JPH114902A - 延焼防止用ウォーターミスト噴霧装置 - Google Patents

延焼防止用ウォーターミスト噴霧装置

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JPH114902A
JPH114902A JP16138397A JP16138397A JPH114902A JP H114902 A JPH114902 A JP H114902A JP 16138397 A JP16138397 A JP 16138397A JP 16138397 A JP16138397 A JP 16138397A JP H114902 A JPH114902 A JP H114902A
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water
water mist
spray
fire
temperature
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JP16138397A
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English (en)
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Toru Uetake
徹 植竹
Naoto Kumagai
尚登 熊谷
Yasunobu Oshima
泰伸 大島
Kensho Iwase
憲昭 岩瀬
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Bunka Shutter Co Ltd
Original Assignee
Bunka Shutter Co Ltd
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  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 延焼防止、遮熱、遮煙が可能となること。 【解決手段】 建物の東西南北には、それぞれウォータ
ーミストノズル9a〜9dが設けられる。各ウォーター
ミストノズル9a〜9dは電磁弁5a〜5dを介して貯
水タンク1に接続されている。西の隣家で火災が発生す
ると各ウォーターミストノズル9b近傍に設けられた温
度検知センサ30bで温度検知され集中制御装置20に
出力される。集中制御装置20は検出された方向の電磁
弁5bを開きウォーターミストノズル9bからウォータ
ーミストを噴霧し建物の延焼を防止する。各方向のウォ
ーターミストノズル9bは噴霧範囲が一部重なるように
複数個所定間隔で配置され連続した防火区域を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災時における延
焼を防止する噴霧装置に係り、特にウォーターミストを
噴霧して延焼を防止する延焼防止用ウォーターミスト噴
霧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、都市部等では住宅が密集してお
り、隣家で火災が発生した場合、延焼する危険性が高
い。これを防止するためにはドレンチャー設備やスプリ
ンクラー設備が用いられ延焼を防止するようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の設備は、放出する水量が多く、予め排水構造を形成し
ておく必要がある。また、建物自体を濡らし内部に水が
浸透しやすいため、建物の火災を防止できても建物内部
の家財に相当の被害を与える可能性がある。特に、文化
財等重要構造物においては、建物自体の他に建物内部に
も重要物が存在しているため、これらの消火設備を用い
た延焼防止は必ずしも適切とはいえない。
【0004】この他、建築物自体を防火壁とする方法が
あるが、コストが高い等の問題がある。また、シートな
どによる延焼防止装置も提案されているが、常時設置し
ておく必要があるため、専用の設置箇所が必要となり、
また、意匠的にも建物の外観を損ねる恐れがある。そし
て、火災消火にはガス系消火剤が用いられることも多い
が、この消化剤は環境及び人体に対し好ましいものでは
なく、また、消火に伴い発生するガスや煙も人体に対し
好ましいものではない。
【0005】火災は、当初僅かな箇所で発生するケース
が多いと思われるので、この箇所における初期消火が行
