JPH1149706A - 1,1,2−トリフルオロ−1−ブテン−3−イン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
1,1,2−トリフルオロ−1−ブテン−3−イン誘導体及びその製造方法Info
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Abstract
表示用ネマチック液晶材料として有用な、(E)-1,2-ジフ
ルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体を簡便かつ容易に得るた
めの合成中間体として有用な、新規化合物を提供する。 【解決手段】 一般式(II) 【化1】 (R:C1〜20のアルキル、アルコキシル、C2〜2
0のアルケニル、アルケニルオキシ、F、Cl、H等、
環A:F置換可能な1,4−フェニレン、トランス−
1,4−シクロヘキシレン等、m:0〜4、j:0、
1)で表される化合物及びその製造方法。
Description
薬、特に電気光学的液晶表示用ネマチック液晶材料とし
て有用な、(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体
の合成中間体として有用な化合物である1,1,2-トリフル
オロ-1-ブテン-3-イン誘導体に関する。
して、各種測定機器、自動車用パネル、ワードプロセッ
サー、電子手帳、プリンター、コンピューター、テレビ
等に用いられるようになっている。液晶表示方式として
は、その代表的なものにTN(捩れネマチック)型、S
TN(超捩れネマチック)型、DS(動的光散乱)型、
GH(ゲスト・ホスト)型あるいはFLC(強誘電性液
晶)等があり、また駆動方式としても従来のスタティッ
ク駆動からマルチプレックス駆動が一般的になり、さら
に単純マトリックス方式、最近ではアクティブマトリッ
クス方式が実用化されている。これらの表示方式や駆動
方式に応じて、液晶材料としても種々の特性が要求され
ており、このためこれまでにも非常に多くの液晶化合物
が合成されている。
3-イン誘導体が、M.M.Kremlev等により報告(Ukr. Khi
m. Zh., 48, 64(1982))されており、2環化合物と
しては比較的高いネマチック相上限温度を有することが
示されている。(A)の化合物は構造的にみて、大きい
屈折率異方性を有するであろうことは容易に推察でき
る。しかしながら、この報告には相転移温度以外の物性
については示されておらず、従って液晶組成物として用
いた場合にどのような電気光学的特性が得られるかにつ
いては全くわからなかった。また、この報告に基づいて
(A)またはその同族体を製造しようとしても、この報
告に示されている製造方法は収率も低く、操作も容易で
はなかった。
るような広範な一般式を有する(E)-1,2-ジフルオロ-1-
ブテン-3-イン誘導体がその製造方法とともに示されて
いる。しかしながら、この公報には得られた具体的化合
物について相転移温度等の基本的な物性値は一切示され
ておらず、これによって(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテン-
3-イン誘導体の電気光学的特性が明らかにされたわけで
はなかった。また、この公報に示された製造方法に基づ
いて、実際に(A)の同族体を製造しようとしても、本
発明者らが試験したところでは目的物を得ることが困難
であった。
する(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体はその
相転移温度以外の物性や液晶組成物としての電気光学的
特性に興味が持たれていたにもかかわらず、その製造が
容易でなかったため、ほとんど知られていなかった。そ
のため、(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体の
簡便かつ容易な製造方法が求められている。
する課題は、上記の目的に応じるため、(E)-1,2-ジフル
オロ-1-ブテン-3-イン誘導体を簡便かつ容易に得るため
の合成中間体として有用な、新規化合物を提供するもの
である。
決するために、 1.一般式(II)
キル基、アルコキシル基、炭素原子数2〜20のアルケ
ニル基またはアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素
原子数10未満のアルコキシル基またはアルケニルオキ
シ基により置換されていてもよく、あるいはフッ素原
子、塩素原子または水素原子を表し、環Aは1〜4個の
フッ素原子により置換されていてもよい1,4-フェニレン
基、トランス-1,4-シクロへキシレン基、ピリミジン-2,
5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリダジン-3,6-
ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基または1,3-ジオキサ
