JPH11211568A - 光学測定方法、光学測定装置および画像形成装置 - Google Patents

光学測定方法、光学測定装置および画像形成装置

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JPH11211568A
JPH11211568A JP10016637A JP1663798A JPH11211568A JP H11211568 A JPH11211568 A JP H11211568A JP 10016637 A JP10016637 A JP 10016637A JP 1663798 A JP1663798 A JP 1663798A JP H11211568 A JPH11211568 A JP H11211568A
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JP
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lens
light
photoelectric conversion
conversion element
optical
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JP10016637A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hotta
宏之 堀田
Seigo Makita
聖吾 蒔田
Yoshihiko Sakai
義彦 酒井
Hisao Ito
久夫 伊藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 収差のある一般的なレンズを用いる場合に、
用紙などの測定対象物のレンズ光軸方向の変動に影響さ
れない高精度の測定を行うことができるようにする。 【解決手段】 光源41からの光を紙面37a上の特定
の反射領域42に照射する。レンズ43の後側焦点面4
3bから、距離dxだけレンズ43に近い位置の、レン
ズ43の光軸43aに垂直な平面内に、光電変換素子4
4を設置し、紙面37aからの反射光(散乱光または拡
散光を含む)のうちの、所定の角度範囲内に反射する光
のみをすべて、レンズ43を介して光電変換素子44で
受光する。レンズ43の光軸43a上における、レンズ
43の後側焦点面43bとレンズ43の面との間の距離
をfcとしたとき、距離dxは、fc×0.1以上、f
c×0.4以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、カラー
プリンタなどの画像形成装置(画像出力装置)におい
て、出力されるプリント画像の画質を高精度で測定する
ことができる光学測定方法および光学測定装置に関す
る。また、この光学測定装置を内蔵し、その測定結果を
フィードバックして画質制御を行うことができる画像形
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータを中心としたネットワーク
技術の進展により、画像出力装置としてのプリンタをネ
ットワークに接続するネットワークプリンタが急速に普
及している。特に、出力する画像のカラー化に伴い、近
年、カラープリンタの開発が盛んになっており、カラー
画質の安定性の向上、複数のカラープリンタ間における
カラー画質の均一化などの要求が高まってきている。
【0003】この要求のため、出力された画像の画質、
特にカラー画像の場合には色差を測定して、その測定結
果を画像形成の各工程にフィードバックする必要性が高
まっており、特に、プリンタに測定装置を内蔵させて、
出力された画像の画質をオンラインでモニターし、その
測定結果をフィードバックする技術が重要視されてきて
いる。そのため、プリンタに内蔵する、この種の測定装
置として、小型であるが高精度で、低コストの測定装置
が要求されている。
【0004】オフラインにより、用紙などの画像形成媒
体を固定した状態で、画質を測定する装置としては、高
精度の測定が可能な、X−riteと呼ばれている測色装置
が広く使用されている。
【0005】しかし、オンラインの測色装置としては、
上記のX−riteのような高精度のものは、現在のとこ
ろ、実用化されていない。これは、オンラインでの測色
では、測定対象物である画像形成媒体としての用紙の紙
面の、搬送系による上下変動、すなわち用紙の進行方向
に垂直な方向の変動が問題となり、正確な測定ができな
いためである。
【0006】すなわち、上記のX−riteなどで用いられ
ている、光源、レンズおよび受光素子(光電変換素子)
を組み合わせた光学系を用いて、上下変動する紙面を測
定する場合には、例えば、紙面が上下に1mm程度変動
すると、紙面で反射および散乱して受光素子に受光され
る光量が変動するため、受光素子の出力は15%程度変
化し、受光素子の出力に大きな誤差を生じて、正確な色
測定をすることができない。
【0007】このような紙面の上下変動を補正して測色
をする、オンライン用の測色装置も提案されている。こ
の装置は、図24に示すように、特性測定ユニット1、
距離測定ユニット2および距離補正計算ユニット3によ
って構成される。
【0008】特性測定ユニット1は、測定対象物である
用紙4が矢印方向に搬送される際に、測色センサによっ
て、用紙4上に形成されているカラー画像を測色し、そ
の測色出力を距離補正計算ユニット3に供給する。
【0009】距離測定ユニット2は、用紙4の搬送方向
において特性測定ユニット1より手前の位置に設けら
れ、距離検出センサによって、その位置における用紙4
の上下変動を測定し、その測定出力を距離補正計算ユニ
ット3に供給する。特性測定ユニット1と距離測定ユニ
ット2との用紙搬送方向の距離Dは、例えば70mmと
される。
【0010】距離補正計算ユニット3は、特性測定ユニ
ット1からの測色出力を、距離測定ユニット2からの用
紙4の上下変動の測定出力を用いて補正して、用紙4の
上下変動の影響を除去し、その補正後の測色出力を測定
結果として出力する。
【0011】一方、特開昭63−16247号公報に
は、測定結果が一定の範囲内であれば測定装置から試料
(測定対象物)までの距離に実質的に影響されないとさ
れる拡散反射率測定装置が示されている。この装置は、
被測定面上における照明光の強度を均一にすることによ
って、その目的を達成しようとするもので、その概略構
成を図25に示す。
【0012】図25に示すように、この装置は、光源と
して点光源11を用いるとともに、この点光源11を集
光レンズ12の焦点位置に配置する。これによって、点
光源11から発した光は、集光レンズ12により平行光
となり、矢印10aの方向に搬送される用紙の紙面10
bに入射する。このとき、紙面10b上の光照明範囲W
を測定範囲mより大きくする。そして、紙面10b上
の、この測定範囲mからの反射光をレンズ13を介して
光ファイバ14の端面14aで受光する。
【0013】この公報に記載された方法は、紙面10b
に対して平行光を入射させることによって、光照明範囲
Wより小さい測定範囲mでは、照明強度を、紙面10b
と点光源11および光ファイバ端面14aとの間の距離
に無関係に、ほぼ一定に維持できるようにするものであ
る。そして、照明強度を一定に維持できることにより、
紙面10bが上下方向に一定範囲Δd内で変動しても、
測定結果を、紙面10bと光ファイバ端面14aとの間
の距離に実質的に影響されないようにすることができ
る、というものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図24
の測定装置では、特性測定ユニット1と距離測定ユニッ
ト2とを、用紙搬送方向に距離Dだけ離さなければなら
ないため、各測定対象箇所についての測色と距離測定と
を同時に行うことができず、高精度の補正を行うことは
困難であって、測色出力の高精度化に対して大きな制約
となる。
【0015】また、構成的にも、特性測定ユニット1と
距離測定ユニット2とが必要になるとともに、補正計算
が必須となるため、装置が大掛かりとなり、価格も高価
になる欠点がある。
【0016】また、図25に示した特開昭63−162
