JPH1144316A - コンロッド及びコンロッドの製造方法 - Google Patents

コンロッド及びコンロッドの製造方法

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JPH1144316A
JPH1144316A JP9215484A JP21548497A JPH1144316A JP H1144316 A JPH1144316 A JP H1144316A JP 9215484 A JP9215484 A JP 9215484A JP 21548497 A JP21548497 A JP 21548497A JP H1144316 A JPH1144316 A JP H1144316A
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forging
notch
connecting rod
large end
shape
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Tomio Miyazaki
富夫 宮崎
Yoneichi Honda
米一 本田
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RIKEN TANZOU KK
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RIKEN TANZOU KK
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C7/00Connecting-rods or like links pivoted at both ends; Construction of connecting-rod heads
    • F16C7/02Constructions of connecting-rods with constant length
    • F16C7/023Constructions of connecting-rods with constant length for piston engines, pumps or the like
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C9/00Bearings for crankshafts or connecting-rods; Attachment of connecting-rods
    • F16C9/04Connecting-rod bearings; Attachments thereof
    • F16C9/045Connecting-rod bearings; Attachments thereof the bearing cap of the connecting rod being split by fracturing

Abstract

(57)【要約】 【課題】ノッチの機械加工を不要とし、しかもノッチを
深くして大端部の破断分割性を向上させ、かつ破断分割
面の接合面積を大きくして横ずれに対する抵抗が強く得
られるようにしたコンロッド及びコンロッドの製造方法
を提供する。 【解決手段】大端部2、小端部3及びこの間をつなぐロ
ッド部4からなるコンロッド1を鍛造で成形する過程に
おいて、荒打ち鍛造段階(d)で大端部2の破断分割予
定部位の端面及び/又は側面にV形又はU形の溝5aを
形成し、バリ取り鍛造段階(e)で前記溝5aを両側か
ら肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチ5として残すように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍛造で成形するコ
ンロッドの大端部を破断分割するようにした内燃機関の
コンロッド及びコンロッドの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】大端部、小端部及びこの間をつなぐロッ
ド部からなるコンロッドを鍛造で成形し、機械仕上げ加
工途中で大端部の破断分割予定部位に溝を加工して、こ
の溝より破断分割するようにしたコンロッドが特開昭5
8−37311号、特開昭61−21414号、特公平
3−18053号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の溝加工は機
械加工であり、シャープな形状を作る必要からブローチ
などの特殊な工具が使用され加工コストが高くなってい
る。また、破断面の縁部が荒く欠け落ち易い問題があ
る。大端部を破断分割する溝加工はノッチ機能としては
大きく深い程有効であるが、他方破断分割面は接合使用
するものであるから、使用時は接合面積が大きいほど横
ずれに対する抵抗が強く有効であり、ノッチを大きく深
くすると、それだけ接合面積が小さくなるなどの矛盾が
生じており、ノッチを大きく深くするには限度があっ
た。
【0004】本発明の目的は、ノッチの機械加工を不要
とし、しかもノッチを深くして大端部の破断分割性を向
上させ、かつ破断分割面の接合面積を大きくして横ずれ
