JPH11353552A - Ｐｏｓ端末装置およびｐｏｓ端末装置におけるジャーナル制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ＰＯＳ端末装置の実績データを復元する場合
に、正確に、かつ、迅速に復元することは難しい。 【解決手段】 制御回路１１が、売上データをレシート
プリンタ１２に印字する制御を行うとともに、同様のデ
ータをジャーナルプリンタ１３に印字する制御を行う。
さらに、ジャーナルプリンタ１３は、レシートジャーナ
ル表面に実績データを印字するとともに、レシートジャ
ーナル裏面に所定のバーコードを印刷する。また、バー
コードスキャナ１４は、実績データを復元する際に、レ
シートジャーナル裏面に印刷されたバーコードを読み取
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、販売商品の売上デ
ータの集計処理等を行うＰＯＳシステムにおけるＰＯＳ
端末装置に関し、特に、障害時のレシートジャーナルに
もとづくデータ復元等を容易に行うことができるＰＯＳ
端末装置およびＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御
方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】ＰＯＳ端末装置には、客先対応に発行さ
れるレシートを印字するレシートプリンタとともに、販
売の控えとなるレシートジャーナルを印字するジャーナ
ルプリンタが設けられている。そして、売上登録途中ま
たは登録完了時に、売上データをレシートプリンタに印
字させる。さらに、同様の内容を、ジャーナルプリンタ
に印字させる。

【０００３】レシートジャーナルは、控え用のものであ
り、障害発生時のデータ復元のためのロールバックや顧
客からの問い合わせに対応するために不可欠のものであ
る。ジャーナルは、ジャーナルプリンタからレシートジ
ャーナルとして印字出力されるとともに、ディスク装置
等に実績データとして保存される。また、ＰＯＳ端末装
置は、実績データを保存しておくとともに、ＰＯＳコン
トローラが接続されているシステムでは実績データをＰ
ＯＳコントローラに転送する。

【０００４】ＰＯＳ端末装置に障害が発生し、記憶され
ていた実績データが消滅した場合には、以下のようにし
てデータの復元が行われる。 （１）ＰＯＳ端末装置が出力したレシートジャーナルを
もとに、人手で確認および集計を行ってデータ復元のた
めの情報を得て、その情報にもとづいて実績データを復
元する。または、（２）ＰＯＳコントローラが接続され
ているシステムでは、ＰＯＳコントローラにおいてＰＯ
Ｓ端末装置から受信して集計され、保存されているデー
タにもとづいて実績データを復元する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、レシートジャ
ーナルの記載にもとづいて人手によってデータを復元す
るのでは、誤りが発生しやすく正確性に欠け、また、復
元が完了するまでに時間がかかるという課題がある。ま
た、ＰＯＳコントローラが保存しているデータにもとづ
いてデータを復元する場合に、ＰＯＳ端末装置で生じた
障害発生状況によってはＰＯＳコントローラに正確なデ
ータが転送されていない可能性があり、復元されたデー
タの信頼性に欠けるという課題がある。

【０００６】本発明は、そのような課題を解決するため
のものであって、記憶されていた実績データが消滅した
場合に正確かつ早期にデータを復元できるＰＯＳ端末装
置およびＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御方法を
提供することを目的とする。さらに、レシートジャーナ
ルに印字されている過去の取引データを容易に利用する
ことができるＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御方
法を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明によるＰＯＳ端末
装置は、レシートジャーナルの表面に印字される各情報
のうちの所定の情報に応じたコードをレシートジャーナ
ルの裏面に印刷するジャーナル裏面印刷手段と、レシー
トジャーナルの裏面に印刷されたコードを読み取るジャ
ーナル裏面読取手段と、ジャーナル裏面読取手段が読み
取ったコードにもとづいてデータを復元するデータ復元
手段とを備えたものである。

【０００８】データ復元手段は、ジャーナル裏面読取手
段が読み取ったコードを入力された検索項目に応じて選
択し、選択したコードにもとづいてデータを復元するよ
うに構成されていてもよい。また、ＰＯＳ端末装置は、
入力された印字項目に応じた情報のみをコードに変換し
てジャーナル裏面印刷手段に出力する印字項目設定手段
をさらに備えていてもよい。

