JPH1138831A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1138831A
JPH1138831A JP9192336A JP19233697A JPH1138831A JP H1138831 A JPH1138831 A JP H1138831A JP 9192336 A JP9192336 A JP 9192336A JP 19233697 A JP19233697 A JP 19233697A JP H1138831 A JPH1138831 A JP H1138831A
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JP
Japan
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stepping motor
photoreceptor
image
frequency
image forming
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JP9192336A
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Inventor
Hitoki Okuno
仁樹 奥野
Nozomi Kondo
望 近藤
Masanori Murakami
正典 村上
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ステッピングモータで感光体ドラムを駆動し
てその回転精度を確保しつつ、当該モータ固有のステッ
プ振動の影響を少なくして質のよい再現画像を形成す
る。 【解決手段】 感光体ドラム41をステッピングモータ
410で直接駆動すると共に、当該駆動時にステッピン
グモータ410の駆動回路に与えられる励磁相切換信号
の周波数fp(Hz)と感光体ドラム41の周速V(m
m/sec)の関係が、fp/V≧2.0となるように
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光体上の画像を
複写紙などの転写材に転写して画像を形成する画像形成
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体ドラムにトナー像を形成してこれ
を複写紙上に転写して画像を形成する電子写真式の画像
形成装置においては、感光体ドラムに形成されたトナー
像を忠実に複写紙上に転写するため、感光体ドラムの周
速と複写紙の搬送速度(以下、「システムスピード」と
いう。)を正確に一致させる必要がある。
【0003】この感光体ドラムをDCモータで回転駆動
する場合には、通常、回転速度の安定化および駆動トル
クの確保等の理由から当該モータを一定の回転数以上で
回転させ、この回転力をギヤ装置により減速して感光体
ドラムを駆動しているが、ギヤ同士の歯合時に生じる振
動や当該ギヤを含めた動力伝達部材の成形精度誤差に起
因して感光体ドラムの回転速度に変動が生じ再現画像が
劣化するおそれがあった。
【0004】そこで、最近ではステッピングモータにお
ける高精度な回転制御性と低速回転における高トルクに
着目し、上述のような減速手段を介さずに当該ステッピ
ングモータにより感光体ドラムを直接駆動する方法が普
及しつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このス
テッピングモータは、全体的な回転精度は高いものの、
入力パルスが1パルス入力される度に、ロータが起動・
停止の動作を繰り返しながら1ステップ角ずつ回転して
いく構成となっているため、1ステップ角単位で見れ
ば、その起動・停止における加速度変化により当該モー
タ自身に微小な振動(以下、「ステップ振動」とい
う。)が生じるという問題を有する。
【0006】このステップ振動が、駆動軸を介して感光
体ドラムに伝わって回転むらを引き起こし、これにより
感光体ドラム表面の副走査方向における走査ラインの書
込み間隔が変動してピッチむらが生じる。当該走査ライ
ンのピッチが狭くなれば、画像濃度が濃くなり、ピッチ
が広くなれば画像濃度が薄くなって見えるので、これに
より画像に濃淡の縞模様(バンディング)が生じ、再現