ン-2,5-ジイル基を表し、jは0または1を表し、mは
0〜4の整数を表す。)で表される化合物。 2.j及びkが0であり、R1が炭素原子数1〜10の
直鎖状アルキル基または炭素原子数2〜10の直鎖状ア
ルケニル基を表すところの上記1記載の一般式(II)
で表される化合物。 3.一般式(IV)
(II)におけると同じ意味を表す。)で表されるフェ
ニルアセチレン誘導体に、遷移金属触媒存在下に式
(V)
ることを特徴とする上記1記載の一般式(II)で表さ
れる化合物の製造方法。を前記課題の解決手段として見
出した。
する。本発明の一般式(II)の1,1,2-トリフルオロ-1
-ブテン-3-イン誘導体は、その製造方法を含めて本発明
者らが初めて報告する新規な化合物である。
炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシル基、炭
素原子数2〜20のアルケニル基またはアルケニルオキ
シ基を表し、これらは炭素原子数10未満のアルコキシ
ル基またはアルケニルオキシ基により置換されていても
よく、あるいはフッ素原子、塩素原子または水素原子を
表すが、炭素原子数1〜10の直鎖状アルキル基が好ま
しい。環Aは1〜4個のフッ素原子により置換されてい
てもよい1,4-フェニレン基、トランス-1,4-シクロへキ
シレン基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジ
イル基、ピリダジン-2,5-ジイル基、ピラジン-2,5-ジイ
ル基または1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基を表すが、1
〜2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,4-フ
ェニレン基またはトランス-1,4-シクロへキシレン基が
好ましく、トランス-1,4-シクロへキシレン基が特に好
ましい。jは0または1を表すが、0であることが好ま
しい。mは0〜4の整数を表すが、好ましくは0〜2を
表し、0を表すことがより好ましい。
て、以下に説明する。即ち、一般式(IV)
(I)におけると同じ意味を表す。)で表されるフェニ
ルアセチレン誘導体に、遷移金属触媒存在下に式(V)
ることにより高収率で得ることができる。反応は溶媒中
で行われるが、溶媒としてはテトラヒドロフラン(TH
F)、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル(I
PE)、ジメトキシエタン(DME)あるいはジオキサ
ン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン
または石油エーテル等の炭化水素系溶媒が好ましく、こ
れらは単独で用いてもその複数を混合して用いてもよい
が、THF等のエーテル系溶媒がより好ましく、THF
が特に好ましい。
併用することが好ましく、Pd触媒としては、テトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ジ-μ-ク
ロロ-ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)二パラ
ジウム(II)、ジクロロビス(トリエチルホスフィン)パ
ラジウム(II)、ジクロロビス(トリプロピルホスフィ
ン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリブチルホスフ
ィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリペンチルホ
スフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニト
リル)パラジウム(II)、カルボニルトリス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(O)、trns-[ヨード(フェニ
ル)ビス(ジメチルフェニルホスフィン)パラジウム(I
I)]、trans-[ジメチルビス(トリフェニルホスフィン)
パラジウム(II)]、ビス(イソシアン化t-ブチル)パラ
ジウム(0)、ジ-μ-クロロ-ジクロロビス(η-エチレ
ン)二パラジウム(II)、(η-エチレン)ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジ
リデンアセトン)二パラジウム(0)、ジクロロ(1,5-シ
クロオクタジエン)パラジウム(II)、ジ-μ-クロロ-ビ
ス(η-アリル)二パラジウム(II)、η-アリル(η-シ
クロペンタジエニル)パラジウム(II)、ビス(アリル)
パラジウム(II)、(η-シクロペンタジエニル)(1,5-
シクロオクタジエン)パラジウム(II)テトラフルオロホ
ウ酸塩、アリル(1,5-シクロオクタジエン)パラジウム
(II)テトラフルオロホウ酸塩、(アセチルアセトナト)
(1,5-シクロオクタジエン)パラジウム(II)テトラフル
