【発明の詳細な説明】
ジメチコーンコポリオールを含む洗浄組成物
技術分野
本発明は洗浄組成物に関するものであり、とくに義歯等の洗浄に使用する組成
物に関するものである。とくに本発明は、改善された耐歯垢性、優れた義歯洗浄
性能、外観、物理的および溶解特性、抗菌性および使用性能を有する義歯洗浄組
成物に関するものである。
背景技術
義歯等のための泡立ち用タブレット(effervescent tablets)およびパウダー
は、当業界でよく知られている。義歯洗浄製品の目的は、完全に且つできるだけ
迅速に義歯を洗浄し、とくに義歯が装着されている間に集合する歯垢、粘着物質
およびバクテリアの蓄積を取り除くことである。付着した歯垢およびバクテリア
が完全に洗浄されていない義歯を装着することは、非衛生的であることばかりで
はなく、短時間で粘膜組織に悪影響を及ぼす。またバクテリアの付着は、使用し
ているプラスチック材料のいわゆる細菌腐食をもたらし、義歯が変色したり悪臭
を放ったりする。
歯磨き剤組成物にシリコーンを用いることは公知であり、この技術によれば、
歯をコーティングしキャビティおよび汚れが防止できるとされている。例えば英
国公開特許第689,679号明細書には、歯にタール、汚れ、歯石、食物かす
等が付着すること、あるいはこれらを除去するためのオルガノポリシロキサンを
含むうがい薬が開示されている。
米国特許第2,806,814号明細書には、活性成分としてアミノカルボン
酸の高級脂肪族アシルアミドと、シリコーン化合物とを組み合わせて含む歯科用
製剤が開示されている。この特許には、タール、汚れ、歯石等が歯に付着するこ
とを防止するか、あるいはこれらの除去を容易にするためにシリコーン化合物が
例示されている。
シリコーン化合物は活性原料の抗菌性および酸抑制活性を改善する相乗剤とし
て作用するとされている。ジメチルポリシロキサンがとくに有効であるとされて
いる。
米国特許第3624120号明細書には、カチオン界面活性剤、抗菌剤として
、且つ抗カリエス誘発性剤として使用するための環状シロキサンポリマーの第4
級アンモニウム塩が開示されている。
もちろん義歯はアクリルのようなプラスチック材料から一般的になるので、義
歯の歯垢の蓄積を防止すること、あるいは義歯から歯垢を取り除くことへの課題
は、歯のエナメル質の歯垢防止および歯垢除去の課題とは基本的に異なる。
したがって本発明は、歯垢、粘着物質およびバクテリアの付着に対して改善さ
れた効果を有し、また同時に優れた義歯洗浄能力、外観、物理的特性、溶解性お
よび実用性を提供する義歯洗浄剤を提供するものである。
発明の要旨
本発明の第1の見地によれば、無機過酸塩漂白剤、泡立ち剤、下記式(I):
(式中、Xは水素、約1〜約16個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシお
よびアシル基から選択され、Yは約8〜約22個の炭素原子を有するアルキルお
よびアルコキシ基から選択され、nは約0〜約200であり、mは約1〜約40
であり、qは約1〜約100であり、残基(C2H4O−)x(C3H6O−)yXの
分子量は約50〜約2000、好ましくは約250〜約1000であり、xおよ
びyはオキシエチレン:オキシプロピレンの重量比が約100:0ないし約0:
100、好ましくは約100:0ないし約20:80になるような値である)を
有するアルキル−およびアルコキシ−ジメチコーンコポリオールから選択される
ジメチコーンコポリオールを含む義歯洗浄組成物が提供される。
特記しない限り、すべての%および比は、組成物全重量に対する重量基準であ
る。
本発明の洗浄組成物は、上記のように3つの必須成分、すなわち漂白剤、ジメ
チコーンコポリオールおよび泡立ち剤をベースとして含むものである。これらの
成分のそれぞれを以下説明する。
漂白剤は、無機過酸塩であることができ、アルカリ金属、アンモニウムパーサ
ルフェート、パーボレート、パーカーボネート、パーホスフェート、アルカリ金
属およびアルカリ土金属パーオキサイドのような義歯洗浄剤に使用される公知の
漂白剤のいかなるものから選択されてもよい。好適な漂白剤の例としては、カリ
ウム、アンモニウム、ナトリウムおよびリチウムパーサルフェート、パーボレー
