JPH11356053A - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JPH11356053A
JPH11356053A JP11013738A JP1373899A JPH11356053A JP H11356053 A JPH11356053 A JP H11356053A JP 11013738 A JP11013738 A JP 11013738A JP 1373899 A JP1373899 A JP 1373899A JP H11356053 A JPH11356053 A JP H11356053A
Authority
JP
Japan
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voltage
signal
output
circuit
piezoelectric transformer
Prior art date
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Application number
JP11013738A
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English (en)
Inventor
Shinjiro Wada
眞治郎 和田
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Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
Nagano Japan Radio Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Radio Co Ltd, Nagano Japan Radio Co Ltd filed Critical Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧電トランスの高利得領域を利用しつつ圧電
トランスの出力交流信号の電圧値を適正に制御する。 【解決手段】 圧電トランス5を駆動するための駆動用
交流信号を制御電圧に従った周波数で発振する電圧制御
発振回路3を備え、制御電圧を制御して駆動用交流信号
の周波数を可変することにより圧電トランス5における
出力交流信号の電圧を可変可能に構成されている電源装
置1において、駆動用交流信号および出力交流信号間の
位相差を検出する位相差検出回路8を備え、出力交流信
号を所定出力制御範囲内の最高電圧にしたときにおける
出力交流信号の位相が、圧電トランス5の最大利得のと
きにおける出力交流信号の位相を基準として圧電トラン
ス5の動作条件に応じて所定の遅れまたは進み位相とな
るように、位相差検出回路8の検出位相差に基づいて制
御電圧を制御して電圧制御発振回路3の発振周波数を可
変する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電トランスを用
いた電源装置に関し、詳しくは、冷陰極蛍光管などの負
荷回路に対する交流信号の供給や、負荷回路に対する高
圧直流電圧の供給に適した電源装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】この種の電源装置として、図18に示す
インバータ装置51が従来から知られている。このイン
バータ装置51は、冷陰極蛍光管2をドライブするため
に用いられ、制御電圧VC に応じた周波数であって矩形
波(または正弦波)の発振信号SOSC を発振するVCO
(Voltage Controlled Oscillator )3と、VCO3か
ら出力された発振信号SOSC を電流増幅して交流信号S
ACを生成するドライバ4と、入力された交流信号SACを
所定の利得Gで昇圧する圧電トランス5と、負荷コンデ
ンサ6と、制御電圧VC を可変するための抵抗52,5
3およびボリューム54とを備えている。
【0003】このインバータ装置51では、ボリューム
54を回転操作すると、その回転角度に応じた電圧値の
制御電圧VC がVCO3に出力される。この場合、VC
O3は、制御電圧VC の電圧値に応じた周波数の発振信
号SOSC を発振し、その発振信号SOSC をドライバ4に
出力する。ドライバ4は、例えば、シングルFET回路
で構成され、発振信号SOSC を所定の利得で増幅した交
流信号SACを圧電トランス5に供給する。一方、圧電ト
ランス5は、交流信号SACを利得Gで昇圧した出力交流
信号SO を冷陰極蛍光管2に供給する。ここで、圧電ト
ランス5の利得Gは、入力される交流信号SACの電圧値
および出力交流信号SO の電圧値をそれぞれVI および
VO とすれば、下記の式で表される。 G=VO /VI ・・・・・式
【0004】この場合、圧電トランス5の利得Gは、入
力される交流信号SACの周波数に応じて変化する。具体
的には、図19に示すように、利得Gは、圧電トランス
5における固有の共振周波数f0 よりも若干高い周波数
(以下、この周波数を「最大利得周波数fm 」ともい
う)において最大となり、その最大利得周波数fm から
の周波数偏移量が大きくなるに従い低下する。したがっ
て、圧電トランス5に入力する交流信号SACの周波数を
変化させることにより、出力交流信号SO の電圧値を可
変でき、これにより、その電圧値の高低に応じて冷陰極
蛍光管2の輝度を変化させることができる。このため、
このインバータ装置51では、冷陰極蛍光管2の輝度変
化量に合致するように、圧電トランス5に入力する交流
信号SACの周波数(つまり、制御電圧VC の可変幅)を
予め規定している。
【0005】一方、制御電圧VC を可変したときに交流
信号SACの周波数変化範囲内に最大利得周波数fm が含
まれていると、冷陰極蛍光管2の輝度がボリューム54
の回転角度に応じて単調減少または単調増加しないこと
になる。つまり、例えば、ボリューム54を右回りおよ
び左回りの最大位置に位置合わせしたときに、交流信号
SACの周波数がそれぞれ同図に示すf13およびf11とな
る場合を想定する。この条件下では、ボリューム54を
右回りの最大位置から左回りに操作すると、冷陰極蛍光
管2は、やや明るい輝度から徐々に明るくなり、一旦最
高輝度に達した後に、徐々に暗くなる。このような場合
には、ボリューム54の回転操作に応じて輝度が変化し
ないため、操作者に対して違和感を与えることになる。
このため、このインバータ装置51では、抵抗52,5
3およびボリューム54の抵抗値について、VCO3か
ら出力される発振信号SOSC の周波数が、ボリューム5
4を最高輝度の位置に操作したときに最大利得周波数f
m よりも若干高めの周波数f11に制御され、かつ最低輝
度の位置に操作したときに周波数f11よりも更に高い周
波数f12に制御されるように予め規定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
インバータ装置51には以下の問題点がある。すなわ
ち、圧電トランス5の利得特性は、図20に示すよう
に、素子自体のばらつきや、環境条件および負荷条件に
よって、例えば、最大利得周波数fm が周波数f21であ
る特性CH1から周波数f22である特性CH2まで変動
する。このため、冷陰極蛍光管2の輝度をボリューム5
4の回転角度に応じて単調減少または単調増加させるた
めには、圧電トランス5に入力する交流信号SACの周波
数を、最大利得周波数fm の変動の限界値である周波数
f22よりも若干高い周波数f14〜f15の範囲内に規定す
る必要がある。しかし、このように規定した場合には、
特性CH1や、特性CH1に近似する特性を有する圧電
