JPH11500416A - 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1h−インデン−1−オンの製法 - Google Patents

5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1h−インデン−1−オンの製法

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JPH11500416A JP8520427A JP52042796A JPH11500416A JP H11500416 A JPH11500416 A JP H11500416A JP 8520427 A JP8520427 A JP 8520427A JP 52042796 A JP52042796 A JP 52042796A JP H11500416 A JPH11500416 A JP H11500416A
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Abstract

(57)【要約】 3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンを硫酸及び固体酸触媒から選択される触媒と接触させることを含んでなる、5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの製法 技術分野 本発明は、5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの改良 された製造法に関する。該インデン−1−オンは、殺節足動物剤オキサジアジン 、例えばWO第92/11249号に開示されているメチル7−クロロ−2,5 −ジヒドロ−2−[[(メトキシカルボニル)[4−(トリフルオロメトキシ) −フェニル]アミノ]インデノ[1,2−エ][1.3.4]オキサジアジン4 a(3H)−カルボキシレ−トの製造の中間体として有用である。 背景の技術 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの製造法は、オリ バ−(Oliver)、M.、マレチャル(Marechal)、E.、フラン ス化学会誌、11、3096〜3099(1973)に記述されている。これに よると、(他に3,4′−ジクロロプロピオフェノンとしても言及される)3− クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンを、180℃において塩 化アルミニウム及び塩化ナトリウムの混合物で処理する。この参考文献に開示さ れる方法は本方法で使用されるものと同一の前駆体で始める事ができるけれど、 必要とされる多量の塩化アルミニウム及び塩化ナトリウムが、特に必要な昇温度 下の商業的規模の場合、取扱を困難にする。更にいずれか未使用の塩化アルミニ ウム及び塩化ナトリウム反応物及び所望の反応のいずれかの副生物は、実質的な 廃棄の問題を提起する。 発明の概略 本発明は、不活性な溶媒中3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プ ロパノンを、副生物の反応と生成物の分解とを最小にし、且つ生成物の収率及び 純度を最大にするように、90〜150℃で硫酸に添加する事を含んでなる5− クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの改良された製造法に関 する。 他の具体例において、本発明は、連続式フロ−反応器中において随時不活性な 溶媒の存在下に3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンを固 体酸触媒と200〜425℃で接触させる事を含んでなる5−クロロ−2,3− ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの改良された製造法に関する。本発明の方 法は、下記式 で表わすことができる。 発明の詳細な説明 本方法においては、3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノ ン(以下反応物という)を、約90〜150℃で硫酸と又は200〜425℃で 固体酸触媒と接触させる。これらの条件下において反応物は迅速にHClを脱離 して中間体、おそらくは1−(4−クロロフェニル)−2−プロペン−1−オン を与えると考えられている。更にこの中間体は少なくとも2つの競争反応、即ち 所望の5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン(以下生成物 という)を生成する分子内環化及び望ましくないオリゴマー副生物を生成する中 間体分子間の反応に従って反応すると思われる。