JPH1148321A - 多層ブロー成形用ダイスおよび多層ブロー成形方法 - Google Patents

多層ブロー成形用ダイスおよび多層ブロー成形方法

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JPH1148321A
JPH1148321A JP21060797A JP21060797A JPH1148321A JP H1148321 A JPH1148321 A JP H1148321A JP 21060797 A JP21060797 A JP 21060797A JP 21060797 A JP21060797 A JP 21060797A JP H1148321 A JPH1148321 A JP H1148321A
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JP
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resin
outer layer
layer
flow path
blow molding
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JP21060797A
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Inventor
Hiroyuki Takatori
宏幸 高取
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた木目模様を有する多層ブロー成形品を
連続的に安定して安価に生産することを目的とする。 【解決手段】 ダイスヘッドとマンドレルの下端に取り
付けたコアとの間の環状の樹脂通路から2種以上の樹脂
材料を吐出して得たパリソンを左右一対の金型で挟んで
多層ブロー成形品をつくる多層ブロー成形用ダイスにお
いて、外層流路が内層流路に合流する箇所に該外層流路
を流れる溶融樹脂の流入を制限する外層樹脂流入制限手
段を円周方向一部もしくは円周方向全周に周設し、該外
層樹脂流入制限手段は、該外層流路の横幅方向に略一定
間隔で間欠的に複数個の透孔を配列した櫛歯状遮断リン
グで形成されるか、または、該外層流路の横幅方向に流
路を遮断する堰板もしくは突起を略一定間隔で間欠的に
複数個配列したダム状遮断リングで形成された多層ブロ
ー成形用ダイスを採用したもんである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2種以上の樹脂材
料によって多層ブロー成形品をつくる多層ブロー成形用
ダイスおよび多層ブロー成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダイスヘッドから筒状に射出または押し
出されたパリソンから中空状の樹脂製品をつくるブロー
成形では、ダイスヘッドからパリソンを射出または押し
出し、パリソンピンチによって袋状にされたパリソンに
プリブローを行なって僅かに膨らませ、開放された金型
内に入れて金型を閉じ、金型とパリソンとで形成される
キャビティ内のガスを抜いた後、金型表面に通じる小さ
な空気抜き穴より真空ポンプ装置を介して空気を吸引し
たうえ、パリソン内に高圧の空気吹き込みを行なってパ
リソンをキャビティに基づく所定の形状としたあと金型
で冷却して成形を完了する。このようにして、成形され
た樹脂製品は金型を開いて取り出される。
【0003】図6に示すものは、従来のブロー成形機を
示す。図6のものは溶融樹脂をダイスヘッド2の側方1
個所より供給する、いわゆる、サイドフィード方式のブ
ロー成形機1を示し、射出装置4により押圧された高温
溶融状態の樹脂は樹脂供給口2aを経由してダイスヘッ
ド2とマンドレル3との間に設けた環状の通路を通り、
最下端の環状空間通路7より吐出されてパリソンPを形
成する。ダイスヘッド2の樹脂供給口2aと180°隔
たった位置には通路2bとその外側に設けたバルブ5
(またはプラグ)が配設される。そして、コア3aはマ
ンドレル3を貫通したパリコン用ロッド6aに接続さ
れ、パリコンシリンダ6の作動により上下方向僅かに進
退動され、パリソンPの肉厚を制御するために環状空間
