JPH10151607A - 木質ボ−ドの製造方法 - Google Patents
木質ボ−ドの製造方法Info
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- JPH10151607A JPH10151607A JP32768096A JP32768096A JPH10151607A JP H10151607 A JPH10151607 A JP H10151607A JP 32768096 A JP32768096 A JP 32768096A JP 32768096 A JP32768096 A JP 32768096A JP H10151607 A JPH10151607 A JP H10151607A
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- Japan
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- adhesive
- resin
- borax
- fibers
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- Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 水性アミノ系接着剤の配合を提案し、木質ボ
−ド製造工程中の接着剤のプレキュアを抑制して木質ボ
−ドの物性を向上させる。 【解決手段】 高含水率の木質ファイバ−に5%硼砂水
溶液を添加した尿素樹脂を、木質ファイバ−絶乾重量に
対し樹脂固形分で10〜20%塗布する。上記硼砂は樹
脂100重量部に対し0.1重量部以上添加して接着剤
のプレキュアを抑制する。このように配合された接着剤
をファイバ−に塗布しフラッシュドライヤ−に通し含水
率16%程度にして後、フォ−ミングマットを形成しホ
ットプレスに挿入し温度200℃、圧力25kgf/c
m2、時間3分間熱圧し、厚さ7mm、比重0.75の
MDFを製造した。
−ド製造工程中の接着剤のプレキュアを抑制して木質ボ
−ドの物性を向上させる。 【解決手段】 高含水率の木質ファイバ−に5%硼砂水
溶液を添加した尿素樹脂を、木質ファイバ−絶乾重量に
対し樹脂固形分で10〜20%塗布する。上記硼砂は樹
脂100重量部に対し0.1重量部以上添加して接着剤
のプレキュアを抑制する。このように配合された接着剤
をファイバ−に塗布しフラッシュドライヤ−に通し含水
率16%程度にして後、フォ−ミングマットを形成しホ
ットプレスに挿入し温度200℃、圧力25kgf/c
m2、時間3分間熱圧し、厚さ7mm、比重0.75の
MDFを製造した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、尿素樹脂や尿素メ
ラミン樹脂等の水性アミノ系接着剤の配合を提案し、製
造工程の熱圧中あるいは木材チップやファイバ−の乾燥
中にプレキュアを起こすのを抑制することをねらいとす
る木質ボ−ドの製造方法に係る。
ラミン樹脂等の水性アミノ系接着剤の配合を提案し、製
造工程の熱圧中あるいは木材チップやファイバ−の乾燥
中にプレキュアを起こすのを抑制することをねらいとす
る木質ボ−ドの製造方法に係る。
【0002】
【従来の技術】尿素樹脂や尿素・メラミン樹脂、メラミ
ン樹脂、メラミンフェノ−ル樹脂等、アミノ系樹脂を用
いる木質ボ−ド、例えば中質繊維板(略してMDF)や
パ−ティクルボ−ド(略してPB)、配向性ボ−ド(略
してOSB)などは、製造工程中においてプレキュア
(前硬化)によって接着力が低下する恐れがある。
ン樹脂、メラミンフェノ−ル樹脂等、アミノ系樹脂を用
いる木質ボ−ド、例えば中質繊維板(略してMDF)や
パ−ティクルボ−ド(略してPB)、配向性ボ−ド(略
してOSB)などは、製造工程中においてプレキュア
(前硬化)によって接着力が低下する恐れがある。
【0003】例えば、PBの場合木材チップに上記樹脂
を塗布した後、マット状に積層して熱圧成形することに
なるが、フォ−ミングマットがホットプレスによって所
定の厚みに圧縮されるまで数十秒の時間を必要とするた
め、常に熱盤に接しているマット表面では表層用チップ
に塗布されている接着剤がプレキュアを起こしてその部
分の接着剤の流動性を悪化させ、その結果PB表面付近
の木材チップの接着力が弱くなるという欠点があった。
を塗布した後、マット状に積層して熱圧成形することに
なるが、フォ−ミングマットがホットプレスによって所
定の厚みに圧縮されるまで数十秒の時間を必要とするた
め、常に熱盤に接しているマット表面では表層用チップ
