JPH1138579A - 感光材料の現像処理方法および現像処理装置 - Google Patents

感光材料の現像処理方法および現像処理装置

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JPH1138579A
JPH1138579A JP20855797A JP20855797A JPH1138579A JP H1138579 A JPH1138579 A JP H1138579A JP 20855797 A JP20855797 A JP 20855797A JP 20855797 A JP20855797 A JP 20855797A JP H1138579 A JPH1138579 A JP H1138579A
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JP
Japan
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processing
photosensitive material
acid
rollers
solution
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JP20855797A
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English (en)
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Takashi Nakamura
敬 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理路長の長い(処理時間の長い)カラー処
理でも感光材料の搬送性が良好な感光材料の処理方法お
よび処理装置を提供する。 【解決手段】 本発明は、露光後のハロゲン化銀感光材
料を、処理液中のローラ対により搬送しつつ湿式処理す
る感光材料の現像処理方法であって、前記ローラ対にお
ける少なくとも一方のローラに強誘電材料または磁歪材
料を内蔵させ、この強誘電材料または磁歪材料を内蔵さ
せたローラを、処理液系外からの電場あるいは磁場によ
り回転駆動し、これにより該ローラ対により前記感光材
料を搬送することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光材料の現像処理方
法および現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】露光後のハロゲン化銀写真感光材料(以
下、単に感光材料という)に対しては、その種類に応じ
た処理がなされる。例えば、カラー感光材料に対して
は、現像、漂白、定着(または漂白定着)、水洗および
安定化処理が順次なされる。
【0003】このような処理は、通常、自動現像機のよ
うな感光材料処理装置を用い、この装置が備える複数の
処理槽のそれぞれに入れられた処理液である現像液、漂
白液、定着液(または漂白定着)、水洗水および安定液
に感光材料を順次浸漬することによりなされる。
【0004】上記処理液の酸化防止、蒸発防止の目的
で、処理液と空気との界面が小さい処理槽(処理機)が
考えられている。これは界面面積(S)や処理液容量
(V)に対する開口率(度)(K=S/V)が小さい事
と対応している。
【0005】これらの観点で、特開昭53−57835
号、同61−153645号、同61−250648
号、同62−92954号、同62−273534号、
同63−182651号、同63−182652号、同
63−182653号、実開昭63−178830号、
特開昭64−82033号、特開平1−166040
号、同1−266541号、同1−266542号、同
1−302252号、同1−310351号、同1−3
10352号、同1−319038号、同1−3190
40各号等の出願がある。
【0006】しかし、上記の条件のみが満たされていて
も閑散処理の場合にはフレッシュな補充液が補給されな
いため、まだ写真性の劣化が起こる。この場合には開口
率(K)が小さくかつタンク液量(V)が小さいものが
好ましい。
【0007】これらの観点で、特開昭63−13113
8号、同63−216050号、同63−148944
号、同63−148945号、同63−235940
号、同61−77851号、同64−44938号、同
64−26855号、特開平1−140148号、同1
−114848号、同1−129253号、同1−15
4155号、同1−163743号、同1−16604
0各号等の出願がある。
【0008】処理槽の感材入口、出口の面積が小さくか
つ液量(V)も小さい処理槽としてはスリット型処理槽
が挙げられる。この処理槽では閑散処理でも液劣化が少
なく、写真性劣化はみられない。
【0009】しかし搬送系が複雑になり易い。搬送系を
簡単にすると感材搬送のための前処理、後処理(スプラ
イス、デスプライス等が必要なため)が複雑となり、処
理専門者が必要になりミニラボ等に応用するには難があ
った。一方、通常の処理機では、ショートリーダー方式
がミニラボなどに利用されている。この場合にはショー
トリーダーの穴を搬送に利用しているので、接合の手間
を除けば使いやすい方式である。しかし接合にノウハウ
があり、またショートリーダーには接合テープノリがつ
くという欠点もあり日常管理が大変である。またショー
トリーダーは高価なため、その度に洗浄必要がある。し
かも、スリット型自現機に取り込むには、装置が複雑で
難しくかつコストも高い。特にスリット型処理槽では実
