JPH1135955A - 超重質油エマルション燃料 - Google Patents
超重質油エマルション燃料Info
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- JPH1135955A JPH1135955A JP19286997A JP19286997A JPH1135955A JP H1135955 A JPH1135955 A JP H1135955A JP 19286997 A JP19286997 A JP 19286997A JP 19286997 A JP19286997 A JP 19286997A JP H1135955 A JPH1135955 A JP H1135955A
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Abstract
ている、燃料としての性質も劣ることのない超重質油エ
マルション燃料を提供すること。 【解決手段】1)超重質油を100重量部、2)水を2
0〜50重量部、3)親水性親油性バランス(HLB)
値が14〜18の非イオン界面活性剤を0.1〜2.0
重量部、及び4)メトキシル化率が20〜40%のメチ
ルセルローズ、ヒドロキシプロポキシル化率が3〜15
%のヒドロキシプロピルメチルセルローズ(HPM
C)、及びヒドロキシエトキシル化率が3〜20%のヒ
ドロキシエチルメチルセルローズ(HEMC)からなる
群より選ばれる一種以上のセルローズ誘導体であって、
B型粘度計を用いて、60rpm、25℃の条件でその
2重量%水溶液の粘度を測定した場合の粘度が3000
mP・s以上であるセルローズ誘導体を0.005〜
1.0重量部、含有してなる超重質油エマルション燃
料。
Description
ン燃料に関する。
燃料資源として、オイルサンド、ビチューメン類(オリ
ノコタール、アサバスカビチューメン)などが埋蔵量が
多いことから非常に注目されている。また、石油系でも
ナフサなどの蒸留留出油分を除いたアスファルト又はそ
の熱処理残渣類は多量に余っている。このような、高温
に加温しないと流動しない油(例えば、石油系アスファ
ルト類及びその油の混合物;石油系アスファルト各種処
理物、その中間製品、残渣、及びそれらの油混合物;高
温で流動しない高流動点油あるいは原油;石油系タール
ピッチ及びその油混合物;ビチューメン類(オリノコタ
ール、アサバスカビチューメン)等)は超重質油と呼ば
れる。これら超重質油は通常、滅圧蒸留残分である42
0〜450℃以上の重質留分を約60〜70重量%以上
含有する油状物質で、そのままでは流動しないか又は数
万mPa・s以上の高粘性を呈するものであることか
ら、超重質油を燃料として使用する場合、超重質油その
ものを280〜300℃程度の高温にしないとハンドリ
ングや霧化などで問題があり、また、配管などの閉塞の
トラブルを起こしやすい。したがって、超重質油は燃料
としては大変使いにくいものと言える。
利用するために、超重質油に界面活性剤や親水性高分子
物質を添加して、超重質油が液滴である水媒体エマルシ
ョンの状態で利用しようとする技術がある(特開平7−
138583号公報等)。このような超重質油がエマル
ションとなった燃料(超重質油エマルション燃料)は常
温でも粘度が比較的小さいことから、非常に扱い易いも
のと言える。
が離れている場合が多く、そのためパイプラインやタン
カーにより遠距離輸送される。上記のような超重質油エ
マルション燃料をかかる手段で輸送する場合、エマルシ
ョンの状態が長期間にわたって安定していることが要求
される。しかしながら、上記の公報に開示されたような
従来の超重質油エマルション燃料では比較的短期間に粘
度が高くなったり、硬い沈降物が生成したり、粒子が凝
集して大きくなったり、油が分離するといった現象がし
ばしば見られ、このような現象は、超重質油エマルショ
ン燃料の遠距離輸送を困難にする要因となっている。
的は、エマルションの状態が長期間にわたって安定して
いる、燃料としての性質も劣ることのない超重質油エマ
ルション燃料を提供することにある。
解決すべく鋭意検討したところ、特定のHLB(Hyd
rophile Lypophile Balanc
e:親水性親油性バランス)値の非イオン界面活性剤
と、特定の高粘度のセルローズ誘導体が配合されてなる
超重質油エマルション燃料は、超重質油(O)が水
(W)の中に乳化された安定な超重質油の水中油滴型
(O/W型)エマルション燃料であり、その状態がより
長期間維持できること、さらにはこの超重質油エマルシ
ョン燃料は水に比較的近い粘度を示し、従来より低温、
例えば80〜90℃の温度で充分な霧化が可能であるこ
とを見出し、本発明を完成させた。
油を100重量部、水を20〜50重量部、親水性親油
