JPH11502589A - ２つの管状プラスチック部品用ねじ込みジョイント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 第１及び第２の部品を予め規定された相関的な回転位置に維持するように、第１及び第２の部品を接合するためのジョイントであって、このジョイントは、第１の部品（３４）に配された雌ねじ（３３）と、第２の部品（２１）に配された雄ねじ（２２）とを具備し、雌ねじは、内側端と、対応する雄ねじの外側自由端を受け取る外側自由端とを有し、雄ねじは、第２の部品に隣接する内側端を有している。各ねじを構成するねじ山の自由端とねじ溝の内側端は、夫々のねじの軸を通る平面内に配されている各面（２７，３９）によって制限されており、各ねじの長さは、２つの物品が互いにねじ込まれ且つ予め規定された相関的な回転位置に在る場合、一方のねじのねじ山の平端面が他方のねじのねじ溝の平端面に係合するように適合されている。

Description

【発明の詳細な説明】 ２つの管状プラスチック部品用ねじ込みジョイント 本発明は、ねじ込みジョイントによって２つの管状プラスチック部品を互いに 接続するためのジョイントに関する。 プラスチック部品を備えた装置を組み立てる場合、通常、管状プラスチック部 品を互いにねじ込むことによって、その接続処理が行われている。注射器等のペ ン形注射シリンジのような医療器具を製造する場合、互いにねじ込まれた２つの 管状部材から成るハウジングに筒状アンプルが合わされる。なお、２つの管状部 材は、その一方の部材に外側ねじが設けられ、その他方の部材には、外側ねじに 係合される内側ねじが設けられている。外側ねじは、第１の部材の筒状部分に設 けられており、この筒状部分は、管状部材の主直径よりも小さな直径を有する。 この場合、ねじ込み筒状部と管状部との直径が異なることから、外側ねじには、 自由端と、第１の管状部材に隣接する端部とがあり、この第１の管状部材には、 筒状雄ねじ部を有する第１の部材が、雌ねじを有する第２の部材の開口端にねじ 込まれた際に、第２の部材の開口端の端面に接触可能なショルダー部がある。 このようにプラスチック部品を互いにねじ込んだ場合には、２つの問題点を考 慮しなければならない。一方の問題点として、第２の部材の端面と第１の部材の ショルダー部との間の接合が安全且つ確実になるように、ジョイントを堅牢に締 めた場合、温度変化に起因した応力の影響を受けることによって、ジョイントを 構成するプラスチック部品にクラックが生じる。この結果、プラスチック部品の 熱的変化を許容可能な程度だけジョイントを締めるように配慮しなければならな い。他方の問題点として、例えば、２つの部品が互いにねじ込まれた際に、一方 の部品に付されたマークと他方の部品に付されたマークとを整列させる必要があ る場合、接合された２つの部品には、互いに相関的な回転位置が要求される。こ の場合、ジョイントが適当に締められた際に各マークが整列するように、ねじを 適合させる必要があるが、この場合でもジョイントを比較的しっかり締めること が可能である。このようなマーク相互の整列状態がずれた場合、上述したように プラスチック部品にはダメージが生じ得る。 この場合、各マークが整列しており且つプラスチック部品にダメージを与えな いように充分にゆるんだジョイントの締結状態となっている回転位置に対する各 部品の相対的な回転を固定する留め具が必要となる。 本発明の目的は、第１及び第２の部品を予め規定された相関的な回転位置に維 持するように、第１及び第２の部品を接合するためのジョイントを提供すること にある。このジョイントは、第１の部品に配された雌ねじと、第２の部品に配さ れた雄ねじとを具備し、雌ねじは、内側端と、対応する雄ねじの外側自由端を受 け取る外側自由端とを有し、雄ねじは、第２の部品に隣接する内側端を有してい る。各ねじを構成するねじ山の自由端とねじ溝の内側端は、夫々のねじの軸を通 る平面内に配されている各面によって制限されており、各ねじの長さは、２つの 物品が互いにねじ込まれ且つ予め規定された相関的な回転位置に在る場合、一方 のねじのねじ山の平端面が他方のねじのねじ溝の平端面に係合するように適合さ れている。 好ましくは、双方のねじの各ねじ山の自由端と双方のねじ溝の内側端は、夫々 のねじの軸を通る平面内に配されている各面によって制限されている。 夫々のねじにおけるねじ山の外側端が、ねじ溝の内側端から１８０°変位して いる場合には、最適な分布の接合力が得られる。 最小のねじ込み量で最適な接合が得られるように、ねじは、多条ねじとするこ とが可能である。 後述において、本発明は、添付図面に基づいて説明されている。 図１は、既知のジョイントを示す図である。 図２は、本発明に係るジョイントの雄部品を示す図である。 図３は、本発明に係るジョイントの雌部品を示す図である。 図４は、図２に示された雄部品の他の回転位置を示す図である。 図１に示すように、既知のジョイントは、雄ねじ２を有する雄部品１を備えて おり、雄ねじは、雌部品４の雌ねじ３に適合する。雄部品１には、その雄ねじの 内側端に、フランジ５が設けられており、このフランジは、２つの部品が互いに ねじ込まれた際に、雌部品４の端面６に隣接するように形成されている。 