JPH114713A

JPH114713A - 化粧用パフ

Info

Publication number: JPH114713A
Application number: JP36572397A
Authority: JP
Inventors: Shinji Hirayama; 真二平山; Tatsuki Saitou; 龍樹斎藤; Masaki Nakagawa; 正樹中川; Isataka Hayano; 功隆早野
Original assignee: Inoue MTP KK; Inoac Corp
Current assignee: Inoac Corp
Priority date: 1997-04-25
Filing date: 1997-12-22
Publication date: 1999-01-12

Abstract

(57)【要約】【課題】使用感に優れ、且つ新陳代謝等が促進され、
美容、健康上の効果が得られ、吸水時の膨潤の程度が低
い化粧用パフを提供する。【解決手段】天然ゴム、軟質ポリウレタンフォーム等
からなる化粧用パフに、トルマリン鉱石を含有させる。
また、パフ基体の表面にトルマリン鉱石を含むゴム発泡
体層又は樹脂発泡体層を形成し、或いはパフ基体の表層
にトルマリン鉱石を含むゴム発泡体又は樹脂発泡体を含
浸させた含浸層を形成する。ゴム若しくは樹脂発泡体層
又は含浸層は、実用上は、これらゴム等の微粒子を含む
ゴムラテックスなどを、パフ基体の表面に塗布し、或い
は含浸させることによって形成することができる。ま
た、ゴム発泡体層又は樹脂発泡体層を形成する原料とし
て、パフ基体を形成するための原料と同一或いは類似の
ものを使用すれば、ゴム若しくは樹脂発泡体層とパフ基
体とが強固に接合され、剥離することがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、トルマリン鉱石を
含むゴム発泡体又は樹脂発泡体からなる化粧用パフ、或
いはトルマリン鉱石を含むゴム発泡体層又は樹脂発泡体
層が表面に形成された、若しくはトルマリン鉱石を含む
ゴム発泡体又は樹脂発泡体が含浸された含浸層が表層に
形成された化粧用パフに関する。本発明の化粧用パフ
は、肌当たりが柔らかく、使用感に優れ、且つその表面
からマイナスイオンが効率的に発生するため、肌に適度
な刺激が与えられ、美容、健康上の特有の効果が得られ
る。また、トルマリン鉱石の量比を高くすれば、新陳代
謝及び血行が促進される等、マイナスイオンによる効果
がより高められる。更に、特に、基体であるゴム発泡体
又は樹脂発泡体そのものにトルマリン鉱石を含有させた
場合は、吸水時の膨潤の程度が低く抑えられる。

【０００２】

【従来の技術】スチレン−ブタジエンゴム、天然ゴム等
の微粒子を含むゴムラテックスを成形型に注入し、ゲル
化させた後、加熱、加硫して得られるゴム発泡体からな
る化粧用パフが、従来より広く用いられている。これら
は素材、構造、製法等、多面的に改良、開発が進められ
ており、パフ本来の機能としては十分なものが多数提供
されている。しかし、特に、肌を活性化する等、美容上
の効果或いは新陳代謝の促進等、健康上の効果をも併せ
有する化粧用パフはそれほど多くはない。

