JPH1137677A - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器

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JPH1137677A
JPH1137677A JP19137597A JP19137597A JPH1137677A JP H1137677 A JPH1137677 A JP H1137677A JP 19137597 A JP19137597 A JP 19137597A JP 19137597 A JP19137597 A JP 19137597A JP H1137677 A JPH1137677 A JP H1137677A
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JP
Japan
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water
refrigerant
flow path
heat
heat medium
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JP19137597A
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English (en)
Inventor
Mitsuharu Numata
光春 沼田
Taisei Kema
大成 毛馬
Isao Kondo
功 近藤
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水流路における死水域に起因する過冷却水の
温度分布の不均一を是正し、過冷却状態を安定化させ
る。 【解決手段】 水流路(65)において、水流路(65)の幅が
熱媒体流出路(62)に向かって狭くなるように熱媒体の流
通を阻止する出口側閉塞部(74)を、冷媒流出路(64a) の
周辺部に対応して形成する。出口側閉塞部(74)により、
水流入路(61)から水流路(65)に流入した水は、水流出路
(62)に向かって、第4開口(84a) の近傍で淀むことなく
ほぼ均一な流速で流れる。従って、死水域に滞留した水
が冷却されて水流路(65)内で凍結することがなく、熱媒
体の過冷却状態を安定化させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレート式熱交換
器に係り、特に、過冷却水の生成に適したプレート式熱
交換器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、空気調和装置や冷凍装置、冷
蔵装置などにおいて、各種の熱交換器が使用されてい
る。それらの熱交換器のうち、プレート式熱交換器は、
熱通過率が大きくコンパクトな熱交換器として知られて
いる。
【0003】このプレート式熱交換器は、図18に示す
ように、2枚のフレーム(f1),(f2)の間に、複数枚の伝
熱プレート(P) が積層されて構成されている。
【0004】該伝熱プレート(P) は、金属製の平板から
成り、積層される際に伝熱プレートの周縁部同士が当接
して伝熱プレート間に流路(A,B,A,B,…)が形成されると
共に、当接部分がろう付けにより接合されて一体に構成
されている。
【0005】また、上記伝熱プレート(P) の四隅部には
それぞれ開口(a,b,c,d) が設けられると共に、該開口の
周囲にはシール部(e) を設けることにより、第1流路
(A) にのみ連通する流体通路と、第2流路(B) にのみ連
通する流体通路とが形成され、図18において、実線の
矢印で示すように流体が流路(A) を流れると共に、破線
の矢印で示すように流体が流路(B) を流れ、両流路(A,
B) を流れる流体が互いに熱交換を行うよう構成されて
いる。
【0006】ところで、例えば特開平4−251177
号公報に開示されているように、従来より、冷房負荷の
ピーク時における電力需要の軽減およびオフピーク時に
おける電力需要の拡大を図ることに鑑みて、いわゆるダ
イナミック式の氷蓄熱式空気調和装置が用いられてい
る。この種の空気調和装置では、冷房負荷のオフピーク
時に、スラリー状の氷を生成して蓄熱槽に貯蔵してお
き、冷房負荷のピーク時に、この氷を冷熱源として利用
する。
【0007】このようなスラリー状の氷は、過冷却水の
過冷却状態を解消することにより生成される。一般に、
過冷却水は、低温の水を冷媒回路を流れる冷媒の蒸発潜
熱を利用して冷却することにより、生成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プレート式
熱交換器を上記空気調和装置の過冷却水生成用の蒸発器
として用いた場合、冷媒と水とが、伝熱プレート(P) に
より形成された流路(A,B) を、流れて熱交換を行うこと
になる。ところが、図17に示すように、熱交換を行う
流体の流入口(a),(c) 及び流出口(b),(d) は伝熱プレー
ト(P) の四隅部に設けられているため、水が流れる第1
流路(A) において、冷媒の流入口及び流出口の周辺に
は、水があまり流動しない死水域が発生してしまう。そ
して、上記のような死水域の発生により、以下のような
問題が生ずる。
【0009】つまり、図17に示すように、例えば、水
の流路における流れについては、流出口(d) の下側部分
における水の流速が周囲に比して極端に遅くなり、この
部分が死水域となる。このため、この死水域にある水は
ほとんど流動しないため、この部分の水温は、周囲に比
して低くなってしまう。
【0010】一方、過冷却水は、一定の限界温度以下に
なるとその過冷却状態を解消する。さらに、過冷却が解
消して氷化した部分は、種氷となって、他の過冷却水の
過冷却状態を解消する要因となる。そのため、過冷却水
の過冷却状態を維持するためには、すべての領域を上記
限界温度よりも高温に維持する必要がある。
【0011】また、過冷却水を効率よく生成するために
は、水の平均温度をできるだけ低温にすることが望まし
い。従って、過冷却状態を維持しつつ効率よく過冷却水
を生成するためには、熱交換器内の過冷却水の温度を均
一化することが好ましい。例えば、平均温度が−3℃の
過冷却水を生成する場合には、局所的に−4℃以下の領
域を有するような温度分布が不均一な状態よりも、すべ
ての領域が−3℃の均一な状態の方が好ましい。限界温
