JPH1145503A - データ記録再生装置及び同装置におけるスピンドルモータ起動制御方法 - Google Patents

データ記録再生装置及び同装置におけるスピンドルモータ起動制御方法

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JPH1145503A
JPH1145503A JP20153497A JP20153497A JPH1145503A JP H1145503 A JPH1145503 A JP H1145503A JP 20153497 A JP20153497 A JP 20153497A JP 20153497 A JP20153497 A JP 20153497A JP H1145503 A JPH1145503 A JP H1145503A
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motor
forced
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JP20153497A
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Inventor
Koji Hosokawa
浩司 細川
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】強制回転処理での消費電力の増加を抑えなが
ら、スピンドルモータを短時間で正常に起動させる。 【解決手段】強制位置決め処理(ステップS2)を開始
するのに際し、スピンドルモータに流す電流(強制位置
決め電流)の値を、強制回転処理(ステップS4)の最
初の段階で当該モータに流すべき電流より大きく設定す
る(ステップS1)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドによるデー
タの記録再生に用いられるディスクを回転するスピンド
ルモータの起動制御に好適なデータ記録再生装置及び同
装置におけるスピンドルモータ起動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヘッドによりデータの記録再生を行うデ
ータ記録再生装置、例えば磁気ディスク装置では、記録
媒体であるディスク(磁気ディスク)を高速回転させる
モータにスピンドルモータ(SPM)が用いられるのが
一般的である。
【0003】このスピンドルモータは、図4の模式図に
示すように、円周方向に等間隔で例えば3個(一般には
3の整数倍の数)の3相コイルU,V,Wが配置された
ステータ111と、円周方向に等間隔で3個(一般には
3の整数倍の数)の磁石(マグネット)112が配置さ
れたロータ113とを備えた構造となっている。このよ
うな構造のスピンドルモータは、例えば2相のコイル間
に電流を流す制御が、その電流を流す相(コイル)を一
定順序で順次切り換えながら行われることで、高速回転
される。
【0004】従来、磁気ディスク装置におけるスピンド
ルモータの起動制御(起動処理)は、次の(1)〜
(3)の手順で行われていた。 (1)スピンドルモータの回転開始の準備として、スピ
ンドルモータのロータ位置を理想位置に固定するための
強制位置決め処理が行われる。この強制位置決め処理が
必要な理由は次の通りである。
【0005】まず、スピンドルモータが起動されてある
回転数に達するまでは、コイル間に逆起電圧(誘起電
圧)は発生しない。通常、モータの回転数は、当該モー
タの回転に伴ってコイル間に発生する逆起電圧(誘起電
圧)をもとに測定される。したがって、スピンドルモー
タがある回転数に達するまでは、当該モータの回転数を
測定することができず、これではモータを回転するため
の相切り換えのタイミングを制御することはできない。
そこで、スピンドルモータの回転開始の準備として、ス
ピンドルモータのロータ位置を理想位置に固定すること
で、つまり当該モータのロータ位置がステータに対して
所定の位置関係を保つようにすることで、制御プログラ
ム側で当該モータが理想的に回転するものとして回転数
を予測して相切り換えのタイミングを制御できるように
している。
【0006】ここで理想位置(ロータ位置とステータと
の所定の位置関係)とは、最小のトルクでスピンドルモ
ータの回転が開始可能な位置、つまり図4(b)に示す
ようにロータ113の各磁石(マグネット)112がス
テータ111のコイルU,V,Wに対向する位置をい
い、一般には、図4(a)のようにロータ113がラン
ダムな位置にある状態でステータ111の任意の2相の
