JPH11506015A - 反芻動物飼料用酵素添加物 - Google Patents

反芻動物飼料用酵素添加物

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Abstract

(57)【要約】 反芻動物用莢果飼料及び穀粒飼料の消化率を増大させるための繊維分解酵素補助剤、莢果飼料及び穀粒飼料を繊維分解酵素で処理する方法及び繊維分解酵素の混合物で処理した飼料物質から成る飼料組成物を提供する。酵素補助剤は飼料物質を予備消化しないが、ルーメンにおける飼料粒子のルーメン微生物によるコロニー形成を助ける。繊維分解酵素補助剤は一定の有利な比及び処理すべき飼料物質に依存するレベルでのセルラーゼ及びキシラナーゼの混合物から成る。セルラーゼ及びキシラナーゼは緩衝液中で溶かしかつ乾燥莢果飼料又は穀粒飼料上に噴霧する。次に飼料物質を少なくとも3時間インキュベートして酵素を飼料物質中に吸収させかつそれに付着させる。生じる飼料組成物は予備消化に対して少なくとも1年間は安定である。セルラーゼ及びキシラナーゼを一定の比、レベルで莢果飼料及び穀粒飼料に適用しかつ本発明の方法により酵素の間に相乗効果が生じかつ低い酵素レベルで飼料物質の消化率に大きな改良をもたらす。

Description

【発明の詳細な説明】 反芻動物飼料用酵素添加物 技術分野 本発明は、キシラナーゼ及びセルラーゼを含有する反芻動物飼料用組成物に関 する。 背景技術 莢果飼料及び穀粒飼料は、反芻動物用の普通の飼料である。両種の飼料は草飼 料よりも多量の消化性物質の成分を含有しているけれども、両飼料は、主として 植物細胞壁から形成された、著しく部分的にしか消化できないか又は消化困難な 部分を含有している。該飼料の細胞壁成分は全繊維部分と記述されることが多い 。 莢果飼料は、40%までの全繊維を含有している。穀粒飼料の全繊維成分は、 一般に、飼料の全乾燥物質の20%までである(Van Soest,1982)。飼料 の乾燥物質の残りは、反芻動物によって容易に消化されうる非構造の炭水化物か ら主として構成されている。穀粒飼料及び莢果飼料においては、該飼料の非構造 炭水化物成分は、90〜100%が消化可能であるか又は動物の成長時に生じる エネルギーに転化されうる。穀粒飼料の場合は全繊維成分はわずかに約25%が 消化性であるが、莢果飼料に関しては全繊維成分は約4 0%が消化性である(Van Soest,1982)。 莢果飼料又は穀粒飼料の細胞壁、すなわち全繊維部分は、主として、耐分解性 であるセルロース、ヘミセルロース及びリグニンである。反芻動物自体はこれら の物質を消化することができる酵素を分泌しないけれども、ルーメン(rumen)内 の細菌及び真菌類が細胞壁物質を分解することのできる酵素を産生する。ルーメ ン繊維消化の程度は、可変的でありかつ飼料の種類及びルーメン微生物の繊維分 解活性に依存している。莢果飼料及び穀粒飼料の全繊維のセルロース及びヘミセ ルロース成分は、ルーメン細菌によって産生されるセルラーゼ及びキシラナーゼ によって消化可能である。ヘミセルロース及びセルロースの消化率は、なかんず く、ヘミセルロース及びセルロースと非消化性リグニンとの会合の程度及び性質 に依存している。セルラーゼ及びキシラナーゼはセルロース及びヘミセルロース を溶解して糖となし、この糖は今度はルーメン細菌によって代謝されて、反芻動 物が直接のエネルギー源として使用することのできる揮発性の脂肪酸となる。多 量の繊維飼料の場合には、同飼料の半分未満が消化されうるが、未消化部分は排 泄される。この結果多量の肥料が生産されることになる。 飼料消化率の改良は、それによって動物の発育がより早くなりかつ肥料生産量 が減少されるという結果が生じるので望ましいことである。莢果飼料及び穀粒飼 料の非構造炭水化物部分はすでに高い消化率を有するので、改良の余地はほとん どない。従って飼料消化率を改良するための最大の可能性は、消化率のより小さ い全繊維部分の消化率を増大させることから生じるであろう。目下のところ、反 芻動物の繊維飼料の消化率を増大させる飼料添加物は存在していない。 植物細胞壁物質を分解することのできる酵素をルーメンに送ることは、ルーメ ンの高いタンパク質分解性環境のために困難な問題である。それ自体タンパク質 であるセルラーゼ及びキシラナーゼのような繊維分解酵素が単純に飼料に適用さ れる場合には、繊維分解酵素は、摂取された飼料の繊維の消化を増大することが できる前に、ルーメンにおいて急速に消化される(Chesson,1994,McAllis ter et all,1994)。また繊維分解酵素をルーメン環境に直接加えることも 有利になる見込みはない、それというのもルーメンが任意の環境に存在すると知 られた最も活性のあるセルラーゼ及びキシラナーゼを産生する細菌、真菌及び原 生動物を包含しているからである(Gilbert,1992)。従って繊維分解酵素を 反芻動物に供給する利益は、極めて高い酵素量が使用される場合のみ実現される と期待されるであろう。ルーメン内で自然に起る繊維分解活性を論議するために は、極めて高い酵素レベルでのみ、迅速に加水分解されなかった添加酵素の少量 が十分であろう。このようなアプローチは非実際的で あり、不経済であろう。 酵素による飼料の予備消化は、サイロ貯蔵の間の飼料の栄養価を保存しかつ増 大させる技術として用いられてきた。PCT出願 No.PCT/F191/001 18(SSV−Development OY,1991年4月18日出願)には、サイロ貯 蔵の期間に牧草を湿潤する(水分50〜75%)ために、ペクチナーゼ、セルラ ーゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、アラビノシダーゼ、クチナーゼ、リパーゼ及 びエステラーゼから成る群から選択された1種以上の繊維分解酵素を加えること が記載されている。これによって、植物細胞壁の予備消化が行われ、引続き乳酸 細菌の酸生成能力が増大する結果になる。飼料のpHは、4未満から4.5まで の範囲に保たれ、このpHは有害な細菌種の生長を排除する。同様に、ドイツ国 特許出願 No.DD296407A5には、サイロ貯蔵の時点で新鮮な牧草に繊維 分解酵素の混合物を加えることが記載されている。特開平6−075,238号 公報は、微生物の発酵を可能にするために、真空包装で貯蔵された、高水分を有 する飼料に酵素/微生物接種物を加えることを開示している。 飼料の予備消化は、酵素活性を許すことを要求された飼料の高い水分(30% よりも大きい)のために望ましくない。湿った飼料は、カビの生育による汚染及 び損傷を受けやすいので本来不安定である。高い水分 による飼料の重量の増大は輸送を実行不能にするし、過度の水分は加工前の飼料 の付加的乾燥を要求することもある。これらの制限のために、飼料の予備消化は 飼料の消化を増大させるための望ましくない手段となる。飼料を低い水分で保ち ながら飼料の消化率を増大させるのが有利であろう。 また、胃又はルーメンの不活性化から酵素を保護する方法も公知である。カナ ダ国特許第1,322,159号(Ying,1993,9月14日発行)は、酵素が ルーメン中を通過するのを許す酸に不溶のポリマーで酵素を被覆しかつ被包する ことを記載している。同様に米国特許第3,492,398号(Marco et al., 1970,1月27日発行)によってアミノポリアミド樹脂被覆も開示されてい る。 選択された真菌株から誘導されるセルラーゼ/キシラナーゼ飼料添加物は、飼 鳥類における栄養吸収不良症候群を治療するために使用されている[PCT出願N o.PCT/DK90/00256(Novo Nordisk A/S,1990,10月5 日出願)]。 繊維分解性酵素を飼料に直接加えるか又は飼料と一緒に供給される酵素補助剤 の形で加えることによって、反芻動物用飼料の消化率を増大させる試みがいくつ も行われてきたが、成功は限定されている。従来技術で記載された補助剤の大部 分は、飼料の加湿、熱処理、乾燥、及び他の添加物及び安定剤の添加を包含する 多数の加工段階を必要とする。ヨーロッパ特許出願第88105409.2号(S uomen Sokeri Oy,1988,4月4日出願)は、15〜60%の水分を有する家 畜飼料に未発表の酵素補助剤を加え、次に100℃未満の温度で熱水処理と酵素 処理を組合わせることを記載している。次に飼料物質を乾燥して酵素を安定化し 、飼料物質の保存性を改良する。 米国特許第5,314,692号(Haarasilta et al.,1994,5月24日発 行)には、アミラーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、グルカナーゼ、リパーゼ 、プロティナーゼ等から成る群から選択された全酵素1〜60%及び穀粉又他の デンプン40〜99%を含有する熱安定性酵素プレミックスが記載されている。 該酵素プレミックスはペレットに成形され、0.01〜0.05%の濃度で他の飼 料と混合するように設計されている。この酵素プレミックスは熱に安定であって 、飼料加工温度で酵素の著しい分解を示さない。 英国特許出願第2,261,877号(Kyowa Hakko Kogyo Co.Ltd.,1992 ,11月18日出願)は、植物組織破壊酵素及び少なくとも1種の必須アミノ酸 を含有していて、乳生産量を高め、乳質を改善し、成長を促進し、肉質を改善し かつ受精効率を高めるために有効な濃厚動物飼料添加物を開示している。 ドイツ国特許出願 No.DD296407 A5は、ライコムギ粒の基質上で真 菌のペニシリウム種の特定 株を発育させる方法を記載している。この方法は15〜60℃の温度で25%よ りも大きい水分で予備加水分解することを包含する。生じる酵素複合体はセルラ ーゼ、ヘミセルラーゼ、アミラーゼ、ペクチナーゼ、プロテアーゼ及びβ−1, 4−グルカナーゼを含有する。この物質を粉砕して飼料補助剤を提供する。 Feng et al.(1992,No.1)は、セルラーゼ、キシラナーゼ及びヘミセ ルラーゼを含有する、未記載の“高レベル”の酵素混合物を、乾燥熟成草飼料に 加えると、試験管内で乾燥物質(DM)及び中性洗浄性繊維(NDF)の消化率 がそれぞれ12%及び20%だけ増大されることを証明した。“低”レベルのセ ルラーゼ及びヘミセルラーゼは、試験管内でDMの消化率を8%だけ増大させた 。現場ではDM及びNDFの消化率が測定されたが、結果は報告されなかった。 おそらく効果が認められなかったからであろう。この文献は、成熟乾燥草飼料の 消化率を改善するためには、3種類の酵素の組合わせが“高”レベルで要求され たことを説明している。