トランス5は周波数f14〜f15の交流信号SACに対する
利得Gが低く、かつその傾斜が緩やかになっている。こ
のため、これらの圧電トランス5がインバータ装置51
に組み込まれたときには、利得Gの変化が急峻な最大利
得周波数fm の近傍で圧電トランス5を作動させること
ができないため、冷陰極蛍光管2の明暗差を大きく可変
することができないという問題がある。
【0007】また、一般的に、圧電トランス5や他の素
子の素子定数には、ある程度のばらつきが生じる。この
ような場合、従来のインバータ装置51では、ボリュー
ム54の回転角度に応じて冷陰極蛍光管2の輝度が単調
増加または単調減少するように、各装置毎に抵抗52,
53およびボリューム54の抵抗値を個別的に調整しな
ければならない。このため、従来のインバータ装置51
には、非常に煩雑かつ困難な抵抗値調整作業を必要とす
るという問題点がある。加えて、仮に、これらの抵抗値
を調整できたとしても、環境条件が変化した際に、交流
信号SACの周波数を安定かつ適正に制御するのが困難で
あるという問題点もある。
【0008】さらに、利得Gが低い動作点で圧電トラン
ス5を作動させることになるため、圧電トランス5に入
力させる交流信号SACの電圧値を、その分高くしなけれ
ばならない。したがって、VCO3における発振信号S
OSC の発振電圧を上げなければならず、高電圧電源を用
いなければならないなど、装置の仕様を決める際に種々
の制限が生じるという問題がある。このように、このイ
ンバータ装置51には、圧電トランスの高利得領域を利
用しつつ圧電トランスの出力交流信号の電圧値を適正に
制御することが困難であるという問題点がある。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、圧電トランスの高利得領域を利用しつつ圧
電トランスの出力交流信号の電圧値を適正に制御するこ
とが可能な電源装置を提供することを主目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1記載の電源装置は、圧電トランスを駆動するため
の駆動用交流信号を制御電圧に従った周波数で発振する
電圧制御発振回路を備え、制御電圧を制御して駆動用交
流信号の周波数を可変することにより圧電トランスにお
ける出力交流信号の電圧を可変可能に構成されている電
源装置において、駆動用交流信号および出力交流信号間
の位相差を検出する位相差検出回路を備え、出力交流信
号を所定出力制御範囲内の最高電圧にしたときにおける
出力交流信号の位相が、圧電トランスの最大利得のとき
における出力交流信号の位相を基準として圧電トランス
の動作条件に応じて所定の遅れ位相または進み位相とな
るように、位相差検出回路の検出位相差に基づいて制御
電圧を制御することにより電圧制御発振回路の発振周波
数を可変することを特徴とする。なお、本発明におい
て、「圧電トランスの動作条件」には、圧電トランスの
物性を決定する分極の際に印加する電圧の極性、および
動作モード(λモード、λ/2モード、3λ/2モード
等)などが含まれる。
【0011】請求項2記載の電源装置は、請求項1記載
の電源装置において、駆動用交流信号の位相に対する出
力交流信号の位相が概ね90゜遅れまたは90゜進みと
なるように制御電圧を制御することを特徴とする。
【0012】請求項3記載の電源装置は、請求項1また
は2記載の電源装置において、所定電圧範囲内で可変可
能なオフセット電圧を生成するオフセット電圧生成回路
と、オフセット電圧生成回路の出力電圧および位相差検
出回路の検出位相差に応じた電圧を互いに加算する加算
回路とを備え、少なくとも加算回路の加算電圧に基づい
て制御電圧を制御することを特徴とする。
【0013】請求項4記載の電源装置は、請求項1また
は2記載の電源装置において、負荷回路に流れる負荷電
流値および負荷に供給される出力電圧の少なくとも一方
を検出する検出回路を備え、検出回路によって検出され
た検出値と、位相差検出回路の検出位相差に応じた電圧
とに少なくとも基づいて制御電圧を制御することを特徴
とする。
【0014】請求項5記載の電源装置は、請求項4記載
の電源装置において、検出値に応じた電圧と所定の基準
電圧との誤差電圧を生成する演算増幅回路と、演算増幅
回路から出力された誤差電圧が所定電圧を超えるときに
所定電圧に制限すると共に、誤差電圧が所定電圧以下の
ときに誤差電圧に応じた電圧を出力する電圧制限回路と
を備え、位相差検出回路の検出位相差に応じた電圧と電
圧制限回路の出力電圧とに少なくとも基づいて制御電圧
を制御することを特徴とする。
【0015】請求項6記載の電源装置は、請求項5記載
の電源装置において、電圧制限回路は、演算増幅器を用
いた理想化ダイオードによる半波整流回路であることを
特徴とする。
【0016】請求項7記載の電源装置は、請求項1から
6のいずれかに記載の電源装置において、電圧制御発振
回路の発振信号を増幅して圧電トランスに出力する誘導
性出力インピーダンスのドライバ回路を備えていること
を特徴とする。
【0017】請求項8記載の電源装置は、請求項7記載
の電源装置において、ドライバ回路は、プッシュプル回
路で構成されていることを特徴とする。
【0018】請求項9記載の電源装置は、請求項1から
8のいずれかに記載の電源装置において、圧電トランス
の出力交流信号を整流して直流電圧を生成する整流回路
を備えていることを特徴とする。
【0019】請求項10記載の電源装置は、出力交流信
号の負荷回路としての調光可能なランプ手段の光量を制
御するための調光手段を備え、調光手段による減光制御
に応じて、駆動用交流信号の位相に対する出力交流信号
の位相が90゜よりもさらに遅れまたは進むように制御
電圧を制御することを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明に係る電源装置の好適な実施の形態について説明す
る。なお、インバータ装置51における構成要素と同一
のものについては、同一の符号を付して重複した説明を
省略する。
【0021】図1は、液晶用バックライトなどに用いら
れ本発明におけるランプ手段に相当する冷陰極蛍光管2
を点灯させるための交流電力を直流電源から生成するイ
ンバータ装置1の電気的な構成を示している。インバー
タ装置1は、本発明における電源装置に相当し、同図に
示すように、VCO3、ドライバ4、圧電トランス5、
負荷コンデンサ6、抵抗7、本発明における位相差検出
回路に相当する位相差−電圧変換回路8、加算回路9、
本発明におけるオフセット電圧生成回路および調光手段
に相当するボリューム(可変抵抗)10、エラーアンプ
11および基準電源12を備えている。
【0022】次に、インバータ装置1の主要構成要素に
ついて説明する。
【0023】VCO3は、図8に示すように、制御電圧
VC が電圧値Va、および電圧値Vbのときにそれぞれ
周波数f1 および周波数f2 の発振信号SOSC を発振
し、両電圧値Va〜Vbの間においてはほぼ直線的に発
振周波数が変化する特性を有している。具体的には、例
えば、制御電圧VC の電圧値に応じて容量が変化するバ
リキャップダイオードと抵抗とから構成されるタイプの
CR発振器で構成することができる。また、これに限ら
ず、定電流充電回路の定電流値を可変するタイプのCR
発振器、コンパレータの比較電圧を可変するタイプのC
R発振器、および抵抗値を可変するタイプのCR発振器
などで構成することもできる。
【0024】圧電トランス5は、例えば、チタン酸ジル
コン酸鉛系セラミック(PZT)をベースにして第三成
分や添加物で変成されたセラミック材料を使用したロー
ゼン型(Rosen Type)で構成されている。こ