トモノおよびテトラハイドレート、ソジウムピロホスフェートパーオキシハイド
レート、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウムおよび亜鉛パーオキサイド
が挙げられる。しかしながらこれらの中で、アルカリ金属パーサルフェート、パ
ーボレートおよびこれらの混合物が好ましく、さらに好ましくはアルカリ金属パ
ーボレートである。実際、タブレット組成物が、たとえアルカリ金属パーサルフ
ェートが存在しなくても優れた抗菌活性を提供するということが本発明の一つの
特性である。
組成物の全体に対する漂白剤の重量は、一般的に約5〜約70%、好ましくは
約10〜約50%である。アルカリ金属パーサルフェートおよびパーボレートの
混合物を含む組成物において、全体のパーサルフェート:パーボレートの比は約
5:1〜約1:5、とくに約2:1〜約1:2であるのが好適である。
また本発明の組成物は、ジメチコーンコポリオール抗歯垢剤を含む。一般的な
用語において、ジメチコーンコポリオールは、下記式(I):
(式中、Xは水素、約1〜約16個の炭素原子を有するアルキル、アルコキシお
よびアシル基から選択され、Yは約8〜約22個の炭素原子を有するアルキルお
よびアルコキシ基から選択され、nは約0〜約200であり、mは約1〜約40
であり、qは約1〜約100であり、残基(C2H4O−)x(C3H6O−)yXの
分子量は約50〜約2000、好ましくは約250〜約1000であり、xおよ
びyはオキシエチレン:オキシプロピレンの重量比が約100:0ないし約0:
100、好ましくは約100:0ないし約20:80になるような値である)を
有するアルキル−およびアルコキシ−ジメチコーンコポリオールから選択される
。
好適な態様において、ジメチコーンコポリオールは、C12〜C20のアルキルジ
メチコーンコポリオールおよびその混合物から選択される。とくに好ましいのは
商品名Abil EM90として市販されているセチルジメチコーンコポリオールである
。ジメチコーンコポリオールは、重量基準で約0.01%〜約25%、好ましく
は約0.1%〜約5%、さらに好ましくは約0.5%〜約1.5%のレベルで存
在する。
義歯洗浄組成物は、泡立ち剤をさらに含むものであり、好適な態様においてこ
れは水の存在下二酸化炭素または酸素を放出し泡立つ固体ベースの材料の形状で
ある。本発明の組成物に使用される泡立ち剤は、酸性、中性またはアルカリ性の
pH条件で有効な泡立ち剤から選択することができるが、好ましくは酸性または
中性のpH条件で有効または最も有効である泡立ち剤、およびアルカリ性のpH条
件で有効または最も有効である泡立ち剤の組み合わせからなるのが好ましい。酸
性または中性のpH条件で有効である泡立ち剤は、少なくとも1種のアルカリ金
属カーボネートまたはバイカーボネート、例えばソジウムバイカーボネート、ソ
ジウムカーボネート、ソジウムセスキカーボネート、ポタシウムカーボネート、
ポタシウムバイカーボネートまたはこれらの混合物、これらと少なくとも1種の
非毒性で生理学的に容認できる有機酸、例えば酒石酸、フマル酸、クエン酸、リ
ンゴ酸、マレイン酸、グルコン酸、コハク酸、サリチル酸、アジピン酸、スルフ
ァミン酸、フマル酸ナトリウム、ナトリウムまたはカリウムの酸ホスフェート、
塩酸ベタイン、またはこれらの混合物との混合物を含む。これらの中でリンゴ酸
が好適である。アルカリ性のpH条件で有効な泡立ち剤は、過酸塩、例えばアル
カリおよびアルカリ土金属パーオクソボレート、パーボレート、パーサルフェー
ト、パーカーボネート、パーホスフェートおよび上記のようなこれらの混合物、
例えばアルカリ金属パーボレート(無水物、モノ−またはテトラハイドレート)
とモノパーサルフェートとの混合物、例えばイー・アイ・デュポン・ド・ネムー
ア社から市販されている商品名Caroatが挙げられ、これはモノパーサルフェート
、ポタシウムサルフェートおよびポタシウムバイサルフェートの2:2:1混合
物であり、約4.5%の活性酸素含量を有する。
とくに好適な組成物において、固体ベース材料は、(バイ)カーボネート/酸
泡立ち剤と、必要に応じてこれとパーボレート/パーサルフェート酸素泡立ち剤
