JPH11352108A - 渦電流式センサ - Google Patents

渦電流式センサ

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JPH11352108A
JPH11352108A JP10157262A JP15726298A JPH11352108A JP H11352108 A JPH11352108 A JP H11352108A JP 10157262 A JP10157262 A JP 10157262A JP 15726298 A JP15726298 A JP 15726298A JP H11352108 A JPH11352108 A JP H11352108A
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JP
Japan
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rod
detection
shaped core
eddy current
current sensor
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Pending
Application number
JP10157262A
Other languages
English (en)
Inventor
Eikichi Ariga
英吉 有賀
Toshio Mizoguchi
敏夫 溝口
Masaki Nakamura
優樹 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nidec Sankyo Corp
Original Assignee
Nidec Sankyo Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小な検出物を高感度に検出する。 【解決手段】 1枚の共通の基台2上に、1個の検出用
棒状コア3と該検出用棒状コア3を取り囲む少なくとも
3個以上の励磁用棒状コア4とを設けると共に、検出用
棒状コア3に検出コイル5を巻回する一方、3個以上の
励磁用棒状コア4に共通の励磁コイル6を巻回する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁束を発生及び検
出すると共に、発生させた磁束の検出物による変化を検
出して検出物の存在を検出するための渦電流式センサに
関する。更に詳述すると、本発明は、渦電流式センサの
フェライトコアの形状の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ICカードのカード発行機では、未発行
の多数のICカードをストッカに積み重ねて収容してお
き、カード発行時にストッカの下部から1枚ずつICカ
ードを抜き出してICに書き込みを行っている。このI
Cカード発行機では、ストッカに蓄えられた多数のIC
カードの表裏や前後の向きが正しいかをICへの書き込
み作業の前にチェックするために、ストッカの最下部に
収容されるICカードの所定位置にICが存在するか否
かを検出する検出センサが設けられている。
【0003】また、ICカードに情報の読み書きを行う
ICカードリーダでは、挿入されたカードがICカード
であるか否か、あるいは挿入されたICカードの向きが
正しいか否かを判断するために、挿入されたカードの所
定位置にICが存在するか否かを検出する検出センサが
設けられている。
【0004】これらの検出センサとしては、例えば図1
5に示すように、フェライト製で円柱形状の中央コア1
01と、該中央コア101の周囲に配置されるフェライ
ト製で円筒形状の外周コア102と、中央コア101の
周囲に巻回された検出コイル103及び励磁コイル10
4とを備えた渦電流式センサ100が使用される。そし
て、この渦電流式センサ100をICカードのICが位
置する箇所に設置しておく。ICの検出を行うときは、
励磁コイル104に例えば高周波信号を印加して中央コ
ア101と外周コア102との間で磁束を発生させると
共に、この磁束を検出コイル103により検出する。そ
して、中央コア101の先端に向き合った位置にICが
存在するときは、磁束によりICの金属部分に渦電流が
発生するので検出コイル103により検出される磁束が
ICの存在しないときに比べて減少する。この磁束の変
化を検出してICの有無を判断する。
【0005】ここで、渦電流式センサ100の各コア1
01,102は成形加工により断面円形状に作成するよ
うにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た渦電流式センサ100では各コア101,102を成