の圧電トランス5は、交流信号SAC(本発明における駆
動用交流信号に相当する)を印加すると、交流信号SAC
を所定の利得Gで昇圧し、昇圧した出力交流信号SO を
圧電効果によって出力する。本発明の実施の形態では、
圧電トランス5は、特に限定されないが、約13pFの
負荷コンデンサ6を接続した状態での共振周波数f0 が
116KHzで、出力交流信号SO の電力値が2Wの仕
様に構成されている。また、圧電トランス5の利得G
は、図2の利得特性が示すように、交流信号SACの周波
数が共振周波数f0 よりも若干高い周波数である最大利
得周波数fm のときに最大になり、最大利得周波数fm
に対する交流信号SACの周波数偏移量が大きいほど低下
する。
【0025】また、発明者は、シミュレーション演算お
よび実測によって、圧電トランス5には、交流信号SAC
の位相を基準とする出力交流信号SO の位相が、最大利
得周波数fm よりも若干高い周波数f1 において、圧電
トランス5の動作条件に応じて90゜遅れまたは90゜
進みとなる位相特性があることを確認している。ここ
で、「圧電トランス5の動作条件」には、圧電トランス
5の物性を決定する分極の際に印加する電圧の極性、お
よび動作モード(λモード、λ/2モード、3λ/2モ
ード等)などが含まれる。具体的には、図3(a),
(b)に示すように、圧電トランス5は、その物性を決
定するために、使用に先立って分極する必要がある。こ
の際に、例えば、同図(a)に示すように、駆動部側を
分極する一次分極の際に、圧電トランス5の下面5bに
対して上面5aに正電圧を印加し、同図(b)に示すよ
うに、出力部側を分極する二次分極の際に、電気的に共
通接続された圧電トランス5の上面5aおよび下面5b
に対して、出力交流信号SO の出力側側面5cに正電圧
を印加するものとする(以下、この分極を「分極例1」
という)。この場合、この圧電トランス5をλ/2モー
ドで使用したとすれば、圧電トランス5は、この動作条
件に応じて、図4に示す利得特性CH11Gおよび位相
特性CH11θを有することになる。この位相特性CH
11θによれば、交流信号SACに対する出力交流信号S
O の位相は、周波数f1 において、90゜遅れとなる。
なお、同図および後述する図5,6では、それぞれ、横
軸が圧電トランス5に入力される交流信号SACの周波数
を示し、左縦軸が、圧電トランス5の利得特性CHG1
1〜CHG13に対応する各利得を示し、右縦軸が、交
流信号SACの位相を基準とする出力交流信号SO の位相
特性CH11θ〜CH13θに対応する各位相遅れを示
す。
【0026】また、一次分極の際に印加する電圧の向き
を分極例1のときとは逆向きにしてλ/2モードで作動
させた場合の利得特性CH12Gおよび位相特性CH1
2θを図5に示す。この位相特性CH12θによれば、
交流信号SACに対する出力交流信号SO の位相は、周波
数f1 において、90゜進みとなる。さらに、分極例1
に従って分極してλモードで作動させた場合の利得特性
CH13Gおよび位相特性CH13θを図6に示す。こ
の位相特性CH13θによれば、交流信号SACに対する
出力交流信号SO の位相は、周波数f1 において、90
゜進みとなる。このように、圧電トランス5の周波数f
1 における交流信号SACに対する出力交流信号SO の位
相は、分極の際に印加する電圧の極性や、動作モードに
応じて、90゜遅れまたは90゜進みとなる。なお、本
明細書では、例えば、「位相遅れθ」とは、交流信号S
ACに対する出力交流信号SO の位相がθ遅れることを意
味し、「位相遅れ−θ」とは、交流信号SACに対する出
力交流信号SO の位相がθ進むことを意味するものと定
義する。
【0027】冷陰極蛍光管2は、ノート型パソコンの液
晶ディスプレイのバックライト用として用いられるもの
であり、その仕様は、例えば、点灯開始時に必要とする
印加電圧が約1200Vrms、通常点灯時に必要とす
る印加電圧が約500Vrmsで消費電流が約2.5m
A〜5mAとなっている。抵抗7は、冷陰極蛍光管2を
流れる交流電流値を電圧変換することによって検出電圧
VD として検出し、その検出電圧VD を位相差−電圧変
換回路8に出力する。
【0028】位相差−電圧変換回路8は、例えば、排他
的論理和回路(Exclusive OR回路)で構成されており、
ドライバ4から出力される交流信号SACに対する、抵抗
7によって検出された検出電圧VD (つまり、出力交流
信号SO )の位相遅れに応じた電圧を生成する。位相差
−電圧変換回路8は、図7に示す位相遅れ−出力電圧特
性を有しており、交流信号SACに対する出力交流信号S
O の位相遅れθが90゜のときに、装置の電源電圧VCC
の1/2の電圧である電圧値V1 を生成し、かつ位相遅
れθが0゜〜180゜の範囲において、電圧値が位相遅
れθにほぼ比例して0Vから電源電圧VCCまで直線的に
変化する出力電圧VOUT を生成する。なお、同図では、
圧電トランス5を上記した分極例1に従って分極してλ
/2モードで動作させる場合、つまり出力交流信号SO
の位相が周波数f1 において交流信号SACの位相よりも
ほぼ90゜遅れる場合(以下、この動作条件を「第1の
動作条件」という)の結線を示している。したがって、
圧電トランス5の動作条件を変更することにより周波数
f1 において出力交流信号SO の位相が交流信号SACの
位相に対してほぼ90゜進む場合(以下、この動作条件
を「第2の動作条件」という)には、後述するように、
位相差−電圧変換回路8に入力させる発振信号SOSC の
位相を反転する(つまり180゜移相する)。
【0029】加算回路9は、ボリューム10の可動接点
から出力されるオフセット電圧VOSと、位相差−電圧変
換回路8から出力される出力電圧VOUT とを加算した加
算電圧VA を出力する。この場合、ボリューム10の一
方の接点は、基準電圧−VRが供給される電源ラインに
接続され、他方の接点は、グランド電位に接続されてい
る。このため、ボリューム10を回転操作すると、その
可動接点からは、基準電圧−VR 〜0Vまでのオフセッ
ト電圧VOSが出力される。なお、冷陰極蛍光管2の輝度
は、オフセット電圧VOSが0Vのときに最高になり、オ
フセット電圧VOSが基準電圧−VR のときに最低とな
る。
【0030】基準電源12は、電源電圧VCCの1/2の
電圧値である基準電圧としての電圧値V1 を出力する。
エラーアンプ11は、加算回路9から出力される加算電
圧VA と、基準電源12の電圧値V1 との誤差に応じた
電圧を出力する。これにより、VCO3の発振周波数を
制御するための制御電圧VC が生成される。
【0031】次に、インバータ装置1の全体的な動作に
ついて説明する。
【0032】最初に、ボリューム10の可動接点から0
Vのオフセット電圧VOSが出力されている場合について
説明する。この場合、エラーアンプ11の入力端子に
は、加算回路9を介して位相差−電圧変換回路8から出
力された出力電圧VOUT が入力される。この際にVCO
3の発振周波数が周波数f1 よりも低いときには、位相
遅れθが90゜よりも小さく位相差−電圧変換回路8の
出力電圧VOUT が電圧値V1 よりも低いため、エラーア
ンプ11は電源電圧VCCを出力する。したがって、VC
O3は、制御電圧VC の上昇に応じて発振信号SOSC の
周波数を上昇させ、その発振信号SOSC をドライバ4に
出力する。次いで、ドライバ4が、その発振信号SOSC
を増幅した交流信号SACを圧電トランス5に供給する。
この際に、圧電トランス5は、その交流信号SACの周波
数に応じた利得Gで交流信号SACを昇圧すると共に、そ
の周波数に応じた位相遅れで出力交流信号SO を冷陰極
