JPH11501220A - Dnaをco―dnaに変換するための材料および方法 - Google Patents

Dnaをco―dnaに変換するための材料および方法

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Abstract

(57)【要約】 従来のDNAのCO-DNAへの変換のための材料および方法が示される。そのような材料および方法は、細胞分裂を阻害するため、およびDNAのC0-DNAへの変換をモニターするために有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 DNAをCO-DNAに変換するための材料および方法 発明の分野 本発明は、DNAをCO-DNAに変換するための材料および方法に関する。 発明の背景 細胞は基本的な2つのカテゴリーに分けられる。そのうちの1つの永久細胞( permanent cell)とは、胚形成の間に決まった数だけ生成され、それが生涯を通 じて維持されるものである。即ち細胞は分裂せず、そしてそれらが失われても置 換されない。大脳中の神経細胞および心筋細胞は、永久細胞である。もう一方の カテゴリーに属する増殖細胞は、生涯を通じて分裂し続ける細胞である。細胞は 一貫して再生され、そしてそれが失われると置換される。ガン細胞は、増殖細胞 である。大部分の場合において、ガン細胞は、対応する非ガン性増殖細胞の速度 より何倍も早い速度で分裂する。 分裂する能力を維持する細胞においては、DNAは従来の2-デオキシリボース型 である。即ち、塩基の窒素は2-デオキシリボースの1'炭素に結合している(図1 A)。本発明の目的のためには、従来の2-デオキシリボースDNAは、単にDNAと呼 ぶ。DNAの構造および複製は周知である。 細胞増殖を刺激すると考えられている種々の細胞性増殖因子(または増殖因子 サブユニット)をコードするいくつかのプロトオンコジーンが知られている。そ れらの遺伝子が過剰発現されると、非制御細胞増殖が生じ得、これは腫瘍形成に 導く。しかし、ガン細胞に対して健常細胞において細胞分裂を制御する細胞性機 構はあまり理解されていない。 それゆえ、特定の増殖細胞(例えば、ガン細胞)において細胞分裂を停止させ るための方法についての当該分野における必要性が存在する。本発明は、DNAを 、増殖細胞において細胞分裂を停止させるために有用であるCO-DNAに変換するた めの方法および材料を提供する。 発明の要旨 本発明は、DNAをCO-DNAに変換するための酵素を提供する。DNAのCO-DNAへの変 換は、細胞の分裂する能力を減少または排除する。CO-DNAは、カルボニル基がDN Aの糖成分の1'炭素と塩基の窒素に結合しているDNAの形態である。CO-DNAヌクレ オシドは、図1Bに示される。 本発明による酵素は、約43,000ダルトンの分子量を有し、そして残基AKVAVLGA SGGIGQPLSLLLKNTPLTGQ(配列番号1)を含むN末端配列を有する。V8プロテイナ ーゼ消化に際して、本発明による酵素は、ENYPLD(配列番号2)、EKFLKGNIQD( 配列番号3)、EVIDGANVH(配列番号4)、EANGDDF(配列番号5)、EQVITQN( 配列番号6)、EAGDGXD(配列番号7)、およびEAMNNPFD(配列番号8)のフラ グメントを生じる。リジルエンドペプチダーゼ消化に際して、配列KQLGDN(配列 番号9)を有するフラグメントが生成される。 本発明はまた、DNAをCO-DNAに変換するための方法であって、グルコースまた は3-デオキシヘキソン酸および適切な緩衝液または細胞培養系の存在下で、DNA をCO-DNAへの変換を触媒し得る酵素に曝露することを含む方法を提供する。本発 明はまた、ガンを処置するための方法であって、DNAをCO-DNAに変換し得る酵素 のガンを有する疑いのある患者への投与を含む方法を提供する。酵素調製物は薬 学的に受容可能なキャリアを含有し得、そして注射により、経口で、吸収により 、または標的化薬物送達により投与され得る。 