47号公報の方法は、光源として点光源11を用い、集
光レンズ12により平行光とすることによって、紙面1
0b上の測定範囲mにおける照明強度をほぼ一定に維持
し、これにより紙面10bの上下変動に影響されない測
定結果を得るようにしているが、元来、完全な点光源は
存在しないため、点光源11を集光レンズ12の焦点位
置に配置しても、光量が均一な照明とはならず、また平
行光にもならない。そのため、実際には、紙面10bの
上下変動によって紙面10b上の照明強度は変化してし
まう。
【0017】さらに、受光系は、紙面10bからの反射
光がレンズ13を介して光ファイバ端面14a上で結像
する構成であるため、紙面10bが上下に変動して反射
点の位置がずれると、結像点も光ファイバ端面14aか
らずれてしい、結局、この公報の方法では、紙面10b
の上下変動の影響のない測定結果を得ることは困難であ
る。
【0018】以上のような方法のほかに、紙面の上下変
動を抑える一般的な対策として、ローラなどにより用紙
を押さえ付ける方法も考えられる。しかしながら、紙面
上に形成されたトナー画像などの画像の剥離やずれを防
止しなければならないために、強く押さえることには限
界があり、また、仮に強く押さえることができるとして
も、用紙の上下変動量をゼロにすることは不可能で、少
なくとも数100μm程度の変動は残る。そのため、受
光素子の出力が変化し、高精度の測定出力を得ることは
できない。
【0019】そこで、発明者は先に、用紙などの測定対
象物の被測定面の変動に影響されない高精度の測定を行
うことができるとともに、測定装置を小型かつ安価に構
成できる測定方法を発明し、特願平9−198373号
および特願平9−199010号によって提案した。以
下、前者の出願を先願1、後者の出願を先願2、両者を
総称して先願、と称する。
【0020】先願1の発明は、互いに相対位置が一定と
なるように設置した光源、レンズおよび光電変換素子を
用い、光源からの光を測定対象物に照射し、測定対象物
からの反射光をレンズを介して光電変換素子で受光し、
光電変換素子の受光出力から、測定対象物に関する特性
を測定する方法において、特に、レンズの後側焦点面
(光電変換素子側の焦点面)に、レンズを通過した測定
対象物からの反射光(散乱光や拡散光を含む)のうちの
任意の一部の領域である特定領域を設定して、測定対象
物から、この特定領域に対応する角度範囲内に反射する
光のみをすべて光電変換素子で受光し、この光電変換素
子が受光した総光量を光電変換素子の出力とするもので
ある。
【0021】先願2の発明は、この場合に特に、複数の
光源を設けて、それぞれの光源からの光を測定対象物上
の対応する照射領域に照射するものである。
【0022】先願の発明によれば、測定対象物の被測定
面、例えば用紙の紙面の、レンズ光軸方向の変動に影響
されない高精度の測定を行うことができることを、図2
1〜図23を用いて示す。ただし、以下においては、レ
ンズとして収差のない理想的なレンズを考える。
【0023】図21は、被測定面である紙面で反射した
光が、レンズを通ってレンズの後側焦点面に設置された
光電変換素子に入射する状態を示し、レンズは、上記の
ように収差がなく、厚みがゼロ、幅が無限、と仮定す
る。
【0024】点Oはレンズの中心、軸43aはレンズの
光軸、面43cはレンズの位置を、それぞれ示す。紙面
201,202は、変動する紙面位置を示し、結像面3
01,302は、その変動する紙面位置201,202
に対応する結像面位置を示す。点Faは、レンズの前側
焦点(紙面側の焦点)、点Fbは、レンズの後側焦点
(光電変換素子側の焦点)、距離faは、紙面側にみた
レンズの焦点距離、距離fbは、光電変換素子側にみた
レンズの焦点距離、点Cは、光電変換素子の受光領域の
端、距離rは、その受光領域の端Cとレンズの後側焦点
Fbとの間の距離である。
【0025】ここで、光軸43aの方向に異なる紙面位
置201,202上の反射点A1,A2で反射して、レ
ンズを通って結像面位置301,302上の結像点B
1,B2で結像する光を考えるとき、この光が光電変換
素子の受光領域の端Cを通るときの、反射点A1,A2
での反射角度(光軸43aの方向に対する角度)をs
1,s2とする。
【0026】また、紙面位置201,202とレンズと
の間の距離をa1,a2、後側焦点面43bと結像面位
置301,302との間の距離をb1,b2、反射点A
1,A2からの反射光のうちの光軸43aに平行な光が
レンズ面を通過する点をL1,L2とする。そして、反
射点A1,A2で反射して、光電変換素子の受光領域の
端Cを通って結像点B1,B2に結像する光がレンズ面
を通過する点をM1,M2とする。さらに、点L1,M
1間の距離をd1、点L2,M2間の距離をd2とす
る。
【0027】この結像系におけるニュートンの式から、 (a1−fa)/fa=fb/b1 …(1) (a2−fa)/fa=fb/b2 …(2) が成り立つ。また、3角形B1L1M1と3角形B1F
bCの相似、および3角形B2L2M2と3角形B2F
bCの相似から、 r/b1=d1/(b1+fb) …(3) r/b2=d2/(b2+fb) …(4) が成り立つ。
【0028】さらに、3角形A1L1M1および3角形
A2L2M2において、角度s1およびs2を用いて、 d1=a1・tan(s1) …(5) d2=a2・tan(s2) …(6) が成り立つ。
【0029】この式(5)(6)を、それぞれ式(3)
(4)に代入すると、 a1=(b1+fb)r/(b1・tan(s1)) …(7) a2=(b2+fb)r/(b2・tan(s2)) …(8) が得られ、さらに、この式(7)(8)を、それぞれ式
(1)(2)に代入すると、 r/tan(s1)=fa …(9) r/tan(s2)=fa …(10) が得られる。
【0030】そして、この式(9)(10)から、 s1=s2 …(11) が導き出される。
【0031】このことを一般化すると、光軸43aの方
向に変動する紙面の、紙面位置201,202などのそ
れぞれの紙面位置20i(iは1,2,3…)上の、反
射点A1,A2などのそれぞれの反射点Aiで反射し
て、レンズを通って結像面位置301,302などのそ
れぞれの結像面位置30i上の、結像点B1,B2など
のそれぞれの結像点Biで結像する光を考えるとき、こ
の光が光電変換素子の受光領域の端Cを通るときの、反
射点Aiでの反射角度をsiとすると、他のパラメータ
に関係なく、反射角度siが常に一定となる。
【0032】すなわち、紙面の変動に伴つて、紙面上の
反射領域が移動し、反射点Aiが移動しても、反射角度
siは常に一定である。反射(上記のように散乱や拡散
を含む)が理想的に生じているとすれば、反射点Aiの
状態が同一のとき、この反射角度si内に含まれる光線
数は一定であると考えられるので、光電変換素子の受光
領域中のFb−C間に入射する光量は、紙面−レンズ間
の距離aに依存しないで、反射点Aiの状態に応じた正
確な光量となる。
【0033】したがって、紙面上の特定の領域から反射
して光電変換素子に入射する光は、紙面と光電変換素子
との間の距離に依存せず、その領域の状態に応じたもの
となる。
【0034】なお、図21では各線分を平面上で表現し
ているが、実際の光学系は、レンズの光軸43aを中心
とした回転体として考えることができる。すなわち、光
電変換素子の受光領域のFb−C間の長さrは、レンズ
の光軸43aを中心とした円の半径のように一定である
必要はなく、光電変換素子の受光領域は、円形や四角形
など、任意の形状にすることができる。
【0035】また、光電変換素子は、レンズの光軸43
aの位置を、その中心位置とする必要はなく、また、測
定対象物からの光がレンズを通って入射する後側焦点面
43b内であれば、レンズの光軸43aを含まない位置
に設置することも可能である。
【0036】以上のように、先願の発明によれば、測定
対象物上の点から特定の角度範囲内に反射した光のみ
を、レンズの後側焦点面に設定した特定領域において、
光電変換素子により受光することによって、測定対象物
の上下変動にかかわらず常に、測定対象物上の反射領域
の反射率、濃度、色などの特性を正確に測定することが
