【発明の詳細な説明】
連続チェーン鋳造装置及び連続鋳造方法
優先権主張
本出願は1995年11月14日に出願されたさきの出願シリーズ番号60/006,689号か
ら優先権を主張する。
発明の背景
本発明は連続鋳造装置と連続鋳造方法に関する。
鉄と非鉄との様々な種類の金属と金属の合金の連続鋳造は多年にわたって行わ
れてきた。従来技術の多くは連続して冷却される一対のローラの間に溶融した金
属を放出することにより鋳造が行われる機械を開示している。垂直方向で下方に
、角度をなして下方に、又は水平に、鋳造することができる。
金属の連続鋳造はある点では同じである2つの普通の方法によって行われる。
要約すると、連続鋳造は、例えば連続するチェーン上に取付けられもしくは連続
するチェーンを形成する鋳型ブロックの無端部材により、又はベルトの間に配設
された可動側部障壁を有する無端ベルトにより、行われる。典型的には水平に配
設され又は水平面から小さな角度で傾斜している無端部材は鋼片、スラブ、シー
ト、プレート又はストリップのような鋳造金属のための型として作用する。非円
形経路上を移動する無端部材は鋳造領域で相互に接線方向となり鋳造型の流路を
形成し十分な長さでとどまりそれにより型がそれ自体を支持するのに十分に固体
化されその後に無端部材は分離し鋳造領域の開始地点に送り返されるようにする
。この鋳造方法は完成された製品として用いられるスラブ、プレートもしくはス
トリップのような形状の鋳造において特に効率的かつ経済的であることが立証さ
れており、又は必要ならばその形状は水平に配設された機械から出てくるときに
減速圧延を受けるようにすることができる。
上述のように、これらのほぼ水平に配設された連続する鋳造機械は主に2つの
型式からなっている。第1の型式は相互に接線方向に接近してその間に可動型を
形成する一対の連続ベルトを用いている。溶融した金属がこれらベルトの間に導
入されるにつれて、ベルトが冷却される。しかしこの冷却はある程度不十分であ
り、ストリップの厚さはベルトの堅さが不足するため変動する。ストリップの厚
さと形状の変動を阻止するため、溶融した金属は低い圧力で型に供給されなけれ
ばならず、これは鋳造工程に作用を及ぼし表面と形状の問題と金属構造の欠陥と
を生じるものとなる。
冷却作用、厚さ及び鋳造金属品質制御の非能率を克服するため、ベルトはチェ
ーンに取付けられ又は実際にチェーンを形成する連続した型のブロックを有する
第2の型式の鋳造装置の連続したチェーンと取替えられる。この型ブロックは外
側から冷却され、もしくは内側から冷却され又は外側と内側との両方から冷却さ
れる構造を提供する。この構造は鋳造装置ブロックの間で鋳造されている金属を
効果的に冷却し、また型ブロックを用いる連続した鋳造装置はまたストリップの
均一の厚さをもたらす増大された剛性を提供する。しかしこの方法は他の欠陥を
生じる。連続した型ブロックが相互に当接した場合、溶融した金属がブロックの
間に流入し固体化し、そこに成形された金属からその幅を横切って延出する突起
を生じるようになる。これらの突起は通常鋳ばりと呼ばれる。成形されたストリ
ップにおける鋳ばりの存在はこの成形された金属が受けることになる圧延のよう
な次の成形工程を妨害する。
さらに、シート又は、ストリップのような平らな製品の鋳造中は、ストリップ
の幅を調節することを必要とすることが多い。ストリップの幅を調節するために
は、異なる幅のチェーンを在庫として保持しなければならず、又はブロックの幅
を横切って移動することのできる連続した高価な調節可能な幅の側部障壁を設け
なければならない。チェーンの重量と容積のため、取替えは困難で時間を要しま
た極めて高価な操作となる。
連続した鋳造機械でストリップの厚さ及び形状に高度の正確さを求めることは
また困難であった。溶融金属がチェーン鋳造装置の長さ方向に沿って動くにした
がって、金属は型の流路の中で冷却し固化する。金属が冷却するにつれて、容積
は減少しそのため金属が型の流路の中で固化するにつれて金属に加えられる鋳造
圧力を変化させる。金属は型の流路と弛く接触するようになることもある。これ
は冷却を遅らせそのため長い型の流路を必要とし、またある環境のもとでは、こ
れが望ましからぬ厚さの変動とその他の形状の変形とを生じさせることになる。
さらに頻繁に、これは鋳造製品の微細構造に不利な影響をもたらす。
したがって、鋳ばりのない連続した鋳造製品の生産が、連続した鋳造方法から
形成された製品を向上させかつ連続して鋳造された金属にさらなる処理を受けさ
せる能力を増進させるために、望まれる。またチェーンを用いる連続した鋳造装
置の型の幅をチェーンを取替えることなく変えることが望まれる。さらに、金属
のこれが固化するときの鋳造圧力を維持することが望ましい。鋳ばりのない連続
した鋳造製品の生産、幅の変更のための停止時間の短縮、チェーンを取替えない
型の幅の変更、及び鋳造圧力の制御は、連続する鋳造品の増大された使用と連続
して鋳造された製品の製造費の低減とに直接転化する。
発明の簡単な要約
したがって、本発明の実施において、新規な連続鋳造装置が提供されるが、こ