性バランス(HLB)値が14〜18の非イオン界面活
性剤を0.1〜2.0重量部、及びメトキシル化率が2
0〜40%のメチルセルローズ、ヒドロキシプロポキシ
ル化率が3〜15%のヒドロキシプロピルメチルセルロ
ーズ(HPMC)、及びヒドロキシエトキシル化率が3
〜20%のヒドロキシエチルメチルセルローズ(HEM
C)からなる群より選ばれる一種以上のセルローズ誘導
体であって、B型粘度計を用いて、60rpm、25℃
の条件でその2重量%水溶液の粘度を測定した場合の粘
度が3000mP・s以上であるセルローズ誘導体を
0.005〜1.0重量部、含有してなる超重質油エマ
ルション燃料、
もポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを含有す
るものである前記〔1〕記載の超重質油エマルション燃
料、〔3〕 さらにイオン性界面活性剤を含有する前
記〔1〕又は〔2〕記載の超重質油エマルション燃料、
〔4〕 イオン性界面活性剤がアニオン界面活性剤で
あり、該アニオン界面活性剤/非イオン界面活性剤(重
量比)が5/95〜40/60の範囲である前記〔3〕
記載の超重質油エマルション燃料、に関するものであ
る。
料は、 1)超重質油を100重量部、 2)水を20〜50重量部、 3)親水性親油性バランス(HLB)値が14〜18の
非イオン界面活性剤を0.1〜2.0重量部、及び 4)メトキシル化率が20〜40%のメチルセルロー
ズ、ヒドロキシプロポキシル化率が3〜15%のヒドロ
キシプロピルメチルセルローズ(HPMC)、及びヒド
ロキシエトキシル化率が3〜20%のヒドロキシエチル
メチルセルローズ(HEMC)からなる群より選ばれる
一種以上のセルローズ誘導体であって、B型粘度計を用
いて、60rpm、25℃の条件でその2重量%水溶液
の粘度を測定した場合の粘度が3000mP・s以上で
あるセルローズ誘導体を0.005〜1.0重量部、 含有してなるものである。
温に加温しないと流動しない油であり、下記の油が例示
される。 (1)石油系アスファルト類及びその油の混合物。 (2)石油系アスファルト各種処理物、その中間製品、
残渣、及びそれらの油混合物。 (3)高温で流動しない高流動点油あるいは原油。 (4)石油系タールピッチ及びその油混合物。 (5)ビチューメン類(オリノコタール、アサバスカビ
チューメン)。
エマルションを製造することが困難なアスファルトさ
え、その対象とすることができる。
重量部に対して水を20〜50重量部、好ましくは25
〜33重量部、より好ましくは26〜30重量部含有し
てなる。エマルション燃料の流動性の観点から超重質油
100重量部に対して20重量部以上含有されることが
好ましく、エマルション燃料の燃焼効率の観点から超重
質油100重量部に対して50重量部以下含有されるこ
とが好ましい。
剤を含有する。非イオン界面活性剤が含有されることに
より、超重質油の粒子の界面に該非イオン界面活性剤が
吸着して粒子が小さくなるのを助けると同時に、非イオ
ン界面活性剤分子内の親水性部分により形成される水和
層による保護作用によって粒子の凝集、合一を妨げるこ
とができる。
性剤の親水性親油性バランス(HLB)値は乳化温度に
よって異なるが、14〜18が好ましく、15〜17が
より好ましい。O/W(水中油滴)型のエマルションの
生成の観点からHLB値は14以上が好ましく、HLB
値が18以下の界面活性剤は油と水との界面に集まりや
すいことから、HLB値は18以下が好ましい。
00重量部に対して0.1〜2.0重量部、好ましくは
0.2〜0.6重量部、より好ましくは0.3〜0.5
重量部含有される。エマルションの生成のしやすさとエ
マルション粒子の安定性の観点から超重質油100重量
部に対して0.1重量部以上含有されていることが好ま
しく、エマルション滴が小さくなりすぎることによる、
エマルションの粘度の上昇を抑える等の観点から超重質
油100重量部に対して2.0重量部以下含有されてい
ることが好ましい。
下に示すものが挙げられる。 (I)フェノール、クレゾール、ブチルフェノール、オ
クチルフェノール、ノニルフェノール、ジノニルフェノ
ール、ドデシルフェノール、パラクミルフェノール、ビ
スフェノールAなどのフェノール性水酸基を有する化合
物のアルキレンオキシド付加物。ただし、アルキレンオ
キシドはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシド及び/又はスチレンオキシドである。 (II)アルキルフェノール、フェノール、メタクレゾ
ール、スチレン化フェノール、ベンジル化フェノールな
どのフェノール性水酸基を有する化合物のホルムアルデ
ヒド縮合物のアルキレンオキシド付加物。縮合度の平均
は1.2〜100、アルキレンオキシドはエチレンオキ
