JPH1148220A - パ−ティクルボ−ドの製造方法 - Google Patents

パ−ティクルボ−ドの製造方法

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JPH1148220A
JPH1148220A JP21929297A JP21929297A JPH1148220A JP H1148220 A JPH1148220 A JP H1148220A JP 21929297 A JP21929297 A JP 21929297A JP 21929297 A JP21929297 A JP 21929297A JP H1148220 A JPH1148220 A JP H1148220A
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JP
Japan
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chip
adhesive
coating
phenol resin
heating
Prior art date
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Pending
Application number
JP21929297A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Higuchi
晃司 樋口
Bunji Kawabata
文治 川端
Yoshiharu Imanishi
恵施 今西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eidai Co Ltd
Original Assignee
Eidai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 木材チップへの接着剤の過浸透を防ぎ、接
着剤の塗布量を低減する。また、フェノ−ル樹脂接着剤
のアルカリ成分を中和し、パ−ティクルボ−ドのアルカ
リ汚染を防ぐ。 【解決手段】 木材チップにホウ酸水溶液を塗布後、
この木材チップをドライヤ−で加熱乾燥させる。次いで
この木材チップにレゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤を塗
布後成板し、加熱加圧してパ−ティクルボ−ドを製造す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はパ−ティクルボ−
ド(PBと略す)の製造方法に関し、詳しくはレゾ−ル
型フェノ−ル樹脂接着剤を用いたパ−ティクルボ−ドの
製造方法において、主として木材チップに弱酸性物質を
塗布することによってパ−ティクルボ−ドのアルカリ汚
染を低減する方法に係る。
【0002】
【従来の技術】従来、高度の耐水性を必要とするパ−テ
ィクルボ−ドは通常メラミン樹脂接着剤やフェノ−ル樹
脂接着剤が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のパ−ティク
ルボ−ドのうち、水溶性メラミン樹脂接着剤を用いた場
合には、接着剤から放出される遊離ホルマリンの刺激臭
が健康上問題となることが多かった。一方、水溶性フェ
ノ−ル樹脂接着剤を用いたパ−ティクルボ−ドは前記メ
ラミン樹脂接着剤に比べてホルマリン臭の発生は抑えら
れるものの、接着剤自体のPH値が10〜14の範囲に
ある強アルカリ性であるため、木材チップがアルカリ汚
染し、パ−ティクルボ−ド全体を黒褐色に変色させたも
のしか製造されていなかった。アルカリ性レゾ−ル型フ
ェノ−ル樹脂接着剤は、アルカリ物質を多く含んでいる
ために加熱圧締後もパ−ティクルボ−ドにアルカリ物質
が多く残り、化粧材を接着剤を介して貼着するような2
次加工をした場合、上記接着剤が酸性領域で硬化すると
き硬化不良を起こしたり、上記化粧材として突板を用い
た場合、突板を黒く汚染したりする問題があった。ま
た、上記パ−ティクルボ−ドに化粧材としてダイレクト
に印刷・塗装する場合、やはり中性以下のPH値を有す
る酸性のインキや塗料では硬化不良を起こしていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は以下のような手段を用いた。請求項1の発明
として、木材チップに予め弱酸性物質を塗布した後加熱
