JPH1138192A - 多層膜反射鏡 - Google Patents

多層膜反射鏡

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JPH1138192A
JPH1138192A JP19263997A JP19263997A JPH1138192A JP H1138192 A JPH1138192 A JP H1138192A JP 19263997 A JP19263997 A JP 19263997A JP 19263997 A JP19263997 A JP 19263997A JP H1138192 A JPH1138192 A JP H1138192A
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layer
stress
multilayer film
internal stress
boron
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Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
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    • G21K1/00Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating
    • G21K1/06Arrangements for handling particles or ionising radiation, e.g. focusing or moderating using diffraction, refraction or reflection, e.g. monochromators
    • G21K1/062Devices having a multilayer structure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反射率が低下することなく、成膜装置に依存
することなく、内部応力が低減した多層膜反射鏡を提供
すること。 【解決手段】 基板1上に、モリブデン(Mo)を主成
分とする第1の層2と、シリコン(Si)を主成分とす
る第2の層3とを交互に積層してなる多層膜反射鏡にお
いて、前記第2の層3にボロン(B)を含有させ、その
含有濃度を調整することにより、多層膜の内部応力を制
御していることを特徴とする多層膜反射鏡。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軟X線領域で用い
られる多層膜反射鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】X線領域における物質の複素屈折率は、
n=1−δ−ik (δ、k:実数)で表され、δ、k
ともに1に比べて非常に小さい(屈折率の虚部kはX線
の吸収を表す)。そのため、X線領域では、可視光領域
のような屈折を利用したレンズは使用できない。そのた
め、反射を利用した光学系が用いられるが、全反射を利
用した斜入射光学系の場合には、全反射臨界角θc (波
長10nmで20゜程度以下)よりも垂直に近い入射角
では反射率が非常に小さい。
【0003】そこで、界面の振幅反射率がなるべく高い
物質の組み合わせを何層も積層することにより、反射面
を多数(例えば数百層も)設けて、それぞれの反射波の
位相が合うように、光学干渉理論に基づいて各層の厚さ
を調整した多層膜反射鏡が用いられる。より具体的に説
明すれば、多層膜反射鏡は、使用X線波長における屈折
率と真空の屈折率(=1)との差が小さい物質と、その
差が大きい物質とを基板上に交互に積層することによっ
て得られる。
【0004】反射鏡を構成する多層膜の代表例として
は、W(タングステン)/C(炭素)、Mo(モリブデ
ン)/C(炭素)などの組み合わせにかかる多層膜が従
来から知られており、スパッタリング、真空蒸着、CV
D(Chemical Vapor Deposition)などの薄膜形成技術に
より形成されていた。
【0005】多層膜反射鏡は、垂直にX線を反射するこ
とも可能なので、全反射を利用した斜入射光学系よりも
収差の小さい光学系を構成することができる。また、多
層膜反射鏡は、ブラッグの式:2dsinθ=nλ
(d:多層膜の周期長、θ:斜入射角、λ:X線の波
長)を満たすときだけX線を強く反射するので、波長選
択性を有する。
【0006】このような多層膜の中でも、Mo/Si多
層膜は、波長12.6nmにあるシリコンのL吸収端の
長波長側で高い反射率を示すことが知られており、13
nm付近の波長において、直入射で60%以上の反射率
を有する多層膜を比較的容易に作製することができる。
このようなMo/Si多層膜による反射鏡は、X線望遠
鏡やX線レーザー共振器などの研究分野で使用されてい
る他、EUVL(Extreme UltravioletLithography )
と呼ばれる軟X線を用いた縮小投影リソグラフィー技術
への応用が期待されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】高い反射率を有するM
o/Si多層膜反射鏡は、スパッタリング法により作製
されている。スパッタリング法により作製された薄膜
は、一般に圧縮内部応力を有することが知られている。
これは、金原あきら著「スパッタリング現象」(東京大
学出版会、1994年)の194頁に記載されているよ
うに、プラズマ中の高速粒子(正イオンおよび中性粒
子)による釘打ち効果(peening effect)によるもので
ある。
【0008】多層膜に内部応力があると、反射鏡基板の
変形を生じさせて、その結果、多層膜反射鏡を用いた光
学系に波面収差が発生して、光学特性が劣化してしま
う。そこで、Mo/Si多層膜の内部応力を低減するた
めに、これまで色々な手段が試みられてきた。T.D.Nguy
enらは、モリブデン層とシリコン層との厚さの比率を変
化させると、応力を制御できることを報告している(T.