現が難しい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、処理路長の長い(処理時間の長い)カラー処理でも
感光材料の搬送性が良好な感光材料の処理方法および処
理装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、処理液の酸化蒸発劣
化の少ないかつ閑散処理に対応できるスリット型処理槽
あるいは処理室であっても感光材料を良好に搬送して、
その処理を行なうことのできる処理方法および処理装置
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(3)の本発明によって達成される。 (1) 露光後のハロゲン化銀感光材料を、処理液中の
ローラ対により搬送しつつ湿式処理する感光材料の現像
処理方法であって、前記ローラ対における少なくとも一
方のローラに強誘電材料または磁歪材料を内蔵させ、こ
の強誘電材料または磁歪材料を内蔵させたローラを、処
理液系外からの電場あるいは磁場により回転駆動し、こ
れにより該ローラ対により前記感光材料を搬送すること
を特徴とする感光材料の現像処理方法。 (2) 露光後のハロゲン化銀感光材料を、処理液中の
ローラ対により搬送しつつ湿式処理する感光材料の現像
処理装置であって、前記ローラ対における少なくとも一
方のローラに強誘電体材料または磁歪材料を内蔵させ、
この強誘電材料または磁歪材料を内蔵させた弾性体ロー
ラを、処理液系外からの電場あるいは磁場により回転駆
動し、これにより該ローラ対により前記感光材料を搬送
することを特徴とする感光材料の現像処理装置。 (3) スリット状処理室を有し、このスリット状処理
室における感光材料の搬送を、前記ローラ対により行な
う上記(2)の感光材料の現像処理装置。
【0013】
【作用】本発明では、感光材料の処理において、上記し
たように、処理液系外から駆動制御できる駆動源を用い
たローラ対により感光材料を搬送するようにしたので、
複雑な搬送系を用い無くとも簡単な構造で、確実に感光
材料を搬送することができる。また、このローラ対によ
れば、従来の搬送手段で必要であったスプライス(接
合)、デスプライス等が不要となり、前処理、後処理作
業性が向上する。
【0014】また、本発明においては、スリット型処理
槽を採用したときには、閑散処理の場合であっても、処
理液劣化が極力防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。本発明の感光材料の処理方法および
処理装置は、カラーネガの処理(発色現像−水洗−漂白
−水洗−定着−水洗−乾燥、あいるいは発色現像−水洗
−漂白定着−水洗−乾燥)、カラーリバーサルフィルム
の処理(第1現像−水洗−発色現像−水洗−漂白定着−
水洗−乾燥、あるいは第1現像−水洗−発色現像−水洗
−漂白水洗−定着−水洗−乾燥)などに用いて特に有効
である。
【0016】図1には、本発明のハロゲン化銀感光材料
の処理方法を実施する際に用いられる処理槽の構成例が
示される。
【0017】図1に示される処理槽10は、いわゆるス
リット型処理槽と呼ばれるもので、全体がU字型をして
おり、横断面がスリット状の処理路12を有し、この処
理路12に処理液14が入れられた状態で感光材料Fを
搬送して処理を行うものである。
【0018】このような構成の処理槽を用いることによ
り、処理液14の使用液量を少なくすることができる。
【0019】上記スリット状の処理路12は、ハウジン
グ20内に設けられた例えば樹脂製の一対の壁部材22
および24によって形成されている。この場合壁面は搬
送不良を起こさないような凹凸状になっていることが好
ましい。この凹凸の高さはスリット路巾の1/3以下、
好ましくは1/10以下がよい。具体的には、0.1〜
5mmの凹凸が好ましく、剛体でも軟体でもよく、形状も
糸状のようなものでもよい。
【0020】本発明において、感光材料Fの通過部分で
あるスリット状の処理路12の間隙距離は0.2〜50
mm、好ましくは0.4〜10mmのものとすればよい。
【0021】このような間隙距離とすることにより、感
光材料と処理路の間等のデッドスペースが少なくなり、
また感光材料にキズもつきにくくなり、支障なく搬送さ
れる。
【0022】上記一対の壁部材22および24の対向部
分には、それぞれ複数の凹部22a、24aが形成さ
れ、ローラ30および32のための複数の収容用空間2
2b、24bが形成されている。
【0023】上記ローラ30および32は、それら一対
で、感光材料F用の搬送手段を構成している。ローラ3
0および32は、何れか一方が駆動ローラ(他方はフリ
ーローラー)であれば搬送手段としての作用を果たすこ
とができるが、このましくは両者が駆動ローラであるこ
とが好ましい。また、図示はしていないが、各ローラ
は、各ローラを、収容用空間22b、24b内の所定の
位置に配置した状態で回転可能とする軸受けで支持され
ている。これにより、ローラ対は、それらの間に所定の
圧力で感光材料を挟持した状態で回転し、感光材料を搬
送する。上記所定の圧力は、好ましくは1〜10000
0kgf/m2 程度である。特に、好ましくは10〜100
00kgf/m2程度である。
【0024】なお、各ローラ対間は、好ましくは、5〜
50cm、特に、10〜40cmとするのがよい。
【0025】各ローラは、各種処理液によって膨潤した
り変質したりすることの少ない、すなわち各種処理液に
よる物理的、化学的変質・変形の少ない弾性体材料で構
成されていることが好ましい。このような構成材料とし
