
Vが−(フェニル)−Q−でありQが単結合以外であるような式Iの化合物の調
製のための出発物質として有用な別のイソオキサゾリニルアセテートは、文献記
載の方法またはその変法を用いてスキームIbに示すとおり、酢酸ビニルのエス
テルを用いて適切に置換されたクロロまたはブロモオキシムの環付加を行うこと
により調製できる(D.P.Curran & J.Chao,J.Org.Chem.,1988,53,5369-71
; J.N.Kim & E.K.Ryu,Heterocycles,1990,31,1693-97)。
Yがオキシアルコキシ基、例えばアルコキシカルボニルオキシアルコキシであ
るような本発明の化合物は、当業者の知る方法を用いてヨウ化テトラブチルアン
モニウムまたはヨウ化カリウムのようなヨウ化物源およびトリエチルアミンまた
は炭酸カリウムのような酸捕獲剤の存在下、例えばアルコキシカルボニルオキシ
アルキルクロリドに式Iの適切に保護されたカルボン酸を反応させることにより
調製してよい。
適切に置換されたラセミ体β−アミノ酸は市販のものを用いるか、またはスキ
ームII、方法1に示すとおり、JohnsonとLivakの方法に従って適切なアルデヒド
、マロン酸および酢酸アンモニウムから調製する(J.Am.Chem.Soc.1936,58
,299)。ラセミ体のβ置換βアミノエステルはジアルキルキュープレートまたは
アルキルリチウムと4−ベンゾイルオキシ−2−アゼチジノンとの反応、次いで
無水エタノールによる処理(スキームI、方法2)またはβケトエステルの還元
的アミノ化に
より、公開されたPCT出願WO 9316038に記載のとおり調製してよい(Bico等,J.O
rg.Chem.1993,58,7948-51も参照)。エナンチオマー的に純粋なβ置換βアミ
ノ酸はラセミ混合物の光学分割により得るか、または多くの方法、例えば、スキ
ームIIの方法3に示すような相当するαアミノ酸のArndt-Eistertホモロゲーシ
ョン(MeierとZeller,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.1975,14,32; Rodriguez
等,Tetrahedron Lett.,1990,31,5153; Greenlee,J.Med.Chem.1985,28
,434およびこれら文献中の引用資料);およびスキームIIの方法4に示すよう
なデヒドロアミノ酸のエナンチオマー選択的水素化(Asymmetric Synthesis,第
5巻(Morrison版)、Academic Press,New York,1985)により調製できる。β
アミノ酸誘導体の調製に関する包括的な操作法は公開されたPCT出願WO 9307867
号に記載されており、その開示内容は参考のために本明細書に組み込まれる。
N2−置換ジアミノプロピオン酸誘導体の合成は、Synthesis(1981)266-267ペー
ジに記載の通り種々のアスパラギン誘導体のHoffman転移により行うことができ
る。
本発明の化合物を調製するために使用する両極親和性物質は多くの方法により
調製してよい。両極親和性物質のω−アルケン酸エステル類は市販のものを用い
るか、またはCoreyとSchmidtの方法(Tetrahedron Lett.1979,399,スキームI
II)により相当するω−アルケノールの酸化により調製してよい。
逆方向のイソオキサゾリン環、すなわち5,3−ジ置換イソオキサゾリン環を組
み込む式Iの化合物の合成はスキームIVに示す通りである。適切に置換されたア
ルケンとt−ブチルホルミルオキシムとの環付加をGree等(Bioorganic and Med
.Chem.Lett.,1994,253)の方法を用いて行うことにより中間体t−ブチル〔
5−置換イソオキサゾリン−3−イル〕アセテートが得られる。このエステルは
下記方法を用いて式Iの化合物に変換できる。
あるいは、スキームIVaに示す通り、逆イソオキサゾリンはトリエチルアミン
またはジイソプロピルエチルアミンのような有機アミン塩基の存在下、フェニル
イソシアネートまたはオキシ塩化リンのような適当な脱水剤の存在下、適切に置
換されたアルケンに適切なニトロエステルを反応させることにより調製してよい
。
本発明の化合物の合成において有用なN−保護アミノアルケンは、スキームIV
bに示す通り、市販のアルコールから、ピリジンのような塩基の存在下p−トル
エンスルホニルクロリドのような適当な活性化剤との反応、次いでDMFのような
適当な溶媒中のナトリウムアジドを用いた変位反応により、調製することができ
る。水存在下のトリフェニルホスフィンの作用によるアジドの還元(例えば、Scr
iven,E.F.V,Turnbull,K.,Chemical Rev.1988,88,297-360および文献中引
用資料参照)により得られたアミンを、文献記載の方法に従って例えばFmoc、Boc
またはフタルイミド基により適当に保護する(Protective Groups in Organic Sy
nthesis第2版、Green,T.W.,Wits,P.G.M.pp 309-406,1991,
John Wiley & Sons,Inc.NY)。
適切なニトロエステルは市販のものを用いるか、または文献記載の方法に従っ
て合成することができる(Seebach,D等、Chem.Ber.1982,115,1705-1720;Ch
aser.D.W.,Syn.Comm.1982,841-842)。
逆方向にイソオキサゾリン環を有する本発明の化合物を調製するための別の方
法はスキームVに記載する通りである。適切なω−アルケノールを水性重炭酸ナ
トリウムまたはトリエチルアミンのような適当な塩基の存在下、テトラヒドロフ
ランまたは塩化メチレンのような適当な溶媒中市販のエチルクロロオキシミドア
セテートと反応させてイソオキサゾリンとすることができる。あるいは、Shimiz
u等の方法により還流メシチレンまたはデカリン中ジエチルニトロマロネートの
存在下アルケノールを加熱することにより同じ中間体を調製する(Bull.Chem.S
oc.Jpn.1985,58,2519-2522)。得られたアルコールから相当するアルデヒド
への酸化は、文献記載の多くの方法により行うことができる(例えばLarock,R.
C.のComprehensive Organic Transformations,604,605,607-613ページ参照、
VCH出版New York,New York,1989)。更に別の適当な保護基を有してよい種々
のヘテロアリールアミンを用いた中間体アルデヒドの還元的アミノ化(適当な方
法はAbdel-Magid,A.F.,Maryanoff,C.A.,およびCarson,K.G.,Tetrahedron
Lett,1990,31,5595-5598および引用文献参照)により置換アミンが得られる。
あるいは、ヘテロ環アミンの性質により、還元的アミノ化は2段階の方法で行う
こ
とができ、この方法では、四塩化炭素、塩化メチレン、ベンゼンまたはトルエン
のような適当な溶媒中、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、またはモレキュラ
ーシーブのような脱水剤の存在下、所望のアミンでアルデヒドを処理することに
よりイミンの初期形成を行う(例えば、Modern Synthetic Reactions第2版、Ho
use,H.O.,Benjamin/Cummings Publoshing Co,Menlo Park,Ca.,1972)。次
に、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサンまたは1,2−ジ
クロロメタンのような適当な溶媒中、ナトリウムボロハイドライド、ナトリウム
シアノボロハイドライドまたはナトリウムトリアセトキシボロハイドライドのよ
うな種々の還元剤でイミンを還元して所望のアミンを得る。
有機合成分野の当業者の良く知る従来の方法を用いてエステルを加水分解する
ことにより酸中間体が得られる。得られた酸の適切に置換されたαまたはβアミ
ノエステルのカップリングは、上記した通り標準的なカップリング試薬を用いて
行う。エステルはケン化してよく、またt−ブチルエステルの場合は、酸は、塩
化メチレンのような不活性溶媒を用いるか用いることなくトリフルオロ酢酸の作
用により、またはエーテルまたはジオキサンのような溶媒中の無水塩酸の作用に
より生成してもよい。更に別の保護基は当業者の良く知る方法で除去してよい(
例えばProtective Groups in Organic Synthesis,第2版、Greene,T.W.,とWu
tz,P.G.M.,John Wiley & Sons,Inc.New York,1991参照)。
適当に保護された2−アミノイミダゾールの好都合な調製方法をスキームVa
に示す。
bが二重結合であるような式Iの化合物はスキームVIに記載する経路の1つを
用いて調製することができる。ElkasabyとSalem(Indian J.Chem.,1980,19B,
571-575)の方法を用いて上記した通り調製した適当に置換されたメチル3−(シ
アノフェニル)イソオキサゾール−5−イルアセテートのブロモ化、次いでデヒ
ドロブロモ化を行うことにより、相当するイソオキサゾール中間体を得る。ある
いは、この中間体は、適切なアルキンを用いてシアノフェニルニトリルオキシド
(相当するクロロオキシムからスキームIに記載の通り調製)の環付加を行って
直接イソオキサゾールとすることにより得ることができる。有機合成の当業者が
良く知る従来の方法を用いてエステルを加水分解することにより、酸中間体が得
られる。得られた酸の適切に置換されたα−またはβ−アミノエステルへのカッ
プリングは、上記した標準的なカップリング試薬を用いて行う。ケン化により酸
が得られる。
bが二重結合であり、Qが酸素であるような式Iの化合物は、スキームVIIに
記載する通り市販のメチル3−ヒドロキシ−5−イソオキサゾールカルボキシレ
ートから調製できる。ヒドロキシ基の適切にN−保護されたアミノアルコールへ
のカップリングは、Mitsunobu反応条件下1段階で行うことができる(Hughs,D.
L.;Organic Reactions,第42巻、John Wiley and Sons,1992,335-656ページ
)。あるいは、2段階の方法でアリールまたはアルキルスルホネートエステルと
してのN−保護アミノアルコールの活性化を行うか、またはハロゲン化物への変
換、次いでヒドロキシイソオキサゾールのアルキル化を行うかして、同様の結果
を得ることもできる。この反応のために適する塩基にはアルカリ炭酸水素塩、ア
ルカリ炭酸塩、炭酸セシウム、アルカリ水素化物およびナトリウムエトキシドや
カリウムt−ブトキシドのようなアルカリアルコレートが含まれる。反応は低級
アルキルおよび分枝鎖アルコール、エーテル系溶媒またはハロゲン化炭素を包含
する種々の溶媒中で行うことができるが、DMFおよびDMSOのような極性非プロト
ン性溶媒中最も容易に進行する。当業者の良く知る標準的な条件を用いてエステ
ルをケン化することにより得られた酸中間体を、上記した方法を用いて式Iの化
合物に変換することができる。
スキームI−VIIに記載した方法における式Iの化合物の調製のために有用な
別のアルデヒドは、以下のスキームVIIIに記載の通り調製することができる。
スキームI−VIIに記載した方法における式Iの化合物の調製のための中間体
として有用なヘテロ環アルケンおよびアルデヒドは、以下のスキ
ームVIIIaおよびスキームVIIIbに記載の通り調製することができる。スキーム
IIIにおいて調製したカルボン酸は、文献記載の通り、未希釈で、または塩化メ
チレンまたはトルエンのような適当な溶媒の存在下、オキサリルクロリドまたは
チオニルクロリドによる処理等、種々の方法により、酸ハロゲン化物に変換でき
る(例えばLarock,R.C.のComprehensive Organic Transformations p964-965
,VCH出版、New York,New York,1989参照)。エーテル、またはジオキサンの
ような適当な溶媒中のジアゾメタンによる酸クロリドの処理によりジアゾケトン
を得、次いでHBrによる処理(例えばLarock,R.C.のComprehensive Organic Tr
ansformations p346,VCH出版、New York,New York,1989参照)により、多く
のヘテロ環の合成のための用途の広い中間体が得られる。スキームVIIIaに記載
の例は、例示を目的としており、本発明の範囲を限定するものではない。例えば
、方法Aに示す通り、αハロケトンはLittle,T.L.,およびWebber,S.E.(J.O
rg.Chem.,1994,59,7299-7305)の方法に従って室温〜還流温度のアセトニト
リル、または室温〜80℃のN,N−ジメチルホルムアミドのような適当な溶媒中N
−アセチルグアニジンで処理することにより、2−アミノ−4−イミダゾール誘
導体が得られる。あるいは、Patt,W.C.,Skeean,R.W.,およびSteinbaugh,B.
A.(Synth.Comm.1990,20,3097-3102)の方法に従って、20℃〜溶媒沸点の温
度で、トルエンまたはアセトンのような適当な溶媒の存在下チオ尿素でαハロケ
トンを処理することにより、類縁2−アミノ−5−チアゾール誘導体が得られる
。アルケンを水ホウ素化−酸化法(例えばLarock,R.C.のComprehensive Organ
ic Transformations p497-498,VCH出版、New York,New York,1989参照)によ
り変換してアルコールとすることができる。アルコールは種々な文献記載の方法
により酸化し
て相当するアルデヒドとすることができる(例えばLarock,R.C.のComprehensiv
e Organic Transformations p604,605,607-613,VCH出版、New York,New Yor
k,1989参照)。
ピリジン含有アルケンおよびアルデヒドの合成は、スキームVIIIbに記載する
通り進行させる。Breukelmann,S.P.,Meakins,G.D.,およびTirel,M.D.(J.
Chem.Soc.Chem.Comm.1982,800-801)の方法に従って、2−アミノ−6−メ
チルピリジンのアミノ基を2,6−ヘキサンジオンで処理することにより保護し、
次いでリチウムジイソプロピルアミドを用いたメチル基の脱保護を行う。リチオ
中間体をホルムアルデヒド、エチレンオキシドまたは3−(t−ブチルジメチル
シリルオキシ)−1
−ブロモプロパンのような種々の親電子物質により捕獲してアルコール中間体を
得ることができる。上記詳述したアルコールからアルデヒドへの酸化、次いで多
くの知られた条件下のオレフィン化反応、例えば、Wittig反応または種々のチタ
ン試薬による処理により、アルケン中間体が得られる(例えばLarock,R.C.のCo
mprehensive Organic Transformations p173-184,VCH出版、New York,New Yor
k,1989参照)。
あるいは、上記した方法を用いてスキームVIIIcの方法Aおよび方法Bに示す
通り、ヘテロ環アミンを用いて適切なアルデヒド中間体の還元的アミノ化を行う
ことにより所望のアミン中間体が得られる。二重結合の水ホウ素化酸化、次いで
、アルコールの酸化(上記)により、本発明の化合物の合成に有用な別のアルデ
ヒド中間体が得られる。水ホウ素化酸化法で必要とされる過酸化水素に対して不
安定なヘテロ環アミンの場合は、還元的アミノ化は方法Bに記載する通り適切な
エステル化ω−ヒドロキシアルデヒドに対して行うことができる。エステルの加
水分解、および、アルコールの酸化によりアルデヒドが得られる。
R1が2−イミノピロリジニル、2−イミノピペリジニルまたは2−イミノアゼ
ピニルであるような式Iの化合物は、スキームIXに記載する通り、市販のイミド
から調製できる。
R9が-N(R16)R17であるような式Iの別の化合物は、スキームXに示す通り、R1 6
がCbz(ベンジルオキシカルボニル)であるようなスキームI、IA、IV、IVa
およびIVbの化合物から調製できる。Cbz基の選択的除去は、Nikam,S.S.,Korn
berg,B.E.,Johnson,D.R.,およびDoherty,A.M.(Tetrahedron Lett.1995,
36,197-200)の方法により、共溶媒を用いるか用いることなく、メタノールま
たはエタノールのような適当な溶媒中、触媒としての硫酸バリウム上に懸濁した
パラジウムを用いて水素化することにより行ってよい。この方法を用いることに
より、スキームXの例AおよびスキームXの例Bに示したイソオキサゾリン環内
に含まれるN-O結合の断裂を最低限に留めるかまたは全く伴うことなく、Cbz基を
除去することができる。
得られたアミンは、標準的な方法を用いて、種々の試薬、例えば、アシルハラ
イド、クロロホルメート、イソシアネート、スルホニルクロリド、クロロスルホ
ンアミドおよびスルホニルイソシアネート等で処理することにより、式Iの別の
化合物に変換できる。
式Iの化合物を調製するための詳細な方法を以下の実施例に示す。しかしなが
ら、本発明はこれらの実施例の特定の詳細事項に限定されるわけではない。融点
は未補正である。プロトン核磁気共鳴スペクトル(1H NMR)は特段の記載がない限
りクロロホルム−d(CDCl3)中で測定し、ピークはテトラメチルシラン(TMS)か
ら低磁場側のppmで報告した。カップリングパターンの記載は、s,1重線;d,
2重線:t,3重線;q,4重線;qt,5重線;m,多重線とした。
実施例 2
3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミノ
プロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチルカルボニルアミノ−
2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸
A.3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミ
ノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチルカルボニルアミノ
−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸
ジメチルホルムアミド3ml中の実施例16、G部の化合物(199mg、0.5ミリモル
)、メチル3−アミノ−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオネート14
7mg(0.5ミリモル)およびトリエチルアミン(100mg、1ミリモル)をO−(1H−
ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラ
フルオロボレート(TBTU)(177mg、0.55ミリモル)で処理し、混合物を18時間室温
で撹拌した。TLCによれば出発物質は存在せず、揮発成分は高真空下に除去した
。残存物を8%MeOH:CHCl3次いで20%を溶離剤としたシリカゲル55g上のフラ
ッシュクロマトグラフィーにより精製し、白色固体として所望の生成物(252mg、
収率79.9%)を得た。NMRによればトリエチルアミン塩の混入があった。化合物は
更に精製することなく次段階に使用した。
HRMS;C24H34N6O6(〔M+H〕+):計算値 503.261808;測定値 503.259832
B.3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミ
ノプロピル〕-(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチルカルボニルアミノ
−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸
1:1メタノール:水2ml中の実施例2のA部の化合物(100mg、0.159ミリモ
ル)および水酸化リチウム(12mg、0.5ミリモル)の混合物を1時間室温で撹拌
した。TLCによれば出発物質は残存していなかった。
混合物を水で希釈し、ヘキサンで洗浄した。水層を1N塩酸(0.5ミリモル)で中
和し、蒸発させた。残存物を溶離剤として100%メタノールを用いたLH20サイズ
エクスクルージョンカラム上で精製した。得られた生成物を1N塩酸2ml次いで
蒸留水2mlから凍結乾燥した。所望の生成物はオフホワイトの固体として得られ
た(59mg、収率70.7%)。
1H NMR(300MHz CDCl3):1.721-1.785(m,4H);2.294-2.408(m,3H);2.499(dd
,1H,J1=14.2Hz,J2=6.59Hz);2.675(dd,1H,J1=17.2Hz,J2=6.23Hz);2.984(
dd,1H,J1=17.2Hz,J2=10.25Hz);3.125(t,2H,J=6.59Hz);3.225(m,4H);3.
