JPH115044A

JPH115044A - 複合シャワー水栓

Info

Publication number: JPH115044A
Application number: JP9158967A
Authority: JP
Inventors: Katsuhiko Yoshiki; 勝彦吉城
Original assignee: YANMAR SANGYO KK
Current assignee: YANMAR SANGYO KK
Priority date: 1997-06-16
Filing date: 1997-06-16
Publication date: 1999-01-12

Abstract

(57)【要約】【課題】従来の複合水栓において、吐水口から、水、
湯、及び、水と湯との混合水を吐水する機能と、該吐水
口からの吐水を整流吐水とシャワー吐水とに切換える機
能と、該吐水口をスパウトに装着したままで吐水する機
能と、吐水口を水栓本体から取り外して広範囲に吐水す
る機能と、浄水吐水口から浄水を吐水する機能とを備え
るためには、複数の水栓が必要であった。【解決手段】浄水吐水口２４ａを水栓本体２０から延
出したスパウト３０に設けて、また、吐水口２３の吐水
を、直流吐水と散水吐水とに切換え可能に構成し、該吐
水口２３を前記スパウト３０に着脱可能に取付け、給水
するシャワーホース１４を、前記スパウト３０内部及び
水栓本体２０内部に嵌通させ、浄水の吐水と止水とを切
換える切換弁２９を、スパウト３０の下方、且つ、水栓
本体２０の前方に配置した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、水、湯、
及び混合水を吐水する吐水口と、浄水を吐水する吐水口
とを備えた、複合型混合水栓に係り、特に、水、湯、及
び混合水を吐水する吐水口を、直流吐水と散水吐水とに
切換え可能に構成して、該吐水口を水栓本体に着脱可能
に取付けた複合シャワー水栓に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来から、水、湯、及び、水と湯との混
合水を吐水可能に構成し、例えば、シングルレバーを操
作して、湯水の吐水、止水、及び吐水温度の調節を行う
混合水栓に、浄水器で浄化した浄水をも吐水させ、該浄
水の吐水及び止水を切換弁にて切り換えるよう構成した
複合式混合水栓は公知となっている。そして、浄水の吐
水及び止水を切換える切換弁は、水栓本体内に配設され
ていた。また、水、湯、及び水と湯との混合水を吐水可
能に構成し、例えば、シングルレバーを操作して、湯水
の吐水、止水、及び吐水温度の調節を行う混合水栓の吐
水口を、直流吐水と散水吐水とに切換え可能に構成し、
該吐水口を前記スパウトに着脱可能に取付けたシャワー
水栓は公知となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
着脱可能なシャワー水栓においては、浄水器で浄化した
浄水が吐水できる機能を有していなかった。このた
め、これらの複合式混合水栓とシャワー水栓との機能を
同時に満たすためには、例えば、前述のシャワー水栓に
加えて、浄水を吐出するための浄水専用水栓を併設する
必要があった。また、複合式混合水栓とシャワー水栓と
の機能を同時に満たす水栓を一体的に構成しようとした
場合には、浄水の切換弁が水栓本体内に配設されていた
ので、吐水口へ給水するシャワーホースを水栓本体内に
嵌通させることができなかったり、嵌通させたとして
も、水栓本体が大型化してしまっていた。そこで、本発
明においては、これらの機能を同時に満たす複合式シャ
ワー水栓を、一体的に、また、コンパクトに構成するも
のである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、水、湯、及び混合水を吐出す
る吐水口と、浄水を吐出する浄水吐水口とを有した複合
水栓において、浄水吐水口を水栓本体から延出するスパ
ウトに設けて、また、吐水口の吐水を、直流吐水と散水
吐水とに切換え可能に構成し、該吐水口を前記スパウト
に着脱可能に取付け、該吐水口へ給水するシャワーホー
スを、前記スパウト内部及び水栓本体内部に嵌通させた
ことである。

【０００５】また、請求項１記載の複合シャワー水栓に
おいて、前記浄水吐水口からの浄水の吐水と止水とを切
換える切換弁を、スパウトの下方、且つ、水栓本体の前
方に配置したことである。

【０００６】また、請求項１、又は、請求項２記載の複
合シャワー水栓において、前記スパウトに、シャワーホ
ースが嵌通するホース通路を形成し、該ホース通路の外
周に、略円弧状又は略リング状に形成した浄水通路を設
けたことである。