度が−4℃だと仮定すると、このような不均一な状態で
は、−4℃以下の領域で氷化が起こるからである。
【0012】ところが、上述の通り、従来のプレート式
熱交換器では、流路において生ずる死水域により、過冷
却水の温度分布が、図17に示すように、不均一になっ
ていた。そのため、過冷却解消による流路の閉塞を防止
するため、過冷却水の最も低温領域の温度を、上記限界
温度よりも高温にする必要があった。その結果、過冷却
水の平均温度を低くすることができず、スラリー状の氷
の生成効率を向上することに限界があった。
【0013】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、熱媒体が流動する際
に生じる死水域に起因する熱媒体の温度分布の不均一を
是正し、熱媒体の過冷却状態を安定化させることにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、流体の流路に
おいて、従来では死水域が生じていた部分には流体が流
通しないようにすると共に、流路各部での流体の流速を
均一化することにより、上記目的を達成しようとするも
のである。
【0015】具体的に、請求項1記載の発明が講じた手
段は、積層された複数の伝熱プレート(P1,P2,…)間に、
熱媒体が流れる熱媒体流路(65)と、冷媒が流れる冷媒流
路(66a) とが交互に形成されて、熱媒体と冷媒とが熱交
換を行うように熱交換器本体(5A)を構成している。該熱
交換器本体(5A)には、各伝熱プレート(P1,P2,…)を貫通
し且つ冷媒回路に連通する冷媒流入路(63a) と冷媒流出
路(64a) とを、冷媒流路(66a) における冷媒の流通方向
の両端部に位置して形成している。一方、上記熱交換器
本体(5A)には、各伝熱プレート(P1,P2,…)を貫通し且つ
熱媒体流路(65)に連通する熱媒体流入路(61)と熱媒体流
出路(62)とを、熱媒体流路(65)における熱媒体の流れ方
向の両端部に位置して形成している。加えて、上記熱媒
体流路(65)には、該熱媒体流路(65)の幅が熱媒体流出路
(62)に向かって狭くなるように熱媒体の流通を阻止する
出口側閉塞部(74)を、冷媒流出路(64a) の周辺部に対応
して形成している。
【0016】この発明特定事項により、熱媒体は、上記
熱媒体流入路(61)から熱媒体流路(65)に流入し、冷媒流
路(66a) を流れる冷媒と熱交換を行いつつ熱媒体流路(6
5)を流れ、熱媒体流出路(62)に流出する。一方、冷媒
は、上記冷媒流入路(63a) から冷媒流路(66a) へ流入
する。そして、熱媒体流路(65)を流れる熱媒体と熱交換
を行いつつ冷媒流路(66a) を流れ、冷媒流出路(64a)
より流出する。この時、上記熱媒体流路(65)において、
熱媒体は、出口側閉塞部(74)には流通せず、また、出口
側閉塞部(74)に対応する位置の冷媒流路(66a) を流通す
る冷媒は、熱媒体と熱交換を行わない。
【0017】また、請求項2記載の発明が講じた手段
は、請求項1記載の発明においてにおいて、熱媒体流路
(65)には、該熱媒体流路(65)の幅が熱媒体流出路(62)に
向かって一定に又は広くなるように熱媒体の流通を阻止
する入口側閉塞部(73)を、冷媒流入路(63a) の周辺部に
対応して形成している。
【0018】この発明特定事項により、上記熱媒体流路
(65)において、熱媒体は、入口側閉塞部(73)及び出口側
閉塞部(74)には流通せず、また、入口側閉塞部(73)及び
出口側閉塞部(74)に対応する位置の冷媒流路(66a) を
流通する冷媒は、熱媒体と熱交換を行わない。
【0019】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、出口側閉塞部(74)を形成したために、熱媒体流路
(65)の各部分において、熱媒体の流速が極端に遅い部分
である死水域の発生を防止することができ、熱媒体流路
(65)内での熱媒体の流速を均一化することができる。こ
の結果、過冷却水を生成する場合、水温が周囲に比して
極端に低下してしまう部分がなくなり、温度衝撃による
過冷却の解消を防止することができる一方、過冷却温度
を低くすることができ、氷の生成効率の向上を図ること
ができる。
【0020】また、請求項2記載の発明によれば、出口
側閉塞部(74)に加えて入口側閉塞部(73)を形成したため
に、従来の死水域の発生を防止することができる。更に
は、熱媒体流路の幅が急激に変化する部分がなくなるた
めに、熱媒体流路の各部における熱媒体の流動方向をほ
ぼ同じ方向にすることができる。この結果、熱媒体流路
(65)の幅方向における熱媒体の温度分布を均一化するこ
とができ、過冷却水を生成する場合には、水温が周囲に
比して極端に低下してしまう部分がなくなり、温度衝撃
による過冷却の解消を防止することができる一方、過冷
却温度を低くすることができ、氷の生成効率の向上を図
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0022】−空気調和装置(10)の構成− 実施形態1によるプレート式熱交換器が搭載された空気
調和装置(10)は、冷媒循環回路(20)と水循環回路(30)と
から構成されている。
【0023】冷媒循環回路(20)は、圧縮機(21)、四路切
換弁(22)、室外熱交換器(23)、室外電動膨張弁(EV-1)、
室内電動膨張弁(EV-2)、室内熱交換器(24)、及びアキュ
ムレータ(25)が、冷媒配管(26)によって接続されて構成
される可逆運転自在な主冷媒回路(27)を備えている。さ
らに、冷媒循環回路(20)には、蓄熱冷媒回路(2a)、種氷
回路(2b)、及びホットガス回路(2c)が設けられている。
【0024】蓄熱冷媒回路(2a)は、後述する冷蓄熱運転
時に冷媒が循環する回路であって、一端が主冷媒回路(2
7)の室外熱交換器(23)と室外電動膨張弁(EV-1)との間
に、他端が四路切換弁(22)とアキュムレータ(25)との間
に接続されている。この蓄熱冷媒回路(2a)には、第1電
磁弁(SV-1)、予熱器(11)、蓄熱電動膨張弁(EV-3)、過冷
却熱交換器(50)、及び第2電磁弁(SV-2)が順に設けられ
ている。
【0025】種氷回路(2b)は、水循環回路(30)において
種氷を生成させるための回路であって、一端が蓄熱冷媒
回路(2a)における蓄熱電動膨張弁(EV-3)と過冷却熱交換
器(50)との間に、他端が過冷却熱交換器(50)と第2電磁