に塗布されている接着剤がプレキュアを起こしてその部
分の接着剤の流動性を悪化させ、その結果PB表面付近
の木材チップの接着力が弱くなるという欠点があった。
【0004】また、MDFの場合木材ファイバ−に上記
接着剤を塗布した後、製造後のMDFのパンク現象発生
や接着不良、あるいは製造工程中のプレスタイムの延長
などを防止するために、高温のフラッシュドライヤ−に
木材ファイバ−を数秒ほど通して乾燥させていたので、
加熱乾燥による接着剤のプレキュアが生じて接着剤の流
動性を悪化させボ−ド全体の接着力が低下していた。
接着剤を塗布した後、製造後のMDFのパンク現象発生
や接着不良、あるいは製造工程中のプレスタイムの延長
などを防止するために、高温のフラッシュドライヤ−に
木材ファイバ−を数秒ほど通して乾燥させていたので、
加熱乾燥による接着剤のプレキュアが生じて接着剤の流
動性を悪化させボ−ド全体の接着力が低下していた。
【0005】上記欠点を解消するために接着剤中にアン
モニア、ヘキサミン、苛性ソ−ダ等のアルカリ性物質ま
たはアルカリ性レゾ−ル型フェノ−ル樹脂(略してレゾ
−ル樹脂)を添加してPH値を高め、接着剤の硬化を遅
らせてプレキュアを抑制させる試みは既に行われてい
た。
モニア、ヘキサミン、苛性ソ−ダ等のアルカリ性物質ま
たはアルカリ性レゾ−ル型フェノ−ル樹脂(略してレゾ
−ル樹脂)を添加してPH値を高め、接着剤の硬化を遅
らせてプレキュアを抑制させる試みは既に行われてい
た。
【0006】しかしながら、アンモニア水やヘキサミ
ン、苛性ソ−ダ等は、製造工程中の加熱によって本来の
作用をなさずPH値が下がる傾向にあり、硬化遅延能力
は十分でなかった。また、レゾ−ル樹脂のみの添加では
硬化遅延能力は優れているものの、熱圧中の硬化速度が
必要以上に遅く熱圧時間が長くなり、製造コストや製造
効率の面で問題があった。
ン、苛性ソ−ダ等は、製造工程中の加熱によって本来の
作用をなさずPH値が下がる傾向にあり、硬化遅延能力
は十分でなかった。また、レゾ−ル樹脂のみの添加では
硬化遅延能力は優れているものの、熱圧中の硬化速度が
必要以上に遅く熱圧時間が長くなり、製造コストや製造
効率の面で問題があった。
【0007】
【上記欠点を解消するための手段】請求項1に記載の発
明は、木材チップあるいは木材ファイバ−に接着剤を塗
布し、フォ−ミングマットを形成し、所定の厚さに熱圧
成形して得られる木質ボ−ドを製造するにあたり、上記
接着剤の配合時に硼砂、硼砂水溶液、硼砂化合物または
硼砂混合物を添加することで、PH値を保持するととも
に、熱圧時のマット表面またはフラッシュドライヤ−の
通過時の木材チップや木材ファイバ−に塗布された接着
剤のプレキュアを抑制することを特徴とする木質ボ−ド
の製造方法に係る。
明は、木材チップあるいは木材ファイバ−に接着剤を塗
布し、フォ−ミングマットを形成し、所定の厚さに熱圧
成形して得られる木質ボ−ドを製造するにあたり、上記
接着剤の配合時に硼砂、硼砂水溶液、硼砂化合物または
硼砂混合物を添加することで、PH値を保持するととも
に、熱圧時のマット表面またはフラッシュドライヤ−の
通過時の木材チップや木材ファイバ−に塗布された接着
剤のプレキュアを抑制することを特徴とする木質ボ−ド
の製造方法に係る。
【0008】上記接着剤としては、尿素樹脂、尿素メラ
ミン樹脂またはメラミン樹脂、尿素フェノ−ル樹脂等の
アミノ系樹脂が好適である。
ミン樹脂またはメラミン樹脂、尿素フェノ−ル樹脂等の
アミノ系樹脂が好適である。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、上記接着
剤配合時に硼砂、硼砂水溶液または硼砂化合物とともに
塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウ
ムなどの強酸と弱塩基の塩、あるいは酢酸とエチルアル
コ−ル、ギ酸とメチルアルコ−ルなどの脂肪酸と低級ア
ルコ−ルのエステル等の硬化促進剤を添加することを特
徴とする請求項1記載の木質ボ−ドの製造方法に係る。
剤配合時に硼砂、硼砂水溶液または硼砂化合物とともに
塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウ
ムなどの強酸と弱塩基の塩、あるいは酢酸とエチルアル
コ−ル、ギ酸とメチルアルコ−ルなどの脂肪酸と低級ア
ルコ−ルのエステル等の硬化促進剤を添加することを特
徴とする請求項1記載の木質ボ−ドの製造方法に係る。
【0010】
【作用】請求項1ないし2に記載の発明においては、極
端な熱圧時間の延長を行なうことなくフラッシュドライ
ヤ−の通過時、または熱圧時のマット表面のプレキュア