【０００７】また、請求項３記載の複合シャワー水栓に
おいて、前記スパウトを、水栓本体に取付けスパウト本
体と、浄水吐水口が形成されたスパウトジョイントとで
構成し、該スパウト本体のホース通路とスパウトジョイ
ントのホース通路との連結部、及び、スパウト本体の浄
水通路とスパウトジョイントの浄水通路との連結部に、
リング状に形成してそれぞれ径が異なったシール部材を
介装し、お互いのシール部材を偏心させて配置したこと
である。

【０００８】また、水、湯、及び混合水を吐出する吐水
口と、水栓本体から延出するスパウトに形成した浄水吐
水口とを有し、該吐水口をスパウトに着脱可能に取付
け、該吐水口へ給水するシャワーホースを、前記スパウ
ト内部及び水栓本体内部に嵌通させた複合水栓におい
て、該シャワーホースと、該シャワーホースが嵌通する
スパウトのホース通路との間に、水切リングを介装し、
該水切リングより水栓本体側のホース通路下面に、スパ
ウト外部と連通する排出孔を設けたことである。

【０００９】また、請求項５記載の複合シャワー水栓に
おいて、前記排出孔の水栓本体側の側面上方に、前記シ
ャワーホースが摺接する堰部を形成し、該堰部によりシ
ャワーホースに付着した水滴を排水孔へ案内するよう構
成したことである。

【００１０】また、水、湯、及び混合水を吐出する吐水
口と、水栓本体から延出するスパウトに形成した浄水吐
水口とを有し、該吐水口をスパウトに着脱可能に取付
け、該吐水口へ給水するシャワーホースを、前記スパウ
ト内部及び水栓本体内部に嵌通させた複合水栓におい
て、前記スパウトの浄水吐水口近傍を外側に突出させて
突出部を形成し、前記吐水口には、該突出部に形状を合
わせた切り欠き部を形成して、該切り欠き部が突出部に
係合しながら、吐水口がスパウトに嵌合するよう構成し
たことである。

【００１１】また、請求項７記載の複合シャワー水栓に
おいて、前記吐水口に、該吐水口をスパウトへ取付ける
ジョイント部を形成し、該ジョイント部を、吐水口とシ
ャワーホースとを連結している連結部よりも水栓本体側
に配置して、該ジョイント部と、連結部を有する吐水口
本体とを分割可能に構成したことである。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図１は本発明の複合シャワー水栓を設置したキッ
チンのシンクを示す側面図、図２は本発明の複合シャワ
ー水栓を示す斜視図、図３は同じく吐水口をスパウトか
ら取り外した状態の複合シャワー水栓を示す斜視図、図
４は吐水口とスパウトとの嵌合状態を示す斜視図、図５
は複合シャワー水栓を示す側面断面図、図６は図５にお
けるＡ−Ａ断面を示す図、図７は図５におけるＢ−Ｂ断
面を示す図、図８は図７におけるＨ−Ｈ断面を示す図、
図９は図５におけるＣ−Ｃ断面を示す図、図１０は図５
におけるＤ−Ｄ断面を示す図、図１１は図５におけるＥ
−Ｅ断面を示す図、図１２は図５におけるＦ−Ｆ断面を
示す図、図１３は図５におけるＧ−Ｇ断面を示す図、図
１４は複合シャワー水栓の吐水口及びスパウトを示す側
面断面図、図１５はスパウトのスパウトジョイントを示
す正面断面図、図１６はスパウト本体の排出孔部を示す
正面断面図、図１７は同じくスパウト本体を示す側面
図、図１８は水切リングを示す斜視図である。

【００１３】まず、本発明の複合シャワー水栓を配置し
たキッチンのシンク内部について、図１により説明す
る。キッチンのカウンター天板１に複合シャワー水栓２
が取付けられ、該カウンター天板１の手前下方にはシン
ク３が配設されている。該シンク３の底部には排水ホー
ス４が連通され、通常収納空間とされている該シンク３
の下方の空間には、水道水を浄化する浄水器カートリッ
ジ５が収納されている。また、シンク３の下方の壁に
は、水、又は、湯を供給する給水口に連結された止水栓
６・７が取付けられている。

