JPH1140314A - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ

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JPH1140314A
JPH1140314A JP20228597A JP20228597A JPH1140314A JP H1140314 A JPH1140314 A JP H1140314A JP 20228597 A JP20228597 A JP 20228597A JP 20228597 A JP20228597 A JP 20228597A JP H1140314 A JPH1140314 A JP H1140314A
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JP
Japan
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phase
spark
center electrode
metal phase
spark plug
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Application number
JP20228597A
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English (en)
Inventor
Wataru Matsutani
渉 松谷
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップ材料としてIrを含有する焼結材料を
使用し、かつ高温でのIr成分の酸化・揮発による消耗
が起こりにくく、ひいては耐久性に優れたスパークプラ
グを提供する。 【解決手段】 スパークプラグ100は、中心電極3
と、その中心電極の外側に設けられた絶縁体2と、一方
の端部側から中心電極3を突出させた状態で、絶縁体2
の外側に設けられた主体金具1と、その主体金具1に一
端が結合され、他端側が中心電極3と対向するように配
置された接地電極4とを備え、それら中心電極3と接地
電極4との少なくとも一方にチップ31ないし32が固
着されて火花放電ギャップgが形成される。そして、該
チップ31ないし32は、Irを主成分とし、かつC
u、Au及びAgの少なくともいずれかを合計で0.3
〜8体積%含有する焼結材料により構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関に使用され
るスパークプラグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車エンジン等の内燃機関用の
スパークプラグとして、耐火花消耗性向上のために電極
の先端にPt(白金)合金のチップを溶接したものが使
用されているが、白金は高価であるためチップ材料とし
て安価なIr(イリジウム)を使用する提案がなされて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のプラグにおいて
チップをIrで構成した場合、Irは900〜1000
℃の高温域において酸化・揮発しやすい性質を有してい
るため、そのまま電極発火部に使用すると、火花消耗よ
りも酸化・揮発による消耗が問題となる欠点がある。こ
の場合、Irの酸化・揮発を抑制するために、IrにY
23等の希土類酸化物を分散させた酸化物−金属複合材
料をチップ材料として使用する提案もなされているが
(特開平7−37677号)、近年のエンジンの高出力
化に伴いプラグの使用温度域はさらに上昇する傾向にあ
り、上記材料のチップを使用したプラグもその耐久性は
必ずしも十分とは言えない問題がある。
【0004】本発明は、チップ材料としてIrを含有す
る焼結材料を使用し、かつ高温でのIr成分の酸化・揮
発による消耗が起こりにくく、ひいては耐久性に優れた
スパークプラグを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明
は、中心電極と、その中心電極の外側に設けられた絶縁
体と、一方の端部側から中心電極を突出させた状態で、
絶縁体の外側に設けられた主体金具と、その主体金具に
一端が結合され、他端側が中心電極と対向するように配
置された接地電極と、それら中心電極と接地電極との少
なくとも一方に固着されて火花放電ギャップを形成する
発火部とを備えたスパークプラグに関するものであり、
上述の課題を解決するためにその請求項1の構成は、上
記発火部が、Irを主成分とし、かつCu、Au及びA
gの少なくともいずれかを合計で0.3〜8体積%含有
する焼結材料により構成されていることを特徴とする。
【0006】本発明者は、火花放電ギャップを形成する
