JPH11408A - 荷電粒子照射装置およびそのビーム照射方法 - Google Patents

荷電粒子照射装置およびそのビーム照射方法

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JPH11408A
JPH11408A JP15546697A JP15546697A JPH11408A JP H11408 A JPH11408 A JP H11408A JP 15546697 A JP15546697 A JP 15546697A JP 15546697 A JP15546697 A JP 15546697A JP H11408 A JPH11408 A JP H11408A
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thickness
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、ビーム軸周りの必要空間の省ス
ペース化を図り、各種フィルタの数を削減して、従来装
置と同等の照射性能を有する荷電粒子照射装置を得る。 【解決手段】 軸心方向の厚みが軸心周りに螺旋状に変
わる螺旋状部8aを有する外形形状に成形された一対の
フィルタ8、8と、この一対のフィルタ8、8をそれぞ
れの軸心を回転中心として独立して回転駆動する回転駆
動装置20とを備えている。そして、一対のフィルタ
8、8が、厚みの変わる螺旋状部8a、8aの少なくと
も一部が重なりあい、かつ、螺旋状部8a、8aの重な
り部がビーム1の通過領域に位置するように、それぞれ
の軸心方向をビーム1の中心軸方向と平行として該ビー
ム1の中心軸方向に前後して並設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、荷電粒子からな
るビームを被照射体に照射する荷電粒子照射装置に関
し、特に被照射体に照射される荷電粒子のエネルギを制
御するフィルタ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種、荷電粒子照射装置は、荷電粒子
を患部全体に一度に照射したり、患部を複数の領域に分
割し、荷電粒子を各々の患部に個別に照射したりして、
がん治療等に適用されている。そして、この荷電粒子照
射装置には、被照射体に照射される荷電粒子のエネルギ
を制御するための装置が必要であり、この種装置とし
て、例えば「DEVELOPMENT OF 3-DIMENSIONAL IRRADIATI
ON SYSTEM FOR HEAVY-IONRADIATION THERAPY (PROCEEDI
NGS OF THE 10TH SYMPOSIUM ON ACCELERATOR SDIENCE A
ND TECHNOLOGY, Octber 25-27, 1995, Hitachinaka, Ja
pan, p.442-p.444)」や「重粒子線がん治療装置(三菱
電機技法 Vol.69, No.2, 1995, p.40-p.44)」に記載さ
れているようなウエッジフィルタ(あるいは高速レンジ
シフタ)やリッジフィルタが従来提案されている。
【0003】図16は従来のウエッジフィルタの動作を
説明する図である。図において、1は加速器(図示せ
ず)から取り出された荷電粒子のビーム、2は同じ勾配
をもった一対の楔状フィルタ2a、2aから構成された
ウエッジフィルタである。このウエッジフィルタ2は、
ビーム1の被照射体3への照射経路中に、ビーム1を遮
るように配設されている。そして、このウエッジフィル
タ2はACサーボモータ等の駆動機構(図示せず)に取
り付けられ、ビーム軸を中心として対称な位置を採るよ
うに、ビーム軸に対して直交する方向に直線往復運動で
きるようになっている。このように構成されたウエッジ
フィルタ2は、一対のフィルタ2a、2aがビーム軸方
向に重なり合っている。この重なり合っている部分にお
けるビーム軸方向の厚みは同じ厚みとなっている。そし
て、一対のフィルタ2a、2aをビーム軸に対して直交
する方向に直線運動させることにより、この重なり合っ
ている部分におけるビーム軸方向の厚みを任意に制御す
ることができる。そこで、ビーム1が有限な断面積をも
っていても、このウエッジフィルタ2を通過する際に、
すべての粒子が同じ厚みを通過することになる。そし
て、ウエッジフィルタ2を駆動することにより、粒子の
通過する厚みは変化される。
【0004】図17は水や人体等の被照射体に単一のエ
ネルギをもった荷電粒子(特に陽子線や重粒子線)が照
射された場合の被照射体の深さ方向における相対線量を
プロットしたグラフであり、図において4aは荷電粒子
線のエネルギが高い場合を示し、4bは荷電粒子線のエ
ネルギが低い場合を示している。このように、荷電粒子
を被照射体3に照射した場合、荷電粒子が到達する最深
部付近に相対線量のピーク(ブラッグピーク)が現れる
特徴的なカーブ(ブラッグカーブ)を示すことがわか
る。そして、荷電粒子線のエネルギが高い程、該ブラッ
グピークの位置が深くなる。
【0005】図18は従来のリッジフィルタの動作を説
明する図である。図において、6はリッジフィルタであ
り、このリッジフィルタ6はビーム軸に対して直角に揺
動あるいは回転されるように構成され、ビーム1の一部
のエネルギを吸収することでエネルギに幅を持たせ、幅
の狭いブラッグピークを患部の深さ方向の大きさに広げ
るものである。そして、このリッジフィルタ6を通過し
たビーム1は、ブラッグカーブ7に示されるように、ビ
ーム1の進行方向、即ち被照射体3の深さ方向の線量分
布が平坦となる。
【0006】ここで、従来のウエッジフィルタ2やリッ
ジフィルタ6を用いた荷電粒子照射装置の動作について
説明する。陽子線や重粒子線等のビーム1が被照射体3
に照射されると、被照射体3内に付与される相対線量は
図17に示されるようなピークをもつ。そこで、ビーム
1のエネルギを調節することにより、特定の深さの腫瘍
等の組織に重点的に線量を付与することが可能となる。
従来、X線等の放射線を被照射体3に照射した場合に
は、正常組織にまで放射線の影響を与えてしまうが、こ
の陽子線や重粒子線等の放射線を被照射体3に照射した
場合には、正常組織にまで放射線の影響を与えるような
ことが極端に低減され、効果的な放射線治療の一つとさ
れている。ビーム1のエネルギを低くすれば、図17に
示されるように、ブラッグピークが浅い方向にシフトす
る。被照射体3の浅い部分に照射したい場合は、ビーム
1のエネルギを加速器側で低くするか、被照射体3の厚
みを疑似的に増加したのと同じ効果を生み出すように、
その深さ相当の物質を挟むことで達成される。このこと
