JPH11352014A - 光学検査方式 - Google Patents

光学検査方式

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JPH11352014A
JPH11352014A JP10181470A JP18147098A JPH11352014A JP H11352014 A JPH11352014 A JP H11352014A JP 10181470 A JP10181470 A JP 10181470A JP 18147098 A JP18147098 A JP 18147098A JP H11352014 A JPH11352014 A JP H11352014A
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JP
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light
optical inspection
inspected
incident
spectacle lens
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JP10181470A
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English (en)
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Masami Nishiko
雅美 西子
Yoshiharu Ohashi
義春 大橋
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Individual
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非直線状の外縁形状を有する被検査体の表面
や内部の検査を容易に行うことができる光学検査方式を
提供すること。 【解決手段】 光学検査装置100は、眼鏡用レンズ1
の表面や内部の状態を検査するものであり、光源2から
発せられて反射板3によって集光された光は、光進行部
5と眼鏡用レンズ1の外縁形状に沿った光入射面を有す
る光射出部6を通して眼鏡用レンズ1の内部に入射され
る。この入射された光は、眼鏡用レンズ1の表面で反射
を繰り返しながら進行するが、眼鏡用レンズ1の表面の
刻印コードや傷あるいは内部の気泡や異物によって散乱
されるため、この散乱状態が観察される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レンズ等の良否を
検査する光学検査方式に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】同一
の目的で使用されるレンズ(例えば眼鏡用レンズ)は、
汎用性の点から規格化され、ほぼ同一の形状を有してい
ることが多いため、見た目でレンズの度数等を判断する
ことができない場合がある。このため、眼鏡用レンズの
表面には、レーザ処理等により、そのレンズの度数等を
示すコードが刻印されている場合があり、この刻印され
たコード(以下、「刻印コード」と称する)を確認する
ことにより、眼鏡用レンズの度数等を把握することがで
きる。
【0003】しかし、眼鏡用レンズの表面の刻印コード
は、そのレンズを使用する際に視界を遮らないようにす
るために、非常に浅く刻印されている。このため、刻印
コードを目視により確認することは容易ではなかった。
【0004】また、眼鏡用レンズの表面に傷があった
り、内部に気泡や異物がある場合には視界が遮られるた
め、レンズとして使用することができない。したがっ
て、レンズの表面や内部にこれらの欠陥が生じているか
否かを検査することは重要である。しかし、眼鏡用レン
ズの表面や内部に生じた微小な欠陥を発見することは容
易なことではなかった。
【0005】また、上述した眼鏡用レンズ等に限らず、
被検査体の表面の微小な凹凸や内部の欠陥等を検査する
ことは容易ではない。特に、被検査体に形成されたこれ
らの凹凸や欠陥等を明瞭に観察するためにこれらの凹凸
等に光を照射することが考えられるが、被検査体である
眼鏡用レンズ等は周囲が非直線状であるため、被検査体
の特定の部分にのみ光を入射することが容易ではなく、
これらの凹凸や欠陥等を効率よく検査することができな
かった。例えば、半導体ウエハの表面の傷等を検査する
場合も同様である。
【0006】本発明は、このような点に鑑みて創作され
たものであり、その目的は、非直線状の外縁形状を有す
る被検査体の表面や内部の検査を容易に行うことができ
る光学検査方式を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の光学検査方式は、非直線状の外縁形状
を有する被検査体の表面および内部の状態を検査する光
学検査方式であり、光源から発せられた光を、光ガイド
部の光入射面から被検査体の側面部に向けて入射した状
態で、被検査体の表面を観察する。被検査体の表面に形
成物(例えば眼鏡用レンズの表面の刻印コード)や傷が
あったり、内部に気泡や異物がある場合には、被検査体
の側面部から内部に入射した光が散乱されるため、被検
査体の表面を観察してこの散乱状態を確認することによ
り、被検査体の表面や内部の状態を検査することができ
る。
【0008】また、光ガイド部の光入射面を被検査体の
非直線状の外縁に沿った形状とすることにより、光入射
面から被検査体の側面部に向けて効率よく光を入射させ
ることができる。特に、光入射面の幅を被検査体の厚さ
である側面部の幅以下にすることが好ましい。この場合
には、被検査体の表面に沿って漏れる光をなくすことが
できるため、被検査体の表面に付着したほこり等によっ
て光が散乱されて被検査体の表面や内部の状態が検査し
にくくなることを防止することができる。
【0009】また、2つの光源を備えるとともに、これ
らの光源のそれぞれに対応する2つのガイド部を被検査
体の周囲であって互いに光の入射方向が向かい合う位置
に配置することにより、被検査体内部の光強度を高める
ことができる。また、被検査体内部を進行する光は、減
衰しながら進行するため、向かい合う位置から光を入射
することにより、被検査体内部の光強度を均一にするこ
とができ、被検査体の表面や内部の状態が検査しやすく
なる。
