JPH1149643A - 表面被覆粉体含有化粧料 - Google Patents
表面被覆粉体含有化粧料Info
- Publication number
- JPH1149643A JPH1149643A JP9227407A JP22740797A JPH1149643A JP H1149643 A JPH1149643 A JP H1149643A JP 9227407 A JP9227407 A JP 9227407A JP 22740797 A JP22740797 A JP 22740797A JP H1149643 A JPH1149643 A JP H1149643A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molybdenum
- coated
- powder
- selenide
- sulfide
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
れがよく、皮膚に対する付着性,皮膚上での伸びが良好
で、滑らかな使用感を有し、且つ自然な仕上がりの得ら
れる粉体含有化粧料を得る。 【解決手段】 硫化モリブデン,硫化タングステン,セ
レン化モリブデン及びセレン化タングステンより選択し
た1種又は2種以上により表面被覆された粉体の1種又
は2種以上を含有させる。硫化モリブデン等により被覆
される粉体として、中空球状粉体を用いると特に好まし
い効果が得られる。
Description
れ、指や化粧塗布具へのとれがよく、皮膚に対する付着
性,皮膚上での伸びが良好で、滑らかな使用感を有し、
且つ自然な仕上がりの得られる粉体含有化粧料に関す
る。さらに詳しくは、硫化モリブデン,硫化タングステ
ン,セレン化モリブデン及びセレン化タングステンより
選択した1種又は2種以上により表面被覆された粉体の
1種又は2種以上を含有して成る化粧料に関する。
蔽力の制御,伸展性,付着性といった使用性や光沢の調
整、保型性の付与といった目的で、マイカ,タルク,カ
オリン,炭酸カルシウム,無水ケイ酸等の体質顔料、ベ
ンガラ,黄酸化鉄,黒酸化鉄,群青,紺青等の着色顔
料、酸化チタン,酸化亜鉛等の白色顔料、雲母チタン,
オキシ塩化ビスマス等の真珠光沢顔料等が配合される。
の相互作用により凝集が生じて、化粧料中における分散
性が低下したり、化粧料中で析出したりすることがあっ
た。また、粉体の種類や形状,粒子径によっては、指や
化粧塗布具へのとれが悪かったり、皮膚に対する付着性
や皮膚上での伸びが悪かったり、ざらつき等不快な使用
感を生じたり、隠蔽力に劣ったり、或いは逆に化粧料を
塗布した後厚ぼったい感じを与えたりすることがあっ
た。もっとも、かかる問題を解消するべく、目的に応じ
て、顔料,粉体粒子の形状や大きさを種々制御して化粧
料中に配合したり、粉体に対し種々の表面処理,表面被
覆を行って配合する試みもなされているが、前記した点
をすべて改善することは困難であった。
は、従来の粉体を含有する化粧料に見られる上記のよう
な問題点をすべて解決し、粉体の分散性に優れ、指や化
粧塗布具へのとれがよく、皮膚に対する付着性,皮膚上
での伸びが良好で、滑らかな使用感を有し、且つ自然な
仕上がりの得られる粉体含有化粧料を得ることを目的と
した。
め種々検討した結果、金属ジカルコゲニドのうち、硫化
モリブデン,硫化タングステン,セレン化モリブデン,
セレン化タングステンより選択した1種又は2種以上に
より表面被覆した粉体の1種又は2種以上を含有させる
ことにより、良好な粉体分散性と、優れた皮膚付着性,
皮膚上での伸び,使用感、及び自然な仕上がりが得られ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
用されているが、これらにより表面被覆された化粧料用
粉体や、その化粧料への応用については、全く開示され
ていない。
ゲニドのうち硫化モリブデン,硫化タングステン,セレ
ン化モリブデン及びセレン化タングステンを用い、これ
らより1種又は2種以上を選択して粉体の表面被覆を行
う。これら金属ジカルコゲニドの粉体を、ボールミル中
で表面被覆すべき粉体(核粉体)とともに磨砕すると、
核粉体表面において金属ジカルコゲニドが板状に沈着す
る。前記金属ジカルコゲニドの粒子径や核粉体との混合
量比、被覆処理時間等を制御することにより、核粉体表
面の金属ジカルコゲニド被覆層の厚さ及び被覆率を調節
することができる。本発明の目的には、金属ジカルコゲ
ニドの被覆層の厚さは約10〜500nm、被覆率は核
粉体の重量に対し5重量%以上とすることが好ましい。
より表面被覆すべき核粉体としては、マイカ,タルク,
カオリン,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,無水ケ