【０００３】一方、トルマリンという加熱、加圧等によ
ってマイナスイオンを発生する天然に産出する鉱石が知
られている。このトルマリンは電気石ともいわれ、微弱
ではあるが永久電極を有するという特異な性質を持った
鉱石である。また、このトルマリン鉱石を使用し、表面
から発生するマイナスイオンを利用した、美容上、健康
上の特有の効果を有する製品の開発も進められている。
例えば、マッサージ器（登録実用新案第３０２９０７４
号公報）、顔面パック用マスク（登録実用新案第３０２
４０９８号公報）及び歯ブラシ（登録実用新案第３０２
９０７５号公報）等がそれぞれの公報に開示されてい
る。しかし、トルマリン鉱石を用い、上記のような特有
の効果を持たせた化粧用パフは提供されていない。ま
た、トルマリン鉱石を含有させることにより、吸水によ
るパフの膨潤が抑えられることも知られていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
の問題を解決するものであり、トルマリン鉱石を含むゴ
ム発泡体又は樹脂発泡体からなる化粧用パフを提供する
ことを目的とする。また、パフ基体の表面にトルマリン
鉱石を含むゴム発泡体層又は樹脂発泡体層が形成された
化粧用パフ、或いは表層にトルマリン鉱石を含むゴム発
泡体又は樹脂発泡体が含浸された含浸層が形成された化
粧用パフを提供することを目的とする。本発明の化粧用
パフは、肌あれ等を抑え、美容及び健康上、特に有用な
製品であり、また、吸水時の膨潤の程度も低い。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明では、トルマリン
鉱石をゴム発泡体又は樹脂発泡体からなる化粧用パフに
均一に分散、配合させたものとすることができる。この
ように発泡体全体にトルマリン鉱石を分散、配合させた
場合は、トルマリン鉱石がフォーム内部に閉じ込められ
しまい、また、フォーム内部における変形等にともない
生ずる静電気によって発生したマイナスイオンが吸収さ
れてしまうためか、一般に発生するマイナスイオンの個
数が少なくなる。しかし、化粧用パフは、通常、その厚
さが１０ｍｍにも満たないものが多く、トルマリン鉱石
をパフの内部に含有させても、その表面から十分なマイ
ナスイオンが放散される。また、本発明では、トルマリ
ン鉱石の量比の低い、より柔らかいパフとすることがで
き、一方、この鉱石の量比の高い、より多くのマイナス
イオンが放散されるパフとすることもできる。

【０００６】更に、本発明では、パフ基体の表面にトル
マリン鉱石を含む発泡体層を形成した構成とすることが
できる。また、パフ基体の表層にトルマリン鉱石が含浸
された含浸層を形成した構成とすることもできる。この
ように、トルマリン鉱石をパフ基体の表面近傍に偏在さ
せることにより、比較的少量のトルマリン鉱石によっ
て、より多くのマイナスイオンが十分に外部に放散され
るパフとすることができる。このパフは肌当たりが柔ら
かく、使用感に優れるとともに、美容、健康上の特有の
効果も十分に奏される。

【０００７】尚、人間の筋肉が硬化すると血液及び組織
液が酸性になり、プラスイオンが蓄積することが知られ
ている。これは顔面においても同様である。このような
場合に、本発明のトルマリン鉱石を含む化粧用パフを使
用することにより、このパフを顔面に押し付ける際の押
圧力によって、トルマリン鉱石からマイナスイオンが発
生し、これが顔面の筋肉に供給される。それによって酸
性側から正常な状態に戻り、肌が活性化され、新陳代
謝、血行等が促進される。

【０００８】第１発明の化粧用パフは、トルマリン鉱石
を含むゴム発泡体又は樹脂発泡体からなる化粧用パフで
あって、上記トルマリン鉱石の粒径が０．５〜５０μｍ
であることを特徴とする。

【０００９】また、第３発明の化粧用パフは、ゴム発泡
体又は樹脂発泡体からなるパフ基体と、(1) 該基体の
表面に形成される粒径が０．５〜５０μｍのトルマリン
鉱石を含むゴム発泡体層又は樹脂発泡体層、及び(2)
上記基体の表層に粒径が０．５〜５０μｍのトルマリン
鉱石を含むゴム発泡体又は樹脂発泡体が含浸されて形成
される含浸層のうちの少なくとも一方とからなることを
特徴とする。