形加工により作成しているので、成形時に欠け等が生ず
ることを防止するために特に中央コア101を細くする
ことができない。このため、検出面積が広くなってしま
うので、ICの端子等の微小な部分を検出することが困
難である。
【0007】また、各コア101,102は断面円形状
であるため、検出物が例えばICの端子のように中央コ
ア101の断面形状よりも微小な四角形である場合に
は、検出コイル103から安定した出力を得ることがで
きず検出が困難である。
【0008】さらに、この渦電流式センサ100では中
央コア101に検出コイル103及び励磁コイル104
を巻回しているので、励磁コイル104により発生され
る磁束と検出コイル103により検出される磁束とが相
互に影響してしまいICの有無による磁束の変化率を大
きくすることができない。このため、検出コイル103
による出力変化率が小さくなってしまい、感度が悪いも
のとなってしまう。
【0009】そこで、本発明は、微小な検出物を高感度
に検出できる渦電流式センサを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の渦電流式センサは、1枚の共通の基
台上に、1個の検出用棒状コアと該検出用棒状コアを取
り囲む少なくとも3個以上の励磁用棒状コアとを設ける
と共に、検出用棒状コアに検出コイルを巻回する一方、
3個以上の励磁用棒状コアに共通の励磁コイルを巻回し
て成るようにしている。また、請求項2記載の渦電流式
センサは、1枚の共通の基台上に、1個の励磁用棒状コ
アと該励磁用棒状コアを取り囲む少なくとも3個以上の
検出用棒状コアとを設けると共に、励磁用棒状コアに励
磁コイルを巻回する一方、3個以上の検出用棒状コアに
共通の検出コイルを巻回して成るようにしている。
【0011】したがって、検出コイルと励磁コイルとに
間隔を設けることができるので、励磁コイルで発生した
磁束と検出コイルで検出される磁束とが相互に影響する
ことが殆ど無い。このため、検出物の有無による磁束の
変化率を大きくすることができるので、検出コイルによ
る出力変化率を大きくして感度を向上させることができ
る。
【0012】また、中央の棒状コアを取り囲む棒状コア
を三角形以上の多角形にすることができるので、センサ
全体の形状を多角形にして微小な多角形の検出物の検出
やそのずれ量の検出を行うことができるように成る。
【0013】そして、請求項3記載の渦電流式センサで
は、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアのそれぞれの先
端を平坦面に形成すると共に、該平坦面を検出面とする
ようにしている。したがって、検出面を通過する磁束を
均一な分布にすることができる。
【0014】さらに、請求項4記載の渦電流式センサで
は、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアのそれぞれの側
部を平坦面に形成すると共に、棒状コアの横断面形状を
三角形以上の多角形とするようにしている。したがっ
て、棒状コアを研削加工により形成することができるの
で、成形加工により作成する場合に比べて棒状コアの小
型化を図ることができる。しかも、検出物が微小な四角
形である場合でも、棒状コアを検出物より小さい断面形
状を有する細い四角柱にできるので高精度に検出できる
ようになる。
【0015】また、請求項5記載の渦電流式センサで
は、検出用棒状コアを金属部材が移動する箇所に配置し
て、金属部材の存在による磁束の変化を検出コイルによ
り検出するようにしている。したがって、検出用棒状コ
アをICカードのICの金属端子が移動する箇所に配置
できるので、ICの存在を検出できるようになる。
【0016】さらに、請求項6記載の渦電流式センサで
は、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアは、コアブロッ
クに溝加工することにより形成して、溝加工により形成
された溝部を検出コイルまたは励磁コイルのうちの少な
くとも一方の挿入用の溝部とするようにしている。した
がって、溝部の形成位置や溝幅を変更することにより各
棒状コアの形状や太さを調整することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。図1に本
発明の渦電流式センサ1の一実施形態を示す。本実施形
態では、渦電流式センサ1をICカードリーダに搭載し
てICカードのICの端子(接点)を検出するためのセ
ンサとして使用している。この渦電流式センサ1は、1
枚の共通の基台2上に、1個の検出用棒状コア3と該検
出用棒状コア3を取り囲む少なくとも3個以上の励磁用
