JP2900898B2 - プレート式熱交換器 - Google Patents

プレート式熱交換器

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JP2900898B2 JP28529196A JP28529196A JP2900898B2 JP 2900898 B2 JP2900898 B2 JP 2900898B2 JP 28529196 A JP28529196 A JP 28529196A JP 28529196 A JP28529196 A JP 28529196A JP 2900898 B2 JP2900898 B2 JP 2900898B2
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    • F28D9/00Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall
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    • F28D9/0043Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one heat-exchange medium being formed by paired plates touching each other the plates having openings therein for circulation of at least one heat-exchange medium from one conduit to another
    • F28D9/005Heat-exchange apparatus having stationary plate-like or laminated conduit assemblies for both heat-exchange media, the media being in contact with different sides of a conduit wall the conduits for one heat-exchange medium being formed by paired plates touching each other the plates having openings therein for circulation of at least one heat-exchange medium from one conduit to another the plates having openings therein for both heat-exchange media

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレート式熱交換
器に係り、特に、熱交換用流体の凍結による熱交換器の
破損防止に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、氷蓄熱型の空気調和装置等に
設けられている氷蓄熱装置の一例として、例えば、特開
平4−251177号公報に開示されているように、圧
縮機、凝縮器、膨張機構及び過冷却熱交換器を冷媒配管
によって順次接続して成る冷媒循環回路と、蓄熱タン
ク、上記過冷却熱交換器及び過冷却解消器を水配管によ
って順次接続して成る水循環回路とを備えたものが知ら
れている。
【0003】上記の氷蓄熱装置は以下の製氷動作を行
う。即ち、蓄熱タンクから水配管へ取出した水(蓄熱媒
体)を、過冷却熱交換器において冷媒と熱交換して過冷
却状態まで冷却し、過冷却解消器においてこの過冷却状
態を解消してスラリー状の氷を生成する。そして、この
氷を蓄熱タンクに供給して貯留する。
【0004】そして、上記過冷却熱交換器は、一般的に
はシェルアンドチューブ型の熱交換器により構成されて
いる。
【0005】ところで、シェルアンドチューブ型の熱交
換器以外のものとして、全体としてのコンパクト化を図
りながら大きな伝熱面積が確保でき、また、伝熱プレー
トの積層枚数を変更することで容易に伝熱面積の増減が
可能となるプレート式熱交換器が一般に知られている。
そこで、本発明の発明者らは、プレート式熱交換器を過
冷却水生成用の熱交換器として使用することに関して考
察した。
【0006】図17に示すように、プレート式熱交換器
は、一般的に、種類の異なる複数の伝熱プレート(a,b)
が積層されることによって構成される。また、各伝熱プ
レートは、全体的に波板状に形成されており、隣り合う
伝熱プレートの波形状、特に波の延長方向は互いに異な
っている。そして、図18に示すように、重ね合わされ
た各伝熱プレート間に流路が形成されている。ここで、
伝熱プレートを挟んで隣接する流路の一方を高温側流路
とし、他方を低温側流路とすることで、この各流路を流
れる高温流体と低温流体との間で熱交換が行われる。
【0007】そして、図18(a)及び(b)に示すよ
うに、一方の流体(冷媒)は上記開口に設けられた導管
(g)を通じて熱交換器内に流入し、流れ方向が90度変
化するようにして各流路に流入する。
【0008】プレート式熱交換器では、上述のような波
形状によって各流路が形成されているために、各流路を
流体が撹拌されながら流通し、流路の全体に亘って均一
で且つ高い熱貫流率で熱交換を行うことができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のプレー
ト式熱交換器を過冷却水生成用の熱交換器として用いる
場合には、下記に説明するように、熱交換器が破損しや
すい等の課題がある。
【0010】まず、上記のプレート式熱交換器では、伝
熱プレートに波形の凹凸が形成されているため、水流路
の断面積は一定ではなく、場所によって大きい箇所と小
さい箇所とがある。そのため、水流路内で水の過冷却状
態が解消して凍結が起こった場合に、流路断面積が小さ
い箇所と小さい箇所の間のように、局所的に流路の前後
を封鎖される部分が生じることがある。
【0011】更に、プレート式熱交換器では、被冷却媒
体である水は、流路を形成する2枚の伝熱プレートを介
して、冷媒によって冷却される。つまり、水は、流路の
両側から各々1枚のプレートを隔てて冷媒によって冷却
される。そのため、水は急速に冷却されやすい。従っ
て、いったん水流路内で過冷却状態が解消すると、過冷
却水の氷化が極めて短時間のうちに進行する。そのた
め、プレートフィンチューブ型熱交換器の場合のように
水流路の閉塞が徐々に進行しつつ凍結が進展する場合に
比べて、急激に水の体積膨張が起こるために、熱交換器
が破損する危険性が大きいと考えられる。特に、流路の
前後を封鎖された箇所においては、水の体積膨張によっ
て伝熱プレートの変形が起こりやすいと考えられる。
【0012】また、伝熱プレートの材料自体が製造時の
プレス等の加工によって硬化しているため、伝熱プレー
トは弾性変形を起こしにくく、従ってプレート式熱交換
器は水の体積膨張に対して破損しやすいと思われる。
【0013】更に、伝熱プレートの四隅部に形成された
上記開口(c,d,e,f)の周囲において、ゴム製などのガス
ケットでシールを行って熱交換媒体の各流路を分割する
タイプ(ガスケット式)のプレート式熱交換器がある
が、この種の熱交換器では、凍結による水の体積膨張に
伴いプレートが変形すると、ガスケットが損傷を受け
る。そのため、ガスケットの取り替えを頻繁に行わなけ
ればならない。
【0014】一方、隣接する伝熱プレート同士をろう付
けすることにより、各流路の分割を行っているタイプ
(ブレージング式)のプレート式熱交換器があるが、こ
の種の熱交換器では、伝熱プレートの山部と谷部とが接
合されていることが一般的であり、多数箇所で伝熱プレ
ート同士が接合されているために、伝熱プレートは外力
に対して弾性変形を行いにくい。そのため、水の体積膨
張が起こると伝熱プレートは塑性変形を生じやすく、体
積膨張が大きいと破壊に至る場合が多いと考えられる。
【0015】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、たとえ流体通路内で
過冷却水の氷化が起こったとしても、凍結の進展が遅
く、破損が生じにくいプレート式熱交換器を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、過冷却状態にまで冷却される高温流体の
流路を、両側から低温流体の流路に挟まれないように構
成し、高温流体が流路の両側から冷却されないようにし
た。
【0017】具体的には、請求項1に記載の発明が講じ
