JPH1143521A - モールド組成物、モールド部品およびモールド部品の製造方法 - Google Patents

モールド組成物、モールド部品およびモールド部品の製造方法

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JPH1143521A
JPH1143521A JP14895698A JP14895698A JPH1143521A JP H1143521 A JPH1143521 A JP H1143521A JP 14895698 A JP14895698 A JP 14895698A JP 14895698 A JP14895698 A JP 14895698A JP H1143521 A JPH1143521 A JP H1143521A
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JP
Japan
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mold
crosslinkable monomer
monomer
electronic component
mold composition
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP14895698A
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English (en)
Inventor
Yoshikazu Yamagata
芳和 山縣
Fumitoshi Yamashita
文敏 山下
Hiroshi Onishi
宏 大西
Takahiko Terada
貴彦 寺田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化時間を短縮し、成形サイクル性を向上
し、その結果、生産性に優れたモールド組成物を提供
し、そのモールド組成物を使用してモールド部品を優れ
た生産性で製造する。 【解決手段】 不飽和アルキド樹脂と架橋性モノマーと
を含有する不飽和ポリエステルと含有するモールド組成
物であって、その架橋性モノマーは2−ヒドロキシエチ
ル アクリレート、または、2−ヒドロキシエチル メ
タクリレートを含有する。 (a) 発熱可能なコイルを持つステータ部品の回りに、そ
のモールド組成物を覆う工程と、(b) 前記コイルに通電
して、前記ステータ部品に熱を発生する工程と、(c) 前
記ステータ部品に発生された前記熱により、前記モール
ド組成物を硬化する工程とにより、モールド部品が製造
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はモールド組成物、モ
ールド部品およびモールド部品の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、熱硬化性樹脂の中に埋め込まれた
モールド部品の製造方法は、 1.埋め込まれる部品を加温した金型中に入れ、 2.部品を設置した金型の中に、モールド材である硬化
前の熱硬化性樹脂をインジェクション方式やトランスフ
ァー方式により充填して、部品を樹脂で覆い、 3.その金型の中の熱硬化性樹脂を反応開始温度以上に
加熱して、硬化を行い、 4.最終的に完全に硬化して硬化反応が終了して後に、
モールド部品を金型から取り出す、などの工程を備える
ものであった。
【0003】硬化時間を短縮させ、生産性を向上させる
ためには、できるだけ早くモールド材の温度を反応開始
温度以上に上げることが必要である。
【0004】そのため、埋め込まれる部品やモールド材
を予め加温しておくことによって、硬化時間を短縮する
方法などが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】埋め込まれる部品を予
め加温しておくという従来方法において、部品の温度が
熱硬化性樹脂の反応開始温度に近い温度まで加温された
とき、その加熱された部品を設置した金型の中にモール
ドを注入していく工程の途中で、硬化が始まり、そのた
めに、モールド材が完全に金型の中に注入できなかった
り、モールド材が部品の中に完全に充填されなかったり
するという欠点があった。
【0006】さらに、硬化されたモールド部品にクラッ
クが生じたりして、完全なモールド部品ができないとい
う欠点があった。
【0007】このように、埋め込まれる部品の予備加熱
温度はあまり上げられないという制限があった。
【0008】また、熱硬化性樹脂の反応開始温度や硬化
時間は、樹脂中に添加されている過酸化物などの重合開
始剤の種類により大きく影響を受け、そのために、重合
開始剤の種類を選択することにより、硬化時間を制御し
ていた。
【0009】しかし、硬化時間を短くするような重合開
始剤は一般的に反応開始温度も低下させ、そのために、
モールド材の保存期間が短くなり、モールド材の保存安
定性が劣るという欠点があった。
【0010】本発明は、生産性を向上したモールド組成
物およびモールド部品の製造方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のモールド組成物
は、不飽和アルキド樹脂と、前記不飽和アルキド樹脂に
架橋反応可能な架橋性モノマーとを備え、前記架橋性モ
ノマーは、(化1)基と[−CO2−]基と[−OH]基
とを持つ化学式の第一の架橋性モノマーを含有するもの
である。
【0012】本発明のモールド部品は、不飽和アルキド
樹脂、および、この不飽和アルキド樹脂に架橋反応可能
な架橋性モノマーとからなる組成物の硬化樹脂と、前記
硬化樹脂により覆われて設置された電子部品とを備え、
前記前記架橋性モノマーは、(化1)基と[−CO2−]
基と[−OH]基とを持つ第一の架橋性モノマーを含有
するものである。
【0013】本発明のモールド部品の製造方法は、発熱
可能な電子部品の回りに、モールド組成物を覆う工程
と、前記電子部品に通電して、前記電子部品に熱を発生
する工程と、前記電子部品に発生された前記熱により、
前記モールド組成物を硬化する工程とを備えるものであ
る。
【0014】特に望ましくは、前記第一の架橋性モノマ
ーが、2−ヒドロキシエチル アクリレートおよび2−
ヒドロキシエチル メタクリレートのうちの少なくとも
一つである。
【0015】特に望ましくは、前記電子部品は導電線を
巻いて形成されたコイルを有し、前記コイルへの通電に
