JPH1135952A - 筒内直接噴射式ガソリンエンジン用ガソリン添加剤 - Google Patents

筒内直接噴射式ガソリンエンジン用ガソリン添加剤

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JPH1135952A
JPH1135952A JP20990397A JP20990397A JPH1135952A JP H1135952 A JPH1135952 A JP H1135952A JP 20990397 A JP20990397 A JP 20990397A JP 20990397 A JP20990397 A JP 20990397A JP H1135952 A JPH1135952 A JP H1135952A
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JP
Japan
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group
isomers
branched
linear
gasoline
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JP20990397A
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English (en)
Inventor
Tadashi Yoshimura
匡史 吉村
Atsushi Akimoto
淳 秋本
Toru Yoshii
透 吉井
Tokuichi Ichikawa
徳市 市川
Tatsuo Komata
達雄 小俣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 筒内直接噴射式ガソリンエンジン用ガソ
リン添加剤はOH基を1〜4個有する炭素数1〜30の
アルコール化合物(但し、フェノール性OH基を有する
化合物を除く)からなる。 【効果】 高圧燃料ポンプの駆動トルクの増加を抑制
し、さらにはエンジンの耐久性を向上させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内直接噴射式ガ
ソリンエンジン用ガソリン添加剤に関し、詳しくは、燃
料ポンプの駆動トルクの増加を抑制し、さらにはエンジ
ンの耐久性に対しても優れた筒内直接噴射式ガソリンエ
ンジン用ガソリン添加剤に関する。
【0002】
【従来技術】省資源及び地球温暖化抑制の観点から世界
的に化石燃料の使用を減らすことが求められており、ガ
ソリン自動車に対しては燃費の向上が最大の課題となっ
ている。また、都市部の中にはNOxなどの汚染物質が
環境基準を達成していない地域もあり、ガソリン自動車
に対してもさらなる汚染物質の低減が求められている。
このような要求に対しガソリン自動車で燃費の向上及び
排出ガス中環境汚染物質の低減を同時に行うためには、
筒内直接噴射式ガソリンエンジンが最も有力であると考
えられている。従来のガソリンエンジンは吸気ポート内
にガソリンを噴射することで、ガソリンと空気の均一予
混合気を形成していた。一方、筒内直接噴射式ガソリン
エンジンはディーゼルエンジンのように燃焼室内に直接
ガソリンを噴射する。これにより、点火プラグ近傍は濃
い混合気であるが燃焼室全体では超希薄となる成層混合
気の形成を可能としている。このような成層混合気を形
成することで超希薄状態での燃焼を可能とし、ディーゼ
ルエンジンレベルまで燃費を向上することが可能とな
る。また燃焼室内に直接ガソリンを噴射するため、従来
のエンジンで起きたようなガソリンの蒸発遅れがなくな
り、精度の高い燃料噴射量制御を可能とし、触媒の効果
を最大限引き出すことで、排出ガス中の環境汚染物質の
低減を図れることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、筒内直接噴
射式ガソリンエンジンでは、燃焼室内にガソリンを噴射
するため、噴射してから点火するまでの期間が非常に短
いので、燃料の霧化を促進する必要がある。このため、
筒内直接噴射式ガソリンエンジンは高圧ポンプにより燃
料の噴射圧を高め、霧化の促進を行っている。しかしな
がら、高圧燃料ポンプの冷却および潤滑は供給燃料であ
るガソリンで行っているが、ガソリンの潤滑性は、軽
油、重油などに比べてきわめて低く高圧燃料ポンプの磨
耗、耐久性ひいては高圧燃料ポンプの駆動トルクの増加
によるエンジン性能の低下が懸念される。そこで、本発
明は、このような状況を鑑みなされたものであり、その
目的は、燃料ポンプの駆動トルクの増加を抑制し、さら
にはエンジンの耐久性を向上させる効果に優れた筒内直
接噴射式ガソリンエンジン用ガソリン添加剤を提供する
ことにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の添加剤を
用いた場合、ガソリンの潤滑性が向上することを見出
し、本発明を完成するに至ったのである。すなわち、本
発明の筒内直接噴射式ガソリンエンジン用ガソリン添加
剤は、OH基を1〜4個有する炭素数1〜30のアルコ
ール化合物(但し、フェノール性OH基を有する化合物
を除く)からなるものである。
【0005】
【発明の実施の態様】本発明におけるアルコール化合物
は、OH基を1〜4個有し、かつ炭素数が1〜30のも
のであるが、ガソリンへの溶解性により優れる点からO
H基は3個以下であることが望ましい。また、ガソリン
の潤滑性を向上させる効果により優れる点から、OH基
を2個以上有することが望ましい。また、OH基を2個
以上有する場合には、特にガソリンの潤滑性を向上させ
る効果が高いことから、少なくとも2つのOH基が互い
に隣接した炭素原子または同一の炭素原子に結合してい
ることが好ましく、全てのOH基が互いに隣接した炭素
原子または同一の炭素原子に結合しているものがより好
ましい。本発明におけるアルコール化合物において、1
〜4個のOH基が結合する炭素原子の位置は任意である
が、特にガソリンの潤滑性を向上させる効果が高いこと
から、少なくとも1つのOH基が1級炭素原子(末端炭
素原子)に結合していることが好ましい。さらに言え
ば、少なくとも1つのOH基が1級炭素に結合し、かつ
当該1級炭素原子に隣接した炭素原子に少なくとも1つ
のOH基が結合したているか、あるいは1〜3個のOH
基全てが1級炭素原子に結合していることが最も好まし
い。本発明におけるアルコール化合物の炭素数は、ガソ
リンへの溶解性がより一層良好であり、また潤滑性がよ
り一層向上することから、4以上であることが好まし
く、より好ましくは8以上、最も好ましくは12以上で
ある。この炭素数の上限は、端素数が30を越えるとガ
ソリンの低温性能に悪影響を及ぼす恐れがあることか
ら、好ましくは26以下、より好ましくは20以下、最
も好ましくは18以下である。なお、本発明におけるア
ルコール化合物には、フェノール性OH基を有する化合
物、つまり芳香族環に直接結合した水酸基を有する化合
物は含まれない。
【0006】本発明で使用可能なアルコール化合物は、
下記の化合物の炭素原子に結合する任意の1〜4個の水
素原子が、OH基で置換された構造を有している。 (A)炭素数1〜30の炭化水素化合物 (B)窒素原子および/または酸素原子を含む炭素数1
〜30の炭化水素化合物 上記の化合物(A)としては、(a)炭素数1〜30の
アルカン類、(b)炭素数2〜30のアルケン類、
(c)炭素数4〜30のアルカジエン類、(d)炭素数
6〜30のアルカトリエン類、(e)炭素数8〜30の
アルカテトラエン類、炭素数5〜7のシクロアルカン
類、(f)炭素数5〜7のシクロアルケン類、(g)炭
素数6〜30のアルキルシクロアルカン類、(h)炭素
数6〜30のアルキルシクロアルケン類、(i)炭素数
7〜30のアリールアルカン類等が挙げられる。 (a)炭素数1〜30のアルカンとしては、例えば、メ
タン、エタン、直鎖状または分岐状のプロパン、直鎖状
または分岐状のブタン、直鎖状または分岐状のペンタ
ン、直鎖状または分岐状のヘキサン、直鎖状または分岐
状のヘプタン、直鎖状または分岐状のオクタン、直鎖状
または分岐状のノナン、直鎖状または分岐状のデカン、
直鎖状または分岐状のウンデカン、直鎖状または分岐状
のドデカン、直鎖状または分岐状のトリデカン、直鎖状
または分岐状のテトラデカン、直鎖状または分岐状のペ
ンタデカン、直鎖状または分岐状のヘキサデカン、直鎖
状または分岐状のヘプタデカン、直鎖状または分岐状オ
クタデカン、直鎖状または分岐状のノナデカン、直鎖状
または分岐状のイコサン、直鎖状または分岐状のヘンイ
コサン、直鎖状または分岐状のドコサン、直鎖状または
分岐状のトリコサン、直鎖状または分岐状のテトラコサ
ン、直鎖状または分岐状のペンタコサン、直鎖状または
分岐状のヘキサコサン、直鎖状または分岐状のヘプタコ
サン、直鎖状または分岐状のオクタコサン、直鎖状また
は分岐状のノナコサン、直鎖状または分岐状のトリアコ
ンタン等が挙げられる。 (b)炭素数2〜30のアルケン類としては、例えば、
エチレン、直鎖状または分岐状のプロペン、直鎖状また
は分岐状のブテン、直鎖状または分岐状のペンテン、直
鎖状または分岐状のヘキセン、直鎖状または分岐状のヘ
プテン、直鎖状または分岐状のオクテン、直鎖状または
分岐状のノネン、直鎖状または分岐状のデセン、直鎖状
または分岐状のウンデセン、直鎖状または分岐状のドデ
セン、直鎖状または分岐状のトリデセン、直鎖状または
分岐状のテトラデセン、直鎖状または分岐状のペンタデ
セン、直鎖状または分岐状のヘキサデセン、直鎖状また
は分岐状のヘプタデセン、直鎖状または分岐状のオクタ
デセン、直鎖状または分岐状のノナデセン、直鎖状また
は分岐状のイコセン、直鎖状または分岐状のヘンイコセ
ン、直鎖状または分岐状のドコセン、直鎖状または分岐
状のトリコセン、直鎖状または分岐状のテトラコセン、
直鎖状または分岐状のペンタコセン、直鎖状または分岐
状のヘキサコセン、直鎖状または分岐状のヘプタコセ
