JPH11501595A

JPH11501595A - 子供による開封を防止可能な封止体

Info

Publication number: JPH11501595A
Application number: JP8525513A
Authority: JP
Inventors: キング・ロジャー・ミルナー
Original assignee: ビーソン・アンド・サンズ・リミテッド
Priority date: 1995-02-24
Filing date: 1996-02-23
Publication date: 1999-02-09
Also published as: GB2298194A; US5611443A; GB9503810D0; WO1996026125A3; WO1996026125A2; EP0810954A1; AU4729196A; CN1175931A; NO973268L; NO973268D0; CA2212663A1

Abstract

(57)【要約】この発明は、子供による開封を防止可能な封止体を提供するものであり、その封止体は、容器の首とねじ係合する内側ねじ山（１０６）を有する内側封止体部分（１００）、内側封止体部分（１００）に保持される外側封止体部分（２００）、内側封止体部分（１００）に設けられた第１の組の城壁状突起（１２６）、外側封止体部分（２００）に設けられ、第１の組の城壁状突起と相互補完的な第２の組の城壁状突起（２１２）、内側または外側封止体部分の一方に設けられ、内側および外側封止体部分（１００，２００）を互いに離間させ、それにより内側および外側封止体部分間に軸線方向の押圧力が作用しないならば、城壁状突起（１２６，２１２）が係合しないようにする一組の弾性片（２１６）、および内側または外側封止体部分の他方に設けられ、外側封止体部分がねじ込み方向に回転したときにのみ弾性片（２１６）と係合するラチエット突起を備えている。この発明によって改良された封止体は、内側および外側封止体部分間に曲げモーメントが加えられ、かつ外側封止体部分（２００）がねじ外し方向に回転させられたときに、外側封止体部分（２００）から内側封止体部分（１００）に伝達されるねじ外しトルクを減少させる手段を備えている。この手段は、（ｉ）一方または両方の組の城壁状突起に丸みを帯びて形成された面取り、（ii）外側封止体部分の内側封止体部分上での揺動を減少させる手段、特に内側封止体部分と外側封止体部分との一方に設けられ、他方に設けられた円筒状のソケット（１３０）に摺動可能に受け入れられる円筒状の突起（２１４）からなる手段、突起（２１４）とソケット（１３０）とは封止体の回転軸線と同軸である、（iii）弾性片（２１６）にその一部として形成された補強リブ（２２０）の提供、および（iv）内側および外側封止体部分の当接面間に設けられた潤滑剤の提供を含む。

Description

【発明の詳細な説明】子供による開封を防止可能な封止体この発明は、容器用の子供による開封を防止可能な封止体の組立体の改良に関し、特にいわゆる「２部分」タイプまたは「押し回し」タイプの子供による開封を防止可能な封止体に関する。「２部分」タイプまたは「押し回し」タイプの子供による開封を防止可能な封止体は、例えばＵＳ−Ａ−４５２７７０１およびＵＳ−Ａ−５０２０６８１に記載されている。これらの封止体は、容器のねじ山が形成された首に用いられ、首に簡単にねじ込むことができるが、封止体をねじ外すためには、封止体を押し下げるのと同時に、封止体を容器に対してねじ外し方向に回転させることが必要であるという特徴を有している。もし、封止体を押し下げることなくねじ外し方向へ回転だけさせると、封止体が容器からねじ外されることなく封止体の外側が単に回転するだけである。上で引用した書類に記載された上記タイプの子供による開封を防止可能な封止体は、容器の首に形成された外側ねじ山とねじ係合する内側ねじ山を有する内側封止体部分、内側封止体部分の少なくとも一部を内部に納める外側封止体部分、内側および外側封止体部分に設けられ、外側封止体部分内に内側封止体部分を保持するとともに、内側封止体部分が外側封止体部分内で制限された範囲において軸線方向へ移動するのを許容するように協働する保持突起、内側封止体部分に形成された第１の組の城壁状突起、外側封止体部分に形成された第２の組の城壁状突起、この第２の組の城壁状突起は、外側封止体部分が内側封止体部分に向かって軸線方向に移動したとき、内側封止体部分の第１の組の城壁状突起と係合するように配置され、上記第１、第２の組の城壁状突起が係合したときには、二つの方向のトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるのを許容し、第１の内側および外側封止体部分から第２の内側および外側封止体部分に向かって突出する一組の弾性片、この弾性片は、上記第２の内側および外側封止体部分に当接して、外側封止体部分を軸線方向において内側封止体部分から離れる方向へ付勢し、それにより第１および第２の組の城壁状突起の係合が通常は解除され、各弾性片は先端部を有し、先端部には当接面が形成され、上記第２の内側および外側封止体部分は一組のラチエット突起を備え、各突起は停止面と傾斜面とを有し、停止面は、実質的に放射状で、かつ封止体を上記首に取り付けるために外側封止体部分をねじ込み方向へ回転させたときに、一つの弾性片の当接面に係合し、それにより封止体をねじ込むときに十分な大きさのトルクが内側封止体部分に伝達されるように構成、かつ配置され、各傾斜面は、外側封止体部分をねじ外し方向へ回転させたときに、上記ラチエット突起を越えて一つの弾性片にカム接触するように構成、かつ配置され、それにより第１および第２の組の城壁状突起が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向へ回転したならば、弾性片はラチエット突起に対して摺動することができ、ラチエット突起の傾斜面上を摺動する弾性片の摩擦係合による制限されたねじ外しトルクだけをラチエット突起に伝達する、という構成を備えている。上記構成の結果、封止体を押し下げて城壁状突起を係合させることなく、外側封止体部分をねじ外し方向へ回転させると、内側封止体部分には比較的小さいねじ外しトルクしか伝達されない。内側封止体部分を首からねじ外すために必要な最小限のねじ外しトルクが、弾性片と傾斜面との間の摩擦によって内側封止体部分に伝達されるねじ外しトルクより大きいならば、突起が係合するように外側封止体部分を押し下げ、かつねじ外し回転させない限り、通常は封止体が容器の首からねじ外れることがない。