JP2000513680A - 子供による開封を防止可能な封止体組立体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 この発明は、容器の首（１００）と、この首のための封止体（２００）とを備えた子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体を提供する。容器の首は、第１のねじ山（１０）と、この第１のねじ山の下側における首の両側部に配置された二つの第１のロック要素（１０４）とを有している。封止体は、上記第１のねじ山と補完的な第２のねじ山（２０６）と、弾性的に変形可能なスカート部（２０４）と、弾性的に変形可能なスカート部の両側部に設けられた二つの第２のロック要素（２１０）とを有している。上記第１および第２のロック要素は、上記封止体が上記容器の首に完全に係合しているときに相互に係合し、その結果、半径方向の力がスカート部のロック要素から離れた箇所に加えられず、したがってスカート部が変形せずに、ロック要素の係合が解除されないならば、封止体のねじ外し回転を阻止する。このような組立体において、上記第１および第２のねじ山が、２口の急速回転ねじ山であり、それにより封止体は、約１８０°またはそれより小さい角度だけ回転するだけで、首上において実質的に完全に外れた位置から実質的に完全に係合した市まで移動することが可能である。容器および封止体のねじ山は、実質的に連続し、かつ傾斜角度が大きいことが望ましい。組立体は、弾性を有するスカート部に装着された不正使用証明リング（２１４）をさらに備えているのが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 子供による開封を防止可能な封止体組立体 詳細な説明 この発明は、子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体の改良に関 する。特に、ねじを有するタイプの封止体組立体に関する。そのタイプの封止体 組立体においては、封止体を首に完全に係合した位置からねじ外すために、封止 体のスカート部に半径方向の押圧力を加えてスカート部を変形させ、子供による 開封を防止可能であるという特徴に打ち勝つことが必要である。 上記のタイプの子供による開封を防止可能な封止体組立体は、例えばＧＢ−Ａ −２０１１８６９、ＧＢ−Ａ−２１１４５５２およびＥＰ−Ａ−０４４３８６８ に記載されている。そのような組立体は、容器の首とこの首のための封止体とを 備えている。容器の首は、第１の外ねじ山およびこの第１のねじ山の下側で首の 両側に設けられた２つの第１ロック要素を有している。封止体は、第１のねじ山 と相互に補完的な第１の内ねじ山、弾性的に変形可能なスカート部、およびこの 弾性的に変形可能なスカート部の両側に設けられた２つのロック要素を有してい る。第１および第２のロック要素は、封止体が容器の首に完全に係合する位置に ねじ込まれたとき、ラチエットのような形態で相互に係合する。第１および第２ のロック要素は、弾性的に変形可能なスカート部のロック要素から離れた箇所に 半径方向の押圧力が加えられず、したがってスカート部が変形せずにロック要素 の係合が解除されることがないならば、封止体がねじ外されるのを阻止する。 上記のタイプの容器と封止体との組立体は、ある欠点を有している。第１に、 封止体が容器の首に完全に係合しているときに容器の内部から液体の内容物が漏 れるのを防止する効果的な封止手段をそのような容器と封止体との組立体に設け ることが、実際には困難であることが分かっている。これは、封止体のスカート 部の弾性が、封止体が容器の首にねじ込まれた状態で揺動するのを許容するから であり、この揺動はときには液体が容器の内部から漏れるのを許容するからであ る。上述したような容器と封止体との組立体の第２の欠点は、多口でピッチの粗 いねじを容器と封止体とに設けることにより、そのような組立体を老人に取り扱 い易いようにすることがこれまで可能でなかったということである。これは、ロ ック要素を係合させるためには、封止体を容器の首の所定の角度位置に完全に係 合させなければならないということが要求されるからである。ねじ山が多口であ るあらば、ねじの係合開始位置が少なくとも複数存在するため、容器の首に完全 に係合したときの封止体の位置が、封止体および首に設けられたロック要素の係 合位置と一致しないという可能性がある。その上、ねじ山の傾斜角度を大きくす ると、首上での封止体の揺動という問題を悪化させる。