乾燥させ、この木材チップにレゾ−ル型フェノ−ル樹脂
接着剤を塗布して木材チップを成板し、次いで熱盤によ
って加熱圧縮することを特徴とするパ−ティクルボ−ド
の製造方法を提供する。請求項2の発明として、予め木
材チップを加熱乾燥させこの木材チップに弱酸性物質を
塗布して後レゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤を塗布して
木材チップを成板し、次いで熱盤によって加熱圧縮する
ことを特徴とするパ−ティクルボ−ドの製造方法を提供
する。
【0005】上記弱酸性物質としては例えば、ホウ酸、
ギ酸、酢酸、シュウ酸または塩化アンモニウム等の弱酸
性の水溶液または原液または類似の公知物質を用いる。
【0006】本発明において木材チップは、南洋材であ
るラワンや針葉樹のマツやスギ等から得られる常用のチ
ップで、通常は芯層用と表層用に大きさを分けて作成さ
れ、レゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤を塗布する前に予
め含水率を4〜5%になるよう加熱乾燥させる。
【0007】本発明では、木材チップに弱酸性物質を塗
布した後にドライヤ−等で加熱乾燥させる方法と、予め
加熱乾燥させた木材チップに弱酸性物質を塗布する方法
の2種類提案しているが、弱酸性物質を塗布するとチッ
プ含水率を均一にできる。そのため低濃度のフェノ−ル
樹脂接着剤が使用できるので接着剤の均一塗布が可能と
なる。
【0008】レゾ−ル型フェノ−ル樹脂は木材チップへ
の浸透性が良いので、弱酸性物質が塗布された木材チッ
プにレゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤を塗布すると、上
記接着剤はアルカリ性であるため木材チップに触れた部
分は増粘し、上記接着剤の木材チップへの過浸透が防止
できる。その結果、浸透する樹脂の量が減少し(塗布量
が減少し)、木材チップ相互の接着に有効な樹脂の量が
増える。よって、従来のパ−ティクルボ−ドと同じ程度
の強度を有するパ−ティクルボ−ドを製造するにあた
り、接着剤の塗布量を減少させることが可能である。
【0009】さらに、本発明に係るパ−ティクルボ−ド
の製造方法において、木材チップに予め弱酸性物質を塗
布するようにしておくと、この酸性物質によってレゾ−
ル型フェノ−ル樹脂接着剤のアルカリ性が中和方向に進
行し(PH値が下がり)、ボ−ド全体のアルカリ汚染が
低減される。
【0010】さらに、木材チップに塗布する弱酸性物質
がホウ酸やホウ酸塩等、木材の熱劣化を防ぐ作用を有す
る物質であれば、ドライヤ−や熱プレスで木材チップが
受ける高温の熱的影響も同時に解消され、パ−ティクル
ボ−ドの強度を上げることもできる。
【0011】
【実施例】本発明の実施例を4つ詳しく説明する。 (実施例1)PB用ラワンチップに20%硫酸バンド水
溶液を接着剤に対し固形分あたり5重量部になるように
塗布した後、ドライヤ−に通しチップ含水率4%にし
た。次にアルカリレゾ−ル型フェノ−ル樹脂をチップに
対し固形分あたり9%になるように塗布した。このチッ
プで成形し180℃、5分間、28kgf/cm2で成
型し、厚み12mm、比重0.7のPBをつくった。こ
のPBの曲げ強度をJISに従って測定したところ22
5kgf/cm2あった。このPBに0.3mm厚のナ
ラの突板を酸性硬化の接着剤(三井東圧製ストラクトボ
ンド1124、S75)で貼ったところ120℃,50
秒でプレスできた。次に、40℃、80%の条件下で1
週間放置したが、黒く汚染されることはなかった。
【0012】(実施例2)PB用ラワンチップをドライ
ヤ−に通しチップ含水率を4%にした後、乳酸を接着剤
100重量部に対し固形分あたり5重量部になるように
塗布した後、アルカリレゾ−ル型フェノ−ル樹脂をチッ
プに対し固形分あたり10.5%になるように塗布し、
180℃、5分間、28kgf/cm2で成型し、厚み
12mm、比重0.7のPBをつくった。このPBの曲
げ強度をJISに従って測定したところで230kgf
/cm2あった。このPBに0.3mm厚のナラの突板
を酸性硬化の接着剤(三井東圧製ストラクトボンド11
24、S75)で貼ったところ120℃,50秒でプレ
スできた。次に、40℃、80%の条件下で1週間放置
したが、黒く汚染されることはなかった。
【0013】(実施例3)PB用ラワンチップに10%