【００１４】止水栓６には給水管１１が、止水栓７には
給湯管１２が、水の逆流を防止する逆止弁８を介して連
結され、該給水管１１及び給湯管１２は、複合シャワー
水栓２に下端から嵌入して、該複合シャワー水栓２に水
及び湯を供給している。また、前記浄水器カートリッジ
５と複合シャワー水栓２とは、浄化用水供給管１５及び
浄水供給管１６によって連結され、複合シャワー水栓２
から水道水を、浄化用水供給管１５を通じて浄水器カー
トリッジ５へ供給して、該浄水器カートリッジ５で浄化
した後に、浄水を浄水供給管１６によって複合シャワー
水栓２へ供給するように構成している。複合シャワー水
栓２の下端からは混合水管１３が延出して、該混合水管
１３の先端はシャワーホース１４の一端と連結し、該シ
ャワーホース１４は複合シャワー水栓２内へ嵌入して、
他端は水、湯、又は混合水を吐水する吐水口２３と接続
されている。

【００１５】図２乃至図４において、複合シャワー水栓
２の上端部にはシングルレバー２１が配設されて、該シ
ングルレバー２１を上下左右に操作することで、水栓本
体２０から延出したスパウト３０の先端部に取付けた吐
水口２３から、水、湯、又は混合水の吐水、止水を行っ
たり、吐水の温度調節を行うよう構成している。吐水口
２３からの吐水は、通常の直流吐水と、シャワー状に吐
出する散水吐水とに切換えることができ、この切換え
は、吐水口２３先端部に設けた吐水切換スイッチ２３ａ
の操作により行う。

【００１６】また、スパウト３０は、スパウト本体２２
とスパウトジョイント２４とで構成され、該スパウト本
体２２は水栓本体２０に回転自在に嵌合して、該スパウ
ト本体２２の先端部にスパウトジョイント２４を連結し
ている。スパウトジョイント２４先端部の下面には浄水
吐水口２４ａを設けて、該浄水吐水口２４ａから浄水器
カートリッジ５により浄化された水道水を吐水するよう
にしている。スパウト本体２２の下方における水栓本体
２０の前方には、切換弁収納部２６が形成され、該弁収
納部２６は浄水の吐水と止水とを切換える切換弁を収納
しており、該弁収納部２６の側方には切換弁を操作する
切換弁操作レバー２８を取付けている。

【００１７】前記吐水口２３はスパウト３０に着脱可能
に取付けられており、図３に示すように、吐水口２３を
スパウト３０から取り外して吐水することができる。そ
して、吐水口２３に水、湯、又は混合水を供給するシャ
ワーホース１４は、スパウト３０及び水栓本体２０の内
部を、摺動自在に嵌通している。吐水口２３は、吐水を
行う吐水口本体２３ｂと、吐水口ジョイント２５とで構
成され、該吐水口２３の後部に位置する吐水口ジョイン
ト２５を、スパウト３０のスパウトジョイント２４に嵌
合して、該スパウト３０へ取付けている。スパウトジョ
イント２４下面の浄水吐水口２４ａ近傍は、他の部分よ
りも外側に突出させて突出部２４ｆを形成している。一
方、吐水口２３後部の吐水口ジョイント２５下面には、
前記突出部２４ｆに形状を合わせた切り欠き部２５ａを
形成して、吐水口ジョイント２５をスパウトジョイント
２４に嵌合したときに、該切り欠き部２５ａと突出部２
４ｆとが係合するようにしている。

【００１８】このように、切り欠き部２５ａと突出部２
４ｆとを係合させて、吐水口ジョイント２５をスパウト
ジョイント２４に嵌合することで、浄水吐水口２２ｃの
吐水方向と、吐水口２３の吐水方向とを、同一方向に揃
えることができるので、本水栓を使用する際の勝手が良
くなり、また、スパウト３０に配設した浄水吐水口２２
ｃにも違和感を感じることがなく、優れたデザインの複
合シャワー水栓２を構成することができる。また、吐水
口ジョイント２５をスパウトジョイント２４に嵌合して
取付けた場合に、前記切り欠き部２５ａと突出部２４ｆ
との係合部や、該吐水口２３の外周とスパウト３０の外
周との間に、隙間や段差が生じないように構成してお
り、スパウト３０に装着した吐水口２３と、該スパウト
３０とが一体的に見えるようにしている。その結果、外
観的に美しく、優れたデザインの複合シャワー水栓２を
構成することができる。そして、前記の切り欠き部２５
ａと突出部２４ｆとが係合することにより、スパウト３
０へ取付けた吐水口２３の吐水方向を常に一定方向へ固
定することができるのである。