【００１０】上記「トルマリン鉱石」としては天然に産
出されるものを使用することができる。このトルマリン
鉱石は多面体の極性結晶で構成されており、微粉砕して
もその結晶構造が維持される。トルマリン鉱石の粉末の
粒径は「０．５〜５０μｍ」であり、ゴム発泡体、樹脂
発泡体を生成させるための原料であるゴムラテックス等
の種類、その粘度等によって適宜のものを使用すること
ができる。粒径が０．５μｍ未満では、粒子が凝集する
こともあり、ゴムラテックス等に均一に分散させること
ができない。粒径が５０μｍを越える場合は、化粧用パ
フが硬くなったり、肌当たりが損なわれる等、使用感が
低下する。この粒径は、特に０．５〜２０μｍ、更には
１〜１０μｍであることが好ましい。トルマリン鉱石の
粒径がこの範囲であれば、ゴムラテックス等に均一に分
散され、また、得られる化粧用パフの肌当たり等、パフ
本来の優れた性能が損なわれることもない。

【００１１】上記「ゴム発泡体」は、ゴムラテックスを
主成分とする発泡体原料を、所定形状の成形型に流し込
み、ゲル化した後、加熱、加硫して形成することができ
る。発泡体原料は、ゴムラテックスに加硫剤、加硫促進
剤、分散剤及び顔料等を配合し、攪拌し、空気を混入さ
せて起泡した後、ケイフッ化ソーダ等の凝固遅延剤を添
加することにより調製することができる。また、ゴムラ
テックスを構成するゴムとしては、天然ゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム、クロロプレンゴム等が挙げられる。更に、エチレン
−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴ
ム、塩素化ポリエチレン等のオレフィン系ゴム及びシリ
コーンゴム、フッ素系ゴムなどの微粒子を含むラテック
スを使用することもできる。

【００１２】上記「樹脂発泡体」としては、各種の樹脂
発泡体を使用することができるが、特定の軟質ポリウレ
タンフォーム（以下、軟質フォームという。）が好まし
い。この軟質フォームとしては、連泡型であって、セル
数が６０個／２５ｍｍ以上のもの、同じく連泡型であっ
て、セルの断面形状が円形若しくはほぼ円形であり、セ
ル径が５０〜４００μｍであるものを使用することがで
きる。また、連泡型であって、セル数が６０個／２５ｍ
ｍ以上であり、セルの断面形状が円形若しくはほぼ円形
であり、セル径が５０〜４００μｍであるものがより好
ましい。

【００１３】このように微細、且つ均一なセル径を有す
る軟質フォームは、ポリイソシアネートとポリオール成
分とを混合し、機械発泡させるとともに、反応、硬化さ
せて製造することができる。このポリオール成分には、
ポリオール、発泡剤、金属触媒等の触媒が配合されてお
り、必要に応じて整泡剤、紫外線吸収剤、顔料なども添
加される。ポリオール、発泡剤、金属触媒等は、通常、
軟質フォームを製造する場合に用いられるものを使用す
ることができるが、機械発泡であるため触媒としては金
属触媒のみを用いることが好ましい。尚、機械発泡によ
って得られる軟質フォームは、通常、独泡性が高い。し
かし、反応開始前の粘度の低い状態で起泡し、且つ発泡
剤としてフッ化水素化炭素或いはフッ化炭素のように表
面張力が非常に小さいものを使用することにより、微小
な気泡が均一に形成され、且つ連泡性の軟質フォームを
得ることができる。

【００１４】第３発明において、トルマリン鉱石を含む
上記「ゴム発泡体層又は樹脂発泡体層」は、ゴム発泡体
又は樹脂発泡体からなる上記「パフ基体」の特定の部
位、例えば人肌に接触することの少ないパフの周縁を除
く中心部のみに形成してもよい。また、パフ基体の片面
或いは両面の全面に形成してもよいが、化粧料が塗布さ
れる側の片面の全面に形成すれば十分である。更に、こ
のゴム発泡体層又は樹脂発泡体層の厚さは、トルマリン
鉱石の含有量と、肌当たり等の使用感或いは発生するマ
イナスイオンによる作用、効果とを勘案し、適宜に調整
することができ、０．５〜５０μｍ、特に１〜２０μｍ
程度とすることができる。尚、この厚さは、通常、トル
マリン鉱石の粒径以上とし、特に粒径の倍以上とするこ
とが好ましい。