弁(SV-2)との間に接続されている。この種氷回路(2b)に
は、キャピラリーチューブ(CP)及び種氷生成器(13)が順
に設けられている。
【0026】ホットガス回路(2c)は、蓄熱槽(31)に蓄え
られた氷を利用する冷房運転時等に圧縮機(21)の吐出冷
媒を過冷却熱交換器(50)に供給する回路であって、一端
が圧縮機(21)の吐出側に、他端が蓄熱冷媒回路(2a)にお
ける第2電磁弁(SV-2)と過冷却熱交換器(50)との間に接
続され、第3電磁弁(SV-3)を備えている。
【0027】以上が冷媒循環回路(20)の構成である。
【0028】一方、水循環回路(30)は、図2に示すよう
に、蓄熱槽(31)、ポンプ(32)、予熱器(11)、混合器(3
3)、過冷却熱交換器(50)、及び過冷却解消器(34)が水配
管(35)によって順に接続されて構成されている。
【0029】予熱器(11)は、冷媒循環回路(20)を流れる
冷媒によって蓄熱槽(31)から流れてきた氷水を加熱し
て、水配管(35)を流れる氷片を融解する熱交換器であ
る。混合器(33)は、予熱器(11)で加熱された水と氷とを
撹拌して氷の融解を促進させる。種氷生成器(13)は、水
配管(35)を流れる水の一部を冷媒循環回路(20)を流れる
冷媒によって冷却氷化し、それを種氷として過冷却解消
器(34)に向かって供給する。過冷却解消器(34)は、種氷
生成器(13)で生成された種氷と過冷却熱交換器(50)で生
成された過冷却水とを撹拌して、その過冷却状態を解消
する。
【0030】このように、過冷却熱交換器(50)は、冷媒
循環回路(20)を流れる冷媒と水循環回路(30)を流れる水
との間で熱交換を行わせ、冷蓄熱運転時には水を過冷却
状態にまで冷却しており、本発明の特徴とするプレート
式熱交換器を用いて構成されている。
【0031】−過冷却熱交換器(50)の構成− 図3及び図4に示すように、過冷却熱交換器(50)は、前
面フレーム(41)と背面フレーム(42)との間に、伝熱プレ
ート(P1,P2,…)が複数枚積層されて熱交換器本体(5A)を
形成する構成となっている。
【0032】伝熱プレート(P1,P2,…)は、金属製の平板
から成り、後述するように、その一部がプレス加工によ
って波板状に成形されて波形部(91)を構成している。こ
れら伝熱プレート(P1,P2,…)は、波形部(91)の形状と後
述するシール面(71)の膨出方向とが異なる2種類の伝熱
プレート、すなわち第1プレート(P1)と第2プレート(P
2)とから構成されている。そして、過冷却熱交換器(50)
は、第1プレート(P1)と第2プレート(P2)とが交互に重
ね合わされ、両プレート(P1,P2) がろう付けにより一体
的に接合されて構成されている。
【0033】前面フレーム(41)には、配管接続部(75〜7
8)が形成されており、該配管接続部(75〜78)は、後述す
る水流入路(61)、水流出路(62)、冷媒流入路(63a) 及
び冷媒流出路(64a) に連通して、それぞれ、水導入部
(75)、水導出部(76)、冷媒導入部(77)及び冷媒導出部(7
8)に構成されている。
【0034】各伝熱プレート(P1,P2,…)の周縁部(72)
は、一方向へ折り曲げられており、図4に示すように、
各伝熱プレート(P1,P2,…)は周縁部(72)の折り曲げ方向
が背面フレーム(42)側となるよう重ね合わせられてい
る。そして、前方の伝熱プレート(P1,…) の周縁部(72)
の内側面と、後方の伝熱プレート(P2,…) の周縁部(72)
の外側面とが当接しており、この当接した部分がろう付
けされて互いに接合されている。
【0035】また、各伝熱プレート(P1,P2,…)には、開
口(81,82,83a,84a) が設けられると共に、開口の周囲に
は所定の方向へ膨出したシール面(71)が設けられてお
り、各伝熱プレート(P1,P2,…)のシール面(71)がそれぞ
れ当接し、水と冷媒との混合を防止している。
【0036】具体的には、第1プレート(P1)において、
第1開口(81)及び第2開口(82)のシール面(71)は,上記
周縁部(72)が折り曲げられている方向とは逆方向へ膨出
して形成されると共に、第3開口(83a) 及び第4開口(8
4a) のシール面(71)は,周縁部(72)が折り曲げられてい
る方向へ膨出して形成されている。一方、第2プレート
(P2)において、第1開口(81)及び第2開口(82)のシール
面(71)は,周縁部(72)が折り曲げられている方向へ膨出
して形成されると共に、第3開口(83a) 及び第4開口(8
4a) のシール面(71)は,周縁部(72)が折り曲げられてい
る方向とは逆方向へ膨出して形成されている。そして、
該第1プレート(P1)と第2プレート(P2)とが交互に重ね
合わせられることにより、図4に示すように、各シール
面(71)が互いに当接し、この当接した部分がろう付けに
より接合されている。
【0037】これによって、第1開口(81)は熱媒体流入
路である水流入路(61)に構成され、第2開口(82)は熱媒
体流出路である水流出路(62)に構成されると共に、該水
流入路(61)及び水流出路(62)は、水流路(65)のみに連通
している。一方、第3開口(83a) は冷媒流入路(63a) に
構成され、第4開口(84a) は冷媒流出路(64a) に構成さ
れると共に、該冷媒流入路(63a) 及び冷媒流出路(64a)
は、冷媒流路(66a) のみに連通して形成される。
【0038】次に、第1開口(81)及び第2開口(82)は、
図5及び図6に示すように、各伝熱プレート(P1,P2) の
幅方向の中央部に形成されている。具体的に、上記第1
開口(81)、つまり、水流入路(61)は、伝熱プレート(P1,
P2) の下部中央よりやや右側に位置するように形成され
ている。また、上記第2開口(82)、つまり、水流出路(6
2)は、伝熱プレート(P1,P2) の上部中央よりやや左側に
位置するように形成されている。
【0039】上記水流入路(61)は、該水流入路(61)から
各水流路(65)に流入した水が、水流路(65)の幅方向にほ
ぼ均一に広がって水流路(65)を流れるように配置される
一方、水流出路(62)は、水流路(65)を流れる水が該水流
路(65)から水流出路(62)に向かって水流路(65)の幅方向
からほぼ均一に集まって流出するように配置されてい
る。
【0040】一方、上記第3開口(83a) 、つまり、冷媒
流入路(63a) は、後述する伝熱面(50)の左下隅部に形
