JPH1144578A - 光学測定方法、光学測定装置および画像形成装置 - Google Patents

光学測定方法、光学測定装置および画像形成装置

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JPH1144578A
JPH1144578A JP9199010A JP19901097A JPH1144578A JP H1144578 A JPH1144578 A JP H1144578A JP 9199010 A JP9199010 A JP 9199010A JP 19901097 A JP19901097 A JP 19901097A JP H1144578 A JPH1144578 A JP H1144578A
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JP
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light
lens
photoelectric conversion
conversion element
optical
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Application number
JP9199010A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hotta
宏之 堀田
Seigo Makita
聖吾 蒔田
Yoshihiko Sakai
義彦 酒井
Hisao Ito
久夫 伊藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 用紙などの測定対象物の被測定面がレンズ光
軸方向に変動する場合でも、その変動に影響されない高
精度の測定を行うことができるようにする。 【解決手段】 光源41a,41bからの光を、レンズ
43を介することなく、または介して、紙面37a上の
特定の反射領域42に照射する。光電変換素子44を、
レンズ43の後側焦点面43bに設置し、紙面37a上
の反射領域42からの反射光(散乱光または拡散光を含
む)のうちの、所定の角度範囲内に反射する光のみをす
べて、レンズ43を介して光電変換素子44で受光す
る。その受光出力から、紙面37a上に形成された画像
の濃度を測定する。光源41a,41bは、紙面37a
の上下変動に伴う受光出力の変化が、それぞれの光源で
異なり、望ましくは相殺される関係となるように、相互
の位置関係を設定し、またはそれぞれが紙面37aを照
射する角度を変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、カラー
プリンタなどの画像形成装置(画像出力装置)におい
て、出力されたプリント画像の画質を高精度で測定する
ことができる光学測定方法および光学測定装置に関す
る。また、この光学測定装置を内蔵し、その測定結果を
フィードバックして画質制御を行うことができる画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータを中心としたネットワーク
技術の進展により、画像出力装置としてのプリンタをネ
ットワークに接続するネットワークプリンタが急速に普
及している。特に、出力する画像のカラー化に伴い、近
年、カラープリンタの開発が盛んになっており、カラー
画質の安定性の向上、複数のカラープリンタ間における
カラー画質の均一化などの要求が高まってきている。
【0003】この要求のため、出力された画像の画質、
特にカラー画像の場合には色差を測定して、その測定結
果を画像形成の各工程にフィードバックする必要性が高
まっており、特に、プリンタに測定装置を内蔵させて、
出力された画像の画質をオンラインでモニターし、その
測定結果をフィードバックする技術が重要視されてきて
いる。そのため、プリンタに内蔵する、この種の測定装
置として、小型であるが高精度で、低コストの測定装置
が要求されている。
【0004】画質モニターに関して、オフラインによ
り、用紙などの画像形成媒体を固定した状態で測定する
装置としては、高精度の画像測定が可能な、X−riteと
呼ばれている測色装置が広く使用されている。
【0005】しかし、オンラインの測色装置としては、
上記のX−riteのような高精度のものは、現在のとこ
ろ、実用化されていない。これは、オンラインでの測色
では、測定対象物である画像形成媒体としての用紙の被
測定紙面の、搬送系による上下変動、すなわち用紙の進
行方向に垂直な方向の変動が問題となり、正確な測定が
できないためである。
【0006】すなわち、上記のX−riteなどで用いられ
ている、光源、レンズおよび受光素子(光電変換素子)
を組み合わせた光学系を用いて、上下変動する紙面を測
定する場合には、例えば、紙面が上下に1mm程度変動
すると、紙面で反射および散乱して受光素子に受光され
る光量が変動するため、受光素子の出力は15%程度変
化し、受光素子の出力に大きな誤差を生じて、正確な色
測定をすることができない。
【0007】このような紙面の上下変動を補正して測色
をする、オンライン用の測色装置も提案されている。こ
の装置は、図21に示すように、特性測定ユニット1、
距離測定ユニット2および距離補正計算ユニット3によ
って構成される。
【0008】特性測定ユニット1は、測定対象物である
用紙4が矢印方向に搬送される際に、測色センサによっ
て、用紙4上に形成されているカラー画像を測色し、そ
の測色出力を距離補正計算ユニット3に供給する。
【0009】距離測定ユニット2は、用紙4の搬送方向
において特性測定ユニット1より手前の位置に設けら
れ、距離検出センサによって、その位置における用紙4
の上下変動を測定する。そして、その上下変動の測定出
力を距離補正計算ユニット3に供給する。特性測定ユニ
ット1と距離測定ユニット2との用紙搬送方向の距離D
は、例えば70mmとされる。
【0010】距離補正計算ユニット3は、特性測定ユニ
ット1からの測色出力を、距離測定ユニット2からの用
紙4の上下変動の測定出力を用いて補正して、用紙4の
上下変動の影響を除去する。そして、その補正後の測色
出力を測定結果として出力する。
【0011】一方、特開昭63−16247号公報に
は、測定結果が一定の範囲内であれば測定装置から試料
(測定対象物)までの距離に実質的に影響されないとさ
れる拡散反射率測定装置が示されている。この装置は、
被測定面上における照明光の強度を均一にすることによ
って、その目的を達成しようとするもので、その概略構
成を図22に示す。
【0012】図22に示すように、この装置は、光源と
して点光源11を用いるとともに、この点光源11を集
光レンズ12の焦点位置に配置する。これによって、点
光源11から発した光は、集光レンズ12により平行光
となり、矢印10aの方向に搬送される用紙の紙面10
bに入射する。このとき、紙面10b上の光照明範囲W
を測定範囲mより大きくする。そして、紙面10b上
の、この測定範囲mからの反射光をレンズ13を介して
光ファイバ14の端面14aで受光する。
【0013】この公報に記載された方法は、紙面10b
に対して平行光を入射させることによって、光照明範囲
Wより小さい測定範囲mでは、照明強度を、点光源11
および光ファイバ端面14aとの距離に無関係に、ほぼ
一定に維持できるようにするものである。そして、照明
強度を一定に維持できることにより、紙面10bが上下
方向に一定範囲Δd内で変動しても、測定結果を、紙面
10bと光ファイバ端面14aとの距離に実質的に影響
されないようにすることができる、というものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図21
の測定装置では、特性測定ユニット1と距離測定ユニッ
ト2とを、用紙搬送方向に距離Dだけ離さなければなら
ないため、各測定対象箇所についての測色と距離測定と
を同時に行うことができず、高精度の補正を行うことは
困難であって、測色出力の高精度化に対して大きな制約
となる。
【0015】また、構成的にも、特性測定ユニット1と
距離測定ユニット2とが必要になるとともに、補正計算
が必須となるため、装置が大掛かりとなり、価格も高価
になる欠点がある。
【0016】また、図22に示した特開昭63−162
47号公報の方法は、光源として点光源11を用い、集
光レンズ12により平行光とすることによって、紙面1
0b上の測定面における照明強度をほぼ一定に維持し、
これにより紙面10bの上下変動に影響されない測定結
果を得るようにしているが、元来、完全な点光源は存在
しないため、点光源11を集光レンズ12の焦点位置に
配置しても、光量が均一な照明とはならず、また平行光
にもならない。そのため、実際には、紙面10bの上下
変動によって紙面10b上の照明強度は変化してしま
う。
【0017】さらに、受光系は、紙面10bからの反射
