JPH1141034A - 利得制御高周波増幅器 - Google Patents

利得制御高周波増幅器

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JPH1141034A
JPH1141034A JP9198369A JP19836997A JPH1141034A JP H1141034 A JPH1141034 A JP H1141034A JP 9198369 A JP9198369 A JP 9198369A JP 19836997 A JP19836997 A JP 19836997A JP H1141034 A JPH1141034 A JP H1141034A
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gain
frequency amplifier
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temperature
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Heishirou Kawagishi
平士郎 河岸
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化による高周波増幅器の利得変化を補
償する利得制御高周波増幅器においては、簡単な回路構
成による良好な補償が困難であった。 【解決手段】 周囲温度の上昇に連れて高周波電気信号
の出力電力の利得が減少する高周波増幅器22に、PIN
ダイオード30を用いたπ型アッテネータに、サーミスタ
31とサーミスタ31に並列接続された抵抗器32とから成る
周囲温度変化検出手段24を接続させた構成の、周囲温度
の上昇に連れて高周波電気信号の入力電力の減衰量を減
少させる可変減衰器21を接続した利得制御高周波増幅器
である。簡単な回路構成で周囲温度の変化による前記出
力電力の利得の変化に対する良好な温度補償を行なうこ
とができ、回路部品点数も削減でき、小型化にも有利で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は通信機等に使用され
る利得制御高周波増幅器に関し、特に使用温度の変化に
対する補償を行なう利得制御をする利得制御高周波増幅
器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通信機等において使用される高周波増幅
器は広い温度範囲で安定して動作することが必要とされ
る。特に、近年の移動体通信機の普及拡大等に伴って、
高周波増幅器の出力電力の利得についての周囲温度の変
化に対する補償を効果的にかつ簡単な構成で実現するこ
とが要求されている。
【0003】このような周囲温度の変化に対する高周波
増幅器の利得変化を補償する従来の利得制御高周波増幅
器の構成の例を、図8にブロック図で示す。
【0004】図8において、1は高周波電気信号を増幅
する高周波増幅回路であり、例えば高周波トランジスタ
やFETと抵抗・コンデンサ等からまたはMMIC(マ
イクロ波モノリシック集積回路)から成る。2は可変減
衰回路であり、例えばPINダイオードと抵抗・コンデ
ンサ等から成る。3は高周波電気信号を検波する検波回
路であり、例えばショットキーダイオードと抵抗・コン
デンサ等から成る。4は制御回路であり、例えばオペア
ンプと抵抗・コンデンサ等から成る。
【0005】このような従来の利得制御高周波増幅器に
おいては、検波回路3からの信号と基準信号とを制御回
路4にて比較し、高周波増幅回路1の出力電力が常に一
定の値となるように制御回路4によって可変減衰回路2
を制御することで、周囲温度の変化に対する高周波増幅
器の利得制御を行なっていた。
【0006】また、特開昭63−296506号公報には、温度
変化による増幅器の利得変動を補正するための電圧制御
形の可変減衰器と、感温素子を含み、温度変化に応じて
変化する電圧を出力する可変電圧発生手段と、温度変化
にかかわらず常に一定の電圧を発生する定電圧発生手段
と、ある一定の温度範囲においては可変電圧発生手段の
出力電圧を可変減衰器に印加し、上記温度範囲以外の温