コイル間にモータドライバから所定時間だけ電流(強制
位置決め電流)を流して例えば矢印aの方向にロータ1
13を回動させることで実現される。即ち、スピンドル
モータの強制位置決め処理とは、任意の2相のコイル間
に一時的に所定の強制位置決め電流(SPM電流)を流
すことである。
【0007】(2)次に、スピンドルモータが起動され
てから逆起電圧が検出できる(回転数となる)まで、上
記(1)での強制位置決め処理と同じ値のSPM電流を
起動電流としてスピンドルモータ(のコイル間)に流し
て当該モータを強制的に回転させる強制回転処理が行わ
れる。
【0008】もし、この強制回転処理時に、ヘッドとデ
ィスクの吸着等が原因で起動に失敗した場合、即ち逆起
電圧が検出されなかった場合には、SPM電流(起動電
流)を増加して再度モータを起動させる起動リトライ処
理が行われる。それでも起動しない場合には、更にSP
M電流(リトライ電流)を増加しながら起動リトライ処
理を繰り返し、最終的には最大電流(モータドライバが
供給可能な最大の電流)で所定回数を上限として起動リ
トライを行う。
【0009】(3)強制回転処理(モータ起動)に成功
して逆起電圧が検出できるようになると、その逆起電圧
に基づいて回転数を測定し、目標回転数まで加速を行っ
て、その回転数を維持する定常回転処理を行う。
【0010】図3(a),(b)に、従来のスピンドル
モータ起動制御における上記強制位置決め処理時と強制
回転処理時のSPM電流を、モータ起動成功時と失敗時
について示す。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記したように従来技
術にあっては、スピンドルモータに対する強制回転処理
で当該モータに最初に流す電流(起動電流)は、強制位
置決め処理で当該モータに流す電流と等しく、ヘッドと
ディスクの吸着等が原因で起動に失敗した場合には、起
動電流(SPM電流)を増加して再度モータを起動させ
る起動リトライ処理が、起動に成功するまで起動電流
(リトライ電流)を増加しながら所定回数を上限として
繰り返し行われていた。
【0012】このように従来は、強制位置決め処理でス
ピンドルモータに流す電流の値は、強制回転処理で当該
モータに最初に流す電流(起動電流)と同じであり、必
要最小限の電流値であった。このため軽度の吸着でも、
強制回転処理の初期の段階ではその吸着は解消されずに
起動リトライ処理が実行されてしまい、これにより起動
時間が長くなると共に、消費電力の増加を招くという問
題があった。
【0013】そこで、本発明は上記の問題を解決するた
めになされたものであり、強制位置決め処理でスピンド
ルモータに流す電流の値を強制回転処理で当該モータに
最初に流すべき電流より大きく設定することで、軽度の
吸着は強制位置決め処理の時点で解消させ、強制回転処
理での消費電力の増加を抑えながら、スピンドルモータ
を短時間で正常に起動させることができるデータ記録再
生装置及び同装置におけるスピンドルモータ起動制御方
法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディスクの回
転に用いられるスピンドルモータの回転開始に先立ち、
当該モータのロータ位置がステータに対して所定の位置
関係を保つように当該モータに強制位置決め電流を所定
時間供給する強制位置決め処理を行い、しかる後にスピ
ンドルモータに起動電流を供給して当該モータを強制的
に回転起動させる強制回転処理を行い、当該強制回転処
理では、モータ起動に成功するまでは起動電流を段階的
に増加させる起動リトライを所定の最大電流値を越えず
且つ所定回数を越えない範囲で繰り返すスピンドルモー
タ起動制御方式を適用し、上記強制位置決め処理におい
ては、スピンドルモータに供給する強制位置決め電流の
電流値を上記強制回転処理の最初の段階でスピンドルモ
ータに供給されるべき起動電流より大きな値に設定する
ようにしたことを特徴とする。
【0015】このように、強制位置決め処理において、
スピンドルモータに供給する強制位置決め電流の電流値
を、次の強制回転処理の最初の段階でスピンドルモータ
に供給されるべき起動電流より大きな値に設定すること
で、ヘッドとディスクの軽度の吸着は強制位置決め処理
の段階で解消できるようになり、これによりモータ強制
回転処理での起動リトライの実行回数を抑えることがで
き、従来に比べてモータ起動時間を短縮すると共に消費
電流(消費電力)を低減することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につき