は、物質中を荷電粒子が通過するとエネルギを失うから
であり、加速器側で調整するか、被照射体3近傍でエネ
ルギを調整するかの違いである。
【0007】この後者の方法を利用したものが、図16
に示されるウエッジフィルタ2を用いた方法である。加
速器から取り出されたビーム1は、被照射体3に向けら
れている。このビーム1のエネルギは一定であり、この
まま被照射体3に照射すると、例えば20cm深さに最
大線量を付与するものとする。ここで、がん等の病巣等
ターゲットとなる部位の深さが15cmとすると、一対
のフィルタ2a、2aをビーム中心軸方向に移動させる
ことにより、ビーム1が通過するフィルタの厚みを増加
させ、結果的にエネルギの減少を起こさせて、ブラッグ
ピーク位置をターゲット位置にもって行くことができ
る。また、ターゲットが被照射3の深さ方向に厚みがあ
る場合には、一対のフィルタ2a、2aをビーム中心軸
方向に連続的に移動させることにより、ビーム1のエネ
ルギを連続的に増加あるいは減少させ、ターゲット全体
に照射させることができる。
【0008】また、同様な原理を利用したのが、図18
に示したリッジフィルタ6による方法である。このリッ
ジフィルタ6はそれぞれ概略三角形の断面をもつ金属製
の三角柱の集合体であり、ビーム方向に対する厚みの連
続的な変化により、被照射体3での線量ピークの深さ方
向に厚みを持たせるものである。そして、被照射体3の
位置に拘わらず、ピーク深さの厚みが一様となるように
リッジフィルタ全体がビーム軸に対して揺動あるいは回
転する。なお、リッジフィルタ6は主にブラッグピーク
による一定の厚みを形成するものであり、ウエッジフィ
ルタ2はその一定の厚みのピークを深さ方向にシフトさ
せるために用いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の荷電粒子照射装
置のレンジフィルタの役割をするウエッジフィルタ2は
以上のように構成されているので、ビーム軸に対して直
交する方向に直線往復運動することになり、駆動装置へ
の負担が大きかった。そこで、速い速度での変化には限
界があった。また、ビーム軸と直交する方向に移動する
ため、ビーム軸の直交方向の空間が必要となり、特に、
この荷電粒子照射装置を含む照射系全体が回転ガントリ
と呼ばれている回転駆動体に取り付けられた場合には、
この回転駆動体の構造物等と干渉するという問題があっ
た。また、従来の荷電粒子照射装置のリッジフィルタ6
は、ブラッグピークの厚み毎に作られていたので、ブラ
ッグピークの厚みを変える場合は勿論のこと、ビーム1
のエネルギによっても、取り替える必要があり、その種
類の数だけリッジフィルタ6を容易する必要があり、取
り替える手間や、自動的に取り替えるための装置が必要
となるという課題があった。さらに、従来の荷電粒子照
射装置は、ウエッジフィルタ2やリッジフィルタ6を組
み合わせてビーム軸方向に配置する必要があり、ビーム
軸方向にも空間を必要としていた。このことは、この荷
電粒子照射装置を含む照射系全体が回転ガントリに取り
付けられた場合には、回転ガントリの動径方向への拡大
の影響を及ぼし、回転ガントリを含む荷電粒子照射装置
の巨大化を招いてしまうという課題があった。
【0010】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、ビーム軸周りの必要空間の省ス
ペース化を図り、各種フィルタの数を削減して、従来装
置と同等の照射性能を有する荷電粒子照射装置およびそ
の照射方法を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明に係る荷電粒子
照射装置は、荷電粒子を加速する加速器と、この加速器
で加速されて取り出された荷電粒子のビームを輸送する
ビーム輸送系と、このビーム輸送系の終端に配置されて
ビームのエネルギを調節するエネルギ調節手段とを備え
た荷電粒子照射装置において、上記エネルギ調節手段
は、軸心方向の厚みが軸心周りに螺旋状に変わる螺旋状
部を有する外形形状に成形された一対のフィルタと、こ
の一対のフィルタをそれぞれの軸心を回転中心として独
立して回転駆動する回転駆動装置とからなり、該一対の
フィルタが、厚みの変わる螺旋状部の少なくとも一部が
重なりあい、かつ、この螺旋状部の重なり部が上記ビー
ムの通過領域に位置するように、それぞれの軸心方向を
ビームの中心軸方向と平行として該ビームの中心軸方向
に前後して並設されているものである。
【0012】また、一対のフィルタは、それぞれの軸心
が同軸的に位置して、ビームの中心軸方向に前後して並
設されているものである。
【0013】また、一対のフィルタは、それぞれの軸心
がビームの中心軸を挟んで両側に位置して、ビームの中
心軸方向に前後して並設されているものである。
【0014】また、フィルタは、螺旋の勾配の異なる複
数の螺旋状部が径方向に階段状に連設された外形形状に
成形され、かつ、軸心位置がビームの中心軸に対して接
離できるように構成されているものである。
【0015】また、フィルタは、螺旋状部が渦巻き状に
形成された外形形状に成形され、かつ、軸心位置がビー
ムの中心軸に対して接離できるように構成されているも
のである。
【0016】また、フィルタは、最小厚から最大厚まで
同一の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向
に連接された外形形状に成形されているものである。
【0017】また、フィルタは、最小厚から最大厚を経
て最小厚まで同一の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋
状部が周方向に連接された外形形状に成形されているも
のである。
【0018】また、フィルタは、最小厚から最大厚まで
異なる勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向
に連設された外形形状に成形されているものである。
【0019】また、スリットを有し、十分なビームの遮
蔽厚を持つ金属板が、その主面を該ビームの中心軸と直
交するように一対のフィルタの一方に取り付けられてい
るものである。
【0020】また、開口部を有し、十分なビームの遮蔽
厚を持つ少なくとも2枚の金属板が、それぞれの主面を
該ビームの中心軸と直交するように重ね合わせて一対の
フィルタの一方に軸心周りにそれぞれ回転可能に取り付
けられているものである。
【0021】また、この発明の荷電粒子照射装置のビー
ム照射方法は、フィルタを断続的に回転させて該フィル
タの回転角度位置と該回転角度位置の保持時間を制御
し、該ビームが通過する螺旋状部の重なり部の厚みをス