イ酸,酸化アルミニウム,硫酸バリウムや、合成フッ素
金雲母等の合成マイカといった体質顔料、ベンガラ,黄
酸化鉄,黒酸化鉄,酸化クロム,群青,紺青,カーボン
ブラック等の着色顔料、酸化チタン,酸化亜鉛等の白色
顔料、酸化チタン被覆雲母(雲母チタン)等の真珠光沢
顔料、ポリエチレン末,ポリメタクリル酸メチルパウダ
ー,ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリ
レート積層末,ナイロンパウダー等の有機高分子粉体な
どを用いることができる。
酸化合物,アルミノケイ酸化合物,マグネシウムケイ酸
化合物より特公昭60−9851等に示された方法によ
って得られる中空球状粉体、特公平6−84295に示
された方法により調製されるビニル系重合体中空球状粉
体等の中空球状粉体を用いると、特に良好な使用感を与
えることができる。
ド被覆粉体の1種又は2種以上を化粧料に含有させる。
前記被覆粉体は、通常化粧料に粉体成分として用いられ
る量を含有させることができ、化粧料全量中、0.1〜
99.0重量%程度含有され得る。
化粧水,乳液,クリーム,マッサージ剤,パック等、液
状,乳液状,ゲル状,クリーム状の皮膚化粧料、メイク
アップベースローション、メイクアップベースクリー
ム、油性,乳化型,ケーキ型等のファンデーション、固
形,軟膏型,スティック型,乳化型等のアイカラー及び
チークカラー、スティック型或いは軟膏型等の口紅、固
形或いは液状のアイカラー及びマスカラ、ケーキ型或い
はスティック型のまゆずみ、ネイルエナメル、粉おしろ
い、固形おしろい等として提供され得る。
においては、油脂類,アルコール類,界面活性剤,保湿
剤,抗炎症剤,美白剤,細胞賦活剤,紫外線吸収剤,防
腐剤,色素類,香料等、一般的な化粧料用原料を含有さ
せることができる。硫化モリブデン等による表面被覆処
理を行っていない化粧料用粉体も、本発明の特徴を損な
わない範囲で含有させ得る。
詳細に説明する。
金属ジカルコゲニド表面被覆粉体の調製例を表1に示
す。これらは金属ジカルコゲニド及び核粉体を種々の重
量比にてボールミル中で4〜15時間混合磨砕して得
た。表1には、得られた各調製例について、金属ジカル
コゲニドの被覆層の厚さ、及び被覆率(核粉体に対する
金属ジカルコゲニド被覆量の重量比)を併せて示した。
して(8)と混合し、均一とした後、(4),(5)を混合,分
散する。
し、70℃に保つ。一方、(6)〜(9)の水相成分を混合,
加熱して均一とし、次いで(10),(11)を添加,分散した
後70℃とする。この水相成分に、前記油相成分を攪拌
しながら徐々に添加して乳化し、冷却後(12)を添加,混
合する。
溶解して添加し、次いで(6)〜(8)を分散し、攪拌しなが
ら(3)を加えて増粘させる。
(3)に(4)〜(6)を添加して溶解し、前記水相に添加す
る。次いで(8)〜(10)を添加し分散させる。
を添加してホモジナイザーにより分散し、70℃とす
る。一方、(6)〜(8)の水相成分を混合,加熱溶解して、
70℃とする。この水相を前記油相にホモジナイザー処
理を行いながら添加して乳化し、冷却後(11)を添加,混
合する。
均一とする。一方(5)〜(8)の水相成分を混合し、加熱,
溶解して均一とし、これに(9)〜(11)の顔料を添加し、
ホモミキサーにて均一に分散させ、75℃とする。この
水相成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳
化した後冷却し、40℃にて(12)を添加,混合する。
均一とする。一方(6)〜(9)の水相成分を混合し、加熱,
溶解して均一とし、これに(10)〜(14)の顔料を添加し、
ホモミキサーにて均一に分散させ、75℃とする。この
水相成分に前記油相成分を添加し、ホモミキサーにて乳
化した後冷却し、40℃にて(15)を添加,混合する。
とする。これにあらかじめ混合した(10)〜(15)の顔料成
分を加え、ロールミルで混練する。混練物を再融解し、
ゆっくり攪拌して泡を浮上させ、次いで冷却し、60℃
で(16)を添加,混合し、容器に流し込んで放冷,固化す
る。
後、高速ブレンダーに移し、あらかじめ混合した(8)〜
(12)を添加して均一に混合する。これを粉砕機で処理
し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿に充填し、
圧縮成型する。
た後、高速ブレンダーに移し、あらかじめ混合した(9)
〜(13)を添加して均一に混合する。これを粉砕機で処理
し、ふるいを通して粒度をそろえた後、金皿に充填し、
圧縮成型する。
〜(13)を加え、ロールミルで練り均一に分散させた後、