との混合物を含む。泡立ち剤のこの組み合わせは、最適な溶解性、最適な洗浄性
および抗菌性を達成するためのpH条件を得るのに有効である。(バイ)カーボ
ネート成分は、組成物全体に対して約5%〜約65%、好ましくは約25%〜約
55%を含むのがよく、酸成分は、約5%〜約50%、好ましくは約10%〜約
30%含むのがよい。
本発明の組成物は、公知の義歯洗浄剤の他の成分を添加することもできる。と
くに好ましい他の成分は、有機ペルオキシ酸前駆体であり、次のペルオキシ酸形
成試験において、0.1Nのソジウムチオサルフェートの1.5ml以上の滴定値
を有する化合物として定義することができる。
試験溶液は、次の材料を1000mlの蒸留水に溶解することにより調製する:
ソジウムピロホスフェート
(Na4P2O7・10H2O) 2.5g
10.4%の有効酸素を有する
ソジウムパーボレート
(NaBO2・H2O2・3H2O) 0.615g
ソジウムドデシルベンゼンスルホネート 0.5g
この溶液に60℃で活性剤の特定量を加え、存在する有効酸素の各原子ごとに
活性剤の一つの分子が導入されるようにする。
活性剤の添加により得られた混合物を激しく撹拌し、60℃で維持する。添加
から5分後、溶液の100mlを取り出し、粉砕氷250gおよび氷酢酸15mlの
混合物上に直ちにピペットで滴下する。次にヨウ化カリウム(0.4g)を加え
、指示薬としてデンプンを用い、青色が消失するまで遊離ヨウ素を迅速に0.1
Nのソジウムチオサルフェートで滴定する。使用したソジウムチオサルフェート
のml数を、漂白活性剤の滴定値とする。
有機過酸塩前駆体は、典型的には1つ以上のアシル基を含み、パーハイドロラ
イシス(perhydrolisis)を受けやすい。好適な活性剤は、アシル基R−CO(
式中Rは好ましくは約1〜約20の炭素原子を有する炭化水素または置換された
炭化水素基である)を含むN−アシルまたはO−アシル化合物タイプのものであ
る。好適な過酸塩前駆体は:
1)式RCONR1R2(米国特許第3,117,148号明細書に記載さ
れているように、式中、RCOはカルボキシルアシル基であり、R1はアシル基
であり、R2は有機基である)のアシルオルガノアミド。この群に含まれる化合
物の例としては:
a)N,N−ジアセチルアニリンおよびN−アセチルフタルイミ
ド;
b)N−アシルヒダントイン、例えばN,N’−ジアセチル−5
,5−ジメチルヒダントイン;
c)ポリアシル化アルキレンジアミン、例えばN,N,N',N'−
テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)および対応するヘキサメチレンジ
アミン(TAHD)誘導体(これらは英国公開特
許第907,356号明細書、英国公開特許第907,357号明細書および英
国公開特許第907,358号明細書に開示されている);
d)アシル化グリコルリル(acylated glycolurils)、例えばテ
トラアセチルグリコルリル(英国公開特許第1,246,338号明細書、英国
公開特許第1,246,339号明細書および英国公開特許第1,247,42
9号明細書に開示されている)
を含む。
2)アシル化スルホンアミド、例えばN−メチル−N−ベンゾイル−メン
タンスルホンアミドおよびN−フェニル−N−アセチルメンタンスルホンアミド
(英国公開特許第3,183,266号明細書に開示されている)。
3)英国公開特許第836,988号明細書、英国公開特許第963,1
35号明細書および英国公開特許第1,147,871号明細書に開示されてい
るカルボキシエステル。このタイプの化合物の例としては、フェニルアセテート
、ソジウムアセトキシベンゼンスルホネート、トリクロロエチルアセテート、ソ
ルビトールヘキサアセテート、フラクトースペンタアセテート、p−ニトロベン
ズアルデヒドジアセテート、イソプロペネイルアセテート、アセチルアセトハイ
ドロキサム酸およびアセチルサリチル酸が挙げられる。他の例としてはフェノー
ルまたは置換フェノールとα−塩素化低級脂肪族カルボン酸、例えばクロロアセ
チルフェノールおよびクロロアセチルサリチル酸とのエステルが挙げられる(米
国特許第3,130,165号明細書に開示されている)。