これらの酵素は、試験管内及び現位置(in situ)での 消化研究の直前に加えた。 Feng et al.(1992,No.2)は、給餌直前に乾燥熟成草乾草にセルラーゼ 、ヘミセルラーゼ及びキシラナーゼを含有する商用酵素混合物を適用することを 開示している。発明者は、著者との個人的情報伝達によって、使用される酵素混 合物が、セルラーゼ、ヘミ セルラーゼ及びキシラナーゼの他に、グルコースオキシダーゼ及びアミラーゼの ような他の種類の酵素も含有する商用生成物[グラス−ザイム(Grass-Zyme)と 称する]であることを決定している。このような予備処理は、乾草DMの摂取量 を未処理乾草に対して12%だけ増大させた。またDM及びNDFの消化率も酵 素の予備処理によって改良された。NDF原位置消化速度は、給餌直前に乾草を 酵素混合物で予備処理することによって増大された。未処理乾草を、予備処理乾 草を摂る子牛のルーメンで原位置インキュベートした場合には、利益は認められ なかった。これらの結果は、酵素予備処理によってルーメン酵素活性の増大より もむしろ、摂取前の草乾草の部分的消化がもたらされることを示す。 従来技術を考慮すると、反芻動物用の穀粒及び莢果飼料の消化率を高めるため の酵素補助剤に対する要求が残っていることは明らかである。このような補助剤 は、飼料への適用が容易でなければならず、また複雑で高価な、又は時間浪費的 な加工段階を必要としてはならない。理想的には、このような添加物は、給餌の 時間近くか又は飼料を商業的に許容できる形に加工することを許すために若干早 期に飼料に加えられうる。従ってこのような補助剤は、飼料を予備消化するか又 は加水分解してはならないが、飼料と安定な複合体を形成して、飼料組成物の保 存及び貯蔵を許さなければ ならない。該補助剤は、実用的及び経済的になるために、低い又は適度の酵素レ ベルで飼料消化率を最適化するべきである。 本発明の概要 本発明の発明者達は、特定の比及び活性レベルの繊維分解酵素、つまりセルラ ーゼ及びキシラナーゼ酵素を、本発明者達によって発見された方法によって莢果 飼料又は穀粒飼料(飼料物質)を処理するために使用する場合には、飼料物質消 化率及び動物の成長の成果に意外な増大があることを発見した。若干の有利な範 囲内の酵素量を使用すると、過剰量の酵素を適用する場合よりも優れた成果が得 られる。飼料物質消化率及び動物の成長の改善に対する、キシラナーゼの活性と セルラーゼの活性との間の予想しなかった相乗効果は、本発明の酵素混合物の適 用から生じる飼料物質消化率及び動物の成長における改良が、別個に施用したキ シラナーゼ及びセルラーゼの単純な添加による改良よりも大きいという事実によ って証明された。本発明の酵素混合物を、本発明者達によって発見された方法と は別の方法によって飼料物質に適用する場合には、優れた相乗的成果は観察され ない。 本発明は、反芻動物用の安定な飼料組成物を製造するために、加工又は未加工 乾燥飼料物質中に繊維分解酵素の混合物を混入する方法を提供する。該方法は、 反芻動物に給餌された飼料物質の消化率を増大する。 本発明は、繊維分解酵素と本発明の方法による酵素補助剤で飼料を処理すること によって製造した飼料組成物との特定混合物を含有する酵素補助剤に拡張される 。本発明で使用される“反芻動物”としては、ウシ、ヒツジ、ヤギ、シカ、バイ ソン(bison)、スイギュウ及びラクダが包含される。飼料物質の消化率の増大 の結果、増量速度(rate of gain)及び乳産出量の改良、飼料エネルギーの肉又 は乳へのより効率のよい転化、同一レベルの生産性を維持するために要求される より少ない飼料、より大きいエネルギー収量を要求する動物によって達成される より大きい飼料摂取量、穀粒及び脂肪ような補助的エネルギーへの要求の減少及 び肥料生産の減少によって特徴づけられる動物性能が増大される。 一つの好ましい実施態様においては、本発明の酵素を水溶液中で溶解し、飼料 加工の時点で乾燥飼料物質に適用する。酵素はそれぞれ別個の溶液として適用し てもよいし又は酵素混合物を含有する単一溶液として使用してもよい。該水溶液 は、好ましくは4.5〜7.0のpHを有する弱緩衝液である。酵素水溶液を飼料 物質に適用して同物質を被覆し、かつ同物質上に水溶液を均一に分配する。一般 的には、酵素溶液を飼料物質上に噴霧し、その間に同時に飼料物質を混合して酵 素溶液の均一な分配を促進させる。酵素は飼料物質を加水分解したり又は予備消 化することはないが、飼料 物質に付着して安定な酵素/飼料複合物(飼料組成物)を形成する。酵素は、飼 料物質が溶解した酵素を含有する水溶液の飼料物質中への実質的吸収を許すよう に十分乾燥している場合には、飼料物質にただ付着するだけである。飼料物質は 、起るべき適当な吸収のためには好ましくは15%(w/w)未満の水分を有し なければならない、と決められている。水分は飼料中で空間を占めている。水分 が蒸発するにつれて、飼料中に細孔が形成され、これらの細孔中に本発明の酵素 補助剤(enzyme supplement)が吸収され、それによって蒸発された水分の空間 を占める。飼料の水分が大体において15%を超えると、酵素補助剤は飼料中に 吸収されない。飼料の水分が約18〜20%を超えると、飼料はカビによる損傷 を受けやすくなる。野外乾燥の莢果飼料又は穀粒飼料は、一般には約12%の水 分を有している。酵素水溶液の吸収及び安定な酵素/飼料複合体の形成には、5 〜80℃の温度で少なくとも3時間、もっと好ましくは少なくとも8時間飼料物 質と酵素水溶液を一緒にインキュベーションする必要がある。生じる酵素/飼料 複合体は少なくとも1年までの間安定である。飼料物質は、ローリング、細断、 練る、粉砕、クラッキング、ポッピング(popping)、押出、超微粉砕、蒸焼き 、フレーキング(flaking)、煮沸又は爆裂(exploding)による処理前又は後に 加工してもよいか、又はペレット成形、立方体ブロック形成 (cubing)又は梱形成(baling)による処理後に加工してもよい。飼料物質は莢 果乾草、残余農作物及び穀物粒を包含する。 酵素補助剤は、一定の有利な比及び濃度でセルラーゼ及びキシラナーゼを包含 している。該補助剤はまた、ペクチナーゼ、エステラーゼ、アラビノシダーゼ及 びβ−1,3−グルカナーゼも包含していてよいが、プロテアーゼ、リパーゼ又 はアミラーゼを必要としない。セルラーゼ及びキシラナーゼは、好ましくは微生 物源からの任意の広範囲のセルラーゼ及びキシラナーゼから成っていてもよく、 標準化活性レベルで適用される。セルラーゼの活性は、濾紙分解を基礎に標準化 されており、濾紙単位(FPU)活性(濾紙から生成されたグルコースμモル/ 単位酵素/分)で表示される。キシラナーゼ活性は、オートスペルトコムギ(oat spelt)のキシランのキシロースへの加水分解を基礎にしており、国際単位(I U)(生成された還元糖μモル/単位酵素/ml/分)で表示される。セルラー ゼ及びキシラナーゼを測定するための検定は、例6、例7及び例8に記載する。 上記のようなセルラーゼの活性はエキソセルラーゼ(exocellulase)にあてはま り、FPUで測定される。エンドセルラーゼ(本発明によりセルラーゼとして使 用するにも適することがある)は、例7で記載するようにIUで測定される。エ ンドセルラーゼ活性の25IUは、エンドセルラーゼ 活性1FPUに等しい。 飼料組成物を製造する前記方法は、飼料消化性及び動物性能を最大にするため に、セルラーゼ及びキシラナーゼが、セルラーゼ約2〜5FPU/キシラナーゼ 100IUのセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比を与えるのに十分な量で飼 料組成物中に供給されている場合に、最も効果的である。 本発明者達は、繊維消化及び動物性能の増大は、飼料物質に添加した酵素の全 量(全酵素活性/飼料乾燥物質kgとして表示)及びキシラナーゼに対するセル ラーゼの相対割合に依存する。酵素濃度と動物の応答との間の関係は、非線形で あることが判明しかつ莢果飼料及び穀粒飼料に関して異なっている。莢果飼料、 例えばムラサキウマゴヤシ乾草に関しては、セルラーゼ16〜120FPU、も っと好ましくは18〜72FPU及びキシラナーゼ800〜6000IU、もっ と好ましくは900〜3600IU/飼料乾燥物質kgの酵素濃度が性能を最大 にする。穀粒飼料の場合には、セルラーゼ10〜200FPU、もっと好ましく は40〜160FPU及びキシラナーゼ500〜10,000IU、もっと好ま しくは2000〜8000IU/飼料乾燥物質kgの酵素濃度で動物の最大性能 が得られる。莢果飼料及び穀粒飼料の両方について、セルラーゼ活性/キシラナ ーゼ活性の比は、好ましくはセルラーゼ2〜5FPU/キシラナーゼIUである 。 他の広い態様では、本発明は特定の反芻動物用飼料組成物に拡張される。概し て飼料組成物は、安定な飼料/酵素複合体を提供するためにセルラーゼとキシラ ナーゼとの混合物と完全に結合した(associated)低水分飼料物質から成る。飼 料組成物中のセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比は、好ましくはセルラーゼ 2〜5FPU/キシラナーゼ100IUである。一つの好ましい実施態様では、 飼料組成物は、その中で酵素が飼料物質kg当り60〜120FPU、もっと好 ましくは18〜72FPUのセルラーゼ活性及び800〜6,000IU、もっ と好ましくは900〜3,600IUのキシラナーゼ活性を供給しかつ飼料物質 が乾燥莢果乾草であるような安定な酵素/飼料複合体である。他の好ましい実施 態様においては、飼料組成物は、その中で酵素がセルラーゼ活性10〜200F PU、もっと好ましくは40〜160FPU及びキシラナーゼ活性500〜10 ,000IU、もっと好ましくは2000〜8000IU/飼料物質kgを供給 しかつ飼料物質が乾燥穀粒飼料であるような安定な酵素/飼料複合体である。こ れらの飼料物質は、立方体形成した、ペレット成形した、細断した、梱包した( baled)、ロール形成した、練った、粉砕した、クラッキングした、ポッピング した(popped)、押出した、超微粉砕した、蒸焼きした、フレーキングした(fl aked) 、煮沸した又は爆裂した形で存在していてよい。 他の実施態様では、本発明は前記方法及び飼料組成物で使用するための酵素補 助剤を提供する。該酵素補助剤はセルラーゼとキシラナーゼとの混合物であり、 その中に酵素は、セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ2〜5F PU/キシラナーゼ100IUであるような量で包含されている。