オロホウ酸塩、塩化パラジウム(II)等を用いることがで
きるが、パラジウム(0)系の触媒がより好ましい。
ヨウ化銅(I)、酢酸銅(II)等を用いることができるが、
銅(I)系触媒が好ましく、ヨウ化銅(I)が特に好ましい。
反応は0〜50℃の広い温度範囲で実施可能であるが、
10〜45℃がより好ましく、20〜40℃が特に好ま
しい。
はジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトア
ミド(DMA)、N−メチルピロリドン(NMP)、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルイミダゾリ
ジノン(DMI)等の非プロトン性極性溶媒、モルホリ
ン、トリエチルアミン、ジエチルアミン、ピリジン等の
アミン類、THF、ジエチルエーテル、ジオキサン、D
ME、IPE等のエーテル系溶媒、エタノール、メタノ
ール、メチルセルソルブ等のアルコール系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン等の炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエ
チルケトン(MEK)等のケトン系溶媒等を用いること
ができる。これらは単独で用いてもその複数を併用して
もよいが、非プロトン性極性溶媒と、アミン系溶媒を併
用することが好ましく、DMFとトリエチルアミンを併
用することが特に好ましい。
(II)の化合物を用いて、液晶材料として有用な(E)-
1,2-ジフルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体の製造例を以下
に示す。
けると同じ意味を表す。)で表される1,1,2-トリフルオ
ロ-1-ブテン-3-イン誘導体に一般式(III)
キル基、アルコキシル基、炭素原子数2〜20のアルケ
ニル基またはアルケニルオキシ基を表し、これらは炭素
原子数10未満のアルコキシル基またはアルケニルオキ
シ基により置換されていてもよく、あるいはフッ素原
子、塩素原子または水素原子を表し、環Bは1〜4個の
フッ素原子により置換されていてもよい1,4-フェニレン
基、トランス-1,4-シクロへキシレン基、ピリミジン-2,
5-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリダジン-3,6-
ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基または1,3-ジオキサ
ン-2,5-ジイル基を表し、kは0または1を表し、nは
0〜4の整数を表す。)で表されるフェニルリチウム誘
導体を反応させることにより、一般式(I)
m及びnは一般式(II)あるいは一般式(III)に
おけると同じ意味を表す。)で表される(E)-1,2-ジフル
オロ-1-ブテン-3-イン誘導体を製造することができる。
0℃の広い温度範囲で実施することが可能であるが、−
60℃〜室温の範囲が好ましく、−50℃〜5℃の範囲
が特に好ましい。
窒素等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好まし
く、通常はフェニルリチウム誘導体の溶液中に本発明の
一般式(II)の1,1,2-トリフルオロ-1-ブテン-3-イン
誘導体の溶液を滴下する。
が、これらはエタノールやメタノール等の溶媒からの再
結晶により容易に分離可能でE体を単離することができ
る。このように本発明の一般式(II)の化合物を用い
ることにより、液晶材料として有用な1,2-ジフルオロ-1
-ブテン-3-イン誘導体を容易に製造することができる
が、その代表例をその相転移温度とともに第1表に掲げ
る。
相を、またIは等方性液体相をそれぞれ表し、相転移温
度は「℃」を表す。) また、上記で得た一般式(I)の化合物を用いて実際に
液晶組成物を調製し、その電気光学的特性を測定した。
す。この組成物を厚さ6μmのTNセルに充填して20
℃で測定した電気光学特性は以下の通りであった。 屈折率異方性(Δn): 0.090 誘電率異方性(Δε): 4.80 閾値電圧(Vth): 2.14V 粘度: 19.8cp 応答時間(τ): 25.3μ秒 ここで応答時間は立ち下がり時間と立ち上がり時間が等
しくなる電圧印加時の測定値である。
1表に示された(I−1)
(H−1)を調製したところ、そのネマチック相上限温
度(TN-I)は116.0℃とほとんど変化がなかっ
た。この組成物の電気光学特性は以下の通りであった。
低減して応答を大幅に高速化し、屈折率異方性を著しく
増大していることがわかる。また、この組成物を0℃で
24時間放置したが、結晶の析出は見られなかった。従
って、この(I−1)の化合物はホスト液晶組成物との
相溶性にも優れていることがわかる。
減しその応答性を改善させるという目的で用いられてい
る化合物としては例えば式(B)
である。ところがこれを同じホスト液晶(H)に同量
(20重量%)添加して、液晶組成物(H−B)を調製
