JPH1143384A - 無機質板の製造方法 - Google Patents
無機質板の製造方法Info
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- JPH1143384A JPH1143384A JP20177697A JP20177697A JPH1143384A JP H1143384 A JPH1143384 A JP H1143384A JP 20177697 A JP20177697 A JP 20177697A JP 20177697 A JP20177697 A JP 20177697A JP H1143384 A JPH1143384 A JP H1143384A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B40/00—Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
- C04B40/02—Selection of the hardening environment
- C04B40/0259—Hardening promoted by a rise in pressure
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- Drying Of Solid Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 乾燥設備を不要にして製造コストを低減する
ことができる無機質板の製造方法を提供する。 【解決手段】 含水無機質板1をオートクレーブ養生後
に乾燥して無機質板を製造する。オートクレーブ養生で
用いるオートクレーブ槽2内の昇圧と減圧を交互に行う
ことによって含水無機質板1を乾燥する。オートクレー
ブ養生で用いるオートクレーブ槽2を利用して含水無機
質板1の乾燥を行なうことができる。
ことができる無機質板の製造方法を提供する。 【解決手段】 含水無機質板1をオートクレーブ養生後
に乾燥して無機質板を製造する。オートクレーブ養生で
用いるオートクレーブ槽2内の昇圧と減圧を交互に行う
ことによって含水無機質板1を乾燥する。オートクレー
ブ養生で用いるオートクレーブ槽2を利用して含水無機
質板1の乾燥を行なうことができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壁材や屋根材など
の建材等に用いられる無機質板の製造方法に関するもの
である。
の建材等に用いられる無機質板の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、セメントを含む固形分を水に
分散させてセメント組成物を調製し、これを板状に成形
して含水無機質板を形成した後、含水無機質板をオート
クレーブ養生し、この後、含水無機質板を熱風乾燥機な
どで乾燥することによって無機質板を形成することが行
われている。
分散させてセメント組成物を調製し、これを板状に成形
して含水無機質板を形成した後、含水無機質板をオート
クレーブ養生し、この後、含水無機質板を熱風乾燥機な
どで乾燥することによって無機質板を形成することが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の無機質板
の製造方法では、含水無機質板を乾燥するための熱風乾
燥機などの乾燥設備が必要となり、無機質板の製造コス
トが大きくなるという問題があった。本発明は上記の点
に鑑みてなされたものであり、乾燥設備を不要にして製
造コストを低減することができる無機質板の製造方法を
提供することを目的とするものである。
の製造方法では、含水無機質板を乾燥するための熱風乾
燥機などの乾燥設備が必要となり、無機質板の製造コス
トが大きくなるという問題があった。本発明は上記の点
に鑑みてなされたものであり、乾燥設備を不要にして製
造コストを低減することができる無機質板の製造方法を
提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の無機質板の製造方法は、含水無機質板1をオートクレ
ーブ養生後に乾燥して無機質板を製造するにあたって、
オートクレーブ養生で用いるオートクレーブ槽2内の昇
圧と減圧を交互に行うことによって含水無機質板1を乾
燥することを特徴とするものである。
の無機質板の製造方法は、含水無機質板1をオートクレ
ーブ養生後に乾燥して無機質板を製造するにあたって、