より、前記コイルが前記熱を発生する。
【0016】上記の構成により、モールド組成物の硬化
時間が短縮される。さらに、モールド部品の生産性が向
上する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明のモールド組成物は、不飽
和アルキド樹脂と、前記不飽和アルキド樹脂に架橋反応
可能な架橋性モノマーとを備え、前記架橋性モノマー
は、(化1)基と[−CO2−]基と[−OH]基とを含
む第一の架橋性モノマーを含有する。
【0018】本発明のモールド部品は、不飽和アルキド
樹脂、および、この不飽和アルキド樹脂に架橋反応可能
な架橋性モノマーとからなる組成物の硬化樹脂と、前記
硬化樹脂により覆われて設置された電子部品とを備え、
前記前記架橋性モノマーは、(化1)基と[−CO2−]
基と[−OH]基とを持つ第一の架橋性モノマーを含有
するものである。
【0019】本発明のモールド部品の製造方法は、発熱
可能な電子部品の回りに、モールド組成物を覆う工程
と、前記電子部品に通電して、前記電子部品に熱を発生
する工程と、前記電子部品に発生された前記熱により、
前記モールド組成物を硬化する工程とを備える。
【0020】特に望ましくは、前記電子部品は、導電線
を巻いて形成されたコイルを有し、前記コイルへの通電
により、前記コイルが前記熱を発生する。
【0021】特に望ましくは、(化1)基と[−CO
2−]基と[−OH]基とを持つ前記第一の架橋性モノ
マは(化2)基と[−OH]基とを持つ。
【0022】特に望ましくは、前記第一の架橋性モノマ
ーが、2−ヒドロキシエチル アクリレートおよび2−
ヒドロキシエチル メタクリレートのうちの少なくとも
一つである。
【0023】特に望ましくは、前記架橋性モノマーは、
さらに、スチレンを含む第二の架橋性モノマーを含有す
る。
【0024】特に望ましくは、前記架橋性モノマーの含
有割合は、前記架橋性モノマーのうちの約1モル%から
約80モル%の範囲である。
【0025】特に望ましくは、前記スチレンと前記第一
の架橋性モノマーとの合計の含有割合は、前記架橋性モ
ノマーのうちの約90モル%以上である。
【0026】特に望ましくは、前記モールド組成物は、
さらに、反応開始剤、フィラー、補強材、低収縮剤、着
色剤、増粘剤、および離型剤からなる群から選ばれる少
なくとも一つを備える。
【0027】本発明において、前記不飽和アルキド樹脂
と前記架橋性モノマーとを含有する組成物が不飽和ポリ
エステルと称される。
【0028】本発明における不飽和ポリエステルとし
て、特に限定されないが、例えば、不飽和多塩基酸と飽
和多塩基酸とグリコール類との反応によって生成させる
不飽和アルキドと架橋性モノマーとを備えた不飽和ポリ
エステルが使用できる。
【0029】不飽和アルキドの化学構造中の不飽和基
(すなわちC=C基)が架橋性モノマーの不飽和基(す
なわちC=C基)と重合反応して、架橋された硬化樹脂
が生成する。
【0030】不飽和多塩基酸としては、例えば、無水マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等が用いられる。
【0031】飽和多塩基酸としては、例えば、無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメ
チレンテトラヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フ
タル酸、アジピン酸、セバシン酸等が使用される。
【0032】グリコール類としては、例えば、プロピレ
ングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグルコー
ル、ジブロムネオペンチルグリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、水素化ビスフェノ
ールA等が使用される。
【0033】2−ヒドロキシエチル アクリレートまた
は2−ヒドロキシエチル メタクリレートは、(化1)基
と[−CO2−]基と[−OH]基とを含む架橋性モノ
マーの一種であり、不飽和アルキドと架橋反応を行なう
と共に、硬化時間を短縮する機能を持つ。
【0034】この不飽和アルキド樹脂と架橋性モノマー
に加えて、さらにメチルメタクリレート、酢酸ビニル、
ビニルトルエン、α−メチルスチレン、メチルアクリレ
ート等の他の架橋性モノマーを含有するモールド組成物
も使用可能である。
【0035】これらのモノマーのうち、スチレンが望ま
しく、この組成物は、優れた架橋反応性と低コストを有
する。
【0036】架橋性モノマー中に含有される2−ヒドロ
キシエチル アクリレートまたは2−ヒドロキシエチル
メタクリレートの割合は、約1モル%から約80モル
%未満の範囲が望ましく、30〜70モル%が最も望ま
しい。
【0037】架橋性モノマー中に含有される2−ヒドロ
キシエチル アクリレートまたは2−ヒドロキシエチル
メタクリレートの割合が約1モル%以下の場合、硬化
時間を短縮する効果が少ない。
【0038】約80モル%以上の場合も硬化時間を短縮
する効果が少ない。また、2−ヒドロキシエチル アク
リレートまたは2−ヒドロキシエチル メタクリレート
とのうちのの少なくとも1成分とスチレンと他の架橋性
モノマーとを含む組成物において、上記ヒドロキシアク
リレート化合物とスチレンとの合計が90モル%以上で
ある組成物が特に望ましく、この場合、安価で架橋性も
良好で、同時に硬化時間を短縮できる。
【0039】上記ヒドロキシアクリレート化合物とスチ
レン以外のその他の架橋性モノマーを10モル%より多
く含んでいる組成物の場合、上記ヒドロキシアクリレー
トによる硬化時間の短縮効果が小さくなったり、金型に
樹脂が残存しやすくなるなどの問題が発生することがあ
る。
【0040】架橋性モノマーの総量は、不飽和多塩基酸
に対してモル比で約1.3倍〜約5倍の添加含有量が望
ましい。
【0041】不飽和多塩基酸に対する架橋性モノマーの
モル比が約1.3以下の場合、未反応の不飽和多塩基酸
が多くなり、その結果、成型品やその組成物をバインダ
とするプラスチック成形体の強度等が低下する。
【0042】不飽和多塩基酸に対する架橋性モノマーの
モル比が約5以上の場合、未反応のモノマーが多く残存
し、その結果、プラスチック成形体の強度が低下する。
【0043】また、モールド組成物の中に、フィラー、
補強材、低収縮剤、反応開始剤、着色剤、増粘剤、離型