た手段は、複数のプレート(P1,P2,85,185)が所定間隔を
存して積層され、該各プレート(P1,P2,85,185)の間に、
低温流体が流れる低温側流路(A)、高温流体が流れる第
1高温側流路(B1)、又は高温流体が流れる第2高温側流
路(B2)の何れかが形成され、低温側流路(A)と第1高温
側流路(B1)と第2高温側流路(B2)とが順に繰り返して配
置され、少なくとも上記低温側流路(A)と第1高温側流
路(B1)との間のプレート(44a,54,57,180a,190a)及び第
2高温側流路(B2)と低温側流路(A)との間のプレート(44
b,56,180b,190b)が、低温流体と高温流体とが熱交換し
て高温流体が過冷却状態まで冷却されるように伝熱プレ
ート(P1,P2)で形成されている構成としたものである。
【0018】上記の発明特定事項により、高温側流路(B
1)の片側には他の高温側流路(B2)が隣接することにな
り、たとえ高温流体の一部に氷化が起こったとしても、
高温流体は低温流体によって急速に冷却氷化されること
はなく、凍結の進展は急速には進まない。その結果、高
温流体の体積膨張による熱交換器の破損は防止される。
【0019】また、請求項2に記載の発明が講じた手段
は、複数のプレート(P1,P2,108)が所定間隔を存して積
層され、該各プレート(P1,P2,108)の間に、低温流体が
流れる低温側流路(A)、高温流体が流れる第1高温側流
路(B1)、高温流体が流れる第2高温側流路(B2)、又は閉
鎖空間(C)の何れかが形成され、低温側流路(A)と第1高
温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第2高温側流路(B2)とが
順に繰り返して配置され、少なくとも上記低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)との間のプレート(92,96,102,
104)、及び第2高温側流路(B2)と低温側流路(A)との間
のプレート(95,103)が、低温流体と高温流体とが熱交換
して高温流体が過冷却状態まで冷却されるように伝熱プ
レート(P1,P2)で形成されている構成としたものであ
る。
【0020】上記の発明特定事項により、高温側流路(B
1,B2)の片側には閉鎖空間(C)が隣接することになり、た
とえ高温流体の一部に氷化が起こったとしても、高温流
体は低温流体によって急速に冷却氷化されることはな
く、凍結の進展は急速には進まない。更に、凍結が起こ
っても、伝熱プレート(P)が閉鎖空間(C)側に変形するこ
とにより、高温流体の体積膨張を吸収するので、熱交換
器の破損の危険性は格段に低下する。
【0021】また、請求項3に記載の発明が講じた手段
は、請求項1又は2に記載のプレート式熱交換器におい
て、各プレート(P1,P2,85,108,185)には、低温流体の流
入通路(5a)を構成する流入用開口(61)及び流出通路(5b)
を構成する流出用開口(62)と、高温流体の流入通路(5c)
を構成する流入用開口(63)及び流出通路(5d)を構成する
流出用開口(64)とが形成され、低温側流路(A)は低温流
体の流入通路(5a)及び流出通路(5b)に連通し、第1高温
側流路(B1)及び第2高温側流路(B2)は高温流体の流入通
路(5c)及び流出通路(5d)に連通している構成としたもの
である。
【0022】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と第2高温側流路(B2)とを確
実に形成することができる。
【0023】また、請求項4に記載の発明が講じた手段
は、請求項1に記載のプレート式熱交換器において、各
プレート(P1,P2)が全て伝熱プレート(P1,P2)で形成され
て等間隔に配設され、低温側流路(A)と第1高温側流路
(B1)と第2高温側流路(B2)との、プレート(P1,P2)の積
層方向の幅が等しく形成されている構成としたものであ
る。
【0024】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と第2高温側流路(B2)との順
に並んだ3つの流路を容易かつ確実に形成することがで
きる。
【0025】また、請求項5に記載の発明が講じた手段
は、請求項1に記載のプレート式熱交換器において、各
プレート(P1,P2,185)は、伝熱プレート(P1,P2)又は分割
プレート(185)の何れかに形成され、第1伝熱プレート
(P1)と分割プレート(85,185)と第2伝熱プレート(P2)と
が順に繰り返して配置され、上記第1伝熱プレート(P1)
と分割プレート(185)との間が第1高温側流路(B1)に、
分割プレート(185)と第2伝熱プレート(P2)との間が第
2高温側流路(B2)に、第2伝熱プレート(P2)と第1伝熱
プレート(P1)との間が低温側流路(A)に形成されている
構成としたものである。
【0026】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と第2高温側流路(B2)との順
に並んだ3つの流路を容易かつ確実に形成することがで
きる。
【0027】また、請求項6に記載の発明が講じた手段
は、請求項5に記載のプレート式熱交換器において、伝
熱プレート(180a,180b,190a,190b)は、第1湾曲部(181)
と第2湾曲部(182)とが交互に形成されて両側方に膨出
する波形部が形成されて成り、第1伝熱プレート(190a)
は、相隣る第2伝熱プレート(180b)に対して該第1伝熱
プレート(190a)の第1湾曲部(181)と該第2伝熱プレー
ト(180b)の第2湾曲部(182)とが対向するように配設さ
れ、第1伝熱プレート(190a)の第2湾曲部(182)と分割
プレート(185)とが接触すると共に、第2伝熱プレート
(190b)の第1湾曲部(181)と分割プレート(185)とが接触
し、第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(181)と第2
伝熱プレート(180b)の第2湾曲部(182)との対向部の何
れかには、隙間(S)が形成されている構成としたもので
ある。
【0028】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と第2高温側流路(B2)との順
に並んだ3つの流路を容易かつ確実に形成することがで
きる。更に、上記隙間(S)により、伝熱プレート(P)の弾
性可能範囲が拡大するので、熱交換器の破損の危険性は
一層低下する。
【0029】また、請求項7に記載の発明が講じた手段
は、請求項2に記載のプレート式熱交換器において、各
プレート(P1,P2)が全て伝熱プレート(P1,P2)で形成され
て等間隔に配設され、低温側流路(A)と第1高温側流路
(B1)と閉鎖空間(C)と第2高温側流路(B2)との、プレー
ト(P1,P2)の積層方向の幅が等しく形成されている構成
としたものである。
【0030】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第2高温側流
路(B2)との順に並んだ4つの区間を確実に形成すること
ができる。
【0031】また、請求項8に記載の発明が講じた手段
は、請求項2に記載のプレート式熱交換器において、各
プレート(P1,P2,93,94,108)は、伝熱プレート(P1,P2)又
は分割プレート(93,94,108)の何れかで形成され、第1
伝熱プレート(P1)と第1分割プレート(93)と第2分割プ
レート(94)と第2伝熱プレート(P2)とが順に繰り返して
配置され、上記第1伝熱プレート(P1)と第1分割プレー
ト(93)との間が第1高温側流路(B1)に、第1分割プレー
ト(93)と第2分割プレート(94)との間が閉鎖空間(C)
に、第2分割プレート(94)と第2伝熱プレート(P2)との
間が第2高温側流路(B2)に、第2伝熱プレート(P2)と第
1伝熱プレート(P1)との間が低温側流路(A)に形成され
ている構成としたものである。
【0032】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第2高温側流
路(B2)との順に並んだ4つの区間を確実に形成すること
ができる。
【0033】また、請求項9に記載の発明が講じた手段
は、請求項8に記載のプレート式熱交換器において、伝
熱プレート(180a,180b,190a,190b)は、第1湾曲部(181)
と第2湾曲部(182)とが交互に形成されて両側方に膨出
する波形部が形成されて成り、第1伝熱プレート(190a)
は、相隣る第2伝熱プレート(180b)に対して該第1伝熱