テップ状に変化させて、該ビームの被照射体への到達深
さをシフトさせるようにしたものである。
【0022】また、この発明の荷電粒子照射装置のビー
ム照射方法は、フィルタの回転速度を時間的に変化させ
て、該ビームが通過する螺旋状部の重なり部の厚みをア
ナログ的に変化させ、該ビームの被照射体への到達深さ
をシフトさせるようにしたものである。
【0023】また、この発明の荷電粒子照射装置のビー
ム照射方法は、フィルタを一定の回転速度で回転させな
がら、フィルタの回転角度にあわせてビームの発生源を
ON/OFFさせ、該ビームが通過する螺旋状部の重な
り部の厚みを制御して、該ビームの被照射体への到達深
さをシフトさせるようにしたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
について説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1に係る荷
電粒子照射装置を説明する図であり、図1の(a)はそ
の配置図を、図1の(b)はフィルタの展開図を示して
いる。図において、図16乃至図18に示した従来の荷
電粒子照射装置と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明を省略する。
【0025】図において、8は金属あるいは合成樹脂で
作製されたフィルタであり、このフィルタ8は一端側の
端面が軸心に対して直交する平面に形成され、他端側の
端面が軸心から軸心と直交して径方向外方に延びる直線
を、一端側の端面から平行に離反させつつ、軸心周りに
一方向に回転させることにより得られる平面に形成さ
れ、全体として軸心方向の厚みが螺旋状に一定の勾配で
変化する螺旋状部8aを有する外形形状に成形されてい
る。そして、2つのフィルタ8、8は軸心に対して直交
する平面に形成された端面同士を相対して背中合わせに
して、ビーム1の中心軸方向に同軸に並設されている。
また、一対のフィルタ8、8は軸心がビーム1の中心軸
からずれて位置し、ビーム1が螺旋状部8a、8aの重
なり部分を通過するようになっている。さらに、一対の
フィルタ8、8はそれぞれ回転駆動装置10により独立
して回転軸9周りに回転駆動されるようになっている。
ここで、一対のフィルタ8、8と回転駆動装置10とか
らエネルギ調節手段を構成している。
【0026】つぎに、この実施の形態1の動作について
説明する。このように構成された一対のフィルタ8、8
を円周方向に展開すれば、図1の(b)に示されるよう
に、一対の楔形フィルタがビーム1の中心軸に対して対
称な位置関係を有してビーム1の中心軸方向に重なり合
う従来のウエッジフィルタ2と等価の構成となる。そし
て、一対のフィルタ8、8を回転軸9周りに互いに逆方
向に回転させると、一対の楔形フィルタがビーム1の中
心軸に対して直交する方向に直線往復移動するように動
作する。そこで、回転駆動装置10により一対のフィル
タ8、8を回転軸9周りに回転駆動すれば、螺旋状部8
a、8aの重なり厚みが変化し、それに応じてフィルタ
8、8を通過するビーム1のエネルギが減少され、被照
射体3内でのブラッグピークの位置が深さ方向にシフト
される。また、同一の勾配を組み合わせているので、有
限の径をもったビーム断面全体にわたって同じ厚みを経
験する。
【0027】この実施の形態1によれば、軸心方向の厚
みが螺旋状に一定の勾配で変化する螺旋状部8aを有す
る外形形状に成形された一対のフィルタ8、8を同軸に
背中合わせに配置しているので、一対のフィルタ8、8
を回転させることにより、ビーム1の深さ方向の照射位
置を変えることができ、従来のウエッジフィルタと同等
の照射性能を得ることができる。また、一対のフィルタ
8、8をビーム1の中心軸に対して直交する方向に移動
する必要がなく、ビーム1の中心軸に対して直交する方
向の省スペース化が図られる。従って、この照射系全体
を回転ガントリに取り付けても、回転ガントリの構造物
との干渉を回避することができる。また、一対のフィル
タ8、8を回転軸9周りに回転駆動するので、駆動も滑
らかとなり、駆動装置への負担が少なく、高速な回転が
可能となる。そこで、ブラッグピークの位置を被照射体
3の深さ方向に急速に変化させることができる。
【0028】なお、上記実施の形態1では、一対のフィ
ルタ8、8を互いに逆方向に回転させるものとしている
が、一対のフィルタ8、8は必ずしも逆方向に回転させ
る必要はなく、同一方向に回転させても、同様の効果が
得られる。
【0029】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2に係る荷電粒子照射装置のビーム照射方法を説明す
る図であり、図2の(a)はその配置図を、図2の
(b)はフィルタの回転角度と重なり厚との関係を、図
2の(c)はフィルタの回転角度と時間との関係を示し
ている。図3はこの発明の実施の形態2に係る荷電粒子
照射装置のビーム照射方法による被照射体に照射される
トータルの線量分布を示す図である。
【0030】この実施の形態2では、上記実施の形態1
による荷電粒子照射装置に回転駆動装置10を駆動制御
する回転制御計算機12を付加し、この回転制御計算機
12によりフィルタ8の回転角度位置を時間的に制御す
るようにしたものである。つまり、この実施の形態2で
は、回転制御計算機12により、時間的にフィルタ8の
回転角度を設定し、図2の(c)に示される関係に基づ
いて回転駆動装置10を回転駆動している。これによっ
て、螺旋状部8a、8aの重なり厚を調整し、ビーム1
のエネルギの吸収量を制御し、ブラッグカーブに現れる
ブラッグピークの位置とその強度を制御している。
【0031】ここで、その照射方法について説明する。
まず、ビーム1を被照射体に照射した時のブラッグカー
ブのデータおよび被照射体のターゲットの深さ位置のデ
ータに基づいて、ブラッグピークがターゲットの最深部
および最浅部に到達するフィルタ8a、8bの重なり厚
ta、tbが算出される。そして、図2の(b)から、
算出された重なり厚ta、tbに対応するフィルタの回
転角度θa、θbが求められる。さらに、フィルタの回
転角度θa、θb間を等間隔に分割した複数の回転角度
が選択される。ついで、フィルタ8a、8bが選択した
各回転角度位置を採るように断続的に回転させて、即ち
ビーム1が通過する螺旋状部8a、8aの重なり部の厚
みをステップ状に変化させて、ビーム1を被照射体に照
射させる。そこで、ビーム1は螺旋状部8a、8aの重
なり部の厚みに応じてエネルギを吸収され、ブラッグピ
ークの被照射体への到達位置がターゲットの最深部から
最浅部側にシフトされる。この時、ターゲットに照射さ
