JPH1144389A - 密閉真空容器の製造方法及び二重真空ベローズの製造方法 - Google Patents

密閉真空容器の製造方法及び二重真空ベローズの製造方法

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JPH1144389A
JPH1144389A JP9217085A JP21708597A JPH1144389A JP H1144389 A JPH1144389 A JP H1144389A JP 9217085 A JP9217085 A JP 9217085A JP 21708597 A JP21708597 A JP 21708597A JP H1144389 A JPH1144389 A JP H1144389A
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bellows
vacuum
electron beam
welding machine
double
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Junichi Furuya
淳一 古谷
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】好適な密閉真空容器・二重真空ベローズの製造
方法を提供する。 【解決手段】(イ) 断熱空間部容器を形成している端部環
状部材(3A)に予め内部空間を外部と連通させる小径の貫
通排気孔(3e,3e, …) を一つ以上設けておき、(ロ) 内部
密閉空間に電子線溶接機が配備されていて略真空状態ま
で減圧可能な密閉作業室内にて電子線溶接機の加工対象
位置に前記二重真空ベローズ(100) を保持し、(ハ) 前記
内部密閉空間の内部を減圧して真空状態とし、(ニ) 真空
状態を保ったままで全ての貫通排気孔(3e,3e, …) につ
いてその周壁を前記電子線溶接機を用いて溶融させて各
貫通排気孔(3e,3e, …) を封止するとの各過程により、
例えば中央部を蛇腹にした内外二重の同心筒状部内部の
横断面円環状の断熱空間部(V) を形成したのち真空状態
にした二重真空ベローズ(100) 或いはその他の密閉真空
容器を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体搬送管路中に
おける管接続部等に使用される可撓性筒状接合部材(ベ
ローズ)、特に内部真空の二重構造として断熱性を具備
させた二重真空ベローズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】流体搬送路の構成部材として管同士の接
合箇所において耐振動性を考慮する場合や屈曲配置され
る部位等には曲げが容易な蛇腹構造を有した可撓性の接
合部材(ベローズ)が用いられる。特に、極低温の流体
や高温気体が内部を流れる場合には、保冷・保温のため
に管接合用のベローズにも断熱構造が必要となる。最も
一般的な断熱構造の一つに二重真空断熱構造があり、例
えば図4に示す如くに内外二重の蛇腹部を有し内部を真
空として断熱機能を備えた二重真空ベローズ(100´) が
用いられる。このベローズ両端の接合面(3c,3c) でパイ
プ(P) 外周面が連結され断熱材が巻装されて内部流体が
断熱される。なお、図5は製造過程中のこのベローズの
要部を示す拡大断面図、図6は完成したベローズの要部
拡大断面図である。
【0003】図示した従来用いられている二重真空ベロ
ーズ(100´) においては、例えばステンレス薄材を用い
た長手方向中央部に蛇腹部を具備させた内外二重の同心
筒状部(1,2) との両端を端部環状部材(3A ´,3B ´) で
接合して内部に横断面円環状の断熱空間部(V) を有した
密閉されたほぼ有底円筒二重形状体に形成した後、同ベ
ローズ一端部のY´部で図5に拡大して示すように先端
に結合金具(4) を有した真空排気ポート(5) の一端を端
部環状部材(3A ´) の端面(3d)に設けられた貫通孔(3g)
に挿通させたのちすみ肉溶接等により固設しておき(符
号(6) は溶接部)、ポート先端の結合金具(4) を真空ポ
ンプ(図示せず)に接続し該ポートから例えば10時間
継続して排気を行いベローズ内部を真空に保った後、ス