光がレンズ13を介して光ファイバ端面14a上で結像
する構成であるため、紙面10bが上下に変動して反射
点の位置がずれると、結像点も光ファイバ端面14aか
らずれてしい、結局、この公報の方法では、紙面10b
の上下変動の影響のない測定結果を得ることは困難であ
る。
【0018】以上のような方法のほかに、紙面の上下変
動を抑える一般的な対策として、ローラなどにより用紙
を押さえ付ける方法も考えられる。しかしながら、紙面
上に形成されたトナー画像などの画像の剥離やずれを防
止しなければならないために、強く押さえることには限
界があり、また、かりに強く押さえることができるとし
ても、用紙の上下変動量をゼロにすることは不可能で、
少なくとも数100μm程度の変動は残る。そのため、
受光素子の出力が変化し、高精度の測定出力を得ること
はできない。
【0019】そこで、発明者は先に、以上の点を考え、
用紙などの測定対象物の被測定面が変動する場合でも、
その変動に影響されない高精度の測定を行うことができ
るとともに、測定装置を小型かつ安価に構成できる測定
方法を発明し、特願平8−297218号(平成8年1
0月18日出願)およびこれに基づいて優先権主張した
特願平9−198373号(平成9年7月24日出願)
によって提案した。
【0020】この先願の発明は、互いに相対位置が一定
となるように設置された光源、レンズおよび光電変換素
子を用い、光源からの光を測定対象物に照射し、測定対
象物からの反射光をレンズを介して光電変換素子で受光
し、光電変換素子の受光出力から、測定対象物に関する
特性を測定する方法において、特に、図9に示すよう
に、レンズ43の後側焦点面(光電変換素子44側の焦
点面)43bに、レンズ43を通過してくる測定対象物
37aからの反射光(散乱光や拡散光を含む)のうちの
任意の一部の領域である特定領域を設定して、測定対象
物37aから、この特定領域に対応する角度範囲内に反
射する光のすべてのみを、レンズ43を介して光電変換
素子44で受光し、この光電変換素子44が受光した総
光量を、この光電変換素子44の出力とするものであ
る。
【0021】図9は、光源41からの光をレンズ43を
介することなく測定対象物37aに照射する場合である
が、光源41からの光をレンズ43を介して測定対象物
37aに照射してもよい。
【0022】この先願の発明によれば、図3〜図5を用
いて後述するところからも明らかなように、レンズ43
の後側焦点面43bに設定された特定領域には、測定対
象物37aからの反射光のうち、レンズ43の光軸43
aの方向に対して、その特定領域の面積により定まる特
定の角度範囲内に入る光のみが集まり、その光のみがす
べて光電変換素子44で受光される。
【0023】すなわち、測定対象物37aで反射した光
のうち、レンズ43の光軸43aの方向に対して特定の
角度範囲内に入る光のみが、光電変換素子44に入射す
ることになり、光電変換素子44の受光量は、測定対象
物37aが上下方向(レンズ43の光軸43aの方向)
に変動しても、その変動に影響されない。
【0024】したがって、測定対象物37aの上下変動
にかかわらず常に、測定対象物37a上の反射領域42
の反射率、濃度、色などの特性を正確に測定することが
できる。具体的に、測定対象物37aの上下変動が1m
m以上であっても、光電変換素子44の受光出力の変化
を0.1%以下に抑制することができる。
【0025】しかし、この先願の発明では、図10に示
すように、測定対象物37aが上下方向に変動したと
き、光源41による測定対象物37a上の照射領域が水
平方向(光軸43aに垂直な方向)に移動することによ
って、測定対象物37a上の照射領域からの反射光中
で、レンズ43の周辺部分を通る光が多くなって、レン
ズ43が有する球面収差により、光電変換素子44で受
光される光量が変化し、測定対象物37aの上下変動に
よる受光出力の変化は完全にはゼロにならない。
【0026】そこで、この発明は、測定対象物の被測定
面の変動による測定出力の変化を、先願の発明に比べ
て、よりいっそう抑制することができるようにしたもの
である。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明の光学測定方法
は、互いに相対位置が一定となるように設置された光
源、レンズおよび光電変換素子を用いるものであって、
前記光源からの光を測定対象物に照射し、この測定対象
物からの反射光を前記レンズを介して前記光電変換素子
で受光し、この光電変換素子の受光出力から、前記測定
対象物に関する特性を測定する方法において、特に、前
記光源として複数の光源を設けて、その複数の光源から
の光を前記測定対象物上の対応する複数の照射領域に照
射し、前記レンズの前記光電変換素子側の焦点面に、前
記レンズを通過してくる前記測定対象物上の複数の照射
領域からの反射光のうちの任意の一部の領域である特定
領域を設定して、前記測定対象物から、この特定領域に
対応する角度範囲内に反射する光のすべてのみを、前記
レンズを介して前記光電変換素子で受光し、この光電変
換素子が受光した総光量を、この光電変換素子の出力と
する。
【0028】この場合、前記複数の光源は、前記レンズ
の光軸を中心とした等角間隔の位置に配置することが望
ましい。また、前記複数の光源は、前記レンズの光軸か
らの距離が異なる位置に配置し、または前記レンズの光
軸に平行な方向の異なる位置に配置することができる。
【0029】また、前記複数の光源からの光を、前記レ
ンズを介することなく前記測定対象物に照射し、または
前記レンズを介して前記測定対象物に照射することがで
きる。後者の場合には、前記複数の光源を、前記レンズ
の前記光電変換素子側の焦点面より前記レンズから遠い
位置に配置することが望ましい。
【0030】また、いずれの場合も、前記レンズの前記
光電変換素子側の焦点面に、前記特定領域の面積を受光
面積とする光電変換素子を配置し、または前記特定領域
は開口であって、この開口を通る前記測定対象物からの
反射光のみを前記光電変換素子で受光するようにし、ま
たは前記特定領域の位置に、この特定領域を通過する光
のみを前記光電変換素子に入射させる集光レンズを設け
ることができる。
【0031】なお、この発明でいう「反射」は、正反射
だけでなく、散乱や拡散を含むものである。
【0032】
【作用】上記の構成の、この発明の光学測定方法におい
ては、レンズの光電変換素子側の焦点面(以下、後側焦
点面と称する)に設定された特定領域には、測定対象物
からの反射光(上記のように散乱光や拡散光を含む)の
うち、レンズ光軸方向に対して、その特定領域の面積に
より定まる特定の角度範囲内に入る光のみが集まり、そ
の光のみがすべて光電変換素子で受光される。
【0033】すなわち、測定対象物で反射した光のう
ち、レンズ光軸方向に対して特定の角度範囲内に入る光
のみが、光電変換素子に入射することになり、光電変換
素子の受光量は、測定対象物、例えば紙面がレンズ光軸
方向に変動しても、その変動に影響されない。
【0034】この発明の原理を、図3を用いて示す。図
3は、測定対象物の例としての紙面で反射した光が、レ
ンズを通ってレンズの後側焦点面に設置された光電変換
素子に入射する状態を示している。この図3を用いて、
光電変換素子に入射する光が紙面の上下変動に依存しな
いことを示す。
【0035】ただし、図3は、測定対象物の例としての
紙面に1個の光源からの光が照射される場合で、この発
明のように複数の光源からの光を照射する場合について
は、後述する。
【0036】また、図3では便宜上、レンズは収差の無
いレンズを仮定し、レンズの厚みはゼロ、レンズ幅は無
限として考える。
【0037】図3において、点Oはレンズの中心、軸4
3aはレンズの光軸、面43cはレンズの位置を、それ
ぞれ示す。紙面201,202は、変動する紙面位置を
示し、結像面301,302は、その変動する紙面位置
201,202に対応する結像面位置を示す。点Fa
は、レンズの紙面側の焦点、点Fbは、レンズの光電変
換素子側の焦点(後側焦点)、距離faは、紙面側にみ
たレンズの焦点距離、距離fbは、光電変換素子側にみ
たレンズの焦点距離、点Cは、光電変換素子の受光領域
の端、距離rは、その受光領域の端Cとレンズの後側焦
点Fbとの間の距離である。
【0038】ここで、レンズの光軸43aの方向に異な
る紙面位置201,202上の反射点A1,A2で反射
して、レンズを通って結像面位置301,302上の結
像点B1,B2で結像する光を考えるとき、この光が光
電変換素子の受光領域の端Cを通るときの、反射点A
1,A2での反射角度(光軸43aの方向に対する角
度)をs1,s2とする。
【0039】また、紙面位置201,202とレンズと
の間の距離をa1,a2、後側焦点面43bと結像面位
置301,302との間の距離をb1,b2、反射点A
1,A2からの反射光のうちの光軸43aに平行な光が
レンズ面を通過する点をL1,L2とする。そして、反
射点A1,A2で反射して、光電変換素子の受光領域の