プレート(190a)の第1湾曲部(181)と該第2伝熱プレー
ト(180b)の第2湾曲部(182)とが対向するように配設さ
れ、第1伝熱プレート(190a)の第2湾曲部(182)と第1
分割プレート(185a)とが接触すると共に、第2伝熱プレ
ート(190b)の第1湾曲部(181)と第2分割プレート(185
b)とが接触し、第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(1
81)と第2伝熱プレート(180b)の第2湾曲部(182)との対
向部の何れかには、隙間(S)が形成されている構成とし
たものである。
【0034】上記の発明特定事項により、低温側流路
(A)と第1高温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第2高温側流
路(B2)との順に並んだ4つの区間を確実に形成すること
ができる。更に、上記隙間(S)により、伝熱プレート(P)
の弾性可能範囲が拡大するので、熱交換器の破損の危険
性は一層低下する。
【0035】また、請求項10に記載の発明が講じた手
段は、請求項2に記載のプレート式熱交換器において、
閉鎖空間(C)には、非腐食性ガスが密封されている構成
としたものである。
【0036】上記の発明特定事項により、閉鎖空間(C)
に熱伝導率の低いガスが密封されているので、閉鎖空間
(C)の断熱性能が向上する。そのため、高温流体は流体
通路の片側からしか冷却されず、急速な凍結の進展がよ
り効果的に抑制される。
【0037】また、請求項11に記載の発明が講じた手
段は、請求項2に記載のプレート式熱交換器において、
閉鎖空間(C)は、真空状態となっている構成としたもの
である。
【0038】上記の発明特定事項により、閉鎖空間(C)
の断熱性能が向上し、高温流体の急速な凍結の進展が効
果的に抑制される。
【0039】また、請求項12に記載の発明が講じた手
段は、請求項2に記載のプレート式熱交換器において、
閉鎖空間(C)には、断熱材が充填されている構成とした
ものである。
【0040】上記の発明特定事項により、閉鎖空間(C)
の断熱性能が向上し、高温流体の急速な凍結の進展が効
果的に抑制される。
【0041】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0042】−蓄熱式空気調和装置(10)− まず、本発明の熱交換器(50)を用いた蓄熱式空気調和装
置(10)について説明する。
【0043】図1に示すように、蓄熱式空気調和装置(1
0)は、冷媒が循環する冷媒循環回路(20)と、水が循環す
る水循環回路(30)とを備える。始めに、上記冷媒循環回
路(20)と水循環回路(30)とを順に説明する。
【0044】−冷媒循環回路(20)− 冷媒循環回路(20)は、圧縮機(21)と、四路切換弁(22)
と、室外熱交換器(23)と、室外電動膨張弁(EV-1)及び室
内電動膨張弁(EV-2)と、室内熱交換器(24)と、アキュム
レータ(25)とが冷媒配管(26)によって順に接続されて成
る可逆運転可能なメイン冷媒回路(27)を備えている。そ
して、上記室内熱交換器(24)及び室内電動膨張弁(EV-2)
が室内ユニットに設けられる一方、圧縮機(21)等の他の
要素機器が室外ユニットに設けられている。
【0045】更に、上記冷媒循環回路(20)には、蓄熱冷
媒回路(2a)と、氷核回路(2b)と、ホットガス通路(2c)と
が設けられている。蓄熱冷媒回路(2a)は、冷蓄熱運転時
や冷蓄熱利用の冷房運転時などに冷媒が循環する回路で
あって、一端が室外熱交換器(23)と室外電動膨張弁(EV-
1)との間に、他端が四路切換弁(22)とアキュムレータ(2
5)との間に接続されると共に、第1電磁弁(SV-1)と、予
熱器(11)と、蓄熱電動膨張弁(EV-3)と、過冷却熱交換器
(50)と、第2電磁弁(SV-2)とが順に接続されて構成され
ている。
【0046】上記氷核回路(2b)は、後述する水循環回路
(30)において氷核を生成するための回路であって、一端
が蓄熱冷媒回路(2a)における蓄熱電動膨張弁(EV-3)と過
冷却熱交換器(50)との間に、他端が過冷却熱交換器(50)
と第2電磁弁(SV-2)との間に接続されると共に、キャピ
ラリチューブ(CP)と氷核生成器(13)が順に接続されて構
成されている。
【0047】上記ホットガス通路(2c)は、冷蓄熱利用の
冷房運転時等に圧縮機(21)の吐出冷媒を過冷却熱交換器
(50)に供給する回路であって、一端が圧縮機(21)の吐出
側に、他端が蓄熱冷媒回路(2a)における第2電磁弁(SV-
2)と過冷却熱交換器(50)との間に接続され、第3電磁弁
(SV-3)を備えている。
【0048】−水循環回路(30)− 上記水循環回路(30)は、図2に示すように、蓄熱槽(31)
と、ポンプ(32)と、予熱器(11)と、混合器(33)と、過冷
却熱交換器(50)と、過冷却解消器(34)とが水配管(35)に
よって蓄熱媒体である水の循環(図2の矢印参照)が可
能に順に接続されて構成されている。
【0049】そして、本発明に係る上記過冷却熱交換器
(50)は、後述するように、プレート式熱交換器であっ
て、冷媒循環回路(20)を流れる冷媒と水循環回路(30)を
流れる水との間で熱交換を行い、冷蓄熱運転時には水を
過冷却状態まで冷却するように構成されている。
【0050】上記予熱器(11)は、二重管型熱交換器であ
って、内側管の外側を冷媒が、内側管の内側を水が流
れ、蓄熱槽(31)から流れてきた微小氷片を含む水を加熱
して、水配管(35)を流れる微小氷片を融解するように構
成されている。
【0051】上記氷核生成器(13)は、過冷却熱交換器(5
0)の下流側に位置して水配管(35)に取り付けられ、水配
管(35)を流れる水の一部を冷媒循環回路(20)の冷媒によ
り冷却氷化し、それを氷核として過冷却解消器(34)に向
かって供給するように構成されている。
【0052】上記混合器(33)及び過冷却解消器(34)は、
何れも中空円筒状の容器より構成され、接線方向に導入
した水が旋回流となるように構成されている。そして、
上記混合器(33)は、予熱器(11)で加熱された水と微小氷
片とを撹拌して氷片の融解を促進させる一方、過冷却解
消器(34)は、氷核生成器(13)で生成された氷核と過冷却
熱交換器(50)で生成された過冷却水とを撹拌して過冷却
を解消するように構成されている。
【0053】−過冷却熱交換器(50)− 次に、過冷却熱交換器(50)について説明する。
【0054】図3(熱交換器の分解斜視図)に示すよう
に、過冷却熱交換器(50)はプレート式の熱交換器であ
る。詳しくは、2枚のフレーム(51,52)の間に複数枚の
伝熱プレート(P)が重ね合わされ、この伝熱プレート(P)
間に流路(A,B1,B2)が形成されている。
【0055】以下、図3〜図7を用いて、これら伝熱プ
レート(53〜59)の形状及び各伝熱プレート(53〜59)によ
って形成される流路(A,B1,B2) について説明する。
【0056】伝熱プレート(53〜59)は、金属製の平板が
プレス加工によって波板状に形成されて成る。また、こ
れらの伝熱プレート(53〜59)は、波形状の異なる2種類
の伝熱プレート、即ち、第1タイプの第1伝熱プレート
(P1)と第2タイプの第2伝熱プレート(P2)とで構成され
ている。そして、過冷却熱交換器(50)は、これら第1伝
熱プレート(P1)及び第2伝熱プレート(P2)が交互に重ね
合わされ、これらがろう付けにより一体的に接合されて
構成されている。尚、図4は第1伝熱プレート(P1)を、
図5は第2伝熱プレート(P2)を示している。
【0057】先ず、第1伝熱プレート(P1)について説明
する。図4に示すように、第1伝熱プレート(P1)は、四
隅部に、冷媒の流入通路(5a)及び流出通路(5b)と水の流
入通路(5c)及び流出通路(5d)とを構成するための開口(6
1〜64)が形成されていると共に、その他の部分は波板状
に形成されている。この波形状は、波を形成する山部
(図4における太線部分)と谷部(図4における細線部
分)とが交互に形成された形状となっている。この波形
状について更に詳しく説明すると、山部と谷部の延長方
向が、図4の右方向に向うにしたがって上側に傾斜する
ように配設された上流側傾斜部(53a)と、下側に傾斜す
るように配設された下流側傾斜部(53b)とが交互に形成
された所謂ヘリンボーン形状となっている。
【0058】一方、図5に示すように、第2伝熱プレー
ト(P2)も上記第1伝熱プレート(P1)と同様に、四隅部に
冷媒の流入通路(5a)及び流出通路(5b)と水の流入通路(5