【００１９】次に、図５乃至図１３により、複合シャワ
ー水栓２の吐水機構について説明する。水栓本体２０は
略パイプ状に形成され、上下方向の略中央部の側壁は一
部欠けて、平面視略円弧状に形成されている。水栓本体
２０の上方には、吐水、止水、及び吐水量の調節や、吐
水の温度調節を行うセラミックカートリッジ３１が配設
され、該セラミックカートリッジ３１は、カートリッジ
押さえ２７を水栓本体２０に螺嵌することで、水栓本体
２０上端に固定されている。また、セラミックカートリ
ッジ３１上端部から上方に突出しているスピンドル３１
ａには、シングルレバー２１が固設されて、セラミック
カートリッジ３１を操作するように構成している。

【００２０】水栓本体２０の平面視における中心部分に
は、上下方向にシャワーホース通路２０ａが形成されて
おり、該シャワーホース通路２０ａ内をシャワーホース
１４が嵌通している。該シャワーホース通路２０ａの外
周部には、浄水が流動する浄水流路５６、湯が流動する
湯流路５２、水と湯との混合水が流動する混合水流路５
３、水が流動する水流路５１、及び浄化用水が流動する
浄化用水流路５５が形成されている。また、浄水流路５
６の下端は前記浄水供給管１６と、湯流路５２の下端は
前記給湯管１２と、混合水流路５３の下端は前記混合水
管１３と、水流路５１の下端は前記給水管１１と、浄化
用水流路５５の下端は前記浄化用水供給管１５と、それ
ぞれ連結している。

【００２１】そして、水が給水管１１から水流路５１へ
供給され、また、湯が給湯管１２から湯流路５２へ供給
されて、水及び湯は、水流路５１内、及び湯流路５２内
を上方へ流動する。水流路５１内、及び湯流路５２内を
上方へ流動した水及び湯は、該水流路５１、及び給湯管
１２上端部に形成された水溜まり部５１ａ及び湯溜まり
部５２ａに溜まる。この状態において、水溜まり部５１
ａ及び湯溜まり５２ａ部の上方に配設したセラミックカ
ートリッジ３１を操作すると、該カートリッジ３１によ
り設定された吐水量や吐水温度に応じた量の水と湯と
が、水溜まり部５１ａ及び湯溜まり部５２ａの水湯供給
口５１ｂ・５２ｂからセラミックカートリッジ３１内へ
浸入する。

【００２２】セラミックカートリッジ３１内へ浸入した
水と湯とは、該カートリッジ３１内で混合されて、その
後、水栓本体２０上端の混合水供給口５３ｂから、混合
水流路５３へ供給される。混合水流路５３へ供給された
混合水は、該混合水流路５３内を下方に流動して混合水
管１３へ受け継がれ、該混合水管１３と連結したシャワ
ーホース１４へ案内される。水栓本体２０のシャワーホ
ース通路２０ａを嵌通するシャワーホース１４は、更
に、スパウト本体２２に形成したホース通路２２ｂとス
パウトジョイント２４に形成したホース通路２４ｃとを
嵌通して、吐水口２３に連結されている。

【００２３】そして、シャワーホース１４へ案内された
混合水は、シャワーホース１４内を流動して吐水口２３
の吐水口本体２３ｂから吐出される。吐水口本体２３ｂ
からの吐水は、吐水量及び吐水温度をシングルレバー２
１の操作により調節することができるが、これは、シン
グルレバー２１を操作することでセラミックカートリッ
ジ３１が操作され、該セラミックカートリッジ３１内に
浸入する水と湯との量が変化するためである。

【００２４】前記水流路５１には、図６、図７に示すよ
うに、連絡流路５１ａが分岐して形成され、前記切換弁
収納部２６に収納された切換弁２９に連結されている。
切換弁２９は、水栓本体２０の前方に配設してあるの
で、水栓本体２０内にシャワーホース１４が嵌通するシ
ャワーホース通路２０ａを形成しても、該水栓本体２０
を小径に構成することができる。また、切換弁２９を水
栓本体２０の前方に配置することで、切換弁２９を操作
する切換弁操作レバー２８の操作を行い易くし、スパウ
ト３０の下方に配置することで混合シャワー水栓２の高
さを低く抑えている。

