JP2005083794A - 多層膜ミラー部材及びその製造方法並びにx線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反射率が低下することなく、内部応力による面変形が低減した多層膜ミラー部材とその製造方法を提供すること。
【解決手段】軟X線領域で用いられる多層膜ミラー部材において、ミラー母材上に屈折率の異なる2種類以上の材料からなる多層膜ミラーを形成し、更に軟X線の照射を受けない部分に応力変形を緩和する応力調整膜を形成していることを特徴とする多層膜ミラー部材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線望遠鏡、X線レーザー、X線リソグラフィー等のX線装置及びこの装置に用いられる多層膜ミラー、多層膜ミラーの製造方法に関する。
特開平11−38192号公報 特開2001−27700号公報 米国特許6011646 米国特許6188513 (Sey-Shing Sun:J.Vac.Sci.Technol.A4(3),Maay/Jun1986) (T.D.Nguyen etal.,OSA Proc. on Extreme Ultraviolet Lithography, Vol.23,1995,p56) (中島邦雄 他、真空 第37巻第1号、10頁) (芳賀恒之 他、第57回応用物理学会学術講演会、7p-W-1) 和佐若菜 他、第56回応用物理学会学術講演会、26a-C-5 )
物質の複素屈折率は次式(1)で表されるが、X線領域においてはδ、k(δ、kは実数)のいずれもが1に比べて非常に小さいため、X線を用いる装置の光学系には反射光学系が用いられる。なお、式(1)において、i2=−1であり、虚部kは物質によるX線の吸収を表す。
n=1−δ−i・k …(1)
しかし、全反射を利用した斜入射光学系の場合には、全反射臨界角θcよりも小であって垂直に近い入射角では反射率が非常に小さい。そのため、X線領域で使用される反射光学系では、多層膜反射鏡が用いられている。多層膜反射鏡は界面の振幅反射率の大きな2種類の物質を交互に積層したものであって、各層の厚さは、光学干渉理論に基づいて、各界面で反射された反射波の位相が一致するように設定される。このとき、積層される物質の一方には、使用X線波長における屈折率と真空の屈折率(=1)との差が小さい物質が用いられ、他方の物質には前記差の大きな物質が用いられる。
また、多層膜反射鏡は垂直にX線を反射することも可能なので、垂直反射を利用した光学系では、全反射を利用した斜め入射光学系よりも収差を小さくすることができる。さらに、多層膜反射鏡は次式(2)で表されるブラッグ条件を満たすときだけX線を強く反射するので、波長選択性という性質を有している。なお、式(2)において、dは多層膜の周期長、θは斜入射角、λはX線の波長、mは次数である。
2d・sinθ=m・λ …(2)
多層膜反射鏡に用いられる多層膜の例としては、W(タングステン)とC(炭素)とを交互に積層したW/C多層膜や、Mo(モリブデン)とCとを積層したMo/C多層膜などが従来から知られている。なお、これらの多層膜はスパッタリングや真空蒸着やCVD(Chemical Vapor Deposition)等の薄膜形成技術により形成される。
このような多層膜反射鏡に用いられる多層膜の中でも、Mo/Si多層膜はSiのL吸収端(波長12.6nm)の長波長側で高い反射率を示し、13nm付近の波長において60%以上の反射率(直入射)を有する多層膜を比較的容易に作製することができる。このMo/Si多層膜による反射鏡は、X線望遠鏡やX線レーザー共振器などの研究分野で使用されており、EUVL(Extreme Ultraviolet Lithography)と呼ばれる軟X線を用いた縮小投影リソグラフィー技術への応用が期待されている。
ところで、高い反射率を有するMo/Si多層膜反射鏡はスパッタリング法により作製されるが、スパッタリング法で形成した薄膜は一般に圧縮内部応力を有することが知られている(非特許文献1:Sey-Shing Sun:J.Vac.Sci.Technol.A4(3),Maay/Jun1986)。そのため、Mo/Si多層膜に内部応力が生じるとその内部応力によって多層膜反射鏡の基板が変形し、光学系に波面収差が発生して光学特性が低下するという問題があった。
そこで、Mo/Si多層膜の内部応力を低減するために、これまで色々な手段が試みられてきた。T.D.Nguyenらは、モリブデン層とシリコン層との厚さの比率を変化させると、応力を制御できることを報告している(非特許文献2:T.D.Nguyen etal.,OSA Proc. on Extreme Ultraviolet Lithography, Vol.23,1995,p56)。