剤の添加助剤を混入した構成も可能である。フィラーと
しては、例えば、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、カオ
リン、水酸化アルミニウム、タルク、マイカ、けいそう
土、ガラス等の粉末が使用される。その粉末の形状は限
定されない。
【0044】補強材としては、ガラス繊維、セラミック
繊維、炭素繊維、有機繊維などが使用される。
【0045】有機繊維としては、ビニロン、ポリプロピ
レン、ポリエステル、アラミド繊維、等が使用される。
【0046】炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル
またはレーヨンなどの焼成物が使用される。
【0047】低収縮剤としては、例えば、ポリスチレ
ン、ポリカプロラクトン、ポリジプロピレンアジペー
ト、ポリジプロピレンイソフタレート等が使用される。
【0048】反応開始剤としては、例えば、t-ブチルパ
ーオクエート、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーベンゾ
エート、2,2,ビス(t-ブチルパーオキシ)ブタン、3,3,
5,トリメチル(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等
が使用される。
【0049】着色剤としては、一般的な染料や顔料を用
いることができ、例えば、酸化鉄、酸化チタン、カドミ
ウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、ク
ロムバーミリオン、群青等の無機顔料やアゾ化合物、シ
アニンブルー、塩素化シアニンブルー、シアニングリー
ン等の有機顔料、インジゴレッド、オイルレッド等の染
料やカーボンブラック等が使用される。
【0050】増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、多価イソ
シアナート化合物等が使用される。
【0051】離型剤としては、例えば、フッ素系界面活
性剤、ステアリン酸亜鉛等が使用される。
【0052】本発明のモールド部品の製造方法におい
て、埋め込まれる部品としては、巻線コイル等の通電に
より発熱する電子部品が使用される。
【0053】通電による発熱の利用を大きくするために
は発熱部を多く有している部品が好ましく、例えばモー
タやトランスなどが特に望ましい。
【0054】また、発熱部であるコイルの導電材料とし
ては、できるだけ比熱の大きな材料が望ましく、例え
ば、銅やアルミニウムが望ましい。このような材料は、
通電の少ないエネルギーにより温度を上昇できる。
【0055】コイルの巻線の絶縁皮膜としては、例え
ば、ポリビニルホルマール、ナイロン、ポリエステル、
ポリウレタン、ポリエステルイミド、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリアミドイミド等が使用される。
【0056】その中でも高い耐熱性を持つ材料がコイル
温度を大きく上げることができるために、特に好まし
い。
【0057】コイルへの通電条件は、部品の所望の表面
温度によってきめられる。通電は直流電流または交流電
流が使用されるが、直流電流の方がコイルの場合、効率
的に加温できるため特に、好ましい。
【0058】印加する電流あるいは電圧はコイルの巻数
などによって大きく変わるが、電流としては数アンペア
〜数十アンペア程度が好ましく、電圧としては数十ボル
ト〜数百ボルトの範囲が望ましい。
【0059】あまり高い電流や電圧を印加した場合、コ
イルの絶縁皮膜などが侵されたり、断線したりするた
め、コイルの材質などを考慮して印加する電流や電圧を
決定しなければならない。通電によって加温された部品
の表面温度としては、熱硬化性樹脂の反応開始温度以上
で、コイルの絶縁皮膜などに影響を与えない範囲内で、
できるだけ高い温度が硬化時間の短縮には好ましい。
【0060】しかしながら、あまり急激に温度を上昇し
た場合、モールド成形物にクラックが生じたり、または
コイルが応力を受けるという問題が発生するため、最適
な温度が制御される必要があり、必ずしも熱硬化性樹脂
の反応開始温度以上にしなければならないというわけで
はない。
【0061】モールド部品の製造方法に使用される熱硬
化性樹脂は特に限定されなく、例えば、不飽和アルキド
樹脂を含有する不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ユリア樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹
脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド、ウレタン樹
脂等が使用される。
【0062】特に、2−ヒドロキシエチル アクリレー
トまたは2−ヒドロキシエチル メタクリレートのうち
の少なくともひとつと不飽和ポリエステルとを含む熱硬
化性樹脂が望ましく、この組成物は硬化時間を短縮す
る。
【0063】約1モル%〜約80モル%の2−ヒドロキ
シエチル アクリレートと2−ヒドロキシエチル メタ
クリレートとのうちり少なくとも一つを含有する不飽和
ポリエステルが特に望ましく、この組成物は、著しく硬
化時間を短縮できる。
【0064】以下具体的実施例により、本発明を詳細に
説明する。
【0065】
【実施例】
(実施例1)本発明のモールド組成物の実施例を次に説
明する。
【0066】(a)種々の組成の無水フタル酸と無水フ
マル酸とプロピレングリコールとから生成される不飽和
アルキド樹脂と、架橋性モノマーであるスチレンと2−
ヒドロキシエチルメタクリレートと、低収縮剤であるポ
リカプロラクトンとの混合物100重量部と、(b)反
応開始剤t−ブチルパーオキシベンゾエイト1重量部と
を加えて攪拌混合して6種類の樹脂液組成物を得た。
【0067】なお、樹脂液組成物中のポリカプロラクト
ンの含有量は、6.5wt%である。
【0068】樹脂液組成物中の架橋性モノマーに対する
不飽和アルキド樹脂のモル比は、約2.8である。
【0069】スチレンに対する2−ヒドロキシエチル
メタクリレートの割合だけが異なるように、6種類の樹
脂液組成物を調整した。
【0070】架橋性モノマー中に占める2−ヒドロキシ
エチル メタクリレートのモル濃度は、それぞれ10
%、20%、30%、50%、70%、80%である。
【0071】次に、充填剤である炭酸カルシウム68.