ン、直鎖状または分岐状のオクタコセン、直鎖状または
分岐状のノナコセン、直鎖状または分岐状のトリアコン
テン等が挙げられる。 (c)炭素数4〜30のアルカジエンとしては、例え
ば、ブタジエン、直鎖状または分岐状のペンタジエン、
直鎖状または分岐状のヘキサジエン、直鎖状または分岐
状のヘプタジエン、直鎖状または分岐状のオクタジエ
ン、直鎖状または分岐状のノナジエン、直鎖状または分
岐状のデカジエン、直鎖状または分岐状のウンデカジエ
ン、直鎖状または分岐状のドデカジエン、直鎖状または
分岐状のトリデカジエン、直鎖状または分岐状のテトラ
デカジエン、直鎖状または分岐状のペンタデカジエン、
直鎖状または分岐状のヘキサデカジエン、直鎖状または
分岐状のヘプタデカジエン、直鎖状または分岐状オクタ
デカジエン、直鎖状または分岐状のノナデカジエン、直
鎖状または分岐状のイコサジエン、直鎖状または分岐状
のヘンイコサジエン、直鎖状または分岐状のドコサジエ
ン、直鎖状または分岐状のトリコサジエン、直鎖状また
は分岐状のテトラコサジエン、直鎖状または分岐状のペ
ンタコサジエン、直鎖状または分岐状のヘキサコサジエ
ン、直鎖状または分岐状のヘプタコサジエン、直鎖状ま
たは分岐状のオクタコサジエン、直鎖状または分岐状の
ノナコサジエン、直鎖状または分岐状のトリアコンタジ
エン等が挙げられる。 (d)炭素数6〜30のアルカトリエンとしては、例え
ば、直鎖状または分岐状のヘキサトリエン、直鎖状また
は分岐状のヘプタトリエン、直鎖状または分岐状のオク
タトリエン、直鎖状または分岐状のノナトリエン、直鎖
状または分岐状のデカトリエン、直鎖状または分岐状の
ウンデカトリエン、直鎖状または分岐状のドデカトリエ
ン、直鎖状または分岐状のトリデカトリエン、直鎖状ま
たは分岐状のテトラデカトリエン、直鎖状または分岐状
のペンタデカトリエン、直鎖状または分岐状のヘキサデ
カトリエン、直鎖状または分岐状のヘプタデカトリエ
ン、直鎖状または分岐状オクタデカトリエン、直鎖状ま
たは分岐状のノナデカトリエン、直鎖状または分岐状の
イコサトリエン、直鎖状または分岐状のヘンイコサトリ
エン、直鎖状または分岐状のドコサトリエン、直鎖状ま
たは分岐状のトリコサトリエン、直鎖状または分岐状の
テトラコサトリエン、直鎖状または分岐状のペンタコサ
トリエン、直鎖状または分岐状のヘキサコサトリエン、
直鎖状または分岐状のヘプタコサトリエン、直鎖状また
は分岐状のオクタコサトリエン、直鎖状または分岐状の
ノナコサトリエン、直鎖状または分岐状のトリアコンタ
トリエン等が挙げられる。 (e)炭素数8〜30のアルカテトラエンとしては、例
えば、直鎖状または分岐状のオクタテトラエン、直鎖状
または分岐状のノナテトラエン、直鎖状または分岐状の
デカテトラエン、直鎖状または分岐状のウンデカテトラ
エン、直鎖状または分岐状のドデカテトラエン、直鎖状
または分岐状のトリデカテトラエン、直鎖状または分岐
状のテトラデカテトラエン、直鎖状または分岐状のペン
タデカテトラエン、直鎖状または分岐状のヘキサデカテ
トラエン、直鎖状または分岐状のヘプタデカテトラエ
ン、直鎖状または分岐状オクタデカテトラエン、直鎖状
または分岐状のノナデカテトラエン、直鎖状または分岐
状のイコサテトラエン、直鎖状または分岐状のヘンイコ
サテトラエン、直鎖状または分岐状のドコサテトラエ
ン、直鎖状または分岐状のトリコサテトラエン、直鎖状
または分岐状のテトラコサテトラエン、直鎖状または分
岐状のペンタコサテトラエン、直鎖状または分岐状のヘ
キサコサテトラエン、直鎖状または分岐状のヘプタコサ
テトラエン、直鎖状または分岐状のオクタコサテトラエ
ン、直鎖状または分岐状のノナコサテトラエン、直鎖状
または分岐状のトリアコンタテトラエン等が挙げられ
る。 (f)炭素数5〜7のシクロアルカンとしては、例え
ば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン
などが挙げられる。 (g)炭素数5〜7のシクロアルケンとしては、例え
ば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン
などが挙げられる。 (h)炭素数6〜30のアルキルシクロアルカンとして
は、例えば、メチルシクロペンタン、ジメチルシクロペ
ンタン(全ての置換異性体を含む)、エチルシクロペン
タン(全ての置換異性体を含む)、メチルエチルシクロ
ペンタン(全ての置換異性体を含む)、プロピルシクロ
ペンタン(全てのプロピル基の異性体を含む)、ブチル
シクロペンタン(全てのブチル基の異性体を含む)、ジ
エチルシクロペンタン(全ての置換異性体を含む)、ペ
ンチルシクロペンタン(全てのペンチル基の異性体を含
む)、ヘキシルシクロペンタン(全てのヘキシル基の異
性体を含む)、ヘプチルシクロペンタン(全てのヘプチ
ル基の異性体を含む)、オクチルシクロペンタン(全て
のオクチル基の異性体を含む)、ノニルシクロペンタン
(全てのノニル基の異性体を含む)、デシルシクロペン
タン(全てのデシル基の異性体を含む)、ウンデシルシ
クロペンタン(全てのウンデシル基の異性体を含む)、
ドデシルシクロペンタン(全てのドデシル基の異性体を
含む)、トリデシルシクロペンタン(全てのトリデシル
基の異性体を含む)、テトラデシルシクロペンタン(全
てのテトラデシル基の異性体を含む)、ペンタデシルシ
クロペンタン(全てのペンタデシル基の異性体を含
む)、ヘキサデシルシクロペンタン(全てのヘキサデシ
ル基の異性体を含む)、ヘプタデシルシクロペンタン
(全てのヘプタデシル基の異性体を含む)、オクタデシ
ルシクロペンタン(全てのオクタデシル基の異性体を含
む)、ノナデシルシクロペンタン(全てのノナデシル基
の異性体を含む)、イコシルシクロペンタン(全てのイ
コシル基の異性体を含む)、ヘンイコシルシクロペンタ
ン(全てのヘンイコシル基の異性体を含む)、ドコシル
シクロペンタン(全てのドコシル基の異性体を含む)、
トリコシルシクロペンタン(全てのトリコシル基の異性
体を含む)、テトラコシルシクロペンタン(全てのテト
ラコシル基の異性体を含む)、ペンタコシルシクロペン
タン(全てのペンタコシル基の異性体を含む)、メチル
シクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン(全ての置換
異性体を含む)、エチルシクロヘキサン(全ての置換異
性体を含む)、メチルエチルシクロヘキサン(全ての置
換異性体を含む)、プロピルシクロヘキサン(全てのプ
ロピル基の異性体を含む)、ブチルシクロヘキサン(全
てのブチル基の異性体を含む)、ジエチルシクロヘキサ
ン(全ての置換異性体を含む)、ペンチルシクロヘキサ
ン(全てのペンチル基の異性体を含む)、ヘキシルシク
ロヘキサン(全てのヘキシル基の異性体を含む)、ヘプ
チルシクロヘキサン(全てのヘプチル基の異性体を含
む)、オクチルシクロヘキサン(全てのオクチル基の異
性体を含む)、ノニルシクロヘキサン(全てのノニル基
の異性体を含む)、デシルシクロヘキサン(全てのデシ
ル基の異性体を含む)、ウンデシルシクロヘキサン(全
てのウンデシル基の異性体を含む)、ドデシルシクロヘ
キサン(全てのドデシル基の異性体を含む)、トリデシ
ルシクロヘキサン(全てのトリデシル基の異性体を含
む)、テトラデシルシクロヘキサン(全てのテトラデシ
ル基の異性体を含む)、ペンタデシルシクロヘキサン
(全てのペンタデシル基の異性体を含む)、ヘキサデシ
ルシクロヘキサン(全てのヘキサデシル基の異性体を含
む)、ヘプタデシルシクロヘキサン(全てのヘプタデシ
ル基の異性体を含む)、オクタデシルシクロヘキサン
(全てのオクタデシル基の異性体を含む)、ノナデシル
シクロヘキサン(全てのノナデシル基の異性体を含
む)、イコシルシクロヘキサン(全てのイコシル基の異
性体を含む)、ヘンイコシルシクロヘキサン(全てのヘ
ンイコシル基の異性体を含む)、ドコシルシクロヘキサ
ン(全てのドコシル基の異性体を含む)、トリコシルシ
クロヘキサン(全てのトリコシル基の異性体を含む)、
テトラコシルシクロヘキサン(全てのテトラコシル基の
異性体を含む)、メチルシクロヘプタン、ジメチルシク
ロヘプタン(全ての置換異性体を含む)、エチルシクロ
ヘプタン(全ての置換異性体を含む)、メチルエチルシ
クロヘプタン(全ての置換異性体を含む)、プロピルシ
クロヘプタン(全てのプロピル基の異性体を含む)、ブ
チルシクロヘプタン(全てのブチル基の異性体を含
む)、ジエチルシクロヘプタン(全ての置換異性体を含
む)、ペンチルシクロヘプタン(全てのペンチル基の異
性体を含む)、ヘキシルシクロヘプタン(全てのヘキシ
ル基の異性体を含む)、ヘプチルシクロヘプタン(全て
のヘプチル基の異性体を含む)、オクチルシクロヘプタ
ン(全てのオクチル基の異性体を含む)、ノニルシクロ
ヘプタン(全てのノニル基の異性体を含む)、デシルシ
クロヘプタン(全てのデシル基の異性体を含む)、ウン
デシルシクロヘプタン(全てのウンデシル基の異性体を
含む)、ドデシルシクロヘプタン(全てのドデシル基の
異性体を含む)、トリデシルシクロヘプタン(全てのト
リデシル基の異性体を含む)、テトラデシルシクロヘプ
タン(全てのテトラデシル基の異性体を含む)、ペンタ
デシルシクロヘプタン(全てのペンタデシル基の異性体
を含む)、ヘキサデシルシクロヘプタン(全てのヘキサ
デシル基の異性体を含む)、ヘプタデシルシクロヘプタ
ン(全てのヘプタデシル基の異性体を含む)、オクタデ
シルシクロヘプタン(全てのオクタデシル基の異性体を
含む)、ノナデシルシクロヘプタン(全てのノナデシル
基の異性体を含む)、イコシルシクロヘプタン(全ての
イコシル基の異性体を含む)、ヘンイコシルシクロヘプ
タン(全てのヘンイコシル基の異性体を含む)、ドコシ
ルシクロヘプタン(全てのドコシル基の異性体を含
む)、トリコシルシクロヘプタン(全てのトリコシル基
の異性体を含む)等が挙げられる。 (i)炭素数6〜30のアルキルシクロアルケンとして
は、例えば、メチルシクロペンテン(全ての置換異性体