該酵素補助剤 は、飼料物質に施用するための水溶液中で溶解されてもよい。この水溶液はpH 4.5〜7.0を有する弱い緩衝液である。 本発明者達は、予断することなく、本発明が酵素補助剤中で供給されたキシラ ナーゼとセルラーゼとの間の相乗的関係を惹起するそのメカニズムが、これらの 酵素の単純な繊維分解活性からは生じない、と考える。実施例で証明された、飼 料転化比[乾燥物質摂取量(DMI)/平均日増量(ADG)]の改良は、莢果 飼料及び穀粒飼料に含まれた、比較的少量の全繊維に対してあまりに大きいので 、その原因を適用された酵素活性の低レベルに帰することはできない。 高い酵素レベルが草飼料に適用される(Feng et alの文献と同様)ならば、飼 料消化率の改良は予想することができるだろう。Feng et al.によって試験され たような草乾草は、莢果飼料又は穀粒飼料よりも多量の全繊維を含んでいる。草 乾草中の全繊維の約50%はヘミセルロース(例えばキシラン)である。全繊維 の残りの50%はリグニン及びセルロースである(van Soest,1982)。例え ば、日光処理したオオアワガエリ乾草(International Reference No.1−04− 885)は、ヘミセルロース29%及びセルロース34%から成る全繊維70% を含む(National Research Council,1982)。 前記のように、莢果飼料及び穀粒飼料の繊維組成物は、草乾草の同組成物とは 相違している。ムラサキウマゴヤシのような莢果飼料(International Reference No.1−00−068)は、ヘミセルロース11%及びセルロース28%から構 成された全繊維50%を含有している。莢果飼料は草乾草よりも比較的少ないヘ ミセルロースを含有するので、セルラーゼ及びキシラナーゼを莢果飼料に補充し て反芻動物の飼料消化率又は成長速度を著しく改良することは予想されない。 同様に、オオムギのような穀粒飼料(International Reference No.4−00 −549)は、比較的少量の繊維を含有し(全繊維19%、そのうち5%がヘミ セルロース)かつルーメンで極めて迅速に消化される。穀粒飼料を主とする食餌 を摂る反芻動物は、酵素補充によって著しく利益を得るとは予想されない。 草飼料は、形態学的構造及び化学的組成に関して莢果飼料及び穀粒飼料とは相 違している(Nelson et al.,1994)。草の葉は、構造的及び代謝的作用の両 方を与えるが、莢果の葉は代謝的作用しか提供しない 。穀粒飼料の形態学的構造は、穀粒における比較的少量の繊維が外穀中に配置さ れていて、デンプン内胚乳を包囲している点で、草乾草とは極めて異なっている 。 草乾草の栄養価を改良する予備処理方法は、莢果飼料の栄養価を改良する際に は効果がない。例えば、単子葉植物(草)の残余農作物に関する24の実験にお いて、DM摂取量は水酸化ナトリウム処理の結果として22%だけ増大されたが 、双子葉植物(莢果)の残余農作物の2つの実験では、DM摂取量はわずかに6 %だけ増大された(Berger et al.,1994)。 草及び莢果飼料のセルロース組成は一般に類似している。しかし草飼料のセル ロースは、莢果飼料に対して高い濃度のキシラン−リグニン結合を有する。莢果 飼料の場合には、多糖類(キシラン及びセルロース)及びリグニンは、もっと別 々に区画されている。その結果、リグニンは莢果飼料においては草飼料における よりも大きい、繊維消化に対する物理的遮断層として働く。繊維化学上の他の相 違は、草飼料を莢果飼料よりも化学的処理に対してより一層敏感にする。草乾草 の栄養価を改良する酵素処理は、莢果飼料又は穀粒飼料において効果があると予 想されないであろう。温帯草飼料におけるヘミセルロース:セルロースの比は、 莢果において0.57〜0.70対0.32〜0.40の範囲にある。莢果飼料中の 大部分のヘミセルロース多 糖類は、アラビノキシラン、キシログリカン、アラビナン及びガラクタンである 。これに対して草飼料中の大部分のヘミセルロース多糖類はキシログルカン及び アラビノキシランである。キシロースは、草ヘミセルロース中の糖の30%、莢 果飼料ヘミセルロース中の糖の20%を形成する。莢果飼料のヘミセルロースは 、草のヘミセルロースよりもさらに複雑な糖混合物なので、莢果飼料ヘミセルロ ースの分解のためには、繊維分解酵素のもっと複雑なレイジーム(regime)が要 求されると予想されるであろう。 上述の議論のように、先行技術の成果を基礎にすると、極めて高いレベルの繊 維分解酵素は、飼料物質消化率、特に低い全繊維含量を有する莢果飼料及び穀粒 飼料消化率において相当大きい増大を生じるよう要求されるであろう。それとい うのもルーメンは高いタンパク質分解性の環境であり、すでに高い活性の繊維分 解酵素を生成する、高度に進化した微生物の補体を有しているからである。比較 的小さい割合の全繊維を供給する莢果飼料及び穀粒飼料は、草飼料よりも一層消 化率の改良を示しそうもないであろう。 しかるに本発明者達は、比較的低い酵素の添加レベルで莢果飼料及び穀粒飼料 の消化率における相当に大きい改良を証明した。オオムギ飼料粒について実測さ れた飼料転化率(conversion ratio)は12%増大した(例中の第3表)が、こ れは同飼料粒の全繊維成分 の消化率の倍増を示す。ムラサキウマゴヤシ(莢果飼料)に関して実測された飼 料転化率は17%(未処理乾草の場合は飼料9.92kg/増加kg;乾燥物質k g当り3600IUのキシラナーゼ及び148FPUのセルラーゼで処理したム ラサキウマゴヤシ乾草の場合には飼料8.48kg/増加kg)増大したが、こ れは全繊維消化率の相当大きい改良を示す。これらの意外な改良は、添加したセ ルラーゼ及びキシラナーゼの単純な付加的酵素効果から生じたのではなかろう。 予断することなく、本発明者達は、本発明の酵素補助剤が処理した飼料粒子上に ルーメン細菌の付着部位を形成し、それによって自生のルーメン細菌によるコロ ニー形成及び引続く飼料粒子の消化を増大する、と考える。 飼料として有用であるためには、植物は牧草地で生育している間微生物の攻撃 に対して耐性がなければならないが、ルーメン内の微生物による浸透、コロニー 形成及び消化に対しては感受性が必要であることが知られている。牧草地での微 生物攻撃を防御する保護的遮断層及び物質(すなわちロウ状角皮又はフェノール 系酸)は、ルーメン内の植物物質の消化を妨害する。ルーメン微生物は、気孔の ような抵抗力の弱い植物構造によって又は咀嚼又は機械的加工による保護的遮断 層の破壊によって前記防禦物を包囲する(McAllister et al.,1994)。 進入路が得られると、ルーメン細菌は内部組織に付着し、生物皮膜(biofilm) を形成しかつ消化を開始する。初期コロニーは消化生成物を遊離し、今度は同生 成物が内部植物組織を消化することのできる細菌の複雑な重合体(consortium) を形成する消化部位に付加的細菌をひきつける。かくしてルーメン内の飼料の消 化は飼料物質の内部から進行し、同物質の消化速度及び程度は、しばしば、ルー メン微生物が内部組織に接近することのできる範囲によって決定される(McAlli ster et al.,1994)。 本発明の酵素補助剤は、飼料物質中に吸収され、そこでルーメンのタンパク質 分解性環境での可溶化から保護される。本発明者達は、酵素は飼料物質内でルー メン微生成物による初期コロニー形成のための付着部位を作る、と考える。また 、高い酵素処理レベルは、形成された付着部位が繊維分解酵素の接近によって閉 鎖されるために効果がないという仮説も立てる。接近酵素分子は付着部位の上部 に結合し、微生物の付着及び活性に対する遮断層を形成する。 本発明者達の意外な発見は大きな有用性を有している、それというのも同発見 が、他の場合には酵素処理に対して比較的不感受性である飼料物質に対して、有 効量の酵素を簡単にして有利な方法で適用した極めて特定な比及び活性レベルで 使用することによって全繊維消化率の改良を行うことを許すからである。 図面の簡単な説明 第1図は、乾燥ムラサキウマゴヤシ飼料の食餌を供給したコウシ(steer)の 平均日増量(ADG)(kg/日)を、酵素活性レベル/飼料物質kgの関数とし てプロットしたグラフである。キシラナーゼレベルのみが示されている。セルラ ーゼ活性/キシラナーゼ活性の比は、セルラーゼ活性4FPU/キシラナーゼ活 性100IUで一定である。 第2図は、乾燥オオアワガエリ飼料の食餌を供給したコウシの平均日増量(A DG)(kg/日)を、酵素活性レベル/飼料物質kgの関数としてプロットし たグラフである。キシラナーゼレベルのみを図示してある。セルラーゼ活性/キ シラナーゼ活性の比は、セルラーゼ活性4FPU/キシラナーゼ活性100IU で一定である。 第3図は、乾燥オオムギサイレージの食餌を供給したコウシの平均日増量(A DG)(kg/日)を、酵素活性レベル/飼料物質kgの関数としてプロットし たグラフである。キシラナーゼレベルのみを示してある。セルラーゼ活性/キシ ラナーゼ活性の比は、セルラーゼ活性4FPU/キシラナーゼ活性100IUで 一定であった。 第4図は、ルーメン液中でインキュベートした乾燥ムラサキウマゴヤシ乾草の 中性洗浄性繊維(NDF)消失率を、酵素補助剤のセルラーゼ活性:キシラナー ゼ活性の比(2組の酵素比)の関数としてプロットしたグラフである。 第5図は、ルーメン液中でインキュベートした乾燥ムラサキウマゴヤシ乾草の NDF消失率を、キシラナーゼIU:セルラーゼ1FPUとして表わした酵素補 助剤のセルラーゼ活性:キシラナーゼ活性の比及びキシラナーゼ活性IU/飼料 乾燥物質kgとして表わした添加酵素のレベルの関数としてプロットした三次元 グラフである。 第6図は、ルーメン液中でインキュベートした乾燥ムラサキウマゴヤシ乾草の 乾燥物質消化率(NDF消失率)を、酵素処理後の酵素処理ムラサキウマゴヤシ のインキュベーション時間の関数としてプロットしたグラフである。 有利な実施態様の詳細な説明 本発明は、反芻動物に給餌した場合乾燥莢果飼料及び乾燥穀粒飼料の消化率を 改良する酵素補助剤及び莢果飼料及び穀粒飼料を酵素補助剤で処理して安定な酵 素/飼料複合体を形成する方法を提供する。 本明細書で使用されるように、飼料物質に適用される「乾燥」という用語は、 15%(w/w)未満の水分を有する飼料物質を意味する。 本明細書で使用されるように、「莢果飼料」は、植物の科レグミノサエ(Legum inosae)の一員である双子葉植物種である、動物飼料として使用した植物の切断 熟成した地上部(aerial portion)を意味する。