れる全相対線量15は、図3に示されるように、選択さ
れた各回転角度位置におけるフィルタを通過したビーム
1による相対線量16が積算されたもので、この相対線
量15が、ターゲットの深さ方向で一定となるように、
選択した各回転角度位置の保持時間を制御することにな
る。なお、選択した各回転角度位置の保持時間は予め演
算処理されて、図2の(c)に示されるフィルタの回転
駆動条件が求められており、該回転駆動条件に基づいて
回転駆動装置10が回転制御計算機12により駆動制御
される。
【0032】このように、この実施の形態2によれば、
一対のフィルタ8、8の回転角度位置を時間的に制御す
ることにより、被放射体内の深さ方向の線量分布を調整
でき、荷電粒子をターゲットの深さ方向に均一に照射す
ることができるようになり、従来のリッジフィルタと同
等の照射性能を得ることができる。これは、一対のフィ
ルタ8、8を回転軸9周りに回転駆動しているので、フ
ィルタの厚みを急速に変化させることができることから
可能となる。そして、従来の装置のように、ウェッジフ
ィルタとリッジフィルタとを組み合わせることなく、同
等の照射性能が得られるので、ビーム軸方向における省
スペース化が図られ、この照射系全体を回転ガントリに
取り付けても、回転ガントリを含む照射装置全体の巨大
化を抑えることができる。
【0033】なお、上記実施の形態2では、荷電粒子を
ターゲットの深さ方向に均一なトータルの線量分布を得
るものとしているが、フィルタの回転角度位置とその回
転角度位置における保持時間とを制御すれば、相対線量
の大きさが深さ方向で異なる線量分布をも得ることがで
きる。
【0034】実施の形態3.図4はこの発明の実施の形
態3に係る荷電粒子照射装置のビーム照射方法を説明す
る図であり、図4の(a)はその配置図を、図4の
(b)はフィルタの回転角度と重なり厚との関係を示し
ている。
【0035】この実施の形態3では、まず回転制御計算
機12により回転駆動装置10を駆動制御し、下流側の
フィルタ8を回転角度θ2となるように回転させた後、
その回転角度θ2を保持させる(回転駆動を停止させ
る)。ついで、回転制御計算機12により回転駆動装置
10を駆動制御し、上流側のフィルタ8の回転角度θ1
を時間的に変化させて、螺旋状部8a、8aの重なり厚
を変化させる。そこで、ビーム1は螺旋状部8a,8a
の重なり部の厚みに応じてエネルギが吸収され、ブラッ
グピークの被照射体への到達位置がシフトされる。
【0036】このように、この実施の形態3によれば、
下流側のフィルタ8の回転を停止させ、上流側のフィル
タ8の回転角度を制御しているので、一対のフィルタ
8、8の螺旋状部8a、8aの重なり厚の変化に任意の
オフセットを持たせることができる。その結果、被照射
体内の深さ方向の線量分布を全体的にフィルタのオフセ
ット分だけ浅くする調整が可能となり、従来のウェッジ
フィルタの役割を兼ねることができる。
【0037】実施の形態4.図5はこの発明の実施の形
態4に係る荷電粒子照射装置のビーム照射方法を説明す
る図であり、図5の(a)はその配置図を、図5の
(b)はフィルタの回転角度と重なり厚との関係を、図
5の(c)はフィルタの回転角度と時間との関係を、図
5の(d)は被照射体内の深さ方向に対する相対線量を
表す図を示している。
【0038】この実施の形態4では、上記実施の形態2
と同様に、荷電粒子照射装置に回転駆動装置10を駆動
制御する回転制御計算機12を付加している。そして、
図5の(c)に示される時間と回転角度との関係に基づ
いて、回転制御計算機12により回転駆動装置10を駆
動し、一対のフィルタ8、8の回転速度を時間的に制御
しながら、ビーム1を被照射体に照射させている。この
時、フィルタの重なり厚は、図5の(b)に示されるよ
うに、フィルタの回転角度に応じて変化し、ビーム1は
螺旋状部8a、8aの重なり厚に応じてエネルギが吸収
され、ブラッグピークの被照射体への到達位置が深さ方
向にシフトされる。そして、このフィルタの回転速度を
遅くすると、被照射体の到達位置における相対線量が増
大し、フィルタの回転速度を速くすると、被照射体の到
達位置における相対線量が減少する。そこで、図5の
(c)に示される時間と回転角度との関係に基づいて、
一対のフィルタ8、8の回転速度を時間的に制御すれ
ば、図5の(d)に示されるようなトータルの線量分布
17が得られる。
【0039】このように、この実施の形態4によれば、
一対のフィルタ8、8の回転速度を時間的に制御するこ
とにより、被放射体内の深さ方向の線量分布を調整で
き、従来のリッジフィルタと同等の照射性能を得ること
ができる。これは、一対のフィルタ8、8を回転軸9周
りに回転駆動しているので、フィルタの厚みを急速に変
化させることができることから可能となる。そして、従
来の装置のように、ウェッジフィルタとリッジフィルタ
とを組み合わせることなく、同等の照射性能が得られる
ので、ビーム軸方向における省スペース化が図られ、こ
の照射系全体を回転ガントリに取り付けても、回転ガン
トリを含む照射装置全体の巨大化を抑えることができ
る。
【0040】なお、上記実施の形態4によれば、一対の
フィルタ8、8を同じ量で反対方向に回転するものとし
ているが、フィルタ8、8を独立に、あるいは同じ方向
に回転させても同様の効果を奏する。
【0041】実施の形態5.図6はこの発明の実施の形
態5に係る荷電粒子照射装置のビーム照射方法を説明す
る図であり、図6の(a)はその配置図を、図6の
(b)はフィルタの回転角度と重なり厚との関係を、図
6の(c)はフィルタの回転角度とビームのON/OF
Fとの関係を、図6の(d)は被照射体内の深さ方向に
対する線量分布を表す図を示している。図において、1
8はシンクロトロンやサイクロトロン等の加速器本体、
19は照射系にあるフィルタ8、8までビーム1を輸送
するビーム輸送系、20はフィルタ8、8の回転に同期
して信号を発生するタイミングシステム、21は加速器
本体18を制御する加速器制御装置である。
【0042】この実施の形態5では、回転制御計算機1
2が回転駆動装置10を駆動制御し、一対のフィルタ
8、8を互いに逆方向に一定の回転速度で回転させてい
る。そして、タイミングシステム20がフィルタ8、8
が所定の回転角度となると、ビーム1が出力されるよう
に、加速器制御装置21にトリガ信号を発生する。加速
器制御装置21はタイミングシステム20からのトリガ
信号を入力すると、所定の時間イオン源あるいはビーム
取り出し装置をONさせる。そこで、ビーム1は図6の
(c)に示されるようにパルス状にフィルタ8、8側に
出射される。この時、図6の(b)に示される関係か