【００１５】ゴム発泡体層、樹脂発泡体層を構成するゴ
ム或いは樹脂としては、所要量のトルマリン鉱石を含有
させることができ、且つパフ基体と容易に剥離しない程
度に接合し得るものを使用することができる。このゴム
としては、天然ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等が挙
げられる。また、樹脂としてはポリウレタンが好適であ
る。これらのゴム或いは樹脂を使用すれば、化粧料が十
分に吸収され、且つ肌当たり等、化粧用パフとしての使
用感が損なわれることない発泡体層を形成することがで
きる。実用上は、これらゴム及び樹脂を一般に１０〜６
０重量％程度含有するゴムラテックス或いは樹脂エマル
ジョンを原料として使用することができる。

【００１６】尚、このゴムラテックスとしては、パフ基
体において用いたものと同一又は類似のものを使用する
ことが好ましい。また、軟質フォームからなる基体の場
合も、同一又は類似の軟質フォーム原料を用いて樹脂発
泡体層を形成することが好ましい。このように、パフ基
体とゴム発泡体層或いは樹脂発泡体層とを同一又は類似
の原料によって形成すれば、両者は強固に接合されて剥
離することがなく、また、化粧用パフとしての使用感が
損なわれることもない。

【００１７】第１発明において、トルマリン鉱石の含有
量は、第２発明のように、ゴム発泡体又は樹脂発泡体と
トルマリン鉱石との合計量を１００重量％とした場合
に、「１〜５５重量％」とすることが好ましい。この含
有量が１重量％未満では、マイナスイオンは発生するが
十分ではない。一方、５５重量％を越える場合は、化粧
用パフが硬くなり、肌当たり等が損なわれ、使用感が低
下する。この含有量は特に３〜５５重量％とすることが
好ましい。

【００１８】また、肌当たり等、使用感の観点からは、
含有量の上限を３０重量％、特に２０重量％、更には１
０重量％とすることが好ましい。一方、マイナスイオン
による特有の作用、効果の観点からは、その下限を２５
重量％、特に３５重量％、更には４５重量％とすること
が好ましい。更に、肌当たり等の使用感とマイナスイオ
ンによる特有の作用、効果とを併せ考えれば、５〜４０
重量％、特に１０〜３５重量％、更には１５〜３０重量
％とすることが好ましい。また、この含有量が５〜２５
重量％、特に１０〜２０重量％であれば、実用上、十分
な性能を有する化粧用パフを得ることができる。

【００１９】更に、第３発明では、トルマリン鉱石の含
有量は、第４発明のように、トルマリン鉱石を含むゴム
発泡体層又は樹脂発泡体層を１００重量％とした場合
に、「１〜５５重量％」とすることが好ましい。トルマ
リン鉱石の含有量が１重量％であればマイナスイオンは
発生する。しかし、ゴム発泡体層又は樹脂発泡体層はパ
フ基体に比べてかなり薄いため、この含有量が１重量％
未満では、マイナスイオンの発生が必ずしも十分ではな
い。一方、５５重量％を越える場合は、化粧用パフの表
面がかなり硬くなり、使用感が相当に低下する。また、
ゴム発泡体層又は樹脂発泡体層がパフ基体の表面から剥
離し易くなる。

【００２０】このトルマリン鉱石の含有量は５〜５５重
量％、特に１０〜５５重量％、更には１５〜５０重量％
とすることが好ましい。トルマリン鉱石の含有量がこの
範囲であれば、化粧用パフが硬くなりすぎることはな
く、パフ基体とゴム発泡体層又は樹脂発泡体層との剥離
を生ずることもない。更に、化粧用パフの使用感等の低
下もなく、且つマイナスイオンも十分に発生する。この
含有量が５〜４５重量％、特に１０〜４０重量％、更に
は１５〜３５重量％であれば、実用上、十分な性能を有
する化粧用パフを得ることができる。

