JP3090478B2 - Dnaをco―dnaに変換するための材料および方法 - Google Patents

Dnaをco―dnaに変換するための材料および方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、DNAをCO−DNAに変換するための材料および
方法に関する。
発明の背景 細胞は基本的な2つのカテゴリーに分けられる。その
うち1つの永久細胞(permanent cell)とは、胚形成の
間に決まった数だけ生成され、それが生涯を通じて維持
されるものである。即ち細胞は分裂せず、そしてそれが
失われても置換されない。大脳中の神経細胞および心筋
細胞は、永久細胞である。もう一方のカテゴリーに属す
る増殖細胞は、生涯を通じて分裂し続ける細胞である。
細胞は一貫して再生され、そしてそれが失われると置換
される。ガン細胞は、増殖細胞である。大部分の場合に
おいて、ガン細胞は、対応する非ガン性増殖細胞の速度
より何倍も早い速度で分裂する。
分裂する能力を維持する細胞においては、DNAは従来
の2−デオキシリボース型である。即ち、塩基の窒素は
2−デオキシリボースの1′炭素に結合している(図1
A)。本発明の目的のためには、従来の2−デオキシリ
ボースDNAは、単にDNAと呼ぶ。DNAの構造および複製は
周知である。
細胞増殖を刺激すると考えられている種々の細胞性増
殖因子(または増殖因子サブユニット)をコードするい
くつかのプロトオンコジーンが知られている。それらの
遺伝子が過剰発現されると、非制御細胞増殖が生じ得、
これは腫瘍形成に導く。しかし、ガン細胞に対して健常
細胞において細胞分裂を制御する細胞性機構はあまり理
解されていない。
それゆえ、特定の増殖細胞(例えば、ガン細胞)にお
いて細胞分裂を停止させるための方法についての当該分
野における必要性が存在する。本発明は、DNAを、増殖
細胞において細胞分裂を停止させるために有用であるCO
−DNAに変換するための方法および材料を提供する。
発明の要旨 本発明は、DNAをCO−DNAに変換するための酵素を提供
する。DNAのCO−DNAへの変換は、細胞の分裂する能力を
減少または排除する。CO−DNAは、カルボニル基がDNAの
糖成分の1′炭素と塩基の窒素に結合しているDNAの形
態である。CO−DNAヌクレオシドは、図1Bに示される。
本発明による酵素は、約43,000ダルトンの分子量を有
し、そして残基AKVAVLGASGGIGQPLSLLLKNTPLTGQ(配列番
号1)を含むN末端配列を有する。V8プロテイナーゼ消
化に際して、本発明による酵素は、ENYPLD(配列番号
2)、EKFLKGNIQD(配列番号3)、EVIDGANVH(配列番
号4)、EANGDDF(配列番号5)、EQVITQN(配列番号
6)、EAGDGXD(配列番号7)、およびEAMNNPFD(配列
番号8)のフラグメントを生じる。リジルエンドペプチ
ダーゼ消化に際して、配列KQLGDN(配列番号9)を有す
るフラグメントが生成される。
本発明はまた、DNAをCO−DNAに変換するための方法で
あって、グルコースまたは3−デオキシヘキソン酸およ
び適切な緩衝液または細胞培養系の存在下で、DNAをCO
−DNAへの変換を触媒し得る酵素に曝露することを含む
方法を提供する。本発明はまた、ガンを処置するための
方法であって、DNAをCO−DNAに変換し得る酵素のガンを
有する疑いのある患者への投与を含む方法を提供する。
酵素調製物は薬学的に受容可能なキャリアを含有し得、
そして注射により、経口で、吸収により、または標的化
薬物送達により投与され得る。
本発明による方法はまた、DNAをCO−DNAに変換し得る
酵素に細胞を曝露することにより、細胞増殖を阻害する
ために使用され得る。
本明細書中に開示される方法および材料に基づいて、
変換酵素(単数または複数)をコードする遺伝子(単数
または複数)を解析するためのプローブを構築する(下
記で特徴付けられる酵素のN末端配列に基づいて)こと
が可能である。
本発明のさらなる実施態様および利点は、その詳細な