再融解して(14)を加え、脱泡してから型に流し込み、急
冷して固化させる。次いで型から取り出し、容器に装填
し、スティックの外観を整えてからフレーミングする。
(9)を噴霧して加え、均一に混合し、ふるいを通した後
金皿に充填し、圧縮成型する。
これにあらかじめ混合,均一化した(7)〜(10)を添加,
混合し、金皿に充填して圧縮成型する。
散,ゲル化させる。一方(1)〜(5)を混合,加熱溶解し
て、(8),(9)を加えた後冷却してロールミルで練り、再
加熱して溶解した中に、前記ゲルと(6)の残部を加え、
攪拌しながら冷却する。
を添加し、コロイドミルを通して分散させる。これに
(1)を加え、均一に分散させる。
に(2)〜(6)を添加し、混合,調色した後、(9)を噴霧し
均一に混合する。これを粉砕機で粉砕した後、ふるいを
通し、容器に充填する。
に(8)〜(10)を混合,分散させる。
性の評価を行った。液状,乳液状,ゲル,クリーム,軟
膏状の実施例においては、粉体の分散状態を観察し、粉
体の凝集が見られるかどうかにより分散性を評価した。
また固形状又は粉末状の実施例においては、粉体の混合
状態を観察し、粉体の凝集,色分かれ,色むら,色縞等
の発生の有無により分散性を評価した。結果は表2にお
いて「◎;非常に良好」,「○;ほぼ良好」,「△;や
や悪い」,「×;悪い」として表した。その際、実施例
10以外の実施例においては、金属ジカルコゲニド被覆
粉体を表面被覆処理を行っていない粉体に代替したもの
を各比較例とし、実施例10においてはシリコーン処理
被覆粉体に代替したものを比較例10として、同時に評
価した。
7においては、すべて非常に良好な粉体分散性が認めら
れた。これに対し、金属ジカルコゲニド微粒子粉体を表
面被覆処理を行っていない粉体又はシリコーン処理粉体
に代替した比較例では、比較例9,比較例10及び比較
例16においてほぼ良好な粉体分散性が認められたもの
の、それぞれ対応する実施例に比べて粉体分散性はよく
なかった。
る実施例7〜実施例10、及び粉おしろいである実施例
16と、それぞれ対応する比較例7〜比較例10及び比
較例16について、パフヘのとれ,皮膚に対する付着
性,皮膚上での伸び,使用時の滑らかさ及び仕上がりの
自然さについて官能評価を行った。官能評価は、20才
〜50才代の女性パネラー20名を1群とし、各群に実
施例及び比較例をそれぞれブラインドにて使用させ、表
3に示す評価基準に従って評価させて点数化した。結果
は、20名の評価点の平均値にて表4に示した。
いずれの使用群においても各評価項目で非常に良好な評
価を得ていた。これに対し、比較例9及び比較例10使
用群ではパフヘのとれについての評価があまりよくな
く、比較例9,比較例10及び比較例16使用群では皮
膚に対する付着性についての評価が低くなっており、皮
膚上での伸び,使用時の滑らかさ及び仕上がりの自然さ
については、比較例使用群すべてにおいて各実施例使用
群に比べ、評価点は低くなっていた。
いては、25℃で6カ月間保存した後にも状態の変化を
全く認めなかった。また、ヒト男性による48時間の背
部閉塞貼付試験等の結果、皮膚刺激性及び皮膚感作性は
全く認められなかった。
体の分散性に優れ、指や化粧塗布具へのとれがよく、皮
膚に対する付着性,皮膚上での伸びが良好で、滑らかな
使用感を有し、且つ自然な仕上がりの得られる粉体含有
化粧料を得ることができた。
Claims (2)
- 【請求項1】 硫化モリブデン,硫化タングステン,セ
レン化モリブデン及びセレン化タングステンより選択し
た1種又は2種以上により表面被覆された粉体の1種又
は2種以上を含有することを特徴とする、表面被覆粉体
含有化粧料。 - 【請求項2】 硫化モリブデン,硫化タングステン,セ
レン化モリブデン及びセレン化タングステンより選択し
た1種又は2種以上により表面被覆される粉体が、中空
球状粉体であることを特徴とする、請求項1に記載の表
面被覆粉体含有化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9227407A JPH1149643A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 表面被覆粉体含有化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9227407A JPH1149643A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 表面被覆粉体含有化粧料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1149643A true JPH1149643A (ja) | 1999-02-23 |