343-3.558(m,2H);4.214(m,1H);4.768(m,1H);4.973(s,2H);7.145-7.230(
m,5H)
HRMS;C23H32N6O6(〔M+H〕+):計算値489.246158;測定値489.247644
実施例 16
3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミノ
プロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチルカルボニルアミノ−
2−フェニルスルホニルアミノプロピオン酸
A.N−(4−ヒドロキシブチル)フタルイミド
テトラヒドロフラン130ml中の4−アミノ−1−ブタノール(5.616g、63ミリ
モル)およびトリエチルアミン(12.3ml、88.2ミリモル)の溶液をN−カルボエ
トキシフタルイミド(13.82g、63ミリモル)で処理した。混合物を18時間還流し
た。TLCによれば生成物が形成していた(1:1酢酸エチル:ヘキサンRf=0.3)
。混合物を酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。水層を更に酢酸エチルで洗浄し
、有機層を合わせ、乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮して、残存物を
溶離剤として2:3の、次いで1:1の酢酸エチル:ヘキサンを用いたシリカゲ
ル200g上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、白色固体としてN−
(4−
ヒドロキシブチル)−フタルイミド(9.108g、収率65.9%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.426(t,2H,J=4.93Hz);1.597-1.663(m,2H);1.
738-1.813(m,2H);3.668-3.768(m,4H);7.715(m,2H);7.838(m,2H)
B.N−(4−オキソブチル)フタルイミド
ジクロロメタン90ml中のオキサリルクロリド(4.01ml、46ミリモル)をドライ
アイス−アセトンバス中−78℃に冷却した。次にジクロロメタン22ml中のジメチ
ルスルホキシド(4.26ml、60ミリモル)を滴加し、混合物を30分間−78℃で撹拌
した。次にジクロロメタン45ml中のN−(4−ヒドロキシブチル)フタルイミド
(9.108g、41.5ミリモル)を添加し、混合物を45分間−78℃のバス中撹拌した。
次に混合物を0℃のアイスバス中加温し、1時間撹拌した。次にジクロロメタン
23ml中のトリエチルアミン(23g、230ミリモル)を添加し、更に30分間撹拌した
。混合物を水で洗浄することにより後処理した。有機層を分離し、乾燥(硫酸マ
グネシウム)し、濾過し、濃縮し、残存物を1:3酢酸エチル:ヘキサンを用い
たシリカゲル200g上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、白色固体
としてN−(4−オキソブチル)フタルイミド(7.469g、収率82.8%)を得た
。
1H NMR(300MHz,CDCl3):2.023(m,2H);2.546(dt,2H,J1=7.324Hz,J2=1.0
98Hz);3.749(t,2H,J=6.958Hz);7.734(m,2H);7.845(m,2H);9.777(t,1H
,J=1.099Hz)
C.4−(N−フタロイル)アミノブチルアルデヒドオキシム
エタノール75ml中のN−(4−オキソブチル)フタルイミド(7.46g、34.3ミ
リモル)およびトリエチルアミン(17.2g、172ミリモル)を塩酸ヒドロキシルア
ミン(11.95g、172ミリモル)で処理し、室温で2時間
撹拌した。TLCによれば出発物質は存在しなかった。溶媒を蒸発させ、混合物を
酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾
過し、濃縮して、残存物を真空下に乾燥し、4−(N−フタロイル)アミノブチ
ルアルデヒドオキシム(7.469g、収率73.9%)を得た。異性体の2:1混合物
が得られ、主要異性体のデータは以下の通りであった。
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.856-1.956(m,2H);2.409-2.479(dt,2H,J1=7.6
91Hz,J2=5.49Hz);3.713-3.762(t,2H,J=7.324Hz);6.769(t,1H,J=5.493Hz)
;7.720(m,2H);7.836(m,2H)
D.t−ブチル3−〔3−(N−フタロイル)アミノプロピル〕−(5R,S)−イ
ソオキサゾリン−5−イルアセテート
クロロホルム50ml中のN−クロロスクシンイミド(3.39g、25.4ミリモル)お
よびピリジン1滴をクロロホルム25ml中の4−(N−フタロイル)アミノブチル
アルデヒドオキシム(5.89g、25.4ミリモル)を5分間かけて添加することによ
り処理した。混合物が完全に溶液となった後、1.5時間室温で撹拌した。出発物
質の消失はNMRで確認した。混合物にt−ブチル−3−ブテノエート(5.42g、3
8.1ミリモル)、次いでトリエチルアミン2.70g(26.7ミリモル)を2時間かけ
て滴加することにより処理した。混合物を18時間室温で撹拌し、水で洗浄するこ
とにより後処理し、有機層を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濾過し、濃縮した。
残存物を1:5の、次いで1:3の酢酸エチル:ヘキサンを用いたシリカゲル20
0g上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、t−ブチル3−〔3−(
N−フタロイル)アミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセ
テート(7.469g、収率63.7%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.430(s,9H);1.967(m,2H);2.355-2.476
(m,3H);2.624-2.723(m,2H);3.103(dd,1H,J1=16.85Hz,J2=10.25Hz);3.73
0(t,2H,J=6.958Hz);4.820-4.879(m,1H);7.712(m,2H);7.813(m,2H)
E.t−ブチル3−(3−アミノプロピル)−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−
イルアセテート
エタノール200ml中のt−ブチル3−〔3−(N−フタロイル)アミノプロピ
ル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテート(6.025g、16.2ミリモ
ル)をヒドラジンで処理し、混合物を18時間室温で撹拌した。形成した濃厚な白
色沈澱を濾過し、更にエタノールで洗浄した。母液を蒸発させ、クロロホルムで
希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥し(硫酸マグネシウム)し、濾過
し、濃縮して、残存物(3.811g)をシリカゲル250gカラム上のフラッシュクロマ
トグラフィーにより精製し、その際、不純物を溶出するために10%メタノール:
クロロホルム、次いで1:1メタノール:クロロホルムを用い、t−ブチル3−
(3−アミノプロピル)−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテート(
1.0g、収率25.5%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.398(bs,2H);1.457(s,9H);1.727(m,2H);2.3
79-2.489(m,3H);2.659-2.784(m,4H);3.114(dd,1H,J1=17.21Hz,J2=10.25H
z);4.816-4.919(m,1H)
HRMS:C12H22N2O3(〔M+H〕+):計算値243.170868;測定値234.170966
F.t−ブチル3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル
)アミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテート
ピリジン15ml中のt−ブチル3−(3−アミノプロピル)−(5R,S)−イソオキ
サゾリン−5−イルアセテート990mg(4.09ミリモル)を2−メ
チルチオ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン臭化水素酸塩1.135g(4.4ミリモル
)で処理し、混合物を22時間還流下に撹拌した。TLCにより出発物質の消失を確認
した。混合物を蒸発させ、吸引した。残存物を2%の、次いで4%、最後に6%
のMeOH:CHCl3を溶離剤としたシリカゲル130gカラム上のフラッシュクロマトグ
ラフィーに付し、t−ブチル3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン
−2−イル)アミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテー
ト923mgを溶出させた(収率49.9%)
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.460(s,9H);1.897-2.001(m,4H);2.435(t,2H,
J=6.226Hz);2.523(dd,1H,J1=15.75Hz,J2=6.59Hz);2.662(dd,1H,J1=16.11
Hz,J2=6.59Hz);2.779(dd,1H,J1=17.40 Hz,J2=7.69Hz);3.177(dd,1H,J1
=17.40Hz,J2=10.25Hz);3.299(dt,2H);3.400(m,4H);4.844-4.949(m,1H);
7.518(s,2H);7.623(t,1H,J=6.23Hz)
HRMS:C16H28N4O3(〔M+H〕+):計算値325.223966;測定値325.223355
G.3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミノプロ
ピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル酢酸
t−ブチル3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)ア
ミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルアセテート(885mg、1.96
ミリモル)を1:1ジクロロメタン:トリフルオロ酢酸(20ml)で処理し、室温で
1時間撹拌した。TLCにより出発物質の消失を確認した。混合物を蒸発させ、吸
引し、茶色の固体として3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−
2−イル)アミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル酢酸(777m
g、収率100%)を得た。
1H NMR(300MHz,DMSO-d6):1.694(m,2H);1.804(m,2H);2.302(t,2H,J=7.
32Hz);2.511(d,H,J=6.59Hz);2.681(dd,1H,J1=17.21 Hz,J2=7.32Hz);3.0
37-3.152(m,3H);3.231(m,4H);4.693-4.794(m,1H);7.456(t,1H,J=5.13Hz
);7.788(s,2H)
HRMS:C12H20N4O3(〔M+H〕+):計算値269.161366;測定値269.161204
H.メチル3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル
)アミノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチルカルボニル
アミノ−2−フェニルスルホニルアミノプロピオネート
ジメチルホルムアミド3ml中の実施例16、G部の化合物(199mg、0.5ミリモル
)、メチル3−アミノ−2−フェニルスルホニルアミノプロピオネート(147mg
、0.5ミリモル)およびトリエチルアミン(100mg、1ミリモル)の溶液をベンゾト
リアゾル−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオ
ロホスフェート(BOP試薬)265mg(0.6ミリモル)で処理し、混合物を18時間室
温で撹拌した。TLCで出発物質の消失を確認し、混合物を吸引して大部分のジメ
チルホルムアミドを除去した。残存物を15%メタノール:クロロホルムを用いた
シリカゲル75gカラム上のフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の
生成物を溶出させた。NMRによればトリエチルアミン塩およびBOP試薬の一部の形
態のものが混在していた。次に化合物を溶離剤として100%メタノールを用いたL
H20サイズエクスクルージョンカラム上で精製した。僅かにトリエチルアミン塩
の混在した所望の生成物113mg(収率35.3%)が得られた。この生成物は更に精製
することなく次の段階に使用した。
I.3−〔3−〔3−(N−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル)アミ
ノプロピル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕メチル
カルボニルアミノ−2−フェニルスルホニルアミノプロピオン酸
1:1メタノール:水2ml中の実施例16、H部の化合物(107mg,0.168ミリモ
ル)および水酸化リチウム(14mg、0.6ミリモル)の混合物を1時間室温で撹拌
した。TLCによれば出発物質は消失していた。混合物を水で希釈し、ヘキサンで
洗浄した。水層を1N塩酸(0.6ミリモル)で中和し、次に蒸発させた。残存物
を溶離剤として100%メタノールを用いたLH20サイズエクスクルージョンカラム
上で精製した。得られた生成物を1N塩酸2ml次いで蒸留水2mlから凍結乾燥し
た。オフホワイトの固体として所望の生成物(68mg、収率76.2%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):1.646-1.797(m,4H);2.244(m,3H);2.322-2.403(m
,1H);3.005(t,2H,J=6.96Hz);3.153-3.196(m,6H);3.318(d,1H,J=5.86Hz
);3.424(dd,1H,J1=13.73Hz,J2=4.39Hz);3.835(m,1H);4.693(m,1H);7.3
03-7.429(m,3H);7.660(m,2H)
HRMS:C21H30N6O6S(〔M+H〕+):計算値495.202580;測定値495.201869
実施例 56
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔〔3−〔4−〔(N−イミダゾリ
ン−2−イル)アミノ〕ブチル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕カル
ボニルアミノ〕プロピオン酸
A.5−フタルイミドペンタノール
トルエン200ml中の5−アミノ−1−ペンタノール10.317g(100ミリモル)お
よび無水フタル酸14.812g(100ミリモル)の混合物をDean-Starkトラップで水
を除去しながら還流下窒素下に18時間撹拌した。反応混合物を室温に戻し、溶媒
を除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(1:1ヘキサン−酢酸エ
チル)に付し、透明な液体19.77g(84.0ミリモル、84%)を得た。
NMR(CDCl3):7.66-7.88(m,4H);3.59-3.75(m,4H);1.32-1.79(m,6H)
質量スペクトル:m/z 234(M+H)
B.5−フタルイミドペンタナール
塩化メチレン260mmおよびオキサリルクロリド10.39mL(108.22ミリモル)の溶
液を−78℃の窒素下1000ml容の丸底フラスコ中撹拌した。ジメチルスルホキシド
16mlを10分間かけて添加した。次に塩化メチレン60ml中の実施例56、段階Aの生
成物23.61g(101.21ミリモル)を添加し、混合物を15分間撹拌した。次にトリ
エチルアミン60ml(325.0ミリモル)を添加し、混合物を室温に戻した。混合物
を水に注ぎ込み、3回に分けて塩化メチレンで抽出し、抽出液を合わせ、乾燥し
、濾過し、溶媒を蒸発させて透明な液体21.22g(91.7ミリモル、90%)を得た
。
NMR(CDCl3):9.76(t,1H);7.68-7.90(m,4H);3.73(t,2H);2.50(t,2H)
;1.60-1.81(m,4H)
質量スペクトル:m/z 232(M+H)
C.5−フタルイミドペンタナールオキシム
実施例56、段階Bの生成物20.60g(89.08ミリモル)、ピリジン250mLおよびヒ
ドロキシルアミン塩酸塩12.27g(2等量)の混合物を室温で窒素下18時間撹拌し
た。溶媒を除去し、残存物を水で磨砕した。得られた固体を濾過し、吸引乾燥し
て白色固体12.22g(49.62ミリモル、55%)を得た。融点120〜123℃
NMR(CDCl3):7.69-7.90(m,4H);6.70および7.40(2 t,1H);7.03(bs,1H)
;1.50-3.77(m,8H)
質量スペクトル:m/z 247(M+H)
D.t−ブチル3−〔4−フタルイミドブチル〕−イソオキサゾリン−
5−(R,S)−イル)カルボキシレート
実施例56、段階Cの生成物3.50g(14.212ミリモル)、N,N-ジメチルホルムアミ
ド100mlおよびN−クロロスクシンイミド1.897g(14.212ミリモル)の混合物を
窒素下室温で3時間撹拌した。溶媒を除去し、残存物をフラッシュクロマトグラ
フィー(2:1ヘキサン−酢酸エチル)に付し、透明な液体3.50g(12.46ミリ
モル、87%)を得た。
NMR(CDCl3):8.50(bs,1H);7.69-7.88(m,4H);3.70(m,2H);2.58(m,2H)
;1.70(m,4H)
質量スペクトル:m/z 262(M+H)-H2O
このようにして得られた生成物3.50g(12.46ミリモル、テトラヒドロフラン50
ml、水25ml、t−ブチルアセテート3.0g(過剰量)および重炭酸ナトリウム3.0
g(過剰量)の混合物を窒素下室温で48時間撹拌した。混合物を水に注ぎ込み、酢
酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上に乾燥し、
濾過し、溶媒を除去した。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(3:2ヘキ
サン−酢酸エチル)に付し、透明な液体2.98g(8.00ミリモル、64%)を得た。
NMR(CDCl3):7.70-7.86(m,4H);4.83(m,1H);3.72(t,2H);3.15(m,2H)
;2.42(t,2H);1.60-1.82(m,4H);1.48(s,9H)
質量スペクトル:m/z 373(M+H)
E.t−ブチル3−〔4−〔(N−イミダゾリン−2−イル)アミノ〕ブチル〕−
(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イルカルボキシレートヨウ化水素酸塩
実施例56、D部の生成物2.92g(7.80ミリモル)、無水エタノール100mlおよび
ヒドラジン0.75ml(3等量)の混合物を窒素下室温で18時間撹拌した。全てが溶
解するまで水を添加した。混合物を酢酸エチルで3回
抽出した。合わせた有機層を無水硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過し、溶媒を
除去した。残存物に2−メチルチオ−4,5−ジヒドロイミダゾールヨウ化水素酸
塩1.904g(7.80ミリモル)およびピリジン100mlを添加した。混合物を18時間窒
素下還流させた。混合物を室温に戻し、残存物をフラッシュクロマトグラフィー
(1:4メタノール−クロロホルム)に付し、ガム状物0.48g(1.95ミリモル、
25%)を得た。
NMR(CDCl3):7.90(bs,1H);7.33(bs,1H);4.90(m,1H);1.63-3.80(m,14H)
;1.47(s,9H)
質量スペクトル:m/z 311(遊離塩基+H)
F.3−〔4−〔(N−イミダゾリン−2−イル)アミノ〕ブチル〕-(5R,S)−イ
ソオキサゾリン−5−イルカルボン酸トリフルオロアセテート
実施例56、E部の生成物480mg(1.95ミリモル)、塩化メチレン15mlおよびトリ
フルオロ酢酸1.0ml(過剰量)の混合物を窒素下室温で18時間撹拌した。溶媒を除
去し、トルエンを添加した。溶媒を除去してガム状物(240mg)を得た。
NMR(d6-DMSO):8.27(m,1H);7.20(m,1H);4.90(m,1H);1.40-3.70(m,14
H)
質量スペクトル:m/z 255(M+H)
G.t−ブチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−〔4−〔(N
−イミダゾリン−2−イル)アミノ〕ブチル〕−(5R,S)−イソオキサゾリン−5
−イル〕カルボニルアミノプロピオネート
実施例56、F部の生成物230mg(0.603ミリモル)、(R)−t−ブチル−3−アミ
ノ−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオネート217.8mg(0.740ミリモ
ル)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド180mg(0.