成され、第4開口(84a) 、つまり、冷媒流出路(64a)
は後述する伝熱面(50)の右上隅部に形成されている。
【0041】更に、上記伝熱プレート(P1,P2) は、第1
開口(81)と第2開口(82)との間が伝熱面(50)になってお
り、該伝熱面(50)には波形部(91)が形成されている。
【0042】具体的に、上記第1プレート(P1)における
第1開口(81)と第2開口(82)の周囲には、図5に示すよ
うに、後方に折り曲げられてシール面(71)が形成される
一方、第3開口(83a) 及び第4開口(84a) の周囲には、
前方に折り曲げられてシール面(71)が形成され、第1プ
レート(P1)の前面が水流路(65)に、背面が冷媒流路(66
a) になっている。
【0043】上記第1プレート(P1)の波形部(91)は、正
弦波状の波を形成する山部(図5における太線部分)と
谷部(図5における細線部分)とが交互に形成された波
形状となっている。この波形状は、山部と谷部の延長方
向が、図5の右方向に向かうにしたがって上側に傾斜す
るように成形された上方傾斜部(92a) と、下側に傾斜す
るように成形された下方傾斜部(92b) とが交互に形成さ
れたいわゆるヘリンボーン形状となっていると同時に、
上記上方傾斜部(92a) と下方傾斜部(92b) は、山部と谷
部の配列方向が、第1プレート(P1)の長手方向(上下方
向)になるように形成されている。
【0044】一方、上記第2プレート(P2)における第1
開口(81)と第2開口(82)の周囲には、図6に示すよう
に、前方に折り曲げられてシール面(71)が形成される一
方、第3開口(83a) 及び第4開口(84a) の周囲には、後
方に折り曲げられてシール面(71)が形成され、第1プレ
ート(P1)の前面が冷媒流路(66a) に、背面が水流路(6
5)になっている。
【0045】上記第2プレート(P2)の波形部(91)は、山
部と谷部の延長方向が第1プレート(P1)のものと異なっ
ている。すなわち、上述した第1プレート(P1)では、図
5に示すように、左端から上方傾斜部(92a) 、下方傾斜
部(92b) の順でヘリンボーン形状が構成されているのに
対し、第2プレート(P2)では、図6に示すように、左端
から、下方傾斜部(92b) 、上方傾斜部(92a) の順でヘリ
ンボーン形状が構成されている。
【0046】更に、本発明の特徴として、水流路(65)に
出口側閉塞部(74)が形成され、水流路(65)において死水
域が生じるのを防止している。
【0047】具体的に、第1プレート(P1)における、第
4開口(84a) の周辺部には、図5に示すように、出口側
閉塞面(74') が形成されている。該出口側閉塞面(74')
は、伝熱面(50)の幅が第4開口(84a) に向かって狭くな
るよう、ほぼ逆三角形状に形成されると同時に、前方に
膨出して形成されている。
【0048】一方、第2プレート(P2)における、第4開
口(84a) の周辺部には、図6に示すように、出口側閉塞
面(74') が形成されている。該出口側閉塞面(74') は、
伝熱面(50)の幅が第4開口(84a) に向かって狭くなるよ
う、ほぼ逆三角形状に形成されると同時に、後方に膨出
して形成されている。
【0049】そして、各伝熱プレート(P1,P2) が重ね合
わせられて、隣接する伝熱プレート(P1,P2) の出口側閉
塞面(74') 同士が当接し、両出口側閉塞面(74') をろう
付けにより接合し、水流路(65)において水が流通しない
出口側閉塞部(74)が形成される。
【0050】従って、本実施形態における過冷却熱交換
器(50)においては、水流入路(61)から水流路(65)に流入
した水は、水流出路(62)に向かって流れることになる
が、出口側閉塞部(74)によって水流路(65)の幅が狭くな
るので、第4開口(84a) の近傍で水が淀むことなくほぼ
均一な流速で流れて、冷媒と熱交換することになる。
【0051】−運転動作− 次に、空気調和装置(10)の運転動作(冷蓄熱運転動作)
について説明する。
【0052】蓄熱槽(31)にスラリー状の氷を蓄える冷蓄
熱運転では、図1に示すように、四路切換弁(22)が実線
側に切り換えられ、蓄熱電動膨張弁(EV-3)が所定開度に
調整される一方、他の電動膨張弁(EV-1,EV-2) は閉鎖さ
れる。また、第1及び第2電磁弁(SV-1,SV-2) は開口
し、第3電磁弁(SV-3)は閉鎖している。
【0053】この状態において、冷媒循環回路(20)で
は、圧縮機(21)から吐出された冷媒は、図1に実線矢印
で示すように、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して凝
縮する。その後、この冷媒は、蓄熱電動膨張弁(EV-3)で
減圧した後、過冷却熱交換器(50)としての過冷却熱交換
器(50)内で水と熱交換して蒸発し、この水を過冷却状態
にまで冷却する。その後、上記冷媒はアキュムレータ(2
5)を経て圧縮機(21)に吸入される。
【0054】また、本運転にあっては、冷媒の一部が、
蓄熱電動膨張弁(EV-3)の下流側から種氷回路(2b)に分流
し、キャピラリチューブ(CP)により減圧された後、種氷
生成器(13)で蒸発して、アキュムレータ(25)を経て圧縮
機(21)に吸入される。この種氷生成器(13)において、冷
媒は、水配管(35)を流れる水と熱交換し、種氷を水配管
(35)の内壁面に生成する。
【0055】一方、水循環回路(30)では、ポンプ(32)を
駆動することにより、水を循環させる。図2に示すよう
に、蓄熱槽(31)から流出した水は、ポンプ(32)を経て、
予熱器(11)で加熱された後、混合器(33)で攪拌される。
その後、この水は過冷却熱交換器(50)としての過冷却熱
交換器(50)内で冷媒と熱交換して冷却され、所定の過冷
却状態になって該過冷却熱交換器(50)から流出する。そ
して、過冷却熱交換器(50)から流出した過冷却状態の水
は、種氷生成器(13)において更に冷却され、種氷を水配
管(35)の内壁面に生成する。その後、この種氷の周囲で
氷核が生成され、この氷核を含んだ過冷却水は過冷却解
消器(34)に供給される。そして、過冷却解消器(34)にお
いて、氷核と過冷却水とが攪拌され、蓄熱用のスラリー
状の氷が生成されて蓄熱槽(31)に回収貯留される。
【0056】次に、上記過冷却熱交換器(50)内の冷媒及
び水の流れについて説明すると、先ず、冷媒は、冷媒導