オートクレーブ養生で用いるオートクレーブ槽2内の昇
圧と減圧を交互に行うことによって含水無機質板1を乾
燥することを特徴とするものである。
【0005】また本発明の請求項2に記載の無機質板の
製造方法は、請求項1の構成に加えて、オートクレーブ
槽2内を真空にまで減圧することを特徴とするものであ
る。
製造方法は、請求項1の構成に加えて、オートクレーブ
槽2内を真空にまで減圧することを特徴とするものであ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。含水無機質板1はセメント組成物を成形すること
によって形成することができる。セメント組成物はセメ
ントとシリカ成分と補強繊維などを含有する固形分を水
に分散させて調製されるものであって、上記セメントと
してはポルトランドセメントや高炉セメントやアルミナ
セメントなどを、また上記シリカ成分としては、珪砂や
珪石粉やシリカヒュームなどを、また上記補強繊維とし
てはパルプ繊維やビニロン繊維やポリプロピレン繊維な
どをそれぞれ使用することができる。さらに上記材料の
他に樹脂系の中空体やシラスバルーン、パーライト等の
軽量骨材、フライアッシュ等の粉体などを必要に応じて
セメント組成物に固形分として含有させることができ
る。セメント組成物を含水無機質板に成形するにあたっ
ては、従来から行われている抄造法やプレス法など任意
の成形方法を採用することができる。従って、セメント
組成物の固形分の濃度は成形方法に応じて設定すること
ができる。
する。含水無機質板1はセメント組成物を成形すること
によって形成することができる。セメント組成物はセメ
ントとシリカ成分と補強繊維などを含有する固形分を水
に分散させて調製されるものであって、上記セメントと
してはポルトランドセメントや高炉セメントやアルミナ
セメントなどを、また上記シリカ成分としては、珪砂や
珪石粉やシリカヒュームなどを、また上記補強繊維とし
てはパルプ繊維やビニロン繊維やポリプロピレン繊維な
どをそれぞれ使用することができる。さらに上記材料の
他に樹脂系の中空体やシラスバルーン、パーライト等の
軽量骨材、フライアッシュ等の粉体などを必要に応じて
セメント組成物に固形分として含有させることができ
る。セメント組成物を含水無機質板に成形するにあたっ
ては、従来から行われている抄造法やプレス法など任意
の成形方法を採用することができる。従って、セメント
組成物の固形分の濃度は成形方法に応じて設定すること
ができる。
【0007】セメント組成物から形成された含水無機質
板1はオートクレーブ養生によりセメントを水硬させて
硬化させる。オートクレーブ養生は図1に示すように、
所定の大きさの多数枚(50〜100枚)の含水無機質
板1をパレット3の上に積み重ね、これを密閉されたオ
ートクレーブ槽2内に入れ、次にオートクレーブ槽2内
に水蒸気を供給してオートクレーブ槽2内を高温高圧に
するようにして行われる。オートクレーブ養生時のオー
トクレーブ槽2内の温度は150〜180℃、圧力は5
〜10kg/cm2 、オートクレーブ養生の保持時間は
4〜8時間にそれぞれ設定することができる。
板1はオートクレーブ養生によりセメントを水硬させて
硬化させる。オートクレーブ養生は図1に示すように、
所定の大きさの多数枚(50〜100枚)の含水無機質
板1をパレット3の上に積み重ね、これを密閉されたオ
ートクレーブ槽2内に入れ、次にオートクレーブ槽2内
に水蒸気を供給してオートクレーブ槽2内を高温高圧に
するようにして行われる。オートクレーブ養生時のオー
トクレーブ槽2内の温度は150〜180℃、圧力は5
〜10kg/cm2 、オートクレーブ養生の保持時間は
4〜8時間にそれぞれ設定することができる。
【0008】上記のようにオートクレーブ養生を行なう
にあたって、最上の含水無機質板1の上に保護材4を被
せたり、全部の含水無機質板1の端部を覆う保護材4を
被せたりするのが好ましい。この保護材4は最上の含水
無機質板1や含水無機質板1の端部から過剰の水分が蒸
発するのを防止するためのものであり、この保護材4に
よってオートクレーブ槽2の内壁からの輻射熱が含水無
機質板1に直接加わることがなくなって、最上の含水無
機質板1や含水無機質板1の端部からの水分蒸発量を少
なくすることができる。従って、含水無機質板1の含水
率を均一にして品質を一定にすることができるものであ
り、またクラックや反りの防止を図ることができるもの
である。
にあたって、最上の含水無機質板1の上に保護材4を被