3重量部、ビニロンチョップドストランド0.7重量
部、離型剤であるステアリン酸亜鉛0.9重量部、着色
剤である炭素粉末0.3重量部、表面光沢材であるポリ
エチレンパウダー1.8重量部とを、ニーダを用いて、
乾式混 合を約5分間行なって、均一に混合された乾式
混合物を得た。
【0072】この乾式混合物73重量部に前述の樹脂液
組成物21.2重量部を徐々に加え、混練し、均一なペ
ースト状混合物を得た。
【0073】さらに、このペースト状混合物の94.2
重量部に、6.8重量部のガラス繊維を均一に分散させ
ながら短時間で添加し、ガラス繊維が濡れて均一に分散
した時に混練を終了した。このようにして、6種類のモ
ールド組成物を得た。
【0074】キュラストメータを用いて、各モールド組
成物の150℃における硬化時間を測定した。その結果
を(表1)に示す。なお、表中のH(mol%)は架橋性モ
ノマー中に占める2−ヒドロキシエチル メタクリレー
トのモル濃度を表している。
【0075】また、比較例1として、2−ヒドロキシエ
チル メタクリレートを全く含まないで、スチレンのみ
を使用し、他の組成や調整の仕方は前述の実施例と全く
同じようにして作成したモールド材組成物を作製した。
【0076】この2−ヒドロキシエチル メタクリレー
トを含有しないモールド組成物について、同様に硬化時
間を測定し、その結果を表1に併せて示す。
【0077】なお、表中では、この比較例1のH(mol
%)は「0」で示す。
【0078】
【表1】
【0079】(表1)から以下のことが判る。2−ヒド
ロキシエチル メタクリレートを約10モル%含有する
ことにより硬化時間は短くなる。
【0080】2−ヒドロキシエチル メタクリレートの
モル濃度が約80モル%未満において、2−ヒドロキシ
エチル メタクリレートの割合が大きくなるにしたがっ
て、硬化時間は短くなる傾向があり、約80モル%では
急激に硬化時間が長くなった。
【0081】特に、2−ヒドロキシエチル メタクリレ
ートのモル濃度が約30%〜約70%の範囲で硬化時間
が最も短くなった。
【0082】すなわち、同じ種類の反応開始剤を同量使
用した場合においても、架橋性モノマー中に含有する2
−ヒドロキシエチル メタクリレートのモル濃度が約8
0モル%未満のモールド組成物は、著しく硬化時間を短
縮でき、その結果、モールド部品の生産性を向上させる
ことができる。
【0083】特に2−ヒドロキシエチル メタクリレー
トのモル濃度が約30%〜約70%の範囲の場合、硬化
時間が最も短縮される。
【0084】なお、上記の実施例において、2−ヒドロ
キシエチル メタクリレートの代わりに、2−ヒドロキ
シエチル アクリレートを含有するモールド組成物を使
用した場合も、硬化時間が上記実施例と殆ど同じ程度で
短縮された。
【0085】(実施例2)本発明のモールド部品の製造
方法の実施例を説明する。
【0086】まず、モールド組成物の調製方法について
説明する。無水フタル酸と、無水フマル酸と、プロピレ
ングリコールとから生成される不飽和アルキド65重量
部と、スチレン35重量部と、重合禁止剤メトキシヒド
ロキノン0.01重量部とを、室温で攪拌溶解させ、不
飽和ポリエステルを得た。
【0087】他方、ポリジプロピレンイソフタレート4
0重量部を、スチレン60重量部に室温で攪拌溶解させ
て、低収縮化剤を得た。
【0088】上記不飽和ポリエステル71重量部、低収
縮化剤29重量部、重合開始剤の1,1−(t−ブチル
パーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン1
重量部とを攪拌混合して、樹脂液組成物を得た。
【0089】さらに、他方、充填剤である炭酸カルシウ
ム17.8重量部と水酸化アルミニウム48.5重量部、
離型剤であるステアリン酸亜鉛1.5重量部、着色剤で
ある炭素粉末0.4重量部とをニーダを使用して、5分
間乾式混合を行った。このようにして、均一に混合され
た乾式混合物を得た。
【0090】次に、この乾式混合物68.2重量部に、
前述の樹脂液組成物22重量部を徐々に加え、混練し、
均一なペースト状混合物を得た。
【0091】さらに、このペースト状混合物90.2重
量部に、9.8重量部のガラス繊維を均一に分散させな
がら、短時間で添加し、ガラス繊維が濡れて均一に分散
したところで混練を終了した。このようにしてモールド
組成物1を調製した。
【0092】次に、導電線を巻いた巻線コイルを有する
電子部品としてモータのステータを用いたモールド部品
の製造方法について説明する。
【0093】ステータの概略斜視図を図1に示す。図1
において、ステータは内径40mm、外径88mm、積厚1
3mmの鉄心1と、その鉄心1を部分的に被覆した絶縁物
3と、鉄心1に導電線を巻いたコイル2とを備える。
【0094】コイル2は主巻線と補助巻線とを有する。
コイル2の特性が(表2)に示される。
【0095】