端Cを通って結像点B1,B2に結像する光がレンズ面
を通過する点をM1,M2とする。さらに、点L1,M
1間の距離をd1、点L2,M2間の距離をd2とす
る。
【0040】この結像系におけるニュートンの式から、 (a1−fa)/fa=fb/b1 …(1) (a2−fa)/fa=fb/b2 …(2) が成り立つ。また、3角形B1L1M1と3角形B1F
bCの相似、および3角形B2L2M2と3角形B2F
bCの相似から、 r/b1=d1/(b1+fb) …(3) r/b2=d2/(b2+fb) …(4) が成り立つ。
【0041】さらに、3角形A1L1M1および3角形
A2L2M2において、角度s1およびs2を用いて、 d1=a1・tan(s1) …(5) d2=a2・tan(s2) …(6) が成り立つ。
【0042】この式(5)(6)を、それぞれ式(3)
(4)に代入すると、 a1=(b1+fb)r/(b1・tan(s1)) …(7) a2=(b2+fb)r/(b2・tan(s2)) …(8) が得られ、さらに、この式(7)(8)を、それぞれ式
(1)(2)に代入すると、 r/tan(s1)=fa …(9) r/tan(s2)=fa …(10) が得られる。
【0043】そして、この式(9)(10)から、 s1=s2 …(11) が導き出される。
【0044】このことを一般化すると、紙面位置20
1,202などのように光軸43aの方向に変動する紙
面のそれぞれの紙面位置20i(iは1,2,3…)上
の、反射点A1,A2などのそれぞれの反射点Aiで反
射して、レンズを通って結像面位置301,302など
のそれぞれの結像面位置30i上の、結像点B1,B2
などのそれぞれの結像点Biで結像する光を考えると
き、この光が光電変換素子の受光領域の端Cを通るとき
の、反射点Aiでの反射角度をsiとすると、他のパラ
メータに関係なく、反射角度siが常に一定となる。
【0045】すなわち、紙面の変動に伴つて、紙面にお
ける反射領域が移動し、反射点Aiが移動しても、反射
角度siは常に一定である。反射(上記のように散乱や
拡散を含む)が理想的に生じているとすれば、反射点A
iでの状態が同一のとき、この反射角度si内に含まれ
る光線数は一定であると考えられるので、光電変換素子
の受光領域中のFb−C間に入射する光量は、紙面−レ
ンズ間の距離a、および紙面−光電変換素子間の距離に
依存しないで、各反射点Aiの状態に応じた正確な光量
となる。
【0046】したがって、紙面の特定の領域から反射し
て光電変換素子に入射する光は、紙面−光電変換素子間
の距離に依存せず、その領域の状態に応じたものとな
る。
【0047】なお、図3では各線分を平面上で表現して
いるが、実際の光学系は、レンズの光軸43aを中心と
した回転体として考えることができる。すなわち、光電
変換素子の受光領域のFb−C間の長さrは、レンズの
光軸43aを中心とした円の半径のように一定である必
要はなく、光電変換素子の受光領域は、円形や四角形な
ど、任意の形状にすることができる。
【0048】また、光電変換素子は、レンズの光軸43
aの位置を、その中心位置とする必要はなく、また、測
定対象物からの光がレンズを通って入射する後側焦点面
43b内であれば、レンズの光軸43aを含まない位置
に設置することも可能である。
【0049】以上は、測定対象物に1個の光源からの光
が照射される場合で、先願の発明と同様に、測定対象物
上の点から特定の角度範囲内に反射した光のみを、レン
ズの後側焦点面に設置した光電変換素子の特定の領域に
おいて受光することによって、測定対象物の上下変動に
かかわらず常に、測定対象物上の反射領域の反射率、濃
度、色などの特性を正確に測定することが可能となる。
【0050】しかし、上述したように、このままでは、
測定対象物の上下変動による受光出力の変化は完全には
ゼロにならず、図11(A)の実線曲線で示すように、
測定対象物とレンズとの間の距離aがΔa1の範囲で変
動するとき、受光出力はΔV1の範囲で変化する。
【0051】これに対して、この発明では、複数の光源
からの光を測定対象物上の対応する複数の照射領域に照
射する。
【0052】したがって、ある一つの光源からの光につ
いては、図11(A)および図11(B)の実線曲線で
示すように、測定対象物とレンズとの間の距離aがΔa
1の範囲で変動するとき、受光出力がΔV1の範囲で変
化するのに対して、別の一つの光源からの光について
は、測定対象物が上下方向に変動したとき、その別の一
つの光源による測定対象物上の照射領域が、上記ある一
つの光源による測定対象物上の照射領域とは異なる方
向、例えば逆の方向に移動することによって、測定対象
物とレンズとの間の距離aに対する受光出力の変化の関
係が、上記ある一つの光源からの光についてのそれに対
して距離aの方向に、例えば図11(B)の破線曲線で
示すようにΔa1の1/2だけずれる。
【0053】そして、光電変換素子の受光出力は、上記
ある一つの光源からの光についての受光出力と、上記別
の一つの光源からの光についての受光出力との和など、
複数の光源からの光についての受光出力を加算したもの
となる。したがって、光電変換素子の受光出力は、例え
ば図11(C)の実線曲線で、測定対象物とレンズとの
間の距離aがΔa2の範囲で変動するとき、受光出力が
ΔV2の範囲で変化するものとして示すように、測定対
象物に1個の光源からの光を照射する場合に比べて、よ
り小さくなる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に、まず、この発明の光学測
定方法ないし光学測定装置を用いる、この発明の画像形
成装置の実施形態を示し、次いで、この発明の光学測定
方法および光学測定装置の実施形態を示す。
【0055】[画像形成装置の実施形態]図19は、こ
の発明の画像形成装置の一例の要部を示す。この例の画
像形成装置は、電子写真方式によって用紙上に画像を形
成するものである。
【0056】図では省略した画像入力部では、原槁上の
画像がスキャナにより読み取られて入力画像データが得
られ、または外部のコンピュータ上で生成された入力画
像データが装置内に取り込まれる。そして、同様に図で
は省略した画像処理部では、画像入力部からの入力画像
データに対して色変換や階調補正などの必要な処理がな
されて、画像出力部100で出力すべき出力画像データ
が得られる。
【0057】図では省略したスクリーンジェネレータに
より、画像処理部からの出力画像データが、その画素値
に応じてパルス幅が変調されたレーザ・オンオフ信号に
変換される。画像出力部100では、そのレーザ・オン
オフ信号により、レーザ出力部31のレーザダイオード
が駆動されて、レーザ出力部31から、画像信号によっ
て変調されたレーザ光が得られ、そのレーザ光が、感光
体32上に照射される。
【0058】感光体32は、スコロトロン帯電器33に
より一様に帯電されて、レーザ光が照射されることによ
り、感光体32上に静電潜像が形成され、その静電潜像
が形成された感光体32に対して現像器34の現像ロー
ルが当接することにより、その静電潜像がトナー像に現
像される。
【0059】さらに、その感光体32上のトナー像が、
転写器35によって用紙37上に転写され、その用紙3
7上のトナー像が、定着器36によって定着される。感
光体32は、トナー像が用紙37上に転写された後、ク
リーナ38によってクリーニングされて、1回の画像形
成過程が終了する。
【0060】画像出力部100では、画像形成装置の電
源投入時や、ユーザのマニュアル操作による装置のセッ
トアップ時に、バナーシートが出力される。ユーザのマ
ニュアル操作によるセットアップは、画像形成装置の図
では省略したユーザインタフェース上に設けられたモー
ド切換スイッチによって選択できるようにされ、このモ
ード切換スイッチによりマニュアルセットアップモード
が選択されると、ユーザが出力しようとした文書の出力
の直前にバナーシートが出力され、装置のセットアップ
が行われる。
【0061】そして、画像出力部100には、定着器3
6より後方の位置において、このバナーシート上に形成
された、画質制御用のパッチと呼ばれる基準パターンの
定着画像を測定する、上述した原理により後述するよう
な構成とされる、この発明の光学測定装置40が設けら
れる。この光学測定装置40では、用紙37上に光を照
射し、その反射光を受光して、反射率を測定し、その反
射率に基づいて濃度や色などの測定結果の情報を得る。
【0062】この光学測定装置40での測定結果の情報
は、画像制御部50に送られる。画像制御部50は、光
学測定装置40での測定結果を元に、画像出力部100
のレーザ出力部31、スコロトロン帯電器33または現
像器34などを制御して、出力画像の画質を制御する。
【0063】図20は、この例の画像形成装置の画像出
力部100の画質制御を主体として構成を示す。画像出
力部100は、レーザ出力部31からのレーザ光の光量