D.Nguyen etal.,OSA Proc. onExtreme Ultraviolet Lit
hography, Vol.23,1995,p56)。
【0009】また、中島らは、成膜時に基板にかけるバ
イアス電圧を変えると、応力が変化することを報告して
いる(中島邦雄 他、真空 第37巻第1号、10頁)。
そして、芳賀らは、成膜時の高周波電力を変えると応力
が変化することを報告している(芳賀恒之 他、第57回
応用物理学会学術講演会、7p-W-1)。本発明者らも成膜
時の基板温度を上げることにより、熱応力で圧縮応力を
相殺する方法を報告している(和佐若菜 他、第56回応
用物理学会学術講演会、26a-C-5 )。
【0010】しかしながら、これらの方法では、応力の
変化する理由が明かでないために、特定の装置において
効果があっても、他の装置では効果が得られないことが
あるという問題や、応力を低減しようすると、反射率が
低下してしまうという問題があった。言い換えると、前
記方法により作製された多層膜では、反射率を低下させ
ることなく、成膜装置に依存することなく、内部応力が
低減することはないという問題があった。
【0011】本発明は、以上のような問題に鑑みてなさ
れたものであり、反射率が低下することなく、成膜装置
に依存することなく、内部応力が低減した多層膜反射鏡
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「基板上に、モリブデン(Mo)を主成分とする第1
の層と、シリコン(Si)を主成分とする第2の層とを
交互に積層してなる多層膜反射鏡において、前記第2の
層にボロン(B)を含有させ、その含有濃度を調整する
ことにより多層膜の内部応力を制御していることを特徴
とする多層膜反射鏡(請求項1)」を提供する。
【0013】また、本発明は第二に「前記ボロンが1×
1018個/cm3 以上の濃度にて前記第2の層に含有さ
れていることを特徴とする請求項1記載の多層膜反射鏡
(請求項2)」を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】基板上に、モリブデン(Mo)を
主成分とする第1の層と、シリコン(Si)を主成分と
する第2の層とを交互に積層してなる本発明(請求項
1、2)の多層膜反射鏡は、前記第2の層にボロン
(B)を含有させ、その含有濃度を調整することによ
り、多層膜の内部応力を制御しているので、反射率が低
下することなく、また成膜装置に依存することなく、多
層膜の内部応力が低減される。
【0015】また、同様に本発明(請求項1、2)の多
層膜反射鏡は、圧縮応力から引っ張り応力まで多層膜の
内部応力が自由に制御される。以下、前記内部応力の制
御がどのようになされるか、これについて説明する。物
質中に原子が拡散する形態には、拡散する原子が元の
(前記物質にかかる)結晶格子の格子点位置において置
換する置換型拡散と、結晶格子の間に侵入する侵入型拡
散の二つのタイプがあり、どちらが起こるかは物質の種
類により決まることが良く知られている。
【0016】例えばボロンは、シリコン中に置換型拡散
する物質である。L.A.Gilifalco 著「結晶中の原子の拡
散」(共立出版、1980年)によれば、シリコンの原子半
径は1.17Åであり、ボロンの原子半径は0.88Å
である。即ち、ボロンの原子半径は、シリコンの原子半
径の75%しかなく、ボロン原子がシリコン結晶の格子
点において置換すると、周囲のシリコン原子を引っ張る
力が生じる。そして、その結果、シリコン結晶中に引っ
張り応力が発生する。
【0017】このようにして生じる引っ張り応力は、シ
リコン中におけるボロン濃度が高いほど大きくなる。例
えば、単結晶Si中にボロン原子を1020個/cm
3 (約0.1atomic%)導入すると、約100MPa程
度の引っ張り応力が発生する。一方、スパッタリング法
によりMo/Si多層膜を作製すると、前述の釘打ち効
果により、モリブデン層もシリコン層も圧縮応力を持
つ。Mo/Si多層膜全体の内部応力の大きさは、成膜
条件に依存するが、数十から数百MPa程度である。
【0018】本発明の多層膜ミラーは、例えばその一例
を図1に示すように、基板1上にモリブデン(Mo)を
主成分とする第1の層2と、シリコン(Si)を主成分
とし、ボロンを含有する第2の層3とが交互に積層され
たものである。本発明の多層膜ミラーのように、シリコ
ン層中にボロンが導入・含有されていると、スパッタリ
ング法によりMo/Si多層膜が作製されている場合に
は、シリコン結晶中へのボロンの置換型拡散により生じ
る引っ張り応力と、前記釘打ち効果による圧縮応力とが
競合することになる。
【0019】シリコン層の引っ張り応力は、ボロン含有
濃度の増加とともに増大するので、ボロンの濃度を調整
することにより、シリコン層の内部応力を圧縮応力から
引っ張り応力まで自由に制御することができる。ここ
で、この現象を利用してMo/Si多層膜の内部応力を
ゼロにする方法を図2に模式的に示す。横軸にシリコン