通路7の間隙(ギャップ)を調整できるようになってい
る。
【0004】一方、このようなブロー成形機1に多層ブ
ロー成形用ダイスを装備して、2種以上の樹脂材料を吐
出して得られたパリソンを両金型で挟んで金型を型締
し、多層ブロー成形品を生産することが、従来、実施さ
れていた。一般に、樹脂製の中空容器は、成形型に挟ま
れたパリソン内に加圧空気を吹込んで成形するブロー成
形により形成することが行われているが、このブロー成
形においては、単一の樹脂では足りない特性を補うため
に複数の樹脂層を積層してなる多層パリソンが用いられ
ることがある。こうして積層された多層パリソンの横断
面は各層毎に全周多層化構造を有する多層パリソンを形
成していた。
【0005】この場合、ブロー成形用ダイス10は、た
とえば、図7に示すように、角形ブロックからなるダイ
スハウジング12を備えており、その縦中心線に沿って
ほぼ円形断面の貫通透孔14が穿設されている。このよ
うな貫通透孔14は、その途中からダイスハウジング1
2の下端面に至るにしたがって内径が順次縮径された状
態でダイスハウジング12の下端面に開口している。
【0006】前記ダイスハウジング12内には、貫通透
孔14より小径に形成されたマンドレル16が挿通され
ている。当該マンドレル16は、ダイス10の中心部に
位置する円形状の主マンドレル16aと、主マンドレル
16aの外周部に位置する内部リングマンドレル16b
と、最外層に位置する外部リングマンドレル16cを、
同軸的に3層構造とした形状に構成されている。すなわ
ち、ダイスハウジング12内には、貫通透孔14より小
径に形成された円筒状の外部リングマンドレル16Cが
配設され、当該外部リングマンドレル16Cの外周面と
貫通透孔14(樹脂流路)の内周面の間に内部リングマ
ンドレル16bの下端部に至る長さの樹脂通路18が形
成されている。
【0007】また、主マンドレル16aの途中から下端
面までの外周面を円形状に刻設して当該内部リングマン
ドレル16bの内周面との間に樹脂通路20を形成して
いる。さらに、内部リングマンドレル16bの途中から
下端面までの外周面を円形状に刻設して当該外部リング
マンドレル16cの内周面との間に樹脂通路21を形成
している。ダイスハウジング12下方の貫通透孔14の
縮径部14a(傾斜樹脂流路)とマンドレル16間には
樹脂吐出口28に至る長さの混成樹脂通路(樹脂流路)
22が形成されている。
【0008】マンドレル16の下部は貫通透孔14の縮
径部に応じて先端が絞り形成されているが、特に先端部
分にはマンドレル16から出入り可能にパリソンコント
ロールコア16dが装着されている。当該パリソンコン
トロールコア16dの先端には、貫通透孔14の開口に
臨み、貫通透孔14の開口との間で円形リング状の樹脂
吐出口28を形成するマンドレルリップ29が一体的に
設けられている。したがって、パリソンコントロールコ
ア16dの出入り量を変更することで、樹脂吐出口28
のダイギャップを任意に変更することができるようにな
っている。
【0009】ダイギャップの変更はダイスハウジング1
2上に立設された支持プレート24に固設されているコ
ントロールシリンダ30の駆動により可能とされ、この
ため、コントロールシリンダ30とパリソンコントロー
ルコア16dとを連結するロッド32を主マンドレル1
6aに貫通させている。
【0010】一方、ダイス10には外層用樹脂13aを
供給する外層用の樹脂供給装置40と、中間層用樹脂1
3bを供給する中間層用の樹脂供給装置50と、内層用
樹脂13cを供給する内層用の樹脂供給装置60がそれ
ぞれ取付けられている。前記樹脂供給装置40、50、
60は同一の構成のため外層用樹脂供給装置40のみの
構造を説明し、中間層用樹脂供給装置50および内層用
樹脂供給装置60についての説明は省略する。
【0011】外層用の樹脂供給装置40(50、60)
は外層用の押出機42(52、62)および外層用アキ
ュムレータ44(54、64)から構成され、ダイスハ
ウジング12には外層用のアキュムレータ44(54、
64)が取付けられている。このアキュムレータ44
(54、64)はプランジャ44a(54a、64a)
を内挿したもので、プランジャ44a(54a、64