の連続鋳造装置はヘッドボックスと2つの無端チェーン組立体の間に区画形成さ
れた型流路とからなっている。ヘッドボックスは型流路の開口に位置し、また溶
融金属がヘッドボックスを通って型流路に供給される。2つの無端チェーン組立
体の各チェーンは型流路の幅と深さを形成するチェーンの対向側の突起を有して
いる。無端チェーン組立体の少なくとも一方が他方のチェーン組立体に対し動く
ことができ、それにより型流路の幅を調節できるようにする。
好適な実施態様においては、両方のチェーン組立体が相互に対し移動可能であ
り、それにより鋳造されている金属が型流路の幅が調節される時チェーン鋳造装
置の中央に保持されるようにする。好適な実施態様では、鋳造装置はさらにチェ
ーン組立体に対応する2つの無端ベルト組立体を具備している。各ベルト組立体
は対応のチェーン組立体から外側で作用し鋳ばりのない鋳造された製品を生産す
る滑らかな型流路を作り出す。ベルトは鋳造工程を停止することを必要とする型
流路と同じ幅を有することができそれによりベルトが取替えでき型流路の幅が変
えられるようにする。この比較的軽量で容易に取外しできるベルトはチェーンよ
りも実質的に短い時間で変えることができる。ベルトはまた型流路の幅より大き
な幅を有し型流路の幅をベルトを取替えずに調節できるようにする。
本発明はさらに、第1及び第2の閉じたチェーンとベルトの経路上を移動する
第1と第2の移動チェーンとベルトとをそれぞれ有する第1及び第2の型組立体
を具備する新規な連続鋳造装置に向けられるものである。チェーンの経路はベル
トの経路に対し内側にありまた対応のベルトとチェーンの経路は第1と第2の経
路が密接して
通過し型流路を区画形成するその経路の少なくとも一部分にわたって合流する。
ベルトがチェーンから外側で作用するため、滑らかなベルトは型流路の表面を区
画形成し鋳ばりの形成を阻止する。ヘッドボックスと先端が型流路の開口に設け
られ溶融金属を型流路に供給する。
好ましい実施態様では、鋳造装置はさらにベルトに取付けられた引張り機構を
具備しそれによりベルトが緊張されチェーンに対ししっかり保持されるようにす
る。ベルトは好ましくは型解放非湿潤剤として作用する熱抵抗材料で被覆される
。さらに、冷却機構が各型組立体に設けられる。各冷却機構は各型組立体のベル
トとチェーンとに組合わされそれにより必要とする冷却の量を減少させる。
本発明はまたさらに複数の型組立体を具備する新規な連続鋳造装置に向けられ
る。少なくとも1つの型組立体が複数の型ブロックと上流側の駆動プーリと下流
側の抵抗プーリとを有する無端チェーンを具備する。駆動プーリはチェーンを鋳
造領域に押込みまた抗力プーリはチェーンが鋳造領域から離れるのを阻止する。
したがって、チェーンは鋳造領域で圧縮され、また型ブロックは共に押されそれ
により型ブロックの間に隙間がないようにする。好ましくは2つの型組立体はこ
の特徴を利用し、また上流側プーリに連結された駆動装置が10000mmの幅で25mm
の厚さのストリップのために抗力駆動装置より強力な少なくとも4KWを供給する
。この実施態様の型ブロックは好ましくは互いにかみ合う舌片と溝からなる構造
を有し“瓦ふき作用”を阻止する。
他の実施態様においては、本発明はヘッドボックスと先端との間に型流路を区
画形成する2つの向き合う型組立体とを具備する連続鋳造装置に向けられる。ヘ
ッドボックスは型流路の開口に位置し溶融金属がヘッドボックスと先端とを通っ
て型流路に供給される。溶
融金属は型流路の長さ方向を通って出口に流れる。型流路の長さ方向に沿う型流
路の深さを調節する手段が設けられそれにより型流路の出口における深さを鋳造
装置の作動中に型流路の開口の深さに対して変えることができるようにする。深
さの調節を鋳造作用を停止しないで行うため、型組立体の型ブロックがブロック
の端部の近くに位置する少なくとも1つの溝を区画形成する。1つの脚がこの溝
に摺動自在に受け入れられ、また1つの付勢部材が溝の底と脚との間に挿入され
脚を対向表面に当接するよう付勢する。
好ましい実施態様においては、各型組立体は、溝を区画形成しこの溝に脚が摺
動自在に受け入れられる型ブロックと、脚と溝の底との間に挿入された付勢部材
とを具備する。この配置構造において各型組立体の溝は他方の型組立体の溝とは
反対側の同じ側にある。型ブロックはさらに溝に近接して脚の外側に配置された
支持延長部が設けられる。この支持延長部は脚と係合し脚を型流路内部の金属の
外側に向う圧力に抗して支持する。
本発明はまたさらに、間に型流路を形成する2つの型組立体を有するチェーン
鋳造装置上での連続鋳造工程で鋳造される鋳造製品の幅を変える新規な方法に向
けられる。合金が連続して溶融され先端を通りヘッドボックスを有する型流路に
導入される。鋳造製品の幅は、型組立体の少なくとも一方を他方に対し金属の移
動方向を実質的に横断する方向に型流路を通って摺動されることにより、調節さ
れる。好ましい実施態様では、型流路の幅は、両方の型組立体を金属合金の進行
方向を実質的に横断する相反する方向に相互に対し等しい距離を摺動させ合金が