シド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又
はスチレンオキシドである。
肪族アルコール及び/又は脂肪族アミンのアルキレンオ
キシド付加物。アルキレンオキシドはエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又は
スチレンオキシドである。 (IV)エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチ
レンオキシド及びスチレンオキシドからなる群より選ば
れる一種以上のアルキレンオキシドのブロック又はラン
ダム付加重合物。
ン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、サッカロー
ス、ポリグリセリン、エチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコールなどの多価アルコールのアルキレンオキシド
付加物、又はそれら多価アルコールと炭素原子数8〜1
8の脂肪酸とのエステルのアルキレンオキシド付加物。
アルキレンオキシドはエチレンオキシド、プロピレンオ
キシド、ブチレンオキシド及び/又はスチレンオキシド
である。 (VI)エチレンジアミン、テトラエチレンジアミン、
ポリエチレンイミン(重量平均分子量600〜1000
0)などの複数個の活性水素を有する多価アミンのアル
キレンオキシド付加物。アルキレンオキシドはエチレン
オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び
/又はスチレンオキシドである。
と、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、ソルビトール、サッカロース、エチレング
リコール、重量平均分子量1000以下のポリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、重量平均分子量1
000以下のポリプロピレングリコールからなる群より
選ばれる一種以上の多価アルコール及び/又は水0.1
〜5モルとの混合物に、アルキレンオキシドを付加反応
させた生成物。アルキレンオキシドはエチレンオキシ
ド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又は
スチレンオキシドである。
群に含まれる非イオン界面活性剤が最も優れた性能を示
すことから好ましい。とりわけ、非イオン界面活性剤と
しては、ノニルフェノールのエチレンオキシド付加物で
あるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルを少な
くとも含有するものがエマルションの生成のしやすさや
エマルション粒子の安定性などの観点から好ましい。
ても良く、二種以上を混合して用いても良い。
ズ誘導体を含有するものである。かかるセルローズ誘導
体としては、メトキシル化率が20〜40%のメチルセ
ルローズ、メトキシル化率が15〜40%かつヒドロキ
シプロポキシル化率が3〜15%のヒドロキシプロピル
メチルセルローズ(HPMC)、及びメトキシル化率が
15〜40%かつヒドロキシエトキシル化率が3〜20
%のヒドロキシエチルメチルセルローズ(HEMC)が
挙げられる。かかるセルローズ誘導体は単独で用いても
良く、二種以上を混合して用いても良い。
体は、高粘度のもの、具体的にはB型粘度計を用いて、
60rpm、25℃の条件で該セルローズ誘導体の2重
量%水溶液の粘度を測定した場合の粘度が3000mP
a・s以上のものである。粘度はより高いものがエマル
ション粒子の保護効果の観点から好ましく、上記の測定
条件で10000mPa・s以上を示すものがより好ま
しい。
に対して0.005〜1.0重量部、好ましくは0.0
08〜0.2重量部、より好ましくは0.01〜0.1
重量部含有される。所望の効果を発揮させる観点から超
重質油100重量部に対して0.005重量部以上含有
されていることが好ましく、超重質油エマルション燃料
の粘度を抑える観点から超重質油100重量部に対して
1.0重量部以下含有されていることが好ましい。
れてなる超重質油エマルション燃料は、従来より知られ
ている親水性高分子物質を含有してなる超重質油エマル
ション燃料に比較してエマルション系の安定性が向上さ
れたものである。これは、本発明において用いられる特
定のセルローズ誘導体は、その親水性付与効果が大きい
ため、非イオン界面活性剤の温度低下による性能の劣化
を補うことができることによるものと考えられる。
シル化率が20〜40%のものである。メトキシル化率
はより好ましくは25〜35%である。
ズ中のヒドロキシル基がメトキシル基で置換された数)