説明を考慮して当業者に明らかとなる。
図面の説明 図1Aは、従来のDNAヌクレオシドを示す。
図1Bは、CO−DNAヌクレオシドを示す。
図2は、種々の組織サンプルえら得られる細胞中の2
−デオキシリボースの割合を示す表である。
図3は、Shodex801カラムクロマトグラフィーによるC
O−DNA糖の分離を示すグラフである。
図4は、DNAおよびCO−DNAにより生成されるHoechst
色素の蛍光を示すグラフである。
図5は、種々の出発材料の存在下でのCO−DNAへの変
換を示すグラフである。
図6は、DNAのCO−DNAへの変換における中間体の分析
の手順のフローチャートである。
図7Aおよび7Bは、DNAのCO−DNAへの変換における中間
体中の14Cの検出を示す。
図8は、DNAのCO−DNAへの変換における工程を示すブ
ローチャートである。
図9は、一様に標識された14Cグルコースを、DNAから
CO−DNAへの変換のための基質として使用した場合に、
4つすべてのデオキシヌクレオシドが標識されたことを
示すグラフである。
図10は、3−デオキシヘキソン酸がCO−DNAの主要な
糖成分であることを示すグラフである。
図11は、DEAE−Sephadexにより分離される酵素の溶出
パターンを示す。
図12は、SP−SepharoseによるDNA→CO−DNA変換酵素
の分離の結果を示すグラフである。
図13は、Q−SepharoseによるDNA→CO−DNA変換酵素
の分離の結果を示すグラフである。
図14は、Q−Sepharoseカラムの0.01M画分から得られ
るタンパク質のSDSゲル電気泳動の結果を示す模式図で
ある。
発明の詳細な説明 デオキシ核酸を種々の組織から単離し、そして糖成分
を分析した場合、図2に示すように、永久細胞は非常に
少量の2−デオキシリボースを含有した。構成糖の分析
およびNMRデータにより、永久細胞がCO−DNAと称された
別の型のDNAを含むことが明らかにされた。この名称はC
O−DNAの特徴的な構造に基づいている。即ち、カルボニ
ル基が糖の1′炭素と塩基の窒素との間に挿入されてい
る。CO−DNAは、CO−DNA中の構成糖がデオキシヘキソー
スであり2−デオキシリボースではない点で、DNAとは
異なる。カルボニル基は糖の1′炭素とヌクレオチドの
塩基の窒素間に直接結合する。DNAおよびCO−DNAの構造
を、図1Aおよび1Bにおいて比較する。永久細胞におい
て、DNAは優勢にCO−DNAの形態にある。永久細胞におけ
るその強い存在および増殖細胞におけるその相対的な目
立たなさ(obscurity)に基づいて、CO−DNAの存在が、
例えば大脳および心筋中の永久細胞の非増殖を担うこと
が提唱された。図2は、種々の組織における従来のDNA
の相対的な分布を示す。図2に示すように、永久細胞
(大脳、心筋、レンズ)におけるDNAの割合は、増殖細
胞中の割合よりかなり少ない。
本発明は、DNAのCO−DNAへの変換のための材料および
方法を提供する。DNAのCO−DNAへの変換は、細胞の分裂
する能力を減少または排除するための機構として有用で
ある。本発明の方法を使用して、高度に増殖性のガン細
胞を分裂し得ない細胞に変換し得、従って、ガンの有害
な影響を排除するかまたは大いに減少する。以下の実施
例は本発明による方法の例示である。
実施例1 CO−DNAの単離および構造的特徴付け ヌクレオチドをニワトリおよびウシ大脳DNAから単離
した。大脳核酸を、50μlのヌクレアーゼP1(400U/m
l、Seikagaku Kogyo Co.,Japan)、25μlの0.5M酢酸ナ
トリウム緩衝液(pH4.5)、および25μlの0.1M ZnSO4
を含む溶液20ml中で、55℃で2時間インキュベートし
た。クロロホルムとともに振盪した後、溶液をロータリ
ーエバポレーター中で濃縮し、そしてHPLCカラム(Cosm
osil 5C18、1×25cm、Nakarai Chemicals,Japan)にか
けた。溶出を、5%メタノールおよび5mM KH2PO4を用い
て、35℃で実施した。Cer−デオキシヌクレオチドを、