えれば、延焼が防止でき熱と煙の発生も極小に抑えるこ
とが期待できる。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、隣家との間での互いの延焼防止、遮
熱、遮煙が期待できる延焼防止用ウォーターミスト噴霧
装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明の延焼防止用ウォーターミスト噴霧装置は、
請求項1記載のように、水源からの高圧水を微噴霧水に
して噴霧するウォーターミストノズル9を建物40の周
囲や屋根等に噴霧範囲の一部が重なるよう多数配設した
ことを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載のように、所定量の水
を貯水する貯水タンク1と、該貯水タンク1の水を所定
圧力に高めて排出するポンプ4と、前記貯水タンク1か
らの水を微噴霧水にして噴霧し、建物40の周囲や屋根
等に噴霧範囲の一部が重なるよう多数配設されたウォー
ターミストノズル9と、前記ポンプ4とウォーターミス
トノズル9との間にそれぞれ設けられ、ウォーターミス
トノズル9からの噴霧を開閉する開閉弁5と、前記ウォ
ーターミストノズル9の配設位置近傍に設けられ、該位
置での温度を検知する温度検知センサ30と、前記温度
検知センサ30の検知信号を受けて延焼防止の温度に達
したとき、該検知信号のウォーターミストノズル9の開
閉弁5を開放制御する集中制御装置20と、を具備した
構成としてもよい。
【0009】また、請求項3記載のように、所定量の水
を貯水する貯水タンク1と、該貯水タンク1の水を所定
圧力に高めて排出するポンプ4と、前記貯水タンク1か
らの水を微噴霧水にして噴霧し、噴霧範囲の一部が重な
るよう多数個が1つの列とされ、該列を建物の周囲や屋
根等に複数列配設されたウォーターミストノズル9a〜
9dと、前記ポンプ4と前記各列のウォーターミストノ
ズル9a〜9dとの間にそれぞれ設けられ、各列別のウ
ォーターミストノズル9a〜9dからの噴霧を開閉する
開閉弁5a〜5dと、前記各列のウォーターミストノズ
ル9a〜9dの配設位置近傍にそれぞれ設けられ、該列
位置での温度を検知する温度検知センサ30a〜30d
と、前記温度検知センサ30a〜30dの検知信号を受
けて延焼防止の温度に達したとき、該検知信号の列のウ
ォーターミストノズル9a〜9dの開閉弁5a〜5dを
開放制御する集中制御装置20と、を具備した構成とす
ることもできる。
【0010】また、請求項4記載のように、前記ウォー
ターミストノズル9は、所定形状のノズル孔15aと、
内部に設けられた噴霧調整体16とを有し、これらノズ
ル孔15a及び噴霧調整体16の形状に対応して噴霧状
態が設定され、該ウォーターミストノズル9は設置箇所
及び火の接近方向に応じて最適な噴霧状態のものが配置
される構成にする。
【0011】隣家で火災が発生すると、初期段階にてこ
の方向に設けられた温度検知センサ30bが火災温度を
検知して集中制御装置20に出力する。集中制御装置2
0は、対応する方向に設けられたウォーターミストノズ
ル9bからの微噴霧水の噴霧を開始すべく対応する開閉
弁5bを開放制御する。ウォータミストノズル9bはノ
ズル孔15aから噴霧状態が例えば扇形や円形等の平面
形状や円錐形状等の所定形状の微噴霧水を噴霧し、各ウ
ォータミストノズル9bは噴霧範囲の一部が重なる間隔
で配置されており、隣家との間にはこの微噴霧水により
防火区画を形成し、隣家への火の延焼が防止できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のウォーターミス
ト噴霧装置の全体構成を示す回路図である。図示のよう
に回路は、水の流路と電気的制御の回路で構成されてい
る。貯水タンク1の取水口には電磁弁2を介して水道に
接続され、電磁弁2の切り替えで内部に水道から水を取
水して所定量の水を貯水する。
【0013】貯水タンク1に排水口には電磁弁3a、ポ
ンプ4、電磁弁3bを介して複数方向に分岐された流路
が接続されている。この図の例では分岐先が東西南北の
4方向とされている。各分岐先にはそれぞれ電磁弁5
(5a〜5d)が設けられ、ウォーターミストノズル9
(9a〜9d)からのウォータミスト(微噴霧水)の噴
霧を切り替える。
【0014】ウォーターミストノズル9は、図2の斜視
図に示すように基体15先端中央に所定形状の(図示の