オリゴマー生成物は主な収率の 低 下につながると考えられる。上に定義した条件下に、反応物の脱ハロゲン化水素 の速度は、中間体が反応して生成物又は副生物を与える速度に比べて速いと推定 される。 硫酸を使用する本発明の具体例においては、反応物の反応混合物への添加速度 を制限することにより及び反応物を不活性な溶媒で希釈することにより生成物の 収率の増大することが発見された。反応物の反応混合物への添加速度の低下及び 反応物の不活性な溶媒での希釈は反応混合物中の中間体の濃度を低下させると考 えられる。中間体の(所望の生成物への)分子内環化速度は中間体の濃度で影響 されないはずであり、中間体の(望ましくないオリゴマー副生物への)分子間反 応の速度は中間体の濃度の減少と共に低下するはずである。 硫酸を使用する本発明の具体例においては、反応物の反応混合物への添加速度 は、毎時硫酸リットル(濃硫酸基準、分析では95重量%)当たり3−クロロ− 1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノン約0.05〜1.0モルの範囲で ある。これより速い添加速度では、生成物の収率が許容できない程低くなり、オ リゴマー副生物の生成が大きくなる。より遅い添加速度では、反応が商業的な運 転にとって実際的でないほど遅くなるが、生成物の収率は高いままである。好ま しくは反応物の添加速度は毎時硫酸リットル当たり反応物約0.05〜0.5モ ル、更に好ましくは0.1〜0.3モルである。 硫酸を使用する本発明の具体例において、反応物3−クロロ−1−(4−クロ ロフェニル)−1−プロパノンは、硫酸と接触させるとき不活性な溶媒中の溶液 として存在する。反応物の溶媒中の濃度は、選択する溶媒への溶解度による以外 制限されない。いずれかの濃度の、反応物の溶 媒での希釈は、固体反応物を直接硫酸と接触させるよりも良好な収率を与える。 高希釈は最大の収率に対して好適であり、希釈は多量の反応容量を取り扱うこと の難しさ及び大きい反応装置の費用のような実際上の考慮によってのみ制限され る。濃度は好ましくは0.1〜1.0モル濃度、更に好ましくは0.2〜0.5 モル濃度である。 硫酸との関連で使用される溶媒は、反応物に及び反応条件に不活性ないずれか の溶媒、例えばアルカン例えばペンタン、ヘプタン、オクタン、石油エーテル、 及びクロロアルカン例えばジクロロメタンであってよい。線状のアルカンは好適 である。 3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンの溶液を硫酸へ添 加する場合、反応温度は約90〜150℃である。これより低温では、オリゴマ ー及び副生物の生成が多くなるので、収率が許容できないほど低くなると言うこ とが発見された。硫酸の存在下における約150℃以上の温度では、所望の生成 物は不安定で、分解しやすい。好ましくは本方法は、約100〜125℃の反応 温度で行われる。 本方法で用いる硫酸は好ましくは少なくとも95重量%の濃硫酸である。 反応容器は普通化学工程に使用されるいずれかの適当な容器及び装置である。 溶媒が可燃性であり且つ反応温度が比較的高いがゆえに、安全性の配慮から、本 工程は不活性な雰囲気、好ましくは窒素下に行われる。塩酸ガスが本方法の一部 として発生し、従って装置はHClの環境への放出を防ぐためにスクラバーを設 置すべきである。 硫酸へ添加される反応物3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロ パノンの全量は、硫酸リットル当り好ましくは約20〜406 g(0.1〜2.0モル)、更に好ましくは約51〜203g(0.25〜1. 0モル)である。生成物は、一般に硫酸相に分配され、標準的な手段によって、 例えば硫酸相の氷での急冷及び分離した固体の濾別によって回収できる。 本発明のある具体例では、反応物をある高沸点の(反応温度より高沸点の)溶 媒に溶解し、この反応物溶液を連続的に又は一部ずつ反応温度に保たれた硫酸を 含む反応容器へ添加する。生成物は生成して硫酸相へ入り、一方高沸点の溶媒は 硫酸相の上に別の相を形成する。混合物を添加の過程中穏やかに撹拌する。反応 物の溶液を、反応容器へ添加する前に、随時反応温度まで予熱してもよい。随時 添加の開始に先立って、硫酸を高沸点溶媒相により上部を覆ってもよい。反応容 器が下の硫酸相と上の高沸点溶媒相とを含む場合には、反応物と硫酸とのかなり の接触が起こる前に反応物が高沸点溶媒に溶解するような条件に、固体反応物を 上部溶媒相にゆっくりと添加するのがよい。反応物の添加速度及び反応混合物へ 添加される反応物の全量は、前述した限界内である。 