【０００９】本発明によるＰＯＳ端末装置におけるジャ
ーナル制御方法は、レシートジャーナルの表面に印字さ
れる各情報のうちの所定の情報に応じたコードをレシー
トジャーナルの裏面に印刷し、取引データが必要になっ
たときにレシートジャーナルの裏面に印刷されたコード
を読み取り、読み取ったコードにもとづいて取引データ
を得る方法である。

【００１０】ＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御方
法は、ＰＯＳ端末装置におけるデータの復元が必要にな
ったときに、読み取ったコードに応じた取引データを得
て、得られた取引データにもとづいてデータを復元する
ように構成されていてもよい。また、ＰＯＳ端末装置に
おけるデータの集計が必要になったときに、読み取った
コードに応じた取引データを得て、得られた取引データ
にもとづいてデータを集計するように構成されていても
よい。そして、取引データの検索が必要になったとき
に、必要な取引データを特定するための項目を入力し、
読み取ったコードのうち項目に対応したコードに応じた
取引データを得るように構成されていてもよい。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図１は、本発明によるＰＯＳ端末
装置の構成を示すブロック図である。図において、ＣＰ
Ｕ１は、バーコートリーダ（図示せず）やキーボード８
に入力された売上データ等をバーコートリーダインタフ
ェース（図示せず）やキーボードインタフェース部７を
介して入力し、ディスプレイインタフェース部５を介し
てディスプレイ６に売上データ等を表示する。また、Ｃ
ＰＵ１は、売上データ等をディスク装置９に格納する。

【００１２】ＰＯＳ端末装置には、客先対応に発行され
るレシートを印字するレシートプリンタ１２とともに、
販売の控えとなるレシートジャーナルを印字するジャー
ナルプリンタ１３が設けられている。ＣＰＵ１は、売上
登録途中または登録完了時に、プリンタインタフェース
１０および制御回路１１を介して売上データをレシート
プリンタ１２に印字させる。また、同様の内容を、ジャ
ーナルプリンタ１３に印字させる。

【００１３】なお、ＣＰＵ１は、ＲＡＭ／ＲＯＭ２に格
納されているプログラムに従って動作する。この実施の
形態では、一般的なレシート印字プログラムやレシート
ジャーナル印字プログラム等に加えて、バーコード印字
プログラムと復旧プログラムとがＲＡＭ／ＲＯＭ２に格
納されている。

【００１４】この実施の形態では、制御回路１１が、売
上データをレシートプリンタ１２に印字する制御を行う
とともに、同様のデータをジャーナルプリンタ１３に印
字する制御を行う。さらに、ジャーナルプリンタ１３
は、レシートジャーナル表面に実績データを印字すると
ともに、レシートジャーナル裏面に所定のバーコードを
印刷する。また、バーコードスキャナ１４は、レシート
ジャーナル裏面に印刷されたバーコードを読み取る。な
お、この実施の形態では、制御回路１１が、レシートプ
リンタ１２、ジャーナルプリンタ１３およびバーコード
スキャナ１４を制御する構成を例示するが、ＣＰＵ１
が、レシートプリンタ１２、ジャーナルプリンタ１３お
よびバーコードスキャナ１４を直接制御する等、他の構
成を採用してもよい。

【００１５】図２は、ジャーナルプリンタ１３の印字機
構部およびバーコードスキャナ１４を模式的に示す斜視
図である。印字機構部における印字ヘッド１３１は、ジ
ャーナル表面に実績データを印字し、印字ヘッド１３２
はジャーナル裏面にバーコードを印刷する。

【００１６】次に、動作について図３，図５のフローチ
ャートおよび図４の説明図を参照して説明する。ＰＯＳ
端末装置の運用開始時に、データ復元に必要となる印字
項目が設定される（ステップＳ１）。ＣＰＵ１は、入力
された項目を、ＲＡＭ／ＲＯＭ２における不揮発性ＲＡ
Ｍまたはディスク装置９の所定領域に保存する。売上デ
ータが入力されると（ステップＳ３）、ＣＰＵ１は、売
上データを実績データとしてディスク装置９に保存する
とともに、制御回路１１に売上データを出力する。