を含む)、ジメチルシクロペンテン(全ての置換異性体
を含む)、エチルシクロペンテン(全ての置換異性体を
含む)、メチルエチルシクロペンテン(全ての置換異性
体を含む)、ジエチルシクロペンテン(全ての置換異性
体を含む)、メチルシクロヘキセン(全ての置換異性体
を含む)、ジメチルシクロヘキセン(全ての置換異性体
を含む)、エチルシクロヘキセン(全ての置換異性体を
含む)、メチルエチルシクロヘキセン(全ての置換異性
体を含む)、ジエチルシクロヘキセン(全ての置換異性
体を含む)、メチルシクロヘプテン(全ての置換異性体
を含む)、ジメチルシクロヘプテン(全ての置換異性体
を含む)、エチルシクロヘプテン(全ての置換異性体を
含む)、メチルエチルシクロヘプテン(全ての置換異性
体を含む)等が挙げられる。 (j)炭素数7〜30のアリールアルカンとしては、例
えば、トルエン、エチルベンゼン、プロピルベンゼン
(プロピル基の異性体を含む)、ブチルベンゼン(ブチ
ル基の異性体を含む)、ペンチルベンゼン(ペンチル基
の異性体を含む)、ヘキシルベンゼン(ヘキシル基の異
性体を含む)、ヘプチルベンゼン(ヘプチル基の異性体
を含む)、オクチルベンゼン(オクチル基の異性体を含
む)、ノニルベンゼン(ノニル基の異性体を含む)、デ
シルベンゼン(デシル基の異性体を含む)、ウンデシル
ベンゼン(ウンデシル基の異性体を含む)、ドデシルベ
ンゼン(ドデシル基の異性体を含む)、トリデシルベン
ゼン(トリデシル基の異性体を含む)、テトラデシルベ
ンゼン(テトラデシル基の異性体を含む)、ペンタデシ
ルベンゼン(ペンタデシル基の異性体を含む)、ヘキサ
デシルベンゼン(ヘキサデシル基の異性体を含む)、ヘ
プタデシルベンゼン(ヘプタデシル基の異性体を含
む)、オクタデシルベンゼン(オクタデシル基の異性体
を含む)、ノナデシルベンゼン(ノナデシル基の異性体
を含む)、イコシルベンゼン(イコシル基の異性体を含
む)、ヘンイコシルベンゼン(ヘンイコシル基の異性体
を含む)、ドコシルベンゼン(ドコシル基の異性体を含
む)、トリコシルベンゼン(トリコシル基の異性体を含
む)、テトラコシルベンゼン(テトラコシル基の異性体
を含む)等が挙げられる。
【0007】上記した中でも、化合物(A)としては、
アルカン類、アルケン類、アルカジエン類、アルカトリ
エン類、アルカテトラエン類、アルキルシクロアルカン
類、アルキルシクロアルケン類、アリールアルカン類が
好ましく、アルカン類、アルケン類、アルカジエン類、
アルカトリエン類、アルカテトラエン類、アルキルシク
ロアルカン類がより好ましく、アルカン類、アルケン
類、アルカジエン類、アルカトリエン類、アルカテトラ
エン類がさらに好ましい。そして、この中でも直鎖状の
ものが最も好ましい。また、これらの中でも特に、ガソ
リンの潤滑性を向上させる効果により優れる、溶解性に
より優れる、より貯蔵中に蒸発しにくいなどの点から、
炭素数は4以上、好ましくは8以上、より好ましくは1
2以上であることが望ましく、ガソリンの低温性能によ
り優れる点から、炭素数は26以下、好ましくは20以
下、より好ましくは18以下であることが望ましい。
【0008】化合物(B)には、下記の式(1)で表さ
れる含窒素炭化水素化合物および式(2)で表される含
酸素炭化水素化合物が含まれる。 (式中、R1、R2およびR3はそれぞれ別個に水素原子
または炭素数1〜20の炭化水素基を示す。ただし、R
1、R2およびR3の合計炭素数は1〜30である。) R4−O−R5 (2) (式中、R4およびR5はそれぞれ別個に炭素数1〜20
の炭化水素基または炭素数1〜20のアシル基を示す。
ただし、R4およびR5の合計炭素数は1〜30であ
る。) 上記式(1)において、炭素数1〜20の炭化水素基と
しては、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜
20のアルケニル基、炭素数5〜7のシクロアルキル
基、炭素数6〜20のアルキルシクロアルキル基、
炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜20のアリ
ールアルキル基、炭素数7〜20のアルキルアリール
基等が挙げられる。 炭素数1〜20のアルキル基としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、直
鎖状または分岐状のブチル基、直鎖状または分岐状のペ
ンチル基、直鎖状または分岐状のヘキシル基、直鎖状ま
たは分岐状のヘプチル基、直鎖状または分岐状のオクチ
ル基、直鎖状または分岐状のノニル基、直鎖状または分
岐状のデシル基、直鎖状または分岐状のウンデシル基、
直鎖状または分岐状のドデシル基、直鎖状または分岐状
のトリデシル基、直鎖状または分岐状のテトラデシル
基、直鎖状または分岐状のペンタデシル基、直鎖状また
は分岐状のヘキサデシル基、直鎖状または分岐状のヘプ
タデシル基、直鎖状または分岐状のオクタデシル基、直
鎖状または分岐状のノナデシル基、直鎖状または分岐状
のイコシル基等が挙げられる。 炭素数2〜20のアルケニル基としては、例えば、エ
テニル基、直鎖状または分岐状のプロペニル基、直鎖状
または分岐状のブテニル基、直鎖状または分岐状のペン
テニル基、直鎖状または分岐状のヘキセニル基、直鎖状
または分岐状のヘプテニル基、直鎖状または分岐状のオ
クテニル基、直鎖状または分岐状のノネニル基、直鎖状
または分岐状のデセニル基、直鎖状または分岐状のウン
デセニル基、直鎖状または分岐状のドデセニル基、直鎖
状または分岐状のトリデセニル基、直鎖状または分岐状
のテトラデセニル基、直鎖状または分岐状のペンタデセ
ニル基、直鎖状または分岐状のヘキサデセニル基、直鎖
状または分岐状のヘプタデセニル基、直鎖状または分岐
状のオクタデセニル基、直鎖状または分岐状のノナデセ
ニル基、直鎖状または分岐状のイコセニル基等が挙げら
れる。 炭素数5〜7のシクロアルキル基としては、例えば、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル
基等が挙げられる 炭素数6〜20のアルキルシクロアルキル基として
は、例えば、メチルシクロペンチル基(全ての置換異性
体を含む)、ジメチルシクロペンチル基(全ての置換異
性体を含む)、エチルシクロペンチル基(全ての置換異
性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての
置換異性体を含む)、プロピルシクロペンチル基(全て
のプロピル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての置換異性体を
含む)、ブチルシクロペンチル基(全てのブチル基の異
性体および全ての置換異性体を含む)、ペンチルシクロ
ペンチル基(全てのペンチル基の異性体および全ての置
換異性体を含む)、ヘキシルシクロペンチル基(全ての
ヘキシル基の異性体および全ての置換異性体を含む)、
ヘプチルシクロペンチル基(全てのヘプチル基の異性体
および全ての置換異性体を含む)、オクチルシクロペン
チル基(全てのオクチル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、ノニルシクロペンチル基(全てのノニル
基の異性体および全ての置換異性体を含む)、デシルシ
クロペンチル基(全てのデシル基の異性体および全ての
置換異性体を含む)、ウンデシルシクロペンチル基(全
てのウンデシル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、ドデシルシクロペンチル基(全てのドデシル基の
異性体および全ての置換異性体を含む)、トリデシルシ
クロペンチル基(全てのトリデシル基の異性体および全
ての置換異性体を含む)、テトラデシルシクロペンチル
基(全てのテトラデシル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、ペンタデシルシクロペンチル基(全ての
ペンタデシル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、メチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含
む)、ジメチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を
含む)、エチルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を
含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての置換異
性体を含む)、プロピルシクロヘキシル基(全てのプロ
ピル基の異性体および全ての置換異性体を含む)、ジエ
チルシクロヘキシル基(全ての置換異性体を含む)、ブ
チルシクロヘキシル基(全てのブチル基の異性体および
全ての置換異性体を含む)、ペンチルシクロヘキシル基
(全てのペンチル基の異性体および全ての置換異性体を
含む)、ヘキシルシクロヘキシル基(全てのヘキシル基
の異性体および全ての置換異性体を含む)、ヘプチルシ
クロヘキシル基(全てのヘプチル基の異性体および全て
の置換異性体を含む)、オクチルシクロヘキシル基(全
てのオクチル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、ノニルシクロヘキシル基(全てのノニル基の異性
体および全ての置換異性体を含む)、デシルシクロヘキ
シル基(全てのデシル基の異性体および全ての置換異性
体を含む)、ウンデシルシクロヘキシル基(全てのウン
デシル基の異性体および全ての置換異性体を含む)、ド
デシルシクロヘキシル基(全てのドデシル基の異性体お
よび全ての置換異性体を含む)、トリデシルシクロヘキ
シル基(全てのトリデシル基の異性体および全ての置換
異性体を含む)、テトラデシルシクロヘキシル基(全て