に対する抵抗が強く得られるようにしたコンロッド及び
コンロッドの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のコンロッドは請求項1に記載の通り、大端
部、小端部及びこの間をつなぐロッド部からなるコンロ
ッドを鍛造で成形する過程において、前記大端部の破断
分割予定部位に予め鍛造欠陥をノッチとして残し、この
ノッチ部位で破断分割するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0006】上記の目的を達成するための本発明のコン
ロッドの製造方法は請求項2に記載の通り、大端部、小
端部及びこの間をつなぐロッド部からなるコンロッドを
鍛造で成形する過程において、荒打ち鍛造段階で大端部
の破断分割予定部位の端面及び/又は側面にV形又はU
形の溝を形成し、バリ取り鍛造段階で前記溝を両側から
肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチとして残すようにした
ことを特徴とするものである。
【0007】また、他の製造方法は請求項3に記載の通
り、大端部、小端部及びこの間をつなぐロッド部からな
るコンロッドを鍛造で成形する過程において、バリ取り
鍛造段階で大端部の破断分割予定部位の端面及び/又は
側面にV形又はU形の溝を形成し、その後前記溝を両側
から肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチとして残すように
したことを特徴とするものである。
【0008】さらに、他の製造方法は請求項4に記載の
通り、前記端面のノッチ形状を鋸歯状及び穂妻状とし、
接合面の横ずれ抵抗を強めるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2において、1は本発明
によるコンロッドであり、大端部2、小端部3及びこの
間をつなぐロッド部4からなり鍛造で成形したものであ
る。
【0010】この本発明によるコンロッド1は、前記大
端部2の破断分割予定部位に予め鍛造欠陥をノッチ5と
して残し、このノッチ5の部位で破断分割するようにし
たものである。
【0011】上記のコンロッド1を製造する本発明の製
造方法について図3乃至図7によって説明する。 [第1実施例]第1実施例は図3で示すように(a)〜
(f)の鍛造成形過程において前記鍛造欠陥をノッチ5
として残した本発明のコンロッド1を製造する。
【0012】すなわち、図3の(a)では素材である丸
棒10を示し、この丸棒10を図3の(b)ではレデュ
ースロールにより肉の配分を行った状態11にする。図
3の(c)〜(e)は一般的に使用されている鍛造用メ
カニカルプレスにおける成形プロセスであり、図3の
(c)では前記レデュースロール鍛造後の肉の配分を行
った状態11を潰した平形形態12とし、図3の(d)
では前記潰した平形形態12をコンロッド1の形状に近
い形態に荒打ち鍛造する。さらに、図3の(e)では仕
上げ形状にバリ13を残した形状に鍛造する。そして、
最後に別プレスで前記荒打ち段階で生じているバリ13
を除去して図3の(f)で示すようなコンロッド1の製
品とする。
【0013】そこで、本発明の第1実施例では、前記図
3の(d)における荒打ち鍛造段階において、同時に大
端部2の破断分割予定部位の端面及び/又は側面に後述
する鍛造欠陥をノッチ5として残すためのV形又はU形
の溝5aを形成する。尚、前記端面のノッチ形状は鋸歯
状及び穂妻状に形成することが望ましい。
【0014】さらに、図3の(e)におけるバリ取り鍛
造段階において、コンロッド1の大端部2及び小端部3
に鍛造力を付与して前記溝5aを両側から肉寄せ鍛造
し、拡開しているV形又はU形の溝5aを圧着させ鍛造
欠陥をノッチ5として残すものである。前記V形又はU
形の溝5aの圧着は鍛造力によって密着しているが、決
して接合はしておらず、一般鍛造品における欠陥に相当
するシワ傷状態で鍛造を終了するのである。そして、前
記したように最後に別プレスで前記荒打ち段階で生じて
いるバリ13を除去して図3の(f)で示すようなコン
ロッド1の製品とする。
【0015】すなわち、前記図3の(d)における荒打
ち鍛造段階においては図4で示すように、大端部2の破
断分割予定部位の端面及び/又は側面にはV形又はU形
の溝5aが形成されるが、前記図3の(e)におけるバ
リ取り鍛造段階において図5で示すように、拡開してい
るV形又はU形の溝5aはシワ傷状の鍛造欠陥となりノ
ッチ5として残るのである。しかも、このノッチ5は拡
開しているV形又はU形の溝5aを肉寄せ鍛造するた
め、図6で示すように、深いシワ傷が得られるのであ
る。
【0016】前記図3の(e)におけるバリ取り鍛造段
階を終了したコンロッド1の鍛造品は、その後必要に応
じて熱処理、ショットブラストなどの工程を経て機械加
工され、機械加工の途中あるいは終了後にノッチ5によ
る破断分割予定部位で破断分割する。
【0017】前記破断分割においては、鍛造時に形成し
たシワ傷によるノッチ5は、従来の機械加工による溝に
比べて深くてしかもシャープであるため、破断分割作業
が容易に得られると共に、接合使用時にはノッチ5も破