例としては、制限なしに、ムラ サキウマゴヤシ、イガマメ(sainfoin)、クローバー及びソラマメが含まれる。 「莢果飼料」は、レグミノサエ科からの植物物質50%より多くから成りかつ他 の種類の植物物質49%までを含む飼料を包含する。 本明細書で使用するように、「穀粒飼料」は、反芻動物に一般に給餌される植 物の種子を意味し、この種子は外殻、莢又は穀皮(husk)を包含してもよいし又 は包含しなくてもよい。穀粒飼料の例は、制限なしに、オオムギ、コムギ、トウ モロコシ、サトウモロコシ、ライコムギ(triticale)、ライムギ(rye)、カノ ーラ(canola)及びダイズを包含する。 本明細書で使用するように、「セルラーゼ」はセルロースからの糖を可溶化す る酵素を意味し、「キシラナーゼ」はヘミセルロースからの糖を可溶化する酵素 を意味する。 本明細書で使用するように、「飼料物質」は莢果飼料又は穀粒飼料を意味する 。 本明細書で使用するように、本発明の飼料組成物に適用される「安定な」は、 キシラナーゼ及びセルラーゼが活性のままでありかつ飼料物質が、処理後少なく とも1年間はかびたり、腐食したり、前消化を受けたり又は劣化したりすること がないことを意味する。 本明細書で使用するように、飼料物質に施される酵 素溶液に対して適用される「被覆する」は、酵素溶液が飼料物質上に大体におい て均一に分配されることを意味する。酵素溶液による飼料物質の被覆は不連続で あってもよい。しかし平均して、酵素溶液の分配は大体において一様である。 酵素補助剤は一定の有利な比及び濃度でセルラーゼ及びキシラナーゼを包含す る。また同補助剤はペクチナーゼ、エステラーゼ及びアラビノシダーゼ及びβ− 1,3−グルカナーゼを含んでいてもよい。プロテアーゼ、リパーゼ又はアミラ ーゼは要求されない。 酵素補助剤は、キシラナーゼ及びセルラーゼが有利な酵素活性の比及び濃度で 供給される場合には、飼料消化率を増大する上で最も効果があることが確定され た。本明細書で使用するように、飼料物質に加えた酵素の濃度に適用される「濃 度」は、酵素補助剤で処理した飼料物質から成る飼料組成物の乾燥物質kg当り の酵素の活性レベルを意味する。セルラーゼの活性は、濾紙分解(filter paper degradation)を基礎にして標準化されており、濾紙単位(filter paper unit =FPU)活性(濾紙から得られたグルコースμモル/単位酵素/分)で表わさ れる。キシラナーゼ活性は、オートスペルトコムギ(oat spelt)キシランのキ シロースへの加水分解を基礎にしており、国際単位(IU)(生成された還元糖 μモル/単位酵素/ml/分)で表わされる。セルラーゼ及びキシラナーゼ活性 の 検定は例で記載する。 セルラーゼ及びキシラナーゼが有利な比及び濃度範囲内で酵素補助剤中に存在 する場合には、酵素補助剤で処理した飼料物質の消化率に及ぼすセルラーゼ及び キシラナーゼの活性の間の相乗効果が認められる。生じる消化率の改良は、別個 に適用されるキシラナーゼ及びセルラーゼで飼料物質を処理することによって予 想される消化率の改良を単純に加えることによって推定される改良よりも大きい 。セルラーゼ及びキシラナーゼを本発明の比及び濃度未満か又は超過している比 及び濃度で酵素補助剤中に供給する場合には、相乗効果は認められない。 莢果飼料、例えばムラサキウマゴヤシ乾草の場合には、処理した飼料物質の消 化率の最大改良は、セルラーゼ及びキシラナーゼがセルラーゼ2〜5FPU/キ シラナーゼ100IUの比で酵素補助剤中に存在する場合に認められる。酵素補 助剤中のセルラーゼ及びキシラナーゼ活性の有利な量は、本発明の方法により乾 燥莢果飼料に適用される場合には、飼料乾燥物質kg当り、セルラーゼ活性16 〜120FPU、もっと有利には18〜72FPU及びキシラナーゼ活性800 〜6000IU、もっと有利には900〜3600IUが供給されるような量で ある。 穀粒飼料の場合には、セルラーゼ/キシラナーゼの最適比は、セルラーゼ2〜 5FPU/キシラナーゼ1 00IUである。酵素補助剤は、有利には、飼料乾燥物質kg当り100〜20 0FPU、もっと有利には40〜60FPUのセルラーゼ活性及び500〜10 ,000IU、もっと有利には2000〜8000IUのキシラナーゼ活性を供 給するように、十分な量のセルラーゼ及びキシラナーゼを含有する。 飼料物質の消化率における所望の相乗効果及び改良を達成するためには、セル ラーゼ及びキシラナーゼ酵素を一定の手順及びパラメーターにより飼料物質に適 用しなければならない。かくして本発明は、飼料物質を酵素で処理して飼料物質 の消化率を改良する方法に拡張される。キシラナーゼ及びセルラーゼの改良消化 率及び相乗効果は、酵素がpH4.5〜7.0の水性緩衝液中で溶解される場合に 最大化される。酵素は別個の溶液で存在してもよいし、もっと有利には混合物と して一つの水溶液で存在してもよい。該水溶液は、約15%未満の水分を有する 乾燥飼料物質に5〜80℃の環境温度で均一に適用する。次に湿潤飼料物質を、 生じる飼料/酵素複合体(飼料組成物)を安定化するために、少なくとも3時間 、もっと有利には少なくとも8時間インキュベートしなければならない。 本発明の方法による乾燥莢果飼料又は穀粒飼料の処理は、酵素処理前又は後に 起る種々の代表的な飼料加工段階と組合わせてもよい。このような加工段階は、 制限なしに、飼料の練り、ポッピング、蒸焼き、煮沸 又は破裂(exploding)を包含する。該加工段階によって、酵素補助剤の飼料物 質中への吸着を阻止するような飼料の圧密化又は圧縮が起る場合には、酵素処理 は有利には加工前に行う。このような加工段階は、制限なしに、飼料のペレット 成形、立方体ブロック形成又は梱包を包含する。該加工段階が高温を含む場合に は、酵素は有利には加工後に適用する。 本発明の方法により使用されるセルラーゼ及びキシラナーゼは、粉末状か液状 で使用することができる。液状で使用する場合には、酵素は有利には、4.5〜 7.0の範囲のpHで水性緩衝液中で溶解したような水溶液で供給する。莢果飼 料又は穀粒飼料は、本発明の方法により、有利には15%(重量/重量)未満の 水分を有する乾燥状態で供給される。野外乾燥は一般にそのレベルの乾燥を達成 する、ただし穀粒乾燥機等での追加的乾燥が必要であるかも知れない。十分な粉 末状又は液体キシラナーゼ及びセルラーゼは、莢果飼料又は穀粒飼料の量を参考 にして、水又は緩衝液中で希釈してセルラーゼ/キシラナーゼの所望の比及び飼 料物質kg当りのセルラーゼ及びキシラナーゼの所望の活性レベルを供給する。 酵素は別個に加えてもよいし又は一定の有利な比におけるプレミックスの形で供 給してもよい。酵素を希釈するために使用する水又は緩衝液の体積は、飼料物質 の水分を約15〜18%よりも高く増大させるような大きな体積を使用しない限 り 重要ではない。 次に希釈酵素溶液を、このものが飼料物質上に分配されるように(噴霧により )均一に適用する。このように形成された処理飼料組成物を、次に有利には5〜 80℃の温度で少なくとも約3時間、もっと有利には少なくとも約8時間インキ ュベートして、酵素を飼料物質中に吸収させかつそれに付着させ、過剰水分を蒸 発させかつ安定な飼料/酵素複合体を形成させる。生じる飼料組成物は少なくと も1年間は安定のままでなければならない。 さらに本発明の特定の実施態様及び有用性を、次の非限定的例によって説明す る。 例1 特定比のキシラナーゼ及びセルラーゼを乾燥莢果飼料に適用する結果動物性能が 改善される。 個々の給餌畜舎に収容した、体重300kg(235〜367kgの範囲にあ る)の発育中のコウシ72頭を3種の飼料食餌に割当てた(24頭の動物/食餌 ): 1. ムラサキウマゴヤシ(alfalfa)乾草ブロック(cube) 2. オオアワガエリ(timothy)乾草ブロック 3. オオムギサイレージ(barley silage) これらの飼料を選択して、3種の飼料食餌:莢果乾草(ムラサキウマゴヤシ) 、草乾草(オオアワガエリ )及び草サイレージ(オオムギサイレージ)を再現した。 各食餌に、商用エキソセルラーゼ[スペザイム(Spezyme)CP,Genencor, R ochester,NY]とキシラナーゼ[キシラナーゼ(Xylanase)B,Enzyme Devel opment Corporation,New York,NY]との等級付けしたレベルの水性混合物を、 3×6階乗組合せ(arrangement)(3食餌×6酵素濃度)で加えた。各食餌内で 各酵素レベルに4頭の動物を割当てた(n=4)。立方体ブロック形成(cubing )作業中に酵素を種々のレベルでムラサキウマゴヤシ及びオオアワガエリ乾草に 加えた(第1表)。給餌前の最低7日間飼料に酵素を適用した。オオムギサイレ ージに関しては、給餌直前に酵素を適切な濃度で加えて混合した。各食餌にタン パク質/ミネラル補助剤を加えて、粗タンパク質最低12%、十分なルーメン非 分解性タンパク質、Ca、P及びミクロミネラル(NRC,1984)を供給し た。ムラサキウマゴヤシブロックの粗タンパク質含量は大体において、オオアワ ガエリブロック又はオオムギサイレージの同含量よりも高かったので、これらの コウシの全粗タンパク質摂取量は高いが、ルーメン非分解性タンパク質の摂取量 も同様であった。動物には1日1回10時(1000h)に給餌した。飼料許容 量は任意の摂取量の5〜10%過剰であった。 動物の体重を7日又は14日の間隔で8時(080 0h)に計った。個々の任意の飼料摂取量を実験を通して測定した。乾草ブロッ クを摂取する動物には手で給餌し、オオムギサイレージを摂取する動物には自動 化した飼料ミキサーを用いて給餌した。残存飼料(feed refusals)を集め、毎 週月曜日、水曜日及び金曜日に給餌前に重量を計った。毎週残存複合物を55℃ で72時間乾燥して、乾燥物質(DM)を測定した。 現体重(liveweight)から線形回帰によって平均日増量(ADG)を計算した 。データを主要効果としての食餌及び酵素添加について二方向分散分析にかけた 。食餌×酵素の相互作用は一貫しているので、各飼料内において酵素効果を、主 要効果としての酵素添加及び共分散(covariate)としての初期体重についての 一方向分散分析によって調べた。次の非直交対比(non-orthogonal contrasts) を試験した:低酵素レベル(レベル1,2及び3)vs対照レベル及び高酵素レ ベル(レベル5)vs他のすべての酵素レベル(対照〜ゼロ酵素を含む)。 飼料の化学的組成は、第2表に総括してある。