上記容器と封止体との組立体の欠点は、封止体が容器の首に十分にきつく締め付けられていないならば、封止体が子供による開封を防止されていないということである。もし、締め付けが不十分であるなら、傾斜面上を摺動する弾性片の摩擦によって外側封止体部分から内側封止体部分に伝達される制限されたねじ外しトルクは、外側封止体部分を押し下げて突起を係合させるどのような必要性もなく、封止体組立体を開くに十分であろう。実際、老人または関節炎の使用者が、封止体を子供による開封防止可能な状態にするために、封止体に十分な封止トルクを加えることに失敗することがしばしばあることが分かっている。これは、老人用の封止体組立体にしばしば使用される種類のピッチの粗い急速封止ねじ山を有する封止体組立体に特有の問題点である。ＷＯ９３／０１０９８には、上記のような封止体を備えた子供による開封を防止可能な封止体の組立体を提供することにより、従来の２部分からなる子供による開封を防止可能な封止体の上記欠点について言及されており、その組立体は、外ねじ山と第１のロック要素とを備えた容器の首、封止体の内側封止体部分に設けられ、封止体が首に閉位置までねじ込まれて保持されたとき容器の首の第１のロック要素と係合する第２のロック要素、第１および第２のロック要素は、予め定められた所定の解放トルクが内側封止体部分に作用するまで、上記封止体が閉位置から緩むことに抵抗するように構成され、かつ配置され、所定の解放トルクは、城壁状突起が係合することなく外側封止体部分が開方向へ回転することにより内側封止体部分に作用する摩擦による開トルク（主として、傾斜面上を摺動する弾性片による摩擦トルク）より大きいトルクが選定される、という構成をさらに備えている。ＷＯ９３／０１０９８に開示されたように配置構成すると、封止体を容器の首に子供による開封を防止可能でない状態で再度締め付けるという偶然の失敗が大幅に減少する。老人にやさしい封止体組立体の場合には特にそうである。これは、ロック要素がいつ係合したかを使用者が容易に知ることができるからであり、最小開トルクがロック要素を係合させるのに必要な最大トルクより大きくなるようにロック要素が設計されているからである。上記のような２部分タイプの子供による開封を防止可能な封止体には別の欠点があることが広範な試験によって分かっている。その欠点とは、封止体をどうしても明けたいという子供は、外側封止体部分を押し下げることなく、外側封止体部分をねじ外し回転させている間、封止体組立体に対してその軸線に垂直な曲げモーメントを加えることにより、子供による開封を防止可能であるという特徴に打ち勝つことができるということである。その問題は、曲げモーメントが外側封止体部分のスカート部を内側封止体部分に引っ掛かって動かないようにすることができ、それにより内側封止体部分に伝達される摩擦による開トルクが増大するために発生する。さらに、曲げモーメントが加えられて外側封止体部分が内側封止体部分上で揺動すると、各封止体部分の一側部の城壁状突起が、たとえそれらを係合させるためのどのような軸線方向の力が加えられないとしても、偶然に係合してしまう。そして、このことは、封止体がねじ外されることができるようにし、それにより封止体の子供による開封を防止可能であるという機能を減少させる。したがって、この発明は、２部分タイプの子供による開封を防止可能な封止体を提供するものであり、その封止体は、容器の首に設けられた外側ねじ山とねじ係合する内側ねじ山を有する内側封止体部分、内側封止体部分の少なくとも一部を内部に納める外側封止体部分、内側および外側封止体部分に設けられ、内側封止体部分を外側封止体部分内に保持するとともに、内側封止体部分が外側封止体部分内において制限された範囲内で軸線方向に移動するのを許容するように協働する保持突起、内側封止体部分に設けられた第１の組の城壁状突起、外側封止体に設けられた第２の組の城壁状突起、この城壁状突起は、外側封止体部分が内側封止体部分に向かって軸線方向へ移動させられたとき、内側封止体部分の第１の組の城壁状突起に係合し、上記第１および第２の組の城壁状突起が係合したときに、十分な大きさの２方向のトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるのを許容し、第１の内側および外側封止体部分から第２の内側および外側封止体部分に向かって突出する一組の弾性片、この弾性片は、上記第２の内側および外側封止体部分に当接して、外側封止体部分を軸線方向において内側封止体部分から離れる方向に付勢し、それにより第１および第２の組の城壁状突起を通常時には係合が解除した状態に維持し、上記各弾性片は先端部を有し、先端部に当接面を有し、上記第１の内側および外側封止体部分は、一組のラチエット突起を有し、各ラチエット突起は、停止面と傾斜面とを有し、停止面は、実質的に放射状をなしており、封止体を上記首に組みつけるために外側封止体部分をねじ込み方向へ回転させたとき、一方の弾性片の当接面に係合し、それにより封止体がねじ込まれるときに内側封止体部分に十分なトルクが伝達されるのを許容するように構成、かつ配置され、各傾斜面は、外側封止体部分がねじ外し方向へ回転させられたときに一方の弾性片にカム接触して上記ラチエット突起を乗り越え、それにより第１および第２の組の城壁状突起が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向に回転させられたとき、弾性片がラチエット突起に対して摺接するように構成、かつ配置される、という構成を備え、封止体は、封止体の軸線の回りの曲げモーメントが内側および外側封止体部分に加えられ、かつ外側封止体部分がねじ外し方向に回転させられたときに、外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるねじ外しトルクを減少させる手段をさらに備えている。トルクの伝達を減少させる手段は、内側および外側封止体部分の一方または両方の突起を丸くし、および／または面取りをすることによって提供するのが望ましい。突起は、突起の高さが突起の中央から半径方向の外縁に向かって減少するように面取りされるのが望ましい。このようにすれば、外側封止体部分が内側封止体部分に対して揺動するときに、突起が一方の側部で偶然に係合する危険性を減少させることができる。トルクの伝達を減少させる手段は、それに代えてまたはそれに加えて、内側封止体部分に対する外側封止体部分の揺動を減少させる手段を備えていることが望ましい。