ては、例えばNR、IR、SBR、BR、CR、NB
R、NIR、NBIRのようなジエン系ゴム、IIR、
EPM、EPDM、U、Q、CM等の非ジエン系ゴム、
さらにフッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等の
各種ゴム、サーモラン、ラバ ロン、ハイトレル等のエ
ラストマー、ポリエチレン、シリコーン樹脂、テフロン
等の軟質樹脂等、またはこれらのうち2以上を組み合せ
たものが挙げられ、そのなかでも、特に、耐久性、処理
液に対する耐薬品性(変形、膨張、強度低下等を生じな
い)を有するという点で、ネオプレンゴム、シリコーン
ゴム、ブタジエンゴム、ネオプレン−ブタジエンゴム、
またはテフロン、ナイロン、ポリエチレン等の軟質樹脂
等が好ましい。
【0026】そして、各ローラは、内部に、強誘電材料
または磁歪材料を内蔵し、壁部材22および24の外部
に設けられた電場発生装置(図1に電場発生装置のコイ
ル40を示した)あるいは磁場発生装置(図3に磁場発
生装置のコアおよびコイル50を示した)からの電場あ
るいは磁場の作用により、回転駆動させられるようにな
っている。なお、ローラ対の各ローラの回転方向は、感
光材料を搬送方向に搬送することができるように逆方向
に回転させられる。図では、感光材料搬送時、ローラ3
0が反時計方向に回転し、ローラ32が時計方向に回転
する。
【0027】上記の強誘電材料としては、 (1)磁性誘電体(強誘電により強磁性を帯び相転移が
起こる)としてボラサイト型化合物M3713X(M・
Xは鉄族遷移金属)、鉛イオンを含む複合ペロブスカイ
ト型酸化物(例、PbCo0.50.53など)、マグネ
タイト(Fe34)、イットリウム鉄ガーネット(Y3
Fe512) (2)相転位を起こす強誘電性高分子(例、フッ化ビニ
リデン等) (3)強誘電性液晶などが挙げられる。
【0028】また、磁歪材料としては、NiCo合金、
NiCoCr合金、FeAl合金、NiCoCu−フェ
ライト、(Tb0.26Dy0.74)Fe合金、アモルファス
超磁歪材料(FeTb系、FeSm系、FeB系、Fe
SiB系)が挙げられる。
【0029】処理路12には、処理液14が液面レベル
Lまで満たされており、感光材料Fの処理時には、新鮮
な処理液(以下、補充液という)が供給される。
【0030】この補充液の供給は、処理液の種類によっ
て異なるが、例えば現像液、定着液、漂白液または漂白
・定着液の場合、処理路12の感光材料入口側から行わ
れるのが好ましい。
【0031】例えば、図示はしていないが、補充液を吐
出する給液口を、感光材料搬入側のローラ対の上部の処
理路12に形成し、一方、感光材料搬出側にはオーバー
フローにより処理液を排出する排液口を液面レベルLの
位置に設ける。これにより、給液口から供給された補充
液はU字状の処理路内を感光材料Fの搬送方向と同方向
に流れ(パラレルフロー)、補充量とほぼ同量の劣化し
た処理液が廃液口から排出される。
【0032】このように、処理液(特に現像液)をパラ
レルフローとすることにより、感光材料Fの感度が向上
するという利点がある。
【0033】本発明の感光材料の処理方法により処理さ
れる感光材料の種類は特に限定されず、カラーおよび黒
白のいずれの感光材料であってもよい。例えばカラーネ
ガフィルム、カラー反転フィルム、カラー印画紙、カラ
ーポジフィルム、カラー反転印画紙、製版用写真感光材
料、X線写真感光材料、黒白ネガフィルム、黒白印画
紙、マイクロ用感光材料等の各種感光材料等が挙げられ
る。
【0034】本発明の処理装置においては、感光材料
が、処理液系内に設けられた駆動ローラ対により、処理
路内を搬送されるので、従来のショートリーダー形式等
の場合のように予めフィルムに加工(スプライス、デス
プライス等)が必要でなく、何ら加工することなく、そ
のままの状態で搬送することができるので、効率がよ
い。
【0035】本発明のハロゲン化銀感光材料処理装置に
おいては、図示していないが、装置の感光材料の入口に
は空気に対する開口部を小さくするために、出口には処
理液のキャリオーバーを減らすための可撓性ブレード仕
切り部が設けられていることが好ましい。すなわち、本
発明の処理装置においては、処理路は、フィルムF通過
時以外は密閉されていることが望ましい。このとき、上
記の搬送装置を用いた効果が特に発揮される。すなわ
ち、上記のような誘導(歪駆動)あるいは磁歪駆動型の
ローラ対を用いた搬送装置の場合には、処理液系外部か
ら何ら壁部材22および24を貫通する部材を用いるこ
となく、ローラ対を駆動することができるので、構造の
複雑なシール手段を設けることなく、簡単な構造で、槽
内部の完全な密閉性が維持でき、処理液の蒸発・劣化の
防止効果が極めて向上する。なお、この意味で、壁部材
22および24は、電場あるいは磁場を遮断する材料で
形成してはならない。
【0036】壁部材22および24のうち少なくとも一
方の感光材料対向面すなわち内面には、特に感光材料の
乳剤面が壁部材の内面に接触して、摩擦により磨耗する
ことを極力抑えるために、何らかの方策が採られている
ことが望ましい。この方策の一つとしては、上記したよ
うに、壁部材22および24の内面に多数の凸部か凹凸
を設けることが挙げられる。その一例を図2に示した。
この例は、壁部材22および24の内面に、断面が半円
柱形のランド50を多数設けたものである。このランド
50は、処理路12に対して斜めに延びており、しかも
各ランド50は互いに対して平行に配置されていること
が好ましい。これらのランド50は、壁部材22および
24と一体に形成されていることが好ましい。このラン