発火部を、Irを主成分とし、かつCu、Au及びAg
の少なくともいずれかを合計で0.3〜8体積%含有す
る焼結材料で構成することで、焼結材料を使用するにも
拘わらず、高温でのIr成分の酸化・揮発による消耗が
効果的に抑制されることを見い出したのである。これに
より、発火部の構成材料としてIrを主成分とする金属
を使用しつつも、耐久性(特に高速走行時の耐久性)に
優れたスパークプラグを実現することができる。また、
焼結材料で発火部が構成されているので、該発火部を形
成するためのチップの材料歩留まりと生産性を大幅に向
上させることができる。
【0007】なお、上記発火部は、上記焼結材料からな
るチップを、接地電極及び/又は中心電極に対し溶接に
より接合して形成することができる。この場合、本明細
書でいう「発火部」とは、接合されたチップのうち、溶
接による組成変動の影響を受けていない部分(例えば、
溶接により接地電極ないし中心電極の材料と合金化した
部分を除く残余の部分)を指すものとする。
【0008】また、焼結材料中のCu、Au及びAgの
含有量を表す「体積%」は、本発明では下記のように定
義された値を使用する。すなわち、含有される金属元素
の数がn種類であり、それら各金属元素の重量比率をM
1、M2‥‥Mnとし、またそれら金属元素が単体として
存在する場合の常温での密度をそれぞれρ1、ρ2‥‥ρ
nとした場合、第i成分(i=1、2、‥‥、n)の体
積%(vol%iと記す)は、下記数1により算出され
る値を採用するものとする。
【0009】
【数1】
【0010】また、上記焼結材料は、後述の通り元素周
期律表の3A族(いわゆる希土類元素)及び4A族(T
i、Zr、Hf)に属する金属元素の酸化物(複合酸化
物を含む)を0.1〜15重量%の範囲内で含有しうる
(請求項7)。この場合、上記金属元素の体積%の値
は、次のようにして算出されるものを採用するものとす
る。まず、金属元素酸化物は、焼結材料中に含有される
Ti、Zr、Hf及び希土類元素(Sc、Y、La、C
e、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、H
o、Er、Tm、Yb、Lu)の各金属元素について、
Tiは全てTiO2、Zrは全てZrO2、Hfは全てH
fO2、Ceは全てCeO2、Prは全てPr611、T
bは全てTb47、他は全てM23(ただしMは、C
e、Pr及びTbを除く前記希土類元素)の各組成式で
表される希土類酸化物の形で存在していると仮定して、
焼結材料中の各酸化物(m種類とする)の重量含有比率
Nj(j=1、2、‥‥、m)を算出する。そして、そ
れら酸化物の常温での密度をそれぞれd1、d2、‥‥、
dmとした場合、前述のvol%iを下記数2により算
出する。
【0011】
【数2】
【0012】発火部を上記焼結材料で構成することによ
り、その耐久性が向上する理由は下記のように推測され
る。すなわち、該焼結材料は、例えば図3(a)〜
(d)に概念的に示すように、Irを主成分とするIr
系金属相(51)に対し、Cu、Au及びAgの少なく
ともいずれかを主体とする金属相(52:放熱金属相)
が混在した組織を有するものとなる。ここで、金属相
(52)はIr系金属相(51)よりも熱伝導率が大き
いため、結果として金属相(52)が混在しない場合と
比較して、材料全体の熱伝導率が高められる形となる。
従って、このような材料で発火部を構成したスパークプ
ラグは、高速・高負荷運転時においても発火部の放熱が
よく進むので温度が上昇しにくくなり、ひいてはIr成
分の酸化・揮発が抑制されてその耐久性が向上すること
となる。
【0013】なお、請求項2は、上述のような材料組織
の観点から発明を捉えたものであり、発火部が、Irを
主成分とするIr系金属相に対し、該Ir系金属相より
も熱伝導率の高い放熱金属相が混在した組織を有する焼
結材料により構成されたことを特徴とする。Ir系金属
相に対し放熱金属相が混在した組織を有する焼結材料で
発火部を構成することで発火部の熱伝導率が高められ、
ひいては高速・高負荷運転時においても発火部の温度上
昇が抑制されてその耐久性が向上する。
【0014】上記焼結材料は、例えばIr系金属相とな
るべき成分を主体とする粉末と、放熱金属相となるべき
成分を主体とする粉末とを混合した混合粉末、あるいは
Ir系金属相と放熱金属相とが始めから混在した混相組
織を有する粒子からなる粉末を原料粉末としてこれを圧
粉成形し、その成形体を焼結することにより製造でき
る。ここで、放熱金属相は、Ir系金属相よりも溶融開
始温度が低くなる組成を有するもの、具体的にはCu、
Au及びAgの少なくともいずれかを主成分とするもの
として構成できる(請求項3、4)。この場合、放熱金
属相の成分をIr系金属相よりも溶融開始温度が低くな