のテトラデシル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、メチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含
む)、ジメチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を
含む)、エチルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を
含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての置換異
性体を含む)、プロピルシクロヘプチル基(全てのプロ
ピル基の異性体および全ての置換異性体を含む)、ジエ
チルシクロヘプチル基(全ての置換異性体を含む)、ブ
チルシクロヘプチル基(全てのブチル基の異性体および
全ての置換異性体を含む)、ペンチルシクロヘプチル基
(全てのペンチル基の異性体および全ての置換異性体を
含む)、ヘキシルシクロヘプチル基(全てのヘキシル基
の異性体および全ての置換異性体を含む)、ヘプチルシ
クロヘプチル基(全てのヘプチル基の異性体および全て
の置換異性体を含む)、オクチルシクロヘプチル基(全
てのオクチル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、ノニルシクロヘプチル基(全てのノニル基の異性
体および全ての置換異性体を含む)、デシルシクロヘプ
チル基(全てのデシル基の異性体および全ての置換異性
体を含む)、ウンデシルシクロヘプチル基(全てのウン
デシル基の異性体および全ての置換異性体を含む)、ド
デシルシクロヘプチル基(全てのドデシル基の異性体お
よび全ての置換異性体を含む)、トリデシルシクロヘプ
チル基(全てのトリデシル基の異性体および全ての置換
異性体を含む)等が挙げられる。 炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、
ナフチル基等が挙げられる。 炭素数7〜20のアリールアルキル基としては、例え
ば、ベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニル
エチル基(フェネチル基)、フェニルプロピル基(全て
のプロピル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、フェニルブチル基(全てのブチル基の異性体およ
び全ての置換異性体を含む)、フェニルペンチル基(全
てのペンチル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、フェニルヘキシル基(全てのヘキシル基の異性体
および全ての置換異性体を含む)、フェニルヘプチル基
(全てのヘプチル基の異性体および全ての置換異性体を
含む)、フェニルオクチル基(全てのオクチル基の異性
体および全ての置換異性体を含む)、フェニルノニル基
(全てのノニル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、フェニルデシル基(全てのデシル基の異性体およ
び全ての置換異性体を含む)、フェニルウンデシル基
(全てのウンデシル基の異性体および全ての置換異性体
を含む)、フェニルドデシル基(全てのドデシル基の異
性体および全ての置換異性体を含む)、フェニルトリデ
シル基(全てのトリデシル基の異性体および全ての置換
異性体を含む)、フェニルテトラデシル基(全てのテト
ラデシル基の異性体および全ての置換異性体を含む)等
が挙げられる。 炭素数7〜20のアルキルアリール基としては、例え
ば、メチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、ジ
メチルフェニル基(全ての置換異性体を含む)、エチル
フェニル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルフェ
ニル基(全てのプロピル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、ブチルフェニル基(全てのブチル基の異
性体および全ての置換異性体を含む)、ペンチルフェニ
ル基(全てのペンチル基の異性体および全ての置換異性
体を含む)、ヘキシルフェニル基(全てのヘキシル基の
異性体および全ての置換異性体を含む)、ヘプチルフェ
ニル基(全てのヘプチル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、オクチルフェニル基(全てのオクチル基
の異性体および全ての置換異性体を含む)、ノニルフェ
ニル基(全てのノニル基の異性体および全ての置換異性
体を含む)、デシルフェニル基(全てのデシル基の異性
体および全ての置換異性体を含む)、ウンデシルフェニ
ル基(全てのウンデシル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、ドデシルフェニル基(全てのドデシル基
の異性体および全ての置換異性体を含む)、トリデシル
フェニル基(全てのトリデシル基の異性体および全ての
置換異性体を含む)、テトラデシルフェニル基(全ての
テトラデシル基の異性体および全ての置換異性体を含
む)、メチルナフチル基(全ての置換異性体を含む)、
ジメチルナフチル基(全ての置換異性体を含む)、エチ
ルナフチル基(全ての置換異性体を含む)、プロピルナ
フチル基(全てのプロピル基の異性体および全ての置換
異性体を含む)、ブチルナフチル基(全てのブチル基の
異性体および全ての置換異性体を含む)、ペンチルナフ
チル基(全てのペンチル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、ヘキシルナフチル基(全てのヘキシル基
の異性体および全ての置換異性体を含む)、ヘプチルナ
フチル基(全てのヘプチル基の異性体および全ての置換
異性体を含む)、オクチルナフチル基(全てのオクチル
基の異性体および全ての置換異性体を含む)、ノニルナ
フチル基(全てのノニル基の異性体および全ての置換異
性体を含む)、デシルナフチル基(全てのデシル基の異
性体および全ての置換異性体を含む)等が挙げられる。
上記した中でも、R1、R2およびR3としては、アルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アリールアルキル基
が好ましく、アルキル基、アルケニル基がより好まし
い。
【0009】上記式(1)で表される含窒素炭化水素化
合物を具体的に例示すれば、トリブチルアミン、ジブチ
ルオクチルアミン、ジブチルドデシルアミン、ジブチル
オクタデシルアミン、ブチルジオクチルアミン、ブチル
オクチルドデシルアミン、ブチルオクチルオクタデシル
アミン、ブチルジドデシルアミン、トリオクチルアミ
ン、ジオクチルドデシルアミン、ジブチルブテニルアミ
ン、ジブチルオクテニルアミン、ブチルブテニルオクチ
ルアミン、ジブチルドデセニルアミン、ブチルブテニル
ドデシルアミン、ジブチルオクタデセニルアミン、ブチ
ルブテニルオクタデシルアミン、ブテニルジオクチルア
ミン、ブチルオクチルオクテニルアミン、ブテニルオク
チルドデシルアミン、ブチルオクテニルドデシルアミ
ン、ブチルオクチルドデセニルアミン、ブテニルオクチ
ルオクタデシルアミン、ブチルオクテニルオクタデシル
アミン、ブチルオクチルオクタデセニルアミン、ブテニ
ルジドデシルアミン、ブチルドデシルドデセニルアミ
ン、ジオクチルオクテニルアミン、オクチルオクテニル
ドデシルアミン、ジオクチルドデセニルアミン、ブチル
ジブテニルアミン、ジブテニルオクチルアミン、ブチル
ブテニルオクテニルアミン、ジブテニルドデシルアミ
ン、ブチルブテニルドデセニルアミン、ジブテニルオク
タデシルアミン、ブチルブテニルオクタデシルアミン、
ブテニルオクチルオクテニルアミン、ブチルジオクテニ
ルアミン、ブテニルオクテニルドデシルアミン、ブテニ
ルオクチルドデセニルアミン、ブチルオクテニルドデセ
ニルアミン、ブテニルオクテニルオクタデシルアミン、
ブテニルオクチルオクタデセニルアミン、ブチルオクテ
ニルオクタデセニルアミン、ブテニルドデシルドデセニ
ルアミン、ブチルジドデセニルアミン、オクチルジオク
テニルアミン、ジオクテニルドデシルアミン、オクチル
オクテニルドデセニルアミン、トリブテニルアミン、ジ
ブテニルオクテニルアミン、ジブテニルドデセニルアミ
ン、ジブテニルオクタデセニルアミン、ブテニルジオク
テニルアミン、ブテニルオクテニルドデセニルアミン、
ブテニルオクテニルオクタデセニルアミン、ブテニルジ
ドデセニルアミン、トリオクテニルアミン、ジオクテニ
ルドデセニルアミン、等が挙げられる。
【0010】また、上記式(2)における炭素数1〜2
0の炭化水素基としては、炭素数1〜20のアルキル
基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数5〜7
のシクロアルキル基、炭素数6〜20のアルキルシク
ロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素
数7〜20のアリールアルキル基、炭素数7〜20の
アルキルアリール基等が挙げられる。そして、これらの
アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アルキ
ルシクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基
およびアルキルアリール基の具体例としては、上記式
(1)のR1、R2およびR3に関して先に列挙した各具
体例と同じものが挙げられる。上記式(2)における炭
素数1〜20のアシル基としては、具体的には、アセチ
ル基、直鎖状または分岐状のプロピオニル基、直鎖状ま
たは分岐状のブタノイル基、直鎖状または分岐状のペン
タノイル基、直鎖状または分岐状のヘキサノイル基、直
鎖状または分岐状のヘプタノイル基、直鎖状または分岐
状のオクタノイル基、直鎖状または分岐状のノナノイル