度では可変電圧発生手段の出力電圧に代えて定電圧発生
手段の一定の電圧を可変減衰器に印加する切換回路とを
有する温度補償回路が提案されており、任意の温度より
高い温度側では可変電圧発生手段の出力電圧を可変減衰
器に加え、低い温度側では定電圧発生手段の定電圧出力
を可変減衰器に加えるようにした温度補償回路が開示さ
れている。そして、図9に回路図で示した回路構成によ
り周囲温度変化に対する高周波増幅器の利得制御を行な
っている。
【0007】図9において、5は増幅器であり、6はP
INダイオードを用いた可変減衰器、7は可変減衰器6
の制御端子である。また、8はツェナーダイオードを用
いたスイッチ回路、9はサーミスタ、10はツェナーダイ
オード、11・12はトランジスタである。
【0008】ここで、図9に示した2段の高周波増幅器
5・5のみの温度特性は図10に示すとおりである。図10
において、横軸は温度を、縦軸は利得量を表わし、特性
曲線は利得量の温度変化を示す。また、ΔGL およびΔ
H はそれぞれ図中に点線で示した一定値の利得量から
の低温側および高温側の利得量の変動量を示している。
【0009】また、図9に示した可変減衰器6の温度特
性は図11に示すとおりである。図11において、横軸は制
御電圧を、縦軸は減衰量を表わし、特性曲線は制御端子
7に印加される制御電圧に対する可変減衰器6による減
衰量の変化を示している。一般的に、PINダイオード
を用いた可変減衰器6の温度特性は、図11に示すよう
に、制御端子7に対するある制御電圧VA を境にして減
衰量が大きく変化する。
【0010】従って、この可変減衰器6を制御する手段
として、図9に示したスイッチ回路8の代わりに例えば
図12に示すようなサーミスタ13と抵抗器14とを直列に接
続した回路を用いて制御端子7に接続して制御した場
合、温度変化によるサーミスタ13の抵抗値変化により制
御端子7の電圧は図11に示すVA 以下になり、VA 以下
の電圧範囲となる低温側においては、図13に示すよう
に、利得補正が効き過ぎてしまうこととなる。なお、図
13において、横軸は温度を、縦軸は利得量を表わしてお
り、特性曲線は利得量の温度特性を示している。また、
図中の点線は一定値の利得量を示している。
【0011】このような問題を解決するため、図9のス
イッチ回路8では、任意の温度より高温側ではスイッチ
回路8中のサーミスタ9を用い、低温側ではスイッチ回
路8中のツェナーダイオード10を用いて、制御端子7の
電圧を制御できるようにトランジスタ11・12でスイッチ
ングできる回路構成としている。このような回路を用い
た場合の制御端子7の制御電圧は図14に示すようにな
り、図14中にA点で示した温度以下の温度範囲ではツェ
ナーダイオード10のツェナー電圧により一定の電圧とな
り、その結果、図14に示すような特性となるので、図11
に示したVA 以下の電圧となることはなく、従って低温
側での利得補正がかかり過ぎる問題が解決できるという
ものである。
【0012】なお、図14において、横軸は温度を、縦軸
はスイッチ回路8により制御端子7に印加される制御電
圧を表わし、特性曲線は温度変化に対する制御電圧の変
化を、Aはサーミスタ9による制御とツェナーダイオー
ド10による制御とが切り換えられる任意の温度を示す。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような温度変化による高周波増幅器の利得変化を補う従
来の利得制御高周波増幅器においては、高周波増幅回路
と可変減衰回路と検波回路と制御回路とが必要であり、
回路構成が複雑で部品点数が増加するという問題点があ
り、簡単な構成で部品点数を少なくして高周波増幅器を
小型化することが困難であるという問題点があった。
【0014】また、特開昭63−296506号公報に提案され
た温度補償回路を用いた利得制御高周波増幅器において
は、前述のように低温側での利得補正が効き過ぎるとい
う問題は解決できるものの、図14におけるA点以下の温
度ではツェナーダイオード10による制御電圧が一定とな
ることから、A点以下の温度ではまったく制御ができ
ず、その結果として図15に示すように、低温側では図10