c)及び流出通路(5d)とを構成するための開口(61〜64)が
形成されていると共に、その他の部分は波板状に形成さ
れている。そして、この第2伝熱プレート(P2)は、山部
と谷部の延長方向が、第1伝熱プレート(P1)と異なって
いる。即ち、上述した第1伝熱プレート(P1)では、図4
に示すように、左端から、上流側傾斜部(53a)、下流側
傾斜部(53b)の順でヘリンボーン形状が構成されている
のに対し、第2伝熱プレート(P2)では、図5に示すよう
に、左端から、下流側傾斜部(54b)、上流側傾斜部(54a)
の順でヘリンボーン形状が構成されている。
【0059】そして、図3に示すように、第1及び第2
伝熱プレート(P1,P2)は、いずれも周縁部(66)が肉厚に
形成されており、波形状が形成された中央部に比べて周
縁部(66)の厚さが厚く形成されている。そして、この周
縁部(66)同士がろう付けされることによって互いに接合
されるように形成されている。
【0060】また、伝熱プレート(53〜59)同士の接合に
際して、所定の開口(61〜64)の周囲には、水と冷媒との
混合を防止するシール部材(81)が挟まれている。具体的
には、冷媒流路(A)を形成する面には、水流路(B1,B2)の
流出入口となる第2開口(63)及び第4開口(64)の周囲に
シール部材(81)が挟まれており、水流路(B1,B2)を形成
する面には、冷媒流路(A)の流出入口となる第1開口(6
1)及び第2開口(62)の周囲にシール部材(81)が挟まれて
いる。つまり、伝熱プレート(53〜59)間には、水流路(B
1,B2)に冷媒が流入せず、かつ冷媒流路(A)に水が流入し
ないように、開口(61〜64)の周囲を覆うシール部材(81)
が設けられている。
【0061】次に、各伝熱プレート(53〜59)の配設状態
について説明する。
【0062】図3において最も手前側に位置する第1伝
熱プレート(P1)で成る第1プレート(53)は、四隅部にシ
ール部材(81)を挟んでフレーム(51)と接合されている。
【0063】また、第2伝熱プレート(P2)で成る第2プ
レート(54)は、第3開口(63)部分及び第4開口(64)部分
にシール部材(81)を挟んで、上記第1プレート(53)と接
合されている。その結果、第1プレート(53)と第2プレ
ート(54)との間では、第1開口(61)と第2開口(62)との
間で流体(冷媒)の流通が可能となっている。
【0064】さらに、第1伝熱プレート(P1)で成る第3
プレート(55)は、第1開口(61)部分及び第2開口(62)部
分にシール部材(81)を挟んで、第2プレート(54)と接合
されている。従って、第2プレート(54)と第3プレート
(55)との間では、第3開口(63)と第4開口(64)との間で
流体(水)の流通が可能となっている。
【0065】そして、第2伝熱プレート(P2)で成る第4
プレート(56)は、第1開口(61)部分及び第2開口(62)部
分にシール部材(81)を挟んで、第3プレート(55)と接合
されている。従って、第3プレート(55)と第4プレート
(56)との間でも、第3開口(63)と第4開口(64)との間で
流体(水)の流通が可能となっている。
【0066】このようにして、図6に示すように、隣り
合う伝熱プレート間に冷媒流路(A)、第1水流路(B1)、
第2水流路(B2)、冷媒流路(A)、第1水流路(B1)、第2
水流路(B2)、・・・の順序で同一の流路幅(伝熱プレー
トの積層方向の流路幅)を有する各流路(A,B1,B2)が形
成されるように、第1伝熱プレート(P1)と第2伝熱プレ
ート(P2)とが交互に重ね合わされ、これらが一体的にろ
う付けされている。なお、ろう付けされている箇所は、
上述した各シール部および各伝熱プレートの周縁部(66)
である。
【0067】また、一方(図3の手前側)のフレーム(5
1)には、各開口(61〜64)に対応して配管(45〜48)が接続
されている。第1開口(61)に対応した配管(45)は冷媒導
入配管、第2開口(62)に対応した配管(46)は冷媒導出配
管、第3開口(63)に対応した配管(47)は水導入配管、第
4開口(64)に対応した配管(48)は水導出配管である。
【0068】−運転動作− 次に、上述した蓄熱式空気調和装置(10)の運転動作(冷
蓄熱運転動作)について説明する。
【0069】冷蓄熱運転では、図8に示すように、四路
切換弁(22)が実線側に切り換えられ、蓄熱電動膨張弁(E
V-3)が所定開度に調整される一方、他の電動膨張弁(EV-
1,EV-2)は閉鎖される。また、第1及び第2電磁弁(SV-
1,SV-2)は開口し、第3電磁弁(SV-3)は閉鎖している。
【0070】この状態において、冷媒循環回路(20)で
は、圧縮機(21)から吐出した冷媒は、図7に矢印で示す
ように、室外熱交換器(23)で外気と熱交換して凝縮す
る。その後、この冷媒は、蓄熱電動膨張弁(EV-3)で減圧
した後、過冷却熱交換器(50)で水と熱交換して蒸発し、
この水を過冷却状態(例えば−2℃)まで冷却する。そ
の後、上記冷媒はアキュムレータ(25)を経て圧縮機(21)
に吸入される。
【0071】また、本運転にあっては、冷媒の一部が、
蓄熱電動膨張弁(EV-3)の下流側から氷核回路(2b)に分流
し、キャピラリチューブ(CP)により減圧した後、氷核生
成器(13)で蒸発して、アキュムレータ(25)を経て圧縮機
(21)に吸入される。この氷核生成器(13)において、冷媒
は、水配管(35)を流れる水と熱交換し、氷塊を水配管(3
5)の内壁面に生成する。
【0072】一方、水循環回路(30)では、ポンプ(32)を
駆動することにより、水を循環させる。蓄熱槽(31)から
流出した水は、ポンプ(32)を経て、予熱器(11)で加熱さ
れた後、混合器(33)で撹拌される。その後、この水は過
冷却熱交換器(50)で冷媒と熱交換して冷却され、所定の
過冷却状態になって過冷却熱交換器(50)から流出する。
そして、熱交換器(50)から流出した過冷却状態の水は、
氷核生成器(13)において更に冷却され、氷塊を水配管(3
5)の内壁面に生成する。その後、この氷塊の周囲で氷核
が生成され、この氷核を含んだ過冷却水は過冷却解消器
(34)に供給される。そして、過冷却解消器(34)におい
て、氷核と過冷却水とが撹拌され、蓄熱用のスラリー状
の氷が生成されて蓄熱槽(31)に回収貯留される。
【0073】本運転時には、予熱器(11)に比較的高温の
冷媒が流れ、仮に氷が水配管(35)に流れても、予熱器(1
1)において加熱されて融解し、過冷却熱交換器(50)に氷
が混入することが回避される。
【0074】−過冷却熱交換器(50)の熱交換動作− 次に、過冷却熱交換器(50)内の冷媒および水の流れにつ
いて説明する。
【0075】冷媒は、図3に実線で示す矢印のように、
冷媒導入配管(45)を経て各第1開口(61,61, …)より冷
媒流路(A,A)を流れ、その後、各第2開口(62,62, …)を
経て冷媒導出配管(46)より導出される。一方、水は、図
3に破線で示す矢印のように、水導入配管(47)を経て各
第3開口(63,63, …) より第1水流路(B1)及び第2水流
路(B2)を流れ、その後、各第4開口(64,64, …)を経て
水導出配管(48)より導出される。
【0076】そこで、図7を参照して各伝熱プレート(5
3〜59)間の流体の流通状態について説明すると、例え
ば、第1プレート(53)と第2プレート(54)との間に形成
される流路では、この流路断面において第1プレート(5
3)に近い領域(図7において上側の領域)を流れる流体
は、第2プレート(54)の山部を乗り越えながら、この第
1プレート(53)の山部の延長方向に沿って流れる。一
方、第2プレート(54)に近い領域(図7において下側の
領域)を流れる流体は、第1プレート(53)の谷部(下方
への突出部)を乗り越えながら、この第2プレート(54)
の山部の延長方向に沿って流れる。
【0077】このようにして冷媒及び水はそれぞれ各流
路(A,B1,B2)を流れ、伝熱プレート(53〜58)を介して冷
媒と水とは熱交換を行う。そして、各流路内で冷媒及び
水は共に乱流状態で流れているため、冷媒と水との熱交
換は良好である。水は第1水流路(B1)または第2水流路
(B2)内において、過冷却状態まで冷却される。しかし、
水の流路は隣接する第1及び第2水流路(B1,B2)に分か
れているので、水は流路の片側からしか冷媒によって冷
却されない。
【0078】そのため、水の過冷却状態が解消して氷化
した部分が生じても、凍結は急速には進展せず、徐々に
進展する。
【0079】以上のようにして、過冷却熱交換器(50)を
用いた冷蓄熱運転が行われる。