また、中島らは、成膜時に基板にかけるバイアス電圧を変えると、応力が変化することを報告している(非特許文献3:中島邦雄 他、真空 第37巻第1号、10頁)。芳賀らは、成膜時の高周波電力を変えると応力が変化することを報告している(非特許文献4:芳賀恒之 他、第57回応用物理学会学術講演会、7p-W-1)。和佐らも成膜時の基板温度を上げることにより、熱応力で圧縮応力を相殺する方法を報告している(非特許文献5:和佐若菜 他、第56回応用物理学会学術講演会、26a-C-5)。また、特許文献1(特開平11−38192号公報)では、シリコン(Si)層のボロン(B)の含有濃度を調整することにより、多層膜の内部応力を制御する方法を提案している。特許文献2(特開2001−27700号公報)では、モリブデン(Mo)層の少なくとも1つの層にルテニウム(Ru)層を形成することで内部応力を低減させることを提案している。特許文献3(米国特許6011646)においても、バッファー層を基板と多層膜の間に形成することで内部応力を相殺する方法を提案している。
これらの技術は、Mo/Si多層膜の内部応力の低減に有効であるが、成膜装置、成膜条件の再現性や制御性などの問題により、多層膜形成後の内部応力は10MPaオーダーの誤差がでてきてしまうという問題がある。10MPaという内部応力は、多層膜として極めて小さい値であるが、13nmという軟X線領域波長のリソグラフィー用反射光学系として必要な1nm以下の精度のミラー面を形成する為には不十分である。
本発明は、多層膜の内部応力による応力変形を再現性良く低減した多層膜ミラー部材及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の多層膜ミラー部材は、軟X線領域で用いられる多層膜ミラー部材において、ミラー母材上に、屈折率の異なる2種類以上の層が交互に積層されてなる多層膜が形成され、更に軟X線の照射を受けない部分の一部又は全部に、該軟X線の照射を受ける部分における応力変形を緩和するための膜(以下「応力調整膜」という)が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の多層膜ミラー部材は、前記多層膜ミラー部材において、前記多層膜がモリブデン(Mo)とシリコン(Si)からなる40層対以上の多層膜であることを特徴とする。
さらに、本発明の多層膜ミラー部材は、前記多層膜ミラー部材において、前記応力調整膜が形成された部分の内部応力が軟X線の照射を受ける部分の内部応力と逆方向の応力を有することを特徴とする。
本発明のミラー部材の製造方法は、軟X線領域で用いられる多層膜ミラー部材を製造する方法において、ミラー母材上に、屈折率の異なる2種類以上の層を交互に積層してなる多層膜を形成した後、ミラー面の応力変形量を計測した結果変形量が基準値以上の場合、変形量に応じて軟X線の照射を受けない部分に応力変形を緩和するための膜を形成することを特徴とする。
以上説明したように、本発明の多層膜ミラー部材は、多層膜ミラー形成後においても、内部応力が低減され、或いは圧縮応力から引張り応力まで自由に内部応力が調整されている。そのため、本発明の多層膜ミラー部材は、多層膜の内部応力に起因する変形を防いで、その光学性能を著しく向上させることができる。また、本発明の多層膜ミラー部材の製造方法は、製造時に生じる多層膜ミラーの内部応力による変形量のばらつきを、多層膜ミラー形成後に修正が可能な方法であり、多層膜ミラー部材の光学性能を著しく向上させることができる。
特に、Mo/Siの多層膜においては、X線望遠鏡やX線レーザー共振器、EUVL(Extreme UltravioletLithography )と呼ばれる軟X線を用いた縮小投影リソグラフィーなどのX線装置への応用が可能となる。
前記応力調整膜を形成した部分における内部応力が軟X線の照射を受ける部分における内部応力と逆方向の応力を有する場合には、軟X線照射部分の変形を1nm以下に抑制することができ、波面収差を小さくすることができる。
本発明の多層膜ミラー部材を用いたX線装置においては、ミラー部材の波面収差を小さくすることができるため、解像度などの必要な高額性能を著しく向上させることとなる。
以下に本発明の実施の形態を図面を参考にしながら説明する。図面1は本実施の形態に係る多層膜ミラー部材の断面の1例を示している。基板1上にモリブデン(Mo)を主成分とする第1の層3と、シリコン(Si)を主成分とする第2の層4とが交互に積層された50ペアのMo/Si多層膜2を形成して、更に軟X線の照射を受ける部分n(以下「軟X線照射領域」という)以外の一部に応力調整層5を形成した物である。
図2には、HudymaらによってUS6188513で公表されている軟X線を光源とした露光装置の縮小投影系ミラーの構成の一例である。6枚構成のミラーからなっているが、どのミラーも軸対称非球面の一部分をミラーとして用いている。通常、このようなミラー形状は軸対称形状のミラーを非常に高精度の光学研磨を施した後、光線を遮らない形状に切断加工を施され、ミラーとして有効な面よりも大きなミラー面を残しておく。図2のミラー群のなかで、特に軸対称形状から切断加工をしなくても光線を遮らないM3のミラーを例として、実際にミラー面として有効な軟X線の照射領域を図3に示す。図3は図2のM3ミラー部材を軸方向から見た模式図である。軟X線の照射を受ける部分(軟X線照射領域)は円環の一部を切り取ったような形状をしており、ミラー部材の多くの部分は軟X線の照射を受けない部分(軟X線非照射領域)となっている。このような軟X線の非照射領域の一部に図3のような領域に応力調整膜を成膜する。
