JPH1150073A - ごみ固形燃料及びその製造方法 - Google Patents

ごみ固形燃料及びその製造方法

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JPH1150073A
JPH1150073A JP9207670A JP20767097A JPH1150073A JP H1150073 A JPH1150073 A JP H1150073A JP 9207670 A JP9207670 A JP 9207670A JP 20767097 A JP20767097 A JP 20767097A JP H1150073 A JPH1150073 A JP H1150073A
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metal compound
solid fuel
alkaline earth
waste
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Yasuhiro Sueoka
靖裕 末岡
Ayumi Yamazaki
歩 山崎
Tomoyuki Imai
知之 今井
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Toda Kogyo Corp
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Toda Kogyo Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E50/00Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
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    • Y02E50/30Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 都市ごみや産業廃棄物から不燃物を除去して
得られた可燃物、特にプラスチック等の可燃物を固形燃
料化する方法及び該方法によって得られるごみ固形燃料
に関する。 【解決手段】 都市ごみや産業廃棄物から不燃物を除去
して得られた可燃物と、アルカリ金属化合物もしくはア
ルカリ土類金属化合物及び酸化鉄又は含水酸化鉄とを混
合してなることを特徴とするごみ固形燃料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみや産業廃棄
物から不燃物を除去して得られた可燃物、特に廃プラス
チック等の可燃物を固形燃料化する方法に関し、詳しく
は燃焼時に発生する燃焼排ガス中のHClおよび排ガス
中で生成する毒性の強いダイオキシンの生成の極めて少
ないごみ固形燃料及びその製造方法を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ごみの発生量は文明のパラメータと言わ
れており、わが国でも、近年生活ごみとしての都市ごみ
や産業廃棄物における廃プラスチック等の可燃廃棄物が
大量に発生し、その処理が社会問題となっている。すな
わち、従来から実施されている埋め立てや焼却による処
理では対応が困難な状況になっている。
【0003】上記埋め立ては、わが国では用地確保が困
難となり、その限界値に達している。焼却処理の場合に
は単に減容化のために焼却するのではなく、燃焼熱を利
用した、いわゆるごみ発電により可燃物をエネルギ源と
して回収するサーマルリサイクルが可能である。地球温
暖化の要因である二酸化炭素の低減と石油資源節約の観
点から、ごみ発電に大きな期待が寄せられ開発が進めら
れている。
【0004】しかしながら、ごみ中の可燃物を焼却する
に際しては、厨芥類やオムツ、廃プラスチック中の塩化
ビニル等に由来する塩化水素(HCl)が燃焼排ガス中
に放出されることや、窒素酸化物(NOx )あるいは微
量であるが毒性の強いダイオキシン等の有害物が生成す
る等の問題がある。
【0005】現在、燃焼排ガス中のHClは大気汚染防