本発明の他の具体例では、反応物をある低沸点の(反応温度より低沸点の)溶 媒に溶解し、この反応物溶液を連続的に又は一部ずつ反応温度に保たれた硫酸を 含む反応容器へ添加する。反応物溶液が硫酸と接触するにつれて、溶媒は蒸発し 、これは捕集されて次のバッチに循環される。反応物は反応して生成物を生成し 、硫酸中にとどまる。反応物の添加速度及び反応混合物へ添加される反応物の全 量は、前述した限界内である。 固体酸触媒を用いる本発明の具体例では、好ましくは反応を不活性な担体ガス を用いる連続流固定床反応器系で行われる。3−クロロ−1−(4−クロロフェ ニル)−1−プロパノンは溶融物として又は不活性な 溶媒例えば1,2−ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、1,1,2,2−テト ラクロロエチレン、テトラヒドロナフタレン、デカヒドロナフタレン、ニトロベ ンゼン又はキシレン中溶液として反応域に供給される。好適な溶媒は、1,2− ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、テトラクロロエチレン、テトラヒドロナフ タレン、デカヒドロナフタレン、又はキシレンを含む。最も好適には、出発物質 を溶融物として又はテトラヒドロナフタレン又は1,2−ジクロロベンゼン中溶 液として反応域に供給する。溶媒を用いる場合、反応物の溶媒中の濃度は選択す る溶媒への溶解度を除いて制限されない。 固体酸触媒を用いる本発明の具体例では、固体酸触媒グラム当たり3−クロロ −1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンのいずれか実際的な流速が使用 される。好ましくは、固体酸触媒グラム当たり毎時3−クロロ−1−(4−クロ ロフェニル)−1−プロパノン0.5〜10gの流速が適用される。これより遅 い流速は実際的でなく、一方速い流速は5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H− インデン−1−オンへの低転化率をもたらす。 固体酸触媒を用いる本発明の具体例では、約200〜425℃の反応温度が有 利に使用できる。300〜400℃の温度は好適であり、340〜400℃の温 度は最も好適である。 固体酸はその表面にプロトン又は配位的に不飽和のカチオン中心を持つ物質と して定義される(ジェームス(James)H.クラーク(Clark),「担 持無機試剤による有機反応の触媒作用」、VCH出版社、NY、1994年)。 この定義に基づくと、固体酸触媒は大まかに2つの範疇に、即ち固体ブレンステ ッド酸及び固体ルイス酸に分類され る。前者はプロトンを供与し、一方後者は電子対を受け取る傾向を示す(田辺、 御園生、小野及び服部、「新固体酸及び塩基、その触媒の性質」、エルセビア( Elsevier),1989年)。ブレンステッド酸には異なる種類、即ち 1.簡単な酸化物(シリカ、アルミナなど) 2.混合酸化物(シリカ−アルミナ、ゼオライトなど) 3.天然及び合成粘土物質(モントモリロナイトなど) 4.カチオン交換樹脂(パ−フルオロ化スルホン酸樹脂など) 5.担持酸(硫酸−シリカなど) 6.活性水分子を含む固体(水和サルフェ−トなど) が存在する。 一方イットリウムトリフレート、シリカ上塩化アルミニウムなどは、固体ルイ ス酸触媒の例のいくつかである。 固体酸触媒を使用する本発明の具体例では、触媒表面上で環化反応が起こる。 主に表面での接触反応は、所望の環化反応の他に非選択性分子間反応に至る。こ の分子間反応は普通オリゴマ−副生物を生成する。しかしながら微孔性材料(例 えばゼオライト)の場合、環化反応は孔の形及び寸法並びに孔の内部の反応物又 は中間体の吸着の性質のため、分子間反応より有利である。触媒の孔は、それら が反応物及び生成物部分の拡散を可能にするが、分子間反応の結果としてのより 大きい分子の生成を制限するようなものであるべきである。微孔性材料において 、分子間反応は更に外部表面を不動態化することにより更に抑制できる。 本発明で使用するのに適当な固体酸触媒は、ゼオライトである。ゼオライトは 、ゼオライトマトリックス内をかなりの自由度で動くことがで きるイオン及び水分子によって占有されている孔を内包する3次元網状構造で特 徴づけられる複雑なアルミノシリケ−トである。本発明の方法で有用な多くのゼ オライトは式 ((M)2/nO・Al23・xSiO2・yH2O) [式中、Mはn価のカチオンであり、xは2又はそれ以上であり、yはゼオラ イトの 孔性及び水和によって決定される実験上の数、一般に2〜8である] により表すことができる。天然産のゼオライトの場合、Mは主にNa、Ca、K 、Mg、及びBaで表せる。