るように調整し、放熱金属相の少なくとも一部が溶融し
て液相を生ずる温度で焼結を行うようにすれば、生じた
液相がIr系金属相粒同士の隙間に供給されてこれを埋
め、図3(a)に概念的に示すような組織とすることが
できる。すなわち、該組織では、放熱金属相(52)は
主にIr系金属相粒(51)の粒子間に介在し、当該粒
子間に形成された隙間を少なくとも部分的に埋めるよう
に形成されている(請求項5)。なお、放熱金属相とI
r系金属相との間には、両相間での成分拡散あるいは反
応に基づく境界相が生ずる場合がある。
【0015】このような組織となれば、材料中に放熱金
属相が均一に分散するので放熱効果がさらに高められ、
発火部の温度上昇の抑制効果、ひいてはIr成分の酸化
揮発の抑制効果が一層顕著となる。また、放熱金属相が
Cu、Au及びAgの少なくともいずれかが主成分とな
る場合には、該放熱金属相は高温酸化を起こしにくい
か、あるいは仮に酸化されても、その生成する酸化物が
安定で揮発や脱落等を起こしにくいものとなる。そし
て、このような相がIr系金属相粒を取り囲むことで、
該Ir系金属相粒の継続的な酸化が防止ないし抑制され
る効果も期待できる。また、焼結時に液相が発生するこ
とで、Ir系金属相粒の再配列により焼結体が収縮・緻
密化し、それによってIr系金属相粒の酸化揮発がさら
に抑制される可能性もありうる。
【0016】なお、上記焼結材料中においては、図3
(c)に示すように、複数のIr系金属相粒(51)同
士が放熱金属相(52)を介さずに直接一体化した領域
(54)が形成される場合がある。また、図3(d)に
示すように上記材料は、Ir系金属相の領域(54)中
に層状の放熱金属層(52)が入り組んだ形の組織を示
す場合がある。上記一体化した領域(54)は、例えば
互いに近接して位置するIr系金属相粒(51)同士
が、固相拡散、あるいは液相を介した成分供給によるネ
ック成長等により結合して形成される。
【0017】放熱金属相は焼結材料中になるべく均一に
分散していることが、発火部の放熱改善のためにはより
望ましいといえる。例えば前述のように、Ir系金属相
となるべき成分を主体とする粉末(以下、Ir系金属粉
末という)と、放熱金属相となるべき成分を主体とする
粉末(以下、放熱金属粉末という)とを混合した混合粉
末とを原料粉末としてこれを圧粉成形し、その成形体を
焼結することにより製造する場合、放熱金属粉末の平均
粒径をIr系金属粉末の平均粒径よりも小さく設定する
ことが、放熱金属相の均一分散を図る上で望ましい。
【0018】また、次のような方法も有効である。すな
わち、図4(a)に示すように、Irを主体とする金属
粉末粒子(60)に対し、Cu、AgないしAuの1種
以上を主体とする金属層(61)で被覆して複合金属粉
末粒(62)を作る。金属層(61)は、例えば化学メ
ッキ法(電解メッキあるいは無電解メッキ)あるいは気
相成膜法(例えば真空蒸着法、スパッタ法、CVD法な
ど)により形成できる。こうして得られた複合金属粉末
粒(62)を、通常の焼結法の他、ホットプレス法ある
いは熱間押出法により焼結すれば、同図(b)に示すよ
うに、金属層(61)に基づく放熱金属層(52)が、
金属粉末粒子(60)に基づくIr系金属相の領域(5
4)に対し、均一に分散した焼結組織が得られる。
【0019】Irに対する合金金属元素は、その熱伝導
率が高められて一定の放熱改善効果が達成されるのであ
れば、Irに対する固溶限の範囲で含有されていてもよ
い。例えばIrにCuを添加する場合、図6に示すよう
に、CuはIrに対して800℃以上で1〜3重量%程
度固溶することがわかる。そして、Cuの含有量が室温
での固溶限以下の場合には、材料の組織は図5(a)に
示すように、Ir−Cu固溶体相(Ir系金属相:図6
ではβ相と表示)のほぼ単相組織となることもありう
る。
【0020】次に放熱金属相は、Ir系金属相粒の粒子
間に介在する形態に限られるものではない。例えば、C
uのようにIrに対する固溶限が比較的大きい合金元素
を採用する場合、Ir系金属相粒中に該合金元素が主体
となる析出物や包晶生成物等が形成されることがあり、
これらも放熱金属相として機能しうる。すなわち、図6
に示すように、CuのIrに対する固溶限は1850℃
付近の所定温度TXで最大値C1を示し、これ以下の温度
で固溶限は徐々に減少している。Cuの含有量が包晶温
度TPでの固溶限C2以下である場合は、図5(b)に示
すように、該TP以下の所定温度で、固溶しきれなくな
ったCu成分がβ相マトリックス中にCuリッチなα相
として析出する(以下、析出α相という)。この析出α
相は放熱金属相の少なくとも一部を構成するものとな
る。
【0021】一方、Cuの含有量が、C1とC2との間で
設定されている場合には、温度TXで全体が一旦β相の
形で凝固し、さらにTXとTPとの間の所定温度でβ相の