ら、フィルタ8、8の回転角度に相当する螺旋状部8
a、8aの重なり厚となり、ビーム1はその重なり厚に
応じてエネルギが吸収され、ブラッグピークの到達位置
が深さ方向にシフトされる。その結果、図6の(d)に
示されるようなトータルの線量分布22が得られる。
【0043】このように、この実施の形態5によれば、
一対のフィルタ8、8の回転に同期させて加速器本体1
8側のビームのON/OFFを制御しているので、被照
射体内の深さ方向の線量分布を調整でき、従来のリッジ
フィルタと同等の照射性能を得ることができる。これ
は、一対のフィルタ8、8を回転軸9周りに回転駆動し
ているので、フィルタの厚みを急速に変化させることが
できることから可能となる。そして、従来の装置のよう
に、ウェッジフィルタとリッジフィルタとを組み合わせ
ることなく、同等の照射性能が得られるので、ビーム軸
方向における省スペース化が図られ、この照射系全体を
回転ガントリに取り付けても、回転ガントリを含む照射
装置全体の巨大化を抑えることができる。
【0044】実施の形態6.図7はこの発明の実施の形
態6に係る荷電粒子照射装置のフィルタ周りを示す配置
図である。この実施の形態6では、一対のフィルタ8、
8は、それぞれの軸心がビーム1の中心軸を挟んで両側
に位置し、かつ、螺旋状部8a、8aの重なり部分をビ
ーム1が通過するようになっている。なお、他の構成は
上記実施の形態1と同様に構成されている。
【0045】この実施の形態6では、一対のフィルタ
8、8の回転軸9、9が平行であるが、ビーム1の中心
軸を挟んで両側に位置しているので、これらの回転軸
9、9上の障害が緩和され、回転駆動系周りの配置の融
通性が増し、設計自由度を増大させることができる。な
お、一対のフィルタ8、8の重なり部分を少なくし、両
回転軸9、9上でのフィルタ8、8の重なりをなくすよ
うにすれば、2つの回転駆動装置10をビーム1の軸方
向の一側に配置することも可能となり、設計自由度をよ
り増大させることができる。
【0046】実施の形態7.図8はこの発明の実施の形
態7に係る荷電粒子照射装置のフィルタ周りを示す配置
図、図9はこの発明の実施の形態7に係る荷電粒子照射
装置に適用されるフィルタの構成を説明する図であり、
図9の(a)はその斜視図を、図9の(b)は断面図を
示している。図において、エネルギ調節手段としてのフ
ィルタ24は、軸心方向の厚みが螺旋状に一定の勾配で
変化する螺旋状部24aと、この螺旋状部24aの内周
側に軸心方向の厚みが螺旋状に螺旋状部24aの勾配よ
り大きな一定の勾配で変化する螺旋状部24bと、この
螺旋状部24bの内周側に軸心方向の厚みが螺旋状に螺
旋状部24bの勾配より大きな一定の勾配で変化する螺
旋状部24cとを有する外形形状に成形されている。そ
して、2つのフィルタ24、24が、背中合わせにし
て、ビーム1の中心軸方向に同軸に並設されている。ま
た、フィルタ24、24はそれぞれ回転駆動装置10に
より独立して回転軸9周りに回転駆動されるようになっ
ている。さらに、フィルタ24、24は移動装置23に
より軸心をビーム1の中心軸に対して接離する方向に移
動可能になっており、ビーム1が両フィルタ24、24
の同一勾配の螺旋状部の重なり部分を通過するようにな
っている。なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に
構成されている。
【0047】この実施の形態7では、移動装置23によ
り一対のフィルタ24、24をビーム1の中心軸に対し
て接離させることにより、ビーム1の通過領域に螺旋状
部24a、24a同士の重なり部分、螺旋状部24b、
24b同士の重なり部分、あるいは螺旋状部24c、2
4c同士の重なり部分を選択して位置させることができ
る。そこで、一対のフィルタ24、24の回転速度を一
定としても、移動装置23により一対のフィルタ24、
24をビーム1の中心軸に対して接離させることによ
り、ビーム1の深さ方向の掃引の速度を任意に変化させ
ることができる。
【0048】実施の形態8.図10はこの発明の実施の
形態8に係る荷電粒子照射装置に適用されるフィルタを
示す斜視図である。図において、エネルギ調節手段とし
てのフィルタ25は、軸心方向の厚みが螺旋状に一定の
勾配で変化する螺旋状部25aが軸心周りに渦巻き状に
形成された外形形状に成形されている。他の構成は上記
実施の形態7と同様に構成されている。即ち、2つのフ
ィルタ25、25が、背中合わせにして、ビーム1の中
心軸方向に同軸に並設されている。また、フィルタ2
5、25はそれぞれ回転駆動装置10により独立して回
転軸9周りに回転駆動されるようになっている。さら
に、フィルタ25、25は移動装置23により軸心をビ
ーム1の中心軸に対して接離する方向に移動可能になっ
ており、ビーム1が両フィルタ25、25の螺旋状部2
5a、25aの重なり部分を通過するようになってい
る。
【0049】この実施の形態8では、一対のフィルタ2
5、25を回転させながら、ビーム1の通過領域に渦巻
き状の螺旋状部25a、25aの重なり部分がビーム1
の通過領域に位置するように、移動装置23により一対
のフィルタ25、25をビーム1の中心軸に対して接離
させている。そこで、フィルタ25の螺旋状部25aの
勾配がゆるやかなものとなり、ブラッグピークの被照射
体内の到達位置を高精度に制御することができる。
【0050】実施の形態9.図11はこの発明の実施の
形態9に係る荷電粒子照射装置の構成を説明する図であ
り、図11の(a)はフィルタの配置を示す平面図を、
図11の(b)はフィルタの配置を示す側面図を、図1
1の(c)はフィルタを周方向に展開した展開図を示し
ている。図において、エネルギ調節手段としてのフィル
タ26は、軸心方向の厚みが最小厚から最大厚まで一定
の勾配で螺旋状に変化する4つの螺旋状部26aが周方
向に連設された外形形状に成形されている。そして、2
つのフィルタ26、26が、背中合わせにして、ビーム
1の中心軸方向に同軸に並設されている。また、フィル
タ26、26はそれぞれ回転駆動装置10により独立し
て回転軸9周りに回転駆動されるようになっている。さ
らに、ビーム1が両フィルタ26、26の螺旋状部26
a、26aの重なり部分を通過するようになっている。
なお、他の構成は上記実施の形態1と同様に構成されて
いる。
【0051】この実施の形態9では、フィルタ26、2
6を1回転させる間に、フィルタの重なり部の厚み変化
が4回繰り返される。そこで、一対のフィルタ26、2
6の回転速度が遅い場合であっても、ビーム1が速い勾
配変化を受けるようにすることができ、速い繰り返しで
一定の範囲の被照射体内の深さを掃引することができ
る。