棒状コア4とを設けている。さらに、検出用棒状コア3
に検出コイル5を巻回する一方、3個以上の励磁用棒状
コア4に共通の励磁コイル6を巻回している。本実施形
態では、基台2と検出用棒状コア3と励磁用棒状コア4
とを、フェライト等の軟磁性材料から成る一体のコア体
9により形成している。そして、棒状コア3,4を縦3
本×横3本の格子状に配置していわゆる井桁形状とし、
中央の棒状コアを検出用棒状コア3とすると共にその周
囲の8本の棒状コアを励磁用棒状コア4としている。ま
た、検出用棒状コア3及び励磁用棒状コア4のそれぞれ
の先端を平坦面に形成すると共に、該平坦面を検出面と
するようにしている。
【0018】検出用棒状コア3と各励磁用棒状コア4と
の間には、各棒状コア3,4を分離する溝部15が形成
されている。そして、検出用棒状コア3の周囲の溝部1
5に検出コイル5が挿入されている。このため、検出コ
イル5と励磁コイル6とに間隔を設けることができるの
で、励磁コイル6で発生した磁束と検出コイル5で検出
される磁束とが相互に影響することを防止して検出コイ
ル5による出力変化率を大きくすることにより、渦電流
式センサ1の感度を向上させることができる。
【0019】さらに、検出用棒状コア3及び励磁用棒状
コア4のそれぞれの側部を平坦面に形成すると共に、棒
状コア3,4の横断面形状を三角形以上の多角形として
いる。このため、棒状コア3,4を研削加工により形成
することができるので、成形加工により作成する場合に
比べて棒状コア3,4の小型化を図ることができる。ま
た、本実施形態では各棒状コア3,4を、図7に示すよ
うなICカード10のIC16の微小な四角形の端子1
7よりも小さい断面形状を有する細い四角柱形状として
いる。このため、この微小な四角形の端子17を検出す
る際に高精度に検出することができる。但し、各棒状コ
ア3,4の大きさや形状は、検出する対象物の大きさ及
び形状や要求される検出精度等に応じて設定すれば良い
のは勿論である。例えば、各棒状コア3,4を三角柱や
五角柱等としても良い。
【0020】また、基台2の側面のうち向き合った1組
は側方に突出して支持部18を形成している。そして、
励磁コイル6は支持部18により支持されるのでコア体
9からの落下が防止される。
【0021】上述した渦電流式センサ1の製造手順を以
下に説明する。まず、図2に示すように、フェライト製
のコアブロック19の表面に例えば砥石車20での研削
加工により溝部15を形成する。この溝部15は互いに
平行または直交する格子状に形成する。そして、棒状コ
ア3,4を縦3本×横3本に区画して切断して1つのコ
ア体9を形成する。このとき、基台2に1組の支持部1
8を有するように切断する。また、このように検出用棒
状コア3及び励磁用棒状コア4をコアブロック19に溝
加工することにより形成しているので、溝部15の形成
位置や溝幅を変更することにより各棒状コア3,4の形
状や太さを調整することができる。このため、各棒状コ
ア3,4の形状や太さを検出物の大きさや形状に合わせ
て最適に設定することができる。
【0022】そして、図3(A)に示すように、金属製
のコ字形状のケース体25の内側にコア体9等の取付用
の凸部材26を接着等により取り付けておく。本実施形
態ではケース体25を金属製としているが、これには限
られずプラスチック製等としても良い。このケース体2
5の凸部材26に対して、コア体9と外部回路に接続す
るための端子群28を接着等により固定する。さらに、
図3(B)に示すように、コア体9の中央に位置する検
出用棒状コア3に検出コイル5を装着すると共に、検出
用棒状コア3の周囲に位置する励磁用棒状コア4に共通
の励磁コイル6を装着する。そして、図3(C)に示す
ように、各コイル5,6のワイヤを端子群28の各端子
に半田付けする。また、ドータイトの塗布を行って接地
を行うようにする。次いで、コア体9の側方に位置する
ケース体25の開放端に蓋板29を接着して、コア体9
を側方から囲むようにする。
【0023】そして、図4(A)に示すように、ケース
体25に溶かした合成樹脂30を流し込む。図4(B)
に示すように合成樹脂30を硬化させてから、図4
(C)に示すように各棒状コア3,4の検出面に対して
平面研削を行う。さらに、図5(A)に示すように渦電
流式センサ1の角部の面取りを行って、図5(B)に示
すように励磁コイル6に高周波信号を印加した状態で検
出コイル5により磁束の検出を行うと共にアルミプレー
ト31を近付けて各棒状コア3,4の検出面に接触させ
たり離したりしたときの変化率の評価を行って感度の検
査をする。
【0024】ここで、この渦電流式センサ1を搭載した
ICカードリーダ33の一実施形態を示す。このICカ
ードリーダ33は、図6に示すようにICカード10を