チェーン鋳造装置の中央にとどまるようにすることにより、調節される。さらに
、ベルトが用いられ型流路の少なくとも一部分を区画形成する。ベルトの幅が型
流路と同じであったならば、鋳造作用は一時的に停止されベルトと先端が変えら
れ鋳造製品の幅を調節するようにしなければならない。ベルトの幅が型流路より
大きかったならば、鋳造製品の幅は工程を一時的に停止し先端だけを変えること
により調節される。
本発明はさらにまた、型流路を間に形成する2つのベルトとチェーンの組立体
を有するチェーン鋳造装置上で鋳ばりのない製品を連続して鋳造する新規な方法
に向けられる。この方法は金属合金を溶融し、この金属を型流路に導入すること
からなっている。無端ベルトが閉じた経路を通って移動され、また無端チェーン
がベルトの経路の内側の閉じた経路を通って移動される。好ましい実施態様では
、この方法はさらにベルトを緊張しベルトが鋳造領域でチェーンから分離しない
のを保証することを含んでいる。
もう1つの新規な方法が本発明により提供され、金属合金の容積変化を補償し
不都合な変形と微細構造の異常をなくし、金属合金が型流路を間に区画形成する
上下の型組立体を有するチェーン鋳造装置上での連続鋳造工程の間に冷却により
収縮するとき冷却作用を向上させるようにする。容積の変化は型流路の深さをそ
の全長にわたって調節することにより補償される。これは型ブロックの溝に保持
された複数の摺動自在の上側と下側の脚を他方の組立体の対向する型ブロックに
押しつけることにより達成される。上側の組立体の脚は下側の組立体の対向する
側にある。これはさらに型組立体の一方を他方に対し傾斜させ型流路の深さを調
節することにより達成される。好ましくは、型組立体の一方が他方の型組立体に
対し傾斜され型流路の深さを出口で減少させそれにより弾性部材をチェーン鋳造
装置の出口の近くで圧縮する。
図面の簡単な説明
本発明のこれらのまた他の特徴と利点は、この利点と特徴が添付
図面と関連して考えた時以下の詳細な記載を参照することによりより良く理解さ
れるようになるにつれて、明らかとなるであろう。
図1は本発明の連続チェーン鋳造装置の側面図である。
図2は図1の鋳造装置の内側からの一対の対向する型ブロックとベルトの断面
図である。
図3は図2の対向する型ブロックとベルトの他の実施態様である。
図4はチェーン鋳造装置の出口に向って深さを減少した型流路を有する傾斜し
た連続チェーン鋳造装置の部分側面図である。
図5は図4のチェーン鋳造装置の5−5線に沿った。一対の対向する型ブロッ
クの端面図である。
図6は相互にかみ合う機構を間に有する型ブロックの側面図である。
詳細な記載
図1に示される連続鋳造装置は、全体が10で示され上側の閉じたベルトとチェ
ーンの経路を同期した速度で移動する上側無端ベルト12と上側無端チェーン14と
を含む上側型組立体を具備している。無端ベルトは一定長さに切断され端と端と
を溶接した金属のストリップから形成される。したがって、好ましい実施態様の
型組立体は無端ベルトチェーン組立体とも言うことができる。全体が16で示され
る下側型組立体は下側の閉じたベルトとチェーンの経路を移動する下側無端ベル
ト18と下側無端チェーン20とを含んでいる。この2つの型組立体は鋳造領域で合
流し相互にほぼ平行に移動し型組立体の間に矩形の型流路22を形成し、またヘッ
ドボックス24が連続鋳造装置の自由端部の開口26に位置している。ベルトは型流
路の全幅を横切って延びている。ヘッドボックスは溶融した金属を先端27を通っ
て型流路に連続して導入し金属が型流路に供給される圧力を制御する。ベルトと
チェーンが矢印30の方向に移動するため、型流路を形成する型組立体の個々の型
ブロック32とベルトはヘッドボックスから離れるよう金属を型組立体と共に運ぶ
矢印31の方向に移動し、またそのため型組立体は空の型流路を先端に連続して導
入する。ヘッドボックスからの溶融金属は型流路の空の部分を連続して充填しし
たがって連続する成形された金属25を生み出す。金属が型流路を通過するにつれ
て、金属は冷却され固体化され、金属は最後に固体として型流路から出る。成形
された金属は好ましくは成形された金属を型流路から出るとき鋳造装置に向って
押しストリップが収縮し破砕するのを防止する略示した装置33に供給し、又は装
置33が成形された金属を鋳造装置から出るにしたがって緊張させる。成形された
金属は次にさらに処理するため他の機械に案内される。
図示の好ましい実施態様では、上側と下側のチェーンが上側の組のチェーンプ
ーリ(スプロケット)36と下側の組のチェーンプーリ(スプロケット)38とによ
りそれぞれが区画形成された閉じたチェーン経路34,35の周りを動き、また上側
と下側のベルトが第2の組の上側ベルトプーリ42と第2の組の下側ベルトプーリ
44の周りの閉じたベルト経路40,41を動く。これら経路の少なくとも一部にわた
ってチェーン経路とベルト経路が接合される。ベルト経路とチェーン経路とが接
合した場所でチェーンがベルトを案内し支持する。2つのチェーンがプーリの周
りを回転するにつれて、これらチェーンはベルト経路とチェーン経路が同一空間