本発明による方法はまた、DNAをCO-DNAに変換し得る酵素に細胞を曝露するこ とにより、細胞増殖を阻害するために使用され得る。 本明細書中に開示される方法および材料に基づいて、変換酵素(単数または複 数)をコードする遺伝子(単数または複数)を解析するためのプローブを構築す る(下記で特徴付けられる酵素のN末端配列に基づいて)ことが可能である。 本発明のさらなる実施態様および利点は、その詳細な説明を考慮して当業者に 明らかとなる。 図面の説明 図1Aは、従来のDNAヌクレオシドを示す。 図1Bは、CO-DNAヌクレオシドを示す。 図2は、種々の組織サンプルから得られる細胞中の2-デオキシリボースの割合 を示す表である。 図3は、Shodex 801カラムクロマトグラフィーによるCO-DNA糖の分離を示すグ ラフである。 図4は、DNAおよびCO-DNAにより生成されるHoechst色素の蛍光を示すグラフで ある。 図5は、種々の出発材料の存在下でのCO-DNAへの変換を示すグラフである。 図6は、DNAのCO-DNAへの変換における中間体の分析の手順のフローチャート である。 図7Aおよび7Bは、DNAのCO-DNAへの変換における中間体中の14Cの検出を示 す。 図8は、DNAのCO-DNAへの変換における工程を示すフローチャートである。 図9は、一様に標識された14Cグルコースを、DNAからCO-DNAへの変換のための 基質として使用した場合に、4つすべてのデオキシヌクレオシドが標識されたこ とを示すグラフである。 図10は、3-デオキシヘキソン酸がCO-DNAの主要な糖成分であることを示すグラ フである。 図11は、DEAE-Sephadexにより分離される酵素の溶出パターンを示す。 図12は、SP-SepharoseによるDNA→CO-DNA変換酵素の分離の結果を示すグラフ である。 図13は、Q-SepharoseによるDNA→CO-DNA変換酵素の分離の結果を示すグラフで ある。 図14は、Q-Sepharoseカラムの0.1 M画分から得られるタンパク質のSDSゲル電 気泳動の結果を示す模式図である。 発明の詳細な説明 デオキシ核酸を種々の組織から単離し、そして糖成分を分析した場合、図2に 示すように、永久細胞は非常に少量の2-デオキシリボースを含有した。構成糖の 分析およびNMRデータにより、永久細胞がCO-DNAと称された別の型のDNAを含むこ とが明らかにされた。この名称はCO-DNAの特徴的な構造に基づいている。即ち、 カルボニル基が糖の1'炭素と塩基の窒素との間に挿入されている。CO-DNAは、CO -DNA中の構成糖がデオキシヘキソースであり2-デオキシリボースではない点で、 DNAとは異なる。カルボニル基は糖の1'炭素とヌクレオチドの塩基の窒素間に直 接結合する。DNAおよびCO-DNAの構造を、図1Aおよび1Bにおいて比較する。 永久細胞において、DNAは優勢にCO-DNAの形態にある。永久細胞におけるその強 い存在および増殖細胞におけるその相対的な目立たなさ(obscurity)に基づい て、CO-DNAの存在が、例えば大脳および心筋中の永久細胞の非増殖を担うことが 提唱された。図2は、種々の組織における従来のDNAの相対的な分布を示す。図 2に示すように、永久細胞(大脳、心筋、レンズ)におけるDNAの割合は、増殖 細胞中の割合よりかなり少ない。 本発明は、DNAのCO-DNAへの変換のための材料および方法を提供する。DNAのCO -DNAへの変換は、細胞の分裂する能力を減少または排除するための機構として有 用である。本発明の方法を使用して、高度に増殖性のガン細胞を分裂し得ない細 胞に変換し得、従って、ガンの有害な影響を排除するかまたは大いに減少する。 以下の実施例は本発明による方法の例示である。 実施例1 CO-DNAの単離および構造的特徴付け ヌクレオチドをニワトリおよびウシ大脳DNAから単離した。