層中のボロン濃度をとり、縦軸に内部応力をとる。
【0020】モリブデン層は、一定の圧縮応力を有し、
またシリコン層の内部応力は、ボロン濃度の増加ととも
に、圧縮応力から引っ張り応力へと変化する。このよう
なモリブデン層とシリコン層とを交互に積層したMo/
Si多層膜の内部応力は、シリコン層中のボロン濃度の
増加とともに、図2に示すように圧縮応力から引っ張り
応力へ変化する。
【0021】そして、図2中のA点において、モリブデ
ン層の圧縮応力とシリコン層の引っ張り応力とが相殺さ
れて、多層膜全体の内部応力はゼロになる。実際には、
モリブデン層とシリコン層の厚さは、必ずしも等しくは
ないので、モリブデン層とシリコン層との間で、「内部
応力」と「層の厚さ」の積が等しくなるときに、多層膜
全体の内部応力がゼロになる。
【0022】ところで、シリコン層にボロンを導入する
と、光学定数が変化するので、反射率が低下することが
心配されるが、次に示す図3のデータからMo/Si多
層膜のシリコン層にボロンを導入しても、反射率は殆ど
低下しないことがわかる。図3は、モリブデン層の厚さ
2.2nm、シリコン層の厚さ4.5nm、積層数50
層対のMo/Si多層膜について、そのシリコン層にボ
ロンを導入しない場合(ボロン濃度0%)と、シリコン
層にボロンをそれぞれ0.1、1、10atomic%含有さ
せた場合における各垂直入射反射率を示している。
【0023】各場合におけるピーク波長と反射率は以下
の通りである。 ボロン濃度 ピーク波長 反射率 0% 131.6A 74.3% 0.1% 131.6A 74.3% 1% 131.6A 74.2% 10% 131.4A 73.4% 即ち、Mo/Si多層膜のシリコン層にボロンを導入し
ても、反射率の低下はほとんどない。
【0024】本発明にかかる多層膜反射鏡は、ボロンが
例えば1×1018個/cm3 以上の濃度にてシリコン層
に含有されていると、多層膜の圧縮内部応力を大きく低
減することができる(請求項2)。以下、本発明を実施
例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0025】
【実施例1】本実施例にかかる多層膜は、イオンビーム
スパッタリング法により作製した。即ち、モリブデン
(Mo)ターゲットと、ボロン(B)を0.5atomic%
含んだシリコン(Si)ターゲットを用いて、鏡面研磨
した合成石英基板1上に、Mo層2と、Bを含んだSi
層3とを交互に積層して多層膜を作製した。
【0026】作製した多層膜の周期長は6.7nm(M
o層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2n
m)、積層数は50層対である。図1に、その断面図を
示す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描い
てある)。なお、比較のために、モリブデン(Mo)タ
ーゲットと、Bを含まないSiターゲットを用いて、イ
オンビームスパッタリング法により同様(周期長、各層
厚さ、積層数)の多層膜を作製した。
【0027】作製した各多層膜の内部応力を成膜前後の
基板変形(反り)量から求めたところ、Bを含まないS
i層を有する多層膜の内部応力は、約300MPaの圧
縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi
層を有する多層膜の内部応力は、約10MPaの引っ張
り応力であった。本実施例の多層膜反射鏡は、反射率が
低下することなく、内部応力が低減されている。
【0028】
【実施例2】本実施例にかかる多層膜は、高周波マグネ
トロンスパッタリング法により作製した。即ち、モリブ
デン(Mo)ターゲットと、ボロン(B)を0.4atom
ic%含んだシリコン(Si)ターゲットを用いて、鏡面
研磨した合成石英基板1上に、Mo層2と、Bを含んだ
Si層3とを交互に積層して多層膜を作製した。
【0029】作製した多層膜の周期長は6.7nm(M
o層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2n
m)、積層数は50層対である。図1にその断面図を示
す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描いて
ある)。なお、比較のために、モリブデン(Mo)ター
ゲットと、Bを含まないSiターゲットを用いて、高周
波マグネトロンスパッタリング法により同様(周期長、
各層厚さ、積層数)の多層膜を作製した。
【0030】作製した各多層膜の内部応力を成膜前後の
基板変形(反り)量から求めたところ、Bを含まないS
i層を有する多層膜の内部応力は、約300MPaの圧
縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi
層を有する多層膜の内部応力は、約5MPaの引っ張り
応力であった。本実施例の多層膜反射鏡は、反射率が低
下することなく、内部応力が低減されている。
【0031】
【実施例3】本実施例にかかる多層膜は、イオンビーム