蛍光管2に出力する。次いで、冷陰極蛍光管2を流れた
出力交流信号SO が抵抗7によって検出され、検出電圧
VD が位相差−電圧変換回路8に入力される。この場
合、交流信号SACの周波数が上昇しているため、位相遅
れθが大きくなる結果、位相差−電圧変換回路8は、そ
の位相遅れθに応じて出力電圧VOUT の電圧値を上昇さ
せる。
【0033】次いで、この出力電圧VOUT がエラーアン
プ11の入力端子に入力される。これにより、VCO
3、ドライバ4、圧電トランス5、冷陰極蛍光管2、位
相差−電圧変換回路8、加算回路9、およびエラーアン
プ11を含むフィードバックループでは、エラーアンプ
11の両入力端子にそれぞれ入力される両入力電圧が等
しくなるように作動する。つまり、このフィードバック
ループでは、加算回路9からの加算電圧VA と基準電源
12の電圧値V1 とが等しくなるように作動する。この
結果、制御電圧VC が電圧値Vaに制御されて、VCO
3は、図8に示すように周波数f1 の発振信号SOSC を
発振する。これにより、オフセット電圧VOSが0Vのと
きには、交流信号SACの周波数は、最大利得周波数fm
よりも若干高く、かつ位相遅れθが90゜となる周波数
f1 に自動的に制御される。この状態では、圧電トラン
ス5がこの装置の使用領域における最大利得Gで作動す
る結果、冷陰極蛍光管2が最高輝度に制御される。な
お、初期時においてVCO3の発振周波数が周波数f1
よりも高い周波数であった場合には、フィードバックル
ープが上記と逆に作動することにより、VCO3の発振
周波数は、周波数f1 に制御される。
【0034】一方、ボリューム10が操作されると、マ
イナス電圧(例えば、「−0.5V」とする)のオフセ
ット電圧VOSが加算回路9に出力される。この場合、エ
ラーアンプ11の両入力端子の両入力電圧が等しくなる
ようにフィードバックループが作動するため、位相差−
電圧変換回路8から出力される出力電圧VOUT の電圧値
は、この例では、電圧値(V1 +0.5)となる。この
ときには、図7に示すように、交流信号SACに対する出
力交流信号SO の位相遅れθが90゜よりも大きくなっ
ており、これは、VCO3の発振周波数が周波数f1 よ
りも高い周波数に制御されることを意味する。一方、こ
のインバータ装置1では、ボリューム10によって最低
輝度に設定されることによりオフセット電圧VOSが基準
電圧−VR になったときにおける位相差−電圧変換回路
8の出力電圧VOUT の電圧値(V1 +VR )を、図7に
示す電圧値V2 と等しくなるように予め規定している。
また、制御電圧VC は、ボリューム10を回転操作する
ことにより出力電圧VOUTを電圧値V1 〜V2 まで変化
させたときには、電圧値Va〜Vbまで変化するように
設定されている。このため、VCO3の発振周波数は、
図8に示すように、周波数f1 〜f2 まで変化する。こ
れにより、図2に示すように、圧電トランス5の利得G
は、高利得領域内において、交流信号SACの周波数f1
〜f2 に応じて急峻に制御される。
【0035】このように、このインバータ装置1では、
ボリューム10によって最高輝度に設定したときに、V
CO3、ドライバ4、圧電トランス5、冷陰極蛍光管
2、位相差−電圧変換回路8、加算回路9、およびエラ
ーアンプ11を含むフィードバックループが、交流信号
SACに対する出力交流信号SO の位相遅れθが90゜に
なるようにVCO3の発振周波数を制御する。この結
果、VCO3の発振周波数は、環境条件の変化に影響さ
れることなく、圧電トランス5の最大利得周波数fm よ
りも若干高い周波数f1 になるように常に自動的に制御
される。また、ボリューム10が可変されたときには、
フィードバックループがVCO3の発振周波数をf1 〜
f2 の間で変化するように制御する。これにより、圧電
トランス5の最大利得周波数fm (言い替えれば共振周
波数f0 )のばらつきや、環境条件および負荷条件が変
動したとしても、圧電トランス5の高利得領域を利用し
つつ圧電トランス5の出力交流信号SO の電圧値を適正
に制御することができる。
【0036】なお、上記のインバータ装置1では、出力
交流信号SO に対する冷陰極蛍光管2内部での位相遅れ
を無視しているが、冷陰極蛍光管2の位相遅れを考慮す
ることもできる。例えば、上記した構成では、冷陰極蛍
光管2を流れた出力交流信号SO の電流値に応じた電圧
を位相差−電圧変換回路8の一方の入力部に入力してい
るが、圧電トランス5から出力される出力交流信号SO
をレベルダウンして位相差−電圧変換回路8の一方の入
力部に入力することもできる。また、冷陰極蛍光管2に
よる位相遅れθを例えば、10゜とすれば、その位相遅
れθに応じた電圧(この例では、図7に示すように、
(VCC×10゜/180゜)となる)を基準電源12の
電圧値V1 に予め加算しておいてもよい。したがって、
理解を容易にするために、以下、冷陰極蛍光管2による
位相遅れを無視して説明する。
【0037】次に、冷陰極蛍光管2を流れる電流値と、
位相差−電圧変換回路8の出力電圧VOUT とに基づいて
VCO3の発振周波数を制御するインバータ装置21に
ついて、図10を参照して説明する。なお、インバータ
装置1と同一の構成要素については、同一の符号を付し
て重複した説明を省略し、上記した第1の動作条件で圧
電トランス5を作動させる例について説明する。
【0038】インバータ装置21は、同図に示すよう
に、インバータ装置1のボリューム10およびエラーア
ンプ11に代えて、整流回路22、本発明における調光
手段に相当する輝度調整用のボリューム23、誤差増幅
回路24、電圧制限回路25およびエラーアンプ26を
備えている。
【0039】整流回路22は、本発明における検出回路
に相当する抵抗7によって検出された検出電圧VD を全
波整流して冷陰極蛍光管2を流れる電流値に応じた直流
検出電圧VDCを生成する。誤差増幅回路24は、本発明
における演算増幅回路に相当し、演算増幅器31、抵抗
32、および本発明における所定の基準電圧に相当する
基準電圧VR1を出力する基準電源33を備えて構成され
ている。この誤差増幅回路24は、一方の入力端子に入
力された基準電圧VR1と、他方の入力端子に入力された
負荷電流値に応じた電圧値の入力電圧との誤差電圧を高
利得で増幅し、増幅した誤差電圧を出力電圧VB として
出力する。
【0040】電圧制限回路25は、理想化ダイオードに
よる半波整流回路であって、演算増幅器41、互いに同
一抵抗値の抵抗42,43、ダイオード44,45、お
よび電圧値V1 の基準電圧を出力する基準電源46を備
えて構成されている。この電圧制限回路25は、本発明
における所定電圧に相当する電圧値V1 以下の入力電圧
を半波整流することにより、入力電圧である出力電圧V
B に応じた出力電圧VD を出力すると共に、電圧値V1
を超える入力電圧に対しては電圧値V1 に制限する機能
を有している。具体的には、電圧制限回路25は、図9
に示すように、誤差増幅回路24の出力電圧VB が0V
〜電圧値V1 までのときには、電源電圧VCCから電圧値
V1 までの出力電圧VD を出力し、出力電圧VB が電圧
値V1 〜電源電圧VCCまでのときには、電圧値V1 の出
力電圧VD を出力する。この場合、電圧制限回路25
は、理想化ダイオードによる半波整流回路によって構成
されているため、温度や湿度などの環境条件に左右され
ずに、最低出力電圧が電圧値V1 になるように確実に制
限することができる。
【0041】エラーアンプ26は、実質的にはインバー
タ装置1におけるエラーアンプ11と同様な機能を有
し、位相差−電圧変換回路8の出力電圧VOUT と出力電