a)を外層用の射出シリンダ45(55、65)によっ
て駆動することにより外層用のアキュムレータ44(5
4、64)の内容積を可変とし、内部に供給された外層
用樹脂13a(13b、13c)を加圧してダイス10
に送り込むことで、パリソン70への射出圧力を発生さ
せるようにしている。
【0012】外層用アキュムレータ44(54、64)
からダイス10に外層用樹脂13a(13b、13c)
を送り込むために、外層用アキュムレータ44(54、
64)の先端にはノズル部46(56、66)が設けら
れ、これをダイスハウジング12にフランジ結合し、外
部リングマンドレル16c(内部リングマンドレル16
b、主マンドレル16a)に形成された後述の外層用の
マニホールド47に至る外層用樹脂導入路48(58、
68)とノズル通路49(59、69)を接続してい
る。さらに、外層用アキュムレータ44(54、64)
に外層用樹脂13a(13b、13c)を計量供給する
ために外層用押出機42(52、62)が押出通路45
a(55a、66a)を介して接続されている。外層用
押出機42(52、62)内に遊嵌状態にて回動および
前後進自在にスクリュ42a(52a、62a)が設け
てある。
【0013】また、ダイスハウジング12の周壁に設け
た外層用アキュムレータ44(54、64)接続用のノ
ズル通路49(59、69)から外層用樹脂流入口71
a(71b、71c)に供給された外層用樹脂13a
(13b、13c)をまず、外部リングマンドレル16
a(16b、16c)の周方向左右に途中まで分岐し通
路断面積を所定の割合で徐々に減少させつつ所定の曲率
で押出方向に湾曲する半円断面状の外層用マニホールド
47を形成している。そして、合流部72aを有しない
この外層用マニホールド47を除いて他の中間層用マニ
ホールド57と内層用マニホールド67端は、それぞれ
対称となっている反対面側の中間層用マニホールド57
と内層用マニホールド67間で前記中間層および内層用
樹脂流入口71b、71cからほぼ180度の位置にて
それぞれ合流するように形成されている。
【0014】この合流部72b、72cは、合流対称の
中間層用マニホールド57と内層用マニホールド67同
士が内部リングマンドレル16bと主マンドレル16c
のそれぞれの軸線に沿った線に接するように結合合流さ
れている。この結果、中間層用マニホールド57および
内層用マニホールド67を流下する中間層用樹脂13b
と内層用樹脂13cの流線は合流部72b、72cで平
行となる。外層用マニホールド47(57、67)の下
縁から混成樹脂通路22に至る外層用樹脂通路18(2
0、21)が、外層用マニホールド47(57、67)
部分の通路断面深さよりは浅い通路を形成するランド部
75(76、77)を形成しており、外部リングマンド
レル16c(16b、16a)の外周の削り取り深さを
上記のように調整することによって形成されたものであ
る。
【0015】このような構成に係るブロー成形機を用い
て、肉厚方向に3層を有した多層パリソンを形成するよ
うにしているが、これは次のように行なう。
【0016】まず、多層用樹脂13a(13b、13
c)を用いて外層用押出機42(52、62)から外層
用アキュムレータ44(54、64)にプランジャ44
a(54a、64a)を後退させつつ押出し充填してお
く。ついで、外層用アキュムレータ44(54、64)
のプランジャ44a(54a、64a)を前進させると
溶融した多層用樹脂13a(13b、13c)はノズル
通路49(59、69)から樹脂導入路48(58、6
8)を介して外層用樹脂流入口71a(71b、71
c)から流入し、多層用樹脂13a(13b、13c)
は外層用マニホールド47(57、67)にて左右に分
岐流下とともに外層用マニホールド47(57、67)
の下縁からランド部75(76、77)に逐次溢流し、
多層用樹脂13aは樹脂通路に均一に流れるものとな
る。なお、中間層用樹脂13bと内層用樹脂13cはそ
れぞれ中間層用マニホールド57と内層用マニホールド
67にて左右に分岐して中間層用樹脂合流部72bと内
層用樹脂合流部72cに達する。
【0017】そして、外層用マニホールド47(57、
67)の溝断面積を徐々に小さくなるように設定してい