止の観点から、燃焼排ガスを熱交換器等により低温にし
た後、大気中に放出する前で除去している。この方法で
は天然に産出する安価な石灰(CaCO3 )を脱HCl
活性を高めるために仮焼して生石灰(CaO)や消石灰
{Ca(OH)2 }に転化して、これらを集塵機として
のバグフイルタの前部に添加し、集塵機のガスの広接触
面積機構を利用して、HClを塩化カルシウムの固相と
して捕捉している。
【0006】排ガス中に発生するHClは発電に必要な
高温スチームを発生させる燃焼排ガスとスチームとの熱
交換器、いわゆるスーパーヒータを腐食させる。このた
め、ごみ発電では、この腐食を抑えるためにスーパーヒ
ータの操作温度を下げて運転せざるを得ず、現状では高
効率の発電を行うことは困難である。すなわち、重油等
の燃料による通常の発電効率としては30%以上が得ら
れているが、廃プラスチック発電やごみ発電では耐食性
の高い不錆鋼材を適用してさえ最高20%が限界であ
る。さらに、発電効率の向上を可能とするスーパーごみ
発電では、ごみ焼却とは関係のないガスタービンを布設
し、その排気ガスをごみ焼却に再利用しているが設備費
の高騰やタービン運転の煩雑さがある。
【0007】そこで、安価かつ簡単な運転で高効率発電
を可能とするために、燃焼ガスが熱交換器と接触する以
前のできるだけ早い時点、特に、可燃物の燃焼時にHC
lの燃焼排ガス中への移行を抑制し、かつ、他の有害成
分も効率よく除去する方法が強く要求されている。
【0008】これに対応する従来のごみ処理法として、
ごみの運搬や保管等を容易にする目的で、その中から不
燃物である鉄、アルミニウム、ガラス、石等を予め除去
し、可燃物の中に炭酸塩、酸化物、水酸化物等のアルカ
リ金属化合物やアルカリ土類金属化合物を混合して固形
化する手法が提案されている。これはRDF(RefuseDe
rived Fuel )と呼ばれて、ごみのサーマルリサイクル
の一助として注目されている。すなわち、図4にその製
造工程を一例として示すが、可燃分を含むごみ体1を、
先ず、破砕、選別工程2にて再片化し金属を除去した
後、乾燥・選別工程3にて固形化に適した水分まで乾燥
するとともにガラス、瓦礫類の不燃物を除去して可燃分
4を得、これをさらに、混合工程5にてアルカリ金属化
合物やアルカリ土類金属化合物8を添加・混合して、そ
の後、成形工程6において所定サイズに加圧・成形して
ごみ固形燃料7を製造するものである。RDF中のアル
カリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物は、粘結剤と
しての作用やアルカリ性による防腐剤や消臭剤としての
作用の他に、燃焼中にHClと反応する脱HCl剤とし
ての作用も有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ごみ
や産業廃棄物を焼却して、その際に高効率発電を可能に
するために、可燃物の焼却時に発生する燃焼排ガス中の
HClを効果的に固定すると同時に、他の有害物も同時
に低減する方法が要求されている。しかし、ごみ等の焼
却にあたり、単にアルカリ金属化合物やアルカリ土類金
属化合物の添加法では、後述の比較例に示すとおり、焼
却排ガス中のHClを効率よく除去するためには、同排
ガス中のHClに対するアルカリ金属化合物やアルカリ
土類金属化合物を化学当量より過剰に添加する必要があ
る。すなわち、HClとアルカリ金属化合物やアルカリ
土類金属化合物は、これらの化合物表面での気−固反応
であるため反応速度が遅く、反応率、すなわち利用率が
低い。このため、未反応アルカリ金属化合物やアルカリ
土類金属化合物が焼却炉外部に排出され、焼却灰の増加
につながるとともに経済的にも不利であった。
【0010】そこで、本発明はごみ体の焼却に際して高
効率発電を可能にするために、可燃物の焼却時に発生す
る燃焼排ガス中のHClを効率的に固定して除去すると
ともに、他の有害ガスの発生の極めて少ないごみ固形燃
料及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は次のと