【００２５】そして、切換弁２９には、浄化用水流路５
５を連結して、該切換弁２９を開くと、連絡流路５１ａ
と浄化用水流路５５とが連通し、該切換弁２９を閉じる
と連絡流路５１ａと浄化用水流路５５とが分断されるよ
うに構成している。図６においては切換弁２９が開いた
状態を示しており、水流路５１内を流動する水が、連絡
流路５１ａと切換弁２９とを通じて、浄化用水流路５５
へ浸入する。浄化用水流路５５へ浸入した水は、浄化用
水として、浄化用水供給管１５を通じて浄水器カートリ
ッジ５へ案内される。浄水器カートリッジ５へ案内され
た浄化用水は、該浄水器カートリッジ５で浄化されて浄
水となり、浄水供給管１６から水栓本体２０内の浄水流
路５６へ案内される。さらに、浄水流路５６内の浄水
は、図９に示すように、浄水流路５６から、水栓本体２
０に嵌合するスパウト本体２２内に形成された浄水通路
２２ａヘ受け継がれる。スパウト本体２２内の浄水通路
２２ａを流動する浄水は、その後、スパウト本体２２先
端部に連結したスパウトジョイント２４内の浄水通路２
４ｂへ受け継がれて、該スパウトジョイント２４下面に
設けた浄水吐水口２４ａから吐出される。

【００２６】次に、吐水口２３及びスパウト３０につい
て、図１４乃至図１８により説明する。スパウト３０は
前述のように、水栓本体２０に回転自在に嵌装されたス
パウト本体２２と、該スパウト本体２２の先端部に連結
されたスパウトジョイント２４とで構成されている。ス
パウト本体２２にはホース通路２２ｂ及び浄水通路２２
ａが形成され、スパウトジョイント２４にはホース通路
２４ｃ及び浄水通路２４ｂが形成されている。スパウト
ジョイント２４のホース通路２４ｃは、図１５に示すよ
うに正面視において略円形に形成され、浄水通路２４ｂ
は正面視において略円弧状に形成されて、ホース通路２
４ｃの外周を囲むように配置されている。また、スパウ
ト本体２２のホース通路２２ｂ及び浄水通路２２ａも同
様の形状に形成されている。尚、浄水通路２２ａ・２４
ｂは、ホース通路２２ｂ・２４ｃの全周囲を囲む略リン
グ状に形成することもできる。

【００２７】図１７に示す、スパウトジョイント２４の
ホース通路２４ｃの嵌合部外周２４ｅと、スパウト本体
２２のホース通路２２ｂの嵌合部内周との間にはオーリ
ング４２を介装し、スパウトジョイント２４の浄水通路
２４ｂの嵌合部外周２４ｄと、スパウト本体２２の浄水
通路２２ａの嵌合部内周との間にはオーリング４１を介
装して、各通路の連結部をシールしている。このオーリ
ング４１はオーリング４２よりも大径に形成して、両オ
ーリング４１・４２は正面視において、その中心をお互
いに偏心させて配置している。

【００２８】このように、スパウト本体２２及びスパウ
トジョイント２４のホース通路２２ｂ・２４ｃの外周を
囲むように浄水通路２２ａ・２４ｂを形成し、また、オ
ーリング４１をオーリング４２よりも大径に形成して、
両オーリング４１・４２を正面視において、その中心を
お互いに偏心させて配置しているので、ホース通路２２
ｂ・２４ｃと浄水通路２２ａ・２４ｂとの両方を形成し
ているのにもかかわらず、スパウト本体２２及びスパウ
トジョイント２４の径を小さく構成することができる。

【００２９】また、スパウトジョイント２４のホース通
路２４ｃ内周には、水切リング４３を嵌装して、該ホー
ス通路２４ｃとシャワーホース１４との間隙を埋めて、
吐水口２３をスパウト３０から取り外して使用した際
に、外部に露出したシャワーホース１４に付着した水な
どが、スパウト本体２２のホース通路２２ｂ内に浸入し
にくいように構成している。水切リング４３は、図１８
に示すように、円周の一部が欠けた円筒状に形成し、ま
た、一端部に突出部４３ａを形成して、該突出部４３ａ
をホース通路２４ｃとホース通路２２ｂとで挟みこん
で、該水切リング４３の位置を固定している。ホース通
路２４ｃとシャワーホース１４との間隙を埋める水切リ
ングは、本実施例の混合シャワー水栓のみに限らず、吐
水口に給水するシャワーホースがスパウト内のホース通
路を嵌通している水栓であれば、装着することができ
て、水の浸入を防止することができる。