【表2】
【0096】なお、コイルに通電する場合は、主巻線お
よび補助巻線の端子を連結して、主巻線および補助巻線
に同電圧を印加した。
【0097】次に、このようなステータを埋め込んでモ
ールドし、モールドステータを製造する方法について説
明する。
【0098】まず、ステータのコイル表面温度とコイル
表面から1.5mm離れた部分の温度(モールド組成物を
充填した時には、モールド組成物の温度)とを測定する
ために、ステータに温度計を取り付ける。
【0099】なお、完成したモールド部品の硬化された
モールド組成物の厚みは、コイル表面温度を測定してい
る部分において、約15mmである。
【0100】次に、そのステータを90℃に予め加温
し、その加温されたステータを150℃に加温してある
金型にセットした。
【0101】その後、モールド組成物1をステータを設
置した金型の中にトランスファーした。
【0102】モールド組成物1が完全にステータを覆っ
た状態で金型内に充填されて後に、コイルに直流300
Vの電圧を印加した。
【0103】コイル表面温度が150℃に達したとき
(モールド組成物を充填後30秒後)に通電を止めた。
【0104】その後、モールド組成物中の温度が最大値
(170℃)に達した後(モールド充填後75秒後)に
金型を開け、モールド部品を取り出した。
【0105】なお、モールド組成物中の温度は120℃
程度から急激に上昇し、最大値まで達した。
【0106】比較例2として、実施例と同じモールド組
成物1を用いて、コイルに通電する工程を除いて上記と
同じように操作した。
【0107】モールド組成物中の温度が最高温度に達し
てから(モールド組成物を充填後123秒後)金型を開
け、モールド部品を取り出した。このようにして、比較
例2のモールド部品を調製した。
【0108】さらに、比較例3として、比較例2と同じ
ようにコイルに通電する工程を除いて、モールド部品を
作製した。
【0109】この場合、実施例における金型を開けた時
と同じ時間後(モールド組成物充填後75秒後)に金型
を開けて、モールド部品を取り出した。得られた各々の
モールド部品の外観も観察した。
【0110】(表3)にモールド組成物を充填した時点
からの時間と、コイルの表面温度およびモールド組成物
の温度変化についてまとめて示す。
【0111】なお、表中の測定点の「C」および「M」
は、各々コイルの表面(C)およびモールド組成物中
(M)の温度を示す。また、時間「0」秒ではコイル表
面温度およびモールド組成物中の温度は80℃程度にな
っている。
【0112】このことは、室温のモールド組成物をトラ
ンスファーしたため、および、ステータを金型にセット
している間に冷やされたため、コイル表面温度が90℃
から一旦80℃程度まで低下し、逆にモールド組成物の
温度がトランスファー内でも加温されて上昇して約80
℃になったことを表している。
【0113】
【表3】
【0114】本実施例において、モールド組成物を金型
に充填後、75秒の時間が経過してとき、コイル表面か
ら1.5mm離れた点のモールド組成物の温度が最高温度
に達し、その時点でモールド部品を金型から取り出し
た。
【0115】この得られたモールド部品は、外観上にお
けるクラックなどの発生がなく、十分に硬化しており、
完全なモールド部品が得られた。
【0116】比較例2の場合、モールド組成物を充填
後、123秒が経過したときに、モールド組成物の温度
は最高温度に達しており、硬化するために長い時間が必
要であった。
【0117】比較例3の場合、数本のクラックが、得ら
れたモールド部品の表面に発生しており、完全なモール
ド部品が得られなかった。
【0118】以上の結果から、次のことが判る。モール
ド組成物が電子部品を設置した金型の中に充填されて後
に、埋め込まれた電子部品のコイルに通電して加熱する
ことによりモールド組成物の硬化を促進できる。
【0119】本実施例の場合、約40%も硬化時間を短
縮することができた。 (実施例3)本発明のモールド部品の製造方法の他の実
施例について説明する。
【0120】まず、モールド組成物の作製方法について
説明する。無水フタル酸と、無水フマル酸とプロピレン
グリコールから生成した不飽和アルキド65重量部と、
スチレン35重量部と、重合禁止剤メトキシヒドロキノ
ンを0.01重量部とを混合し、室温で攪拌溶解させ
て、混合物「A」を得た。
【0121】他方、低収縮剤ポリジプロピレンアジペー
ト36重量部を、2−ヒドロキシエチル メタクリレー
ト64重量部に室温で攪拌溶解させて、混合物「B」を
得た。
【0122】上記混合物「A」74重量部と混合物
「B」26重量部と重合開始剤1,1−(t−ブチルパ
ーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン1重
量部とを攪拌混合して、樹脂液組成物を得た。
【0123】次に、充填剤である炭酸カルシウム17.