を占めその間に型流路の形状を区画形成する場所で相互に密接するようになる。
ベルト経路はチェーンに対して外面の経路であり型流路に対しては内側の経路
であるため、ベルトは型流路の内側の上側と下側の表面を区画形成し、また鋳造
領域の長さは型流路の中に延びる先端の
長さより小さい型流路の長さとなる。したがって、型流路の中に導入された溶融
金属はベルトにより区画形成された上側と下側の表面を有するストリップ又はプ
レートに形成され、溶融金属はチェーンを構成する個々の型ブロックの間の割れ
目に流れ込むことができない。したがって、成形された金属25上に鋳ばりがなく
、成形された金属、すなわちストリップ又はプレートの頂面と底面は平滑となる
。この機能と一致するように、鋼のベルトは好ましくは型解放剤、非湿潤剤及び
熱伝達材として作用する熱抵抗材料で被覆される。さらに、ベルトは側部障壁を
付加し成形された金属の縁に沿って鋳ばりが形成されないようにすることができ
る。
型ブロックは内部手段、もしくは水から空気への熱交換器のような外部手段48
(略図式に示された)、又は内部と外部の手段によって冷却される。内部手段は
供給孔49と戻り孔51を具備し、これらの孔は型ブロックを通り型ブロックを冷却
する流体のための経路を形成する。図示しない流体マニホルドが各型ブロックに
連結され型ブロックを流体貯蔵部に連結する。型ブロックの冷却は型流路の内部
の金属を鋳造装置から出る前に固体化する。仮想線で示されるように、ベルトは
このベルトがチェーンを外から冷却する同じ冷却機構48によって外側から冷却さ
れる他のベルト経路40’を流れることができる。
剛性が本発明のチェーンによりもたらされるため、ヘッドボックス内の流体靜
力学的圧力が増大でき連続鋳造装置の生産速度が増ししかも均一の厚さと高品質
の成形された金属が得られる。チェーンに加えてベルトを用いることはチェーン
を用いる利点を犠牲にすることなく鋳ばりのない平滑な表面の利点をもたらす。
ベルトが厚さに変動を生じさせないのを保証するためベルトは緊張機構50(略示
されている)により引張り状態に保持される。
さらに、ベルトがチェーンを保護し、チェーンブロックの摩滅するのを大きく
減少する。以前は、チェーンブロックを定期的に研摩し成形された金属に所望の
仕上げを保持することが必要であった。結局これらブロックはこれ以上は研摩さ
れることはなく極めて高価なチェーンに取替えることが必要であった。ここでは
、遥かに安価なベルトが取替えられる。したがって、組合わされたベルトとチェ
ーンの鋳造装置はチェーンの寿命を増大し作動費用を減少させることにより実質
的なコスト節減をもたらす。さらにまた金属の品質の向上はベルトがチェーンブ
ロックを被覆するために生じる。詳しくは、チェーンブロックは加熱された金属
と接触した時3次元にゆがめられまたチェーンを被覆するベルトがチェーンのこ
れらの小さな変形をならし又はなくしそれによりこの変形が成形された金属の品
質を低下させないようにする。
型流路の内側からの図1の鋳造装置の横断面図である図2を参照すると、各型
ブロックはほぼL字形である。上側型ブロック52は下側型ブロック56に向って延
びる平らな垂直の内壁を有する垂直突起又は側部障壁54を有し、また下側型ブロ
ックは上側型ブロックに向って延び型流路の側面を形成する平らな垂直の内側を
備えた垂直突起又は側部障壁58を有している。これらの突起は型組立体の側面に
向ってチェーンの中心から距離をおいて位置している。突起は対向する型ブロッ
クと係合する。図示の好ましい実施態様では突起は各型ブロックの対向側にあり
、突起はブロックの幅に沿ったどの場所にも離間して位置することができる。突
起は対向する型ブロックと係合するため、突起は型流路の幅を区画形成する。ベ
ルト60,62は型流路と同じ幅であり、そして上記のように、ベルト60,62は成形
された金属25の表面を形成する。図2の実施態様において成形された金属の幅を
調節するためには、鋳造工程は停止しなければならず
、またベルトと先端は変えなければならない。型流路の新しい幅に適合した幅を
有するベルトがチェーンの上に置かれる。ベルトと先端を変えるには鋳造工程に
短い中断が必要である。ベルトはチェーンよりも軽く取扱いが容易であるため、
ベルトを変えるのに必要な時間はチェーンを変えるのに必要な時間よりも著しく
短くなる。ベルトが変えられた後、少なくとも一方の型組立体が矢印63で示され
るように他方に対し摺動され型ブロックの突起の間の型流路の幅を増加し又は減
少させる。型組立体が摺動される方向は実質的にチェーン鋳造装置を通って金属
合金が移動する方向を横断している。すなわち、組立体は矢印31(図1)の移動
方向に直角に動かされる。チェーンでなくベルトだけが変えられるので、幅の変
更のために鋳造装置が作動しない時間が著しく短縮される。したがって、ベルト
と先端だけの取替えは作動コストを実質的に減少する。
成形された金属の幅を変えるために図3に示される実施態様を用いることはベ
ルトを変えないで幅を調節することを可能にする。さらに、各型ブロックはほぼ