入部(77)を経て、冷媒流入路(63a) から冷媒流路(66a)
に流入する。そして、冷媒流路(66a) を流れて、隣り
合う水流路(65)内の水と熱交換を行って蒸発し、水を冷
却する。蒸発した冷媒は、冷媒流出路(64a) から冷媒導
出部(78)を経て、過冷却熱交換器(50)から流出する。一
方、水は、水導入部(75)を経て、水流入路(61)から水流
路(65)に流入する。そして、水流路(65)を流れて、隣り
合う冷媒流路(66a) 内の冷媒と熱交換を行って冷却さ
れ、過冷却状態となる。過冷却状態にまで冷却された水
は、水流出路(62)から水導出部(76)を経て、過冷却熱交
換器(50)から流出する。
【0057】そして、本発明の特徴として、出口側閉塞
部(74)によって水流路(65)の幅が狭くなるので、第4開
口(84a) の近傍で水が淀むことなくほぼ均一な流速で流
れることになる。
【0058】以上のようにして、プレート式熱交換器を
過冷却熱交換器(50)として利用した冷蓄熱運転が行われ
る。
【0059】なお、本空気調和装置(10)では、上記の冷
蓄熱運転の他に、四路切換弁(22)や各電磁弁(SV-1,SV-
2,SV-3)等を切り換えることによって、蓄熱槽(31)内に
貯留された氷の冷熱を利用した室内冷房運転が可能にな
っている。また、冷媒循環回路(20)のみを利用して室内
の空調を行う通常冷房運転や通常暖房運転も可能であ
る。
【0060】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、水流路(65)における冷媒流出路
(64a) の周辺部に出口側閉塞部(74)を設けたために、水
流路(65)での冷媒流出路(64a) の下流側において、死
水域が発生するのを確実に防止することができる。
【0061】また、過冷却熱交換器(50)の各伝熱プレー
ト(P1,P2) において、第1開口(81)及び第2開口(82)を
伝熱プレート(P1,P2) の幅方向の中央部に形成して、水
流路(65)の中央部に水流入口及び水流出口を形成するよ
うにしたために、水流路(65)の幅方向の各部分におい
て、水を水流入路(61)から水流出路(62)へ向かう方向へ
流すことができ、水流路(65)の幅方向における水の偏流
を低減することができる。
【0062】この結果、死水域に滞留した水が冷却され
て水流路(65)内で凍結してしまうのを防ぐことができる
と共に、水の温度分布の不均一を是正することができ、
熱媒体の過冷却状態を安定化させることができる。従っ
て、過冷却水を生成する場合には、温度衝撃による過冷
却の解消を防止することができる一方、過冷却温度を低
くすることができ、氷の生成効率の向上を図ることがで
きる。
【0063】
【発明の実施の形態2】本実施形態2は、本発明の特徴
として、図7及び図8に示すように、上記実施形態1が
水流路(65)に出口側閉塞面部(74)を形成しているのに加
えて、入口側閉塞部(73)を形成したものである。
【0064】つまり、第1プレート(P1)において、第4
開口(84a) の周辺部には、実施形態1と同様の出口側閉
塞面(74') が形成されると同時に、第3開口(83a) の周
辺部には、入口側閉塞面(73') が形成されている。該入
口側閉塞面(73') は、伝熱面(50)の幅が第3開口(83a)
に向かって狭くなるよう、ほぼ三角形状に形成されると
同時に、前方に膨出して形成されている。
【0065】一方、第2プレート(P2)において、第4開
口(84a) の周辺部には実施形態1と同様の出口側閉塞面
(74') が形成されると同時に、第3開口(83a) の周辺部
には、入口側閉塞面(73') が形成されている。該入口側
閉塞面(73') は、伝熱面(50)の幅が第3開口(83a) に向
かって狭くなるよう、ほぼ三角形状に形成されると同時
に、後方に膨出して形成されている。
【0066】そして、各伝熱プレート(P1,P2) が重ね合
わせられて、隣接する伝熱プレート(P1,P2) の両閉塞面
(73,74) が当接し、両閉塞面(73,74) をろう付けにより
接合し、水流路(65)において水が流通しない入口側閉塞
部(73)及び出口側閉塞部(74)が形成される。
【0067】従って、本実施形態における過冷却熱交換
器(50)においては、水流入路(61)から水流路(65)に流入
した水は、水流出路(62)に向かって流れることになる
が、入口側閉塞面(73') 及び出口側閉塞部(74)によって
水流路(65)の幅が該水流路(65)全体に亘って等しくなる
ため、第3開口(83a) 及び第4開口(84a) の近傍で水が
淀むことなくほぼ均一な流速で流れて、冷媒と熱交換す
ることになる。
【0068】その他の構成及び作用は、実施形態1と同
様である。
【0069】尚、本実施形態の第1プレート(P1)及び第
2プレート(P2)における波形部(91)は、それぞれ図7及
び図8に示すように形成したが、これらをそれぞれ図9
及び図10に示すように、上方傾斜部と下方傾斜部を、
山部と谷部の配列方向が、各伝熱プレート(P1,P2) の長
手方向(上下方向)から一定角度傾くよう形成してもよ
い。
【0070】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、水流路(65)における冷媒流入路
(63a) 及び冷媒流出路(64a) の周辺部双方に、それぞれ
入口側閉塞部(73)及び出口側閉塞部(74)を設けたため
に、水流路(65)での冷媒流出路(64a) の下流側だけでな
く、冷媒流入路(63a) の上流側においても、死水域が発
生するのを確実に防止することができる。また、水流路
(65)の幅を一定とすることができるため、熱媒体流路の
各部における熱媒体の流動方向をほぼ同じ方向にするこ
とができ、これにより、熱媒体流路(65)の幅方向におけ
る熱媒体の温度分布を均一化することができる。
【0071】この結果、死水域に滞留した水が冷却され
て水流路(65)内で凍結してしまうのを防ぐことができる
と共に、水の温度分布の不均一を是正することができ、
熱媒体の過冷却状態を安定化させることができる。従っ
て、過冷却水を生成する場合には、温度衝撃による過冷
却の解消を防止することができる一方、過冷却温度を低
くすることができ、氷の生成効率の向上を図ることがで
きる。
【0072】
【発明の実施の形態3】本実施形態3は、図11及び図
12に示すように、上記実施形態1が第3開口(83a) 、