8重量部と水酸化アルミニウム48.5重量部、離型剤
であるステアリン酸亜鉛1.5重量部、着色剤である炭
素粉末0.4重量部とをニーダを使用して、5分間乾式
混合を行った。このようにして、均一に混合された乾式
混合物を得た。
【0124】この混合物68.2重量部に先に混合して
おいた樹脂液組成物22重量部を徐々に加え、混練し、
均一なペースト状混合物を得た。
【0125】さらに、このペースト状混合物90.2重
量部に、9.8重量部のガラス繊維を均一に分散させな
がら、短時間で添加し、ガラス繊維が濡れて均一に分散
した状態になったとき、混練を終了した。このようにし
てモールド組成物2を調製した。
【0126】また、モールド組成物2の樹脂液組成物を
以下のように変更し、他は同じ組成、作成方法により、
モールド組成物3を作成した。
【0127】まず、無水フタル酸と無水フマル酸とプロ
ピレングリコールから生成した不飽和アルキド63.5
重量部と、スチリン27重量部と2−ヒドロキシチエル
メタクリレート9.5重量部と、重合禁止剤メトキシ
ヒドロキノン0.01重量部とを混合し、室温で攪拌溶
解させた。このようにして、混合物「C」を得た。
【0128】他方、低収縮化剤ポリジプロピレンアジペ
ート36重量部を、2−ヒドロキシエチル メタクリレ
ート64重量部に室温で攪拌溶解させて、混合物「D」
を得た。
【0129】上記混合物「C」と、混合物「D」26重
量部と重合開始剤1,1−(t−ブチルパーオキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン1重量部とを攪
拌混合して、樹脂液組成物を得た。
【0130】この樹脂液組成物と、前述と同じ各種の充
填剤とを有するモールド組成物3を調製した。この2種
類のモールド組成物2とモールド組成物3を用いて、実
施例2と同じ条件でモールド部品を作成した。
【0131】(表4)に、モールド組成物を金型に注入
した時点からの時間と、コイル表面温度およびモールド
組成物中の温度変化についてまとめて示す。
【0132】また、実施例2において説明したモールド
組成物1を用いた場合における実験結果も併せて(表
4)に示す。
【0133】なお、各モールド組成物1、2、3のスチ
レンに対する2−ヒドロキシエチルメタクリレートのモ
ル比は、各々100:0、65:35、50:50であ
る。
【0134】モールド組成物2を用いた場合、モールド
組成物を充填して後、55秒が経過した時に、モールド
組成物中の温度が最高に達したため、金型を開けてモー
ルド部品を取り出した。
【0135】モールド組成物3を用いた場合、モールド
組成物を充填して後、45秒が経過した時、モールド組
成物中温度が最高温度に達したため、金型を開けてモー
ルド部品を取り出した。
【0136】
【表4】
【0137】得られたすべてのモールド部品は、外観上
クラックを発生せず、完全な成形物が得られた。
【0138】さらに、モールド組成物中のスチレンをメ
タクリル酸2−ヒドロキシエチルに置き換える割合が大
きくなるにしたがって、モールド組成物中の温度が最高
温度に達するまでに要する時間が短くなり、その結果、
硬化時間が短縮された。
【0139】(実施例4)本実施例では、実施例3のモ
ールド組成物3を用いた。コイルを有する電子部品とし
て実施例2とは異なるコイルの巻き方をしたステータを
用いた。
【0140】本実例において用いたステータの概略斜視
図を図2に示す。内径51mm、外径86mm、積厚11mm
の鉄心4にコイル5を(表5)に示す回数巻いたステー
タを用いた。
【0141】
【表5】
【0142】コイル5の表面温度は、互いに隣り合うコ
イルの中間の空間部分(図2の温度測定部6)の温度で
あり、この部分の温度が測定できるようにステータに温
度計を取り付けた。
【0143】測定部6は、モールド組成物を充填した時
のモールド組成物の温度である。
【0144】なお、得られるモールド部品の硬化された
樹脂層の厚みは、コイル表面温度を測定している部分で
約14 である。まず、90℃に予め加温しておいたコ
イルを有するステータを、150℃に加温してある金型
にセットした。
【0145】次に、モールド組成物3を、ステータを設
置した金型の中にトランスファーした。
【0146】モールド組成物3が完全にステータを覆
い、金型内に充填されて後に、コイルに直流300Vの
電圧を印加してコイルを加熱した。コイルの表面温度が
150℃に達したとき(モールド材充填後82秒後)に
通電を止めた。
【0147】その後、モールド組成物中の温度が最大値
(170℃程度)に達した後(モールド材充填後127
秒後)、金型を開け、モールド部品を取り出した。
【0148】なお、モールド組成物中の温度は120℃
程度から急激に上昇して最大値まで達した。
【0149】比較例4として、コイルに通電する工程を
除いて上記と同じように操作した。モールド組成物中の
温度が最高温度に達してから(モールド組成物充填後1
63秒後)金型を開け、モールド部品を取り出した。こ
のようにして比較例4のモールド部品を調製した。さら
に、比較例5として、比較例4と同じようにコイルに通
電する工程を除いて、モールド部品を作成した。