雄部品と雌部品が互いにほとんどねじ込まれたとき、雄部品１のフランジに配 された突起７が、雌部品４の雌ねじ３に対して平行に形成された切欠８に追従し て進み、そして、この突起が、切欠８の平端面９に隣接することによって、ねじ 込みが停止される。突起７及び切欠８の平端面９は、雄部品と雌部品が所望の相 関的な回転位置に位置付けられたとき、及び、フランジ５と雌部品の端面６との 間の相関的な接触圧が許容できない値に到達する前に、そのねじ込みを停止させ るように設計されている。雄部品に配された雄ねじ２の内側端には、鋸歯状突起 １０が設けられている。突起７が平端面９に係合する直前、鋸歯状突起１０が、 雌部品の雌ねじ３の外側端に設けられた湾曲状突起１１に乗り越えて、そして、 突起７が平端面９に隣接するように、これら突起の切り立った側面が、同時に相 互に係合する。この結果、雄部品と雌部品は、互いに固定される。この場合、切 欠８が、雌ねじの底部よりも更に雌部品素材内に切り込まれ、雄部品の比較的大 きな壁厚に対応させることが可能となる。 図２及び図３には、夫々、ジョイントを構成する雄部品２１と雌部品３４が示 されている。雄部品２１には、雄ねじ２２が設けられており、この雄ねじは、雌 部品に設けられた雌ねじ３３に係合するように設計されている。また、雄ねじの 前端は、雄部品２１の軸を通る平面内に配されている面２７によって制限されて いる。同様に、雌ねじの前端は、雌部品３４の軸を通る平面内に配されている面 ３７によって制限されている。雄ねじ２２のねじ溝の内側端は、雄部品２１の軸 を通る平面内に配されている面２９によって制限されており、雌ねじ３３のねじ 溝の内側端は、雌部品３４の軸を通る平面内に配されている面３９によって制限 されている。これらねじは、２つの部品２１，３４が互いにねじ込まれた場合に おいて、面２７が面３９に隣接した際に、面３７が面２９に隣接するように設計 されている。雄部品の面２７，２９と雌部品の面３７，３９は、夫々の部品に対 して適切に規定された回転位置に設けられており、２つの部品を互いにねじ込ん だ際、これらの面２７，３９及び面３７，２９が相互に隣接することによって、 ２つの部品を相関的に規定された適切な位置に位置決めすることができる。この 位置に各部品を維持させるように、図示しない固定機構を設けることが可能であ り、又は、雄部品２１の雄ねじ２２の内側端においてショルダー部２５に圧接し ている雌部品３４の端面３６によって得られる固定効果に依存しても良い。 端面３６がショルダー部２５に隣接することによる力は、モールディングコア を軸方向に移動することによって、雌部品の成形中に調整することができる。こ の結果、雌部品に対する面３７，３９の回転位置を変化させること無く、全体的 に、ねじの位置を端面３６に対して調整することが可能となる。 図４には、雄ねじ２２のねじ溝の内側端の面２９が現れる回転位置に雄部品を 位置付けた状態が示されている。 一条ねじを備えたジョイントを示したが、本発明の範囲を逸脱すること無く、 このねじは、多条ねじであっても良い。また、ねじは、角ねじのようにあらわさ れているが、他の形状を適用することも可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＵＡ(ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ )，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ， ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，Ｋ Ｇ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ， ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，Ｓ Ｉ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．第１及び第２の部品を予め規定された相関的な回転位置に維持するように、 第１及び第２の部品を接合するためのジョイントであって、このジョイントは、 第１の部品に配された雌ねじと、第２の部品に配された雄ねじとを具備し、雌ね じは、内側端と、対応する雄ねじの外側自由端を受け取る外側自由端とを有し、 雄ねじは、第２の部品に隣接する内側端を有しているジョイントにおいて、 各ねじを構成するねじ山の自由端とねじ溝の内側端は、夫々のねじの軸を通る 平面内に配されている各面によって制限されており、また、各ねじの長さは、２ つの物品が互いにねじ込まれ且つ予め規定された相関的な回転位置に在る場合、 一方のねじのねじ山の平端面が他方のねじのねじ溝の平端面に係合するように適 合されていることを特徴とするジョイント。 ２．前記の双方のねじの各ねじ山の自由端と双方のねじ溝の内側端は、夫々のね じの軸を通る平面内に配されている各面によって制限されている請求の範囲第１ 項に記載のジョイント。 ３．前記の夫々のねじにおけるねじ山の外側端は、ねじ溝の内側端から１８０° 変位している請求の範囲第２項に記載のジョイント。 ４．前記のねじは、多条ねじである請求の範囲第１項に記載のジョイント。