930ミリモル)および1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾール水和物26mg(触媒量)の混合物を窒素下室温で撹拌した。N,N
−ジメチルホルムアミド10ml次いでトリエチルアミン170mg(1.67ミリモル)を
添加し、混合物を窒素下室温で18時間撹拌した。溶媒を除去し、残存物をフラッ
シュクロマトグラフィー(1:4メタノール/クロロホルム)に付し、ガム状物
217mg(0.329ミリモル、54%)を得た。
NMR(CDCl3/TMS):8.36(bs,1H);7.68(bs,1H);7.58(bs,1H);7.34(s,5
H);6.01(t,1H);5.10(s,2H);4.87(m,1H);1.50-4.38(m,17H);1.41(s,9H
)
質量スペクトル:m/z 531(遊離塩基+H)
H.2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−〔4−〔(N−イミダゾ
リン−2−イル)アミノ〕ブチル〕-(5R,S)−イソオキサゾリン−5−イル〕カル
ボニルアミノプロピオン酸トリフルオロアセテート
実施例56、段階Hの生成物217mg(0.329ミリモル)、塩化メチレン50mlおよび
0.2M水酸化ナトリウム50mlの混合物を分液漏斗に入れ、振盪し、層を分離させ
た。有機層を更に2回0.2M水酸化ナトリウム50mlずつで洗浄した。有機層を無
水硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過し、溶媒を除去した。残存物に塩化メチレ
ン10mlおよびトリフルオロ酢酸0.5ml(過剰量)を添加し、混合物を窒素下室温
で18時間撹拌した。溶媒を除去しトルエンを添加した。溶媒を除去し、残存物を
ヘキサンで磨砕した。得られた固体を濾過して乾固させ、オフホワイトの固体と
して標題化合物127mg(0.215ミリモル、65%)を得た。融点100〜6℃
NMR(d6-DMSO):7.21-8.35(m,10H);1.50-5.12(m,20H)
質量スペクトル:m/z 475(M+H)
実施例 83
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−(4−(N−〔3,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン−2−イル〕アミノ)ブチル)イソオキサゾリン−5−(R,
S)−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
実施例56、E部における2−メチル−4,5−ジヒドロイミダゾールヨウ化水素
酸塩を2−メチルチオ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジンヨウ化水素酸塩で置
き換えることにより、実施例56の化合物の場合と同様の方法で標題化合物を得た
。融点101〜108℃
実施例 110
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−(3−(N−〔3,4,5,6−テ
トラヒドロピリミジン−2−イル〕アミノ)プロピル)イソオキサゾリン−5−(
R,S)−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
A.4−フタルイミドブチルアルデヒドオキシム
ピリジン(150ml)中の4−フタルイミドブチルアルデヒド(R.Hamilton等、Tetr
ahedron Letters,1993,34,2847)(17.38g、80ミリモル)の溶液をヒドロキシ
ルアミン塩酸塩(6.67g、96ミリモル)で処理し、17時間室温で撹拌した。濃縮
後、残存物を水で磨砕し、3時間撹拌し、濾過し、明褐色固体として標題化合物
(14.15g、76%)を得た。
NMR(CDCl3)δ8.06(b,1H),7.85(m,2H),7.70(m,2H),7.46(t,0.15H),6
.76(t,0.85H),3.73(t,2H),2.44(m,1.7H),2.28(m,0.3H),1.90(m,2H)
質量スペクトル(NH3-CI)m/z 233(M+H+,100%)
B.t−ブチル3−(3−〔3−フタルイミドプロピル〕イソオキサゾリン−5
−(R,S)−イル)カルボキシレート
クロロホルム30ml中の実施例110、A部の生成物(2.10g、9.05ミリモル)、N
−クロロスクシンイミド(1.21g、9.05ミリモル)、ピリジン
(2滴)、t−ブチルアクリレート(2.7ml、18.10ミリモル)およびトリエチル
アミン(1.5ml、10.86ミリモル)の混合物を実施例284、D部の方法に従って反応
させ、標題化合物(2.40g、74%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.84(m,2H),7.78(m,2H),4.82(m,1H),3.78(t,2H),3.20
(m,2H),2.41(t,2H),2.02(m,2H),1.44(s,9H)
質量スペクトル(NH3-CI)m/z 376(M+NH4 +,100%)
C.3−(3−〔3−フタルイミドプロピル〕イソオキサゾリン−5−(R,S)−
イル)カルボン酸
実施例284、E部の方法に従って、実施例110、段階Bの生成物(500mg、1.40ミ
リモル)を塩化メチレン10ml中のトリフルオロ酢酸(5ml)と反応させ、泡状固
体として標題化合物420mg(100%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δ7.81(m,2H),7.78(m,2H),5.40(b,1H),5.02(m,1H),3.
79(t,2H),3.30(m,2H),2.42(t,2H),2.00(q,2H)
D.t−ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−N3−〔3−〔3−(3−フタル
イミドプロピル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕カルボニル〕−2−(S
)−2,3−ジアミノプロピオネート
実施例110、C部の生成物(420mg、1.40ミリモル)を実施例284、F部の方法に
従って、酢酸エチル25ml中のt−ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−2−(
S)−2,3−ジアミノプロピオネート(412mg、1.40ミリモル)、O−(1H−ベン
ゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオ
ロボレート(450mg、1.40ミリモル)、トリエチルアミン(0.6ml、4.20ミリモル
)と反応させ、標題化合物595mg(66%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.81(m,2H),7.70(m,2H),7.34(s,5H),7.04(b,1H),5.06
(s,2H),4.90(m,1H),4.38(m,1H),3.70(m,4H),3.20(m,
3H),2.39(bt,2H),1.98(m,2H),1.44(s,9H)
質量スペクトル(ESI)m/z 579.4(M+H+,100%)
E.t−ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−N3−〔3−〔3−(3−アミノ
プロピル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕カルボニル〕−2−(S)−2,3
−ジアミノプロピオネート
実施例110、段階Dの生成物(550mg、0.99ミリモル)を実施例284、G部の方法
に従ってエタノール5ml中のヒドラジン(0.1ml、2.50ミリモル)と反応させ、
標題化合物223mg(50%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.38(m,5H),7.04(b,1H),5.80(dd,1H),5.10(s,2H),4.9
0(m,1H),4.38(m,1H),3.64(m,2H),3.40-3.12(m,2H),2.76(m,2H),2.76(
m,2H),2.40(m,2H),1.72(m,2H),1.50(s,9H),1.46(d,2H)
質量スペクトル(ESI)m/z 449.5(M+H+,100%)
F.t−ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−N3−〔3−〔3−(N−〔3,4,
5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル〕アミノ)プロピル)イソオキサゾリ
ン−5−(R,S)−イルカルボニル〕−(S)−2,3−ジアミノプロピオネート
実施例110、段階Eの生成物(124mg、0.276ミリモル)を実施例284、H部の方
法に従ってピリジン2ml中の2−メチルチオ−3,4,5,6−テトラヒドロピリミジ
ンヨウ化水素酸塩(86.0mg、0.332ミリモル)と反応させ、標題化合物30mg(25%
)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.80(b,1H),7.38(m,5H),7.18(b,2H),5.82-5.78(2b,1H)
,5.10(s,2H),4.90(m,1H),4.38(b,2H),3.80(b,2H),3.58-3.10(m,9H),
2.42(b,2H),1.95(b,2H),1.42(s,9H)
質量スペクトル(ESI)m/z 531.4(M+H+,100%)
G.N2−ベンジルオキシカルボニル−N3−〔3−〔3−(N−〔3,4,5,6−テト
ラヒドロピリミジン−2−イル〕アミノ)プロピル)イソオキサゾリン−5−(R
,S)−イルカルボニル〕−(S)−2,3−ジアミノプロピオン酸
F部の生成物(30mg、0.051ミリモル)を実施例284、I部の方法に従って塩化
メチレン(5ml)に溶解し、次いでトリフルオロ酢酸0.2mlで処理し、ガラス状泡
状物として標題化合物(25mg、90%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δ8.20(s,1H),8.20(m,1H),7.60(m,2H),7.38(bs,5H),7
.28(m,1H),5.08(s,2H),4.88(m,1H),4.36(b,2H),3.76(b,2H),3.48-3.0
8(9H),2.30(b,2H),1.82(b,2H)
質量スペクトル(ESI)m/z 475.3(M+H+,100%)
実施例 284
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔2−〔3−(2−(N−イミダ
ゾリン−2−イル)アミノエチル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕エチ
ルカルボニルアミノ〕プロピオン酸
A.2−(2−フタルイミドエチル)−1,3−ジオキソラン
ジメチルホルムアミド150ml中に溶解したカリウムフタルイミド(15.20g、82
.0ミリモル)の溶液に、2−(2−ブロモエチル)−1,3−ジオキソラン(14.86
g、82.0ミリモル)を添加した。22時間室温で撹拌した後、混合物を過剰量の水
で希釈し、撹拌した。得られた白色沈澱を集め乾燥した(17.0g、84%)。
NMR(CDCl3)δ7.84(m,2H),7.72(m,2H),4.98(t,1H),3.99(m,2H),3.86
(m,4H),2.10(m,2H)
質量スペクトル(NH3-CI)m/z 248.1(M+H+,100%)
B.3−フタルイミドプロピオンアルデヒド
実施例284、A部の生成物(17.0g、69.0ミリモル)をジオキサン(150ml)に溶解
し、1:1 1N塩酸/水(200ml)で処理した。室温で一夜撹拌した後、混合物
を3時間還流下に加熱した。反応混合物を濃縮し、水性炭酸水素ナトリウムで中
和し、クロロホルム中に抽出し、乾燥(硫酸ナトリウム)した。溶媒を濃縮して
標題生成物(14.0g、100%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.82(m,2H),7.78(m,2H),4.02(t,2H),2.88(t,2H)
C.3−フタルイミドプロピオンアルデヒドオキシム
実施例284、B部の生成物(14.0g、69.0ミリモル)をピリジン(200ml)中の
ヒドロキシルアミン塩酸塩(5.80g、83.0ミリモル)と反応させた。一夜撹拌し
た後、ピリジンを蒸発させ、得られた混合物を水で希釈した。沈澱を回収し、乾
燥し、白色固体として標題生成物(8.00g、53%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.82(m,2H),7.76(m,2H),6.82(t,1H),3.90(m,4H)
D.t−ブチル3−(3−〔2−フタルイミドエチル〕イソオキサゾリン−5−
(R,S)−イル)プロピオネート
実施例284、C部の生成物(2.69g、12.35ミリモル)をクロロホルム(30ml)
中のN−クロロスクシンイミド(1.65g、12.35ミリモル)およびピリジン(2滴)
合わせた。1時間室温で撹拌した後、t−ブチルペンテノエート(3.86g、24.7
ミリモル)およびトリエチルアミン(2.1ml、14.82ミリモル)を添加し、室温で撹
拌を継続した。18時間後、得られた混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフ
ィー(7:3ヘキサン/酢酸エチル)に付し、標題生成物2.50g(54%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.82(m,2H),7.78(m,2H),4.60(m,1H),3.96(t,2H),3.18
(dd,1H),2.72(m,3H),2.38(dt,2H),1.84(q,2H),1.42(s,9H)
質量スペクトル(NH3-CI)m/z 373.3(M+H+,100%)
E.3−(3−〔2−フタルイミドエチル〕イソオキサゾリン−5−(R,S)−イ
ル)プロピオン酸
実施例284、D部の生成物(500mg、1.34ミリモル)を塩化メチレン10mlおよび
トリフルオロ酢酸5ml中に溶解した。4時間後、溶液を濃縮して、泡状固体とし
て標題生成物(420mg、100%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δ7.82(m,2H),7.76(m,2H),4.62(m,1H),3.96(t,2H),3.
20(m,1H),2.78(m,3H),2.56(m,2H),1.96(q,2H)
F.t−ブチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔2−〔3−(2
−フタルイミドエチル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕エチルカルボニ
ルアミノ〕プロピオネート
実施例284、E部の生成物(420mg、1.33ミリモル)を酢酸エチル25ml中のt−
ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−2−(S)−2,3−ジアミノプロピオネー
ト(M.MokotoffとL.Logue,J.Med.Chem.,1981,24,554)(390mg、1.33ミリ
モル)、O−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチル
ウロニウムテトラフルオロボレート(430mg、1.33ミリモル)、およびトリエチ
ルアミン(0.6ml、4.00ミリモル)と合わせた。20時間室温で撹拌した後、反応
混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル)に付し、標題生
成物647mg(86%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.82(m,2H),7.72(m,2H),7.36(bs,5H),6.06(b,1H),5.8
0(b,1H),5.08(bd,2H),4.60(b,1H),4.37(d,1H),3.97
(bt,1H),3.62(m,1H),3.07(m,1H),2.70(b,3H),2.24(b,1H),1.97(m,1H
),1.44(s,9H)
質量スペクトル(ESI)m/z 593.4(M+H+,100%)
G.t−ブチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔2−〔3−(2
−アミノエチル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕エチルカルボニルアミ
ノ〕プロピオネート
実施例284、F部の生成物(450mg、0.76ミリモル)をエタノール7ml中のヒド
ラジン(0.1ml、1.90ミリモル)で処理し、一夜室温で撹拌した。混合物を濃縮し
、水に溶解し、pHを11とし、これを塩化メチレンで抽出した。有機層を乾燥(硫
酸ナトリウム)し、濾過し、濃縮してガム状の固体として標題生成物250mg(71
%)を得た。
NMR(CDCl3)δ7.40(m,5H),6.20(b,1H),5.85(b,1H),5.10(s,2H),4.60
(b,1H),4.30(b,1H),3.60(bt,2H),3.00-2.96(m,3H),2.60(2dd,1H),2.4
2(b,2H),2.30(b,2H),2.00-1.80(m,2H),1.58(bs,2H),1.42(s,9H)
質量スペクトル(ESI)m/z 463.3(M+H+,100%)
H.t−ブチル2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔2−〔3−(2
−(N−イミダゾリン−2−イルアミノ)エチル)イソオキサゾリン−5−(R,
S)−イル〕エチルカルボニルアミノ〕プロピオネート
実施例284、G部の生成物(132mg、0.290ミリモル)を120℃のオイルバス中ピ
リジン5ml中の2−メチルチオ−2−イミダゾリンヨウ化水素酸塩(84mg、0.342
ミリモル)と反応させた。18時間後、混合物を冷却し、濃縮して標題生成物(102m
g、66%)を得た。
NMR(CDCl3)δ8.08(b,1H),7.60(b,1H),7.39(bs,5H),7.20(b,
1H),6.18(b,1H),5.82(b,1H),5.10(s,2H),4.62(b,1H),4.30(b,1H),3.
61(bs,2H),3.58(m,2H),3.02-2.94(m,3H),2.60(m,1H),2.40(b,2H),2.3
0(b,2H),1.94(m,2H),1.40(s,9H)
質量スペクトル(ESI)m/z 531.5(M+H+,100%)
I.2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔2−〔3−(2−(N−イ
ミダゾリン−2−イル)アミノエチル)イソオキサゾリン−5−(R,S)−イル〕
エチルカルボニルアミノ〕プロピオン酸
実施例284、H部の生成物(100mg、0.188ミリモル)を塩化メチレン2mlおよび
トリフルオロ酢酸0.2ml中に溶解した。5時間後、溶液を濃縮し、エーテルで磨
砕し、標題生成物70.0mg(64%)を得た。
NMR(DMSO-d6)δ8.20(m,1H),8.04(m,1H),7.53(bd,1H),7.40(bs,5H),
5.04(s,2H),4.42(m,1H),4.08(m,1H),3.52-3.20(m,10H),3.02(m,2H),2
.60(m,1H),2.12(m,2H),1.70(m,2H)
質量スペクトル(ESI)m/z 475.3(M+H+,100%)
1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)アルケンの合成のための一
般的方法
A.1−(p−トルエンスルホニルオキシ)−3−ブテン
3−ブテン−1−オール(10.5g、0.146ミリモル)をピリジン75mlに溶解し、
アイスバス中で冷却した。p−トルエンスルホニルクロリド(28.5g、0.150モル
)をゆっくり添加した。溶液をアイスバス中8時間撹拌し、次に一夜室温で撹拌
放置した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウムおよび氷中に注ぎ込んだ。氷が融解し
た後、混合物をジクロロメタンで抽出し、有機層を蒸発させて標題化合物(28.6
g、86%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ2.32-2.44(m,2H),2.45(s,3H),4.05(t,J=10Hz,2H),5
.02-5.12(m,2H),5.60-5.74(m,1H),7.35(d,J=8Hz,2H),
7.78(d,J=8Hz,2H)
質量スペクトル(ESI)m/z 311(M+NH4,ベースピーク),294(M+H)
B.1−アミノ−3−ブテン
実施例637、A部の生成物(28.6g、0.126モル)をジメチルホルムアミド25ml
に溶解した。ナトリウムアジド(23.5g、0.354モル)を数回に分けて添加し、反
応混合物を一夜室温で撹拌放置した。反応混合物を水100mlおよびジエチルエー
テル200ml中に注ぎ込み、層を分離させた。有機層を水100mlおよび塩水100mlで
洗浄し、硫酸マグネシウム上に乾燥した。粗製のアジドの溶液を更に精製するこ
となく反応させた。トリフェニルホスフィン(34.0g、0.129モル)を添加し、反
応混合物を室温で6時間撹拌した。反応混合物に水2.3mlを添加し、溶液を一夜
撹拌した。ジエチルエーテル層を蒸留し、標題化合物4.62g(52%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.60(br s,2H),2.20(q,J=9Hz,2H),2.78(t,J=9Hz,2H
),5.05-5.15(m,2H),5.70-5.84(m,1H)
C.1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−3−ブテン
実施例637、B部の生成物(5.11g、65ミリモル)をテトラヒドロフラン50mlお
よび10%炭酸水素ナトリウム50ml中に溶解し、アイスバス上で冷却した。9−フ
ルオレニルメトキシカルボニルクロリド(16.8g、65ミリモル)を数回に分けて
添加し、4時間後、アイスバスを取り外し、反応混合物を一夜室温で撹拌放置し
た。反応混合物を水200ml中に注ぎ込み、ジエチルエーテルで抽出した。合わせ
た有機層を蒸発させて得られた白色固体をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキ
サン:酢酸エチル3:1)で精製し、所望の生成物5.4g(28%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ2.22-2.36(m,2H),3.22-3.34(m,2H),4.24(t,J=8Hz,1H
),4.40(d,J=8Hz,1H),4.60(br s,1H),5.06-5.16(m,2H),
5.72-5.84(m,1H),7.26-7.44(m,4H),7.58(d,J=9Hz,2H),7.78(d,J=9Hz,2
H)
質量スペクトル m/z 311(M+NH4,ベースピーク),294(M+H)
HRMS:計算値 294.1494,測定値 294.1505
実施例 583
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−(4−(N−〔イミダゾリ
ン−2−イル〕アミノ)ブチル)イソオキサゾリン−3−(R,S)−イルカルボニル
〕アミノプロピオン酸
A.1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−5−ヘキセン
5−ヘキセン−1−オールを出発物質とした以外は上記した一般的方法に記載
した方法に従って36%の収率で標題アルケンを調製した。
1H NMR(CDCl3)δ1.34-1.58(m,4H),2.02-2.14(m,2H),3.12-3.24(m,2H)
,4.20(t,J=8Hz,1H),4.40(d,J=8Hz,2H),4.72(s,1H),4.90-5.04(m,2H)
,5.70-5.84(m,1H),7.26-7.42(m,4H),7.58(d,J=9Hz,2H),7.76(d,J=9Hz
,2H)
B.3−メトキシカルボニル−5−〔(9−フルオレニルメトキシカルボニルア
ミノ)ブチル〕−Δ2−イソオキサゾリン
1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−5−ヘキセン(2.00g
、6.22ミリモル)およびフェニルイソシアネート(3.70g、31.11ミリモル)をベ
ンゼン40mlに溶解した。ジイソプロピルエチルアミン30滴、次いでメチルニトロ
アセテート(1.48g、12.44ミリモル)を添加し、48時間室温で撹拌した。反応混
合物を濾過し、濾液を蒸発させた。残存物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル3:1〜1:1)で精製し、褐色固体1.83g(70%)を得た
。
1H NMR(CDCl3)δ1.32-1.84(m,6H),2.78-2.90(m,1H),3.12-3.34(m,3H)
,3.86(s,3H),4.20(t,J=7Hz,1H),4.40(d,J=7Hz,2H),4.72-4.86(m,2H)
,7.26-7.42(m,4H),7.58(d,J=9Hz,2H),7.80(d,J=9Hz,2H)
質量スペクトル m/z 440(M+NH4),423(M+H),244(ベースピーク)
C.3−カルボキシ−5−〔(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)ブ
チル〕−Δ2−イソオキサゾリン
実施例583、B部の生成物(1.83g、4.33ミリモル)をテトラヒドロフラン50ml
および水25ml中に溶解し、アイスバス中で冷却した。水酸化リチウム(174mg、4.