図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に
係る磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。
【0017】図1において、1はデータが記録される媒
体であるディスク(磁気ディスク)、2はディスク1へ
のデータ書き込み(データ記録)及びディスク1からの
データ読み出し(データ再生)に用いられるヘッド(磁
気ヘッド)である。ヘッド2はディスク1の各データ面
に対応してそれぞれ設けられている。なお本実施形態で
は、ディスク1は単一枚であるとするが、複数枚積層し
て設けられることもある。
【0018】ディスク1の両面には同心円状の多数のト
ラックが形成され、各トラックには、位置決め制御等に
用いられるサーボデータが記録された複数のサーボエリ
アが等間隔で配置されている。これらのサーボエリア
は、ディスク1上では中心から各トラックを渡って放射
状に配置されている。サーボエリア間はデータエリア
(ユーザエリア)となっており、当該データエリアには
複数のデータセクタが設定される。
【0019】ディスク1はスピンドルモータ(SPM)
3により高速に回転する。このスピンドルモータ3は、
図4の模式図に示したような構造を有している。ヘッド
2はキャリッジ4と称するヘッド移動機構に取り付けら
れて、このキャリッジ4の移動によりディスク1の半径
方向に移動する。キャリッジ4は、ボイスコイルモータ
(VCM)5により駆動される。
【0020】スピンドルモータ(SPM)3及びボイス
コイルモータ(VCM)5は、当該モータ3,5にそれ
ぞれ独立に制御電流(SPM電流、VCM電流)を流し
て当該モータ3,5を駆動するためのモータドライバI
C(モータドライバ回路)6に接続されている。このモ
ータ3,5駆動用の制御電流の値(制御量)は、CPU
(マイクロプロセッサ)9の計算処理で決定され、モー
タドライバIC6に与えられる。モータドライバIC6
は、スピンドルモータ3の回転に伴って(コイル間に)
発生する逆起電圧を検出する逆起電圧検出回路61を有
している。
【0021】各ヘッド2は例えばフレキシブルプリント
配線板(FPC)に実装されたヘッドアンプ回路(ヘッ
ドIC)7と接続されている。ヘッドアンプ回路7は、
ヘッド2の切り替え、ヘッド2との間のリード/ライト
信号の入出力等を司るもので、ヘッド2で読み取られた
アナログ出力を増幅するプリアンプ(図示せず)を有す
る。またヘッドアンプ回路7は、リードIC8から送ら
れてくる書き込みデータに従いヘッド2にライト信号
(ライト電流)を出力するライトドライバ(図示せず)
も有する。
【0022】リードIC(リード/ライト回路)8は、
ヘッド2によりディスク1から読み取られてヘッドアン
プ回路7(内のヘッドアンプ)により増幅されたアナロ
グ出力(ヘッド2のリード信号)を入力してデータ再生
動作に必要な信号処理を行うデコード機能(リードチャ
ネル)と、ディスク1へのデータ記録に必要な信号処理
を行うエンコード機能(ライトチャネル)を有するリー
ド/ライト系回路81と、ヘッド位置決め制御等のサー
ボ処理に必要なサーボデータ中のバーストデータの抽出
等、ヘッド2の位置情報を検出する処理を行う位置検出
系回路82とから構成される。
【0023】CPU9は、例えばワンチップのマイクロ
プロセッサである。このCPU9は、ROM10に格納
されている制御プログラム(ファームウェア)に従って
磁気ディスク装置内の各部を制御する。即ちCPU9
は、電源投入時等においてモータドライバIC6を介し
てスピンドルモータ3を起動するためのスピンドルモー
タ起動制御、リードIC8(内の位置検出系回路82)
により抽出された位置情報に従ってモータドライバIC
6を介してボイスコイルモータ5を駆動制御することで
ヘッド2を目標位置に移動させるためのシーク・位置決
め制御、HDC12を制御することによるリード/ライ
トデータの転送制御などの制御を行う。
【0024】CPU9には、スピンドルモータ3の起動
制御用のプログラム(SPM起動制御処理ルーチン)を
含む磁気ディスク装置全体を制御するための制御プログ
ラム等が格納されているROM(Read Only Memory)1
0と、CPU9のワーク領域、CPU9が使用する制御
用パラメータの記憶領域等を提供するRAM(RandomAc
cess Memory)11と、ディスクコントローラ(HD
C)12が接続されている。
【0025】HDC(ディスクコントローラ)12は、
ホスト装置(図示せず)との間のコマンド、データの通