に示した増幅器の利得変動ΔGL がそのまま現れてしま
うという問題点があった。
【0015】なお、図15において、横軸は温度を、縦軸
は利得量を表わし、特性曲線は利得量の温度変化を示
す。また、ΔGL は図中に点線で示した一定値の利得量
からの低温側における利得量の変動量を示している。
【0016】本発明は上記事情に鑑みて本発明者が鋭意
研究に努めた結果完成されたものであり、その目的は、
従来の温度変化に対する利得制御高周波増幅器と比較し
て検波回路と制御回路を必要としない回路構成とするこ
とで回路部品点数を削減し、簡単な構成で小型化にも容
易に対応可能な利得制御高周波増幅器を提供することに
ある。
【0017】また本発明の目的は、使用温度範囲内にお
ける温度変化に対して低温から高温まで安定した良好な
利得制御が可能な利得制御高周波増幅器を提供すること
にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の利得制御高周波
増幅器は、周囲温度の上昇に連れて高周波電気信号の出
力電力の利得が減少する高周波増幅器に、PINダイオ
ードを用いたπ型アッテネータに、サーミスタとこのサ
ーミスタに並列接続された抵抗器とから成る周囲温度変
化検出手段を接続させた、周囲温度の上昇に連れて高周
波電気信号の入力電力の減衰量を減少させる可変減衰器
を接続したことを特徴とするものである。
【0019】本発明の利得制御高周波増幅器によれば、
周囲温度の変化が生じた場合に起こり得る高周波増幅器
の利得変動に対して、サーミスタとこのサーミスタに並
列接続された抵抗器とから成る周囲温度変化検出手段を
PINダイオードを用いたπ型アッテネータに接続した
構成の可変減衰器でもってその減衰量を調整することに
より利得の調整、すなわち周囲温度の変化による高周波
増幅器の出力電力の利得の変化の補償を行なう構成と
し、高周波増幅器の利得制御を行なう可変減衰器の減衰
量を高周波増幅器の出力電力を検出することなく周囲温
度の変化に応じて可変減衰器の内部で調整されるものと
したことにより、検波回路と制御回路とを必要としない
構成とすることができ、従来の利得制御高周波増幅器に
比較して回路構成を簡単にでき、部品点数を削減して小
型化にも容易に対応できる利得制御高周波増幅器とな
る。
【0020】また、本発明の利得制御高周波増幅器によ
れば、可変減衰器にPINダイオードを用いたπ型アッ
テネータを用い、それに接続して組み込む周囲温度変化
検出手段をサーミスタとそのサーミスタに並列接続され
た抵抗器とから成る制御回路としたことから、その減衰
量の温度変化特性として周囲温度の変化による高周波増
幅器の利得変化とは逆の温度変化特性を持たせることが
でき、そのような逆の温度変化特性の減衰量によって利
得制御を行なうことができるものとなる。その結果、従
来の利得制御高周波増幅器のように、例えばショットキ
ーダイオードと抵抗・コンデンサから成る高周波電気信
号を検波する検波回路部と、オペアンプと抵抗・コンデ
ンサ等から成る制御回路部を必要としない回路構成とす
ることができ、部品点数を削減することができて製作コ
ストも削減できるとともに、小型化にも容易に対応でき
て電子機器の小型化にも寄与できる利得制御高周波増幅
器となる。
【0021】さらに、本発明の利得制御高周波増幅器に
よれば、前記周囲温度検出手段としてサーミスタに抵抗
器を並列に接続したことから、サーミスタの温度変化に
対する抵抗値変化の値を小さくすることができ、その結
果、特開昭63−296506号における制御電圧VA なる変曲
点を避けることができ、機器使用温度範囲において安定
した利得制御を行なうことができるものとなる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
を詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の利得制御高周波増幅器の基
本的な概略構成を示すブロック図である。同図におい
て、21は可変減衰器、22は高周波増幅器であり、可変減
衰器21は高周波増幅器22の入力側に接続されている。高
周波増幅器22は、高周波用トランジスタあるいはFET