るので、周方向の圧力分布が均一となり、そのまま樹脂
通路18(20、21)を流下し混成樹脂通路22に到
達する。この混成樹脂通路22では樹脂通路18を流下
した多層用樹脂13aが貫通透孔14の縮径部14a側
を流下し、次いで、樹脂吐出口28に向かう途中の樹脂
通路21から流下した中間層用樹脂13bが多層用樹脂
13a上を流下する。さらに、樹脂吐出口28に近い樹
脂通路20から流下した内層用樹脂13cが前記中間層
用樹脂13b上を流下することで、多層用樹脂13a、
中間層用樹脂13b、内層用樹脂13cのうちで必要な
幅のみを局部的に多層用樹脂13aにするとともに、全
周をそれぞれ中間層用樹脂13bと内層用樹脂13cと
した、いわゆる3層構成をなしたまま多層パリソン70
として樹脂吐出口28から射出されるのである。
【0018】また、木目模様を有する樹脂成形品を製造
する方法としては、従来、下記のようなものがあった。 フィルムに木目模様を印刷した樹脂シートを貼り合
わせ成形する方法。 樹脂に木粉を混入して木目模様を出す方法。 単層ブロー成形機で、樹脂に相溶しにくいカラーマ
スタバッチ入り成形材料を入れてダイス中にピンを配設
して樹脂流れを乱し、木目調とする方法。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな上記の方法では、それぞれ下記のような問題点があ
った。すなわち、の方法では、成形品の表面形状が凹
凸の入り組んだ複雑なものである場合には、フィルムが
伸び切らず破れたり、皺が入ったり、剥離したりする不
良が発生することがあるので、複雑形状の成形品をつく
り難い難点があり、かつ、製造コストが高価である。
の方法では、木目模様が鮮明にならず、自在な色彩が出
せない。さらに、の方法では、カラーマスタバッチ木
目調となる溶融状態にする温度管理が非常に難しく、再
現性に乏しい難点がある。そこで、本発明では、の方
法を改良して、優れた木目模様のある多層ブロー成形品
を安定的に供給できる方法を見出すことを目的としてい
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、本発明では、第1の発明では、ダイスヘッ
ドとマンドレルの下端に取り付けたコアとの間の環状の
樹脂通路から2種以上の樹脂材料を吐出して得たパリソ
ンを左右一対の金型で挟んで多層ブロー成形品をつくる
多層ブロー成形用ダイスにおいて、外層流路が内層流路
に合流する箇所に該外層流路を流れる溶融樹脂の流入を
制限する外層樹脂流入制限手段を円周方向一部もしくは
円周方向全周に周設し、該外層樹脂流入制限手段は、該
外層流路の横幅方向に流路を遮断する堰板もしくは突起
を略一定間隔で間欠的に複数個配列したダム状遮断リン
グで形成されるか、または、該外層流路の横幅方向に略
一定間隔で間欠的に複数個の透孔を配列した櫛歯状遮断
リングもしくは多孔遮断リングで形成されたものとし
た。
【0021】また、第2の発明の多層ブロー成形方法で
は、第1の発明の多層ブロー成形用ダイスを備えた多層
ブロー成形機を用いて木目模様の多層ブロー成形品をつ
くる多層ブロー成形方法であって、内外層の樹脂流路に
異なる木目の色調となるカラーマスタバッチ入り成形材
料を流すとともに、内層流路に対して外層流路の樹脂流
動速度を著しく低速とするか、または、外層流路の樹脂
流動を間欠的とした。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明においては、ダイスヘッド
とマンドレルの下端に取り付けたコアとの間の環状の樹
脂通路から2種以上の樹脂材料を吐出して得たパリソン
を左右一対の金型で挟んで多層ブロー成形品をつくる多
層ブロー成形用ダイスにおいて、外層流路が内層流路に
合流する箇所に該外層流路を流れる溶融樹脂の流入を制
限する外層樹脂流入制限手段を円周方向一部もしくは円
周方向全周に周設し、該外層樹脂流入制限手段は、該外
層流路の横幅方向に流路を遮断する堰板もしくは突起を
略一定間隔で間欠的に複数個配列したダム状遮断リング
で形成されるか、または、該外層流路の横幅方向に略一
定間隔で間欠的に複数個の透孔を配列した櫛歯状遮断リ
ングもしくは多孔遮断リングで形成されたものとしたた