を抑制する作用をなす。
端な熱圧時間の延長を行なうことなくフラッシュドライ
ヤ−の通過時、または熱圧時のマット表面のプレキュア
を抑制する作用をなす。
【0011】
【発明の実施の形態】繊維飽和点以上の高含水率ファイ
バ−に、5%硼砂水溶液を添加した尿素樹脂や尿素メラ
ミン樹脂またはメラミン樹脂をファイバ−絶乾重量に対
し樹脂固形分で10〜20%塗布する。上記硼砂固形分
は樹脂100重量部に対し0.1重量部以上添加すれば
木材ファイバ−に塗布された接着剤のプレキュアを抑制
する効果がえられる。このように接着剤配合したものを
ファイバ−に塗布しフラッシュドライヤ−に通し含水率
を20%以下にして後、フォ−ミングマットを形成しホ
ットプレスに挿入し温度150〜200℃、圧力20〜
30kgf/cm2、時間2〜数分間で熱圧し、所定厚
さおよび所定比重のMDFを製造する。
バ−に、5%硼砂水溶液を添加した尿素樹脂や尿素メラ
ミン樹脂またはメラミン樹脂をファイバ−絶乾重量に対
し樹脂固形分で10〜20%塗布する。上記硼砂固形分
は樹脂100重量部に対し0.1重量部以上添加すれば
木材ファイバ−に塗布された接着剤のプレキュアを抑制
する効果がえられる。このように接着剤配合したものを
ファイバ−に塗布しフラッシュドライヤ−に通し含水率
を20%以下にして後、フォ−ミングマットを形成しホ
ットプレスに挿入し温度150〜200℃、圧力20〜
30kgf/cm2、時間2〜数分間で熱圧し、所定厚
さおよび所定比重のMDFを製造する。
【0012】
【実施例】以下、実施例を4つ詳しく説明する。
【0013】(実施例1)樹脂分50%のメラミン樹脂
接着剤100重量部に5%硼砂水溶液を10重量部添加
して良く撹拌し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイ
バ−に塗布した。接着剤の添加量はファイバ−絶乾重量
に対し樹脂固形分で15%塗布した。このように配合済
み接着剤を添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−
を通過して含水率16%にして後フォ−ミングし、ホッ
トプレスに挿入して温度200℃、圧力25kgf/c
m2、時間3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重
0.75のMDFを製造した。
接着剤100重量部に5%硼砂水溶液を10重量部添加
して良く撹拌し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイ
バ−に塗布した。接着剤の添加量はファイバ−絶乾重量
に対し樹脂固形分で15%塗布した。このように配合済
み接着剤を添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−
を通過して含水率16%にして後フォ−ミングし、ホッ
トプレスに挿入して温度200℃、圧力25kgf/c
m2、時間3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重
0.75のMDFを製造した。
【0014】(実施例2)樹脂分50%のメラミン樹脂
接着剤100重量部に硼砂0.7重量部添加して良く撹
拌し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布
した。接着剤の添加量はファイバ−絶乾重量に対し樹脂
固形分で15%塗布した。このように配合済み接着剤を
添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して
含水率16%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに
挿入して温度200℃、圧力25kgf/cm2、時間
3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のM
DFを製造した。
接着剤100重量部に硼砂0.7重量部添加して良く撹
拌し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布
した。接着剤の添加量はファイバ−絶乾重量に対し樹脂
固形分で15%塗布した。このように配合済み接着剤を
添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して
含水率16%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに
挿入して温度200℃、圧力25kgf/cm2、時間