圧VDとを比較し、その比較結果に応じて、電源電圧VC
Cまたは低レベル電圧を出力する。
【0042】このインバータ装置21では、冷陰極蛍光
管2が最高輝度になるようにボリューム23が操作され
ていると、誤差増幅回路24の入力端子には、0Vが入
力される。この場合、誤差増幅回路24は、基準電圧V
R1と0Vとの誤差電圧を最大利得で増幅することにより
電源電圧VCCを出力電圧VB として出力する。この際に
は、電圧制限回路25は、図9に示すように、電圧値V
1 を出力電圧VD として出力する。このため、インバー
タ装置1における動作と同様にして、VCO3、ドライ
バ4、圧電トランス5、冷陰極蛍光管2、位相差−電圧
変換回路8およびエラーアンプ26を含むフィードバッ
クループによって、VCO3は、交流信号SACに対する
出力交流信号SO の位相遅れθが90゜になるように周
波数f1の発振信号SOSC を発振する。これにより、冷
陰極蛍光管2は最高輝度に制御される。
【0043】一方、ボリューム23が操作されると、ボ
リューム23の可動接点からは、冷陰極蛍光管2を流れ
ている出力交流信号SO を整流した直流検出電圧VDCの
最大値から0Vまでの直流電圧が誤差増幅回路24の入
力端子に入力される。この場合、このインバータ装置2
1では、最低輝度に制御されている状態の冷陰極蛍光管
2を流れている出力交流信号SO を整流した直流検出電
圧VDCが誤差増幅回路24の入力端子にそのまま入力さ
れたときに、出力電圧VB が電圧値(VCC−V2 )とな
るように、抵抗7の抵抗値および基準電圧VR1などが予
め規定されている。
【0044】このため、ボリューム23によって最低輝
度に設定されたとき、つまり、ボリューム23を最大に
操作したときには、誤差増幅回路24から出力される出
力電圧VB の電圧値が電圧値(VCC−V2 )となり、こ
のときには、電圧制限回路25の出力電圧VD は、図9
に示すように、電圧値V2 となる。この状態では、エラ
ーアンプ26の入力端子の入力電圧が電圧値V2 となる
ため、フィードバックループによって、エラーアンプ2
6の入力端子が電圧値V2 と等しい電圧になるようにV
CO3の発振周波数が制御される。このため、位相差−
電圧変換回路8から出力される出力電圧VOUT の電圧値
は、この例では、電圧値V2 となる。したがって、図7
に示すように、交流信号SACに対する出力交流信号SO
の位相遅れθが135゜となり、この状態では、制御電
圧VC が電圧値Vbとなるため、図8に示すように、V
CO3の発振周波数が周波数f1 よりも高い周波数f2
に制御される。
【0045】一方、ボリューム23によって最低輝度に
設定されている状態で冷陰極蛍光管2を流れる電流が仮
に増加したとすると、誤差増幅回路24の入力端子に入
力される直流電圧が上昇する。この際には、誤差増幅回
路24の出力電圧VB が低下することにより、電圧制限
回路25の出力電圧VD が上昇する。この結果、エラー
アンプ26の入力端子に入力される出力電圧VOUT の電
圧値が上昇する。これにより、VCO3の発振周波数が
上昇して交流信号SACの周波数が高くなるため、圧電ト
ランス5の利得Gが低下する結果、冷陰極蛍光管2を流
れる出力交流信号SO の電流値が低減させられる。この
ように、このインバータ装置21でも、ボリューム23
を可変することにより、VCO3の発振周波数をf1 〜
f2 まで制御することができ、これにより、図2に示す
ように、圧電トランス5の利得Gは、高利得領域内にお
いて、交流信号SACの周波数f1 〜f2 に応じて急峻に
制御される。
【0046】このように、このインバータ装置21で
も、ボリューム23によって最高輝度に設定したとき
に、VCO3、ドライバ4、圧電トランス5、冷陰極蛍
光管2、位相差−電圧変換回路8およびエラーアンプ2
6を含むフィードバックループが、VCO3の発振周波
数を、交流信号SACに対する出力交流信号SO の位相遅
れθが90゜になるように制御する結果、VCO3の発
振周波数は、圧電トランス5の最大利得周波数fm より
も若干高い周波数f1 になるように常に自動的に制御さ
れる。また、ボリューム23が可変されたときには、誤
差増幅回路24および電圧制限回路25を含むフィード
バックループがVCO3の発振周波数をf1〜f2 の間
で変化するように制御する。これにより、圧電トランス
5の最大利得周波数fm (言い替えれば、共振周波数f
0 )のばらつきや、環境条件および負荷条件が変動した
としても、圧電トランス5の高利得領域を利用しつつ圧
電トランス5の出力交流信号SO の電圧値を適正に制御
することができる。
【0047】次に、本発明に係る電源装置をコンバータ
装置61に適用した実施の形態について、図11,12
を参照して説明する。なお、インバータ装置21の構成
要素と同一ものについては同一の符号を付して、主とし
て、インバータ装置21とは相違する構成および動作に
ついて説明する。
【0048】このコンバータ装置61は、直流高電圧を
生成する装置であって、基本的な構成はインバータ装置
21をベース回路とし、圧電トランス5の出力側に、整
流平滑回路62と、本発明における検出回路に相当する
出力電圧検出用の抵抗64,65とを配設し、圧電トラ
ンス5の出力部の出力交流信号SO を位相差−電圧変換
回路8の一方の入力部に入力すると共に、ドライバ4a
から出力される発振信号SOSC1または発振信号SOSC2を
圧電トランス5の他方の入力部に入力するように構成さ
れている。
【0049】また、このコンバータ装置61におけるド
ライバ4aは、インバータ装置21におけるドライバ4
とは異なり、FETプッシュプル回路で構成されてい
る。具体的には、ドライバ4aは、図12に示すよう
に、直流電源71と、チョークコイル72と、発振信号
SOSC に同期してオン/オフ制御されることによりE級
動作でスイッチングし、かつプッシュプル回路を構成す
るnチャネル形のFET73,74と、発振信号SOSC
を反転してFET74のゲートに供給するインバータ回
路75と、互いに磁気的に結合する巻線76a,76b
を直列接続して構成され中間タップにチョークコイル7
2が接続されたスイッチング用のコイル76とを備えて
いる。また、ドライバ4aは、圧電トランス5の動作条
件に応じて、VCO3から出力される発振信号SOSC の
位相に対して反転位相の発振信号SOSC1および同位相の
発振信号SOSC2のいずれか一方を位相差−電圧変換回路
8に出力可能に構成されている。具体的には、圧電トラ
ンス5を第1の動作条件で作動させるときには、インバ
ータ回路75の出力信号である図16(a)に示す発振
信号SOSC1を出力し、第2の動作条件で作動させるとき
には、インバータ回路75の入力信号である同図(b)
に示す発振信号SOSC2を出力する。
【0050】このコンバータ装置61では、ドライバ4
a内において、VCO3から出力される発振信号SOSC
がハイレベルのときに、FET73およびFET74が
オン状態およびオフ状態にそれぞれ制御される。この際
には、チョークコイル72が直流電源71の出力電流を
電流制限することにより擬似的に定電流制御する。同時
に、コイル76の巻線76bに、電流が流れることによ
りエネルギーが蓄積される。一方、FET74のドレイ
ンには、その直前にFET74がオン状態に制御されて
いたときに巻線76aに蓄積されたエネルギーに基づく
交流信号SAC1が発生し、この交流信号SAC1 が圧電ト
ランス5に出力される。
【0051】次いで、交流信号SACがローレベルのとき
に、FET73およびFET74がオフ状態およびオン
状態にそれぞれ制御される。この際には、コイル76の