せたり、全部の含水無機質板1の端部を覆う保護材4を
被せたりするのが好ましい。この保護材4は最上の含水
無機質板1や含水無機質板1の端部から過剰の水分が蒸
発するのを防止するためのものであり、この保護材4に
よってオートクレーブ槽2の内壁からの輻射熱が含水無
機質板1に直接加わることがなくなって、最上の含水無
機質板1や含水無機質板1の端部からの水分蒸発量を少
なくすることができる。従って、含水無機質板1の含水
率を均一にして品質を一定にすることができるものであ
り、またクラックや反りの防止を図ることができるもの
である。
【0009】上記保護材4としてはステンレス鋼板等の
金属板やポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維で
形成されるフェルト等の多孔質材料を用いることができ
るが、上記のように含水無機質板1の含水率を均一にし
たりクラックや反りの防止を図るという効果を充分に得
るためには、多孔質材料を用いるのが好ましい。このよ
うに多孔質材料を用いると、オートクレーブ養生の開始
時に昇圧させた場合に多孔質材料の表面で凝結水が発生
して多孔質材料に吸収されることになるが、オートクレ
ーブ養生の終了時に減圧させた場合に多孔質材料に吸収
された水分が再び蒸発することになる。従って、多孔質
材料は含水無機質板1と同様に温度が低下することにな
り、この多孔質材料の温度低下によって含水無機質板1
にオートクレーブ槽2内の温度変化の影響が加わらない
ようにすることができ、含水無機質板1の含水率を均一
にしたりクラックや反りの防止を図るのである。よっ
て、水分の吸収・蒸発を行えない金属板よりも、水分の
吸収・蒸発を行える多孔質材料で保護材4を形成するの
が好ましいのである。
金属板やポリフェニレンサルファイド(PPS)繊維で
形成されるフェルト等の多孔質材料を用いることができ
るが、上記のように含水無機質板1の含水率を均一にし
たりクラックや反りの防止を図るという効果を充分に得
るためには、多孔質材料を用いるのが好ましい。このよ
うに多孔質材料を用いると、オートクレーブ養生の開始
時に昇圧させた場合に多孔質材料の表面で凝結水が発生
して多孔質材料に吸収されることになるが、オートクレ
ーブ養生の終了時に減圧させた場合に多孔質材料に吸収
された水分が再び蒸発することになる。従って、多孔質
材料は含水無機質板1と同様に温度が低下することにな
り、この多孔質材料の温度低下によって含水無機質板1
にオートクレーブ槽2内の温度変化の影響が加わらない
ようにすることができ、含水無機質板1の含水率を均一
にしたりクラックや反りの防止を図るのである。よっ
て、水分の吸収・蒸発を行えない金属板よりも、水分の
吸収・蒸発を行える多孔質材料で保護材4を形成するの
が好ましいのである。
【0010】次に、図2に示すような実験を行った。ま
ず、オートクレーブ槽2内に三枚のパレット3a、3
b、3cを入れ、各パレット3a、3b、3cに含水無
機質板1を百枚ずつ積載した。また、パレット3b、3
cに積載した最上の含水無機質板1の上には保護材4を
載置した。パレット3bの保護材4はポリフェニレンサ
ルファイド繊維で形成されるフェルトであって、比重
0.3、厚み8mmである。またパレット3cの保護材
4はポリフェニレンサルファイド繊維で形成されるフェ
ルトであって、比重0.3、厚み12mmである。この
後、オートクレーブ槽2内に水蒸気を供給して含水無機
質板1のオートクレーブ養生を行った。オートクレーブ
養生の圧力は図3のように変化させた。そしてオートク
レーブ養生した後、最上の含水無機質板1及び下から五
十枚目の含水無機質板1の各含水率と反り量を測定し
た。結果を表1に示す。尚、含水率は105℃乾燥ベー
スである(サンプルを105℃で恒量になるまで乾燥
し、この時を0%と考える)。
ず、オートクレーブ槽2内に三枚のパレット3a、3
b、3cを入れ、各パレット3a、3b、3cに含水無
機質板1を百枚ずつ積載した。また、パレット3b、3
cに積載した最上の含水無機質板1の上には保護材4を
載置した。パレット3bの保護材4はポリフェニレンサ
ルファイド繊維で形成されるフェルトであって、比重
0.3、厚み8mmである。またパレット3cの保護材
4はポリフェニレンサルファイド繊維で形成されるフェ
ルトであって、比重0.3、厚み12mmである。この
後、オートクレーブ槽2内に水蒸気を供給して含水無機
質板1のオートクレーブ養生を行った。オートクレーブ
養生の圧力は図3のように変化させた。そしてオートク