/(セルローズ中の全ヒドロキシル基の数)〕×100
(%)で算出される値である。
体例としては、例えば、信越化学(株)製のメトローズ
SM−100000、メトローズSM−5000等が挙
げられる。
(HPMC) 本発明において用いられるHPMCはヒドロキシプロポ
キシル化率が3〜15%のものであり、メトキシル化率
が15〜40%かつヒドロキシプロポキシル化率が5〜
20%のものがより好ましい。
ズ中のヒドロキシル基がメトキシル基で置換された数)
/(セルローズ中の全ヒドロキシル基の数)〕×100
(%)で算出される値であり、ヒドロキシプロポキシル
化率は、〔(セルローズ中のヒドロキシル基がヒドロキ
シプロポキシル基で置換された数)/(セルローズ中の
全ヒドロキシル基の数)〕×100(%)で算出される
値である。
ては、例えば、信越化学(株)製のメトローズ90SH
−4000等が挙げられる。
EMC) 本発明において用いられるHEMCは、ヒドロキシエト
キシル化率が3〜20%のものであり、メトキシル化率
が15〜40%のものが好ましい。
ズ中のヒドロキシル基がメトキシル基で置換された数)
/(セルローズ中の全ヒドロキシル基の数)〕×100
(%)で算出される値であり、ヒドロキシエトキシル化
率は、〔(セルローズ中のヒドロキシル基がヒドロキシ
エトキシル基で置換された数)/(セルローズ中の全ヒ
ドロキシル基の数)〕×100(%)で算出される値で
ある。
ては、例えば、信越化学(株)製のメトローズSEW−
4000等が挙げられる。
て、さらにイオン性界面活性剤が配合されることによ
り、一層長期間安定した超重質油エマルション燃料が得
られる。イオン性界面活性剤としてはアニオン性、カチ
オン性、両性のいずれでも良いが、アニオン性の界面活
性剤がコストと性能の観点から好ましい。アニオン界面
活性剤を用いることにより、超重質油粒子の微粒子化や
該粒子の再凝集の防止に与える温度の影響を緩和させる
ことができ、さらにはアニオン界面活性剤の示す親水性
高分子物質の強い保護作用により超重質油エマルション
燃料を長期にわたって低粘度で安定な系とすることがで
きる。
て、非イオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のいずれ
もが含有される場合、その配合比は、アニオン界面活性
剤/非イオン界面活性剤(重量比)で5/95〜40/
60の範囲が好ましく、10/90〜35/65の範囲
がより好ましく、15/85〜30/70の範囲が特に
好ましい。エマルションの粘度を低下させる観点から、
上記の比率は5/95又は5/95よりアニオン界面活
性剤が多いことが好ましく、油滴の凝集、合一を抑え、
エマルション系を安定にさせる観点から、上記の比率は
40/60又は40/60よりアニオン界面活性剤が少
ないことが好ましい。
具体例を以下に示す。 (A)ナフタリン、アルキルナフタリン、アルキルフェ
ノール、アルキルベンゼンなどの芳香族化合物のスルホ
ン酸塩又はスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物。た
だし、ホルムアルデヒドの平均縮合度は1.2〜100
であり、2〜20が好ましい。塩としては、アンモニ
ア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、トリエチルアミンなどの低級アミ
ン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属類等との塩で
ある。
ホン酸塩、及びその誘導体、リグニンスルホン酸とナフ
タリン、アルキルナフタリンなどの芳香族化合物のスル
ホン酸とのホルムアルデヒド縮合物及びその塩。塩は上
記のいずれの場合も、アンモニア、モノエタノールミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノーアミン、トリエ
チルアミンなどの低級アミン、ナトリウム、カリウム、
マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ金属又はアル
カリ土類金属類等との塩である。ホルムアルデヒドの平
均縮合度は1.2〜50であり、2〜20が好ましい。
リグニンの中では、変性リグニン、例えばカルボキシル
基が少し導入されたもの、の方が特に高温で優れた性能
を示すため、好ましい。
及びスチレンスルホン酸と他の共重合性モノマーとの共
重合体又は該共重合体の塩。ただし、重量平均分子量は
500〜50万であり、2000〜10万が好ましい。
塩としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルア
ミンなどの低級アミン、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土