揺動を減少させる手段は、例えば内側または外側封止体部分のスカート部に設けられた周方向または上下方向に延びるリブまたはボスを備え、かつ内側封止体部分と内側封止体部分との間に配置されていてもよい。揺動を減少させる手段は、第１または第２の封止体部分の一方に設けられた円筒状のソケットと、内側および外側封止体部分の他方に設けられた円筒状の突出部とを備え、ソケットが封止体の回転軸線と同軸であり、円筒状の突出部が封止体の回転軸線と同軸で、かつ円筒状ソケット内に摺動可能に嵌合されることがさらに望ましい。このような特徴構成は、曲げモーメントが封止体に作用したときに外側封止体部分の揺動を減少させることに加えて、内側および外側封止体部分を確実に軸線上に並ばせることに役立つ。ねじ外しトルクの伝達を減少させるこの手段は、それに代えてまたはそれに加えて、内側または外側封止体部分に設けられた弾性片の柔軟性を増大させる手段を備えていてもよい。弾性片には、その必須の一部として縦方向に延び、弾性片を断面Ｔ字状にする補強リブが設けられていることが望ましい。縦方向に延びる補強リブは、繰り返し曲げを受けても弾性が比較的少ししか失われずに弾性片をより薄くし、かつより柔軟にすことができる。このような強度の増大は、補強リブによるものである。弾性片をより薄くかつより柔軟にすると、弾性片は、内側封止体部分により小さな復元力しか作用しなくなり、その結果突起が係合することなく外側封止体部分が回転したとき、内側封止体部分に摩擦によるねじ外しトルクをより少ししか伝達しなくなる。トルクの伝達を減少させる手段は、それに代えてまたはそれに加えて、外側封止体部分のスカート部の内面に設けられた第１の周方向に延びるリブ、および内側封止体部分のスカート部の外面に設けられた第２の周方向に延びるリブによって提供される。そのようにすれば、第１の周方向に延びるリブの下側に第２の周方向に延びるリブが当接することによって外側封止体部分が内側封止体部分に保持され、かつ２つの周方向に延びるリブが当接する以外、内側および外側封止体部分の各スカート部間にはどのような接触も実質的に生じない。このような構成は、摩擦によるトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達される当接面の領域を減少させる。このような配置構成は、内側封止体部分上での外側封止体部分の揺動を減少させるのに役立つ。最後に、トルクの伝達を減少させる手段は、それに代えてまたはそれに加えて、内側および外側封止体部分の当接面間の摩擦係数を減少させる手段を備えていることが望ましい。例えば、内側および／または外側封止体部分は、ＰＴＦＥのような低摩擦プラスチックで構成してもよい。外側封止体部分が内側封止体部分上で回転するときに内側および外側封止体部分間の摩擦が発生しそうな領域に、食品に許可されたシリコン潤滑剤のような潤滑剤を設けるのがさらに望ましい。この発明は、この発明のよる封止体を備えた子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体を提供するものであり、その組立体は、外側ねじ山と第１のロック要素とを有する容器の首、封止体の内側封止体部分に設けられ、封止体が首に閉位置までねじ込まれたとき、容器の首の第１のロック要素と係合して封止体を閉位置に保持する第２のロック要素、第１および第２のロック要素は、内側封止体部分に所定の解放トルクが加えられるまで、上記封止体が閉位置から緩むことに抵抗するように構成、かつ配置されている、という構成をさらに備えている。２部分タイプの子供による開封を防止可能なこの発明による封止体は、ＷＯ９３／０１０９８において権利が請求され、かつここで前述された容器と封止体との組立体の部分を構成するのが望ましい。いま、この発明の詳細な実施例が、添付の図面を参照して見本の方法によりさらに記述されるであろう。ここに、図１は、ＷＯ９３／０１０９８において権利が主張されている先行技術に係る２部分タイプの子供による開封を防止可能な封止体を示す縦断面図であり、この発明との比較のために用いられている。図２は、図１に示す先行技術の封止体を曲げモーメントが加えられた状態で示す縦断面図である。図３は、この発明による封止体の内側封止体部分の縦断面図である。図４は、図３に示す内側封止体部分の側面図である。図５は、図３および図４に示す内側封止体部分の上方から見た平面図である。図６は、図３、図４および図５に示す内側封止体部分の下方から見た平面図である。図７は、この発明による封止体の外側封止体部分の縦断面図である。図８は、図７に示す外側封止体部分の下方から見た平面図である。図９は、図７および図８に示す外側封止体部分に設けられた弾性片の詳細を示す側面図である。図１０は、図９に示す弾性片のＩ−Ｉ線に沿う断面図である。図１１は、この発明による容器と封止体との組立体の一部の縦断面図であり、この発明による封止体が、ねじ山が形成された容器の首に子供による開封を防止可能な形態でしっかりと締め付けられている。図１２は、図１１に示す組立体のIIーII線に沿う部分断面図である。図１３は、図１１に示す組立体のIIIーIII線に沿う部分断面図である。図１に示すように、ＷＯ９３／０１０９８に開示された容器と封止体との組立体は外側封止体部分１０を備えている。この外側封止体部分は、プラスチック（他の適切な材料を用いてもよい。）を成形してなるものであり、王冠部１２とスカート部１４とを備えている。スカート部１４の下方へ向かった自由端部には、内側へ突出するビード２０が設けられている。このビードの目的は、下記のように、外側封止体部分を内側封止体部分に保持することである。王冠部１２の内面には、実質的に長方形状をなす１６個の城壁状突起２２が等距離間隔で設けられるとともに、４つの傾斜した弾性片２４が等距離間隔で設けられている。弾性片２４は、外側封止体部分の中央から見たとき、左側の上端部２６から右側下方の自由端部２８まで周方向に延びている。容器と封止体との組立体は、プラスチック（他の適切な材料を用いてもよい。）を成形してなる内側封止体部分５０をさらに備えている。内側封止体部分は、王冠部５２とスカート部５４とを有している。スカート部５４の内面には、ピッチの粗い断面正方形のねじ山（図示せず）と、上下方向に延びるリブ（図示せず）とが設けられている。リブは、容器の首に設けられた第２のロック要素と互いに補完的に係合する第１のロック要素として機能する。スカート部５４の上面には、テーパ面（図示せず）が設けられている。このテーパ面は、容器の首に形成されたテーパ面と互いに補完的に当接して接触封止を形成する。