【００３０】また、スパウト３０内のホース通路２２ｂ
・２４ｃ下面には、排出孔２２ｃを設けてあり、該排出
孔２２ｃは前記浄水通路２２ａを貫通してスパウト３０
（スパウト本体２２）外部と連通している。そして、前
記水切リング４３より水栓本体２０側に配置して、シャ
ワーホース１４に付着した水滴などが、万が一該水切リ
ング４３より水栓本体側に浸入してきたときでも、該排
出孔２２ｃから外部へ排出できるように構成している。
更に、排出孔２２ｃの水栓本体２０側の上方には、図１
６に示すような堰部２２ｄを形成して、該堰部２２ｄの
上面にシャワーホース１４下面が摺接するように構成し
ている。これにより、前記の如く、シャワーホース１４
に付着した水滴などが、万が一該水切リング４３より水
栓本体側に浸入したとしても、該堰部２２ｄにより掻き
落とされるとともに、前記排出孔２２ｃから排出される
ので、キャビネット内への水漏れを確実に防止すること
ができた。また、この排出孔２２ｃは、該排出孔２２ｃ
から排出された水が、シンク内に落下する位置に配置さ
れているので、水の受皿などを設ける必要もない。

【００３１】吐水口２３は、前述のように、吐水を行う
吐水口本体２３ｂと、該吐水口２３のジョイント部であ
る吐水口ジョイント２５とで構成されており、該吐水口
本体２３ｂには吐水切換スイッチ２３ａを設けて、吐水
口本体２３ｂからの吐水を直流吐水と、シャワー状に吐
出する散水吐水とに切り換えるように構成している。吐
水口本体２３ｂには、該吐水口本体２３ｂに水、湯、又
は混合水を供給するシャワーホース１４が、連結部材４
４とパッキング部材４６とを介して連結されている。吐
水口本体２３ｂにシャワーホース１４が連結されている
連結部よりも、水栓本体２０側において、吐水口２３を
スパウト３０に取付ける吐水口ジョイント２５が、吐水
口本体２３ｂに嵌合固定されている。吐水口ジョイント
２５が吐水口本体２３ｂに嵌合している嵌合部にはビス
４５が螺嵌されて、吐水口ジョイント２５と吐水口本体
２３ｂとを固定するとともに、該ビス４５で、前記シャ
ワーホース１４が吐水口本体２３ｂから抜け落ちないよ
うに、該シャワーホース１４を締めつけている。

【００３２】そして、吐水口ジョイント２５は、前述の
ようにスパウト３０のスパウトジョイント２４に嵌合す
るように形成され、吐水口ジョイント２５がスパウトジ
ョイント２４に嵌合取付けされた状態で、前記連結部材
４４がスパウトジョイント２４のホース通路２４ｃ内に
入り込まないように構成している。このように、シャワ
ーホース１４より大径の連結部材４４が、ホース通路２
４ｃ内に入り込まないように構成しているので、該ホー
ス通路２４ｃを小径に形成することができる。また、吐
水口２３を構成している、吐水口本体２３ｂと吐水口ジ
ョイント２５とは、分割可能に構成しているので、パッ
キング部材４６の交換などの修理や、メンテナンスを容
易に行うことができる。

【００３３】

【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項１記載の如
く、浄水吐水口を水栓本体から延出するスパウトに設け
て、また、吐水口の吐水を、直流吐水と散水吐水とに切
換え可能に構成し、該吐水口を前記スパウトに着脱可能
に取付けたので、吐水口から、水、湯、及び、水と湯と
の混合水を吐水する機能と、該吐水口からの吐水を直流
吐水と散水吐水とに切換える機能と、該吐水口をスパウ
トに装着したままで吐水する機能と、吐水口を水栓本体
から取り外して広範囲に吐水する機能と、浄水吐水口か
ら浄水を吐水する機能とを備えた複合シャワー水栓を、
一体で構成することができた。また、吐水口へ給水する
シャワーホースを、前記スパウト内部及び水栓本体内部
に嵌通させたので、吐水口をスパウトに装着した際に、
シャワーホースが邪魔になったり、絡まったりすること
がなく、また、すっきりした外観とすることができて優
れたデザインの複合シャワー水栓を構成することができ
た。

【００３４】さらに、請求項２記載の如く、前記浄水吐
水口からの浄水の吐水と止水とを切換える切換弁を、ス
パウトの下方、且つ、水栓本体の前方に配置したので、
水栓本体内に前記シャワーホースが嵌通するホース通路
を形成しても、水栓本体を小径に形成することができ、
また、高さが低く抑えられて、複合シャワー水栓をコン
パクトに構成することができた。