を制御するための光量コントローラ101、スコロトロ
ン帯電器33のグリッド電源102、現像器34へのト
ナー供給を制御するためのディスペンスモータ103な
どを有する。
【0064】画像制御部50は、光学測定装置40での
測定結果に基づいて、すなわち基準パターンの定着画像
の濃度などの測定出力に基づいて、画像出力部100の
操作量、この例では、スコロトロン帯電器33のグリッ
ド電圧およびレーザ出力部31のレーザ出力パワーを制
御して、出力画像の画質を制御する。さらに、画像制御
部50は、光学測定装置40での測定結果に基づいて、
ディスペンスモータ103を駆動して、現像器34への
トナー補給量を制御し、現像濃度を制御して、出力画像
の画質を制御する。
【0065】なお、画像制御部50は、転写器35や定
着器36などにおける画質に関与するパラメータを制御
するように構成することもできる。
【0066】以上のように、この例の画像形成装置で
は、光学測定装置40での測定結果を画像制御部50に
フィードバックし、画像制御部50において、画像出力
部100のレーザ出力部31やスコロトロン帯電器33
などの各部を制御して出力画像の画質を制御することが
できる。このとき、用紙37は、その紙面が用紙搬送方
向とは直交する上下方向に変動しながら移動するが、光
学測定装置40では、この紙面の上下変動に影響されず
に高精度の測定が行われる。
【0067】[光学測定方法および光学測定装置の実施
形態]図1および図2は、この発明の光学測定装置40
の基本的構成を示し、図1は、2個の光源41a,41
bからの光をレンズ43を介することなく測定対象物で
ある紙面37aに照射する場合であり、図2は、2個の
光源41a,41bからの光をレンズ43を介して測定
対象物である紙面37aに照射する場合である。
【0068】この光学測定装置40は、基本的には、そ
れぞれ紙面37a上の後述するように定められる所定の
反射領域42内に光を照射する2個の光源41a,41
bと、この反射領域42からの反射光を集光するレンズ
43と、このレンズ43の後側焦点面43bに設置する
光電変換素子44とによって構成する。
【0069】光源41a,41bは、後述するような角
度および位置に配置して、それぞれからの光が紙面37
a上の反射領域42内の対応する照射領域に照射される
ようにする。
【0070】光電変換素子44の受光領域は、後側焦点
面43bに含ませ、レンズ43を通過してくる光の一部
を受光する特定の大きさとする。この受光領域の大きさ
は、受光出力として周波数応答を考慮したものとし、比
較的小さくする。
【0071】この構成によって、上述したように、紙面
37aからの反射光のうちの、光電変換素子44の受光
領域により定まる特定の角度範囲内に入る光のみが、光
電変換素子44で受光される。そして、この光電変換素
子44が受光した総光量が光電変換素子44の出力とさ
れる。図では省略したが、光学測定装置40は、この受
光出力を分析して、例えば反射率から種々の測定結果を
得る分析部を備えるものとする。
【0072】光源41a,41bからの照射光は、平行
光に近いことが望ましいが、平行光以外であってもよ
い。この例では、光源41a,41bとしてはLEDを
用い、レンズ43としては平凸レンズを用い、光電変換
素子44としてはPIN−Siフォトダイオードを用い
る。
【0073】図3での原理説明では、レンズ43の幅を
無限大と仮定したが、実際にはレンズ幅は有限であり、
このレンズ幅を考慮しなければならない。そのため、光
源41a,41bからの光は、レンズ幅との関係で以下
のような制限条件を満たす反射領域42内に照射する必
要がある。
【0074】図4に示すように、紙面37a上の反射領
域42内の各点で反射して光電変換素子44に入射する
光は、上記の式(5)(6)に従って、各点から光軸4
3aに平行な方向の両側のそれぞれ角度sの範囲に、す
なわちs×2の角度範囲に反射して、レンズ43上では
d×2の幅に広がることになる。
【0075】図4から明らかなように、反射領域42の
端tl,trで反射した光が、レンズ43の幅u内を通
過して光電変換素子44に入射するには、 u≧t+2・d …(12) の条件を満足する必要がある。
【0076】ここで、 d=a・tan(s) …(13) であり、上記の式(9)(10)から、 tan(s)=r/fa …(14) であるので、式(12)は、 u≧t+2・a・r/fa …(15) となる。
【0077】レンズ幅u、光電変換素子44の幅2r、
および焦点距離faは、固定された値であるので、紙面
37aへの光の照射と紙面37aでの光の反射に関わ
る、反射領域42の幅t、およびレンズ43と紙面37
aとの間の距離aが、式(15)の制限条件を満たす範
囲内であれば、光電変換素子44に入射すべき光で、レ
ンズ43を通らないものは存在しないことになる。
【0078】したがって、式(15)の制限条件を満た
す反射領域42内に照射されて、s×2の角度範囲内に
反射した光は、すべてレンズ43を通って光電変換素子
44に入射することになり、紙面37aの上下変動にか
かわらず、原理的に出力変化がゼロとなる、非常に高精
度の測定が可能となる。
【0079】この例では、図5に示すように、紙面37
aが上下に変動しても、光源41(光源41a,41
b)による紙面37a上の照射領域Tが、常に上記の反
射領域42内となるように、照射領域Tを設定する。し
たがって、紙面37aの上下変動があっても、その上下
変動に影響されずに、紙面37aからの反射光をレンズ
43を介して光電変換素子44で受光することができ
る。
【0080】なお、照射領域Tは、画質制御用の基準パ
ターンの単位パッチより小さくする。照射領域Tが単位
パッチより大きいときには、パッチ周囲の白地部分から
の反射光が測定結果に影響するからである。
【0081】なお、図4および図5では、反射領域42
および光電変換素子44を、それぞれ光軸43aの両側
において同じ長さにしたが、光軸43aの両側において
異なる長さにしてもよい。その場合には、反射領域42
内の各点から光電変換素子44に入射する光の角度範囲
は、光軸43aに平行な方向の両側で異なる角度範囲と
なる。
【0082】また、上述したように、光電変換素子44
の設置位置は、レンズ43の後側焦点面43b内であれ
ば、レンズ43の光軸43aを含む位置でなくてもよ
い。その場合には、図4および図5において、反射領域
42内の各点から光電変換素子44に入射する光の角度
範囲は、光軸43aに平行な方向の片側のみになる。
【0083】さらに、上述したように、実際の光学系
は、レンズ43の光軸43aを中心とした回転体として
考えることができるので、光軸43aから光電変換素子
44の端までの距離は一定である必要はなく、光電変換
素子44の形状は、円形や四角形など、任意の形状にす
ることができる。このとき、一般的に、 u/2≧t/2+a・r/fa …(16) が成り立つ。
【0084】このように、この発明における制限条件
は、レンズ43および光電変換素子44のスペックに依
存した反射領域42の設定であり、これ以外の条件、例
えば、光源41a,41bからの光が拡散光であるか平
行光であるか、光量の分布が均一であるか否か、などの
特性の影響を受けない。
【0085】ただし、上記の制限条件に含まれない領域
に光を照射し、そこを反射領域として測定する場合にお
いても、測定対象物の変動量に起因する誤差が測定者が
要求する誤差を下回っている範囲内においては、測定対
象物の特性の測定は十分可能である。
【0086】なお、光電変換素子44をレンズ43の後
側焦点面43b内に設置するには、次のようにする。す
なわち、例えば、紙面37aの状態が均一な白紙に光源
41a,41bから光を照射し、この白紙をレンズ43
の光軸43aに垂直な面内で移動させると同時に、光軸
43aに垂直な面内で光電変換素子44を移動させたと
きに、その面内のいずれの位置でも受光出力レベルが等
しくなるような面位置を探し、その面位置内の所望の位
置に光電変換素子44を設置する。
【0087】図1のように、光源41a,41bからの
光をレンズ43を介することなく紙面37aに照射する
例で、レンズ43として、幅(直径)uが20mm、焦
点距離f(=fa=fb)が30mmの平凸レンズを用
い、光電変換素子44として、直径2rが1.2mmの
PIN−Siフォトダイオードを用いて、その中心位置
をレンズ43の光軸43aに一致させ、光源41a,4
1bとして、上述したようにLEDを用いることによっ
て、全体で40mm×30mm×30mmという小型サ
イズの光学測定装置を実現することができた。
【0088】この場合、光源41a,41bは、図6
(A)(B)に示すように、レンズ43の光軸43aに
対して互いに対称な位置から、一方の光源41aを幾分
離して配置した。
【0089】この具体例の場合、反射領域42の制限条
件については、レンズ43の直径uが20mm、光電変
換素子44の直径2rが1.2mm、レンズ43の焦点