画像の質を劣化させる原因となる。
【0007】本発明は、以上のような問題に鑑みてなさ
れたものであって、ステッピングモータで感光体を直接
駆動してその回転精度を確保しつつ、当該ステッピング
モータ固有のステップ振動の影響を少なくして質のよい
再現画像を形成することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、感光体周面に形成された画像を当該感光体
の周速と同じ速度で搬送されてくる転写材に転写して作
像する画像形成装置であって、前記感光体をステッピン
グモータで直接駆動すると共に、当該駆動時にステッピ
ングモータの駆動回路に与えられる励磁相切換信号の周
波数fp(Hz)と感光体の周速V(mm/sec)の
関係が、fp/V≧2.0となるようにしたことを特徴
とする。
【0009】また、本発明は、前記感光体が、ドラム状
に形成された感光体ドラムであって、その直径をD(m
m)とし、前記ステッピングモータのステップ角をS
(°)とした場合に、360/(πDS)≧2.0の関
係が成立するようにしたことを特徴とする。さらに、本
発明は、前記感光体ドラムの径が、63mm以下である
ことを特徴とする。
【0010】また、さらに本発明は、前記ステッピング
モータのステップ角を、0.57゜以下にしたことを特
徴とする。また、さらに本発明は、前記励磁相切換信号
の周波数fp(Hz)と、前記ステッピングモータから
感光体へ至る駆動系の共振周波数fs(Hz)が、次式
の関係を満たすようにしたことを特徴とする。
【0011】
【数2】
【0012】また、本発明は、感光体の駆動時に前記ス
テッピングモータにかかる負荷トルクを検出するトルク
検出手段と、前記検出された負荷トルク値に基づき、当
該負荷トルクと前記ステッピングモータの駆動トルクが
ほぼ一定の関係になるようにステッピングモータへ入力
する駆動パルスの電流値を制御する電流制御手段とを備
えたことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
の実施の形態を、単色のデジタル複写機(以下、単に
「複写機」という。)に適用した例について説明する。 (複写機全体の構成)図1は、複写機1の全体の構成を
示す図である。この複写機1は、原稿画像を読み取るイ
メージリーダ部10と、読み取った画像を複写紙P上に
プリントして再現するプリンタ部20とから構成され
る。
【0014】イメージリーダ部10は、プラテンガラス
に載置された原稿画像をスキャンし、これを電気信号に
変換して画像データを得る周知のものである。イメージ
リーダ部10で得られた画像データは、制御部100に
おいてA/D変換されてデジタル信号となり、さらにシ
ェーディング補正や濃度変換、エッジ強調など必要な処
理を加えられた後、レーザダイオードの駆動信号として
出力される。
【0015】プリンタ部20は、電子写真方式により複
写紙上に画像を形成するものであって、露光走査部30
と画像プロセス部40と給紙部50などからなる。露光
走査部30は、レーザダイオード31、ポリゴンミラー
32、走査レンズ33などを備える。レーザダイオード
31は、上記制御部100からの駆動信号を受けて光変
調されたレーザ光を発光する。この発光されたレーザ光
は、定速で回転駆動されるポリゴンミラー32のミラー
面で反射して偏向され、走査レンズ33を通過して、画
像プロセス部40の感光体ドラム41表面を露光走査す
る。
【0016】画像プロセス部40は、当該感光体ドラム
41の周囲にクリーナ42やイレーサランプ43、帯電
チャージャ44および現像器45などを配して構成され
る。感光体ドラム41は、上記露光を受ける前にクリー
ナ42で感光体表面の残留トナーを除去され、さらにイ
レーサランプ43に照射されて除電された後、帯電チャ
ージャ44により一様に帯電されており、このように一
様に帯電した状態で露光を受けると、感光体ドラム41
の表面の感光体に静電潜像が形成される。
【0017】当該静電潜像は、現像器45により現像さ
れてトナー像が形成される。このトナー像は、当該作像
動作と同期して給紙部50から給紙されてきた複写紙上
に転写され、定着装置60において熱定着された後、排
紙トレイ61上に排出され、これにより原稿の画像デー
タに基づく画像形成が終了する。図2は、上記感光体ド