【００３５】さらに、請求項３記載の如く、前記スパウ
トに、シャワーホースが嵌通するホース通路を形成し、
該ホース通路の外周に、略円弧状又は略リング状に形成
した浄水通路を設けたので、スパウトにホース通路と浄
水通路とを形成しながら、該スパウトを小径に形成し
て、複合シャワー水栓をコンパクトに構成するととも
に、見栄えの良いデザインに構成することができた。

【００３６】さらに、請求項４記載の如く、前記スパウ
トを、水栓本体に取付けスパウト本体と、浄水吐水口が
形成されたスパウトジョイントとで構成し、該スパウト
本体のホース通路とスパウトジョイントのホース通路と
の連結部、及び、スパウト本体の浄水通路とスパウトジ
ョイントの浄水通路との連結部に、リング状に形成して
それぞれ径が異なったシール部材を介装し、お互いのシ
ール部材を偏心させて配置したので、ホース通路と浄水
通路とを分離して確実にシールすることができた。ま
た、スパウトにホース通路と浄水通路とを形成しなが
ら、該スパウトを小径に形成して、複合シャワー水栓を
コンパクトに構成するとともに、見栄えの良いデザイン
に構成することができた。

【００３７】さらに、請求項５記載の如く、前記シャワ
ーホースと、該シャワーホースが嵌通するスパウトのホ
ース通路との間に、水切リングを介装したので、ホース
通路の、該水切リングよりも水栓本体側への水の浸入を
防止することができ、キャビネット内への水漏れを減少
することができて、この漏れ水を受ける受皿を用意する
必要がなくなった。また、水管のホース通路下面に、ス
パウト外部と連通する排出孔を設けたので、万が一、ス
パウト内へ水が浸入した場合でも、外部へ排出すること
ができ、キャビネット内への水漏れを防止することがで
きた。

【００３８】さらに、請求項６記載の如く、前記排出孔
の水栓本体側の側面上方に、前記シャワーホースが摺接
する堰部を形成し、該堰部によりシャワーホースに付着
した水滴を排水孔へ案内するよう構成したので、シャワ
ーホースに付着した水滴が、万が一、スパウト内へ浸入
した場合でも、該堰部により掻き落とされ、前記排出孔
から排出されるので、キャビネット内への水漏れを確実
に防止することができた。

【００３９】さらに、請求項７記載の如く、スパウトの
浄水吐水口近傍を外側に突出させて突出部を形成し、前
記吐水口には、該突出部に形状を合わせた切り欠き部を
形成して、該切り欠き部が突出部に係合しながら、吐水
口がスパウトに嵌合するよう構成したので、浄水吐水口
の吐水方向と、吐水口の吐水方向とを、同一方向に揃え
ることができ、本水栓を使用する際の勝手が良くなり、
また、スパウトに配設した浄水吐水口にも違和感を感じ
ることがなく、優れたデザインの複合シャワー水栓を構
成することができた。また、スパウトへ装着した吐水口
の吐水方向を常に一定方向へ固定することができて、思
いがけない方向へ吐水することがなく、誤操作を防止す
ることができた。

【００４０】さらに、請求項８記載の如く、前記吐水口
に、該吐水口をスパウトへ取付けるジョイント部を形成
し、該ジョイント部を、吐水口とシャワーホースとを連
結している連結部よりも水栓本体側に配置し、吐水口本
体とジョイントとを分割可能に構成したので、パッキン
グ部材の交換などの修理や、メンテナンスを容易に行う
ことができ、また、工場などにおける吐水口の組み立て
の容易化が図れた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の複合シャワー水栓を設置したキッチン
のシンクを示す側面図である。