ポット溶接によりポート(5) 中心の孔部を封止し(図6
参照;符号(7) は封止部)、さらに不要となったポート
先端の突出部を切除するという各工程を経て断熱空間部
(V) の内部を真空状態にして形成するという、多くの工
程と長い作業時間を必要とする方法が採られていた。
【0004】このように上述した従来の方法にておいて
は別体の追加部品として排気ポート(5) 及び完成後は不
要となる結合金具(4) が必要でありコストに反映され
る。また多大な作業工数を要する排気ポートを数多く設
置することは実用的でなく通常は一個のポートを設ける
に留まりこのため真空引きに時間が掛かる(ベローズサ
イズ等によるが10時間程度真空引きを継続する必要が
ある)などの問題点があり、より生産性のより高い簡便
な方法が求められていた。また、排気ポートは付設や点
検作業時に作業者が引っ掛かる等で危険に繋がる慮があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の二重
真空ベローズの構造及び製造工程に鑑みてなされたもの
で部品の削減と工程簡素化・短縮化を図り、より製造容
易且つ低価格化でき突出部も無く安全な二重真空ベロー
ズの製造方法並びに同様に適用可能な一般の密閉真空容
器の製造方法を新規に提案することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の密閉真空容器の製造方法では、先ず、(イ)密
閉容器(100) を形成する外囲部材の外側部位(3d)に予め
当該密閉空間を外部と連通させる狭幅の貫通排気孔(3e,
3e, …) を一つ以上設けておき、(ロ) 内部密閉空間(22)
に電子線溶接機(23)が配備されており略真空状態まで減
圧可能な密閉作業室(20)内にて電子線溶接機(23)の加工
対象位置に前記密閉容器(100) を保持し、(ハ) 前記内部
密閉空間(22)の内部を減圧して真空状態とし、(ニ) 真空
状態を保ったままで前記密閉容器(100) の全ての貫通排
気孔(3e,3e, …) についてその側壁部を前記電子線溶接
機(20)を用いて溶融させて各貫通排気孔(3e,3e, …) を
封止し容器を密封するとの各過程を上記順に行う。
【0007】特に、前記貫通排気孔(3e,3e, …) として
小径の丸孔または狭幅の貫通スリットを設けるようにす
ると好結果が得られる。
【0008】また、本発明による長手方向中央部に蛇腹
部を具備させた内外二重の同心筒状部の両端を端部環状
部材で接合して内部に横断面円環状の断熱空間部を形成
したのち真空状態にした二重真空ベローズの製造方法に
おいては、(イ) 断熱空間部容器を形成している端部環状
部材(3A)に予め内部空間を外部と連通させる小径の貫通
排気孔(3e,3e, …) を一つ以上設けておき、(ロ) 内部密
閉空間(22)に電子線溶接機(23)が配備されていて略真空
状態まで減圧可能な密閉作業室(20)内にて電子線溶接機
(23)の加工対象位置に前記二重真空ベローズ(100) を保
持し、(ハ) 前記内部密閉空間(22)の内部を減圧して真空
状態とし、(ニ) 真空状態を保ったままで全ての貫通排気
孔(3e,3e, …) についてその周壁を電子線溶接機(23)を
用いて溶融させて各貫通排気孔(3e,3e, …) を封止する
との各過程を上記順に行う。
【0009】また、上記方法において、前記貫通排気孔
として端部環状部材(3A)に同心円状に配置された小径の
排気用丸孔(3e,3e, …) を複数個設けるようにする。特
に、前記排気用丸孔(3e,3e, …) の軸方向を電子線溶接
機(23)の照射ビーム方向に対して斜行するように設ける
ようにする、或いは、前記排気用丸孔(3e,3e, …) の軸
方向を二重真空ベローズ軸方向に一致させて設け、前記
電子線溶接機(23)のビーム照射方向を排気用丸孔の延在
方向に斜行させて溶融・封止するようにしても良い。
【0010】
【発明の実施の形態】上述の各発明においては、二重真
空ベローズを含んで一般の密閉真空容器の製造過程にお
ける真空引き・封止過程において密閉容器部の内外を連
通させる貫通排気孔を所定数設けておき真空状態下で電
子線溶接機を用いて全ての貫通排気孔を一溶接工程(或
いは極短時間の作業)にて封止するとの手段を採り入れ