ラム41と搬送ベルト54の駆動系の構成を示すための
斜視図である。感光体ドラム41は、ステッピングモー
タ410の駆動軸411に直結されている。当該ステッ
ピングモータ410及びその駆動軸411はそれぞれ図
示しないフレームや軸受け部材により保持されている。
【0018】一方、搬送ベルト54は、駆動ローラ55
と支持ローラ56により張架され、駆動ローラ55は、
DCモータと減速器などからなる駆動機構540により
駆動され、当該駆動機構540は、複写紙Pが一定のシ
ステムスピードで搬送されるように制御部100(図
1)によって制御される。また、ステッピングモータ4
10も、感光体ドラム41の周速が上記システムスピー
ドに一致するように制御される。
【0019】当該ステッピングモータ410の駆動回路
は公知のものであって、制御部100から速度制御信号
としてのクロックパルス(励磁相切換パルス)を受信す
るたびに、予め設定されている励磁方式に基づきステッ
ピングモータにおける励磁相を切換えて駆動パルスを供
給し、これによりステッピングモータ410の回転制御
が実行される。
【0020】このように制御部100のCPUからクロ
ックパルスを受けて励磁相が切り換えられるごとに1ス
テップ角ずつロータが回転するので、この際に上述のス
テップ振動が生じ、形成された画像に縞模様が生じる。
このステップ振動は、ステッピングモータの構成に由来
する当該モータ特有の問題であり、その発生は避けられ
ないが、次のようにすることにより、再現画像の画質に
与える影響を抑えることが可能である。
【0021】図3は、縞模様の空間周波数と識別可能階
調数の関係を示すグラフである。横軸の空間周波数は、
長さ1mm当たりにおいて等間隔に並んだライン数(l
p/mm)を示し、縦軸の識別可能階調数は、当該空間
周波数におけるライン画像に対して、肉眼でライン部分
と非ライン部分の濃度差をどれだけ判別できるかをその
階調値で示している。
【0022】同図に示すように空間周波数がほぼ1.0
(lp/mm)、すなわち1mm当たりに1本だけライ
ンがある場合に識別可能階調数が一番大きく、縞模様の
存在をはっきり認識でき、これより空間周波数が大きく
なるに連れてその認識可能階調差が急速に減少する。一
般的に識別可能階調数が160以下の場合に、縞模様の
存在が肉眼で認識しにくいことが実証されており、その
ためには当該グラフから空間周波数は2.0(lp/m
m)以上に設定されればよいことになる。
【0023】クロックパルス(励磁相切換パルス)が入
力されるたびに、ステップ振動が生じ、当該ステップ振
動が生じるごとに回転ムラが生じて1本の縞(ライン)
ができると考えられるから、ステップ振動に起因する縞
模様の空間周波数P(lp/mm)は、クロックパルス
の周波数をfp(Hz)、感光体ドラム41の周速すな
わちシステムスピードをV(mm/sec)とした場合
に、fp/Vで示されることになる。
【0024】したがって、fp/V≧2.0(式1)と
なるように励磁相切換信号パルスの周波数fとシステム
スピードVの関係を設定しておけば、ステップ振動によ
るピッチむらが生じても、もはやそれは、人の目に縞模
様とは認識されず、実質的に再現画像の劣化を防止する
ことができる。今、感光体ドラム41の直径をD(m
m)、ステッピングモータ410のステップ角をS
(゜)とすると、システムスピードVは、1ステップ角
における周面の移動距離(Dπ・S/360)にクロッ
クパルスの周波数fpを乗算して求められるので、V=
Dπ・(S/360)・fpとなる。これから、fp=
360V/(πDS)(式2)が導かれ、空間周波数P
は、P=fp/V=360/(πDS)(式3)とな
る。
【0025】これを上記(式1)に代入して、360/
(πDS)≧2.0(式4)を得る。πは円周率なの
で、感光体ドラム41の直径Dおよび/もしくは当該ス
テッピングモータ410のステップ角Sの値を小さく設
定することにより(式4)を満たすことが可能となる。
【0026】そこで、上記(式4)を当該感光体ドラム
の直径Dについて解くと、D≦180/(πS)(式
5)となる。一般に多く市販されているステッピングモ
ータの基本ステップ角は1.8°のものが多く、これを
ハーフステップ駆動すると(すなわち、S=0.9とす
ると)、(式5)により、D≦63.69・・・とな