ド50の高さは、0.1〜5mm程度が好ましく、また
ランド間のピッチは、50〜200mm程度が好まし
い。また、傾斜角度は搬送方向に対して30〜75度が
好ましい。上記の方策の他のものとしては、壁部材22
および24の内面に、柔軟材料でレイヤーを設ける方法
がある。これにより、感光材料側の磨耗が極力抑えられ
る。この目的に適した柔軟材料としては、例えば、天然
ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴ
ム、フッ素ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエン
ゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、ウレタンゴム、多硫化ゴ
ム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム等の各種ゴ
ム、シリコーン樹脂、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン(特に、中密度または低密度PE)、ポリプロピレ
ン、フッ素樹脂、アイオノマー樹脂、サーモラン、サン
プレーン、ミラストマー、ハイトレル等のエラストマー
等の軟質樹脂等を挙げることができる。
【0037】また、これらのうちでも、耐久性に優れる
材料が好ましく、この点では、ウレタンゴム、フッ素樹
脂、天然ゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポ
リプロピレンまたは上記各種エラストマーが好ましい。
【0038】本発明に使用されるカラー現像液中には、
公知の芳香族第一級アミンカラー現像主薬を含有する。
好ましい例はp−フェニレンジアミン誘導体であり、代
表例としては、4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)−3−メチルアニリン、4−アミノ−
N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)−3−メ
チルアニリン、4−アミノ−N−エチル−N−(4−ヒ
ドロキシブチル)−3−メチルアニリン、4−アミノ−
N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
−3−メチルアニリン、4−アミノ−N−(3−カルバ
モイルプロピル−N−n−プロピル)−3−メチルアニ
リン、4−アミノ−N−エチル−N−(β−ヒドロキシ
エチル)−3−メトキシアニリンなどを挙げることがで
きる。
【0039】また、これらのp−フェニレンジアミン誘
導体と硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、ナフタレンジスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸などの塩であってもよ
い。芳香族第一級アミン現像主薬の使用量は、現像液1
リットル当り好ましくは0.0002モル〜0.2モ
ル、さらに好ましくは0.001〜0.1モルである。
【0040】また、発色現像液には保恒剤として、亜硫
酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、
重亜硫酸カリウム、メタ亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸
カリウム等の亜硫酸塩や、カルボニル亜硫酸付加物を必
要に応じて添加することができる。
【0041】また、前記芳香族第一級アミンカラー現像
主薬を直接、保恒する化合物として、各種ヒドロキシル
アミン類(例えば特開昭63−5341号や同63−1
06655号に記載の化合物、なかでもスルホ基や、カ
ルボキシ基を有する化合物が好ましい。)、特開昭63
−43138号記載のヒドロキサム酸類、同63−14
6041号記載のヒドラジン類やヒドラジド類、同63
−44657号および同63−58443号記載のフェ
ノール類、同63−44656号記載のα−ヒドロキシ
ケトン類やα−アミノケトン類および/または同63−
36244号記載の各種糖類を添加するのも好ましい。
また、上記化合物と併用して、特開昭63−4235
号、同63−24254号、同63−21647号、同
63−146040号、同63−27841号、同63
−25654号等に記載のモノアミン類、同63−30
845号、同63−14640号、同63−43139
号などに記載のジアミン類、同63−21647号、同
63−26655号および同63−44655号記載の
ポリアミン類、同63−53551号記載のニトロキシ
ラジカル類、同63−43140号および同63−53
549号記載のアルコール類、同63−56654号記
載のオキシム類および同63−239447号記載の3
級アミン類を使用するのも好ましい。
【0042】その他保恒剤として、特開昭57−441
48号および同57−53749号に記載の各種金属
類、特開昭59−180588号記載のサリチル酸類、
特開昭54−3582号記載のアルカノールアミン類、
特開昭56−94349号記載のポリエチレンイミン
類、米国特許第3746544号記載の芳香族ポリヒド
ロキシ化合物等を必要に応じて含有してもよい。特に芳
香族ポリヒドロキシ化合物の添加が好ましい。
【0043】これらの保恒剤の添加量は、発色現像液1
リットル当り0.005〜0.2モル、好ましくは0.
01〜0.05モルである。
【0044】本発明に使用される発色現像液は、pH9.