ることで真空引き・封止過程の大幅な短縮化と簡素化を
達成する。
【0011】〔実施例〕以下、本発明方法について密閉
真空容器としての二重真空ベローズの製造を一実施例に
挙げて添付図面に沿って詳細に説明する。図1〜図3の
各図面は、本発明方法を適用し製造されたベローズを示
しており、図1(a) は、要部拡大図を含む二重真空ベロ
ーズ(100) の半断面側面図であり、図1(b) はその端部
の外観斜視図である。また、図2(a) は溶接封止前の端
部外観斜視図、図2(b) は要部を拡大して示す側断面図
である。図3は、本発明に係る電子線溶接作業用の真空
チャンバー(20)の概略構成を二重真空ベローズ(100) 及
びその要部拡大図と共に示した説明図である。
【0012】図の二重真空ベローズ(100) は、先に説明
した二重真空ベローズと同様の流体搬送路構成部材の断
熱構造二重真空断熱構造を有しており、片側端部の連通
部を除いて多くの部分は従来と同様の構成をしている。
即ち、ベローズ(100) は例えばステンレス薄材を用いた
長手方向中央部に蛇腹部が形成された内外二重の同心筒
状部(1,2) を両端で端部環状部材(3A,3B) と接合して内
部に横断面円環状の断熱空間部(V) を有する密閉された
ほぼ有底円筒二重形状体に形成されている。
【0013】但し、二重真空ベローズ(100) を構成して
いる一方の端部環状部材(3A)については、図2(a) の斜
視図に示すように、その環状端面(3d) にその幅方向中
央部に沿って周方向に離散して所定数(図示例では6
個)の排気用丸孔(貫通排気孔:3e,3e, …)が形成され
ている。各貫通排気孔(3e,3e, …) の延在方向(軸方
向)は二重真空ベローズ軸方向と斜行するように径方向
に傾いて形成されており、これに対応して後述する該孔
部の溶融・封止過程では電子線溶接機のビーム照射方向
を二重真空ベローズ軸方向と一致させて封止を行う。な
お、排気用丸孔を二重真空ベローズ軸方向に一致させて
設けておきビーム照射方向が排気用丸孔の方向と斜行す
るように位置させて溶融・封止することも可能である。
【0014】上記貫通排気孔(3e,3e, …) の形成は端部
環状部材(3A)の部品時点で設けても良いし筒状体に組み
上げた後で加工しても良い。いずれにせよ二重真空ベロ
ーズ内部の横断面円環状の断熱空間部(V) はこれら小径
の貫通排気孔(3e,3e, …) のみを介して外部と連通する
ことになる。貫通排気孔の個数及び孔径については製造
設備の排気能力・溶接能力等を考慮して適宜設定する。
このように、本発明では予め後で詳述する真空引き・溶
接封止過程前に密閉容器を形成する外囲部材の外側部位
(3d)に当該密閉空間を外部と連通させる狭幅の貫通排気
孔(3e,3e, …)を一つ以上設けておく。
【0015】続いて、電子線溶接機(23)を用いて、密閉
空間内で略真空状態まで減圧した状態にて前述二重真空
ベローズの真空引き及び溶接封止を行う。図3にこの封
止作業に適した密閉作業室の概略構成を示す。密閉作業
室(20)は、筐体(21)に囲まれた略真空状態まで減圧可能
な内部密閉空間(22)を有しており、この内部密閉空間(2
2)内には電子線溶接機(23)の電子ビーム照射部が配備さ
れ必要に応じては照射位置が制御可能になっている。電
子線溶接機の制御回路部・操作部・電源部等は内部密閉
空間(22)外に配置されている。符号(24)は外部に設けら
れて内部密閉空間(22)に連通して外空間を真空状態に減
圧する真空ポンプ設備である。
【0016】電子線溶接機(23)の加工対象位置には図示
しない既知の加工物保持機構が備えられていて前記密閉
容器(100) を保持するとともに電子線放射位置に沿って
加工部位を移動させる(送り機構)。本例では円形に加
工箇所を移動させる必要がある。なお、この種の密閉作
業室(20)自体は既存の電子線溶接機の付帯設備として一
般的であり、これは本発明実施にあたって特殊な装置は
不要なことを意味する。
【0017】二重真空ベローズの真空引き及び溶接封止
過程を説明する。図3に示すように、密閉作業室の内部
密閉空間(22)内に加工対象となる二重真空ベローズ(10
0) を端部環状部材(3A)の端面を(従って貫通排気孔(3
e,3e, …を))電子線溶接機(20)に対向させて保持させ