レーブ養生した後、最上の含水無機質板1及び下から五
十枚目の含水無機質板1の各含水率と反り量を測定し
た。結果を表1に示す。尚、含水率は105℃乾燥ベー
スである(サンプルを105℃で恒量になるまで乾燥
し、この時を0%と考える)。
【0011】
【表1】
【0012】表1から明らかなように、保護材4として
比重0.3、厚み12mmのフェルトを用いたパレット
3cの含水無機質板1は含水率の差が小さく、また反り
量も小さくなったが、保護材4を用いなかったパレット
3aのものは含水無機質板1は含水率の差が大きく、ま
た反り量も大きくなった。上記のようにしてオートクレ
ーブ養生を行った後、含水無機質板1は乾燥されるが、
本発明ではオートクレーブ養生を行ったオートクレーブ
槽2内でこの乾燥工程を行なって含水無機質板1を乾燥
して無機質板を形成するのである(請求項1)。この乾
燥工程は、オートクレーブ養生を行った後の大気圧状態
のオートクレーブ槽2内に水蒸気を含まない乾燥した空
気(熱風)などを供給してオートクレーブ槽2内を昇圧
して高圧化した状態と、高圧化したオートクレーブ槽2
内を減圧して低圧化した状態との間で、オートクレーブ
槽2内の圧力の昇圧・減圧をポンプ等で交互に複数回繰
り返し行なうようにする。
比重0.3、厚み12mmのフェルトを用いたパレット
3cの含水無機質板1は含水率の差が小さく、また反り
量も小さくなったが、保護材4を用いなかったパレット
3aのものは含水無機質板1は含水率の差が大きく、ま
た反り量も大きくなった。上記のようにしてオートクレ
ーブ養生を行った後、含水無機質板1は乾燥されるが、
本発明ではオートクレーブ養生を行ったオートクレーブ
槽2内でこの乾燥工程を行なって含水無機質板1を乾燥
して無機質板を形成するのである(請求項1)。この乾
燥工程は、オートクレーブ養生を行った後の大気圧状態
のオートクレーブ槽2内に水蒸気を含まない乾燥した空
気(熱風)などを供給してオートクレーブ槽2内を昇圧
して高圧化した状態と、高圧化したオートクレーブ槽2
内を減圧して低圧化した状態との間で、オートクレーブ
槽2内の圧力の昇圧・減圧をポンプ等で交互に複数回繰
り返し行なうようにする。
【0013】高圧化されたオートクレーブ槽2内の圧力
は5〜10kg/cm2 に、低圧化されたオートクレー
ブ槽2内の圧力は大気圧に設定することができる。ま
た、昇圧及び減圧は0.5〜1時間かけて行なうように
すると共に、昇圧完了直後に減圧へと転じるように、あ
るいは減圧完了直後に昇圧へと転じるようにするもので
ある。このような昇圧・減圧は所定の含水率の無機質板
が得られるまで数回行なわれるが、この回数は含水無機
質板1の含水率や含水無機質板1の枚数や含水無機質板
1の厚みなどによって適宜設定される。そしてオートク
レーブ養生後のオートクレーブ槽2内を昇圧することに
よって、含水無機質板1の温度はオートクレーブ槽2内
の圧力の飽和蒸気温度にまで上昇し、次に、オートクレ
ーブ槽2内を減圧することによって、水の沸点が下がる
ことにより含水無機質板1の水分が蒸発して乾燥するこ
とができるのである。
は5〜10kg/cm2 に、低圧化されたオートクレー
ブ槽2内の圧力は大気圧に設定することができる。ま
た、昇圧及び減圧は0.5〜1時間かけて行なうように
すると共に、昇圧完了直後に減圧へと転じるように、あ
るいは減圧完了直後に昇圧へと転じるようにするもので
ある。このような昇圧・減圧は所定の含水率の無機質板
が得られるまで数回行なわれるが、この回数は含水無機
質板1の含水率や含水無機質板1の枚数や含水無機質板
1の厚みなどによって適宜設定される。そしてオートク
レーブ養生後のオートクレーブ槽2内を昇圧することに
よって、含水無機質板1の温度はオートクレーブ槽2内
の圧力の飽和蒸気温度にまで上昇し、次に、オートクレ
ーブ槽2内を減圧することによって、水の沸点が下がる
ことにより含水無機質板1の水分が蒸発して乾燥するこ
とができるのである。
【0014】また、上記乾燥工程において、オートクレ
ーブ槽2内の圧力を大気圧以下の真空にまで減圧するこ
とができる(請求項2)。この際の真空度は含水無機質
板1の含水率や含水無機質板1の枚数や含水無機質板1
の厚みなどによって適宜設定されるが、0.1〜1.5
kg/cm2 である。そしてこのように乾燥工程におい
てオートクレーブ槽2内の圧力を大気圧以下の真空にま
で減圧することによって、含水無機質板1からの水分の
蒸発効果を高めることができ、乾燥を効率よく行なうこ
とができる。