例では円形状)ノズル孔15aが開口され、この基体1
5内部に円錐状の噴霧調整体16が挿入された後、この
噴霧調整体16は回転体17のネジ込みによって基体1
5内に固定される。このウォーターミストノズル9に対
して供給される水は図中矢印に示す経路でノズル孔15
aから噴霧される。
【0015】微噴霧水の噴霧状態は、ノズル孔15aと
噴霧調整体16の形状によって決定され、この図示の形
状によれば、ノズル孔15aからはこのノズル孔15a
を中心として全方向に放射状に広がる略円錐状の微噴霧
水が形成される。この形状によれば噴霧を広い範囲に均
一に行え、延焼を防止したい建物に接近する火に対しこ
の接近方向で所定長さの防火区画を形成できる。この
他、全方向への広がりを持たず直線的な一方向に広がる
扇形状とすることもできる(図5のウォータミストノズ
ル9aの一部に図示)。これによれば、ウォーターミス
トノズル9aの列位置部分で水粒子でカーテンを形成す
る直線的な防火区画を形成でき、上記放射状の噴霧に比
して火の通過阻止の効果を高められる。
【0016】これら噴霧状態は、設置箇所によって適宜
選択する。例えば、隣家との境界が狭い場合や、道路に
面した側では扇形状を選択すれば、噴霧範囲が広がらな
いため他の消火作業を妨げない。一方、隣家が高層であ
るときには、上部からの火による延焼を防止するため、
全方向に広がる円錐形状とすることでより効果が期待で
きる。屋根の頂部に設けて夏期の冷却用に用いるには、
全方向に噴霧できる円錐形状が適している。尚、噴霧方
向は、上部方向のみならずウォーターミストノズル9を
屋根の傾斜方向に傾斜して設置することにより、同傾斜
方向に噴霧できる。
【0017】そして、ノズル孔15aが設けられた面に
カバーを設け、このカバーはノズル孔15aからの噴霧
圧力によって外れる(または破壊される)構成としても
よい。カバーは、ノズル孔15a部分にだけ設ける構成
としてもよい。このカバーは、ノズル先端部の保護やノ
ズル孔15aが上向きに設けられる場合にほこり等での
ノズル孔15aの詰まりを防止する。
【0018】これら複数のウォーターミストノズル9か
らの噴霧は、建物内または外に配置される集中制御装置
20によって制御される。この集中制御装置20は、延
焼防止のための機能を有し、建物内の各部の電気的制御
装置(例えば侵入監視、照明点消灯、カーテン開閉、窓
や車庫のシャッター開閉、給湯等の各制御を行う所謂H
A)内に設けることができる。集中制御装置20は、C
PU等の制御手段21がROM,RAM等の記憶部22
に記憶された動作プログラムで後述する監視動作を実行
する。この監視動作実行時の監視情報は例えば外部記憶
装置23に記憶される。
【0019】また、センサ入力部24には、各分岐方向
にそれぞれ設けられたウォーターミストノズル9a〜9
d毎に設けられる温度検知センサ30(30a〜30
d)の温度検知信号が入力され制御手段21に出力され
る。弁制御部25は、制御手段21によって噴霧実行の
制御信号が入力されたとき、前記各電磁弁3a,3bを
開放し、かつ、噴霧箇所のウォーターミストノズル9a
〜9dの電磁弁5a〜5dを選択的に開放制御する。
【0020】操作部26は、集中制御装置の監視情報設
定や手動操作による噴霧実行を操作するためのキーボー
ド等で構成される。出力部27は、監視動作状態を表示
する表示装置や、温度検知時に防災機関等に通報する外
部出力装置、監視情報の履歴を印字出力する印刷装置等
で構成される。
【0021】図3は、前記ウォーターミストノズル9の
配置状態例を示す平面図である。自家の建物40の西と
南に隣家41,42が隣接している場合、これら隣家か
らの出火や隣家への延焼の可能性を考慮すると、少なく
とも対応する前記方角に前記ウォーターミストノズル9
b,9cを設けることが望ましい。ウォーターミストノ
ズル9b,9cは、実際には図示のように複数個ずつ所
定間隔で設けられる。配置間隔は各ウォーターミストノ
ズル9b,9cが噴霧した際の噴霧領域によって定めら
れ、隣接する噴霧領域に隙間が生じない配置間隔とす
る。尚、隣家が近接していない建物40の北と東にも例
えば風向きによってはこの方向からも飛び火があること
が予想される等を考慮してウォーターミストノズル9
a,9dを設ける構成としてもよい。
【0022】上記構成による装置の動作を説明する。集
中制御装置20は、予め電磁弁2を開いて貯水タンク1
に水を取水し所定量の水を貯水しておく。ここで、電磁