類金属類等との塩である。共重合性モノマーとしては、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、アクリ
ル酸エステル、オレフィン、アリルアルコール及びその
酸化エチレン付加物、アクリルアミドメチルプロピルス
ルホン酸(AMPS)などがその代表例である。
合物又はその塩。重合物の重量平均分子量は500〜5
0万であり、2000〜10万が好ましい。塩として
は、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミンなど
の低級アミン、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、
カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属類
等との塩である。 (E)無水マレイン酸及び/又は無水イタコン酸と他の
共重合性モノマーとの共重合体とその酸及び塩。ただ
し、重量平均分子量は500〜50万であり、好ましく
は1500〜10万である。塩としては、アンモニア、
又はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属類等との
塩である。共重合性モノマーとしては、オレフィン(エ
チレン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、
ヘプテン、オクテン、ノネン、デセン、ウンデセン、ド
デセン、トリデセン、テトラデセン、ペンタデセン、ヘ
キサデセン)、スチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エス
テル、メタクリル酸、アクリル酸などである。 (F)液状ポリブタジエンのマレイン化物及びその塩。
ただし、液状ポリブタジエンの重量平均分子量は500
〜20万であり、1000〜5万が好ましい。マレイン
化度は水に溶解するのに必要なだけで良く、好ましくは
40〜70%である。塩としては、アンモニア、又はナ
トリウム、カリウムなどのアルカリ金属類等との塩であ
る。
つ、次のアニオン界面活性剤。 (1)炭素原子数4〜18のアルコールの硫酸エステル
塩。ただし、塩としては、アンモニア、モノエタノール
アミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、
トリエチルアミンなどの低級アミン、ナトリウム、カリ
ウム、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ金属又
はアルカリ土類金属類等との塩である。ドデシル硫酸ナ
トリウム、オクチル硫酸ナトリウムなどがその代表例で
ある。 (2)炭素原子数4〜18のアルカン、アルケン及び/
又はアルキルアリールスルホン酸又はその塩。ただし、
塩としては、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルア
ミンなどの低級アミン、ナトリウム、カリウム、マグネ
シウム、カルシウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土
類金属類等との塩である。ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、ブチルナフタリンスルホン酸ナトリウム、
ドデカンスルホン酸ナトリウムが代表例である。
化合物のアルキレンオキシド付加物の硫酸化物又はリン
酸エステル化物及びそれらとの塩。塩としては、アンモ
ニア、又はナトリウム、カリウム、マグネシウム、カル
シウムなどのアルカリ金属又はアルカリ土類金属類等と
の塩である。ポリオキシエチレン(3モル)ノニルフェ
ニルエーテルの硫酸エステルナトリウム塩、ポリオキシ
エチレン(3モル)ドデシルエーテルのリン酸エステル
ナトリウム塩がその代表例である。 (4)炭素原子数4〜22の飽和又は不飽和脂肪酸のエ
ステルであるスルホコハク酸塩。ただし、塩としては、
アンモニア、又はナトリウム、カリウムなどのアルカリ
金属類等との塩である。ジオクチルスルホコハク酸ナト
リウム塩、又はアンモニウム塩、ジブチルスルホコハク
酸ナトリウム塩などがその代表例である。
ホン酸又はその塩。アルキル基は炭素原子数8〜18の
アルキル基であり、塩としては、アンモニア、又はナト
リウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムなどのア
ルカリ金属又はアルカリ土類金属類等との塩である。 (6)ロジン又はその塩。塩としては、アンモニア、又
はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属類等との塩