このタイプの従来の子供 による開封を防止可能な封止体の組立体の第３の欠点は、満足し得る不正使用証 明リングを封止体に設けることが困難であるということである。これは、封止体 の変形可能なスカート部と首との間に実質的な隙間（この隙間は、スカート部を 変形させてロック要素の係合を解除するために必要）を存在させるという必要性 と、封止体が容器の首から最初に取り外されるときに、首に不正使用証明リング を残さなければならないという必要性との２つの相いれない必要性のためである 。 ＵＳ−Ａ−３７７０１５３には、上記通常のタイプの子供による開封を防止可 能な容器と封止体との組立体が記載されている。１つの実施例において、容器お よび封止体に設けられたねじ山は、傾斜角度の小さい断続的なねじ山になってい る。それにより、封止体は、封止体を首に押し込み、その後封止体を９０°回転 させてねじ山およびロック要素を係合させることにより、容器の首に完全に係合 させられる。ロック要素の形成位置に対して９０°だけ離れたスカート部の２箇 所を押して、封止体のスカート部を変形させ、それによりロック要素の係合を解 除し、その後封止体をほぼ９０°だけ外れる方向へねじ回し、そして封止体を首 から上方へ持ち上げることにより、封止体は容器の首から外される。このような 構造は、このタイプの従来の容器と封止体との組立体より幾分か老人に扱い易い 。しかしながら、そのものは、封止体を首から外すために、三つの機械的な操作 （押すこと、回転させること、および持ち上げること）が未だ要求される。その 上、容器の首と封止体との間を効果的に封止するという問題、および封止体に効 果的な不正使用証明リングを設けるという問題は、ＵＳ−Ａ−３７７０１５３に よって解決されていない。 したがって、この発明の一つの目的は、封止体を約９０°またはそれより小さ い角度だけ回転させることにより、完全に外れた位置から首に完全に係合した位 置まで移動させることができる子供による開封を防止可能な容器と封止体との組 立体を提供することである。 この発明の他の目的は、封止体が容器の首に完全に係合しているとき、容器と 封止体との間に改良された封止手段を有する上記のような子供による開封を防止 可能な容器と封止体との組立体を提供することである。 この発明のさらに他の目的は、信頼性の高い不正使用証明リングを有する上記 のような容器と封止体との組立体を提供することである。 したがって、この発明は、次の構成を備える子供による開封を防止可能な容器 と封止体との組立体を提供する。容器の首。この容器の首は、第１のねじ山、お よび第１のねじ山の下方で首の両側に配置された第１のロック要素を有する。首 のための封止体。この封止体は、第１のねじ山と相互に補完的である第２のねじ 山、弾性的に変形可能なスカート部、および弾性的に変形可能なスカート部の両 側に設けられた二つの第２のロック要素を有する。第１および第２のロック要素 は、封止体が容器の首に完全に係合する位置までねじ込まれたときラチエットの ような形態で相互に係合し、その結果半径方向の力がスカート部のロック要素か ら離れた箇所に加えられず、スカート部が変形せずにロック要素どうしの係合が 解除しないならば、封止体がねじ外されるのを阻止する。そして、第１および第 ２のねじ山が、二口で、急速回転のねじ山であり、それにより封止体を約１８０ °またはそれより小さい角度だけ回転させることにより、実質的に外れた位置か ら実質的に首に完全に係合した位置まで移動させることができる点に特徴がある 。封止体は、約９０°またはそれより小さい角度だけ回転させることにより、実 質的に外れた位置から実質的に首に完全に係合した位置まで移動することができ ることが望ましい。 一般に、容器の首および封止体に設けられる望ましい形状のねじ山は、組立体 の上下に延びる軸線に関して回転対称で、二口の傾斜角度の大きい急速回転のね じ山である。対照的に、このタイプの従来の封止体の組立体は、一般に、一口の ねじ山を備えており、その結果封止体をねじ込むときに封止体が揺動するという 受容することができない事態が発生していた。その上、そのような一口のねじ山 は、老人に取り扱いにくく、封止体を首に係合させるのにより多くの回転を必要 とする。第１および第２のねじ山は、容器の首に設けられた実質的に連続する二 つの直立したねじ山と、封止体に設けられた実質的に連続する二つの直立したね じ山とを備えているのが望ましい。容器の首の二つの直立したねじ山が実質的に 同一の形状を有し、封止体の直立した二つのねじ山が実質的に同一の形状を有す るのが望ましい。