L字形である。上側成形ブロック64は下側型ブロック68に向って延びる突起66を
有し、下側型ブロックは上側型ブロックに向って延びる突起70を有している。こ
の実施態様では、ベルト74,76は型流路を越えて延び、それにより突起66,70が
実際に対向の型ブロックに代えてベルトと係合する。したがって、鋳造工程だけ
を停止し先端を変えるため、型組立体の一方が矢印72で示されるように他方の組
立体に対し摺動され成形された金属の幅を調節することができる。この実施態様
はしたがってベルトを変えることなく型流路の幅を調節することができる。
図2と3の好ましい実施態様において、幅は型組立体の一方又は双方を動かす
ことにより調節することができる。型組立体の両方が等しい距離動かされるのが
好ましい。幅が両方の型組立体を動かす
ことにより調節される時は、成形された金属は鋳造装置の中央にとどまる。成形
された金属が他の装置に供給されさらに処理される場合成形された金属が中央に
とどまることは重要である。両方の型組立体が動かされる場合は、これら型組立
体は鋳造装置を通って動く金属合金の方向を横切る好ましくは直角の反対方向に
動かされる。ある用途においては突起の内側面78を覆い鋳造製品の縁に鋳ばりを
生じるのを阻止するもう1つの組のベルトを有することが好ましい。これらの方
法と装置は幅の調節のための簡単で費用効率の高い手段を提供しまた以下に述べ
られるようにばねの取付けられた側部障壁の使用を可能にする。
図3に示される鋳造装置の好ましい実施態様で幅を鋳造する時、ベルトの幅は
しばしば成形される金属の幅よりも大きくなる。これが起きた時、図3に示され
るように、ベルトの全幅は溶融金属とは接触しない。これはベルトに熱によるゆ
がみが生じることになる。生じたいかなる熱によるゆがみもベルトのでこぼこに
よって生じた成形金属の厚さの変動を生むことになる。この問題のため、ベルト
は好ましくは高ニッケル合金、ステンレス鋼、又はインバー(登録商標)のよう
な低い熱膨張材料から製造される。さらに、熱い金属にさらされないベルトの部
分は熱によるゆがみを阻止するため加熱することができる。
図1を再び参照すると、ベルトをチェーンと組合わせて用い鋳ばりが生じない
ようにする他の方法又はこれに関連する他の方法として、チェーンを鋳造領域に
おいてチェーン経路を通って引っ張るのではなくチェーン経路を通って押すこと
ができる。上側の組のチェーンプーリ36と下側の組のチェーンプーリ38(スプロ
ケット)の各々が回転操作されそれによりチェーンが鋳造領域内で圧縮されるよ
うにする。下側組立体についてこの配置構造を記載すると、上流側
駆動プーリ84が駆動機構(図示しない)により矢印86の方向に回転されそれによ
りチェーンが鋳造領域に押込まれるようにする。好ましくは下流側抵抗プーリ88
が抗力発生器を有し回転を妨げる(制動する)ようにする。この下流側プーリの
制動作用はチェーンに矢印90の方向の回転力を与える。これはチェーンが鋳造領
域を出るのを阻止しようとする。したがってチェーンは圧縮され型ブロックは鋳
造領域において上流側プーリと下流側プーリとの間で相互に押される。この実施
態様では、通常2つの隣接する型ブロック94,96の間の交線92に生じるような金
属が流入し鋳ばりを発生させる隙間が、駆動された上流側プーリと制動された下
流側抵抗プーリとの間に生じた圧縮力により強制的に閉じられる。
上流側プーリに連結された駆動装置は抗力駆動装置よりも強力である。例えば
幅1000mm厚さ25mmのストリップは金属を鋳造装置を通って運搬するのに約4KWを
必要とする。したがって、下流側プーリの2KWの抗力駆動装置は上流側プーリに
6KWの駆動装置を必要とすることになる。他の例では、単一の 5.5KWの駆動装置
が用いられ両方のチェーンのために上流側プーリを駆動しまた単一の 1.1KWの抗
力駆動装置が各下流側プーリに用いられる。これは各チェーンのための抗力駆動
装置の独立した調節を可能にする。
圧縮力がチェーンに加えられた時、隣接型ブロックが、130 で全体が示され図
6に示されるテーパーつきキー溝によって相互に固定される。各型ブロック128
は、好ましくは台形の一側の舌片132 とこれもまた台形の反対側の溝134 とを有
する。この舌片と溝はそれぞれ隣接ブロックに形成された対応の溝と対応の舌片
とに相互にかみ合う。テーパーつきの台形の形状は各ブロックが型流路に転換さ
れるにつれて舌片と溝の構造が相互にかみ合うことができるようにする。型ブロ
ックの相互のかみ合いは“瓦ふき作用”として最も良
く表現される問題をなくする。この瓦ふき作用は型ブロックが型流路で傾斜しそ
のため型ブロックの隣接する型の縁部が整列しなくなった時に、起きる。したが
って、型ブロックを相互にかみ合わす手段が設けられ図6に示されるように型ブ
ロックの縁136 の整列を保証するようにする。
図4に示される好ましい実施態様を参照すると、チェーン鋳造装置の型流路10
0 は鋳造装置の長さ方向に沿って変化する深さ“D”を有している。さらに一般
的にはゲージと称される型流路の深さ又は厚さは、鋳造装置の長さ方向に沿って