信を制御すると共に、リードIC8(内のリード/ライ
ト系回路81を介してディスク1)との間のデータの通
信を制御する。
【0026】次に、図1の構成の磁気ディスク装置にお
けるスピンドルモータ3の起動制御処理について図2の
フローチャートを参照して説明する。今、(ディスク1
を回転駆動する)スピンドルモータ3が電源OFF(或
いは消費電力節約のためのパワーセブモード)等のため
に回転停止状態にあるものとする。この状態において
は、スピンドルモータ3のロータ位置はランダムであ
り、図4(a)に示したように理想位置から外れている
可能性がある。
【0027】そこで、このような状態で装置の電源ON
等によりスピンドルモータ3を起動する場合、CPU9
はまず、スピンドルモータ3の起動前に、当該モータ3
のロータ位置を理想位置に固定するための強制位置決め
処理を行う(ステップS2)。
【0028】さてCPU9は、強制位置決め処理(ステ
ップS2)に際しては、スピンドルモータ3に流す強制
位置決め電流を設定する(ステップS1)。ここで、強
制位置決め電流の電流値は、後述する強制回転処理の初
期の段階でスピンドルモータ3に流すべき起動電流より
大きい値、例えばモータドライバIC6からスピンドル
モータ3に供給可能な電流の最大値に設定される。
【0029】CPU9は、ステップS1にて強制位置決
め電流を設定すると、モータドライバIC6を制御し
て、この設定した強制位置決め電流を所定時間だけ当該
ドライバIC6からスピンドルモータ3(内の任意の2
相のコイル間)に流させることで、当該モータ3のロー
タ位置を図4(b)に示したように理想位置に固定する
上記ステップS2の強制位置決め処理(即ち、ロータ1
13の各磁石112がステータ111のコイルU,V,
Wに対向する位置に位置合わせされるように当該ロータ
113を回動させる処理)を行う。なお、強制位置決め
処理の開始前のロータ113とステータ111との位置
関係によっては、コイルU,V,Wのうちのいずれか1
組の2相のコイル間に強制位置決め電流を流しただけで
は、スピンドルモータ3のロータ位置を理想位置に固定
できない場合がある。そこで、ここでの強制位置決め処
理では、1回だけ相を切り換えるようにしている。即
ち、例えばコイルU,V間に第1の所定時間だけ強制位
置決め電流を流すと相を切り換えて、今度は例えばコイ
ルU,W間に第2の所定時間だけ同じ電流値の強制位置
決め電流を流すようにしている。本実施形態において上
記第1の所定時間、第2の所定時間はそれぞれ40ms、
260msであり、したがってステップS2の強制位置決
め処理では300msの期間強制位置決め電流が流される
ことになる。
【0030】CPU9は、ステップS2の強制位置決め
処理を行うと、スピンドルモータ(SPM)3を回転さ
せるSPM回転処理を行う。このSPM回転処理は、
(スピンドルモータ3の回転数の計測が可能な)逆起電
圧が発生するまでのスピンドルモータ駆動を行う強制回
転処理ルーチンと、発生した逆起電圧をもとにスピンド
ルモータ3の回転数を測定(算出)して当該モータ3を
目標回転数で回転させる定常回転処理ルーチンとに大別
される。
【0031】CPU9は、強制回転処理に際しては、ス
ピンドルモータ3に流す起動電流を設定する(ステップ
S3)。そしてCPU9は、スピンドルモータ3の回転
数を予測して相切り換えのタイミングを制御し、設定し
た起動電流を(その電流値に対応して予め定められてい
る)所定時間(例えば0.8sec )モータドライバIC
6からスピンドルモータ3に流させることで当該モータ
3を定加速度動作させる強制回転処理を行う(ステップ
S4)。ここで、スピンドルモータ3の起動に成功して
当該モータ3の回転数が所定値(一般に150rpm程
度)以上になると、コイル間に逆起電圧が発生するよう
になる。この逆起電圧はモータドライバIC6内の逆起
電圧検出回路61により検出される。
【0032】CPU9は、モータドライバIC6内の逆
起電圧検出回路61によって逆起電圧が検出された場
合、スピンドルモータ3の起動に成功したものと判断し
(ステップS5)、強制回転処理を終了して次の定常回
転処理(ステップS6)に移る。CPU9はこの定常回
転処理において、逆起電圧検出回路61により検出され
る逆起電圧をもとにスピンドルモータ3の回転数を算出
(計測)し、その算出結果から当該モータ3を目標回転
数に到達するまで加速制御し、しかる後に当該モータ3
を目標回転数で回転させる。
【0033】これに対し、ステップS4での強制回転処
理を行っても、モータドライバIC6内の逆起電圧検出
回路61によって逆起電圧が検出されなかった場合、C