る。
【0027】したがって、感光体ドラム41の直径をほ
ぼ63mm以下とすることにより、市販されている安価
なステッピングモータを用いながら、上記(式4)で示
される条件を満足でき、コストアップを避けつつ画質の
劣化を防ぐことが可能となる。ここで、感光体ドラム4
1の直径Dを30mmとすると、空間周波数Pは、上記
(式3)よりおよそ4.2となり、図3のグラフに示す
ようにこのときの識別可能階調数は40余りとなるの
で、この段階では、もうほとんど縞模様の発生は肉眼で
は認識されなくなる。
【0028】また、一般にデジタル複写機に使用される
感光体ドラム41の直径は、30mm〜100mm程度
なので、最大径の100mmを(式4)に代入して、ス
テップ角Sについて解くと、S≦0.573・・・とな
り、駆動時のステップ角がほぼ0.57°以下にできる
ステッピングモータを使用すれば、感光体ドラムの直径
Dを100mmと大きくしても、上記(式4)の条件を
満たすことになる。
【0029】そこで、感光体ドラム41の直径Dを10
0mmのまま、基本ステップ角が0.75°の5相のス
テッピングモータをハーフステップ駆動(すなわち、S
=0.375°)する場合について空間周波数Pを求め
ると(式3)より、P=3.057・・・となる。図3
のグラフよりこのときの識別可能階調数はほぼ90とな
り、縞模様の存在は認識しにくい状態となる。
【0030】このようにステップ角の方を小さく設定す
る場合には、ステップ振動の大きさ自体も小さくなると
考えられ、再現画像への影響がより少なくなるという効
果も得られる。 (変形例)なお、本発明は、上記実施の形態に限定され
ないのは言うまでもなく、以下のような変形例を考える
ことができる。 (1)上述の実施の形態において、空間周波数と認識可
能階調数の関係に着目してステップ振動によって生じる
縞模様を目立たなくすることに主眼があったが、このよ
うな内容に加えてさらにステッピングモータ410のス
テップ振動自体が感光体ドラム41に伝わりにくくすれ
ば、さらに再現画像の画質を向上させることができる。
【0031】図4は、一般的な駆動系における入力軸の
振動周波数とこの振動が出力軸に伝達される伝達率との
関係を示す図である。同図において、横軸は、入力軸の
振動周波数を示し、縦軸は、入力軸の変位が出力軸に伝
わる伝達率を示す。また、gは、周波数応答曲線を示し
ている。横軸におけるfsは、駆動系の共振周波数を示
しており、本装置においては、ステッピングモータ41
0からその駆動軸411を介して感光体ドラム41にお
よぶ駆動系の共振周波数となる。図からも分かるように
周波数応答曲線gは、入力軸の振動周波数が共振周波数
fpに一致したときにピークとなり、当該振動周波数
が、当該共振周波数の√2倍になったときに伝達率が丁
度1.0になり、さらに振動周波数が大きくなると伝達
率が1.0より低下するという特性を有する。
【0032】この伝達率が1.0より大きければ、入力
軸の変位が拡大されて出力軸に伝わり、反対に1.0よ
り小さいほど入力軸の変位が減衰されて出力軸に伝わる
こととなるので、感光体ドラム41に伝達されるステッ
プ振動を減衰させるためには、次の(式6)の条件を満
たせばよいことになる。
【0033】
【数3】
【0034】今、具体的に次の初期条件で感光体ドラム
を駆動して画像形成する場合について考える。 感光体ドラム径D(mm) :80mm システムスピードV(mm/sec) :160mm/sec ステップ角S(°) :0.9°(ハーフステップ駆動) 感光体イナーシャI(kgfmm2) :0.042kgfmm2 駆動軸径d(mm) :10mm 軸横弾性係数G(kgf/mm2) :8076kgf/mm2 軸長L(mm) :50mm ここで、「軸横弾性係数」は、ステッピングモータの駆
動軸の軸方向と直交する方向の弾性係数を意味し、「軸
長」は、ステッピングモータのロータ取着部から感光体
ドラムの取着部にいたるまでの距離(当該両取着部分の
長さ含まず)を意味する。また、感光体イナーシャと
は、感光体ドラムを含めた被駆動部分のイナーシャ(慣
性モーメント)を示す。
【0035】まず、この初期条件において、ステップ振
動の周波数fp(=入力クロックパルスの周波数)を前
述の(式2)により求めると、fpは、ほぼ255(H