【0052】実施の形態10.図12はこの発明の実施
の形態10に係る荷電粒子照射装置の構成を説明する図
であり、図12の(a)はフィルタの配置を示す平面図
を、図12の(b)はフィルタの配置を示す側面図を、
図12の(c)はフィルタを周方向に展開した展開図を
示している。図において、エネルギ調節手段としてのフ
ィルタ27は、軸心方向の厚みが最小厚から最大厚を経
て最小厚まで一定の勾配で螺旋状に変化する2つの螺旋
状部27aが周方向に連設された外形形状に成形されて
いる。そして、2つのフィルタ27、27が、背中合わ
せにして、ビーム1の中心軸方向に同軸に並設されてい
る。また、フィルタ27、27はそれぞれ回転駆動装置
10により独立して回転軸9周りに回転駆動されるよう
になっている。さらに、ビーム1が両フィルタ27、2
7の螺旋状部27a、27aの重なり部分を通過するよ
うになっている。なお、他の構成は上記実施の形態9と
同様に構成されている。
【0053】この実施の形態10では、フィルタ27、
27を1回転させる間に、フィルタの重なり部の厚み変
化が4回繰り返される。そこで、一対のフィルタ27、
27の回転速度が遅い場合であっても、ビーム1が速い
勾配変化を受けるようにすることができ、速い繰り返し
で一定の範囲の被照射体内の深さを掃引することができ
る。さらに、被照射体内の深さを往復掃引することがで
きる。
【0054】実施の形態11.図13はこの発明の実施
の形態11に係る荷電粒子照射装置の構成を説明する図
であり、図13の(a)はフィルタの配置を示す平面図
を、図13の(b)はフィルタの配置を示す側面図を、
図13の(c)はフィルタを周方向に展開した展開図を
示している。図において、エネルギ調節手段としてのフ
ィルタ28は、軸心方向の厚みが最小厚から最大厚まで
それぞれ異なる勾配で螺旋状に変化する2つの螺旋状部
28a、28bが周方向に連設された外形形状に成形さ
れている。そして、2つのフィルタ28、28が、背中
合わせにして、ビーム1の中心軸方向に同軸に並設され
ている。また、フィルタ28、28はそれぞれ回転駆動
装置10により独立して回転軸9周りに回転駆動される
ようになっている。さらに、ビーム1が両フィルタ2
8、28の同一の勾配の螺旋状部28a、28a同士、
あるいは螺旋状部28b、28b同士の重なり部分を通
過するようになっている。なお、他の構成は上記実施の
形態9と同様に構成されている。
【0055】この実施の形態11では、フィルタ28、
28を1回転させる間に、フィルタの厚みの勾配を変化
させることができる。そこで、一対のフィルタ28、2
8の回転角度範囲を制御することにより、ビーム1が同
一のフィルタ構成で異なる勾配を受けるようにすること
ができ、被照射体内の深さで異なる速さでの掃引を行う
ことができる。
【0056】実施の形態12.図14はこの発明の実施
の形態12に係る荷電粒子照射装置の構成を説明する図
であり、図14の(a)はその配置図を、図14の
(b)はコリメータの斜視図を、図14の(c)はフィ
ルタの回転角度と重なり厚との関係を、図14の(d)
はフィルタの回転角度とビーム通過のON/OFFとの
関係を、図14の(e)は被照射体内の深さ方向に対す
る線量分布を表す図を示している。この実施の形態12
では、スリット29a、29bが設けられた十分なビー
ムの遮蔽厚を有する鉛からなる円盤状の金属板を、その
主面をビーム1の中心軸と直交するように、上流側のフ
ィルタ8に一体に取り付けられて、円盤状のコリメータ
を構成している。なお、他の構成は上記実施の形態1と
同様に構成されている。
【0057】この実施の形態12では、一対のフィルタ
8、8が回転されると、金属板29も一緒に回転する。
そして、金属板29のスリット29a、29bがビーム
1の通過領域に到達した時に、ビーム1が被照射体に照
射される。即ち、ビーム1の被照射体への照射が、図1
4の(d)に示されるように、ON/OFFされる。そ
して、ビーム1は、ビーム1の被照射体への照射がON
の時のフィルタの回転角度に対応するフィルタの重なり
厚に応じてエネルギを吸収されて被照射体に照射され
る。このフィルタの重なり厚は、図14の(c)に示さ
れるように、フィルタの回転角度に比例して厚くなるの
で、照射されるビーム1のエネルギが変化され、図14
の(e)に示されるトータルな線量分布が得られる。従
って、この実施の形態12によれば、金属板29のスリ
ット29a、29bの開口を調整することにより、ビー
ム1の被照射体内での深さと強度の制御が可能となり、
深さ方向の線量分布を制御することができる。
【0058】実施の形態13.図15はこの発明の実施
の形態13に係る荷電粒子照射装置の構成を説明する図
であり、図15の(a)はその配置図を、図15の
(b)はそのコリメータの構成図を示している。この実
施の形態13では、それぞれの一部に半月状の開口部3
0a、31aが設けられた十分なビームの遮蔽厚を有す
る鉛からなる2枚の金属板30、31を、それぞれの主
面をビーム1の中心軸と直交するように重ね合わせ、上
流側のフィルタ8に軸心周りに回転可能に取り付けられ
て、円盤状のコリメータを構成している。なお、他の構
成は上記実施の形態12と同様に構成されている。
【0059】この実施の形態13では、一対のフィルタ
8、8が回転されると、一対の金属板30、31も一緒
に回転する。そして、一対の金属板30、31の開口部
30a、31aの重なりにより構成される開口がビーム
1の通過領域に到達した時に、ビーム1が被照射体に照
射される。即ち、ビーム1の被照射体への照射が、ON
/OFFされる。そして、ビーム1は、ビーム1の被照
射体への照射がONの時のフィルタの回転角度に対応す
るフィルタの重なり厚に応じてエネルギを吸収されて被
照射体に照射される。従って、この実施の形態13によ
れば、一対の金属板30、31をそれぞれ任意の角度回
転させることにより、開口部の範囲を任意に調整でき、
ビーム1の被照射体内での深さと強度の制御が可能とな
り、深さ方向の線量分布を制御することができる。な
お、この実施の形態13では、半月状の開口部30a、
31aを有する2枚の金属板30、31を重ね合わせて
コリメータを構成するものとしているが、開口部の形状
は半月状に限定されるものではなく、任意の形状でよ
い。また、金属板の枚数の2枚に限定されるものではな
く、3枚以上の金属板を組み合わせてコリメータを構成
してもよい。
【0060】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0061】この発明によれば、荷電粒子を加速する加
速器と、この加速器で加速されて取り出された荷電粒子