内部に取り込むカード挿入口24と、カード挿入口24
の近傍に設けられた渦電流式センサ1と、この渦電流式
センサ1から出力を取り出す信号検出回路27と、IC
カード10を挟んでカード通路21内を搬送するカード
送りローラ22及びパット23と、ICカード10の先
端11に押されてカード走行方向に移動するカード当接
部材32と、このカード当接部材32が移動することに
よってIC接点7をIC16の端子17に当接させる位
置まで移動する接点ブロック34とを備えている。これ
らの構成のうち、カード挿入口24やカード通路21や
カード送りローラ22及びパット23から成るICカー
ド10の搬送機構や、カード当接部材32と接点ブロッ
ク34等から成るICカード10への接触機構は、本発
明の特徴的な構成とは特に関係なく既存の又は新規のも
ので構わないので、これらについての詳細な説明は省略
する。
【0025】カード挿入口24と渦電流式センサ1との
間には、カード挿入センサ(図示せず)が設けられてい
る。このカード挿入センサはICカード10の挿入を検
知する。この検知により渦電流式センサ1の励磁コイル
6に高周波信号14が与えられるようになる。本実施形
態ではカード挿入センサでのICカード10の検知によ
り励磁コイル6に高周波信号14を与えているが、これ
には限られずカード挿入センサを設けずに常に励磁コイ
ル6に高周波信号14を与えるようにしても良い。
【0026】渦電流式センサ1は、ICカード10のI
C16の端子17に向き合う側、即ちICカード10の
表側に配置されている。これにより、検出用棒状コア3
の先端の検出面を端子17に直接向けることができるの
で、端子17の有無を高感度に検出することができる。
本実施形態では渦電流式センサ1をICカード10の表
側に配置しているが、これには限られずICカード10
の裏側に配置するようにしても良い。この場合、IC1
6の端子17による磁束の変化率は渦電流式センサ1を
ICカード10の表側に配置したときよりも小さくなる
が、本実施形態の渦電流式センサ1は高感度であるので
端子17の有無の検出を行うことができる。
【0027】また、渦電流式センサ1は、図7に示すよ
うにICカード10のIC16の端子17のうちで最も
ICカード10の走行方向の中心線Cから離れて位置す
る端子17aを検出用棒状コア3が検出するように配置
されている。このため、使用者が間違ってICカード1
0を裏返し又は前後を逆に挿入してしまった場合には、
IC16’(図中想像線で示す)から検出用棒状コア3
が離れて位置するのでICカード10が正常に挿入され
ていないことを高精度に検出することができる。この検
出により、例えばシャッタ(図示せず)を閉じたままに
してICカード10の挿入を阻止して使用者に異常を認
識させることができる。
【0028】また、信号検出回路27は、図8及び図9
に示すように検出コイル5からの検出電流を増幅するア
ンプ11と、アンプ11からの出力を半波整流する検波
回路12と、半波整流された信号のピーク値を採って包
絡線検波するピークホールド回路13とを備えている。
なお、図8及び図9では、それぞれ信号検出回路27の
一部を異なる回路例により示しているが、いずれの回路
でも同様の作用効果を奏することができる。また、ピー
クホールド回路13から出力された包絡線状のアナログ
信号は、AD変換器やコンパレータ等によりAD変換さ
れてマイクロコンピュータ等から成る制御手段(図示せ
ず)に入力されて処理される。
【0029】さらに、励磁コイル6には、例えば高周波
信号14が印加されて、ICカード10が相対移動する
空間に磁界を発生させる。図9中、符号37は励磁コイ
ル6で生ずる逆起電力を吸収させるダイオードであり保
護回路を構成している。
【0030】上述したICカードリーダ33にICカー
ド10を挿入したときは、カード挿入センサがICカー
ド10の挿入を検出する。この検出により、励磁コイル
6に高周波信号14が与えられて渦電流式センサ1から
磁束が発生する。そして、渦電流式センサ1により検出
された磁束の変化率が所定の大きさであれば、IC16
の所定の端子17が検出されて適正なICカード10が
適正な方向に挿入されていると判断される。このため、
ICカードリーダのシャッタを開放してICカード10
を内部に取り込んで情報の読み書きを行うようにする。
一方、渦電流式センサ1により検出された磁束の変化率
が所定の大きさで無ければ、IC16の所定の端子17
が検出されて無くICカード10が不適正であるか、ま
たは適正なICカード10であっても挿入方向が不適正
であると判断される。このため、シャッタを開かずにI
Cカード10を逆送させてカード挿入口24から排出す
る。
【0031】上述したように本実施形態の渦電流式セン