断分割面に含まれるため、接合面積が大きく、横ずれに
対する抵抗が強く得られる。この横ずれに対する抵抗は
前記端面のノッチ5の形状を鋸歯状及び穂妻状に形成す
ることにより、さらに一層強く得られる。
【0018】[第2実施例]第2実施例は第1実施例の
技術思想と同様であり、V形又はU形の溝5aの形成
と、これの肉寄せ鍛造工程を変更したものである。
【0019】すなわち、図7で示すように(a)〜
(e)の鍛造成形過程は第1実施例と同様である。第1
実施例では荒打ち鍛造段階(d)でV形又はU形の溝5
aを形成し、バリ取り鍛造段階(e)で肉寄せ鍛造した
が、第2実施例ではバリ取り鍛造段階で図7の(f)で
示すように、大端部2の破断分割予定部位の端面及び/
又は側面にV形又はU形の溝5aを形成し、図7の
(g)で示すように、バリ取り鍛造をさらに1工程追加
して、大端部2に鍛造力Pを付与して前記溝5aを肉寄
せ鍛造し、拡開しているV形又はU形の溝5aを圧着さ
せ鍛造欠陥をノッチ5として残すものである。尚、この
場合も端面のノッチ形状は鋸歯状及び穂妻状に形成する
ことが望ましい。
【0020】この第2実施例においても第1実施例と同
様に、V形又はU形の溝5aの圧着は鍛造力Pによって
密着しているが、決して接合はしておらず、一般鍛造品
における欠陥に相当するシワ傷状態で鍛造を終了し、鍛
造時に形成したシワ傷によるノッチ5は、従来の機械加
工による溝に比べて深くてしかもシャープであるため、
破断分割作業が容易に得られると共に、接合使用時には
ノッチ5も破断分割面に含まれるため、接合面積が大き
く、横ずれに対する抵抗が強く得られる。この横ずれに
対する抵抗は前記端面のノッチ5の形状を鋸歯状及び穂
妻状に形成することにより、さらに一層強く得られる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、鍛造
段階で大端部の破断分割予定部位にV形又はU形の溝を
形成し、これを肉寄せ鍛造して圧着させ鍛造欠陥をノッ
チとして残すようにしたものであるから、ノッチは深く
てしかもシャープとなり、破断分割性を向上し、破断作
業が容易となり、破断面の縁部が欠け落ちることなく破
断分割することができる。また、接合使用時には圧着さ
せて鍛造欠陥としたノッチも破断分割面に含まれるた
め、接合面積が大きく、横ずれに対する抵抗が強く得ら
れ、大端部の強度向上にもなる内燃機関用コンロッド鍛
造品を提供することができる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンロッドの正面図
【図2】図1の側面図
【図3】本発明による製造方法の第1実施例を示す図
【図4】図3のA−A線断面図
【図5】図3のB−B線断面図
【図6】図3のC−C線断面図
【図7】本発明による製造方法の第2実施例を示す図
【符号の説明】
1 コンロッド 2 大端部 3 小端部 4 ロッド部 5 ノッチ 5a V形又はU形の溝
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 コンロッド及びコンロッドの製造方
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鍛造で成形するコ
ンロッドの大端部を破断分割するようにした内燃機関の
コンロッド及びコンロッドの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】大端部、小端部及びこの間をつなぐロッ
ド部からなるコンロッドを鍛造で成形し、機械仕上げ加
工途中で大端部の破断分割予定部位に溝を加工して、こ
の溝より破断分割するようにしたコンロッドが特開昭5
8−37311号、特開昭61−21414号、特公平
3−18053号に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の溝加工は機
械加工であり、シャープな形状を作る必要からブローチ
などの特殊な工具が使用され加工コストが高くなってい
る。また、破断面の縁部が荒く欠け落ち易い問題があ
る。大端部を破断分割する溝加工はノッチ機能としては
大きく深い程有効であるが、他方破断分割面は接合使用
するものであるから、使用時は接合面積が大きいほど横
ずれに対する抵抗が強く有効であり、ノッチを大きく深
くすると、それだけ接合面積が小さくなるなどの矛盾が
生じており、ノッチを大きく深くするには限度があっ
た。
【0004】本発明の目的は、ノッチの機械加工を不要
とし、しかもノッチを深くして大端部の破断分割性を向
上させ、かつ破断分割面の接合面積を大きくして横ずれ
に対する抵抗が強く得られるようにしたコンロッド及び
コンロッドの製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のコンロッドは請求項1に記載の通り、大端
部、小端部及びこの間をつなぐロッド部からなるコンロ
ッドを鍛造で成形する過程において、前記大端部の破断
分割予定部位に予め鍛造欠陥をノッチとして残し、この
ノッチ部位で破断分割するようにしたことを特徴とする
ものである。
【0006】上記の目的を達成するための本発明のコン