おりの本発明(1)〜(3)によって達成できる。すな
わち、本発明は(1)都市ごみや産業廃棄物から不燃物
を除去して得られた可燃物と、アルカリ金属化合物もし
くはアルカリ土類金属化合物及び酸化鉄又は含水酸化鉄
とを混合してなることを特徴とするごみ固形燃料、
(2)都市ごみや産業廃棄物から不燃物を除去し、得ら
れた可燃分に対して、アルカリ金属化合物もしくはアル
カリ土類金属化合物および酸化鉄又は含水酸化鉄を混合
し、これを成形して固形燃料化することを特徴とするご
み固形燃料固形燃料の製造方法及び(3)前記、アルカ
リ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物に、予め
前記酸化鉄又は含水酸化鉄を混合し、これを前記可燃物
に混合し成形することを特徴とする上記(2)記載のご
み固形燃料の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】次に本発明の(1)〜(3)の実
施にあたっての諸条件についてまとめて説明する。本発
明におけるごみ体は都市ごみや廃プラスチックを含む産
業廃棄物であり、殊に都市ごみ中の厨芥類、オムツ、廃
プラスチック中の塩化ビニル、塩化ビニリデン等含塩素
の可燃物であり、焼却時に燃焼排ガス中にHClを発生
させる要因を含む物である。
【0013】本発明におけるアルカリ金属化合物やアル
カリ土類金属化合物は脱HCl活性の高いアルカリ金属
{Li,Na,K,(Rb),(Cs)・・・・但し
( )内のものはコスト的に使用困難}の炭酸塩(例え
ばLi2 CO3 ,NaHCO3,Na2 CO3 ,KHC
3 ,K2 CO3 ),酸化物(K2 O)、水酸化物(L
iOH,NaOH,KOH)などやアルカリ土類金属
{Be,Mg,Ca,Sr,Ba・・・・但し、Beは
毒性のために使用困難}の炭酸塩(MgCO3 ,CaC
3 ,SrCO3 ,BaCO3 )、酸化物(MgO,C
aO)、水酸化物{Mg(OH)2 ,Ca(OH)2
Sr(OH)2 ,Ba(OH)2 }などが十分適用でき
る。これらの化合物は微粉化するほど活性が高まるが、
ハンドリング性を考慮して通常に平均粒径:5μm程度
の微粉状のものが使用される。アルカリ金属化合物、ア
ルカリ土類金属化合物の必要添加量としてはRDFが燃
焼する際に発生するHClを中和するのに必要な量を添
加する。すわなち、ごみ体中のClに対して、アルカリ
金属化合物の場合はアルカリ金属とのモル比で1〜2
倍、好ましくは1.2〜1.6倍のアルカリ金属化合物
を添加する。アルカリ土類金属化合物の場合は、ごみ体
中のClに対しアルカリ土類金属のモル比が0.5〜1
倍、好ましくは0.6〜0.8倍のアルカリ土類金属化
合物を添加する。こられの量の下限値以下であればHC
lの除去率は低下するし、上限値以上ではアルカリ金属
化合物、アルカリ土類金属化合物は焼却灰中に移行し、
灰の増量につながり経済的にも不利になる。
【0014】本発明における酸化鉄としては一般式Fe
x (0<x≦1)が、含水酸化鉄としてはゲータイト
(α−FeOOH)、アカゲナイト(β−FeOO
H)、レッピドクロサイト(γ−FeOOH)が使用し
うる。このうち、含水酸化鉄はその効果が高い。この含
水酸化鉄の粒子径は平均長軸径が0.08〜0.5μ
m、好ましくは0.1〜0.3μmである。ごみ体に対
する酸化鉄又は含水酸化鉄の適用量はダイオキシンの低
減には0.1重量%以上で十分であるが、後述の如くH
Clの低減には最適な量と適用法がある。
【0015】本発明におけるアルカリ金属化合物やアル
カリ土類金属化合物および酸化鉄又は含水酸化鉄の添加
は、これらの均一分散およびごみ体との混合の上で、ご
み体が適度に乾燥・細片化し・金属等不燃物が除去され
た状態で行うことが望ましく、破砕・選別・乾燥工程の
後段で、成形工程の前段に混合工程を設けて行うことが
効率的且つ効果的である。
【0016】また、後述のように、本発明により得られ
る高効率の脱HCl効果はアルカリ金属化合物やアルカ
リ土類金属化合物と酸化鉄又は含水酸化鉄の共存により
得られることから、両者が近接して存在するほど、より