【0150】実施例4で金型を開けた時と同じ時間(モ
ールド組成物を充填後127秒後)で金型を開けて、モ
ールド部品を取り出した。得られた各々のモールド部品
の外観も観察した。
【0151】(表6)に、モールド組成物を充填した時
点からの時間と、コイルの表面温度およびモールド組成
物中の温度変化についてまとめて示す。
【0152】なお、表中の測定点の「C「および「M」
は、各々コイルの表面(C)およびモールド材中(M)
の温度を表している。
【0153】
【表6】
【0154】本実施例では、モールド組成物を充填して
後、127秒が経過した時、モールド組成物の温度は最
高温度に達しており、その時点でモールド部品を金型か
ら取り出した。
【0155】得られたモールド部品は外観上もクラック
などの発生がなく、十分に硬化しており、完全なモール
ド部品が得られた。
【0156】比較例4の場合では、モールド組成物を充
填して後、163秒が経過した時、モールド組成物の温
度は最高温度に達しており、硬化するために長い時間が
必要であった。
【0157】しかしながら、外観上も問題無いモールド
部品が得られた。比較例5の場合では、数本のクラック
がモールド部品に発生しており、完全なモールド部品が
得られなかった。
【0158】以上の結果より、モールド組成物を電子部
品に充填後、埋め込まれた電子部品のコイルに通電して
加熱することによりモールド組成物の硬化を促進でき
る。
【0159】本実施例の場合、約20%硬化時間を短縮
することができた。なお、以上の実施例では、導電線を
巻いたコイルを有する部品としてモータのステータを用
いたが、これに限定される必要はなく、導電線を巻いた
コイルを有するトランス部品も使用可能である。
【0160】また、熱硬化性樹脂として不飽和ポリエス
テルを用いたが、これに限定される必要はなく、エポキ
シ樹脂やフェノール樹脂などを用いることも可能であ
る。
【0161】
【発明の効果】以上のように本発明のモールド組成物に
より硬化時間を短縮できる。その結果、一定時間内にお
ける成形サイクルが増し、生産性が向上する。
【0162】また、本発明のモールド部品の製造方法に
より、樹脂の硬化反応を促進させ、硬化時間を大幅に短
縮させることができる。
【0163】2−ヒドロキシエチル アクリレートまた
は2−ヒドロキシエチル メタクリレートのうちの少な
くともひとつを含む不飽和ポリエステルの使用により、
特に優れた上記の効果が得られる。
【0164】このようなモールド組成物およびモールド
部品の製造方法は、容易に実施可能であり、部品の生産
性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるモールド部品の製造
方法に使用されるモータのステータの概略斜視図
【図2】本発明の他の実施例におけるモールド部品の製
造方法に使用されるモータのステータの概略斜視図
【符号の説明】
1 鉄心 2 コイル 3 絶縁物 4 鉄心 5 コイル 6 温度測定部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C08F 283/01 220:18 212:08) C08L 67:08 (72)発明者 寺田 貴彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和アルキド樹脂と、前記不飽和アル
    キド樹脂に架橋反応可能な架橋性モノマーとを備え、前
    記架橋性モノマーは、(化1)基と[−CO2−]基と
    [−OH]基とを持つ化学式の第一の架橋性モノマーを
    含有するモールド組成物。 【化1】
  2. 【請求項2】 (化1)基と[−CO2−]と[−OH]
    基とを持つ化学式の前記第一の架橋性モノマーは、(化
    2)基と[−OH]基とを持つ化学式である請求項1記
    載のモールド組成物。 【化2】
  3. 【請求項3】 第一の架橋性モノマーが、2−ヒドロキ
    シエチル アクリレートおよび2−ヒドロキシエチル
    メタクリレートのうちの少なくとも一つである請求項2
    記載のモールド組成物。
  4. 【請求項4】 第一の架橋性モノマーの含有割合は、前
    記架橋性モノマーのうちの約1モル%から約80モル%
    の範囲である請求項3記載のモールド組成物。
  5. 【請求項5】 架橋性モノマーは、さらに、スチレンを
    含有する第二の架橋性モノマーを備える請求項1、2、
    3または4記載のモールド組成物。
  6. 【請求項6】 架橋性モノマーは、さらに、スチレンを
    含有する第二の架橋性モノマーを備え、前記スチレンと
    前記第一の架橋性モノマーとの合計の含有割合は、前記
    架橋性モノマーのうちの約90モル%以上である請求項
    1、2、3または4記載のモールド組成物。
  7. 【請求項7】 不飽和アルキド樹脂は、不飽和多塩基酸
    と飽和多塩基酸とグリコールとの化学反応により生成す
    る請求項1記載のモールド組成物。
  8. 【請求項8】 反応開始剤、フイラー、補強材、低収縮
    剤、着色剤、増粘剤、および離型剤からなる群から選ば