上記の多層膜ミラーの製造方法の手順を図4のフローチャートで示す。まず、ミラー母材となる基板上にMo膜とSi膜とを交互に多層に積層して多層膜を形成する。この多層膜がミラーとなる。Mo/Si多層膜の成膜は、通常、例えばスパッタリング法が用いられる。この際、背景技術の欄で述べたような内部応力の発生を少なくする手段を講じても良い。その後、面変形量をレーザー干渉計を用いて計測する。計測値が目標値(図中では1nmとしている)に達していれば、終了する。目標値に達していなければ、軟X線非照射領域の全部又は一部に計測された応力値に応じて材料や膜厚を調整した応力調整層を成膜する。
応力調整膜の材料は特に問わない。応力調整膜が形成される部分は多層膜上の軟X線非照射領域であるためX線に対する特性(例えば反射率など)を考慮する必要がないため材料選択の自由度は大きい。もちろん応力調整膜の材料としてミラーとなる多層膜の形成材料を用いてもよい。
応力調整膜の内部応力を引張応力にしたい場合には、例えば、シリコン中にボロンを含ませればよい。引張応力を大きくしたい場合には、ボロン量を多くすればよい。若しくは、モリブデン膜を用いても良い。モリブデン膜は前述の特許文献1で圧縮応力になるとされているが、成膜条件によっては引張り応力になることもある。本発明者の実験結果では、モリブデンの単層膜を100nm成膜したところ約60MPaの引張り応力になった。
応力調整膜の内部応力を圧縮応力にしたい場合には、ボロンをドープしないシリコン膜を用いれば良い。成膜条件により膜応力は若干異なってくるが、本発明者の実験結果では、ドープしていないシリコンの単層膜を100nm成膜したところ膜応力は約−600MPaの圧縮応力になった。
また、応力調整膜の厚さによっても内部応力の大きさを制御することができる。膜応力がミラーの変形に与える力は、膜応力と膜厚との積となる。例えば、膜応力が100MPaの引張り応力を持つ応力調整膜により、−10MPaの圧縮応力、合計膜厚300nmの多層膜の応力をキャンセルするためには、応力調整膜の厚さを30nmにすれば良い。また、多層膜の応力値が2倍になれば応力調整膜の膜厚を2倍にすれば良い。実際には応力調整膜を形成する部分は、逆応力にするとミラー面全体の変形を最小にできる為、形状により異なるが、もっと応力調整膜を厚くつける必要がある。
さらに、応力調整膜の形成面積、場所を制御することによっても軟X線照射領域における内部応力を制御することもできる。具体的には、応力調整膜の材料、膜厚によっても形成面積、場所は変化するため、実際の多層膜について予め実験などにより求めておけばよい。
応力調整膜も通常はスパッタリング法で成膜される。応力調整膜成膜後、再度面変形量を計測して、変形量が目標値よりも小さければ終了し、目標値に達していなければ、目標に達するまで応力調整膜と面変形計測を繰り返す。もちろん、その場計測ができる場合は応力調整膜を形成しながら面変形量の計測を行い、面変形が最小になれば成膜終了すれば良い。
以上のように、本発明は、軟X線非照射領域のみの一部又は全部に膜を形成するだけでも軟X線照射領域における内部応力を緩和することが可能であり、ひいては、軟X線照射領域における面変形を小さくもすることができることを見いだすことによりなされたものであり、1nm以下の精度のミラー面をも得ることができるものである。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本実施例の多層膜ミラー部材の作製は図4に示す手順で行った。以下にその手順に沿って実施手順を述べる。多層膜は、高周波マグネトロンスパッタリング法により作製した。即ち、モリブデン(Mo)ターゲットと、ボロン(B)を0.3atomic%含んだシリコン(Si)ターゲットを用いて、鏡面研磨したSCHOTT社製超精密ガラスZERODUR基板1上に、Mo層2と、Bを含んだSi層3とを交互に積層して多層膜を作製した。作製した多層膜の周期長は6.7nm(Mo層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2nm)、積層数は50層対である。図1にその断面図を示す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描いてある)。内部応力のばらつきを評価する為に、上記多層膜を10サンプル作製した。
作製した多層膜の基板変形(反り)量はZYGO社のレーザー干渉計DVD−400により計測した。計測した10サンプルの変形結果を図5のグラフに示す。基板変形量は4nm以下に収まっているが1nm以下に抑えられているものは2サンプルのみであった。変形量から求めた内部応力は、約300MPaの圧縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi層を有する多層膜の内部応力は、約4MPaから16MPa程度の圧縮応力であった。