他の望ましい実施例においては、容器の首と封止体との各々に 、四つの直立した１／４回転ねじ山が設けられる。その四つのねじ山は、ブロッ ク手段を有し、それにより封止体は、封止体の直径方向において向かい合った２ つの位置からのみ容器の首にねじ込むことができる。ブロック手段は、横断面に おいて４つのねじ山を相対的に厚いねじ山と薄いねじ山にして交互に設けること によって提供されるのが望ましい。 第１および第２のねじ山の標準的な傾斜角度は、５°〜３０°であることが望 ましい。第１および第２のねじ山の標準的な傾斜角度は、８°〜２０°であるこ とが望ましい。第１および第２のねじ山の標準的な傾斜角度は、約１２°である ことが最も望ましい。二口で、急速回転のねじ山は、この発明の新規で有利な特 徴である。従来の老人に取り扱い易い封止体は、４口で１／４回転ねじ山を有す るものが知られている。これらのねじ山は、容器および封止体の周囲に周方向に 等間隔で配置された１／４回転ねじ山で構成されている。その結果、これらのね じ山は、封止体が回転的に等間隔で離れた４つのねじ込み位置から約９０°回転 するだけで容器の首に完全に係合するのを許容する。しかしながら、ねじ山のそ のような配置構造は、このタイプの子供による開封を防止可能な容器と封止体と の組立体には適さない。これは、容器および封止体のロック要素が直径方向に向 かい合っているならば、封止体が完全にねじ込まれたときに封止体と首とのそれ ぞれのロック要素が係合することを確実にするための、封止体の首上における回 転開始位置は二つだけであるからである。それは、ロック要素の係合を確実にす るために、二口または一口のねじ山が必要であるという結果になる。しかしなが ら、広範な試験により、一口で傾斜角度の大きいねじ山は、首上において封止体 に受容することができない揺動を起こさせ、かつ係合することが困難であること が分かった。それ故、この発明の釣り合いが取れた二口のねじ山が最善の構造で あることが分かった。傾斜角度の大きい一口の１／４回転ねじ山の使用は、ＵＳ −Ａ−３７７０１５３の組立体に要求される追加の持ち上げ操作をすることなく 、封止体を１８０°またはそれより小さい角度だけ回転させることによって容器 の首から単に外すことができるということを意味する。このことにより、この発 明による組立体は、子供による開封防止ということを損なうことなく、より老人 に取り扱い易くなる。 この発明による組立体の封止体のねじ山は、急速回転ねじ山である。すなわち 、封止体は、約１８０°またはそれより小さい角度、望ましくは９０°またはそ れより小さい角度だけ回転させることにより、容器の首において完全に外れた位 置から容器の首に完全に係合した位置まで移動する。 この発明による容器と封止体との組立体は、容器の首に設けられた周方向に延 びる第１の封止面と、封止体に設けられた周方向に延びる第２の封止面とをさら に備えているのが望ましい。第１および第２の封止面は、封止体が容器の首に完 全に係合しているとき、互いに当接して封止状態を形成する。一方または両方の 周方向に延びる封止面は、周方向に延びる封止面間の封止状態を改良するために 、周方向に延びる封止リブとして、例えば実質的に断面三角形のリブとして設け られるのが望ましい。第１の封止面は、容器の首の外面に円錐台の外周面として 形成され、第２の封止面は、封止体のスカート部（このスカート部は、弾性的な スカート部であってもよく、そうでなくてもよい。）の内面に円錐台の外周面に 封止面として形成されるのが望ましい。円錐台の外周面は、組立体の上下の軸線 に対して２°〜１０°だけ傾斜しているのが望ましく、約５°傾斜しているのが さらに望ましい。他の望ましい実施例において、第１の封止面は、容器の首の内 面に形成され、第２の封止面は、封止体の王冠部の内面から突出する円筒状のプ ラグ部の外面に形成される。換言すれば、これらの実施例においては、封止体に その基部から延びる封止プラグが設けられ、この封止プラグが容器の首の上部内 にぴったりに嵌合して封止状態を形成する。他のさらに望ましい実施例において は、封止体の基部の内面に、容器の首の開口縁を封止する圧縮可能な封止円状部 が選択的または追加的に設けられる。 そのような封止手段をこの発明の組立体の傾斜角度の大きい１／４回転ねじ山 と共に用いることの利点は次のとおりである。第１に、容器および封止体に設け られた二口のねじ山は、回転的に釣り合いがとれており、それにより封止体が完 全に係合した位置に位置しているときに、封止面どうしの封止係合を外す可能性 のある封止体の容器上での揺動を減少させる。