一部が再溶融して液相Lが生ずる。そして、この液相L
が温度TPで周囲のβ相と包晶反応し、包晶生成物とし
てのα相(以下、包晶α相という)が形成される。該包
晶α相も放熱金属相となりうる。また、Cuの含有量が
C1を超えて大きくなった場合は、包晶温度TPまではβ
相(Ir系金属相)と液相Lとが共存した状態が維持さ
れ、包晶温度TPでそれらが反応して同様に包晶α相が
形成される。この包晶α相は、β相(Ir系金属相)粒
子間に介在する放熱金属相の形成に寄与する。そして、
材料をさらに包晶温度TP以下に冷却すると、残余のβ
相中に析出α相が生成することとなる。その結果、図3
(a)及び(d)に示すように、Ir系金属相(β相)
と、その粒子間に介在する放熱金属相(51:主に包晶
α相に基づく)と、Ir系金属相中の析出物(52a:
析出α相)とが共存する合金組織が形成されると推測さ
れる。
【0022】発火部を構成する焼結材料中の放熱金属相
の含有比率は、例えば0.3〜8体積%の範囲で調整す
るのがよい。放熱金属相の含有比率が0.3体積%未満
になると、発火部の熱伝導率向上の効果が不十分とな
り、それによるIr成分の酸化揮発抑制効果があまり期
待できなくなる。一方、放熱金属相の含有率が8体積%
を超えると、Ir系金属相の体積含有率が相対的に減少
し、Ir使用による発火部の耐熱性向上効果が十分に期
待できなくなる、上記体積含有率は、より望ましくは
0.8〜8体積%の範囲で調整するのがよい。なお、材
料中の放熱金属相の体積含有比率は、例えば材料の組織
写真中において放熱金属相と特定される領域の面積比率
から算出することができる。
【0023】また、上記焼結材料中のCu、Au及びA
gの合計含有量は0.3〜8体積%の範囲で調整する
(請求項1、6)。該合計含有量が0.3体積%未満に
なると、放熱金属相の形成量が不足して、それによる発
火部の熱伝導率向上の効果が不十分となり、ひいてはI
r成分の酸化揮発抑制効果があまり期待できなくなる。
また、合計含有量が8体積%を超えると発火部の耐熱性
が不足し、スパークプラグの寿命低下を招くので好まし
くない。なお、Cu、Au及びAgの合計含有量は、よ
り望ましくは0.8〜8体積%の範囲で調整するのがよ
い。
【0024】次に、発火部を構成する上記焼結材料は、
前述の通り元素周期律表の3A族(いわゆる希土類元
素)及び4A族(Ti、Zr、Hf)に属する金属元素
の酸化物(複合酸化物を含む)を0.1〜15重量%の
範囲内で含有する金属−酸化物複合材料とすることがで
きる(請求項7)。これにより、Ir成分の酸化・揮発
による消耗がさらに効果的に抑制される。また、Irに
希土類酸化物を分散させたのみの焼結材料を用いた従来
のスパークプラグは、焼結材料特有の極端なIrの酸化
・揮発を必ずしも十分には抑制できず、スパークプラグ
の耐久性もそれほど高くならない。しかしながら、本発
明のように、Cu、AgあるいはAu等を主体とする放
熱金属相を混在させることによりIr成分の酸化揮発は
顕著に抑制され、スパークプラグの耐久性の大幅な向上
が期待できる。
【0025】この場合も、放熱金属相による発火部の温
度上昇抑制が、耐久性をさらに向上させるための大きな
要因になっていると思われる。また、希土類酸化物等が
介在すると焼結は一般に進みにくくなるが、前述のよう
に放熱金属相の溶融により液相が発生すれば焼結体の緻
密化がよく進み、Irの酸化揮発がさらに抑制されると
いうことも考えられる。なお図3(b)〜(d)に示す
ように、酸化物粒子(53)は、焼結材料中に分散して
存在することとなる。
【0026】なお、酸化物の含有量が0.1重量%未満
になると、当該酸化物添加によるIrの酸化・揮発防止
効果が十分に得られなくなる。一方、酸化物の含有量が
15重量%を超えると、チップの耐熱衝撃性が低下し、
例えばチップを電極に溶接等により固着する際に、ひび
割れ等の不具合を生ずることがある。なお、希土類酸化
物の含有量は、より望ましくは0.5〜3重量%の範囲
で調整するのがよい。なお、上記酸化物としては、Y2
3が好適に使用されるが、このほかにもLaO3、Th
2、ZrO2等を使用することができる。
【0027】次に、Ir系金属相は、例えばIr単体金
属相として構成されていてもよいが、Ir合金相として
構成されていてもよい。具体的には、次のようなIr合
金相とすることができる。
【0028】(1)Irを主体としてRhを1〜49.
8重量%の範囲で含有する合金相とする。これにより、
高温でのIr成分の酸化・揮発による発火部の消耗がさ
らに効果的に抑制され、ひいてはより耐久性に優れたス
パークプラグが実現される。
【0029】上記合金相中のRhの含有量が1重量%未
満になると、Rh添加によるIrの酸化・揮発の抑制効
果は不十分なものとなる。一方、Rhの含有量が49.