次に、上記10サンプルのうち変形量が1nm以上あった8サンプルに高周波マグネトロンスパッタリング法により応力調整膜を作製した。応力調整膜の作製は、実際にミラーとして働く領域には応力調整膜が作製されないようにマスクを掛けて行われる。本実施例では、多層膜の内部応力が圧縮応力であった為、応力調整膜が引張応力になるように、ボロン(B)を0.3atomic%含んだシリコン(Si)ターゲットを用いてスパッタリングを行った。各サンプルの内部応力値に応じて応力調整膜の膜厚を調整した。応力調整膜形成後の変形量の結果を図5のグラフに示す。全てのサンプルで変形量は1nm以下に低減した。
本実施例では、1回の応力調整膜の作製で1nm以下の変形量に抑えられたが、もし変形量が大きければ、再度応力調整膜の作製を行えば良い。
本実施例の多層膜ミラー部材の作製は図4に示す手順で行った。以下にその手順に沿って実施手順を述べる。多層膜は、高周波マグネトロンスパッタリング法により作製した。即ち、モリブデン(Mo)ターゲットと、ボロン(B)を0.5atomic%含んだシリコン(Si)ターゲットを用いて、鏡面研磨したSCHOTT社製超精密ガラスZERODUR基板1上に、Mo層2と、Bを含んだSi層3とを交互に積層して多層膜を作製した。作製した多層膜の周期長は6.7nm(Mo層2の厚さ4.5nm、Si層3の厚さ2.2nm)、積層数は50層対である。図1にその断面図を示す(図中では、多層膜の層数が実際よりも少なく描いてある)。内部応力のばらつきを評価する為に、上記多層膜を10サンプル作製した。
作製した多層膜の基板変形(反り)量はZYGO社のレーザー干渉計DVD−400により計測した。計測した10サンプルの変形結果を図6のグラフに示す。基板変形量は5nm以下に収まっているが1nm以下に抑えられているものは1サンプルのみであった。変形量から求めた内部応力は、約300MPaの圧縮応力であったが、本実施例にかかるBを含有するSi層を有する多層膜の内部応力は、約3MPaから18MPa程度の圧縮応力であった。
次に、上記10サンプルのうち変形量が1nm以上あった9サンプルに高周波マグネトロンスパッタリング法により応力調整膜を作製した。応力調整膜の作製は、実際にミラーとして働く領域には応力調整膜が作製されないようにマスクを掛けて行われる。本実施例では、多層膜の内部応力が圧縮応力であった為、応力調整膜が引張応力になるように、モリブデン(Mo)ターゲットを用いてスパッタリングを行った。各サンプルの内部応力値に応じて応力調整膜の膜厚を調整した。応力調整膜形成後の変形量を測定した結果3回目と10回目のサンプルで1nm以上の変形量が残った為、この2サンプルで再度応力調整膜を形成した。再度計測した結果を図6のグラフに示す。全てのサンプルで変形量は1nm以下に低減した。
本発明の多層膜ミラー部材の断面概念図である。 公知の軟X線露光装置の縮小投影系ミラー群の一例を示す図である。 ミラーの形状の一例を示す正面図である。 本発明の多層膜ミラー部材の製造方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施例の面変形量を表すグラフである。 本発明の第2の実施例の面変形量を表すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 Mo/Si多層基板(50ペア)
3 Mo層
4 Si層
5 応力調整膜

Claims (5)

  1. 軟X線領域で用いられる多層膜ミラー部材において、ミラー母材上に、屈折率の異なる2種類以上の層が交互に積層されてなる多層膜が形成され、更に軟X線の照射を受けない部分の一部又は全部に、該軟X線の照射を受ける部分における応力変形を緩和するための膜(以下「応力調整膜」という)が形成されていることを特徴とする多層膜ミラー部材。
  2. 前記多層膜がモリブデン(Mo)膜とシリコン(Si)膜とが40層対以上の多層膜であることを特徴とする請求項1に記載の多層膜ミラー部材。
  3. 前記応力調整膜を形成した部分における内部応力が軟X線の照射を受ける部分における内部応力と逆方向の応力を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の多層膜ミラー部材。
  4. 軟X線領域で用いられる多層膜ミラー部材を製造する方法において、ミラー母材上に、屈折率の異なる2種類以上の層を交互に積層してなる多層膜を形成した後、ミラー面の応力変形量を計測した結果変形量が基準値以上の場合、変形量に応じて軟X線の照射を受けない部分に応力変形を緩和するための膜を形成することを特徴とする多層膜ミラー部材の製造方法。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項記載の多層膜ミラー部材を用いたX線装置。
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