弁2をフロート弁の出力等で開閉制御し、常時一定量の
水(所定時間継続して噴霧できるに相当する量)を確保
しておくことが望ましい。
【0023】そして、隣家の出火による火災が発生した
とき、この火災発生を確認して集中制御装置20の操作
部26を操作する場合、この操作部26で噴霧実行のス
イッチを押すことにより制御手段21は弁制御部25を
介して電磁弁3a,3b及び5を開放する。また、ポン
プ4を作動させてウォーターミストノズル9から所定圧
力で微噴霧水を噴霧する。このとき、温度検知センサ3
0a〜30dの検知温度その他例えば図示しない風向計
による風向き等により火災の方向まで確認出来た場合、
予め温度検知センサ30a〜30dとウォータミストノ
ズル9との対応を集中制御装置20に記憶させておくこ
とで、この火災や飛び火が来ると想定できる方向に配置
されたウォータミストノズルだけを選択して噴霧させる
こともできる。例えば、図3の例で隣家41が出火した
とき、操作によって電磁弁5bを開き西のウォーターミ
ストノズル9bだけを開放操作してもよい。
【0024】また、装置はこの噴霧動作を自動実行でき
る。図4は、集中制御装置20による監視動作〜噴霧実
行〜終了までの動作を示すフローチャートである。ここ
では、例として建物の東西南北のそれぞれに隣家がある
ものとする。集中制御装置20の制御手段21は、常時
各方向の温度検知センサ30a〜30dの温度出力を取
込み監視している(SP1)。例えば夜間に、隣家で火
災が発生し設定された火災温度に対応する温度の検知信
号がセンサ入力部24に出力されたとき、制御手段21
はこの検知信号を出力した温度検知センサの配置位置を
判別する(SP2)。
【0025】判別により、西に配置された温度検知セン
サ30bが火災発生の検知信号を出力している場合に
は、西に配置された電磁弁5bを開放制御する(SP
3)。同時に電磁弁3a,3bを開放しポンプ4を作動
させる。また、電磁弁2を開放して水道からの水を貯水
タンク1内に取水する。尚、この貯水タンク1に水量セ
ンサを設け、水量がある所定量以下になると制御手段2
1からの制御により電磁弁2を開放し貯水タンク1に水
を補充する。そして、この開放制御した位置と、開放状
態を出力部27に出力する(SP4)。このとき、必要
に応じ出力部27は防災機関に火災発生を通報する。
【0026】電磁弁6の開放制御によりウォーターミス
トノズル9bからは霧状の微噴霧水が噴霧される。この
噴霧開始により制御手段21はタイマを用い計時し始め
る(SP5)。図5は、噴霧状態を示す斜視図である。
ウォータミストノズル9bは、図示のように、隣家41
との境界部分に設けられており、図示のように塀35の
上部位置に一定間隔で並設してもよい。並設間隔は、各
ウォータミストノズル9bから噴霧される微噴霧水の噴
霧範囲が重なる程度にされており、出火した隣家41と
の間にはこのウォータミストノズル9bによって微噴霧
水が連続形成されるため、隣家の炎はこのウォーターミ
ストによって建物40側に延焼(飛び火)することが防
止できる。また、この境界部分には前記温度検知センサ
30bを最低1個以上並設しておく。
【0027】上記微噴霧水(ウォーターミスト)に関す
る参考文献を挙げておく。 1)「ハロン代替消火設備としての水系消火設備」
(「火災」VOL.45 No.6 1995年12月号 17P〜20P 社団法
人日本火災学会発行学会誌) 2)「ウォーターミスト消火システムに関する国際会議
の概要報告」(「火災」VOL.44 No.3 1994年 6月号 31P
〜33P 社団法人日本火災学会発行学会誌)
【0028】このウォーターミストノズル9bは、水を
微噴霧水(粒径が約40〜400μmの粒子)にして噴
霧する。粒径が400μmより大きい水滴粒子になる
と、可燃性液体の液面を攪拌する作用があると言われて
いる。汎用のスプリンクラーと対比すると、微噴霧水は
粒子径が極めて微小で、かつ水量が少ない特質がある。
【0029】上記参考文献にも記載されているが、この
微噴霧水によって以下の各消火作用が得られる。 冷却効果(燃焼性の除去) ミスト状の水は、微粒子で総表面積が大きくなるため熱
を吸収しやすい。したがって蒸発速度が速く、この蒸発
過程において火災より熱を取り去る。燃焼を止めるため
には30〜60%の燃焼熱を除去すればよいといわれ
る。 酸素除去効果(酸素濃度の低下) 蒸発により膨張した水蒸気は、火の周りの空気を押し退