つまり、冷媒流入路(63a) を伝熱面(50)の左下隅部に形
成したのに代わり、伝熱面(50)の下部中央に形成すると
同時に、実施形態1が第1開口(81)、つまり、水流入路
(61)を伝熱プレート(P1,P2) の下部中央よりやや右寄り
に形成したのに代わり、伝熱プレート(P1,P2) の下部中
央に形成したものである。
【0073】そして、冷媒流入路(63a) が中央部に配置
されているので、冷媒流入路(63a)から冷媒流路(66a)
に流れた冷媒は、伝熱プレート(P1,P2) の幅方向にほぼ
均一に流れる。その後、冷媒は水流路(65)を流れる水と
熱交換して蒸発し、蒸発した冷媒は冷媒流出路(64a) か
ら流出する。このとき、冷媒流出路(64a) 周辺の冷媒流
路(66a) では、冷媒はガス状態であるため、冷媒の流れ
は冷媒流出路(64a) の位置にはあまり影響されない。つ
まり、冷媒流出路(64a) が冷媒流路(66a) の隅部に設け
られていても、冷媒偏流の原因とはならない。一方、水
流路(65)を流れる水は、実施形態1と同様に、幅方向に
おいてほぼ均一な流速で流れて、冷媒流路(66a) の冷媒
と熱交換する。この結果、水流路(65)における伝熱プレ
ート(P1,P2) の幅方向の水温分布が均一となる。
【0074】その他の構成及び作用は、実施形態1と同
様である。
【0075】−実施形態3の効果− 本実施形態3によれば、実施形態1の効果に加えて、各
伝熱プレート(P1,P2)において、第3開口(83a) を伝熱
プレート(P1,P2) の幅方向の中央部に形成して、冷媒流
路(66a) の中央部に冷媒流入路(63a) を形成するように
しているため、液冷媒の状態で流入した冷媒を、中央部
から冷媒流路の幅方向へ均一に広がって流すことがで
き、媒流路の幅方向における冷媒の偏流を低減すること
ができる。これにより、伝熱プレート(P1,P2) の幅方向
における各部分での水と冷媒の熱交換量を均一にするこ
とができる。この結果、死水域に滞留した水が冷却され
て水流路(65)内で凍結してしまうのを防ぐことができる
と共に、水の温度分布の不均一を是正することができ、
熱媒体の過冷却状態を安定化させることができる。
【0076】
【発明の実施の形態4】本実施形態4は、過冷却熱交換
器(50)において、一つの水流路(65)に対して、2つの冷
媒流路を設けることにより、実施形態1における予熱器
(11)及び混合器(33)を、過冷却熱交換器(50)と一体に構
成するものである。
【0077】−過冷却熱交換器(50)の構成− 先ず、伝熱プレート(P1,P2) を重ね合わせ、ろう付けに
より接合して形成する点は上記実施形態1と同様であ
る。そして、水流路(65)と、冷媒流路としての主冷媒流
路(66a) と、副冷媒流出路(64b) とが形成されると同時
に、第1開口(81)及び第2開口(82)によって、水流路(6
5)に連通する水流入路(61)及び水流出路(62)がそれぞれ
形成され、第3開口(83a) 及び第4開口(84a) によっ
て、主冷媒流路(66a) に連通する冷媒流入路としての主
冷媒流入路(63a) 及び冷媒流出路としての主冷媒流出路
(64a) がそれぞれ形成され、第5開口(83b) 及び第6開
口(84b) によって、副冷媒流路(66b) に連通する副冷媒
流入路(63b) 及び副冷媒流出路(64b) がそれぞれ形成さ
れている。
【0078】次に、第1開口(81)及び第2開口(82)は、
図13及び図14に示すように、各伝熱プレート(P1,P
2) の幅方向の中央部に形成されている。具体的に、上
記第1開口(81)、つまり、水流入路(61)は、伝熱プレー
ト(P1,P2) の下部中央よりやや右側に位置するよう形成
されている。また、上記第2開口(82)、つまり、水流出
路(62)は、伝熱プレート(P1,P2) の上部中央よりやや左
側に位置するように形成されている。
【0079】上記水流入路(61)は、該水流入路(61)から
各水流路(65)に流入した水が、水流路(65)の幅方向にほ
ぼ均一に広がって水流路(65)を流れるように配置される
一方、水流出路(62)は、水流路(65)を流れる水が該水流
路(65)から水流出路(62)に向かって水流路(65)の幅方向
からほぼ均一に集まって流れるように配置されている。
【0080】一方、上記伝熱プレート(P1,P2) は、第1
開口(81)と第2開口(82)との間が伝熱面(51,52) になっ
ており、該伝熱面(51,52) は、後述する仕切部(67)によ
り、第1開口(81)から第2開口(82)へ向かって順に、予
熱伝熱面(52)と過冷却伝熱面(51)とに区画形成されると
共に、両伝熱面(51,52) には波形部(91)が形成されてい
る。
【0081】更に、第3開口(83a) 、つまり、主冷媒流
入路(63a) は、過冷却伝熱面(51)の左下隅部に形成さ
れ、第4開口(84a) 、つまり、主冷媒流出路(64a) は、
過冷却伝熱面(51)の右上隅部に形成され、第5開口(83
b) 、つまり、副冷媒流入路(63b) は、予熱伝熱面(52)
の左下隅部に形成され、第6開口(84b) 、つまり、副冷
媒流出路(64b) は、予熱伝熱面(52)の右上隅部に形成さ
れている。
【0082】具体的に、上記第1プレート(P1)における
第1開口(81)と第2開口(82)の周囲には、図18に示す
ように、後方に折り曲げられてシール面(71)が形成され
る一方、第3開口(83a) 及び第4開口(84a) の周囲に
は、前方に折り曲げられてシール面(71)が形成され、更
には、後方へ膨出して仕切面(67') が形成されて、第1
プレート(P1)の前面が水流路(65)に、背面が主冷媒流路
(66a) 及び副冷媒流路(66b) になっている。
【0083】上記第1プレート(P1)の波形部(91)の形状
は、予熱伝熱面(52)と過冷却伝熱面(51)とで異なってお
り、予熱伝熱面(52)における波形状は、実施形態1の第
1プレート(P1)と同様のヘリンボーン形状に形成される
一方、過冷却伝熱面(51)における波形状は、該過冷却伝
熱面(51)の上部(51a) と下部(51b) とで異なっている。
【0084】つまり、下部(51b) における波形状は、実
施形態1の第1プレート(P1)と同様のヘリンボーン形状
に形成される一方、上部(51a) における波形状は、正弦
波状の波を形成する山部(図18における太線部分)と
谷部(図18における細線部分)とが交互に形成される