型組立体10,16の一方又は双方を他方に対し傾斜させ、それにより上側及び下側
のベルト又はチェーンの平面が型流路が機械の出口端部から離れるよう延長され
たとき最終的に交差するようになることにより、調節される。したがって、チェ
ーンは鋳造装置の出口に向って収れんする。この組立体の間の調節可能な関係は
型流路の深さを調節する手段によって得られるが、この調節手段は図示しない油
圧式、電気機械的、又は手動の調節可能制御機構からなり、組立体の一方のプー
リを同じ組立体の他方のプーリに対し上昇させ又は下降させそれにより靜止した
基準点と他の組立体とに対する組立体の角度を変えるようにする。手動調節装置
は回転調節ねじを具備する。好ましくはこの調節は型流路の出口深さ102 より大
きい開口深さ26をもたらす。したがって、型流路の深さは金属が型流路の出口に
接近するよう動くにしたがって減少する。
この配置構造は金属が冷却により容積が減少するにつれて型流路を通しての鋳
造圧力の制御をもたらす。金属が冷却し容積が減少するにつれて、型流路の深さ
もまた減少し金属の鋳造圧力を保持し微細構造における異常と望ましくない変形
とを阻止し、また金属とベルト又はチェーンとの間に接触を保つことにより冷却
を高める。し
たがって、連続する鋳造工程によって得られる公差が増大し、鋳造装置は長くす
る必要がなくなる。チェーンの長さ方向に沿って均一な鋳造圧力を制御し維持す
る能力は2つの特徴によって達成される。すなわち(1)上側チェーンを下側チ
ェーンに対し傾斜させることにより、また(2)一定の力を空気シリンダー120
、スプリング又は他の力付与手段を用いてチェーンを相互に“圧搾”するような
上側チェーン支持体に加えることにより、達成される。これは受動的(予め設定
された)調節とすることができ、又は工程の変動要素が変わるにつれて変化する
連続して調節することのできる(能動的制御)調節とすることができる。
またある用途にとっては下方に向って角度をつけて鋳造することが望ましい。
このため型流路は水平面に対し角度αが与えられる。この角度αはゼロから90度
の範囲とすることができるが好ましくは5度と15度との間である。一般に、鋳造
金属が薄くなるほど角度αは大きくなる。
本発明の幅調節構造が上記のゲージ調節構造と共に用いられた時は、図5に示
されるチェーン組立体の好ましい実施態様が用いられる。上側ブロック104 と下
側ブロック106 とが同様の構造とされ各ブロックの最終的な形状は実質的にL形
状である。上側ブロックと下側ブロックの対向側の近くに引込み可能な脚又は側
部障壁110 を摺動自在に受け入れる溝108 が設けられ、これらの引込み可能な脚
110 は対向ブロックの対向表面に、溝と脚の基部116 の間に挿入された略示され
る付勢部材114 によって押しつけられる。各型組立体の溝は他方の型組立体の溝
の反対側の同じ側にある。各付勢部材は好ましくは油圧及び空気圧シリンダー又
はスプリングのような弾性部材である。各脚は溝の内部で移動できまたこの弾性
部材により型ブロック又はベルトの対向表面に対し付勢されそれによりチェーン
組立体が相互に対し傾斜され相互に締結され、弾性部材が脚をさらに離れるよう
押し又は脚を予め形成された調節に依存して内側に向って引込めるようにする。
詳細には、脚は深さが減少した時引込みまた脚は深さが増した時さらに外方へと
延出する。
ブロックはまた溝に近接し脚から外側に向って位置する支持延長部118 を有し
ている。この延長部は脚と係合し脚が金属の外側に向う力から溝の中で斜めにな
るのを阻止し、したがって延長部が金属が冷却するにつれて金属の縁の形状を保
持する。幅調節構造は上記の実施態様と同様に作用する。幅調節構造が必要でな
い場合は、2つの脚が同じブロックの対向する側に位置することができる。この
実施態様はまた好ましくは図2又は3に示されるベルトを用いる。さらに、公知
の機構が設けられ弾性部材が脚が対向する型ブロックに押しつけられない時に脚
を溝から押出さないようにする。
したがって、相互に対し動き所望の成形された金属が低価格で効果的に得られ
るようにする幅とゲージの調節部を有する無端ベルトチェーン組立体を用いる連
続鋳造装置が開示される。さらに、チェーン組立体のチェーンが鋳造領域で圧縮
され、またチェーンが相互にかみ合う型ブロックを有している。本発明の特徴の
あるものが従属請求項に記載されているが、それぞれは独立して用いられたとし
ても利点を有している。本発明の実施態様と適用が示され記載されてきたが、当
業者にとって多くの変更が本発明の概念から逸脱することなく可能であることが
明らかであろう。例えば、これらの概念は垂直の鋳造装置に適用することができ
る。したがって、請求の範囲の記載の範囲で本発明が特に記載されたもの以外に
実施できることが理解される。
【手続補正書】
【提出日】1998年5月14日
【補正内容】
請求の範囲
1.ヘッドボックスと、
先端と、
それぞれがチェーンを有する2つの無端チェーン組立体の間に区画形成された
深さを有する型流路
とを具備し、
ヘッドボックスと先端が型流路への開口に位置し溶融金属をヘッドボックスか