【0010】また、複数の光源を備えるとともに、これ
らの光源のそれぞれに対応する複数の光ガイド部を被検
査体の周囲であって互いに光の入射方向が交差する位置
に配置するようにしてもよい。光の入射方向と被検査体
の表面の形成物等の方向性によっては、光の散乱が少な
い場合があるが、複数の方向から光を入射することによ
り散乱が生じやすくなるため、検査の信頼度を高めるこ
とができる。
【0011】また、複数の光源を備えるとともに、これ
らの光源に対応し、被検査体の側面部を包囲する形状に
形成された単一の部材からなる光ガイド部を配置するよ
うにしてもよい。この場合も、複数の方向から光を入射
することにより、散乱が生じやすくなるため、検査の信
頼度を高めることができる。
【0012】また、被検査体の外縁に沿った形状の反射
面を有する光反射部を、被検査体の周囲であって光ガイ
ド部から入射された光が到達する位置に配置するように
してもよい。反射により被検査体内部の光の強度が高ま
るため、被検査体の表面や内部の状態が検査しやすくな
る。また、被検査体内部を進行する光は、減衰しながら
進行するため、光反射部に達した光が進行方向を反転し
て変えて再び減衰しながら進行することにより、被検査
体内部の光強度を均一にすることが可能となる。また、
光反射部の反射面を被検査体の非直線状の外縁に沿った
形状とすることにより、被検査体の側面部に光を効率よ
く反射することができる。
【0013】また、本発明の光学検査方式は、非直線状
の外縁形状を有する被検査体の表面の状態を検査する光
学検査方式であり、被検査体の表面から所定距離隔てて
平板状の透明部材を配置し、光源から発せられた光を、
光ガイド部の光入射面から被検査体と透明部材との間に
形成された空間の側面部に向けて入射した状態で、透明
部材を通して被検査体の表面を観察する。被検査体の表
面に形成物や傷等がある場合には、空間内に入射した光
が散乱されるため、被検査体の表面を観察してこの散乱
状態を確認することにより、被検査体の表面の状態を検
査することができる。
【0014】また、光ガイド部の光入射面を被検査体と
透明部材との間に形成された空間の非直線状の外縁に沿
った形状とすることにより、光入射面からこの空間の側
面部に向けて効率よく光を入射させることができる。特
に、光入射面の幅を被検査体と透明部材との間に形成さ
れた空間の間隔以下にすることが好ましい。この場合に
は、被検査体や透明部材の側面部から内部に光が入射さ
れてこの光が外部に漏れることにより、被検査体の表面
の状態が検査しにくくなることを防止することができ
る。
【0015】また、2つの光源を備えるとともに、これ
らの光源のそれぞれに対応する2つの光ガイド部を被検
査体と透明部材との間に形成された空間の周囲であって
互いに光の入射方向が向かい合う位置に配置することに
より、この空間内の光強度を高めることができる。ま
た、被検査体と透明部材との間に形成された空間を進行
する光は、減衰しながら進行するため、向かい合う位置
から光を入射することにより、空間内の光強度を均一に
することができ、被検査体の表面の状態が検査しやすく
なる。
【0016】また、複数の光源を備えるとともに、これ
らの光源のそれぞれに対応する複数の光ガイド部を被検
査体と透明部材との間に形成された空間の周囲であって
互いに光の入射方向が交差する位置に配置するようにし
てもよい。光の入射方向と被検査体の表面の形成物等の
方向性によっては、光の散乱が少ない場合があるが、複
数の方向から光を入射することにより散乱が生じやすく
なるため、検査の信頼度を高めることができる。
【0017】また、複数の光源を備えるとともに、これ
らの光源に対応し、被検査体と透明部材との間に形成さ
れた空間の側面部を包囲する形状に形成された単一の部
材からなる光ガイド部を配置するようにしてもよい。こ
の場合も、複数の方向から光を入射することにより、散
乱が生じやすくなるため、検査の信頼度を高めることが
できる。
【0018】また、被検査体と透明部材との間に形成さ
れた空間の外縁に沿った形状の反射面を有する光反射部
を、この空間の周囲であって光ガイド部から入射された
光が到達する位置に配置するようにしてもよい。反射に
より被検査体と透明部材との間に形成された空間内の光
の強度が高まるため、被検査体の表面が検査しやすくな
る。また、被検査体と透明部材との間に形成された空間
を進行する光は、減衰しながら進行するため、光反射部
に達した光が進行方向を反転して変えて再び減衰しなが
ら進行することにより、空間内の光強度を均一にするこ
とが可能となる。また、光反射部の反射面を被検査体の
非直線状の外縁に沿った形状とすることにより、被検査
体の側面部に光を効率よく反射することができる。
【0019】また、複数の光源を備えた場合には、光を
発する光源を順次切り替えることにより、被検査体の表
面の傷や内部の気泡等の方向性を確認することが可能と
なる。
【0020】また、光源によって発せられる光は、可視
領域の波長、その中でも特に視感度のピーク近傍の波長
を含むことが好ましい。視感度のピーク近傍の波長を含
むことにより、作業者の目視によって被検査体の表面を
容易に観察することが可能となる。
【0021】また、被検査体の表面を観察する位置に、
被検査体の表面を撮影範囲とする撮影手段を備えるよう
にしてもよい。被検査体の表面を撮影することにより、
例えば検査の自動化が可能となる。また、撮影した映像
を保存することも可能となるため、撮影と同時に検査を
行う必要がなく、撮影後に保存した映像を用いて検査を
行うこともできる。
【0022】また、上述した撮影手段をアバランシェ増
倍動作型撮像管とすることが好ましい。アバランシェ増
倍動作型撮像管は、アバランシェ効果によってゲインが
高くダイナミックレンジが広いため、微細で輝度変化の
少ない被写体の撮影に適しており、高感度で散乱光の可
視化を行うことが可能となる。
【0023】また、撮影手段から出力される信号を微分
する微分処理手段をさらに備えることにより、周波数成
分の高い映像信号が微分強調されるため、散乱光の可視
化の感度を上げることができる。特に、上述したアバラ
ンシェ増倍型撮像管と組み合わせることにより、出力振
幅の飽和がなくなって撮像管のダイナミックレンジを1
00%利用することが可能となり、散乱光の可視化に有
利なS/N特性が得られる。
【0024】また、光源には、半導体発光素子を用いる