である。ロジンと高級脂肪酸の混合酸であるトール油混
酸とその塩もこの中に含まれる。 (7)炭素原子数4〜18のアルカン又はアルケン脂肪
酸とその塩。塩としては、アンモニア、又はカリウム、
ナトリウムなどのアルカリ金属類等との塩である。 (8)α−スルホ高級(C8 〜C20)脂肪酸アルキル
(メチル又はエチル)エステル塩。塩としてはナトリウ
ム、カリウム、アンモニアとの塩である。
リグニンスルホン酸塩やリグニンスルホン酸とナフタリ
ンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物やそれらの塩、
ナフタリンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物が総
合的に優れた性能を示すため、好適である。
も良く、二種以上混合して用いても良い。
してなるものであり、特定のセルローズ誘導体が含有さ
れているため、従来の超重質油エマルション燃料より、
エマルション系が長期間安定して維持される。
活性剤、親水性高分子物質等を含有してなる従来の超重
質油エマルション燃料の製造方法と同様の方法で製造す
ることができる。具体的には、適当な撹拌装置を用いて
各成分を混合すれば良い。
型の攪拌装置が好ましい。また、所望により二つ以上の
装置を組み合わせても良い。具体的には、例えば、パイ
プラインホモミキサーや、矢羽根タービン翼、プロピラ
翼、ブルマージン翼、バドル翼などの翼を有するミキサ
ーが挙げられる。
は、混合時のせん断力が1100/秒以上であることが
好ましく、より好ましくは4000/秒以上であり、特
に好ましくは5000〜30000/秒である。超重質
油粒子の粒径を均一にする観点から、せん断力は110
0/秒以上であることが好ましく、超重質油粒子同士の
衝突による凝集や合一を抑える観点から、せん断力は3
0000/秒以下が好ましい。液滴の粒径が均一に近い
ほど、そのエマルションはより安定になる傾向があるた
めである。
は、超重質油が混合できる程度の粘度を示す程度に、超
重質油、混合装置及び/又は他の成分を加熱することが
好ましい。具体的な温度としては、50〜100℃程度
で良い。
れらの実施例に限定されるものではない。
ルローズ、HPMC又はHEMC)のそれぞれの所定量
をその合計が150gになるように秤量し、800mL
遠沈管に入れ、75℃に加温した。一定温度に達した
後、油として110℃に加温した中東石油系アスファル
ト(針入度60〜80)を加え、ダブルヘリカルリボン
翼を有する攪拌機を用いて回転数60rpmで5分間予
備的に混合した後、次いで、特殊機化工製、TKホモミ
キサー(低粘度攪拌翼付)で、6000rpmにて3分
間攪拌しエマルション燃料を調製した。得られたエマル
ション燃料を60℃で保温し、一定温度に達した後、粘
度を測定した。
し、状態を1日後、7日後、21日後、1ヵ月後、3ヵ
月後と観察し、さらにその一部を取り出して、100メ
ッシュの篩の通過量(率)を測定した。粘度は芝浦シス
テム(株)ビスメトロンVS−AI型、No.2、ロー
ター60rpmで測定した。篩の通過率は、50℃の雰
囲気でφ70mmの100メッシュステンレス製篩に、
約10gの試料を載せて静置し、10分後の篩の通過量
を測定して算出した。結果を表1〜表8に示す。
過率、エマルション静置後の分散状態の肉眼観察を総合
して行った。◎>○>△>×の順に良好であり、△以上
が一応、効果が認められる系である。
うな表面層1、中間層2及び沈降層3の三層の状況を観
察して、それぞれ表面層、中間層、沈降層に分けて評価
した。
それが大きくなった油膜の大小を観察した。分散状態は
油滴なし<油滴少量<油膜少量<油膜多量の順に悪化す
る。
を観察した。乳化状態は乳化良好<若干クリーム状<ク
リーム状<一部分離<分離の順に悪化する。
フト沈降物<ソフト沈降物<若干ハード沈降物<ハード
沈降物の順に悪化する。ソフト沈降物はやわらかく再分
散が容易な沈降物であり、ハード沈降物は固く、再分散
が困難な沈降物である。
す。 ・メチルセルローズ−1:メトキシル化率28%、2重
量%水溶液の粘度10500mPa・s(25℃、60
rpm、B型)、商品名 メトローズSM−10000
0、信越化学(株)製 ・メチルセルローズ−2:メトキシル化率28%、2重
量%水溶液の粘度5000mPa・s(25℃、60r
pm、B型)、商品名 メトローズSM−50000、
信越化学(株)製 ・メチルセルローズ−3:メトキシル化率29%、2重
量%水溶液の粘度4100mPa・s(25℃、60r
pm、B型)、商品名 メトローズSM−30000、
信越化学(株)製 ・HPMC−1:メトキシル化率15〜40%、ヒドロ
キシプロポキシル化率10%、2重量%水溶液の粘度4