第２に、１／４回転ねじ山の大き い傾斜角度は、封止体が容器の首に完全に係合しているとき、封止面どうしをき っちりと封止係合させることができるようにし、しかも封止体を完全に係合した 位置にねじ込むとき、またはその位置からねじ外すとき、封止面間に受容できな い摩擦を発生させることがない。 封止面間の確実な封止係合は、次の手段によってさらに保証される。第１およ び第２のロック要素は、封止体が容器の首に完全に係合しているとき、第１およ び第２のロック要素間の当接が、封止体にねじ込み方向への正の封止トルクを作 用するように構成するのが望ましい。封止体が容器の首に完全に係合していると き、第１または第２のロック要素が、第２または第１のロック要素に設けられた 傾斜部に当接するとともに、弾性的なスカート部が弾性的に変形し、それにより 、弾性的なスカート部が第１のロック要素に半径方向の押圧力を加え、第１およ び第２のロック要素間の傾斜部での当接が、上記半径方向の押圧力の一部を正の 封止トルクに変換するように構成するのが望ましい。第１のロック要素の傾斜部 が第２のロック要素の傾斜部と補完的に当接するのがさらに望ましい。「傾斜部 」という用語は、ロック要素の径方向に延びる側面を指すものであり、傾斜部は 、傾斜部に加えられる径方向の圧力を容器の首と封止体とを首上における封止体 の閉位置に向かって付勢する封止トルクに変換するよう、首または封止体の直径 線に対してある角度傾斜している。このタイプの付勢手段は、我々の共同の未決 出願ＧＢ−Ａ−２２６７４８４により詳細に記載されており、そのすべての開示 内容が参照としてここに取り入れられている。 上記の配置構成は、封止対と首との各封止面間に正の封止力が作用するのを保 証するのに役立つ。その上、この配置構成は、組立体の通常の操作中に封止体が 容器の首から後戻りするという事故を減少させるのに役立つ。この配置構成は、 容器の首に対して封止体の締付が不足するという危険性を減少させる。ロック要 素の傾斜面どうしが当接するならば、その結果として発生する正の封止トルクが 容器の首上の封止体の締付を完全なものにするからである。最後に、この配置構 成にすると、容器の首と封止体との製造時に用いられる製造許容差の厳密性厳密 をより小さくすることができる。ロック要素どうしが係合するときに封止面どう しが厳密に当接することを保証するために、ロック要素を封止面に対して非常に 厳密に位置させることが最早必須ではないからである。これは、封止体が容器の 首にある厳密な角度位置にしっかりと止められる代わりに、ある小さな角度範囲 に止められることを傾斜したロック要素が許容するからである。このことは、二 口で傾斜角度の大きい１／４回転ねじ山において特に重要である。そのようなね じ山では、角度位置の相違が非常に小さかったとしても、ねじ山の傾斜角度が大 きいため、角度位置の相違は封止面どうしを上下方向に大きくずらすからである 。それ故、傾斜したロック要素をこの発明の封止体のねじと結合させることが、 特に有利なのである。 この発明の容器と封止体との組立体は、第１のねじ山の下側の容器の首に設け られた周方向に延びる保持リップと、壊れ安い橋部によって弾性を有するスカー ト部の下側に連結された不正使用証明リングとを備え、不正使用証明リングには 封止体が容器の首に完全に係合しているとき、保持リップの下側に位置する当接 面が設けられ、当接面と保持リップとの間の当接により、封止体が容器の首から 最初に外されるときに不正使用証明リングを封止体から分離させるように構成さ れるのが望ましい。 不正使用証明リングが弾性を有するスカート部に壊れ易い橋部によって連結さ れた環状部と、この環状部に設けられ、上方内側に向かって傾斜した１または複 数の柔軟なフィンとを備え、各フィンが保持リップの下側に位置して上記当接面 を構成する先端縁を有し、上記環状部が保持リップの最大直径より大きい内径を 有していることが望ましい。このような構造にすると、封止体が容器の首に最初 に装着されるとき、不正使用証明リングが保持リップの上にパチンと嵌合させる ことができる。この嵌合は、壊れ易い橋部を過度に歪ませることなく行われる。 環状部を保持リップに嵌合させる際に、環状部を変形させる必要がないからであ る。その代わり、柔軟なフィンが周方向に延びる保持リップを乗り越えるために 曲がり、その後パチンと元に戻り周方向に延びる保持リップの下に止めおかれる 。別の利点は、比較的大きな直径の環状部と柔軟なフィンとを用いると、封止体 を容器の首から最初に外すとために必要である、弾性を有するスカート部の変形 を不正使用証明リングが大きく妨げないということである。