ことが好ましい。半導体発光素子は、スイッチング制御
がしやすく、スイッチング直後に発する光の強度が安定
する。このため、スイッチング直後から被検査体の表面
や内部の状態を検査することが可能となるため、検査効
率を高めることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の光学検査方式を適用した
一実施形態の光学検査装置は、非直線状の外縁形状を有
する眼鏡用レンズを被検査体として、その表面や内部の
状態を検査するものであり、眼鏡用レンズの側面部から
内部に光を入射することにより、あるいは眼鏡用レンズ
から所定距離隔てて透明板を配置し、眼鏡用レンズと透
明板との間に形成された空間の側面部から空間内に光を
入射することにより、眼鏡用レンズの表面を観察するこ
とを特徴とする。以下、一実施形態の光学検査装置につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0026】(第1の実施形態)図1は、第1の実施形
態の光学検査装置の構成を示す斜視図である。また、図
2は、図1に示した光学検査装置を側面方向から見た図
である。これらの図に示す光学検査装置100は、眼鏡
用レンズ1の表面や内部の状態を検査するものであり、
所定波長を含む光を発する光源2と、この光源2から発
せられた光を集光するための反射板3と、反射板3によ
って集光された光を眼鏡用レンズ1の側面部に入射する
光ガイド部4とを含んで構成されている。
【0027】眼鏡用レンズ1は、ガラスやプラスチック
を材料とするレンズであり、その表面には、レーザ処理
等により度数を示す刻印コードが形成されている。光源
2は、例えばタングステンランプ等が用いられており、
光源2から発せられる光は、反射板3により反射されて
集光される。
【0028】光ガイド部4は、反射板3によって集光さ
れた光を眼鏡用レンズ1の側面部に入射するためのもの
であり、光進行部5と光射出部6から構成されている。
図3は、光ガイド部4(光進行部5、光射出部6)を抜
き出してその形状を示した図である。また、図4は、光
進行部5の構成を示す斜視図である。
【0029】これらの図に示すように、光進行部5は、
集光された光が入射される端部(以下、「光源側端部」
と称する)11を有している。また、光進行部5は、複
数本の光ファイバ13で構成されており、光源側端部1
1においてほぼ円形形状に束ねられ、光射出部5との接
触面において直線状に一列に並べられている。光源側端
部11に入射された光は、各光ファイバ内部で反射を繰
り返しながら進行し、光射出部6との接触面に達する。
【0030】また、図3に示すように、光射出部6は、
内部を進行する光をほぼ均一な強度で眼鏡用レンズ1の
側面部に向けて入射する端部(以下、「レンズ側端部」
と称する)12を有している。光射出部6は、透明部材
(例えばアクリル板)で構成されており、レンズ側端部
12において眼鏡用レンズ1の外縁に沿った形状を有し
ている。光進行部5との接触面から入射された光は、光
射出部6の内部で反射を繰り返しながら進行し、レンズ
側端部12から眼鏡用レンズ1の側面部に入射される。
光射出部6のレンズ側端部12における形状を眼鏡用レ
ンズ1の外縁に沿った非直線状とすることにより、レン
ズ側端部12から眼鏡用レンズ1の側面部に向けて効率
よく光を入射させることができる。
【0031】また、光射出部6のレンズ側端部12の幅
は、眼鏡用レンズ1の厚さである側面部より狭く設定さ
れているため、眼鏡用レンズ1の表面に沿って漏れる光
をなくすことができ、眼鏡用レンズ1の表面に付着した
ほこり等によって光が散乱されて眼鏡用レンズ1の表面
や内部の状態が検査しにくくなることを防止することが
できる。
【0032】なお、光射出部6の表面(光進行部5との
接触面とレンズ側端部12以外の面)をアルミニウム膜
等を用いてコーティングし、光射出部6の内部を進行す
る光が外部に漏れるのを防止するようにしてもよい。
【0033】図5は、眼鏡用レンズ1内部の光の進行状
態を示す図である。同図に示すように、眼鏡用レンズ1
の内部には、入射側側面14から眼鏡用レンズ1の表面
に対して平行に近い角度で光が入射される。この光は、
眼鏡用レンズ1の表面で反射を繰り返しながら内部を進
行し、入射側側面14とは反対側の側面部(出射側側面
15)まで達する。
【0034】本実施形態の光学検査装置はこのような構
造を有しており、次に、この光学検査装置100を用い
て眼鏡用レンズ1の表面や内部の状態を検査する場合の
概略を説明する。図6は、眼鏡用レンズ1の内部におけ
る光の反射の状態を示す図である。
【0035】上述したように、眼鏡用レンズ1の内部に
入射された光は、眼鏡用レンズ1の表面で反射を繰り返
しながら内部を進行していく。しかし、図6(a)に示
すように眼鏡用レンズ1の表面に刻印コード16や傷1
7があったり、図6(b)に示すように内部に気泡18
や異物19がある場合には、これらの部分に達した光が
散乱される。このため、刻印コード16の内容や傷17
等の形状を目視によって明確に確認することができる。
【0036】ところで、上述したように眼鏡用レンズ1
の表面を目視によって観察するためには、光進行部4か
ら眼鏡用レンズ1の内部に400〜750nm程度の可
視領域の波長を含む光を入射する必要があり、好ましく
はこの中でも視感度が最大となる550nm近傍の波長
が含まれる光を入射する。
【0037】また、上述した第1の実施形態では、光ガ
イド部4は1つのみであったが、複数の光ガイド部4を
備えるようにしてもよい。図7は、2つの光ガイド部4
a、4bを互いに光の入射方向が向かい合うように配置
した光学検査装置の平面図である。同図に示す光学検査
装置110は、眼鏡用レンズ1の周囲であって光の進行
方向が向かい合う位置に配置された2つの光ガイド部4
a、4bと、2つの光ガイド部4a、4bのそれぞれに
対応する2つの光源2a、2bと、光源2a、2bによ
って発せられた光を集光するための2枚の反射板3a、
3bとを含んで構成されている。また、光ガイド部4
a、4bは、それぞれ光進行部5aと光射出部6a、光
進行部5bと光射出部6bから構成されている。
【0038】この光学検査装置110を用いて眼鏡用レ
ンズ1の表面を観察する場合には、例えば、光源2a、
2bの双方を発光させる。光源2aによって発せられた
光は、反射板3aによって集光され、光進行部5aと光