スパッタリング法により作製した。即ち、モリブデン
(Mo)ターゲットと、ボロン(B)ターゲット表面の
一部をSiウェハで被覆した複合ターゲット(ターゲッ
ト表面のBとSiの面積比が1:5)を用いて、鏡面研
磨した合成石英基板1上に、Mo層2と、Bを含んだS
i層3とを交互に積層して多層膜を作製した。
【0032】作製した多層膜の周期長は6.7nm(M
o層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2n
m)、積層数は50層対である。図1に、その断面図を
示す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描い
てある)。なお、比較のために、モリブデン(Mo)タ
ーゲットと、Siターゲットを用いて、イオンビームス
パッタリング法により同様(周期長、各層厚さ、積層
数)の多層膜を作製した。
【0033】作製した各多層膜の内部応力を成膜前後の
基板変形(反り)量から求めたところ、Bを含まないS
i層を有する多層膜の内部応力は、約300MPaの圧
縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi
層を有する多層膜の内部応力は、約10MPaの引っ張
り応力であった。本実施例の多層膜反射鏡は、反射率が
低下することなく、内部応力が低減されている。
【0034】
【実施例4】本実施例にかかる多層膜は、高周波マグネ
トロンスパッタリング法により作製した。即ち、モリブ
デン(Mo)ターゲットと、ボロン(B)ターゲット表
面の一部をSiウェハで被覆した複合ターゲット(ター
ゲット表面のBとSiの面積比が1:6)を用いて、鏡
面研磨した合成石英基板1上に、Mo層2と、Bを含ん
だSi層3とを交互に積層して多層膜を作製した。
【0035】作製した多層膜の周期長は6.7nm(M
o層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2n
m)、積層数は50層対である。図1にその断面図を示
す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描いて
ある)。なお、比較のために、モリブデン(Mo)ター
ゲットと、Siターゲットを用いて、高周波マグネトロ
ンスパッタリング法により同様(周期長、各層厚さ、積
層数)の多層膜を作製した。
【0036】作製した各多層膜の内部応力を成膜前後の
基板変形(反り)量から求めたところ、Bを含まないS
i層を有する多層膜の内部応力は、約300MPaの圧
縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi
層を有する多層膜の内部応力は、約5MPaの引っ張り
応力であった。本実施例の多層膜反射鏡は、反射率が低
下することなく、内部応力が低減されている。
【0037】以上の実施例に示したように、各実施例に
かかる多層膜反射鏡は、反射率が低下することなく、ま
た成膜装置に依存することなく、多層膜の内部応力が低
減されている。また、各実施例にかかる多層膜反射鏡
は、多層膜の内部応力が自由に制御されている。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多層膜反
射鏡は、多層膜の圧縮内部応力が低減され、或いは圧縮
応力から引っ張り応力まで自由に多層膜の内部応力が調
整されている。そのため、本発明の多層膜反射鏡は、多
層膜の内部応力に起因する変形を防いで、その光学性能
を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるMo/Si多層膜反射鏡(一
例)の概略断面図である。
【図2】本発明にかかるMo/Si多層膜の内部応力制
御を説明する図である。
【図3】本発明にかかるMo/Si多層膜の軟X線反射
率を示す図である。
【主要部分の符号の説明】
1・・・基板 2・・・モリブデン層 3・・・ボロンを含んだシリコン層 以上

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、モリブデン(Mo)を主成分
    とする第1の層と、シリコン(Si)を主成分とする第
    2の層とを交互に積層してなる多層膜反射鏡において、 前記第2の層にボロン(B)を含有させ、その含有濃度
    を調整することにより多層膜の内部応力を制御している
    ことを特徴とする多層膜反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記ボロンが1×1018個/cm3 以上
    の濃度にて前記第2の層に含有されていることを特徴と
    する請求項1記載の多層膜反射鏡。
JP19263997A 1997-07-17 1997-07-17 多層膜反射鏡 Pending JPH1138192A (ja)

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