【００１７】制御回路１１は、売上データをレシートプ
リンタ１２に出力して印字させるとともに、ジャーナル
プリンタ１３の印字ヘッド１３１を駆動してレシートジ
ャーナル表面に売上データを印字させる（ステップＳ
４）。また、ＣＰＵ１は、バーコード印字プログラムに
従って、ステップＳ１で設定された印字項目に該当する
データに応じたバーコードを生成する。例えば、ＲＡＭ
／ＲＯＭ２におけるＲＯＭ部にデータとバーコードの対
応テーブルを用意し、ＣＰＵ１が対応テーブルを検索し
てバーコードを得る。そして、バーコードは、ＣＰＵ１
から制御回路１１に転送される。制御回路１１は、ジャ
ーナルプリンタ１３の印字ヘッド１３２を駆動してバー
コードをレシートジャーナルの裏面に印字させる（ステ
ップＳ４）。

【００１８】図４は、レシートジャーナルの印字例を示
す説明図である。図４に示すように、この例では、レシ
ートジャーナルの裏面には、印字項目として設定されて
いた内容に加えて、入力日時、入力時刻、入力者コード
およびレシート番号等の基本的な情報がバーコード印字
される。以上の処理が、ＰＯＳ端末装置の運用が終了す
るまで、例えば閉店時まで、売り上げデータが入力され
る度に実行される（ステップＳ２）。

【００１９】ＰＯＳ端末装置に障害が発生し実績データ
の復元を行う必要がある場合には、まず、復元対象のデ
ータを含むジャーナルがＰＯＳ端末装置にセットされる
（ステップＳ１１）。また、レシートジャーナルの印字
内容のうち復元対象を識別するための項目が入力される
（ステップＳ１２）。そして、ＣＰＵ１は、復元プログ
ラムに従って、ジャーナルのロール紙が送られるように
巻取機構部（図示せず）を駆動する。そして、バーコー
ドスキャナ１４に起動指示を与える。

【００２０】バーコードスキャナ１４は、レシートジャ
ーナル裏面のバーコードを読み取り、読み取った内容を
制御回路１１を介してＣＰＵ１に転送する（ステップＳ
１３）。ＣＰＵ１は、バーコード内容を入力し、復元プ
ログラムに従って、そのコードが復元対象を識別するた
めの項目であるか否か判定する（ステップＳ１４）。復
元対象を識別するための項目であれば、バーコードをデ
ータに変換し、得られたデータから実績データを復元す
る（ステップＳ１５）。そして、上記の処理が、全ての
復元対象項目について行われたら処理を終了する（ステ
ップＳ１６）。

【００２１】以上のように、ＰＯＳ端末装置にレシート
ジャーナル裏面を読み込ませることによって、自動的に
実績データが復元される。従って、この実施の形態によ
れば、人手を介さずに実績データが復元されるので、復
元誤りの発生が防止され、かつ、実績データは迅速に復
元される。また、この実施の形態では、物理的に印字さ
れたバーコードの内容にもとづいてデータの復元を行う
ので、レシートジャーナルに正しく印刷が行われている
限り、データは正確に復元される。なお、ＰＯＳ端末装
置において、通常、公式的に認められる内容はジャーナ
ルプリントの内容である。

【００２２】上記の実施の形態では、障害発生時の実績
データの復元を例に説明を行ったが、本発明は、通常運
用時のシステム稼働チェックにも適用することができ
る。ＰＯＳシステムにおいて、ＰＯＳ端末装置の運用を
終了するときには、ＰＯＳ端末装置またはＰＯＳステー
ションがデータとして保持している現金等の有り高と、
実際の現金等の有り高との間に差がないかどうかチェッ
クされることが多い。そのようなチェックにおいて、差
が生じていた場合には、本発明による方式を適用するこ
とによって問題の切り分けを行うことができる。

【００２３】すなわち、レシートジャーナル裏面のバー
コードを読み取って売上を集計することによって現金等
の有り高を求め、その有り高を、ＰＯＳ端末装置または
ＰＯＳステーションがデータとして保持している有り高
および実際の有り高とを比較すれば、実際の有り高が誤
っているのかＰＯＳシステムに問題があるのかを直ちに
識別することができる。