シュウ酸水溶液を接着剤に対し固形分あたり5phrに
なるように塗布した後、ドライヤ−に通しチップ含水率
4%にした。次にアルカリレゾ−ル型フェノ−ル樹脂を
チップに対し固形分当たり10.5%になるように塗布
した。このチップで成形し180℃、5分間、28kg
f/cm2で成型し、厚み12mm、比重0.7のPB
をつくった。このPBの曲げ強度をJISに従って測定
したところで228kgf/cm2あった。このPBを
室温で水中に1週間浸漬しておいたところ、水が赤みが
かった色となった。このPBに0.3mm厚のナラの突
板を酸性硬化の接着剤(三井東圧製ストラクトボンド1
124、S75)で貼ったところ120℃、50秒でプ
レスできた。次に、40℃、80%の条件下で1週間放
置したが、黒く汚染されることはなかった。
【0014】(実施例4)PB用ラワンチップに3%ホ
ウ酸水溶液を接着剤100重量部に対し固形分あたり5
重量部になるように塗布した後、ドライヤ−に通しチッ
プ含水率を4%にした。次にアルカリレゾ−ル型フェノ
−ル樹脂をチップに対し固形分当たり10.5%になる
ように塗布した。このチップで成型し180℃、5分
間、28kgf/cm2で成型し、厚み12mm、比重
0.7のPBをつくった。このPBの曲げ強度をJIS
に従って測定したところで241kgf/cm2あっ
た。このPBに0.3mm厚のナラの突板を酸性硬化の
接着剤(三井東圧製ストラクトボンド1124、S7
5)で貼ったところ120℃、50秒でプレスできた。
次に、40℃、80%の条件下で1週間放置したが、黒
く汚染されることはなかった。
【0015】(比較例)PB用ラワンチップをドライヤ
−に通しチップ含水率を4%にした後、アルカリレゾ−
ル型フェノ−ル樹脂をチップに対し固形分当たり12%
になるように塗布し、180℃、5分間、28kgf/
cm2で成型し、厚み12mm、比重0.7のPBをつ
くった。このPBの曲げ強度をJISに従って測定した
ところ225kgf/cm2あった。このPBに0.3
mm厚のナラの突板を酸性硬化の接着剤(三井東圧製ス
トラクトボンド1124、S75)で貼ったところ、1
20℃で60秒プレス時間が必要だった。次に、40
℃、80%の条件下で1週間放置したところ、黒く汚染
された。このPBを室温で水中に1週間浸漬しておいた
ところ、水が赤みがかった色となった。
【0016】以上、実施例1ないし実施例4および比較
例についてレゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤の使用量、
JIS規格による曲げ強度およびアルカリ汚染度を測定
した結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】請求項1および請求項2の発明による
と、アルカリレゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤の木材チ
ップへの過浸透を防ぎ、接着剤塗布量を減少させること
ができ、強度も従来と同等以上の結果が得られる。ま
た、レゾ−ル型フェノ−ル樹脂接着剤のアルカリ性成分
を中和できるために、2次加工で中性以下(PH値7以
下)で硬化する接着剤や塗料等を用いた場合、その硬化
不良を抑えることができる。さらに、弱酸性物質のうち
ホウ酸等を用いた場合、木材チップの熱劣化も合わせて
防ぎ、強度を向上させることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木材チップに予め弱酸性物質を塗布した
    後加熱乾燥させ、この木材チップにレゾ−ル型フェノ−
    ル樹脂接着剤を塗布して木材チップを成板し、次いで熱
    盤によって加熱圧縮することを特徴とするパ−ティクル
    ボ−ドの製造方法。
  2. 【請求項2】 予め木材チップを加熱乾燥させこの木材
    チップに弱酸性物質を塗布して後レゾ−ル型フェノ−ル
    樹脂接着剤を塗布して木材チップを成板し、次いで熱盤
    によって加熱圧縮することを特徴とするパ−ティクルボ
    −ドの製造方法。
JP21929297A 1997-07-29 1997-07-29 パ−ティクルボ−ドの製造方法 Pending JPH1148220A (ja)

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