大脳核酸を、50μl のヌクレアーゼP1(400 U/ml、Seikagaku Kogyo Co.,Japan)、25μlの0.5 M酢 酸ナトリウム緩衝液(pH 4.5)、および25μlの0.1 M ZnSO4を含む溶液20 ml中 で、55℃で2時間インキュベートした。クロロホルムとともに振盪した後、溶液 をロータリーエバポレーター中で濃縮し、そしてHPLCカラム(Cosmosil 5C18、 1×25 cm、Nakarai Chemicals,Japan)にかけた。溶出を、5%メタノールお よび5mM KH2PO4を用いて、35℃で実施した。Cer-デオキシヌクレオチドを、そ れをBio-Gel P-2カラム(1×100 cm、200〜400メッシュ、Bio-Rad)に蒸留水と ともに通すことにより脱塩し、次いで30μlのサツマイモ酸性ホスファターゼ(T ype X、Sigma、10mg/ml)および10μlの1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH 4.5)を 含む溶液0.3 ml中で、2時間37℃でインキュベートした。インキュベーション後 、サンプルを上記の同じCosmosilカラムにかけ、そして10%メタノールで溶出し た。 次いで、酸性ホスファターゼでの脱リン酸化後に、構成糖を酸加水分解により 単離した。2つの異なる糖が得られ、それらは図3に示すようにShodex 801カラ ムクロマトグラフィーにより明確に分離された。さらなる分析により、糖を3-デ オキシヘキソン酸および3-デオキシヘキソース-2-ウロース(3-deoxyhexos-2-ul ose)として同定した。デオキシヌクレオシドを0.1 M HCl中で1分間煮沸した場 合、3-デオキシヘキソン酸が生成された。しかし、デオキシヌクレオシドを0.4M 蟻酸中で5分間煮沸した場合、デオキシヘキソース-2-ウロースが優勢であった 。 これらのデータおよびNMRデータに基づいて、CO-DNAの構造を解明した。デー タにより、CO-DNAは二重らせんポリマー構造を維持していることが判明した。そ のヌクレオシドを図1Bに示す。 実施例2 DNAからCO-DNAへの変換を検出するための方法 本発明に従って、DNAからCO-DNAへの変換の検出のための方法が示される。Hoe chst 33342色素は、その色素の2本鎖DNAに結合する能力により、DNAを定量する ために当該分野において使用されている。E5 DNAを、5日ニワトリ胚脳から調製 し、そしてRNaseで処理してRNAを除去した。5日胚から得た30の脳を30 mM Tris -HCl(pH 7.5)および2mM EDTAを含有する緩衝液50 ml中でUltra-Turraxホモジ ナイザーを使用してホモジナイズした。ホモジナイズ後、0.25%SDSおよび200μ g/mlのプロテイナーゼKを懸濁物に添加し、次いでこれを37℃で3時間インキュ ベートした。核酸を等容量の80%フェノールで抽出し、そして遠心分離後、水相 をプールした。2容量のエタノールおよび0.1容量の0.5 M酢酸ナトリウム緩衝液 (pH 4.5)を抽出物に添加し、そしてDNAを沈殿させた(E5 DNA)。CO-DNAは、 1日齢ニワトリ大脳または成体ウシ大脳から同様に抽出精製した。 Hoechst 33342色素のストック溶液を、25%エタノール中0.1mg/mlの濃度で作 製し、そして4℃で貯蔵した。使用前に、10μlのストック溶液を0.1 mlの0.5 M リン酸ナトリウム緩衝液(pH 6.5)および10 mlの25%エタノールと混合するこ とにより希釈した。方法を下記のように実施した。DNA、グルコースまたは3-デ オキシヘキソン酸、MgCl2、CaCl2、NaCl、および酵素を含有する抽出物を含む緩 衝化溶液を、Hoechst色素を含有する希釈ストック溶液と混合した。蛍光強度を 、蛍光光度計(fluorimeter)(Spectro-fluorometric-detector Model RF-550 、Shimadzu Corporation,Japan)を使用して、350nmに設定した励起光源を使用 して460 nmで測定した。