繊維分解酵素の添加は、オオア ワガエリブロックのNDF及びADFを僅かに減少させたが、ムラサキウマゴヤ シの場合は減少されずかつ草乾草の摂取前には部分的繊維加水分解を示したが、 莢果乾草の摂取前には示さなかった。平均日増加は、ムラサキウマゴヤシ(P= .15)及びオオアワガエリブロック(P=.065)に 関しては酵素添加によって高められたが、オオムギサイレージ(P=.67)の 場合には高められなかった(第1表)。しかし、酵素添加に対する用量応答は非 線形(non-linear)であった(第1図、第2図及び第3図参照)。 ムラサキウマゴヤシ、つまり莢果飼料の場合には、ADGは繊維分解酵素の低 レベルで増大した。高レベルの繊維分解酵素は効果がなかった。ADGにおける 最大応答はキシラナーゼ3,600IU/DM kgで認められた(第1図)。こ のレベルでのADGは、対照のADGよりも著しく高かった(P=.021)(1. 34vs1.03kg/日)が、低い酵素レベルでのADGに類似していた(P=. 57)。対照に対して一緒に対比すると、3つの低酵素濃度はADGを増大させ た(P=.015)。 オオアワガエリ、つまり草飼料の場合には、ADGの最大応答は最高酵素濃度 (キシラナーゼ12000IU/DM kg)で得られた(第2図)。このレベル でのADG(1.66kg/日)は対照(1.22kg/日)及びすべての低酵素 レベルよりも高かった(P<.01)。オオアワガエリ乾草に関する結果は従来 技術で観察された結果と一致している。 予想したとおり、DM摂取量(“DMI”)は飼料の間で相当に異なっており (第1表)かつオオムギサイレージの場合には最低であり、ムラサキウマゴヤシ の場合には最高であった。酵素添加物はムラサキウマゴヤシ(P=.60)又は オオムギサイレージ(P=.23)のDMIには影響を及ぼさなかった。オオア ワガエリに関しては、酵素の最高濃度を取る動物で対照及びすべての他の酵素レ ベルのDMIよりも高い(P=.043)DMIを有していた。反対に、オオム ギサイレージを給餌した動物は、給餌直前に加えた繊維分解酵素から利益を得な かった。 例2 特定比のキシラナーゼ及びセルラーゼを乾燥穀粒飼料に適用する結果動物能力が 改善される。 個々の給餌畜舎に収容した体重410kgのコウシ19頭を、次の3種の飼料 食餌に割当てた: 1. オオムギ粒−酵素なし。 2. キシラナーゼ6,000IU及びセルラーゼ200FPU/kgDMを含 むオオムギ粒。 3. キシラナーゼ2,400IU及びセルラーゼ420FPU/kgDMを含 むオオムギ粒。 食餌はオオムギ濃厚飼料93%及びオオムギサイレージ(DMベース)7%か ら成っていた。商用エキソ セルラーゼ(スペザイムCP,Genencor,Rochester,NY)とキシラナーゼ( キシラナーゼB,Enzyme Development Corporation,New York,NY)との水性 混合物を、給餌の少なくとも24時間前に乾燥オオムギ粒に加えた。オオムギ粒 を蒸気ロールにかけ、次に給餌直前にオオムギサイレージと混合した。タンパク 質/ミネラル補助剤を各食餌に加えて粗タンパク質最低12%、十分なルーメン 非分解性タンパク質、Ca、P及びミクロミネラル(NRC,1984)を供給 した。1日1回10時(1000h)に動物に給餌した。飼料許容量は任意の摂 取量の5〜10%過剰であった。 動物の体重を、7日又は14日の間隔で8時(0800h)に計った。個々の 任意の飼料摂取量を実験を通して測定した。乾草ブロックを摂取する動物には手 で給餌し、オオムギサイレージを取る動物には、自動化飼料ミキサーを用いて給 餌した。残存飼料(feed refusals)を集め、毎週月曜日、水曜日及び金曜日に 給餌前に重量を計った。毎週残存複合物を55℃で72時間乾燥して、DMを測 定した。 給餌の98日後現体重から線形回帰によって平均日増量(ADG)を計算した 。データを主要効果としての酵素添加について一方向分散分析にかけた。結果( 第3表)は、穀粒飼料への補助添加酵素は平均日増量を6.3%だけ増大し、飼 料転化効率(feed conversi on efficiency)を12.3%(P<0.05)だけ高めた。セルラーゼ3.3FPU :キシラナーゼ100IU補助剤を用いると、セルラーゼ17.5FPU:キシラ ナーゼ100IUの補助剤を用いるよりも優れた結果が達成された。 例3 キシラナーゼ及びセルラーゼの特定比は、飼料消化の改善をもたらす。これらの 比とは別の比を用いると、消化率の改善がないか又は否定的効果を生じる。 3つの実験の初の2つでは、24時間のインキュベーションの後に乾燥ムラサ キウマゴヤシ乾草の中性洗浄性繊維(neutral detergent fiber=NDF)の消 失を試験管内で測定した。オーブン乾燥した粉砕ムラサキウマゴヤシ乾草試料を 、繊維分解酵素を上記のように加えた、緩衝化ルーメン液(ルーメン液20%、 緩 衝液80%)中でインキュベートした。全酵素(エンドセルラーゼ+キシラナー ゼ)の濃度は6,000IU/kgであり、この際エンドセルラーゼ:キシラナー ゼの比(0:100、25:75、50:50、75:25及び100:0)を 変えた。第2の実験では、同じ記録を用いたが、エンドセルラーゼ:キシラナー ゼの異なる比を使用した(0:100、5:95、10:90、15:85、2 0:80、25:75及び100:0)点が相違した。第3の実験でも同じ記録 を用いた。但しCEPエンドセルラーゼの代りにスペザイム(Spezyme)CPエ キソセルラーゼを使用した。この実験に関する酵素レベルは第5表に記載してあ る。 すべての実験で、ルーメン緩衝液はゲーリング及びファンゾエスト(Goering a nd Van Soest)の燐酸塩/重炭酸塩緩衝液(1970)であった。この緩衝液に マクロミネラル、ミクロミネラル、ペプトン及び還元剤を加え、該緩衝液をルー メン液と混合する前に、完全に還元されるまでCO2で泡立てた。39℃での2 4時間のインキュベーション後に、チューブ内容物に煮沸する中性洗浄性溶液中 で1時間抽出を施し、残留物を105℃で一晩乾燥するか(実験1)、又は39 ℃で24時間のインキュベーション後に、チューブ内容物を予め秤量したるつぼ によって濾過し、105℃で一晩乾燥してDMの消化を測定した。試験管内結果 を、主要効果としての飼料及び酵素処理について二方向アノーバ(ANOVA) を用いて十分に調べた。酵素結果を、対照(酵素なし)vs酵素(比に関係なし )との対比によって分類した。 実験1及び2 繊維分解酵素の添加はNDF消失を著しく増大した(P<.0 1)。繊維の消失はセルラーゼ:キシラナーゼの比の減少とともに増大し、この 際セルラーゼ:キシラナーゼ 25:75混合物に対する応答が他の酵素比に関 する応答よりも大きい(P<.01;第4表)。キシラナーゼ酵素のみの適用はN DF消失を高めるには最も効果が少なく、セルラーゼ100%の場合にはさらに 効果があった。しかしセルラーゼとキシラナーゼの適用の間には結合相乗効果が 存在していた。セルラーゼ単独はキシラナーゼ単独よりも効果があったけれども 、少量のセルラーゼ(全酵素活性の5〜25%)の組合わせの結果NDF消化の 増大は最大となった(第4図)。全体として、全活性の25%から成るエンドセ ルラーゼと75%から成るキシラナーゼとの繊維分解酵素混合物が、実験1及び 2においてそれぞれ26%及び8.2%の改善をもたらした。 実験3 この実験からの結果はさらにキシラナーゼ及びセルラーゼの結合効果 を証明する(第5表及び第5図)。実験方法は、エキソセルラーゼ(スペザイム CP)を使用する以外は、実験1及び2の場合に用いた方法と同じであった。粉 砕ムラサキウマゴヤシをキシラナーゼ及びセルラーゼの異なる組合わせ及びレベ ルで試験管内でインキュベートした。第5表、第4欄はキシラナーゼのみを使用 した場合に実測されたDM消化の値を含んでいる。第5欄には、セルラーゼのみ を使用した場合に実測されたDM消化の値が記入してある。第6欄には、キシラ ナーゼ及びセルラーゼが添加物である場合、ムラサキウマゴヤシのDM消化に対 するそれらの効果(セルラーゼ単独+キシラナーゼ単独から実測される消化改善 の総和)において予想される、予想DM消化を記入してある。第7欄は実測した 実際の消化を含む。%として表わした、実測DM消化と予想DM消化との間の差 (第8欄)は、結合相乗的に作用するセルラーゼ及びキシラナーゼの作用による 変化である。 キシラナーゼ及びセルラーゼのレベルが増大する(第5図はキシラナーゼ活性 のレベルのみを示す)につれて、酵素の結合効果は増大した。最大の結合効果は 、キシラナーゼを2000IU/DMkgのレベルで加えた場合に生じた。また 結合効果は、キシラナーゼ:セルラーゼの比によっても影響された。最大結合効 果は、キシラナーゼ:セルラーゼ(IU:FPU)の比が30:1〜40:1( セルラーゼ2.5〜3.3FPU/キシラナーゼ100IU)である場合に生じた 。例えばキシラナーゼ1500IU及びセルラーゼ50FPU/DMkgを適用 すると、未処理ムラサキウマゴヤシの場合の40.1%と比べて63.1%のDM 消化率が生じ、処理したムラサキウマゴヤシに関してはキシラナーゼ1500I U/セルラーゼ0FPUの場合には43.98%、キシラナーゼ0IU/セルラ ーゼ50FPUの場合には、45.6%であった。高いキシラナーゼ及びセルラ ーゼ活性の適用は実際に消化率を低下させた。例えば、キシラナーゼ8000I U及びセルラーゼ400FPU/DMkg(20:1の比)を適用すると、未処 理ムラサキウマゴヤシの場合の40.1%と比べて53.4%のDM消化率となり 、処理したムラサキウマゴヤシに関してはキシラナーゼ8000IU/セルラー ゼ0FPUの場合には44.05%、キシラナーゼ0IU/セルラーゼ400F PUの場合には54.3%であった。これらの測定値は、ム ラサキウマゴヤシの消化を改良するためには、キシラナーゼ及びセルラーゼの最 適なレベル及び比が存在することを証明した。これらの特定値の範囲を超えた不 適当な比及びレベルを用いると、応答が生じないか又は否定的な効果さえ生じる 。 例4 酵素は、乾燥飼料物質に適用されかつ摂取前に飼料物質中に吸収されかつ同物 質に付着しなければならない。酵素−飼料複合体を安定化するための最低の時間 が要求される。 乾燥物質の摂取量及び消化率に及ぼす、ムラサキウマゴヤシサイレージに繊維 分解酵素混合物を加える効果及び酵素混合物が乾燥飼料対湿潤飼料に対して等し く効果があるかどうかを測定するために、一つの実験を行った。 