め、内層流路を流れる樹脂に対して外層流路を流れる樹
脂の流量を制限することによって、完全2層成形ではな
い、連続的に安定した木目模様の成形品が得られる。
【0023】さらに、第2の発明では、第1の発明の多
層ブロー成形用ダイスを備えた多層ブロー成形機を用い
て木目模様の多層ブロー成形品をつくる多層ブロー成形
方法であって、内外層の樹脂流路に異なる木目の色調と
なるカラーマスタバッチ入り成形材料を流すとともに、
内層流路に対して外層流路の樹脂流動速度を著しく低速
とするか、または、外層流路の樹脂流動を間欠的とした
ため、極めて鮮明な縞状の木目模様を有する外観の成形
品を得ることが出来る。
【0024】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例の詳細
について説明する。図1〜図5は本発明の実施例に係
り、図1は多層ブロー成形機の多層ブロー成形用ダイス
の全体縦断面図、図2は第1実施例の外層樹脂流入制限
手段(櫛歯状遮断リング)の縦断面図、図3は第1実施
例の外層樹脂流入制限手段(櫛歯状遮断リング)の斜視
図、図4は第2実施例の外層樹脂流入制限手段(堰板ダ
ム状遮断リング)の斜視図、図5は第3実施例の外層樹
脂流入制限手段(突起ダム状遮断リング)の斜視図であ
る。
【0025】本発明においては、図1の実施例に示すよ
うに、多層ブロー成形機200のダイス10は、内部に
軸方向上下に円形に穿設され下端部近傍で縮径された貫
通された透孔14を有する角型ブロックからなるダイス
ハウシンブ12を備え、この透孔14内には軸上下方向
に2つのマンドレル16(内部マンドレル16a、外部
マンドレル16b)が収納されて固定されている。ま
た、内部マンドレル16aの中心軸には、パリコンシリ
ンダ30のロッド32が昇降自在な透孔が穿設されると
ともに、ロッド32の下端部の接続されたパリソンコン
トロールコア16dが昇降自在なように拡径されて穿設
されている。
【0026】そして、内部マンドレル16aと外部マン
ドレル16bとの境界、外部マンドレル16bとダイス
ハウジング12との境界、には、それぞれ図示の樹脂流
路65、樹脂流路66が設けられるとともに、樹脂流路
65は樹脂材料(内層樹脂)Aの樹脂流入口61を介し
て樹脂導入路48に接続され、ダイスハウジング12の
外部側面に固設された樹脂材料A用のアキュムレータ4
4より樹脂材料Aの供給を受ける。同様に、樹脂流路6
6は樹脂材料(外層樹脂)Bの樹脂流入口63を介して
樹脂導入路58に接続され、ダイスハウジング12の外
部側面に固設された樹脂材料B用のアキュムレータ54
より樹脂材料Aの供給を受ける。樹脂流路47、57は
それぞれ図1の紙面背後に迂回した樹脂流路である。こ
れらの樹脂流路(外層流路)14、樹脂通路(内層流
路)65、66は縮径する傾斜した樹脂流路18a、1
4aを接続され、パリソンコントロールコア16dの外
周に設けた垂直円筒状の樹脂流路22へ繋がり、吐出口
28よりダイス10の外部へ樹脂材料A、Bを排出させ
る。
【0027】樹脂材料A用の樹脂供給装置40は、押出
機42およびアキュムレータ44から構成され、前述し
たように、ダイスハウジング12の側壁に固設される。
このアキュムレータ44はプランジャ44aを内挿して
おり、図示しない射出シリンダのよって前進後退駆動す
ることにより樹脂材料Aの内容積を可変し、内部に供給
された樹脂材料Aを加圧してダイス10に設けられた各
樹脂流路48、61、65に送り込み、パリソン70の
射出圧力を発生させるようにしている。同様に、樹脂材
料B用の樹脂供給装置50は、押出機52およびアキュ
ムレータ54から構成され、前述したように、ダイスハ
ウジング12の側壁に固設される。このアキュムレータ
54はプランジャ54aを内挿しており、図示しない射
出シリンダのよって前進後退駆動することにより樹脂材
料Bの内容積を可変し、内部に供給された樹脂材料Aを
加圧してダイス10に設けられた各樹脂流路58、6
3、66に送り込み、パリソン70への射出圧力を発生
させるようにしている。
【0028】本発明では、このように構成されたダイス
10の内部の設けられた樹脂流路の合流部流路におい
て、たとえば、一方の樹脂流路65を含む円筒状空間を