カチオンMは構造体に緩く結合し、しばしば通常の イオン交換により完全に又は部分的に水素で或いは他のカチオンで置き換えるこ とができる。Mが完全に又は主に水素である場合、ゼオライトは酸形であるとい われ、H形で表示される。 ゼオライト構造体は、Al又はSi原子を中心に及びO原子を角に含む架橋さ れた4面体からなる。この4面体は4、5、6、8、10、及び12の酸素含有 環員の種々の組み合わせを含んでなる、よく定義された繰り返し構造で結合して いる。得られる網状構造は、触媒作用のための有用な孔構造を付与する規則的な 通路及び籠からなる。本発明の目的に対しては、環は好ましくは10又は12員 環である。合成ゼオライトYの場合公称の孔の寸法は約7.4オングストローム であり、モルデナイトの場合公称の孔の寸法は約6.7〜7オングストロームで あり、ZSM−5の場合公称の孔の寸法は5.3X5.6〜5.1X5.5オン グストロームである。しかしながら実際の孔の寸法は水和の程度又は金属イオン の存在及び位置のような因子に依存してある程度まで変化し得る。実際の孔の寸 法は所望によりR.M.バラー(Barrer),[ゼ オライトの水熱化学」、第1章、20〜27ページ、アカデミック・プレス(A cademic Press、NY)、1982年に記述されているように決定 できる。ゼオライトに関する更なる情報は、R.スゾスタク(Szostak) 、「分子篩ハンドブック」、ファン・ノストランド(van Nostrand ),1922年から知ることができる。 本発明の方法で用いるゼオライトは、酸形又はH形でなければならない。この 酸形又はH形は、中でもアンモニウム交換に続く焼成、鉱酸での直接的イオン交 換、又は多価カチオンの加水分解により得られる。これらのゼオライトに存在す る酸点は、その触媒活性を示す場所と考えられる。ゼオライトの酸点の議論に関 しては、デユワー(Dwyer)、「ゼオライトの構造、組成、及び触媒作用、 化学と工業」258〜260ページ、1984年4月2日を参照。一般的に言っ て、これらの酸点はブレンステッド型又はルイス型のいずれでも良く、またいず れか一方の型が多くても良い。しかしながら、本発明の目的には、いずれの酸点 が支配的かは重要でありそうにない。 本発明で用いるのに適当な固体酸触媒は、「分子篩ハンドブック」に記述され 且つ2.0〜150のケイ素対アルミニウム比を有するHZSM−5,HZSM −11,H−モルデナイト、H−Y、及びH−ベ−タを含む。好適なものは、表 面処理されものを含めて、ケイ素対アルミニウム比が15〜40のHZSM−5 である。表1の実施例27〜29に使用されるようなセオライトの表面処理は米 国特許第4752596合(第9欄25行〜第12欄19行)に記述されている 。特に触媒を表面処理して触媒の外表面を不活性にすることは本発明の目的に有 用である。 これは触媒を米国特許第4752596号に記述されるように、ケイ素、アルミ ニウム、燐、及び硼素からなる群から選択される少なくとも1つの元素を含む1 つまたはそれ以上の化合物で処理して、この元素を少なくとも0.05重量%付 着させることによって便宜上行われる。すべての好適なゼオライトは、上述した 反応条件下において、その孔構造中に3−クロロ−1−(4−クロロフェニル) −1−プロパノンを吸収することができる。 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンを製造するための 固体酸触媒の選別は、最初25mlのバッチ型振とう式管形反応器で行った。反 応は、HZSM−5,H−Y、H−ベ−タ、HZSM−11,H−モルデナイト 、及びHL−ゼオライト、並びに三フッ化イットリウムを用いて100〜300 ℃で行った。この設定の実験の場合、反応物は重合し、EK179は生成しなか った。これらの結果に基づくと、反応を連続式流通反応器で行うことが必要なよ うに見える。他の組み合わせ実験条件(実施例7〜29)では、5−クロロ−2 ,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの3−クロロ−1−(4−クロロフ ェニル)−1−プロパノンからの製造のための触媒の選別は、連続式流通ステン レス反応管で行った。 本発明の他の具体例において、3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1 −プロパノン出発物質は、塩基での処理により脱ハロゲン化水素され、得られる 3−(4−クロロフェニル)プロペン−3−オンは上述の条件下に5−クロロ− 2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンに環化される。 