のビームを輸送するビーム輸送系と、このビーム輸送系
の終端に配置されてビームのエネルギを調節するエネル
ギ調節手段とを備えた荷電粒子照射装置において、上記
エネルギ調節手段は、軸心方向の厚みが軸心周りに螺旋
状に変わる螺旋状部を有する外形形状に成形された一対
のフィルタと、この一対のフィルタをそれぞれの軸心を
回転中心として独立して回転駆動する回転駆動装置とか
らなり、該一対のフィルタが、厚みの変わる螺旋状部の
少なくとも一部が重なりあい、かつ、この螺旋状部の重
なり部が上記ビームの通過領域に位置するように、それ
ぞれの軸心方向をビームの中心軸方向と平行として該ビ
ームの中心軸方向に前後して並設されているので、従来
のウェッジフィルタおよびリッジフィルタと同等の照射
性能が得られるとともに、ビームの中心軸に直交する方
向の省スペース化が図られ、回転ガントリを含む装置全
体の巨大化を抑えることができる荷電粒子照射装置が得
られる。
【0062】また、一対のフィルタは、それぞれの軸心
が同軸的に位置して、ビームの中心軸方向に前後して並
設されているので、ビームの中心軸に直交する方向の省
スペース化が図られる。
【0063】また、一対のフィルタは、それぞれの軸心
がビームの中心軸を挟んで両側に位置して、ビームの中
心軸方向に前後して並設されているので、回転駆動系周
りの配置の融通性を増大させることができる。
【0064】また、フィルタは、螺旋の勾配の異なる複
数の螺旋状部が径方向に階段状に連設された外形形状に
成形され、かつ、軸心位置がビームの中心軸に対して接
離できるように構成されているので、深さ方向の掃引速
度を任意に変化させることができる。
【0065】また、フィルタは、螺旋状部が渦巻き状に
形成された外形形状に成形され、かつ、軸心位置がビー
ムの中心軸に対して接離できるように構成されているの
で、ブラッグピークの深さ方向の到達位置を高精度に制
御することができる。
【0066】また、フィルタは、最小厚から最大厚まで
同一の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向
に連接された外形形状に成形されているので、速い繰り
返しで一定の範囲の被照射体内の深さを掃引することが
できる。
【0067】また、フィルタは、最小厚から最大厚を経
て最小厚まで同一の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋
状部が周方向に連接された外形形状に成形されているの
で、速い繰り返しで一定の範囲の被照射体内の深さを掃
引することができるとともに、被照射体内の深さを往復
掃引することができる。
【0068】また、フィルタは、最小厚から最大厚まで
異なる勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向
に連設された外形形状に成形されているので、被照射体
内の深さによって異なる速さで掃引することができる。
【0069】また、スリットを有し、十分なビームの遮
蔽厚を持つ金属板が、その主面を該ビームの中心軸と直
交するように一対のフィルタの一方に取り付けられてい
るので、ビームの被照射体内での深さと強度を制御で
き、深さ方向の線量分布を制御することができる。
【0070】また、開口部を有し、十分なビームの遮蔽
厚を持つ少なくとも2枚の金属板が、それぞれの主面を
該ビームの中心軸と直交するように重ね合わせて一対の
フィルタの一方に軸心周りにそれぞれ回転可能に取り付
けられているので、ビームの被照射体内での深さと強度
を制御でき、深さ方向の線量分布を制御することができ
る。
【0071】また、この発明によれば、フィルタを断続
的に回転させて該フィルタの回転角度位置と該回転角度
位置の保持時間を制御し、該ビームが通過する螺旋状部
の重なり部の厚みをステップ状に変化させて、該ビーム
の被照射体への到達深さをシフトさせるようにしたの
で、装置の巨大化を抑えて、被照射体内の深さ方向の線
量分布を簡易に調整できる荷電粒子照射装置のビーム照
射方法が得られる。
【0072】また、この発明によれば、フィルタの回転
速度を時間的に変化させて、該ビームが通過する螺旋状
部の重なり部の厚みをアナログ的に変化させ、該ビーム
の被照射体への到達深さをシフトさせるようにしたの
で、装置の巨大化を抑えて、被照射体内の深さ方向の線
量分布を簡易に調整できる荷電粒子照射装置のビーム照
射方法が得られる。
【0073】また、この発明によれば、フィルタを一定
の回転速度で回転させながら、フィルタの回転角度にあ
わせてビームの発生源をON/OFFさせ、該ビームが
通過する螺旋状部の重なり部の厚みを制御して、該ビー
ムの被照射体への到達深さをシフトさせるようにしたの
で、装置の巨大化を抑えて、被照射体内の深さ方向の線
量分布を簡易に調整できる荷電粒子照射装置のビーム照
射方法が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る荷電粒子照射
装置を説明する図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係る荷電粒子照射
装置のビーム照射方法を説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態2に係る荷電粒子照射
装置のビーム照射方法による被照射体に照射されるトー
タルの線量分布を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態3に係る荷電粒子照射
装置のビーム照射方法を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態4に係る荷電粒子照射
装置のビーム照射方法を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態5に係る荷電粒子照射
装置のビーム照射方法を説明する図である。
【図7】 この発明の実施の形態6に係る荷電粒子照射
装置のフィルタ周りを示す配置図である。
【図8】 この発明の実施の形態7に係る荷電粒子照射
装置のフィルタ周りを示す配置図である。
【図9】 この発明の実施の形態7に係る荷電粒子照射
装置に適用されるフィルタの構成を説明する図である。
【図10】 この発明の実施の形態8に係る荷電粒子照
射装置に適用されるフィルタを示す斜視図である。
【図11】 この発明の実施の形態9に係る荷電粒子照
射装置の構成を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態10に係る荷電粒子
照射装置の構成を説明する図である。
【図13】 この発明の実施の形態11に係る荷電粒子