15ミリモル)を水2mlに溶解し、テトラヒドロフラン/水溶液に添加した。約10
分後、反応混合物を10%HClでクエンチングしpH=3とした。混合物をジエチル
エーテルで抽出し、硫酸マグネシウム上に乾燥し、蒸発させてシロップ状物とし
た。ベンゼン:ペンタン3:1で磨砕し濾過することにより得られた黄色固体を
ベンゼン・クロロホルム5:1から再結晶させ、白色粉末として標題化合物1.18
g(67%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.34-1.82(m,6H),2.80-2.98(m,1H),3.10-3.32(m,3H)
,4.16-4.30(m,1H),4.40-4.52(m,2H),4.80-4.90(m,2H),6.50(br s,1H),
7.26-7.42(m,4H),7.58(d,J=9Hz,2H),7.76(d,J=9Hz,2H)
質量スペクトル m/z 426(M+NH4),382(M+NH4-CO2,ベースピーク)
HRMS:計算値 409.1763,測定値 409.1748
D.3−t−ブチルオキシカルボニル−5−〔4−(9−フルオレニルメトキシ
カルボニルアミノ)ブチル〕−Δ2−イソオキサゾリン
実施例583、C部の化合物(715mg、1.75ミリモル)をジクロロメタン2mlに溶
解し、アイスバス中で冷却した。N,N′−ジイソプロピル−O−t−ブチルイソ
尿素の約3.5Mの溶液2mlを添加し、反応混合物を8時間撹拌し、アイスバスを
取り外し、室温で一夜撹拌した。反応混合物をアイスバス中で冷却し、氷酢酸2
mlを滴加し、その間激しいガスの発生が見られた。反応混合物を氷水で希釈し、
飽和炭酸ナトリウムで慎重に中和し、酢酸エチルで3回抽出した。有機層を硫酸
マグネシウム上に乾燥し、濾過し、蒸発させた。残存物を1:1ジクロロメタン
/酢酸エチル20mlに溶解し、濾過し、濾液を蒸発させ、塩化メチレン:ヘキサン
:酢酸エチル2:2:1を用いたフラッシュクロマトグラフィーで精製し、標題
化合物375mg(46%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.35-1.78(m,15H),2.80(dd,J=16,8Hz,1H),3.15-3.30
(m,3H),4.22(t,J=7Hz,1H),4.40(d,J=7Hz,2H),4.70-4.80(m,2H),7.28-
7.44(m,4H),7.60(d,J=9Hz,2H),7.78(d,J=9Hz,2H)
質量スペクトル m/z 482(M+NH4),465(M+)
E.3−t−ブチルオキシカルボニル−5−(4−アミノブチル)−Δ2−イソ
オキサゾリン
実施例583、D部の化合物(375mg、0.81ミリモル)をジクロロメタン20mlに溶
解し、ピペリジン0.5mlを添加し、反応混合物を室温で一夜撹拌した。溶媒を蒸
発させ、残存物をCH2Cl2:イソプロパノール2%〜CH2Cl2;イソプロパノール2
%:トリエチルアミン:0.5%を用いたフラッシュクロマトグラフィーにより精
製し、標題化合物163mg(83%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.35-1.80(m,15H),2.40(br s,2H),2.70-2.86
(m,3H),3.22(dd,J=16,8Hz,1H),4.80(m,1H)
質量スペクトル m/z 243(M+H,ベースピーク)
F.3−t−ブチルオキシカルボニル−5−〔4−(イミダゾリン−2−イルア
ミノ)ブチル〕−Δ2−イソオキサゾリンヨウ化水素酸塩
実施例583、E部の化合物(163mg、0.67ミリモル)および2−メチルチオイミ
ダゾリン(180mg、0.73ミリモル)をピリジンに溶解し、一夜穏やかに還流した。
溶媒を蒸発させ、残存物をクロロホルム、20%メタノールを用いた調製用TLCで
精製し、標題化合物100mg(33%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.35-1.80(m,15H),2.84(dd,J=16Hz,8Hz,1H),3.20-3.
32(m,3H),2.56(br s,3H),3.74(s,4H),4.82((m,1H)
質量スペクトル m/z 311(M(-HI)+H)
G.t−ブチル−2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−〔4−〔(
N−イミダゾリン−2−イル)アミノ〕ブチル−5(R,S)−イソオキサゾリン−3
−イル〕カルボニルアミノ〕プロピオネート
実施例583、F部の化合物(100mg、0.23ミリモル)をジクロロメタン2mlに懸
濁し、トリフルオロ酢酸2mlを添加し、反応混合物を1時間室温で撹拌し、溶媒
を蒸発させて得られた茶色の油状物をDMF1mlに溶解した。t−ブチル3−アミ
ノ−2−S−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)プロピオネート(67mg、0.23
ミリモル)次いでベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ
)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(110mg、0.24ミリモル)およびジイ
ソプロピルエチルアミン(65mg、0.50ミリモル)を添加し、一夜室温で撹拌した
。溶媒を減圧下に蒸発させ、残存物をクロロホルム、20%メタノールを用いた調
製用TLCで精製し、標題化合物42mg(28%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.35-1.80(m,15H),2.80-3.20(m,4H),3.70(s,
4H),4.24(t,J=5Hz,1H),4.36(t,J=5Hz,1H),4.78(m,1H),5.10(s,2H),
7.35(s,5H)
H.2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−〔4−(N−〔イミダ
ゾリン−2−イル〕アミノ)ブチル)イソオキサゾリン−3−(R,S)−イルカル
ボニル〕アミノプロピオン酸
実施例583、G部の生成物をジクロロメタン2mlに懸濁し、トリフルオロ酢酸
1mlを添加し、反応混合物を1時間室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、残存物を
ジエチルエーテルで磨砕し、標題化合物を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.32-1.76(m,6H),2.80-2.90(m,1H),3.16-3.80(m,6H)
,4.40-4.52(m,2H),4.70-4.82(m,1H),5.04-5.16(m,1H),7.24-7.42(m,5H)
質量スペクトル m/z 475.4
実施例 637
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−〔3−(N−〔イミダゾリ
ン−2−イル〕アミノ)プロピル)イソオキサゾリン−3−(R,S)−イルカルボ
ニル〕アミノプロピオン酸
A.1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−4−ペンテン
4−ペンテン−1−オールを出発物質とした以外は上記した一般的方法に記載
した方法に従って49%の収率で標題アルケンを調製した。
1H NMR(CDCl3)δ1.58-1.70(m,2H),2.02-2.16(m,2H),4.22(t,J=8Hz,1H
),4.42(d,8Hz,2H),4.75(br s,1H),4.94-5.08(m,2H),5.72-5.84(m,1H)
,7.26-7.42(m,4H),7.58(d,J=9Hz,2H),7.78(d,J=9Hz,2H)
質量スペクトル m/z 325(M=NH4,ベースピーク)308,(M+H)
HRMS 計算値 308.1650,測定値 308.1650
B.3−カルボキシ−5−〔(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)プ
ロピル〕−Δ2−イソオキサゾリン
標題化合物は1−(9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノ)−4−ペン
テンおよびメチルニトロアセテートを出発物質として全体収率58%で実施例583
、B−C部に従って調製した。
1H NMR(DMSO)δ1.30-1.62(m,4H),2.78(dd,J=16,8Hz,1H),2.98(d,J=7
Hz,2H),3.20(dd,J=16,8Hz,1H),4.20(t,J=7Hz,1H),4.30(d,J=7Hz,2H)
,4.68-4.80(m,1H,7.26-7.44,m,4H),7.64(d,J=9Hz,2H),7.84(d,J=9Hz
,2H),13.40(brs,1H)
質量スペクトル m/z 395(M+H)
HRMS 計算値 395.1606,測定値 395.1591
実施例 667
2−(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N−(
ピリジン−2−イル)アミノ)ブチル)イソオキサゾリン−3−イルカルボニル
〕アミノプロピオン酸塩酸塩
A.3−エトキシカルボニル−5−〔4−(ヒドロキシ)ブチル〕イソオキサゾ
リン
5−ヘキセン−1−オール(5.0g、0.05M)をテトラヒドロフラン30mlに溶
解し、炭酸水素ナトリウム水溶液(29.4g、水20ml中0.35M)を添加し、反応混
合物をアイスバス中で冷却した。エチルクロロオキシミノアセテート(11.4g、0
.075M)を15分かけて少しずつ添加した。反応混合物を6時間アイスバス中で撹
拌した。更にエチルクロロオキシミノアセテート(7.75g、0.5M)を添加し、反
応混合物を一夜撹拌放置し、その間アイスバスは融解した。反応混合物を酢酸エ
チルと水との間に分
配し、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗
生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル3:1)で精製
し、無色の油状物として標題化合物(9.22g、86%)を得た。
1H NMR(CDCl3)δ1.3(t,J=7Hz,3H),1.40-1.90(m,6H),2.80-2.94(m,1
H,3.20-3.54,m,1H),3.66(br s,2H),4.34(q,J=7Hz,2H),4.78-4.90(m,
1H)
質量スペクトルm/z 233(M+NH4,ベースピーク),216(M+)
あるいは、標題化合物は以下の方法で調製することもできる。
5−ヘキサン−1−オール(5g、0.05M)およびジエチルニトロマロネート
(15.4g、0.075M)をメシチレン(50ml)に溶解し、5時間還流した。溶媒を真
空下に除去し、残存物をシリカゲル上のフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル1:1)で精製し、標題化合物(5.11g、47.5%)を得た。
B.3−エトキシカルボニル−5−〔4−オキソブチル〕イソオキサゾリン
オキサリルクロリド(7.30g、0.0575M)無水塩化メチレンに溶解し、ドライ
アイス/CHCl3バス中−60℃に冷却した。ジメチルスルホキシド(9.38g、0.12
M)を無水塩化メチレンに溶解し、オキサリルクロリドの溶液に30分かけて滴加
し、更に30分間撹拌放置した。実施例667、A部の生成物(10.75g、0.05M)を無
水塩化メチレン(30ml)に溶解し、45分かけて反応混合物に滴加し、更に30間撹
拌放置した。トリエチルアミン(25.25g、0.25M)を15分かけて滴加した。アイ
スバスを取り外し、反応混合物を室温に戻した。反応混合物を塩化メチレン(100
ml)で希釈し、水、1N塩酸、そして塩水で洗浄した。有機層を分離し、硫酸マ
グネシウム上に乾燥し、蒸発させて、無色の油状物として標題化合物(9.54g、
90%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.37(t,J=7Hz,3H),1.60,1.92(m,6H),2.52(t,J=6H
z,2H),2.80-2.92(m,1H),3.22-3.36(m,1H),4.36(q,J=7Hz,2H),4.74-4.8
8(m,1H),9.58(s,1H)
C.3−エトキシカルボニル−5−〔4−(N−(ピリジン−2−イル)アミノ)
ブチル〕イソオキサゾリン
実施例667、B部の生成物(9.40g、0.044M)をジクロロエタン(100ml)に溶
解しアイスバス中で冷却した。2−アミノピリジン(4.57g、0.048M)を添加し
、次いで、ナトリウムトリアセトキシボロハイドライド(14.0g、0.066M)を添
加した。アイスバスを取り外し、反応混合物を4時間室温で撹拌放置した。反応
混合物を慎重に重炭酸ナトリウム飽和溶液(200ml)に注ぎ込み、酢酸エチルで抽
出した。有機層を無水炭酸ナトリウム上に乾燥し、濾過し、蒸発させて半固体と
した。粗生成物をエーテルとヘキサンの混合物で磨砕し、生成物を濾過して回収
した(8.93g、70%)。
1H NMR(CDCl3):δ1.30(t,J=7Hz,3H),1.40-1.90(m,6H),2.80-2.92(m,
1H),3.20-3.34(m,2H),4.34(q,J=7Hz,2H),4.70-4.90(m,2H),6.30(d,J=9
Hz,1H),6.48(t,J=6Hz,1H),7.42(t,J=6Hz,1H),8.04(d,J=4Hz,1H)
D.3−エトキシカルボニル−5−〔4−(N−(ピリジン−2−イル)−N−(
t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)ブチル〕イソオキサゾリン
実施例667、C部の生成物(8.93g、0.013M)を塩化メチレンに溶解した。4
−ジメチルアミノピリジン(374mg、0.003M)次いでジ−t−
ブチルジカーボネート(14.73g、0.067M)を添加した。反応混合物を一夜室温
で撹拌放置した。混合物を水で希釈し、有機層を分離し、硫酸マグネシウム上に
乾燥し、濾過し、蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキ
サン/酢酸エチル3:1)で精製し、標題化合物(9.7g、891%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.38(t,J=7Hz,3H),1.40-1.90(m,15H),2.76-2.86(m
,1H),3.18-3.30(m,1H),3.93(t,J=7Hz,2H),4.32(q,J=7Hz,2H),4.70-4.
82(m,1H),7.01(t,J=6Hz,1H),7.54-7.86(m,2H),8.36(d,J=4Hz,1H)
E.5−〔4−(N−(ピリジン−2−イル)−N−(t−ブチルオキシカルボ
ニル)アミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−カルボン酸
実施例667、D部の生成物(10.7g、0.027M)をテトラヒドロフラン20mlおよ
び水20mlの混合物に溶解し、アイスバス中で冷却した。水酸化リチウム(1.73g
、0.41M)を水5mlに溶解し、エステル溶液に添加し、反応混合物を45分間撹拌
した。反応混合物をTLC(ヘキサン/酢酸エチル3:1)で分析したところエステ
ルは残存していなかった。1Mクエン酸溶液(40ml)を添加し、混合物を数回(
有機層のTLCが生成物の存在を示さなくなるまで)酢酸エチルで抽出した。合わ
せた有機層を硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過し、蒸発させ、高真空下に乾燥
し、明黄色半固体として標題化合物(9.9g、99%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.24-1.82(m,12H),2.78-2.9(m,1H),3.20-3.32(m,1H
),3.90(t,J=7Hz,2H),4.78-4.90(m,1H),7.10(t,J=6Hz,1H),7.52(d,J=8
Hz,1H),7.70(t,J=6Hz,1H),8.42(t,J=4Hz,1H)
質量スペクトル m/z 364.3(M+H,ベースピーク)
F.t−ブチル−2−(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−
〔5−(R,S)−(4−(N−(ピリジン−2−イル)−N−(t−ブチルオキシ
カルボニル)アミノ)ブチルイソオキサゾリン−3−イルカルボニル〕アミノプ
ロピオネート
t−ブチルN2−ベンジルオキシカルボニル−2−(S)−2,3−ジアミノプロピ
オネート(M.MokotoffとL.Logue,J.Med.Chem.,1981,24,554)(2.59g
、8.806ミリモル)および実施例667、E部のカルボン酸(3.20g、8.806ミリモ
ル)N,N′−ジメチルホルムアミド(20ml)に溶解した。N′−メチルモルホリン(
2.72g、26.856ミリモル)およびベンゾとリアゾル−1−イルオキシトリス(ジ
メチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(4.09g、9.246ミリモ
ル)を添加し、反応混合物を窒素下室温で48時間撹拌した。真空下に濃縮して得
られたオレンジ色の油状物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/酢酸エチル(2:1)で精製し、淡黄色シロップ状物として標題化合物(4.
56g、83%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.35-1.77(m,6H),1.48(s,9H),1.50(s,9H),2.74-2.
83(dのd,J=17.58,8.05Hz,1H),3.14-3.24(dのdのd,J=17.58,8.05,1.06Hz
,1H),3.68-3.79(m,2H),3.90-3.95(t,J=6.96Hz,2H),4.35-4.41(m,1H),4
.67-4.79(m,1H),5.11(s,2H),5.66-5.69(d,J=6.96Hz,1H),6.94-6.97(t,J
=5.36Hz,1H),6.98-7.06(dのd,J=4.76,1.84Hz,1H),7.28-7.37(m,5H),7.5
1-7.59(dのt,J=6.96,1.84Hz,1H),7.58-7.67(dのt,J=6.96,1.83Hz,1H),8
.35-8.39(dのd,J=4.76,1.83,1H)
質量スペクトル m/z=640.4(M+H),264.2(ベースピーク)
G.2−(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N
−(ピリジン−2−イル)アミノ)ブチル)イソオキサゾリン
−3−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
実施例667、F部の生成物(60mg、0.094ミリモル)をジオキサン中4N塩酸(
2ml)に溶解し、窒素下5時間室温で撹拌した。溶媒を真空下に蒸発させ、残存
物を逆相(C18)HPLCで精製し、標題化合物(39mg、87%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.35-1.77(m,6H),2.74-2.83(m,2H),3.20-3.40(m,3H
),3.55-3.80(m,3H),4.40(br s,1H),4.55(br s,1H),5.02(t,J=8Hz,2H)
,6.83(br s,1H),7.02(d,6Hz,1H),7.28(s,5H),7.78(d,J=4Hz,1H),7.8
5(t,J=5Hz,1H)
質量スペクトル m/z=484.3(M+H)
実施例 669
2−(S)−フェニルスルホニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N−(ピリジン
−2−イル)アミノ)ブチル)イソオキサゾリン−3−イルカルボニル〕アミノプ
ロピオン酸トリフルオロアセテート塩
A.メチル−2−(S)−フェニルスルホニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(
N−(ピリジン−2−イル)−N−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)ブチル
イソオキサゾリン−3−イルカルボニル〕アミノプロピオネート
メチル3−アミノ−2−フェニルスルホニルアミノプロピオネート(Hartman,
G.D.,Prugh,J.D.,Egbertson,M.S.,Duggan,M.E.Hoffman,W.PCT出願WO 94
08577 A1 940428)(8.82g、24.3ミリモル)および実施例667、E部の生成物(7.15
g、24.257ミリモル)をN,N′−ジメチルホルムアミド(100ml)に溶解した。N′−
メチルモルホリン(7.61g、75.197ミリモル)およびベンゾトリアゾル−1−イ
ルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(
12.88g、
29.108ミリモル)を添加し、反応混合物を窒素雰囲気下室温で15時間撹拌した。
溶媒を真空下に除去し、オレンジ色のシロップ状物として得られた粗生成物をシ
リカゲルフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル1:1)で精製
し、明黄色油状物として標題化合物(7.31g、57%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.34-1.77(m,6H),1.50(s,9H),2.59-2.68(d of d,J=2
2.34,9.52Hz,1H),2.71-2.83(d,of d of d,J=17.58,8,42,2.20Hz,1H),
2.88-2.96(d,J=22.34Hz,1H),2.88-3.25(d of d of d,J=17.58,10.62,3.66
Hz,1H),3.59(s,3H),3.62-3.69(m,2H),3.93-3.98(t,J=7.33Hz,2H),4.06
-4.12(m,1H),4.70-4.75(c,1H),5.72-5.75(d of d,J=7.69,3.36Hz,1H),7
.03-7.07(d of d and c,J=4.76,1.84Hz,2H),7.47-7.50(t,J=8.43Hz,3H),
7.52-7.65(t,J=9.15Hz,2H),7.60-7.70(d of d,J=3.55,1.83Hz,1H),7.84-
7.86(d of d,J=6.92,1.46Hz,2H),8.39-8.41(d,J=4.76Hz,1H)
質量スペクトル m/z=604.3(M+H,ベースピーク)
B:2−(S)−フェニルスルホニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N−(ピ
リジン−2−イル)−N−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)ブチルイソオ
キサゾリン−3−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
水酸化リチウム(0.71g、16.952ミリモル)を水(10ml)に溶解した。別のフ
ラスコに実施例669、A部の生成物(7.31g、12.109ミリモル)をメチルアルコ
ール(200ml)と水(10ml)との混合物中に溶解した。水酸化リチウム溶液を添
加し、反応混合物を72時間室温で撹拌した。得られた赤色の溶液を真空下に濃縮
し、酢酸エチル(100ml)と水(50ml)との間に分配した。クエン酸(100ml)中
の1M塩酸(17ml)の混合物
を水層のpHが約4となるまで添加した。有機層を分離し、水層を酢酸エチル(2
×30ml)で抽出した。合せた有機層を無水硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過し
、溶媒を真空下に除去して明黄色の油状物として標題化合物(6.50g、91%)を
得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.34-1.77(m,6H),1.50(s,9H),2.59-2.68(d of d,J=2
2.34,9.52Hz,1H),2.71-2.83(d,of d of d,J=17.58,8,42,2.20Hz,1H),2
.88-2.96(d,J=22.34Hz,1H),2.88-3.25(d of d of d,J=17.58,10.62,3.66H
z,1H),3.59(s,3H),3.62-3.69(m,2H),3.93-3.98(t,J=7.33Hz,2H),4.06-
4.12(c,1H),4.70-4.75(c,1H),5.80-5.86(d of d,J=7.69,3.36Hz,1H),6.