サ1によれば、検出用棒状コア3の周囲に3本以上の励
磁用棒状コア4を配置しているので、検出コイル5と励
磁コイル6とに間隔を設けることができ、励磁コイル6
で発生した磁束と検出コイル5で検出される磁束とが相
互に影響することが殆ど無い。このため、ICカード1
0の有無による磁束の変化率を大きくすることができる
ので、検出コイル5による出力変化率を大きくして渦電
流式センサ1の感度を向上させることができる。これに
より、ICカード10の裏側からでもIC16の端子1
7を検出することができるようになり、渦電流式センサ
1の設置の自由度を向上させることができる。
【0032】また、励磁用棒状コア4を四角形に配置し
ているので、渦電流式センサ1の全体形状を四角形にし
て微小な四角形の端子17の検出やそのずれ量の検出を
行うことができる。
【0033】そして、この渦電流式センサ1によれば、
検出用棒状コア3及び励磁用棒状コア4のそれぞれの先
端を平坦面に形成すると共に該平坦面を検出面とするよ
うにしているので、検出面を通過する磁束を均一な分布
にすることができる。このため、磁束の検出を安定した
ものにすることができる。
【0034】さらに、この渦電流式センサ1によれば、
検出用棒状コア3及び励磁用棒状コア4のそれぞれの側
部を平坦面に形成すると共に、棒状コア3,4の横断面
形状を三角形以上の多角形としているので、棒状コア
3,4を研削加工により形成することができる。このた
め、成形加工により作成する場合に比べて棒状コア3,
4の小型化を図ることができる。しかも、各棒状コア
3,4をIC16の微小な四角形の端子17よりも小さ
い断面形状を有する細い四角柱形状としているので、こ
の微小な四角形の端子17を検出する際に高精度に検出
することができる。
【0035】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば本実施形態では棒状コア3,4を縦3本×
横3本に配列しているが、これには限られず中央の検出
用棒状コア3を取り囲む3本以上の励磁用棒状コア4を
有していれば良いので図10に示す8本の励磁用棒状コ
ア4のうちの一部を取り除いても良い。例えば、図11
に示すように基台2の4辺の中央に位置する計4本の励
磁用棒状コア4を取り除くと共に、中央の検出用棒状コ
ア3に検出コイル5を設けて、周囲の4本の励磁用棒状
コア4に共通の励磁コイル6を設けるようにしても良
い。また、図12に示すように、基台2の四隅に位置す
る計4本の励磁用棒状コア4を取り除くと共に、中央の
検出用棒状コア3に検出コイル5を設けて、周囲の4本
の励磁用棒状コア4に共通の励磁コイル6を設けるよう
にしても良い。さらに、図13に示すように、中央の検
出用棒状コア3を取り囲む3本の励磁用棒状コア4を残
して他の励磁用棒状コア4を取り除くと共に、中央の検
出用棒状コア3に検出コイル5を設けて、周囲の3本の
励磁用棒状コア4に共通の励磁コイル6を設けるように
しても良い。いずれの場合も、検出コイル5と励磁コイ
ル6とに間隔を設けることができるので、励磁コイル6
で発生した磁束と検出コイル5で検出される磁束とが相
互に影響することが殆ど無く、検出コイル5による出力
変化率を大きくして渦電流式センサ1の感度を向上させ
ることができる。また、図13に示すように励磁用棒状
コア4を三角形に配置した場合は、渦電流式センサ1の
全体形状を三角形にして微小な三角形の検出物の検出や
そのずれ量の検出を行うことができるように成る。
【0036】また、上述した図11〜図13の実施形態
では縦3本×横3本の棒状コア3,4を有するコア体9
を一旦作成してから一部の励磁用棒状コア4を取り除く
ことにより各コア体9を作成しているが、これには限ら
れず始めから3本または4本等の励磁用棒状コア4を有
するコア体9を作成するようにしても良い。さらに、励
磁用棒状コア4の本数は3本以上で有れば良く、3本や
4本に限られないのは勿論である。その場合も、検出コ
イル5と励磁コイル6とに間隔を設けることができるの
で、検出コイル5による出力変化率を大きくして渦電流
式センサ1の感度を向上させることができる。また、励
磁用棒状コア4を三角形以上の多角形にすることができ
るので、渦電流式センサ1の全体形状を多角形にして微
小な多角形の検出物の検出やそのずれ量の検出を行うこ
とができるように成る。
【0037】また、上述した各実施形態ではいずれも1
本の検出用棒状コア3に検出コイル5を設けているが、
これには限られず図14に示すように棒状コア3,4を
例えば縦4本×横4本に配置して中央の4本の検出用棒
状コア3に検出コイル5を設けるようにしても良い。こ
こで、検出用棒状コア3の本数としては1本や4本に限
られないのは勿論である。これらの場合も、検出コイル