距離faが30mmであるので、紙面−レンズ間の距離
aが20mmの場合には、式(15)から、反射領域4
2の直径tは19.2mmまでが可能となる。
【0090】図8は、この具体例の光学測定装置を用い
て、紙面を変動させて測定を行った場合の受光出力の変
化を示す。これから明らかなように、この具体例によれ
ば、紙面の上下変動が1mm以上であっても、受光出力
の変化を0.1%以下に抑制でき、レンズ43の収差な
どの各部品に起因する誤差が残る程度の、高精度の測定
が可能となる。上述したように、この発明の方法ないし
装置によらない場合には、紙面の上下変動量が1mmの
とき、受光出力の変化が15%程度となるため、上記の
具体例によって2桁以上の大幅な高精度化を実現できる
ことになる。
【0091】さらに、この例では、1個あたり数10円
から数100円の部品を使用して装置を構成できるた
め、光学測定装置本体は1000円程度という非常に低
いコストで製造可能である。
【0092】図2のように、光源41a,41bからの
光をレンズ43を介して紙面37aに照射する場合に
も、上記と同様である。
【0093】ここで、図9に示すように1個の光源41
からの光のみを紙面37aに照射する場合を考えると、
この場合には、図10に示すように、紙面37aが上下
方向に変動したとき、光源41による紙面37a上の照
射領域が水平方向(光軸43aに垂直な方向)に移動す
ることによって、紙面37a上の照射領域からの反射光
中で、レンズ43の周辺部分を通る光が多くなって、レ
ンズ43が有する球面収差により、光電変換素子44で
受光される光量が変化し、図11(A)の実線曲線で示
すように、紙面−レンズ間の距離aがΔa1の範囲で変
動するとき、受光出力はΔV1の範囲で変化する。
【0094】これに対して、上記の例のように2個の光
源41a,41bからの光を紙面37aに照射する場合
には、上述したように光源41a,41bの位置を設定
することによって、紙面37aが上下方向に変動したと
き、光源41aによる紙面37a上の照射領域と光源4
1bによる紙面37a上の照射領域とが、互いに逆方向
に移動して、光源41a,41bからの光についての紙
面−レンズ間の距離aに対する受光出力の変化の関係
を、図11(B)の実線曲線および破線曲線で示すよう
に、互いに距離aの方向にΔa1の1/2だけずらすこ
とができる。
【0095】したがって、光電変換素子44の受光出力
は、光源41aからの光についての受光出力と光源41
bからの光についての受光出力との和として、図11
(C)の実線曲線で示すように、図9に示すように1個
の光源41からの光のみを紙面37aに照射する場合に
比べて、より小さくすることができる。
【0096】光源41a,41bは、図6(A)に示し
たように、レンズ43の光軸43aを中心とした等角間
隔の位置に配置することが望ましい。また、図6(B)
に示したように、光軸43aからの距離が距離da,d
bのように異なる位置に配置する代わりに、または配置
するとともに、図7に示すように、光軸43aに平行な
方向の距離dcだけ異なる位置に配置することによっ
て、上述したような特性を得ることもできる。
【0097】図2のように、光源41a,41bからの
光をレンズ43を介して紙面37aに照射する場合に
は、同図に示すように、光源41a,41bは、レンズ
43の後側焦点面43bより後方に配置することが望ま
しい。このように、光源41a,41bを後側焦点面4
3bよりレンズ43から遠い位置に配置することによっ
て、光源41a,41bから発した光はレンズ43を通
過する際に集光されるので、紙面37a上の反射領域4
2を、より確実に式(15)の条件に制限することがで
きる。
【0098】これに対して、光源41a,41bを後側
焦点面43bよりレンズ43に近い位置に配置すると、
光源41a,41bからの光はレンズ43を通った後、
さらに広がっていくので、反射領域42を式(15)の
条件に制限することが困難となる。また、光源41a,
41bを後側焦点面43b上に配置すると、光源41
a,41bからの光はレンズ43を通った後、ほぼ平行
光となり、反射領域42はレンズ43の幅(直径)と同
じ大きさになるので、やはり反射領域42を式(15)
の条件に制限することは困難となる。
【0099】図1のように、光源41a,41bからの
光をレンズ43を介することなく紙面37aに照射する
場合、実際には、反射領域42を制限するために、光源
41a,41bに絞りなどを設けて、光源41a,41
bからの光を細い光路のものにする必要がある。
【0100】また、光源41a,41bからの光をレン
ズ43を介して紙面37aに照射する場合、光源41
a,41bに絞りなどを設けて、光源41a,41bか
らの光を十分に細い光路のものにすれば、光源41a,
41bを後側焦点面43bよりレンズ43に近い位置に
配置し、または後側焦点面43b上に配置してもよい。
【0101】[光学測定方法および光学測定装置の他の
実施形態] (開口部または集光レンズを設ける場合)図1または図
2に示した例は、光電変換素子44をレンズ43の後側
焦点面43bに配置する場合であるが、この発明は、原
理的に、紙面37aで特定の角度範囲内に反射して後側
焦点面43bの特定領域に入射する光のみをすべて、光
電変換素子44で受光できればよいので、光電変換素子
44は、必ずしも後側焦点面43bに配置する必要はな
く、後側焦点面43bより後方に配置してもよい。
【0102】図12は、このように光電変換素子44を
後側焦点面より後方に配置する場合の一例で、後側焦点
面の特定領域の位置に開口部45を設けて、この開口部
45を通過した光のみをすべて、開口部45の後方に設
けた光電変換素子44で受光する場合である。光源41
a,41bからの光をレンズ43を介して紙面37aに
照射する場合にも、同様に構成することができる。
【0103】この例では、紙面37aで特定の角度範囲
内に反射して後側焦点面の特定領域に入射する光のみが
すべて、開口部45を通過して光電変換素子44で受光
されるので、光電変換素子44からは、図1または図2
の例と同様に、紙面37aの上下変動に影響されない受
光出力を得ることができる。
【0104】また、この例では、開口部45の大きさ
を、図4および図5に示した長さ2rに設定すればよ
く、光電変換素子44の大きさは、開口部45を通過し
た光のみをすべて受光できれば、任意に選定することが
できる。
【0105】図13は、図12の例の開口部45の位
置、すなわちレンズ43の後側焦点面の特定領域の位置
に集光レンズ46を設けて、この集光レンズ46で集光
された光のみをすべて、集光レンズ46の後方に設けた
光電変換素子44で受光する場合である。光源41a,
41bからの光をレンズ43を介して紙面37aに照射
する場合にも、同様に構成することができる。
【0106】この例でも、紙面37aで特定の角度範囲
内に反射して後側焦点面の特定領域に入射する光のみが
すべて、集光レンズ46で集光されて光電変換素子44
で受光されるので、光電変換素子44からは、図1また
は図2の例と同様に、紙面37aの上下変動に影響され
ない受光出力を得ることができる。
【0107】(画像の色を測定する場合)図1、図2、
図12または図13の例において、光源41a,41b
として、それぞれ赤、緑または青の色光を発するものを
用いることによって、紙面37a上に形成された、それ
ぞれ赤、緑または青の補色であるシアン、マゼンダまた
はイエローの画像の濃度を、光電変換素子44の受光出
力によって測定することができる。また、ブラック
(黒)の画像の濃度の測定用には、上記の赤、緑または
青の色光を発する光源、または白色光を発する光源を用
いることができる。
【0108】このように、上述した例の光学測定装置に
おいて、光源41a,41bとして赤、緑または青の色
光を発するものを用いて、紙面37a上のシアン、マゼ
ンダまたはイエローの画像の濃度を測定した結果、紙面
37aの上下変動が1mm以上であっても、受光出力の
変化を0.1%以下に抑制することができた。これは、
色差に関しては、濃度に応じて0.1以下から0.4程
度の判別が可能なレベルに相当し、肉眼では判別不可能
なレベルの色差まで容易に判別可能となる。
【0109】さらに、光源41a,41bとして、それ
ぞれ赤、緑および青の色光を発する光源などの複数の光
源を設けて、これら複数の光源を順次点灯させることに
よって、フルカラー画像の色を評価することができる。
【0110】図14は、この場合の例を示し、紙面37
a上には、その進行方向に、それぞれ赤、緑、青の補色
であるシアン、マゼンダ、イエローのパッチ画像が形成
されるもので、光源41a,41bとして(図では光源
41bを省略する)、それぞれ赤、緑、青の色光を発す
る3つの光源41R,41G,41Bを、例えばレンズ
43の光軸方向からみて120度の角間隔で配置する。
【0111】これら光源41R,41G,41Bを、紙
面37a上のシアン、マゼンダ、イエローの画像に同期