12-6.15(d,J=8.06Hz,1H),7.03-7.07(d of d and c,J=4.76,1.84Hz,2H),7
.16-7.19(d of d,J=6.92,1.46Hz,2H),7.24-7.28(t,J=8.43Hz,3H),7.38-7
.57(t and d of d,J=9.15,4.02,2.93Hz,2H),7.64-7.70(c,1H),7.83-7.89
(t,J=6.95Hz,1H),8.39-8.41(d,J=4.76Hz,1H)
質量スペクトル m/z=590.2(M+H,ベースピーク)
C:2−(S)−フェニルスルホニルアミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N−(ピ
リジン−2−イル)アミノ)ブチルイソオキサゾリン−3−イルカルボニル〕アミ
ノプロピオン酸
トリフルオロ酢酸(10ml)を実施例669、B部の生成物(6.50g、11.023ミリモル
)に添加し、反応混合物を窒素下室温で3時間撹拌した。溶液を真空下に濃縮し
、次にトルエン(3×100ml)とともに共濃縮した。得られた油状物を勾配逆相H
PLC(水/アセトニトリル)で精製し、白色粉末として標題化合物(4.78g、収
率72%、純度97.7%)を得た。
1H NMR(CD3OD):δ 1.34-1.77(m,6H),1.50(s,9H),2.59-2.68(d of d,J=2
2.34,9.52Hz,1H),2.71-2.83(d,of d of d,J=17.58,
8,42,2.20Hz,1H),2.88-2.96(d,J=22.34Hz,1H),2.88-3.25(d of d of d,J
=17.58,10.62,3.66Hz,1H),3.30-3.36(t,J=7.33Hz,2H),3.62-3.69(m,2H)
,4.06-4.12(c,1H),4.70-4.75(c,1H),5.80-5.86(d of d,J=7.69,3.36Hz,
1H),6.79-6.85(d,J=4.76Hz,1H),7.00-7.03(d of d,J=9.16,2.56Hz,1H),
7.46-7.51(t,J=7.69Hz,2H),7.57-7.59(t,J=7.33Hz,1H),7.76-7.87(d,J=6
.96,4H)
質量スペクトル m/z=490.2(M+H,ベースピーク)
高分解能質量スペクトル m/z=490.176031
実施例 695
〔2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ〕−3−〔5−〔(6−アミノピリジ
ン−2−イル)プロピル〕イソオキサゾリン−3−イル〕カルボニルアミノプロ
ピオン酸トリフルオロアセテート塩
A.t−ブチルー〔2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ〕−3−〔5−〔〔
(6−(2,5−ジメチルピロリル)ピリジン−2−イル)プロピル〕イソオキサゾリ
ン−3−イル〕カルボニルアミノプロピオネート:
実施例697、D部の生成物(0.43g、1.30ミリモル)をN,N−ジメチルホルムア
ミド(10ml)に溶解した。(S)−t−ブチル−3−アミノ−2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノプロピオネート(0.42g、1.43ミリモル)、トリエチルアミン
(0.29g、2.86ミリモル)およびO−(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,
N,N′,N′−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(0.46g、1.43ミ
リモル)から、実施例284、F部の方法に従って標題生成物(0.33g、42%)を
得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.46(s,9H),1.86(m,4H),2.12(s,6H),2.87(m,3H),
3.22(m,1H),3.74(br s,2H),4.38(m,1H),4.78(m,1H),5.11(s,2H),5.68
,(bs,1H),5.89(s,2H),6.97(bs,1H),7.04(d,
1H),7.14(d,1H),7.35(m,5H),7.73(t,1H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 604(M+H)+
B.〔2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ〕−3−〔5−〔(6−アミノピ
リジン−2−イル)プロピル〕イソオキサゾリン−3−イル〕カルボニルアミノ
プロピオン酸トリフルオロアセテート塩:
実施例695、A部の化合物(0.33g、0.54ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩
酸塩(0.75g、10.8ミリモル)およびトリエチルアミン(0.55g、5.42ミリモル
)をイソプロパノール/水の4:1混合物(10.0ml)に溶解し、還流した。3.5
時間後、更にヒドロキシルアミン塩酸塩(0.37g、5.40ミリモル)およびトリエチ
ルアミン(0.27g、2.71ミリモル)を添加し、反応混合物を更に4時間還流した
。反応混合物を冷却し、炭酸ナトリウム(0.86g、8.13モル)を添加した。反応
混合物を16時間撹拌し、次に濾過し、濾液を濃縮した。粗製のアミンを塩化メチ
レン(4.0ml)とトリフルオロ酢酸(1.0ml)の混合物に溶解し、16時間撹拌した。
反応混合物を濃縮し、得られた濃厚な黄色の油状物を酢酸エチルと水との間に分
配した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウム上に乾燥し、濾過し、濃縮して黄
色の油状物を得た。粗生成物を90:10〜10:90の水/アセトニトリル(0.05%ト
リフルオロ酢酸)の勾配溶離によるプリペラティブ逆相HPLCで精製し、トリフル
オロアセテート塩として所望の生成物15mg(5%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ1.70(m,4H),2.75(m,3H),3.20(m,1H),3.60(m,2H),4
.30(m,1H),4.75(m,1H),5.05(s,2H),6.02(bs,1H),6.59(d,J=8Hz,1H),
6.71(d,J=8Hz,1H),7.35(m,5H),7.68(t,J=8Hz,1H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 470(M+H)+
実施例 697
〔2−フェニルスルホニルアミノ〕−3−〔5−〔(6−アミノピリジン−2−
イル)プロピル〕イソオキサゾリン−3−イル〕カルボニルアミノプロピオン酸
トリフルオロアセテート塩
A.2−(2,5−ジメチル−1H−ピロル−1−イル)−6−メチルピリジン
2−アミノ−6−メチルピリジン(56.4g、0.52モル)、2,5−ヘキサンジオン(
59.3g、0.52モル)および酢酸(5.0ml)を16時間Dean-Starkトラップ下トルエン
(150ml)中還流した。混合物を冷却し、更に2,5−ヘキサンジオン(34.0g、0.
30モル)を添加し、7時間還流した。反応混合物を冷却し、溶媒を蒸発させ、残
存物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム、次いで塩水で慎重に洗浄
した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮した。残存物をフラ
ッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル 85:15)に付
し、標題生成物37.5g(39%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 2.12(s,6H),2.59(s,3H),5.88(s,2H),7.02(d,J=8Hz
,1H),7.15(d,J=8Hz,1H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 187(M+H)+
B.2−(2,5−ジメチル−1H−ピロリル)−6−(4−ペンテニル)ピリジン
実施例697、A部の生成物(5.0g、0.027モル)を無水テトラヒドロフラン(4
5ml)中に溶解し、−78℃に冷却した。無水テトラヒドロフラン(50ml)中のリ
チウムジイソプロピルアミド(0.032モル)の溶液を0℃にあらかじめ冷却し、
反応混合物に添加した。1.5時間−78℃で撹拌した後、4−ブロモ−2−ブテン
(3.78g、0.028モル)を添加した。
この混合物を更に0.5時間撹拌し、次に雰囲気温度に戻した。飽和塩化アンモニ
ウム(150ml)を添加し、テトラヒドロフランを蒸発させ、水溶液を酢酸エチル
(150ml)で抽出した。合せた有機層を水(150ml)および塩水(100ml)で洗浄
し、次に硫酸ナトリウム上に乾燥し、濾過し、濃縮して所望の生成物5.58g(86
%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.87(m,2H),2.10(t,J=7.3Hz,2H),2.13(s,6H),2.
83(t,J=7.3Hz,2H),4.99(m,2H),5.83(m,1H),5.89(s,2H),7.02(d,J=7.7
Hz,1H),7.13(d,J=7.7Hz,1H),7.70(t,J=7.7Hz,1H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 241(M+H)+
C.5−エチル〔6−〔〔(2,5−ジメチルピロリル)ピリジン−2−イル〕プロ
ピル〕イソオキサゾリン−3−イル〕カルボキシレート
実施例697、B部の生成物(2.4g、9.98ミリモル)をテトラヒドロフランと水
の2:1混合物(90ml)中に溶解した。重炭酸ナトリウム(5.01g、59.6ミリモル
)およびエチルクロロオキシミドアセテート(1.5g、9.98ミリモル)を実施例667
、A部に従って使用し、標題生成物(1.01g、29%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.36(t,3H),1.67(m,2H),1.88(m,2H),2.12(s,6H),
2.85(m,3H),3.25(m,1H),4.33(q,2H),4.84(m,1H),5.89(s,2H),7.04(d
,1H),7.14(d,2H),7.73(t,1H)
D.〔6−〔〔(2,5−ジメチルピロリル)ピリジン−2−イル〕プロピル〕イソ
オキサゾリン−3−イル〕カルボン酸
実施例697、C部の生成物(1.01g、2.84ミリモル)を実施例667、E部の方法
に従って加水分解し、標題生成物(0.86g、92%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 1.61(m,2H),1.76(m,2H),2.04(s,6H),2.79
(m,3H),3.22(m,1H),4.77(m,1H),5.78(s,1H),7.20(d,1H),7.30(d,1H)
,7.88(t,1H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 328(M+H)+
E.メチル−〔2(S)−フェニルスルホニルアミノ〕−3−〔5−〔〔(6−(2,5
−ジメチルピロリル)ピリジン−2−イル〕プロピル〕イソオキサゾリン−3−
イル〕カルボニルアミノプロピオネート
実施例697、D部の生成物(0.43g、1.30ミリモル)をN,N−ジメチルホルムア
ミド(10ml)に溶解し、(S)−メチル−3−アミノ−2−フェニルスルホニルア
ミノプロピオネート(0.42g、1.43ミリモル)、トリエチルアミン(0.29g、2.
86ミリモル)およびO−(1H−ベンゾトリアゾ−1−イル)−N,N,N′,N′−テ
トラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(0.46g、1.43ミリモル)を実施
例284、F部に従って添加し、標題生成物(0.23g、31%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.85(m,4H),2.13(s,6H),2.79(m,1H),2.88(t,2H),
3.23(m,1H),3.67(m,1H),4.11(m,1H),4.79(m,1H),5.76(m,1H),5.89(s
,2H),7.02(bs,1H),7.04(d,1H),7.15(d,1H),7.53(m,3H),7.73(t,1H)
,7.84(d,2H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 568(M+H)+
F.〔2(S)−フェニルスルホニルアミノ〕−3−〔5−〔(6−アミノピリジン
−2−イル〕プロピル〕イソオキサゾリン−3−イル〕カルボニルアミノプロピ
オン酸トリフルオロアセテート塩
実施例697、E部の生成物(0.16g、0.29ミリモル)、ヒドロキシルアミン塩
酸塩(0.40g、5.81ミリモル)およびトリエチルアミン(0.29g、2.91ミリモル
)をイソプロパノール/水の4:1混合物(10.0ml)に溶解還流した。3.5時間
後、更にヒドロキシルアミン塩酸塩(0.37g、
5.40ミリモル)およびトリエチルアミン(0.27g、2.71ミリモル)を添加し、反
応混合物を更に4時間還流した。反応混合物を冷却し、炭酸ナトリウム(0.46g
、4.36モル)を添加し、混合物を16時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮し
た。粗製のアミンをMeOH/水の4:1混合物(10.0ml)に溶解し、LiOH・H2O(0.
012g、0.29ミリモル)を添加した。反応混合物を16時間撹拌した。メタノール
を蒸発させ、粗製のカルボン酸を水に溶解し、酢酸エチルで洗浄した。水相を1
M塩酸でpH4.5とし、溶液をC18逆相ゲルパッド上に吸着させた。パッドを水で十
分洗浄し、シアン化メチルで溶離した。シアン化メチル溶出液を濃縮し、油状の
固体を得た。90:10 水/アセトニトリル〜10:90 水/アセトニトリル(0.05%
トリフルオロ酢酸)の勾配溶離によるプリペラティブ逆相HPLCにより精製し、TF
A塩として所望の生成物13mg(8%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.80(m,4H),2.81(m,3H),3.21(m,1H),3.60(m,2H),
4.15(br s,1H),4.80(br s,1H),6.75(d,J=4.5Hz,1H),6.85(d,J=8.0Hz,1
H),7.56(m,4H),7.82(m,3H)
質量スペクトル:(ESI)m/z 476(M+H)+
実施例 849
2−〔(S)−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ〕−3−〔5−(
R,S)−(4−(N−(ピリジン−2−イル)アミノ)ブチルイソオキサゾリン−3−
イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
A.2−(S)−アミノ−3−〔5−(R,S)−(4−(N−(ピリジン−2−イル)−
N−(t−ブチルオキシカルボニル)アミノ)ブチルオキサゾリン−3−イルカ
ルボニル〕アミノプロピオン酸t−ブチルエステル
メチルアルコール(50ml)中の実施例667、F部の生成物(1.5g、2.408ミリモル
)に、未還元のPd/硫酸バリウム(0.300g、0.482ミリモル)
を添加した。反応混合物を15時間室温で水素ガス(41psi)に曝露した。反応混
合物をセライトパッドで濾過し、真空下に濃縮して、明黄色のシロップ状物(1.
22g、定量的収率)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 1.34-1.76(m,6H),1.46(s,9H),1.48(s,9H),2.29-2.4
8(br s,2H),2.78-2.87(d of d,J=17.58,8.05Hz,1H),3.19-3.28(d of d of
d,J=17.58,8.05,1.06Hz,1H),3.59-3.66(m,2H),3.78-3.81(m,1H),3.86
-3.91(t,J=6.96Hz,2H),4.69-4.78(m,1H),6.98-7.02(d of d,J=4.76,1.84
Hz,1H),7.12-7.14(t,J=5.36Hz,1H),7.51-7.56(t of d,J=6.96,1.84Hz,1
H),7.58-7.64(t of d,J=6.96,1.83Hz,1H),8.36-8.38(d of d,J=4.76,1.8
3Hz,1H)
質量スペクトル m/z=506.4(M+H),197.7(ベースピーク)
B.2−〔(S)−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ〕−3−〔
5−(R,S)−(4−(N−(ピリジン−2−イル)アミノ)ブチルイソオキサゾリン−
3−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
実施例849、A部の生成物(50mg、0.0949ミリモル)およびピリジン(202mg、2
.585ミリモル)をジクロロメタン(5ml)に溶解した。2,4,6−トリメチルベン
ゼンスルホニルクロリド(26mg、0.119ミリモル)を添加し、反応混合物を8時
間窒素下室温で撹拌した。重炭酸ナトリウム飽和水溶液(5ml)を添加し、有機
層を分離し、無水炭酸ナトリウム上に乾燥し、真空下に濃縮してシロップ状物と
した。生成物を室温でトリフルオロ酢酸(5ml)で処理し、1時間撹拌した。反
応混合物を真空下に濃縮し、シロップ状物とした。トルエン(10ml)を添加し、
混合物を再度真空下に濃縮した。得られたシロップ状物を勾配HPLC(水/アセト
ニトリル)に付した。生成物を含有する画分を真空下に濃縮し、一夜
凍結乾燥装置上に置き、白色粉末として標題化合物(2段階で27mg、42%)を得
た。
1H NMR(CD3OD):δ 1.49-1.79(m,6H),2.58(s,9H),2.74-2.82(d of d,J=1
7.58,8.05Hz,1H),3.07-3.16(d of d of d,J=17.58,8.05,1.06Hz,1H),3.