【００２１】また、含浸層においては、第４発明のよう
に、トルマリン鉱石の含有量は、ゴム発泡体又は樹脂発
泡体とトルマリン鉱石との合計量を１００重量％とした
場合に、「１〜５５重量％」とすることが好ましい。ト
ルマリン鉱石の含有量が１重量％未満、或いは５５重量
％を越える場合は、ゴム発泡体層又は樹脂発泡体層の場
合と同様の問題を生ずる。更に、この含浸層の場合は、
トルマリン鉱石が過剰であると、パフの表面近傍がより
硬くなり、化粧用パフとして実用に供するには好ましく
ないものになる。このトルマリン鉱石の含有量は５〜５
０重量％、特に８〜５０重量％、更には１５〜４５重量
％とすることが好ましい。トルマリン鉱石の含有量がこ
の範囲であれば、化粧用パフの使用感等の低下もなく、
マイナスイオンも十分に発生する。また、この含有量が
３〜４０重量％、特に８〜３５重量％、更には１５〜３
０重量％であれば、実用上、十分な性能を有する化粧用
パフを得ることができる。

【００２２】ゴムラテックスは液状であって容易にパフ
基体の表面に塗布し、或いは含浸させることができる。
また、軟質フォーム原料も液状であり、同様に塗布、含
浸は容易である。ゴムラテックス及び軟質フォーム原料
のパフ基体の表面への塗布は刷毛塗り、吹き付け等の方
法によって行うことができる。また、含浸は、パフ基体
をラテックスに直接浸漬する等の方法によって行うこと
ができる。尚、刷毛塗り、吹き付け等によっても、ゴム
ラテックス等の一部はパフ基体の表層に含浸するものと
考えられる。吹き付けはスプレー工法によって行うこと
ができ、このスプレー工法によれば、より均一な厚さ
の、均質なゴム発泡体層若しくは樹脂発泡体層又は含浸
層を形成することができる。

【００２３】尚、含浸層は、パフ基体の表面に開口した
穴又は内部に連通する孔にゴムラテックス等が入り込
み、水等の媒質が蒸散した後に形成されるものである。
そのため、通常、パフ基体の表面近傍が硬くなりすぎる
ほどに厚くはならず、高々５０μｍ程度となる。この含
浸層の厚さも、トルマリン鉱石の粒径以上となるように
し、特に粒径の倍以上とすることが好ましい。また、ゴ
ム発泡体層又は樹脂発泡体層の厚さを薄くすることによ
って、化粧用パフの表面近傍の硬さを抑えることもでき
る。この場合は、マイナスイオンの発生量は低下するか
もしれないが、より柔軟な化粧用パフとすることができ
る。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、実施例によって本発明の化
粧用パフについて詳しく説明する。実験例１〜７天然ゴムラテックス（シェル化学株式会社製、商品名
「ＣａｒｉｆｌｅｘＩＲ３０７」）に粒径１０〜４
０μｍのトルマリン鉱石の粉末を配合した。粉末の配合
量は、表１のように３、１０、１７、３８、５０及び５
８重量％（上記の天然ゴムラテックス中の天然ゴムとト
ルマリン鉱石との合計量を１００重量％とした場合の量
比である。）とした。その後、このラテックスに加硫
剤、加硫促進剤、分散剤等を配合し、攪拌して空気を混
入させ、起泡させた後、凝固遅延剤を添加し、ゴム発泡
体原料を調製した。