それをBio−Gel P−2カラム(1×100cm、200〜400メ
ッシュ、Bio−Rad)に蒸留水とともに通すことにより脱
塩し、次いで30μlのサツマイモ酸性ホスファターゼ
(Type X、Sigma、10mg/ml)および10μlの1M酢酸ナト
リウム緩衝液(pH4.5)を含む溶液0.3ml中で、2時間37
℃のインキュベートした。インキュベーション後、サン
プルを上記の同じCosmosilカラムにかけ、そして10%メ
タノールで溶出した。
次いで、酸性ホスファターゼでの脱リン酸化後に、構
成糖を酸加水分解により単離した。2つの異なる糖が得
られ、それらは図3に示すようにShodex801カラムクロ
マトグラフィーにより明確に分離された。さらなる分析
により、糖を3−デオキシヘキソン酸および3−デオキ
シヘキソース−2−ウロース(3−deoxyhexos−2−ul
ose)として同定した。デオキシヌクレオシドを0.1M HC
l中で1分間煮沸した場合、3−デオキシヘキソン酸が
生成された。しかし、デオキシヌクレオシドを0.4M蟻酸
中で5分間煮沸した場合、デオキシヘキソース−2−ウ
ロースが優勢であった。
これらのデータおよびNMRデータに基づいて、CO−DNA
の構造を解明した。データにより、CO−DNAは二重らせ
んポリマー構造を維持していることが判明した。そのヌ
クレオシドを図1Bに示す。
実施例2 DNAからCO−DNAへの変換を検出するための方法 本発明に従って、DNAからCO−DNAへの変換の検出のた
めの方法が示される。Hoechst33342色素は、その色素の
2本鎖でに結合する能力により、DNAを定量するために
当該分野において使用されている。E5 DNAを、5日ニワ
トリ胚能から調製し、そしてRNaseで処理してRNAを除去
した。5日胚から得た30の脳を30mM Tris−HCl(pH7.
5)および2mM EDTAを含有する緩衝液50ml中でUltra−Tu
rraxホモジナイザーを使用してホモジナイズした。ホモ
ジナイズ後、0.25%SDSおよび200μg/mlのプロテイナー
ゼKを懸濁物に添加し、次いでこれを37℃で3時間イン
キューベートした。核酸を等容量の80%フェノールで抽
出し、そして遠心分離後、水相をプールした。2容量の
エタノールおよび0.1容量の0.5M酢酸ナトリウム緩衝液
(pH4.5)を抽出物に添加し、そしてDNAを沈殿させた
(E5 DNA)。CO−DNAは、1日齢ニワトリ大脳または成
体ウシ大脳から同様に抽出精製した。
Hoechst33342色素のストック溶液を、25%エタノール
中0.1mg/mlの濃度で作製し、そして4℃で貯蔵した。使
用前に、10μlのストック溶液を0.1mlの0.5Mリン酸ナ
トリウム緩衝液(pH6.5)および10mlの25%エタノール
と混合することにより希釈した。方法を下記のように実
施した。DNA、グルコースまたは3−デオキシヘキソン
酸、MgCl2、CaCl2、NaCl、および酸素を含有する抽出物
を含む緩衝液化溶液を、Hoechst色素を含有する希釈ス
トック溶液と混合した。蛍光強度を、蛍光光度計(fluo
rimeter)(Spectro−fluorometric−detector Model R
F−550、Shimadzu Corporation,Japan)を使用して、35
0nmに設定した励起光源を使用して460nmで測定した。図
4に示すように、CO−DNAをHoechst色素に曝露した場合
の蛍光の強度は、DNAについて得られた蛍光の約60%で
あった。この方法をCO−DNAに適用する場合に観察され
る蛍光強度の減少は、DNAのCO−DNAへの変換を定量する
ための便利な方法であり、そしてこの方法の使用の例を
以下に示す。
実験により、Ca2+が変換酵素活性のために必要とされ
ることが決定された。反応混液(30μl容量)は、10mM
Tris/HCl(pH7.5)、1mM MgCl2、1mM CaCl2、0.1M NaC
l、E5ニワトリ脳DNA、ならびに10mM Tris−HCl(pH7.