z)となる。一方、この駆動系の共振周波数fsは、ス
テッピングモータの回転保持力(つまり駆動トルク)が
十分あると仮定すると、ステッピングモータにおけるロ
ータの取着部を固定端と捉えることができるので、固定
端のねじり振動の周波数を求める公式に当てはめて、次
の(式7)で示される。
【0036】
【数4】
【0037】この(式7)に上記初期条件を代入して共
振周波数fsを求めると、fsは、ほぼ309(Hz)
となる。図4において、fs=309(Hz)とした場
合に、ステップ振動の周波数fp=255(Hz)に対
応する伝達率α1が1.0以上となり、これではステッ
プ振動の振幅が拡大されて感光体ドラム41に伝わり、
ピッチむらも増大する結果となる。
【0038】そこで、上記初期条件において、基本ステ
ップ角が0.75°の5相のステッピングモータをハー
フステップ駆動(すなわち、S=0.375°)するよ
うに条件を変更してステップ振動のステップ振動の周波
数fpを求めると、fs=655(Hz)となる。図4
からも分かるようにこの場合には上記(式6)の条件を
満たし、その伝達係数α2は1.0以下となる。これに
より、ステップ振動の振幅が減衰され、ピッチむらが減
少して、再現画像の画質を向上させることができる。
【0039】この際、空間周波数P=fp/v=655
/160=4.093・・・となり、上述した(式1)で
示される空間周波数の条件を十分に満足している。な
お、上の例ではステップ振動の周波数(すなわち、入力
パルスの周波数)fpを共振周波数fsに対して相対的
に大きくするために、ステップ角Sの小さなステッピン
グモータを使用したが、これに代えて、もしくはこれと
重畳させて、感光体ドラムの径Dの方を小さくするよう
にしてもよい。
【0040】この場合には、同じシステムスピードVを
得るために径が小さくなった分だけ感光体ドラム41の
回転速度を大きくしなければならず、それだけ入力パル
スの周波数fpを大きくできる。また、(式6)に示す
条件を満たすためには、上記ステップ振動の周波数fp
を調整するのに代えて、または、これと重畳させて、共
振周波数fsを相対的に小さくするようにしてもよい。
そのためは、上記(式7)からも分かるように感光体イ
ナーシャIを大きくすればよい。
【0041】このように感光体イナーシャを大きくする
ためには、感光体ドラム自身の質量を大きくするほか、
当該感光体ドラムと同軸上に径の大きなフライングホイ
ールを取着することにより容易に達成できる。 (2)また、上述の実施の形態における空間周波数の条
件に加えて、当該ステップ振動の大きさそのものを抑え
るようにすれば、感光体ドラムにおける走査ラインのピ
ッチむらの発生を抑え、再現画像の画質をさらに向上さ
せることができる。
【0042】上述したように、ステッピングモータは、
入力パルスを受けて励磁相が切り換わるごとにロータの
回転が起動・停止を繰り返す構成になっており、このと
きのロータ回転角の加速度変化によりステップ振動が生
じる。当該加速度変化の大きさは、負荷トルク値に大き
く左右され、特に、当該ステッピングモータの駆動トル
クが負荷トルクより大きくなり過ぎると、励磁相が切り
換わるごとにロータが次の停止位置まで回転する時間が
短くなるので、その間の加速度変化、ひいてはステップ
振動が増大する結果となる。
【0043】従って、ステップ振動をできるだけ小さく
抑えるためには、負荷トルクと駆動トルクを一定のバラ
ンスに保つことが望ましい。複写機においても、感光体
ドラムの偏心によりクリーニングブレードや現像ローラ
からの負荷抵抗が変化し、これにより負荷トルクの変動
が生じるおそれがあり、この場合には駆動トルクとの負
荷トルクのバランス(トルクバランス)が崩れて、ステ
ップ振動が大きくなってしまう。
【0044】そこで、本変形例では、次のような構成に
より負荷トルクの大きさに応じてステッピングモータ4
10の駆動トルクを制御するようにしている。図5は、
本変形例におけるステッピングモータ410の制御系の
構成を示すブロック図である。同図においてステッピン
グモータ410の駆動軸411には、感光体ドラム41
による負荷トルクを検出するためのトルクセンサ412
が設置されている。このトルクセンサ412は、駆動軸
411のねじれ量や歪み量から負荷トルクを検出する公