PU9は(ヘッド2とディスク1との吸着等のために)
スピンドルモータ3の起動に失敗したと判断する(ステ
ップS5)。この場合、後述する起動リトライ中止条件
が成立していないならば(ステップS7)、CPU9は
起動電流の電流値を例えば所定値だけ増やす(ステップ
S8)。そしてCPU9は、増加後の電流値(起動リト
ライ電流値)が、モータドライバIC6から供給可能な
最大電流値を越えていないならば(ステップS9)、モ
ータドライバIC6を制御して、上記増加後の電流値に
て上記ステップS4の強制回転処理を再び行う起動リト
ライ処理を実行する。
【0034】もし、起動リトライ処理の結果、スピンド
ルモータ3の起動に成功したならば(ステップS5)、
強制回転処理を終了して次の定常回転処理(ステップS
6)に移る。
【0035】これに対し、起動リトライ処理を行って
も、スピンドルモータ3の起動に失敗した場合には(ス
テップS5)、起動リトライ中止条件が成立していない
ならば(ステップS7)、CPU9は上記ステップS8
以降の処理、即ち起動電流(起動リトライ電流)を更に
増加させて強制回転処理を行う起動リトライ処理を再び
実行する。このようにCPU9は、スピンドルモータ3
の起動に成功しない限り、起動リトライ中止条件が成立
するまでは、起動電流を増加しながら起動リトライ処理
を繰り返す。
【0036】やがて、増加後の起動電流値がモータドラ
イバIC6から供給可能な最大電流値(IMAX )を越え
たならば(ステップS9)、CPU9は起動電流値を当
該最大電流値に設定して(ステップS10)、上記ステ
ップS4の強制回転処理を再び行い、設定した最大電流
値の起動電流を(その電流値に対応して予め定められて
いる)所定時間(例えば1.4〜1.5sec )モータド
ライバIC6からスピンドルモータ3に流させる。
【0037】このようにして、最大電流値での起動電流
での強制回転処理(起動リトライ処理)を所定回数(例
えば2回)行ってもスピンドルモータ3の起動に成功し
なかった場合には、CPU9は起動リトライ中止条件が
成立したものとして(ステップS7)、起動リトライ処
理を中止する。
【0038】以上に述べたスピンドルモータ3の起動制
御処理における、強制位置決め処理時と強制回転処理時
のSPM電流を、従来と対比させて図3に示す。まず、
図3(a)は、従来の磁気ディスク装置における強制位
置決め処理時と強制回転処理時のSPM電流をモータ起
動成功時について示し、図3(b)は、従来の磁気ディ
スク装置における強制位置決め処理時と強制回転処理時
のSPM電流をモータ起動失敗時について示すものであ
る。ここで、強制位置決め処理時においてスピンドルモ
ータ3に流されるSPM電流(強制位置決め電流)I1
の値は、強制回転処理時の最初の段階でスピンドルモー
タ3に流されるべきSPM電流(起動電流)I2 に等し
い。
【0039】もし、電流(起動電流)I2 でのモータ起
動に失敗した場合には、図3(b)のように起動電流
(リトライ電流)を段階的に増加しながら起動リトライ
処理が繰り返し行われる。そして、最終的には最大電流
IMAX で所定回数(例えば2回)を上限として起動リト
ライ処理が行われ、それでもモータ起動に成功しなかっ
た場合には、起動リトライ処理は中止される。このよう
に、SPM電流(起動電流)を増やしながらの起動リト
ライ処理が繰り返される場合、装置の消費電流(したが
って消費電力)が増加すると共に、起動時間も長くな
る。
【0040】ところで、スピンドルモータ3の起動に失
敗する原因として、スピンドルモータ3自体に問題があ
る場合の他に、ヘッド2とディスク1との吸着が挙げら
れる。もし、軽度の吸着であれば、スピンドルモータ3
に比較的大きな電流(SPM電流)を流すことで、その
吸着を解消することが可能となる。
【0041】そこで本実施形態では、軽度の吸着が原因
で発生する起動リトライ処理の発生頻度を少なくするた
めに、強制位置決め処理時にスピンドルモータ3に流す
SPM電流(強制位置決め電流)I11の値を、図3
(c)に示したように、強制回転処理時の最初の段階で
スピンドルモータ3に流すべきSPM電流(起動電流)
I2 より大きなもの、例えばモータドライバIC6から
供給可能な最大電流IMAXに一致する値に設定するよう
にした。このようにすると、従来であれば起動リトライ
処理を行わないと解消できなかった吸着が、軽度の吸着
の場合には、強制位置決め処理の段階で解消でき、余計
なリトライ処理をしなくて済むようになり、起動時間を
短縮することができる。しかも、強制位置決め電流のみ