高い反応率が発現する。したがって、ごみ等の焼却にあ
たり、単に予めアルカリ金属化合物もくしはアルカリ土
類金属化合物を添加して燃焼させるよりも、燃焼前にご
み体とアルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物と
酸化鉄又は含水酸化鉄を混合して圧縮成形することによ
り、これらの化合物と酸化鉄又は含水酸化鉄は近接させ
ることにより、高い反応率を得ることができる。さら
に、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物と酸
化鉄又は含水酸化鉄を予め混合して、これらの化合物と
酸化鉄又は含有酸化鉄を合体させ、その後ごみ体に添加
することにより、アルカリ金属化合物やアルカリ土類金
属化合物、酸化鉄又は含水酸化鉄およびごみ体を同時に
混合するよりもさらに高い脱HCl効果を得ることがで
きる。前述したように、酸化鉄又は含水酸化鉄は1μm
以下の超微粒子であり、その付着力は非常に大きく、ア
ルカリ金属化合物やアルカリ土類金属化合物との予備混
合により、これらの化合物と酸化鉄又は含有酸化鉄は強
固に合体し、極めて高い反応活性を示すようになる。
【0017】本発明によるごみ固形燃料を燃焼させた場
合、燃焼反応部位にて発生するHClの80%以上、好
ましくはは97%以上、より好ましくは99%以上を抑
制することができる。また、本発明によるごみ固形燃料
を燃焼させた場合、燃焼反応部位にてそこで発生するダ
イオキシンの99%以上を抑制することができる。
【0018】(作用)本発明において最も重要な点は、
ごみ体をアルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属
化合物と酸化鉄又は含水酸化鉄を均一混合・成形した後
に燃焼させた場合には、通常燃焼部で発生するHClを
完全に固定して、排ガス中に放出させないという事実で
ある。この効果的なHClの固定についての酸化鉄又は
含水酸化鉄の作用について、発明者は次のような機構を
考えている。以下、含有酸化鉄を例にとって説明する。
【0019】ごみ体を昇温着火した時点の雰囲気を微視
的にみると、(1)式に示すとおり有機物の反応により
還元状態になっているから、本発明の含水酸化鉄は
(1)式中の水素や一酸化炭素で還元されて、FeOな
いしFeOx (0<x≦1)となる。このFeOx 反応
活性が高く、下記(2)式に示すとおり、塩化ビニル等
塩素化合物が分解して生成するHClと速やかに反応す
る。
【化1】 有機物+H2 O→H2 +CO・・・・・・・・・・・・・・(1) FeO+2HCl→FeCl2 +H2 O・・・・・・・・・(2) このFeCl2 は燃焼の高温度の状態では、燃焼ガス中
のH2 Oと反応分解して下記(3)に示すHCl* を触
媒上に形成する。
【化2】 FeCl2 +H2 O→FeO*2HCl* ・・・・・・・・(3) (FeO* 2HCl* はFeOx 上にHClが吸着して
いる状態を示す)このHClは反応活性が極めて高く、
下記(4)式に示すとおり、近接している例えば脱HC
l剤(Ca)と効果的に反応して塩化カルシウムとな
り、燃焼ガス中にHClが飛散することがなくなる。
【化3】 CaCO3 +2HCl* →CaCl2 +H2 O+CO2 ・・・(4)
【0020】本発明者が行った実施例からその要点を抽
出して説明すれば、以下のとおりである。図3におい
て、グラフ(イ)はごみ体に対してCaCO3 を4重量
%適用した事例であり、該ごみ体とCaCO3 の混合物
に含水酸化鉄の添加量を種々変化させ、混合したのち燃
焼させてCaCO3 のCaCl2 への転化率を求めた曲
線である。グラフ(イ)の示すところは、CaCO3
含水酸化鉄を併用した場合は、CaCO3 単独の場合に
比較して塩化物への転化率が向上することが判る。すな
わち、CaCO3 に対する含水酸化鉄の添加量を増加す
ると、CaCl2 への転化率が向上する。更に、図3の
グラフ(ロ)より、単にCaCO3 化合物と含水酸化鉄
をごみ体に混合する場合に対して、CaCO3 と含水酸