と、抵抗・コンデンサ等で構成されるか、またはMMI
Cにより構成される。
【0024】図2は可変減衰器21の詳細な構成例を示す
回路図である。可変減衰器21は可変減衰回路23と周囲温
度検出手段である可変回路24とから成り、図1に示した
入力が同図中の入力に接続され、同図中の出力が図1の
高周波増幅器22に接続されることとなる。可変減衰回路
23は、例えば直流カット用コンデンサ25〜27と、抵抗器
28・29と、PINダイオード30とから構成されるπ型ア
ッテネータで構成されている。可変回路24は、サーミス
タ31と、サーミスタ31に並列接続された抵抗器32と、コ
ンデンサ33と、可変抵抗器34とから構成されており、抵
抗器32は変化幅調整用抵抗として、また可変抵抗器34は
減衰量調整用可変抵抗として機能するものである。
【0025】このような可変減衰器21の動作原理を図3
に線図で示す。図3において、横軸は温度を、左側の縦
軸は高周波増幅器22の利得aを、右側の縦軸は可変減衰
器21の減衰量bを表わし、特性曲線のうちaは高周波増
幅器22の利得aの温度変化を、bは可変減衰器21の減衰
量bの温度変化を示す。また、これら特性曲線は、本発
明の利得制御高周波増幅器が搭載される通信機等の機器
の使用温度範囲におけるものを示している。
【0026】まず、利得制御高周波増幅器が搭載される
機器使用温度範囲での高周波増幅器22の利得変動特性を
求めておく。通常、高周波増幅器22の利得変動特性は、
図3に特性曲線aで示すように、低温側で利得が大き
く、高温側で利得が小さい。この機器使用温度範囲にお
ける利得変化を図3中に示すようにGとすると、この高
周波増幅器22の入力側に接続する可変減衰器21には、高
周波増幅器22とは逆の温度係数の利得(減衰)変化Gを
持たせればよい。すなわち、図3に特性曲線bで示すよ
うに、低温側で減衰量が大きく、高温側で減衰量が小さ
くなればよいこととなる。
【0027】次に、図2の可変減衰回路23の特性を図4
に示す。図4において、横軸は前記可変減衰回路23に流
れる制御電流を、縦軸は減衰量を表わし、特性曲線は減
衰量の制御電流特性を示している。このように回路に流
れる制御電流が小さければ減衰量は大きくなり、制御電
流が大きくなれば減衰量は小さくなる。
【0028】通常のπ型アッテネータによる可変減衰器
では、ある電流IA を境にして減衰量の制御電流特性が
大きく変化する。例えば、図4中の電流IA −IB 間に
おける減衰量変化GA は、通常5dB以下である。前述
したように、高周波増幅器22の温度変化による利得変動
特性は低温側では利得が大きく、高温側では利得が小さ
い。
【0029】ここで、通常は機器使用温度範囲での高周
波増幅器22の利得変化は高周波増幅器1段当たり2dB
程度であることから、前述したような温度変動特性を持
つ高周波増幅器22の利得変化を可変減衰器21で補正して
やるためには、高周波増幅器22の利得変化とは逆の温度
係数の減衰特性を可変減衰器21で得ればよく、すなわち
可変減衰回路23の制御電流を低温側で少なく流し、高温
側で多く流してやればよいこととなる。
【0030】このような減衰変化の温度特性を実現する
ために、本発明の利得制御高周波増幅器においては、P
INダイオード30を用いたπ型アッテネータの可変減衰
回路23に、サーミスタ31とこのサーミスタ31に並列接続
された抵抗器32とから成る周囲温度変化検出手段を有す
る可変回路24を接続したものであり、上記の場合にはサ
ーミスタ31には負の温度係数を持つものを使用してやれ
ばよい。
【0031】なお、温度変化に対する可変減衰器21の減
衰量変化GA は、抵抗器28・29・32の抵抗値と、サーミ
スタ31の抵抗値およびその特性と、可変抵抗器34の抵抗
値によって、様々な温度変動特性のものとすることがで
きる。
【0032】ここで、前述のように制御電流IA を境に
して可変減衰器21すなわち可変減衰回路23の減衰特性が
大きく変化するため、機器の使用温度範囲内においてI
A を下回る制御電流が流れないように上記各抵抗値を設
定することが望ましい。例えば、サーミスタ31の抵抗値
の温度特性が図5中に特性曲線aで示すような特性で、
その使用温度範囲内での抵抗値変化が大きく、これによ