さらに、この発明に 係る組立体の傾斜角度の大きい１／４回転ねじ山は、封止体の蓋部が比較的小さ く回転しただけで、不正使用証明リングがスカート部からパチンと分離すること を保証し、それにより容器と封止体との組立体に不正使用のどのような企てがあ っても、不正使用証明リングが効果的に分離することを保証するのに役立つ。不 正使用証明リングの効果的な分離は、容器の首の周方向に延びる保持リップの下 側に配置されたラチエット突起によっても助けられる。ここで、ラチエット突起 は、封止体が容器の首にねじ込まれるときには柔軟なフィンがラチエット突起を 乗り越えるが、不正使用証明リングがねじ外し方向へ回転するとき、すなわち封 止体が容器の首から最初にねじ外されるときには、柔軟なフィンの回転を阻止す るように形成されている。 この発明に係る容器と封止体との組立体の典型的な実施例が、見本の方法によ り添付の図面を参照して以下に記載されるであろう。 ここに、図１は、この発明に係る容器と封止体との組立体の第１の実施例の図 を示しており、この図においては、容器の首が正面図で示され、封止体が縦断面 図で示され、二つの択一的な封止手段が封止体の両側に示されている。 図２は、図１に示す組立体の封止体を、その一部を正面図で、他の一部を断面 図で示している。 図３は、図２に示す封止体の平面図を示している。 図４は、図１に示す組立体の容器の首に設けられたねじ山を３６０°展開して 示している。 図５は、この発明に係る容器と封止体との組立体の他の実施例の容器の首の正 面図を示している。 図６は、他の実施例の組立体の図５に示す容器の首のための封止体を、一部を 正面図で、他の一部を断面図で示している。 図７は、他の実施例の容器と封止体との複数のねじ山を３６０°展開して示し 、さらに風刺体のねじ山と容器のねじ山との係合を示している。 図１に示すように、この発明に係る容器と封止体との組立体は、容器の首１０ ０とこの首のための封止体２００とを備えている。封止体２００は、容器の首に 完全に係合した位置に位置した状態で示されている。容器の首１００には、実質 的に連続した二つの直立したねじ山部１０２が設けられており、そのねじ山部は 封止体２００のねじ山部と補完的に係合する。二つのねじ山部１０２は、約１１ °の角度で傾斜し、それぞれ首の回りにその約１／３の長さだけ延び、しかも首 の直径方向に向かい合って配置されている。それにより、二つのねじ山部１０２ は、二口の１／４回転封止機能を提供するように形成され、かつ適合されている 。ねじ山部１０２の下側の容器の首１００には、直径方向に向かい合った二つの 第１のロック要素１０４が設けられている。各ロック要素は、以下に詳述する封 止体のスカート部に設けられたロック要素と補完的に係合する。ロック要素１０ ４の下側の容器の首１００には、周方向に延びる保持リップ１０６が設けられて いる。この保持リップは、傾斜した上面と、不正使用証明リングを容器の首１０ ０に引き止めるための水平な下面とを有している。 容器の首１００には、直径方向に向かい合った二つの揺動防止突出部１３０が ロック要素１０４に隣接して設けられている。これらの突出部１３０は、封止体 ２００が首１００上で揺動するのを減少させるのに役立つ。 ２２．図１および図２に示すように、封止体２００は、王冠部２０２とスカート 部２０４とを備えている。スカート部２０４の上部には、二つの直立したねじ山 部２０６が設けられている。この二つのねじ山部は、容器の首１００に設けられ た二つのねじ山部１０２と相互に補完的であり、それによりねじ山１０２、２０ ６は、二口の１／４回転封止ねじを互いに備える。直立したねじ山部２０６が配 置された封止体のスカート部２０４の上部は、封止体が容器の首１００に完全に 係合しているときに、封止体の上部の変形と揺動とを最小限にするために比較的 厚さが厚く、かつ非弾性状態になっている。しかしながら、封止体の下部２０８ は、弾性を有しており、下部スカート部２０８の両側を強く押すことによって楕 円形に変形することが可能である。下部スカート部２０８の内面には、封止体が 容器の首１００に完全に係合しているときに、容器の首に設けられた二つの第１ のロック要素１０４と係合する二つの第２のロック要素２１０が直径方向に向か い合って配置されている。 この発明のこの実施例においては、封止体のねじ山が設けられた上部と、弾性 を有する下部２０８とを有する封止体の単一のスカート部２０４が存在すること が分かるであろう。