3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のM
DFを製造した。
【0015】(実施例3)樹脂分50%のメラミン樹脂
接着剤100重量部に5%硼砂水溶液10重量部と20
%塩化アンモニウム水溶液5重量部を添加して良く撹拌
し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布し
た。接着剤の添加量はファイバ−の絶乾重量に対し樹脂
固形分で15%塗布した。このように配合済み接着剤を
添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して
含水率16%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに
挿入して温度200℃、圧力25kgf/cm2、時間
3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のM
DFを製造した。
接着剤100重量部に5%硼砂水溶液10重量部と20
%塩化アンモニウム水溶液5重量部を添加して良く撹拌
し、この接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布し
た。接着剤の添加量はファイバ−の絶乾重量に対し樹脂
固形分で15%塗布した。このように配合済み接着剤を
添加したファイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して
含水率16%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに
挿入して温度200℃、圧力25kgf/cm2、時間
3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のM
DFを製造した。
【0016】(比較例1)樹脂分50%のメラミン樹脂
接着剤100重量部に対し20%塩化アンモニウム水溶
液5重量部添加した接着剤を繊維飽和点以上のファイバ
−に塗布した。この配合済み接着剤の添加量はファイバ
−絶乾重量に対し樹脂固形分15%塗布した。このよう
に配合済み接着剤を添加したファイバ−はフラッシュド
ライヤ−を通過して含水率16%にして後フォ−ミング
し、ホットプレスに挿入して温度200℃、圧力25k
gf/cm2、時間3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設
定比重0.75のMDFを製造した。
接着剤100重量部に対し20%塩化アンモニウム水溶
液5重量部添加した接着剤を繊維飽和点以上のファイバ
−に塗布した。この配合済み接着剤の添加量はファイバ
−絶乾重量に対し樹脂固形分15%塗布した。このよう
に配合済み接着剤を添加したファイバ−はフラッシュド
ライヤ−を通過して含水率16%にして後フォ−ミング
し、ホットプレスに挿入して温度200℃、圧力25k
gf/cm2、時間3分間熱圧し、設定厚さ7mm、設
定比重0.75のMDFを製造した。
【0017】以上4つの実施例および比較例で製造され
た各々MDFの試験片について、JIS A5905規
格に示されている曲げ強さ試験、湿潤時曲げ強さAおよ
びB試験およびはく離強さ試験を行なった。その試験結
果を表1に示す。
た各々MDFの試験片について、JIS A5905規
格に示されている曲げ強さ試験、湿潤時曲げ強さAおよ
びB試験およびはく離強さ試験を行なった。その試験結
果を表1に示す。
【0018】なお、上記試験方法として曲げ強さ試験で
は、厚さ7mm、幅50mm、長さ200mm、スパン
長150mmの試験片を準備し、この試験片表面中央か
ら平均変形速度10mm/minの荷重を加えその最大
荷重を測定した。湿潤時曲げ強さA試験では厚さ7m
m、幅50mm、長さ200mm、スパン長150mm
の試験片を70±3℃の温水中に2時間浸漬した後、濡
れたままの状態で上記した方法で同じように行なった。
湿潤時曲げ強さB試験では厚さ7mm、幅50mm、長
さ200mm、スパン長150mmの試験片を沸騰水中
に2時間浸漬、更に常温水中に1時間浸漬した後、濡れ
たままの状態で上記した方法で同じように行なった。は
く離強さ試験では厚さ7mm、幅50mm、長さ50m
mの試験片をはく離試験治具に取り付け、試験片の内部
はく離試験を行なって内部はく離力を求め、その値を試
験片面積25cm2で割って1cm2あたりの内部はく離
応力(kgf/cm2)を求めた。上記曲げ強さ(kg
f/cm2)は3PL/2bt2であり、ここでPは最大
荷重、Lはスパン長、bは試験片の幅、tは同厚さであ