る。続いて、真空ポンプ(24)を運転して前記内部密閉空
間(22)の内部を減圧して略真空状態とする。対応して二
重真空ベローズ(100) の断熱空間部(V) も同じように略
真空状態となるが、例示した6個の貫通排気孔(3e,3e,
…) を形成したものでは従来に比して格段に短い排気時
間で、断熱空間部(V) が必要とする真空状態となり作業
時間の大幅な短縮化が図れる。
【0018】ここで、実際の構造に即して時間短縮の度
合いを挙げれば、内径235 mm;外形290 mm;断熱空間部
容積2500ccの二重真空ベローズの場合で従来の方法にて
は排気に要する時間は10時間を要していたが、本発明
による径1 mmの貫通排気孔を6個設けた前述構造の同等
サイズの二重真空ベローズにおいては排気に要する時間
は3時間に減少し、1/3以上の製造時間の短縮が実現
される。
【0019】こうして全体の真空状態を保ったままで電
子線溶接機(23)を稼働させて二重真空ベローズ(100) の
全ての貫通排気孔(3e,3e, …) を封止する。即ち、所定
エネルギーの電子線を各貫通排気孔(3e,3e, …) を一巡
するように円形軌跡に沿って照射すれば、貫通排気孔(3
e)部位では図3中のY部拡大図で示すようにその側壁部
が溶融して溶融部(3f)が貫通排気孔(3e)を確実に封止し
た状態で固化する。こうして二重真空ベローズ(密閉真
空容器) が内部真空状態のまま完全に密封されて二重真
空ベローズが完成する。図3(b) の斜視図には溶接後の
端部の状態が顕れている。このように形状的にも突出部
が無くなるので安全性向上にも寄与する。なお、実情で
は1パスの照射で充分な溶接結果が得られるが、溶接条
件によっては同一加工線上に電子線(EB)を複数回照射し
て所望の仕上がりを得るようにしても良い。
【0020】上述の二重真空ベローズでは、貫通排気孔
(3e,3e, …) としての小径の丸孔(排気用丸孔)の延在
方向(軸方向)を二重真空ベローズ軸方向と斜行するよ
うに設けて、電子線溶接機のビーム照射方向を二重真空
ベローズ軸方向に一致させて排気用丸孔を封止するよう
にしているが、各排気用丸孔の軸方向は二重真空ベロー
ズ軸方向に一致させて設け、溶融・封止過程において電
子線溶接機のビーム照射方向が排気用丸孔の延在方向に
対して斜行するように各部を位置せしめて排気用丸孔を
溶融し封止を行うようにしても良い。
【0021】また、例示した二重真空ベローズにては、
貫通排気孔(丸孔)を端部の環状面に設けたが、これに
限らず端部の側面に設けるようにしても良い。この場合
にも、スリットの深さ方向(軸方向)と電子線溶接機の
照射ビーム方向とが斜行するように孔形成時の軸方向と
ビーム照射方向とを配慮する。
【0022】更には、例示した二重真空ベローズにて
は、貫通排気孔(3e,3e, …) として小径の丸孔を端部の
環状面に設けたが、これに替えて狭幅の貫通スリットを
予め設けるようにし内部密閉空間を真空状態に保ったま
ま当該スリットを電子線溶接機で封止するようにしても
よい。この場合は、スリットの深さ方向(軸方向)と電
子線溶接機の照射ビーム方向とが斜行するように配慮す
る。
【0023】以上説明したように、真空状態にした断熱
空間部(V) を有する本発明の二重真空ベローズの製造方
法にては、(イ) 断熱空間部容器を形成している端部環状
部材(3A)に予め内部空間を外部と連通させる小径の貫通
排気孔(3e,3e, …) を一つ以上設けておく、(ロ) 内部密
閉空間(22)に電子線溶接機(23)が配備されていて略真空
状態まで減圧可能な密閉作業室(20)内にて電子線溶接機
(23)の加工対象位置に前記二重真空ベローズ(100) を保
持する、(ハ) 前記内部密閉空間(22)の内部を減圧して真
空状態とする、(ニ) 真空状態を保ったままで全ての貫通
排気孔(3e,3e,…) についてその周壁を前記電子線溶接
機(23)を用いて溶融させて各貫通排気孔(3e,3e, …) を
封止するとの各過程を順に含むことによって、従来技術
に比して部品の削減と工程の短縮化・簡素化ができ、低
価格でき突出部が無く安全な二重真空ベローズの製造方
法となっている。
【0024】上述した技術は、二重真空ベローズに限ら
ず一般の密閉真空容器の製造方法に適用可能であって全
く同様な効果を得ることができる。即ち、本発明の密閉