ら型流路に供給するようにし、
各チェーンが型流路の幅を間に区画形成するチェーンの対向側に突起を有し、
さらに、型流路の長さ方向に沿って型流路の深さを調節し型流路の出口の深さ
が型流路の開口の深さより小さくなるようにする手段を具備し、
無端チェーン組立体の少なくとも一方が他方に対し移動可能で型流路の幅を調
節するようにしている
連続鋳造装置。
2.それぞれがチェーン組立体の一方に対応する2つの無端ベルト組立体をさ
らに具備し、各ベルト組立体が、対応のチェーン組立体の外側で作動し鋳ばりの
ない鋳造製品を生み出す平滑な型流路を形成するベルトを有している請求項1に
記載の鋳造装置。
3.ベルトが型流路の幅に等しい幅を有している請求項2に記載の鋳造装置。
4.ベルトが型流路の幅より大きい幅を有し型流路の幅をベルトを変えずに調
節するようにしている請求項2に記載の鋳造装置。
5.ベルトに取付けられベルトを緊張しチェーンに当接して保持する緊張機構
をさらに具備している請求項2に記載の鋳造装置。
6.型解放、非湿潤剤、及び熱伝達材として作用するベルト上の熱抵抗材料の
被膜をさらに具備している請求項2に記載の鋳造装置。
7.ベルトの一方とチェーンの一方とに結合された第1の外部冷却手段とベル
トの他方とチェーンの他方とに結合された第2の外部冷却手段とをさらに具備し
ている請求項2に記載の鋳造装置。
8.チェーン組立体が相互に対し移動可能で型流路の幅を調節しまた金属合金
をチェーン鋳造装置の中央に保持するようにしている請求項1に記載の鋳造装置
。
9.型流路が開口と出口との間の長さにわたって延び、鋳造装置がさらに、
複数の型ブロックを有する少なくとも1つのチェーン組立体、
を具備し、各型ブロックが、該ブロックの一端の近くに位置する少なくとも1
つの溝と、型流路の溝形成側に摺動自在に受け入れられた少なくとも1つの脚と
、溝と脚との基部の間に挿入され脚を対向表面に対して付勢し深さを調節する間
型流路の側面を保持する少なくとも1つの付勢部材とを具備している、請求項1
に記載の鋳造装置。
10.両方のチェーン組立体が型ブロックを具備し、チェーン組立体の一方の各
型ブロックの溝が他方のチェーン組立体の型ブロックの溝とは反対側の同じ側に
ある請求項9に記載の鋳造装置。
11.各型ブロックが、溝に近接し脚から外側に向って位置する支持延長部を具
備し、該延長部が脚と係合し脚を支持するようにしている請求項9に記載の鋳造
装置。
12.深さが調節されチェーンが型流路の出口に向って収れんするようにしてい
る請求項1に記載の鋳造装置。
13.少なくとも1つのチェーン組立体が、複数の型ブロックを有する無端チェ
ーンと、チェーンを鋳造領域に押込む上流側駆動プーりと、回転を阻止しチェー
ンを鋳造領域で圧縮し型ブロックを相互に押して鋳ばりを減少させる下流側の抵
抗プーリとを具備している請求項1に記載の鋳造装置。
14.上流側プーリに連結された駆動装置と下流側プーリに連結された効力駆動
装置とをさらに具備し、前記駆動装置が抗力駆動装置よりもさらに強力である請
求項13に記載の鋳造装置。
15.上流側駆動装置が6KWであり抗力駆動装置が2KWである請求項13に記載の
鋳造装置。
16.型ブロックが相互にかみ合う型ブロックからなっている請求項13に記載の
鋳造装置。
17.型流路を形成するチェーンを備えた2つの型組立体を有するチェーン鋳造
装置で幅と深さを有する鋳造製品を連続して鋳造する方法であって、
金属合金を連続して溶融し、
溶融した金属合金をヘッドボックスと先端とを有する型流路の中に連続して導
入し、
少なくとも一方の型組立体を他方の型組立体に対し金属合金が型流路を通って
移動する方向を実質的に横断する方向に動かし鋳造製品の幅と深さのいずれか一
方を調節し、
一方の型組立体を他方の型組立体に対し金属合金が型流路を通って移動する方
向に収れんさせ、金属の収縮と型流路の長さと幅に沿った鋳造圧力の調整とを補
償する、
ことからなる鋳造製品の連続鋳造方法。
18.型組立体の少なくとも一方を他方の組立体に対し摺動させ鋳造製品の幅を
調節することをさらに含む請求項17に記載の方法。
19.両方の型組立体を相互に対し金属合金の移動方向を実質的に横断する反対
方向に等しい距離摺動させ鋳造製品の幅を調節することを含む請求項17に記載の
方法。
20.型組立体上でベルトを変えることをさらに含む請求項17に記載の方法。
21.無端ベルトの組立体を型流路の全幅に及ぶ閉じたベルト経路を通って移動
させ、
無端チェーンの組立体を閉じたベルト経路の内側の閉じたチェーン経路を通っ
て移動させる、
ことをさらに含んでいる請求項17に記載の方法。
22.ベルトが型流路の一部を区画形成し型流路の幅より大きな幅を有し、前記
方法がさらに金属合金とは接触しないベルトの加熱部分を含んでいる請求項21に
記載の方法。
23.ベルトを緊張することをさらに含んでいる請求項21に記載の方法。
24.少なくとも一方の型組立体を他方の組立体に対し傾斜させ、
型組立体を型流路の出口に向って収れんさせる
ことをさらに含んでいる請求項17に記載の方法。
25.チェーンが型ブロックを具備し、前記方法がさらに、