射出部6aを通して眼鏡用レンズ1の内部に入射され
る。また、光源2bによって発せられた光は、反射板3
bによって集光され、光進行部5b光射出部6bを通し
て眼鏡用レンズ1の内部に入射される。
【0039】図8は、図7に示した光学検査装置110
において、眼鏡用レンズ1の内部を進行する光の強度分
布を示す図である。図8に示すAは、光ガイド部4aを
構成する光射出部6aのレンズ側端部12aの位置に対
応しており、Bは、光ガイド部4bを構成する光射出部
6bのレンズ側端部12bの位置に対応している。光射
出部6aから入射された光は、眼鏡用レンズ1の表面で
反射するが、一部の光は表面を透過するため、図8の特
性S1に示すように、眼鏡用レンズ1の内部を進行する
にしたがって光の強度が低下する。一方、光射出部6b
から入射された光についても同様に、図8の特性S2に
示すように、眼鏡用レンズ1の内部を進行するにしたが
って光の強度が低下する。
【0040】したがって、眼鏡用レンズ1の周囲に対向
配置された光ガイド部4a、4bの双方から光を入射す
ることにより、眼鏡用レンズ1の内部の光強度を高める
ことができるとともに、眼鏡用レンズ1全体をほぼ均一
な光強度とすることができるため、眼鏡用レンズ1の表
面の観察がしやすくなる。
【0041】また、図9は、2つの光ガイド部を互いに
光の入射方向が直交するように配置した光学検査装置の
平面図である。同図に示す光学検査装置120は、眼鏡
用レンズ1の周囲であって光の入射方向が直交する位置
に配置された光ガイド部4a、4cと、光ガイド部4
a、4cのそれぞれに対応する2つの光源2a、2c
と、光源2a、2cによって発せられた光を集光するた
めの2枚の反射板3a、3cとを含んで構成されてい
る。また、光ガイド部4a、4cは、それぞれ光進行部
5aと光射出部6a、光進行部5cと光射出部6cから
構成されている。
【0042】光学検査装置120を用いて眼鏡用レンズ
1の表面を観察する場合には、例えば、光源2aを発光
させて、反射板3aによって集光された光を光進行部5
aと光射出部6aを通して眼鏡用レンズ1の内部に入射
する。次に、光源2cを発光させて、反射板3cによっ
て集光された光を光進行部5cと光射出部6cを通して
眼鏡用レンズ1の内部に入射する。光の入射方向が1方
向のみの場合は、傷17等の形成方向等によっては光の
散乱が少ない場合がある。しかし、光学検査装置120
においては、複数の方向から光を入射しているため、方
向性のある傷17等が存在する場合にも確実に光の散乱
が生じるため、検査の信頼度を高めることができる。な
お、光源2aと2cを同時に発光させるようにしてもよ
い。
【0043】また、図10は、4つの光ガイド部を配置
した光学検査装置の平面図である。同図に示す光学検査
装置130は、4つの光ガイド部4a〜4dと、光ガイ
ド部4a〜4dのそれぞれに対応する4つの光源2a〜
2dと、光源2a〜2dによって発せられた光を集光す
るための4枚の反射板3a〜3dとを含んで構成されて
いる。眼鏡用レンズ1の周囲には、光ガイド部4aと4
bが対向配置され、光ガイド部4cと4dが対向配置さ
れている。また光ガイド部4a、4b、4c、4dは、
それぞれ光進行部5aと光射出部6a、光進行部5bと
光射出部6b、光進行部5cと光射出部6c、光進行部
5dと光射出部6dから構成されている。
【0044】光学検査装置130を用いて眼鏡用レンズ
1の表面を観察する場合には、例えば、光源2a、2b
を発光させる。光源2aによって発せられた光は、反射
板3aによって集光され、光進行部5aと光射出部6a
を通して眼鏡用レンズ1の内部に入射される。また、光
源2bによって発せられた光は、反射板3bによって集
光され、光進行部5bと光射出部6bを通して眼鏡用レ
ンズ1の内部に入射される。次に、光源2c、2dを発
光させる。光源2cによって発せられた光は、反射板3
cによって集光され、光進行部5cと光射出部6cを通
して眼鏡用レンズ1の内部に入射される。また、光源2
dによって発せられた光は、反射板3dによって集光さ
れ、光進行部5dと光射出部6dを通して眼鏡用レンズ
1の内部に入射される。したがって、図7に示した光学
検査装置110と同様に、眼鏡用レンズ1の内部の光強
度を高めることができるとともに、眼鏡用レンズ1全体
をほぼ均一な光強度とすることができるため、眼鏡用レ
ンズ1の表面の観察がしやすくなる。また、図9に示し
た光学検査装置120と同様に、複数の方向から光を入
射することにより方向性のある傷17等に対しても光の
散乱が生じやすくなるため、検査の信頼度を高めること
ができる。なお、光源2a〜2dを同時に発光させるよ
うにしてもよい。
【0045】また、眼鏡レンズ1の側面部を包囲する形
状に形成された単一の部材からなる光ガイド部を用いる
ようにしてもよい。図11は、眼鏡用レンズの側面部を
包囲する形状に形成された単一の光ガイド部を用いた光
学検査装置の平面図である。同図に示す光学検査装置1
40は、1つの光ガイド部21と、この光ガイド部21
の四方に配置された4つの光源2a〜2dと、光源2a
〜2dによって発せられた光を集光するための4枚の反
射板3a〜3dとを含んで構成されている。また、光ガ
イド部21は、4つの光源2a〜2dのそれぞれに対応
する4つの光進行部22a〜22dと、1つの光射出部
23から構成されている。光射出部23のレンズ側端部
24は、眼鏡レンズ1の側面部を包囲するように形成さ
れている。
【0046】光学検査装置140を用いて眼鏡用レンズ
1の表面を観察する場合には、例えば、光源2a、2b
を発光させる。光源2aによって発せられた光は、反射
板3aによって集光され、光進行部22aと光射出部2
3を通して眼鏡用レンズ1の内部に入射される。また、
光源2bによって発せられた光は、反射板3bによって
集光され、光進行部22bと光射出部23を通して眼鏡
用レンズ1の内部に入射される。次に、光源2c、2d
を発光させる。光源2cによって発せられた光は、反射
板3cによって集光され、光進行部22cと光射出部2
3を通して眼鏡用レンズ1の内部に入射される。光源2
dによって発せられた光は、反射板3dによって集光さ
れ、光進行部22dと光射出部23を通して眼鏡用レン
ズ1の内部に入射される。したがって、図10に示した
光学検査装置130と同様に、眼鏡用レンズ1の内部の
光強度を高めることができるとともに、眼鏡用レンズ1