【0080】なお、本空気調和装置(10)では、上記の冷
蓄熱運転の他に、四路切換弁(2)や各電磁弁(SV-1,SV-2,
SV-3)等を切り換えることなどによって、蓄熱槽(31)内
に貯留された氷の冷熱を利用した室内冷房運転が可能に
なっている。また、冷媒循環回路(20)のみを利用して室
内の空調を行う通常冷房運転や通常暖房運転も可能であ
る。
【0081】−実施形態1の効果− 以上説明したように、本実施形態の過冷却熱交換器(50)
によれば、水の流路を隣接する第1水流路(B1)及び第2
水流路(B2)の2つの流路から構成し、水は流路の片側か
らしか冷却されないようにしたことにより、水流路内(B
1,B2)において過冷却状態の解消により凍結した部分が
生じても、その後凍結は急速には進展しない。そのた
め、水の急激な体積膨張は起こらないので、伝熱プレー
トが破損する可能性は小さい。従って、水の過冷却状態
が解消しても、熱交換器の破損を防止することができ
る。
【0082】
【発明の実施の形態2】実施形態1の熱交換器(50)では
第1水流路(B1)と第2水流路(B2)とが伝熱プレート(P)
を間に挟んで隣り合うように形成されていたのに対し
て、実施形態2のプレート式熱交換器(50)では、図9に
示すように、第1伝熱プレート(P1)と第2伝熱プレート
(P2)との間に、一つおきに平板状の分割プレート(85)が
挟まれることによって第1水流路(B1)及び第2水流路(B
2)が形成されている。
【0083】具体的には、下記に説明するように構成さ
れている。
【0084】まず、図10に示すように、第1伝熱プレ
ート(P1)で成る第1プレート(43)には、四隅部に各開口
(61〜64)の周囲を囲むようにシール部(71)が形成されて
いる。このシール部(71)は、各開口(61〜64)の周囲がフ
レーム(51)に向かって突出して成っており、この突出部
で成るシール部(71)がフレーム(51)に当接することで、
各開口(61〜64)の周囲をシールしている。
【0085】また、第1プレート(43)の隣には第2伝熱
プレート(P2)で成る第2プレート(44a)が配置され、こ
の第2プレート(44a)の第1プレート(53)と対向する面
には、第3開口(63)の周囲および第4開口(64)の周囲を
囲むようにシール部(72)が形成されている。つまり、第
1プレート(53)と第2プレート(54)との間では、第1開
口(61)と第2開口(62)との間で流体(冷媒)の流通が可
能となっている。一方、第2プレート(44a)と第1伝熱
プレート(P1)で成る第3プレート(44b)との間には、四
隅部に開口(61b〜64b)が形成された平板状の分割プレー
ト(85)が挟まれている。第2プレート(44a)及び第3プ
レート(44b)の分割プレート(85)と面する第1開口(61)
の周囲及び第2開口(62)の周囲には、それぞれの開口(6
1,62)を囲むようにシール部(73)が形成されている。つ
まり、第2プレート(44a)と分割プレート(85)との間に
は第1水流路(B1)が形成され、第3プレート(44b)と分
割プレート(85)との間には第2水流路(B2)が形成され、
それぞれ第3開口(63)と第4開口(64)との間で流体
(水)の流通が可能となっている。
【0086】このようにして、第1伝熱プレート(P1)、
第2伝熱プレート(P2)及び分割プレート(85)が重ね合わ
され、これらが一体的にろう付けされている。ろう付け
する部分は、上述した各シール部(71,72,73)及び各伝熱
プレート(43,44a,44b)の周縁部(66)である。
【0087】このような構成であるために、実施形態2
のプレート式熱交換器(50)においても、各伝熱プレート
(43,44a,44b)の間に形成される流路(A,B1,B2)は、冷媒
流路(A)と第1水流路(B1)と第2水流路(B2)の順番に並
んだ3つの流路に分けられる。そして、第1水流路(B1)
及び第2水流路(B2)の流路幅(伝熱プレートの積層方向
の流路幅)は、冷媒流路(A)の流路幅よりも小幅に形成
されている。
【0088】つまり、冷媒は、図10に実線で示す矢印
のように、冷媒導入配管(45)を経て、各第1開口(61,6
1, …)より流入して冷媒流路(A,A)を流れ、その後、各
第2開口(62,62, …)を経て冷媒導出配管(46)より導出
される。同様に、水は、図10に破線で示す矢印のよう
に、水導入配管(47)を経て、各第3開口(63,63, …)よ
り流入して第1水流路(B1)及び第2水流路(B2)を流れ、
その後、各第4開口(64,64, …)を経て水導出配管(48)
より導出される。このようにして、伝熱プレート(43,44
a,44b)を介して冷媒と水とが熱交換を行うように構成さ
れている。
【0089】従って、実施形態2においても、水は流路
の片側からしか冷却されないように構成されているの
で、水流路(B1,B2)内において過冷却状態の解消により
凍結が生じても、その後凍結が急速に進展することはな
い。そのため、水の急激な体積膨張は起こらないので、
熱交換器の破損を防止することができる。
【0090】
【発明の実施の形態3】図11に示すように、実施形態
3のプレート式熱交換器(50)では、実施形態1および実
施形態2の熱交換器(50)が流路を順に冷媒流路(A)、第
1水流路(B1)、第2水流路(B2)、冷媒流路(A)、第1水
流路(B1)、第2水流路(B2)、・・・となるように形成し
ていたのに対し、第1水流路(B1)と第2水流路(B2)との
間に閉鎖空間となる空間部(C)(流体が流れない部分)
を設けて、伝熱プレートで区画される区間が順に冷媒流
路(A)、第1水流路(B1)、空間部(C)、第2水流路(B2)、
・・・となるように形成している。
【0091】具体的には、図12に示すように、伝熱プ
レート(91〜96)及びシール部材(98)を重ね合わせること
によって、上記各区間(A,B1,B2,C)を形成している。
【0092】第1伝熱プレート(P1)で成る第1プレート
(91)には、四隅部に各開口(61〜64)の周囲を囲むように
シール部(71)が形成されている。このシール部(71)は、
各開口(61〜64)の周囲がフレーム(51)に向かって突出し
て成っており、この突出部で成るシール部(71)がフレー
ム(51)に当接することで、各開口(61〜64)の周囲をシー
ルしている。
【0093】また、第1プレート(91)の隣には第2伝熱
プレート(P2)で成る第2プレート(92)が設けられてお
り、この第2プレート(92)の第1プレート(91)と対向す
る面には、第3開口(63)の周囲及び第4開口(64)の周囲
を囲むようにシール部(72)が形成されている。つまり、
第1プレート(91)と第2プレート(92)との間には冷媒流
路(A)が形成され、第1開口(61)と第2開口(62)との間
で冷媒の流通が可能となっている。
【0094】一方、第2プレート(92)の隣には第1伝熱
プレート(P1)で成る第3プレート(93)が設けられ、この
第3プレート(93)の第2プレート(92)と対向する面に
は、第1開口(61)の周囲及び第2開口(62)の周囲を囲む
ようにシール部(73)が形成されている。つまり、第2プ
レート(92)と第3プレート(93)との間には、第1水流路
(B1)が形成され、第3開口(63)と第4開口(64)との間で
水の流通が可能となっている。
【0095】また、第3プレート(93)の隣には第2伝熱
プレート(P2)で成る第4プレート(94)が設けられ、この
第4プレート(94)の第3プレート(93)と対向する面に
は、第3開口(63)の周囲及び第4開口(64)の周囲を囲む
ようにシール部(74)が形成されている。また、第3プレ
ート(93)と第4プレート(94)との間には、第1開口(61)
の周囲及び第2開口(62)の周囲をそれぞれ囲むシール部
材(98)が挟まれており、第3プレート(93)と第4プレー
ト(94)との間には流体が流れない空間部(C)が形成され
ている。
【0096】さらに、第4プレート(94)の隣には第1伝
熱プレート(P1)で成る第5プレート(95)が設けられてお
り、この第5プレート(95)の第4プレート(94)と対向す
る面には、第1開口(61)の周囲及び第2開口(62)の周囲
を囲むようにシール部(75)が形成されている。つまり、
第4プレート(94)と第5プレート(95)との間には、第2
水流路(B2)が形成され、第3開口(63)と第4開口(64)と
の間で水の流通が可能となっている。
【0097】そして、第5プレート(95)の隣には第2伝
熱プレート(P2)で成る第6プレート(96)が設けられ、こ