可能となる。
【0037】図21ではレンズ幅を無限大と仮定した
が、実際にはレンズ幅は有限である。そのため、光源か
らの光は、レンズ幅との関係で、以下のような制限条件
を満たす反射領域内に照射する必要がある。
【0038】図22に示すように、紙面37a上の反射
領域42内の各点で反射して光電変換素子44に入射す
る光は、上記の式(5)(6)に従って、各点から光軸
43aに平行な方向の両側のそれぞれ角度sの範囲内
に、すなわちs×2の角度範囲内に反射して、レンズ上
ではd×2の幅に広がることになる。
【0039】図22から明らかなように、反射領域42
の端tl,trで反射した光が、レンズ幅u内を通過し
て光電変換素子44に入射するには、 u≧t+2・d …(12) の条件を満足する必要がある。
【0040】ここで、 d=a・tan(s) …(13) であり、上記の式(9)(10)から、 tan(s)=r/fa …(14) であるので、式(12)は、 u≧t+2・a・r/fa …(15) となる。
【0041】レンズ幅u、光電変換素子44の幅2r、
および焦点距離fa(=fb)は、固定された値である
ので、紙面37aへの光の照射と紙面37aでの光の反
射に関わる、反射領域42の幅t、およびレンズと紙面
37aとの間の距離aが、式(15)の制限条件を満た
す範囲内であれば、光電変換素子44に入射すべき光
で、レンズを通らないものは、存在しないことになる。
【0042】したがって、式(15)の制限条件を満た
す反射領域42内に照射されて、s×2の角度範囲内に
反射した光は、すべてレンズを通って光電変換素子44
に入射することになり、紙面37aの上下変動にかかわ
らず、原理的に出力変化がゼロとなる、非常に高精度の
測定が可能となる。
【0043】この場合、図23に示すように、紙面37
aが上下に変動しても、光源41による紙面37a上の
照射領域Tが、常に上記の反射領域42内となるよう
に、照射領域Tを設定する。したがって、紙面37aの
上下変動があっても、それに影響されずに、紙面37a
からの反射光をレンズを介して光電変換素子44で受光
することができる。
【0044】なお、図22および図23では、反射領域
42および光電変換素子44を、それぞれ光軸43aの
両側において同じ長さにしたが、光軸43aの両側にお
いて異なる長さにしてもよい。その場合には、反射領域
42内の各点から光電変換素子44に入射する光の角度
範囲は、光軸43aに平行な方向の両側で異なる角度範
囲となる。
【0045】また、上述したように、光電変換素子44
の設置位置は、レンズの後側焦点面43b内であれば、
レンズの光軸43aを含む位置でなくてもよい。その場
合には、図22および図23において、反射領域42内
の各点から光電変換素子44に入射する光の角度範囲
は、光軸43aに平行な方向の片側のみになる。
【0046】さらに、上述したように、実際の光学系
は、レンズの光軸43aを中心とした回転体として考え
ることができるので、光軸43aから光電変換素子44
の端までの距離は一定である必要はなく、光電変換素子
44の形状は、円形や四角形など、任意の形状にするこ
とができる。このとき、一般的に、 u/2≧t/2+a・r/fa …(16) が成り立つ。
【0047】このように、先願の発明における制限条件
は、レンズおよび光電変換素子44のスペックに依存し
た反射領域42の設定であり、これ以外の条件、例え
ば、光源41からの光が拡散光であるか平行光である
か、光量の分布が均一であるか否か、などの特性の影響
を受けない。
【0048】なお、上述したようにレンズの後側焦点面
に設定した特定領域に直接、光電変換素子を配置する代
わりに、後側焦点面に設定した特定領域を開口部とし
て、この開口部を通過する光のみをすべて、開口部より
後方側に配置した光電変換素子で受光し、または、後側
焦点面に設定した特定領域に集光レンズを配置して、こ
の集光レンズで集光される光のみをすべて、集光レンズ
より後方側に配置した光電変換素子で受光するようにし
ても、後側焦点面に設定した特定領域に直接、光電変換
素子を配置する場合と同様に、測定対象物の上下変動に
影響されない高精度の測定を行うことができる。
【0049】上述した先願の発明は、収差のない理想的
なレンズ、またはこれに近いレンズを用いることを想定
して、レンズの後側焦点面に特定領域を設定し、測定対
象物で反射した光のうちの、その特定領域により定まる
特定の角度範囲内に入る光のみをすべて、その特定領域
を通過させて光電変換素子で受光することによって、測
定対象物のレンズ光軸方向の変動に影響されない受光出
力が得られるものである。
【0050】しかし、このような収差のない理想的なレ
ンズ、またはこれに近いレンズは、設計が難しく、コス
トも高くなる。そこで、収差のある、設計が容易で、コ
ストも安い、一般的なレンズを用いることが考えられ
る。しかしながら、このような収差のある一般的なレン
ズを用いて、そのレンズの後側焦点面に上述したような
特定領域を設定した場合には、測定対象物がレンズ光軸
方向に変動したときの出力変化が大きくなってしまう。
【0051】図4および図5は、これを示したものであ
る。図4は、収差のない理想的なレンズを用いて、その
後側焦点面に特定領域を設定した場合における、被測定
面としての紙面とレンズとの間の距離aに対する光電変
換素子の出力Vを示し、この場合には、式(16)の制
限条件の範囲を超える領域で出力Vが減少するものの、
距離aの広い範囲に渡って出力Vが一定となる。
【0052】これに対して、図5は、収差のある一般的
なレンズを用いて、その後側焦点面に特定領域を設定し
た場合における、紙面とレンズとの間の距離aに対する
光電変換素子の出力Vを示し、この場合には、距離aに
対する出力Vの特性は、全体として2つの凸部を形成す
るようになって、出力Vの変化ΔVが0.1%未満とな
る距離aの範囲は、収差のない理想的なレンズを用いる
場合に比べて、著しく小さくなる。
【0053】これは、主としてレンズの球面収差によっ
て、収差のない理想的なレンズを用いる場合に比べて、
レンズを通過する光が、レンズの光軸に対して、より大
きな角度で屈折し、特にレンズの外側を通る光ほど、そ
の傾向が顕著になるためで、特に球面のレンズを用いた
場合に明確に現れる。しかし、非球面のレンズを用いた
場合でも、球面収差が幾分存在し、かつ他の収差が大き
く存在するために、同様に、出力Vが一定となる距離a
の範囲が小さくなる。
【0054】そこで、この発明は、収差のある一般的な
レンズを用いた場合において、測定対象物の変動に影響
されない高精度の測定を行うことができ、これによって
測定装置をより安価に構成できるようにしたものであ
る。
【0055】
【課題を解決するための手段】この発明の光学測定方法
は、互いに相対位置が一定となるように設置した光源、
レンズおよび光電変換素子を用い、前記光源からの光を
測定対象物に照射し、この測定対象物からの反射光を前
記レンズを介して前記光電変換素子で受光し、この光電
変換素子の受光出力から、前記測定対象物に関する特性
を測定する方法において、特に、前記レンズの光軸上に
おける、前記レンズの前記光電変換素子側の焦点面と前
記レンズ面との間の距離をfcとしたとき、前記レンズ
の光軸上において、前記焦点面から前記レンズに向け
て、fc×0.1以上、fc×0.4以下の範囲内の位
置の、前記レンズの光軸に垂直な平面内における、前記
レンズの正射影の範囲内に、前記測定対象物で反射して
前記レンズを通過した光のうちの任意の一部の領域であ
る特定領域を設定して、この特定領域を通過する光のみ
をすべて前記光電変換素子で受光し、この光電変換素子
が受光した総光量を、この光電変換素子の出力とする。
【0056】この場合、前記レンズは、球面を用いたレ
ンズとすることができる。
【0057】また、この場合、前記光電変換素子は、前
記特定領域の位置に配置して、前記特定領域の面積を受
光面積とするものとし、または、前記特定領域を開口部
として、前記光電変換素子は、この開口部を通過する光
のみをすべて受光するものとし、もしくは、前記特定領
域の位置に、この特定領域を通過する光のみをすべて前