5)、1mM MgCl2、0.2mM CaCl2、0.05M NaCl、および0.1
M硫酸アンモニウムを含む緩衝液中に懸濁した下記の粗
酵素調製物の10μlを含む。反応混液を、酵素なしのグ
ルコース(図5中の白四角)、酵素なしの3−デオキシ
ヘキソン酸(図5中の白三角)、グルコースおよび酵素
(図5中の黒四角)、3−デオキシヘキソース−2−ウ
ロース(図5中の黒丸)、または酵素およびDNA(図5
中の白丸)のいずれかとともに、0〜2時間、図5に示
すようにインキュベートさせた。次いで、50μlの0.05
Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)および0.5mlの希釈
ストック色素溶液(上記)を反応混合物に添加した。得
られた混合物を、室温で暗所に15分間維持し、次いで蛍
光強度を上記のように測定した。
実験(その結果を図5に示す)により、DNA酵素単独
の存在下でインキュベートした場合、変換は起こらなか
ったことが判明した(図5中の白丸)。グルコースまた
は3−デオキシヘキソン酸のいずれかを、インキュベー
ション混合物に添加した場合、DNAのCO−DNAへの変換が
検出された(図5中のそれぞ、白四角および白三角)。
しかし、これに反して、図5中の黒丸により示されるよ
うに、3−デオキシヘキソース−2−ウロースを添加し
た場合、変換は生じなかった。しかし、3−デオキシヘ
キソース−2−ウロースは、CO−DNAの酸加水分解によ
り得られた。
実施例3 DNAのCO−DNAへの変換に関与する工程 一様に標識した14Cグルコースを、部分精製酵素と、D
NAの存在下でインキュベートした。37℃で数時間インキ
ュベートした後、反応混合物をSephacryl S−300で2つ
のピークに分離した。第1のピーク由来の物質をプロテ
イナーゼkで消化し、そしてエタノールで沈殿させた。
沈殿を遠心分離し、そして14C標識デオキシ核酸をペレ
ットから単離した。第2のピークをクロロホルム中で振
盪し、そして遠心分離して第2の上清を得た。単離手順
を示す模式図を図6に提供する。14C標識3−デオキシ
ヘキソン酸を反応混合物中に検出した(図7A)。このこ
とは、もとの反応混合物中の標識グルコースが3−デオ
キシヘキソン酸に転換されたことを示す。これらの結果
は、CO−DNAにおける3−デオキシヘキソン酸の存在と
一致する。さらなる証拠は、3−デオキシヘキソン酸
が、中間体、3−デオキシヘキソン酸のラクトン(閉
環)を介してCO−DNAを生成するために用いられること
を示した(図7B)。DNAからCO−DNAへの変換に関与する
と考えられる反応を、模式的に図8に示す。
実施例4 DNAからCO−DNAへの変換の確認 14C標識グルコースを基質として使用した場合、標識
炭素はCO−DNA中に取り込まれた。標識CO−DNAから得ら
れたすべのヌクレオチド(またはヌクレオシド)もまた
標識され(図9)、そして標識ヌクレオチドから遊離さ
れた糖成分のほぼすべてが3−デオキシヘキソン酸にな
っていた(図10)。これらの結果は、CO−DNAがグルコ
ース由来の炭素を基質として用いる変換反応によって生
成されたことを確認する。
実施例5 変換酵素の単離 粗酵素調製物を、17日ニワトリ胚大脳または1日ニワ
トリ大脳のいずれかから得た。いずれの場合において
も、20のニワトリの大脳を、10mM Tris/HCl(pH7.5)、
2.5mM MgCl2、0.1mM CaCl2、0.1%Nonidet P−40、およ
び0.25M蔗糖を含むホモジナイズ緩衝液100mlに懸濁し
た。位相差顕微鏡下で見て、細胞は破砕されるが、核は
インタクトなままであるように、ホモジナイズの速度お
よび時間を制御した。核を、500×gでの10分間の遠心
分離により採集した。ペレットの核を、10mM Tris/HCl
(pH7.5)、1mM MgCl2、0.2mM CaCl2、および0.5M硫酸
アンモニウムを含む緩衝液50mlに懸濁し、そして24時間
4℃で攪拌した。次いで、この混合物を、DNAを除去す
るために100,000×gで1時間遠心分離した。上清を採
集し、そしてロータリーエバポレーターで濃縮し、そし
て10mM Tris/HCl(pH7.5)、1mM MgCl2、0.2mM CaCl2
0.05M NaCl、および0.1M硫酸アンモニウムを含有する緩
衝液に対して透析した。得られた物質を粗酵素単離物と
して使用した。酵素をさらに精製するために、粗単離物