図4に示すように、CO-DNAをHoechst色素に曝露した場 合の蛍光の強度は、DNAについて得られた蛍光の約60%であった。この方法をCO- DNAに適用する場合に観察される蛍光強度の減少は、DNAのCO-DNAへの変換を定量 するための便利な方法であり、そしてこの方法の使用の例を以下に示す。 実験により、Ca2+が変換酵素活性のために必要とされることが決定された。反 応混液(30μl容量)は、10 mM Tris/HCl(pH 7.5)、1mM MgCl2、1mM CaCl2 、0.1 M NaCl、E5ニワトリ脳DNA、ならびに10 mM Tris-HCl(pH 7.5)、1mM Mg Cl2、0.2 mM CaCl2、0.05 M NaCl、および0.1 M硫酸アンモニウムを含む緩衝液 中に懸濁した下記の粗酵素調製物の10μlを含む。反応混液を、酵素なしのグル コース(図5中の白四角)、酵素なしの3-デオキシヘキソン酸(図5中の白三角 )、グルコースおよび酵素(図5中の黒四角)、3-デオキシヘキソース-2-ウロ ース(図5中の黒丸)、または酵素およびDNA(図5中の白丸)のいずれかとと もに、0〜2時間、図5に示すようにインキュベートさせた。次いで、50μlの0 .05 Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH 6.5)および0.5 mlの希釈ストック色素溶液 (上記)を反応混合物に添加した。得られた混合物を、室温で暗所に15分間維持 し、次いで蛍光強度を上記のように測定した。 実験(その結果を図5に示す)により、DNAを酵素単独の存在下でインキュベ ートした場合、変換は起こらなかったことが判明した(図5中の白丸)。グルコ ースまたは3-デオキシヘキソン酸のいずれかを、インキュベーション混合物に添 加した場合、DNAのCO-DNAへの変換が検出された(図5中のそれぞれ、白四角お よび白三角)。しかし、これに反して、図5中の黒丸により示されるように、3- デオキシヘキソース-2-ウロースを添加した場合、変換は生じなかった。しかし 、 3-デオキシヘキソース-2-ウロースは、CO-DNAの酸加水分解により得られた。 実施例3 DNAのCO-DNAへの変換に関与する工程 一様に標識した14Cグルコースを、部分精製酵素と、DNAの存在下でインキュベ ートした。37℃で数時間インキュベートした後、反応混合物をSephacryl S-300 で2つのピークに分離した。第1のピーク由来の物質をプロテイナーゼkで消化 し、そしてエタノールで沈殿させた。沈殿を遠心分離し、そして14C標識デオキ シ核酸をペレットから単離した。第2のピークをクロロホルム中で振盪し、そし て遠心分離して第2の上清を得た。単離手順を示す模式図を図6に提供する。14 C標識3-デオキシヘキソン酸を反応混合物中に検出した(図7A)。このことは 、もとの反応混合物中の標識グルコースが3-デオキシヘキソン酸に転換されたこ とを示す。これらの結果は、CO-DNAにおける3-デオキシヘキソン酸の存在と一致 する。さらなる証拠は、3-デオキシヘキソン酸が、中間体、3-デオキシヘキソン 酸のラクトン(閉環)を介してCO-DNAを生成するために用いられることを示した (図7B)。DNAからCO-DNAへの変換に関与すると考えられる反応を、模式的に 図8に示す。 実施例4 DNAからCO-DNAへの変換の確認 14C標識グルコースを基質として使用した場合、標識炭素はCO-DNA中に取り込 まれた。標識CO-DNAから得られたすべてのヌクレオチド(またはヌクレオシド) もまた標識され(図9)、そして標識ヌクレオチドから遊離された糖成分のほぼ すべてが3-デオキシヘキソン酸になっていた(図10)。これらの結果は、CO-DNA がグルコース由来の炭素を基質として用いる変換反応によって生成されたことを 確認する。 実施例5 変換酵素の単離 粗酵素調製物を、17日ニワトリ胚大脳または1日ニワトリ大脳のいずれかから 得た。