【００２５】次いで、このゴム発泡体原料を成形型に流
し込み、常温で２０〜４０分放置してゲル化した。その
後、成形型を加熱炉に入れ、１６０℃で７〜１４分加熱
し、加硫した。このようにして得られた天然ゴム発泡体
を１００×５０×７ｍｍの寸法に裁断した。また、トル
マリン鉱石を配合しなかった以外は同様にして実験例７
の天然ゴム発泡体を調製し、同寸法に裁断した。これら
の試片を用い、マイナスイオン測定器（神戸電波株式会
社製、型式「ＫＳＴ−９００」）によって発生するマイ
ナスイオンを定量した。尚、測定は、検知器の近傍にお
いて水に濡らした試片を掌と擦り合わせることにより行
った。結果を表１に併記する。

【００２６】

【表１】

【００２７】表１の結果によれば、実験例１〜５では、
トルマリン鉱石の配合量にほぼ比例してマイナスイオン
の個数が増加しており、配合量が３重量％と少ない実験
例１であってもマイナスイオンが確実に発生しているこ
とが分かる。一方、トルマリン鉱石を５５重量％を越え
て多量に配合した実験例６では、ゴム発泡体が非常に脆
いものとなり、通常の製品が得られなかったためマイナ
スイオンの測定はしなかった。また、天然ゴムラテック
スにトルマリン鉱石を配合していない実験例７では、マ
イナスイオンは検出限界未満（Ｎ／Ｄ）であった。

【００２８】

【発明の効果】第１発明の化粧用パフによれば、顔面に
押し当てた際の押圧力により、その表面からマイナスイ
オンが継続的に発生し、新陳代謝、血行等が促進され、
肌当たり等の使用感に優れるとともに、美容、健康上の
効果も得ることができる。また、特に、この化粧用パフ
では、吸水による膨潤が抑えられるとの効果も奏され
る。更に、第３発明のように、パフ基体の表面にトルマ
リン鉱石を含有するゴム発泡体層若しくは樹脂発泡体層
又は含浸層を形成した化粧用パフによっても効率よくマ
イナスイオンが放散され、パフ本来の優れた性能ととも
に、美容、健康上の効果も容易に得ることができる。

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号ＦＩＣ０８Ｊ 9/00 ＣＥＱＣ０８Ｊ 9/00 ＣＥＱＺ 9/02 ＣＦＦ 9/02 ＣＦＦ (72)発明者中川正樹岐阜県揖斐郡池田町本郷680番地イノアックエラストマー株式会社池田工場内 (72)発明者早野功隆岐阜県揖斐郡池田町本郷680番地イノアックエラストマー株式会社池田工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】トルマリン鉱石を含むゴム発泡体又は樹
脂発泡体からなる化粧用パフであって、上記トルマリン
鉱石の粒径が０．５〜５０μｍであることを特徴とする
化粧用パフ。
【請求項２】上記ゴム発泡体又は樹脂発泡体と上記ト
ルマリン鉱石との合計量を１００重量％とした場合に、
上記トルマリン鉱石は１〜５５重量％である請求項１記
載の化粧用パフ。
【請求項３】ゴム発泡体又は樹脂発泡体からなるパフ
基体と、(1) 該基体の表面に形成される粒径が０．５
〜５０μｍのトルマリン鉱石を含むゴム発泡体層又は樹
脂発泡体層、及び(2) 上記基体の表層に粒径が０．５
〜５０μｍのトルマリン鉱石を含むゴム発泡体又は樹脂
発泡体が含浸されて形成される含浸層のうちの少なくと
も一方とからなることを特徴とする化粧用パフ。
【請求項４】トルマリン鉱石を含む上記ゴム発泡体層
又は樹脂発泡体層を１００重量％とした場合に、上記ト
ルマリン鉱石は１〜５５重量％であり、上記含浸層にお
ける上記ゴム発泡体又は樹脂発泡体と上記トルマリン鉱
石との合計量を１００重量％とした場合に、上記トルマ
リン鉱石は１〜５５重量％である請求項３記載の化粧用
パフ。