ーブ槽2内の圧力を大気圧以下の真空にまで減圧するこ
とができる(請求項2)。この際の真空度は含水無機質
板1の含水率や含水無機質板1の枚数や含水無機質板1
の厚みなどによって適宜設定されるが、0.1〜1.5
kg/cm2 である。そしてこのように乾燥工程におい
てオートクレーブ槽2内の圧力を大気圧以下の真空にま
で減圧することによって、含水無機質板1からの水分の
蒸発効果を高めることができ、乾燥を効率よく行なうこ
とができる。
【0015】次に具体例を示す。 (具体例1)セメント42重量%と、フライアッシュ4
2重量%と、珪石粉10重量%と、パルプ6重量%とか
らなる固形分(100重量部)を水38重量部に分散さ
せてセメント組成物を調製した。このセメント組成物を
押出成形で厚み12mmの板状に成形した後、長さ3m
で幅1.5mの大きさに切断し、含水率が32%の含水
無機質板1を形成した。次に、図1に示すように70枚
の含水無機質板1をパレット3の上に積み重ねて密閉さ
れたオートクレーブ槽2内に入れ、次に、オートクレー
ブ槽2内を真空に脱気した後、水蒸気を供給してオート
クレーブ槽2内を高温高圧にし、真空に脱気し始めてか
ら8時間後に大気圧(1kg/cm2 )に戻すようにし
てオートクレーブ養生を行なった。オートクレーブ槽2
内の圧力の経時変化を図4に示す。
2重量%と、珪石粉10重量%と、パルプ6重量%とか
らなる固形分(100重量部)を水38重量部に分散さ
せてセメント組成物を調製した。このセメント組成物を
押出成形で厚み12mmの板状に成形した後、長さ3m
で幅1.5mの大きさに切断し、含水率が32%の含水
無機質板1を形成した。次に、図1に示すように70枚
の含水無機質板1をパレット3の上に積み重ねて密閉さ
れたオートクレーブ槽2内に入れ、次に、オートクレー
ブ槽2内を真空に脱気した後、水蒸気を供給してオート
クレーブ槽2内を高温高圧にし、真空に脱気し始めてか
ら8時間後に大気圧(1kg/cm2 )に戻すようにし
てオートクレーブ養生を行なった。オートクレーブ槽2
内の圧力の経時変化を図4に示す。
【0016】この後(真空に脱気し始めてから8時間後
以降)、オートクレーブ槽2内の圧力を図5のように8
kg/cm2 まで昇圧し、次に1kg/cm2 まで減圧
させる(昇圧と降圧を一回ずつ行なう)ことによって含
水無機質板1を乾燥させて無機質板を形成した。 (具体例2)具体例1において、オートクレーブ槽2内
の圧力を昇圧・減圧した後(真空に脱気し始めてから9
時間すぎ以降)、さらに図6のように圧力を8kg/c
m2まで昇圧し、次に1kg/cm2 まで減圧させる
(昇圧と降圧を二回ずつ行なう)ことによって含水無機
質板1を乾燥させて無機質板を形成した。
以降)、オートクレーブ槽2内の圧力を図5のように8
kg/cm2 まで昇圧し、次に1kg/cm2 まで減圧
させる(昇圧と降圧を一回ずつ行なう)ことによって含
水無機質板1を乾燥させて無機質板を形成した。 (具体例2)具体例1において、オートクレーブ槽2内
の圧力を昇圧・減圧した後(真空に脱気し始めてから9
時間すぎ以降)、さらに図6のように圧力を8kg/c
m2まで昇圧し、次に1kg/cm2 まで減圧させる
(昇圧と降圧を二回ずつ行なう)ことによって含水無機
質板1を乾燥させて無機質板を形成した。
【0017】(具体例3)具体例1において、オートク
レーブ槽2内の圧力を大気圧(1kg/cm2 )まで減
圧した後(真空に脱気し始めてから8時間後以降)、さ
らに図7のように圧力を真空(0.2kg/cm2 )に
まで減圧するように変化させた。この後、オートクレー
ブ槽2内の圧力を大気圧(1kg/cm2 )にまで昇圧
した後、さらに8kg/cm2 にまで昇圧し、次に大気
圧(1kg/cm2 )まで減圧した後(真空に脱気し始
めてから10時間すぎ以降)、さらに圧力を真空(0.
2kg/cm2 )にまで減圧するように変化させた。そ
してこの後、大気圧(1kg/cm2 )にまで戻すよう
にして含水無機質板1を乾燥させて無機質板を形成し
た。
レーブ槽2内の圧力を大気圧(1kg/cm2 )まで減
圧した後(真空に脱気し始めてから8時間後以降)、さ
らに図7のように圧力を真空(0.2kg/cm2 )に
まで減圧するように変化させた。この後、オートクレー
ブ槽2内の圧力を大気圧(1kg/cm2 )にまで昇圧
した後、さらに8kg/cm2 にまで昇圧し、次に大気
圧(1kg/cm2 )まで減圧した後(真空に脱気し始
めてから10時間すぎ以降)、さらに圧力を真空(0.