基、直鎖状または分岐状のデカノイル基、直鎖状または
分岐状のウンデカノイル基、直鎖状または分岐状のドデ
カノイル基、直鎖状または分岐状のトリデカノイル基、
直鎖状または分岐状のテトラデカノイル基、直鎖状また
は分岐状のペンタデカノイル基、直鎖状または分岐状の
ヘキサデカノイル基、直鎖状または分岐状のヘプタデカ
ノイル基、直鎖状または分岐状のオクタデカノイル基、
直鎖状または分岐状のノナデカノイル基、直鎖状または
分岐状のイコサノイル基、プロペノイル基、直鎖状また
は分岐状のブテノイル基、直鎖状または分岐状のペンテ
ノイル基、直鎖状または分岐状のヘキセノイル基、直鎖
状または分岐状のヘプテノイル基、直鎖状または分岐状
のオクテノイル基、直鎖状または分岐状のノネノイル
基、直鎖状または分岐状のデセノイル基、直鎖状または
分岐状のウンデセノイル基、直鎖状または分岐状のドデ
セノイル基、直鎖状または分岐状のトリデセノイル基、
直鎖状または分岐状のテトラデセノイル基、直鎖状また
は分岐状のペンタデセノイル基、直鎖状または分岐状の
ヘキサデセノイル基、直鎖状または分岐状のヘプタデセ
ノイル基、直鎖状または分岐状のオクタデセノイル基、
直鎖状または分岐状のノナデセノイル基、直鎖状または
分岐状のイコセノイル基等が挙げられる。上記した中で
も、R4およびR5としては、アルキル基、アルケニル
基、アルキルシクロアルキル基、アリール基、アリール
アルキル基が好ましく、アルキル基、アルケニル基がよ
り好ましい。
【0011】上記式(2)で表される含窒素炭化水素化
合物の具体例を例示すれば、ジブチルエーテル、ブチル
オクチルエーテル、ブチルドデシルエーテル、ブチルオ
クタデシルエーテル、ジオクチルエーテル、オクチルド
デシルエーテル、オクチルオクタデシルエーテル、ジド
デシルエーテル、ドデシルオクタデシルエーテル、ブチ
ルブテニルエーテル、ブテニルオクチルエーテル、ブチ
ルオクテニルエーテル、ブテニルドデシルエーテル、ブ
チルドデセニルエーテル、ブテニルオクタデシルエーテ
ル、ブチルオクタデセニルエーテル、オクチルオクテニ
ルエーテル、オクチルドデセニルエーテル、オクテニル
ドデシルエーテル、オクテニルオクタデシルエーテル、
オクチルオクタデセニルエーテル、ドデシルドデセニル
エーテル、ドデセニルオクタデシルエーテル、ドデシル
オクタデセニルエーテル、ジブテニルエーテル、ブテニ
ルオクテニルエーテル、ブテニルドデセニルエーテル、
ブテニルオクタデセニルエーテル、ジオクテニルエーテ
ル、オクテニルドデセニルエーテル、オクテニルオクタ
デセニルエーテル、ジドデセニルエーテル、ドデセニル
オクタデセニルエーテル、等が挙げられる。
【0012】本発明においてアルコール化合物として
は、上記した化合物(A)、すなわち、炭素数1〜30
の炭化水素化合物の炭素原子に結合する1〜4個の任意
の水素原子が水酸基で置換された構造を有するものが好
ましく用いられる。中でも特に、炭素数12〜18のア
ルカン類、アルケン類、アルカジエン類、アルカトリエ
ン類またはアルカテトラエン類(これらは直鎖状である
ことがより好ましい)の炭素原子に結合した2〜3個の
水素原子がOH基で置換された構造にあり、しかも当該
OH基の全てが互いに隣接した炭素原子または同一の炭
素原子に結合し、かつ少なくとも1つのOH基が1級炭
素原子に結合したアルコール化合物がより好ましい。こ
のような化合物としては、具体的には、1,1−ドデカ
ンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,1,1−
ドデカントリオール、1,1,2−ドデカントリオー
ル、1,2,2−ドデカントリオール、1,2,3−ド
デカントリオール、1,1−トリデカンジオール、1,
2−トリデカンジオール、1,1,1−トリデカントリ
オール、1,1,2−トリデカントリオール、1,2,
2−トリデカントリオール、1,2,3−トリデカント
リオール、1,1−テトラデカンジオール、1,2−テ
トラデカンジオール、1,1,1−テトラデカントリオ
ール、1,1,2−テトラデカントリオール、1,2,
2−テトラデカントリオール、1,2,3−テトラデカ
ントリオール、1,1−ペンタデカンジオール、1,2
−ペンタデカンジオール、1,1,1−ペンタデカント
リオール、1,1,2−ペンタデカントリオール、1,
2,2−ペンタデカントリオール、1,2,3−ペンタ
デカントリオール、1,1−ヘキサデカンジオール、
1,2−ヘキサデカンジオール、1,1,1−ヘキサデ
カントリオール、1,1,2−ヘキサデカントリオー
ル、1,2,2−ヘキサデカントリオール、1,2,3
−ヘキサデカントリオール、1,1−ヘプタデカンジオ
ール、1,2−ヘプタデカンジオール、1,1,1−ヘ
プタデカントリオール、1,1,2−ヘプタデカントリ
オール、1,2,2−ヘプタデカントリオール、1,
2,3−ヘプタデカントリオール、1,1−オクタデカ
ンジオール、1,2−オクタデカンジオール、1,1,
1−オクタデカントリオール、1,1,2−オクタデカ
ントリオール、1,2,2−オクタデカントリオール、
1,2,3−オクタデカントリオール;1,1−ドデセ
ンジオール、1,2−ドデセンジオール、1,1,1−
ドデセントリオール、1,1,2−ドデセントリオー
ル、1,2,2−ドデセントリオール、1,2,3−ド
デセンジオール、1,1−トリデセンジオール、1,2
−トリデセンジオール、1,1,1−トリデセントリオ
ール、1,1,2−トリデセントリオール、1,2,2
−トリデセントリオール、1,2,3−トリデセンジオ
ール、1,1−テトラデセンジオール、1,2−テトラ
デセンジオール、1,1,1−テトラデセントリオー
ル、1,1,2−テトラデセントリオール、1,2,2
−テトラデセントリオール、1,2,3−テトラデセン
ジオール、1,1−ペンタデセンジオール、1,2−ペ
ンタデセンジオール、1,1,1−ペンタデセントリオ
ール、1,1,2−ペンタデセントリオール、1,2,
2−ペンタデセントリオール、1,2,3−ペンタデセ
ンジオール、1,1−ヘキサデセンジオール、1,2−
ヘキサデセンジオール、1,1,1−ヘキサデセントリ
オール、1,1,2−ヘキサデセントリオール、1,
2,2−ヘキサデセントリオール、1,2,3−ヘキサ
デセントリオール、1,1−ヘプタデセンジオール、
1,2−ヘプタデセンジオール、1,1,1−ヘプタデ
セントリオール、1,1,2−ヘプタデセントリオー
ル、1,2,2−ヘプタデセントリオール、1,2,3
−ヘプタデセントリオール、1,1−オクタデセンジオ
ール、1,2−オクタデセンジオール、1,1,1−オ
クタデセントリオール、1,1,2−オクタデセントリ
オール、1,2,2−オクタデセントリオール、1,
2,3−オクタデセントリオール;ドデカジエン−1,
1−ジオール、ドデカジエン−1,2−ジオール、ドデ
カジエン−1,1,1−トリオール、ドデカジエン−
1,1,2−トリオール、ドデカジエン−1,2,2−
トリオール、ドデカジエン−1,2,3−トリオール、
トリデカジエン−1,1−ジオール、トリデカジエン−
1,2−ジオール、トリデカジエン−1,1,1−トリ
オール、トリデカジエン−1,1,2−トリオール、ト
リデカジエン−1,2,2−トリオール、トリデカジエ
ン−1,2,3−トリオール、テトラデカジエン−1,
1−ジオール、テトラデカジエン−1,2−ジオール、
テトラデカジエン−1,1,1−トリオール、テトラデ
カジエン−1,1,2−トリオール、テトラデカジエン
−1,2,2−トリオール、テトラデカジエン−1,
2,3−トリオール、ペンタデカジエン−1,1−ジオ
ール、ペンタデカジエン−1,2−ジオール、ペンタデ
カジエン−1,1,1−トリオール、ペンタデカジエン
−1,1,2−トリオール、ペンタデカジエン−1,
2,2−トリオール、ペンタデカジエン−1,2,3−
トリオール、ヘキサデカジエン−1,1−ジオール、ヘ
キサデカジエン−1,2−ジオール、ヘキサデカジエン
−1,1,1−トリオール、ヘキサデカジエン−1,
1,2−トリオール、ヘキサデカジエン−1,2,2−
トリオール、ヘキサデカジエン−1,2,3−トリオー
ル、ヘプタデカジエン−1,1−ジオール、ヘプタデカ
ジエン−1,2−ジオール、ヘプタデカジエン−1,
1,1−トリオール、ヘプタデカジエン−1,1,2−
トリオール、ヘプタデカジエン−1,2,2−トリオー
ル、ヘプタデカジエン−1,2,3−トリオール、オク
タデカジエン−1,1−ジオール、オクタデカジエン−
1,2−ジオール、オクタデカジエン−1,1,1−ト
リオール、オクタデカジエン−1,1,2−トリオー
ル、オクタデカジエン−1,2,2−トリオール、オク
ダデカジエン−1,2,3−トリオール;ドデカトリエ
ン−1,1−ジオール、ドデカトリエン−1,2−ジオ
ール、ドデカトリエン−1,1,1−トリオール、ドデ
カトリエン−1,1,2−トリオール、ドデカトリエン
−1,2,2−トリオール、ドデカトリエン−1,2,
3−トリオール、トリデカトリエン−1,1−ジオー
ル、トリデカトリエン−1,2−ジオール、トリデカト
リエン−1,1,1−トリオール、トリデカトリエン−
1,1,2−トリオール、トリデカトリエン−1,2,
2−トリオール、トリデカトリエン−1,2,3−トリ
オール、テトラデカトリエン−1,1−ジオール、テト
ラデカトリエン−1,2−ジオール、テトラデカトリエ
ン−1,1,1−トリオール、テトラデカトリエン−
1,1,2−トリオール、テトラデカトリエン−1,
2,2−トリオール、テトラデカトリエン−1,2,3
−トリオール、ペンタデカトリエン−1,1−ジオー
ル、ペンタデカトリエン−1,2−ジオール、ペンタデ
カトリエン−1,1,1−トリオール、ペンタデカトリ
エン−1,1,2−トリオール、ペンタデカトリエン−
1,2,2−トリオール、ペンタデカトリエン−1,
2,3−トリオール、ヘキサデカトリエン−1,1−ジ
オール、ヘキサデカトリエン−1,2−ジオール、ヘキ