31-3.36(t,J=6.96Hz,2H),3.31-3.65(d of d,J=13.55,5.12Hz,2H),4.00-4
.06(m,1H),4.74-4.82(m,1H),6.78-6.85(d of d,J=5.86,0.73Hz,1H),6.9
4(s,2H),6.98-7.03(d of d,J=4.40,0.05Hz,1H),7.75-7.78(t,J=5.86Hz,
1H),7.81-7.86(t,J=4.40Hz,1H)
質量スペクトル m/z=532.2(M+H,ベースピーク)
実施例 951
3−{5−〔4−(イミダゾル−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−
3−カルボニル}アミノ−2S−(2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニルアミノ
)プロピオン酸トリフルオロアセテート塩
A.2−フタルアミドイミダゾール:
2−アミノイミダゾールスルフェート(2.64g、20ミリモル)を無水メタノー
ル200mlに溶解し、−78℃に冷却した。メタノール中ナトリウムメトキシドの25
%溶液(4.57ml、20ミリモル)を滴加した。反応混合物を室温に戻し、更に3時
間撹拌した。溶液を濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、茶色の油状物
(1.6g、96.4%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 5.0 br.s,2H,6.32,s,2H
無水フタル酸(4.14g、29.2ミリモル)および2−アミノイミダゾール(2.32
g、29.2ミリモル)を15分間170℃に加熱した。粗製の反応混合物をフラッシュク
ロマトグラフィー(クロロホルム:メタノールの95:5〜80:20の勾配)により
精製し、茶色の固体4.66g(75%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 7.16(br.s,2H),7.94-8.06(m,4H),12.35(br s,1H)
質量スペクトル ESI(M+H)+ 214.2
B.1−トリフェニルメチル−2−フタルアミドイミダゾール
実施例949、A部の生成物(4.66g、21.9ミリモル)を無水ピリジン100mlに溶
解し、トリフェニルメチルクロリド(9.15g、32.82ミリモル)を添加した。反応
混合物を24時間還流した。ピリジンを除去し、残存物をフラッシュクロマトグラ
フィー(クロロホルム:メタノール5〜10%)で精製し、所望の生成物(2.74g
、収率27.5%)を得た。
1H NMR(CDCl3):δ 6.80(d,J=1.1Hz,1H),7.06(t,J=7.3Hz,3H),7.17(t,
J=7.7Hz,7H),7.28(d,6H,7.64,s 4H)
質量スペクトル NH3-DCI(M+H)+ 456
C.1−トリフェニルメチル−2−アミノイミダゾール
実施例949、B部の生成物(2.60g、5.7ミリモル)およびヒドラジン(1.83g
、57ミリモル)を1時間無水エタノール250ml中で還流した。反応混合物を冷却
し、溶媒を真空下に除去し、固体残存物をフラッシュクロマトグラフィー(クロ
ロホルム:メタノール 10:1)で精製し、黄色固体1.8g(97%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 6.26(d,J=1.8Hz,1H),6.51(d,J=1.8Hz,1H),7.13(d,J
=7Hz,6H),7.33-7.44(m,9H)
質量スペクトル NH3-DCI(M+H),326
D.3−エトキシカルボニル−5−〔4−(1−トリフェニルメチルイミダゾー
ル−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン
1−トリフェニルメチル−2−アミノイミダゾール(1.43g、4.4ミリモル)
、実施例667、B部の生成物(1.034g、4.85ミリモル)および
硫酸マグネシウム(2.33g、19.4ミリモル)を室温で四塩化炭素250ml中撹拌し
た。反応の進行はNMRでモニタリングした。90時間後、硫酸マグネシウムを濾去
し、トリアセトキシボロハイドライド(3.74g、17.65ミリモル)を添加した。反
応混合物を更に48時間撹拌した。水(100ml)を添加し、有機層を分離し、水層
を酢酸エチルで抽出した。合せた有機層を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィ
ー(酢酸エチル/ヘキサン1:1、次いで酢酸エチル、次いで酢酸エチル:メタ
ノール20:1)で精製し、茶色の油状物として生成物(1.7g、74%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 0.84-0.92(m,2H),1.0(m,2H),1.26(t,J=7.3Hz,3H),1
.31-1.48(m,2H),2.70(dd,J1=17.6Hz,J2=8.4Hz,1H),2.90(q,J=2.3Hz,2H)
,3.07(br.s,1H),3.20(dd,J1=11Hz,J2=17.6Hz,1H),4.25(q,J=7.3Hz,2H
),4.6(m,1H),6.26(d,J=1.5Hz,1H),7.50(d,J=1.5Hz,1H),7.09(m,6H),
7.33-7.44(m,6H)
質量スペクトル NH3-DCI(M+H)+,523
E.5−〔4−(1−トリフェニルメチルイミダゾル−2−イルアミノ)ブチル
〕イソオキサゾリン−3−カルボン酸
実施例949、D部の生成物(246mg、0.47ミリモル)をテトラヒドロフラン(2
ml)に溶解した。水酸化リチウムの0.5N溶液(0.94ml、0.47ミリモル)を添加
した。反応混合物を1時間撹拌し、次に水性1N塩酸(0.47ml、0.47ミリモル)
を添加し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(クロ
ロホルム/メタノール 10:1)で精製し、白色固体として生成物(230mg、99%
)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 0.84-0.1.31(m,6H),2.57(dd,J1=17.6Hz,J2=8.4Hz,1H)
,2.89(q,J=6.6Hz,1H),3.07(dd,J1=17.6Hz,J2=10.6Hz,1H),4.0-4.15(br.
s,1H),4.36(m,1H),6.26(d,J=1.8Hz,1H),6.52
(d,J=1.6Hz,1H),7.10(d,6H),7.34-7.44(m,9H)
質量スペクトル NH3-DCI(M+H)+ -CO2H,451
G.N−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル−L−アスパラギン
L−アスパラギン(20.0g、0.15M)をテトラヒドロフラン(130ml)および
水(250ml)の混合物に懸濁した。トリエチルアミン(49g、0.48M)、次いで
メシチレンスルホニルクロリド(49.7g、0.227M)を添加し、反応混合物は僅
かに発熱しながら固体が0.5時間かけて溶解し、黄色の溶液が形成された。反応
混合物を室温で3時間撹拌し、次にエーテルおよび塩化メチレンで洗浄した。水
層を分離し、濃塩酸でpH1.5まで酸性化する間に濃厚な沈澱が形成した。0.5時間
後、生成物を濾過し、水で洗浄し、乾燥して白色固体(34g、72%)を得た。融
点193.5〜195℃。
1H NMR(DMSO):δ 2.24(s,3H),2.28(dd,1H),2.45(dd,1H),2.55(s,6H)
,3.98(m,1H),6.88(br s,1H),6.99(s,2H),7.32(br s,1H),7.82(d,2H)
,12.58(br s,1H)
質量スペクトル ESI m/z=315.2,(M+H ベースピーク)
H.3−アミノ−2−(S)−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニルア
ミノプロピオン酸
水(200ml)に溶解した水酸化ナトリウム(32g、0.80M)をアイスバスで冷
却した。臭素(19.2g、0.12M)を5分間かけて滴加し、混合物を15分間撹拌放
置した。実施例949、G部の生成物(31.44g、0.10M)を10分間に渡り数回に分け
て添加し、その間、黄色が消失した。反応混合物をスチームバス上に穏やかに加
熱し、その間、内部温度が約85℃まで上昇した。1時間後、反応混合物を室温ま
で放冷し、次にアイスバス
で冷却した。反応混合物を濃塩酸でpH6まで慎重に酸性化し、その間、固体が形
成し、ガスが発生した。固体を濾過し、冷水で洗浄し、一夜乾燥放置し、白色固
体として生成物(23.9g、83%)を得た。
1H NMR(DMSO):δ 2.26(s,3H),2.59(s,6H),2.80(dd,1H),2.94(dd,1H)
,3.07(dd,1H),7.06(s,2H)
質量スペクトル ESI m/z 287.2(M+H,ベースピーク)
I.t−ブチル−3−アミノ−2−(S)−N−(2,4,6−トリメチルフェニル)
スルホニルアミノプロピオネート
実施例949、H部の生成物(11.45g、0.04M)をParr容器内に入れ、ジオキサ
ン(170ml)中に溶解し、濃硫酸(11ml)を添加した。反応混合物をドライアイ
ス/アセトンバス中で冷却し、イソブチレン約185mlを添加した。容器を密封し
、114時間振とうした。容器を脱気し、次に短時間窒素パージした。反応混合物
を急速に、アイスバスで予備冷却した水酸化ナトリウム(17g)とエーテル(60
0ml)とを含有する水(225ml)の撹拌混合物中に注ぎ込んだ。層を分離させた。
水層を更にエーテルで抽出した。水層のpHを濃塩酸で慎重にpH11とし、エーテル
で4回抽出した。pH11に調節した抽出液の有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウム
上に乾燥し、濾過し、蒸発して粘稠な油状物として得られた生成物(8.64g、63
%)は固化した。
1H NMR(CDCl3):δ 1.28(s,9H),2.28(s,3H),2.67(s,6H),2.93(m,2H),
3.69(m,1H),6.95(s,2H)
J.t−ブチル3−{5−〔4−(1−トリフェニルメチルイミダゾル−2−イ
ルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリン−3−カルボニル}アミノ−2−(S)−(
2,4,6−トリメチルベンゼンスルホニルアミノ)プロピオネート
実施例949、E部の生成物(98mg、0.198ミリモル)をN,N−ジメチルホルムアミ
ド(2ml)に溶解した。実施例949、I部の生成物(68mg、0.198ミリモル)、O−
(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウ
ムテトラフルオロボレート(76mg、0.24ミリモル)およびトリエチルアミン(69
ml、0.495ミリモル)を添加し、反応混合物を1.5時間室温で撹拌した。溶媒を蒸
発させ、残存物をフラッシュクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール 1
0:1)で精製し、白色固体として生成物(135mg、83%)を得た。(NMR***)質
量スペクトル(M+H)+ 819.4。
K.3−{5−〔4−(1−トリフェニルメチルイミダゾール−2−イルアミノ
)ブチル〕イソオキサゾリン−3−カルボニル}アミノ−2−(S)−(2,4,6−
トリメチルベンゼンスルホニルアミノ)プロピオン酸
実施例949、J部の生成物(130mg、0.16ミリモル)をトリフルオロ酢酸と塩化
メチレンの1:1混合物に溶解し、5時間室温で撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗
生成物を逆相HPLC(C18)上に精製し、所望の生成物(75mg、73%)を得た。
1H NMR(acetone)δ 0.99-1.48,m,6H,2.27,s,3H,2.62,s,6H,2.67,m
,1H,3.04-3.21,m,1H,3.31,q,J=6.6Hz,3.52-3.74,m,1H 4.14,m,1H 4
.60,m,1H 5.25,br.s,1H,6.70,d,J=2.6Hz,6.85,d,1H,6.98,s,2H,7
.14,d,J=2.6Hz,7.33,m,6H,7.48,m,9H,7.68,q,1H
質量スペクトル,NH3-DCI,763.3,HRMS 計算値:763.329094,測定値:763.3
27781
L.3−{5−〔4−(イミダゾル−2−イルアミノ)ブチル〕イソオキサゾリ
ン−3−カルボニル}アミノ−2S−(2,4,6−トリメチルベン
ゼンスルホニルアミノ)プロピオン酸トリフルオロアセテート塩
実施例949、K部の生成物(20mg、27μモル)をトリフルオロ酢酸(2ml)に溶
解した。水(0.01ml)を添加し、反応混合物を1時間還流した。トリフルオロ酢
酸を蒸発させ、粗製の反応生成物を逆相HPLC(C18)上に精製し、白色固体として
所望の生成物(10mg、58%)を得た。
1H NMR δ 1.34-1.66,m,6H,2.24,s,3H,2.53,s,6H,2.67−2.76,m,1
H,3.06-3.14,m,1H,3.20,m,2H,3.30-3.48,m,2H,3.91,q,1H,4.70,m
,1H,6.50,br,1H,6.95,s,2,6.95,s,2H,7.94,m,2H,8.23,m,1H,1
1.9,s,2H,12.5-12.8,br.,1H
質量スペクトル,ESI,(M+H)+ 521.4,HRMS 計算値:521.219050,測定値
:521.21823
実施例 999j1
2−〔(S)−((2,4,6−トリメチルフェニル)スルホニル)アミノ〕−3−〔5−(
R,S)−(4−(N−(3,4,5,6−テトラヒドロピリジン−2−イル)アミノ)ブチルイ
ソオキサゾリン−3−イルカルボニル〕アミノプロピオン酸
実施例849、B部の生成物(12mg、0.019mM)を1:1エチルアルコール:2−
プロパノール50ml中に溶解した。5%Pd/硫酸バリウム(25mg)を添加し、反応混
合物を15時間室温で43psiで水素化した。反応混合物を窒素パージし、濾過し、
真空下に濃縮した。得られた油状物を逆相HPLC(水/アセトニトリル勾配)で精
製し、白色粉末として標題化合物(9mg、75%)を得た。
1H NMR(CD3OD)δ 1.41-1.58(m,2H),1.62-1.77(m,2H),1.79-1.86(m,2H),
2.26(s,3H),2.57-2.64(m,2H),2.59(s,6H),2.74-3.12(m,2H),3.17-3.23(
m,2H),3.26-3.32(m,2H),3.34-3.64(m,4H),4.01-
4.06(m,1H),4.70-4.80(m,1H),6.95(s,2H),8.24-8.26(q,1H),8.81-8.89(
br s,1H)
質量スペクトル,ESI,(M+H)+ 536.5,ベースピーク
実施例 1001
3−〔〔3−〔3−〔(N−イミダゾリン−2−イル)アミノ〕プロピルオキシ〕
イソオキサゾル−5−イル〕カルボニルアミノ〕プロピオン酸
A.メチル3−〔3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピルオキシ〕
−5−イソオキサゾールカルボキシレート:
ジエチルアゾジカルボキシレート(1.46g、8.39ミリモル)を窒素下0℃の無
水テトラヒドロフラン(10ml)中のメチル3−ヒドロキシ−5−イソオキサゾー
ルカルボキシレート(1g、4.55ミリモル)、トリフェニルホスフィン(1.46g
、8.39ミリモル)および3−t−ブチルオキシカルボニルアミノ−1−プロパノ
ール(1.50g、8.39ミリモル)の混合物に滴加した。1時間後、アイスバスを取
りはずし、一夜室温に戻した。酢酸エチル(75ml)で希釈し、水(25ml)、飽和
炭酸水素ナトリウム(25ml)および塩水(25ml)で洗浄した。次に硫酸マグネシ
ウム上に乾燥し、真空下に溶媒を蒸発させた。残存物をシリカゲル(75g、25〜
60%酢酸エチル/hex)上のクロマトグラフィーに付し、ワックス状の固体とし
て標題化合物(1.95g、95%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 6.53(s,1H),4.74(bs,1H),4.36(t,2H),3.95(s
,3H),3.28(q,2H),2.00(m,2H),1.44(s,9H);MS(CI-NH3)m/e 318(M+NH4
)+;HRMS C13H20N2O6+H:計算値:301.1400,測定値:301.1403
B.3−〔3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピルオキシ〕−5−イ
ソオキサゾールカルボン酸
水(10ml)中の水酸化ナトリウム(0.52g、13.0ミリモル)を室温でメタノー
ル(20ml)中の実施例1001、A部の生成物(1.95g、6.49ミリモル)に1回で添
加した。2時間後、メタノールを真空下に除去し、残存物を水(60ml)中に溶解
した。水溶液をエーテル(30ml、廃棄)で洗浄し、次に10%塩酸でpH2未満に酸
性化した。酢酸エチル(3×40ml)で抽出し、合わせた有機抽出液を塩水(40ml
)で洗浄し、硫酸マグネシウム上に乾燥した。溶媒を真空下に蒸発させ、白色固
体として所望の酸(1.60g、86%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 6.93(s,1H),4.23(t,2H),3.05(q,2H),1.82(m
,2H),1.37(s,9H);MS(CI-NH3)m/e 304(M+NH4)+;HRMS C12H18N2O6+H:
計算値:287.1243,計算値:287.1259。
C.エチル3−〔3−〔3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピルオ
キシ〕−5−イソオキサゾル−5−イルカルボニルアミノ〕プロピオネート
ジイソプロピルアミン(0.68g、5.24ミリモル)を窒素下0℃の無水ジクロロ
メタン(30ml)中の実施例1001、B部の化合物(0.5g、1.75ミリモル)、O−
(1H−ベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N′,N′−テトラメチルウロニウム
テトラフルオロボレート(0.70g、1.83ミリモル)およびエチルβ−アラニン塩酸
塩(0.28g、1.83ミリモル)に滴加した。添加終了後、混合物を室温に戻し、7
時間撹拌した。反応混合物はジクロロメタン(75ml)で希釈し、次に水(25ml)
、5%塩酸(25ml)、飽和炭酸水素ナトリウム(25ml)、および塩水(25ml)で
洗浄した。硫酸マグネシウム上に乾燥した後、溶媒を真空下に蒸発させ、残存物
をシリ
カゲル(30g、40〜75%酢酸エチル/ヘキサン)上のクロマトグラフィーに付し
、粘稠な油状物として標題化合物(0.23g、34%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 7.05(bt,1H),6.49(s,1H),4.68(bs,1H),4.32(
t,2H),4.18(q,2H),3.70(q,2H),3.27(q,2H),2.62(t,2H),1.99(m,2H)
,1.44(s,9H),1.28(t,3H);MS(CI-NH3)m/e 403(M+NH4)+;HRMS C17H27N3O7
+H:計算値:386.1927,測定値:386.1909。
D.エチル3−〔3−(3−アミノプロピルオキシ)イソオキサゾルー5−イル
カルボニルアミノ〕プロピオネート
トリフルオロ酢酸(10ml)を室温でジクロロメタン(10ml)中の実施例1001、
C部の化合物(0.18g、0.47ミリモル)に緩やかに流入させた。45分後、トリフ
ルオロ酢酸を真空下に除去し、残存物をトルエン(20ml)とともに真空下蒸発させ
ることにより共沸乾燥し、次に、一夜0.2torrの真空ポンプ上に置いた。クロロ
ホルムで希釈することにより晶出した生成物を、白色固体として単離した(0.14
g、75%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ 8.18(bs,3H),7.80(bt,1H),6.51(s,1H),4.32(
m,2H),4.11(q,2H),3.65(q,2H),3.17(m,2H),2.6(t,2H),2.18(m,2H),
1.23(t,3H);MS(CI-NH3)m/e 303(M+NH4)+;HRMS C12H29N3O5+H:計算値:286