巻線76aに、電流が流れることによりエネルギーが蓄
積される。一方、FET73のドレインには、その直前
にFET73がオン状態に制御されていたときに巻線7
6bに蓄積されたエネルギーに基づく交流信号SAC2 が
発生し、この交流信号SAC2 が圧電トランス5に出力さ
れる。これにより、圧電トランス5は、両入力端子間に
印加された交流信号SAC1 ,SAC2 を所定の利得Gで昇
圧すると共に、昇圧した出力交流信号SO を整流平滑回
路62に出力する。次いで、整流平滑回路62が、出力
交流信号SO を整流平滑することによって直流電圧VL
を生成し、その直流電圧VL を負荷63に出力する。
【0052】このコンバータ装置61では、圧電トラン
ス5を第1の動作条件で作動させるときには、インバー
タ装置21と同様にして、VCO3、ドライバ4a、圧
電トランス5、位相差−電圧変換回路8およびエラーア
ンプ26を含むフィードバックループが、VCO3の発
振周波数を、交流信号SACに対する出力交流信号SOの
位相遅れθが90゜になるように制御する。一方、圧電
トランス5を第2の動作条件で作動させるときには、フ
ィードバックループが、VCO3の発振周波数を、交流
信号SACに対する出力交流信号SO の位相遅れθが−9
0゜(つまり、位相進みが90゜)になるように制御す
る。この結果、VCO3の発振周波数は、圧電トランス
5の最大利得周波数fm よりも若干高い周波数f1 にな
るように常に自動的に制御される。
【0053】具体的には、第1の動作条件で圧電トラン
ス5を作動させた際には、図14(a)に示すように、
交流信号SACの周波数が高くなるに従って出力交流信号
SOの位相遅れが大きくなると共に、同図(b)に示す
ように、位相差−電圧変換回路8の出力電圧VOUT が高
くなる。このため、VCO3の発振周波数が低下するこ
とにより、図16(d)に示すように、出力交流信号S
O の位相が同図(a)に示す発振信号SOSC1よりも90
゜遅れるように制御される結果、同図(c)に示す交流
信号SACよりも90゜遅れるように制御される。一方、
第2の動作条件で圧電トランス5を作動させた際には、
図15(a)に示すように、交流信号SACの周波数が高
くなるに従って出力交流信号SO の位相進みが小さくな
ると共に、同図(b)に示すように、位相差−電圧変換
回路8の出力電圧VOUT が低くなる。この場合、第1の
動作条件のときとは異なり、発振信号SOSC と同位相の
発振信号SOSC2が位相差−電圧変換回路8に入力されて
いるため、等価的には、フィードバックループ内の利得
は、圧電トランス5を第1の動作条件で作動させるとき
の利得に値−1を乗算した利得となる。このため、VC
O3の発振周波数が低くなるように制御されることによ
り、図16(e)に示すように、出力交流信号SO の位
相が同図(b)に示す発振信号SOSC2よりも90゜遅れ
るように制御される結果、同図(c)に示す交流信号S
ACよりも90゜進むように制御される。
【0054】このように、このコンバータ装置61によ
れば、圧電トランス5の最大利得周波数fm (言い替え
れば、共振周波数f0 )のばらつきや、環境条件および
負荷条件が変動したとしても、圧電トランス5の高利得
領域である周波数f1 の交流信号SAC1 ,SAC2 (交流
信号SACの周波数と等しいため、以下、区別しないとき
には、「交流信号SAC」という)を圧電トランス5に入
力させることができる。なお、このコンバータ装置61
では、第1および第2の動作条件に応じてフィードバッ
クループ内の利得を変えるに当たり、インバータ回路7
5の入力信号または出力信号を位相差−電圧変換回路8
に出力することにより、比較対象の発振信号SOSC の位
相を反転している。しかし、これに限らず、位相差−電
圧変換回路8の出力部からドライバ4aの間において信
号波形を反転する反転回路を配設してもよいし、圧電ト
ランス5の出力部から位相差−電圧変換回路8の入力部
の間において信号波形を反転する反転回路を配設しても
よい。
【0055】また、負荷63に供給される出力電圧とし
ての直流電圧VL が電圧上昇したときには、その上昇分
を抵抗64,65が検出し、インバータ装置21と同様
にして、誤差増幅回路24および電圧制限回路25を含
むフィードバックループが、その上昇分に応じて、VC
O3の発振周波数を周波数f1 〜周波数f2 の間で上昇
させるように制御する。これにより、整流平滑回路62
の出力電圧である直流電圧VL が一定電圧に制限され
る。なお、直流電圧VL を可変する場合には、インバー
タ装置21と同様にして、ボリューム23を誤差増幅回
路24の入力側に配設すればよい。さらに、周波数f1
よりも若干高い周波数を交流信号SACとして予め規定
し、直流電圧VL の変動に対する交流信号SACの低い周
波数側への変化幅を持たせることにより、直流電圧VL
の変動に対して安定化機能を備えさせることもできる。
【0056】次に、プッシュプル回路で構成したドライ
バ4aを用いた利点について、以下、説明する。
【0057】このコンバータ装置61におけるドライバ
4aの出力インピーダンスは、出力部側にコイル76を
有するため、誘導性インピーダンスとなる。したがっ
て、ドライバ4aは、図13に示すように、インダクタ
ンスLO として等価的に表される。また、圧電トランス
5、整流平滑回路62および負荷63などを含むドライ
バ4aの負荷回路は、同図に示すように、サセプタンス
B、リアクタンスXおよび負荷抵抗Rによるπ形回路の
等価回路RL として表される。
【0058】一方、高効率増幅器として共振型増幅器
(以下、「E級増幅器」という)が知られている。この
E級増幅器でコンバータ装置61におけるドライバ4a
を構成することにより、発振信号SOSC の周波数上昇に
比例して増加するスイッチング損失をゼロボルトスイッ
チ方式によって大幅に低減することができる。したがっ
て、E級増幅器は、大型LCDのバックライトなどに冷
陰極蛍光管2を用いる場合、高周波動作する圧電トラン
ス5のドライバ回路4aに最適な構成となる。この場
合、ドライバ回路4aをE級増幅器として作動させるた
めには、上記した等価回路RL における各パラメータの
値が、下記の式および式を満たす必要がある。 B・R=0.186・・・・・式 X/R=1.152・・・・・式
【0059】ところが、一般的には、圧電トランス5の
入力容量が大きいため、上記の式におけるサセプタン
スBの値を満たすのは困難である。このため、このコン
バータ装置61では、ドライバ4aの出力インピーダン
スであるインダクタンスLOと、上記式を満たすため
に余分となる圧電トランス5の入力容量の一部とを、周
波数f1 近傍で共振させることによって、その余分な入
力容量の一部をキャンセルしている。また、圧電トラン
ス5における余剰な入力容量の一部をキャンセルした状
態において上記の式および式を満たすための交流信
号SAC(交流信号SAC1 ,SAC2 についても同様)の周
波数条件としては、かなり狭い周波数範囲に限定され、
発明者の実験によれば、その周波数範囲が周波数f1 の
近傍であることが判明している。このため、誘導性イン
ピーダンスのドライバ4aと圧電トランス5とを接続
し、かつ周波数f1 (または周波数f1 近傍)の交流信
号SACを圧電トランス5に供給することにより、ドライ
バ4aをE級で作動させることができる。この結果、ド
ライバ4aの効率を最も向上させることができ、ひいて
は、コンバータ装置61の効率を最も向上させることが
できる。
【0060】また、圧電トランス5を第1の動作条件で
作動させ、かつ圧電トランス5の出力部に接続される負
荷63のインピーダンスを変化させたときの、交流信号