全体をほぼ均一な光強度とすることができるため、眼鏡
用レンズ1の表面の観察がしやすくなる。また、複数の
方向から光を入射することにより方向性のある傷17等
に対しても光の散乱が生じやすくなるため、検査の信頼
度を高めることができる。なお、光源2a〜2dを同時
に発光させるようにしてもよい。
【0047】また、上述した第1の実施形態では、眼鏡
用レンズ1の内部に入射された光は、眼鏡用レンズ1の
表面で反射を繰り返しながら内部を進行し、出射側側面
15に達すると外部に漏れるが、出射側側面15に反射
板を配置してこの反射板に達した光を反射するようにし
てもよい。
【0048】図12は、反射板を配置した光学検査装置
の平面図である。同図に示す光学検査装置150では、
眼鏡用レンズ1を挟んで、光ガイド部4と反射板8が対
向配置されている。反射板8の反射面は、眼鏡用レンズ
1の外縁に沿った形状を有している。また、反射板8の
反射面の幅は、眼鏡用レンズ1の出射側側面15におけ
る厚さ以上となっている。したがって、反射板8を備え
ることにより、眼鏡用レンズ1の内部を進行して出射側
側面15に達した光は効率よく反射され、内部に再度入
射される。反射板8が光反射部に対応する。
【0049】図13は、図12に示した光学検査装置1
50において、眼鏡用レンズ1の内部を進行する光の強
度分布を示す図である。同図に示す入射位置は、光ガイ
ド部4を構成する光射出部6のレンズ側端部12の位置
に対応しており、反射位置は反射板8の反射面の位置に
対応している。光射出部6から入射された光は、眼鏡用
レンズ1の表面で反射するが、一部の光は表面を透過す
るため、図13の特性S1に示すように、空間内を進行
するにしたがって光の強度が低下する。この傾向は、反
射板8によって反射された光についても同様であり、図
13の特性S3に示すように、反射板8によって反射さ
れ、眼鏡用レンズの内部を逆行するにしたがって光の強
度が低下していく。
【0050】このように、入射位置から反射位置に向か
って進行する光と、反射位置から入射位置に向かって逆
行する光はともに次第に強度が低下するため、眼鏡用レ
ンズ1全体をほぼ均一な光強度とすることができる。
【0051】また、上述した第1の実施形態では、目視
によって散乱光を観察したが、例えばアナログ微分カメ
ラ等を用いて、眼鏡用レンズ1の表面を撮影するように
してもよい。図14は、アナログ微分カメラを用いた光
学検査装置の構成を示す斜視図である。同図に示す光学
検査装置160は、眼鏡用レンズ1の表面を観察する位
置にアナログ微分カメラ30を備えている。このアナロ
グ微分カメラ30は、眼鏡用レンズ1の表面全体あるい
は一部を撮影範囲としている。アナログ微分カメラ30
が撮影手段に対応する。
【0052】図15は、アナログ微分カメラの全体構成
を示す図である。同図に示すように、アナログ微分カメ
ラ30は、アバランシェ増倍動作型撮像管31、増幅器
32、微分回路33、輝度情報圧縮回路34、加算回路
35、増幅器36を備えており、このアナログ微分カメ
ラ30は、眼鏡用レンズ1の表面を観察する位置に配置
される。
【0053】アバランシェ増倍動作型撮像管31は、非
晶質半導体における電荷のアバランシェ増倍を行う光導
電性ターゲットの動作原理を利用したものであり、感度
および解像度が高く、特に紫外光の波長に対して良好な
受光感度を有する。例えば、64〜100倍程度のゲイ
ンを容易に得ることができ、試験的には1000倍のゲ
インを得ることも可能である。
【0054】このアバランシェ増倍動作型撮像管31か
ら取り出された信号は、低雑音の増幅器32で増幅され
た後、情報損失のないアナログの微分回路33と輝度情
報圧縮回路34に分かれる。微分回路33は、微粒子等
の周波数成分の高い情報を増幅して取り出すためのもの
であり、輝度情報圧縮回路34は、映像信号の振幅が所
定の電圧(例えば1VP-P )に収まるように調整を行
う。このような2系統の回路で処理された信号は、加算
回路35で合成され、増幅器36によってゲイン調整や
フォーマット処理を行った後に、アナログ微分カメラ3
0から映像信号としてモニタ装置(図示せず)等に出力
される。微分回路33が微分処理手段に対応する。
【0055】なお、アナログ微分カメラ30は、1台だ
けでなく2台備えるようにしてもよい。上述したよう
に、アナログ微分カメラ30から出力される映像信号
は、微分回路33によって微分処理が行われた後の信号
であるが、この微分処理により走査線方向の線状の情報
が映像信号に反映されなくなってしまうことがある。し
かし、2台のアナログ微分カメラ30をその走査線が互
いに直交するように配置することにより、線状の情報が
一方のアナログ微分カメラ30の映像信号には反映され
なくても、他方のアナログ微分カメラ30の映像信号に
反映されるようになるため、検査の信頼度を高めること
ができる。
【0056】また、上述した第1の実施形態では、眼鏡
用レンズ1を被検査体としたが、眼鏡用レンズ1以外の
非直線状の外縁形状を有する他の透明の被検査体につい
て、それらの表面や内部の状態を検査するようにしても
よい。
【0057】また、上述した第1の実施形態では、光源
2としてタングステンランプを用いたが、発光ダイオー
ド(LED)等の半導体発光素子を用いるようにしても
よい。例えば、光源にLEDを用いた場合には、スイッ
チング制御が容易になる。すなわち、LEDは、スイッ
チング直後に発する光の強度が安定する。このため、ス
イッチング直後から検査を行うことができる。
【0058】特に、図10に示した光学検査装置130
や図11に示した光学検査装置140のように、複数の
光源を備えてこれらを頻繁に切り替えるような場合に
は、光源にLEDを用いることにより、切り替えた後に
光の強度が安定するのを待つ必要がなく、検査効率を高
めることができる。
【0059】また、最近は、波長の短い青色の光を発す
るLEDが製品化されているが、このような波長の短い
光を発するLEDを用いて眼鏡用レンズ1の内部に光を
入射することにより、この入射された波長の短い光が小
さな傷等によって散乱されやすくなるため、眼鏡用レン
ズ1の微細構造の検査が容易となり、小さな傷等を検査
する場合には検査の信頼度を増すことができる。
【0060】また、光源にLEDを用いた場合には、上
述した光ガイド部4とは別の構造を有する光ガイド部を
用いるようにしてもよい。図16は、光源にLEDを用