いずれの場合においても、20のニワトリの大脳を、10 mM Tris/HCl(pH 7 .5)、2.5 mM MgCl2、0.1 mM CaCl2、0.1%Nonidet P-40、および0.25 M蔗糖を 含むホモジナイズ緩衝液100 mlに懸濁した。位相差顕微鏡下で見て、細胞は破砕 されるが、核はインタクトなままであるように、ホモジナイズの速度および時間 を制御した。核を、500×gでの10分間の遠心分離により採集した。ペレットの核 を、10 mM Tris/HCl(pH 7.5)、1mM MgCl2、0.2 mM CaCl2、および0.5 M硫酸 アンモニウムを含む緩衝液50 mlに懸濁し、そして24時間4℃で攪拌した。次い で、この混合物を、DNAを除去するために100,000×gで1時間遠心分離した。上 清を採集し、そしてロータリーエバポレーターで濃縮し、そして10 mM Tris/HCl (pH 7.5)、1mM MgCl2、0.2 mM CaCl2、0.05 M NaCl、および0.1 M硫酸アンモ ニウムを含有する緩衝液に対して透析した。得られた物質を粗酵素単離物として 使用した。酵素をさらに精製するために、粗単離物を、10 mM Tris/HCl(pH 7.5 )、1mM MgCl2、0.2 mM CaCl2、0.05 M NaCl、および0.1 M硫酸アンモニウムを 含有する緩衝液で平衡化したDEAE-Sephadexカラムに吸着させた。酵素を同じ緩 衝液を使用して溶出させた。溶出された画分を図11に示す。DNAからCO-DNAへの 変換活性は、ピーク1およびピーク2中に存在し、ここで蛍光強度の低下が見ら れる。図11におけるピーク1およびピーク2を採集し、そして10 mM Tris/HCl( pH 7.5)、1mM MgCl2、0.2 mM CaCl2、および0.01 M NaClを含む緩衝液に対し て別々に透析した。 上記で得た2つの画分を別々に使用してDNAのCO-DNAへの変換反応を調べた。 ピーク1から得た画分は、グルコースまたは3-デオキシヘキソン酸のいずれを使 用してもDNAのCO-DNAへの変換を触媒し得た。ピーク2から得た物質は、3-デオ キシヘキソン酸の存在下でのみ変換を触媒し得た。これらの結果は、変換酵素が 酵素複合体として機能することを示した。酵素複合体の1つの成分はグルコース を3-デオキシヘキソン酸に変換し、そして他の成分は3-デオキシヘキソン酸を用 いてDNAのCO-DNAへの変換を触媒する。 次いで、DEAE-Sephadex画分(上記)をSP-Sepharoseカラムに吸着させ、そし てNaClの直線勾配を用いて溶出させた。得られた画分を図12に示す。SP-Sepharo seカラムから得られた画分を採集し、そして10 mM Tris/HCl(pH7.5)、1mM Mg Cl2、0.2 mM CaCl2、および0.01 M NaClを含む緩衝液に対して透析した。得られ た単離物を上記の緩衝液で平衡化したQ-Sepharoseカラムに結合させ、そしてNaC lの濃度勾配を用いて溶出させた。得られた画分を図13に示す。活性試験により 、変換酵素はカラムに吸収されなかったことが判明した。 Q-Sepharose素通り画分を採集し、濃縮し、そして蒸留水中で透析した。ペプ チドを10%SDSゲルで分離し、Immobilon-Pメンブレンにブロットし、そして、Ma tsudaira,J.Biol.Chem.,262:10035-10038(1987)(本明細書中に参考とし て援用される)に記載の方法に従ってPonceau Sで染色した。結果を図14に示す 。ここで、強いバンド(0.56のRf)およびより顕著でないバンドが0.62および0. 68に存在する。 Rf=0.56バンド(約43,000 Dの分子量を有する)のアミノ末端配列決定により 、AKVAVLGASGGIGQPLSLLLKNTPLTGQ(配列番号1)のN末端配列が判明した。GENB ANKデータベースの検索により、N末端からアミノ酸番号20の配列番号1の部分 が、ブタミトコンドリアリンゴ酸デヒドロゲナーゼのC鎖のN末端部分と同一で あったことが判明した。