8重量%以上になると合金の融点が著しく低下し、プラ
グの耐久性が同様に低下する。以上のことから、Rhの
含有量は前述の範囲で調整するのがよく、Rhの含有量
は前述の範囲で調整するのがよく、望ましくは7〜30
重量%、より望ましくは15〜25重量%、最も望まし
くは18〜22重量%の範囲で調整するのがよい。
【0030】(2)Irを主成分とし、Mo、Nb、R
u及びReの1種又は2種以上を0.5重量%以上含有
する合金相とする。これにより、高温でのIr成分の酸
化・揮発による発火部の消耗がさらに効果的に抑制さ
れ、ひいてはより耐久性に優れたスパークプラグが実現
される。合金相中のMo、Nb、Ru及びReの合計含
有量が0.5重量%未満になると、これら成分の添加に
よるIrの酸化・揮発の抑制効果が十分に期待できなく
なる。該合計含有量は、望ましくは1重量%以上、さら
に望ましくは5重量%以上とするのがよい。
【0031】なお、MoないしNbを使用する場合は、
さらに望ましくは、MoないしNbをIrに対する固溶
限以下の範囲で含有する合金相とするのがよい。Moな
いしNbがIrに対する固溶限を超えて含有された場
合、Ir3MoやIr3Nb等の脆弱な金属間化合物が形
成され、発火部の耐久性や耐衝撃性に問題を生ずる場合
がある。例えば、室温におけるMoのIrに対する固溶
限は約12重量%であり、同じくNbのIrに対する固
溶限は約6重量%であることから、NbないしMoを単
独含有させる場合には、それぞれ上記値よりも小さい含
有量に設定することが望ましいといえる。ただし、上記
金属間化合物の形成量が一定以下で、発火部の耐久性等
に及ぼす影響が小さい場合には、MoないしNbの含有
量が上記固溶限を多少超えた値となっていても差しつか
えない。以上から、例えばMoを単独で含有させる場
合、その含有量は13重量%以下、望ましくは12重量
%以下とするのがよい。同様にNbについては、その含
有量を7重量%以下、望ましくは6重量%以下とするの
がよい。
【0032】なお、上記合金相中には、Mo及びNbの
双方を含有させることも可能である。この場合、その含
有量は、Ir−Mo−Nb3元系におけるIrへのMo
及びNbの固溶限以下の範囲で設定することが望まし
い。
【0033】(3)Irを主体としてRhを0.1〜3
0重量%の範囲で含有し、さらにRu及びReの少なく
ともいずれかを合計で0.1〜17重量%の範囲で含有
する合金相とする。これにより、高温でのIr成分の酸
化・揮発による発火部の消耗がさらに効果的に抑制さ
れ、ひいてはより耐久性に優れたスパークプラグが実現
される。Rhの含有量が0.1重量%未満になるとIr
の酸化・揮発の抑制効果が不十分となり、発火部が消耗
しやすくなるためプラグの耐消耗性が確保できなくな
る。一方、Rhの含有量が30重量%を超えると、Re
ないしRuを含有する合金相の融点が低下して耐火花消
耗性が損なわれ、プラグの耐久性が同様に確保できなく
なる。それ故、Rhの含有量は上記範囲で調整される。
【0034】一方、RuないしReの合計含有量が0.
1重量%未満になると、これら元素の添加によるIrの
酸化・揮発による消耗を抑制する効果が不十分となる。
また、RuないしReの合計含有量が17重量%を超え
ると、発火部が却って火花消耗しやすくなり、プラグの
十分な耐久性が確保できなくなる。それ故、Ru及びR
eの合計含有量は上記範囲で調整され、望ましくは0.
1〜13重量%、さらに望ましくは0.5〜10重量%
の範囲で調整するのがよい。なお、Ru及びReはいず
れか一方のみを単独で添加しても、両者を複合して添加
してもいずれでもよい。
【0035】RuないしReが合金相中に含有されるこ
とにより発火部の耐消耗性が改善される原因の一つとし
て、例えばこれら成分の添加により、合金相表面に高温
で安定かつ緻密な酸化物皮膜が形成され、単体の酸化物
では揮発性が非常に高かったIrが、該酸化物皮膜中に
固定されることが推測される。そして、この酸化物皮膜
が一種の不動態皮膜として作用し、Ir成分の酸化進行
を抑制するものと考えられる。また、Rhを添加しない
状態では、RuないしReを添加しても合金相の高温で
の耐酸化揮発性はそれほど改善されないことから、上記
酸化物皮膜はIr−(Ru,Re)−Rh系等の複合酸
化物であり、これが緻密性ないし合金相表面に対する密
着性においてIr−(Ru,Re)系の酸化物皮膜より
優れたものとなっていることも考えられる。
【0036】なお、RuないしReの合計含有量が増え
過ぎると、Ir酸化物の揮発よりはむしろ下記のような
機構により火花消耗が進行するようになるものと推測さ
れる。すなわち、形成される酸化物皮膜の緻密性あるい
は合金相表面に対する密着力が低下し、該合計含有量が
17重量%を超えると特にその影響が顕著となる。そし
て、スパークプラグの火花放電の衝撃が繰返し加わる
と、形成されている酸化物皮膜が剥がれ落ちやすくな
り、それによって新たな金属面が露出して火花消耗が進
行しやすくなるものと考えられる。
【0037】また、Ru及び/又はReの添加により、
さらに次のような重要な効果を達成することができる。
すなわち、Ru及び/又はReを合金相中に含有させる
ことにより、Ir−Rh二元合金を使用する場合と比較