    れる少なくとも一つを備えた請求項1記載のモールド組
    成物。
  9. 【請求項9】 不飽和アルキド樹脂と前記架橋性モノマ
    ーとの反応により、硬化されたモールド部品が生成され
    る請求項1、2、3または4記載のモールド組成物。
  10. 【請求項10】 電子部品がその中に覆われるように埋
    め込まれ、不飽和アルキド樹脂と前記架橋性モノマーと
    の反応により、硬化されたモールド部品が生成される請
    求項1、2、3または4記載のモールド組成物。
  11. 【請求項11】 不飽和アルキド樹脂、および、この不
    飽和アルキド樹脂に架橋反応可能な架橋性モノマーを備
    えたモールド組成物の硬化樹脂と、前記硬化樹脂により
    覆われて設置された電子部品とからなり、前記架橋性モ
    ノマーは、(化1)基と[−CO2−]基と[−OH]基
    とを持つ化学式の第一の架橋性モノマーを含有すること
    を特徴とするモールド部品。
  12. 【請求項12】 第一の架橋性モノマーが、2−ヒドロ
    キシエチル アクリレートおよび2−ヒドロキシエチル
    メタクリレートのうちの少なくとも一つである請求項
    11記載のモールド部品。
  13. 【請求項13】 架橋性モノマーは、さらに、スチレン
    を含有する第二の架橋性モノマーを備える請求項12記
    載のモールド部品。
  14. 【請求項14】 第一の架橋性モノマーの含有割合は、
    前記第一の架橋性モノマと前記第二の架橋性モノマーと
    の合計に対して、約1モル%から約80モル%の範囲で
    ある請求項13記載のモールド部品。
  15. 【請求項15】 電子部品は発熱可能な性質を有し、こ
    の前記電子部品が通電されることにより熱を発生し、こ
    の熱によって、不飽和アルキド樹脂と架橋性モノマーと
    が反応して、硬化樹脂が生成する請求項11記載のモー
    ルド部品。
  16. 【請求項16】 電子部品は、導電線を巻いて形成され
    たコイルを有し、このコイルへの通電により熱を発生す
    る請求項15記載のモールド部品。
  17. 【請求項17】 電子部品がモータのステータであり、
    前記ステータは、導電線を巻いて形成されたコイルを有
    し、前記コイルへの通電により熱を発生する請求項15
    記載のモールド部品。
  18. 【請求項18】 電子部品が導電線を巻いて形成された
    コイルを有するトランスであり、このトランスへの通電
    により熱を発生する請求項15記載のモールド部品。
  19. 【請求項19】 発熱可能な電子部品の回りに、モール
    ド組成物を覆う工程と、前記電子部品に通電して、前記
    電子部品に熱を発生する工程と、前記電子部品に発生さ
    れた前記熱により、前記モールド組成物を硬化する工程
    とを備えたモールド部品の製造方法。
  20. 【請求項20】 電子部品は、導電線を巻いて形成され
    たコイルを有し、前記コイルへの通電により熱を発生す
    る請求項19記載のモールド部品の製造方法。
  21. 【請求項21】 モールド組成物は、不飽和アルキド樹
    脂と、前記不飽和アルキド樹脂に架橋反応可能な架橋性
    モノマーとを備え、この架橋性モノマーは、(化1)基と
    [−CO2−]基と[−OH]基とを持つ化学式の第一
    の架橋性モノマーを含有する請求項19記載のモールド
    部品の製造方法。
  22. 【請求項22】 第一の架橋性モノマーが、2−ヒドロ
    キシエチル アクリレートおよび2−ヒドロキシエチル
    メタクリレートのうちの少なくとも一つである請求項
    21記載のモールド部品の製造方法。
  23. 【請求項23】 架橋性モノマーは、さらに、スチレン
    を含有する第二の架橋性モノマーを含有する請求項2
    0、21または22記載のモールド部品の製造方法。
  24. 【請求項24】 第一の架橋性モノマーの含有割合は、
    前記架橋性モノマーのうちの約1モル%から約80モル
    %の範囲である請求項22記載のモールド部品の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 モールド組成物は、反応開始剤、フイ
    ラー、補強材、低収縮剤、着色剤、増粘剤、および離型
    剤からなる群から選ばれる少なくとも一つを備えた請求
    項19記載のモールド部品の製造方法。
  26. 【請求項26】 電子部品は、モータのステータであ
    り、このステータは、導電線を巻いて形成されたコイル
    を有し、前記コイルへの通電により熱を発生する請求項
    21記載のモールド部品の製造方法。
  27. 【請求項27】 電子部品は、導電線を巻いて形成され
    たコイルを有するトランスであり、このトランスへの通
    電により熱を発生する請求項21記載のモールド部品の
    製造方法。
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