り可変減衰回路23に流れる制御電流がIA を下回る場合
においては、この抵抗値の変化を適切に補正してやる必
要がある。そのために、本発明においては、サーミスタ
31に抵抗器32を並列接続し、図5中に特性曲線bで示し
たように抵抗値の変化幅を小さくしてやることにより、
制御電流がIA を下回ることがないように設定してい
る。
【0033】次に、本発明の利得制御高周波増幅器につ
いて、具体的な回路に応用した例を説明する。
【0034】図6は本発明の利得制御高周波増幅器を無
線通信機器の送信中間周波回路に応用した例の回路構成
を示すブロック図である。図6において、41はIF(中
間周波)信号が入力される可変減衰回路、42は1段目の
高周波増幅器、43は2段目の高周波増幅器、44はIFフ
ィルタ、45はIFフィルタの出力とLo(ローカル)周
波数信号とを混合し、RF(高周波)信号として出力す
るミキサであり、ここでは可変減衰回路41と高周波増幅
器42・43とにより本発明の利得制御高周波増幅器を構成
した場合の例を示している。
【0035】図6に示すような回路においては、周波数
シンセサイザ等からの高周波中間周波数に変調を加えた
IF信号が、可変減衰器41と1段目の高周波増幅器42と
から成る本発明の利得制御高周波増幅器と、2段目の高
周波増幅器43を通過し、IFフィルタ44においてその不
要波が取り除かれ、ミキサ45においてローカル周波数信
号と混合されてRF信号に変換される。
【0036】ここで、機器の使用温度範囲において、高
周波増幅器42・43の1段当たりの利得変動が2dBあっ
たとすれば、図6に示した構成においては高周波増幅器
を2段使用していることから、4dBの利得変動が起き
る。この場合、図6における本発明の可変減衰器41がな
い回路構成であると、この4dBの利得変動がそのまま
ミキサ45に入力されることとなり、4dBの利得変動の
ためにミキサ45が飽和領域で動作する条件となった場合
には中間周波数IFとローカル周波数Loとの間におい
て相互変調歪みが生じてRF出力に現れることとなる。
このような相互変調歪みは無線通信機器において不要な
成分であり、その性能上好ましいものではない。
【0037】これに対し、図6に示した構成のように本
発明の利得制御高周波増幅器を用いた場合には、可変減
衰器41において高周波増幅器42・43による4dBの利得
変動と逆の温度係数の4dBの減衰量変動を持たせるこ
とにより、ミキサ45が飽和領域で動作する条件となるこ
とがなくなり、不要成分を発生させることなく希望波の
みのRF出力を得ることができた。
【0038】なお、以上はあくまで本発明の実施の形態
の例示であり、本発明はこれらに限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や改良
を加えることは何ら差し支えない。
【0039】例えば、ベースバンド信号によってキャリ
アの振幅を変化させる線型変調方式に用いるRFアンプ
において、その構成が図7にブロック図で示すような回
路構成である場合に、その利得変化によってドライバー
アンプ46の利得が変化し、その利得変化によってRFア
ンプ48が飽和してその線型成分が失われるような場合に
は、本発明に係る可変減衰回路47をドライバーアンプ46
とRFアンプ48との間に設けて利得制御を行なうことに
より、その線型成分を保つことができるものとなる。な
お、図7において49はローパスフィルタ、50はアンテナ
である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明の利得制御高周波
増幅器によれば、周囲温度の変化が生じた場合に起こり
得る高周波増幅器の利得変動に対して、サーミスタとこ
のサーミスタに並列接続された抵抗器とから成る周囲温
度変化検出手段をPINダイオードを用いたπ型アッテ
ネータに接続して成る可変減衰器でもってその減衰量を
調整することにより利得の調整を行なう構成とし、高周
波増幅器の利得制御を行なう可変減衰器の減衰量を高周
波増幅器の出力電力を検出することなく周囲温度の変化
に応じて可変減衰器の内部で調整されるものとしたこと
により、検波回路と制御回路とを必要としない構成とす