け、酸素濃度を低下させ燃焼を止める。 輻射熱遮断効果(輻射熱の減少) ミスト状の水は、火元から放射された輻射熱を吸収し、
周囲への燃焼およびフラッシュオーバーの発生を防止す
る。小さな粒子であるため、効果的に輻射熱を吸収す
る。 遮煙、消煙効果 消火作用に伴い消煙作用が得られる。また、噴霧箇所の
周囲への煙の拡散及び周囲からの煙の侵入を防止する遮
煙作用がある。
【0030】これらによって、隣家41で出火してもこ
の炎が建物40に延焼することが防止される。そして、
隣家からの延焼を防止できることにより、次の隣家への
延焼も防止できることになる。制御手段21はウォータ
ーミストノズル9bからの噴霧開始後においても各温度
検知センサ30a〜30dの検知信号を監視し、火災温
度以下であるか否かを判断し(SP6)、火災温度が継
続しているときには噴霧実行を継続する。火災温度以下
であるときには、電磁弁5bを閉じてウォーターミスト
ノズル9bからの噴霧を停止させ終了する。また、噴霧
の実行時間が噴霧開始から予め定められた時間経過する
と(SP7)、この時間経過が出力部27の表示装置に
出力される。なお、時間経過はタイマの計時でなされる
が、火災の状況確認後に再度タイマを作動させて噴霧を
継続させ、一方鎮火の確認で噴霧を終了させるようにし
ても良いし、所定時間経過により噴霧を終了させてもよ
い。そして、操作部26が操作され噴霧を終了する操作
を行うと(SP8)、制御手段21は電磁弁5bを閉じ
(SP9)、ウォーターミストノズル9bからの噴霧を
停止させ終了する。
【0031】以上の過程で噴霧装置の動作が自動的に制
御されるが、微噴霧水は使用する水量が少ないため、建
物40に対する水損(水による建物内外への被害)を極
力抑えることができ、また、貯水タンク1の貯水量も少
なくて済む利点がある。尚、集中制御装置20は、温度
検知センサ5bが検知した西方向のウォーターミストノ
ズル9bからの噴霧を実行させる構成としたが、これに
限らず、温度検知センサ30bで火災発生方向が検知さ
れたとき、この西方向に準じて連続する南と北)のウォ
ーターミストノズル9c、9dからも噴霧させる設定と
してもよい。同時に建物40の屋根頂部や、軒先等にも
ウォーターミストノズル29a,29bを設けておき、
このウォーターミストノズル29a,29bからも噴霧
させてもよい。
【0032】また、通常時に操作部26を操作して、必
要に応じ噴霧量を操作部26により入力してノズルの開
閉弁を調節し、屋根頂部のウォータミストノズル29a
から噴霧させれば、夏期時の冷却効果を得ることもでき
る。また、上記実施の形態では、流路の開閉に電磁弁を
用いた構成としたが、油圧弁を用いる構成としてもよ
い。これらの弁は手動でも開閉できる構成としておき非
常時に手動開放できることが望ましい。また、上記実施
の形態では、隣家41で出火した場合としたが、自家4
0で出火した場合であっても火災の初期時には集中制御
装置20等で正常に動作する可能性は大と考えられ、ま
た火災発生場所と異なる位置に集中制御装置20が配置
されている場合もあり、隣家への延焼防止も期待でき
る。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、ウォーターミストノズ
ルを建物の周囲等に配設し、火災時にノズルから微噴霧
水を噴霧する構成であるため、この微噴霧水の噴霧によ
る燃焼熱の除去、酸素排除、輻射熱遮断、遮煙、消煙の
各作用で建物への延焼を防止できるようになる。このウ
ォーターミストノズルは噴霧範囲の一部が重なるよう多
数配置されることによって、連続する防火区画が形成さ
れるため延焼防止、遮熱、遮煙の各効果が高められる。
また、火災時にのみ所定範囲に微噴霧水を噴霧する構成
であるから、通常時における建物の意匠を損なうことが
ない。さらに、微噴霧水は、少ない水量で延焼防止でき
るため、建物内外への水損を極力抑えることができる。
尚、微噴霧水は水であるから環境汚染を防止でき消火作
業時にも有毒成分を発生することがない。請求項2記載
のように、ウォーターミストノズルに開閉弁を設け、該
位置での温度を温度検知センサで検知し、火災温度に達
したとき集中制御装置が開閉弁を開放制御する構成とす
れば、火災発生の初期段階から建物への延焼が未然に防
止できるようになる。請求項3記載のように、複数個の
ウォーターミストノズルで列を形成して建物の周囲に設
け、各列毎に温度検知センサ及び開閉弁を設けた構成に