させて、光源切換器71によって切り換え、光電変換素
子44の受光出力を、増幅器63を介してゲート回路7
2R,72G,72Bに供給して、これらゲート回路7
2R,72G,72Bを、光源切換器71からの切換信
号に同期させて、それぞれ光源41R,41G,41B
が点灯する期間においてゲートが開く状態にして、ゲー
ト回路72R,72G,72Bから、それぞれ光源41
R,41G,41Bが点灯する期間における光電変換素
子44の受光出力SR,SG,SBを取り出し、その受
光出力SR,SG,SBを、図では省略した測定演算部
に供給する。
【0112】したがって、紙面37a上のシアン、マゼ
ンダ、イエローの画像の濃度を、ゲート回路72R,7
2G,72Bの出力SR,SG,SBによって測定する
ことができ、さらに、その出力SR,SG,SBを測定
演算部で総合的に計算することによって、フルカラー画
像の色を評価することができる。
【0113】紙面37a上にブラックのパッチ画像も形
成される場合には、光源41R,441G,41Bのい
ずれかをブラックの画像の測定用に兼ねさせ、またはブ
ラックの画像の測定用に白色光を発する光源を追加する
とともに、光電変換素子44の受光出力からブラックの
画像の測定出力を取り出すゲート回路を追加して設けれ
ばよい。
【0114】図14は、光源41a,41bからの光を
レンズ43を介することなく紙面37aに照射する場合
であるが、光源41a,41bからの光をレンズ43を
介して紙面37aに照射する場合にも、同様に構成する
ことができる。
【0115】図15は、画像の色を測定する場合の他の
例を示す。この例では、用紙37上には、矢印で示す搬
送方向に対して直交する左右方向に並べられて、シア
ン、マゼンダ、イエローおよびブラックのパッチ画像が
形成される。
【0116】そして、光学測定システムとして、それぞ
れ上述した光源41a,41bとして赤、緑、青および
赤の色光を発する光源を用いた、上述したレンズ43お
よび光電変換素子44を別個に有する4つの光学測定装
置40R,40G,40Bおよび40Rを、用紙37の
搬送方向に対して直交する左右方向に並べて設け、それ
ぞれの光学測定装置40R,40G,40Bおよび40
Rによって、用紙37上のシアン、マゼンダ、イエロー
およびブラックの画像の濃度を測定する。
【0117】したがって、光学測定装置40R,40
G,40Bおよび40Rの測定出力を総合的に計算する
ことによって、フルカラー画像の色を評価することがで
きるとともに、その測定結果を画像形成装置の各工程に
フィードバックすることによって、画像形成装置におい
て高画質の画像を得ることが可能となる。
【0118】図16は、画像の色を測定する場合のさら
に他の例を示す。この例では、図14の例のように複数
の光源を設けて、これを切り換える代わりに、レンズ4
3と光電変換素子44との間に色フィルタ47を設け
て、これを色フィルタ交換手段48によって、測定する
画像の色に応じて切り換える。
【0119】そして、図14の例と同様に、色フィルタ
47の切り換えに同期させて、光電変換素子44の受光
出力を取り出すことによって、紙面37a上に形成され
た各色の画像の濃度を測定することができ、さらに、そ
の測定出力を測定演算部で総合的に計算することによっ
て、フルカラー画像の色を評価することができる。
【0120】なお、色フィルタ47は、光源41a,4
1bと紙面37aとの間、または紙面37aとレンズ4
3との間に設けるようにしてもよい。また、光源41
a,41bからの光をレンズ43を介して紙面37aに
照射する場合にも、同様に構成することができる。
【0121】また、図12の例のように開口部45を設
ける場合には、開口部45と光電変換素子44との間
に、また図13の例のように集光レンズ46を設ける場
合には、集光レンズ46と光電変換素子44との間に、
色フィルタを設けてもよい。
【0122】図17は、画像の色を測定する場合のさら
に他の例を示す。この例では、図12の例のように開口
部45を設ける場合に、その開口部45の位置に分光器
49を設けて、紙面37aからの反射光を赤、緑、青の
色光などに分離し、それぞれの色光を別個の光電変換素
子44R,44G,44Bにより受光することによっ
て、紙面37a上に形成された各色の画像の濃度を測定
する。
【0123】光源41a,41bからの光をレンズ43
を介することなく紙面37aに照射する場合にも、同様
に構成することができる。
【0124】また、分光器49は、開口部45の位置で
はなく、開口部45の後方位置に設けてもよい。さら
に、図13の例のように集光レンズ46を設ける場合に
も、その集光レンズ46の後方位置に分光器を設けて、
同様に構成することができる。
【0125】(外乱光による影響の除去)上述した光学
測定装置においては、光源41a,41bからの光以外
の室内の照明光などが、外乱光として光電変換素子44
に入射する可能性がある。そこで、外乱光が光電変換素
子44に入射しないように装置周辺を筐体で覆うことも
考えられるが、以下のように構成することによって、外
乱光による影響をより確実に除去することができる。
【0126】すなわち、図18は、外乱光による影響を
除去する場合の例で、光源41a,41bを一定周期で
点滅させ、その点滅周期に合わせて光電変換素子44の
受光出力を取り出すことによって、外乱光による影響を
除去するものである。
【0127】この例では、タイミング制御部61から光
源41a,41bの発光ドライブ回路62に、一定周期
でハイレベルとローレベルを繰り返す発光タイミング信
号TGを供給して、光源41a,41bを、発光タイミ
ング信号TGのハイレベル期間で発光させ、ローレベル
期間では消灯状態とする。
【0128】そして、光電変換素子44の受光出力を、
増幅器63を通じて2つのサンプルホールド回路64お
よび65に供給し、サンプルホールド回路64には、発
光タイミング信号TGをサンプルホールド信号として供
給し、サンプルホールド回路65には、発光タイミング
信号TGを極性反転回路67により極性反転させた信号
をサンプルホールド信号として供給する。
【0129】したがって、サンプルホールド回路64で
は、発光タイミング信号TGのハイレベル期間におい
て、光電変換素子44の受光出力がサンプルホールドさ
れて、サンプルホールド回路64からは、光源41a,
41bが発光しているときの受光出力が得られるととも
に、サンプルホールド回路65では、発光タイミング信
号TGのローレベル期間において、光電変換素子44の
受光出力がサンプルホールドされて、サンプルホールド
回路65からは、光源41a,41bが消灯していると
きの受光出力が得られる。
【0130】光源41a,41bが消灯しているときの
受光出力は、外乱光のみによる受光出力で、この外乱光
による受光成分は、サンプルホールド回路64の出力に
も含まれる。
【0131】そこで、サンプルホールド回路64および
65の出力を減算回路68に供給して、両者の差を演算
する。その結果、減算回路68からは、外乱光による受
光成分が除去された、光源41a,41bからの光のみ
による受光出力が得られる。したがって、この減算回路
68の出力から、外乱光の影響のない正確な測定結果を
得ることができる。
【0132】なお、光源41a,41bを点滅させる代
わりに、光源41a,41bの発光強度を一定周期で変
え、その強弱の周期に合わせて光電変換素子44の受光
出力を取り出すようにしてもよい。また、図18は、図
1の例に適用した場合であるが、図2の例や図12以下
の例に適用することもできる。
【0133】〔その他の実施形態または実施例〕光源4
1a,41bは、要するに、紙面37aの上下変動に伴
う受光出力の変化が、それぞれの光源で異なり、望まし
くは相殺される関係となるようにすればよい。したがっ
て、図6(A)(B)に示したように、レンズ43の光
軸43aに対して互いに対称な位置から、一方の光源4
1aを幾分離して配置し、または図7に示したように、
光軸43aに平行な方向の異なる位置に配置する以外
に、例えば、それぞれが紙面37aを照射する角度を変
えるなどの方法をとることができる。また、光源を3つ
以上、配置するようにしてもよい。
【0134】図示した例は、レンズ43を一つのレンズ
により構成する場合であるが、レンズ43を複数のレン
ズからなるレンズ系として構成してもよい。
【0135】また、光電変換素子44としても、例え
ば、複数の光電変換素子を設けて、それぞれの受光出力
を合計したものを取り出すようにしてもよい。受光面積
の大きい光電変換素子を用いると、周波数応答特性とし
て十分なものを得にくいが、受光面積の小さい光電変換
素子を複数用いて、それらの受光出力を合計したものを
取り出すことによって、十分な周波数応答特性を確保す
ることができ、かつ十分なレベルの受光出力を得ること
ができるようになる。
【0136】なお、光電変換素子を複数設ける代わり