実施例 1 1リットルの4つ口フラスコに、機械的撹拌機、温度計、500mlの滴下ロ ート及び還流凝縮器を取り付けた。この系を、滴下ロートの上部に入り、凝縮器 の上部から水スクラバーへと出る窒素のゆっくりしたパージ流下に置いた。フラ スコに濃硫酸(ベーカー(BakerR),97%)100ml及び硫酸で洗浄 したn−オクタン50mlを仕込んだ。この混合物をゆっくり撹拌し、油浴で1 05℃まで暖めた。別にn−オクタン200ml中3−クロロ−1−(4−クロ ロフェニル)−1−プロパノン(アルドリッチ(AldrichR)、95%) 10.7gの混合物を約40℃まで暖め、温時濾過して少量の褐色不溶性の固体 を除いた。ついで3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノン溶 液を3時間に亘り硫酸及びn−オクタンの混合物に滴下した。この期間中、内部 温度は108℃まで上昇し、油浴温度は110〜112℃に上昇した。添加の終 了後5分間加熱を続け、ついで油浴を除去した。冷却時に、n−オクタン層を傾 斜し、暗赤褐色硫酸層を、撹拌しながら砕いた氷750gの上に注いだ。分離し た固体を濾過により集め、洗浄液が無色になるまで水洗した(15X50ml) 。残る暗黄色の固体を真空炉中約40℃で乾燥し、84%の5−クロロ−2,3 −ジヒドロ−1H−インデン−1−オン6.69gを得た(純度は294nmに おけるUV検知器を供え、水/アセトニトリル=70/30で流出させる25c mのゾルバクス(ZorbaxR)を有するHPLCによった)、融点84〜8 9℃。生成物を取り扱うために用いたガラス容器を酢酸エチルで洗浄し、一緒に した洗浄液を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧下に除去して84%の5− クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノン0.27gを更に得た。 合計の収率は70%であった。 実施例 2 次の変化以外実施例1の方法を繰り返した。(a)油浴の変わりにマントルヒ ーターを使用した、及び(b)最初のオクタンの反応器への仕込みを300ml に増加させた。この結果、78%の5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−イン デン−1−オン(収率67%)と分析された暗黄色の固体7.1gを得た。 実施例 3 粗生成物を水約350mlで洗浄し、ついで水500mlでスラリーにし、そ して水蒸気蒸留する以外実施例2の方法に従った。必要ならば水を添加して約1 リットルの流出物の全部を集めた。流出物の最初の200mlは融点93〜95 ℃の白色固体1.78gを与えた。次の400mlは融点93〜95℃の白色固 体2.74gをさらに与えた。最後の400mlは融点92〜94℃の白色固体 0.43gを与えた。合計の収率は精製された5−クロロ−2,3−ジヒドロ− 1H−インデン−1−オン59%であった。 実施例 4 反応を115〜116℃で行う以外実施例2の方法に従った。これは80%の 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンと分析される褐色の 固体6.88gを与えた(収率66%)。 実施例 5 次の変化以外実施例1の方法を繰り返した。(a)油浴の変わりにマントルヒ −タ−を使用した、及び(b)反応を125℃で行った。これは87%の5−ク ロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンと分析される褐色の固体6 .6gを与えた(収率69%)。 実施例 6 次の変化以外実施例1の方法を繰り返した。(a)n−ヘプタンをn−オクタ ンの変わりに使用した、及び(b)反応を96〜99℃で行った。これは68% の5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンと分析される褐色 の固体6.0gを与えた(滴下ロート中での結晶化のために添加されなかった3 −クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンの補正後の収率53% )。 実施例 7〜29 5−クロロ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンを3−クロロ−1 −(4−クロロフェニル)−1−プロパノンから製造するための固体酸触媒の評 価を、供給物導入装置、生成物回収装置及び熱電対を連結するための適当なスワ ゲロック(SwagelockR)部品を備えた連続流ステンレス製反応管(外 径13mm、内径11mm、長さ40cm)中で行った。