して、Rh量を大幅に削減しても耐消耗性を十分に確保
でき、ひいては高性能のスパークプラグをより安価に構
成できるようになる。この場合、Rhの含有量は0.1
〜3重量%、より望ましくは0.1〜1重量%となって
いるのがよい。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明のいくつかの実施の
形態を図面を用いて説明する。図1に示す本発明の一例
たるスパークプラグ100は、筒状の主体金具1、先端
部21が突出するようにその主体金具1の内側に嵌め込
まれた絶縁体2、先端に形成された発火部31を突出さ
せた状態で絶縁体2の内側に設けられた中心電極3、及
び主体金具1に一端が溶接等により結合されるとともに
他端側が側方に曲げ返されて、その側面が中心電極3の
先端部と対向するように配置された接地電極4等を備え
ている。また、接地電極4には上記発火部31に対向す
る発火部32が形成されており、それら発火部31と、
対向する発火部32との間の隙間が火花放電ギャップg
とされている。
【0039】絶縁体2は、例えばアルミナあるいは窒化
アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され、そ
の内部には自身の軸方向に沿って中心電極3を嵌め込む
ための孔部6を有している。また、主体金具1は、低炭
素鋼等の金属により円筒状に形成されており、スパーク
プラグ100のハウジングを構成するとともに、その外
周面には、プラグ100を図示しないエンジンブロック
に取り付けるためのねじ部7が形成されている。
【0040】次に、中心電極3及び接地電極4の本体部
3a及び4aはNi合金等で構成されている。一方、上
記発火部31及び対向する発火部32は、Irを主成分
とし、Cu、Au及びAgの少なくともいずれかを合計
で0.3〜8体積%、望ましくは0.8〜8体積%含有
するとともに、希土類酸化物として例えばY23を0.
1〜15重量%の範囲内で含有する金属−酸化物焼結複
合材料により構成されている。該焼結複合材料は、例え
ば図3(b)に概念的に示すように、Irを主成分とす
るIr系金属相51に対し、Cu、Au及びAgの少な
くともいずれかを主体とする放熱金属相52が混在する
とともに、酸化物粒子53がこれに分散して存在した組
織を有するものである。該組織では、放熱金属相52
は、Ir系金属相粒51の粒子間に介在し、当該粒子間
に形成された隙間を少なくとも部分的に埋めるように形
成されている。なお、図3(c)ないし(d)に示すよ
うに、複数のIr系金属相粒51同士が放熱金属相52
を介さずに直接一体化した領域54が形成される場合が
あり、例えば、図3(d)に示すように、Ir系金属相
の領域54中に層状の放熱金属層52が入り組んだ形の
組織を示す場合がある。
【0041】次に、図2に示すように、中心電極3の本
体部3aは先端側が縮径されるとともにその先端面が平
坦に構成され、ここに上記発火部を構成する合金組成か
らなる円板状のチップを重ね合わせ、さらにその接合面
外縁部に沿ってレーザー溶接、電子ビーム溶接、抵抗溶
接等により溶接部Wを形成してこれを固着することによ
り発火部31が形成される。また、対向する発火部32
は、発火部31に対応する位置において接地電極4にチ
ップを位置合わせし、その接合面外縁部に沿って同様に
溶接部Wを形成してこれを固着することにより形成され
る。なお、これらチップは、例えば表記組成となるよう
に各合金成分を配合・溶解することにより得られる溶解
材、又は合金粉末あるいは所定比率で配合された金属単
体成分粉末を成形・焼結することにより得られる焼結材
により構成することができる。
【0042】発火部31及び対向する発火部32のいず
れか一方を省略する構成としてもよい。この場合には、
発火部31又は対向する発火部32及び接地電極4又は
中心電極3との間で火花放電ギャップgが形成される。
【0043】以下、スパークプラグ100の作用につい
て説明する。すなわち、スパークプラグ100は、その
ねじ部7においてエンジンブロックに取り付けられ、燃
焼室に供給される混合気への着火源として使用される。
ここで、その火花放電ギャップgを形成する発火部31
及び対向する発火部32を構成する前述の材料は、Ir
系金属相51に対しこれよりも熱伝導率の高い放熱金属
相52が混在しているので、材料全体の熱伝導率が高め
られている。従って、このような材料で発火部を構成し
たスパークプラグ100は、高速・高負荷運転時におい
ても発火部31,32の放熱がよく進むので温度が上昇
しにくくなり、ひいてはIr成分の酸化揮発が抑制され
てその耐久性が向上することとなる。これにより、長期
に渡って火花放電ギャップgが拡大せず、プラグ100
の寿命を伸ばすことができる。
【0044】
【実施例】
(実施例1)Ir金属粉末(粒径2μm)に対し、Y2
3粉末(粒径1μm)と、Au粉末(粒径1μm)、
Ag粉末(粒径1μm)及びCu粉末(粒径1μm)の
1種又は2種とを所定の比率で混合し、これを成形して
温度1100℃で5時間焼結することにより、表1に示
す各組成を有する金属−酸化物複合材料のチップを作成
した(No.1は、Au、Ag、Cuを配合しない比較
例)。なお、得られたチップの寸法は、直径0.7m