第二切断を施した(second-cut)ムラサキウマゴヤシを切断しかつそれぞれ約 700kgのサイレージを含む3個の小型直立実験サイロを用いて、サイレージ として保存した。サイレージの一部分を、実験目的用に構造した小規模の回転ド ラム乾燥機[レスブリッジ在 Alberta Farm Machinery Research Institute製] を用いて乾燥した。湿潤サイレージ約850kg(乾燥物質含量約33%)を、 3個の異なるバッチで60〜70℃で約6〜8時間乾燥して15%未満の水分に した。 5頭の去勢ヒツジを、5×5改良ラテン方格(Latin square)として設計した実 験で5回の14日実験周期で使用した。食餌は、すべてのヒツジが実験の終りま でに全食餌を摂ってしまうように割当てた。5種の食餌は次のとおりであった: 1)ムラサキウマゴヤシサイレージ、2)繊維分解酵素を含むムラサキウマゴヤ シサイレージ、3)乾燥したムラサキウマゴヤシサイレージ、4)繊維分解酵素 を含む乾燥ムラサキウマゴヤシサイレージ、及び5)ムラサキウマゴヤシサイレ ージ立方体ブロック(cube)。 この実験で使用した繊維分解酵素混合物は、キシラナーゼ(キシラナーゼB、 Enzyme Development Corporation,New York,NY)及びセルラーゼ(スペザイ ムCP,Genencor,Rochester,NY)の混合物であり、キシラナーゼは飼料乾 燥物質g当り3.75国際単位(IU)、セルラーゼは .25濾紙単位(FPU )が適用されていた。酵素混合物は給餌の時点で適用した。 湿潤ムラサキウマゴヤシ食餌は、初めの2周期の間損傷を避けるために提供し た。飼料は毎日2回任意の摂取量の110%で提供した。残余飼料を毎日集め、 任意の摂取量を測定するための化学的分析のために保存した。ヒツジを、毎日の 糞の全収集を容易にするために各周期の最後の10日間は収集箱(collection crates)の中に収容した。 毎日の乾燥物質摂取量及び飼料の全乾燥物質消化率のデータを、一般線形モデ ル(general linear model)を用いてモデルにおけるヒツジ及び食餌について分 析した。周期効果はモデルには含めなかった、それというのも食餌はラテン方格 (Latin square)の設計により正確には無作為化されなかったからである。 加えた酵素の効果は、サイレージが湿潤しているか又は乾燥しているかに依存 している。酵素混合物の添加は、乾燥サイレージの場合には乾燥物質消化率を2 .9%だけ増大させた(第6表:63.1対61.3%;P< .04)が、湿潤サイ レージの消化率に対しては効果を示さなかった。乾燥サイレージが給餌された動 物は、湿潤サイレージが給餌された動物より多く消費したが、酵素添加は乾燥物 質摂取量に対して効果を及ぼさなかった(P> .05)。消化性乾燥物質の摂取 量は酵素添加により十分には増大されなかった。 これらの結果は、酵素添加物が基質に酵素が付着することを許すように施用さ れる場合には、同添加物が飼料消化率を増大することを示す。乾燥サイレージの 場合には、液体酵素混合物は、飼料に適用されると直ぐに吸収された。ところが 湿潤サイレージの高い水分は酵素の吸収の障害となる。酵素は、動物による唾液 混和又はルーミン液との接触によってより容易に湿潤サイレージから可溶化され たかも知れない。 例1(オオムギサイレージがウシに給餌された)では、給餌の前に適用した酵 素は動物性能に対して効果を示さなかった。この実験では、加工の時点で乾燥飼 料(すなわちオオアワガエリ及びムラサキウマゴヤシブロック)に施用した酵素 が効果を有していた。例1及び例4は、ともに酵素が乾燥飼料に適用されなけれ ばならないことを示す。 例5 酵素/飼料複合体は安定化する前に最少インキュベーション期間を要する。 ムラサキウマゴヤシ乾草の消化率に対する、繊維分解酵素混合物のための安定 化時間の効果を測定するために実験を行った。 乾燥ムラサキウマゴヤシ乾草の複合飼料を、2mmの篩を通るように粉砕した 。キシラナーゼ(キシラナーゼB、Enzyme Development Corporation,New York ,NY)、セルラーゼ(スペザイム,Genencor,Rochester,NY)及び10m モル酢酸塩緩衝液(pH4.8)から成る繊維分解酵素の溶液を、各飼料上に噴 霧した。同溶液は、0.09ml/飼料(ベースになっているもの)gの比率で 適用した。ムラサキウマゴヤシの場合には、乾燥物質kg当り2000IUのキ シラナーゼ及び67FPUのセルラーゼを加えた。酵素は、飼料上で0、0.5 、1、2、4、6、8、12、24及32時間の間安定化した。処理した飼料を 、ゲーリング及びファン・ゾエストの方法(1970)による緩衝化(pH6. 8)ルーミン液(ルーミン液20%、緩衝液80%)中でインキュベートした。 緩衝化ルーミン液を、酵素溶液を適用する5分以内の0時間処理に加えた。最終 処理は、ルーミン液を飼料に加えた後、酵素溶液を加えることから成っていた。 それぞれの安定化時間に、酵素を含まない飼料の試料をインキュベートして、そ の安定化時間に関する対照として使用した。これらの対照は、反復試験の中でル ーミン液接種物(inoculum)の可変性を除去するために必要で あった。すべてのインキュベーションは39℃で三重反復で24時間行った。イ ンキュベーション後、飼料を濾過して乾燥物質消化率を測定した。残留物を中性 洗浄性繊維(NDF)に関して分析して繊維消化率を測定した。消化率の結果は 、各対照インキュベーションの百分率として記録する。 この実験の結果を第6図で示す。乾燥物質消失率は、24時間までのインキュ ベーション時間の各増加分において未処理の対照よりも増大した。これらの結果 は、酵素/飼料複合体が安定化しうるような期間の必要性を明らかに証明してい る。2時間までの期間に関しては、DM消化率の各目的な増大があった。十分な 安定化は3時間以内に達成された。安定化効果の大部分は、8時間までに達成さ れており、最大の安定及びDM消化は安定化の24時間において起った。ムラサ キウマゴヤシは前消化を伴わないように乾燥していた。観察された応答は酵素の 飼料への結合によるものであり、この安定な複合体を形成するためには時間が必 要であった。 例6 濾紙単位で表わしたエキソセルラーゼ活性の検定原理 試料中のセルラーゼは基質(濾紙)を加水分解し、これによって遊離された還 元糖をジニトロサリチル酸を用いて分光測光により検定する。活性の単位 濾紙活性の単位はFPUである(計算の項参照)。検定条件 基質 濾紙 pH 4.8 インキュベーション温度 50℃ インキュベーション時間 60分装置 水浴 50℃ 水浴 100℃ 試験チューブミキサー(渦巻) 分光光度計試薬 すべての溶液を脱イオン水[ミリ(Milli)−Q又は同等の液]で製造する 。 1. クエン酸塩緩衝液(0.05モル、pH4.8) クエン酸(C687・H2O,10.51g/l)及びクエン酸ナトリウム( C65Na37・2H2O,14.71g/l)の水中の0.05モル溶液を製造 する。0.05モルのクエン酸塩溶液のpHを0.05モルクエン酸溶液で4.8 に調節する(これはクエン酸ナトリウム溶液1l当り約667mlのクエン酸溶 液を要する)。 2. 基質 ワットマン(Whatman)No.1濾紙ストリップ、幅5mm×長さ120mm( 49.6〜50.5mg)。 注意:この重量を得ることが重要であり、これは同ストリップの隅を切り取っ て秤量することによって行うことができる。 3. DNS試薬 2−ヒドロキシ−3,5−ジニトロ安息香酸(または3,5−ジニトロサリ チル酸−Merck 800141−としても知られている)5.0gを約4lの水中 で溶解する。連続的な電磁撹拌と共にNaOH8.0gを徐々に加え、これを溶 解させる。ロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム、Merk 8087)150g を連続的に撹拌しながら少量づつ加える。この溶液を注意深く加熱して45℃の 最高温度にしてもよい。室温に冷却しかつメスフラスコ中で水で希釈して500 mlにする。溶液が透明でない場合には、ワットマン1濾紙によって濾過する。 室温で暗色ビン中に保管する。 4. グルコース標準 グルコース(Merk 8337;デシケーターで保存)1.00gをクエン酸塩緩 衝液中で溶解し、メスフラスコ中で容積を250mlにする。この溶液は 0. 5ml中にグルコース2.0mgを含有する。試料 試料はクエン酸塩緩衝液中で希釈する。各被検 酵素試料から少なくとも 2つの希釈試料を作らねばならない。1つの希釈試料は、反応条中でグルコース (グルコースとしての還元糖に等しい)2.0mgより も僅かに多く遊離し(絶対量)、他の希釈試料は僅かに少く遊離する。検定 濾紙ストリップを小さい渦巻体(curl)中にぴったりと巻き込み、乾燥試 験チューブ(25ml)の中に置きかつピペットを用いてクエン酸塩緩衝液1. 0mlを加えて濾紙を浸水させたままにする。50℃で5分間平衡させる。時間 ゼロで試料0.5mlを試験チューブに加えて混合する(ストリップは液面下に とどまっていなければならない)。50℃での正確に60分のインキュベーショ ン後に、DNS試薬3.0mlを加えて混合する。すべてのチューブ(すべての 試料、酵素ブランク、グルコース標準及び試薬ブランク)を煮沸する水浴中に同 時に置く。正確に5分の煮沸後に、チューブを取出して室温に冷却する。水20 mlを加える。チューブを数回完全に反転することによって混合する。パルプが かなり沈降した場合には、すなわち少なくとも20分後に溶液をピペットでキュ ベットに移し、形成された色を540nmで試薬ブランクに対して測定する。 酵素ブランク 緩衝液 1.0ml 試 料 0.5ml DNS 3.0ml 試薬ブランク 緩衝液 1.5ml DNS 3.0ml グルコース標準 緩衝液 1.0ml 標 準 0.5ml DNS 3.0ml 5分間煮沸し、水20ml等を加える。試料、酵素ブランク及びグルコース標 準の吸光度を540nmで試薬に対して測定する。計算 FPUの単位は、国際単位を基礎にしている(注意:FPU検定は非線形で あり、国際単位の使用自体は不正確である) 1IU=転化した基質の1μmol min-1 =形成された生成物(グルコースとしての還 元糖、グルコースの分子量は180gmol-1 ) 1μmol min-1 FPU検定において臨界希釈度で遊離されたグルコースの絶対量は2.0mg である。グルコースのこの量は加水分解反応において酵素0.5mlによって6 0分で生成されかつ次の値に相当する; 試料の吸光度(酵素ブランクの除去後)を、酵素の希釈度(希釈における酵 素容積によって除した希釈 度の全容積)に対して片対数グラフ用紙上にプロットする。