5と励磁コイル6とに間隔を設けることができるので、
検出コイル5による出力変化率を大きくして渦電流式セ
ンサ1の感度を向上させることができる。
【0038】さらに、上述した各実施形態では2つのコ
イルのうち内側に検出コイル5を設けて外側に励磁コイ
ル6を設けているが、これには限られず内側に励磁コイ
ル6を設けて外側に検出コイル5を設けるようにしても
良い。すなわち、渦電流式センサ1を、1枚の共通の基
台2上に、1個の励磁用棒状コア4と該励磁用棒状コア
4を取り囲む少なくとも3個以上の検出用棒状コア3と
を設けると共に、励磁用棒状コア4に励磁コイル6を巻
回する一方、3個以上の検出用棒状コア3に共通の検出
コイル5を巻回して成るようにしても良い。この渦電流
式センサ1は、例えば図10〜図14に示す各渦電流式
センサ1の検出コイル5と励磁コイル6を逆にして使用
するものである。この場合、アンプ等を使用して検出コ
イル5の出力を増幅することが好ましい。このような配
置にしても、検出コイル5と励磁コイル6とに間隔を設
けることができるので、検出コイル5による出力変化率
を大きくして渦電流式センサ1の感度を向上させること
ができる。
【0039】また、上述した実施形態では図7に示すよ
うにIC16の端子17の検出を1つの渦電流式センサ
1により検出しているが、これには限られず同図中想像
線で示すように2つの渦電流式センサ1,1’を並列に
配置して検出を行うようにしても良い。この場合、2つ
の渦電流式センサ1,1’により検出できるのでICカ
ード10の挿入方向等の判定の精度が更に向上すると共
に、例えば金属板が挿入された場合には両センサ1,
1’の出力に差が無いことを検出してICカード10で
ないと容易に判定することができる。
【0040】さらに、上述した実施形態では渦電流式セ
ンサ1をICカードリーダ33に搭載しているが、これ
には限られずICカード10及び磁気カードの両方の読
み書きが可能なカードリーダに搭載しても良い。また、
渦電流式センサ1を使用する対象としてはカードリーダ
には限られず、例えばICカード発行機に使用しても良
い。この場合、ICカード発行機のスタッカの下部に配
置しておき、スタッカの最下部に収容されている次に発
行されるICカード10のIC16の端子17が所定位
置に有るかを検出する。これにより、当該ICカード1
0の方向や表裏が適正であるかを検出することができ
る。ここで、本実施形態の渦電流式センサ1は高感度で
あるため、IC16の端子17の検出をICカード10
の裏側からでも高精度に行うことができる。
【0041】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1及び請求項2記載の渦電流式センサによれば、検出コ
イルと励磁コイルとに間隔を設けることができるので、
励磁コイルで発生した磁束と検出コイルで検出される磁
束とが相互に影響することが殆ど無く、検出物の有無に
よる磁束の変化率を大きくすることができる。このた
め、検出コイルによる出力変化率を大きくして感度を向
上させることができる。よって、例えばICカードの裏
側からでもICの端子の検出を行うことができるように
なる。
【0042】また、中央の棒状コアを取り囲む棒状コア
を三角形以上の多角形にすることができるので、センサ
全体の形状を多角形にして微小な多角形の検出物の検出
やそのずれ量の検出を行うことができるように成る。
【0043】そして、請求項3記載の渦電流式センサに
よれば、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアのそれぞれ
の先端を平坦面に形成すると共に該平坦面を検出面とし
ているので、検出面を通過する磁束を均一な分布にする
ことができる。このため、磁束の検出を安定したものに
することができる。
【0044】さらに、請求項4記載の渦電流式センサに
よれば、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアのそれぞれ
の側部を平坦面に形成すると共に棒状コアの横断面形状
を三角形以上の多角形としているので、棒状コアを研削
加工により形成することができ、成形加工により作成す
る場合に比べて棒状コアの小型化を図ることができる。
しかも、検出物が微小な四角形である場合でも、棒状コ
アを検出物より小さい断面形状を有する細い四角柱にで
きるので高精度に検出できるようになる。
【0045】また、請求項5記載の渦電流式センサによ
れば、検出用棒状コアを金属部材が移動する箇所に配置
して金属部材の存在による磁束の変化を検出コイルによ
り検出しているので、検出用棒状コアをICカードのI
Cの金属端子が移動する箇所に配置してICの存在を検