と同時に、該山部と谷部の延長方向が、過冷却伝熱面(5
1)の長手方向と略平行となるよう形成され、更に下部(5
1b) と上部(51a) との境界部では、山部同士及び谷部同
士が連続するように形成されている。
【0085】一方、第1プレート(P1)における第4開口
(84a) の周辺部には、本発明の特徴とする出口側閉塞面
(74') が形成されている。該出口側閉塞面(74') は、上
記過冷却伝熱面(51)の幅が第4開口(84a) に向かって狭
くなるよう、ほぼ逆三角形状に形成されると同時に、前
方に膨出して形成されている。
【0086】上記第2プレート(P2)の波形部(91)の形状
は、予熱伝熱面(52)と過冷却伝熱面(51)とで異なってお
り、予熱伝熱面(52)における波形状は、実施形態1の第
2プレート(P2)と同様のヘリンボーン形状に形成される
一方、過冷却伝熱面(51)における波形状は、該過冷却面
の上部(51a) と下部(51b) とで異なっている。
【0087】つまり、下部(51b) における波形状は、実
施形態1の第2プレート(P2)と同様のヘリンボーン形状
に形成される一方、上部(51a) における波形状は、正弦
波状の波を形成する山部(図19における太線部分)と
谷部(図19における細線部分)とが交互に形成される
と同時に、該山部と谷部の延長方向が、過冷却伝熱面(5
1)の長手方向と略平行となるよう形成され、更に下部(5
1b) と上部(51a) との境界部では、山部同士及び谷部同
士が連続するように形成されている。
【0088】一方、第2プレート(P2)における第4開口
(84a) の周辺部には、本発明の特徴とする出口側閉塞面
(74') が形成されている。該出口側閉塞面(74') は、上
記過冷却伝熱面(51)の幅が第4開口(84a) に向かって狭
くなるよう、ほぼ逆三角形状に形成されると同時に、後
方に膨出して形成されている。
【0089】そして、各伝熱プレート(P1,P2) が重ね合
わせられて、隣接する伝熱プレート(P1,P2) の出口側閉
塞面(74') 同士が当接し、両出口側閉塞面(74') をろう
付けにより接合し、水流路(65)において水が流通しない
出口側閉塞部(74)が形成されると同時に、隣接する伝熱
プレート(P1,P2) の仕切面(67') 同士が当接し、両仕切
面(67') をろう付けにより接合し、仕切部(67)を形成す
ることにより、主冷媒流路(66a) と副冷媒流路(66b) と
を区画形成している。
【0090】−空気調和装置(10)の構成− 本実施形態6記載の空気調和装置(10)は、実施形態1の
空気調和装置(10)とほぼ同様に構成されているが、以下
の点が異なっている。
【0091】つまり、冷媒循環回路(20)において、予熱
器(11)に換えて本実施形態の過冷却熱交換器(50)の副冷
媒流路(66b) が接続されると共に、副冷媒流出路(64b)
が蓄熱電動膨張弁(EV-3)を介して主冷媒流入路(63a) に
接続されており、更には、蓄熱電動膨張弁(EV-3)と主冷
媒流入路(63a) との間には、種氷回路(2b)の一端が接続
されている。また、水循環回路(30)において、予熱器(1
1)、混合器(33)が省略されている。
【0092】−運転動作− 本実施形態における空気調和装置(10)の運転時の動作
は、実施形態1と同様である。
【0093】次に、過冷却熱交換器(50)内の冷媒及び水
の流れについて説明すると、冷媒循環回路(20)からの高
温の液冷媒は、副冷媒流入路(63b) から副冷媒流路(66
b) に流入する。そして、副冷媒流路(66b) を流れて、
隣り合う水流路(65)内の水と熱交換を行って、水を加熱
する。その後、冷媒は、副冷媒流出路(64b) から流出す
る。また、冷媒循環回路(20)の蓄熱電動膨張弁(EV-3)に
より減圧された低圧の液冷媒は、主冷媒流入路(63a) か
ら主冷媒流路(66a) に流入する。そして、主冷媒流路(6
6a) を流れて、隣り合う水流路(65)内の水と熱交換を行
って蒸発して水を冷却し、その後、冷媒は主冷媒流出路
(64a) から流出する。
【0094】一方、水循環回路(30)からの水は、水流入
路(61)から水流路(65)に流入する。そして、水流路(65)
を流れて、隣り合う副冷媒流路(66b) の冷媒と熱交換し
て加熱されると同時に、予熱伝熱面(52)の波形部(91)に
より水の流れが乱されることにより攪拌されて、水に含
まれる氷が融解された後、隣り合う主冷媒流路(66a)の
冷媒と熱交換して冷却され、過冷却状態となる。過冷却
状態にまで冷却された水は、水流出路(62)から流出す
る。
【0095】そして、水流入路(61)と水流出路(62)とが
中央部に配置されているので、水流入路(61)から水流路
(65)に流れた水は、伝熱プレート(P1,P2) の幅方向にほ
ぼ均一に流れ、その後、上記水流路(65)の水は、水流出
路(62)に向かって伝熱プレート(P1,P2) の幅方向から均
一に集まって流れることができる。また、本発明の特徴
として、出口側閉塞部(74)によって水流路(65)の幅が狭
くなるので、第4開口(84a) の近傍で水が淀むことなく
ほぼ均一な流速で流れて、冷媒と熱交換することにな
る。この結果、水流路(65)における伝熱プレート(P1,P
2) の幅方向の水温分布が均一となる。
【0096】以上のようにして、プレート式熱交換器を
過冷却熱交換器(50)として利用した冷蓄熱運転が行われ
る。
【0097】−実施形態4の効果− 本実施形態4によれば、実施形態1の効果に加えて、予
熱器(11)、混合器(33)及び過冷却熱交換器(50)を、一つ
のプレート式熱交換器を用いて一体に構成したため、機
器を小型化することができると同時に、組立工程を簡略
化することができる。
【0098】また、伝熱プレート(P1,P2) の過冷却伝熱
面(51)を構成する波形部(91)の形状を、過冷却伝熱面(5
1)の上部(51a) と下部(51b) において異なったものとし
ている。これにより、過冷却伝熱面(51)の下部(51b) に
より形成される主冷媒流路(66a) 及び水流路(65)(水流
路(65)の上流側に対応)においては、この主冷媒流路(6
6a) 及び水流路(65)を流れる流体の乱れを大きくするこ
とができる一方、過冷却伝熱面(51)の上部(51a) により
形成される主冷媒流路(66a) 及び水流路(65)(水流路(6
5)の下流側に対応)においては、この主冷媒流路(66a)