内側封止体部分のスカート部５４の下端部には、この発明の実施例に関して以下に記載されるものと同様の不正使用証明リング７０が吊り下げられている。王冠部５２の外面には、実質的に長方形である起立した１６個の城壁状突起６０が設けられている。これらの城壁状突起６０は、外側封止体部分１０の城壁状突起２２と互いに補完的に係合するようになっている。スカート部５４の外周面には、外側に突出する隆起部６２が設けられている。この隆起部の下側には、内側および外側封止体部分５０，１０が組み立てられたとき、外側封止体部分１０のビード２０が拘束される。内側封止体部分に対する外側封止体部分１０の軸方向への移動の程度により、二組の城壁状突起６０，２２が係合し、あるいはその係合が解除する。内側封止体部分の王冠部５２の上面には、１６個の傾斜部６４が等距離間隔で設けられている。各傾斜部６４は、内側封止体部分の中央から見たとき、実質的に直角三角形状をなしており、水平な基部と、上下に延びる左側面と、斜辺とを有し、末端が右側面になっている。外側封止体部分１０が内側封止体部分５０に組み立てられ、外側封止体部分１０が時計方向に回転させられると、弾性片２４の自由端２８が各傾斜部の上下に延びる左側面に当接する。これにより、内側封止体部分５０が外側封止体部分１０と一緒に回転する。しかしながら、内側封止体部分５０が、例えば封止トルクにより、適宜の強固さをもって適所に固定されているものと仮定すると、外側封止体部分１０を反時計方向へ回転させたとしても、単に弾性片２４がラチエット機構の形態で傾斜部６４を乗り越えるだけの結果になるであろう。内側封止体部分５０を反時計方向へ回転させるためには、外側封止体部分１０を弾性片２４の作用に抗して押し下げ、相互に補完的な城壁状突起２２，６０を係合させることが必要である。上記の容器と封止体との組立体によれば、上述し、またＷＯ９３／０１０９８にさらに詳細に記載されているように、数々の利点が得られる。しかしながら、上記の容器と封止体との組立体は、ときどき外側封止体部分を押し下げて内側および外側封止体部分の城壁状突起を係合させないのに開いてしまうことが広範な試験によって分かっている。これは、使用者が外側封止体部分に曲げモーメントとねじ外しモーメントを同時に作用させたときに発生する。図２は、曲げモーメントが上記容器と封止体との組立体の子供による開封防止に対してどのようにして打ち勝つかを図示している。曲げモーメントが外側封止体部分１０を内側封止体部分５０上において揺動させると、内側および外側封止体部分のスカート部１４，５４間の摩擦が増大し、スカート部がそれらの一側部の領域７２，７４において互いに引っ掛かって動かなくなる。外側封止体部分を揺動させると、たとえ外側封止体部分１０に軸方向下方への力が作用しなくとも、図２に示すように、内側および外側封止体部分の城壁状突起２２，６０が一側部において偶然に係合するかもしれない。摩擦の増大および／または城壁状突起の偶然の係合は、外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるねじ外しトルクを、ある場合には封止体を偶然にねじ外すのに十分な大きさに増大させる。図３〜図１１には、この発明の実施例が示されている。この実施例は、上で明らかにした現存の子供による開封を防止可能な封止体の問題点を緊密に関連した新規な特徴によって軽減する。この発明による容器の封止体は、内側部分１００と外側部分２００とを備えている。内側部分１００が図３〜図６に詳細に図示されている。内側部分１００は、王冠部１０２とスカート部１０４とを備えている。内側部分は、ポリプロピレンのような熱可塑性プラスチックを射出成形法によって成形するのが望ましい。スカート部１０４には、容器の首に設けられたねじ山と相互補完的に係合する内側ねじ山１０６が設けられている。内側ねじ山１０６は、老人や関節炎の人が容易に開閉することができるよう、４口で、１／４回転開閉タイプになっている。内側ねじ山１０６は、ロック要素（下記参照）が係合するまで、内側ねじ山１０６を容器の首に非常に小さい一定の封止トルクで簡単に係合させることができるよう、滑りのよいまたは平行タイプのねじ山で構成されている。内側ねじ山１０６はどのような断面形状であってもよいが、断面正方形または台形にするのが望ましい（図３に示すような断面台形状にすると、内側封止体部分から射出成形用マンドレルを容易に外すことができる）。内側封止体部分１００のスカート部１０４の内面には、ねじ山１０６の下側に上下に延びる４つのリブ１０８が半径方向に等間隔で配置されている。これら４つのリブは、封止体が容器にねじ込まれたときに、容器の首に設けられた凹部のような第２のロック要素と相互に補完的に係合する第１のロック要素である。そのようなロック要素を備えていると、数々の長所が得られる。その長所は、次のものを含んでいる。（１）ロック要素は、子供による開封を防止することができる形態で封止体を確実に閉じるのに必要な最大封止トルクを越え、かつ城壁状突起が係合しない状態で外側封止体部分を回転させたときに内側封止体部分に伝達されるねじ外し方向の摩擦トルクを越える最小限の開トルクを提供するように設計されるのがよい。そのようにすることにより、封止体が偶然にねじ外される危険性を減少させることができる。（２）ロック要素は、封止体が閉位置から後戻りする危険性を除去する（この特徴は、ピッチが大きくおよび／または滑りのよい平行なねじ山が用いられたときに特に重要である。）。（３）ロック要素は、封止体が子供による開封を防止可能な状態で容器の首にしっかりと閉じられた瞬間にこれを使用者に示す聴覚可能なクリック音および／または感覚可能クリックを伴って係合する。（４）ロック要素は、封止体が容器の首に対して規定された角度位置にあるときに係合し、封止体が首にしっかりと閉じていない危険性を減少させる。（５）首に設けられたロック要素は、首に設けられたロック要素に当接する当接手段と係合し、それによって封止体が容器の首に過剰に締め付けられるのを防止する。内側封止体部分１００に設けられた上下に延びるリブからなるロック要素１０８の下方には、ＰＣＴ／ＧＢ９３１０２３４１に記載され、かつ権利が請求された種類の不正使用証明リング１１０が設けられている。これについて簡潔に述べると、不正使用証明リング１１０は、内側封止体部分１１０の残りの部分とで内側封止体部分全体を構成し、その残りの部分に壊れやすい橋部１１２によって取り付けられている。不正使用証明リング１１０には、複数の内側に突出するリング保持クリップ１１４が周方向に離れて配置されている。