.1403,測定値:286.1404。
E.エチル3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ
〕イソオキサゾル−5−イルカルボニルアミノ〕プロピオネート
実施例1001、D部の化合物(0.22g、0.77ミリモル)および2−メチルメルカ
プト−4,5−ジヒドロイミダゾールヨウ化水素酸塩(0.38g、1.54ミリモル)を
エタノール(20ml)中合わせ、2時間還流下に加熱し
た。溶媒を真空下に除去し、残存物をシリカゲル(20g、9:3:1:0.6、ク
ロロホルム、メタノール、水、酢酸、下層)上のクロマトグラフィーに付し、透
明で粘稠な油状物として所望の生成物(0.13g、%)を得た。
1H NMR(300MHz,D4-MeOH)δ 6.61(s,1H),4.34(t,2H),4.12(q,2H),3.70(
s,4H),3.60(t,2H),3.39(t,3H),2.63(t,2H),2.08(m,2H),1.23(t,3H)
;MS(CI-NH3)m/e 354(M+H)+。
F.3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソ
オキサゾル−5−イルカルボニルアミノ〕プロピオン酸
水酸化リチウム(0.5M、1ml)を室温でジオキサン(2ml)中の実施例1001
、E部の化合物(0.13g、0.25ミリモル)に添加した。1時間後、溶液をジオキ
サン中塩酸(4M、2ml)で酸性化し、溶媒を真空下に除去した。残存物をシリ
カゲル(10g、9:3:1:0.6、クロロホルム、メタノール、水、酢酸、下層
)上のクロマトグラフィーに付し、生成物画分を真空下に蒸発させた。生成物を
メタノール(1ml)に溶解し、テトラヒドロフランをゆっくり添加した。混合物
を一夜撹拌し、白色固体として標題生成物を析出させた(32mg)。融点144〜7℃
。
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ 8.81(bs,2H),6.77(s,1H),6.76(bs,1H),4.2
4(m,2H),3.60(q,2H),3.32(m,4H),3.28(m,2H),2.12(m,2H),1.81(m,2H
);MS(CI-NH3)m/e 326(M+H)+;HRMS C13H19N5O5+H:計算値:326.1464,測
定値:326.1462。
実施例 1003
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔〔3−〔2−〔(N−イミダゾ
リン−2−イル)アミノ〕エトキシ〕イソオキサゾル−5−イル〕カルボニルア
ミノ〕プロピオン酸
A.〔2−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)エチル〕メタンスルホネート
ジクロロメタン(45ml)中のメタンスルホニルクロリド(8.2g、71.6ミリモル
)をジクロロメタン(150ml)中の2−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)
エタン−1−オールおよびTEA(9.38g、97.3ミリモル)の撹拌溶液に雰囲気温
度で8分間かけて滴加した。2.5時間後、反応混合物を1N塩酸(2×50ml)、水
(2×50ml)、および塩水(50ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上に乾燥した。
溶液を濾過し、溶媒を真空下に蒸発させて標題化合物(10.37g、67%)を得た
。得られたワックス状の固体は更に精製することなく使用した。
1H NMR(300MHz CDCl3)δ 4.9(bs,1H),4.3(t,2H),3.3(q,2H),3.04(s,1H
)
B.3−〔3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)エチルオキシ〕−5−イソ
オキサゾールカルボン酸
ジメチルホルムアミド(25ml)中の実施例1003、A部の生成物(10.37g、43.3
ミリモル)をメチル3−ヒドロキシ−5−イソオキサゾールカルボキシレートお
よび炭酸ナトリウム(5.83g、55ミリモル)の撹拌溶液に10分間かけて滴加した
。反応混合物を3時間80℃に加熱し、次に、18時間雰囲気温度で撹拌した。10%
炭酸カリウム(約200ml)を反応混合物に添加し、形成した沈澱が溶解するまで
撹拌した。3℃に冷却した後、溶液を濃塩酸でpH2まで酸性化した。固体を真空
濾過して集め、水で洗浄し、次に風乾して白色固体として標題化合物(5.6g、4
7.5%)を得た。融点246℃。激しい沸騰:約160〜170℃。
1H NMR(300MHz CDCl3)δ 6.51(s,1H),5.02(m,1H),4.35(t,2H),3.55(m,
2H),1.43(s,1H)
C.メチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−〔3−(t−ブチ
ルオキシカルボニルアミノ)プロピルオキシ〕イソオキサゾル−5−イルカルボ
ニルアミノ〕プロピオネート
トリエチルアミン(1.7g、16.7ミリモル)を雰囲気温度で、無水ジメチルホ
ルムアミド(10ml)中の実施例1003、B部の化合物(1.68g、6.2ミリモル)、
1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(1.8
g、9.3ミリモル)、実施例1004、A部の化合物(2.14g、7.4ミリモル)および
ヒドロキシベンズトリアゾール(260mg、1.9ミリモル)の混合物に1回で添加し
た。14時間後、反応混合物を1N塩酸で6倍容量まで希釈した。次に酸性溶液を
酢酸エチル(5×30ml)で抽出し、合せた有機抽出液を10%炭酸カリウム(3×
50ml)、水(2×25ml)そして塩水(25ml)で洗浄した。硫酸マグネシウム上に
乾燥した後、溶媒を真空下に蒸発させた。粗生成物を10%炭酸カリウムで磨砕し
、濾過し、水で洗浄し、風乾した。このようにして得られた生成物(1.85g、59
%)を白色結晶固体として単離し、更に精製することなく使用した。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ 8.95(m,1H),7.78(d,1H),7.36-7.31(m,5H),7.0
5(m,1H),6.79(s,1H),5.09-4.99(dd,2H),4.35-4.28(q,1H),4.23-4.19(t
,2H),3.62(s,3H),3.58-3.56(m,2H),3.32-3.28(m,2H),1.37(s,9H);MS(
DCI-NH3)m/e 524(M+NH4)+
D.2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−(2−t−ブチルオキシ
カルボニルアミノ)エチルオキシ〕イソオキサゾル−5−イルカルボニルアミノ
〕プロピオン酸
実施例1003、C部の化合物(1.8g、3.6ミリモル)を実施例1、C部に記載し
た方法でケン化した。酸(0.81g、92%)を脆い泡状物として
単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ 8.92(m,1H),7.62(d,1H),7.35-7.30(m,5H),7.0
5(m,1H),6.78(s,1H),5.08-4.97(dd,2H),4.27-4.19(m,3H),3.60-3.55(m
,2H),3.31-3.28(m,2H),1.37(s,9H);MS(DCI-NH3)m/e 510(M+NH4)+
E.3−〔3−(2−アミノエチルオキシ〕)イソオキサゾル−5−イルカルボニ
ルアミノ〕−2−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸塩酸塩
ジオキサン中の塩酸の溶液(4M、10ml)をジオキサン10ml中の実施例1003、
C部の化合物(1.6g、3.25ミリモル)に添加した。混合物を室温で3時間撹拌
した時点で、白色固体が析出した。生成物を濾過し、エーテルで洗浄し、次に真
空下一夜乾燥させた(1.25g、90%)。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ 12.83(bs,1H),9.06(t,1H),8.24(bs,3H),7.64(
d,1H),7.32(m,5H),6.87(s,1H),5.00(s,2H),4.42(t,2H),4.22(m,1H)
,3.56(m,2H),3.21(m,2H);MS(CI-NH3);HRMS C17H21N4O7+H:計算値:393.
1410,測定値:391.1391
F.2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−〔2−(イミダゾリン
−2−イル)アミノ)エチルオキシ〕イソオキサゾル−5−イルカルボニルアミ
ノ〕プロピオン酸
2−メチルチオイミダゾリニウムヨウ素(114mg、0.5ミリモル)、実施例1003
、E部の化合物(0.10g、0.23ミリモル)、およびジメチルアミノピリジン(60
mg)をピリジン1mlに溶解し、次に2〜3分還流下に加熱した。反応混合物を70
〜80℃に冷却し、24時間撹拌した。溶媒を真空下に除去し、残存物をシリカゲル
(20g、9:3:1:0.6、クロロホルム、メタノール、水および酢酸、最下層
)上のクロマトグラフィー
に付した。生成物画分を真空下に蒸発させ、得られた固体をメタノール/アセト
ンから再結晶させ、褐色固体として標題化合物(33mg、31.2%)を得た。融点 2
26.8℃(分解)。
1H NMR(300MHz,DMSO)δ 8.82(m,1H),7.33(m,5H),6.75(d,1H),4.99(s,
2H),4.30-4.27(m,2H),3.58-3.52(m,7H),3.33(m,1H);Mass Spec(ESI)m
/e 461(M+H)+;HRMS C20H25N6O7+H:計算値:461.1784,測定値:461.1789
実施例 1004
2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔〔3−〔3−〔(N−イミダゾ
リン−2−イル)アミノ〕プロピルオキシ〕イソオキサゾル−5−イル〕カルボ
ニルアミノ〕プロピオン酸
A.メチル3−アミノ−2(S)−(ベンジルオキシカルボニル)アミノプロピオネ
ート塩酸塩:
ジオキサン中4N塩酸溶液(20ml)をメタノール(20ml)中の3−アミノ−2
−(ベンジルオキシカルボニル)アミノプロパン酸(2.39g、10ミリモル)に添
加し、溶液を2時間撹拌した。溶媒を真空下に除去し、白色固体生成物としてメ
チルエステル(2.74g、95%)を得た。
NMR(DMSO-d6):δ 8.38(b,3H),7.96(d,1H),7.38(m,5H),5.05(s,2H),4
.44(m,1H),3.66(s,3H),3.14(m,2H)
B.メチル2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−〔3−(t−ブチルオキ
シカルボニルアミノ)プロピルオキシ〕イソオキサゾル−5−イルカルボニルア
ミノ〕プロピオネート
ジイソプロピルエチルアミン(0.54g、4.17ミリモル)を窒素下0℃の無水ジ
メチルホルムアミド(10ml)中の実施例1001、B部の化合物(1.0g、3.48ミリ
モル)、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3
−エチルカルボジイミド塩酸塩(0.70g、3.65ミリモル)および実施例1004、A
部の化合物(1.0g、3.48ミリモル)の混合物に滴加した。48時間後、反応混合
物を水(75ml)で希釈し、次に酢酸エチル(3×30ml)で抽出した。合せた有機抽
出液を水(2×25ml)および塩水(25ml)で洗浄した。硫酸マグネシウム上に乾
燥した後、溶媒を真空下に蒸発させ、残存物をシリカゲル(30g、30〜75%酢酸
エチル/ヘキサン)上のクロマトグラフィーに付し、粘稠な油状物として標題化
合物(0.90g、50%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ 7.35(m,5H),7.03(bt,1H),6.49(s,1H),5.78
(d,1H),5.13(s,1H),4.73(bt,1H),4.54(q,1H),4.35(t,2H),3.86(t,2H
),3.79(s,3H),3.28(q,2H),1.99(m,2H),1.44(s,9H);MS(CI-NH3)m/e
538(M+NH4)+;HRMS C24H32N4O9+H:計算値:521.2248,測定値:521.2266
C.3−〔3−〔3−(t−ブチルオキシカルボニルアミノ)プロピルオキシ〕イ
ソオキサゾル−5−イルカルボニルアミノ〕−2−ベンジルオキシカルボニルア
ミノプロピオン酸
実施例1004、B部の化合物(0.9g、1.73ミリモル)を実施例1001、C部に記
載した方法でケン化した。酸(0.81g、92%)を脆い泡状物として単離した。
1H NMR(300MHz,DMSO):δ 8.91(bt,1H),7.62(d,1H),7.34(m,5H),6.91(
bt,1H),6.78(s,1H),5.03(dd,2H),4.22(m,3H),3.59(m,2H),3.05(q,2H
),1.84(m,2H),1.37(s,9H);MS(CI-NH3)m/e 524(M+NH4)+;HRMS C23H30N4O9
+H:計算値:507.2091,測定値:507.2105
D.3−〔3−(3−アミノプロピルオキシ)イソオキサゾル−5−イ
ルカルボニルアミノ〕−2(S)−ベンジルオキシカルボニルアミノプロピオン酸塩
酸塩
ジオキサン中の塩酸溶液(4M、10ml)を実施例1004、C部の化合物(0.81g
、1.60ミリモル)に滴加した。混合物を室温で3時間撹拌した時点で白色固体が
晶出した。生成物を濾過し、次にエーテルで洗浄し、一夜真空下に乾燥した(0.
58g、82%)。
1H NMR(300MHz,DMSO):δ 12.83(s,1H),8.98(t,1H),7.88(bs,3H),7.64
(d,1H),7.34(m,5H),6.83(s,1H),5.03(s,2H),4.31(t,2H),4.27(m,1H)
,3.40(m,2H),2.92(m,2H),2.04(m,2H);MS(CI-NH3)m/e 407(M+H)+;
HRMS C18H22N4O7+H:計算値:407.1567,測定値:407.1553
E.3−〔3−〔3−(イミダゾリン−2−イルアミノ)プロピルオキシ〕イソ
オキサゾル−5−イルカルボニルアミノ〕−2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノプロピオン酸塩酸塩
実施例1004、D部の化合物(0.42g、0.95ミリモル)および2−メチルメルカ
プト−4,5−ジヒドロイミダゾールヨウ化水素酸塩(0.35g、1.42ミリモル)を
ピリジン(2ml)中で合わせ、4時間還流下に加熱した。更に2−メチルメルカ
プト−4,5−ジヒドロイミダゾールヨウ化水素酸塩(0.35g、1.42ミリモル)を
添加し、2時間加熱を継続した。ピリジンを真空下に除去し、残存物をシリカゲ
ル(25g、9:3:1:0.6、クロロホルム、メタノール、水、酢酸、下層)上
のクロマトグラフィーに付した。生成物画分を合わせ、溶媒を真空下に除去した
。残存物をDMSO(1.5ml)に溶解し、メタノール(3ml)を添加し、次にテトラ
ヒドロフラン(40ml)をゆっくり添加した。混合物を30分間撹拌し、次に濾過し
、褐色固体として標題化合物(0.19g、34%)を得た。融点
201〜2℃(分解)。
1H NMR 10.14(bs,1H),9.64(bs,1H),8.87(bt,1H),7.34(m,5H),6.78(d
,1H),6.75(s,1H),5.00(s,2H),4.22(t,2H),3.85(q,1H),3.56(s,4H),
3.55(m,1H),3.23(m,3H),1.92(m,2H);MS(esi)m/e 475(M+H)+;HRMS
C21H26N6O7+H:計算値:475.1941,測定値:475.1942
上記した方法および有機合成分野の当業者の知る変法を用いて、以下の表1〜
5の実施例物質を調製した。
用 途
本発明の式Iの化合物は、例えばαVβ3またはビトロネクチン受容体、αVβ5
またはα5β1のようなインテグリンの拮抗剤としての活性を有し、このため細胞
付着、血管形成性疾患、炎症、骨変性、ガン転移、糖尿病性網膜症、血栓症、再
狭窄、黄斑変性および他の細胞付着および/または細胞移動および/または血管
形成により媒介される症状の治療および診断において有用である。本発明の化合
物のインテグリン拮抗剤活性は、例えば、αVβ3受容体へのビトロネクチンの結
合に関して以下に記載するELISA試験を用いて、天然のリガンドへの特定のイン
テグリンの結合を測定する試験法を用いて明らかにされる。
本発明の化合物は以下に記載する血小板凝集試験のような血小板凝集の標準的
な試験において活性が無いことにより明らかにされるとおり、GP IIb/IIIa受
容体と比較した場合にαvβ3受容体への選択性を有する。
in vivoのインテグリンの主要な役割の一つは、隣接細胞との細胞相互作用を
媒介することである。これらの相互作用をin vitroで模擬的に試験するために細
胞系の付着試験を行うことができる。細胞系の試験は、受容体が天然の状態で膜
内に保持されていることから、ELISAよりもin vivoの情況をより反映している。
本発明の化合物は例えば、以下に記載する細胞付着試験を用いることにより明ら
かにされるとおり付着の細胞系試験において活性を示す。
本発明の式Iの化合物は、他の細胞付着過程が関与する疾患、例えば、骨粗鬆
症、関節リューマチ、自己免疫疾患、骨変性、関節リューマチ、喘息、アレルギ
ー、成人呼吸障害症候群、移植片対宿主疾患、臓器移植、敗血症ショック、乾癬
、湿疹、接触性皮膚炎、骨関節症、アテローム性
動脈硬化症、転移、創傷治癒、炎症性腸疾患および他の血管形成性疾患の治療ま
たは予防に有用である。
式Iの化合物は、例えば眼血管新生動物モデルを用いて明らかにされるとおり
、in vivoの血管形成を抑制・阻害する能力を有する。
本発明により提供される化合物はまた、インテグリン−リガンド結合を抑制す
る可能性のある薬剤の能力を測定するための標準物質および試薬としても有用で
ある。これらは本発明の化合物を含む市販のキットとして提供してよい。
本明細書では、“μg”とはマイクログラム、“mg”とはミリグラム、“g”
とはグラム、“μL”とはマイクロリットル、“mL”とはミリリットル、“L”
とはリットル、“nM”とはナノモル、“μM”とはマイクロモル、“mM”とはミ
リモル、“M”とはモルそして“nm”とはナノメートルを示す。“Sigma”とはS
t.Louis(MO)のSigma-Aldrich Corp.を示す。
本発明の化合物の用途は以下に記載するまたはそれ以上の試験、即ち、精製αv
β3(ヒト胎盤)−ビトロネクチンELISA、αvβ3−ビトロネクチン結合試験、ヒ
ト大動脈平滑筋細胞移動試験、in vivo血管形成モデル、ブタ再狭窄モデル、マ
ウス網膜症モデルにより評価できる。本発明の化合物はαvβ3ビトロネクチン結
合試験の抑制については約10μMより低いIC50またはKi値を有する場合活性とみ
なし、化合物は好ましくは約0.1μMより小さいki値を有するものとする。試験し
た本発明の化合物は、αvβ3ビトロネクチン結合試験において活性である。
精製αVβ3(ヒト胎盤)−ビトロネクチンELISA
オクチルグルコシドを用いて調製したヒト胎盤抽出物からαvβ3受容体を単離
した。抽出物をAffigelに対する抗αVβ3モノクローナル抗体
(LM609)よりなるアフィニティーカラムを通した。次にカラムをpH7およびpH4。5
で十分洗浄し、pH3で溶離した。得られた試料を小麦胚芽アグルチニンクロマト
グラフィーにより濃縮し、得られたSDS上の2本のバンドをウエスタンブロット
によりαVβ3であることを確認した。
アフィニティー精製蛋白を種々の濃度で希釈し、96穴のプレートに分注した。
ビオチニル化ビトロネクチンの固定濃度(約80nM/ウエル)を用いてELISAを行
った。この受容体調製物には、ゲル(αVβ3)によれば、そしてELISAにおけるαv
β3またはαVβ5に対する抗体ブロッキング作用によれば、αvβ3は含まれてい
たが、検出可能な濃度のαvβ5は含まれていなかった。
固定受容体濃度および変動ビオチニル化ビトロネクチン濃度を用いた濃度応答
曲線に基づき、最高濃度以下の濃度のビオチニル化ビトロネクチンを選択した。
αvβ3ビトロネクチン結合試験
精製した受容体をコーティング緩衝液(20mM Tris HCl、150mM NaCl、2.0mM Ca