及び水流路(65)を流れる流体の乱れを小さくすることが
できる。従って、水流路(65)の上流側では水と冷媒の熱
交換量が増大し、水を急激に冷却することができる一
方、水が冷却されて過冷却状態になっている水流路(65)
の下流側においては、水の流れの乱れを小さくすること
ができる。
【0099】この結果、水流路(65)の下流側において、
流れの乱れによって過冷却が解消して氷が生成するのを
防ぐことができ、水の過冷却状態を安定化させることが
できると同時に、水流路(65)の下流側における水の温度
変化が緩やかになり、水温の制御が容易になる。
【0100】
【発明の実施の形態5】本実施形態5は、図15及び図
16に示すように、上記実施形態4が、第3開口(83a)
、つまり、主冷媒流入口を、過冷却伝熱面(51)の左下
隅部に形成したのに代わり、過冷却伝熱面(51)の下部中
央に設けるというものである。
【0101】−運転動作− そして、本発明の特徴として、主冷媒流入路(63a) が中
央部に配置されているので、主冷媒流入路(63a) から主
冷媒流路(66a) に流れた冷媒は、伝熱プレート(P1,P2)
の幅方向にほぼ均一に流れる。その後、冷媒は水流路(6
5)を流れる水と熱交換して蒸発し、蒸発した冷媒は主冷
媒流出路(64a) から流出する。このとき、主冷媒流出路
(64a) 周辺の主冷媒流路(66a) では、冷媒はガス状態で
あるため、冷媒の流れは主冷媒流出路(64a) の位置には
あまり影響されない。つまり、主冷媒流出路(64a) が冷
媒流路の隅部に設けられていても、冷媒偏流の原因とは
ならない。一方、水流路(65)を流れる水は、実施形態4
と同様に、幅方向においてほぼ均一な流速で流れて、冷
媒流路の冷媒と熱交換する。この結果、水流路(65)にお
ける伝熱プレート(P1,P2) の幅方向の水温分布が均一と
なる。
【0102】その他の構成及び作用は、実施形態4と同
様である。
【0103】−実施形態5の効果− 本実施形態5によれば、実施形態4で得られる効果に加
えて実施形態3で得られる効果がともに得られる。
【0104】つまり、水流路(65)を流れる水及び主冷媒
流路(66a) を流れる冷媒の偏流をなくすことにより、水
の温度分布の不均一を是正することができ、熱媒体の過
冷却状態を安定化させることができる。従って、過冷却
水を生成する場合には、温度衝撃による過冷却の解消を
防止することができる一方、過冷却温度を低くすること
ができ、氷の生成効率の向上を図ることができる。
【0105】
【発明のその他の実施の形態】尚、上記実施形態1〜5
において、各伝熱プレート(P1,P2) をろう付けにより一
体に接合してプレート熱交換器を構成したが、溶接によ
り接合するものや、ガスケットによりシールするものと
してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ダイナミック式の氷蓄熱式空気調和装置の冷媒
循環回路図及び水循環回路図である。
【図2】ダイナミック式の氷蓄熱式空気調和装置の水循
環回路図である。
【図3】本発明に係るプレート熱交換器の斜視図であ
る。
【図4】本発明に係るプレート熱交換器の A-A 断面図
である。
【図5】実施形態1における第1プレートの正面図であ
る。
【図6】実施形態1における第2プレートの正面図であ
る。
【図7】実施形態2における第1プレートの正面図であ
る。
【図8】実施形態2における第2プレートの正面図であ
る。
【図9】実施形態2の変形例における第1プレートの正
面図である。
【図10】実施形態2の変形例における第2プレートの
正面図である。
【図11】実施形態3における第1プレートの正面図で
ある。
【図12】実施形態3における第2プレートの正面図で
ある。
【図13】実施形態4における第1プレートの正面図で
ある。
【図14】実施形態4における第2プレートの正面図で
ある。
【図15】実施形態5における第1プレートの正面図で
ある。
【図16】実施形態5における第2プレートの正面図で
ある。
【図17】従来のプレート式熱交換器における水の等温
線図である。
【図18】従来のプレート式熱交換器の分解斜視図であ
る。
【符号の説明】
(P1) 第1プレート (P2) 第2プレート (5A) 熱交換器本体 (61) 水流入路(熱媒体流入路) (62) 水流出路(熱媒体流出路) (63a) 主冷媒流入路 (64a) 主冷媒流出路 (65) 水流路 (熱媒体流路) (66a) 主冷媒流路(冷媒流路) (73) 入口側閉塞部 (74) 出口側閉塞部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層された複数の伝熱プレート(P1,P2,
    …)間に、熱媒体が流れる熱媒体流路(65)と、冷媒が流
    れる冷媒流路(66a) とが交互に形成されて、熱媒体と冷
    媒とが熱交換を行うように熱交換器本体(5A)が構成さ
    れ、 該熱交換器本体(5A)には、各伝熱プレート(P1,P2,…)を
    貫通し且つ冷媒流路(66a) に連通する冷媒流入路(63a)
    と冷媒流出路(64a) とが、冷媒流路(66a) における冷媒
    の流通方向の両端部に位置して形成される一方、 上記熱交換器本体(5A)には、各伝熱プレート(P1,P2,…)
    を貫通し且つ熱媒体流路(65)に連通する熱媒体流入路(6
    1)と熱媒体流出路(62)とが、熱媒体流路(65)における熱
    媒体の流れ方向の両端部に位置して形成され、 上記熱媒体流路(65)には、該熱媒体流路(65)の幅が熱媒
    体流出路(62)に向かって狭くなるように熱媒体の流通を
    阻止する出口側閉塞部(74)が、冷媒流出路(64a) の周辺
    部に対応して形成されていることを特徴とするプレート
    式熱交換器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のプレート式熱交換器にお
    いて、 熱媒体流路(65)には、該熱媒体流路(65)の幅が熱媒体流
    出路(62)に向かって一定に又は広くなるように熱媒体の
    流通を阻止する入口側閉塞部(73)が、冷媒流入路(63a)
    の周辺部に対応して形成されていることを特徴とするプ
    レート式熱交換器。
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