反応器の加熱は、反応 器全体を均一の温度に保つ耐熱性埋め込み加熱手段を備えた管炉中に反応器を置 くことによって達成した。反応器の温度を、触媒床及びミクロ反応器の外壁の中 点に埋め込まれた熱電対で測定し、記録した。 反応器供給物系は、蒸気及び液体供給物が一定流速で反応域に入るように設計 した。気体をブル−クス(BrooksR)物流制御器で計り且つ監視し、液体 試剤をイスコ(Isco)シリンジポンプにより反応器へ導入した。 反応器からの生成物流又は流出物を、氷冷トラップ、ついで2つの連続したド ライアイストラップからなる捕集系へ送った。揮発性の有機物を凝縮させ、処理 及び分析のために集めた。凝縮しない蒸気は、直列で 配置された2つのスクラバーへ送った。不活性なスクラバーで捕集されなかった 気体は大気へ放出した。生成物の同定及び定量は、1つまたはそれ以上の次の技 術を用いて達成した:ガスクロマトグラフィー、質量分析計、及び核磁気共鳴。 実施例7〜29の実験において、触媒を、60℃/時の速度で550℃まで加 熱し、6時間550℃に保つことにより焼成した。ついでこれを120℃まで冷 却し、同一の触媒3〜5gを反応器に充填した。触媒床の前後に、不活性な充填 物質例えば石英又はケイ素チップを配置し、流入する供給物流への熱伝導を良好 にした。ブランクの実験(13)は石英チップを充填した反応器で行った。結果 を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AL,AM,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C N,CZ,EE,FI,GE,HU,IS,JP,KG ,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,LV,MD, MG,MK,MN,MX,NO,NZ,PL,RO,R U,SG,SI,SK,TJ,TM,TT,UA,US ,UZ,VN (72)発明者 コービン,デイビツド・リチヤード アメリカ合衆国ペンシルベニア州19382− 2142ウエストチエスター・レネイプロード 835

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.反応物の不活性な溶媒中溶液を、すでに生成したいずれかの5−クロロ− 2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オン、硫酸、及び未反応のいずれかの 3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1−プロパノンを含んでなる反応混 合物に、毎時硫酸1リットル当たり3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)− 1−プロパノン0.05〜1.0モルの速度で添加するという条件下に、硫酸触 媒を90〜150℃の温度で使用する、及び3−クロロ−1−(4−クロロフェ ニル)−1−プロパノンを毎時触媒1グラム当たり3−クロロ−1−(4−クロ ロフェニル)−1−プロパノン0.5〜10グラムの流速で触媒に供給するとい う条件下に、固体酸触媒を200〜425℃の温度で使用する、3−クロロ−1 −(4−クロロフェニル)−1−プロパノンを硫酸及びケイ素対アルミニウム比 が2.0対150の固体酸触媒と接触させることを含んでなる5−クロロ−2, 3−ジヒドロ−1H−インデン−1−オンの製造法。 2.触媒が硫酸であり、そして温度を100〜125℃に保つ、請求の範囲1 の方法。 3.触媒が硫酸であり、そして3−クロロ−1−(4−クロロフェニル)−1 −プロパノンの溶媒中の濃度が0.1〜1.0モル濃度である、請求の範囲1の 方法。 4.触媒が固体酸触媒であり、そして温度を340〜400℃に保つ、請求の 範囲1の方法。 5.触媒がケイ素対アルミニウム比15対40のHZSM−5である、請求の 範囲1の方法。 6.触媒の表面処理をして、触媒の外表面を不活性にする、請求の範囲5の方 法。 7.触媒をテトラエチルオルトシリケ−トで表面処理をする、請求の範囲6の 方法。 8.触媒が固体酸触媒であり、そして反応物3−クロロ−1−(4−クロロフ エニル)−1−プロパノンを不活性な溶媒中溶液として、溶媒中10〜100重 量%の濃度で触媒に供給する、請求の範囲1の方法。 9.溶媒をクロロベンゼン及び1、2−ジクロロベンゼンから選択する、請求 の範囲8の方法。 10.触媒が固体酸触媒であり、そして反応物3−クロロ−1−(4−クロロフ エニル)−1−プロパノンを溶融物として触媒に供給する、請求の範囲1の方法 。
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