知のものであって、例えば、歪みゲ−ジ式トルクセンサ
や位相差検出型トルクセンサなどが用いられる。
【0045】CPU420は、ROM422内の制御プ
ログラムに基づいて速度制御信号(クロックパルス)を
生成して駆動回路430に送ると共に、上記トルクセン
サ412からの検出トルク値に基づき、ROM422に
格納された関数(次に述べる(式8))により上記トル
クバランスを保つために必要な駆動パルス電流i(m
A)を求め、そのデータを電流値制御信号として駆動回
路430に送る。
【0046】T=a・R・i (式8) ここで、「T」は、トルクセンサ412により検出され
た負荷トルク値(kgfmm2)であり、「a」は、安
全係数、すなわち、負荷トルクに多少変動が生じても安
定した回転駆動を確保するための係数であり、1.0未
満の適当な値であって、ステップ振動の大きさを抑える
最適なトルクバランスを得るための値が予め実験などに
より求められて設定される。また、「R」は、モータ効
率(kgfmm2/mA)であって入力電流を駆動トル
クに変換する際の変換効率を示し、使用するステッピン
グモータの規格によって定まる。
【0047】図6は、上記駆動回路430の構成の1例
を示すブロック図である。この駆動回路430は、上記
クロックパルスを受信して励磁信号を生成する励磁信号
生成回路431と、電流値制御信号を受信して必要な周
期のONクロックを生成する電流制御回路432と、励
磁信号とONクロック信号とを同時に受信している場合
のみON信号を出力するゲート回路(アンド回路)43
3と、バッファアンプ434と、スィッチング用のトラ
ンジスタ435と、ステッピングモータ410の各相へ
通電される電流値を検出する電流検出回路437と、ト
ランジスタ435保護のためのダイオード436および
各バイアス抵抗RS1、RS2とからなる。
【0048】ここでは、ステッピングモータ410は2
相式のものが示されており、そのステータコイルはA
相、B相およびA’相、B’相からなる。励磁信号生成
回路431は、CPU420からクロックパルスを受信
すると、当該パルスの立ち上がりごとに、予め設定され
た励磁方式(例えば2相励磁方式)で駆動パルスを各相
に分配するための基本的な励磁信号を生成して、各ゲー
ト回路433に出力する。
【0049】また、電流制御回路432は、CPU42
0からの電流値制御信号に基づいて、必要な周期でON
クロックを発して各ゲート回路433に送る。各ゲート
回路433は、励磁信号生成回路431から励磁信号を
受信し、かつ、電流制御回路432からON信号を受信
している場合のみON信号を出力する。このON信号
は、バッファアンプ434により後段の各トランジスタ
435を駆動するために必要な電圧値に増幅された後、
各トランジスタ435のベースに印加され、各トランジ
スタ435においてコレクターからエミッタへ所定の電
流が流れて通電状態となる。
【0050】当該ステッピングモータ410の駆動トル
クは、単位時間当たりに供給される電流量に比例するの
で、1ステップ周期におけるONクロック数を制御する
ことにより、当該ステッピングモータ410における駆
動トルクを制御できることになる。そのため、電流制御
回路432は、CPU420から電流値制御信号を受信
すると、予め内部に設定されている関数により、当該電
流値制御信号に応じた電流量が供給されるようにONク
ロックの周波数を求め、その周波数でONクロックを発
生してゲート回路433に送るようになっている。
【0051】上記ONクロックの周波数を演算する関数
は、定速駆動時における1ステップの周期とトランジス
タ435の増幅特性、直流電圧Vccの値などを勘案し
て容易に決定することができる。また、そのような関数
の代わりに、入力された電流値制御信号の値に対応させ
て1ステップ内に発生するONクロックの周波数のテー
ブルを予め内部に格納しておき、当該テーブルを参照し
て必要なONクロックの周波数を決定するようにしても
よい。
【0052】このようなONクロック信号の発生周期
は、1ステップの周期に比較して十分小さく設定されて
おり、ONクロックの断続に起因してステッピングモー
タ410にトルクリップルが生じるおそれはない。ま
た、電流検出回路437は、ON信号ごとに各相のコイ
ルに通電される電流値を検出するためのものであって、