を、10mM Tris/HCl(pH7.5)、1mM MgCl2、0.2mM CaC
l2、0.05M NaCl、および0.1M硫酸アンモニウムを含有す
る緩衝液で平衡化したDEAE−Sephadexカラムに吸着させ
た。酵素を同じ緩衝液を使用して溶出させた。溶出され
た画分を図11に示す。DNAからCO−DNAへの変換活性は、
ピーク1およびピーク2中に存在し、ここで蛍光強度の
低下が見られる。図11におけるピーク1およびピーク2
を採集し、そして10mM Tris/HCl(pH7.5)、1mM MgC
l2、0.2mM CaCl2、および0.01M NaClを含む緩衝液に対
して別々に透析した。
上記で得た2つの画分を別々に使用してDNAのCO−DNA
への変換反応を調べた。ピーク1から得た画分は、グル
コースまたは3−デオキシヘキソン酸のいずれを使用し
てもDNAのCO−DNAへの変換を触媒し得た。ピーク2から
得た物質は、3−デオキシヘキソン酸の存在下でのみ変
換を触媒し得た。これらの結果は、変換酵素が酵素複合
体として機能することを示した。酵素複合体の1つの成
分はグルコースを3−デオキシヘキソン酸に変換し、そ
して他の成分は3−デオキシヘキソン酸を用いてDNAのC
O−DNAへの変換を触媒する。
次いで、DEAE−Sephadex画分(上記)をSP−Sepharos
eに吸着させ、そしてNaClの直線勾配を用いて溶出させ
た。得られた画分を図12に示す。SP−Sepharoseカラム
から得られた画分を採集し、そして10mM Tris/HCl(pH
7.5)、1mM MgCl2、0.2mM CaCl2、および0.01M NaClを
含む緩衝液に対して透析した。得られた単離物を上記の
緩衝液で平衡化したQ−Sepharoseカラムに結合させ、
そしてNaClの濃度勾配を用いて溶出させた。得られた画
分を図13に示す。活性試験により、変換酵素はカラムに
吸収されなかったことが判明した。
Q−Sepharose素通り画分を採集し、濃縮し、そして
蒸留水中で透析した。ペプチドを10%SDSゲルで分離
し、Immobilon−Pメンブレンにブロットし、そして、M
atsudaira,J.Biol.Chem.,262:10035−10038(1987)
(本明細書中に参考として援用される)に記載の方法に
従ってPonceau Sで染色した。結果を図14に示す。ここ
で、強いバンド(0.56のRf)およびより顕著でないバン
ドが0.62および0.68に存在する。
Rf=0.56バンド(約43,000Dの分子量を有する)のア
ミノ末端配列決定により、AKVAVLGASGGIGQPLSLLLKNTPLT
GQ(配列番号1)のN末端配列が判明した。GENBANKデ
ータベースの検索により、N末端からアミノ酸番号20の
配列番号1の部分が、ブタミトコンドリアンゴ酸デヒド
ロゲナーゼのC鎖のN末端部分と同一であったことが判
明した。SWISS−PROTデータベースにより、配列番号1
とラットミトコンドリアリンゴ酸デヒドロゲナーゼのア
ミノ酸25〜44との間の同一性が判明した。N末端配列決
定は、SDSゲルからの関連するタンパク質バンドをPVDF
メンブレンに移し、それをPSQ−1システム気相シーケ
ネーター(sequenator)(Shimadzu Co.,Kyoto,Japan)
を使用して分析した。
Rf0.56画分についてのさらなる情報を得るために、こ
れをV8プロテアーゼまたはリジルエンドペプチダーゼの
いずれかで消化し、そして各々の場合において得られた
ペプチドフラグメントを逆相HPLCにより精製した。V8プ
ロテアーゼ消化により生成したより小さいフラグメント
のいくつかを配列決定し、そしてSWISS−PROTデータベ
ース中の既知のタンパク質配列に対して比較した。得ら
れた配列は、ENYPLD(配列番号2)、EKFLKGNIQD(配列
番号3)、EVIDGANVH(配列番号4)、EANGDDF(配列番
号5)、EQVITQN(配列番号6)、EAGDGXD(配列番号
7)、およびEAMNNPFD(配列番号8)であった。これら
の配列のいずれもが、リンゴ酸デヒドロゲナーゼに対す
るいかなる相同性も示さなかった。リジルエンドペプチ
ダーゼ消化で得られたフラグメントKQLGDN(配列番号
9)もまたリンゴ酸デヒドロゲナーゼに対する相同性を
有しなかった。興味深いことに、配列番号1AKVAVLGASGG
IGQPLSLLLKNTPLTGQと同一であるリンゴ酸デヒドロゲナ