4)式AcL(式中、Acは必要に応じて置換された線状または分岐C6
〜C20アルキルまたはアルケニル成分またはC6〜C20アルキル−置換アリール
成分を含む有機カルボン酸成分のアシル成分であり、Lは残りの基であり、その
共役酸は4〜13の範囲のpKaを有し、例えばオキシベンゼンスルホネートま
たはオキシベンゾエートである)を有するカルボキシエステル。このタイプの好
適な化合物は:
a)AcはR3−COおよびR3は6〜20、好ましくは6〜12、さ
らに好ましくは7〜9個の炭素原子を含む線状または分岐アルキル基でありカル
ボニル炭素含から伸びる最も長い線状アルキル鎖は、5〜18、好ましくは5〜
10個の炭素原子を含み、R3は必要に応じてCl、Br、OCH3またはOC2
H5により置換され(好ましくはカルボニル成分に対するα位で)ている。この
ような材料の例はソジウム3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼン
スルホネート、ソジウム3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゾエー
ト、ソジウム2−エチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、ソジウムノ
ナノイルオキシベンゼンスルホネートおよびソジウムオクタノイルオキシベンゼ
ンスルホネートが挙げられ、各例においてアシルオキシ基はp−置換されている
;
b)Acは式R3(AO)mXA(式中R3はアルキル成分として6〜
20、好ましくは6〜15個の炭素原子を含む線状分岐のアルキルまたはアルキ
ルアリール基であり、R5は必要に応じてCl、Br、OCH3またはOC2H5に
より置換され、AOはオキシエチレンまたはオキシプロピレンであり、mは0〜
100であり、XはO、NR4またはCO−NR4であり、AはCO、CO−CO
、R6−CO、CO−R6−COまたはCO−NR4−R6−COであり、ここでR4
はC1〜C4アルキルであり、R6はアルキレンまたはアルケニレン成分において
1〜8個の炭素原子を有するアルキレン、アルケニレン、アリレンまたはアルカ
リレンである)を有する。このタイプの漂白活性剤化合物は、式R3(AO)mO
COLの炭酸誘導体、式R3OCO(CH2)2COLのコハク酸誘導体、式R3O
CH2COLのグリコール酸誘導体、式R3OCH2CH2COLのヒドロキシプロ
ピオン酸誘導体、式R3OCOCOLのシュウ酸誘導体、式R3OCOCH=CH
COLのマレイン酸およびフマル酸誘導体、式R3CONR1(CH2)6COLの
アシルアミノカプロン酸誘導体、式R3CONR1CH2COLのア
シルグリシン誘導体、および式R3N(R1)CO(CH2)4COLのアミノ−6
−オクソカプロン酸誘導体が挙げられる。上記において、mは好ましくは0〜1
0であり、R3は好ましくはC6〜C12であり、さらに好ましくはmがゼロのとき
C6〜CI0であり、mがゼロではないときC9〜C15であるのがよい。残りの基L
は上記したとおりである。
5)米国特許第3,382,882号明細書に開示されているようなアシ
ルーシアヌレート、例えばトリアセチルーまたはトリベンゾイルシアヌレート。
6)必要に応じて安息香酸またはフタル酸の置換無水物、例えば無水安息
香酸、m−クロロ無水安息香酸および無水フタル酸。
上記の内、タイプ1(c)および4(a)の有機過酸塩前駆体が好ましい。
存在する場合、組成物全体に体するパーオキシ酸漂白剤前駆体のレベルは、好
ましくは約0.1%〜約10%、さらに好ましくは約0.5〜約5%であり、通
常は漂白剤前駆体凝集体の形状で添加される。
本発明に好適に使用される漂白剤前駆体凝集体は、その約5%〜約40%、さ
らに好ましくは約10%〜約30%のレベルのバインダーまたは凝集剤を含む。
好適な凝集剤は、分子量20,000〜500,000のポリ(オキシエチレン
)、ポリビニルピロリドン、分子量約1000〜50,000のポリエチレング
リコール、分子量4000〜20,000を有するカルボワックス、非イオン界
面活性剤、脂肪酸、ソジウムカルボキシメチルセルロース、ゼラチン、脂肪アル