この検出値を電流制御回路432に送って、実際に通電
される電流値がCPU420から指示のあった電流値に
等しくなるようにフィードバック制御している。
【0053】なお、実際には、トルクセンサ412によ
り検出された負荷トルクTの値は、ノイズを含めて、主
波形の中で非常に小さな副波形を生じつつ複雑に変化し
ているので、上記制御系における応答速度がそのトルク
変化の速度に追随できなくなる場合も考えられる。この
場合には、次のような制御方法が有効である。
【0054】トルクセンサ412によるトルク検出値を
RAM421(図5)に格納していき、CPU420に
より一定の微小時間Δt経過ごとにその間の検出トルク
値のピークTpを求め、このピーク値Tpを上記負荷ト
ルクTとして、電流制御信号を生成して駆動回路430
の電流制御回路432に送り、この値に基づいて駆動パ
ルスの電流値を制御する。当該微小時間Δtは、少なく
とも制御系における応答に必要な時間以上であって、例
えば10msec程度の時間が設定される。
【0055】このようにすれば、制御系の応答速度に見
合った的確なトルク制御が可能となる。さらに、次のよ
うに簡易な制御方法によることもできる。すなわち、感
光体ドラム41の偏心などによる負荷トルクの変動は、
当該感光体ドラム41の1回転を周期として生ずると考
えられるので、少なくとも感光体ドラムが1回転する時
間だけ、検出トルク値をRAM421に格納しておき、
CPU420によりその検出トルク値の平均トルク値T
aを求め、このような平均トルク値Taを上記負荷トル
ク値Tとして以後のトルク制御を実行する。
【0056】この方法では、上述の方法ほど精度よくト
ルク制御できないが、平均トルク値の採用により、負荷
トルクと駆動トルクの差を従来の駆動方法に比べて低減
することができ、ある程度ステップ振動を抑える効果を
得ることができる。また、この検出時間をさらに長期化
して、現像剤の残量変化やクリーニングブレードの摩耗
などの経時的変化に基づく負荷トルクの変化をモニター
して平均トルクを算出するようにしてもよい。
【0057】このトルク制御の方式を上記(1)の伝達
率の減少の内容と重畳して適用すれば、さらにステップ
振動を抑えて再現画像の質を向上させることができる。 (3)上記実施の形態では、単色の複写機について説明
したが、本発明は、フルカラーの複写機にも適用でき、
さらにはレーザプリンタなど感光体を利用した全ての画
像形成装置に適用可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、感光体をステッピングモータで直接駆動して回転精
度を確保すると共に、当該駆動時にステッピングモータ
の駆動回路に与えられる励磁相切換信号の周波数fp
(Hz)と感光体の周速V(mm/sec)の関係が、
fp/V≧2.0となるようにしており、これによりス
テッピングモータのステップ振動に起因して再現画像に
生ずる縞模様の空間周波数を、2.0(lp/mm)以
上に設定される。このとき肉眼で認識できる縞模様のラ
イン部分と非ライン部分の濃度差はほぼ160階調値以
下であって、縞模様の存在を肉眼で認識しにくい状態と
なり、実質的に再現画像の画質を向上させることができ
る。
【0059】また、前記感光体をドラム状に形成された
感光体ドラムとして、その直径をD(mm)とし、前記
ステッピングモータのステップ角をS(°)とした場合
に、360/(πDS)≧2.0の関係が成立するよう
にすれば、上記と同様の効果を得ることができる。ま
た、前記感光体ドラムの径を63mm以下にすれば、多
く市販されている安価なステッピングモータを駆動源と
して使用することができ、装置のコストダウンを図りつ
つ、空間周波数を2.0(lp/mm)以上に設定して
ステップ振動による画質の劣化を防ぐことができる。
【0060】また、ステップ角が0.57゜以下のステ
ッピングモータを使用すれば、通常の画像形成装置で使
用される30mm〜100mmの径の感光体ドラムを使
用しても、空間周波数を2.0(lp/mm)以上に設
定でき、大幅な設計変更など要せずにステップ振動によ
る画質の劣化を防止することができる。また、さらに励
磁相切換信号の周波数fp(Hz)が、前記ステッピン
グモータから感光体へ至る駆動系の共振周波数fs(H