ーゼのN末端部分は、NADのアデニンとの結合部位を含
むことがわかっている。
その領域は、配列番号1におけるLeu−6およびGly−
10に対応する2つの保存されたアミノ酸を含む。
部分配列決定した酵素を含有する抽出物から、変換酵
素複合体をコードする遺伝子(単数または複数)を当該
分野における標準的な方法により単離するために、オリ
ゴヌクレオチドプローブを得ることは慣例であることが
予期される。例えば、酵素または酵素複合体の少なくと
も一部に対する遺伝子は、ペプチド配列EANGDDF(配列
番号10)およびIVVIFSPNEEQNH(配列番号11)に対応す
るプライマーを使用するPCRにより得られ得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 9/92 A61K 37/58 (72)発明者 香川 晴男 京都府京都市山科区東野南井ノ上町13― 29 (72)発明者 香川 和子 京都府京都市山科区東野南井ノ上町13― 29 (72)発明者 時松 敬明 京都府京都市伏見区横大路下三栖山殿1 伏見ハイムC―213 (56)参考文献 Annual Reports of the Institute for Virus Research of Kyoto University, Vol.37,(1994),p.61 Annual Reports of the Institute for Virus Research of Kyoto University, Vol.36,(1993),p.51−52 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12N 9/00 - 9/99 A61K 31/00 - 48/00 A61P 1/00 - 43/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) MEDLINE(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】DNAのCO−DNAへの変換を触媒する、単離さ
    れそして実質的に純粋な酵素であって、AKVAVLGASGGIGQ
    PLSLLLKNTPLTGQからなるN末端配列を含み、10%SDSゲ
    ルで0.56のRf値を示す、酵素。
  2. 【請求項2】DNAのCO−DNAへの変換を触媒する酵素複合
    体であって、請求項1に記載の酵素を含み、グルコース
    および3−デオキシヘキソン酸からなる群より選択され
    る糖を含む適切な緩衝液の存在下でCO−DNAへの変換を
    触媒する、酵素複合体。
  3. 【請求項3】前記酵素のV8プロテイナーゼ消化が、ENYP
    LD(配列番号2)、EKFLKGNIQD(配列番号3)、EVIDGA
    NVH(配列番号4)、EANGDDF(配列番号5)、EQVITQN
    (配列番号6)、EAGDGXD(配列番号7)、EAMNNPFD
    (配列番号8)、およびKQLGND(配列番号9)からなる
    群より選択される配列を有する少なくとも1つのフラグ
    メントを生じる、請求項1に記載の単離されそして実質
    的に純粋な酵素。
  4. 【請求項4】DNAをCO−DNAに変換するための方法であっ
    て、該方法は以下の工程: 従来のDNAを、グルコースおよび3−デオキシヘキソン
    酸からなる群より選択される糖を含む適切な緩衝液の存
    在下で、請求項1に記載の酵素または請求項2に記載の
    酵素複合体に曝露する工程、 を含む、方法。
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Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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Annual Reports of the Institute for Virus Research of Kyoto University,Vol.36,(1993),p.51−52
Annual Reports of the Institute for Virus Research of Kyoto University,Vol.37,(1994),p.61

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