化鉄を予備混合して、その後にごみ体に添加成形する方
法がより塩化物への転化率が向上することが判る。
【0021】本発明によるごみの固形燃料化方法にかか
る実施の形態を図1,図2により説明する。図1の方法
は、破砕・選別工程を経て不燃物が除去された可燃ごみ
にアルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物
と酸化鉄又は含水酸化鉄をそれぞれ直接混合し、その
後、成形して固形燃料を製造する方法である。図1にお
いて、可燃分を含む可燃廃棄物10は先ず破砕機11で
細片化され、磁力選別機12で金属を除去された後、乾
燥・選別機13、例えば風力選別機つきの気流乾燥機に
て固形化に適した水分まで乾燥されるとともにガラス、
瓦礫類の不燃物が除去される。ここで、乾燥され不燃物
を除去された可燃分14はアルカリ金属化合物もしくは
アルカリ土類金属化合物31と酸化鉄又は含水酸化鉄3
0とともにミキサ15に供給されて混合された後、圧縮
成形機16で所定サイズに加圧・成形されて固形燃料1
7となる。得られた固形燃料17は貯留ヤード(図示せ
ず)に一時貯留され、利用先に搬送されボイラ燃料等と
して利用される。
【0022】次に、図2の方法は、破砕・選別工程を経
て不燃物が除去された可燃ごみに、予めアルカリ金属化
合物もしくはアルカリ土類金属化合物と酸化鉄又は含水
酸化鉄を予備混合したものを混合し、その後、成形して
固形燃料を製造する方法である。アルカリ金属化合物も
しくはアルカリ土類金属化合物31と酸化鉄又は含水酸
化鉄30は添加剤ミキサ20に供給され、予備混合され
たのち、乾燥され不燃物を除去された可燃分14ととも
にミキサ15に供給されて混合される。その他の構成要
素および作用は図1の実施例のものと同じである。前述
したように、予備混合により、アルカリ金属化合物もく
しはアルカリ土類金属化合物と酸化鉄又は含水酸化鉄は
強固に合体し、極めて高い反応活性を示すようになり、
よりHClの固定化率が向上する。
【0023】本発明で用いるアルカリ金属化合物もしく
はアルカリ土類金属化合物としては、脱HCl活性の高
い生石灰や消石灰は勿論、活性の低いCaCO3 等のC
a化合物をはじめとして脱HCl活性のあるその他のア
ルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物が適
用可能である。ごみ体に対する適用量は、Ca化合物の
場合、ごみ体中のClに対してモル比で0.5〜1.0
であり、好ましくは0.6〜0.8である。
【0024】一方、本発明における酸化鉄又は含水酸化
鉄としては、特に含水酸化鉄{ゲータイト(α−FeO
OH),アカゲナイト(β−FeOOH),レッピドク
ロサイト(γ−FeOOH)}を適用するのが効果が高
い。この含水酸化鉄の粒子径は平均長軸径が0.08〜
0.5μm、好ましくは0.1〜0.3μmである。ご
み体に対する適用量はHClの低減に対しては、アルカ
リ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物の10〜
30重量%添加すれば、これらの化合物を極めて高い利
用率で塩化物に転換できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例をあげ、本発
明の効果を明らかにする。
【0026】(例1)塩素を0.5重量%含有する都市
ごみ一般廃棄物を剪断式破砕機で約50mm以下に破砕
し、磁選機により金属を除去したのち、風力選別機つき
気流乾燥機でガラス等の不燃物を除去するとともに水分
10%まで乾燥した。乾燥後の可燃物に1.3重量%の
Ca(OH)2 と該Ca(OH)2 に対して15重量%
の含水酸化鉄を添加し,ミキサで混合したのち、圧縮成
形機にて成形し、直径10mmの円筒状の固形燃料を得
た。この円形燃料を流動床式焼却炉で焼却し、炉出口の
燃焼排ガスを分析した結果、排ガス中の塩化水素および
ダイオキシンの除去率はそれぞれ85%および97%で
あった。
【0027】(例2)塩素を0.5重量%含有する都市
ごみ一般廃棄物を剪断式破砕機で約50mm以下に破砕