記光電変換素子に入射させる集光レンズを配置すること
ができる。
【0058】なお、この発明でいう「反射」は、正反射
だけでなく、散乱や拡散を含むものである。
【0059】
【作用】収差のある一般的なレンズを用いた場合には、
上述したように、レンズを通過する光、特にレンズの外
側を通る光が、レンズの光軸に対して大きな角度で屈折
することによって、レンズを通過した光は、レンズの後
側焦点面(光電変換素子側の焦点面)よりレンズに近い
位置に集光し、実質的な後側焦点面が、よりレンズに近
い位置に存在するようになる。そこで、発明者は、上述
した特定領域をレンズの後側焦点面よりレンズに近い位
置に設定することを考えた。
【0060】図6は、収差のある一般的なレンズを用い
て、その後側焦点面よりレンズに近い位置に特定領域を
設定した場合における、被測定面としての紙面とレンズ
との間の距離aに対する光電変換素子の出力Vを示し、
この場合には、図5に示した2つの凸部のうちの、距離
aが大きい側の一つが平坦になって、距離aの広い範囲
に渡って出力Vが一定となる。具体的に、出力Vの変化
ΔVが0.1%未満となる距離aの範囲は、1mmを超
えるようになる。
【0061】しかし、さらにレンズに近い位置に特定領
域を設定した場合には、図7に示すように、紙面とレン
ズとの間の距離aが大きくなるに従って、光電変換素子
の出力Vが小さくなり、出力Vが一定となる距離aの範
囲は、図5に示したレンズの後側焦点面に特定領域を設
定する場合よりも、かえって小さくなる。
【0062】図8は、以上の結果を示したもので、収差
のある一般的なレンズとして、直径15mm、焦点距離
20mmの市販の球面レンズを用いた場合である。横軸
の、特定領域の位置は、レンズの後側焦点面に特定領域
を設定したときを0(ゼロ)、後側焦点面よりレンズに
近い位置に特定領域を設定したときをプラス、後側焦点
面よりレンズから遠い位置に特定領域を設定したときを
マイナスとしたもので、レンズの光軸上における、後側
焦点面とレンズ面との間の距離をfcとしている。縦軸
の紙面変動許容量Δaは、光電変換素子の出力の変化Δ
Vが0.1%未満となる距離aの範囲である。
【0063】これから明らかなように、レンズの後側焦
点面に特定領域を設定した場合には、受光出力の変化Δ
Vが0.1%未満となる距離aの範囲Δaは、0.3m
m程度にしかならないが、後側焦点面より、fc×0.
1以上、fc×0.4以下の範囲内で、レンズに近い位
置に特定領域を設定した場合には、受光出力の変化ΔV
が0.1%未満となる距離aの範囲Δaが、1mmを超
えるようになる。
【0064】また、fc×0.4を超えてレンズに近い
位置に特定領域を設定した場合には、特定領域がレンズ
に近くなるに従って急激に、受光出力が一定となる距離
aの範囲が小さくなり、逆に後側焦点面よりレンズから
遠い位置に特定領域を設定した場合にも、受光出力が一
定となる距離aの範囲が小さくなる。
【0065】そのため、この発明では、上述したよう
に、レンズの光軸上において、後側焦点面からレンズに
向けて、fc×0.1以上、fc×0.4以下の範囲内
の位置の、レンズの光軸に垂直な平面内における、レン
ズの正射影の範囲内に、測定対象物で反射してレンズを
通過した光のうちの任意の一部の領域である特定領域を
設定して、この特定領域を通過する光のみをすべて光電
変換素子で受光し、この光電変換素子が受光した総光量
を、この光電変換素子の出力とするものである。
【0066】したがって、この発明によれば、収差のあ
る一般的なレンズを用いた場合において、光電変換素子
の出力が一定となる、非測定面とレンズとの間の距離の
範囲が大きくなり、測定対象物の変動に影響されない高
精度の測定を行うことができる。また、収差のある一般
的なレンズを用いることができるので、測定装置をより
安価に構成することができる。
【0067】この発明においても、より望ましくは、非
測定面上の反射領域は、式(16)の制限条件を満たす
必要がある。ただし、この発明では、収差のある一般的
なレンズを用いることによって、収差のない理想的なレ
ンズを用いる場合と比べると、反射領域内で反射してレ
ンズを通過する光の角度が幾分変化するので、それに応
じて、式(16)の制限条件を満たす反射領域も幾分変
化する。
【0068】
【発明の実施の形態】以下に、まず、この発明の光学測
定方法ないし光学測定装置を用いる、この発明の画像形
成装置の実施形態を示し、次いで、この発明の光学測定
方法および光学測定装置の実施形態を示す。
【0069】[画像形成装置の実施形態]図19は、こ
の発明の画像形成装置の一例の要部を示す。この例の画
像形成装置は、電子写真方式によって用紙上に画像を形
成するものである。
【0070】図では省略した画像入力部では、原槁上の
画像がスキャナにより読み取られて入力画像データが得
られ、または外部のコンピュータ上で生成された入力画
像データが装置内に取り込まれる。そして、同様に図で
は省略した画像処理部では、画像入力部からの入力画像
データに対して色変換や階調補正などの必要な処理がな
されて、画像出力部100で出力すべき出力画像データ
が得られる。
【0071】図では省略したスクリーンジェネレータに
より、画像処理部からの出力画像データが、その画素値
に応じてパルス幅が変調されたレーザ・オンオフ信号に
変換される。画像出力部100では、そのレーザ・オン
オフ信号により、レーザ出力部31のレーザダイオード
が駆動されて、レーザ出力部31から、画像信号によっ
て変調されたレーザ光が得られ、そのレーザ光が、感光
体32上に照射される。
【0072】感光体32は、スコロトロン帯電器33に
より一様に帯電されて、レーザ光が照射されることによ
り、感光体32上に静電潜像が形成され、その静電潜像
が形成された感光体32に対して現像器34の現像ロー
ルが当接することにより、その静電潜像がトナー像に現
像される。
【0073】さらに、その感光体32上のトナー像が、
転写器35によって用紙37上に転写され、その用紙3
7上のトナー像が、定着器36によって定着される。感
光体32は、トナー像が用紙37上に転写された後、ク
リーナ38によってクリーニングされて、1回の画像形
成過程が終了する。
【0074】画像出力部100では、画像形成装置の電
源投入時や、ユーザのマニュアル操作による装置のセッ
トアップ時に、バナーシートが出力される。ユーザのマ
ニュアル操作によるセットアップは、画像形成装置の図
では省略したユーザインタフェース上に設けられたモー
ド切換スイッチによって選択できるようにされ、このモ
ード切換スイッチによりマニュアルセットアップモード
が選択されると、ユーザが出力しようとした文書の出力
の直前にバナーシートが出力され、装置のセットアップ
が行われる。
【0075】そして、画像出力部100には、定着器3
6より後方の位置において、このバナーシート上に形成
された、画質制御用のパッチと呼ばれる基準パターンの
定着画像を測定する、上述した原理により後述するよう
な構成とされる、この発明の光学測定装置40が設けら
れる。この光学測定装置40では、用紙37上に光を照
射し、その反射光を受光して、反射率を測定し、その測
定値に基づいて濃度や色などの測定結果の情報を得る。
【0076】この光学測定装置40での測定結果の情報
は、画像制御部50に送られる。画像制御部50は、光
学測定装置40での測定結果をもとに、画像出力部10
0のレーザ出力部31、スコロトロン帯電器33または
現像器34などを制御して、出力画像の画質を制御す
る。
【0077】図20は、この例の画像形成装置の画像出
力部100の画質制御を主体とした構成を示す。画像出
力部100は、レーザ出力部31からのレーザ光の光量
を制御するための光量コントローラ101、スコロトロ
ン帯電器33のグリッド電源102、現像器34へのト
ナー供給を制御するためのディスペンスモータ103な
どを有する。
【0078】画像制御部50は、光学測定装置40での
測定結果に基づいて、すなわち基準パターンの定着画像
の濃度などの測定出力に基づいて、画像出力部100の
操作量、この例では、スコロトロン帯電器33のグリッ
ド電圧およびレーザ出力部31のレーザ出力パワーを制