出できるようになる。
【0046】さらに、請求項6記載の渦電流式センサに
よれば、検出用棒状コア及び励磁用棒状コアはコアブロ
ックに溝加工することにより形成して、溝加工により形
成された溝部を検出コイルまたは励磁コイルのうちの少
なくとも一方の挿入用の溝部としているので、溝部の形
成位置や溝幅を変更することにより各棒状コアの形状や
太さを調整することができる。このため、各棒状コアの
形状や太さを検出物の大きさや形状に合わせて最適に設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の渦電流式センサの一実施形態を示す斜
視図である。
【図2】渦電流式センサをコアブロックから削り出す状
態を示す斜視図である。
【図3】渦電流式センサの作成工程を示す斜視図であ
り、(A)はケース体にコア体及び端子群を取り付ける
状態、(B)はコア体に各コイルを装着する状態、
(C)は各コイルと端子群とを接続した状態、(D)は
ケース体に蓋板を取り付けた状態をそれぞれ示す。
【図4】渦電流式センサの作成工程を示す斜視図であ
り、(A)はケース体に合成樹脂を注入する状態、
(B)は合成樹脂を硬化させる状態、(C)は検出面を
研磨する状態をそれぞれ示す。
【図5】渦電流式センサの作成工程を示す斜視図であ
り、(A)は角部の面取りを行った状態、(B)はアル
ミプレートにより変化率評価を行う状態をそれぞれ示
す。
【図6】渦電流式センサを使用するICカードリーダの
一実施形態を示す縦断面図である。
【図7】ICカードに対する渦電流式センサの設置位置
を示す平面図である。
【図8】信号検知回路の一実施形態を示す回路図であ
る。
【図9】信号検知回路の他の実施形態を示す回路図であ
る。
【図10】検出用棒状コアと励磁用棒状コアの配置の一
実施形態を示す平面図である。
【図11】検出用棒状コアと励磁用棒状コアの配置の他
の実施形態を示す平面図である。
【図12】検出用棒状コアと励磁用棒状コアの配置の別
の実施形態を示す平面図である。
【図13】検出用棒状コアと励磁用棒状コアの配置の更
に他の実施形態を示す平面図である。
【図14】検出用棒状コアと励磁用棒状コアの配置の更
に別の実施形態を示す平面図である。
【図15】従来の渦電流式センサを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 渦電流式センサ 2 基台 3 検出用棒状コア 4 励磁用棒状コア 5 検出コイル 6 励磁コイル 15 溝部 17 端子(金属部材) 19 コアブロック

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1枚の共通の基台上に、1個の検出用棒
    状コアと該検出用棒状コアを取り囲む少なくとも3個以
    上の励磁用棒状コアとを設けると共に、前記検出用棒状
    コアに検出コイルを巻回する一方、前記3個以上の励磁
    用棒状コアに共通の励磁コイルを巻回して成ることを特
    徴とする渦電流式センサ。
  2. 【請求項2】 1枚の共通の基台上に、1個の励磁用棒
    状コアと該励磁用棒状コアを取り囲む少なくとも3個以
    上の検出用棒状コアとを設けると共に、前記励磁用棒状
    コアに励磁コイルを巻回する一方、前記3個以上の検出
    用棒状コアに共通の検出コイルを巻回して成ることを特
    徴とする渦電流式センサ。
  3. 【請求項3】 前記検出用棒状コア及び前記励磁用棒状
    コアのそれぞれの先端を平坦面に形成すると共に、該平
    坦面を検出面とすることを特徴とする請求項1または2
    記載の渦電流式センサ。
  4. 【請求項4】 前記検出用棒状コア及び前記励磁用棒状
    コアのそれぞれの側部を平坦面に形成すると共に、前記
    棒状コアの横断面形状を三角形以上の多角形とすること
    を特徴とする請求項1から3までのいずれか記載の渦電
    流式センサ。
  5. 【請求項5】 前記検出用棒状コアを金属部材が移動す
    る箇所に配置して、前記金属部材の存在による磁束の変
    化を前記検出コイルにより検出することを特徴とする請
    求項1から4までのいずれか記載の渦電流式センサ。
  6. 【請求項6】 前記検出用棒状コア及び前記励磁用棒状
    コアは、コアブロックに溝加工することにより形成し
    て、前記溝加工により形成された溝部を前記検出コイル
    または前記励磁コイルのうちの少なくとも一方の挿入用
    の溝部としたことを特徴とする請求項1から5までのい
    ずれか記載の渦電流式センサ。
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