サデカトリエン−1,1,1−トリオール、ヘキサデカ
トリエン−1,1,2−トリオール、ヘキサデカトリエ
ン−1,2,2−トリオール、ヘキサデカトリエン−
1,2,3−トリオール、ヘプタデカトリエン−1,1
−ジオール、ヘプタデカトリエン−1,2−ジオール、
ヘプタデカトリエン−1,1,1−トリオール、ヘプタ
デカトリエン−1,1,2−トリオール、ヘプタデカト
リエン−1,2,2−トリオール、ヘプタデカトリエン
−1,2,3−トリオール、オクタデカトリエン−1,
1−ジオール、オクタデカトリエン−1,2−ジオー
ル、オクタデカトリエン−1,1,1−トリオール、オ
クタデカトリエン−1,1,2−トリオール、オクタデ
カトリエン−1,2,2−トリオール、オクダデカトリ
エン−1,2,3−トリオール;ドデカテトラエン−
1,1−ジオール、ドデカテトラエン−1,2−ジオー
ル、ドデカテトラエン−1,1,1−トリオール、ドデ
カテトラエン−1,1,2−トリオール、ドデカテトラ
エン−1,2,2−トリオール、ドデカテトラエン−
1,2,3−トリオール、トリデカテトラエン−1,1
−ジオール、トリデカテトラエン−1,2−ジオール、
トリデカテトラエン−1,1,1−トリオール、トリデ
カテトラエン−1,1,2−トリオール、トリデカテト
ラエン−1,2,2−トリオール、トリデカテトラエン
−1,2,3−トリオール、テトラデカテトラエン−
1,1−ジオール、テトラデカテトラエン−1,2−ジ
オール、テトラデカテトラエン−1,1,1−トリオー
ル、テトラデカテトラエン−1,1,2−トリオール、
テトラデカテトラエン−1,2,2−トリオール、テト
ラデカテトラエン−1,2,3−トリオール、ペンタデ
カテトラエン−1,1−ジオール、ペンタデカテトラエ
ン−1,2−ジオール、ペンタデカテトラエン−1,
1,1−トリオール、ペンタデカテトラエン−1,1,
2−トリオール、ペンタデカテトラエン−1,2,2−
トリオール、ペンタデカテトラエン−1,2,3−トリ
オール、ヘキサデカテトラエン−1,1−ジオール、ヘ
キサデカテトラエン−1,2−ジオール、ヘキサデカテ
トラエン−1,1,1−トリオール、ヘキサデカテトラ
エン−1,1,2−トリオール、ヘキサデカテトラエン
−1,2,2−トリオール、ヘキサデカテトラエン−
1,2,3−トリオール、ヘプタデカテトラエン−1,
1−ジオール、ヘプタデカテトラエン−1,2−ジオー
ル、ヘプタデカテトラエン−1,1,1−トリオール、
ヘプタデカテトラエン−1,1,2−トリオール、ヘプ
タデカテトラエン−1,2,2−トリオール、ヘプタデ
カテトラエン−1,2,3−トリオール、オクタデカテ
トラエン−1,1−ジオール、オクタデカテトラエン−
1,2−ジオール、オクタデカテトラエン−1,1,1
−トリオール、オクタデカテトラエン−1,1,2−ト
リオール、オクタデカテトラエン−1,2,2−トリオ
ール、オクダデカテトラエン−1,2,3−トリオー
ル;等が挙げられる。本発明ではこれらのアルコール化
合物の何れかを単独で使用することができる外、2種以
上の混合物を用いることができる。
【0013】本発明におけるアルコール化合物はガソリ
ン用添加剤として非常に有用な化合物であり、ベースガ
ソリンおよび必要に応じてその他のガソリン添加剤と混
合して得られるガソリン組成物として用いられる。ガソ
リン組成物中のアルコール化合物の含有量については特
に規定されるものではないが、通常は、ガソリン組成物
全量基準で、0.001〜10質量%となるように選ば
れる。潤滑性を向上させるためには、含有量の下限値が
0.001質量%、好ましくは0.003質量%、より
好ましくは0.005質量%、さらにより好ましくは
0.01質量%、最も好ましくは0.015質量%であ
ることが望ましい。また、ガソリンの諸性能に悪影響を
及ぼさない、それ以上添加しても効果の向上が期待でき
ないなどの点から、含有量の上限値が1質量%、好まし
くは0.1質量%、より好ましくは0.08質量%、最
も好ましくは0.05質量%であることが望ましい。ま
た、特にOH基を2個以上有するアルコール化合物につ
いては、その含有量が0.05質量%以下、好ましくは
0.03質量%以下、より好ましくは0.02質量%以
下であれば、ガソリンの潤滑性を十分向上させることが
できる。
【0014】上記ベースガソリンは、任意の方法で製造
することができる。この際用いられるガソリン基材とし
ては、具体的には例えば、任意の性状を有する、原油を
常圧蒸留して得られる軽質ナフサ;接触分解法、水素化
分解法などで得られる分解ガソリン;接触改質法で得ら
れる改質ガソリン;オレフィンの重合によって得られる
重合ガソリン;イソブタンなどの炭化水素に低級オレフ
ィンを付加(アルキル化)することによって得られるア
ルキレート;軽質ナフサを異性化装置でイソパラフィン
に転化して得られる異性化ガソリン;脱n−パラフィン
油;ブタン;芳香族炭化水素化合物;プロピレンを二量
化し、続いてこれを水素化して得られるパラフィン留分
などが挙げられる。典型的な配合例を示すと、無鉛ガソ
リンは、例えば (1)改質ガソリン:0〜70容量% (2)改質ガソリンの軽質留分(沸点範囲:25〜12
0℃程度):0〜35容量% (3)改質ガソリンの重質留分(沸点範囲:110℃〜
200℃程度): 0〜45容量% (4)分解ガソリン:0〜50容量% (5)分解ガソリンの軽質留分(沸点範囲:25〜90
℃程度):0〜45容量% (6)分解ガソリンの重質留分(沸点範囲:90〜20
0℃程度):0〜40容量% (7)アルキレート:0〜40容量% (8)プロピレンを二量化し、続いてこれを水素化して
得られるパラフィン留分:0〜30容量% (9)異性化ガソリン:0〜30容量% (10)MTBE:0〜15容量% (11)軽質ナフサ:0〜20容量% (12)ブタン:0〜10容量% を調合することによって得ることができる。また、ベー
スガソリンを製造するにあたっては、ベンゼンの含有量
を低減させる必要がある場合がある。その際のベンゼン
の低減方法は任意であるが、特にベンゼンは改質ガソリ
ン中に多く含まれていることから、改質ガソリンの配合
割合を少なくすること、および (1)改質ガソリンを蒸留してベンゼン留分を除去する (2)改質ガソリン中のベンゼンをスルホラン等の溶剤
を用いて抽出する (3)改質ガソリン中のベンゼンを他の化合物に転化す
る (A)ベンゼンを水素化しシクロヘキサン、メチルシク
ロペンタン等に転化する (B)ベンゼンおよび炭素数9以上の芳香族炭化水素化
合物とを反応させ、トルエン、キシレン、エチルベンゼ
ン等に転化する (C)ベンゼンを低級オレフィン(エチレン、プロピレ
ン等)または低級アルコール(メタノール、エタノール
等)を用いてアルキル化する (4)接触改質装置の原料として、炭素数6の炭化水素
化合物を蒸留して除去した脱硫重質ナフサを用いる (5)接触改質装置の運転条件を変更する などの方法によって、改質ガソリン中のベンゼン濃度を
低下させる処理を行い、これをガソリン基材として用い
ることなどが、好適なものとして挙げられる。
【0015】また、その他のガソリン添加剤としては、
具体的には例えばコハク酸イミド、ポリアルキルアミ
ン、ポリエーテルアミンなどの清浄分散剤;フェノール
系、アミン系などの酸化防止剤;シッフ型化合物やチオ
アミド型化合物などの金属不活性化剤;有機リン系化合
物などの表面着火防止剤;多価アルコールおよびそのエ
ーテルなどの氷結防止剤;有機酸のアルカリ金属塩また
はアルカリ土類金属塩、高級アルコール硫酸エステルな
どの助燃剤;アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活
性剤、両性界面活性剤などの帯電防止剤;アゾ染料など
の着色剤;アルケニルコハク酸エステルなどのさび止め
剤;キリザニン、クマリンなどの識別剤;天然精油合成
香料などの着臭剤等が挙げられる。これらの添加剤は、
1種または2種以上を添加することができ、その合計添
加量はガソリン組成物全量基準で0.1質量%以下とす
ることが好ましい。
【0016】また、ベースガソリン、アルコール化合物
および必要に応じてその他のガソリン添加剤からなるガ
ソリン組成物の性状、組成については、特に規定される
ものではない。しかしながら、通常、JIS K 22
54「石油製品−蒸留試験方法」によって測定される蒸
留性状が、下記を満たすことが望ましい。 10容量%留出温度(T10):35〜55℃ 30容量%留出温度(T30):55〜75℃ 50容量%留出温度(T50):75〜100℃ 70容量%留出温度(T70):100〜130℃ 90容量%留出温度(T90):110〜160℃ 蒸留終点 :130〜210℃ T10の下限値は35℃、好ましくは40℃であることが
望ましい。35℃に満たない場合はインジェクタ内でガ
ソリンコーキングを生じる可能性がある。一方、T10
上限値は55℃、好ましくは50℃、より好ましくは4
8℃であることが望ましい。55℃を超える場合には、
低温始動性に不具合を生じる可能性がある。T30の下限
値は55℃、好ましくは60℃であることが望ましい。
55℃に満たない場合は高温運転性に不具合を生じたり
インジェクタ内でガソリンのコーキングを生じたりする
可能性がある。一方、T30の上限値は75℃、好ましく
は70℃、より好ましくは68℃であることが望まし
い。75℃を超える場合には、低温運転性に不具合を生
じる可能性がある。T50の下限値は75℃、好ましくは
80℃であることが望ましい。75℃に満たない場合は
高温運転性に不具合を生じる可能性がある。一方、T50
の上限値は100℃、好ましくは95℃、より好ましく
は93℃であることが望ましい。100℃を超える場合
には、低温および常温運転性に不具合を生じる可能性が
ある。T70の下限値は100℃であることが望ましい。
一方、T70の上限値は130℃、好ましくは125℃、
より好ましくは123℃、最も好ましくは120℃であ
ることが望ましい。130℃を越える場合は低温および