の第6プレート(96)の第5プレート(95)と対向する面に
は、第3開口(63)の周囲及び第4開口(64)の周囲を囲む
ようにシール部(76)が形成されている。つまり、第5プ
レート(95)と第6プレート(96)との間には、冷媒流路
(A)が形成され、第1開口(63)と第2開口(64)との間で
冷媒の流通が可能となっている。
【0098】以下、同様にして、伝熱プレート(P1,P2)
を重ね合わせることによって、順に冷媒流路(A)、第1
水流路(B1)、空間部(C)、及び第2水流路(B2)の同一の
幅(伝熱プレートの積層方向の流路幅)を有する各区間
(A,B1,C,B2)が形成されている。
【0099】このような構成であるために、実施形態3
のプレート式熱交換器(50)においては、冷媒は、図12
に実線で示す矢印のように、冷媒導入配管(45)を経て各
第1開口(61,61, …)より流入して冷媒流路(A,A,…)を
流れ、その後、各第2開口(62,62, …)を経て冷媒導出
配管(46)より導出される。同様に、水は、図12に破線
で示す矢印のように、水導入配管(47)を経て各第3開口
(63,63, …)より流入して第1水流路(B1)及び第2水流
路(B2)を流れ、その後、各第4開口(64,64, …)を経て
水導出配管(48)より導出される。このようにして、伝熱
プレート(91〜96)を介して冷媒と水とが熱交換を行うよ
うに構成されている。
【0100】従って、実施形態3においても、水は流路
の片側からしか冷却されないように構成されている。さ
らに、第1水流路(B1)と第2水流路(B2)との間には空間
部(C)が設けられているので、第1水流路(B1)と第2水
流路(B2)との間は断熱され、いずれか一方の流路を流れ
る水が急速に冷却されたとしても、他方の流路を流れる
水はその水によって冷却されることはない。
【0101】従って、水が流路の両側から冷却されるこ
とはないので、水流路(B1,B2)内において過冷却状態の
解消により凍結が生じても、その後凍結は急速には進展
しない。そのため、水の急激な体積膨張は起こらないの
で、熱交換器の破損を防止することができる。
【0102】さらに、空間部(C)が設けられていること
により、たとえ凍結が起こったとしても、空間部(C)が
水の体積膨張を吸収するので、熱交換器が破損する可能
性は小さい。つまり、第1水流路(B1)または第2水流路
(B2)内で体積膨張が起こっても、伝熱プレート(93,95)
が空間部(C)側に変形することにより、各伝熱プレート
の破損が防止され、熱交換器の破損は回避される。
【0103】なお、空間部(C)には、断熱性能を高める
ために、乾燥空気、窒素ガス等の非腐食性ガスを密封し
ておくのが好ましい。また、断熱性能を更に向上させる
ために、空間部(C)を真空状態にしてもよい。更に、空
間部(C)にグラスウール等の断熱材を充填しておいても
よい。
【0104】
【発明の実施の形態4】図13に示すように、実施形態
4のプレート式熱交換器(50)でも、実施形態3の熱交換
器(50)と同様に、順に、冷媒流路(A)、第1水流路(B
1)、空間部(C)、第2水流路(B2)、冷媒流路(A)の各区間
が形成されている。ただし、実施形態3ではシール部材
(98)を用いることによって伝熱プレート(93)と伝熱プレ
ート(94)との間に空間部(C)を形成していたのに対し、
実施形態4では、内部に空間部(C)を有する筐体(108)を
伝熱プレート(102,103)間に挟み込むことによって空間
部(C)を形成している。つまり、筐体(108)は、2つの分
割プレート(108a,108b)を一体にして形成したものであ
ると考えることができる。
【0105】具体的には、図14に示すように、伝熱プ
レート(101〜104)及び筐体(108)を重ね合わせることに
よって、上記各区間(A,B1,C,B2)を形成している。以
下、各伝熱プレート(101〜104)と筐体(108)の配設状態
について説明する。
【0106】第1プレート(101)は、第1伝熱プレート
(P1)で形成されている。
【0107】第1プレート(101)の隣には第2伝熱プレ
ート(P2)で成る第2プレート(102)が設けられ、この第
2プレート(102)の第1プレート(101)と対向する面に
は、第3開口(63)の周囲および第4開口(64)の周囲を囲
むようにシール部(72)が形成されている。つまり、第1
プレート(101)と第2プレート(102)との間には冷媒流路
(A)が形成され、第1開口(61)と第2開口(62)との間で
冷媒の流通が可能となっている。
【0108】そして、第1伝熱プレート(P1)で成る第3
プレート(103)と第2プレート(102)との間には、筐体(1
08)が挟まれている。この筐体(108)は、内部に中空の密
閉空間が形成されていると共に、第2プレート(102)及
び第3プレート(103)と面する両面は平板状に形成され
ている。また、この筐体(108)の四隅部には、各伝熱プ
レート(101〜104)の開口(61〜64)に対応する開口(61a〜
64a)が設けられている。そのため、第2プレート(102)
と筐体(108)との間には第1水流路(B1)が形成されると
共に、筐体(108)と第3プレート(103)との間には第2水
流路(B2)が形成され、それぞれ第3開口(63)と第4開口
(64)との間で水の流通が可能となっている。
【0109】また、第2伝熱プレート(P2)で成る第4プ
レート(104)の第3プレート(103)と対向する面には、第
3開口(63)の周囲及び第4開口(64)の周囲を囲むように
シール部(74)が形成されている。つまり、第3プレート
(103)と第4プレート(104)との間には、冷媒流路(A)が
形成され、第1開口(61)と第2開口(62)との間で冷媒の
流通が可能となっている。
【0110】以上のようにして、実施形態4の熱交換器
では、順に冷媒流路(A)、第1水流路(B1)、空間部(C)、
第2水流路(B2)、・・・となるように各区間(A,B1,C,B
2)が形成されている。そして、第1水流路(B1)及び第2
水流路(B2)の流路幅は、冷媒流路(A)の流路幅よりも小
幅に形成されている。
【0111】このような構成であるために、冷媒は、図
14に実線で示す矢印のように、冷媒導入配管(図示せ
ず)を経て、各第1開口(61,61, …)より流入して冷媒流
路(A,A,…)を流れ、その後、各第2開口(62,62, …)を
経て冷媒導出配管(図示せず)より導出される。同様に、
水は、図14に破線で示す矢印のように、水導入配管
(図示せず)を経て、各第3開口(63,63, …)より流入し
て第1水流路(B1)及び第2水流路(B2)を流れ、その後、
各第4開口(64,64, …)を経て水導出配管(図示せず)よ
り導出される。このようにして、伝熱プレート(101〜10
4)を介して冷媒と水とが熱交換を行うように構成されて
いる。
【0112】従って、実施形態4においても、水は流路
の片側からしか冷却されないように構成されている。更
に、第1水流路(B1)と第2水流路(B2)との間には空間部
(C)が設けられているので、第1水流路(B1)と第2水流
路(B2)との間は断熱されており、いずれか一方の水流路
を流れる水が急速に冷却されたとしても、他方の水流路
を流れる水はその水によって冷却されることはない。
【0113】従って、水が流路の両側から冷却されるこ
とはないので、水流路(B1,B2)内において過冷却状態の
解消により氷化が生じても、凍結は急速には進展しな
い。そのため、水の急激な体積膨張は起こらないので、
熱交換器の破損を防止することができる。
【0114】さらに、実施形態3と同様に、空間部(C)
が設けられていることにより、万が一凍結が起こったと
しても、空間部(C)が水の体積膨張を吸収するので、熱
交換器が破損する可能性は小さい。つまり、第1水流路
(B1)または第2水流路(B2)内で体積膨張が起こっても、
伝熱プレート(102,103)が空間部(C)側に変形することに
より、各伝熱プレートの破損が防止され、熱交換器の破
損は回避される。
【0115】なお、筐体(108)の空間部(C)には、断熱性
能を高めるために、乾燥空気、窒素ガス等の非腐食性ガ
スを密封しておくのが好ましい。また、断熱性能を更に
向上させるために、空間部(C)を真空状態にしてもよ
い。更に、空間部(C)にグラスウール等の断熱材を充填
しておいてもよい。
【0116】
【発明の実施の形態5】実施形態5のプレート式熱交換
器(50)は、実施形態2の熱交換器(50)において、伝熱プ
レートの波形状を他の形状にしたものである。
【0117】具体的には、伝熱プレート(180a,180b,190