真空容器の製造方法は、(イ) 密閉容器を形成する外囲部
材の外側部位に予め当該密閉空間を外部と連通させる狭
幅の貫通排気孔を一つ以上設けておき、(ロ) 内部密閉空
間に電子線溶接機が配備されており略真空状態まで減圧
可能な密閉作業室内にて電子線溶接機の加工対象位置に
前記密閉容器を保持し、(ハ) 前記内部密閉空間の内部を
減圧して真空状態とし、(ニ) 真空状態を保ったままで前
記密閉容器の全ての貫通排気孔についてその側壁部を前
記電子線溶接機を用いて溶融させて各貫通排気孔を封止
し容器を密封するとの各過程を上記順に含むことを特徴
とする。密閉真空容器の形状自体は特に問わないが平面
部或いは筒面部を有しているのが好ましい(殆どの場
合、このような部位が見いだせる)。貫通排気孔を設け
る位置についてはより自由度が高く側面等も利用でき
る。貫通排気孔として小径の丸孔または狭幅の貫通スリ
ットが好ましい。この方法に於ける作用及び効果も、例
示した二重真空ベローズに於けると同等であるので、こ
こでの繰り返しての説明は省略する。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、
(イ) 密閉容器を形成する外囲部材の外側部位に予め当該
密閉空間を外部と連通させる狭幅の貫通排気孔を一つ以
上設けておき、(ロ) 内部密閉空間に電子線溶接機が配備
されており略真空状態まで減圧可能な密閉作業室(20)内
にて電子線溶接機の加工対象位置に前記密閉容器を保持
し、(ハ) 前記内部密閉空間の内部を減圧して真空状態と
し、(ニ) 真空状態を保ったままで前記密閉容器の全ての
貫通排気孔についてその側壁部を前記電子線溶接機(20)
を用いて溶融させて各貫通排気孔を封止し容器を密封す
るとの各過程により、例えば中央部を蛇腹にした内外二
重の同心筒状部内部の横断面円環状の断熱空間部(V) を
形成したのち真空状態にした二重真空ベローズやその他
一般の密閉真空容器を製造するようにしたから、従来の
製造方法に比して部品の削減と工程簡素化・短縮化が達
成でき、製品の低価格化につながる。なお突出部が無い
から、より安全な密閉真空容器・二重真空ベローズが得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明に係る二重真空ベローズの要部拡
大図を含む半断面側面図、(b)はその端部の外観斜視図
である。
【図2】(a) は本発明に係る二重真空ベローズの溶接封
止前の端部外観斜視図、(b) は要部を拡大して示す側断
面図である。
【図3】本発明に係る電子線溶接作業用の真空チャンバ
ーの概略構成を二重真空ベローズとその要部拡大図と共
に示した説明図である。
【図4】従来の二重真空ベローズの半断面側面図であ
る。
【図5】図4のベローズの製造過程中での要部を示す拡
大断面図である。
【図6】図4のベローズの完成時の要部を示す拡大断面
図である。
【符号の説明】
(1,2) …同心筒状部、 (3A,3B) …端部環状部材、 (3d)…外側部位(端部面)、 (3e,3e, …) …貫通排気孔、 (20)…密閉作業室、 (22)…内部密閉空間、 (23)…電子線溶接機、 (100) …二重真空ベローズ(密閉容器)、 (V) …断熱空間部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ) 密閉容器(100) を形成する外囲部材
    の外側部位(3d)に予め当該密閉空間を外部と連通させる
    狭幅の貫通排気孔(3e,3e, …) を一つ以上設けておき、 (ロ) 内部密閉空間(22)に電子線溶接機(23)が配備されて
    おり略真空状態まで減圧可能な密閉作業室(20)内にて電
    子線溶接機(23)の加工対象位置に前記密閉容器(100) を
    保持し、 (ハ) 前記内部密閉空間(22)の内部を減圧して真空状態と
    し、 (ニ) 真空状態を保ったままで前記密閉容器(100) の全て
    の貫通排気孔(3e,3e,…) についてその側壁部を前記電
    子線溶接機(20)を用いて溶融させて各貫通排気孔(3e,3
    e, …) を封止し容器を密封するとの各過程を上記順に
    含むことを特徴とする密閉真空容器の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記貫通排気孔(3e,3e, …) として小径