【図２】本発明の複合シャワー水栓を示す斜視図であ
る。

【図３】同じく吐水口をスパウトから取り外した状態の
複合シャワー水栓を示す斜視図である。

【図４】吐水口とスパウトとの嵌合状態を示す斜視図で
ある。

【図５】複合シャワー水栓を示す側面断面図である。

【図６】図５におけるＡ−Ａ断面を示す図である。

【図７】図５におけるＢ−Ｂ断面を示す図である。

【図８】図７におけるＨ−Ｈ断面を示す図である。

【図９】図５におけるＣ−Ｃ断面を示す図である。

【図１０】図５におけるＤ−Ｄ断面を示す図である。

【図１１】図５におけるＥ−Ｅ断面を示す図である。

【図１２】図５におけるＦ−Ｆ断面を示す図である。

【図１３】図５におけるＧ−Ｇ断面を示す図である。

【図１４】複合シャワー水栓の吐水口及びスパウトを示
す側面断面図である。

【図１５】スパウトのスパウトジョイントを示す正面断
面図である。

【図１６】スパウト本体の排出孔部を示す正面断面図で
ある。

【図１７】同じくスパウト本体を示す側面図である。

【図１８】水切リングを示す斜視図である。

【符号の説明】

２０水栓本体２０ａシャワーホース通路２１シングルレバー２２スパウト本体２２ａ浄水通路２２ｂホース通路２２ｃ排出孔２３吐水口２３ａ吐水切換えスイッチ２３ｂ吐水口本体２４スパウトジョイント２４ａ浄水吐水口２４ｂ浄水通路２４ｃホース通路２４ｆ突出部２５吐水口ジョイント２５ａ切り欠き部２６切換弁収納部２８切換弁操作レバー２９切換弁３０スパウト４１・４２オーリング４３水切リング４４連結部材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水、湯、及び混合水を吐出する吐水口
と、浄水を吐出する浄水吐水口とを有した複合水栓にお
いて、浄水吐水口を水栓本体から延出するスパウトに設
けて、また、吐水口の吐水を、直流吐水と散水吐水とに
切換え可能に構成し、該吐水口を前記スパウトに着脱可
能に取付け、該吐水口へ給水するシャワーホースを、前
記スパウト内部及び水栓本体内部に嵌通させたことを特
徴とする複合シャワー水栓。
【請求項２】請求項１記載の複合シャワー水栓におい
て、前記浄水吐水口からの浄水の吐水と止水とを切換え
る切換弁を、スパウトの下方、且つ、水栓本体の前方に
配置したことを特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項３】請求項１、又は、請求項２記載の複合シ
ャワー水栓において、前記スパウトに、シャワーホース
が嵌通するホース通路を形成し、該ホース通路の外周
に、略円弧状又は略リング状に形成した浄水通路を設け
たことを特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項４】請求項３記載の複合シャワー水栓におい
て、前記スパウトを、水栓本体に取付けスパウト本体
と、浄水吐水口が形成されたスパウトジョイントとで構
成し、該スパウト本体のホース通路とスパウトジョイン
トのホース通路との連結部、及び、スパウト本体の浄水
通路とスパウトジョイントの浄水通路との連結部に、リ
ング状に形成してそれぞれ径が異なったシール部材を介
装し、お互いのシール部材を偏心させて配置したことを
特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項５】水、湯、及び混合水を吐出する吐水口
と、水栓本体から延出するスパウトに形成した浄水吐水
口とを有し、該吐水口をスパウトに着脱可能に取付け、
該吐水口へ給水するシャワーホースを、前記スパウト内
部及び水栓本体内部に形成したホース通路に嵌通させ、
スパウトのホース通路外周に、略円弧状又は略リング状
に形成した浄水通路を設けた複合水栓において、該シャ
ワーホースと、該シャワーホースが嵌通するスパウトの
ホース通路との間に、水切リングを介装し、該水切リン
グより水栓本体側のホース通路下面に排出孔を設け、該
排出孔は前記浄水通路を貫通してスパウト外部と連通す
ることを特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項６】請求項５記載の複合シャワー水栓におい
て、前記排出孔の水栓本体側の側面上方に、前記シャワ
ーホースが摺接する堰部を形成し、該堰部によりシャワ
ーホースに付着した水滴を排水孔へ案内するよう構成し
たことを特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項７】水、湯、及び混合水を吐出する吐水口
と、水栓本体から延出するスパウトに形成した浄水吐水
口とを有し、該吐水口をスパウトに着脱可能に取付け、
該吐水口へ給水するシャワーホースを、前記スパウト内
部及び水栓本体内部に嵌通させた複合水栓において、前
記スパウトの浄水吐水口近傍を外側に突出させて突出部
を形成し、前記吐水口には、該突出部に形状を合わせた
切り欠き部を形成して、該切り欠き部が突出部に係合し
ながら、吐水口がスパウトに嵌合するよう構成したこと
を特徴とする複合シャワー水栓。
【請求項８】請求項７記載の複合シャワー水栓におい
て、前記吐水口に、該吐水口をスパウトへ取付けるジョ
イント部を形成し、該ジョイント部を、吐水口とシャワ
ーホースとを連結している連結部よりも水栓本体側に配
置して、該ジョイント部と、該連結部を有する吐水口本
体とを分割可能に構成したことを特徴とする複合シャワ
ー水栓。