る。また、表中残存率(%)は湿潤時曲げ強さAまたは
B(kgf/cm2)を曲げ強さ(kgf/cm2)で割
って100を乗じた値であり、耐水性の度合を示す。
は、厚さ7mm、幅50mm、長さ200mm、スパン
長150mmの試験片を準備し、この試験片表面中央か
ら平均変形速度10mm/minの荷重を加えその最大
荷重を測定した。湿潤時曲げ強さA試験では厚さ7m
m、幅50mm、長さ200mm、スパン長150mm
の試験片を70±3℃の温水中に2時間浸漬した後、濡
れたままの状態で上記した方法で同じように行なった。
湿潤時曲げ強さB試験では厚さ7mm、幅50mm、長
さ200mm、スパン長150mmの試験片を沸騰水中
に2時間浸漬、更に常温水中に1時間浸漬した後、濡れ
たままの状態で上記した方法で同じように行なった。は
く離強さ試験では厚さ7mm、幅50mm、長さ50m
mの試験片をはく離試験治具に取り付け、試験片の内部
はく離試験を行なって内部はく離力を求め、その値を試
験片面積25cm2で割って1cm2あたりの内部はく離
応力(kgf/cm2)を求めた。上記曲げ強さ(kg
f/cm2)は3PL/2bt2であり、ここでPは最大
荷重、Lはスパン長、bは試験片の幅、tは同厚さであ
る。また、表中残存率(%)は湿潤時曲げ強さAまたは
B(kgf/cm2)を曲げ強さ(kgf/cm2)で割
って100を乗じた値であり、耐水性の度合を示す。
【0019】
【表1】
【0020】次に接着剤配合時硼砂水溶液と塩化アンモ
ニウム(硬化促進剤)を添加した実施例と比較例を示
す。
ニウム(硬化促進剤)を添加した実施例と比較例を示
す。
【0021】(実施例4)樹脂分60%の尿素樹脂接着
剤100重量部に5%硼砂水溶液10重量部と20%塩
化アンモニウム水溶液5重量部を加えて良く撹拌し、こ
の接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布した。上
記配合済み接着剤はファイバ−の絶乾重量に対し樹脂固
形分で15%塗布した。このように接着剤を添加したフ
ァイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して含水率16
%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに挿入して温
度200℃、圧力25kgf/cm2、時間3分間熱圧
し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のMDFを製造
した。
剤100重量部に5%硼砂水溶液10重量部と20%塩
化アンモニウム水溶液5重量部を加えて良く撹拌し、こ
の接着剤を繊維飽和点以上のファイバ−に塗布した。上
記配合済み接着剤はファイバ−の絶乾重量に対し樹脂固
形分で15%塗布した。このように接着剤を添加したフ
ァイバ−はフラッシュドライヤ−を通過して含水率16
%にした後フォ−ミングし、ホットプレスに挿入して温
度200℃、圧力25kgf/cm2、時間3分間熱圧
し、設定厚さ7mm、設定比重0.75のMDFを製造
した。
【0022】(比較例2)接着剤として樹脂分60%の
尿素樹脂接着剤100重量部に対し20%塩化アンモニ
ウム水溶液5重量部添加したものを用いる以外、実施例
4と同じ方法でMDFを製造した。
尿素樹脂接着剤100重量部に対し20%塩化アンモニ
ウム水溶液5重量部添加したものを用いる以外、実施例
4と同じ方法でMDFを製造した。
【0023】上記実施例4と比較例2で製造された各々
MDFの試験片について上述したと同じ試験を行ない、
その試験結果を表2に示す。
MDFの試験片について上述したと同じ試験を行ない、
その試験結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】(考察)上記表1および表2から明らかで
あるように、各々実施例のMDF試験片は比較例のMD
F試験片に比してかなり高い曲げ強さおよび湿潤時曲げ
強さBを示している。この結果より接着剤が塗布された
ファイバ−がフラッシュドライヤ−を通過する際、接着
剤のプレキュアを抑制して接着不良等を防止したものと
考えられる。また、耐水性やはく離強さにおいても比較
例に比して実施例は向上していることがわかる。
あるように、各々実施例のMDF試験片は比較例のMD
F試験片に比してかなり高い曲げ強さおよび湿潤時曲げ
強さBを示している。この結果より接着剤が塗布された
ファイバ−がフラッシュドライヤ−を通過する際、接着
剤のプレキュアを抑制して接着不良等を防止したものと
考えられる。また、耐水性やはく離強さにおいても比較
例に比して実施例は向上していることがわかる。