    の丸孔または狭幅の貫通スリットを設けることを特徴と
    する請求項1に記載の密閉真空容器の製造方法。
  3. 【請求項3】 長手方向中央部に蛇腹部を具備させた内
    外二重の同心筒状部(1,2) の両端を端部環状部材(3A,3
    B) で接合して内部に横断面円環状の断熱空間部(V) を
    形成したのち真空状態にした二重真空ベローズ(100) の
    製造方法であって、 (イ) 断熱空間部容器を形成している端部環状部材(3A)に
    予め内部空間を外部と連通させる小径の貫通排気孔(3e,
    3e, …) を一つ以上設けておき、 (ロ) 内部密閉空間(22)に電子線溶接機(23)が配備されて
    いて略真空状態まで減圧可能な密閉作業室(20)内にて電
    子線溶接機(23)の加工対象位置に前記二重真空ベローズ
    (100) を保持し、 (ハ) 前記内部密閉空間(22)の内部を減圧して真空状態と
    し、 (ニ) 真空状態を保ったままで全ての貫通排気孔(3e,3e,
    …) についてその周壁を前記電子線溶接機(23)を用いて
    溶融させて各貫通排気孔(3e,3e, …) を封止するとの各
    過程を上記順に含むことを特徴とする二重真空ベローズ
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記貫通排気孔として端部環状部材(3A)
    に同心円状に配置された小径の排気用丸孔(3e,3e, …)
    を複数個設けることを特徴とする請求項3に記載の二重
    真空ベローズの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記排気用丸孔(3e,3e, …) の軸方向を
    電子線溶接機(23)の照射ビーム方向に対して斜行するよ
    うに設ける請求項3または4に記載の二重真空ベローズ
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記排気用丸孔(3e,3e, …) の軸方向を
    二重真空ベローズ軸方向に一致させて設け、電子線溶接
    機(23)のビーム照射方向を排気用丸孔の延在方向に斜行
    させて溶融・封止する請求項3または4に記載の二重真
    空ベローズの製造方法。
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JPH1144389A true JPH1144389A (ja) 1999-02-16

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6859535B1 (en) 1998-10-16 2005-02-22 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Digital content protection system
KR100597885B1 (ko) 2006-01-17 2006-07-06 주식회사 포항다께다 익스팬션 죠인트의 이중화 방법
US7093619B2 (en) 2002-03-25 2006-08-22 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Vacuum-insulated pipe
KR100825377B1 (ko) 2006-02-08 2008-04-28 유창밸브 주식회사 단열이중관
CN108204523A (zh) * 2016-12-20 2018-06-26 核工业西南物理研究院 一种复合管道真空穿透组件
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US11702271B2 (en) 2016-03-04 2023-07-18 Concept Group Llc Vacuum insulated articles with reflective material enhancement

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