コール、ホスフェートおよびポリホスフェート、クレー、アルミノシリケートお
よび重合性ポリカルボキシレートを含む。中でもポリエチレングリコールがとく
に好ましく、とくに分子量約1,000〜約30,000、好ましくは2000
〜約10,000を有するものがよい。
最適な溶解性およびpH特性の観点から、ペルオキシ酸を約10%〜約75%
、好ましくは約20%〜約60%、(バイ)カーボネート/酸泡立ち剤対を約5
%〜約60%、好ましくは約5%〜約50%、さらに好ましくは約10%〜約4
0%、パーオキソボロエートを約0〜約20%、凝集剤を約5%〜約40%、好
ましくは約10%〜約30%含む漂白剤前駆体凝集剤であるのが望ましい。
最終の漂白剤前駆体粒子は、約500〜約1500、好ましくは約500〜約
1000μmの平均粒子サイズを有するのがよく、この範囲が最適な溶解性能お
よび外観の観点から好ましい。また、漂白剤前駆体凝集体は、組成物に対して約
1%〜約20%、さらに好ましくは約5%〜約15%であるのがよい。
本発明の組成物は、ペースト、液体、タブレット、粒状またはパウダーの形態
であることできるが、本発明においてはタブレットの形態が非常に好ましい。タ
ブレットの形態の組成物は、1層または多層のタブレットであることができる。
本発明の組成物は、義歯洗浄組成物の他の通常の成分を添加することができ、
とくに界面活性剤、キレート剤、酵素、香味剤、生理学的消炎剤、抗菌化合物、
染料、甘味剤、タブレットバインダーおよびフィラー、消泡剤、例えばジメチル
ポリシロキサン、泡安定剤、例えば脂肪酸糖エステル、防腐剤、滑剤、例えばタ
ルク、マグネシウムステアレート、微細非晶質熱分解法シリカ等が使用できる。
最終組成物の遊離水分含量は、約1%未満、とくに約0.5%未満であるのが望
ましい。
本発明に好適なタブレットバインダーおよびフィラーは、分子量20,000
〜500,000のポリ(オキシエチレン)、ポリビニルピロリドン、分子量約
1000〜50,000のポリエチレングリコール、分子量4000〜20,0
00を有するカルボワックス、非イオン界面活性剤、脂肪酸、ソジウムカルボキ
シメチルセルロース、ゼラチン、脂肪アルコール、ホスフェートおよびポリホス
フェート、クレー、アルミノシリケート、重合性ポリカルボキシレート、炭酸ナ
トリウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、マグネシウ
ムハイドロオキサイドカーボネート、硫酸ナトリウム、タンパク質、セルロース
エーテル、セルロースエステル、ポリビニルアルコール、アルギン酸エステル、
植物脂肪材料(疑似コロイド状)を含む。中でもポリエチレングリコールがとく
に好ましく、とくに分子量約1,000〜約30,000、好ましくは12,0
00〜約30,000を有するものがよい。
本発明の組成物に使用される界面活性剤は、乾燥および溶液状態において義歯
洗浄剤の他の原料と相溶性がある多くの物質から選択することができる。このよ
うな材料は歯間面への組成物の貫通を助けて他の原料の有効性を改善すると考え
られる。また、これらの材料は歯に取り付いた食物残渣の除去を助ける。乾燥パ
ウダーまたは粒状アニオン界面活性剤、例えばソジウムラウリルサルフェート、
ソジウムN−ラウロイルサルコシネート、ソジウムラウリルスルホアセテートま
たはジオクチルソジウムスルホサクシネートまたはリシノレイルソジウムスルホ
サクシネートを、乾燥組成物の0.1〜5重量%使用することができ、好ましく
は界面活性剤は、組成物の0.5〜4%含むのがよい。
好適なカチオン、非イオンおよび両性界面活性剤は、例えば第4級アンモニウ
ム化合物、例えばセチルトリメチルアンモニウムブロマイド、アルキレンオキサ
イド例えばエチレンまたはプロピレンオキサイドと、脂肪アルコール、フェノー
ル、脂肪アミンまたは脂肪酸アルカノールアミドとの縮合生成物、脂肪酸アルカ
ノールアミドそれ自体、長鎖(C8〜C22)脂肪酸とポリアルコールまたは糖類
とのエステル、例えばグリセリルモノステアレートまたはサッカロースモノラウ
レートまたはソルビトールポリオキシエチレンモノ−またはジ−ステアレート、
ベタイン、スルホベタインまたは長鎖アルキルアミノカルボン酸を含む。