に、1個の光電変換素子を後側焦点面内の複数の位置に
移動させ、各位置での受光出力を合計するようにして
も、同様の作用効果が得られる。
【0137】このように複数の光電変換素子を後側焦点
面内に設け、または1個の光電変換素子を後側焦点面内
の複数の位置に移動させる場合、異なる位置の光電変換
素子に入射する光は、紙面37aからの反射光のうちの
異なる角度範囲の光である。そこで、異なる位置での光
電変換素子の出力を別個に読み取って、その分布を求め
ることによって、複数の反射角度範囲への反射光の出力
分布を得ることも可能である。
【0138】なお、光源41a,41bからの光がレン
ズ43を保持する部材で反射し、その反射光が外乱光と
して光電変換素子44に入射する可能性がある場合に
は、それを阻止するために、レンズ43の前または後に
絞りを設けることが望ましい。
【0139】図19に示した例は、画像形成装置の画像
出力部100において、定着器36による定着後の位置
で、光学測定装置40により画像を測定する場合である
が、転写器35による転写と定着器36による定着との
間の位置などで、光学測定装置40により画像を測定す
るようにしてもよい。
【0140】また、図19および図20の例は、電子写
真方式の画像形成装置の場合であるが、この発明の光学
測定装置40による画像の測定、およびその測定出力に
基づく画質の制御は、インクジェット方式、感熱フィル
ム方式などの他の方式の画像形成装置にも適用すること
ができる。
【0141】さらに、画像を形成する工程を含まず、画
像が形成された用紙などを搬送する装置において、その
搬送中に、用紙などに形成された画像を測定する場合に
も適用することができ、画像形成装置に適用した場合と
同様に高精度の測定が可能となる。
【0142】また、測定対象物は、以上の例のような用
紙でなくてもよい。さらに、平坦なものでなく、凹凸を
有する形状のものでも、上述した式(15)の条件を満
たしていれば、反射領域の特性を正確に測定することが
できる。したがって、この発明は、画像の測定だけでは
なく、測定対象物の種々の特性を測定する場合に広く適
用することができる。
【0143】また、上述したように、後側焦点面に複数
の光電変換素子を設ける場合には、測定対象物からの反
射光の反射角度分布を求めることができるので、測定対
象物の表面性を評価することも可能になる。
【0144】
【発明の効果】上述したように、この発明の光学測定方
法または光学測定装置によれば、用紙などの測定対象物
がレンズ光軸方向に変動する場合でも、その変動に影響
されない高精度の測定を行うことができる。
【0145】特に、特定の制限条件を満たす反射領域を
設定することによって、紙面の上下変動などの、測定対
象物のレンズ光軸方向における変動による測定出力の変
化をゼロにすることができ、非常に高精度の測定が可能
となる。
【0146】さらに、光学測定装置を小型かつ低コスト
にすることができ、カラープリンタなどの画像形成装置
において、装置の大きさおよびコストを増加させずに、
オンライン測定によるフィードバック制御によって、出
力する画像の画質を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光学測定装置の一例を示す図であ
る。
【図2】この発明の光学測定装置の他の例を示す図であ
る。
【図3】この発明の光学測定方法の原理を説明するため
の図である。
【図4】この発明の光学測定方法での必要な条件を説明
するための図である。
【図5】この発明の光学測定方法での必要な条件を説明
するための図である。
【図6】2個の光源の配置関係の一例を示す図である。
【図7】2個の光源の配置関係の他の例を示す図であ
る。
【図8】図1の例の光学測定装置の具体例の特性を示す
図である。
【図9】先願の発明の例を示す図である。
【図10】先願の発明の説明に供する図である。
【図11】この発明と先願の発明との比較に供する図で
ある。
【図12】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図13】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図14】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図15】この発明の光学測定システムの一例を示す図
である。
【図16】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図17】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図18】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図19】この発明の光学測定装置を用いた画像形成装
置の一例を示す図である。
【図20】図19の画像形成装置の画質を制御する部分
を示す図である。
【図21】従来の光学測定装置の一例を示す図である。
【図22】従来の光学測定装置の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
31 レーザ出力部 32 感光体 33 スコロトロン帯電器 34 現像器 35 転写器 36 定着器 37 用紙 37a 紙面 40 光学測定装置 41a,41b 光源 42 反射領域 43 レンズ 43a 光軸 43b 後側焦点面 44 光電変換素子 45 開口部 46 集光レンズ 47 色フィルタ 48 色フィルタ交換手段 49 分光器 50 画像制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 久夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに相対位置が一定となるように設置さ
    れた光源、レンズおよび光電変換素子を用いるものであ
    って、前記光源からの光を測定対象物に照射し、この測
    定対象物からの反射光を前記レンズを介して前記光電変
    換素子で受光し、この光電変換素子の受光出力から、前
    記測定対象物に関する特性を測定する方法において、 前記光源として複数の光源を設けて、その複数の光源か
    らの光を前記測定対象物上の対応する複数の照射領域に
    照射し、 前記レンズの前記光電変換素子側の焦点面に、前記レン
    ズを通過してくる前記測定対象物上の複数の照射領域か
    らの反射光のうちの任意の一部の領域である特定領域を
    設定して、前記測定対象物から、この特定領域に対応す
    る角度範囲内に反射する光のすべてのみを、前記レンズ
    を介して前記光電変換素子で受光し、この光電変換素子
    が受光した総光量を、この光電変換素子の出力とするこ
    とを特徴とする光学測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の光学測定方法において、 前記複数の光源は、前記レンズの光軸を中心とした等角
    間隔の位置に配置することを特徴とする光学測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の光学測定方法に
    おいて、 前記複数の光源は、前記レンズの光軸からの距離が異な
    る位置に配置することを特徴とする光学測定方法。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の光学測定方
    法において、 前記複数の光源は、前記レンズの光軸に平行な方向の異
    なる位置に配置することを特徴とする光学測定方法。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の光学測定
    方法において、 前記複数の光源からの光を前記レンズを介することなく
    前記測定対象物に照射することを特徴とする光学測定方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれかに記載の光学測定
    方法において、 前記複数の光源からの光を前記レンズを介して前記測定
    対象物に照射することを特徴とする光学測定方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の光学測定方法において、 前記複数の光源を、前記レンズの前記光電変換素子側の
    焦点面より前記レンズから遠い位置に配置することを特
    徴とする光学測定方法。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の光学測定
    方法において、 前記レンズの前記光電変換素子側の焦点面に、前記特定
    領域の面積を受光面積とする光電変換素子を配置するこ
    とを特徴とする光学測定方法。
  9. 【請求項9】請求項1〜7のいずれかに記載の光学測定