常温運転性に不具合を生じる可能性がある。T90の下限
値は110℃、好ましくは120℃であることが望まし
い。一方、T90の上限値は、低温および常温運転性の点
から、またエンジンオイルのガソリンによる希釈を低減
させ、排出ガスの増加、エンジンオイルの劣化およびス
ラッジの発生を防止することができるなどの点から、1
60℃、好ましくは150℃、より好ましくは140℃
であることが望ましい。蒸留終点の下限値は130℃で
あることが望ましい。一方、蒸留終点の上限値は、21
0℃、好ましくは200℃、より好ましくは195℃、
最も好ましくは190℃であることが望ましい。終点が
210℃を越える場合は常温運転性に不具合を生じる可
能性がある。
【0017】また、上記ガソリン組成物の蒸気圧にはな
んら制限はないが、インジェクタ内でのガソリンコーキ
ングの不具合が生じず、またエバポエミッションの量が
抑えられることから、蒸気圧が70kPa以下、好まし
くは65kPa以下、より好ましくは60kPa以下、
最も好ましくは55kPa以下であることが望ましい。
ここで言う蒸気圧とは、JIS K 2258「原油及
び燃料油蒸気圧試験方法(リ−ド法)」により測定され
る蒸気圧(リード蒸気圧(RVP)を意味する。上記ガ
ソリン組成物の密度(15℃)にはなんら制限はない
が、0.73〜0.77g/cm3であることが望まし
い。密度の下限値は0.73g/cm3、好ましくは
0.735g/cm3であり、0.73g/cm3に満た
ない場合は燃費が悪化する可能性がある。一方、密度の
上限値は0.77g/cm3、好ましくは0.76 g/
cm3であり、0.77g/cm3を超える場合は加速性
の悪化やプラグのくすぶりを生じる可能性がある。ここ
で、密度とは、JIS K 2249「原油及び石油製
品の密度試験方法並びに密度・質量・容量換算表」によ
り測定される密度を意味する。上記ガソリン組成物は、
四エチル鉛などのアルキル鉛化合物を実質的に含有しな
いガソリンであり、たとえ極微量の鉛化合物を含有する
場合でも、その含有量はJIS K 2255「ガソリ
ン中の鉛分試験方法」の適用区分下限値以下である。
【0018】上記ガソリン組成物において、オクタン価
についてはなんら制限はないが、よりアンチノッキング
性を高めるため、リサーチ法オクタン価(RON)が8
9以上、好ましくは90以上、より好ましくは90.5
以上、最も好ましくは 91以上であることが望まし
い。また、より高速走行中のアンチノック性を高めるた
めに、モーター法オクタン価(MON)が80以上、好
ましくは80.5以上、最も好ましくは81以上である
ことが望ましい。ここで、リサーチ法オクタン価および
モ−タ−法オクタン価とは、それぞれ、JIS K 2
280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定
されるリサーチ法オクタン価およびモ−タ−法オクタン
価を意味する。上記ガソリン組成物の飽和分、オレフィ
ン分および芳香族分の各含有量にはなんら制限はない
が、 飽和分(V(P)) :50〜100容量% オレフィン分(V(O)):0〜15容量% 芳香族分(V(Ar)) :0〜35容量% であることが望ましい。V(P)は、インジェクタ内で
のガソリンのコーキング防止、およびプラグのくすぶり
を低減させる、排出ガスのオゾン生成能を低く抑える、
排出ガス中のベンゼン濃度を低減させる、すすを発生さ
せないなどの観点から、50〜100容量%、好ましく
は60〜100容量%、より好ましくは70〜100容
量%であることが望ましい。また、V(O)は、インジ
ェクタ内でのガソリンのコーキング防止の観点から、0
〜15容量%、好ましくは0〜10容量%、より好まし
くは0〜7容量%、最も好ましくは0〜5容量%である
ことが望ましい。さらに、V(Ar)は、プラグのくす
ぶりを低減させる、排出ガスのオゾン生成能を低く抑え
る、排出ガス中のベンゼン濃度を低減させる、すすを発
生させないなどの観点から、0〜35容量%、好ましく
は0〜30容量%、より好ましくは0〜25容量%、最
も好ましくは0〜20容量%であることが望ましい。上
記のV(P)、V(O)およびV(Ar)は、全てJI
S K 2536「石油製品−炭化水素タイプ試験方
法」の蛍光指示薬吸着法により測定される値である。
【0019】また、上記ガソリン組成物の各成分の含有
量にはなんら制限はないが、以下のような条件を満たす
ことが望ましい。 (1) V(Bz):0〜1容量% (2) V(Tol):0〜30容量% (3) V(C8A):0〜20容量% (4) V(C9A):0〜5容量% (5) V(C10 +A):0〜3容量% (6) V(PA)=0 または V(PA)≠0の際にV(MA)/V(PA):1以上 (7) V(C4):0〜10容量% (8) V(C5):10〜35容量% (9) V(C6):10〜30容量% (10)V(C7 +p):10〜50容量% (11)V(C9 +):0〜10容量% 上記のV(Bz)は、ガソリン組成物全量基準のベンゼ
ン含有量を示し、その値が0〜1容量%、好ましくは0
〜0.5容量%であることが望ましい。ベンゼンの含有
量を0〜1容量%とすることによって、排出ガス中のベ
ンゼン濃度を低く抑えることができる。上記のV(To
l)およびV(C8A)は、それぞれガソリン組成物全
量基準のトルエン含有量および炭素数8の芳香族炭化水
素化合物含有量を示し、V(Tol)が0〜30容量
%、好ましくは0〜20容量%、V(C8A)が0〜2
0容量%、好ましくは0〜15容量%にあることが望ま
しい。なお、炭素数8の芳香族炭化水素化合物には、エ
チルベンゼン、キシレン(全ての置換異性体を含む)等
が含まれる。上記のV(C9A)は、ガソリン組成物全
量基準の炭素数9の芳香族炭化水素化合物含有量を示
し、排出ガスのオゾン生成能を低く抑えるために、その
値は0〜5容量%、好ましくは0〜3容量%に抑えられ
ることが望ましい。炭素数9の芳香族炭化水素には、n
−プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン(クメ
ン)、エチルメチルベンゼン(全ての置換異性体を含
む)、トリメチルベンゼン(全ての置換異性体を含む)
等が包含される。上記のV(C10 +A)は、ガソリン組
成物全量基準の炭素数10以上の芳香族炭化水素化合物
含有量を示し排出ガスのオゾン生成能を低く抑えるため
に、その量が0〜3容量%、好ましくは0〜1容量%、
より好ましくは0容量%に抑えられることが望ましい。
炭素数10以上の芳香族炭化水素化合物には、ジエチル
ベンゼン(全ての置換異性体を含む)、ジメチルエチル
ベンゼン(全ての置換異性体を含む)、テトラメチルベ
ンゼン(全ての置換異性体を含む)、n−ブチルメチル
ベンゼン(全ての置換異性体を含む)等が包含される。
上記のV(MA)およびV(PA)は、それぞれガソリ
ン組成物全量を基準としたモノアルキル置換芳香族炭化
水素化合物含有量(容量%)および2つ以上のアルキル
基で置換された芳香族炭化水素化合物含有量(容量%)
を示すが、本発明にあってはV(PA)が0であるか、
またはV(PA)が0でない場合は、前者の含有量と後
者の含有量の比、V(MA)/V(PA)が1以上、好
ましくは1.5以上、より好ましくは2以上に維持され
ることが望ましい。なお、上記したV(Bz)、V(T
ol)、V(C8A)、V(C9A)、V(C10 +A)、
V(MA)およびV(PA)は、いずれもJIS K
2536「石油製品−炭化水素タイプ試験方法」のガス
クロマトグラフ法で定量して得られる値である。上記の
V(C4)は、ガソリン組成物全量を基準とした炭素数
4の炭化水素化合物含有量を示す。エバポエミッション
の量をより低く抑えられる点から、V(C4)が0〜1
0容量%、好ましくは0〜5容量%、より好ましくは0
〜3容量%であることが望ましい。炭素数4の炭化水素
化合物としては、n−ブタン、2−メチルブタン(イソ
ブタン)、1−ブテン、2−ブテン、2−メチルプロペ
ン等がある。上記のV(C5)は、ガソリン全量を基準
とした炭素数5の脂肪族炭化水素化合物含有量を示し、
その下限値が10容量%、好ましくは15容量%、上限
値が35容量%、好ましくは30容量%の範囲にあるこ
とが望ましい。炭素数5の脂肪族炭化水素化合物の含有
量を10容量%以上にすることで、常温運転性により優
れたガソリン組成物が得られる。また、これを35容量
%以下にすることで高温運転性により優れたガソリン組
成物が得られる。そして、インジェクタ内でのガソリン
のコーキング防止の観点から、炭素数5の脂肪族炭化水
素化合物の中の不飽和炭化水素化合物の含有量(V(C
5o))(容量%)が0であるか、あるいは炭素数5の
脂肪族炭化水素化合物の中の飽和炭化水素化合物の含有
量(V(C5p))(容量%)とV(C5o)との比、す
なわち、V(C5p)/V(C5o)が1以上、好ましく
は1.5以上、より好ましくは2以上、最も好ましくは
3以上であることがさらに望ましい。炭素数5の飽和脂
肪族炭化水素化合物には、n−ペンタン、2−メチルブ
タン(イソペンタン)、2,2−ジメチルプロパン(ネ
オペンタン)等が包含され、同じく不飽和脂肪族炭化水
素化合物には、1−ペンテン、2−ペンテン、2−メチ
ル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、3−メチル
−1−ブテン等が包含される。上記のV(C6)は、ガ
ソリン組成物全量を基準とした炭素数6の脂肪族炭化水
素化合物の含有量を示し、その下限値が10容量%、好
ましくは15容量%、上限値が30容量%、好ましくは
25容量%の範囲にあることが望ましい。炭素数6の脂
肪族炭化水素化合物の含有量を10容量%以上にするこ
とで、常温運転性により優れたガソリン組成物が得られ
る。また、これを30容量%以下にすることで高温運転
性により優れたガソリン組成物が得られる。そして、イ
ンジェクタ内でのガソリンのコーキング防止の観点か