しかしながら、封止体の王冠部がそこから下方に延びる二つ のスカート部、すなわち封止体のねじ山が設けられた内側スカート部と、この内 側スカート部と同心で、封止体のロック要素が設けられた弾性変形可能な外側ス カート部との二つのスカート部を有する他の実施例をもこの発明が包含するもの であることが理解されるであろう。 封止体２００は、例えば射出成形法により熱可塑性材料で一体に成形するのが 望ましい。容器の首１００も同様に、射出成形法またはブロー成形法により熱可 塑性材料で一体に成形するのが望ましい。 弾性を有するスカート部２０８の下側には、不正使用証明リング２１４が壊れ やすい橋部２１２によって連結されている。不正使用証明リング２１４は、容器 の首１００の保持リップ１０６の最大直径より大きい内径を有する環状部２１６ と、封止体２００が容器の首１００から最初にねじ外されるときに保持リップ１ ０６の下面１１０に当接する先端縁２２０を有する上方内側に傾斜した複数の柔 軟なフィン２１８とを備えている。 封止体２００の王冠部２０２の説明に戻ると、封止体２００と容器の首１００ との間を封止するための二つの択一的な封止手段が示されている。第１の択一的 な封止手段は、封止体２００の王冠部に隣接した円錐台状の内周面２２２を備え ている。円錐台状の内周面は、容器の首１００の開口部の回りの円錐台状の外周 面１１２と接触して封止状態を形成する。第２の択一的な封止構造には、下方に 延びる環状のリブ２２４がある。このリブは、封止体の王冠部２０２から下方に 延び出し、容器の首１００の上部内面にぴったりに嵌合する円筒状の栓を形成す る。 図３に示すように、封止体２００の外面には、ロック要素２１０から周方向に ９０°離れ、かつ直径方向に向かい合う二つの領域に複数のフィンガーグリップ ２２６が設けられている。このフィンガーグリップ２２６は、握ることを助ける とともに、封止体２００を容器の首１００からねじ外すためにロック要素２１０ ，１０４を解放させる際に半径方向の押圧力を加える必要のある場所を使用者に 指示する。 図３は、封止体２００が容器の首１００に完全に係合しているときのロック要 素１０４，２１０間の係合を隠れた影の状態で示している。ロック要素１０４， ２１０がそれぞれ横断面で実質的に台形であることが分かる。容器の首１００に 設けられた第１のロック要素１０４には、それと交差する封止体１００の直径線 に対して比較的大きな角度で傾斜する前縁傾斜部１１４と、それに最も近接した 封止体の直径線に対して小さい有限の角度で傾斜する後縁傾斜部１１６とが設け られている。封止体２００に設けられた第２のロック要素２１０は、傾斜部１１ ６の傾斜角に対して補完的な角度で傾斜する後縁傾斜部２２８を有している。こ れらの図に示す完全に係合した位置においては、傾斜部１１６，２２８が当接し 、封止体２００の弾性を有するスカート部２０８が平衡状態である円形の断面形 状からわずかに僅かに変形していることがこの実施例の重要な特徴である。弾性 を有するスカート部２０８は、組立体の中心軸に向かう復元力を発揮し、傾斜部 １１６，２２８の間の当接は、封止体２００が完全に係合しかつ封止する位置に 位置しているときに、上記復元力を封止体２００に発揮される封止力に変換する 。封止体がその封止位置またはその近傍に位置しているときに封止体に封止トル クを作用させるために、ロック要素に設けられたそのような傾斜部を用いること は、ここに参照として取り入れられているＧＢ−Ａ−２２６７４８４により詳細 に記載されている。 封止体２００が容器の首１００にねじ込まれるとき、第２のロック要素２１０ が、ロック要素１０４と係合するために、ゆるやかな傾斜部１１４を比較的容易 に滑り上がることが既に理解されているであろう。しかしながら、封止体２００ をねじ外すためには、弾性を有するスカート部２０８を変形させるために、周方 向に離れた２カ所に形成された握りリブを押すことにより、弾性を有するスカー ト部２０８を変形させ、それにより第２のロック要素２１０を第１のロック要素 から半径方向に離すことが必要である。これにより、子供による開封を防止可能 であるという封止体の特徴が得られる。 図５〜図７に示すように、この発明に係る容器と封止体との組立体の他の実施 例が、上記の実施例と実質的に同様に組み立てられ、かつ構成されている。次の 記載は、第１の実施例において既に記載された特徴と異なる第２の実施例の特徴 を補足するだけのものである。 図５に示すように、第２の実施例の容器の首３００には複数のラチエット突起 ３０２がさらに設けられている。このラチエット突起は、封止体の不正使用証明 リングを引き止めるための環状の保持リップの下に配置されている。