ロッドの製造方法は請求項2に記載の通り、大端部、小
端部及びこの間をつなぐロッド部からなるコンロッドを
鍛造で成形する過程において、荒打ち鍛造段階で大端部
の破断分割予定部位の端面及び/又は側面にV形又はU
形の溝を形成し、バリ取り鍛造段階で前記溝を両側から
肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチとして残すようにした
ことを特徴とするものである。
【0007】また、他の製造方法は請求項3に記載の通
り、大端部、小端部及びこの間をつなぐロッド部からな
るコンロッドを鍛造で成形する過程において、バリ取り
鍛造段階で大端部の破断分割予定部位の端面及び/又は
側面にV形又はU形の溝を形成し、その後前記溝を両側
から肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチとして残すように
したことを特徴とするものである。
【0008】さらに、他の製造方法は請求項4に記載の
通り、前記端面のノッチ形状を鋸歯状及び稲妻状とし、
接合面の横ずれ抵抗を強めるようにしたことを特徴とす
るものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。図1及び図2において、1は本発明
によるコンロッドであり、大端部2、小端部3及びこの
間をつなぐロッド部4からなり鍛造で成形したものであ
る。
【0010】この本発明によるコンロッド1は、前記大
端部2の破断分割予定部位に予め鍛造欠陥をノッチ5と
して残し、このノッチ5の部位で破断分割するようにし
たものである。
【0011】上記のコンロッド1を製造する本発明の製
造方法について図3乃至図7によって説明する。 [第1実施例]第1実施例は図3で示すように(a)〜
(f)の鍛造成形過程において前記鍛造欠陥をノッチ5
として残した本発明のコンロッド1を製造する。
【0012】すなわち、図3の(a)では素材である丸
棒10を示し、この丸棒10を図3の(b)ではレデュ
ースロールにより肉の配分を行った状態11にする。図
3の(c)〜(e)は一般的に使用されている鍛造用メ
カニカルプレスにおける成形プロセスであり、図3の
(c)では前記レデュースロール鍛造後の肉の配分を行
った状態11を潰した平形形態12とし、図3の(d)
では前記潰した平形形態12をコンロッド1の形状に近
い形態に荒打ち鍛造する。さらに、図3の(e)では仕
上げ形状にバリ13を残した形状に鍛造する。そして、
最後に別プレスで前記荒打ち段階で生じているバリ13
を除去して図3の(f)で示すようなコンロッド1の製
品とする。
【0013】そこで、本発明の第1実施例では、前記図
3の(d)における荒打ち鍛造段階において、同時に大
端部2の破断分割予定部位の端面及び/又は側面に後述
する鍛造欠陥をノッチ5として残すためのV形又はU形
の溝5aを形成する。尚、前記端面のノッチ形状は鋸歯
状及び稲妻状に形成することが望ましい。
【0014】さらに、図3の(e)におけるバリ取り鍛
造段階において、コンロッド1の大端部2及び小端部3
に鍛造力を付与して前記溝5aを両側から肉寄せ鍛造
し、拡開しているV形又はU形の溝5aを圧着させ鍛造
欠陥をノッチ5として残すものである。前記V形又はU
形の溝5aの圧着は鍛造力によって密着しているが、決
して接合はしておらず、一般鍛造品における欠陥に相当
するシワ傷状態で鍛造を終了するのである。そして、前
記したように最後に別プレスで前記荒打ち段階で生じて
いるバリ13を除去して図3の(f)で示すようなコン
ロッド1の製品とする。
【0015】すなわち、前記図3の(d)における荒打
ち鍛造段階においては図4で示すように、大端部2の破
断分割予定部位の端面及び/又は側面にはV形又はU形
の溝5aが形成されるが、前記図3の(e)におけるバ
リ取り鍛造段階において図5で示すように、拡開してい
るV形又はU形の溝5aはシワ傷状の鍛造欠陥となりノ
ッチ5として残るのである。しかも、このノッチ5は拡
開しているV形又はU形の溝5aを肉寄せ鍛造するた
め、図6で示すように、深いシワ傷が得られるのであ
る。
【0016】前記図3の(e)におけるバリ取り鍛造段
階を終了したコンロッド1の鍛造品は、その後必要に応
じて熱処理、ショットブラストなどの工程を経て機械加
工され、機械加工の途中あるいは終了後にノッチ5によ
る破断分割予定部位で破断分割する。
【0017】前記破断分割においては、鍛造時に形成し
たシワ傷によるノッチ5は、従来の機械加工による溝に
比べて深くてしかもシャープであるため、破断分割作業
が容易に得られると共に、接合使用時にはノッチ5も破
断分割面に含まれるため、接合面積が大きく、横ずれに
対する抵抗が強く得られる。この横ずれに対する抵抗は
前記端面のノッチ5の形状を鋸歯状及び稲妻状に形成す
ることにより、さらに一層強く得られる。
【0018】[第2実施例]第2実施例は第1実施例の
技術思想と同様であり、V形又はU形の溝5aの形成
と、これの肉寄せ鍛造工程を変更したものである。
【0019】すなわち、図7で示すように(a)〜
(e)の鍛造成形過程は第1実施例と同様である。第1
実施例では荒打ち鍛造段階(d)でV形又はU形の溝5