御して、出力画像の画質を制御する。さらに、画像制御
部50は、光学測定装置40での測定結果に基づいて、
ディスペンスモータ103を駆動して、現像器34への
トナー補給量を制御し、現像濃度を制御して、出力画像
の画質を制御する。
【0079】なお、画像制御部50は、転写器35や定
着器36などにおける画質に関与するパラメータを制御
するように構成することもできる。
【0080】以上のように、この例の画像形成装置で
は、光学測定装置40での測定結果を画像制御部50に
フィードバックし、画像制御部50において、画像出力
部100のレーザ出力部31やスコロトロン帯電器33
などの各部を制御して出力画像の画質を制御することが
できる。このとき、用紙37は、その紙面が用紙搬送方
向と直交する上下方向に変動しながら移動するが、光学
測定装置40では、この紙面の上下変動に影響されずに
高精度の測定が行われる。
【0081】[光学測定方法および光学測定装置の実施
形態]図1および図2は、この発明の光学測定装置40
の基本的構成を示し、図1は、光源41からの光をレン
ズ43を介することなく測定対象物である用紙37の紙
面37aに照射する場合であり、図2は、光源41から
の光をレンズ43を介して紙面37aに照射する場合で
ある。
【0082】この光学測定装置40は、基本的には、紙
面37a上の後述するように定められる反射領域42内
に光を照射する光源41と、この反射領域42からの反
射光を集光するレンズ43と、このレンズ43に対して
以下のような位置に設置する、以下のような受光領域の
光電変換素子44とによって構成する。
【0083】光電変換素子44は、レンズ43の光軸4
3a上における、レンズ43の後側焦点面43bとレン
ズ43の面との間の距離をfcとするとき、図3の塗り
潰し部分で示すような、光軸43a上において、後側焦
点面43bからレンズ43に向けて、fc×0.1以
上、fc×0.4以下の範囲内の位置の、光軸43aに
垂直な平面内における、レンズ43の正射影の範囲内
に、その受光領域を配置する。
【0084】すなわち、後側焦点面43bから、 fc×0.1≦dx≦fc×0.4 …(17) で表される距離dxだけ、レンズ43に近い位置の、光
軸43aに垂直な平面内に、特定領域を設定し、光電変
換素子44を、その受光領域を、この特定領域に一致さ
せるように配置する。
【0085】このように構成することによって、紙面3
7aからの反射光のうちの、特定領域、すなわち光電変
換素子44の受光領域により定まる特定の角度範囲内に
入る光のみがすべて、光電変換素子44で受光される。
【0086】紙面37a上の反射領域42は、式(1
6)の制限条件を満たすものとする。この場合、反射領
域42内の、図23に示したような照射領域Tは、上述
した画質制御用の基準パターンの単位パッチより小さく
する。照射領域Tが単位パッチより大きいときには、パ
ッチ周囲の白地部分からの反射光が測定結果に影響する
からである。
【0087】図1のように、光源41からの光をレンズ
43を介することなく紙面37aに照射する例で、光源
41としてLEDを用いて、これからの光をレンズ43
の光軸43aに対して45°の角度で紙面37aに入射
させ、レンズ43として、直径(幅)15mm、焦点距
離20mmの球面レンズを用い、光電変換素子44とし
て、直径1.2mmの受光領域を有するPIN−Siフ
ォトダイオードを用いて、その光電変換素子44を、後
側焦点面43bからdx=3.0mmの距離の、光軸4
3aに垂直な平面内に、その中心位置を光軸43aに一
致させて配置し、紙面37aの光軸43aの方向の変動
に対する光電変換素子44の出力の変化を測定した。
【0088】この場合、図9に示すように、紙面からの
平行光線Lがレンズ43の外周部を通過した後に交わる
位置44aを求めて、その位置44aに光電変換素子の
受光領域を配置したもので、その位置44aがレンズ4
3の後側焦点面43bから3.0mmの距離となったも
のである。光電変換素子の受光領域の直径が1.2mm
程度である場合には、図21〜図23において示した反
射角度sが2°程度の小さいものとなるので、このよう
に平行光線Lによる近似によってシミュレートしても問
題がない。
【0089】測定の結果、紙面37aとレンズ43との
間の距離aに対する光電変換素子44の出力Vは、図6
に示したようになり、出力Vの変化ΔVが0.1%未満
となる距離aの範囲は、1mmを超えることが認められ
た。上述したように、この発明の方法ないし装置によら
ない場合には、紙面の上下変動量が1mmのとき、受光
出力の変化が15%程度となるので、上記の具体例によ
って、2桁以上の大幅な高精度化を実現できることにな
る。
【0090】図2のように、光源41からの光をレンズ
43を介して紙面37aに照射する場合においても、同
様である。
【0091】[光学測定方法および光学測定装置の他の
実施形態] (開口部または集光レンズを設ける場合)図1または図
2に示した例は、式(17)で表される特定領域の位置
に直接、光電変換素子44を配置する場合であるが、こ
の発明は、原理的に、上記の位置の特定領域に入射する
光のみをすべて光電変換素子44で受光できればよいの
で、光電変換素子44は、必ずしも特定領域の位置に配
置する必要はなく、特定領域の位置より後方に配置して
もよい。
【0092】図10または図11は、このように光電変
換素子44を特定領域の位置より後方に配置する場合の
一例で、後側焦点面43bから距離dxだけレンズ43
に近い特定領域の位置に、特定領域の大きさの開口部4
5を設けて、この開口部45を通過した光のみをすべ
て、開口部45の後方に設けた光電変換素子44で受光
する場合である。
【0093】なお、図10は、光源41からの光をレン
ズ43を介することなく紙面37aに照射する場合であ
り、図11は、光源41からの光をレンズ43を介して
紙面37aに照射する場合である。
【0094】この例では、紙面37aで特定の角度範囲
内に反射して、後側焦点面43bから距離dxだけレン
ズ43に近い位置の特定領域に入射する光のみがすべ
て、開口部45を通過して光電変換素子44で受光され
るので、光電変換素子44からは、図1または図2の例
と同様に、紙面37aの上下変動に影響されない受光出
力を得ることができる。
【0095】図12または図13は、図10または図1
1の例の開口部45の位置、すなわち後側焦点面43b
から距離dxだけレンズ43に近い特定領域の位置に、
特定領域の大きさの集光レンズ46を設けて、この集光
レンズ46で集光された光のみをすべて、集光レンズ4
6の後方に設けた光電変換素子44で受光する場合であ
る。
【0096】なお、図12は、光源41からの光をレン
ズ43を介することなく紙面37aに照射する場合であ
り、図13は、光源41からの光をレンズ43を介して
紙面37aに照射する場合である。
【0097】(画像の色を測定する場合)画像の色を測
定する場合には、一般的に、画像が形成された紙面に垂
直な方向に対して45度の方向から光を照射して、0度
の方向で受光する方法、または逆に、0度の方向から光
を照射して、45度の方向で受光する方法が採られる。
【0098】そこで、この発明でも、測色を行う場合に
は、光源41からの光を、レンズ43の光軸43aに対
して45°前後の角度で紙面37aに照射する。ただ
し、紙面37aの拡散方向の偏りが大きくなければ、4
5°前後に限る必要はない。
【0099】図1などの例において、光源41として
赤、緑または青の色光を発するものを用いることによっ
て、紙面37a上に形成された、それぞれ赤、緑または
青の補色であるシアン、マゼンダまたはイエローの画像
の濃度を、光電変換素子44の受光出力によって測定す
ることができる。また、ブラック(黒)の画像の濃度の
測定用には、上記の赤、緑または青の色光を発する光
源、または白色光を発する光源を用いることができる。
【0100】このように、上述した例の光学測定装置に
おいて、光源41として赤、緑または青の色光を発する
ものを用いて、紙面37a上のシアン、マゼンダまたは
イエローの画像の濃度を測定した結果、紙面37aの上
下変動が1mm以上であっても、受光出力の変化を0.