m、厚さ0.5mmである。また、各チップの組成はI
PC法により同定した。さらに、各チップについてEP
MAにより相分布を調べたところ、No.1の試料を除
いていずれも、Irを99重量%以上含有するIr系金
属相に対し、Cu、Au及びAgの1種又は2種を合計
で90体積%以上含有する層状の放熱金属相が入り組ん
だ形で混在するとともに、Y23粒子が全体に分散した
組織を呈していた。
【0045】
【表1】
【0046】そして、それらチップを用いて、図1に示
すスパークプラグ100の発火部31及び対向発火部3
2を形成するとともに(火花放電ギャップgの幅1.1
mm)、各プラグの性能試験を以下の条件にて行った。す
なわち、DOHCガソリンエンジン(排気量2500c
c)に各プラグを取り付け、スロットル全開状態、エン
ジン回転数5500rpmにて300時間連続運転した
後、火花放電ギャップの拡大量を測定した。また、スパ
ークプラグの中心電極側の発火部直下に熱電対を挿入
し、中心電極の温度を測定した。以上の結果を表1に示
す。
【0047】すなわち、Au、AgないしCuの合計含
有量が0.3体積%未満の比較例のスパークプラグ(N
o.1、2、9、16)については、中心電極温度がい
ずれも1000℃以上となり、ギャップの拡大も著しい
のに対し、含有量が0.3体積%〜8体積%の実施例の
スパークプラグについては、中心電極温度が1000℃
を下回り、ギャップの拡大も小さく耐久性に優れている
ことがわかる。
【0048】また、各プラグについては、同様のエンジ
ンに取り付けてスロットル全開状態、エンジン回転数5
500rpmにて1分運転した後、1分アイドリングす
るサイクルを100時間まで繰り返す冷熱サイクル試験
も行った。その結果、Au、AgないしCuの含有量が
8体積%を超える比較例のスパークプラグ(No.7、
14、21)については、放熱金属層の異常消耗が生
じ、発火部を形成するチップの脱落が生じたのに対し、
実施例の各プラグについては問題は何ら生じなかった。
【0049】(実施例2)所定量のIrとRhを配合・
溶解することにより、Rhを0〜60重量%、の各種比
率で含有し残部が実質的にIrで構成された合金(ただ
し、Rh=0及び60重量%は比較例)を用意し、これ
をボールミル粉砕により粉末化した。次に、これを母材
金属粉末として、Cu粉末(平均粒径1μm)を混合し
た後、所定形状に成形して焼結することにより各種組成
を有する金属−無機化合物複合材料のチップを作成し
た。なお、Cu粉末の混合量は、得られる焼結体中のC
uの含有量が1体積%となるように調整した。
【0050】そして、このチップを用いて図1に示すス
パークプラグ100の発火部31及び対向する発火部3
2を形成し(火花放電ギャップgの幅:1.1mm)、プ
ラグの性能試験を以下の条件にて行った。 条件A(連続高速運転を想定):6気筒ガソリンエンジ
ン(排気量3000cc)にそれらプラグを取り付け、ス
ロットル全開状態、エンジン回転数6000rpmにて
300時間連続運転し(中心電極温度約900℃)、運
転終了後のプラグの火花放電ギャップgの拡大量を測定
した。図7は、その結果を、合金中のRhの含有量と火
花放電ギャップ増加量との関係で示したものである。 条件B(市街地運転を想定):4気筒ガソリンエンジン
(排気量2000cc)にそれらプラグを取り付け、アイ
ドリング1分→エンジン回転数3500rpm、全開状
態で30分→エンジン回転数2000rpm、半開状態
で20分を1サイクルとして、1000時間運転し(中
心電極温度約780℃)、運転終了後のプラグの火花放
電ギャップgの拡大量を測定した。図8は、その結果
を、合金中のRhの含有量と火花放電ギャップ増加量と
の関係で示したものである。
【0051】条件Bにおいては、チップの合金組成範囲
が本発明の範囲に属するプラグについては、火花放電ギ
ャップgの増加が小さいのに対し、比較例(Rh60重
量%以上)のプラグは火花放電ギャップが著しく拡大し
ていることがわかる。また、それよりも高負荷の条件A
においては、実施例と比較例(Rh60重量%以上、及
びPt−Ir合金)との間における火花放電ギャップ増
加量の差がさらに顕著となっている。また、Rhの含有
量範囲が3〜50重量%から7〜30重量%へ、さらに
は15〜25重量%へと変化するに伴い、ギャップ増加
量が段階的に減少しており、特にRh含有量が15〜2
5重量%であるチップを使用したプラグにおいては、厳
しい運転条件にも拘わらず、非常に良好な耐久性を示し
ていることがわかる。
【0052】(実施例3)所定量のIrとRhを配合・
溶解することにより、Rhを0〜60重量%、の各種比
率で含有し残部が実質的にIrで構成された合金(ただ
し、Rh=0及び60重量%は比較例)を用意し、これ
をボールミル粉砕により粉末化した。次に、これを母材
金属粉末として、Cu粉末(平均粒径1μm)を混合し
た後、所定形状に成形して焼結することにより各種組成
を有する金属−無機化合物複合材料のチップを作成し
た。なお、Cu粉末の混合量は、得られる焼結体中のC
uの含有量が1体積%となるように調整した。そして、
このチップを用いて実施例2と同様のプラグを作製し、
実施例2の条件Aよりもさらに厳しい下記条件Cにて性