上下方向に昇降自在なシャッタ100が配設され、ダイ
ス10頂部に固設された複数個の流体圧シリンダ110
のピストンロッドと連結される。シャッタ100に下端
部は、内層樹脂Aの流量に対して外層樹脂Bの流量を極
めて少なく制限して流すために、具体的構造が後述され
る外層樹脂流入制限手段210が連結される。
【0029】外層樹脂流入制限手段210の第1実施例
であるダム状遮断リング220は、図1および図2に示
され、最下端部に流れの横幅方向に等間隔に複数個の矩
形状もしくは半円状の切欠からなる透孔220aが配列
されたリング状(円環状)の筒体で形成され、外層流路
14を流れる外層樹脂Bを内層流路65を流れる内層樹
脂Aに比べて極めて少なくして流す目的に用いられる。
この場合、内外層の樹脂材料は同一の樹脂材料であるこ
とが望ましく、カラーマスタバッチのよる着色によっ
て、たとえば、内層樹脂Aをライトブラウンとし、外層
樹脂Bをダークブラウンか黒色とする。
【0030】内外層樹脂の流量比については、内層樹脂
Aの樹脂射出量に対して外層樹脂Bの樹脂射出量を1/
5以下とする。外層樹脂Bの射出量が内層樹脂Aに対し
て多すぎるとパリソン表面は全面濃色となり木目調とな
らず、少なすぎると全面淡色(内層色)となったり、部
分的に色むら、かすれが生じて好ましくない。また、射
出量(射出流量)を上記のとおりにしつつ、外層樹脂B
の連続射出でなく、間欠射出とするようにしてもよい。
この場合、連続で内層樹脂Aを射出しながら、外層樹脂
Bを射出、停止を交互に繰り返すように射出する。この
ようにして、内層樹脂流量に対する外層樹脂流量を変化
させたり、間欠射出する間隔を変えたり、各々の外層樹
脂流入制限手段210のスリット間隙を変更することに
よって、様々なタイプの木目模様の成形品をつくること
が出来る。
【0031】図3は外層樹脂流入制限手段210の第2
実施例であるダム状遮断リング230を示しており、シ
ャッタ100およびこれに連結されるダム状遮断リング
220の代わりに、外層通路14の内層通路65との合
流点の底面に一定間隔で複数個の堰板230aをリング
状に配列したものである。この場合にも、上述した着色
や量比で射出を行なう。
【0032】さらに、外層樹脂流入制限手段210の第
3実施例であるダム状遮断リング240を示したものが
図5であり、この場合には、底面より円柱状の突起24
0aを間欠的に立設して隣接する突起240a間の間隙
に外層樹脂Bを流す。
【0033】このように構成された外層樹脂流入制限手
段210(櫛歯状遮断リング220、ダム状遮断リング
230、240)を備えたダイス10を装備した多層ブ
ロー成形機においては、内層樹脂に対して外層樹脂を少
なく射出することにより、内層樹脂を背景とした外層樹
脂による鮮明な木目調の外観を持った多層ブロー成形品
が得られる。また、上述したように、内層樹脂流量に対
する外層樹脂流量を変化させたり、間欠射出する間隔を
変えたり、各々の外層樹脂流入制限手段210のスリッ
ト間隙を変更することによって、様々なタイプの木目模
様の成形品をつくることが出来る。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
2種類以上の樹脂材料でつくる多層ブロー成形品におい
て、様々な種類の優れた木目模様の外観を有する多層ブ
ロー成形品を連続的に安定的に、かつ、安価に生産する
ことが出る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る多層ブロー成形機の多層
ブロー成形用ダイスの全体縦断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る第1実施例の外層樹脂流
入制限手段(櫛歯状遮断リング)の縦断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る第1実施例の外層樹脂流
入制限手段(櫛歯状遮断リング)の斜視図である。
【図4】本発明の実施例に係る第2実施例の外層樹脂流
入制限手段(ダム状遮断リング)の斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係る第3実施例の外層樹脂流