    方法において、 前記特定領域は開口であって、この開口を通る前記測定
    対象物からの反射光のみを前記光電変換素子で受光する
    ことを特徴とする光学測定方法。
  10. 【請求項10】請求項1〜7のいずれかに記載の光学測
    定方法において、 前記特定領域の位置に、この特定領域を通過する光のみ
    を前記光電変換素子に入射させる集光レンズを設けるこ
    とを特徴とする光学測定方法。
  11. 【請求項11】請求項1〜10のいずれかに記載の光学
    測定方法において、 前記測定対象物上での、前記複数の光源からの光を反射
    する領域の大きさを、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲に設定することを特徴とする光学測定方
    法。ただし、Aは前記レンズの端と前記レンズの光軸と
    の間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領域の端と前
    記光軸との間の距離、Cは前記レンズと前記反射領域と
    の間の距離、Dは前記特定領域の端と前記光軸との間の
    距離、fは前記レンズの焦点距離である。
  12. 【請求項12】それぞれ測定対象物に対して光を照射す
    る複数の光源と、 この複数の光源からの光の入射方向とは異なる方向を光
    軸とし、前記測定対象物からの反射光の一部が入射する
    レンズと、 このレンズの前記測定対象物側とは反対側の焦点面の位
    置において、このレンズを通過してくる前記測定対象物
    からの反射光のうちの、その受光面積により定まる特定
    の角度範囲内に反射する光のみをすべて受光するように
    配置され、その受光した総光量を、その出力とする光電
    変換素子とを備え、 前記複数の光源、前記レンズおよび前記光電変換素子
    は、互いに相対位置が一定となるように設置され、 前記測定対象物は、前記複数の光源、前記レンズおよび
    前記光電変換素子に対する相対位置が、少なくとも前記
    レンズの光軸方向に変化するものであり、 前記複数の光源による前記測定対象物上の複数の照射領
    域は、前記測定対象物の前記複数の光源、前記レンズお
    よび前記光電変換素子に対する相対位置の変化によっ
    て、前記測定対象物上で互いに異なる方向に変化するも
    のであり、 前記光電変換素子の出力から、前記測定対象物に関する
    特性を測定することを特徴とする光学測定装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の光学測定装置におい
    て、 前記測定対象物上での、前記複数の光源からの光を反射
    する領域の大きさが、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲に設定されたことを特徴とする光学測定装
    置。ただし、Aは前記レンズの端と前記レンズの光軸と
    の間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領域の端と前
    記光軸との間の距離、Cは前記レンズと前記反射領域と
    の間の距離、Dは前記光電変換素子の受光領域の端と前
    記光軸との間の距離、fは前記レンズの焦点距離であ
    る。
  14. 【請求項14】それぞれ測定対象物に対して光を照射す
    る複数の光源と、 この複数の光源からの光の入射方向とは異なる方向を光
    軸とし、前記測定対象物からの反射光の一部が入射する
    第1レンズと、 この第1レンズの前記測定対象物側とは反対側の焦点面
    の位置において、この第1レンズを通過してくる前記測
    定対象物からの反射光のうちの、その面積により定まる
    特定の角度範囲内に反射する光のみをすべて透過させる
    ように設けられた第2レンズまたは開口と、 この第2レンズまたは開口を透過した光を受光し、その
    受光した総光量を、その出力とする光電変換素子とを備
    え、 前記複数の光源、前記第1レンズ、前記第2レンズまた
    は開口、および前記光電変換素子は、互いに相対位置が
    一定となるように設置され、 前記測定対象物は、前記複数の光源、前記第1レンズ、
    前記第2レンズまたは開口、および前記光電変換素子に
    対する相対位置が、少なくとも前記第1レンズの光軸方
    向に変化するものであり、 前記複数の光源による前記測定対象物上の複数の照射領
    域は、前記測定対象物の前記複数の光源、前記第1レン
    ズ、前記第2レンズまたは開口、および前記光電変換素
    子に対する相対位置の変化によって、前記測定対象物上
    で互いに異なる方向に変化するものであり、 前記光電変換素子の出力から、前記測定対象物に関する
    特性を測定することを特徴とする光学測定装置。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の光学測定装置におい
    て、 前記測定対象物上での、前記複数の光源からの光を反射
    する領域の大きさが、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲に設定されたことを特徴とする光学測定装
    置。ただし、Aは前記第1レンズの端と前記第1レンズ
    の光軸との間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領域
    の端と前記光軸との間の距離、Cは前記第1レンズと前
    記反射領域との間の距離、Dは前記第2レンズまたは開
    口の端と前記光軸との間の距離、fは前記第1レンズの
    焦点距離である。
  16. 【請求項16】請求項12〜15のいずれかに記載の光
    学測定装置において、 点滅させて発光させるように、または発光強度に強弱を
    つけて発光させるように前記複数の光源を制御する手段
    と、前記光電変換素子の受光出力を、前記複数の光源の
    点滅または発光強度の強弱に同期させて取り出す手段と
    を設けたことを特徴とする光学測定装置。
  17. 【請求項17】請求項12〜16のいずれかに記載の光
    学測定装置において、 前記光電変換素子または前記第2レンズもしくは開口
    を、互いに異なる複数の位置に設置し、または、前記光
    電変換素子または前記第2レンズもしくは開口を、前記
    レンズまたは前記第1レンズの前記光電変換素子側の焦
    点面内において複数の位置に移動させ、前記複数の位置
    での受光出力の合計から、前記測定対象物に関する特性
    を測定することを特徴とする光学測定装置。
  18. 【請求項18】請求項12〜17のいずれかに記載の光
    学測定装置において、 前記複数の光源から前記光電変換素子までの光路中に光
    学的フィルタを設けて、前記光電変換素子の受光出力か
    ら、前記測定対象物の色を測定することを特徴とする光
    学測定装置。
  19. 【請求項19】請求項12〜17のいずれかに記載の光
    学測定装置において、 前記複数の光源として、それぞれ発光する光の波長が異
    なる複数個の光源を設けるとともに、この複数個の光源
    からの光の前記測定対象物からの反射光の前記光電変換
    素子による受光出力を、それぞれの光源ごとに分離して
    得る手段を設けて、前記測定対象物の色を測定すること
    を特徴とする光学測定装置。
  20. 【請求項20】請求項14または15に記載の光学測定
    装置において、 前記第2レンズまたは開口に到達する光を分光器により
    検出して、前記測定対象物の色を測定することを特徴と
    する光学測定装置。
  21. 【請求項21】請求項12〜17のいずれかに記載の光
    学測定装置を一つの測定対象物に対して複数設けるとと
    もに、その複数の光学測定装置の前記光源の発光波長は
    互いに異なるものとし、その複数の光学測定装置の前記
    光電変換素子の受光出力から、前記測定対象物の色を測
    定することを特徴とする光学測定システム。
  22. 【請求項22】画像形成手段により画像が形成された画
    像形成媒体を前記測定対象物として、この画像形成媒体
    の搬送路中に、請求項12〜20のいずれかに記載の光
    学測定装置または請求項21に記載の光学測定システム
    が設置されるとともに、 その光学測定装置または光学測定システムの測定結果に
    基づいて、画像形成媒体に形成される画像の画質を制御
    する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
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