能試験を行った。 条件C:4気筒ガソリンエンジン(排気量1600cc)
にそれらプラグを取り付け、スロットル全開状態、エン
ジン回転数6250rpmにて300時間連続運転し
(中心電極温度約950℃)、運転終了後のプラグの火
花放電ギャップgの拡大量を測定した。図9は、その結
果を、合金中のRhの含有量と火花放電ギャップ増加量
との関係で示したものである。
【0053】該結果によれば、Rhの含有量範囲が18
〜22重量%であるチップを使用したプラグにおいて
は、Rh含有量が該範囲外にあるチップを使用したもの
に比べて、条件Bよりも厳しい条件Cにおいてもギャッ
プ増加量が小さく、より良好な耐久性を示していること
がわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスパークプラグを示す正面部分断面
図。
【図2】その要部を示す拡大断面図。
【図3】発火部を構成する焼結材料の組織の例を概念的
に示す図。
【図4】発火部を構成する焼結材料の組織の別の例を概
念的に示す図。
【図5】複合金属粉末を用いて焼結材料を製造する方法
を概念的に示す図。
【図6】Ir−Cu系2元状態図。
【図7】発火部を構成する合金中のRh含有量と、火花
放電ギャップの拡大量との関係を示すグラフ(実施例
2:条件A)。
【図8】発火部を構成する合金中のRh含有量と、火花
放電ギャップの拡大量との関係を示すグラフ(実施例
2:条件B)。
【図9】発火部を構成する合金中のRh含有量と、火花
放電ギャップの拡大量との関係を示すグラフ(実施例
3:条件C)。
【符号の説明】
1 主体金具 2 絶縁体 3 中心電極 4 接地電極 31 発火部(チップ) 32 対向する発火部(チップ) g 火花放電ギャップ 51 Ir系金属相 52 放熱金属相

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
    具と、前記中心電極と対向するように配置された接地電
    極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に
    固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備
    え、 その発火部が、Irを主成分とし、かつCu、Au及び
    Agの少なくともいずれかを合計で0.3〜8体積%含
    有する焼結材料で構成されることを特徴とするスパーク
    プラグ。
  2. 【請求項2】 中心電極と、その中心電極の外側に設け
    られた絶縁体と、前記絶縁体の外側に設けられた主体金
    具と、前記中心電極と対向するように配置された接地電
    極と、それら中心電極と接地電極との少なくとも一方に
    固着されて火花放電ギャップを形成する発火部とを備
    え、 その発火部が、Irを主成分とするIr系金属相に対
    し、該Ir系金属相よりも熱伝導率の高い放熱金属相が
    混在した組織を有する焼結材料により構成されたことを
    特徴とするスパークプラグ。
  3. 【請求項3】 前記放熱金属相は、前記Ir系金属相よ
    りも溶融開始温度が低くなる組成を有するものである請
    求項2記載のスパークプラグ。
  4. 【請求項4】 前記放熱金属相は、Cu、Au及びAg
    の少なくともいずれかを主成分として構成されている請
    求項3記載のスパークプラグ。
  5. 【請求項5】 前記焼結材料において、前記放熱金属相
    は主に前記Ir系金属相粒の粒子間に介在し、当該粒子
    間に形成された隙間を少なくとも部分的に埋めるように
    形成されている請求項2ないし4のいずれかに記載のス
    パークプラグ。
  6. 【請求項6】 前記焼結材料は、Cu、Au及びAgの
    少なくともいずれかを合計で0.3〜8体積%含有する
    ものである請求項4又は5に記載のスパークプラグ。
  7. 【請求項7】 前記焼結材料は、元素周期律表の3A族
    及び4A族に属する金属元素の酸化物を0.1〜15重
    量%の範囲内で含有する金属−酸化物複合材料である請
    求項1ないし6のいずれかに記載のスパークプラグ。
  8. 【請求項8】 前記酸化物はY23である請求項7記載
    のスパークプラグ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008053017A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JP2008053018A (ja) * 2006-08-24 2008-03-06 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JP4927955B2 (ja) * 2007-01-31 2012-05-09 ユラ・テック・カンパニー・リミテッド 点火プラグ
JP2019021398A (ja) * 2017-07-12 2019-02-07 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ

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