照射装置の構成を説明する図である。
【図14】 この発明の実施の形態12に係る荷電粒子
照射装置の構成を説明する図である。
【図15】 この発明の実施の形態13に係る荷電粒子
照射装置の構成を説明する図である。
【図16】 従来のウェッジフィルタの動作を説明する
図である。
【図17】 被照射体に単一エネルギをもった荷電粒子
が照射された場合の被照射体の深さ方向における相対線
量を示すグラフである。
【図18】 従来のリッジフィルタの動作を説明する図
である。
【符号の説明】
1 ビーム、8、24、25、26、27、28 フィ
ルタ(エネルギ調節手段)、8a、24a、24b、2
4c、25a、26a、27a、28a、28b 螺旋
状部、9 回転軸(軸心)、10 回転駆動装置(エネ
ルギ調節手段)、18 加速器本体(加速器)、19
ビーム輸送系、29、30、31 金属板、29a、2
9b スリット、30a、31a 開口部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子を加速する加速器と、この加速
    器で加速されて取り出された荷電粒子のビームを輸送す
    るビーム輸送系と、このビーム輸送系の終端に配置され
    てビームのエネルギを調節するエネルギ調節手段とを備
    えた荷電粒子照射装置において、 上記エネルギ調節手段は、軸心方向の厚みが軸心周りに
    螺旋状に変わる螺旋状部を有する外形形状に成形された
    一対のフィルタと、この一対のフィルタをそれぞれの軸
    心を回転中心として独立して回転駆動する回転駆動装置
    とからなり、該一対のフィルタが、厚みの変わる螺旋状
    部の少なくとも一部が重なりあい、かつ、この螺旋状部
    の重なり部が上記ビームの通過領域に位置するように、
    それぞれの軸心方向をビームの中心軸方向と平行として
    該ビームの中心軸方向に前後して並設されていることを
    特徴とする荷電粒子照射装置。
  2. 【請求項2】 一対のフィルタは、それぞれの軸心が同
    軸的に位置して、ビームの中心軸方向に前後して並設さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子照射
    装置。
  3. 【請求項3】 一対のフィルタは、それぞれの軸心がビ
    ームの中心軸を挟んで両側に位置して、ビームの中心軸
    方向に前後して並設されていることを特徴とする請求項
    1記載の荷電粒子照射装置。
  4. 【請求項4】 フィルタは、螺旋の勾配の異なる複数の
    螺旋状部が径方向に階段状に連設された外形形状に成形
    され、かつ、軸心位置がビームの中心軸に対して接離で
    きるように構成されていることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載の荷電粒子照射装置。
  5. 【請求項5】 フィルタは、螺旋状部が渦巻き状に形成
    された外形形状に成形され、かつ、軸心位置がビームの
    中心軸に対して接離できるように構成されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の荷
    電粒子照射装置。
  6. 【請求項6】 フィルタは、最小厚から最大厚まで同一
    の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向に連
    接された外形形状に成形されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4のいずれかに記載の荷電粒子照射装
    置。
  7. 【請求項7】 フィルタは、最小厚から最大厚を経て最
    小厚まで同一の勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部
    が周方向に連接された外形形状に成形されていることを
    特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の荷
    電粒子照射装置。
  8. 【請求項8】 フィルタは、最小厚から最大厚まで異な
    る勾配で螺旋状に変化する複数の螺旋状部が周方向に連
    設された外形形状に成形されていることを特徴とする請
    求項1乃至請求項4のいずれかに記載の荷電粒子照射装
    置。
  9. 【請求項9】 スリットを有し、十分なビームの遮蔽厚
    を持つ金属板が、その主面を該ビームの中心軸と直交す
    るように一対のフィルタの一方に取り付けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の荷電粒子照射装置。
  10. 【請求項10】 開口部を有し、十分なビームの遮蔽厚
    を持つ少なくとも2枚の金属板が、それぞれの主面を該
    ビームの中心軸と直交するように重ね合わせて一対のフ
    ィルタの一方に軸心周りにそれぞれ回転可能に取り付け
    られていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のい
    ずれかに記載の荷電粒子照射装置。
  11. 【請求項11】 請求項1の荷電粒子照射装置のビーム
    照射方法であって、フィルタを断続的に回転させて該フ
    ィルタの回転角度位置と該回転角度位置の保持時間を制
    御し、該ビームが通過する螺旋状部の重なり部の厚みを
    ステップ状に変化させて、該ビームの被照射体への到達
    深さをシフトさせるようにしたことを特徴とする荷電粒
    子照射装置のビーム照射方法。
  12. 【請求項12】 請求項1の荷電粒子照射装置のビーム
    照射方法であって、フィルタの回転速度を時間的に変化
    させて、該ビームが通過する螺旋状部の重なり部の厚み
    をアナログ的に変化させ、該ビームの被照射体への到達
    深さをシフトさせるようにしたことを特徴とする荷電粒
    子照射装置のビーム照射方法。
  13. 【請求項13】 請求項1の荷電粒子照射装置のビーム
    照射方法であって、フィルタを一定の回転速度で回転さ
    せながら、フィルタの回転角度にあわせてビームの発生
    源をON/OFFさせ、該ビームが通過する螺旋状部の
    重なり部の厚みを制御して、該ビームの被照射体への到
    達深さをシフトさせるようにしたことを特徴とする荷電
    粒子照射装置のビーム照射方法。
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