【0026】
【発明の効果】請求項1記載の発明である木質ボ−ドの
製造方法によれば、木質ボ−ド製造工程中の接着剤のプ
レキュアを抑制することで、木質ボ−ド中のチップやフ
ァイバ−など相互を結合する接着剤の接着力が従来の製
造方法より高まり、木質ボ−ドの曲げ強さやはく離強
さ、耐水性の向上が得られた。
製造方法によれば、木質ボ−ド製造工程中の接着剤のプ
レキュアを抑制することで、木質ボ−ド中のチップやフ
ァイバ−など相互を結合する接着剤の接着力が従来の製
造方法より高まり、木質ボ−ドの曲げ強さやはく離強
さ、耐水性の向上が得られた。
【0027】請求項2記載の発明によれば、さらに上記
接着剤に硼砂と塩化アンモニウム等の硬化促進剤を添加
することによって、請求項1記載の発明よりも熱圧時間
の短縮が可能であり、木質ボ−ドの曲げ強さやはく離強
さ等物性面では請求項1記載の発明と同等以上の結果が
得られた。
接着剤に硼砂と塩化アンモニウム等の硬化促進剤を添加
することによって、請求項1記載の発明よりも熱圧時間
の短縮が可能であり、木質ボ−ドの曲げ強さやはく離強
さ等物性面では請求項1記載の発明と同等以上の結果が
得られた。
Claims (2)
- 【請求項1】 木材チップや木材ファイバ−に接着剤を
塗布しフォ−ミングマットを形成し、所定厚さに熱圧成
形して得られる木質ボ−ドを製造する方法において、上
記接着剤に硼砂、硼砂水溶液、硼砂化合物、または硼砂
混合物を添加して木質ボ−ドの製造工程中のプレキュア
を抑制することを特徴とする木質ボ−ドの製造方法。 - 【請求項2】 前記接着剤にさらに硬化促進剤を添加す
ることを特徴とする請求項1記載の木質ボ−ドの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768096A JPH10151607A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 木質ボ−ドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32768096A JPH10151607A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 木質ボ−ドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10151607A true JPH10151607A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18201783
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32768096A Withdrawn JPH10151607A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 木質ボ−ドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10151607A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005014250A1 (en) * | 2003-08-08 | 2005-02-17 | Ripetech Pty Limited | Method for reducing precure during the curing of thermosetting resins |
CN1330472C (zh) * | 2003-10-23 | 2007-08-08 | 吉发 | 一种再生中密度纤维板的生产方法 |
-
1996
- 1996-11-22 JP JP32768096A patent/JPH10151607A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005014250A1 (en) * | 2003-08-08 | 2005-02-17 | Ripetech Pty Limited | Method for reducing precure during the curing of thermosetting resins |
CN1330472C (zh) * | 2003-10-23 | 2007-08-08 | 吉发 | 一种再生中密度纤维板的生产方法 |
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Legal Events
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