1%以下に抑制することができた。これは、色差に関し
ては、濃度に応じて0.1以下から0.4程度までの判
別が可能なレベルに相当し、肉眼では判別不可能なレベ
ルの色差まで容易に判別可能となる。
【0101】さらに、赤、緑および青の色光を発する光
源などの複数の光源を設けて、これら複数の光源を順次
点灯させることによって、フルカラー画像の色を評価す
ることができる。
【0102】図14は、この場合の例を示し、紙面37
a上には、その進行方向に、それぞれ赤、緑、青の補色
であるシアン、マゼンダ、イエローのパッチ画像が形成
されるもので、光源41として、それぞれ赤、緑、青の
色光を発する3つの光源41R,41G,41Bを、例
えばレンズ43の光軸方向からみて120度の角間隔で
配置する。
【0103】これら光源41R,41G,41Bを、紙
面37a上のシアン、マゼンダ、イエローの画像に同期
させて、光源切換器71によって切り換え、光電変換素
子44の受光出力を、増幅器63を介してゲート回路7
2R,72G,72Bに供給し、これらゲート回路72
R,72G,72Bを、光源切換器71からの切換信号
に同期させて、それぞれ光源41R,41G,41Bが
点灯する期間においてゲートが開く状態にして、ゲート
回路72R,72G,72Bから、それぞれ光源41
R,41G,41Bが点灯する期間における光電変換素
子44の受光出力SR,SG,SBを取り出し、その受
光出力SR,SG,SBを、図では省略した測定演算部
に供給する。
【0104】したがって、紙面37a上のシアン、マゼ
ンダ、イエローの画像の濃度を、ゲート回路72R,7
2G,72Bの出力SR,SG,SBによって測定する
ことができ、さらに、その出力SR,SG,SBを測定
演算部で総合的に計算することによって、フルカラー画
像の色を評価することができる。
【0105】紙面37a上にブラックのパッチ画像も形
成される場合には、光源41R,41G,41Bのいず
れかをブラックの画像の測定用に兼ねさせ、またはブラ
ックの画像の測定用に白色光を発する光源を追加すると
ともに、光電変換素子44の受光出力からブラックの画
像の測定出力を取り出すゲート回路を追加すればよい。
【0106】図15は、画像の色を測定する場合の他の
例を示す。この例では、用紙37上には、矢印で示す搬
送方向に対して直交する左右方向に並べられて、シア
ン、マゼンダ、イエローおよびブラックのパッチ画像が
形成される。
【0107】そして、光学測定システムとして、それぞ
れ上述した光源41として赤、緑、青および赤の色光を
発する光源を用いた、上述したレンズ43および光電変
換素子44を別個に有する4つの光学測定装置40R,
40G,40Bおよび40Rを、用紙37の搬送方向に
対して直交する左右方向に並べて設け、それぞれの光学
測定装置40R,40G,40Bおよび40Rによっ
て、用紙37上のシアン、マゼンダ、イエローおよびブ
ラックの画像の濃度を測定する。
【0108】したがって、光学測定装置40R,40
G,40Bおよび40Rの測定出力を総合的に計算する
ことによって、フルカラー画像の色を評価することがで
きるとともに、その測定結果を画像形成装置の各工程に
フィードバックすることによって、画像形成装置におい
て高画質の画像を得ることが可能となる。
【0109】図16は、画像の色を測定する場合のさら
に他の例を示す。この例では、図14の例のように複数
の光源を設けて、これを切り換える代わりに、レンズ4
3と光電変換素子44との間に色フィルタ47を設け
て、これを色フィルタ交換手段48によって、測定する
画像の色に応じて切り換える。
【0110】そして、図14の例と同様に、色フィルタ
47の切り換えに同期させて、光電変換素子44の受光
出力を取り出すことによって、紙面37a上に形成され
た各色の画像の濃度を測定することができ、さらに、そ
の測定出力を測定演算部で総合的に計算することによっ
て、フルカラー画像の色を評価することができる。
【0111】なお、色フィルタ47は、光源41と紙面
37aとの間、または紙面37aとレンズ43との間に
設けてもよい。
【0112】また、図10または図11の例のように開
口部45を設ける場合には、開口部45と光電変換素子
44との間に、図12または図13の例のように集光レ
ンズ46を設ける場合には、集光レンズ46と光電変換
素子44との間に、色フィルタを設けてもよい。
【0113】図17は、画像の色を測定する場合のさら
に他の例を示す。この例では、図10または図11の例
のように開口部45を設ける場合に、その開口部45の
位置に分光器49を設けて、紙面37aからの反射光を
赤、緑、青の色光などに分離し、それぞれの色光を別個
の光電変換素子44R,44G,44Bにより受光する
ことによって、紙面37a上に形成された各色の画像の
濃度を測定する。
【0114】なお、分光器49は、開口部45の位置で
はなく、開口部45の後方に設けてもよい。さらに、図
12または図13の例のように集光レンズ46を設ける
場合にも、その集光レンズ46の後方に分光器を設け
て、同様に構成することができる。
【0115】(外乱光による影響の除去)上述した光学
測定装置においては、光源41からの光以外の室内の照
明光などが、外乱光として光電変換素子44に入射する
可能性がある。そこで、外乱光が光電変換素子44に入
射しないように装置周辺を筐体で覆うことも考えられる
が、以下のように構成することによって、外乱光による
影響をより確実に除去することができる。
【0116】すなわち、図18は、外乱光による影響を
除去する場合の例で、光源41を一定周期で点滅させ、
その点滅周期に合わせて光電変換素子44の受光出力を
取り出すことによって、外乱光による影響を除去するも
のである。
【0117】この例では、タイミング制御部61から光
源41の発光ドライブ回路62に、一定周期でハイレベ
ルとローレベルを繰り返す発光タイミング信号TGを供
給して、光源41を、発光タイミング信号TGのハイレ
ベル期間で発光させ、ローレベル期間では消灯状態とす
る。
【0118】そして、光電変換素子44の受光出力を、
増幅器63を通じて2つのサンプルホールド回路64お
よび65に供給し、サンプルホールド回路64には、発
光タイミング信号TGをサンプルホールド信号として供
給し、サンプルホールド回路65には、発光タイミング
信号TGを極性反転回路67により極性反転させた信号
をサンプルホールド信号として供給する。
【0119】したがって、サンプルホールド回路64で
は、発光タイミング信号TGのハイレベル期間におい
て、光電変換素子44の受光出力がサンプルホールドさ
れて、サンプルホールド回路64からは、光源41が発
光しているときの受光出力が得られるとともに、サンプ
ルホールド回路65では、発光タイミング信号TGのロ
ーレベル期間において、光電変換素子44の受光出力が
サンプルホールドされて、サンプルホールド回路65か
らは、光源41が消灯しているときの受光出力が得られ
る。
【0120】光源41が消灯しているときの受光出力
は、外乱光のみによる受光出力で、この外乱光による受
光成分は、サンプルホールド回路64の出力にも含まれ
る。
【0121】そこで、サンプルホールド回路64および
65の出力を減算回路68に供給して、両者の差を演算
する。その結果、減算回路68からは、外乱光による受
光成分が除去された、光源41からの光のみによる受光
出力が得られる。したがって、この減算回路68の出力
から、外乱光の影響のない正確な測定結果を得ることが
できる。
【0122】なお、光源41を点滅させる代わりに、光
源41の発光強度を一定周期で変え、その強弱の周期に
合わせて光電変換素子44の受光出力を取り出すように
してもよい。
【0123】〔その他の実施形態または実施例〕図1な
どに示した例は、1個の光源を用いる場合であるが、複