0〜12.0の範囲で用いることができるが、好ましく
は9.5〜11.5である。発色現像液にはそのほかに
既知の現像液成分の化合物を含ませることができる。
【0045】上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を
用いるのが好ましい。緩衝剤の具体例としては、炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カ
リウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン
酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウ
ム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、
四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリム
(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カ
リウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウ
ム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−
2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル
酸カリウム)などを挙げることができる。しかしなが
ら、本発明はこれらの化合物に限定されるものではな
い。緩衝剤の発色現像液への添加量は、0.1モル/リ
ットル以上であることが好ましく、特に0.1〜0.4
モル/リットルであることが特に好ましい。
【0046】その他、発色現像液中にはカルシウムやマ
グネシウムの沈澱防止剤として、あるいは発色現像液の
安定性向上のために、前述のように、化2の化合物をキ
レート剤として添加するのがよい。この場合、本発明の
効果を奏する範囲内で各種キレート剤を用いることがで
きる。
【0047】そのようなキレート剤としては有機酸化合
物が好ましく、例えばアミノポリカルボン酸類、有機ホ
スホン酸類、ホスホノカルボン酸類を挙げることができ
る。具体例としては、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリ
アミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−
トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,
N′,N′−テトラメチレンホスホン酸、トランスシク
ロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン
四酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、グリコールエ
ーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロ
キシフェニル酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−
トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−
ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジ
ル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸などを挙げる
ことができる。これらのキレート剤は必要に応じて2種
以上併用してもよい。
【0048】これらのキレート剤の添加量は発色現像液
中の金属イオンを封鎖するのに十分な量であればよく、
例えば1リットル当り0.001モルから0.05モ
ル、好ましくは0.003〜0.02モルである。
【0049】発色現像液には、必要により任意の現像促
進剤を添加することができる。現像促進剤としては、特
公昭37−16088号、同37−5987号、同38
−7826号、同44−12380号、同45−901
9号、米国特許第3818247号などに記載のチオエ
ーテル系化合物、特開昭52−49829号および同5
0−15554号に記載のp−フェニレンジアミン系化
合物、特開昭50−137726号、特公昭44−30
074号、特開昭56−156826号、同52−43
429号などに記載の4級アンモニウム塩類、米国特許
第2494903号、同3128182号、同4230
796号、同3253919号、特公昭41−1143
1号、米国特許第2482546号、同2596926
号、同3582346号等に記載のアミン系化合物、特
公昭37−16088号、同42−25201号、米国
特許第3128183号、特公昭41−11431号、
同42−23883号、米国特許第3532501号な
どに記載のポリアルキレンオキサイド、また2−メチル
イミダゾール、イミダゾールなどのイミダゾール類を挙
げることができる。
【0050】また、補助現像薬として特開昭56−64
339号、同57−144547号や同58−1154
38号記載の1−フェニル−3−ピラゾリドン類を添加
するのも迅速な現像を行なわさせるのに好ましい。
【0051】本発明に使用される発色現像液には、さら
に必要に応じて、任意のカブリ防止剤を添加できる。カ
ブリ防止剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウム、
沃化カリウムのようなアルカリ金属ハロゲン化物および
有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤とし
ては、例えばベンゾトリアゾール、6−ニトロベンズイ
ミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチル
ベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、
5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベ
ンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミ
ダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジ
ン、アデニンのような含窒素ヘテロ環化合物を代表例と
して挙げることができる。
【0052】本発明に使用される発色現像液には、蛍光
増白剤を含有してもよい。蛍光増白剤としては、4,
4′−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベン系化合
物が好ましい。添加量は0〜5g/リットル好ましくは
0.1g 〜4g/リットルである。また、必要に応じてア
ルキルスルホン酸、アリールスルホン酸、脂肪族カルボ
ン酸、芳香族カルボン酸等の各種界面活性剤を添加して
もよい。
【0053】本発明における発色現像液での処理温度は
20〜55℃、好ましくは30〜55℃である。処理時
間は撮影用感材においては20秒〜5分、好ましくは3
0秒〜3分20秒である。さらに好ましくは1分〜2分
30秒であり、プリント用材料においては10秒〜1分
20秒、好ましくは10秒〜60秒であり、さらに好ま
しくは10秒〜40秒である。
【0054】本発明に使用されるの漂白能を有する処理
液(漂白液あるいは漂白定着液のことを総称する)は、
漂白剤を含有する。このような漂白剤としては、以下に
挙げる化合物のFe(III) 、Co(III) あるいはMn(I
II) キレート系漂白剤、あるいは、過硫酸塩(例えばペ
ルオクソ二硫酸塩)、過酸化水素、臭素酸塩などが挙げ
られる。
【0055】上記キレート系漂白剤を形成する化合物と
しては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミ
ン五酢酸、エチレンジアミン−N−(β−オキシエチ
ル)−N,N′,N′−三酢酸、1,2−ジアミノプロ
パン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、ニトリ
ロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢
酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチルエーテルジア
ミンテトラ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、
エチレンジアミン四プロピオン酸、フェニレンジアミン
四酢酸、1,3−ジアミノプロパノール−N,N,
N′,N′−四メチレンホスホン酸、エチレンジアミン
−N,N,N′,N′−四メチレンホスホン酸、1,3
−プロピレンジアミン−N,N,N′,N′−四メチレ
ンホスホン酸およびそれらのナトリウム塩やアンモニウ
ム塩などを挙げることができる。
【0056】上記漂白能を有する処理液は漂白剤は、銀
の酸化を促進するための再ハロゲン化剤として、塩化
物、臭化物、ヨウ化物のようなハロゲン化物を加えるの
が好ましい。また、ハロゲン化物の代わりに難溶性銀塩
を形成する有機性配位子を加えてもよい。ハロゲン化物
はアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩、あるいはグ
アニジン、アミンなどの塩として加える。具体的には臭
化ナトリウム、臭化アンモニウム、塩化カリウム、塩酸
グアニジンなどがあり、好ましくは臭化アンモニウムで
ある。漂白液において再ハロゲン化剤の量は2モル/リ
ットル以下が適当であり、0.01〜2.0モル/リッ
トルが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.7モル
/リットルである。
【0057】上記漂白定着液は漂白剤を含有するほか、
定着剤(後述する)を含み、また必要に応じて前記再ハ
ロゲン化剤も含むことができる。漂白定着液において再
ハロゲン化剤を使用する場合の量は、0.001〜2.