キレート剤は、金属イオン例えばカルシウム、マグネシウムおよび重金属カチ
オンを溶液中に保持することにより洗浄および漂白安定性を有効に助けるもので
ある。好適なキレート剤は、ソジウムトリポリホスフェート、ピロホスフェート
ナトリウム酸、テトラソジウムピロホスフェート、アモノポリカルボキシレート
、例えばニトリロ三酢酸、エチレンジアミン四酢酸およびその塩類、ポリホスホ
ネート、アミノポリホスホネート、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸、エチ
レンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレン
ホスホン酸およびその塩類が挙げられる。選択されるキレート剤は、乾燥および
水溶液状態において、義歯洗浄剤の他の原料とこれが相溶性であれば、とくに重
要ではない。キレート剤は、組成物に対して0.1〜60%、好ましくは0.5
〜30%含まれるのが遊離である。しかし、ホスホン酸キレート剤は、組成物に
対して約0.1〜約1%、好ましくは約0.1%〜約0.5%含まれるのがよい
。
本発明に好適な酵素は、例えばプロテアーゼ、アルカラーゼ、アミラーゼ、リ
パーゼ、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、グルカナーゼ等が挙げられる。
本発明の組成物に使用するのに好適な香味剤は、冬緑油、オレガノ(oregano
)油、月桂樹油、セイヨウハッカ油、スペアミント油、チョウジ油、セージ油、
サッサフラス油、レモン油、オレンジ油、アニス油、ベンズアルデヒド、ビター
アー
モンド油、しょうのう、スギ葉油、マヨラナ油、シトロネラ油、ラベンダー油、
マスタード油、松油、松葉油、ローズマリー油、タイム油、ケイヒ葉油およびこ
れらの混合物が挙げられる。
好適な抗菌化合物は、チモール、メントール、トリクロサン、4−ヘキシルレ
ソルシノール、フェノール、オイカリプトール、安息香酸、ベンゾイルパーオキ
サイド、ブチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、サリチルアミド
およびこれらの混合物が挙げられる。
以下、実施例によって本発明の範囲の好適な態様をさらに説明する。
実施例I〜V
以下は、本発明の代表的な義歯洗浄剤タブレットである。%とあるのはタブレ
ット全体の重量基準である。タブレットは、約105kPaの圧力でのパンチと
ダイタブレットプレス機によって粒状原料の混合物を圧縮することにより調製し
た。
実施例I〜Vにおいて、すべてのタブレットの重量は3gであり;直径は25
mmである。
実施例I〜Vの義歯洗浄タブレットは、改善された抗歯垢性、優れた洗浄およ
び抗菌活性、凝集および他の物理的特性、さらに使用性能を示した。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U
G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B
Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES
,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG,
KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LU,LV,M
D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL
,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,
TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,VN
(72)発明者 ライアン,エリザベス メアリー
イギリス国ミドルセックス、ティダブリュ
7、4キューエフ、アイルワース、オスタ
ーリー、アベニュー 1
(72)発明者 ホワイト,クリストファー デヴィッド
イギリス国サリー、ティダブリュ9、3イ
ービー、リッチモンド、キュー、ロード、
グロースター、コート 23