ら、炭素数6の脂肪族炭化水素化合物の中の飽和炭化水
素化合物の含有量(V(C6o))(容量%)が0であ
るか、或るいは炭素数6の脂肪族炭化水素化合物の中の
飽和炭化水素化合物の含有量(V(C6p))(容量
%)とV(C6o)との比、すなわち、V(C6p)/V
(C6o)は2以上、好ましくは3以上、より好ましく
は5以上、最も好ましくは10以上であることがさらに
望ましい。炭素数6の飽和脂肪族炭化水素化合物として
は、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、3−メチルペ
ンタン、2,2−ジメチルブタン、2,3−ジメチルブ
タン等があり、同じく不飽和脂肪族炭化水素化合物とし
ては、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、2
−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、
4−メチル−1−ペンテン、2−メチル−2−ペンテ
ン、3−メチル−2−ペンテン、4−メチル−2−ペン
テン、2,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチ
ル−1−ブテン、2,3−ジメチル−2−ブテン等があ
る。上記のV(C7 +p)は、ガソリン組成物全量を基準
とした炭素数7以上の飽和脂肪族炭化水素化合物の含有
量を示し、その下限値が10容量%、好ましくは20容
量%、上限値が50容量%、好ましくは45容量%の範
囲にあることが望ましい。炭素数7以上の飽和脂肪族炭
化水素化合物の含有量を10容量%以上にすることで、
常温運転性により優れたガソリン組成物が得られ、これ
を50容量%以下にすることで高温運転性により優れた
ガソリン組成物が得られる。炭素数7以上の飽和脂肪族
炭化水素化合物としては、n−ヘプタン、2−メチルヘ
キサン、3−メチルヘキサン、2,2−ジメチルペンタ
ン、2,3−ジメチルペンタン、2,4−ジメチルペン
タン、3,3−ジメチルペンタン、3−エチルペンタ
ン、2,2,3−トリメチルブタン等ある。上記V(C
9 +)は、ガソリン組成物全量を基準とした炭素数9以上
の炭化水素化合物の含有量を示し、低温および常温運転
性の点から、またエンジンオイルのガソリン希釈を低減
させ、排出ガスの増加、エンジンオイルの劣化およびス
ラッジ発生を防止できることなどから、この値が0〜1
0容量%、好ましくは0〜5容量%、より好ましくは0
容量%であることが望ましい。なお、上記したV
(C4)、V(C5)、V(C5p)、V(C5o)、V
(C6)、V(C6p)、V(C6o)、V(C7 +p)お
よびV(C9 +)は、以下に示すガスクロマトグラフィー
法により定量される値である。すなわち、カラムにはメ
チルシリコンのキャピラリーカラム、キャリアガスには
ヘリウムまたは窒素を、検出器には水素イオン化検出器
(FID)を用い、カラム長25〜50m、キャリアガ
ス流量0.5〜1.5ml/min、分割比1:50〜
1:250、注入口温度150〜250℃、初期カラム
温度−10〜10℃、終期カラム温度150〜250
℃、検出器温150〜250℃の条件で測定した値であ
る。
【0020】上記ガソリン組成物において、含酸素化合
物の含有量はなんら制限はないが、ガソリン組成物全量
基準で酸素元素換算で0〜2.7質量%、好ましくは0
〜2.0質量%であることが望ましい。2.7質量%を
越える場合は、ガソリン組成物の燃費が悪化し、また排
出ガス中のNOxが増加する可能性がある。ここで含酸
素化合物とは、炭素数2〜4のアルコール類、炭素数4
〜8のエーテル類などを指す。本発明に係るガソリン組
成物に配合可能な含酸素化合物としては、エタノール、
メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)、エチ
ルターシャリーブチルエーテル、ターシャリーアミルメ
チルエーテル(TAME)、ターシャリーアミルエチル
エーテルなどがあり、なかでもMTBE、TAMEが好
ましく、最も好ましくはMTBEである。なお、メタノ
ールは排出ガス中のアルデヒド濃度が高くなる可能性が
あり、腐食性もあるので好ましくない。上記ガソリン組
成物は、硫黄分含有量になんら制限はないが、ガソリン
組成物全量基準で、50ppm以下、好ましくは30p
pm以下、より好ましくは20ppm以下、最も好まし
くは10ppm以下であることが望ましい。硫黄分含有
量が50ppmを越える場合、排出ガス処理触媒の性能
に悪影響を及ぼし、排出ガス中のNOx、CO、HCの
濃度が高くなる可能性があり、またベンゼンの排出量も
増加する可能性がある。ここで、硫黄分とは、JIS
K 2541「原油及び石油製品−硫黄分試験方法」に
より測定される硫黄分を意味している。
【0021】上記ガソリン組成物は、JIS K 22
61「石油製品−自動車ガソリン及び航空燃料油−実在
ガム試験方法−噴射蒸発法」により測定した未洗実在ガ
ムが、20mg/100ml以下であって、洗浄実在ガ
ムが3mg/100ml以下、好ましくは1mg/10
0ml以下であることが望ましい。未洗実在ガムおよび
洗浄実在ガムが上記の値を超えた場合は、燃料導入系統
において析出物が生成したり、吸入弁が膠着する心配が
ある。上記ガソリン組成物の、JIS K 2279
「原油及び石油製品−発熱量試験方法及び計算による推
定方法」により測定した総発熱量は、40000J/g
以上、好ましくは45000J/g以上であることが望
ましい。上記ガソリン組成物の、JIS K 2287
「ガソリン酸化安定度試験方法(誘導期間法)」によっ
て測定した酸化安定度は、480分以上、好ましくは1
440分以上であることが望ましい。酸化安定度が48
0分に満たない場合は、貯蔵中にガムが生成する可能性
がある。上記ガソリン組成物は、銅板腐食(50℃、3
h)が1、好ましくは1aであることが望ましい。銅板
腐食が1を越える場合は、燃料系統の導管が腐食する可
能性がある。ここで、銅板腐食とは、JIS K 25
13「石油製品−銅板腐食試験方法」(試験温度50
℃、試験時間3時間)に準拠して測定されるものであ
る。
【0022】さらに、上記ガソリン組成物は、灯油混入
量が0〜4容量%であることが望ましい。ここで、灯油
混入量とはガソリン組成物全量基準での炭素数13〜1
4の炭化水素含有量(容量%)を表し、この量は以下に
示すガスクロマトグラフィー法により定量して得られる
ものである。すなわち、カラムにはメチルシリコンのキ
ャピラリーカラム、キャリアガスにはヘリウムまたは窒
素を、検出器には水素イオン化検出器(FID)を用
い、カラム長25〜50m、キャリアガス流量0.5〜
1.5ml/min、分割比1:50〜1:250、注
入口温度150〜250℃、初期カラム温度−10〜1
0℃、終期カラム温度150〜250℃、検出器温15
0〜250℃の条件で測定した値である。
【0023】
【実施例】以下に実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何
ら限定されるものではない。まず、実施例、比較例で用
いたガソリン基材の性状を表1に示す。これらガソリン
基材を表1に記載の配合比で混合し、ベースガソリンを
製造した。
【0024】
【表1】
【0025】[実施例1〜6および比較例]下記(A)
〜(F)に示す本発明に係るアルコール化合物を、上記
ベースガソリンにそれぞれ50ppm、100ppm、
300ppm、500ppm(ベースガソリンとアルコ
ール化合物の全量基準)添加し、各種のガソリン組成物
を調整した。なお、得られた各種のガソリン組成物の組
成、性状等はベースガソリンと同等のものであった。 (A)2−シクロヘキシル−1,2−ドデカンジオール (B)1−ヘキサデカノール (C)1,16−ヘキサデカンジオール (D)1,2−ドデカンジオール (E)ジオクチル(3,4−ジヒドロキシブチル)アミ
ン (F)4−ドデコキシ−1,2−ブタンジオール 次に、得られた各種のガソリン組成物および比較のため
のベースガソリン単独の場合について、JPI−5S−
50−97「軽油潤滑性試験方法」を改良してガソリン
に適用してHFRR試験を行った。その結果を表2に示
した。なお、HFRR試験は以下の条件で行った。FFRR試験方法 以下の条件でHFRR試験を行い、試験後の試験球につ
いた円状の傷の振動方向の直径と振動方向に垂直な方向
の直径を測定し、その平均値を摩耗痕直径(μm)とし
た。なお、試験条件は以下の通りであるが、これ以外に
ついてはJPI−5S−50−97の規定を適用した。 試験球 材質:ANSI 52100 硬度:645HV30 表面粗さ:0.1μmRa以下 直径:6.25nm、 試験板 材質:ANSI 52100 硬度:180HV30 表面粗さ:0.1μmRa以下 荷重:2N 試験温度:20℃ ストローク:1.0mm 振動数:50Hz 時間:30分 試験室温度:15℃ 試験室湿度:60%
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
定の構造を有するアルコール化合物をガソリン添加剤と
して用いることにより、高圧燃料ポンプの駆動トルクの
増加を抑制し、さらにはエンジンの耐久性を向上させる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市川 徳市 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 小俣 達雄 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 OH基を1〜4個有する炭素数1〜30
    のアルコール化合物(但し、フェノール性OH基を有す
    る化合物を除く)からなる筒内直接噴射式ガソリンエン
    ジン用ガソリン添加剤。
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