a,190b)の波形状は、図15に示すように、一方向(図
15における上方)に膨出するように湾曲された第1湾
曲部(181)と他方向(図15における下方)に膨出する
ように湾曲された第2湾曲部(182)とが交互に形成され
た形状になっている。そして、第1伝熱プレート(180a,
190a)と第2伝熱プレート(180b,190b)とは、それぞれの
第1湾曲部(181)と第2湾曲部(182)とが互いに対向する
ように重ね合わされ、各伝熱プレート(180a,180b,190a,
190b)の間には、一つおきに分割プレート(185)が挿入さ
れている。
【0118】従って、実施形態5の熱交換器(50)におい
ても、実施形態2と同様に、順に並んだ冷媒流路(A)、
第1水流路(B1)、第2水流路(B2)が形成されている。
【0119】さらに、実施形態5の熱交換器(50)では、
第1伝熱プレート(180a)の第2湾曲部(182)と第2伝熱
プレート(180b)の第1湾曲部(181)とは分割プレート(18
5)に接触している。つまり、間に分割プレート(185)を
挟んで隣り合う第1湾曲部(181)と第2湾曲部(182)にお
いては、各湾曲部(181,182)と分割プレート(185)とが接
触している。一方、第2伝熱プレート(180b)の第2湾曲
部(182)と第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(181)と
の間には、接触部分(191)と非接触部分(192)とがある。
つまり、間に冷媒流路(A)を挟む部分では、湾曲部(181,
182)同士の間に間欠的に隙間(S)が形成されている。具
体的には、この冷媒流路(A)に臨む第1湾曲部(181)と第
2湾曲部(182)は、接触部分(191)と、接触せずに所定間
隔の隙間(S)を存するように配置された非接触部分(192)
とが水平方向に所定間隔を隔てて配置されている。
【0120】そして、実施形態5の熱交換器(50)では、
冷媒及び水は、各湾曲部(181,182)が延びる方向に向か
って流れる。
【0121】このような構成を採ることにより、実施形
態5の熱交換器(50)においては、伝熱プレート(180a,18
0b)は弾性変形しやすくなっている。つまり、伝熱プレ
ート(180a,180b)の弾性変形可能な領域が拡大してい
る。従って、この熱交換器(50)では、実施形態3で述べ
た効果に加え、仮に、水の流路(B1,B2)で凍結が発生
し、その体積膨張によって伝熱プレート(180a,180b)に
大きな応力が作用したとしても、伝熱プレート(180a,18
0b)は破損しない程度に弾性変形を行う。つまり、拡大
した弾性変形可能な領域は、その応力を吸収する。その
ため、凍結による熱交換器の破損は防止される。
【0122】なお、伝熱プレート(180a,180b)が十分に
弾性変形しやすいものであれば、上記接触部分をろう付
け、溶接、接着等により接合し、上記の効果を維持しつ
つ熱交換器(50)の強度を高めてもよい。
【0123】
【発明の実施の形態6】図16に示すように、実施形態
6のプレート式熱交換器(50)は、実施形態5の熱交換器
(50)において、分割プレート(185)を実施形態4の筐体
(108)で置き換えたものである。
【0124】従って、実施形態6の熱交換器(50)におい
ても、実施形態5と同様に、順に並んだ冷媒流路(A)、
第1水流路(B1)、空間部(C)、及び第2水流路(B2)が形
成されている。
【0125】このような構成であるため、実施形態6の
熱交換器(50)では、実施形態4で述べた効果に加え、実
施形態5で述べたように弾性変形領域が拡大されること
による伝熱プレートの破損を抑制する効果も得られる。
【0126】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば以下のよ
うな効果が発揮される。
【0127】請求項1に記載の発明によれば、伝熱プレ
ート間に、低温側流路、第1高温側流路及び第2高温側
流路の順に並んだ3つの流路が形成されることにより、
高温流体は流路の片側からしか低温流体によって冷却さ
れないので、流路内で急速に凍結が進展することはな
い。従って、高温流体の急激な体積膨張による熱交換器
の破損は防止される。
【0128】請求項2に記載の発明によれば、伝熱プレ
ート間に低温側流路、第1高温側流路、閉鎖空間、及び
第2高温側流路の順に並んだ4つの区間が形成されるこ
とにより、高温流体は流路の片側からしか冷温流体によ
って冷却されず、更に、隣の高温側流路を流れる高温流
体によっても冷却されない。従って、高温流体は流路内
で急速に凍結が進展することはない。また、たとえ高温
流体が凍結しても、閉鎖空間が伝熱プレートの変形を吸
収するので、高温流体の急激な体積膨張による熱交換器
の破損は防止される。
【0129】請求項3〜5に記載の発明によれば、具体
的な構成により、低温側流路と第1高温側流路と第2高
温側流路とを容易かつ確実に形成することができる。
【0130】請求項6に記載の発明によれば、更に、伝
熱プレート間に隙間を設けることにより、伝熱プレート
の弾性変形可能な領域が拡大する。そのため、伝熱プレ
ートの弾性変形が高温流体の体積膨張を効果的に吸収す
るので、熱交換器の破損の可能性を一層低減することが
できる。
【0131】請求項7〜8に記載の発明によれば、具体
的な構成により、伝熱プレート間に低温側流路、第1高
温側流路、閉鎖空間、及び第2高温側流路の順に並んだ
4つの区間を容易かつ確実に形成することができる。
【0132】請求項9に記載の発明によれば、更に、伝
熱プレート間に隙間を設けることにより、伝熱プレート
の弾性変形可能な領域が拡大する。そのため、伝熱プレ
ートの弾性変形が高温流体の体積膨張を効果的に吸収す
るので、熱交換器の破損の可能性を一層低減することが
できる。
【0133】請求項10に記載の発明によれば、閉鎖空
間に非腐食性ガスが密封されていることにより閉鎖空間
の断熱性能が向上するので、高温流体の急速な凍結の進
展を確実に防止することができる。
【0134】請求項11に記載の発明によれば、閉鎖空
間は真空状態になっており断熱性能が向上するので、高
温流体の急速な凍結を確実に防止することができる。
【0135】請求項12に記載の発明によれば、閉鎖空
間には断熱材が充填されているので、空間部の断熱性能
は高く、高温流体の急速な凍結の進展を確実に防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄熱式空気調和装置の冷媒回路図及び水循環回
路図である。
【図2】水循環回路図である。
【図3】実施形態1のプレート式熱交換器の分解斜視図
である。
【図4】第1タイプの伝熱プレートの正面図である。
【図5】第2タイプの伝熱プレートの正面図である。
【図6】実施形態1のプレート式熱交換器の部分断面図
である。
【図7】実施形態1における伝熱プレートの重なり合い
状態を示す図である。
【図8】冷蓄熱運転における冷媒回路図である。
【図9】実施形態2のプレート式熱交換器の部分断面図
である。
【図10】実施形態2のプレート式熱交換器の分解斜視
図である。
【図11】実施形態3のプレート式熱交換器の部分断面
図である。
【図12】実施形態3のプレート式熱交換器の分解斜視
図である。
【図13】実施形態4のプレート式熱交換器の部分断面
図である。
【図14】実施形態4のプレート式熱交換器の分解斜視
図である。
【図15】実施形態5における伝熱プレートの重なり合
い状態を示す図である。
【図16】実施形態6における伝熱プレートの重なり合
い状態を示す図である。
【図17】従来のプレート式熱交換器の伝熱プレートを
示す図である。
【図18】(a)は従来のプレート式熱交換器の側面図
であり、(b)は部分拡大図である。
【符号の説明】
(45) 冷媒導入管 (46) 冷媒導出管 (47) 水導入管 (48) 水導出管 (51),(52) フレーム (53)〜(59) 伝熱プレート (61)〜(64) 開口 (81) シール部材 (86) 分割プレート (108) 筐体 (A) 冷媒流路 (B1) 第1水流路 (B2) 第2水流路 (C) 空間部 (P1) 第1伝熱プレート (P2) 第2伝熱プレート
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F28D 9/02 F24F 5/00 F25C 1/00 F28F 3/08

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプレート(P1,P2,85,185)が所定間
    隔を存して積層され、 該各プレート(P1,P2,85,185)の間に、低温流体が流れる