0モル/リットル、好ましくは、0.001〜1.0モ
ル/リットルである。
【0058】上記漂白液あるいは漂白定着液には、その
ほか漂白促進剤、処理浴槽の腐食を防ぐ腐食防止剤、液
のpHを保つための緩衝剤、蛍光増白剤、消泡剤などが必
要に応じて添加される。
【0059】漂白促進剤としては、例えば米国特許第3
893858号、ドイツ特許第1290812号、米国
特許第1138842号、特開昭53−95630号、
リサーチ・ディスクロージャー第17129号(197
8)に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有す
る化合物、特開昭50−140129号公報に記載のチ
アゾリジン誘導体、米国特許第3706561号に記載
のチオ尿素誘導体、ドイツ特許第2748430号記載
のポリエチレンオキサイド類、特公昭45−8836号
に記載のポリアミン化合物、特開昭49−40493号
記載のイミダゾール化合物などを用いることができる。
なかでも、米国特許第1138842号に記載のメルカ
プト化合物が好ましい。
【0060】また、腐食防止剤としては、硝酸塩を用い
るのが好ましく、硝酸アンモニウムや硝酸カリウムなど
が用いられる。その添加量は、0.01〜2.0モル/
リットル、好ましくは0.05〜0.5モル/リットル
である。
【0061】本発明の漂白液あるいは漂白定着液のpHは
2.0〜8.0、好ましくは3.0〜7.5である。撮
影用感材において発色現像後直ちに漂白あるいは漂白定
着を行なう場合には、漂白カブリを押さえるために液の
pHを7.0以下、好ましくは6.4以下で用いるのがよ
い。特に漂白液の場合には3.0〜5.0が好ましい。
pH2.0以下では、本発明における金属キレート化合物
が不安定となり、従ってpH2.0〜6.4が好ましい。
カラープリント材料ではpH3〜7の範囲が好ましい。
【0062】このための、pH緩衝剤としては、漂白剤に
よる酸化を受け難く、上記pH範囲で緩衝作用のあるもの
であればどのようなものでも用いることができる。例え
ば、酢酸、グリコール酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、
リンゴ酸、クロル酢酸、レブリン酸、ウレイドプロピオ
ン酸等の有機酸類、ピリジン、ジメチルピラゾール、2
−メチル−o−オキサゾリン、アミノアセトニトリルな
どの有機塩基類等が挙げられる。これら緩衝剤は複数の
ものを併用してもよい。本発明においてpKaが2.0
〜5.5の有機酸が好ましく、特に酢酸、グリコール酸
または酢酸およびグリコール酸の併用が好ましい。これ
ら緩衝剤の使用量は漂白能を有する処理液1リットル当
り3.0モル以下が適当であり、好ましくは0.5〜
2.0モルである。
【0063】漂白能を有する処理液のpHを前記領域に調
整するには、前記の酸とアルカリ剤(例えば、アンモニ
ア水、KOH、NaOH、イミダゾール、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン)を併用してもよい。な
かでも、アンモニア水が好ましい。
【0064】処理に際し、漂白能を有する処理液にはエ
アレーションを施して、生成する鉄(II)錯塩を酸化する
ことが好ましい。これにより漂白剤が再生され、写真性
能はきわめて安定に保持される。
【0065】漂白あるいは漂白定着工程は、30℃〜6
0℃の温度範囲で行なえるが、好ましくは35℃〜50
℃である。漂白および/または漂白定着処理工程の時間
は、通常、撮影用感材においては、10秒から7分の範
囲で用いられるが、好ましくは10秒〜3分である。ま
たプリント感材においては5秒〜70秒、好ましくは5
秒〜60秒、さらに好ましくは10秒〜45秒である。
【0066】漂白定着液あるいは定着液には公知の定着
剤が用いられる。これらはチオ硫酸塩、チオシアン酸
塩、チオエーテル類、アミン類、メルカプト類、チオン
類、チオ尿素類、ヨウ化物塩、メソイオン類などであ
り、例えば、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸グアニジン、チオシア
ン酸カリウム、ジヒドロキシエチル−チオエーテル、
3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、イミダゾ
ール等が挙げられる。なかでもチオ硫酸塩、特にチオ硫
酸アンモニウムが迅速な定着を行なう上で好ましい。さ
らには、二種類以上の定着剤を併用することで、さらに
迅速な定着を行なうこともできる。例えば、チオ硫酸ア
ンモニウムに加えて、前記チオシアン酸アンモニウム、
イミダゾール、チオ尿素、チオエーテル等を併用するの
も好ましく、この場合、第二の定着剤はチオ硫酸アンモ
ニウムに対し0.01〜100モル%の範囲で添加する
のが好ましい。
【0067】定着剤の量は漂白定着液もしくは定着液1
リットル当り0.1〜3.0モル、好ましくは0.5〜
2.0モルである。定着液のpHは定着剤の種類による
が、一般には3.0〜9.0であり、特にチオ硫酸塩を
用いる場合には、6.5〜8.0が安定な定着性能を得
る上で好ましい。
【0068】漂白定着液や定着液には、保恒剤を加え、
液の経時安定性を高めることもできる。チオ硫酸塩を含
む漂白定着液あるいは定着液の場合には、保恒剤として
亜硫酸塩および/またはヒドロキシルアミン、ヒドラジ
ン、アルデヒドの重亜硫酸塩付加物(例えば、アセトア
ルデヒドの重亜硫酸付加物、特に好ましくは、特開平1
−298935号に記載の芳香族アルデヒドの重亜硫酸
付加物)が有効である。また、特開昭62−14304
8号記載のスルフィン酸化合物を用いるのも好ましい。
【0069】また、漂白定着液や定着液には液のpHを一
定に保つために、緩衝剤を添加するのも好ましい。例え
ば、リン酸塩、あるいはイミダゾール、1−メチル−イ
ミダゾール、2−メチル−イミダゾール、1−エチル−