数の光源を設けて、それぞれの光源からの光を測定対象
物上の対応する照射領域に照射するようにしてもよい。
この場合、その複数の光源は、例えば、レンズの光軸を
中心とした等角間隔の位置に配置することができる。ま
た、それぞれの光源からの光を、レンズを介することな
く、または介して、測定対象物に照射することができ
る。レンズも、複数のレンズからなるレンズ系として構
成してもよい。
【0124】光電変換素子としても、複数の光電変換素
子を設けて、それぞれの受光出力を合計したものを取り
出すようにしてもよい。受光面積の大きい光電変換素子
を用いると、周波数応答特性として十分なものを得にく
いが、受光面積の小さい光電変換素子を複数用いて、そ
れらの受光出力を合計したものを取り出すことによっ
て、十分な周波数応答特性を確保し、かつ十分なレベル
の受光出力を得ることができるようになる。
【0125】光電変換素子を複数設ける代わりに、1個
の光電変換素子を複数の位置に移動させ、各位置での受
光出力を合計するようにしても、同様の作用効果が得ら
れる。
【0126】このように複数の光電変換素子を設け、ま
たは1個の光電変換素子を複数の位置に移動させる場
合、異なる位置の光電変換素子に入射する光は、測定対
象物からの反射光のうちの異なる角度範囲の光である。
そこで、異なる位置での光電変換素子の出力を別個に読
み取って、その分布を求めることによって、複数の反射
角度範囲への反射光の出力分布を得ることも可能であ
る。
【0127】なお、光源からの光がレンズを保持する部
材で反射し、その反射光が外乱光として光電変換素子に
入射する可能性がある場合には、それを阻止するため
に、レンズの前または後に絞りを設けることが望まし
い。
【0128】図19に示した例は、画像形成装置の画像
出力部100において、定着器36による定着後の位置
で、光学測定装置40により画像を測定する場合である
が、転写器35による転写と定着器36による定着との
間の位置などで、光学測定装置40により画像を測定す
るようにしてもよい。
【0129】また、図19および図20の例は、電子写
真方式の画像形成装置の場合であるが、この発明の光学
測定装置による画像の測定、およびその測定出力に基づ
く画質の制御は、インクジェット方式、感熱フィルム方
式などの他の方式の画像形成装置にも適用することがで
きる。
【0130】さらに、画像を形成する工程を含まず、画
像が形成された用紙などを搬送する装置において、その
搬送中に、用紙などに形成された画像を測定する場合に
も適用することができ、画像形成装置に適用した場合と
同様に高精度の測定が可能となる。
【0131】また、測定対象物は、上述した例のような
用紙でなくてもよい。さらに、平坦なものではなく、凹
凸を有する形状のものでも、上述した式(16)の条件
を満たしていれば、反射領域の特性を正確に測定するこ
とができる。したがって、この発明は、画像の測定だけ
ではなく、測定対象物の種々の特性を測定する場合に広
く適用することができる。
【0132】また、上述したように複数の光電変換素子
を設ける場合には、測定対象物からの反射光の反射角度
分布を求めることができるので、測定対象物の表面性を
評価することも可能になる。
【0133】
【発明の効果】上述したように、この発明の光学測定方
法または光学測定装置によれば、収差のある一般的なレ
ンズを用いる場合において、用紙などの測定対象物のレ
ンズ光軸方向の変動に影響されない高精度の測定を行う
ことができる。
【0134】また特に、特定の制限条件を満たす反射領
域を設定することによって、紙面の上下変動などの、測
定対象物のレンズ光軸方向の変動による測定出力の変化
をゼロにすることができ、非常に高精度の測定が可能と
なる。
【0135】さらに、光学測定装置を小型かつ低コスト
にすることができ、カラープリンタなどの画像形成装置
において、装置の大きさおよびコストを増加させずに、
オンライン測定によるフィードバック制御によって、出
力する画像の画質を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の光学測定装置の一例を示す図であ
る。
【図2】この発明の光学測定装置の他の例を示す図であ
る。
【図3】この発明の光学測定方法での特定領域の設定位
置を示す図である。
【図4】先願の発明の光学測定方法による場合の特性を
示す図である。
【図5】収差のある一般的なレンズの後側焦点面に光電
変換素子を配置した場合の特性を示す図である。
【図6】この発明の光学測定方法による場合の特性を示
す図である。
【図7】収差のある一般的なレンズの後側焦点面からレ
ンズに大きく近づけた位置に光電変換素子を配置した場
合の特性を示す図である。
【図8】特定領域の位置と紙面変動許容量との関係を示
す図である。
【図9】特定領域の位置を算出する方法の例を示す図で
ある。
【図10】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図11】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図12】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図13】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図14】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図15】この発明の光学測定システムの一例を示す図
である。
【図16】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図17】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図18】この発明の光学測定装置のさらに他の例を示
す図である。
【図19】この発明の光学測定装置を用いた画像形成装
置の一例を示す図である。
【図20】図19の画像形成装置の画質を制御する部分
を示す図である。
【図21】先願の発明の光学測定方法の原理を説明する
ための図である。
【図22】先願の発明の光学測定方法での制限条件を説
明するための図である。
【図23】先願の発明の光学測定方法での制限条件を説
明するための図である。
【図24】従来の光学測定装置の一例を示す図である。
【図25】従来の光学測定装置の他の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
31 レーザ出力部 32 感光体 37 用紙(測定対象物) 37a 紙面(非測定面) 40 光学測定装置 41 光源 42 反射領域 43 レンズ 43a 光軸 43b 後側焦点面 44 光電変換素子 45 開口部 46 集光レンズ 47 色フィルタ 49 分光器 50 画像制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 久夫 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなか い 富士ゼロックス株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに相対位置が一定となるように設置し
    た光源、レンズおよび光電変換素子を用い、前記光源か
    らの光を測定対象物に照射し、この測定対象物からの反
    射光を前記レンズを介して前記光電変換素子で受光し、
    この光電変換素子の受光出力から、前記測定対象物に関
    する特性を測定する方法において、 前記レンズの光軸上における、前記レンズの前記光電変
    換素子側の焦点面と前記レンズ面との間の距離をfcと
    したとき、前記レンズの光軸上において、前記焦点面か
    ら前記レンズに向けて、fc×0.1以上、fc×0.