z)の√2倍を超えるようにすれば、ステップ振動の感
光体への伝達率を1未満に抑えることができるので、当
該ステップ振動の画質に及ぼす悪影響を低減でき、画質
の向上に寄与する。
【0061】また、感光体の駆動時に前記ステッピング
モータにかかる負荷トルクを検出して、この検出された
負荷トルク値に基づき、当該負荷トルクとステッピング
モータの駆動トルクがほぼ一定の関係になるようにステ
ッピングモータへ入力する駆動パルスの電流値を制御し
ているので、感光体から受ける負荷トルクとステッピン
グモータの駆動トルクのバランスを、ステップ振動の大
きさを抑えるため最適な範囲内で制御可能となり、それ
だけステップ振動の画質に与える影響を少なくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る複写機の構成を示す
図である。
【図2】上記複写機内の感光体ドラムと搬送ベルトの駆
動部の構成を示す斜視図である。
【図3】縞模様の空間周波数と識別可能階調数の関係を
示す図である。
【図4】駆動系における伝達率の周波数応答曲線を示す
図である。
【図5】トルク制御を行う場合のステッピングモータの
制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】図5における駆動回路の構成の1例を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
10 イメージリーダ部 20 プリンタ部 30 露光走査部 40 画像プロセス部 41 当該感光体ドラム 50 給紙部 54 搬送ベルト 100 制御部 410 ステッピングモータ 412 トルクセンサ 420 CPU 421 RAM 422 ROM 430 駆動回路 431 励磁信号生成回路 432 電流制御回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感光体周面に形成された画像を当該感光
    体の周速と同じ速度で搬送されてくる転写材に転写して
    作像する画像形成装置であって、 前記感光体をステッピングモータで直接駆動すると共
    に、当該駆動時にステッピングモータの駆動回路に与え
    られる励磁相切換信号の周波数fp(Hz)と感光体の
    周速V(mm/sec)の関係が、fp/V≧2.0と
    なるようにしたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記感光体は、ドラム状に形成された感
    光体ドラムであって、その直径をD(mm)とし、前記
    ステッピングモータのステップ角をS(°)とした場合
    に、360/(πDS)≧2.0の関係が成立するよう
    にしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記感光体ドラムの径は、63mm以下
    であることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記ステッピングモータのステップ角
    は、0.57゜以下であることを特徴とする請求項2記
    載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記励磁相切換信号の周波数fp(H
    z)と、前記ステッピングモータから感光体へ至る駆動
    系の共振周波数fs(Hz)が、次式の関係を満たすよ
    うにしたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
    に記載の画像形成装置。 【数1】
  6. 【請求項6】 感光体の駆動時に前記ステッピングモー
    タにかかる負荷トルクを検出するトルク検出手段と、 前記検出された負荷トルク値に基づき、当該負荷トルク
    と前記ステッピングモータの駆動トルクがほぼ一定の関
    係になるようにステッピングモータへ入力する駆動パル
    スの電流値を制御する電流制御手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の画像形成
    装置。
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