保持クリップは、上方に突出し、かつ容器に設けられた円周保持リップの下面に当接する先端縁１１６を有している。リング保持クリップ１１４は、半径方向に柔軟であり、それにより内側封止体部分１００が容器の首に最初にしっかりと締められるとき、不正使用証明リング１００が容器の保持リップの上にパチンと嵌まることができる。内側封止体部分１００が容器の首から最初にねじ外されるとき、先端縁１１６が円周保持リップの下面に当接しているので、不正使用証明リングが内側封止体部分１００の残りの部分から壊れやすい橋部において分離する。内側封止体部分１００のスカート部１０４の外面には、外側封止体部分２００を内側封止体部分１００に保持するための円周リブ１１８が設けられている。図５に示すように、この発明による封止体の内側部分１００の王冠部１０２には、その上端面に複数の傾斜部１２０が半径方向に等距離だけ離れて設けられている。これらの傾斜部１２０の数、構造および機能は、上述したＷＯ９３／０１０９８の組立体の傾斜部６４と実質的に同様である。簡単に述べると、内側封止体部分１００の中央から見たとき、各傾斜部１２０は、実質的に直角三角形をなし、水平な基部、封止体がねじ込まれるときに外側封止体部分の弾性片の先端縁に当接する上下に延びる左側部１２２、および外側封止体部分２００が内側封止体部分１００に対してねじ外し方向に回転するとき、外側封止体部分の弾性片にカム接触する傾斜面１２４を形成する斜辺を有している。内側封止体部分１００の王冠部１０２の上面には、１６個の城壁状突起１２６が半径方向に等距離だけ離れて設けられている。この城壁状突起１２６には、内側封止体部分１００の軸線からの半径方向の距離が増大するにしたがって城壁状突起の高さが減少するように面取りが形成されており、それがこの発明の重要な一面になっている。この点は、このようなタイプの現存する子供による開封を防止可能な封止体の突起と著しく相違しており、現存の封止体は四角形に縁取りされた城壁状突起しか有していない。内側封止体部分１００の王冠部１０２の上面には、上方に突出した環状のリブ１２８がさらに設けられている。このリブは、内側封止体部分１００の回転軸線と同軸の円筒ソケット１３０を区画する。図７および図８に示すように、外側封止体部分２００は、王冠部２０２とスカート部２０４とを備えている。外側封止体部分は、ポリプロピレンのような熱可塑性の材料を射出成形することによって形成するのが望ましい。スカート部２０４の外面には、封止体をつかんだり、回転させる際に役立つように、ギザギザが形成されている。スカート部２０４の内面には、外側封止体部分２００を内側封止体部分に保持するための内側に突出する円周リブ２０６が形成されている。外側封止体部分２００のスカート部２０４は、比較的厚い断面を有する上部スカート２０８と、内側に突出するリブ２０６の下側の比較的薄い断面を有する下部スカート２１０とを備えている。それにより、スカート部２０４の内側の孔は、内側に突出するリブ２０６の下側の部分が内側に突出するリブ（２０６）の上側の部分より実質的に大きくなっている。そのようにした理由が下に述べられる。外側封止体部分２００の王冠部２０２の下面には、外側封止体部分が押し下げられたときに内側封止体部分１００の城壁状突起１２６に係合する１６個の城壁状突起２１２が設けられている。この実施例では、外側封止体部分の城壁状突起２１２が長方形をなしているが、他の実施例においては外側封止体部分の城壁状突起にこの実施例の内側封止体の城壁状突起１２６と同様な形態で面取りを形成してもよいことが理解されるであろう。外側封止体部分２００の王冠部２０２の下面には、下方に突出する環状のリブ２１４が設けられている。このリブは、外側封止体部分２００の回転軸線と同心の円筒を区画し、内側封止体部分１００の王冠部１０２の上面に形成された円筒ソケット１３０に摺動可能に嵌入するような寸法に形成されている。外側封止体部分２００の王冠部２０２の下面には、４個の弾性片２１６がさらに設けられている。各弾性片は、内側封止体部分１００の傾斜部１２０に下記のように当接する先端縁２１８を有している。弾性片の詳細な形状が図９および図１０に示されている。弾性片２１６は、概ねリーフスプリングのように形成されている。弾性片２１６は、その基部で厚く、その自由端２１８へ向かって漸次薄くなっている。弾性片２１６と外側封止体部分２００との結合部には丸みが付けられている。最後に、弾性片の一部をなす補強リブ２２０が弾性片２１６の背面に沿って延びている。すなわち、弾性片２１６は、図１０に示すように、断面Ｔ字の形状を有している。弾性片をこのような構造にすると、弾性片が高度に柔軟になり、圧縮とその解除とが多数回繰り返されても十分な弾性を保持することが分かる。弾性片の柔軟性が高いと、それが曲げられたときに発揮する復元力がより小さくなり、それ故に、城壁状突起１２６，２１２が係合することなく外側封止体部分２００がねじ外し方向へ回転することにより、弾性片が傾斜部１２０を乗り越えるときに内側封止体部分１００に対して発揮する摩擦によるねじ外しトルクがより小さくなる。弾性片２１６が発揮する復元力が小さいと、封止体をねじ外すときに外側封止体部分を下方へ押して城壁状突起１２６，２１２を係合させる力として弱い力しか発揮することができない老人や関節炎の使用者でも封止体を比較的容易に開くことができる。これまで柔軟性の高い弾性片１２６を有するこのタイプの封止体を提供することができなかった。なぜならば、薄い弾性片は、圧縮とその解除とを多数回受けた後に弾性を失う傾向にあるからである。しかも、弾性片は、薄くされた場合、封止体をねじ込むときに過度の閉じトルクを受けると、元の形状から外れて永久に曲がったままになってしまう可能性がある。弾性片２１６を断面Ｔ字状にすると、このような問題を大きく軽減することができる。図１１に示すように、この発明による封止体は、外側封止体部分２００を内側封止体部分１００に覆い被せるようにしてかちっと嵌めることによって組み立てられている。外側封止体部分２００は、内側および外側封止体部分のスカート部１０４，２０４に形成された周方向に延びるリブ１１８，２０６間の当接により、内側封止体部分１００に保持されている。弾性片２１６は、外側封止体部分２００を軸線方向上方に位置した状態に維持する。それ故、内側および外側封止体部分の城壁状突起１２６，２１２は、弾性片２１６の弾性に打ち勝つ軸線方向下方への力が外側封止体部分２００に作用しない限り係合することがない。