2kg/cm2 )にまで減圧するように変化させた。そ
してこの後、大気圧(1kg/cm2 )にまで戻すよう
にして含水無機質板1を乾燥させて無機質板を形成し
た。
【0018】上記のようにして具体例1乃至3の含水率
及びオートクレーブ養生の終了時の含水無機質板1の含
水率を測定した。結果を表2に示す。尚、含水率は10
5℃乾燥ベースである。
及びオートクレーブ養生の終了時の含水無機質板1の含
水率を測定した。結果を表2に示す。尚、含水率は10
5℃乾燥ベースである。
【0019】
【表2】
【0020】表2から明らかなように、オートクレーブ
養生の終了時の含水無機質板1の含水率、具体例1の含
水率、具体例2の含水率の順で含水率が低くなり、乾燥
が進んでいくことが判る。しかも、具体例3のようにオ
ートクレーブ槽2内の圧力を真空にすることにより、乾
燥効果(水分の蒸発効果)を高めることができることが
判る。
養生の終了時の含水無機質板1の含水率、具体例1の含
水率、具体例2の含水率の順で含水率が低くなり、乾燥
が進んでいくことが判る。しかも、具体例3のようにオ
ートクレーブ槽2内の圧力を真空にすることにより、乾
燥効果(水分の蒸発効果)を高めることができることが
判る。
【0021】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に記載の
発明は、含水無機質板をオートクレーブ養生後に乾燥し
て無機質板を製造するにあたって、オートクレーブ養生
で用いるオートクレーブ槽内の昇圧と減圧を交互に行う
ことによって含水無機質板を乾燥するので、オートクレ
ーブ養生で用いるオートクレーブ槽を利用して含水無機
質板の乾燥を行なうことができ、乾燥設備を不要にして
製造コストを低減することができるものである。
発明は、含水無機質板をオートクレーブ養生後に乾燥し
て無機質板を製造するにあたって、オートクレーブ養生
で用いるオートクレーブ槽内の昇圧と減圧を交互に行う
ことによって含水無機質板を乾燥するので、オートクレ
ーブ養生で用いるオートクレーブ槽を利用して含水無機
質板の乾燥を行なうことができ、乾燥設備を不要にして
製造コストを低減することができるものである。
【0022】また本発明の請求項2に記載の発明は、オ
ートクレーブ槽内を真空にまで減圧するので、含水無機
質板からの水分の蒸発を促進することができ、含水無機
質板の乾燥を効率よく行なうことができるものである。
ートクレーブ槽内を真空にまで減圧するので、含水無機
質板からの水分の蒸発を促進することができ、含水無機
質板の乾燥を効率よく行なうことができるものである。
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
る。
【図2】同上の実験を示す概略図である。
【図3】同上の実験のオートクレーブ養生時の圧力の経
時変化を示すグラフである。
時変化を示すグラフである。
【図4】同上の具体例1乃至3のオートクレーブ養生時
の圧力の経時変化を示すグラフである。
の圧力の経時変化を示すグラフである。
【図5】同上の具体例1のオートクレーブ養生時及び乾
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
【図6】同上の具体例2のオートクレーブ養生時及び乾
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
【図7】同上の具体例3のオートクレーブ養生時及び乾
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
燥工程時の圧力の経時変化を示すグラフである。
1 含水無機質板 2 オートクレーブ槽
Claims (2)
- 【請求項1】 含水無機質板をオートクレーブ養生後に
乾燥して無機質板を製造するにあたって、オートクレー
ブ養生で用いるオートクレーブ槽内の昇圧と減圧を交互
に行うことによって含水無機質板を乾燥することを特徴
とする無機質板の製造方法。 - 【請求項2】 オートクレーブ槽内を真空にまで減圧す
ることを特徴とする請求項1に記載の無機質板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20177697A JPH1143384A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 無機質板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20177697A JPH1143384A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 無機質板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1143384A true JPH1143384A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16446760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20177697A Withdrawn JPH1143384A (ja) | 1997-07-28 | 1997-07-28 | 無機質板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1143384A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001095682A1 (fr) * | 2000-06-08 | 2001-12-13 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Procede et dispositif de sechage de materiaux et procede de production de cartes a circuit integre utilisant ceux-ci |
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CN104482724A (zh) * | 2010-05-17 | 2015-04-01 | 日产自动车株式会社 | 干燥方法和干燥装置 |
-
1997
- 1997-07-28 JP JP20177697A patent/JPH1143384A/ja not_active Withdrawn
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