入制限手段(ダム状遮断リング)の斜視図である。
【図6】従来のブロー成形機の全体縦断面図である。
【図7】従来の多層ブロー成形機の1実施例を示す全体
縦断面図である。
【符号の説明】
1 ブロー成形機 2 ダイスヘッド 2a 樹脂供給口 3 マンドレル 3a コア 4 射出装置 5 バルブ 6 パリコンシリンダ 6a パリコン用ロッド 7 環状空間通路 8 金型 10 ダイス 12 ダイスハウジング 14 樹脂流路 16 マンドレル 16a 主マンドレル 16b 外部リングマンドレル(外部マンドレル) 16d パリソンコントロールコア 18 樹脂流路 18a 傾斜樹脂流路 22 樹脂流路 28 吐出口 30 パリコンシリンダ 32 ロッド 40 樹脂供給装置 42 押出機 44 アキュムレータ 44a プランジャ 47 樹脂流路 48 樹脂導入路 50 樹脂供給装置 52 押出機 54 アキュムレータ 54a プランジャ 57 樹脂流路 58 樹脂導入路 60 樹脂供給装置 65 樹脂流路 66 樹脂流路 100 シャッタ 100A 従来型シャッタ 100a 中間部 100b 終端部 110 流体圧シリンダ 200 多層ブロー成形機 210 外層樹脂流入制限手段 220 櫛歯状遮断リング 220a 透孔 230 堰板ダム状遮断リング 230a 堰板 240 突起ダム状遮断リング 240a 突起 A 樹脂材料 B 樹脂材料 C 流路合流部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29L 22:00

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイスヘッドとマンドレルの下端に取り
    付けたコアとの間の環状の樹脂通路から2種以上の樹脂
    材料を吐出して得たパリソンを左右一対の金型で挟んで
    多層ブロー成形品をつくる多層ブロー成形用ダイスにお
    いて、 外層流路が内層流路に合流する箇所に該外層流路を流れ
    る溶融樹脂の流入を制限する外層樹脂流入制限手段を円
    周方向一部もしくは円周方向全周に周設し、 該外層樹脂流入制限手段は、該外層流路の横幅方向に略
    一定間隔で間欠的に複数個の透孔を配列した櫛歯状遮断
    リングで形成されるか、または、該外層流路の横幅方向
    に流路を遮断する堰板もしくは突起を略一定間隔で間欠
    的に複数個配列したダム状遮断リングで形成された多層
    ブロー成形用ダイス。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の多層ブロー成形用ダイス
    を備えた多層ブロー成形機を用いて木目模様の多層ブロ
    ー成形品をつくる多層ブロー成形方法であって、 内外層の樹脂流路に異なる木目の色調となるカラーマス
    タバッチ入り成形材料を流すとともに、内層流路に対し
    て外層流路の樹脂流動速度を著しく低速とするか、また
    は、外層流路の樹脂流動を間欠的とした多層ブロー成形
    方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003165523A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器およびその製造方法ならびに多層押出し成形装置
JP2003165524A (ja) * 2001-11-30 2003-06-10 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器およびその製造方法ならびに多層押出し成形用ダイス
JP2008188773A (ja) * 2007-01-31 2008-08-21 Yoshino Kogyosho Co Ltd 合成樹脂製チューブ体の表面加飾方法
EP2105276A3 (en) * 2008-03-25 2010-06-23 Tokai Rubber Industries, Ltd. Resin molding method, resing molded product, and mold

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