内側および外側封止体部分１００，２００が、周方向に延びるリブ１１８，２０６の領域、および弾性片２１６の先端縁が内側封止体部分の上面に接触している領域において当接しているだけであることに注目すべきである。特に、外側封止体部分２００の比較的大きな内孔が、下部スカート２１０と内側封止体部分１００のスカート部１０４との間にどのような当接も存在させないようにしていることに注目すべきである。内側および外側封止体部分間の全当接領域が小さいと、城壁状突起１２６，２１２が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向へ回転するときに内側封止体部分に伝達される摩擦によるねじ外しトルクが減少する。これにより、封止体が偶然にねじ外される危険性が減少する。内側および外側封止体部分１００，２００間の摩擦は、少なくとも内側および外側封止体部分が当接する領域に食品に対して認可されたシリコン潤滑剤の層（図示せず）を設けることによってさらに減少させることができる。図１１には、外側封止体部分２００の王冠部２０２の下面に突出して形成された環状のリブ２１４が、内側封止体部分１００の上面に区画形成された円筒ソケット１３０内に摺動可能な係合状態で受け入れられていることも示されている。この係合は、外側封止体部分２００を内側封止体部分１００と中心が正確に一致した状態に維持するのに役立つとともに、外側封止体部分２００に曲げモーメントが作用したときに外側封止体部分２００が揺動するのを減少させるのに役立つ。図１１〜図１３に示すように、この発明による容器と封止体との組立体は、容器の首３００をさらに備えている。この首には、内側封止体部分１００のスカート部１０４に形成された内側ねじ山１０６と相互に補完的な外側ねじ山３０２が形成されている。容器の首３００には、ロック要素３０４が外側ねじ山の下側にさらに設けられている。ロック要素３０４は、封止体が容器の首３００上において閉位置に位置しているときに、内側封止体部分１００の上下に延びるリブ１０８と係合する。ロック要素３０４とリブ１０８との間の係合は、内側封止体部分１００に所定の最小開トルクが作用するまで、封止体のねじ外し方向への回転に抵抗する。容器の首３００のロック要素３０４の下側には、周方向に延びる保持リップ３０６が設けられている。この保持リップの下面には、内側封止体部分１００の不正使用証明リング１１０に設けられた柔軟な保持クリップ１１５の上方に突出する先端縁１１６が当接する。容器の首３００には、ＰＣＴ／ＧＢ９３／０２３４１に記載されているラチエット突起３０８も設けられている。ラチエット突起３０８は、不正使用証明リングがねじ外し方向へ回転するのを妨げる。それ故、ラチエット突起は、封止体が容器の首３００から最初にねじ外されるときに、不正使用証明リング１００が内側封止体部分１００の残りの部分から確実に切断されるのに役立つ。上記の実施例は、一例としてのみ記載されている。添付された請求の範囲内に含まれる多くの他の実施例が熟練した読者には明らかであろう。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項【提出日】１９９７年２月１０日【補正内容】したがって、この発明は、２部分タイプの子供による開封を防止可能な封止体を提供するものであり、その封止体は、容器の首に設けられた外側ねじ山とねじ係合する内側ねじ山を有する内側封止体部分、内側封止体部分の少なくとも一部を内部に納める外側封止体部分、内側および外側封止体部分に設けられ、内側封止体部分を外側封止体部分内に保持するとともに、内側封止体部分が外側封止体部分内において制限された範囲内で軸線方向に移動するのを許容するように協働する保持突起、内側封止体部分に設けられた第１の組の城壁状突起、外側封止体に設けられた第２の組の城壁状突起、この城壁状突起は、外側封止体部分が内側封止体部分に向かって軸線方向へ移動させられたとき、内側封止体部分の第１の組の城壁状突起に係合し、上記第１および第２の組の城壁状突起が係合したときに、十分な大きさの２方向のトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるのを許容し、第１の内側および外側封止体部分から第２の内側および外側封止体部分に向かって突出する一組の弾性片、この弾性片は、上記第２の内側および外側封止体部分に当接して、外側封止体部分を軸線方向において内側封止体部分から離れる方向に付勢し、それにより第１および第２の組の城壁状突起を通常時には係合が解除した状態に維持し、上記各弾性片は先端部を有し、先端部に当接面を有し、上記第１の内側および外側封止体部分は、一組のラチエット突起を有し、各ラチエット突起は、停止面と傾斜面とを有し、停止面は、実質的に放射状をなしており、封止体を上記首に組みつけるために外側封止体部分をねじ込み方向へ回転させたとき、一方の弾性片の当接面に係合し、それにより封止体がねじ込まれるときに内側封止体部分に十分なトルクが伝達されるのを許容するように構成、かつ配置され、各傾斜面は、外側封止体部分がねじ外し方向へ回転させられたときに一方の弾性片にカム接触して上記ラチエット突起を乗り越え、それにより第１および第２の組の城壁状突起が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向に回転させられたとき、弾性片がラチエット突起に対して摺接するように構成、かつ配置される、という構成を備え、城壁状突起の高さが城壁状突起の中央部から半径方向外側の端部へ向かって低くなるように、内側および外側封止体部分の一方または両方の城壁状突起に面取りが形成され、それにより外側封止体部分が内側封止体部分上で揺動した時に一方の側部で城壁状突起が偶然に係合する危険性を減少させることによって特徴付けられている。この発明による封止体は、外側封止体部分の内側封止体部分上での揺動を減少させる手段をさらに備えているのが望ましい。揺動を減少させる手段は、例えば内側または外側封止体部分のスカート部に形成され、かつ内側および外側封止体部分間に配置された周方向または上下方向に延びるリブまたはボスであってもよい。揺動を減少させる手段は、第１または第２の封止体部分の一方に封止体の回転軸線と同軸に設けられた円筒状のソケットと、内側および外側封止体部分の他方に封止体の回転軸線と同軸に設けられた円筒状突起とを備え、円筒状突起が円筒状ソケットに摺動可能に係合した状態で受け入れられることがさらに望ましい。このような特徴は、曲げモーメントが封止体に加えられたときに外側封止体部分の揺動を減少させることに加え、内側および外側封止体部分を軸線方向に正確、かつ確実に一列に並ばせることに役立つ。