し、選別機により金属を除去したのち、風力選別機つき
気流乾燥機でガラス等の不燃物を除去するとともに水分
10%まで乾燥した。Ca(OH)2と含水酸化鉄を
7:1の比率で混合した物を乾燥後の可燃物に1.2重
量%添加し、ミキサで混合したのち、圧縮成形機にて成
形し、直径10mmの円筒状の固形燃料を得た。この固
形燃料を流動床式焼却炉で焼却し、炉出口の燃焼排ガス
を分析した結果、排ガス中の塩化水素およびダイオキシ
ンの除去率はそれぞれ98%および99%であった。
【0028】(例3)塩素を0.5重量%含有する都市
ごみ一般廃棄物を剪断式粉砕機で約50mm以下に破砕
し、磁選機により金属を除去したのち、風力選別機つき
気流乾燥機でガラス等の不燃物を除去するとともに水分
10%まで乾燥した。KOHと含水酸化鉄を9:1の比
率で混合した物を乾燥後の可燃物に1.5重量%添加
し、ミキサで混合したのち、圧縮成形機にて成形し、直
径10mmの円筒状の固形燃料を得た。この固形燃料を
流動床式焼却炉で焼却し、炉出口の燃焼排ガスを分析し
た結果、排ガス中の塩化水素およびダイオキシンの除去
率はいずれも98%であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によるごみの固形燃料化方法によ
れば、燃焼場において可燃分、アルカリ金属化合物もし
くはアルカリ土類金属化合物および酸化鉄又は含水酸化
鉄が近接して存在し、極めて高いアルカリ金属化合物も
しくはアルカリ土類金属化合物の反応活性が得られるた
め、これらの化合物の反応率すなわち利用率が高く、未
反応物の発生を極力抑えることができる。これにより、
アルカリ金属化合物もしくはアルカリ土類金属化合物を
過剰に使用することがなくなり、低コストで、燃焼時の
灰の排出が少なく、かつ塩化水素、ダイオキシン等の有
害物質の発生の極めて少ない固形燃料が提供され、かつ
その製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るごみの固形燃料化方
法の説明図。
【図2】本発明の第2実施例に係るごみの固形燃料化方
法の説明図。
【図3】本発明に係るアルカリ金属化合物もしくはアル
カリ土類金属化合物と含水酸化鉄による脱塩素効果を示
す説明図。
【図4】従来のごみ固形燃料の製造工程を示す説明図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 知之 広島県大竹市明治新開1番4 戸田工業株 式会社創造センター内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 都市ごみや産業廃棄物から不燃物を除去
    して得られた可燃物と、アルカリ金属化合物もしくはア
    ルカリ土類金属化合物及び酸化鉄又は含水酸化鉄とを混
    合してなることを特徴とするごみ固形燃料。
  2. 【請求項2】 都市ごみや産業廃棄物から不燃物を除去
    し、得られた可燃分に対して、アルカリ金属化合物もし
    くはアルカリ土類金属化合物および酸化鉄又は含水酸化
    鉄を混合し、これを成形して固形燃料化することを特徴
    とするごみ固形燃料固形燃料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記、アルカリ金属化合物もしくはアル
    カリ土類金属化合物に、予め前記酸化鉄又は含水酸化鉄
    を混合し、これを前記可燃物に混合し成形することを特
    徴とする請求項2記載のごみ固形燃料の製造方法。
JP9207670A 1997-08-01 1997-08-01 ごみ固形燃料及びその製造方法 Pending JPH1150073A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001214173A (ja) * 2000-02-02 2001-08-07 Tsutomu Matsuzaki 燃料の製造方法
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