500mPa・s(25℃、60rpm、B型)、商品
名 メトローズ90SH−4000、信越化学(株)製
0%、ヒドロキシプロポキシル化率8%、2重量%水溶
液の粘度1500mPa・s(25℃、60rpm、B
型)、商品名 メトローズ90SH−1500、信越化
学(株)製 ・HEMC−1:メトキシル化率15〜40%、ヒドロ
キシエトキシル化率12%、2重量%水溶液の粘度40
00mPa・s(25℃、60rpm、B型)、商品名
メトローズSEW−4000、信越化学(株)製 ・HEMC−2:メトキシル化率15〜40%、ヒドロ
キシエトキシル化率12%、2重量%水溶液の粘度14
00mPa・s(25℃、60rpm、B型)、商品名
メトローズSEW−1400、信越化学(株)製
ション燃料はいずれもエマルションが安定したものであ
った(テスト番号1〜24)。とりわけ、アニオン界面
活性剤と非イオン界面活性剤が特定の比率を有するもの
は、エマルションの安定性に優れたものであった(テス
ト番号14〜19)。一方、セルローズ誘導体の粘度が
所定の範囲より低い例や非イオン界面活性剤のHLB値
が本発明の範囲外の例は、エマルションの安定性が悪
く、3ヵ月後の粘度や霧化性も劣悪なものであった(テ
スト番号25〜29)。
長期間放置してもエマルションが安定しており、さらに
放置後の粘度も低く、霧化も容易なものである。したが
って、燃料として非常に扱い易く、優れている。
管の略示図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 超重質油を100重量部、 水を20〜50重量部、 親水性親油性バランス(HLB)値が14〜18の非イ
オン界面活性剤を0.1〜2.0重量部、及びメトキシ
ル化率が20〜40%のメチルセルローズ、ヒドロキシ
プロポキシル化率が3〜15%のヒドロキシプロピルメ
チルセルローズ(HPMC)、及びヒドロキシエトキシ
ル化率が3〜20%のヒドロキシエチルメチルセルロー
ズ(HEMC)からなる群より選ばれる一種以上のセル
ローズ誘導体であって、B型粘度計を用いて、60rp
m、25℃の条件でその2重量%水溶液の粘度を測定し
た場合の粘度が3000mP・s以上であるセルローズ
誘導体を0.005〜1.0重量部、含有してなる超重
質油エマルション燃料。 - 【請求項2】 非イオン界面活性剤が少なくともポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテルを含有するもので
ある請求項1記載の超重質油エマルション燃料。 - 【請求項3】 さらにイオン性界面活性剤を含有する請
求項1又は2記載の超重質油エマルション燃料。 - 【請求項4】 イオン性界面活性剤がアニオン界面活性
剤であり、該アニオン界面活性剤/非イオン界面活性剤
(重量比)が5/95〜40/60の範囲である請求項
3記載の超重質油エマルション燃料。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19286997A JP3662719B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 超重質油エマルション燃料 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19286997A JP3662719B2 (ja) | 1997-07-17 | 1997-07-17 | 超重質油エマルション燃料 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1135955A true JPH1135955A (ja) | 1999-02-09 |
JP3662719B2 JP3662719B2 (ja) | 2005-06-22 |
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JP (1) | JP3662719B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20030001663A (ko) * | 2001-06-26 | 2003-01-08 | 이공석 | 에멀젼연료의 첨가제 |
-
1997
- 1997-07-17 JP JP19286997A patent/JP3662719B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20030001663A (ko) * | 2001-06-26 | 2003-01-08 | 이공석 | 에멀젼연료의 첨가제 |
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