を大きく設定しているだけであるため、消費電力の増加
も抑えることができる。
【0042】以上は、磁気ディスク装置について説明し
たが、本発明は、光磁気ディスク装置など、ディスクの
回転にスピンドルモータを用いたデータ記録再生装置一
般に適用可能である。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、強
制位置決め処理でスピンドルモータに流す電流の値を強
制回転処理で当該モータに最初に流すべき電流より大き
く設定するようにしたので、軽度の吸着は強制位置決め
処理の時点で解消させ、強制回転処理での消費電力の増
加を抑えながら、スピンドルモータを短時間で正常に起
動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る磁気ディスク装置の
構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態におけるスピンドルモータ3の起動
制御処理の流れを示すフローチャート。
【図3】スピンドルモータ3の起動制御処理における、
強制位置決め処理時と強制回転処理時のSPM電流を、
従来と対比させて示す図。
【図4】スピンドルモータの基本構造を示す模式図。
【符号の説明】
1…ディスク 2…ヘッド 3…スピンドルモータ 6…モータドライバIC 9…CPU(強制位置決め処理手段、強制回転処理手
段) 10…ROM 61…逆起電圧検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヘッドによるデータの記録再生に用いら
    れるディスクを回転するスピンドルモータを備えたデー
    タ記録再生装置において、 前記スピンドルモータの回転開始に先立ち、当該モータ
    のロータ位置がステータに対して所定の位置関係を保つ
    ように当該モータに強制位置決め電流を所定時間供給す
    る強制位置決め処理を行う強制位置決め処理手段と、 前記強制位置決め処理手段による強制位置決め処理の後
    に、前記スピンドルモータに起動電流を供給して当該モ
    ータを強制的に回転起動させる強制回転処理手段であっ
    て、モータ起動に成功するまでは前記起動電流を段階的
    に増加させる起動リトライを所定の最大電流値を越えず
    且つ所定回数を越えない範囲で繰り返す強制回転処理手
    段とを具備し、 前記強制位置決め手段は、前記スピンドルモータに供給
    する強制位置決め電流の電流値を前記強制回転処理手段
    によって最初の段階で前記スピンドルモータに供給され
    るべき起動電流より大きな値に設定することを特徴とす
    るデータ記録再生装置。
  2. 【請求項2】 ヘッドによるデータの記録再生に用いら
    れるディスクを回転するスピンドルモータを備えたデー
    タ記録再生装置におけるスピンドルモータ起動制御方法
    であって、 前記スピンドルモータの回転開始に先立ち、当該モータ
    のロータ位置がステータに対して所定の位置関係を保つ
    ように当該モータに強制位置決め電流を所定時間供給す
    る強制位置決め処理を行う第1のステップと、 前記第1のステップの後に、前記スピンドルモータに起
    動電流を供給して当該モータを強制的に回転起動させる
    強制回転処理を行い、当該強制回転処理では、モータ起
    動に成功するまでは前記起動電流を段階的に増加させる
    起動リトライを所定の最大電流値を越えず且つ所定回数
    を越えない範囲で繰り返す第2のステップとを具備し、 前記第1ステップでは、前記スピンドルモータに供給す
    る強制位置決め電流の電流値を前記第2のステップの最
    初の段階で前記スピンドルモータに供給されるべき起動
    電流より大きな値に設定するようにしたことを特徴とす
    るデータ記録再生装置におけるスピンドルモータ起動制
    御方法。
JP20153497A 1997-07-28 1997-07-28 データ記録再生装置及び同装置におけるスピンドルモータ起動制御方法 Pending JPH1145503A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2216898B1 (en) * 2009-02-09 2020-04-01 Analog Devices, Inc. Control techniques for motor driven systems

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