してその相転移温度及び電気光学的物性値を測定したと
ころ以下の通りであった。
く降下しているにもかかわらず、粘度は(H−1)より
高く、応答も遅くなった。また、屈折率異方性も(H−
1)より小さくなった。
系化合物と比較して、粘度を低減して応答を高速化し、
その屈折率異方性を増大させる効果において、はるかに
優れていることがわかる。こうした効果はこれまで全く
知られておらず本発明者らが初めて見いだしたものであ
る。
ことにより、一般式(I)で表される化合物を容易に得
ることができるが、この一般式(I)の化合物は、温度
範囲が広く、低粘性で高速応答が可能であり、かつ大き
い屈折率異方性が要求されるような液晶組成物の構成材
料として有用である。この一般式(I)で表される化合
物と混合して使用することのできるネマチック液晶化合
物の好ましい代表例としては、例えば、安息香酸フェニ
ル誘導体、シクロヘキサンカルボン酸フェニル誘導体、
シクロヘキサンカルボン酸ビフェニル−4−イル誘導
体、シクロヘキサンカルボニルオキシ安息香酸フェニル
誘導体、シクロヘキシル安息香酸フェニル誘導体、シク
ロヘキシル安息香酸シクロヘキシル誘導体、ビフェニル
誘導体、シクロヘキシルベンゼン誘導体、テルフェニル
誘導体、ビシクロヘキサン誘導体、4−シクロヘキシル
ビフェニル誘導体、4−フェニルビシクロヘキサン誘導
体、テルシクロヘキサン誘導体、1,2−ジシクロヘキ
シルエタン誘導体、1,2−ジフェニルエタン誘導体、
1,2−ジフェニルエチン誘導体、(2−シクロヘキシ
ルエチル)ベンゼン誘導体、4−フェネチルビシクロヘ
キサン誘導体、4−(2−シクロヘキシルエチル)ビフ
ェニル誘導体、1−(4−フェニル)シクロヘキシル−
2−シクロヘキシルエタン誘導体、1−(4−シクロヘ
キシルフェニル)−2−フェニルエチン誘導体、フェニ
ルピリミジン誘導体、(4−ビフェニル−4−イル)ピ
リミジン誘導体、フェニルピリジン誘導体、(4−ビフ
ェニル−4−イル)ピリジン誘導体、などを挙げること
ができる。
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されるものではない。
(NMR)、質量スペクトル(MS)及び赤外吸収スペ
クトル(IR)により確認し、純度の測定はキャピラリ
ーガスクロマトグラフにより行った。また生成物の相転
移温度の測定は温度調節ステージを備えた偏光顕微鏡及
びDSCを併用して行った。また、組成物における
「%」は『重量%』を表す。 (実施例1) 1,1,2-トリフルオロ-4-(4-プロピル)フ
ェニル-1-ブテン-3-イン(本発明の一般式(II)の化
合物)の合成
MF25ml及びトリエチルアミン10mlに溶解しテトラキス
(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.5g及びヨ
ウ化銅(I)0.2gを加えた。トリフルオロヨードエテン10g
のDMF25ml溶液を40℃以下を保つ速度で滴下した。さ
らに1時間撹拌し、水50mlを加えた。酢酸エチル50mlで
抽出し、水、飽和食塩水で洗滌し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶媒:ヘキサン)で精製し、1,1,2-トリフ
ルオロ-4-(4-プロピル)フェニル-1-ブテン-3-イン7.0g
を得た。 (参考例1) (E)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチル)フェ
ニル-4-(4-プロピル)フェニル-1-ブテン-3-イン(第1
表中の(I−1)の化合物)の合成
し、窒素雰囲気下に-70℃に冷却した。n-ブチルリチウ
ムヘキサン溶液(1.68mol/l)19mlを-60℃以下を保つ速
度で滴下し、さらに1時間撹拌した。1,1,2-トリフルオ
ロ-4-(4-プロピル)フェニル-1-ブテン-3-イン7.0gのT
HF30ml溶液を-60℃以下を保つ速度で滴下し、滴下終
了後徐々に室温まで戻した。水50mlを加え、酢酸エチル
60mlで抽出し、水、飽和食塩水で洗滌した。無水硫酸ナ
トリウムで乾燥し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶媒:ヘキサン)で精製し、1,2-ジフルオロ-1-(4-
メチル)フェニル-4-(4-プロピル)フェニル-1-ブテン-3-
イン7.2g(E/Z比=75/25)を得た。これを、エタノール3
0mlから2回再結晶し、(E)-1,2-ジフルオロ-1-(4-メチ
ル)フェニル-4-(4-プロピル)フェニル-1-ブテン-3-イン
3.0gを得た。相転移温度は第1表に示した。 (応用例1) 液晶組成物の調製 ホスト液晶(H)
6.7℃以下でネマチック相を示す。この組成物を厚さ
6μmのTNセルに充填して測定した電気光学特性は以
下の通りであった。
と立ち上がり時間が等しくなる電圧印加時の測定値であ
る。
1で得た式(I−1)
1)を調製した。(H−1)のネマチック相上限温度