いた光学検査装置の平面図である。同図に示す光学検査
装置170は、眼鏡用レンズ1の側面部に沿って光の入
射方向が互いに向かい合うように配置された複数のLE
D81と、これらのLED81を内包し、眼鏡用レンズ
1の側面部を包囲する形状に形成された円環形状の光ガ
イド部82とを含んで構成されている。
【0061】また、図17は、図16に示した光学検査
装置170に用いられる光ガイド部82の拡大断面図で
ある。同図に示す光ガイド部82は、互いに向かい合っ
た反射面を有する2つの反射部83を有しており、眼鏡
用レンズ1に近づくにしたがって、この向かい合った2
つの反射面を接近させることにより、LED81から照
射された光を集光して、レンズ側端部84から眼鏡用レ
ンズ1の内部に向けて入射する。
【0062】光学検査装置170を用いて眼鏡用レンズ
1の表面や内部を検査する場合には、例えば、複数のL
ED81のうち、対向配置された2つのLED81を発
光させ、光ガイド部82を通して眼鏡用レンズ1の内部
に入射する。次に、他の対向配置された2つのLED8
1を発光させ、光ガイド部82を通して眼鏡用レンズ1
の内部に入射する。このように、対向配置された2つの
LED81の組み合わせて発光させることにより、眼鏡
用レンズ1の内部の光強度を高めることができるととも
に、眼鏡用レンズ1全体をほぼ均一な光強度とすること
ができるため、眼鏡用レンズ1の表面の観察がしやすく
なる。また、複数の方向から光を入射することにより方
向性のある傷17等に対しても光の散乱が生じやすくな
るため、検査の信頼度を高めることができる。なお、複
数組あるいは全部の光源LED81を同時に発光させる
ようにしてもよい。
【0063】(第2の実施形態)次に、本発明を適用し
た第2の実施形態の光学検査装置について説明する。図
18は、第2の実施形態の光学検査装置の構成を示す斜
視図である。また、図19は、図18に示した光学検査
装置を側面方向から見た図である。これらの図に示す光
学検査装置200は、眼鏡用レンズ201の表面の状態
を検査するものであり、この眼鏡用レンズ201の表面
から所定距離隔てて対向配置される透明板202と、所
定波長を含む光を発する光源203と、この光源203
から発せられた光を集光するための反射板204と、反
射板204によって集光された光を眼鏡用レンズ201
と透明板2の間に形成された空間に入射する光ガイド部
205とを含んで構成されている。
【0064】眼鏡用レンズ201は、上述した第1の実
施形態において被検査体として用いられた眼鏡用レンズ
1と同様に、ガラスやプラスチックを材料とするレンズ
であり、その表面には度数を示す刻印コードが形成され
ている。
【0065】透明板202は、内部に気泡などの欠陥の
ない所定の厚さのものが用いられており、両面が研磨さ
れて平坦な状態となっている。また、透明板202は、
眼鏡用レンズ201の外周形状とほぼ等しい外縁形状を
有している。この透明板202は、眼鏡用レンズ201
の表面と所定距離隔てて対向配置される。光源203
は、例えばタングステンランプ等が用いられており、光
源203から発せられる光は、反射板204により反射
されて集光される。
【0066】光ガイド部205は、反射板204によっ
て集光された光を眼鏡用レンズ201と透明板202と
の間に形成された空間の側面部に入射するためのもので
あり、光進行部206と光射出部207から構成されて
いる。図20は、光ガイド部205(光進行部206、
光射出部207)を抜き出してその形状を示した図であ
る。
【0067】同図に示すように、光進行部206は、集
光された光が入射される端部(以下、「光源側端部」と
称する)211を有している。この光進行部206は、
複数本の光ファイバで構成されており、光源側端部21
1においてほぼ円形形状に束ねられ、光射出部207と
の接触面において直線状に一列に並べられている。光源
側端部211に入射された光は、各光ファイバ内部で反
射を繰り返しながら進行し、光射出部207との接触面
に達する。
【0068】光射出部207は、内部を進行する光をほ
ぼ均一な強度で眼鏡用レンズ201と透明板202との
間に形成された空間の側面部に向けて入射する端部(以
下、「空間側端部」と称する)212を有している。光
射出部207は、アクリル板で構成されており、空間側
端部212において眼鏡用レンズ1の外縁に沿った形状
を有している。光進行部5との接触面から入射された光
は、アクリル板の内部で反射を繰り返しながら進行し、
空間側端部212から眼鏡用レンズ201と透明板20
2との間に形成された空間の側面部に向けて入射され
る。光射出部207の空間側端部212における形状を
眼鏡用レンズ201の外縁に沿った形状とすることによ
り、空間側端部212から眼鏡用レンズ201と透明板
202との間に形成された空間の側面部に向けて効率よ
く光を入射させることができる。
【0069】また、光射出部207の空間側端部212
の幅は、眼鏡用レンズ201と透明板202との間に形
成された空間の間隔より狭くなっており、眼鏡用レンズ
201の側面部から内部に光を入射することがないた
め、眼鏡用レンズ201の表面を確実に検査することが
できる。
【0070】なお、光射出部207の表面(光進行部2
06との接触面と空間側端部212以外の面)をアルミ
ニウム膜等を用いてコーティングし、光射出部207の
内部を進行する光が外部に漏れるのを防止するようにし
てもよい。
【0071】図21は、眼鏡用レンズ201と透明板2
02との間に形成された空間に入射された光の進行状態
を示す図である。同図に示すように、眼鏡用レンズ20
1と透明板202との間に形成された空間には、この空
間の入射側側面214から眼鏡用レンズ201の表面に
対して平行に近い角度で光が入射される。この光は、眼
鏡用レンズ201の表面と透明板202の表面で反射を
繰り返しながら空間内を進行し、入射側側面214とは
反対側の側面(出射側側面215)まで達する。上述し
た透明板202が透明部材に対応する。
【0072】本実施形態の光学検査装置はこのような構
造を有しており、次に、この光学検査装置200を用い
て眼鏡用レンズ201の表面の検査を行う場合の概略を
説明する。図22は、眼鏡用レンズ201および透明板
202の表面における光の反射の状態を示す図である。
【0073】上述したように、眼鏡用レンズ201と透
明板202との間に形成された空間に入射された光は、