ることができ、従来の利得制御高周波増幅器に比較して
回路構成を簡単にでき、部品点数を削減して小型化にも
容易に対応できる利得制御高周波増幅器を提供すること
ができた。
【0041】また、本発明の利得制御高周波増幅器によ
れば、可変減衰器にPINダイオードを用いたπ型アッ
テネータを用い、それに接続して組み込む周囲温度変化
検出手段をサーミスタとそのサーミスタに並列接続され
た抵抗器とから成る制御回路としたことから、その減衰
量の温度変化特性として周囲温度の変化による高周波増
幅器の利得変化とは逆の温度変化特性を持たせることが
でき、そのような逆の温度変化特性の減衰量によって利
得制御を行なうことができるものとなり、その結果、従
来の利得制御高周波増幅器のように、例えばショットキ
ーダイオードと抵抗・コンデンサから成る高周波電気信
号を検波する検波回路部と、オペアンプと抵抗・コンデ
ンサ等から成る制御回路部を必要としない回路構成とす
ることができ、部品点数を削減することができて製作コ
ストも削減できるとともに、小型化にも容易に対応でき
て電子機器の小型化にも寄与できる利得制御高周波増幅
器を提供することができた。
【0042】さらに、本発明の利得制御高周波増幅器に
よれば、前記周囲温度変化検出手段としてサーミスタに
抵抗器を並列に接続したことから、サーミスタの温度変
化に対する抵抗値変化の値を小さくすることができ、そ
の結果、機器使用温度範囲において可変減衰器の減衰量
が大きく変化する変曲点IA を避けることができ、安定
した利得制御を行なうことができる利得制御高周波増幅
器を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の利得制御高周波増幅器の基本的な概略
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の利得制御高周波増幅器における可変減
衰器の構成例を示す回路図である。
【図3】高周波増幅器の利得と減衰器の減衰量の温度特
性を示す線図である。
【図4】制御電流に対する可変減衰器の減衰量の変化を
示す線図である。
【図5】サーミスタならびに抵抗器を並列接続したサー
ミスタの抵抗値の温度変化を示す線図である。
【図6】本発明の利得制御高周波増幅器を無線通信機器
の送信中間周波回路に応用した例の回路構成を示すブロ
ック図である。
【図7】本発明の利得制御高周波増幅器を線型変調方式
のRFアンプに応用した例の回路構成を示すブロック図
である。
【図8】従来の利得制御高周波増幅器の構成の例を示す
ブロック図である。
【図9】従来の利得制御高周波増幅器の温度補償回路の
例を示す回路図である。
【図10】高周波増幅器の温度特性を示す線図である。
【図11】従来の可変減衰器の温度特性を示す線図であ
る。
【図12】従来の可変減衰器を制御する回路の例を示す
回路図である。
【図13】従来の利得制御高周波増幅器における利得量
の温度特性を示す線図である。
【図14】従来の利得制御高周波増幅器における温度補
償回路の制御電圧の温度特性を示す線図である。
【図15】従来の利得制御高周波増幅器における利得量
の温度特性を示す線図である。
【符号の説明】 21、41・・・・・・可変減衰器 23・・・・・・・・π型アッテネータによる可変減衰回
路 24・・・・・・・・可変回路(周囲温度検出手段) 30・・・・・・・・PINダイオード 31・・・・・・・・サーミスタ 32・・・・・・・・サーミスタに並列接続された抵抗器 22、42、43・・・・高周波増幅器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲温度の上昇に連れて高周波電気信号
    の出力電力の利得が減少する高周波増幅器に、PINダ
    イオードを用いたπ型アッテネータに、サーミスタと該
    サーミスタに並列接続された抵抗器とから成る周囲温度
    変化検出手段を接続させた、周囲温度の上昇に連れて高
    周波電気信号の入力電力の減衰量を減少させる可変減衰
    器を接続したことを特徴とする利得制御高周波増幅器。
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