イミダゾールのようなイミダゾール類、トリエタノール
アミン、N−アリルモルホリン、N−ベンゾイルピペラ
ジン等が挙げられる。
【0070】さらに定着液においては、各種キレート剤
を用いることができる。このキレート剤としては1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレン
ジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンホスホ
ン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジア
ミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ジクロヘキ
サンジアミン四酢酸、1,2−プロパンジアミン四酢酸
などが挙げられる。
【0071】定着工程は、30℃〜60℃の範囲で行な
えるが、好ましくは35℃〜50℃である。定着処理工
程の時間は、撮影用感材においては、15秒〜2分、好
ましくは25秒〜1分40秒であり、プリント用感材に
おいては、8秒〜80秒、好ましくは10秒〜45秒で
ある。
【0072】水洗工程に用いられる水洗水および/また
は安定液には処理後の感光材料の乾燥時の水滴ムラを防
止するため、種々の界面活性剤を含有させることができ
る。これらの界面活性剤としては、ポリエチレングリコ
ール型非イオン性界面活性剤、多価アルコール型非イオ
ン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩型アニ
オン性界面活性剤、高級アルコール硫酸エステル塩型ア
ニオン性界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩
型アニオン性界面活性剤、4級アンモニウム塩型カチオ
ン性界面活性剤、アミン塩型カチオン性界面活性剤、ア
ミノ酸型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤が
あるが、イオン性面活性剤は、処理に伴って混合してく
る種々のイオンと結合して不溶性物質を生成する場合が
あるためノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましく、
特にアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物が好
ましい。アルキルフェノールとしては、特にオクチル、
ノニル、ドデシル、ジノニルフェノールが好ましく、ま
たエチレンオキサイドの付加モル数としては特に8〜1
4モルが好ましい。さらに消泡効果の高いシリコーン系
界面活性剤を用いることも好ましい。
【0073】また水洗水および/または安定液には、水
アカの発生や処理後の感光材料に発生するカビの防止の
ため、種々の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させるこ
ともできる。これらの防バクテリア剤、防カビ剤の例と
しては特開昭57−157244号および同58−10
5145号に示されるような、チアゾリルベンゾイミダ
ゾール系化合物、あるいは特開昭54−27424号や
特開昭57−8542号に示されるようなイソチアゾロ
ン系化合物、あるいはトリクロロフェノールに代表され
るようなクロロフェノール系化合物、あるいはブロモフ
ェノール系化合物、あるいは有機スズや有機亜鉛化合
物、あるいは、チオシアン酸やイソチオシアン酸系の化
合物、あるいは、酸アミド系化合物、あるいはダイアジ
ンやトリアジン系化合物、あるいはチオ尿素系化合物、
ベンゾトリアゾールアルキルグアニジン化合物、あるい
はベンズアルコニウムクロライドに代表されるような4
級アンモニウム塩、あるいはペニシリンに代表されるよ
うな抗生物質等、ジャーナル・アンティバクテリア・ア
ンド・アンティファンガス・エイジェント(A.Antibac
t.Antifung.Agents)voll.No. 5、P.207〜223
(1983)に記載の汎用の防バイ剤を1種以上併用し
てもよい。また、特開昭48−83820号に記載の種
々の殺菌剤も用いることができる。
【0074】また、水洗水および/または安定液には、
本発明の効果を害しない範囲において各種キレート剤を
添加することができる。キレート剤の好ましい化合物と
しては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミ
ン五酢酸等のアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエ
チリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン−
N,N,N′,N′−テトラメチレンホスホン酸などの
有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許345172A1
に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などを挙
げることができる。
【0075】また、前記の定着液や漂白定着液に含有す
ることができる保恒剤を水洗水に含有させることが好ま
しい。
【0076】安定化工程に用いる安定液としては、色素
画像を安定化させる処理液が用いられる。例えば、有機
酸やpH3〜6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例え
ば、ホルマリンやグルタルアルデヒド)、ヘキサヒドロ
トリアジン、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロー
ル化合物を含有した液などを用いることができる。安定
液には必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫酸アンモニ
ウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alなどの金属化
合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許第4786583
号に記載のアルカノールアミンなどを用いることができ
る。
【0077】また、水洗工程や安定化工程は、多段向流
方式が好ましく、段数としては2〜4段が好ましい。本
発明は多段あるときには第1段目に用いることが好まし
い。補充量としては単位面積当り前浴からの持込量の1
〜50倍、好ましくは2〜30倍、より好ましくは2〜
15倍である。
【0078】また、水洗工程または安定化工程のオーバ
ーフロー液は、前浴である定着能を有する浴に流入させ
る方法を用いることにより、廃液量を低減させることも
できるので好ましい。
【0079】本発明においては、図1に示した処理槽中
に、上記した何れかの処理液を充填した状態で、感光材
料を上記ローラ対により搬送しつつその槽の目的の処理
を行なう。
【0080】
【実施例】
感材:特開平9−120129号の実施例1の試料10
1(カラーネガフィルム)を135サイズに加工裁断し
て露光後、下記条件にて現像処理した。
【0081】処理剤:特開平9−120129号の第6
6頁の実施例1の母液と補充液を使用処理機:図1の処
理槽を3槽連続的につなげて処理後流水水洗で38℃2
分バット浴で安定を38℃30秒間処理し(株)エプシ
ー製乾燥機(55℃)5分乾燥した。なお、ローラ3
0、32には、強誘電歪材料であるY3Fe512を内蔵
させた。感材の搬送速度は10mm/分とした。
【0082】 処理工程: 時間 温度 補充量 タンク液量 発色現像 3分15秒 38℃ 550ml/m2 約700ml 漂白 3分15秒 38℃ 150ml/m2 約700ml 定着 3分15秒 38℃ 400ml/m2 約700ml 水洗 2分 38℃ 2 l/分 外づけ 安定 30秒 38℃ 300ml/m2 外づけ 乾燥 5分 55℃ 外づけ
【0083】同じ感材を市場のミニラボ(カラーネガミ
ニラボFP−230(富士写真フイルム(株)製)、F
P−560(富士写真フイルム(株)製)で処理し、写
真性能を比較したが(プリントにして)同等のプリント
が得られた。
【0084】本処理機で1本/2日(1週間3本)処理
で2ヶ月間ランニングしたが写真性能(カラープリント
品値)は変わらなかった。
【0085】一方上記市場のミニラボで5本/日の処理
を2ヶ月間ランニングすると写真性能は著しく劣化し
た。
【0086】実施例2 実施例1の図1の処理装置の代わりに図3を用いて、実
施例1と同様に3槽を連続的につなげて同様な処理し
た。実施例1と同様な結果が得られた。
【0087】なお、ローラ30、32には、FeBSi
系アモルファス超磁歪材料を内蔵させた。感材の搬送速
度は、10mm/分とした。
【0088】
【発明の効果】本発明の感光材料の処理方法および処理
装置においては、処理液系の外部で発生される電場ある
いは磁場により駆動されるローラ対を用いてスリット状
処理槽中で感光材料を搬送するようにしたので、簡単な
構造で正確に感光材料の搬送を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料の処理装置の好ましい例の構
造を説明するための説明図である。
【図2】本発明の感光材料の処理装置の処理路の壁部材
の構造の一例を示す一部斜視図である。
【図3】本発明の感光材料の処理装置の好ましい他の例
の構造を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10 処理槽 12 処理路 14 処理液 20 ハウジング 22 壁部材 24 壁部材 30 ローラ 32 ローラ 40 コイル 50 コアおよびコイル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光後のハロゲン化銀感光材料を、処理
    液中のローラ対により搬送しつつ湿式処理する感光材料
    の現像処理方法であって、 前記ローラ対における少なくとも一方のローラに強誘電
    材料または磁歪材料を内蔵させ、この強誘電材料または
    磁歪材料を内蔵させたローラを、処理液系外からの電場
    あるいは磁場により回転駆動し、これにより該ローラ対
    により前記感光材料を搬送することを特徴とする感光材
    料の現像処理方法。
  2. 【請求項2】 露光後のハロゲン化銀感光材料を、処理
    液中のローラ対により搬送しつつ湿式処理する感光材料
    の現像処理装置であって、 前記ローラ対における少なくとも一方のローラに強誘電
    体材料または磁歪材料を内蔵させ、この強誘電材料また
    は磁歪材料を内蔵させた弾性体ローラを、処理液系外か
    らの電場あるいは磁場により回転駆動し、これにより該
    ローラ対により前記感光材料を搬送することを特徴とす
    る感光材料の現像処理装置。
  3. 【請求項3】 スリット状処理室を有し、このスリット
    状処理室における感光材料の搬送を、前記ローラ対によ
    り行なう請求項2の感光材料の現像処理装置。
JP20855797A 1997-07-17 1997-07-17 感光材料の現像処理方法および現像処理装置 Pending JPH1138579A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005309170A (ja) * 2004-04-23 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 自動現像処理機およびこれを用いる画像形成方法

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