SACの周波数に対する圧電トランス5の利得Gおよび位
相遅れθの関係を図17に示す。この場合、特性CH1
G〜CH3Gは、負荷63のインピーダンスがそれぞれ
2.2KΩ、0.7MΩおよび2.2MΩのときの交流
信号SACの周波数に対する圧電トランス5の利得Gの特
性を示し、特性CH1θ〜CH3θは、負荷インピーダ
ンスがそれぞれ0.22MΩ、0.7MΩおよび2.2
MΩのときの交流信号SACの周波数に対する位相遅れθ
の特性を示す。同図によれば、負荷63のインピーダン
スが変化したときには、最大利得周波数が周波数fm1〜
周波数fm3まで変化するのに対して、圧電トランス5に
入力される交流信号SACに対する、圧電トランス5から
出力される出力交流信号SO の位相遅れθが90゜とな
る周波数は、周波数f1 から殆ど変化せず、しかも、最
大利得周波数fm1〜fm3よりも常に高い周波数であるこ
とが理解できる。なお、圧電トランス5を第2の動作条
件で作動させる際には、同様にして、位相進みが90゜
となる周波数が周波数f1 から殆ど変化しない。したが
って、負荷63のインピーダンスの変動に左右されず
に、圧電トランス5の高利得領域を利用しつつ、出力交
流信号SO の電圧値を適正に制御することができる。
【0061】また、位相遅れ90゜近傍における交流信
号SACの周波数偏移に対する位相遅れθの偏移が、極め
て急峻になっている。したがって、位相遅れθが90゜
近傍になるようにVCO3を制御する場合には、VCO
3、ドライバ4a(またはドライバ4)、圧電トランス
5、位相差−電圧変換回路8およびエラーアンプ26を
含むフィードバックループ内のループ利得が極めて高利
得となる。このため、フィードバックループにおける位
相制御誤差を極めて小さくすることができる。
【0062】なお、例えば、位相遅れθが45゜になる
ように制御する場合には、負荷インピーダンスが0.2
2MΩのときには、その際の交流信号SACの周波数は、
特性CH1G,CH1θに示すように、最大利得周波数
fm1よりも低い周波数になるのに対して、負荷インピー
ダンスが2.2MΩのときには、特性CH3G,CH3
θに示すように、最大利得周波数fm3よりも高い周波数
になる。したがって、交流信号SACを最大利得周波数特
性よりも常に高い周波数に制御することができない。こ
のため、上記したインバータ装置51の課題である、ボ
リュームの回転角度に応じて圧電トランス5の利得Gを
単調減少または単調増加させることができないのは明ら
かである。
【0063】なお、本発明は、上記した発明の実施の形
態に示した構成および動作に限定されず、適宜変更が可
能である。例えば、圧電トランス5の種類や共振周波数
などは任意に変更することができるし、任意の負荷に対
して出力交流信号SO または直流電圧VL を供給するこ
とができる。さらに、VCO3の構成は任意の公知回路
を用いることができる。また、出力交流信号を最高電圧
にしたときにおける駆動用交流信号(つまり、交流信号
SAC)に対する出力交流信号SO の位相遅れは、90゜
(または、−90゜)そのものに限らず、最高利得周波
数よりも高い周波数であればよく、90゜(または、−
90゜)近傍に限られない。ただし、90゜(または、
−90゜)近傍に規定したときには、上記した本発明の
実施の形態で説明したように、多くの利点があるのは勿
論である。
【0064】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の電源装置
によれば、出力交流信号を所定制御範囲内の最高電圧に
したときにおける出力交流信号の位相が、圧電トランス
の最大利得のときにおける出力交流信号の位相を基準と
して圧電トランスの動作条件に応じて遅れ位相または進
み位相となるように、位相差検出回路の検出位相差に基
づいて制御電圧を制御して電圧制御発振回路の発振周波
数を可変することにより、圧電トランス5の特性のばら
つきや、環境条件および負荷条件の変動に影響を受ける
ことなく、圧電トランスにおける高利得かつ急峻に利得
が変化する領域を利用しつつ、圧電トランスから出力さ
れる出力交流信号の電圧値を適正に制御することができ
る。
【0065】また、請求項2記載の電源装置によれば、
出力交流信号の位相が駆動用交流信号の位相よりも概ね
90゜遅れまたは90゜進みとなるように制御電圧を制
御することにより、位相差検出回路を簡易に構成するこ
とができると共に、フィードバックループにおける位相
制御誤差を限りなく小さくすることができ、加えて、負
荷インピーダンスの変動に左右されずに、圧電トランス
の高利得領域を利用しつつ、出力交流信号の電圧値を適
正に制御することができる。
【0066】さらに、請求項3および4記載の電源装置
によれば、簡易な構成でありながら、圧電トランスから
出力される出力交流信号の電圧値を確実かつ適正に制御
することができる。
【0067】また、請求項5記載の電源装置によれば、
電圧制限回路が、演算増幅回路から出力された誤差電圧
が所定電圧を超えるときに所定電圧に制限すると共に誤
差電圧が所定電圧以下のときに誤差電圧に応じた電圧を
出力することにより、駆動用交流信号に対する出力交流
信号の最小位相遅れが例えば90゜になるように電圧制
御発振回路の発振周波数を確実に制御することができ
る。
【0068】また、請求項6記載の電源装置によれば、
演算増幅器を用いた理想化ダイオードによる半波整流回
路によって電圧制限回路を構成したことにより、温度や
湿度などの環境条件に左右されずに、電圧制御発振回路
の発振周波数を制御することができる。
【0069】さらに、請求項7,8記載の電源装置によ
れば、E級条件でドライバ回路を動作させることがで
き、これにより、装置の電源効率の向上を図ることがで
きる。
【0070】また、請求項9記載の電源装置によれば、
圧電トランスの出力交流信号を整流して直流電圧を生成
する整流回路を備えたことにより、圧電トランスにおけ
る高利得かつ急峻に利得が変化する領域を利用しつつ、
圧電トランスから出力される出力交流信号の電圧値を適
正に制御することができる直流電源装置を提供すること
ができる。
【0071】また、請求項10記載の電源装置によれ
ば、調光手段による減光制御に応じて、駆動用交流信号
の位相に対する出力交流信号の位相が90゜よりもさら
に遅れまたは進むように制御電圧を制御することによ
り、ランプ手段の光量を単調増加または単調減少するよ
うに適正かつ安定に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
圧電トランス5における交流信号SACの周波数に対する
利得Gの関係を示す周波数特性図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
圧電トランス5を分極する際の概念的な回路図であっ
て、(a)は一次分極の際の回路図、(b)は二次分極
の際の回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
圧電トランス5を分極例1に従って分極し、かつλ/2
モードで作動させたときの利得特性CH11Gおよび位
相特性CH11θを示す特性図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
圧電トランス5に対する一次分極の際に印加する電圧の
向きを分極例1のときとは逆向きにしてλ/2モードで
作動させた場合の利得特性CH12Gおよび位相特性C
H12θを示す特性図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るインバータ装置1の
圧電トランス5を分極例1に従って分極してλモードで