Family
ID=16860358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9227407A Pending JPH1149643A (ja) | 1997-08-07 | 1997-08-07 | 表面被覆粉体含有化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1149643A (ja) |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06145553A (ja) * | 1992-07-16 | 1994-05-24 | Basf Ag | ケイ酸塩または金属基体をベースとする光沢顔料 |
JPH11504953A (ja) * | 1995-05-02 | 1999-05-11 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 金属硫化物被膜を有するゴニオクロマティック光輝顔料 |
-
1997
- 1997-08-07 JP JP9227407A patent/JPH1149643A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06145553A (ja) * | 1992-07-16 | 1994-05-24 | Basf Ag | ケイ酸塩または金属基体をベースとする光沢顔料 |
JPH11504953A (ja) * | 1995-05-02 | 1999-05-11 | ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト | 金属硫化物被膜を有するゴニオクロマティック光輝顔料 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20060292193A1 (en) | Encapsulated cosmetic composition | |
KR102161465B1 (ko) | 피부밀착력과 화장지속성이 증가된 화장료 조성물 및 그 제조방법 | |
JPH10158118A (ja) | 弗素含有化合物またはシリコーンを含有し、改善された快適感を呈する転移しない局所用組成物およびその使用 | |
TW414714B (en) | Cosmetic composition for skin care and make-ups containing hollow spherically shaped aluminosilicate | |
JP2001511435A (ja) | 凝集基体を含む化粧組成物 | |
JPS61100508A (ja) | 化粧料 | |
JP3073890B2 (ja) | 耐皮脂粉体及びそれを含有する化粧料 | |
JPH111411A (ja) | シリカ/酸化亜鉛複合体、その製造方法及びそれを配合した化粧料 | |
JPH04128211A (ja) | 下地化粧料 | |
US5221342A (en) | Coloring composition and production method and use thereof | |
JPS6314708A (ja) | 化粧料 | |
JPH0560802B2 (ja) | ||
JP2002509548A (ja) | セラック含有化粧品 | |
JPH09309815A (ja) | 粉体化粧料 | |
JP2002138009A (ja) | 油性化粧料 | |
JP3905277B2 (ja) | 油性固形化粧料 | |
JPS60255712A (ja) | 固型化粧料 | |
JPH1149643A (ja) | 表面被覆粉体含有化粧料 | |
JPH1149642A (ja) | 粉体含有化粧料 | |
JP2002146237A (ja) | 新規な有色虹彩箔光沢顔料及びこれらを含有してなる化粧料 | |
JP2001058925A (ja) | メーキャップ化粧料 | |
JP2005225827A (ja) | 化粧料 | |
JP2007077297A (ja) | 光沢顔料 | |
JPH02282312A (ja) | 固形粉末状化粧料 | |
JPS6216410A (ja) | 固型化粧料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040921 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050301 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060828 |