この発明による封止体は、内側または外側封止体部分に設けられた弾性片の柔軟性を増大させる手段をさらに備えていることが望ましい。弾性片には、その必須の一部として縦方向に延び、弾性片を断面Ｔ字状にする補強リブが設けられていることが望ましい。縦方向に延びる補強リブは、繰り返し曲げを受けても弾性が比較的少ししか失われずに弾性片をより薄くし、かつより柔軟にすことができる。このような強度の増大は、補強リブによるものである。弾性片をより薄くかつより柔軟にすると、弾性片は、内側封止体部分により小さな復元力しか作用しなくなり、その結果突起が係合することなく外側封止体部分が回転したとき、内側封止体部分に摩擦によるねじ外しトルクをより少ししか伝達しなくなる。この発明による封止体は、外側封止体部分のスカート部の内面に設けられた第１の周方向に延びるリブ、および内側封止体部分のスカート部の外面に設けられた第２の周方向に延びるリブを備えているのが望ましい。そのようにすれば、第１の周方向に延びるリブの下側に第２の周方向に延びるリブが当接することによって外側封止体部分が内側封止体部分に保持され、かつ２つの周方向に延びるリブが当接する以外、内側および外側封止体部分の各スカート部間にはどのような接触も実質的に生じない。このような構成は、摩擦によるトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達される当接面の領域を減少させる。このような配置構成は、内側封止体部分上での外側封止体部分の揺動を減少させることにも役立つ。最後に、この発明による封止体は、内側および外側封止体部分の当接面間の摩擦係数を減少させる手段をさらに備えていることが望ましい。例えば、内側および／または外側封止体部分は、ＰＴＦＥのような低摩擦プラスチックで構成してもよい。外側封止体部分が内側封止体部分上で回転するときに内側および外側封止体部分間の摩擦が発生しそうな領域に、食品に許可されたシリコン潤滑剤のような潤滑剤を設けるのがさらに望ましい。請求の範囲１．ねじ山が形成された容器の首に子供による開封を防止可能な形態でねじ係合する封止体であって、容器の首に設けられた外側ねじ山とねじ係合する内側ねじ山を有する内側封止体部分、内側封止体部分の少なくとも一部を内部に納める外側封止体部分、内側および外側封止体部分に設けられ、内側封止体部分を外側封止体部分内に保持するとともに、内側封止体部分が外側封止体部分内において制限された範囲内で軸線方向に移動するのを許容するように協働する保持突起、内側封止体部分に設けられた第１の組の城壁状突起、外側封止体に設けられた第２の組の城壁状突起、この城壁状突起は、外側封止体部分が内側封止体部分に向かって軸線方向へ移動させられたとき、内側封止体部分の第１の組の城壁状突起に係合し、上記第１および第２の組の城壁状突起が係合したときに、十分な大きさの２方向のトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるのを許容し、第１の内側および外側封止体部分から第２の内側および外側封止体部分に向かって突出する一組の弾性片、この弾性片は、上記第２の内側および外側封止体部分に当接して、外側封止体部分を軸線方向において内側封止体部分から離れる方向に付勢し、それにより第１および第２の組の城壁状突起を通常時には係合が解除した状態に維持し、上記各弾性片は先端部を有し、先端部に当接面を有し、上記第１の内側および外側封止体部分は、一組のラチエット突起を有し、各ラチエット突起は、停止面と傾斜面とを有し、停止面は、実質的に放射状をなしており、封止体を上記首に組みつけるために外側封止体部分をねじ込み方向へ回転させたとき、一方の弾性片の当接面に係合し、それにより封止体がねじ込まれるときに内側封止体部分に十分なトルクが伝達されるのを許容するように構成、かつ配置され、各傾斜面は、外側封止体部分がねじ外し方向へ回転させられたときに一方の弾性片にカム接触して上記ラチエット突起を乗り越え、それにより第１および第２の組の城壁状突起が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向に回転させられたとき、弾性片がラチエット突起に対して摺接するように構成、かつ配置される、という構成を備え、城壁状突起の高さが城壁状突起の中央部から半径方向外側の端部へ向かって低くなるように、内側および外側封止体部分の一方または両方の城壁状突起に面取りが形成され、それにより外側封止体部分が内側封止体部分上で揺動した時に一方の側部で城壁状突起が偶然に係合する危険性を減少させることによって特徴付けられている封止体。２．外側封止体部分の内側封止体部分上での揺動を減少させる手段をさらに備えた請求項１の封止体。３．揺動を減少させる手段が、内側封止体部分のスカート部の外面および／または外側封止体部分のスカート部の内面に設けられた１またはそれ以上の周方向に延びるリブを有する請求項２の封止体。４．揺動を減少させる手段が、第１または第２の封止体部分の一方の王冠部に封止体の回転軸線と同軸に設けられた円筒状のソケットと、第１または第２の封止体部分の他方の王冠部に設けられ、円筒状ソケット内に摺動可能に係合する状態で受け入れられる円筒状突起とを有する請求項２または３の封止体。５．揺動を減少させる手段が、弾性片にその長手方向に沿って設けられた１またはそれ以上の補強リブを有する請求項２〜４のいずれかの封止体。６．外側封止体部分のスカート部の厚さが一様でなく、それにより内側および外側封止体部分の各スカート部の当接面領域が最小にされている先行する請求項のいずれかの封止体。７．内側および外側封止体部分の各スカート部間の摩擦係数を減少させる手段をさらに備えている先行する請求項のいずれかの封止体。８．摩擦係数を減少させる手段が、内側および外側封止体部分の当接面に設けられた潤滑剤を有する請求項７の封止体。９．先行する請求項のいずれかの封止体を有する容器と封止体との組立体であって、外側ねじ山と第１のロック要素とを有する容器の首、封止体の内側封止体部分に設けられ、封止体が首に閉位置までねじ込まれたとき、容器の首の第１のロック要素と係合して封止体を閉位置に保持する第２のロック要素、第１および第２のロック要素は、内側封止体部分に所定の解放トルクが加えられるまで、上記封止体が閉位置から緩むことに抵抗するように構成、かつ配置されている、という構成をさらに備えた組立体。１０．第２のロック要素が、封止体の内側封止体部分のスカート部の内面に設けられた上下に延びるリブを有する請求項９の容器と封止体との組立体。