これらのラ チエット突起３０２は、不正使用証明リングのねじ込み方向への回転を許容する が、不正使用証明リングのねじ外し方向への回転を阻止し、それにより封止体が 容器の首から最初にねじ外されるときに、不正使用証明リングが封止体から分離 するのを助ける。 第２の実施例の主な相違点は、ねじ山の構造である。ねじ山は、直立した４つ のねじ山部３０６，３０８を備えている。各ねじ山部は、首３００の回りに放射 状に配置されている。ねじ山部３０６，３０８の傾斜角度および長さは、老人に 扱い易い封止体として高知の種類の封止体の４口で１／４回転ねじ山の傾斜角度 および長さと同様である。しかし、容器の首と封止体との第１および第２のロッ ク要素の係合と整合する二つの角度位置でのみ４つのねじ山が係合することがで きることを保証するために、ねじ山部３０６，３０８は横断面において交互に広 く、狭くなっている。この点は、下において図７を参照してさらに詳細に議論さ れるであろう。 図６に示すように、第２の実施例の封止体４００は、封止体４００の王冠部４ ０６に隣接した封止面に周方向に延びる断面三角形の小さな封止リブ４０２，４ ０４が設けられているという点において封止体２００と相違している。周方向に 延びる封止リブ４０２，４０４は、封止体と容器の首との間の気密な係合を保証 することに役立つ。 しかしながら、封止体４００と前述した封止体２００との間の主な相違点を再 度述べると、それは各ねじの形状と構造にある。各ねじは、直立した４つのねじ 山部４０８，４１０を備えている。ねじ山部４０８，４１０は、従来の４口の１ ／４回転ねじと実質的に同様である傾斜角度および長さを有している。しかしな がら、容器の首の直立したねじ山３０６，３０８と同様に、かつ同一の理由によ り、封止体の直立したねじ山部４０８，４１０は、横断面において交互に広く、 狭くなっている。 図７を参照すると、封止体が容器の首にねじ込まれるとき、容器の首および封 止体にそれぞれ設けられたねじ山がどのようにして係合するかが分かる。同様に 、ねじ山の係合がどのようにして直径方向に向かい合う二つの角度位置からだけ 可能であるか、そしてそれによって封止体を１／４回転させると、容器と封止体 との直径方向に向かい合うロック要素が係合することが保証されることが図１０ から明らかである。 上記の実施例は、単なる見本として記載されている。添付の請求の範囲で明確 にされるように、この発明の他の多くの実施例が熟練した読者には明らかであろ う。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＥＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】 質的に完全に係合した市まで移動することが可能であ る。容器および封止体のねじ山は、実質的に連続し、か つ傾斜角度が大きいことが望ましい。組立体は、弾性を 有するスカート部に装着された不正使用証明リング（２ １４）をさらに備えているのが望ましい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．容器の首と、この首のための封止体とを備え、 上記容器の首が、第１のねじ山、およびこの第１のねじ山の下側で、首の両側 部に配置された二つの第１のロック要素を有し、 上記封止体が、上記第１のねじ山と補完的である第２のねじ山、弾性変形可能 なスカート部、およびこの弾性変形可能なスカート部の両側部に設けられた二つ の第２のロック要素を有し、 上記第１および第２のロック要素が、上記封止体が容器の首に完全に係合する 位置までねじ込まれるときには、ラチエットの形態で相互に係合し、その後は、 スカート部のロック要素から離れた箇所に径方向の押圧力が加えられず、したが ってスカート部が変形せずに、ロック要素どうしの係合が解除されないならば、 封止体のねじ外し回転を阻止する子供による開封を防止可能な容器と封止体との 組立体において、 上記第１および第２のねじ山が、二口で、急速回転のねじ山であり、それによ り上記封止体が、１８０°またはそれより小さい角度だけ回転することにより、 実質的に上記首から完全に外れた位置から実質的に上記首に完全に係合する位置 まで移動可能であることを特徴とする子供による開封を防止可能な容器と封止体 との組立体。 ２．上記封止体が、９０°またはそれより小さい角度だけ回転することにより、 上記実質的に首から完全に外れた位置から実質的に上記首に完全に係合する位置 まで移動可能である請求項１の子供による開封を防止可能な容器と封止体との組 立体。 ３．上記第１および第２のねじ山が、上記容器の首に設けられ、実質的に連続す る二つのねじ山部と、上記封止体に設けられ、実質的に連続する二つのねじ山部 とを備えている請求項１または２の子供による開封を防止可能な容器と封止体と の組立体。 ４．上記第１および第２のねじ山が、上記容器の首と上記封止体の周囲に放射状 に配置された実質的に連続する直立した４つのねじ山部をそれぞれ備え、上記４ つのねじ山部が、横断面において幅の広いものと狭いものとして交互に配置され 、それにより上記第１および第２のねじ山の係合が、上記容器の首上おける上記 封止体の二つの角度位置でのみ生じる請求項１または２の子供による開封を防止 可能な容器と封止体との組立体。 ５．上記第１および第２のねじ山の標準的な傾斜角度が５°〜３０°である先行 する請求項のいずれかの子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 ６．上記第１および第２のねじ山の標準的な傾斜角度が８°〜２０°である請求 項５の子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 ７．上記容器の首に設けられた周方向に延びる第１の封止面と、封止体に設けら れた周方向に延びる第２の封止面とをさらに備え、上記封止体が上記容器の首に 完全に係合するとき、周方向に延びる上記第１および第２の封止面が互いに当接 して封止状態を形成する先行する請求項のいずれかの子供による開封を防止可能 な容器と封止体との組立体。 ８．周方向に延びる上記第１の封止面が上記容器の首の外面に形成された円錐台 面であり、上記第２の封止面が上記封止体のスカート部の内面に形成された補完 的な円錐台面である請求項７の子供による開封を防止可能な容器と封止体との組 立体。 ９．上記第１の封止面が容器の首の内面であり、周方向に延びる上記第２の封止 面が、上記封止体の王冠部から突出する円筒状のプラグの外面である請求項７の 子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 １０．上記第１および第２のロック要素の間の当接が当接状態にあり、かつ上記 封止体が上記首の完全に係合した位置に位置しているときに上記弾性を有するス カート部が弾性変形し、上記封止体が上記容器の首に完全に係合する位置に位置 しているときに上記スカート部による復元力が上記封止体に正の封止トルクとし て作用するように、上記第１および第２のロック要素が構成されている先行する 請求項のいずれかの子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 １１．上記完全に係合した位置において、上記第１または第２のロック要素が、 上記第２または第１のロック要素に設けられた傾斜部と当接しており、それによ り上記弾性を有するスカート部によって発揮される半径方向内側への復元力が、 上記傾斜部との上記当接によって上記正の封止トルクに変換される請求項１０の 子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 １２．上記第１のねじ山の下側の上記容器の首に設けられた周方向に延びる保持 リップと、 上記弾性を有するスカート部に壊れ易い橋部によって垂れ下げられた不正使用 証明リングとをさらに備え、 上記スカート部には、上記封止体が上記容器の首に完全に係合しているときに 、上記保持リップの下側に位置する当接面が設けられ、上記封止体が上記容器の 首から最初に外されるときに、上記当接面と上記保持リップとが当接することに より、上記不正使用証明リングが上記封止体から分離される先行する請求項のい ずれかの子供による開封を防止可能な容器と封止体との組立体。 １３．上記不正使用証明リングが上記弾性を有するスカート部に上記壊れ易い橋 部によって連結された環状部と、この環状部に設けられた上方内側に傾斜する１ または複数の柔軟なフィンとを備えており、各フィンが上記保持リップの下方に 位置して上記当接面を提供する先端縁を有し、上記環状部が上記保持リップの最 大外径より大きい内径を有している請求項１２の子供による開封を防止可能な容 器と封止体との組立体。 １４．上記第１のねじ山の下側の上記容器の首に設けられた１または複数の揺動 防止突出部をさらに備えた先行する請求項のいずれかの子供による開封を防止可 能な容器と封止体との組立体。 １５．添付の図面を参照してこの前までに記載されたものと実質的に同様である 容器と封止体との組立体。