型組立体の一方の型ブロックの溝に保持された複数の摺動自在の上側の脚を、
弾性部材により他方の型組立体の対向する型ブロックに押しつけ、
他方の型組立体の型ブロックの溝に保持された複数の摺動自在の下側の脚を弾
性部材により上側の脚から一方の型部材の反対側で一方の型組立体の対向する型
ブロックに押しつけ、
型組立体の一方を他方に対し傾斜させ型流路の深さを調節する、
ことを含んでいる請求項17に記載の方法。
26.型組立体の一方の傾斜が、型組立体の一方を傾斜させ型流路の出口で型流
路の深さを減少させ、弾性部材を型流路の出口の近くで圧縮することを含んでい
る請求項25に記載の方法。
27.上流側プーリを駆動装置によりプーリがチェーンを鋳造領域に押込むよう
な方向に回転し、
下流側プーリの回転を抗力発生器により妨げ上流側プーリと下流側プーリとが
型ブロックと共に鋳造領域に押されるようにする
ことをさらに含んでいる請求項17に記載の方法。
28.チェーンを鋳造領域で圧縮しチェーンの型ブロックの間に隙間がないよう
にすることをさらに含んでいる請求項17に記載の方法。
29.ヘッドボックスと、
先端と、
それぞれがチェーンを有する2つの無端チェーン組立体の間に区画形成された
型流路、
とを具備し、
ヘッドボックスと先端が型流路への開口に位置し溶融した金属をヘッドボック
スから先端を通って型流路へと供給するようにし、
各チェーンが型流路の幅を間に区画形成するチェーンの対向側に突起を有し、
無端チェーン組立体の少なくとも一方が、他方に対して移動可能で型流路の幅
を調節する複数の型ブロックを具備し、
各型ブロックが、ブロックの一端の近くに位置する少なくとも1つの溝と、型
流路の側面を区画形成する溝に摺動自在に受け入れられた少なくとも1つの脚と
、溝の底と脚との間に挿入され脚を対向表面に対して付勢し深さを調節する間型
流路の側面を保持する少なくとも1つの付勢部材とを具備している
連続鋳造装置。
30.金属合金の容積変化を補償し、長さを越えて延び深さと出口と開口とを有
する型流路を形成する上側及び下側の型組立体を有するチェーン鋳造装置上での
連続鋳造工程の間に金属合金が冷却するときの望ましくない変形をなくする方法
であって、
上側の型組立体の型ブロックの溝に保持された複数の摺動自在の上側の脚を弾
性部材により下側の型組立体の対向する型ブロックに押しつけ、
下側の型組立体の型ブロックの溝に保持された複数の摺動自在の下側の脚を弾
性部材により上側の脚から上側の型組立体の対向側で上側の型組立体の対向する
型ブロックに押しつけ、
型組立体の一方を他方に対し傾斜させ型流路の深さを調節する
ことからなる金属合金の容積変化を補償する方法。
31.鋳造領域を有する連続チェーン鋳造装置であって、
型流路を間に形成する複数の型組立体と、
複数の相互にかみ合う型ブロックを有する無端のチェーンと、チェーンを鋳造
領域に押し込む上流側の駆動プーリと、回転を阻止しチェーンを鋳造領域で圧縮
し型ブロックを相互に押し鋳ばりを減少させる下流側の抗力プーリとを具備する
、少なくとも1つの型組立体、
とを含んでいる連続チェーン鋳造装置。
32.鋳造領域と、それぞれが上流側プーリと下流側プーリとを有し複数の相互
にかみ合う型ブロックからなるチェーンを駆動する2つのチェーン組立体とを有
し、チェーン組立体が型流路を間に形成するチェーン鋳造装置において製品を連
続して鋳造する方法であって、
上流側プーリを駆動装置によりプーリがチェーンを鋳造領域へと押すような方
向に回転させ、
下流側プーリの回転を抗力発生器により阻止し上流側プーリと下流側プーリと
が型ブロックを鋳造領域で相互に押すようにする、
ことからなるチェーン鋳造装置における製品の連続鋳造方法。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,
CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,G
E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR
,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,
MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,P
L,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK
,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,
VN
(72)発明者 ロマノウスキー,クリストファー,エー.
アメリカ合衆国,カリフォルニア 92352,
レイク アローヘッド,ノース フェアウ
ェイ 291
(72)発明者 スピード,ボディ,ブルース
アメリカ合衆国,カリフォルニア 92562,
ムリエータ,ビア ソノロ 40183
(72)発明者 ポスト,ピエテル,エフ.
オランダ国,エヌエル−3069 ハーアー
ロッテルダム,キュルルプラーツ 65