１１．封止体が上記首に対して約１８０°またはそれ以下の角度だけ回転することにより、全閉位置から全開位置まで移動可能である請求項９または１０の容器と封止体との組立体。１２．封止体が上記首に対して約９０°またはそれ以下の角度だけ回転することにより、全閉位置から全開位置まで移動可能である請求項１１の容器と封止体との組立体。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ【要約の続き】止体部分（２００）から内側封止体部分（１００）に伝達されるねじ外しトルクを減少させる手段を備えている。この手段は、（ｉ）一方または両方の組の城壁状突起に丸みを帯びて形成された面取り、（ii）外側封止体部分の内側封止体部分上での揺動を減少させる手段、特に内側封止体部分と外側封止体部分との一方に設けられ、他方に設けられた円筒状のソケット（１３０）に摺動可能に受け入れられる円筒状の突起（２１４）からなる手段、突起（２１４）とソケット（１３０）とは封止体の回転軸線と同軸である、（iii）弾性片（２１６）にその一部として形成された補強リブ（２２０）の提供、および（iv）内側および外側封止体部分の当接面間に設けられた潤滑剤の提供を含む。

Claims

【特許請求の範囲】１．ねじ山が形成された容器の首に子供による開封を防止可能な形態でねじ係合する封止体であって、容器の首に設けられた外側ねじ山とねじ係合する内側ねじ山を有する内側封止体部分、内側封止体部分の少なくとも一部を内部に納める外側封止体部分、内側および外側封止体部分に設けられ、内側封止体部分を外側封止体部分内に保持するとともに、内側封止体部分が外側封止体部分内において制限された範囲内で軸線方向に移動するのを許容するように協働する保持突起、内側封止体部分に設けられた第１の組の城壁状突起、外側封止体に設けられた第２の組の城壁状突起、この城壁状突起は、外側封止体部分が内側封止体部分に向かって軸線方向へ移動させられたとき、内側封止体部分の第１の組の城壁状突起に係合し、上記第１および第２の組の城壁状突起が係合したときに、十分な大きさの２方向のトルクが外側封止体部分から内側封止体部分に伝達されるのを許容し、第１の内側および外側封止体部分から第２の内側および外側封止体部分に向かって突出する一組の弾性片、この弾性片は、上記第２の内側および外側封止体部分に当接して、外側封止体部分を軸線方向において内側封止体部分から離れる方向に付勢し、それにより第１および第２の組の城壁状突起を通常時には係合が解除した状態に維持し、上記各弾性片は先端部を有し、先端部に当接面を有し、上記第１の内側および外側封止体部分は、一組のラチエット突起を有し、各ラチエット突起は、停止面と傾斜面とを有し、停止面は、実質的に放射状をなしており、封止体を上記首に組みつけるために外側封止体部分をねじ込み方向へ回転させたとき、一方の弾性片の当接面に係合し、それにより封止体がねじ込まれるときに内側封止体部分に十分なトルクが伝達されるのを許容するように構成、かつ配置され、各傾斜面は、外側封止体部分がねじ外し方向へ回転させられたときに一方の弾性片にカム接触して上記ラチエット突起を乗り越え、それにより第１および第２の組の城壁状突起が係合することなく外側封止体部分がねじ外し方向に回転させられたとき、弾性片がラチエット突起に対して摺接するように構成、かつ配置される、という構成を備え、封止体は、内側および外側封止体部分間に曲げモーメントが加えられ、かつ外側封止体部分がねじ外し方向へ回転させられたときに、外側封止体部分から内側封止体部分へ伝達されるねじ外しトルクを減少させる手段をさらに備えている。２．トルクの伝達を減少させる手段が、内側および外側封止体部分の一方または両方に丸みを形成することおよび／または面取りを形成することによって提供される請求項１の封止体。３．城壁状突起の高さが城壁状突起の中央側から半径方向外側の端縁側へ向かって低くなるように、城壁状突起に面取りが形成されている請求項２の封止体。４．トルクの伝達を減少させる手段が、外側封止体部分の内側封止体部分上での揺動を減少させる手段を有する請求項１、２または３の封止体。５．揺動を減少させる手段が、内側封止体部分のスカート部の外面および／または外側封止体部分のスカート部の内面に設けられた１またはそれ以上の周方向に延びるリブを有する請求項４の封止体。６．揺動を減少させる手段が、第１または第２の封止体部分の一方の王冠部に封止体の回転軸線と同軸に設けられた円筒状のソケットと、第１または第２の封止体部分の他方の王冠部に設けられ、円筒状ソケット内に摺動可能に係合する状態で受け入れられる円筒状突起とを有する請求項４または５の封止体。７．揺動を減少させる手段が、弾性片にその長手方向に沿って設けられた１またはそれ以上の補強リブを有する請求項４〜６のいずれかの封止体。８．外側封止体部分のスカート部の厚さが一様でなく、それにより内側および外側封止体部分の各スカート部の当接面領域が最小にされている先行する請求項のいずれかの封止体。９．トルクの伝達を減少させる手段が、内側および外側封止体部分の当接面間の摩擦係数を減少させる手段を有する先行する請求項のいずれかの封止体。１０．摩擦係数を減少させる手段が、内側および外側封止体部分の当接面に設けられた潤滑剤を有する請求項９の封止体。１１．先行する請求項のいずれかの封止体を有する容器と封止体との組立体であって、外側ねじ山と第１のロック要素とを有する容器の首、封止体の内側封止体部分に設けられ、封止体が首に閉位置までねじ込まれたとき、容器の首の第１のロック要素と係合して封止体を閉位置に保持する第２のロック要素、第１および第２のロック要素は、内側封止体部分に所定の解放トルクが加えられるまで、上記封止体が閉位置から緩むことに抵抗するように構成、かつ配置されている、という構成をさらに備えた組立体。１２．第２のロック要素が、封止体の内側封止体部分のスカート部の内面に設けられた上下に延びるリブを有する請求項１１の容器と封止体との組立体。１３．封止体が上記首に対して約１８０°またはそれ以下の角度だけ回転することにより、全閉位置から全開位置まで移動可能である請求項１１または１２の容器と封止体との組立体。１４．封止体が上記首に対して約９０°またはそれ以下の角度だけ回転することにより、全閉位置から全開位置まで移動可能である請求項１３の容器と封止体との組立体。１５．添付の図面を参照してここに実質的に前述されたような容器と封止体との組立体。１６．添付の図面を参照してここに実質的に前述されたような封止体。