標準の吸光度に相当 する各試料の臨界希釈度を読取る。 FPU/ml=臨界希釈度 0.37例7 国際単位で表わしたエンドセルラーゼ(カルボキシ−メチルセルロース)活性の 検定原理 試料中のCMCアーゼ(CMCase)が基質、すなわちカルボキシメチルセル ロース(CMC)を加水分解し、これによって遊離された還元糖をジニトロサリ チル酸を用いて分光測光により定量する。活性の単位 単位は国際単位(IU)として表わす。1IUの活性が検定条件下で還元糖( グルコース等価物として表わす)1μモル/分を遊離する。検定条件 基質 カルボキシメチルセルロース pH 4.8 インキュベーション温度 50℃ インキュベーション時間 60分装置 水浴 50℃ 水浴 100℃ 試験チューブミキサー(渦巻) 分光光度計試薬 すべての溶液を脱イオン水(ミリ−Q又は同等の液)で製造する。 1. クエン酸塩緩衝液(0.05モル、pH4.8) クエン酸(C687・H2O,10.51g/l)及びクエン酸ナトリウム( C65Na37・2H2O,14.71g/l)の水中の0.05モル溶液を製造す る。0.05モルのクエン酸塩溶液のpHを、0.05モルのクエン酸溶液で4. 8に調節する(この調節はクエン酸ナトリウム溶液1l当り約667mlのクエ ン酸溶液を要する)。 2. 基質−1%カルボキシメチルセルロース CMC[中粘度(Sigma No.C−4888)]1.0gを0.05モルのクエ ン酸塩緩衝液約80ml中に、有利には加熱電磁撹拌機を用いて溶かす。沸点に 加熱し、連続的に撹拌しながら冷却し、カバーし(cover)かつ一晩緩慢に撹拌 する。容積をクエン酸塩緩衝液によって100mlにする。4℃で最高一週間は 保管することができる。 3. DNS試薬 2−ヒドロキシ−3,5−ジニトロ安息香酸(また3,5−ジニトロサリチ ル酸−Merk 800141−としても知られている)5.0gを、水約4l中で溶 解する。連続的電磁撹拌と共に、NaOH 8.0gを徐々に加え、これを溶解さ せる。ロッシェル塩(酒石酸 カリウムナトリウム、Merk 8087)150gを連続的に撹拌しながら少量づつ 加える。この溶液を注意深く加熱して45℃の最高温度にする。室温に冷却しか つメスフラスコ中で水で希釈して500mlにする。溶液が透明でない場合には 、ワットマン1濾紙によって濾過する。室温で暗色ビン中に保管する。試料 試料を、0.05モルのクエン酸ナトリウム緩衝液中で希釈する。適当な希釈 度は0.3〜0.5の吸光度を生じる。検定 2個の試験チューブに基質溶液1.8mlを加えかつ50℃で5分間平衡させ る。適当に希釈した酵素溶液200μlを1つのチューブに加えかつ渦巻ミキサ ーで混合する。50℃で正確に5分後にDNS試薬3.0mlを両チューブに加 えて混合する。試料溶液200μlを試料(酵素ブランク)なしにインキュベー トしたチューブに加える。両チューブを煮沸する水浴中に一度に置く。正確に5 分間の煮沸後にチューブを取出し、冷水中で室温に冷却する。試料の吸光度を5 40nmで酵素ブランクの吸光度に対して測定する。標準系統(standard line )から活性を読取り、希釈係数を掛ける。標準 グルコース(Merk 8337;デシケーターに保存) 0.180gを緩衝液100ml中に溶かすことによってグルコースの0.01モ ル原液を製造する。原液は−20℃で小アリコートで凍結することができる;解 凍後にチューブを注意深く混合しなければならない。クエン酸塩緩衝液中の原液 から次の希釈液を作る: 希釈液 グルコースμモル/ml 1:1 10.0 1:2 5.0 1:4 2.5 1:5 2.0 酵素ブランクと同様にして各標準希釈液の三重反復検定を行う:基質1.8ml をピペットで試験チューブ中に取り、50℃で5分インキュベートし、DNS3 .0ml及び標準希釈液200μlを加える。標準希釈液の代りにクエン酸塩緩 衝液200μlを加えることによって試薬ブランクを調製する。チューブを正確 に5分間煮沸し、冷却しかつ540nmで試薬ブランクに対して吸光度を測定す る。すべての系列の検定のための標準系統を作る。 例8 国際単位で表わしたキシラナーゼ活性の検定原理 試料中のキシラナーゼは基質、すなわちオートスペルトコムギ(oat spelt)キ シランを加水分解しかつ遊離された還元炭水化物の量をジニトロサリチル酸を用 いて分光測光により測定する。活性の単位 1キシラナーゼ単位(国際単位;IU)は、検定条件下で1分間にオートスペ ルトコムギキシランから生じる(還元糖等価物としての)キシロース1μモルに 相当する還元力を有する還元炭水化物を生成する酵素量として定義される。検定条件 基質 オートスペルトコムギキシラン pH 5.3 温度 50℃±0.5℃ インキュベーション時間 5分装置 水浴 50℃ 水浴 100℃ 試験チューブミキサー(渦巻) 分光光度計試薬 1. 0.05モルクエン酸ナトリウム緩衝液(pH5.3)。 クエン酸及びクエン酸ナトリウムの0.05モル溶液を、クエン酸(C68 7×H2O)10.5gを脱イオン水1l中に導入し、クエン酸ナトリウム(C6 57Na3×2H2O)14.7gを脱水イオン水1l中に導入することによって 調製する。クエン酸溶 液を、混合物のpHが5.3になるまでクエン酸ナトリウム溶液に加える。 2. 基質−1%オートスペルトコムギキシラン キシラン(Sigma No.X−0627)1.0gを、有利には加熱電磁撹拌機 を用いて0.05モルクエン酸塩緩衝液80ml中に溶かす。沸点に加熱し、連 続的に撹拌しながら冷却し、カバーし(cover)かつ一晩緩慢に撹拌する。容積 をクエン酸塩緩衝液を用いて100mlにする。4℃で最高1週間保管してもよ い。 3. DNS試薬 2−ヒドロキシ−3,5−ジニトロ安息香酸(Merk 800141)20.0 gを脱イオン水約400ml中で懸濁する。この懸濁液に、NaOH溶液(脱イ オン水300ml中のNaOH32.0g)300mlを連続的な電磁撹拌と共に 徐々に加える。この溶液を、完全に透明になるまで水浴中で注意深く加熱して4 5℃の最高温度にしてもよい。ロッシェル塩(酒石酸カリウムナトリウム、Merk 8087)600gを連続的に撹拌しながら少量づつ加える。最後にこの溶液 を脱イオン水で希釈して2000mlにする。溶液が透明でない場合には、濾紙 (ワットマンNo.1)によって濾過する。室温で暗色ビン中に保管する。試料 試料を0.05モルのクエン酸ナトリウム緩衝液で希釈する。適当な希釈度に より0.3〜0.5の吸光度 が得られる。検定 基質溶液1.8mlを2個の試験チューブに加えかつ50℃で5分間平衡させ る。適当に希釈した酵素溶液200μlを1つのチューブに加えかつ渦巻ミキサ ーで混合する。50℃で正確に5分後にDNS試薬3.0mlを両チューブに加 えて混合する。試料溶液200μlを試料(酵素ブランク)なしにインキュベー トしたチューブに加える。両チューブを煮沸水浴中に一度に入れる。正確に5分 間の煮沸後にチューブを取出し、冷水中で室温に冷却する。試料の吸光度を54 0nmで酵素ブランクの吸光度に対して測定する。標準系統(standard line) から活性を読取り、希釈係数を掛ける。標準 キシロース(Merk 8689;デシケーターに保存する)0.150gを緩衝液1 00ml中に溶かしてキシロースの0.01モル原液を調製する。原液は、−2 0℃で小アリコートで凍結することができる;解凍後にチューブを注意深く混合 しなければならない。クエン酸塩緩衝液中の原液から次の希釈液を作る: 希釈液 キシロースμモル/ml 1:1 10.0 1:2 5.0 1:4 2.5 1:5 2.0 酵素ブランクと同様にして各標準希釈液の三重反復検定を行う。基質1.8m lをピペットで試験チューブ中に取り、50℃で5分インキュベートし、DNS 3.0ml及び標準希釈液200μlを加える。標準希釈液の代りにクエン酸塩 緩衝液200μlを加えることによって試薬ブランクを調製する。正確に5分間 チューブを煮沸し、冷却しかつ吸光度を540nmで試薬ブランクに対して測定 する。すべての系列の検定のための標準系統を作る。 例9 セルラーゼ活性90FPU及びキシラナーゼ活性4300IU/mlを供給す る酵素溶液を、水分10%を有するムラサキウマゴヤシ乾草1000kgを処理 するために使用する。酵素混合物250mlを水50l中で希釈し、梱形成(ba ling)の直前にムラサキウマゴヤシ乾草上に噴霧する。最終飼料組成物は、15 %の水分を有しておりかつセルラーゼ活性25FPU及びキシラナーゼ活性11 94IU/飼料DMkgを供給する十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを含有し ている。 例10 酢酸塩緩衝液(酢酸ナトリウム100mモル;pH 5.0)中にキシラナーゼ 8000IU及びセルラーゼ200FPU/mlを含有する酵素溶液200ml を、酢酸塩緩衝液を用いて1.0lにする。最終溶液は、キシラナーゼ1600 IU/ml及びセルラーゼ40FPU/mlを含有している。この溶液を全オオ ムギ粒上に1.0l/トンの割合で噴霧する。処理した穀粒飼料は、セルラーゼ 40FPU/穀粒飼料kg及びキシラナーゼ1600IU/穀粒飼料kgを供給 するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを含有する。該穀粒は次に商用ロ ールミルでローリング(rolling)することによって加工してもよい。 例11 キシラナーゼ活性10,000IU/gを有する粉末4部を、セルラーゼ活性 1000FPU/gを有する粉末1部と混合する。最終混合物はキシラナーゼ8 000IU/g及びセルラーゼ200FPU/gを含有する。粉末400gをク エン酸塩緩衝液(クエン酸ナトリウム50mモル:pH4.5)5.0lに溶かす 。この酵素溶液をムラサキウマゴヤシ乾草(水分8%)上に5.0l/トンの割 合で噴霧する。生じる飼料組成物はセルラーゼ80FPU/kg及びキシラナー ゼ3200IU/ムラサキウマゴヤシ飼料kgを供給するために十分なセルラー ゼ及びキシラナーゼを含有する。生じる飼料組成物を次に、商用の飼料立方体ブ ロック形成ミル(forage cubing mill)のダイ中を強制的に通して立方体ブロッ ク(cubes)を形成する。 本明細書で挙げたすべての刊行物は、本発明が関係 する当業者の技術水準を示している。すべての刊行物は、本明細書には、個々の 各刊行物が明確にかつ個別的に参照文献として収録されるべく指示されているよ うな程度まで、参照文献の項に収録してある。 上記の発明は、理解を明瞭にするために図解及び例によって若干詳細に記載し たけれども、若干の変化及び変更を請求の範囲の範囲内で実行してもよいことは 明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ライル ロード カナダ国 ティー1ケイ 2ブイ1 アル バータ レスブリッジ ストリート サウ ス 1315−28 (72)発明者 フィンセント イェー ハー セワルト アメリカ合衆国 73402 オクラホマ ア ードモア ピー オー ボックス 2180 サム ノウブル パークウェイ 2510