より、火災発生した側の開閉弁を開きこの側のウォータ
ーミストノズルから噴霧することができるようになり、
少ない水量で効果的に延焼防止できるようになる。請求
項4記載のように、各ウォータミストノズルの形状を変
えることにより噴霧範囲が変更できるため、隣家の高さ
や隣家との間隔に応じて、あるいは消火作業の妨げとな
らないものを適宜選択するだけで、想定される火の接近
具合に対応でき建物の防火を維持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のウォーターミスト噴霧装置の全体構成
を示す回路図。
【図2】ウォーターミストノズルの断面図。
【図3】ウォーターミストノズルの配置状態を示す平面
図。
【図4】集中制御装置20の動作を示すフローチャー
ト。
【図5】噴霧状態を示す斜視図。
【符号の説明】
1…貯水タンク、5(5a〜5d)…電磁弁、9(9a
〜9d),29a,29b…ウォーターミストノズル、
15a…ノズル孔、16…噴霧調整体、20…集中制御
装置、21…制御手段、22…記憶部、23…外部記憶
装置、24…センサ入力部、25…弁制御部、26…操
作部、27…出力部、30(30a〜30d)…温度検
知センサ、35…塀、40…建物、41,42…隣家。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩瀬 憲昭 東京都板橋区志村3丁目26番4号 文化シ ヤッター株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水源からの高圧水を微噴霧水にして噴霧
    するウォーターミストノズルを建物の周囲や屋根等に噴
    霧範囲の一部が重なるよう多数配設したことを特徴とす
    る延焼防止用ウォーターミスト噴霧装置。
  2. 【請求項2】 所定量の水を貯水する貯水タンクと、 該貯水タンクの水を所定圧力に高めて排出するポンプ
    と、 前記貯水タンクからの水を微噴霧水にして噴霧し、建物
    の周囲や屋根等に噴霧範囲の一部が重なるよう多数配設
    されたウォーターミストノズルと、 前記ポンプとウォーターミストノズルとの間にそれぞれ
    設けられ、ウォーターミストノズルからの噴霧を開閉す
    る開閉弁と、 前記ウォーターミストノズルの配設位置近傍に設けら
    れ、該位置での温度を検知する温度検知センサと、 前記温度検知センサの検知信号を受けて延焼防止の温度
    に達したとき、該検知信号のウォーターミストノズルの
    開閉弁を開放制御する集中制御装置と、を具備したこと
    を特徴とする延焼防止用ウォーターミスト噴霧装置。
  3. 【請求項3】 所定量の水を貯水する貯水タンクと、 該貯水タンクの水を所定圧力に高めて排出するポンプ
    と、 前記貯水タンクからの水を微噴霧水にして噴霧し、噴霧
    範囲の一部が重なるよう多数個が1つの列とされ、該列
    を建物の周囲や屋根等に複数列配設されたウォーターミ
    ストノズルと、 前記ポンプと前記各列のウォーターミストノズルとの間
    にそれぞれ設けられ、各列別のウォーターミストノズル
    からの噴霧を開閉する開閉弁と、 前記各列のウォーターミストノズルの配設位置近傍にそ
    れぞれ設けられ、該列位置での温度を検知する温度検知
    センサと、 前記温度検知センサの検知信号を受けて延焼防止の温度
    に達したとき、該検知信号の列のウォーターミストノズ
    ルの開閉弁を開放制御する集中制御装置と、を具備した
    ことを特徴とする延焼防止用ウォーターミスト噴霧装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ウォーターミストノズルは、所定形
    状のノズル孔と、内部に設けられた噴霧調整体とを有
    し、これらノズル孔及び噴霧調整体の形状に対応じた噴
    霧状態が設定され、 該ウォーターミストノズルは設置箇所及び火の接近方向
    に応じて最適な噴霧状態のものが配置される構成とされ
    た請求項1乃至3記載の延焼防止用ウォーターミスト噴
    霧装置。
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Cited By (6)

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