SWISS-PROTデータベースにより、配列番号1とラットミ トコンドリアリンゴ酸デヒドロゲナーゼのアミノ酸25〜44との間の同一性が判明 した。N末端配列決定は、SDSゲルからの関連するタンパク質バンドをPVDFメン ブレンに移し、それをPSQ-1システム気相シーケネーター(sequenator)(Shima dzu Co.,Kyoto,Japan)を使用して分析した。 Rf 0.56画分についてのさらなる情報を得るために、これをV8プロテアーゼま たはリジルエンドペプチダーゼのいずれかで消化し、そして各々の場合において 得られたペプチドフラグメントを逆相HPLCにより精製した。V8プロテアーゼ消化 により生成したより小さいフラグメントのいくつかを配列決定し、そしてSWISS- PROTデータベース中の既知のタンパク質配列に対して比較した。得られた配列は 、ENYPLD(配列番号2)、EKFLKGNIQD(配列番号3)、EVIDGANVH(配列番号4 )、EANGDDF(配列番号5)、EQVITQN(配列番号6)、EAGDGXD(配列番号7) 、およびEAMNNPFD(配列番号8)であった。これらの配列のいずれもが、リンゴ 酸デヒドロゲナーゼに対するいかなる相同性も示さなかった。リジルエンドペプ チダ ーゼ消化で得られたフラグメントKQLGDN(配列番号9)もまたリンゴ酸デヒドロ ゲナーゼに対する相同性を有しなかった。興味深いことに、配列番号1AKVAVLGA SGGIGQPLSLLLKNTPLTGQと同一であるリンゴ酸デヒドロゲナーゼのN末端部分は、 NADのアデニンとの結合部位を含むことがわかっている。 その領域は、配列番号1におけるLeu-6およびGly-10に対応する2つの保存さ れたアミノ酸を含む。 部分配列決定した酵素を含有する抽出物から、変換酵素複合体をコードする遺 伝子(単数または複数)を当該分野における標準的な方法により単離するために 、オリゴヌクレオチドプローブを得ることは慣例であることが予期される。例え ば、酵素または酵素複合体の少なくとも一部に対する遺伝子は、ペプチド配列EA NGDDF(配列番号10)およびIVVIFSPNEEQNH(配列番号11)に対応するプライマー を使用するPCRにより得られ得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時松 敬明 京都府京都市伏見区横大路下三栖山殿1伏 見ハイムC―213

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.DNAのCO-DNAへの変換を触媒する、単離されそして実質的に純粋な酵素。 2.前記酵素が約43,000ダルトンの分子量を有し、そして該酵素のN末端配列が AKVAVLGASGGIGQPLSLLLKNTPLTGQである、請求項1に記載の単離されそして実質的 に純粋な酵素。 3.前記酵素のV8プロテイナーゼ消化が、ENYPLD(配列番号2)、EKFLKGNIQD( 配列番号3)、EVIDGANVH(配列番号4)、EANGDDF(配列番号5)、EQVITQN( 配列番号6)、EAGDGXD(配列番号7)、EAMNNPFD(配列番号8)、およびKQLGN D(配列番号9)からなる群より選択される配列を有する少なくとも1つのフラ グメントを生じる、請求項2に記載の単離されそして実質的に純粋な酵素。 4.DNAをCO-DNAに変換するための方法であって、該方法は以下の工程: 従来のDNAを、グルコースおよび3-デオキシヘキソン酸からなる群より選択さ れる糖を含む適切な緩衝液の存在下でCO-DNAへの変換を触媒する実質的に純粋な 単離酵素に曝露する工程、 を含む、方法。
JP09521114A 1995-12-06 1996-11-27 Dnaをco―dnaに変換するための材料および方法 Expired - Fee Related JP3090478B2 (ja)

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