    4以下の範囲内の位置の、前記レンズの光軸に垂直な平
    面内における、前記レンズの正射影の範囲内に、前記測
    定対象物で反射して前記レンズを通過した光のうちの任
    意の一部の領域である特定領域を設定して、この特定領
    域を通過する光のみをすべて前記光電変換素子で受光
    し、この光電変換素子が受光した総光量を、この光電変
    換素子の出力とすることを特徴とする光学測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1の光学測定方法において、 前記レンズは球面を用いたレンズであることを特徴とす
    る光学測定方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2の光学測定方法におい
    て、 前記光電変換素子は、前記特定領域の位置に配置し、か
    つ前記特定領域の面積を受光面積とすることを特徴とす
    る光学測定方法。
  4. 【請求項4】請求項1または2の光学測定方法におい
    て、 前記特定領域を開口部とし、前記光電変換素子は、この
    開口部を通過する光のみをすべて受光するものとするこ
    とを特徴とする光学測定方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2の光学測定方法におい
    て、 前記特定領域の位置に、この特定領域を通過する光のみ
    をすべて前記光電変換素子に入射させる集光レンズを配
    置することを特徴とする光学測定方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかの光学測定方法に
    おいて、 前記測定対象物上での、前記光源からの光を反射する領
    域の大きさを、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲内に設定することを特徴とする光学測定方
    法。ただし、Aは前記レンズの端と前記レンズの光軸と
    の間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領域の端と前
    記光軸との間の距離、Cは前記レンズと前記反射領域と
    の間の距離、Dは前記特定領域の端と前記光軸との間の
    距離、fは前記レンズの焦点距離である。
  7. 【請求項7】測定対象物に対して光を照射する光源と、
    この光源からの光の入射方向とは異なる方向を光軸と
    し、前記測定対象物からの反射光の一部が入射するレン
    ズと、このレンズを通過した反射光のうちの、その受光
    領域により定まる光のみをすべて受光するように設置さ
    れ、その受光した総光量を、その出力とする光電変換素
    子とを備え、 その光電変換素子は、前記レンズの光軸上における、前
    記レンズの当該光電変換素子側の焦点面と前記レンズ面
    との間の距離をfcとしたとき、前記レンズの光軸上に
    おいて、前記焦点面から前記レンズに向けて、fc×
    0.1以上、fc×0.4以下の範囲内の位置の、前記
    レンズの光軸に垂直な平面内における、前記レンズの正
    射影の範囲内に、その受光領域が配置され、 前記光源、前記レンズおよび前記光電変換素子は、互い
    に相対位置が一定となるように設置され、前記測定対象
    物は、前記光源、前記レンズおよび前記光電変換素子に
    対する相対位置が、少なくとも前記レンズの光軸方向に
    変化するものであり、前記光電変換素子の出力から、前
    記測定対象物に関する特性を測定することを特徴とする
    光学測定装置。
  8. 【請求項8】請求項7の光学測定装置において、 前記レンズは球面を用いたレンズであることを特徴とす
    る光学測定装置。
  9. 【請求項9】請求項7または8の光学測定装置におい
    て、 前記測定対象物上での、前記光源からの光を反射する領
    域の大きさが、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲内に設定されたことを特徴とする光学測定
    装置。ただし、Aは前記レンズの端と前記レンズの光軸
    との間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領域の端と
    前記光軸との間の距離、Cは前記レンズと前記反射領域
    との間の距離、Dは前記受光領域の端と前記光軸との間
    の距離、fは前記レンズの焦点距離である。
  10. 【請求項10】測定対象物に対して光を照射する光源
    と、この光源からの光の入射方向とは異なる方向を光軸
    とし、前記測定対象物からの反射光の一部が入射する第
    1レンズと、この第1レンズを通過した反射光のうち
    の、その透過領域により定まる光のみをすべて透過させ
    るように設置された第2レンズまたは開口部と、この第
    2レンズまたは開口部を透過した光を受光し、その受光
    した総光量を、その出力とする光電変換素子とを備え、 前記第2レンズまたは開口部は、前記第1レンズの光軸
    上における、前記第1レンズの前記光電変換素子側の焦
    点面と前記第1レンズ面との間の距離をfcとしたと
    き、前記第1レンズの光軸上において、前記焦点面から
    前記第1レンズに向けて、fc×0.1以上、fc×
    0.4以下の範囲内の位置の、前記第1レンズの光軸に
    垂直な平面内における、前記第1レンズの正射影の範囲
    内に、その透過領域が配置され、 前記光源、前記第1レンズ、前記第2レンズまたは開口
    部、および前記光電変換素子は、互いに相対位置が一定
    となるように設置され、前記測定対象物は、前記光源、
    前記第1レンズ、前記第2レンズまたは開口部、および
    前記光電変換素子に対する相対位置が、少なくとも前記
    第1レンズの光軸方向に変化するものであり、前記光電
    変換素子の出力から、前記測定対象物に関する特性を測
    定することを特徴とする光学測定装置。
  11. 【請求項11】請求項10の光学測定装置において、 前記レンズは球面を用いたレンズであることを特徴とす
    る光学測定装置。
  12. 【請求項12】請求項10または11の光学測定装置に
    おいて、 前記測定対象物上での、前記光源からの光を反射する領
    域の大きさが、 A≧B+(C×D)/f の条件の範囲内に設定されたことを特徴とする光学測定
    装置。ただし、Aは前記第1レンズの端と前記第1レン
    ズの光軸との間の距離、Bは前記測定対象物上の反射領
    域の端と前記光軸との間の距離、Cは前記第1レンズと
    前記反射領域との間の距離、Dは前記透過領域の端と前
    記光軸との間の距離、fは前記第1レンズの焦点距離で
    ある。
  13. 【請求項13】請求項7〜12のいずれかの光学測定装
    置において、 点滅させて発光させるように、または発光強度に強弱を
    つけて発光させるように前記光源を制御する手段と、前
    記光電変換素子の受光出力を、前記光源の点滅または発
    光強度の強弱に同期させて取り出す手段とを設けたこと
    を特徴とする光学測定装置。
  14. 【請求項14】請求項7〜13のいずれかの光学測定装
    置において、 前記受光領域または前記透過領域が位置すべき範囲内に
    おいて、前記光電変換素子または前記第2レンズもしく
    は開口部を、複数の位置に設置し、または複数の位置に
    移動させ、その複数の位置での受光出力の合計から、前
    記測定対象物に関する特性を測定することを特徴とする
    光学測定装置。
  15. 【請求項15】請求項7〜14のいずれかの光学測定装
    置において、 前記光源から前記光電変換素子までの光路中に光学フィ
    ルタを設けて、前記光電変換素子の受光出力から、前記
    測定対象物の色を測定することを特徴とする光学測定装
    置。
  16. 【請求項16】請求項7〜14のいずれかの光学測定装
    置において、 前記光源として、発光する光の波長が異なる複数の光源
    を設けるとともに、この複数の光源からの光の前記測定
    対象物からの反射光の前記光電変換素子による受光出力
    を、それぞれの光源ごとに分離して得る手段を設けて、
    前記測定対象物の色を測定することを特徴とする光学測
    定装置。
  17. 【請求項17】請求項10〜12のいずれかの光学測定
    装置において、 前記第2レンズまたは開口部に到達する光を分光器によ
    り検出して、前記測定対象物の色を測定することを特徴
    とする光学測定装置。
  18. 【請求項18】請求項7〜14のいずれかの光学測定装
    置を一つの測定対象物に対して複数設けるとともに、そ
    の複数の光学測定装置の前記光源の発光波長を互いに異
    なるものとし、その複数の光学測定装置の前記光電変換
    素子の受光出力から、前記測定対象物の色を測定するこ
    とを特徴とする光学測定システム。
  19. 【請求項19】画像形成手段により画像が形成された画
    像形成媒体を前記測定対象物として、この画像形成媒体
    の搬送路中に、請求項7〜17のいずれかの光学測定装
    置または請求項18の光学測定システムが設置されると
    ともに、 その光学測定装置または光学測定システムの測定結果に
    基づいて、画像形成媒体に形成される画像の画質を制御
    する制御手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
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