作動させた場合の利得特性CH13Gおよび位相特性C
H13θを示す特性図である。
【図7】位相差−電圧変換回路8における位相遅れθに
対する出力電圧VOUT の関係を示す位相−出力電圧特性
図である。
【図8】VCO3における制御電圧VC に対する発振周
波数の関係を示す制御電圧−発振周波数特性図である。
【図9】インバータ装置21における電圧制限回路25
の入力電圧に対する出力電圧の関係を示す入出力特性図
である。
【図10】本発明の他の実施形態に係るインバータ装置
21のブロック図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態に係るコンバー
タ装置61のブロック図である。
【図12】コンバータ装置61におけるドライバ4aの
回路図である。
【図13】ドライバ4a、およびドライバ4aの負荷側
回路の等価回路図である。
【図14】(a)は第1の動作条件で圧電トランス5を
作動させた際の交流信号SACの周波数に対する出力交流
信号SO の位相遅れを示す位相特性図、(b)は第1の
動作条件で圧電トランス5を作動させた際の位相差−電
圧変換回路8の出力電圧特性図である。
【図15】(a)は第2の動作条件で圧電トランス5を
作動させた際の交流信号SACの周波数に対する出力交流
信号SO の位相遅れを示す位相特性図、(b)は第2の
動作条件で圧電トランス5を作動させた際の位相差−電
圧変換回路8の出力電圧特性図である。
【図16】(a)は発振信号SOSC1の信号波形図、
(b)は発振信号SOSC2の信号波形図、(c)は交流信
号SACの信号波形図、(d)は圧電トランス5が第1の
動作条件で作動しているときの出力交流信号SO の信号
波形図、(e)は圧電トランス5が第2の動作条件で作
動しているときの出力交流信号SO の信号波形図であ
る。
【図17】負荷のインピーダンスを変化させたときの圧
電トランス5の周波数特性図であって、(a)は交流信
号SACの周波数に対する利得Gの関係を示す周波数特性
図、(b)は交流信号SACの周波数に対する位相遅れθ
の関係を示す周波数特性図である。
【図18】従来のインバータ装置51のブロック図であ
る。
【図19】圧電トランス5における駆動用の交流信号S
AC の周波数に対する利得Gの関係を示す周波数特性図
である。
【図20】特性CH1および特性CH2をそれぞれ有す
る圧電トランス5,5の周波数に対する利得の関係を示
す周波数特性図である。
【符号の説明】
1 インバータ装置 2 冷陰極蛍光管 3 VCO 4 ドライバ 4a ドライバ 5 圧電トランス 7 抵抗 8 位相差−電圧変換回路 9 加算回路 10 ボリューム 11 エラーアンプ 21 インバータ装置 23 ボリューム 24 誤差増幅回路 25 電圧制限回路 61 コンバータ装置 62 整流平滑回路 63 負荷 64 抵抗 65 抵抗 73 FET 74 FET 75 インバータ回路 76 コイル

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電トランスを駆動するための駆動用交
    流信号を制御電圧に従った周波数で発振する電圧制御発
    振回路を備え、当該制御電圧を制御して前記駆動用交流
    信号の周波数を可変することにより前記圧電トランスに
    おける出力交流信号の電圧を可変可能に構成されている
    電源装置において、 前記駆動用交流信号および前記出力交流信号間の位相差
    を検出する位相差検出回路を備え、前記出力交流信号を
    所定出力制御範囲内の最高電圧にしたときにおける当該
    出力交流信号の位相が、前記圧電トランスの最大利得の
    ときにおける前記出力交流信号の位相を基準として前記
    圧電トランスの動作条件に応じて所定の遅れ位相または
    進み位相となるように、前記位相差検出回路の検出位相
    差に基づいて前記制御電圧を制御することにより前記電
    圧制御発振回路の発振周波数を可変することを特徴とす
    る電源装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動用交流信号の位相に対する前記
    出力交流信号の位相が概ね90゜遅れまたは90゜進み
    となるように前記制御電圧を制御することを特徴とする
    請求項1記載の電源装置。
  3. 【請求項3】 所定電圧範囲内で可変可能なオフセット
    電圧を生成するオフセット電圧生成回路と、当該オフセ
    ット電圧生成回路の出力電圧および前記位相差検出回路
    の検出位相差に応じた電圧を互いに加算する加算回路と
    を備え、少なくとも当該加算回路の加算電圧に基づいて
    前記制御電圧を制御することを特徴とする請求項1また
    は2記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 負荷回路に流れる負荷電流値および当該
    負荷に供給される出力電圧の少なくとも一方を検出する
    検出回路を備え、当該検出回路によって検出された検出
    値と、前記位相差検出回路の検出位相差に応じた電圧と
    に少なくとも基づいて前記制御電圧を制御することを特
    徴とする請求項1または2記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記検出値に応じた電圧と所定の基準電
    圧との誤差電圧を生成する演算増幅回路と、当該演算増
    幅回路から出力された前記誤差電圧が所定電圧を超える
    ときに当該所定電圧に制限すると共に、当該誤差電圧が
    当該所定電圧以下のときに前記誤差電圧に応じた電圧を
    出力する電圧制限回路とを備え、前記位相差検出回路の
    検出位相差に応じた電圧と前記電圧制限回路の出力電圧
    とに少なくとも基づいて前記制御電圧を制御することを
    特徴とする請求項4記載の電源装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧制限回路は、演算増幅器を用い
    た理想化ダイオードによる半波整流回路であることを特
    徴とする請求項5記載の電源装置。
  7. 【請求項7】 前記電圧制御発振回路の発振信号を増幅
    して前記圧電トランスに出力する誘導性出力インピーダ
    ンスのドライバ回路を備えていることを特徴とする請求
    項1から6のいずれかに記載の電源装置。
  8. 【請求項8】 前記ドライバ回路は、プッシュプル回路
    で構成されていることを特徴とする請求項7記載の電源
    装置。
  9. 【請求項9】 前記圧電トランスの出力交流信号を整流
    して直流電圧を生成する整流回路を備えていることを特
    徴とする請求項1から8のいずれかに記載の電源装置。
  10. 【請求項10】 前記出力交流信号の負荷回路としての
    調光可能なランプ手段の光量を制御するための調光手段
    を備え、当該調光手段による減光制御に応じて、前記駆
    動用交流信号の位相に対する前記出力交流信号の位相が
    90゜よりもさらに遅れまたは進むように前記制御電圧
    を制御することを特徴とする請求項1から9のいずれか
    に記載の電源装置。
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JP2013009484A (ja) * 2011-06-23 2013-01-10 Yokogawa Electric Corp 圧電トランス駆動装置

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