    低温側流路(A)、高温流体が流れる第1高温側流路(B
    1)、又は高温流体が流れる第2高温側流路(B2)の何れか
    が形成され、 低温側流路(A)と第1高温側流路(B1)と第2高温側流路
    (B2)とが順に繰り返して配置され、 少なくとも上記低温側流路(A)と第1高温側流路(B1)と
    の間のプレート(44a,54,57,180a,190a)及び第2高温側
    流路(B2)と低温側流路(A)との間のプレート(44b,56,180
    b,190b)が、低温流体と高温流体とが熱交換して高温流
    体が過冷却状態まで冷却されるように伝熱プレート(P1,
    P2)で形成されていることを特徴とするプレート式熱交
    換器。
  2. 【請求項2】 複数のプレート(P1,P2,108)が所定間隔
    を存して積層され、 該各プレート(P1,P2,108)の間に、低温流体が流れる低
    温側流路(A)、高温流体が流れる第1高温側流路(B1)、
    高温流体が流れる第2高温側流路(B2)、又は閉鎖空間
    (C)の何れかが形成され、 低温側流路(A)と第1高温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第
    2高温側流路(B2)とが順に繰り返して配置され、 少なくとも上記低温側流路(A)と第1高温側流路(B1)と
    の間のプレート(92,96,102,104)、及び第2高温側流路
    (B2)と低温側流路(A)との間のプレート(95,103)が、低
    温流体と高温流体とが熱交換して高温流体が過冷却状態
    まで冷却されるように伝熱プレート(P1,P2)で形成され
    ていることを特徴とするプレート式熱交換器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプレート式熱交
    換器において、 各プレート(P1,P2,85,108,185)には、低温流体の流入通
    路(5a)を構成する流入用開口(61)及び流出通路(5b)を構
    成する流出用開口(62)と、高温流体の流入通路(5c)を構
    成する流入用開口(63)及び流出通路(5d)を構成する流出
    用開口(64)とが形成され、 低温側流路(A)は低温流体の流入通路(5a)及び流出通路
    (5b)に連通し、第1高温側流路(B1)及び第2高温側流路
    (B2)は高温流体の流入通路(5c)及び流出通路(5d)に連通
    していることを特徴とするプレート式熱交換器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 各プレート(P1,P2)が全て伝熱プレート(P1,P2)で形成さ
    れて等間隔に配設され、低温側流路(A)と第1高温側流
    路(B1)と第2高温側流路(B2)との、プレート(P1,P2)の
    積層方向の幅が等しく形成されていることを特徴とする
    プレート式熱交換器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 各プレート(P1,P2,185)は、伝熱プレート(P1,P2)又は分
    割プレート(185)の何れかに形成され、 第1伝熱プレート(P1)と分割プレート(85,185)と第2伝
    熱プレート(P2)とが順に繰り返して配置され、 上記第1伝熱プレート(P1)と分割プレート(185)との間
    が第1高温側流路(B1)に、分割プレート(185)と第2伝
    熱プレート(P2)との間が第2高温側流路(B2)に、第2伝
    熱プレート(P2)と第1伝熱プレート(P1)との間が低温側
    流路(A)に形成されていることを特徴とするプレート式
    熱交換器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 伝熱プレート(180a,180b,190a,190b)は、第1湾曲部(18
    1)と第2湾曲部(182)とが交互に形成されて両側方に膨
    出する波形部が形成されて成り、 第1伝熱プレート(190a)は、相隣る第2伝熱プレート(1
    80b)に対して該第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(1
    81)と該第2伝熱プレート(180b)の第2湾曲部(182)とが
    対向するように配設され、 第1伝熱プレート(190a)の第2湾曲部(182)と分割プレ
    ート(185)とが接触すると共に、第2伝熱プレート(190
    b)の第1湾曲部(181)と分割プレート(185)とが接触し、 第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(181)と第2伝熱
    プレート(180b)の第2湾曲部(182)との対向部の何れか
    には、隙間(S)が形成されていることを特徴とするプレ
    ート式熱交換器。
  7. 【請求項7】 請求項2に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 各プレート(P1,P2)が全て伝熱プレート(P1,P2)で形成さ
    れて等間隔に配設され、 低温側流路(A)と第1高温側流路(B1)と閉鎖空間(C)と第
    2高温側流路(B2)との、プレート(P1,P2)の積層方向の
    幅が等しく形成されていることを特徴とするプレート式
    熱交換器。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 各プレート(P1,P2,93,94,108)は、伝熱プレート(P1,P2)
    又は分割プレート(93,94,108)の何れかで形成され、 第1伝熱プレート(P1)と第1分割プレート(93)と第2分
    割プレート(94)と第2伝熱プレート(P2)とが順に繰り返
    して配置され、 上記第1伝熱プレート(P1)と第1分割プレート(93)との
    間が第1高温側流路(B1)に、第1分割プレート(93)と第
    2分割プレート(94)との間が閉鎖空間(C)に、第2分割
    プレート(94)と第2伝熱プレート(P2)との間が第2高温
    側流路(B2)に、第2伝熱プレート(P2)と第1伝熱プレー
    ト(P1)との間が低温側流路(A)に形成されていることを
    特徴とするプレート式熱交換器。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のプレート式熱交換器に
    おいて、 伝熱プレート(180a,180b,190a,190b)は、第1湾曲部(18
    1)と第2湾曲部(182)とが交互に形成されて両側方に膨
    出する波形部が形成されて成り、 第1伝熱プレート(190a)は、相隣る第2伝熱プレート(1
    80b)に対して該第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(1
    81)と該第2伝熱プレート(180b)の第2湾曲部(182)とが
    対向するように配設され、 第1伝熱プレート(190a)の第2湾曲部(182)と第1分割
    プレート(185a)とが接触すると共に、第2伝熱プレート
    (190b)の第1湾曲部(181)と第2分割プレート(185b)と
    が接触し、 第1伝熱プレート(190a)の第1湾曲部(181)と第2伝熱
    プレート(180b)の第2湾曲部(182)との対向部の何れか
    には、隙間(S)が形成されていることを特徴とするプレ
    ート式熱交換器。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載のプレート式熱交換器
    において、 閉鎖空間(C)には、非腐食性ガスが密封されていること
    を特徴とするプレート式熱交換器。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載のプレート式熱交換器
    において、 閉鎖空間(C)は、真空状態となっていることを特徴とす
    るプレート式熱交換器。
  12. 【請求項12】 請求項2に記載のプレート式熱交換器
    において、 閉鎖空間(C)には、断熱材が充填されていることを特徴
    とするプレート式熱交換器。
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