aを形成し、バリ取り鍛造段階(e)で肉寄せ鍛造した
が、第2実施例ではバリ取り鍛造段階で図7の(f)で
示すように、大端部2の破断分割予定部位の端面及び/
又は側面にV形又はU形の溝5aを形成し、図7の
(g)で示すように、バリ取り鍛造をさらに1工程追加
して、大端部2に鍛造力Pを付与して前記溝5aを肉寄
せ鍛造し、拡開しているV形又はU形の溝5aを圧着さ
せ鍛造欠陥をノッチ5として残すものである。尚、この
場合も端面のノッチ形状は鋸歯状及び稲妻状に形成する
ことが望ましい。
【0020】この第2実施例においても第1実施例と同
様に、V形又はU形の溝5aの圧着は鍛造力Pによって
密着しているが、決して接合はしておらず、一般鍛造品
における欠陥に相当するシワ傷状態で鍛造を終了し、鍛
造時に形成したシワ傷によるノッチ5は、従来の機械加
工による溝に比べて深くてしかもシャープであるため、
破断分割作業が容易に得られると共に、接合使用時には
ノッチ5も破断分割面に含まれるため、接合面積が大き
く、横ずれに対する抵抗が強く得られる。この横ずれに
対する抵抗は前記端面のノッチ5の形状を鋸歯状及び
妻状に形成することにより、さらに一層強く得られる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明によると、鍛造
段階で大端部の破断分割予定部位にV形又はU形の溝を
形成し、これを肉寄せ鍛造して圧着させ鍛造欠陥をノッ
チとして残すようにしたものであるから、ノッチは深く
てしかもシャープとなり、破断分割性を向上し、破断作
業が容易となり、破断面の縁部が欠け落ちることなく破
断分割することができる。また、接合使用時には圧着さ
せて鍛造欠陥としたノッチも破断分割面に含まれるた
め、接合面積が大きく、横ずれに対する抵抗が強く得ら
れ、大端部の強度向上にもなる内燃機関用コンロッド鍛
造品を提供することができる利点を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるコンロッドの正面図
【図2】図1の側面図
【図3】本発明による製造方法の第1実施例を示す図
【図4】図3のA−A線断面図
【図5】図3のB−B線断面図
【図6】図3のC−C線断面図
【図7】本発明による製造方法の第2実施例を示す図
【符号の説明】 1 コンロッド 2 大端部 3 小端部 4 ロッド部 5 ノッチ 5a V形又はU形の溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大端部、小端部及びこの間をつなぐロッ
    ド部からなるコンロッドを鍛造で成形する過程におい
    て、前記大端部の破断分割予定部位に予め鍛造欠陥をノ
    ッチとして残し、このノッチ部位で破断分割するように
    したことを特徴とするコンロッド。
  2. 【請求項2】 大端部、小端部及びこの間をつなぐロッ
    ド部からなるコンロッドを鍛造で成形する過程におい
    て、荒打ち鍛造段階で大端部の破断分割予定部位の端面
    及び/又は側面にV形又はU形の溝を形成し、仕上げ鍛
    造段階で前記溝を両側から肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノ
    ッチとして残すようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載のコンロッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 大端部、小端部及びこの間をつなぐロッ
    ド部からなるコンロッドを鍛造で成形する過程におい
    て、バリ取り鍛造段階で大端部の破断分割予定部位の端
    面及び/又は側面にV形又はU形の溝を形成し、その後
    前記溝を両側から肉寄せ鍛造して鍛造欠陥をノッチとし
    て残すようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコ
    ンロッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記端面のノッチ形状を鋸歯状及び穂妻
    状とし、接合面の横ずれ抵抗を強めるようにしたことを
    特徴とする請求項2及び3に記載のコンロッドの製造方
    法。
JP9215484A 1997-07-28 1997-07-28 コンロッド及びコンロッドの製造方法 Expired - Lifetime JP3008186B2 (ja)

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JP9215484A Expired - Lifetime JP3008186B2 (ja) 1997-07-28 1997-07-28 コンロッド及びコンロッドの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106040957A (zh) * 2016-06-20 2016-10-26 安徽省瑞杰锻造有限责任公司 连杆锻件的全纤维锻造工艺

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