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.セルラーゼ及びキシラナーゼ酵素の混合物から成る、反芻動物用の乾燥莢果 飼料又は穀粒飼料に添加するための酵素補助剤において、セルラーゼ及びキシラ ナーゼが、セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2〜5濾 紙単位(FPU)/キシラナーゼ活性100国際単位(IU)であるような量で 包含されていることを特徴とする、反芻動物用乾燥莢果飼料又は穀粒飼料に添加 するための酵素補助剤。 2.セルラーゼ活性約16〜120FPU及びキシラナーゼ活性約800〜60 00IU/乾燥莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナー ゼを含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約 2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、乾燥莢果飼料に投与するた めの投与単位形での請求項1記載の酵素補助剤。 3.セルラーゼ活性約18〜72FPU及びキシラナーゼ活性約900〜360 0IU/乾燥莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼ を含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2 〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、乾燥莢果飼料に投 与するための投与単位形での請求項1記載の酵素補助剤。 4.セルラーゼ活性約10〜200FPU及びキシラナーゼ活性約500〜10 ,000IU/乾燥穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラ ナーゼを含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活 性約2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、乾燥穀粒飼料に投与す るための投与単位形での請求項1記載の酵素補助剤。 5.セルラーゼ活性約40〜160FPU及びキシラナーゼ活性約2000〜8 000IU/乾燥穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナ ーゼを含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ約2 〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、乾燥穀粒飼料に投与するため の投与単位形での請求項1記載の酵素補助剤。 6.a)水溶液中のセルラーゼ及びキシラナーゼがその飼料物質によって吸収さ れかつそれに付着されるように、十分に低い水分を有する飼料物質及び b)飼料物質中に吸収されかつそれに付着して安定な飼料組成物を形成する 、セルラーゼ及びキシラナーゼの混合物 から成る、反芻動物用飼料組成物。 7.飼料物質の水分が15%(重量/重量)未満である、請求項6記載の飼料組 成物。 8.セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2〜5濾紙単位 (FPU)/キシラナーゼ活性100国際単位(IU)であるような量でセルラ ーゼ及びキシラナーゼを含有する、請求項7記載の飼料組成物。 9.飼料物質が莢果飼料である、請求項8記載の飼料組成物。 10.セルラーゼ活性約16〜120FPU及びキシラナーゼ活性約800〜60 00IU/莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを 含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2〜 5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項9記載の飼料組成物。 11.セルラーゼ活性約18〜72FPU及びキシラナーゼ活性約900〜360 0IU/莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを含 有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2〜5 FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項9記載の飼料組成物。 12.莢果飼料がムラサキウマゴヤシである、請求項11記載の飼料組成物。 13.飼料物質が穀粒飼料である、請求項8記載の飼料組成物。 14.セルラーゼ活性約10〜200FPU及びキシラナーゼ活性約500〜10 ,000IU/穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナー ゼを含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約 2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項13記載の飼料組成 物。 15.セルラーゼ活性約40〜160FPU及びキシラナーゼ活性約2000〜8 000IU/穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼ を含有し、この際セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性約2 〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項13記載の飼料組成物 。 16.穀粒飼料がオオムギである、請求項15記載の飼料組成物。 17.a)セルラーゼ及びキシラナーゼ酵素を別個に又は混合物として含有する1 種以上の水溶液を供給し; b)セルラーゼ及びキシラナーゼを含有する水溶液をその飼料物質に適用す ると、セルラーゼ及びキシラナーゼが同物質によって吸収されかつそれに付着す るように十分に低い水分を有する 飼料物質を供給し; c)セルラーゼ及びキシラナーゼを含有する水溶液を飼料物質に適用して飼 料物質を被覆し; d)水溶液で被覆された飼料物質を、キシラナーゼ及びセルラーゼが飼料物 質中に吸収されかつそれに付着するまでインキュベートし、それによって安定な 飼料組成物を供給する 段階から成る、反芻動物に給餌するための飼料組成物を製造する方法。 18.段階(b)において、飼料物質の水分が約15%未満である、請求項17記 載の方法。 19.段階(c)において、飼料物質の水分が約18%を越えて高められないよう に、十分に少量の水溶液を飼料物質に適用する、請求項18記載の方法。 20.段階(d)において、飼料物質を少なくとも約3時間インキュベートする、 請求項19記載の方法。 21.段階(b)において、飼料物質を少なくとも8時間インキュベートする、請 求項20記載の方法。 22.セルラーゼ及びキシラナーゼを、セルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比が セルラーゼ活性約2〜5濾紙単位(FPU)/キシラナーゼ活性100国際単位 (IU)であるような量で飼料物質に適用する、請求項20記載の方法。 23.飼料物質が莢果飼料である、請求項22記載の方法。 24.セルラーゼ活性約16〜120FPU及びキシラナーゼ活性約800〜60 00IU/莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを 飼料物質に適用し、かつセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活 性約2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項23記載の方法 。 25.セルラーゼ活性約18〜72FPU及びキシラナーゼ活性約900〜360 0IU/莢果飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼを飼 料物質に適用し、かつセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ活性 約2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項23記載の方法。 26.莢果飼料がムラサキウマゴヤシである、請求項25記載の方法。 27.飼料物質が穀粒飼料である、請求項22記載の方法。 28.セルラーゼ活性約10〜200FPU及びキシラナーゼ活性約500〜10 ,000IU/穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナー ゼを飼料物質に適用し、かつセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラー ゼ活性約2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項27記載の 方法。 29.セルラーゼ活性約40〜160FPU及びキシラナーゼ活性約2000〜8 000IU/穀粒飼料kgを供給するために十分なセルラーゼ及びキシラナーゼ を飼料物質に適用し、かつセルラーゼ活性/キシラナーゼ活性の比がセルラーゼ 活性約2〜5FPU/キシラナーゼ活性100IUである、請求項27記載の方 法。 30.穀粒飼料がオオムギである、請求項29記載の方法。
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