【００２４】また、本発明によれば、ＰＯＳ端末装置に
おける個別の取引についての検索を容易に行うことがで
きる。顧客からの問い合わせに対して、従来の方式では
目視によってジャーナルプリントの内容を検索していた
が、本発明によれば、所望のデータを特定するための項
目を入力してレシートジャーナル裏面のバーコードを読
み取ることによって、容易にジャーナルプリントにおけ
る所望の取引内容に達することができる。

【００２５】

【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ＰＯＳ
端末装置を、レシートジャーナルの表面に印字される各
情報のうちの所定の情報に応じたコードをレシートジャ
ーナルの裏面に印刷し、レシートジャーナルの裏面に印
刷されたコードにもとづいてデータを復元するように構
成したので、記憶されていた実績データが消滅した場合
に正確かつ早期にデータを復元できる効果がある。

【００２６】また、ＰＯＳ端末装置におけるジャーナル
制御方法を、レシートジャーナルの表面に印字される各
情報のうちの所定の情報に応じたコードをレシートジャ
ーナルの裏面に印刷し、取引データが必要になったとき
にレシートジャーナルの裏面に印刷されたコードを読み
取り、読み取ったコードにもとづいて取引データを得る
ように構成したので、レシートジャーナルに印字されて
いる過去の取引データから実績データを復元したり、取
引データの集計や検索を容易に行うことができる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明によるＰＯＳ端末装置の構成を示すブ
ロック図である。

【図２】 ジャーナルプリンタの印字機構部およびバー
コードスキャナを模式的に示す斜視図である。

【図３】 レシートジャーナル印字時の動作を示すフロ
ーチャートである。

【図４】 レシートジャーナルの印字例を示す説明図で
ある。

【図５】 実績データの復元処理を示すフローチャート
である。

【符号の説明】

１ ＣＰＵ ２ ＲＡＭ／ＲＯＭ ５ ディスプレイインタフェース部 ６ ディスプレイ ７ キーボードインタフェース部 ８ キーボード ９ ディスク装置 １１ 制御回路 １２ レシートプリンタ １３ ジャーナルプリンタ １４ バーコードスキャナ

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レシートジャーナルの裏面に、レシート
   ジャーナルの表面に印字される各情報のうちの所定の情
   報に応じたコードを印刷するジャーナル裏面印刷手段
   と、 レシートジャーナルの裏面に印刷されたコードを読み取
   るジャーナル裏面読取手段と、 前記ジャーナル裏面読取手段が読み取ったコードにもと
   づいてデータを復元するデータ復元手段とを備えたＰＯ
   Ｓ端末装置。
2. 【請求項２】 データ復元手段は、ジャーナル裏面読取
   手段が読み取ったコードを、入力された検索項目に応じ
   て選択し、選択されたコードにもとづいてデータを復元
   する請求項１記載のＰＯＳ端末装置
3. 【請求項３】 入力された印字項目に応じた情報のみを
   コードに変換してジャーナル裏面印刷手段に出力する印
   字項目設定手段を備えた請求項１または請求項２記載の
   ＰＯＳ端末装置。
4. 【請求項４】 レシートジャーナルの裏面に、レシート
   ジャーナルの表面に印字される各情報のうちの所定の情
   報に応じたコードを印刷し、 取引データが必要になったときに、レシートジャーナル
   の裏面に印刷されたコードを読み取り、 読み取ったコードにもとづいて取引データを得るＰＯＳ
   端末装置におけるジャーナル制御方法。
5. 【請求項５】 ＰＯＳ端末装置におけるデータの復元が
   必要になったときに、読み取ったコードに応じた取引デ
   ータを得て、 得られた取引データにもとづいてデータを復元する請求
   項４記載のＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御方
   法。
6. 【請求項６】 ＰＯＳ端末装置におけるデータの集計が
   必要になったときに、読み取ったコードに応じた取引デ
   ータを得て、 得られた取引データにもとづいてデータを集計する請求
   項４記載のＰＯＳ端末装置におけるジャーナル制御方
   法。
7. 【請求項７】 取引データの検索が必要になったとき
   に、必要な取引データを特定するための項目を入力し、 読み取ったコードのうち前記項目に対応したコードに応
   じた取引データを得る請求項４記載のＰＯＳ端末装置に
   おけるジャーナル制御方法。