眼鏡用レンズ201の表面と透明板202の表面で反射
を繰り返しながら空間内を進行していく。しかし、図2
2(a)や図22(b)に示すように、眼鏡用レンズ2
01の表面に刻印コード216や傷217がある場合に
は、これらの部分に達した光が散乱される。このため、
透明板202を通して眼鏡用レンズ201の表面に形成
された刻印コード216の内容や傷217等の形状をに
目視によって明確に確認することができる。
【0074】ところで、上述したように眼鏡用レンズ2
01の表面を目視によって観察するためには、光進行部
6から眼鏡用レンズ201と透明板202との間に形成
された空間に400〜750nm程度の可視領域の波長
を含む光を入射する必要があり、好ましくはこの中でも
視感度が最大となる550nm近傍の波長が含まれる光
を入射する。
【0075】また、上述した第2の実施形態では、光ガ
イド部205は1つのみであったが、第1の実施形態に
おいて図7に示した光学検査装置110、図9に示した
光学検査装置120、図10に示した光学検査装置13
0と同様に複数の光ガイド部205を備えるようにして
もよい。また、第1の実施形態において図11に示した
光学検査装置140と同様に眼鏡用レンズ201と透明
板202との間に形成された空間の側面部を包囲する形
状に光ガイド部205を形成してもよい。
【0076】また、上述した第2の実施形態では、眼鏡
用レンズ201と透明板202との間に形成された空間
に入射された光は、眼鏡用レンズ201の表面と透明板
202の表面で反射を繰り返しながら空間内を進行し、
出射側側面215に達すると外部に漏れるが、第1の実
施形態において図12に示した光学検査装置150と同
様に出射側側面215に反射板を配置してこの反射板に
達した光を反射するようにしてもよい。
【0077】また、上述した第2の実施形態では、目視
によって散乱光を観察したが、第1の実施形態において
図14に示した光学検査装置160と同様に例えばアナ
ログ微分カメラ等を用いて、透明板202を通して眼鏡
用レンズ201の表面を撮影するようにしてもよい。
【0078】また、上述した第2の実施形態では、眼鏡
用レンズ201を被検査体としたが、眼鏡用レンズ1以
外の透明部材や非直線状の外縁形状を有する非透明部材
(例えば半導体ウエハ)について、それらの表面の状態
を検査するようにしてもよい。
【0079】また、上述した第2の実施形態では、光源
203としてタングステンランプを用いたが、第1の実
施形態において図16に示した光学検査装置170と同
様にLED等の半導体発光素子を用いるようにしてもよ
い。
【0080】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、光ガ
イド部の光入射面から非直線状の外縁形状を有する被検
査体の側面部に向けて入射した状態で、被検査体の表面
を観察することにより、被検査体の表面や内部の状態、
例えば、被検査体の表面の形成物や傷あるいは内部の気
泡や異物等を容易に検査することができる。特に、光ガ
イド部の光入射面を被検査体の非直線状の外縁に沿った
形状とすることにより、光入射面から被検査体の側面部
に向けて効率よく光を入射させることができる。
【0081】また、本発明によれば、光ガイド部から非
直線状の外縁形状を有する被検査体と透明部材との間に
形成された空間の側面部に向けて入射した状態で、被検
査体の表面を観察することにより、被検査体の表面の状
態を容易に検査することができる。特に、光ガイド部の
光入射面を被検査体と透明部材との間に形成された空間
の非直線状の外縁に沿った形状とすることにより、光入
射面からこの空間の側面部に向けて効率よく光を入射さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の光学検査装置の構成を示す斜
視図である。
【図2】図1に示した光学検査装置を側面方向から見た
図である。
【図3】図1に示した光学検査装置から光ガイド部を抜
き出してその形状を示した図である。
【図4】光進行部の構成を示す斜視図である。
【図5】眼鏡用レンズの内部の光の進行状態を示す図で
ある。
【図6】眼鏡用レンズの内部における光の反射の状態を
示す図である。
【図7】2つの光ガイド部を備えた光学検査装置の平面
図である。
【図8】図7に示した光学検査装置において、眼鏡用レ
ンズの内部を進行する光の強度分布を示す図である。
【図9】2つのガイド部を備えた光学検査装置の他の例
の平面図である。
【図10】4つの光ガイド部を備えた光学検査装置の平
面図である。
【図11】眼鏡レンズの側面部を包囲する形状に形成さ
れた単一の光ガイド部を用いた光学検査装置の平面図で
ある。
【図12】反射板を配置した光学検査装置の平面図であ
る。
【図13】図12に示した光学検査装置において、眼鏡
用レンズの内部を進行する光の強度分布を示す図であ
る。
【図14】アナログ微分カメラを配置した光学検査装置
の構成を示す斜視図である。
【図15】アナログ微分カメラの全体構成を示す図であ
る。
【図16】光源にLEDを用いた光学検査装置の平面図
である。
【図17】図16に示した光学検査装置に用いられる光
ガイド部の拡大断面図である。
【図18】第2の実施形態の光学検査装置の構成を示す
斜視図である。
【図19】図18に示した光学検査装置を側面方向から
見た図である。
【図20】図18に示した光学検査装置から光ガイド部
を抜き出してその形状を示した図である。
【図21】眼鏡用レンズと透明板との間に形成された空
間に入射された光の進行状態を示す図である。
【図22】眼鏡用レンズおよび透明板の表面における光
の反射の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 眼鏡用レンズ 2 光源 3、8 反射板 4 光ガイド部 5 光進行部 6 光射出部 11 光源側端部 12 レンズ側端部 13 光ファイバ 14 入射側側面 15 出射側側面 16 刻印コード 17 傷 18 気泡 19 異物 100 光学検査装置

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非直線状の外縁形状を有する被検査体の
    表面および内部の状態を検査する光学検査方式であっ
    て、 光を発する光源と、 前記被検査体の外縁に沿った形状の光入射面を有し、前