Cl2、1.0mM MgCl2・6H2O、1.0mM MnCl2・4H2O)で希釈し、4℃で一夜Costar(3590
)高容量結合プレート上にコーティング(100μL/ウエル)した。コーティング
溶液を捨て、プレートをブロッキング/結合緩衝液(B/B緩衝液、50mM Tris
HCl、100mM NaCl、2.0mM CaCl2、1.0mM MgCl2・6H2O、1.0mM MnCl2・4H2O)で1回
洗浄した。次に受容体を室温で2時間B/B緩衝液中3.5%BSAでブロッキング(2
00μL/ウエル)した。B/B緩衝液中1.0%BSAで1回洗浄した後、ビオチニル化
ビトロネクチン(100μL)および抑制剤(11μL)または、B/B緩衝液w/1.0
%BSA(11μL)の何れかを各ウエルに入れた。プレートを室温で2時間インキュベ
ートした。プレートをB/B緩衝液で2回洗浄し、1.0%
BSA含有B/B緩衝液中抗ビオチンアルカリホスファターゼ(100μL/ウエル)と
ともに室温で1時間インキュベートした。プレートを2回B/B緩衝液で洗浄し
、アルカリホスファターゼ基質(100μL)を添加した。室温で発色させた。2N
水酸化ナトリウム(25μL/ウエル)を添加することにより発色を停止させ、405nm
で吸光度を測定した。IC50は受容体へのビトロネクチンの結合を50%ブロック
するために必要な被験物質の濃度とした。
インテグリン細胞系付着試験
付着試験においては、96穴のプレートをリガンド(即ちフィブリノーゲン)で
コーティングし、4℃で一夜インキュベートした。翌日細胞を回収し、洗浄し、
蛍光染料を適用した。化合物および細胞を混合しコーティングしたプレートに即
座に添加した。インキュベーション後、未付着の細胞をプレートから除去し、プ
レート(付着細胞を有する)を蛍光計で計数した。被験化合物が細胞付着を50%
抑制する能力をIC50値として表し、インテグリン媒介結合の抑制能力の尺度とし
た。αvβ3、αvβ5およびα5βiインテグリン相互作用に対して特異的な試験を
用いて化合物が細胞付着をブロックする能力を調べた。
血小板凝集試験
麻酔雑種イヌまたは採血前少なくとも2週間薬剤やアスピリンを使用していな
いヒト健常者から静脈血を採取した。血液をクエン酸処理済みVacutainer試験管
に採取した。血液を室温150×gで15分間遠心分離し(H-1000 Bローター搭載Sor
vall RT 6000卓上遠心分離器で850RPM)、血小板に富んだ血漿(PRP)を取り出し
た。残存する血液を室温で15分間1500×g(26,780RPM)で遠心分離し、血小板に
乏しい血漿(PPP)を取り出した。PPPをブランク(100%透過率)として用いなが
ら、PAP-4血小板
凝集プロファイラーで試料を測定した。PRP200μL(5×108血小板/ml)を各ミク
ロ試験管に入れ、透過率を0%に設定した。ADP(10μM)20μLを各試験管に入れ
、凝集特性をプロットした(%透過率対時間)。被験試薬(20μL)を種々の濃度
で添加した後に、血小板アゴニストを添加した。結果はアゴニスト誘導血小板凝
集の%抑制として示した。
ヒト大動脈平滑筋細胞移動試験
αVβ3媒介平滑筋細胞移動およびαVβ3媒介平滑筋細胞移動を抑制する物質を
調べるための方法はLiaw等のJ.Clin.Invest.(1995)95:713-724に記載され
ている。
in vivo血管形成モデル
血管形成および血管形成性物質を調べるための定量的方法はPassaniti等のLab
oratory Investigation(1992)67:519-528に記載されている。
ブタ再狭窄モデル
再狭窄および再狭窄を抑制する物質を調べるための方法は、Schwartz等のJ.A
m.College of Cardiology(1992)19:267-274に記載されている。
マウス網膜症モデル
網膜症および網膜症を抑制する物質を調べるための方法は、Smith等のInvest
.Ophthal.& Visual Science(1994)35:101-111に記載されている。
投与および製剤
本発明の化合物は、哺乳類の体内で活性物質と物質の作用部位であるαvβ3イ
ンテグリンとの接触をもたらすようないかなる方法で投与することもできる。薬
剤の用法に関連する従来法のいずれかにより、個々の
治療薬として、またはアゴニスト特異的なアスピリン、ピロキシカムまたはチク
ロピジンのような抗血小板剤、またはワーファリンやヘパリンのような抗凝固剤
、またはボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバンのようなトロンビン阻害
剤、または組織プラスミノーゲン活性化剤、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼ
またはストレプトキナーゼのような血栓溶解剤等の治療薬、またはこれらを複合
したものを組み合わせて投与することができる。本発明の化合物または他の治療
薬と組み合わせた本発明の化合物は、単独で投与することができるが、通常は、
投与経路および標準的な製薬実務に基づいて選択される製薬担体とともに投与さ
れる。
本発明の新しい環化合物の用量は、当然ながら、特定の物質の薬力学的特性お
よびその投与方法および投与経路:投与対象の年齢、健康状態、および体重;症
状の性質と程度;併用療法の種類;治療頻度;および所望の作用等のような知ら
れた要因に応じて変化する。活性成分の一日当たり用量はキログラム体重当たり
約0.001〜10ミリグラムと予想される。
剤形(投与に適する組成物)は単位当たり活性成分約0.1ミリグラム〜約100ミリ
グラムを含有する。これらの医薬組成物においては、活性成分は通常は組成物の
総重量を基にして約0.5〜95重量%の量で存在する。
活性成分は、カプセル、錠剤および粉末のような固体剤形またはエリキシル、
シロップおよび懸濁液のような液体剤形で経口投与できる。また滅菌液体剤形で
非経腸投与することもできる。
ゼラチンカプセルは活性成分および乳糖、澱粉、セルロース誘導体、ステアリ
ン酸マグネシウム、ステアリン酸等のような粉末担体を含有す
る。同様の希釈剤を用いて圧縮錠剤を調製することができる。錠剤およびカプセ
ルはともに長時間薬剤を持続的に放出できる徐放性製品に製造できる。圧縮錠剤
は、不快な味党をマスキングし、錠剤を環境から保護するために糖コーティング
またはフィルムコーティングすることができ、また胃腸管内の選択的崩壊のため
に腸溶性コーティングを施すことができる。
経口投与のための液体剤形は患者における許容性を向上させるために着色料お
よびフレーバー剤を含有できる。
一般的に水、適当な油、食塩水、水性デキストロース(グルコース)、および
関連糖溶液およびプロピレングリコールやポリエチレングリコールのようなグリ
コール類が非経腸溶液のための適当な担体である。非経腸投与のための溶液は好
ましくは、活性成分の水溶性の塩、適当な安定化剤、および必要に応じて緩衝物
質を含有する。重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムまたはアスコルビン酸の
ような抗酸化剤が単独または組み合わせて適当な安定化剤として用いられる。ク
エン酸およびその塩およびEDTAナトリウムも使用できる。更に、非経腸溶液は、
塩化ベンザルコニウム、メチル−またはプロピルパラベンおよびクロロブタノー
ルのような保存料も含有できる。
適当な製薬担体はこの分野の標準的資料であるRemington's Pharma-ceutical
Sciences(Mack Publishing Company)に記載されている。
本発明の化合物を投与するための有用な医薬剤形を以下に記載する。
カプセル
標準的な2ピースのハードゼラチンカプセルの各々に粉末活性成分10ミリグラ
ム、乳糖150ミリグラム、セルロース50ミリグラムおよびステアリン酸マグネシ
ウム6ミリグラムを充填することにより多数の単位カ
プセルを調製した。
ソフトゼラチンカプセル
大豆油、綿実油またはオリーブ油のような食用油中の活性成分の混合物を調製
し、腸圧置換ポンプを用いてゼラチンに注入し、活性成分10ミリグラムを含有す
るソフトゼラチンカプセルを形成した。カプセルを洗浄し乾燥した。
錠 剤
単位用量が、活性成分10ミリグラム、コロイド状二酸化ケイ素0.2ミリグラム
、ステアリン酸マグネシウム5ミリグラム、微結晶セルロース275ミリグラム、
澱粉11ミリグラムおよび乳糖98.8ミリグラムとなるように従来の方法で多数の錠
剤を調製した。服用しやすさを向上させたり吸収を遅延させるために適切なコー
ティングを適用した。
本発明の化合物は適当な鼻内ビヒクルの局所使用により鼻内投与形態で、また
は当業者の良く知る経皮用皮膚パッチの形態を用いて経皮投与により投与するこ
ともできる。経皮送達システムを用いて投与する場合は、当然ながら投与期間を
通じて投薬が断続的ではなく持続的なものとなる。
活性成分は約0.01〜0.5mg/kg、好ましくは約0.01〜0.1mg/kgの範囲の用量で
哺乳類に鼻内投与できる。
活性成分の組成物は当業者の良く知る方法により活性成分の適当な製剤を調製
することにより鼻内投与できる。好ましくは、製剤は適当な非毒性の製薬上許容
される成分とともに調製する。これらの成分は鼻用剤形分野で知られたものであ
り、その一部はこの分野で標準的な資料であるREMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCI
ENCES,第17版(1985)に記載されている。適当な担体の選択は、所望の鼻用剤形
の厳密な性質、例えば、溶
液、懸濁液、軟膏またはゲル剤により大きく異なる。鼻用剤形は一般的に活性成
分のほかに多量の水を含有する。pH調節剤、乳化剤または分散剤、保存料、界面
活性剤、ジェル形成剤、または緩衝剤および他の安定化剤および可溶化剤のよう
な他の成分も少量存在してよい。好ましくは鼻用剤形は鼻分泌物に対して等張性
とする。
本発明の鼻用溶液組成物の例を以下に示す。
活性薬剤 0.2〜2g
ソルビトール 0.6g
塩化ベンザルコニウム 0.002g
塩酸 pH調節分
水酸化ナトリウム pH調節分
精製水 全量を10mlとする適量
この例では活性薬剤を1つのバイアルに入れ、残りの成分を他のバイアルに入
れることができる。薬剤は要時再調製できる。
本発明の製剤は、(1)pHを調節するための他の酸および塩基;(2)グリセリン
やデキストロースのような他の浸透圧付与物質;(3)p−ヒドロキシ安息香酸エ
ステル、ソルベート、ベンゾエート、プロピオネート、クロロブタノール、フェ
ニルエチルアルコールおよび水銀剤のような他の抗微生物保存料;(4)カルボキ
シメチルセルロースナトリウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルアルコールおよび他のガム類のような他の粘度付与剤;(5)適当な吸収
促進剤;(6)重亜硫酸塩およびアスコルビン酸塩のような抗酸化剤、エデト酸ナ
トリウムのような金属キレート形成剤およびポリエチレングリコールのような薬
剤溶解度上昇剤のような安定化剤を含有するために変化してよい。
上記製剤は、ドロップ、スプレー、エアゾルとして、または他の鼻内
剤形で投与できる。あるいは、送達システムは単位容量送達システムであること
ができる。用量当たり供給される溶液または懸濁液の容量は、5〜400μL、好ま
しくは50〜150μLであることができる。これらの種々の剤形に関する送達システ
ムは、滴下用ボトル、プラスチック絞り出しユニット、アトマイザー、ネブライ
ザーまたは薬学的エアゾルが単位用量または複合用量のパッケージに入ったもの
であることができる。
本発明の複合薬品、例えば本発明の新しいαVβ3拮抗剤化合物とワーファリン
またはヘパリンのような抗凝固剤、またはアスピリン、ピロキシカムまたはチク
ロピジンのような抗血小板剤、またはボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロ
バンのようなトロンビン阻害剤、または組織プラスミノーゲン活性化剤、アニス
トレプラーゼ、ウロキナーゼまたはストレプトキナーゼのような血栓溶解剤また
はこれらを組み合わせたものは上記した何れかの剤形であることができ、そして
、上記したとおり種々の経路で投与できる。
好ましい実施態様においては、本発明の複合薬品は単一の剤形中に共に製剤す
る(即ち、1つのカプセル、錠剤、粉末または液体等の中で混合する)。複合薬
品を単一の剤形中に製剤しない場合は、本発明のαVβ3拮抗剤化合物および抗凝
固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤、および/または血栓溶解剤は、同時に(
即ち一緒に)、または何れかの順序で、例えば、本発明の化合物を最初に投与し
、次いで抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤、および/または血栓溶解剤
を投与してよい。同時に投与しない場合は、好ましくは本発明の化合物および抗
凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤、および/または血栓溶解剤の何れかの
投与間隔は、約1時間未満、好ましくは約30分未満、更に好ましくは約15分未満
、最も好ましくは約5分未満とする。好ましくは本発明の
複合薬品の投与は経口で行う。経口用薬剤、経口用阻害剤、経口用化合物等の用
語は、本明細書においては、経口投与してよい化合物を示すものとする。本発明
のαVβ3拮抗剤化合物と抗凝固剤、抗血小板剤、トロンビン阻害剤、および/ま
たは血栓溶解剤はともに同じ態様で(即ちともに経口で)投与するが、所望によ
り、これらはそれぞれ異なる態様で(即ち複合薬品の一成分は経口で、そして別
の成分は静脈内投与により)投与してよい。本発明の複合薬品の用量は、前述の
とおり、特定の薬剤の薬力学的特性および投与の様式および経路、投与対象の年
齢、健康状態および体重、症状の性質および程度、併用療法の種類、投与頻度、
および所望の作用のような種々の要因に応じて変化する。
上記したとおり、治療薬二種以上を本発明の化合物と組み合わせるか、または
同時に投与する場合、一般的に、典型的な一日当たり用量および典型的な剤形に
おける各成分の量は、単独投与時の薬剤の通常の用量と比較して低下するが、こ
れは、本発明により別の薬剤が追加された結果として得られた相加的または相乗
的な作用を反映している。
特に単一の剤形とする場合は、組み合わせた活性成分の間(例えば、本発明の
新規化合物とワーファリンまたはヘパリンのような抗凝固剤、または本発明の新
規化合物とアスピリン、ピロキシカムまたはチクロピジンのような抗血小板剤、
または本発明の新規化合物とポロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバンのよ
うなトロンビン阻害剤、または本発明の新規化合物と組織プラスミノーゲン活性
化剤、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはステレプトキナーゼのような血
栓溶解剤またはそれらを組み合わせたものとの間に化学的相互作用が生じる可能
性が有る。この理由のため、本発明の複合薬品の好ましい剤形は、活性成分を単
一の剤形内に組み合わせるが、活性成分間の物理的接触は最低限に留める
(即ち低減する)ように製剤する。
接触を最低限にするためには、製品が経口投与されるような本発明の一つの実
施態様では、活性成分一種が腸溶性コーティングされた複合薬品として提供され
る。活性成分一種を腸溶性コーティングすることにより、組み合わせられた活性
成分の間の接触が最低限に留められるのみならず、胃腸管内でこれらの成分の一
部の放出を制御して成分のうちあるものが胃では放出されないが腸で放出される
ようにすることができる。経口投与が望ましい本発明の別の実施態様では、胃腸
管内の持続的放出を可能にし、同時に組み合わされた活性成分間の物理的接触を
最小限に留める作用を有する徐放性物質で活性成分のあるものがコーティングさ
れた複合薬品とする。更に、徐放性成分に更に腸溶性コーティングを施すことに
よりこの成分の放出が腸内でのみ起こるようにすることができる。更に別の試み
として、複合薬品中、一成分を徐放性および/または腸溶性放出重合体でコーテ
ィングし、他の成分を低粘度等級のヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC
)のような重合体または他の当業者の知る適切な物質でコーティングして製剤す
ることにより、活性成分を更に分離させる。重合体コーティングは他成分との相
互作用に対する更に別の障壁を形成する作用がある。
活性成分一種が腸溶性コーティングされる本発明の複合薬品の剤形は、他の活
性成分が混合され、その後圧縮成形で錠剤とされるか、または、腸溶性コーティ
ングされた成分が圧縮成形されて一つの錠剤層を形成し、他の活性成分が圧縮さ
れて別の層を形成するような錠剤形態とすることができる。あるいは、二層を更
に分断するために、一種以上のプラセボの層を、その層が活性成分の層の間に存
在するように設けてもよい。更に本発明の剤形は、活性成分を圧縮成形して錠剤
とするか複数のマイク
ロ錠剤形態、粒子、顆粒またはノンパレイユ(non-peril)とし、次にこれを腸溶
性コーティングするようなカプセル形態であることもできる。これらの腸溶性コ
ーティングされたミクロ錠剤、粒子、顆粒またはノンパレイユをその後カプセル
に封入するか、または他の活性成分の顆粒とともに1カプセルに圧縮封入する。
単一の剤形で投与する場合、または別々の形態であるが同時点に同様の方法で
投与する場合の、本発明の複合薬品の成分間の接触を最小限にするための上記し
た方法並びに他の方法は、本開示を参考にすることにより当業者が容易に知り得
ることである。
本発明の方法による化合物治療有効量およびワーファリンまたはヘパリンのよ
うな抗凝固剤、アスピリン、ピロキシカムまたはチクロピジンのような抗血小板
剤、ボロペプチド、ヒルジンまたはアルガトロバンのようなトロンビン阻害剤、
組織プラスミノーゲン活性化剤、アニストレプラーゼ、ウロキナーゼまたはスト
レプトキナーゼのような血栓溶解剤またはそれらを組み合わせたものの治療有効
量を、一つ以上の滅菌容器内に包含する例えば血栓の形成の抑制、血餅防止、お
よび/または血栓塞栓性疾患の治療に有用な医薬キットもまた本発明の範囲に包
含される。容器の滅菌は当業者の良く知る従来の滅菌方法を用いて行って良い。
滅菌容器は個別容器とするか、または一つ以上のマルチパート容器としてよく、
その例としてはUNIVIALTMツーパート容器(Abbott Labs,Chicago Illinoisから
入手可能)を所望に応じて用いる。本発明の方法による化合物および抗凝固剤、
抗血小板剤、トロンビン阻害剤、血栓溶解剤、および/またはそれらと組み合わ
せたものは、分別するか、上記したとおり単一の剤形内に組み合わせてよい。そ
のようなキットは更に、当業者の知るとおり、所望により、一つ以上の種々の従
来の医薬キット
成分、例えば製薬上許容される担体一種以上、成分混合用の別のバイアル等を含
んでいてよい。投与成分、投与方法および/または成分混合方法を記載した添付
文書やラベルの形態の説明書もキットに含めてよい。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07D 413/06 233 C07D 413/06 233
413/14 233 413/14 233
417/12 261 417/12 261
471/04 114 471/04 114A
(31)優先権主張番号 08/647,132
(32)優先日 1996年5月9日
(33)優先権主張国 米国(US)
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),UA(AM,AZ,BY
,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AM,AT
,AU,AZ,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,
DE,DK,EE,ES,FI,GB,HU,JP,K
G,KR,KZ,LT,LU,LV,MD,MX,NO
,NZ,PL,PT,RO,RU,SE,SG,SI,
SK,TJ,TM,UA,VN
(72)発明者 スモールヘイア,ジヨウアン・マリー
アメリカ合衆国ペンシルベニア州 19350
−9368.ランデン バーグ.デルパドライ
ブ1215
(72)発明者 バツト,ダグラス・ガイ
アメリカ合衆国デラウエア州 19803−
2615.ウイルミントン.ロツキンガムドラ
イブ117
(72)発明者 ピツツ,ウイリアム・ジヨン
アメリカ合衆国デラウエア州 19711−
8309.ニユーアーク.パロミーノウドライ
ブ319
(72)発明者 ヴイトヤーク,ジヨン
アメリカ合衆国ペンシルベニア州 19390
−9439.ウエスト グローブ.ケルトンロ
ード127