(TN-I)は116.0℃で(H)とほとんど変化がな
かった。次にこの組成物を用いて同様にしてセルを作成
し測定した電気光学特性は以下の通りであった。
低減して応答を大幅に高速化し、屈折率異方性を著しく
増大していることがわかる。また、この組成物を0℃で
24時間放置したが、結晶の析出は見られなかった。従
って、この(I−1)の化合物はホスト液晶組成物との
相溶性にも優れていることがわかる。 (応用比較例1) 屈折率異方性の増大と応答の改善効果に優れ従来から用
いられている化合物(B)
添加して、液晶組成物(H−B)を調製した。この組成
物のネマチック相上限温度は93.5℃であり、(H)
あるいは(H−1)と比較して大きく低下した。次に同
様にしてセルを作成し、その電気光学的物性値を測定し
たところ以下の通りであった。
減されているけれど(H−1)よりは高くなり、応答も
(H−1)より40%も遅くなった。また、屈折率異方
性も(H−1)ほど増大させることができなかった。
減して応答を高速化し、その屈折率異方性を増大させる
効果において、(I−1)の化合物には及ばないことが
わかる。
ルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体を中間体とすることによ
り、従来その製造が容易ではなかった一般式(I)の
(E)-1,2-ジフルオロ-1-ブテン-3-イン誘導体である液晶
化合物を容易に得ることができる。得られた一般式
(I)の化合物は液晶性に極めて優れ、従来液晶との相
溶性もよく、低粘性で、屈折率異方性が著しく大きいと
いう特徴を有する。従って、これを従来液晶に添加する
ことにより、温度範囲が広くかつ高速応答性の液晶材料
を容易に調製することが可能であるため、液晶材料とし
て極めて有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式(II) 【化1】 (式中、R1は炭素原子数1〜20のアルキル基、アル
コキシル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基または
アルケニルオキシ基を表し、これらは炭素原子数10未
満のアルコキシル基またはアルケニルオキシ基により置
換されていてもよく、あるいはフッ素原子、塩素原子ま
たは水素原子を表し、環Aは1〜4個のフッ素原子によ
り置換されていてもよい1,4-フェニレン基、トランス-
1,4-シクロへキシレン基、ピリミジン-2,5-ジイル基、
ピリジン-2,5-ジイル基、ピリダジン-3,6-ジイル基、ピ
ラジン-2,5-ジイル基または1,3-ジオキサン-2,5-ジイル
基を表し、jは0または1を表し、mは0〜4の整数を
表す。)で表される化合物。 - 【請求項2】 j及びkが0であり、R1が炭素原子数
1〜10の直鎖状アルキル基または炭素原子数2〜10
の直鎖状アルケニル基を表すところの請求項1記載の一
般式(II)で表される化合物。 - 【請求項3】 一般式(IV) 【化2】 (式中、R1、環A、j及びmは一般式(II)におけ
ると同じ意味を表す。)で表されるフェニルアセチレン
誘導体に、遷移金属触媒存在下に式(V) 【化3】 のトリフルオロヨードエチレンを反応させることを特徴
とする請求項1記載の一般式(II)で表される化合物
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9206011A JPH1149706A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 1,1,2−トリフルオロ−1−ブテン−3−イン誘導体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9206011A JPH1149706A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 1,1,2−トリフルオロ−1−ブテン−3−イン誘導体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149706A true JPH1149706A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16516438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9206011A Pending JPH1149706A (ja) | 1997-07-31 | 1997-07-31 | 1,1,2−トリフルオロ−1−ブテン−3−イン誘導体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149706A (ja) |
-
1997
- 1997-07-31 JP JP9206011A patent/JPH1149706A/ja active Pending
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