    記光源から発せられた光を前記光入射面から前記被検査
    体の側面部に向けて入射する光ガイド部と、 を備え、前記光ガイド部から前記被検査体の側面部に向
    けて光を入射した状態で、前記被検査体の表面を観察す
    ることにより、前記被検査体の表面および内部の状態を
    検査することを特徴とする光学検査方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記光ガイド部の光入射面の幅は、前記被検査体の厚さ
    である前記側面部の幅以下であることを特徴とする光学
    検査方式。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 2つの前記光源と、 2つの前記光源のそれぞれに対応して、前記被検査体の
    周囲であって互いに光の入射方向が向かい合う位置に配
    置される2つの前記光ガイド部と、 を備えることを特徴とする光学検査方式。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 複数の前記光源と、 複数の前記光源のそれぞれに対応して、前記被検査体の
    周囲であって互いに光の入射方向が交差する位置に配置
    される複数の前記光ガイド部と、 を備えることを特徴とする光学検査方式。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、 複数の前記光源と、 複数の前記光源に対応し、前記被検査体の側面部を包囲
    する形状に形成された単一の部材からなる前記光ガイド
    部と、 を備えることを特徴とする光学検査方式。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記被検査体の周囲であって、前記光ガイド部から入射
    された光が到達する位置に、前記被検査体の外縁に沿っ
    た形状の反射面を有し、到達した光を前記被検査体の側
    面部に向けて反射する光反射部を備えることを特徴とす
    る光学検査方式。
  7. 【請求項7】 非直線状の外縁形状を有する被検査体の
    表面の状態を検査する光学検査方式であって、 前記被検査体の表面から所定距離隔てて対向配置された
    平板状の透明部材と、光を発する光源と、 前記被検査体と前記透明部材との間に形成された空間の
    外縁に沿った形状の光入射面を有し、前記光源から発せ
    られた光を前記光入射面から前記空間の側面部に向けて
    入射する光ガイド部と、 を備え、前記光ガイド部から前記空間の側面部に向けて
    光を入射した状態で、前記透明部材を通して前記被検査
    体の表面を観察することにより、前記被検査体の表面の
    状態を検査することを特徴とする光学検査方式。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記光ガイド部の光入射面の幅は、前記被検査体と前記
    透明部材との間隔である前記所定距離以下であることを
    特徴とする光学検査方式。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 2つの前記光源と、 2つの前記光源のそれぞれに対応して、前記被検査体と
    前記透明部材との間に形成された空間の周囲であって互
    いに光の入射方向が向かい合う位置に配置される2つの
    前記光ガイド部と、 を備えることを特徴とする光学検査方式。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかにおいて、 複数の前記光源と、 複数の前記光源のそれぞれに対応して、前記被検査体と
    前記透明部材との間に形成された空間の周囲であって互
    いに光の入射方向が交差する位置に配置される複数の前
    記光ガイド部と、 を備えることを特徴とする光学検査方式。
  11. 【請求項11】 請求項7または8において、 複数の前記光源と、 複数の前記光源に対応し、前記被検査体と前記透明部材
    との間に形成された空間の側面部を包囲する形状に形成
    された単一の部材からなる前記光ガイド部と、を備える
    ことを特徴とする光学検査方式。
  12. 【請求項12】 請求項7または8において、 前記被検査体と前記透明部材との間に形成された空間の
    周囲であって、前記光ガイド部から入射された光が到達
    する位置に、前記被検査体と前記透明部材との間に形成
    された空間の外縁に沿った形状の反射面を有し、到達し
    た光を前記空間の側面部に向けて反射する光反射部を備
    えることを特徴とする光学検査方式。
  13. 【請求項13】 請求項4、5、10、11のいずれか
    において、 光を発する前記光源を順次切り替えることを特徴とする
    光学検査方式。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかにおいて、 前記光源によって発せられる光は可視領域の波長を含む
    ことを特徴とする光学検査方式。
  15. 【請求項15】 請求項14において、 前記可視領域の波長には視感度のピーク近傍の波長が含
    まれることを特徴とする光学検査方式。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかにおいて、 前記被検査体の表面を観察する位置に、前記被検査体の
    表面を撮影範囲とする撮影手段を備えることを特徴とす
    る光学検査方式。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記撮影手段は、アバランシェ増倍動作型撮像管である
    ことを特徴とする光学検査方式。
  18. 【請求項18】 請求項16または17において、 前記撮影手段から出力される信号をアナログ微分する微
    分処理手段を備えることを特徴とする光学検査方式。
  19. 【請求項19】 請求項1〜18のいずれかにおいて、 前記光源は、半導体発光素子であることを特徴とする光
    学検査方式。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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